JP4572275B2 - 有機高分子材料の難燃加工方法 - Google Patents

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本発明は、有機高分子材料に対して後加工により難燃機能層を形成して難燃化する難燃加工方法に関する。
有機高分子材料を難燃化する方法は、主に2法に分類できる。その一方は材料の製造過程で難燃剤を共重合する、或いは添加する等の手段により素材自体を難燃化する素材難燃化法であり、もう一方は製品にした後、難燃剤を塗布する等の手段により難燃性を付与する後加工法である。この内、素材難燃化法は、天然高分子材料、即ち、綿、麻、紙などのセルロース素材や絹、羊毛などのタンパク質素材に適用することは不可能であり、さらに合成高分子材料、即ち、ポリエステル、ナイロン等においては、素材難燃化法で用いられる添加型難燃剤が、添加される材料の物性を低下させるなどの問題がある。これに対し、後加工法は様々な材料に適用でき、しかも処理が容易であるため広く用いられている。
従来、後加工法による有機高分子材料の難燃化はハロゲン化合物系の難燃剤により行われている。しかし、ハロゲン化合物は燃焼時に有毒ガスを発生するという欠点がある。このためハロゲン化合物に替わる難燃剤として、リン化合物、窒素化合物、シリコーン化合物による難燃剤が検討されてきた。この内、リン化合物や窒素化合物も、昨今、生体への悪影響を危惧されていることもあり問題がある。そこで、安全性に優れるシリコーン化合物による難燃剤が望まれているが難燃性が十分に得られないと言う大きな問題があった。 後加工法については、ハロゲン化合物を用いずに後加工によって難燃化された有機高分子材料が、特許文献1から3に開示されている。
しかしながら特許文献1及び2に示される手段は、リン化合物や窒素化合物による難燃化である。また、特許文献3に示される手段にはシリコーン化合物が用いられているものの、その難燃性は主に併用されるリン化合物によって付与されているものである。このように、従来技術においては、シリコーン化合物による有効な後加工法による難燃加工法は見あたらない。
ところで、シリコーン化合物による難燃化機構は、有機高分子材料表面が燃焼時に炭化して炭化被膜を作るのと同時に、シリコーン化合物自体も燃焼してシリカとなり、この炭化被膜とシリカが互いに作用して不燃層を形成することによる。この不燃層が空気遮断と分解物の拡散を抑制するものである。
ところが、このような不燃層の形成のみでは難燃効果が小さく、シリコーン化合物は、むしろ難燃助剤として用いられる事が多かった。特に、布地やフィルムのような燃焼しやすい薄物用途には不向きであった。
この薄物用途に不向きであることについては、有機高分子材料の燃え広がる速度が材料の厚さに反比例し、薄い物ほど速く燃えることによるもので、その難燃化は難しい。更に、シリコーン化合物を用いた後加工による難燃化処理を、例えばポリエステルやナイロンなどの合成繊維で形成された布地に施した場合、布地表面にシリコーン化合物が付着した状態となり、この状態は布地とシリコーン化合物がロウソクのロウ(布地)と芯(シリコーン化合物)に相当する形となるロウソク化現象を発生し、かえって燃焼を促進させてしまう。そのため、布地などの薄物に関しては、シリコーン化合物を用いた後加工法による難燃化はこれまで効果が期待できなかった。
また、特許文献4には、芳香環を含有する非シリコーン樹脂組成物に配合されて耐燃性を付与するシリコーン樹脂が記載されており、シリコーン樹脂に関する実施例として、表1にシリコーン樹脂25及び26が挙げられている。シリコーン樹脂25及び26は、式R2SiO1.0で示される単位(D単位)と式RSiO1.5で示される単位(T単位)の割合がいずれも1:4で、フェニル基とメチル基の割合がそれぞれ85:15、100:0とされている。また、特許文献5には、分子中に芳香環を含む合成樹脂にオルガノポリシロキサンを添加混合して得られる難燃性樹脂組成物が記載されており、オルガノポリシロキサンに関する調製例1として、3官能性シロキサン単位(T単位)70モル%、2官能性シロキサン単位(D単位)20モル%及び4官能性シロキサン単位(Q単位)10モル%を含み、Si原子上の有機置換基は90%がフェニル基であるとされている。また、特許文献6には、ポリオルガノシロキサンを配合した重合体からなるケイ素系難燃組成物が記載されており、ポリオルガノシロキサンに関する実施例として、表1に実施例6及び7が挙げられている。実施例6及び7は、いずれも式RSiO1.5で示される単位(T単位)の割合100モル%で、フェニル基とメチル基の割合がそれぞれ90:10、100:0とされている。
特開平10−131056号公報 特開2001−11775号公報 特開2002−294555号公報 特開平10−139964号公報 特開2000−327851号公報 特開2001−72867号公報
上記のごとく、従来の難燃化技術には多くの解決すべき問題があった。つまり、素材難燃化法においては、素材製造時に材料に添加型難燃剤を添加混入させる手段であるので、天然高分子材料のように人工によらないものは添加混入しようがない。また、合成高分子材料の場合は、添加混入はできるものの物性の低下等が見られて問題がある。
また、様々な材料に適用でき、しかも処理が容易である後加工法においても、その主流となっているハロゲン化合物系難燃剤は、燃焼時に有毒ガスを発生するという欠点がある。
さらに、このハロゲン化合物系難燃剤の代替品として検討されているリン化合物や、窒素化合物、並びにシリコーン化合物については、リン化合物や窒素化合物が、昨今、生体への悪影響を危惧されていて問題があるし、シリコーン化合物は、他に比較して安全性には優れているもののロウソク化現象の問題も含めて、難燃性が十分に得られない致命的欠陥があった。
そこで、本発明は、上記の課題を解決すべく、安全性に優れたシリコーン化合物を用いて、有機高分子材料に高い難燃性を付与し得る難燃加工方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明においては、有機高分子材料の表面に、所定の温度に達した際、溶融し発泡するシリコーン化合物の難燃機能層を形成することで、有機高分子材料に従来よりも高い難燃性を付与することとした。
すなわち、本発明に係る有機高分子材料の難燃加工方法は、有機高分子材料の表面に、全有機基数の80%以上がフェニル基であると同時に少なくとも60モル%以上が分子式RSiO3/2(Rは有機基)で示される単位を含み、分子式SiO2単位が20モル%未満、分子式R3SiO1/2単位が20モル%未満、分子式R2SiO単位が40モル%未満のシリコーン化合物であって、150℃以上の温度雰囲気下で溶融して有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡可能なシリコーン化合物を主成分とする後加工用難燃剤をコーティング又はディッピングすることにより難燃機能層を形成し、乾燥させることを特徴とする。さらに、乾燥後、さらに80℃〜180℃の熱処理により難燃機能層を固定化することを特徴とする。さらに、熱処理により難燃機能層を固定化した後、さらに150℃〜220℃で加工表面を加熱することによって難燃機能層を溶融状態とした後、これを冷却して難燃機能層を再形成することを特徴とする。
本発明は、製品に後加工で難燃性を付与する後加工法であるので、素材難燃化法に比べて、セルロースなどの溶融しない材料にも使用できる等、素材を選ばない利点がある他、必要時に必要量、加工ができ効率的であり、しかも処理が容易であるという利点がある。また、本発明において用いられる後加工用難燃剤は、シリコーン化合物を主成分とするため、ハロゲン化合物系難燃剤と違い、有毒ガスを発生することがなく、さらに、リン化合物や窒素化合物を含まないので、生体への悪影響等の環境面への危険性がない。
そして、従来のシリコーン化合物難燃剤が有機高分子材料の炭化物と不燃層を形成して難燃性を得るのに対して、それ自体が溶融して有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡可能であるため、空気遮断効果と分解物の拡散抑止効果を更に高め、同時に外熱に対しての断熱効果をも発揮する難燃機能層を形成することができ、飛躍的な難燃効果が得られる。
また、本発明は、後加工により有機高分子材料に難燃機能層を形成する加工方法であることから、被加工素材を選ばないだけでなく、難燃機構の面からも従来よりも様々な素材に適応できる。つまり、従来のシリコーン化合物難燃剤においては加工品の表面に安定した炭化被膜が形成される必要があったため、シリコーン化合物と比較的反応しやすい有機高分子材料以外には効果が小さかったが、本発明の場合には、シリコーン化合物が溶融し有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡して難燃性を得ることが主体であり、有機高分子材料の炭化物との燃焼時における複合化を必ずしも必要としないので、適用可能な有機高分子材料の種類が限定されない。したがって、一般に使用される有機高分子材料のポリエステルやナイロン、綿、麻、レーヨン、紙などのセルロース系、及び絹、羊毛などのタンパク質系を難燃化することができる。
また、従来においては、ポリエステル等の合成繊維と綿等の天然繊維との複合物を難燃化する良好な方法がなかった。これは前述したポリエステルとシリコーン化合物の組み合わせに見られるロウソク化現象と同じで、綿がロウソクの芯の作用をし、ポリエステルがロウに相当する形態のためであり、このように燃えやすい複合物も本発明によって難燃化することが可能である。被加工体の形態面においても、炭化皮膜を作る必要がないので、布地や不織布、或いはフィルム、シートなどの燃えやすい5mm以下の厚みをもつ薄物形状の製品においても高い難燃性を付与することができる。
以上のように、本発明では、燃焼時にシリコーン化合物が溶融して有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡しつつ有機高分子材料のいかなる形状の加工表面をも柔軟な溶融状態で覆いつくし、確実な空気遮断と分解物の拡散抑止効果を得て、同時に断熱効果をも発揮し、これらの相乗効果によって飛躍的な難燃性を得ることを可能にしたものである。
一般にシリコーン化合物は、分子式SiO2、RSiO3/2、R2SO、R3SiO1/2(式中Rは有機基)で示される4つの構造単位の組み合わせで構成されるが、本発明に用いる後加工用難燃剤では、燃焼時に溶融するシリコーン化合物とするためには、シリコーン化合物に熱可塑性を持たせる必要がある。そのため、本発明に用いる後加工用難燃剤のシリコーン化合物は、式中Rで示される全有機基の80モル%以上がフェニル基である特徴を持つ。
また、燃焼時に有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡可能なシリコーン化合物とするためには、有機高分子材料が分解して発生するガスの著しい膨張圧に耐え得る安定な気泡膜を形成する程良い架橋が必要である。そのため、本発明に用いる後加工用難燃剤においては、RSiO3/2単位を60モル%以上含む。
さらに、本発明に用いる後加工用難燃剤では、被加工体である有機高分子材料が熱分解を始める温度、例えばセルロースでは150℃の温度以上でシリコーン化合物が溶融する特徴があるので、この温度付近まで変化しない程度の耐熱性が必要である。したがって、シリコーン化合物はこの耐熱性に対応した重合度が必要で、分子量が20000以上が好ましいが、重合度が高ければ耐熱性が上がるのでより好ましい。
したがって、本発明に用いる後加工用難燃剤のシリコーン化合物は、シリコーン化合物中の全有機基数の80%以上がフェニル基であり、シリコーン化合物の少なくとも60モル%以上が分子式RSiO3/2(Rは有機基)で示される単位を含み、有機高分子材料が熱分解を始める温度以上の所定温度雰囲気下で溶融して有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡して難燃化する機能を有する。
また、分子式SiO2単位はRSiO3/2単位と共に架橋数の調整のために用いられるが、全体の20モル%以上存在すると堅くなりすぎて溶融発泡しづらくなる。また、架橋末端基として働く分子式R3SiO1/2単位が全体の20モル%以上だと架橋の数が減ったり、低分子化したりして発泡に耐えない。さらに、分子式R2SiO単位が多くなると高温時に溶融流動しやすくなるが、40モル%以上存在すると高温時でのシリコーン化合物の溶融粘度が低くなり発泡しなくなる。
このため、本発明に用いる後加工用難燃剤のシリコン化合物は、分子式SiO2単位が全体の20モル%未満、分子式R3SiO1/2単位が全体の20モル%未満、分子式R2SiO単位が全体の40モル%未満であれば、さらに望ましい。
また、本発明に用いる後加工用難燃剤は、金属水酸化物を併用することにより、さらに高性能化することができる。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウ厶、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
さらに、本発明では、被加工体である有機高分子材料の表面に、有機高分子材料との重量比において、単位表面積あたり少なくても2重量%以上の難燃機能層を形成するように加工を行うことで確実に難燃性が発現される。
本発明に用いる後加工用難燃剤のシリコーン化合物は、燃焼時に溶融し被加工体表面を流動するので、被加工体である有機高分子材料の形状によっては、その表面を完全に被覆する必要はない。
また、本発明により形成される難燃機能層は、有機高分子材料の種類や形態によって必要形成量が異なるが、あまりに形成量が少ないと燃焼時にシリコーン化合物が流動しても有機高分子材料の表面を燃焼阻止に必要なほど十分に覆いきれないため、難燃機能を発揮することができない。よって、処理量を5〜20%程度とするのが好ましいが、この処理量は金属水酸化物を併用することにより低減できる。
後加工用難燃剤のシリコーン化合物は、溶剤、たとえば水、アルコール、ベンゼン、キシレン、トルエン、エーテル、クロロホルム、テトラヒドロフランなどの溶剤かその希釈液に分散させて使用する。難燃機能層を有機高分子材料表面に形成する場合には、シリコーン化合物を分散させた溶液に有機高分子材料をディッピング(浸漬)するか、塗布しやすいように溶剤で粘度調整した分散溶液を調製して有機高分子材料にコーティング(塗布)することにより行われる。
この後、乾燥、あるいはさらに80〜180℃で熱処理して、難燃機能層を固定する。さらに好ましくはこの後、被加工体の有機高分子材料にさほど影響を与えない程度の時間、150℃〜240℃の所定温度で加工表面を加熱し、難燃機能層を溶融状態とした後、冷却し難燃機能層を再形成すると、難燃機能層に平滑性と耐久性が付与される。
そして、本発明で加工処理される有機高分子材料は、燃焼時に分解ガスを発生する材料であればよく、ポリエステル、ナイロン、セルロース系、タンパク質系などが挙げられる。セルロースのように燃焼時の分解ガスが比較的少ない有機高分子材料の場合は、シリコーン化合物以外の金属水酸化物あるいは発泡剤を併用することで同様の効果が得られる。
シリコーン化合物の各成分の割合は、原料のアルコキシシランの種類と使用量により調整され、シリコーン化合物の重合度の制御は重合時の粘度によって行われる。シリコーン化合物は、アルコキシシランを加水分解して縮合することにより得られる。難燃機能層の耐久性のため、有機高分子材料との接着性が向上するようアルコキシ基がいくぶん残った状態、つまり重合途中であってもよい。この接着性の向上のために、水酸基、アミド基、エポキシ基などの極性基をもつシランカップリング剤を加えてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
フェニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)KBM103)を加水分解し粘度50万mm2まで縮合した。これをエタノールと水の混合液(混合比1:1)に分散させ、この液に織物A(ポリエステル100%)を浸漬した。その後80℃で乾燥し後重合させた。加工量を測定したところ8.6重量%であった。この難燃加工品をJIS L 1091 D法(燃焼性試験方法 接炎試験)により接炎回数を測定した。接炎回数は、3回以上(燃焼性区分2)で良好であった。
実施例1の縮合シリコーン化合物に水酸化アルミニウム(ナカライテスク(株)試薬)を少量混ぜ、織物B(ポリエステル70%/綿30%)に塗布した。その後80℃で乾燥し後重合させた。加工量を測定したところ12.3重量%であった。この難燃加工品をJIS L 1091 A−1法(燃焼性試験方法 45°ミクロバーナー法)により残炎時間を測定した。残炎時間は、3秒以下(燃焼性区分3)で良好であった。
[比較例1]
織物Aについて難燃加工を行わず、実施例1の方法で難燃試験を行った。接炎回数は、1回(燃焼性区分1)ですべて燃焼した。
[比較例2]
実施例1と同様にしてメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)KBM13)を加水分解、縮合して織物Aに加工した。加工量は7.1重量%であった。燃焼試験を行ったところ、接炎回数は、1回(燃焼性区分1)ですべて燃焼した。
[比較例3]
織物Bについて難燃加工を行わず、実施例2の方法で難燃試験を行った。残炎時間は、10秒以上(燃焼性区分1)ですべて燃焼した。
[比較例4]
実施例2と同様にしてフェニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)KBM103)と同モル量のジフェニルジメトキシシラン(信越化学工業(株)KBM202)を加水分解、縮合して織物Bに加工した。加工量は13.0重量%であった。燃焼試験を行ったところ、残炎時間は、10秒以上(燃焼性区分1)ですべて燃焼した。
Figure 0004572275
本発明によれば、繊維、フィルム、シートなど燃えやすい形状を持つ薄肉品の有機高分子材料に、安全性に優れ、効果の高い難燃性を付与できるので、カーテン、ブラインド、絨毯などインテリア関連、テント、フィルター、シート類など資材分野等難燃性の求められる分野に有効である。

Claims (3)

  1. 有機高分子材料の表面に、全有機基数の80%以上がフェニル基であると同時に少なくとも60モル%以上が分子式RSiO3/2(Rは有機基)で示される単位を含み、分子式SiO2単位が20モル%未満、分子式R3SiO1/2単位が20モル%未満、分子式R2SiO単位が40モル%未満のシリコーン化合物であって、150℃以上の温度雰囲気下で溶融して有機高分子材料の燃焼ガスにより発泡可能なシリコーン化合物を主成分とする後加工用難燃剤をコーティング又はディッピングすることにより難燃機能層を形成し、乾燥させることを特徴とする有機高分子材料の難燃加工方法。
  2. 乾燥後、さらに80℃〜180℃の熱処理により難燃機能層を固定化することを特徴とする請求項1に記載の難燃加工方法。
  3. 熱処理により難燃機能層を固定化した後、さらに150℃〜220℃で加工表面を加熱することによって難燃機能層を溶融状態とした後、これを冷却して難燃機能層を再形成することを特徴とする請求項2に記載の難燃加工方法。
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