JP2001259689A - 排水処理装置および方法 - Google Patents

排水処理装置および方法

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JP2001259689A
JP2001259689A JP2000082605A JP2000082605A JP2001259689A JP 2001259689 A JP2001259689 A JP 2001259689A JP 2000082605 A JP2000082605 A JP 2000082605A JP 2000082605 A JP2000082605 A JP 2000082605A JP 2001259689 A JP2001259689 A JP 2001259689A
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tank
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nitrification
wastewater
nitrification tank
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英二 佐藤
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に硝化反応の進んだ循環水を脱窒槽に供
給して効率良く硝化・脱窒反応を行うことが可能な硝化
液循環式の排水処理装置および方法を提供する。 【解決手段】 有機性窒素を含有する排水が導入され、
排水中の硝酸性窒素を脱窒菌により分解処理する脱窒槽
1と、この排水中のアンモニア性窒素を硝化菌により硝
酸性窒素に酸化処理する硝化槽2と、硝化槽内の処理液
を脱窒槽に返送して処理液を循環させるポンプ6と、硝
化槽内の処理液から清澄分をろ過して槽外に排出する浸
漬平膜装置3と、この浸漬平膜装置3に向けて空気を供
給する散気管4、ブロワ7、空気抜き弁8からなる曝気
系と、硝化槽2内の窒素酸化物濃度を計測するNOx計1
2と、硝化槽内のNOx濃度が所定範囲に維持されるよう
曝気風量を調整する制御装置10と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活系排水、し尿
等の有機性窒素を含む排水を生物学的に処理する排水処
理装置及び方法に関し、特に硝化液循環脱窒方式を用い
た排水処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機性窒素を含む排水を処理する方法と
して、排水中の有機性窒素を生物学的な硝化、脱窒反応
を用いて窒素ガスに還元して処理する硝化液循環脱窒方
式による処理方法が知られている。この方式では、脱窒
反応を行う脱窒槽の下流側に硝化反応を行う硝化槽を配
置し、硝化槽内の活性汚泥混合液の一部を脱窒槽へと返
送する循環手段と、硝化槽内に配置されて混合液からろ
過された処理水を系外へと排出する限外ろ過膜装置と、
硝化槽内に空気を注入する曝気装置とが設けられてい
る。
【0003】脱窒槽における脱窒反応は溶存酸素濃度
(DO値)がほぼ0の無酸素状態で行われ、硝化槽におけ
る硝化反応はDO値が一定以上の好気性条件下で行われ
る。硝化反応を進めるためには、曝気装置による曝気量
を増やす必要があるが、曝気量を増やしてDO値が高くな
りすぎると、循環手段で返送される混合液に溶け込んだ
酸素により脱窒槽の無酸素状態を維持するのが困難にな
り、脱窒反応が低下してしまう。このため、従来はDO値
を測定してDO値が一定の範囲に保たれるよう制御するこ
とが一般的に行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この手
法では、脱窒槽へ返送される混合液中のDO値を制限する
ために硝化槽における曝気が不十分となる可能性があ
り、その結果、硝化槽側の硝化反応が不十分で硝化反応
の進行していない混合液(循環水)を脱窒槽へ返送して
しまうおそれがある。このように循環水における硝化反
応が進行していないと脱窒反応も不十分で、最終的な有
機性窒素の分解も不十分なものとなる。
【0005】そこで本発明は、確実に硝化反応の進んだ
循環水を脱窒槽に供給して効率良く硝化・脱窒反応を行
うことが可能な硝化液循環式の排水処理装置および方法
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る排水処理装置は、(1)排水が導入さ
れ、排水中の硝酸性窒素を脱窒菌により分解処理する脱
窒槽と、(2)この脱窒槽に接続されており、排水中のア
ンモニア性窒素を硝化菌により硝酸性窒素に酸化処理す
る硝化槽と、(3)硝化槽内の処理液を脱窒槽に返送して
処理液を循環させる循環手段と、(4)硝化槽内に配置さ
れ、槽内に空気を供給する曝気装置と、(5)硝化槽内に
配置され、処理液中のNOx濃度を計測するNOx計と、(6)
測定した硝化槽内のNOx濃度が所定範囲に維持されるよ
う前記曝気装置による曝気風量を調整する制御装置と、
を備えていることを特徴とする。
【0007】あるいは本発明に係る排水処理装置は、上
記装置のNOx計に代えてNH3濃度を計測するNH3計を備
え、制御装置が測定した硝化槽内のNH3濃度が所定範囲
に維持されるよう前記曝気装置による曝気風量を調整す
るよう構成されていてもよい。
【0008】一方、本発明に係る排水処理方法は、(1)
排水を脱窒槽に導入し、脱窒菌により排水中の硝酸性窒
素を分解処理する脱窒工程と、(2)脱窒工程後、排水を
硝化槽に導いて、曝気装置から曝気を行いつつ、硝化菌
により排水中のアンモニア性窒素を硝酸性窒素に酸化処
理する硝化工程と、(3)硝化槽内の処理液を脱窒槽に返
送して処理液を循環させる循環工程と、(4)硝化槽内の
処理液をろ過して清澄分を槽外に排出するろ過工程と、
を備えており、曝気に際しては硝化槽内のNOx濃度ある
いはNH3濃度を測定して測定値が所定範囲に維持される
よう曝気風量を調整することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、硝化槽内のNOx濃度ある
いはNH3濃度を測定して測定値が所定範囲に維持される
よう硝化槽への曝気風量を調整している。これにより硝
化反応の進行状況を直接判定することで、確実に硝化反
応の進行した循環水が硝化槽から脱窒槽へと供給され
る。さらに、反応に寄与する分を超える酸素供給の抑
制、すなわち、曝気風量の抑制を行うことになり、脱窒
槽にDO値の高い循環水が供給されるのが抑制される。
【0010】本発明に係る排水処理装置は、硝化槽内に
配置され、処理液中のDO濃度を計測するDO計をさらに備
えており、制御装置は、硝化槽内のNOx濃度が所定値以
上あるいはNH3濃度が所定値以下であるとともにDO濃度
が所定値以下に維持されるよう曝気装置による曝気風量
を調整することが好ましい。
【0011】一方、本発明に係る排水処理方法の曝気に
際しては、硝化槽内の溶存酸素濃度をさらに測定し、NO
x濃度を所定値以上あるいはNH3濃度を所定値以下に維持
するとともに、DO濃度を所定値以下に維持するよう曝気
風量を調整することが好ましい。
【0012】このように構成すると、DO濃度が所定値以
下の低濃度で、かつ、確実に硝化反応の進行した循環水
を硝化槽から脱窒槽へと供給することが可能となる。
【0013】この曝気装置は、回転数を制御すること
で、供給風量を調整可能なブロワと、ブロワから硝化槽
への曝気供給ラインと大気とを接続する空気抜きライン
上に設けられた開度調整可能な空気抜き弁と、を備えて
おり、制御装置は、ブロワの回転数と空気抜き弁の開度
を調整することで、硝化槽に供給される曝気風量を調整
するものでもよい。
【0014】ブロワは一般的に回転数制御により調整で
きる吐出風量域が限られ、最低吐出風量を充分に低くす
ることが困難である。空気抜き弁と併用することで、曝
気風量を0から最大風量まで無段階で調整することが可
能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0016】図1は、本発明に係る硝化液循環式の排水
処理装置の第一の実施形態の全体構成を示す概略図であ
る。この装置は、それぞれに活性汚泥が貯留されている
脱窒槽1と硝化槽2とを障壁1aを挟んで隣接させた構
成となっている。そして、硝化槽2内には、浸漬平膜を
その膜面を鉛直方向に向けて並べて配置した浸漬平膜装
置3が配置されている。そして、この浸漬平膜装置3の
下側に、散気管4が配置されている。硝化槽2の液相中
には液相内の溶存酸素量を測定するための溶存酸素計
(DO計)11とNOx濃度を測定するための窒素酸化物計
(NOx計)12とが配置されている。
【0017】処理対象排水を供給するラインL1は脱窒
槽1に接続され、硝化槽2と脱窒槽1の間には、硝化槽
2から脱窒槽1へと排水を返送するポンプ6を有するラ
インL2が設けられて、循環手段を構成している。ま
た、散気管4には、ブロワ7と空気抜き弁8と風量計9
とを有するラインL3が接続されて、曝気系を構成して
いる。そして、DO計11、NOx計12と風量計9の出力
が送られ、ブロワ7、開放弁8を制御する制御装置10
が設けられている。一方、浸漬平膜装置3には、ろ過し
た清澄水である処理水を排出するラインL4が接続され
ている。
【0018】次に、本実施形態の動作、すなわち、本発
明に係る排水処理方法について、図1〜図3を参照して
詳しく説明する。図2、図3は、曝気系の動作を説明す
るフローチャートであり、図2がNOx計12の出力によ
って曝気量を調整する場合のフローチャートであり、図
3はNOx計12とDO計11の出力を組み合わせて曝気量
を調整する場合のフローチャートである。
【0019】最初に両者に共通する処理方法の概要につ
いて図1を参照して説明する。処理対象の有機性窒素を
含む排水は、ラインL1を介してまず、脱窒槽1へと供
給され、脱窒槽1内の活性汚泥と混合される。脱窒槽1
内は、溶存酸素の不足したいわゆる無酸素状態に維持さ
れており、この無酸素状態では、活性汚泥内の脱窒菌に
より硝酸性窒素が窒素ガスへと還元され、大気中へと放
出される。脱窒槽1内の混合液の一部は、障壁1aを越
えて溢れ、硝化槽2へと流出する。
【0020】硝化槽2内では、ブロワ7からラインL3
を介して散気管4へと空気が送られることにより、曝気
が行われている。この曝気によって硝化槽2内は溶存酸
素量が所定の状態に維持され、好気条件が保たれるとと
もに、曝気のエアリフトによって形成される循環流によ
って浸漬平膜装置3の限外ろ過膜の膜面に付着した活性
汚泥の洗浄が行われる。
【0021】処理対象の有機性窒素を含む排水は、ライ
ンL1を介してまず、脱窒槽1へと供給され、脱窒槽1
内の活性汚泥と混合される。脱窒槽1内は、溶存酸素の
不足したいわゆる無酸素状態に維持されており、この無
酸素状態では、活性汚泥内の脱窒菌により硝酸性窒素が
窒素ガスへと還元され、大気中へと放出される。脱窒槽
1内の混合液の一部は、障壁1aを越えて溢れ、硝化槽
2へと流出する。
【0022】硝化槽2内では、ブロワ7からラインL3
を介して散気管4へと空気が送られることにより、曝気
が行われている。この曝気によって硝化槽2内は所定の
状態に維持され、好気条件が保たれるとともに、曝気の
エアリフトによって形成される循環流によって浸漬平膜
装置3の限外ろ過膜の膜面に付着した活性汚泥の洗浄が
行われる。
【0023】このように好気状態とされている硝化槽2
内では、活性汚泥中の硝化菌により、排水中のアンモニ
ア性窒素が硝酸性窒素へと酸化分解される。分解された
硝酸性窒素を含む排水の一部は、ポンプ6によりライン
L2を介して脱窒槽1へと返送される。上述したよう
に、脱窒槽1では、硝酸性窒素が還元除去されるから、
排水中に含まれていたアンモニア性窒素も硝化・脱窒反
応により除去されることになる。この際に、硝化槽2内
で十分に硝化反応が進行した処理液を循環させるととも
に、硝化槽2内が過曝気状態にならないよう曝気量を調
整することにより脱窒槽1内に持ち込まれる酸素量を抑
えて脱窒槽1内の無酸素状態を維持することができ、脱
窒槽1内の脱窒反応も効率的に行うことができる。
【0024】硝化槽2内に設置された浸漬平膜装置3の
限外ろ過膜によって硝化槽2内の排水・活性汚泥混合液
から分離された清澄水は有機性窒素がほぼ除去されてお
り、ラインL4を介して系外に排出される。
【0025】ここで、図2を参照して曝気量調整の第一
の制御動作を具体的に説明する。制御装置10は、NOx
計12により測定した窒素酸化物濃度(NOx値)を計測
しており、ステップS1では、その値が所定値以上に変
動したかどうかを判定する。変動が所定値内であれば、
NOx値一定として、制御処理は行わず、曝気風量を一定
に維持する。
【0026】NOx値が所定値以上に増加している場合に
は、過曝気状態であると判定してステップS2に進行す
る。ここで、ブロワ7の回転数とその制御最小値との比
較を行う。現在のブロワ7の回転数が制御最小値を超え
ているときは、ステップS3に進行し、ブロワ7の回転
数を減少させることで、ブロワ7からの吐出風量を抑制
する。一方、現在のブロワ7の回転数が制御最小値であ
るときは、ブロワ7の回転数操作による吐出風量の抑制
は無理であると判定して、ステップS4に進行し、空気
抜き弁8を操作して、弁を少し開放することで、ブロワ
7から吐出された空気の一部を大気中に逃がすことで、
散気管4に送られる空気量、すなわち、曝気量を減少さ
せる。
【0027】曝気量の調整が終了すると、ステップS5
において、風量計9で測定した曝気量と浸漬平膜装置3
の洗浄に必要な曝気量である洗浄必要量とを比較する。
この洗浄必要量は、例えば、平膜の単位面積あたり0.
9m3/m2hである。曝気量がこの洗浄必要量以上であ
るときは、調整処理を終了し、曝気量が洗浄必要量に達
しないときは、洗浄必要量が曝気量となるようブロワ7
の回転数及び空気抜き弁8の開度調整を行う。
【0028】一方、ステップS1において、NOx値が所
定量以下に減少している場合は、制御装置10は、曝気
不足状態に陥っていると判断し、ステップS5へと移行
する。ステップS5では、空気抜き弁8の開度が全閉で
あるか否かを調べる。そして、全閉の場合は、ブロワ7
の回転数調整による曝気量調整が必要と判定し、ステッ
プS6に移行して、ブロワ7の回転数を増加せしめてこ
れにより散気管4からの曝気量を増大させる。一方、空
気抜き弁8が全閉でない場合は、ブロワ7の回転数調整
よりも空気抜き弁8の操作による曝気量調整を先行させ
るべきと判定し、ステップS7に移行して、空気抜き弁
8を少し閉じることにより、空気抜き弁8からの空気漏
洩量を減らし、散気管4からの曝気量を増大させる。
【0029】ステップS1〜S9を繰り返すことで、NO
x値を直接測定して硝化反応の進行状況を直接判定する
ことにより、反応が充分に進行した処理水を循環水とし
て脱窒槽へ供給することが可能となる。そして、NOx値
が高くなりすぎないように曝気量を制御することで過曝
気によるDO値の不要な上昇も抑えることができる。
【0030】また、膜面洗浄に必要な曝気風量が常に確
保されているので、膜面に活性汚泥が付着することがな
く、ろ過処理が好適に行われる。さらに、曝気風量制御
による曝気風量の変動によって硝化槽2内に形成される
循環流自体も変動するので、より効果的な膜面洗浄を行
うことができるとともに、硝化槽2全体に効率良く酸素
を供給することができ、硝化槽2内の溶存酸素量分布を
均一に保つのが容易であり、硝化反応をさらに効率良く
行うことが可能となる。
【0031】次に、図3を参照して曝気量調整の第二の
制御動作を具体的に説明する。制御装置10は、NOx計
12により測定したNOx値とDO計11により測定した溶
存酸素濃度(DO値)を計測している。ステップS11で
は、そのうちDO値が所定値(例えば1mg/リットル)
以下に維持されているかを判定する。DO値が所定値以下
であれば、ステップS12に移行して、今度はNOx値が
所定値以上に維持されているか否かを判定する。
【0032】NOx値が所定値以上に維持されている場合
には、溶存酸素量を少なく維持しつつ十分に硝化反応が
進んでいると判定して曝気量を調整する必要はないと判
断し、その後の調整処理は行わず、処理を終了する。す
なわち、曝気量はそのまま維持される。
【0033】一方、NOx値が所定値以下である場合に
は、制御装置10は、曝気不足状態に陥っていると判断
し、ステップS13へと移行する。ステップS13〜S
15の処理は、前述したステップS5〜S7の処理と同
一であるため、その詳細な説明は省略するが、この結
果、散気管4からの曝気量は増大し、曝気不足状態は解
消へと向かう。
【0034】ステップS11でDO値が所定値以上であっ
た場合には、過曝気状態であると判定してステップS1
6へと進行する。ステップS16〜S18の処理は、前
述したステップS2〜4までの処理と同一であるため、
その詳細な説明は省略するが、この結果、散気管4から
の曝気量は減少し、過曝気状態は解消へと向かう。
【0035】ステップS11〜S18を繰り返すこと
で、硝化槽2内のDO値を一定以下に保ちつつ、NOx値を
一定以上に維持することができ、反応が充分に進行して
いるとともに溶存酸素量の少ない処理水を循環水として
脱窒槽へ供給することが可能となる。したがって、効率
の良い硝化・脱窒反応を行うことが可能となる。この第
二の制御動作においても、第一の制御動作と同様に膜面
洗浄に必要な曝気風量を確保するように構成してもよ
い。
【0036】図4は、本発明に係る硝化液循環式の排水
処理装置の第二の実施形態の全体構成を示す概略図であ
る。この装置は、図1に示される第一の実施形態におけ
るNOx計12に代えて硝化槽2内のアンモニア濃度を測
定するアンモニア(NH3)計13が配置されている点の
みが相違している。
【0037】本実施形態の動作は基本的に第一の実施形
態と同一である。硝化槽内では硝化反応が進行するとア
ンモニア性窒素が硝酸性窒素へと酸化分解される。つま
り、アンモニア量が減少しないということは硝化反応が
進んでいないことを意味し、減少するということは硝化
反応が進んでいることを意味する。つまり、第一の実施
形態におけるNOx計12の出力と第二の実施形態におけ
るNH3計13の出力とは逆の傾向を示すことになる。
【0038】図5、図6は、本実施形態における曝気系
の動作を説明するフローチャートであり、図5がNH3
13の出力によって曝気量を調整する場合のフローチャ
ートであり、図6はNH3計13とDO計11の出力を組み
合わせて曝気量を調整する場合のフローチャートであ
る。
【0039】まず、図5を参照して曝気量調整の第一の
制御動作を具体的に説明する。制御装置10は、NH3
13により測定したアンモニア濃度(NH3値)を計測し
ており、ステップS21では、その値が所定値以上に変
動したかどうかを判定する。変動が所定値内であれば、
NH3値一定として、制御処理は行わず、曝気風量を一定
に維持する。
【0040】NH3値が所定値以下に減少している場合に
は、過曝気状態であると判定してステップS22に進行
する。ステップS22〜24の処理は、第一の実施形態
の第一の制御動作(図2参照)のステップS2〜S4の
処理と同一であるため、詳細な説明は省略するが、これ
により、散気管4に送られる空気量、すなわち、曝気量
は減少する。
【0041】一方、ステップS21において、NH3値が
減少せず所定値以上となっている場合は、制御装置10
は、曝気不足状態に陥っていると判断し、ステップS2
5へと移行する。ステップS25〜27の処理は、第一
の実施形態の第一の制御動作(図2参照)のステップS
7〜S9の処理と同一であるため、詳細な説明は省略す
るが、これにより、散気管4からの曝気量は増大する。
【0042】ステップS21〜S27を繰り返すこと
で、NH3値を直接測定して、硝化反応の進行状況を直接
判定することにより、反応が充分に進行した処理水を循
環水として脱窒槽へ供給することが可能となる。そし
て、NH3値が低くなりすぎないように曝気量を制御する
ことで過曝気によるDO値の不要な上昇も抑えることがで
きる。
【0043】次に、図6を参照して曝気量調整の第二の
制御動作を具体的に説明する。制御装置10は、NH3
13により測定したNH3値とDO計11により測定した溶
存酸素濃度(DO値)を計測している。ステップS31で
は、そのうちDO値が所定値(例えば1mg/リットル)
以下に維持されているかを判定する。DO値が所定値以下
であれば、ステップS32に移行して、今度はNH3値が
所定値以下に維持されているか否かを判定する。
【0044】NH3値が所定値以下に維持されている場合
には、溶存酸素量を少なく維持しつつ十分に硝化反応が
進んでいると判定して曝気量を調整する必要はないと判
断し、その後の調整処理は行わず、処理を終了する。す
なわち、曝気量はそのまま維持される。
【0045】一方、NH3値が所定値以上である場合に
は、制御装置10は、曝気不足状態に陥っていると判断
し、ステップS33へと移行する。ステップS33〜S
35の処理は、前述したステップS5〜S7、ステップ
S13〜15の処理と同一であるため、その詳細な説明
は省略するが、この結果、散気管4からの曝気量は増大
し、曝気不足状態は解消へと向かう。
【0046】ステップS31でDO値が所定値以上であっ
た場合には、過曝気状態であると判定してステップS3
6へと進行する。ステップS36〜S38の処理は、前
述したステップS2〜4、ステップS16〜S18まで
の処理と同一であるため、その詳細な説明は省略する
が、この結果、散気管4からの曝気量は減少し、過曝気
状態は解消へと向かう。
【0047】ステップS31〜S38を繰り返すこと
で、硝化槽2内のDO値とNH3値を一定以下に維持するこ
とができ、反応が充分に進行しているとともに溶存酸素
量の少ない処理水を循環水として脱窒槽へ供給すること
が可能となる。したがって、効率の良い硝化・脱窒反応
を行うことが可能となる。この第二の制御動作において
も、第一の制御動作と同様に膜面洗浄に必要な曝気風量
を確保するように構成してもよい。
【0048】以上の説明では、脱窒槽1と硝化槽2とを
隣接させ、脱窒槽1でオーバーフローした混合液を硝化
槽2へ導く装置構成を説明してきたが、両者を独立させ
て、ポンプ、配管等により脱窒槽から硝化槽へと混合液
を導く構成としてもよい。
【0049】また、各制御フローはあくまで例示であっ
て、ブロワ回転数及び弁開度と曝気風量との対応マップ
を用い、風量測定値により微調整する手法を採ってもよ
い。また、ブロワと弁の組み合わせ以外にも各種の空気
供給系を利用することが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、硝
化液循環式の有機性窒素を処理する排水処理装置及び方
法において、曝気量を硝化槽内の窒素酸化物濃度あるい
はアンモニア濃度が所定の範囲に維持されるように制御
しているので、硝化槽内で十分に硝化反応が進行して溶
存酸素量の少ない処理液を脱窒槽へ供給することができ
るので、脱窒槽の無酸素状態を維持して効率的な脱窒反
応を行うことができる。
【0051】さらに、溶存酸素量を測定することで硝化
槽内で十分に硝化反応が進行して溶存酸素量の少ない処
理液を脱窒槽へ供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水処理装置の第一の実施形態の
全体構成を示す概略図である。
【図2】図1の装置における曝気系の第一の制御動作を
示すフローチャートである。
【図3】図1の装置における曝気系の第二の制御動作を
示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る排水処理装置の第一の実施形態の
全体構成を示す概略図である。
【図5】図4の装置における曝気系の第一の制御動作を
示すフローチャートである。
【図6】図4の装置における曝気系の第二の制御動作を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…脱窒槽、2…硝化槽、3…浸漬平膜装置、4…散気
管、6…ポンプ、7…ブロワ、8…空気抜き弁、9…風
量計、10…制御装置、11…DO計、12…NOx計、1
3…NH3計。
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性窒素を含有する排水を生物学的に
    処理する排水処理装置であって、 前記排水が導入され、前記排水中の硝酸性窒素を脱窒菌
    により分解処理する脱窒槽と、 前記脱窒槽に接続されており、前記排水中のアンモニア
    性窒素を硝化菌により硝酸性窒素に酸化処理する硝化槽
    と、 前記硝化槽内の処理液を前記脱窒槽に返送して処理液を
    循環させる循環手段と、 前記硝化槽内に配置され、槽内に空気を供給する曝気装
    置と、 前記硝化槽内に配置され、処理液中の窒素酸化物濃度を
    計測する窒素酸化物計と、 測定した硝化槽内の窒素酸化物濃度が所定範囲に維持さ
    れるよう前記曝気装置による曝気風量を調整する制御装
    置と、 を備えていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 前記硝化槽内に配置され、処理液中の溶
    存酸素濃度を計測する溶存酸素計をさらに備え、 前記制御装置は、硝化槽内の窒素酸化物濃度が所定値以
    上で溶存酸素濃度が所定値以下に維持されるよう前記曝
    気装置による曝気風量を調整することを特徴とする請求
    項1記載の排水処理装置。
  3. 【請求項3】 有機性窒素を含有する排水を生物学的に
    処理する排水処理装置であって、 前記排水が導入され、前記排水中の硝酸性窒素を脱窒菌
    により分解処理する脱窒槽と、 前記脱窒槽に接続されており、前記排水中のアンモニア
    性窒素を硝化菌により硝酸性窒素に酸化処理する硝化槽
    と、 前記硝化槽内の処理液を前記脱窒槽に返送して処理液を
    循環させる循環手段と、 前記硝化槽内に配置され、槽内に空気を供給する曝気装
    置と、 前記硝化槽内に配置され、処理液中のアンモニア濃度を
    計測するアンモニア計と、 測定した硝化槽内のアンモニア濃度が所定範囲に維持さ
    れるよう前記曝気装置による曝気風量を調整する制御装
    置と、 を備えていることを特徴とする排水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記硝化槽内に配置され、処理液中の溶
    存酸素濃度を計測する溶存酸素計をさらに備え、 前記制御装置は、硝化槽内のアンモニア濃度と溶存酸素
    濃度とがそれぞれの所定値以下に維持されるよう前記曝
    気装置による曝気風量を調整することを特徴とする請求
    項1記載の排水処理装置。
  5. 【請求項5】 前記曝気装置は、回転数を制御すること
    で、供給風量を調整可能なブロワと、 前記ブロワから前記硝化槽への曝気供給ラインと大気と
    を接続する空気抜きライン上に設けられた開度調整可能
    な空気抜き弁と、 を備えており、前記制御装置は、前記ブロワの回転数と
    前記空気抜き弁の開度を調整することで、前記硝化槽に
    供給される曝気風量を調整することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の排水処理装置。
  6. 【請求項6】 有機性窒素を含有する排水を生物学的に
    処理する排水処理方法であって、 前記排水を脱窒槽に導入し、脱窒菌により前記排水中の
    硝酸性窒素を分解処理する脱窒工程と、 前記脱窒工程後、排水を硝化槽に導いて、曝気装置から
    曝気を行いつつ、硝化菌により前記排水中のアンモニア
    性窒素を硝酸性窒素に酸化処理する硝化工程と、 前記硝化槽内の処理液を前記脱窒槽に返送して処理液を
    循環させる循環工程と、 前記硝化槽内の処理液をろ過して清澄分を槽外に排出す
    るろ過工程と、 を備えており、前記曝気に際しては、前記硝化槽内の窒
    素酸化物濃度あるいはアンモニア濃度を測定して測定値
    が所定範囲に維持されるよう曝気風量を調整することを
    特徴とする排水処理方法。
  7. 【請求項7】 前記曝気に際しては、前記硝化槽内の溶
    存酸素濃度をさらに測定し、窒素酸化物濃度を所定値以
    上あるいはアンモニア濃度を所定値以下に維持するとと
    もに、溶存酸素濃度を所定値以下に維持するよう曝気風
    量を調整することを特徴とする請求項6記載の排水処理
    方法。
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