JP2013121586A - 膜分離活性汚泥処理方法及び膜分離活性汚泥処理装置 - Google Patents

膜分離活性汚泥処理方法及び膜分離活性汚泥処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】曝気に要するエネルギ消費量の削減を図り、ファウリングの発生を抑えながら、N2Oの発生を抑制することができる膜分離活性汚泥処理方法及び膜分離活性汚泥処理装置を提供する。
【解決手段】汚水を嫌気槽に導入し、嫌気槽内の嫌気性微生物と反応させて汚濁物質を分解し、前記嫌気槽で処理した嫌気処理水を好気槽に導入し、好気性微生物を含む活性汚泥の共存下で曝気機構により嫌気処理水を曝気し、曝気雰囲気下で前記嫌気処理水を好気性微生物と反応させて該嫌気処理水中の汚濁物質を分解するとともに、前記好気槽内に設けた膜分離ユニットにより前記嫌気処理水を固液分離し、ろ過膜を透過した処理水を前記好気槽から排出し、前記好気槽内で生成される窒素酸化物を検出し、窒素酸化物の検出値が閾値を超えたときに、前記曝気機構による嫌気処理水の曝気量を増加させる。
【選択図】図3

Description

ここに記載する実施の形態は、下水や工場排水を高度処理するために好気槽内で曝気を行いながら膜分離を行う膜分離活性汚泥処理方法及び膜分離活性汚泥処理装置に関する。
2003年の下水道法改正により環境保全を目的として二次処理に高度処理施設を付加することが進められている。高度処理プロセスには種々の方式があるが、その1つとして膜分離活性汚泥法(MBR)が注目されている。膜分離活性汚泥法は、生物反応槽の好気槽のなかに膜分離ユニットを設置して、膜分離ユニットを用いて曝気下で固液分離することにより汚水を高度に浄化するプロセスである。
特開平10−43787号公報 特開2010−99560号公報
このような膜分離活性汚泥法プロセスでは、処理効率を上げるために好気槽内の曝気量を増加させると、エネルギ消費量が増大化して、エネルギコストを上昇させるばかりでなく、電動式の曝気装置を駆動させるための電力使用量が増加し、その結果として発電によるCO2発生量が増加して環境負荷を増加させることになる。このため、膜分離活性汚泥法プロセスでは曝気に要するエネルギ消費量をできるだけ少なくする必要がある。
しかしながら、膜分離活性汚泥法プロセスではエネルギ消費量を低減するために好気槽内の曝気量を低く抑えすぎると、膜分離ユニットにおいてファウリングが発生する。膜分離ユニットにファウリングを生じると、膜透過流束が減少し、処理効率が低下して運転コストが増大化する。また、好気槽内の曝気量を低く抑えすぎると、亜酸化窒素(N2O)が多量に発生するという問題点がある。亜酸化窒素(N2O)は、温室効果がCO2の310倍もある環境負荷の極めて大きい温室効果ガスであるため、環境への拡散を極力抑えることが例えば東京都下水道局の「アースプラン2010」において提唱されている。
このように膜分離活性汚泥法プロセスにおいては、エネルギ消費量の削減とN2Oの生成及びファウリングの発生とはトレードオフの関係にある。このような背景から、エネルギ消費量を可能な限り抑えるとともに、N2Oの生成およびファウリングの発生を共に極力抑えることができる膜分離活性汚泥法プロセスの開発が要望されている。
ここに記載する実施の形態は、膜分離活性汚泥法プロセスにおいて、曝気に要するエネルギ消費量の削減を図り、ファウリングの発生を抑えながら、N2Oの発生を抑制することができる膜分離活性汚泥処理方法及び膜分離活性汚泥処理装置を提供することを目的とする。
実施の形態に係る膜分離活性汚泥処理方法は、嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽を用いて汚水を浄化処理する膜分離活性汚泥処理方法において、(a)汚水を嫌気槽に導入し、嫌気槽内の嫌気性微生物と反応させて汚濁物質を分解することにより嫌気処理水を提供し、(b)前記嫌気処理水を前記嫌気槽から好気槽に導入し、好気槽内に設けた膜分離ユニットに前記嫌気処理水を送り、好気性微生物を含む活性汚泥の存在下で曝気機構により前記嫌気処理水を曝気し、曝気雰囲気下で前記嫌気処理水を好気性微生物と反応させて該嫌気処理水中の汚濁物質を分解するとともに、前記膜分離ユニットにより前記嫌気処理水を固液分離し、ろ過膜を透過した処理水を前記好気槽から排出し、(c)前記好気槽内で生成される窒素酸化物を検出し、窒素酸化物の検出値が閾値を超えたときに、前記曝気機構による嫌気処理水の曝気量を増加させる、ことを特徴とする。
実施の形態に係る膜分離活性汚泥処理装置を示す構成ブロック図。 汚水を曝気し撹拌するドラフトチューブエアレーターの一部を切り欠いて示すブロック断面図。 実施の形態に係る膜分離活性汚泥処理方法を示すフローチャート。
以下、添付の図面を参照して種々の好ましい実施の形態を説明する。以下の実施の形態では下水処理場の膜分離活性汚泥法プロセスの例を説明する。
図1に示すように本実施形態の膜分離活性汚泥処理装置1は、上流側から順にスクリーン2、最初沈殿池としての流量調整槽3、分配槽4および生物反応槽10を備えている。生物反応槽10の下流側には図示しない消毒設備が設けられ、消毒設備がさらに図示しない放流部に連続している。
さらに膜分離活性汚泥処理装置1は、周辺付帯設備として凝集剤注入設備11、N2Oセンサ12、貯水タンク13、薬液注入設備14および制御器20をさらに備えている。これらの装置や機器類は配管ラインや配線ラインにより相互に接続されている。配管ラインの適所には各種のポンプP1〜P8、バルブV1、ブロワB1〜B3、センサ12,16〜19および図示しない各種センサがそれぞれ取り付けられている。N2Oセンサ12を含むそれらのセンサから制御器20にそれぞれ信号が送られるようになっている。それらの入力信号に基づいて制御器20がポンプ等の駆動源にそれぞれ制御信号を送ることにより装置1の全体が統括的にコントロールされるようになっている。
スクリーン2は、下水処理場のポンプ棟のポンプP1からラインL1を通って送られてくる汚水から砂粒や金属粒子のような固形分を除去するためのフィルターである。
流量調整槽3は、スクリーン2を通過してきた汚水を受け入れ、所定時間静置しておき、懸濁固形物質(SS)を沈殿させる槽である。流量調整槽3は、大容量で、かつ広い床面積を有しているので、下流側への送水流量を調整する最初沈殿池として機能する。例えば雨天時にポンプ棟から送られてくる汚水の流入量が急増した場合であっても、流入する多量の汚水を系外に溢れ出させることなく流量調整槽3に溜め込み、流量調整槽3から分配槽4へ汚水をほぼ一定の流量で送り出すようになっている。流量調整槽3には堰が設けられ、上澄み水が堰を乗り越えてオーバーフローラインL2を通って分配槽4に流入するようになっている。流量調整槽3の底部には図示しない汚泥排出ラインが連通し、沈殿した汚泥が定期的に又は随時に排出されるようになっている。
分配槽4は、流量調整槽3で一次処理された汚水を生物反応槽10の各槽に適切に分配するものである。分配槽4と生物反応槽内の嫌気槽5とはラインL3により接続され、ラインL3にはポンプP2が取り付けられている。また、分配槽4と生物反応槽内の無酸素槽6とはラインL4により接続され、ラインL4にはポンプP3が取り付けられている。制御器20がプロセスレシピに従う分配量に対応する制御信号をポンプP2,P3にそれぞれ送ると、ポンプP2,P3の駆動により嫌気槽5と無酸素槽6とにそれぞれ所望分配量の一次処理水が分配されるようになっている。
生物反応槽10は、微生物による分解作用を利用して汚水を浄化処理するための反応容器であり、嫌気槽5、無酸素槽6および好気槽7を含む。生物反応槽10において、嫌気槽5が前段に配置され、無酸素槽6が中段に配置され、好気槽7が後段に配置されている。
嫌気槽5と無酸素槽6との間に第1の堰10aが設けられている。また、無酸素槽6と好気槽7との間に第2の堰10bが設けられている。汚水は第1の堰10aを乗り越えて(オーバーフローして)嫌気槽5から無酸素槽6に流れ込み、次いで第2の堰10bを乗り越えて(オーバーフローして)無酸素槽6から好気槽7に流れ込むようになっている。
嫌気槽5は、定常運転時において後段の無酸素槽6内の嫌気性微生物が十分に反応に寄与できるようにするために汚水中の溶存酸素量を低減させるための槽である。しかし、本実施形態では、後段の好気槽7でのN2Oの過剰発生や膜分離ユニット91,92のファウリング発生に対処するために、嫌気槽5内に第1のドラフトチューブエアレーター(以下、DTAという) 50を設け、DTA 50により嫌気槽5内の汚水を追加曝気できるようにしている。ここで第1のDTA 50による追加曝気とは、非定常運転時において好気槽7内での曝気に加えてさらに嫌気槽5内でも汚水を一時的に曝気することをいう。
無酸素槽6は、定常運転時において嫌気性微生物が活性になるように嫌気処理雰囲気(ORP値がマイナス側)に調整され、汚水中に実質的に溶存酸素が無い状態で嫌気性微生物に汚濁物質を分解させるための槽である。ここでORPとは、酸化還元電位のことをいう。汚水のORP値がマイナスの場合はその汚水は還元状態にあり、汚水のORP値がプラスの場合はその汚水は酸化状態にあるといえる。すなわち、曝気が十分で好気的な状態におかれた汚水は電位が高く(プラスのORP値)、これとは逆に曝気しないで嫌気的な状態におかれた汚水は電位が低くなる(マイナスのORP値)。
しかし、本実施形態では、後段の好気槽7でのN2Oの過剰発生や膜分離ユニット91,92のファウリング発生に対処するために、無酸素槽6内に第2のDTA 60を設け、DTA 60により無酸素槽6内の汚水を追加曝気できるようにしている。ここで第2のDTA 60による追加曝気とは、非定常運転時において好気槽7内での曝気に加えてさらに無酸素槽6内でも汚水を一時的に曝気することをいう。
凝集剤注入設備11は、無機系凝集剤及び/又は有機系凝集剤を嫌気槽5に投入するものである。無機系凝集剤として塩化鉄、硫酸鉄、塩化アルミニウムなどが投入され、有機系凝集剤として合成高分子系凝集剤が凝集剤注入設備11から無酸素槽6内に投入されるようになっている。
無酸素槽6の底部には図示しない汚泥排出ラインが連通し、凝集して沈殿した汚泥が定期的に又は随時に排出されるようになっている。無酸素槽6と好気槽7との間には第2の堰10bが設けられ、汚水が第2の堰10bを乗り越えて好気槽7に流入するようになっている。
次に図2を参照してドラフトチューブエアレーター(DTA)を説明する。
第1のDTA 50の散気管56にはブロワB1が連通し、第1のDTA 50の駆動装置のモータ53mには電源21が接続されている。また、第2のDTA 60の散気管には第2のブロワB2が接続され、第2のDTA 60の駆動装置のモータには第2の電源22が接続されている。なお、第1のDTA 50と第2のDTA 60とは構成が実質的に同じであるため、ここでは代表して第1のDTA 50を説明する。
第1のDTA 50は、本体部分が嫌気槽5の内部に配置され、付属部分が嫌気槽5の外部に配置されている。DTA 50の本体部分は、ドラフトチューブ51、インペラー52、長いシャフト52a、軸受54、ガイド翼54a、整流板55aおよび散気管56により構成されている。この本体部分は、複数のポスト55によって嫌気槽の上部ステージ58に吊り下げ支持され、吊り下げ支持状態で嫌気槽5内の水中に浸漬されている。
DTA 50の付属部分は、駆動装置53、ブロワB1および曝気ラインL13により構成されている。駆動装置53は、ステージ58の上に設置されている。駆動装置53は、モータ53m、駆動力伝達機構および回転駆動軸53aを備えている。回転駆動軸53aは、ステージ58の開口を通って嫌気槽5の内部に至り、その下端部がフランジ継手によりインペラー52の長いシャフト52aに同軸に連結されている。モータ53mは、図1に示す第1の電源21に接続されている。第1の電源21は制御器20により制御されるものである。制御器20が第1の電源21に給電信号を送ると、モータ53mが起動し、モータ53mの回転駆動力が長いシャフト52aに伝達され、インペラー52が回転し、それにより嫌気槽5内の汚水が撹拌されるようになっている。この撹拌の強さは、制御器20が第1のDTA 50のモータ53mを駆動制御することによりコントロールされるようになっている。
第1のブロワB1は、嫌気槽のステージ58上に設置されていてもよいし、または図示しない他のステージの上に設置されていてもよい。ブロワB1は、図1に示す制御器20の内蔵電源に接続され、動作が制御器20により制御されるようになっている。ブロワB1の吐出口は、曝気ラインL13を介して環状ヘッダー57に連通している。さらに環状ヘッダー57は、インペラー52の直下において複数の連通管56aを介して環状の散気管56に連通している。この環状ヘッダー57は、360°全周にわたりドラフトチューブ51の内周面に取り付けられている。また、環状の散気管56は、環状ヘッダー57と同心円に配置されている。環状の散気管56の全長にわたり多数の細孔が開口している。ブロワB1から環状ヘッダー57に加圧空気を送ると、散気管56の細孔から汚水中に細かな気泡が噴射され、これにより汚水が曝気されるようになっている。この曝気量は、制御器20が第1のブロワB1を駆動制御することによりコントロールされるようになっている。
上述のように制御器20は、駆動装置のモータ53mとブロワB1をそれぞれ独立に制御することにより、汚水に対する曝気量(酸素供給量)および撹拌の強さ(水流速度)をともに制御することができるようになっている。
また、制御器20は、DTA50,60の運転を低速運転モードと高速運転モードとの間で切り替える運転モード切替機能を備えている。ここで、低速運転モードとは、DTA下部から吐出される水流速度を少なくとも10 cm/secとする弱撹拌運転のことをいう。低速運転モードでは各ブロワB1,B2を駆動せず、嫌気槽5及び無酸素槽6内の汚水の曝気を行なわない。これに対して高速運転モードとは、インペラー回転速度を200 rpm以上にすると同時に散気管から水中にエアを吹き込む(強撹拌+エアレーション)運転のことをいう。高速運転モードでは、各ブロワB1,B2を駆動させ、嫌気槽5及び無酸素槽6内の汚水の曝気を行なう。
ドラフトチューブ51は、上段チューブ51a、中段チューブ51bおよび下段チューブ51cを備えている。上段チューブ51aは、下部開口より上部開口のほうが大きい漏斗形状をなし、複数のポスト55により支持されている。中段チューブ51bは、上段チューブ51aの下部開口とほぼ同じ内径を有する円筒であり、上段チューブ51aの下部に接続されている。この中段チューブ51b内に散気管56と環状ヘッダー57が取り付けられている。また、中段チューブ51b内において散気管56の直上にインペラー52が配置されている。下段チューブ51cは、中段チューブ51bの内径より小さい内径を有する円筒であり、中段チューブ51bの下部に接続されている。この下段チューブ51c内に軸受54とガイド翼54aが取り付けられている。
インペラー52は、散気管56の直上に位置するように長いシャフト52aの下端部に取り付けられている。インペラー52の外径はドラフトチューブ51の中段チューブ51bの内径より十分に小さい。インペラー52の羽根の数は3枚または4枚とすることができる。シャフト52aの最下端部は軸受54によって回転可能に支持されている。この軸受54の外周からドラフトチューブ51までの間には複数のガイド翼54aが取り付けられ、これらのガイド翼54aによりドラフトチューブ51内を流れる水流が下向きに案内されるようになっている。
整流板55aがポスト55の長手に沿ってポスト55の外周にそれぞれ取り付けられている。これらの整流板55aは、ポスト55から外方に張り出す翼形状に形成され、上述した複数のガイド翼54aとともに汚水の流れを整える機能を有している。
好気槽7は、定常運転および非定常運転のいずれにおいても運転中は常に汚水を曝気し、汚水に好気性微生物を作用させて汚濁物質を分解し、汚水を浄化するものである。好気槽7内には補助散気装置8および複数の膜分離ユニット91,92がそれぞれ設けられている。
複数の膜分離ユニット91,92は、嫌気処理水をろ過するためのろ過膜をそれぞれ有している。膜分離ユニット91,92の各々に曝気機構としてのブロワB3からのエア供給ラインL6が接続され、膜分離ユニット91,92のろ過膜周辺の嫌気処理水に向けて空気が直接吹き込まれるようになっている。このブロワB3からの空気吹込みにより嫌気処理水が曝気されるとともに、ろ過膜の表面に上昇気泡が衝突してろ過膜の表面が物理洗浄されるようになっている。ろ過膜は、平面状または中空糸状など種々の形状のものを用いることができる。
本実施形態の膜分離ユニット91,92においては、円筒状の容器内に中空糸状のろ過膜を充填し、容器の下部にはろ過前の被処理水が流入する流入口が開口し、容器の上部にはろ過後の処理水が排出される排出口が開口している。これらの排出口は処理水排出ラインL7にそれぞれ連通し、膜分離された処理水がラインL7を通って好気槽7(膜分離ユニット91,92)から排出されるようになっている。処理水排出ラインL7にはポンプP5と三方弁V1が取り付けられている。ポンプP5の吸引駆動により膜分離ユニット91,92のろ過膜の透過側スペースが吸引され、吸引された処理水が排出ラインL7→三方弁V1→送水ラインL8を通って図示しない消毒設備に送られるようになっている。なお、図中には2つの膜分離ユニットを示しているが、膜分離ユニットの数はこれのみに限定されるものではなく、1つ、3つ、4つ、または5つ以上の膜分離ユニットを好気槽7内に設けるようにしてもよい。
補助散気装置8は、膜分離ユニット91,92直下からの曝気だけでは好気槽7の曝気量が不足する場合に、膜分離ユニット91,92が配置されていない好気槽7の内部領域の汚水を追加的に曝気するものである。ここで補助散気装置による追加曝気とは、非定常運転時において汚水の曝気量が不十分で不足するときに、膜分離ユニット直下からの曝気に加えてさらに補助散気装置により好気槽内の汚水を一時的に曝気することをいう。
補助散気装置8には前述のブロワB3からのエア供給ラインL6が接続されている。本実施形態では1つの共通のブロワB3から補助散気装置8および膜分離ユニット91,92にそれぞれ空気を分配供給するようにしているが、膜分離ユニット91,92用のブロワB3とは異なる別のエア供給源から補助散気装置8に空気を供給するようにしてもよい。
処理水排出ラインL7は三方弁V1のところで逆洗浄ラインL9に分岐している。分岐した逆洗浄ラインL9は貯水タンク13に接続され、三方弁V1を切り替えることにより処理水の一部が貯水タンク13に一時的に貯留されるようになっている。
さらに、返送ラインL5が好気槽7から嫌気槽5までの間に設けられ、ポンプP4の駆動により好気槽7内の被処理水の一部が好気槽7から嫌気槽5へ返送されるようになっている。また、図示しない他の返送ラインが好気槽7から嫌気槽5までの間に設けられ、図示しないポンプの駆動により好気槽7内に沈殿した沈殿物(主に、活性汚泥)が好気槽7から嫌気槽5へ返送されるようになっている。
貯水タンク13の排出口はポンプP6を有するラインL10に接続されている。このラインL10は、薬液注入設備14からの薬液注入ラインL11と合流した後にさらに上述の処理水排出ラインL7に合流している。
薬液注入設備14は、膜分離ユニット91,92のファウリングを解消するために、ろ過膜を洗浄するための薬液を膜分離ユニット91,92に供給するものである。洗浄用の薬液は、ろ過膜の性状に応じて種々の酸やアルカリなどの化学薬品(例えば、次亜塩素酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウム)を用いることができる。
膜分離ユニット91,92の各々には差圧検出器16,18と透過流束検出器17,19がそれぞれ取り付けられ、差圧検出器16,18により膜分離ユニット91,92の膜差圧をそれぞれ検出するとともに、透過流束検出器17,19により膜分離ユニット91,92の膜透過流束をそれぞれ検出するようになっている。差圧検出器16,18にはそれぞれ圧力センサが用いられ、透過流束検出器17,19にはそれぞれ流量センサが用いられる。これらの差圧検出器16,18および透過流束検出器17,19は、制御器20に検出信号をそれぞれ送るようになっている。制御器20は、検出器16〜19から信号が入ると、これらの信号に基づいて膜分離ユニット91,92の膜差圧および膜透過流束をそれぞれ算出するとともに、メモリ部から膜差圧の閾値および膜透過流束の閾値をそれぞれ呼び出し、呼び出した閾値と前記算出した実測値とを比較し、実測値が閾値を超えている場合は膜分離ユニット91,92にファウリングが発生しているものと判定し、制御信号を各ポンプP6,P7の電源回路に送り、ポンプP6,P7をそれぞれ起動させ、貯水タンク13からの処理水と薬液注入設備14からの薬液とをラインL7において合流させ、合流した薬液/処理水の混合水を膜分離ユニット91,92にそれぞれ供給させ、ろ過膜を洗浄させるようになっている。
膜差圧の閾値は以下の方法を用いて設定される。
実証試験により好気槽内の膜分離ユニットにおけるファウリング発生の有無と膜差圧との相関データをとり、採取した相関データからファウリングが発生しない膜差圧の最大許容量値を求め、求めた値を膜差圧の閾値として制御器20のメモリ部に随時読み出し可能に保存しておく。
膜透過流束の閾値は以下の方法を用いて設定される。
実証試験により好気槽内の膜分離ユニットにおけるファウリング発生の有無と膜透過流束との相関データをとり、採取した相関データからファウリングが発生しない膜透過流束の最小許容量値を求め、求めた値を膜透過流束の閾値として制御器20のメモリ部に随時読み出し可能に保存しておく。
制御器20は、ポンプP6,P7の駆動をそれぞれ制御するとともに、ラインL7,L10,L11の適所に設けた複数の流量調整弁(図示せず)をそれぞれ制御し、貯水タンク13および薬液注入設備14からそれぞれ送り出される処理水および薬液の供給先をコントロールすることにより、膜分離ユニット91,92ごとにろ過膜を洗浄することができるようになっている。
好気槽7にはN2Oセンサ12が取り付けられ、好気槽7内で生成された気相中のN2Oが検出され、検出信号が制御器20に送られるようになっている。制御器20のメモリ部には許容可能な亜酸化窒素(N2O)の最大許容量値が閾値として随時呼び出し可能に保存されている。制御器20は、センサ12からN2O検出信号が入ると、検出信号に基づいてN2O実測値を求めるとともに、メモリ部からN2Oの閾値を呼び出し、呼び出した閾値とN2O実測値とを比較し、後者が前者を超えているときに膜分離ユニット91,92にファウリングが発生していると判定するようになっている。なお、許容可能な亜酸化窒素(N2O)の最大許容量値は、法律又は規則により定められている。
なお、N2Oセンサ12の代わりにNO2センサを用いることもできる。NO2センサで液相中の亜硝酸イオン(NO2-)を検出することにより、気相中の亜酸化窒素(N2O)を直接検出することなく、N2O生成量を間接的に把握することができる。膜分離活性汚泥処理法において液相中の亜硝酸イオン(NO2-)と気相中の亜酸化窒素(N2O)との間には一定の相関関係があるからである。すなわち、実証試験により好気槽内における液相中の亜硝酸イオン(NO2-)と気相中の亜酸化窒素(N2O)との相関データをとり、採取した相関データと既知のN2Oの最大許容量値とを用いてN2Oが生成されない亜硝酸イオン(NO2-)の最大許容量値を求め、求めた値を亜硝酸イオン(NO2-)の閾値として制御器20のメモリ部に随時読み出し可能に保存しておくことができる。
また、N2Oセンサ12の代わりにORP計測器を用いることもできる。ORP計測器を用いて液相の酸化還元電位を計測し、計測した酸化還元電位に基づいて液相中の亜硝酸イオン(NO2-)を間接的に定量化できる。すなわち、液相の酸化還元電位と液相中に存在する亜硝酸イオン(NO2-)との間には一定の相関関係があり、この相関関係を用いて酸化還元電位の計測値から液相中の亜硝酸イオン(NO2-)を定量化することができる。さらに亜硝酸イオン(NO2-)の値から亜酸化窒素(N2O)を定量化できる。これによりN2OセンサやNO2センサの代用手段としてORP計測器を用いることができる。
上記装置の作用を説明する。
先ず定常運転時の作用について説明する。
ポンプP1を起動して下水処理場のポンプ棟から所定量の下水を最初沈殿池3に導入し、所定の時間だけ静置し、固形物を沈殿させる。必要に応じて最初沈殿池3に凝集剤を投入してもよい。沈殿した汚泥は最初沈殿池3の底部排出口から排出される。最初沈殿池3から上澄み水(一次処理水)を分配槽4に送り、分配槽4から所望の分配比率で無酸素槽6と嫌気槽5とに一次処理水をそれぞれ送水する。
生物反応槽10において、好気槽7内では下式(1)と(2)に従う硝化反応が進行し、アンモニアが分解されて硝酸性窒素(NO3)が生成される。
NH4 + +3/2O2 → NO2 -+H2O+2H+ …(1)
NO2 - +1/2O2 → NO3 - …(2)
さらに無酸素槽6内では下式(3)に従う脱窒反応が進行し、硝化反応生成物である硝酸性窒素(NO3 -)がさらに分解されて最終的に窒素まで還元される。
2NO3 -+5H2 → N2+4H2O+2OH- …(3)
上式(3)の脱窒反応における反応経路はNO3 -→NO2 -→N2O→N2に従うものと推定されていることから、亜酸化窒素(N2O)は硝酸性窒素(NO3 -)が分解する途中に生じる中間生成物である。ここで亜硝酸イオン(NO2-)も分解途中の中間生成物であるため、亜硝酸イオン(NO2-)は亜酸化窒素(N2O)との間に強い相関性があるとされている。
このため、NO2センサで液相中の亜硝酸イオン(NO2-)を検出することにより、気相中の亜酸化窒素(N2O)を直接検出することなく、N2O生成量を把握することができる。また、ORP計測器を用いて液相の酸化還元電位を計測することにより、液相中に存在する亜硝酸イオン(NO2-)を間接的に定量化できるため、N2OセンサやNO2センサの代用手段としてORP計測器を用いることができる。
次に、図3を参照しながら膜分離ユニット91,92において膜差圧が上昇するか又は膜透過流束が低下したときの非定常運転時の作用を説明する。
定常運転時において第1及び第2のDTA 50,60はそれぞれ低速運転モードで運転され、嫌気槽5および無酸素槽6内の汚水がそれぞれ撹拌されている。このとき第1のDTA 50は、インペラー用モータ53mのみが駆動され、散気管用ブロワB1は停止した状態にある。これにより定常運転される嫌気槽5内の汚水は、撹拌されているが、曝気されていない。また、第2のDTA 60は、インペラー用モータ53mのみが駆動され、散気管用ブロワB2は停止した状態にある。これにより定常運転される無酸素槽6内の汚水は、撹拌されているが、曝気されていない。
定常運転時において差圧検出器16,18および流束検出器17,19から検出信号が制御器20に送られ、膜分離ユニット91,92の各々において上流側圧力と下流側圧力との膜差圧および膜透過流束が常時監視されている。制御器20は、差圧検出器16,18から信号が入ると、これらの検出信号に基づいて膜分離ユニット91,92の膜差圧をそれぞれ算出するとともに、メモリ部から膜差圧の閾値を呼び出し、呼び出した閾値と膜差圧の実測値とを比較する。膜差圧の実測値が閾値を超えている場合、制御器20は、膜分離ユニット91,92にファウリングが発生しているものと判定する(工程S1)。膜差圧検出によるファウリング診断は定量運転モードに適している。定量運転モードとは、ポンプP2の駆動を制御することにより分配槽4から生物反応槽10へ供給される汚水の流量を一定流量とすることをいう。
また、制御器20は、流速検出器17,19から信号が入ると、これらの検出信号に基づいて膜分離ユニット91,92の膜透過流速をそれぞれ算出するとともに、メモリ部から膜透過流速の閾値を呼び出し、呼び出した閾値と膜透過流束の実測値とを比較する。膜透過流束の実測値が閾値を下回る場合、制御器20は、膜分離ユニット91,92にファウリングが発生しているものと判定する(工程S1)。膜透過流束検出によるファウリング診断は定圧運転モードに適している。定圧運転モードとは、ポンプP5の駆動を制御することにより膜分離ユニット91,92のろ過膜にかかる汚水の圧力を一定圧力とすることをいう。
制御器20は、工程S1の判定がYESのとき、さらにN2Oセンサ12からの信号に基づいて好気槽7内のN2O実測値を求め、メモリ部からN2Oの閾値を読み出し、読み出した閾値とN2O実測値とを比較し、N2O実測値が閾値を超えているか否かを判定する(工程S2−1)。
また、工程S1での判定がNOであっても、制御器20は、N2Oセンサ12からの信号に基づいて上記と同様にして好気槽7内にN2Oが発生しているか否かを判定する(工程S2−2)。
工程S2−1または工程S2−2において好気槽7内にN2Oが発生していると判定したとき、いずれの場合も制御器20は膜分離ユニット91,92および補助散気装置8への送風量が増加するようにブロワB3の駆動を制御する(工程S3)。
さらに制御器20は、好気槽7内で閾値を超える亜酸化窒素(N2O)が検出されると、第1及び第2のDTA 50,60をそれぞれ低速運転モードから高速運転モードへ切り替え、高速運転モードで運転する。高速運転モードで運転されるDTA 50,60の動作を以下に説明する。
制御器20は各電源21,22に制御信号を送り、DTA 50,60の各モータ53mの回転速度を低速から高速に切り替え、インペラー52を高速回転駆動させる。インペラー52を高速回転駆動させると、図2中に矢印59で示すように汚水が循環流動し、これにより嫌気槽5および無酸素槽6内の汚水がそれぞれ強撹拌される。高速運転モードでの撹拌の強さは、低速運転モードでのそれより強い。
さらに制御器20は、各内蔵電源に制御信号を送り、第1及び第2のブロワB1,B2をそれぞれ起動する。これにより各ブロワB1,B2から各散気管56に空気が供給され、嫌気槽5および無酸素槽6内の汚水がそれぞれ曝気される。このように第1及び第2のDTA 50,60を低速運転モードから高速運転モードへ切り替えることにより、制御器20は嫌気槽5および無酸素槽6の処理雰囲気を嫌気性から好気性にそれぞれ移行させる。高速運転モードでは汚水を強撹拌すると同時に曝気するため、汚水中の溶存酸素量が急激に増加して、後段の好気槽7での曝気量の不足が解消され、好気性微生物による硝化反応が促進され、これにより亜酸化窒素(N2O)の発生が抑制される。
嫌気槽5と無酸素槽6がそれぞれ好気性の処理雰囲気に移行する目安は、DO値がマイナスからプラスになるか、またはORP値がマイナスからプラスになるところである。
制御器20は、差圧検出器16,18および流束検出器17,19からの検出信号に基づいて、各膜分離ユニット91,92における膜差圧が正常値の範囲にあるか否か、または膜透過流束が正常値に回復したか否かを判定する(工程S4)。工程S4の判定がYESであるときは、制御器20はDTA 50,60の各モータ53mの回転速度を高速から低速に切り替えるとともに、各ブロワB1,B2の駆動を停止させ、これにより定常運転に復帰する。
工程S4の判定がNOであるときは、膜分離ユニット91,92にファウリングが発生しているものとみなして、ポンプP2,P3の駆動をそれぞれ停止させ、好気槽7(膜分離ユニット91,92)への送水を停止する(工程S5)。さらに、ポンプP4の駆動を停止させ、好気槽7から嫌気槽5への水の返戻を停止するようにしてもよい。
制御器20は、膜分離ユニット91,92にファウリングが発生していると判定した場合は、まずユニット91,92内のろ過膜を水洗浄するか否かを判定する(工程S6)。工程S6の判定がNOであるときは、制御器20は、ポンプP2,P3の駆動を再開させ、定常運転に復帰する。
工程S6の判定がYESであるときは、制御器20は、センサ16-19からの検出信号を総合的に分析し、ユニット91,92内のろ過膜をさらに薬液洗浄するか否かを判定する(工程S7)。
工程S7の判定がNOであるときは、制御器20は、ポンプP6を起動し、貯水タンク13から逆洗浄ラインL10を通って膜分離ユニット91,92に洗浄水(処理水)を送り、ろ過膜を水洗浄する(工程S8)。制御器20は、ポンプP2,P3の駆動を再開させ、定常運転に復帰する。
工程S7の判定がYESであるときは、制御器20は、2つのポンプP6,P7をそれぞれ起動し、貯水タンク13から洗浄水(処理水)を送るとともに薬液注入設備14から薬液を注入し、膜分離ユニット91,92のろ過膜を薬液洗浄する(工程S9)。このとき薬液注入設備14からの薬液と貯水タンク13からの処理水とがラインL7において合流し、合流した薬液/処理水の混合水が膜分離ユニット91,92にそれぞれ流入し、ろ過膜が洗浄される。
薬液洗浄後または水洗浄後に、制御器20は、ポンプP2,P3の駆動を再開させて生物反応槽10への送水を再開し、定常運転に復帰する(工程S10)。
1…膜分離活性汚泥処理装置、2…スクリーン、
3…流量調整槽(最初沈殿池)、4…分配槽、
5…嫌気槽、50…ドラフトチューブエアレーター、
6…無酸素槽、60…ドラフトチューブエアレーター、
7…好気槽、8…補助散気装置、91,92…膜分離ユニット、
10…生物反応槽、
11…凝集剤注入設備、
12…N2Oセンサ(またはNO2センサ、またはORP計測器)
13…貯水タンク、14…薬液注入設備、
16,18…差圧検出器(ファウリング検出手段、圧力センサ)、
17,19…透過流束検出器(ファウリング検出手段、流量センサ)、
20…制御器、21,22…電源、
P1〜P8…ポンプ、B1〜B3…ブロワ、V1…バルブ、
L1〜L12…ライン。

Claims (10)

  1. 嫌気槽と好気槽を有する生物反応槽を用いて汚水を浄化処理する膜分離活性汚泥処理方法において、
    (a)汚水を嫌気槽に導入し、嫌気槽内の嫌気性微生物と反応させて汚濁物質を分解することにより嫌気処理水を提供し、
    (b)前記嫌気処理水を前記嫌気槽から好気槽に導入し、好気槽内に設けた膜分離ユニットに前記嫌気処理水を送り、好気性微生物を含む活性汚泥の存在下で曝気機構により前記嫌気処理水を曝気し、曝気雰囲気下で前記嫌気処理水を好気性微生物と反応させて該嫌気処理水中の汚濁物質を分解するとともに、前記膜分離ユニットにより前記嫌気処理水を固液分離し、ろ過膜を透過した処理水を前記好気槽から排出し、
    (c)前記好気槽内で生成される窒素酸化物を検出し、窒素酸化物の検出値が閾値を超えたときに、前記曝気機構による嫌気処理水の曝気量を増加させる、
    ことを特徴とする膜分離活性汚泥処理方法。
  2. 前記膜分離ユニットのろ過膜にファウリングが発生したか否かを判定するための膜差圧の閾値および膜透過流束の閾値をそれぞれ設定し、
    前記工程(c)の前に、前記膜分離ユニットの膜差圧および膜透過流束のうち少なくとも一方を検出し、膜差圧の検出値が前記膜差圧の閾値を超えるか、または透過流束の検出値が前記膜透過流束の閾値を下回るときに、前記膜分離ユニットへの送水を停止し、さらに前記ろ過膜を水洗浄または薬液洗浄し、前記ろ過膜に発生したファウリングを解消することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記膜分離ユニットにおけるファウリング発生の有無と膜差圧との相関データをとり、採取した相関データからファウリングが発生しない膜差圧の最大許容量値を求め、求めた値を前記膜差圧の閾値として随時読み出し可能に保存し、かつ
    前記膜分離ユニットにおけるファウリング発生の有無と膜透過流束との相関データをとり、採取した相関データからファウリングが発生しない膜透過流束の最小許容量値を求め、求めた値を前記膜透過流束の閾値として随時読み出し可能に保存することを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記好気槽内に補助散気装置をさらに設け、
    前記曝気機構により前記膜分離ユニットを直接曝気する他に、前記補助散気装置により前記好気槽内をさらに曝気することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の方法。
  5. 汚水に嫌気性微生物を作用させて汚水中の汚濁物質を分解する嫌気槽と、
    前記嫌気槽の後段に配置され、曝気される嫌気処理水に好気性微生物を作用させて該嫌気処理水中の汚濁物質を分解する好気槽と、
    前記好気槽内に設けられ、前記嫌気処理水を固液分離するろ過膜を有する1つ又は複数の膜分離ユニットと、
    前記膜分離ユニット内の嫌気処理水を曝気するとともに、前記膜分離ユニットのろ過膜を物理洗浄する曝気機構と、
    前記好気槽内で生成される窒素酸化物を検出するセンサと、
    前記窒素酸化物の許容可能な閾値を設定し、前記窒素酸化物検出センサの検出信号に基づいて前記好気槽内の窒素酸化物の実測値を求め、求めた実測値が前記閾値を超えるときに、前記曝気機構からの曝気量を増加させる制御器と、
    を有することを特徴とする膜分離活性汚泥処理装置。
  6. 前記膜分離ユニットの膜差圧を検出し、膜差圧検出信号を前記制御器に送る圧力センサと、
    前記膜分離ユニットの膜透過流束を検出し、膜透過流束検出信号を前記制御器に送る流量センサと、
    前記膜差圧検出信号から得られる膜差圧の実測値が膜差圧の閾値を超えるか、または前記膜透過流束検出信号から得られる膜透過流束の実測値が膜透過流束の閾値を下回る場合に、前記制御器からの制御信号に従って前記ろ過膜を洗浄するための薬液を前記膜分離ユニットに供給する薬液注入設備と、
    前記膜差圧検出信号から得られる膜差圧の実測値が前記膜差圧の閾値を超えるか、または前記膜透過流束検出信号から得られる膜透過流束の実測値が前記膜透過流束の閾値を下回る場合に、前記制御器からの制御信号に従って前記ろ過膜を洗浄するための処理水を前記膜分離ユニットに供給する貯水タンクと、前記処理水は前記膜分離ユニットのろ過膜を透過したものであることと、
    をさらに有することを特徴とする請求項5記載の装置。
  7. 前記好気槽内に複数の膜分離ユニットを配置し、
    前記制御器が前記膜分離ユニットごとにろ過膜が洗浄されるように、前記薬液注入設備および前記貯水タンクを制御することを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項記載の装置。
  8. 前記窒素酸化物検出センサが前記好気槽内の気相中のN2Oを検出するN2Oセンサであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載の装置。
  9. 前記窒素酸化物検出センサが、前記好気槽内の液相中のNO2 -イオンを検出するNO2センサであるか、または前記好気槽内の液相の酸化還元電位を検出する酸化還元電位計測器であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項記載の装置。
  10. 前記曝気機構の他に、前記好気槽内の嫌気処理水をさらに曝気する補助散気装置をさらに有することを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項記載の装置。
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