JP3379199B2 - 活性汚泥循環変法の運転制御方法 - Google Patents

活性汚泥循環変法の運転制御方法

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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は嫌気−好気活性汚泥循環
変法を用いて廃水中の有機物及び窒素を高効率に除去す
る運転制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から下水等の廃水中の有機物を効率
的に除去するとともに、閉鎖性水域の富栄養化の原因物
質と考えられている窒素及びリンを除去する方法が種々
提案されている。この富栄養化とは、水域中のN,P等
の栄養塩類の濃度が増大し、これらを栄養素とする生物
活動が活発となって生態系が変化することを指してい
る。特に湖沼等に生活排水とか工場廃水が大量に流入す
ると、上記の富栄養化が急速に進行することが知られて
いる。
【0003】近時、窒素の除去率を高めることが要求さ
れており、窒素に関する規制も厳しくなることが予想さ
れるので、これを除去することができる高度処理プロセ
スを採用する施設が増加するものと考えられる。
【0004】廃水中の窒素とかリンを除去する手段とし
て、物理化学的な方法及び生物学的方法が提案されてい
るが、物理化学的方法はコストが嵩む関係から普及して
いない現状にある。例えば物理化学的方法として実用化
されているリン除去方法に凝集沈澱及び晶析手段がある
が、この手段はコストや維持管理面で難点がある。
【0005】一方、生物学的に窒素とリンを同時に除去
する方法として、従来の活性汚泥法の変法として嫌気−
好気活性汚泥法が注目されている。(例えば水質汚濁研
究、第12巻,第7号 441−448,1989を参
照。) この嫌気−好気活性汚泥法とは、例えば図4に示したよ
うに、生物反応槽を溶存酸素(以下DOと略称)の存在
しない嫌気槽1a,1bとDOの存在する複数段の好気
槽2a,2b,2cとに仕切り、この嫌気槽1a,1b
により、流入する原水3を無酸素状態下で撹拌機構10
による撹拌を行って活性汚泥中の脱窒菌による脱窒を行
い、次に好気槽2a,2b,2cの内方に配置した散気
管4にブロワ5から空気を供給することにより、エアレ
ーションによる酸素の存在下で活性汚泥による有機物の
酸化分解と硝化菌によるアンモニアの硝化を行う。そし
て最下流側の好気槽2cの硝化液を硝化液循環ポンプ6
を用いて嫌気槽1aに送り込むことにより、嫌気槽1
a,1bの脱窒効果が促進される。
【0006】上記硝化菌はDO濃度が低くなると活性が
低下するので、最下流側の好気槽2cのDOを測定して
DO制御装置12によりブロワ5の駆動を制御している
のが通例である。
【0007】前記脱窒菌とは、嫌気条件下で硝酸呼吸に
よりN02−N及びN03−NをN2やNO2に還元する細
菌を指している。又、原水中のリンは嫌気槽1a,1b
内で放出され、好気槽2a,2b,2c内で活性汚泥に
取り込まれて除去される。7は最終沈澱池であり、この
最終沈澱池7の上澄液は、処理水11として図外の消毒
槽等を経由してから放流され、該最終沈澱池7内に沈降
した汚泥の一部は汚泥返送ポンプ8により嫌気槽1aに
返送され、他の汚泥は余剰汚泥引抜ポンプ9から図外の
余剰汚泥処理装置に送り込まれて処理される。
【0008】かかる嫌気−好気活性汚泥処理方法を用い
ることにより、通常の標準活性汚泥法で達成される有機
物除去効果と同程度の効果が得られる上、窒素とリンに
関しては活性汚泥法よりも高い除去率が達成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の嫌気−好気活性汚泥処理法の場合、効率的な運
転制御方法の確立が困難であり、特に好気槽における硝
化効率と、それに伴う嫌気槽における脱窒効果をともに
充分に高めることが困難であるという課題があった。
【0010】即ち、前記嫌気−好気活性汚泥法における
動作態様は、嫌気槽1a,1bにおける脱窒反応と、好
気槽2a,2b,2cにおける硝化反応とに大別するこ
とが出来るが、反応の律速となっているのは後者,即ち
硝化反応である。特に嫌気−好気活性汚泥処理法によっ
て効率的に窒素を除去するためには、嫌気槽における脱
窒と好気槽における硝化を最適な運転条件に保持するこ
とが要求される上、窒素除去工程は硝化工程に影響され
る度合が高いため、良好な窒素除去を行うためには硝化
工程が良好に行われていることが必要である。
【0011】この硝化反応は、前記したように硝化菌に
よって引き起こされるが、この硝化菌の活性は、pH,
水温等の微妙な変化により容易に影響を受けることが知
られている。又、エアレーションの時間を十分にとるた
めに、標準活性汚泥法の場合よりも生物反応槽の容積を
2〜3倍にすることが必要であり、都市部等の用地確保
が困難な条件下での採用が難しいという問題がある。
【0012】生物反応槽の容積を小さくするためには硝
化反応速度を高める手段を施すことが肝要である。その
ための簡易な方法として、余剰汚泥の引抜量を小さくし
て反応槽内の汚泥濃度を高めるSRT制御が考えられ
る。しかしこの方法は最終沈澱池での固液分離効率を低
下させて流出水中の汚泥浮遊物濃度を高めてしまう危険
性がある。
【0013】硝化が良好に進行している場合には、脱窒
反応の良否が窒素除去率を左右するので、高い窒素除去
率を維持するには硝化反応と脱窒反応のバランスを良好
に保持することが要求される。
【0014】前記したように硝化菌はDO濃度が低くな
ると活性が低下することが知られているが、好気槽2
a,2b,2c内でのDO濃度は、流入負荷変動とか水
量に起因して常に変化しており、且つエアレーションの
条件によってDOの低濃度領域が生じる場合がある。更
に原水3の流れ方向によってもDOの濃度分布が異なっ
ており、上流側、即ち嫌気槽1bに近い好気槽2aでは
DO濃度が低く、逆に下流側の好気槽2cではDO濃度
が高くなる傾向がある。従って複数段の好気槽2a,2
b,2cの前段部分では硝化菌の活性が低くなってしま
い、好気槽全体として硝化反応が不安定になってしまう
ことになり易い。
【0015】前記図4で説明したように、従来は最下流
側の好気槽2cのDO濃度を測定してDO制御装置12
によりブロワ5の駆動を制御していたのを改良して、D
O濃度の測定位置を上流側に移行してブロワ5の駆動を
制御する手段も考慮されるが、このような制御を行った
場合には好気槽の下流側でのエアレーションが逆に過剰
になってしまい、しかもブロワ5を稼働するための電気
消費量が増加してしまうという問題点が生じる。
【0016】そこで本発明はこのような嫌気−好気活性
汚泥処理が有している課題を解消して、複数段の好気槽
におけるDO濃度に起因する硝化反応の低下を防止し、
ひいては嫌気槽における脱窒反応を高めることができる
運転活性汚泥循環変法の運転制御方法を提供することを
目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、原水を嫌気槽で脱窒細菌により脱窒を行
う工程と、複数段の好気槽で硝化細菌により硝化を行う
工程と、沈澱槽で固液分離して上澄液を処理水として放
流する工程とを含む活性汚泥循環変法処理において、先
ず請求項1により、上記複数段の好気槽内に配置された
各散気管に対する空気の送風量を、上流側から下流側に
向けて順次減少させたテーパードエアレーションを実施
する運転制御方法にしてある。
【0018】又、請求項2により、上記複数段の好気槽
の中で、最上流側の好気槽の溶存酸素濃度を測定して、
この測定値が所定値以上であるように各散気管に対する
空気の送風量をコントロールする運転制御方法にしてあ
る。
【0019】又、上記各好気槽の溶存酸素濃度が、2.
0(mg/l)以下にならないように空気の送風量を制
御する。
【0020】
【作用】かかる活性汚泥循環変法の運転制御方法によれ
ば、原水が嫌気槽もしくは嫌気条件下で脱窒され、好気
槽もしくは好気条件下での曝気と硝化細菌の作用に基づ
く硝化が行われる一方、複数段の好気槽に対する送風量
を上流側から下流側に向けて順次減少させたテーパード
エアレーションを実施したことにより、上流側好気槽の
DO濃度不足に起因する硝化菌の活性低下を防止して硝
化反応を良好に維持することができる。
【0021】又、複数段の好気槽の中で、最上流側の好
気槽のDO濃度を測定して、この測定値が所定値以上で
あるように各散気管に対する空気の送風量をコントロー
ルすることにより、流入負荷変動とか水量に起因して流
れ方向に生じるDO濃度の分布変化に対処することが可
能となり、更に好気槽の上流側と下流側の送風機構を別
々に構成して最上流側と最下流側に設置したDO計の計
測値に基づいて両送風機構に対する送風量を制御したこ
とにより、上流側好気槽でのDO低下に基づく硝化反応
の阻害現象が防止されるとともに下流側好気槽に対して
送風量が過剰になることがなくなり、好気槽全域に亙っ
て安定した硝化反応が行われ、硝化菌の活性の低下に基
づく硝化反応の不安定化が防止され、ひいては嫌気槽に
おける窒素除去率が向上するという作用が得られる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明にかかる活性汚
泥循環変法の運転制御方法の一実施例を、前記従来の構
成部分と同一の構成部分に同一の符号を付して詳述す
る。図1は本発明の第1実施例を示す概要図であり、図
中の1a,1bは廃水の脱窒を行うための嫌気槽、2
a,2b,2c,2dは硝化を行うための複数段の好気
槽であり、この嫌気槽1a,1bと好気槽2a,2b,
2c,2dとは同一の生物反応槽を仕切板13,13で
区切って分割構成されている。
【0023】14は最初沈澱池、15は原水貯留槽であ
り、両槽には水位計16が配置されている。最初沈澱池
14には原水汲上げポンプP1が配備され、原水貯留槽
15には原水撹拌ポンプP2と原水供給ポンプP3とが配
備されている。
【0024】上記嫌気槽1a,1bには、各々汚泥撹拌
ポンプP4,P4が配備されている。又、好気槽2a,2
b,2c,2d内にはエア吹出機構としての散気管4,
4,4,4が配置され、外部に上記散気管4,4,4,
4にエアを供給するためのブロワ5とバルブV1,V2
3,V4が配備されている。P5は硝化液循環ポンプで
ある。
【0025】7は最終沈澱池、17は処理水貯留槽、1
8は余剰汚泥貯留槽であり、最終沈澱池7には撹拌機構
19が配備され、処理水貯留槽17には水位計20が配
置されている。P6は余剰汚泥引抜ポンプ、P7は汚泥返
送ポンプ、P8は処理水排出ポンプであり、余剰汚泥引
抜ポンプP6にはタイマー21が付設されていて、所定
時間毎に余剰汚泥の引抜動作を行うように設定されてい
る。
【0026】更に嫌気槽1bには酸化還元電位計22が
配置されており、好気槽2dには同様な酸化還元電位計
23とpH計25、DO計26及びアルカリ貯留槽24
とが配置されている。P9はアルカリ貯留槽24内のア
ルカリを好気槽2dに注入するための薬注ポンプであ
る。
【0027】かかる装置の基本的作用は以下の通りであ
る。先ず最初沈澱池14の原水が原水汲上げポンプP1
によって汲み上げられて原水貯留槽15に貯留される。
原水貯留槽15内の水位は水位計16によって監視され
て、原水汲上げポンプP1の駆動が制御されている。
【0028】原水撹拌ポンプP2によって撹拌された原
水は、原水供給ポンプP3の駆動に伴って嫌気槽1aか
ら嫌気槽1bへ流入し、汚泥撹拌ポンプP4,P4の撹拌
作用と脱窒細菌の作用に基づいて、NO3−N、NO2
NイオンのN2への還元、即ち脱窒が行われる。
【0029】次に原水は好気槽2a,2b,2c,2d
に順次流入して、ブロワ5の駆動に伴ってバルブV1
2,V3,V4を介して散気管4,4,4,4に供給さ
れる空気のエアレーションによる曝気が行われ、硝化細
菌の作用に基づいてアンモニア性窒素NH4−NのNO2
−N又はNO3−Nへの酸化、即ち硝化が行われる。
【0030】上記の作用時に、嫌気槽1bと好気槽2d
内の酸化還元電位が酸化還元電位計22,23によって
測定され、好気槽2d内のpHとDO濃度がpH計25
及びDO計26によって測定される。酸化還元電位は、
液の酸化力或は還元力の強さを知るための指標となるも
のであり、測定された酸化還元電位とpH値とから必要
に応じてアルカリ貯留槽に貯留されたアルカリが薬注ポ
ンプP9を介して好気槽2d内に注入される。
【0031】更に好気槽2dの硝化液が硝化液循環ポン
プP5を用いて嫌気槽1aに送り込まれることにより、
該嫌気槽1a,1bの脱窒効果が促進される。特に廃水
中のリンは嫌気槽1a,1b内で放出され、好気槽2
a,2b,2c,2d内で活性汚泥に取り込まれて除去
される。
【0032】好気槽2d内の余剰汚泥は、余剰汚泥引抜
ポンプP6により引き抜かれて余剰汚泥貯留槽18に一
旦貯留され、最終沈澱池7内に沈降した汚泥の一部は汚
泥返送ポンプP7により嫌気槽1aに返送される。更に
最終沈澱池7の上澄液は、処理水貯留槽17に貯留され
てから水位計20に監視された処理水排出ポンプP8
駆動に伴って処理水11として図外の消毒槽等を経由し
てから放流される。
【0033】本第1実施例では、上記の装置を用いて以
下に記すような2系統の運転制御実験を行った。
【0034】(1)4槽の好気槽2a,2b,2c,2
d内に配置された各散気管4に対するブロワ5からの送
風量を全て0.5(l/min)としてエアレーション
を実施した。
【0035】(2)バルブV1,V2,V3,V4の開度を
調整して、上記各散気管4に対するブロワ5からの送風
量を、上流側から下流側に向けて「0.7」「0.6」
「0.4」「0.3」(l/min)と順次減少させた
テーパードエアレーションを実施した。
【0036】尚、上記(1)系統(2)系統とも全送風
量は2(l/min)で同一とした。そして各好気槽2
a,2b,2c,2dのDO濃度を別々に測定した。
【0037】その結果、(1)系統の場合には、DO濃
度は上流側から「0.5」「3.0」「3.9」「4.
8」(mg/l)であり、(2)系統の場合には、DO
濃度は「3.2」「4.9」「4.7」「4.4」(m
g/l)であった。
【0038】一般に好気槽における硝化反応を良好に維
持するためには、上記DO濃度を2(mg/l)を下限
として送風量を決定するのが良いとされている(例えば
参考文献として活性汚泥循環変法の技術資料P35〜P
36を参照)。
【0039】そして上記の実験結果から(1)系統の運
転制御方法では、好気槽2aのDO濃度が0.5(mg
/l)であって、2(mg/l)以下であるため、硝化
反応が良好に維持できなくなる可能性がある。これに対
して(2)系統の運転制御方法ではDO濃度がすべて2
(mg/l)以上であり、硝化反応が良好に進行してい
る。
【0040】上記の結果から、全送風量が同一である場
合には、(2)系統の運転制御方法、即ち、好気槽2
a,2b,2c,2dの上流側の送風量を多くして下流
側の送風量を少なくする運転制御方法が有効であること
が判明した。このようなテーパードエアレーションを実
施することにより、上流側好気槽2aのDO濃度不足に
起因する硝化菌の活性低下が防止され、且つ好気槽全体
の硝化反応を良好に維持することができる。
【0041】図2は本発明の第2実施例を示す概要図で
あり、前記図4に示す従来例と同一の構成部分に同一の
符号を付して表示してある。この第2実施例の場合に
は、図4の例とは異なって最上流側の好気槽2aのDO
を測定し、DO制御装置12によりブロワ5の駆動を制
御しており、好気槽2aのDO濃度が2.0(mg/
l)以下にならないようにブロワ5を駆動することを特
徴としている。
【0042】このような方法によってもDO濃度の減少
に起因する硝化菌の活性低下を防止して、各好気槽2
a,2b,2cにおける硝化反応を良好に維持すること
ができる。即ち、流入負荷変動とか水量に起因して流れ
方向に生じるDO濃度の分布変化に対処することが可能
となり、特に好気槽2a,2b,2cの前段部分での硝
化菌の活性の低下に基づく硝化反応の不安定化を防止す
ることができる。
【0043】図3は本発明の第3実施例を示す概要図で
あり、この例では4槽に分割形成された好気槽2a,2
b,2c,2d中の上流側の好気槽2a,2b内に配置
された散気管4,4とブロワ5との間に開閉制御弁28
を装備する一方、下流側の好気槽2c,2d内に配置さ
れた散気管4,4とブロワ5との間に開閉制御弁29を
装備してある。
【0044】更に最上流側の好気槽2aに第1の溶存酸
素濃度計(DO計)30を設置して、このDO計30の
計測値に基づいて上記開閉制御弁28の開度を決定する
DO制御を実施するとともに、最下流側の好気槽2d
に第2の溶存酸素濃度計(DO計)31を設置し、この
DO計31の計測値に基づいて開閉制御弁29の開度を
決定するDO制御を実施することが特徴となってい
る。
【0045】上記の構成を要約すると、上流側の好気槽
2a,2b内に配置された散気管4,4に対する空気の
送風機構と、下流側の好気槽2c,2d内に配置された
散気管4,4に対する空気の送風機構とを別々に構成
し、上記第1のDO計30の計測値に基づいて上流側好
気槽2a,2bに対する送風量を制御し、且つ第2のD
O計31の計測値に基づいて下流側好気槽2c,2dに
対する送風量を制御することが特徴となっている。
【0046】かかる第3実施例によれば、上流側の好気
槽2a,2b内に配置された散気管4,4に対するブロ
ワ5からの送風量はDO制御によって制御される一
方、下流側の好気槽2c,2d内に配置された散気管
4,4に対するブロワ5からの送風量はDO制御によ
って制御される。従って原水3の負荷変動とか水温変化
に対して上流側好気槽2a,2b内でのDO低下に基づ
く硝化反応の阻害現象を防止することができるととも
に、下流側好気槽2c,2dに対して送風量が過剰にな
ることを未然に防止することができる。従って好気槽2
a,2b,2c,2dの全域に亙って安定した硝化反応
が行われ、硝化効率を高めることができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる活性汚泥循環変法の運転制御方法によれば、原水が
嫌気槽で脱窒され、好気槽での曝気と硝化細菌の作用に
基づく硝化が行われる一方、複数段の好気槽に対する送
風量を上流側から下流側に向けて順次減少させたテーパ
ードエアレーションを実施したことにより、好気槽の上
流側におけるDO濃度不足に起因する硝化菌の活性低下
を防止して硝化反応を良好に維持することができる。
【0048】更に複数段の好気槽の中で、最上流側の好
気槽の溶存酸素濃度を測定して、この測定値が所定値以
上であるように各散気管に対する空気の送風量をコント
ロールすることにより、流入負荷変動とか水量に起因し
て流れ方向に生じるDO濃度の分布変化に対処すること
が可能となり、好気槽全体として硝化反応の不安定化を
防止して該好気槽での硝化反応が促進されるという効果
が得られる。
【0049】更に好気槽の上流側と下流側の送風機構を
別々に構成して最上流側と最下流側に設置したDO計の
計測値に基づいて両送風機構に対する送風量を制御した
ことにより、DO低下に基づく上流側好気槽での硝化反
応の阻害現象がなく、しかも下流側好気槽への送風量が
過剰になることが防止されて好気槽全域に亙って硝化反
応を安定化することができる。
【0050】特に嫌気−好気活性汚泥処理法によって効
率的に窒素を除去するためには、嫌気槽における脱窒と
好気槽における硝化を最適な運転条件に保持することが
要求される上、窒素除去工程は硝化工程に影響される度
合が高いため、高い窒素除去率を維持するには硝化反応
と脱窒反応のバランスを良好に保持することが要求され
るものであるが、本発明では好気槽のDO制御を実施し
たことにより、律速となっている硝化反応が安定にして
且つ促進され、これに伴って嫌気槽における窒素除去率
を向上させることができる活性汚泥循環変法の運転制御
方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる活性汚泥循環変法の運転制御方
法の第1実施例を示す概要図。
【図2】本発明の第2実施例を示す概要図。
【図3】本発明の第3実施例を示す概要図。
【図4】従来の嫌気−好気活性汚泥処理の一例を示す概
要図。
【符号の説明】
1a,1b…嫌気槽 2a,2b,2c,2d…好気槽 4…散気管 5…ブロワ 13…仕切板 14…最初沈澱池 15…原水貯留槽 16,20…水位計 17…処理水貯留槽 18…余剰汚泥貯留槽 22,23…酸化還元電位計 24…アリカリ貯留槽 25…pH計 26…DO計 28,29…開閉制御弁 30…第1の溶存酸素濃度計 31…第2の溶存酸素濃度計

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を嫌気槽で脱窒細菌により脱窒を行
    う工程と、複数段の好気槽で硝化細菌により硝化を行う
    工程と、沈澱槽で固液分離して上澄液を処理水として放
    流する工程とを含む活性汚泥循環変法処理において、 上記複数段の好気槽内に配置された各散気管に対する空
    気の送風量を、上流側から下流側に向けて順次減少させ
    たテーパードエアレーションを実施することを特徴とす
    る活性汚泥循環変法の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 原水を嫌気槽で脱窒細菌により脱窒を行
    う工程と、複数段の好気槽で硝化細菌により硝化を行う
    工程と、沈澱槽で固液分離して上澄液を処理水として放
    流する工程とを含む活性汚泥循環変法処理において、 上記複数段の好気槽の中で、最上流側の好気槽の溶存酸
    素濃度を測定して、この測定値が所定値以上であるよう
    に各散気管に対する空気の送風量をコントロールするこ
    とを特徴とする活性汚泥循環変法の運転制御方法。
  3. 【請求項3】 上記各好気槽の溶存酸素濃度が、2.0
    (mg/l)以下にならないように空気の送風量を制御
    することを特徴とする請求項1または2記載の活性汚泥
    循環変法の運転制御方法。
JP03513594A 1993-07-22 1994-03-07 活性汚泥循環変法の運転制御方法 Ceased JP3379199B2 (ja)

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