JP2001256610A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/31—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
- G11B5/3109—Details
- G11B5/312—Details for reducing flux leakage between the electrical coil layers and the magnetic cores or poles or between the magnetic cores or poles
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- G11B5/33—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
- G11B5/39—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
- G11B5/3903—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects using magnetic thin film layers or their effects, the films being part of integrated structures
- G11B5/3967—Composite structural arrangements of transducers, e.g. inductive write and magnetoresistive read
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の薄膜磁気ヘッドでは、サイドフリンジ
ングの発生を適正に抑制できず、また再現性良く薄膜磁
気ヘッドを製造することができなかった。 【解決手段】 上部コア層26の先端面26cを、その
両側端部にかけてハイト方向に深くなる曲面形状で形成
し、また前記先端面26cを、その下端から上端にかけ
てハイト方向に深くなる傾斜面または曲面で形成するこ
とで、サイドフリンジングの発生を適正に抑制できると
同時に、上部コア層からの磁束を、上部磁極層に効率良
く流すことができ、今後の高記録密度化に対応可能な薄
膜磁気ヘッドを製造することができる。
ングの発生を適正に抑制できず、また再現性良く薄膜磁
気ヘッドを製造することができなかった。 【解決手段】 上部コア層26の先端面26cを、その
両側端部にかけてハイト方向に深くなる曲面形状で形成
し、また前記先端面26cを、その下端から上端にかけ
てハイト方向に深くなる傾斜面または曲面で形成するこ
とで、サイドフリンジングの発生を適正に抑制できると
同時に、上部コア層からの磁束を、上部磁極層に効率良
く流すことができ、今後の高記録密度化に対応可能な薄
膜磁気ヘッドを製造することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特にサイドフリンジングを適切に低減させることが
でき、また高い再現性で製造可能な薄膜磁気ヘッド及び
その製造方法に関する。
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特にサイドフリンジングを適切に低減させることが
でき、また高い再現性で製造可能な薄膜磁気ヘッド及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図24は、従来における薄膜磁気ヘッド
(インダクティブヘッド)の構造を示す部分正面図、図
25は、図24の薄膜磁気ヘッドの部分断面図である。
(インダクティブヘッド)の構造を示す部分正面図、図
25は、図24の薄膜磁気ヘッドの部分断面図である。
【0003】図24及び図25に示す符号1は、パーマ
ロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であり、こ
の下部コア層1の両側には絶縁層3が形成されている。
ロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であり、こ
の下部コア層1の両側には絶縁層3が形成されている。
【0004】図24に示すように、前記下部コア層1上
には、ギャップ層4と前記磁極層5とがトラック幅Tw
で形成され、しかも記録媒体との対向面に露出形成され
ている。前記ギャップ層4は図25に示すように、下部
コア層1上を後述する上部コア層10の基端部10bと
前記下部コア層1とが接触する位置まで長く延ばされて
形成され、一方前記上部磁極層5は、前記ギャップ層4
上に形成されたGd決め絶縁層6上にまで延ばされて形
成されている。なお前記ギャップ層4は例えばSiO2
等の非金属絶縁材料で形成されている。
には、ギャップ層4と前記磁極層5とがトラック幅Tw
で形成され、しかも記録媒体との対向面に露出形成され
ている。前記ギャップ層4は図25に示すように、下部
コア層1上を後述する上部コア層10の基端部10bと
前記下部コア層1とが接触する位置まで長く延ばされて
形成され、一方前記上部磁極層5は、前記ギャップ層4
上に形成されたGd決め絶縁層6上にまで延ばされて形
成されている。なお前記ギャップ層4は例えばSiO2
等の非金属絶縁材料で形成されている。
【0005】図24及び図25に示すように、前記上部
磁極層5のトラック幅方向(図示X方向)の両側及びハ
イト側(図示Y方向)には、絶縁層7が形成されてい
る。
磁極層5のトラック幅方向(図示X方向)の両側及びハ
イト側(図示Y方向)には、絶縁層7が形成されてい
る。
【0006】そして前記絶縁層7上にはコイル層13が
螺旋状にパターン形成されており、前記コイル層13上
は、有機絶縁材料で形成された絶縁層9によって埋めら
れている。
螺旋状にパターン形成されており、前記コイル層13上
は、有機絶縁材料で形成された絶縁層9によって埋めら
れている。
【0007】前記絶縁層9上には、例えばフレームメッ
キ法で形成された上部コア層10が形成されており、前
記上部コア層10の先端部10aは、上部磁極層5と磁
気的に接続され、しかも記録媒体との対向面に露出形成
される。また前記上部コア層10の基端部10bは下部
コア層1上に磁気的に接続されている。
キ法で形成された上部コア層10が形成されており、前
記上部コア層10の先端部10aは、上部磁極層5と磁
気的に接続され、しかも記録媒体との対向面に露出形成
される。また前記上部コア層10の基端部10bは下部
コア層1上に磁気的に接続されている。
【0008】図24に示すように、前記上部コア層10
の先端面10cは、その全面が記録媒体との対向面に露
出形成される。
の先端面10cは、その全面が記録媒体との対向面に露
出形成される。
【0009】次に図24及び図25に示す薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法について図26ないし図32を用いて以下
に説明する。
ドの製造方法について図26ないし図32を用いて以下
に説明する。
【0010】図26に示すように、下部コア層1上の全
面に例えばSiO2等の絶縁材料で形成されたギャップ
層4を形成し、前記ギャップ層4上にトラック幅Twの
溝11aを有するレジスト層11を形成する。前記溝1
1aは記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に所定の長さ寸法で形成されている。そして前記溝
11a内に例えばNiFe系合金で形成された上部磁極
層5をメッキ形成し、前記レジスト層11を除去する。
面に例えばSiO2等の絶縁材料で形成されたギャップ
層4を形成し、前記ギャップ層4上にトラック幅Twの
溝11aを有するレジスト層11を形成する。前記溝1
1aは記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に所定の長さ寸法で形成されている。そして前記溝
11a内に例えばNiFe系合金で形成された上部磁極
層5をメッキ形成し、前記レジスト層11を除去する。
【0011】図27に示すように、前記上部磁極層5の
幅寸法、すなわちトラック幅Twは例えば0.45μ
m、高さ寸法h1は3.5〜3.8μm程度で形成され
る。
幅寸法、すなわちトラック幅Twは例えば0.45μ
m、高さ寸法h1は3.5〜3.8μm程度で形成され
る。
【0012】図27では、前記上部磁極層5のトラック
幅方向(図示X方向)の両側を、イオンミリングにてエ
ッチングする(トリミング工程)。前記イオンミリング
により、図28に示すように前記上部磁極層5の幅寸法
からトラック幅方向にはみ出すギャップ層4の部分は削
り取られ、さらに下部コア層1の両側上面が削られ、前
記下部コア層1の上面に突起部1bと傾斜面1aが形成
される。
幅方向(図示X方向)の両側を、イオンミリングにてエ
ッチングする(トリミング工程)。前記イオンミリング
により、図28に示すように前記上部磁極層5の幅寸法
からトラック幅方向にはみ出すギャップ層4の部分は削
り取られ、さらに下部コア層1の両側上面が削られ、前
記下部コア層1の上面に突起部1bと傾斜面1aが形成
される。
【0013】図29では、前記下部コア層1上であって
上部磁極層5の両側及び前記上部磁極層5上をAl2O3
等の絶縁層7で埋め、さらに前記絶縁層7をA−A線か
らCMP技術等を用いて研磨加工する。その状態を示し
たのが図30である。
上部磁極層5の両側及び前記上部磁極層5上をAl2O3
等の絶縁層7で埋め、さらに前記絶縁層7をA−A線か
らCMP技術等を用いて研磨加工する。その状態を示し
たのが図30である。
【0014】次に前記絶縁層7上に、図25に示すコイ
ル層13及び絶縁層9を形成した後、図31(部分平面
図)に示すように、前記絶縁層7,9、及び上部磁極層
5上にレジスト層12を形成する。そして前記レジスト
層12のパターン12aの部分を露光し、さらに現像し
て前記パターン12aの部分を除去する。
ル層13及び絶縁層9を形成した後、図31(部分平面
図)に示すように、前記絶縁層7,9、及び上部磁極層
5上にレジスト層12を形成する。そして前記レジスト
層12のパターン12aの部分を露光し、さらに現像し
て前記パターン12aの部分を除去する。
【0015】そして前記パターン12a内に磁性材料を
メッキし、前記レジスト層12を除去すると上部コア層
10が完成し、薄膜磁気ヘッドの先端付近の形状は図3
2に示す構造になる。
メッキし、前記レジスト層12を除去すると上部コア層
10が完成し、薄膜磁気ヘッドの先端付近の形状は図3
2に示す構造になる。
【0016】なお上記したトリミング工程は、通常2回
行なわれ、一回目のトリミング工程では、下部コア層1
の膜面方向に対し、より垂直に近い傾きをもってイオン
照射が行なわれる。この工程により、上部磁極層5の下
面の両側に延びるギャップ層4が削られ、さらに、前記
ギャップ層4下の下部コア層1の一部も削られ、前記下
部コア層1に突起部1bが形成される。なおこの工程の
際、削られたギャップ層4及び下部コア層1の磁粉が上
部磁極層5の側面に再付着する不具合が発生するため、
二回目のトリミング工程では、一回目のトリミング工程
に比べてより斜め方向からイオン照射が行なわれ、前記
磁粉を取り除くと同時に、前記下部コア層1の両側上面
に傾斜面1a,1aが形成されることになる。
行なわれ、一回目のトリミング工程では、下部コア層1
の膜面方向に対し、より垂直に近い傾きをもってイオン
照射が行なわれる。この工程により、上部磁極層5の下
面の両側に延びるギャップ層4が削られ、さらに、前記
ギャップ層4下の下部コア層1の一部も削られ、前記下
部コア層1に突起部1bが形成される。なおこの工程の
際、削られたギャップ層4及び下部コア層1の磁粉が上
部磁極層5の側面に再付着する不具合が発生するため、
二回目のトリミング工程では、一回目のトリミング工程
に比べてより斜め方向からイオン照射が行なわれ、前記
磁粉を取り除くと同時に、前記下部コア層1の両側上面
に傾斜面1a,1aが形成されることになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図24及
び図25に示す薄膜磁気ヘッドの構造では、トラック幅
Twよりも大きい幅寸法を有する上部コア層10の先端
面10cが記録媒体との対向面に露出形成されているの
で、前記上部コア層10と上部磁極層5との間での磁気
漏れによりサイドフリンジングが発生し、前記サイドフ
リンジングが発生すると面記録密度が低下するといった
問題が生じる。
び図25に示す薄膜磁気ヘッドの構造では、トラック幅
Twよりも大きい幅寸法を有する上部コア層10の先端
面10cが記録媒体との対向面に露出形成されているの
で、前記上部コア層10と上部磁極層5との間での磁気
漏れによりサイドフリンジングが発生し、前記サイドフ
リンジングが発生すると面記録密度が低下するといった
問題が生じる。
【0018】従って今後の高記録密度化に対応可能な薄
膜磁気ヘッドを製造するには、トラック幅Twの狭小化
と同時にサイドフリンジングの発生を低減させる必要が
ある。
膜磁気ヘッドを製造するには、トラック幅Twの狭小化
と同時にサイドフリンジングの発生を低減させる必要が
ある。
【0019】また図24及び図25に示す薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法では、トリミング工程を行っているが、こ
のトリミング工程により、トラック幅Twや形状のバラ
ツキの発生、さらには上部磁極層5の高さの減少が激し
い等の問題が生じる。
ドの製造方法では、トリミング工程を行っているが、こ
のトリミング工程により、トラック幅Twや形状のバラ
ツキの発生、さらには上部磁極層5の高さの減少が激し
い等の問題が生じる。
【0020】前記トリミング工程を行う理由は、図27
に示す状態では、上部磁極層5の下面の両側にギャップ
層4及び下部コア層1が延びて形成されているので、前
記上部磁極層5と下部コア層1間でサイドフリンジング
が発生し易いからであり、図28に示すように前記トリ
ミング工程により、前記上部磁極層5の下面の両側に広
がるギャップ層4を削り、さらに下部コア層1に、突起
部1bと傾斜面1aを形成することにより、前記上部磁
極層5と下部コア層1間の距離を離すことができ、サイ
ドフリンジングの発生を適切に低減できるものと考えら
れていた。
に示す状態では、上部磁極層5の下面の両側にギャップ
層4及び下部コア層1が延びて形成されているので、前
記上部磁極層5と下部コア層1間でサイドフリンジング
が発生し易いからであり、図28に示すように前記トリ
ミング工程により、前記上部磁極層5の下面の両側に広
がるギャップ層4を削り、さらに下部コア層1に、突起
部1bと傾斜面1aを形成することにより、前記上部磁
極層5と下部コア層1間の距離を離すことができ、サイ
ドフリンジングの発生を適切に低減できるものと考えら
れていた。
【0021】しかしながらトミリング工程を行なった場
合、上部磁極層5の両側に付着する磁粉量のバラツキや
前記磁粉除去の際のバラツキ、さらには上記したように
一回目のトリミング工程が下部コア層1の膜面方向に対
し、より垂直に近い方向からイオン照射が行なわれるこ
とにより、上部磁極層5の高さの著しい減少等が生じ、
この結果、トラック幅Twや上部磁極層5の形状にバラ
ツキが発生しやすく、さらに上部磁極層5の高さ寸法の
著しい減少や前記高さ寸法のバラツキが発生する。
合、上部磁極層5の両側に付着する磁粉量のバラツキや
前記磁粉除去の際のバラツキ、さらには上記したように
一回目のトリミング工程が下部コア層1の膜面方向に対
し、より垂直に近い方向からイオン照射が行なわれるこ
とにより、上部磁極層5の高さの著しい減少等が生じ、
この結果、トラック幅Twや上部磁極層5の形状にバラ
ツキが発生しやすく、さらに上部磁極層5の高さ寸法の
著しい減少や前記高さ寸法のバラツキが発生する。
【0022】このためトリミング工程を行うと薄膜磁気
ヘッドの製造の際における再現性が悪化し、また上部磁
極層5の高さ寸法の減少により、前記上部磁極層5のボ
リュームが小さくなり、前記上部磁極層5が磁気飽和に
達し易く、記録特性の悪化を招く。
ヘッドの製造の際における再現性が悪化し、また上部磁
極層5の高さ寸法の減少により、前記上部磁極層5のボ
リュームが小さくなり、前記上部磁極層5が磁気飽和に
達し易く、記録特性の悪化を招く。
【0023】本発明は、上記従来の問題を解決するため
のものであり、特にサイドフリンジングを適切に防止す
ることができると同時に、再現性良く製造可能な薄膜磁
気ヘッド及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
のものであり、特にサイドフリンジングを適切に防止す
ることができると同時に、再現性良く製造可能な薄膜磁
気ヘッド及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明における薄膜磁気
ヘッドは、下部コア層と、前記下部コア層上に下部磁極
層、ギャップ層、及び上部磁極層の順に積層され、ある
いはギャップ層及び上部磁極層の順に積層されて、記録
媒体との対向面に露出する記録コアと、前記記録コアの
前記上部磁極層の上に磁気的に接合される上部コア層
と、前記下部コア層、記録コア及び上部コア層に記録用
の磁界を誘導するコイルとが設けられ、前記上部コア層
の記録媒体との対向側に向く先端面が、トラック幅方向
の両側に向かうにしたがって、ハイト方向へ徐々に後退
する曲面形状であることを特徴とするものである。
ヘッドは、下部コア層と、前記下部コア層上に下部磁極
層、ギャップ層、及び上部磁極層の順に積層され、ある
いはギャップ層及び上部磁極層の順に積層されて、記録
媒体との対向面に露出する記録コアと、前記記録コアの
前記上部磁極層の上に磁気的に接合される上部コア層
と、前記下部コア層、記録コア及び上部コア層に記録用
の磁界を誘導するコイルとが設けられ、前記上部コア層
の記録媒体との対向側に向く先端面が、トラック幅方向
の両側に向かうにしたがって、ハイト方向へ徐々に後退
する曲面形状であることを特徴とするものである。
【0025】このように本発明では、前記上部コア層の
先端面が、トラック幅方向の両側に向かうしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されることにより、
従来のように上部コア層の先端面の全面が露出形成され
ることはなく、従って本発明によれば、サイドフリンジ
ングの発生を適切に防止することができる。
先端面が、トラック幅方向の両側に向かうしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されることにより、
従来のように上部コア層の先端面の全面が露出形成され
ることはなく、従って本発明によれば、サイドフリンジ
ングの発生を適切に防止することができる。
【0026】また前記上部コア層の先端面がトラック幅
方向にて曲面形状で形成されていることにより、前記上
部磁極層上に上部コア層をパターン形成する際に、前記
上部コア層の形成位置が前記上部磁極層に対し、所定位
置から多少ずれて形成されたとしてもサイドフリンジン
グの発生を従来に比べて低減させることが可能である。
方向にて曲面形状で形成されていることにより、前記上
部磁極層上に上部コア層をパターン形成する際に、前記
上部コア層の形成位置が前記上部磁極層に対し、所定位
置から多少ずれて形成されたとしてもサイドフリンジン
グの発生を従来に比べて低減させることが可能である。
【0027】また本発明では、前記曲面形状のトラック
幅方向での終端部に接する接線を仮想線としたときに、
前記トラック幅方向に対する前記仮想線の傾きが、30
°以上60°以下であることが好ましい。
幅方向での終端部に接する接線を仮想線としたときに、
前記トラック幅方向に対する前記仮想線の傾きが、30
°以上60°以下であることが好ましい。
【0028】また、前記上部コア層は、前記先端面の曲
面形状の終端部からハイト方向へ延び且つトラック幅方
向の幅寸法が一定の先端領域と、前記先端領域のハイト
側終端を起点としてハイト方向へ向けてトラック幅方向
の幅寸法が徐々に広がる後端領域とを有することが好ま
しい。
面形状の終端部からハイト方向へ延び且つトラック幅方
向の幅寸法が一定の先端領域と、前記先端領域のハイト
側終端を起点としてハイト方向へ向けてトラック幅方向
の幅寸法が徐々に広がる後端領域とを有することが好ま
しい。
【0029】なお前記上部コア層の前記先端面は、記録
媒体との対向面からハイト方向へ後退した位置にあって
もよい。この構成の場合、前記上部コア層の先端面は、
記録媒体との対向面に露出して形成されない。
媒体との対向面からハイト方向へ後退した位置にあって
もよい。この構成の場合、前記上部コア層の先端面は、
記録媒体との対向面に露出して形成されない。
【0030】また上記のように、上部コア層の先端面
を、記録媒体との対向面からハイト方向に後退させて形
成することにより、サイドフリンジングの発生をさらに
適切に防止することが可能である。
を、記録媒体との対向面からハイト方向に後退させて形
成することにより、サイドフリンジングの発生をさらに
適切に防止することが可能である。
【0031】なお上記構成の場合、前記記録媒体との対
向面から前記上部コア層の先端面までの最短の後退距離
L3は、前記記録コアの前記対向面からハイト方向への
最長長さ寸法以下であることが好ましく、さらに前記後
退距離L3は、0μm<L3≦0.8μmであることが
好ましい。
向面から前記上部コア層の先端面までの最短の後退距離
L3は、前記記録コアの前記対向面からハイト方向への
最長長さ寸法以下であることが好ましく、さらに前記後
退距離L3は、0μm<L3≦0.8μmであることが
好ましい。
【0032】また本発明では、前記上部コア層の前記先
端面の少なくとも一部が、記録媒体との対向面に位置し
ていてもよい。なお本発明では、上記のように、前記先
端面は、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されているので、従
来のように前記先端面の全面が記録媒体との対向面から
露出することはなく、本発明では、前記先端面の一部
が、記録媒体との対向面から露出することになる。
端面の少なくとも一部が、記録媒体との対向面に位置し
ていてもよい。なお本発明では、上記のように、前記先
端面は、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されているので、従
来のように前記先端面の全面が記録媒体との対向面から
露出することはなく、本発明では、前記先端面の一部
が、記録媒体との対向面から露出することになる。
【0033】また本発明では、上記構成の場合、前記上
部コア層の先端面は、下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に徐々に深くなるように曲面あるいは
傾斜面で形成されていることが好ましい。
部コア層の先端面は、下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に徐々に深くなるように曲面あるいは
傾斜面で形成されていることが好ましい。
【0034】このように、上部コア層の先端面が、下部
コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に深くな
る曲面あるいは傾斜面で形成されていると、サイドフリ
ンジングの発生をより低減させることができると同時
に、上部コア層から上部磁極層に磁束が流れ易くするこ
とができ、記録特性の向上を図ることが可能である。
コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に深くな
る曲面あるいは傾斜面で形成されていると、サイドフリ
ンジングの発生をより低減させることができると同時
に、上部コア層から上部磁極層に磁束が流れ易くするこ
とができ、記録特性の向上を図ることが可能である。
【0035】なお本発明では、前記上部コア層には、前
記先端面よりもハイト側に位置する背面が形成されてお
り、前記背面は、下部コア層側から上部コア層側に向け
て、ハイト方向へ徐々に深くなる曲面あるいは傾斜面で
あり、前記背面に形成されている前記傾斜面のハイト方
向に対する傾き角度、あるいは前記曲面の下部コア層側
の終端と上部コア層側の終端との中点における接線のハ
イト方向に対する傾き角度をθ1、前記上部コア層の前
記先端面に形成されている前記傾斜面のハイト方向に対
する傾き角度、あるいは前記曲面の下部コア層側の終端
と上部コア層側の終端との中点における接線のハイト方
向に対する傾き角度をθ2としたときに、前記θ2が前
記θ1よりも大きいことが好ましい。
記先端面よりもハイト側に位置する背面が形成されてお
り、前記背面は、下部コア層側から上部コア層側に向け
て、ハイト方向へ徐々に深くなる曲面あるいは傾斜面で
あり、前記背面に形成されている前記傾斜面のハイト方
向に対する傾き角度、あるいは前記曲面の下部コア層側
の終端と上部コア層側の終端との中点における接線のハ
イト方向に対する傾き角度をθ1、前記上部コア層の前
記先端面に形成されている前記傾斜面のハイト方向に対
する傾き角度、あるいは前記曲面の下部コア層側の終端
と上部コア層側の終端との中点における接線のハイト方
向に対する傾き角度をθ2としたときに、前記θ2が前
記θ1よりも大きいことが好ましい。
【0036】この構成により、上部コア層からの磁束を
効率良く上部磁極層に流すことができ、記録特性の向上
を図ることができる。
効率良く上部磁極層に流すことができ、記録特性の向上
を図ることができる。
【0037】なお前記傾き角度θ2は、60°≦θ2<
90°であることが好ましい。また本発明では、前記上
部磁極層上に接合されている端部での前記上部コア層の
トラック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層のトラック
幅方向の幅寸法よりも大きいことが好ましい。この構成
により、上部コア層からの磁束を、上部磁極層に効率良
く流すことができ、記録特性の向上を図ることが可能で
ある。
90°であることが好ましい。また本発明では、前記上
部磁極層上に接合されている端部での前記上部コア層の
トラック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層のトラック
幅方向の幅寸法よりも大きいことが好ましい。この構成
により、上部コア層からの磁束を、上部磁極層に効率良
く流すことができ、記録特性の向上を図ることが可能で
ある。
【0038】また本発明では、前記記録コアは、記録媒
体との対向面からハイト方向へ向けてトラック幅方向の
幅寸法が一定の先端領域と、前記先端領域のハイト側終
端を起点としてハイト方向へトラック幅方向の幅寸法が
徐々に広がる後端領域とを有していることが好ましい。
このようにトラック幅Twの広い後端領域が形成されて
いると、前記記録コアと上部コア層との接触面積を大き
くすることができる。
体との対向面からハイト方向へ向けてトラック幅方向の
幅寸法が一定の先端領域と、前記先端領域のハイト側終
端を起点としてハイト方向へトラック幅方向の幅寸法が
徐々に広がる後端領域とを有していることが好ましい。
このようにトラック幅Twの広い後端領域が形成されて
いると、前記記録コアと上部コア層との接触面積を大き
くすることができる。
【0039】なお前記上部コア層は、前記記録コアの少
なくとも後端領域に接合されていることが、上部コア層
からの磁束を効率良く、上部磁極層に流すことができて
好ましい。
なくとも後端領域に接合されていることが、上部コア層
からの磁束を効率良く、上部磁極層に流すことができて
好ましい。
【0040】また本発明では、前記ギャップ層は、メッ
キ形成可能な非磁性金属材料で形成されていることが好
ましく、この場合、前記非磁性金属材料は、NiP、N
iPd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、
Ru、Crのうち1種または2種以上から選択されたも
のであることが好ましい。
キ形成可能な非磁性金属材料で形成されていることが好
ましく、この場合、前記非磁性金属材料は、NiP、N
iPd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、
Ru、Crのうち1種または2種以上から選択されたも
のであることが好ましい。
【0041】また本発明における薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、(a)下部コア層上の上に、下部磁極層、ギャ
ップ層及び上部磁極層の順に積層され且つ記録媒体との
対向面で前記下部磁極層と上部磁極層のトラック幅方向
の寸法を決めた記録コア、またはギャップ層及び上部磁
極層が順に積層され且つ記録媒体との対向面で前記上部
磁極層のトラック幅方向の幅寸法を決めた記録コアを形
成する工程と、(b)前記(a)の工程の前にまたは前
記(a)の工程の後に、前記記録コアの周囲に絶縁層を
形成し、前記記録コアと前記絶縁層の上面を同一平面に
する工程と、(c)前記記録コアと前記絶縁層の上にレ
ジスト層を形成する工程と、(d)前記レジスト層に、
上部コア層を形成するための抜きパターンを形成し、こ
のとき前記パターンの記録媒体との対向側の先端面を、
トラック幅方向に向かうにしたがってハイト方向に徐々
に深くなる曲面形状とする工程と、(e)前記パターン
内に、磁性材料をメッキ形成し、前記パターンにしたが
った曲面形状の先端面を有する上部コア層を形成する工
程と、を有することを特徴とするものである。
方法は、(a)下部コア層上の上に、下部磁極層、ギャ
ップ層及び上部磁極層の順に積層され且つ記録媒体との
対向面で前記下部磁極層と上部磁極層のトラック幅方向
の寸法を決めた記録コア、またはギャップ層及び上部磁
極層が順に積層され且つ記録媒体との対向面で前記上部
磁極層のトラック幅方向の幅寸法を決めた記録コアを形
成する工程と、(b)前記(a)の工程の前にまたは前
記(a)の工程の後に、前記記録コアの周囲に絶縁層を
形成し、前記記録コアと前記絶縁層の上面を同一平面に
する工程と、(c)前記記録コアと前記絶縁層の上にレ
ジスト層を形成する工程と、(d)前記レジスト層に、
上部コア層を形成するための抜きパターンを形成し、こ
のとき前記パターンの記録媒体との対向側の先端面を、
トラック幅方向に向かうにしたがってハイト方向に徐々
に深くなる曲面形状とする工程と、(e)前記パターン
内に、磁性材料をメッキ形成し、前記パターンにしたが
った曲面形状の先端面を有する上部コア層を形成する工
程と、を有することを特徴とするものである。
【0042】本発明では、前記(d)の工程で、前記レ
ジスト層の前記パターン以外の領域を露光し、その後に
現像することで、前記パターンの前記先端面を、下部コ
ア層側から上昇するにしたがってハイト方向へ後退する
傾斜面または曲面とし、且つ前記先端面の一部を記録媒
体との対向面の形成位置に一致させ、前記(e)の工程
では、上部コア層の先端面の少なくとも一部が記録媒体
との対向面の形成位置に一致し、且つ上部コア層の前記
先端面を下部コア層側から上昇するにしたがってハイト
方向へ後退する傾斜面または曲面とすることが好まし
い。
ジスト層の前記パターン以外の領域を露光し、その後に
現像することで、前記パターンの前記先端面を、下部コ
ア層側から上昇するにしたがってハイト方向へ後退する
傾斜面または曲面とし、且つ前記先端面の一部を記録媒
体との対向面の形成位置に一致させ、前記(e)の工程
では、上部コア層の先端面の少なくとも一部が記録媒体
との対向面の形成位置に一致し、且つ上部コア層の前記
先端面を下部コア層側から上昇するにしたがってハイト
方向へ後退する傾斜面または曲面とすることが好まし
い。
【0043】また本発明では、前記ギャップ層を、メッ
キ形成可能な非磁性金属材料で形成することが好まし
く、具体的には、前記非磁性金属材料を、NiP、Ni
Pd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、R
u、Crのうち1種または2種以上から選択することが
好ましい。
キ形成可能な非磁性金属材料で形成することが好まし
く、具体的には、前記非磁性金属材料を、NiP、Ni
Pd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、R
u、Crのうち1種または2種以上から選択することが
好ましい。
【0044】本発明における製造方法によれば、記録コ
アのトラック幅Twや高さ寸法のバラツキがなく再現性
良く薄膜磁気ヘッドを製造でき、しかもサイドフリンジ
ングの発生を抑制することが可能な薄膜磁気ヘッドを容
易に形成することができる。
アのトラック幅Twや高さ寸法のバラツキがなく再現性
良く薄膜磁気ヘッドを製造でき、しかもサイドフリンジ
ングの発生を抑制することが可能な薄膜磁気ヘッドを容
易に形成することができる。
【0045】また、上部コア層のパターン形成の際に使
用するレジスト層を露光現像する際に、前記パターン以
外の領域のレジスト層に光を照射しその後現像すること
で、前記パターンの前記先端面を、下部コア層側から上
昇するにしたがってハイト方向へ後退する傾斜面または
曲面にでき、よって前記パターン内に形成される上部コ
ア層の先端面に、下部コア層側から上昇するにしたがっ
てハイト方向に深くなる傾斜面または曲面を形成するこ
とが可能である。
用するレジスト層を露光現像する際に、前記パターン以
外の領域のレジスト層に光を照射しその後現像すること
で、前記パターンの前記先端面を、下部コア層側から上
昇するにしたがってハイト方向へ後退する傾斜面または
曲面にでき、よって前記パターン内に形成される上部コ
ア層の先端面に、下部コア層側から上昇するにしたがっ
てハイト方向に深くなる傾斜面または曲面を形成するこ
とが可能である。
【0046】
【発明の実施の形態】図1は、本発明における薄膜磁気
ヘッドの構造を示す部分正面図、図2は図1に示す薄膜
磁気ヘッドを2−2線から切断し矢印方向から見た部分
断面図、図3,4は、本発明における薄膜磁気ヘッドの
部分平面図の一例である。
ヘッドの構造を示す部分正面図、図2は図1に示す薄膜
磁気ヘッドを2−2線から切断し矢印方向から見た部分
断面図、図3,4は、本発明における薄膜磁気ヘッドの
部分平面図の一例である。
【0047】図1に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用のイ
ンダクティブヘッドであるが、本発明では、このインダ
クティブヘッドの下に、磁気抵抗効果を利用した再生用
ヘッド(MRヘッド)が積層されていてもよい。
ンダクティブヘッドであるが、本発明では、このインダ
クティブヘッドの下に、磁気抵抗効果を利用した再生用
ヘッド(MRヘッド)が積層されていてもよい。
【0048】図1及び図2に示す符号20は、例えばパ
ーマロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であ
る。なお、前記下部コア層20の下側に再生用ヘッドが
積層される場合、前記下部コア層20とは別個に、磁気
抵抗効果素子をノイズから保護するシールド層を設けて
もよいし、あるいは、前記シールド層を設けず、前記下
部コア層20を、前記再生用ヘッドの上部シールド層と
して機能させてもよい。
ーマロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であ
る。なお、前記下部コア層20の下側に再生用ヘッドが
積層される場合、前記下部コア層20とは別個に、磁気
抵抗効果素子をノイズから保護するシールド層を設けて
もよいし、あるいは、前記シールド層を設けず、前記下
部コア層20を、前記再生用ヘッドの上部シールド層と
して機能させてもよい。
【0049】図1に示すように前記下部コア層20の両
側には、絶縁層23が形成される。また図1に示すよう
に、後述する下部磁極層21の基端から延びる下部コア
層20の上面20aはトラック幅方向(図示X方向)と
平行な方向に延びて形成されていてもよく、あるいは、
前記上部コア層26から離れる方向に傾斜する傾斜面2
0b,20bが形成されていてもよい。前記下部コア層
20の上面に傾斜面20b,20bが形成されること
で、サイドフリンジングの発生をより適切に低減させる
ことができる。
側には、絶縁層23が形成される。また図1に示すよう
に、後述する下部磁極層21の基端から延びる下部コア
層20の上面20aはトラック幅方向(図示X方向)と
平行な方向に延びて形成されていてもよく、あるいは、
前記上部コア層26から離れる方向に傾斜する傾斜面2
0b,20bが形成されていてもよい。前記下部コア層
20の上面に傾斜面20b,20bが形成されること
で、サイドフリンジングの発生をより適切に低減させる
ことができる。
【0050】図1、2に示すように、前記下部コア層2
0上には、記録コア24が形成され、前記記録コア24
は記録媒体との対向面に露出形成されている。この実施
例において前記記録コア24はトラック幅Twで形成さ
れた、いわばトラック幅規制部である。前記トラック幅
Twは、0.7μm以下で形成されることが好ましく、
より好ましくは0.5μm以下である。
0上には、記録コア24が形成され、前記記録コア24
は記録媒体との対向面に露出形成されている。この実施
例において前記記録コア24はトラック幅Twで形成さ
れた、いわばトラック幅規制部である。前記トラック幅
Twは、0.7μm以下で形成されることが好ましく、
より好ましくは0.5μm以下である。
【0051】図1および図2に示す実施例では、前記記
録コア24は、下部磁極層21、ギャップ層22、およ
び上部磁極層35の3層膜の積層構造で構成されてい
る。以下、前記磁極層21、35およびギャップ層22
について説明する。
録コア24は、下部磁極層21、ギャップ層22、およ
び上部磁極層35の3層膜の積層構造で構成されてい
る。以下、前記磁極層21、35およびギャップ層22
について説明する。
【0052】図1および図2に示すように、前記下部コ
ア層20上には、記録コア24の最下層となる下部磁極
層21がメッキ形成されている。前記下部磁極層21
は、下部コア層20と磁気的に接続されており、前記下
部磁極層21は、前記下部コア層20と同じ材質でも異
なる材質で形成されていてもどちらでもよい。また単層
膜でも多層膜で形成されていてもどちらでもよい。なお
前記下部磁極層21の高さ寸法は、例えば0.3μm程
度で形成される。
ア層20上には、記録コア24の最下層となる下部磁極
層21がメッキ形成されている。前記下部磁極層21
は、下部コア層20と磁気的に接続されており、前記下
部磁極層21は、前記下部コア層20と同じ材質でも異
なる材質で形成されていてもどちらでもよい。また単層
膜でも多層膜で形成されていてもどちらでもよい。なお
前記下部磁極層21の高さ寸法は、例えば0.3μm程
度で形成される。
【0053】また図1及び図2に示すように、前記下部
磁極層21上には、非磁性のギャップ層22が積層され
ている。
磁極層21上には、非磁性のギャップ層22が積層され
ている。
【0054】本発明では、前記ギャップ層22は、非磁
性金属材料で形成されて、下部磁極層21上にメッキ形
成されることが好ましい。なお本発明では、前記非磁性
金属材料として、NiP、NiPd、NiW、NiM
o、NiRh、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crの
うち1種または2種以上を選択することが好ましく、前
記ギャップ層22は、単層膜で形成されていても多層膜
で形成されていてもどちらであってもよい。なお前記ギ
ャップ層22の高さ寸法は、例えば0.2μm程度で形
成される。
性金属材料で形成されて、下部磁極層21上にメッキ形
成されることが好ましい。なお本発明では、前記非磁性
金属材料として、NiP、NiPd、NiW、NiM
o、NiRh、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crの
うち1種または2種以上を選択することが好ましく、前
記ギャップ層22は、単層膜で形成されていても多層膜
で形成されていてもどちらであってもよい。なお前記ギ
ャップ層22の高さ寸法は、例えば0.2μm程度で形
成される。
【0055】次に前記ギャップ層22上には、後述する
上部コア層26と磁気的に接続する上部磁極層35がメ
ッキ形成されている。なお前記上部磁極層35は、上部
コア層26と同じ材質で形成されていてもよいし、異な
る材質で形成されていてもよい。また単層膜でも多層膜
で形成されていてもどちらでもよい。なお前記上部磁極
層35の高さ寸法は、例えば2.4μm〜2.7μm程
度で形成されている。
上部コア層26と磁気的に接続する上部磁極層35がメ
ッキ形成されている。なお前記上部磁極層35は、上部
コア層26と同じ材質で形成されていてもよいし、異な
る材質で形成されていてもよい。また単層膜でも多層膜
で形成されていてもどちらでもよい。なお前記上部磁極
層35の高さ寸法は、例えば2.4μm〜2.7μm程
度で形成されている。
【0056】上記したようにギャップ層22が、非磁性
金属材料で形成されていれば、下部磁極層21、ギャッ
プ層22および上部磁極層35を連続してメッキ形成す
ることが可能になる。
金属材料で形成されていれば、下部磁極層21、ギャッ
プ層22および上部磁極層35を連続してメッキ形成す
ることが可能になる。
【0057】なお本発明では前記記録コア24は、上記
3層膜の積層構造に限らない。前記記録コア24は、ギ
ャップ層22と上部磁極層35からなる2層膜で形成さ
れていてもよい。
3層膜の積層構造に限らない。前記記録コア24は、ギ
ャップ層22と上部磁極層35からなる2層膜で形成さ
れていてもよい。
【0058】また上記したように、記録コア24を構成
する下部磁極層21および上部磁極層35は、それぞれ
の磁極層が磁気的に接続されるコア層と同じ材質でも異
なる材質で形成されてもどちらでもよいが、記録密度を
向上させるためには、ギャップ層22に対向する下部磁
極層21および上部磁極層35は、それぞれの磁極層が
磁気的に接続されるコア層の飽和磁束密度よりも高い飽
和磁束密度を有していることが好ましい。このように下
部磁極層21および上部磁極層35が高い飽和磁束密度
を有していることにより、ギャップ近傍に記録磁界を集
中させ、記録密度を向上させることが可能になる。
する下部磁極層21および上部磁極層35は、それぞれ
の磁極層が磁気的に接続されるコア層と同じ材質でも異
なる材質で形成されてもどちらでもよいが、記録密度を
向上させるためには、ギャップ層22に対向する下部磁
極層21および上部磁極層35は、それぞれの磁極層が
磁気的に接続されるコア層の飽和磁束密度よりも高い飽
和磁束密度を有していることが好ましい。このように下
部磁極層21および上部磁極層35が高い飽和磁束密度
を有していることにより、ギャップ近傍に記録磁界を集
中させ、記録密度を向上させることが可能になる。
【0059】なお図2に示すように、下部磁極層21と
下部コア層20間には、メッキ下地層25が形成されて
いる。
下部コア層20間には、メッキ下地層25が形成されて
いる。
【0060】前記記録コア24は、図2に示すように、
記録媒体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示
Y方向)にかけて長さ寸法L1で形成されている。
記録媒体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示
Y方向)にかけて長さ寸法L1で形成されている。
【0061】図2に示すように、下部コア層20上に
は、例えばレジスト等で形成されたGd決め絶縁層27
が形成されており、前記Gd決め絶縁層27の表面は、
例えば曲面形状で形成されている。そして図2に示すよ
うに、前記曲面上に、上部磁極層35が延びて形成され
ている。
は、例えばレジスト等で形成されたGd決め絶縁層27
が形成されており、前記Gd決め絶縁層27の表面は、
例えば曲面形状で形成されている。そして図2に示すよ
うに、前記曲面上に、上部磁極層35が延びて形成され
ている。
【0062】図2に示すように、前記Gd決め絶縁層2
7上における上部磁極層35の高さ寸法h2は、例えば
1.4μm〜1.7μm程度で形成される。従来にあっ
ては、前記高さ寸法h2よりも小さく形成されてしま
い、前記上部磁極層のボリュームを稼ぐことができなか
ったが、本発明では、上部磁極層35の高さ寸法h2を
高く形成でき、前記上部磁極層35のボリュームを大き
くすることができる。
7上における上部磁極層35の高さ寸法h2は、例えば
1.4μm〜1.7μm程度で形成される。従来にあっ
ては、前記高さ寸法h2よりも小さく形成されてしま
い、前記上部磁極層のボリュームを稼ぐことができなか
ったが、本発明では、上部磁極層35の高さ寸法h2を
高く形成でき、前記上部磁極層35のボリュームを大き
くすることができる。
【0063】その理由は、本発明では、後述する製造方
法で説明するように、下部コア層20の膜面に対して垂
直方向からのトリミング工程を不要としているからであ
る。
法で説明するように、下部コア層20の膜面に対して垂
直方向からのトリミング工程を不要としているからであ
る。
【0064】またGd決め絶縁層27上に上部磁極層3
5を形成することで、前記上部磁極層35の長さ寸法L
1を長く形成できるから、さらに前記上部磁極層35の
ボリュームを稼ぐことができ、高記録密度化においても
前記上部磁極層35の磁気飽和を低減でき、記録特性の
向上を図ることができる。
5を形成することで、前記上部磁極層35の長さ寸法L
1を長く形成できるから、さらに前記上部磁極層35の
ボリュームを稼ぐことができ、高記録密度化においても
前記上部磁極層35の磁気飽和を低減でき、記録特性の
向上を図ることができる。
【0065】また図2に示すように、前記Gd決め絶縁
層27の前面から記録媒体との対向面までの長さ寸法L
2は、ギャップデプスGdとして規制されており、前記
ギャップデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に多
大な影響を与えることから、予め所定の長さに設定され
る。
層27の前面から記録媒体との対向面までの長さ寸法L
2は、ギャップデプスGdとして規制されており、前記
ギャップデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に多
大な影響を与えることから、予め所定の長さに設定され
る。
【0066】図2の実施例では、前記ギャップデプスG
dは、下部コア層20上に形成されたGd決め絶縁層2
7の形成位置によって規制されることになる。
dは、下部コア層20上に形成されたGd決め絶縁層2
7の形成位置によって規制されることになる。
【0067】図2に示すように、前記記録コア24のハ
イト方向(図示Y方向)の後方であって下部コア層20
上には絶縁下地層28を介してコイル層29が螺旋状に
巻回形成されている。前記絶縁下地層28は、例えば、
AlO、Al2O3、SiO2、Ta2O5、TiO、Al
N、AlSiN、TiN、SiN、Si3N4、NiO、
WO、WO3、BN、CrN、SiONのうち少なくと
も1種からなる絶縁材料で形成されていることが好まし
い。
イト方向(図示Y方向)の後方であって下部コア層20
上には絶縁下地層28を介してコイル層29が螺旋状に
巻回形成されている。前記絶縁下地層28は、例えば、
AlO、Al2O3、SiO2、Ta2O5、TiO、Al
N、AlSiN、TiN、SiN、Si3N4、NiO、
WO、WO3、BN、CrN、SiONのうち少なくと
も1種からなる絶縁材料で形成されていることが好まし
い。
【0068】さらに前記コイル層29の各導体部のピッ
チ間は、絶縁層30によって埋められている。前記絶縁
層30は、AlO、Al2O3、SiO2、Ta2O5、T
iO、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si
3N4、NiO、WO、WO3、BN、CrN、SiON
のうち少なくとも1種から選択されることが好ましい。
チ間は、絶縁層30によって埋められている。前記絶縁
層30は、AlO、Al2O3、SiO2、Ta2O5、T
iO、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si
3N4、NiO、WO、WO3、BN、CrN、SiON
のうち少なくとも1種から選択されることが好ましい。
【0069】前記絶縁層30は、図1に示すように、前
記記録コア24のトラック幅方向(図示X方向)の両側
に形成され、前記絶縁層30は記録媒体との対向面に露
出形成されている。
記記録コア24のトラック幅方向(図示X方向)の両側
に形成され、前記絶縁層30は記録媒体との対向面に露
出形成されている。
【0070】図2に示すように、前記絶縁層30上に
は、レジストやポリイミド等の有機絶縁料で形成された
絶縁層31が形成され、前記絶縁層31上には、第2の
コイル層33が螺旋状に巻回形成されている。
は、レジストやポリイミド等の有機絶縁料で形成された
絶縁層31が形成され、前記絶縁層31上には、第2の
コイル層33が螺旋状に巻回形成されている。
【0071】図2に示すように、前記第2のコイル層3
3は、レジストやポリイミド等の有機材料で形成された
絶縁層32によって覆われ、前記絶縁層32上には、N
iFe合金等で形成された上部コア層26が例えばフレ
ームメッキ法等によりパターン形成されている。
3は、レジストやポリイミド等の有機材料で形成された
絶縁層32によって覆われ、前記絶縁層32上には、N
iFe合金等で形成された上部コア層26が例えばフレ
ームメッキ法等によりパターン形成されている。
【0072】図2に示すように、前記上部コア層26の
先端部26aは、前記上部磁極層35上に磁気的に接続
されて形成され、前記上部コア層26の基端部26b
は、下部コア層20上にNiFe合金等の磁性材料で形
成された持上げ層36上に磁気的に接続されて形成され
ている。なお前記持上げ層36は形成されていなくても
良く、この場合、前記上部コア層26の基端部26b
は、下部コア層20上に直接接続されることになる。
先端部26aは、前記上部磁極層35上に磁気的に接続
されて形成され、前記上部コア層26の基端部26b
は、下部コア層20上にNiFe合金等の磁性材料で形
成された持上げ層36上に磁気的に接続されて形成され
ている。なお前記持上げ層36は形成されていなくても
良く、この場合、前記上部コア層26の基端部26b
は、下部コア層20上に直接接続されることになる。
【0073】なお図2に示す薄膜磁気ヘッドでは、コイ
ル層が2層積層されているが、1層で形成されていても
よい。この場合、例えば前記下部コア層20上であっ
て、記録コア24のハイト方向後方は絶縁層30によっ
て埋められ、前記絶縁層30上にコイル層が形成される
ことになる。あるいは図2に示す第2のコイル層33が
形成されず、絶縁層31上に沿って上部コア層26が形
成されることになる。
ル層が2層積層されているが、1層で形成されていても
よい。この場合、例えば前記下部コア層20上であっ
て、記録コア24のハイト方向後方は絶縁層30によっ
て埋められ、前記絶縁層30上にコイル層が形成される
ことになる。あるいは図2に示す第2のコイル層33が
形成されず、絶縁層31上に沿って上部コア層26が形
成されることになる。
【0074】ところで本発明では図1及び2に示すよう
に、上部コア層26の先端面26cが、記録媒体との対
向面に露出形成されておらず、前記記録媒体との対向面
からハイト方向(図示Y方向)に後退して形成されてい
る。
に、上部コア層26の先端面26cが、記録媒体との対
向面に露出形成されておらず、前記記録媒体との対向面
からハイト方向(図示Y方向)に後退して形成されてい
る。
【0075】このように本発明では、前記上部コア層2
6の先端面26cが前記記録媒体との対向面からハイト
方向に後退して形成されることにより、サイドフリンジ
ングの発生を適正に低減することが可能となっている。
6の先端面26cが前記記録媒体との対向面からハイト
方向に後退して形成されることにより、サイドフリンジ
ングの発生を適正に低減することが可能となっている。
【0076】図1に示すように前記上部コア層26の先
端面26cのトラック幅方向(図示X方向)における幅
寸法はT1であり、この幅寸法T1はトラック幅Twよ
りも大きく形成される。このため前記上部コア層26の
先端面26cが記録媒体との対向面に露出形成される
と、前記上部コア層26と上部磁極層35間での漏れ磁
束によりサイドフリンジングが発生しやすく、今後の高
記録密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造すること
ができない。
端面26cのトラック幅方向(図示X方向)における幅
寸法はT1であり、この幅寸法T1はトラック幅Twよ
りも大きく形成される。このため前記上部コア層26の
先端面26cが記録媒体との対向面に露出形成される
と、前記上部コア層26と上部磁極層35間での漏れ磁
束によりサイドフリンジングが発生しやすく、今後の高
記録密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造すること
ができない。
【0077】そこで本発明では、上記したように前記上
部コア層26の先端面26cを記録媒体との対向面から
ハイト方向に後退させて、前記記録媒体との対向面に前
記先端面26cが露出しないようにしている。
部コア層26の先端面26cを記録媒体との対向面から
ハイト方向に後退させて、前記記録媒体との対向面に前
記先端面26cが露出しないようにしている。
【0078】これにより記録媒体との対向面に露出する
上部磁極層35と、前記上部コア層26との間で、サイ
ドフリンジングの発生を適切に防止でき、今後の高記録
密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することがで
きる。
上部磁極層35と、前記上部コア層26との間で、サイ
ドフリンジングの発生を適切に防止でき、今後の高記録
密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することがで
きる。
【0079】なお図2、3に示すように、記録媒体との
対向面から上部コア層26の先端面26cまでの最短の
後退距離L3は、前記記録コアの前記対向面からハイト
方向への最長長さ寸法(=L1)以下であり、さらに0
μm<L3≦0.8μmであることが好ましい。
対向面から上部コア層26の先端面26cまでの最短の
後退距離L3は、前記記録コアの前記対向面からハイト
方向への最長長さ寸法(=L1)以下であり、さらに0
μm<L3≦0.8μmであることが好ましい。
【0080】前記後退距離L3を、0.8μm以下にす
ることにより、上部コア層26の磁束を比較的損失なく
して、上部磁極層35に流入させることができる。
ることにより、上部コア層26の磁束を比較的損失なく
して、上部磁極層35に流入させることができる。
【0081】また図2に示すように、前記上部コア層2
6の先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層
側(図示Z方向)にかけて、ハイト方向(図示Y方向)
に徐々に深くなる傾斜面で形成されている。あるいは前
記先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側
にかけて、ハイト方向に徐々に深くなる曲面で形成され
ていてもよい。
6の先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層
側(図示Z方向)にかけて、ハイト方向(図示Y方向)
に徐々に深くなる傾斜面で形成されている。あるいは前
記先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側
にかけて、ハイト方向に徐々に深くなる曲面で形成され
ていてもよい。
【0082】すなわち前記先端面26cのハイト方向
(図示Y方向)に対する傾き角度θ2、あるいは前記先
端面26cが曲面で形成されている場合には、前記曲面
の下部コア層側の終端と上部コア層側の終端との中点に
おける接線のハイト方向に対する傾き角度θ2が、少な
くとも90°より小さく形成されているのである。
(図示Y方向)に対する傾き角度θ2、あるいは前記先
端面26cが曲面で形成されている場合には、前記曲面
の下部コア層側の終端と上部コア層側の終端との中点に
おける接線のハイト方向に対する傾き角度θ2が、少な
くとも90°より小さく形成されているのである。
【0083】このように前記傾き角度θ2を90°より
も小さくする利点は、以下の通りである。すなわち図2
に示すように前記上部コア層26上は、例えばAl2O3
等の絶縁材料で形成された保護層34によって覆われる
が、前記傾き角度θ2を90°よりも小さくすること
で、前記上部コア層26の先端部26aと記録媒体との
対向面間Bを、空洞が形成されることなく前記保護層3
4によって完全に埋めることができるからである。
も小さくする利点は、以下の通りである。すなわち図2
に示すように前記上部コア層26上は、例えばAl2O3
等の絶縁材料で形成された保護層34によって覆われる
が、前記傾き角度θ2を90°よりも小さくすること
で、前記上部コア層26の先端部26aと記録媒体との
対向面間Bを、空洞が形成されることなく前記保護層3
4によって完全に埋めることができるからである。
【0084】このように上部コア層26の先端面26c
の傾き角度θ2は90°より小さいことが好ましいが、
どれだけ小さく形成されてもよいというわけではなく、
本発明では、前記上部コア層26は、前記先端面26c
に対する背面26dが、下部コア層側から上部コア層側
にかけてハイト方向に深くなる曲面あるいは傾斜面で形
成され、ハイト方向に対する前記傾斜面の傾き角度、あ
るいは前記曲面の下部コア層側の終端と上部コア層側の
終端との中点における接線のハイト方向に対する傾き角
度をθ1としたとき、前記傾き角度θ2は、前記傾き角
度θ1よりも大きいことが好ましいとしている。
の傾き角度θ2は90°より小さいことが好ましいが、
どれだけ小さく形成されてもよいというわけではなく、
本発明では、前記上部コア層26は、前記先端面26c
に対する背面26dが、下部コア層側から上部コア層側
にかけてハイト方向に深くなる曲面あるいは傾斜面で形
成され、ハイト方向に対する前記傾斜面の傾き角度、あ
るいは前記曲面の下部コア層側の終端と上部コア層側の
終端との中点における接線のハイト方向に対する傾き角
度をθ1としたとき、前記傾き角度θ2は、前記傾き角
度θ1よりも大きいことが好ましいとしている。
【0085】このように、前記先端面26cの傾き角度
θ2を、背面26dの傾き角度θ1よりも大きくするこ
とで、前記上部コア層26の先端部26a形状の先細り
を防止でき、上部コア層26からの磁束を、上部磁極層
35に効率良く流すことが可能になり、記録特性の向上
を図ることができる。
θ2を、背面26dの傾き角度θ1よりも大きくするこ
とで、前記上部コア層26の先端部26a形状の先細り
を防止でき、上部コア層26からの磁束を、上部磁極層
35に効率良く流すことが可能になり、記録特性の向上
を図ることができる。
【0086】さらに本発明では、前記先端面26cの傾
き角度θ2は、60°≦θ2<90°の範囲内であるこ
とが好ましい。前記先端面26cの傾き角度θ2が、6
0°よりも小さく形成されると、上記した前記上部コア
層26の先端部26a形状の先細りが顕著になり、前記
先端部26aのボリュームが小さくなり、前記上部コア
層26から上部磁極層35へ流れる磁束伝達効率が悪化
しやすいからである。
き角度θ2は、60°≦θ2<90°の範囲内であるこ
とが好ましい。前記先端面26cの傾き角度θ2が、6
0°よりも小さく形成されると、上記した前記上部コア
層26の先端部26a形状の先細りが顕著になり、前記
先端部26aのボリュームが小さくなり、前記上部コア
層26から上部磁極層35へ流れる磁束伝達効率が悪化
しやすいからである。
【0087】なお前記先端面26cが、下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に徐々に深くなる曲
面で形成される場合、前記曲面は凸形状で形成されても
よいし、あるいは凹形状で形成されていてもよい。
ら上部コア層側にかけてハイト方向に徐々に深くなる曲
面で形成される場合、前記曲面は凸形状で形成されても
よいし、あるいは凹形状で形成されていてもよい。
【0088】次に図3に示すように、前記上部コア層2
6の先端面26cは、トラック幅方向に向かうにしたが
って、ハイト方向に徐々に後退する曲面形状で形成され
ている。
6の先端面26cは、トラック幅方向に向かうにしたが
って、ハイト方向に徐々に後退する曲面形状で形成され
ている。
【0089】このように前記上部コア層26の先端面2
6cはトラック幅方向に、従来のように平面形状で形成
されず、曲面形状で形成されることで、前記先端面26
cと側面間に角が無くなり、前記上部コア層26と上部
磁極層35間での磁束漏れをさらに低減させることがで
き、サイドフリンジングの発生をより低減させることが
可能である。
6cはトラック幅方向に、従来のように平面形状で形成
されず、曲面形状で形成されることで、前記先端面26
cと側面間に角が無くなり、前記上部コア層26と上部
磁極層35間での磁束漏れをさらに低減させることがで
き、サイドフリンジングの発生をより低減させることが
可能である。
【0090】また前記上部コア層26の先端面26cを
トラック幅方向に曲面形状にすることで、上部磁極層3
5に対する前記上部コア層26の形成位置が、多少トラ
ック幅方向(図示X方向)にずれても、前記先端面26
cがトラック幅方向に平面形状で形成されている場合に
比べてサイドフリンジングの影響を少なくすることがで
きる。よって上部コア層26の上部磁極層35に対する
アライメント精度が、多少低下してもサイドフリンジン
グの発生を適切に低減させることができる薄膜磁気ヘッ
ドを製造することが可能である。
トラック幅方向に曲面形状にすることで、上部磁極層3
5に対する前記上部コア層26の形成位置が、多少トラ
ック幅方向(図示X方向)にずれても、前記先端面26
cがトラック幅方向に平面形状で形成されている場合に
比べてサイドフリンジングの影響を少なくすることがで
きる。よって上部コア層26の上部磁極層35に対する
アライメント精度が、多少低下してもサイドフリンジン
グの発生を適切に低減させることができる薄膜磁気ヘッ
ドを製造することが可能である。
【0091】なお本発明では、前記曲面形状のトラック
幅方向での終端部26eに接する接線を仮想線Eとした
ときに、前記トラック幅方向(図示X方向)に対する前
記仮想線Eの傾きθ4が、30°以上60°以下となっ
ていることが好ましい。
幅方向での終端部26eに接する接線を仮想線Eとした
ときに、前記トラック幅方向(図示X方向)に対する前
記仮想線Eの傾きθ4が、30°以上60°以下となっ
ていることが好ましい。
【0092】前記傾きθ4を30°以上60°以下とす
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率を落とすことなく、また上部コア層26の
先端面26cが記録媒体との対向面とほぼ一致しても、
前記先端面26cからのサイドフリンジングをほぼゼロ
に抑えることができる。
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率を落とすことなく、また上部コア層26の
先端面26cが記録媒体との対向面とほぼ一致しても、
前記先端面26cからのサイドフリンジングをほぼゼロ
に抑えることができる。
【0093】また図3に示すように前記上部コア層26
は、前記先端面26cの曲面形状の終端部26e,26
eからハイト方向へ延び、且つトラック幅方向の幅寸法
が一定の先端領域Fと、前記先端領域Fのハイト側終端
を起点としてハイト方向(図示Y方向)へ向けてトラッ
ク幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領域Gとで構成さ
れるが、この形状に限られない。
は、前記先端面26cの曲面形状の終端部26e,26
eからハイト方向へ延び、且つトラック幅方向の幅寸法
が一定の先端領域Fと、前記先端領域Fのハイト側終端
を起点としてハイト方向(図示Y方向)へ向けてトラッ
ク幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領域Gとで構成さ
れるが、この形状に限られない。
【0094】例えば前記先端領域Fが、上記した仮想線
Eによって幅寸法がハイト方向にかけて広がるように形
成されていてもよい。
Eによって幅寸法がハイト方向にかけて広がるように形
成されていてもよい。
【0095】以上のように、図1及び2に示す薄膜磁気
ヘッドでは、上部コア層26の先端部26aが記録媒体
との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後退して形
成され、さらに、前記上部コア層26の先端面26cは
下部コア層側から上部コア層側(図示Z方向)にかけて
ハイト方向に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
され、しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に徐々に後退する曲
面形状で形成されている。
ヘッドでは、上部コア層26の先端部26aが記録媒体
との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後退して形
成され、さらに、前記上部コア層26の先端面26cは
下部コア層側から上部コア層側(図示Z方向)にかけて
ハイト方向に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
され、しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に徐々に後退する曲
面形状で形成されている。
【0096】次に図3に示すように、前記上部磁極層3
5上に接合されている端部での上部コア層26の幅寸法
は、前記上部磁極層35のトラック幅方向の幅寸法より
も大きくなっていることがわかる。これにより、前記上
部コア層26からの磁束を、効率よく前記上部磁極層3
5に流すことができ、記録特性の向上を図ることができ
る。
5上に接合されている端部での上部コア層26の幅寸法
は、前記上部磁極層35のトラック幅方向の幅寸法より
も大きくなっていることがわかる。これにより、前記上
部コア層26からの磁束を、効率よく前記上部磁極層3
5に流すことができ、記録特性の向上を図ることができ
る。
【0097】本発明では、上部コア層26と記録コア2
4とが重なる部分において、前記上部コア層26のトラ
ック幅方向における幅寸法は、前記記録コア24のトラ
ック幅方向における幅寸法の2倍〜2.5倍程度である
ことが好ましい。この範囲内であれば、上部コア層26
を記録コア24上に形成する際、前記記録コア24の上
面を、上部コア層26の幅寸法内にて確実に重ねやす
く、また上部コア層26からの磁束を上部磁極層35に
効率良く流すことができる。
4とが重なる部分において、前記上部コア層26のトラ
ック幅方向における幅寸法は、前記記録コア24のトラ
ック幅方向における幅寸法の2倍〜2.5倍程度である
ことが好ましい。この範囲内であれば、上部コア層26
を記録コア24上に形成する際、前記記録コア24の上
面を、上部コア層26の幅寸法内にて確実に重ねやす
く、また上部コア層26からの磁束を上部磁極層35に
効率良く流すことができる。
【0098】また図3に示すように、下部磁極層21、
ギャップ層22及び上部磁極層35の3層膜で形成され
た記録コア24、あるいはギャップ層22と上部磁極層
35の2層膜で形成された記録コア24は、記録媒体と
の対向面からハイト方向(図示Y方向)へトラック幅T
wで形成された先端領域Cと、前記先端領域Cのハイト
側終端を起点としてハイト方向へトラック幅方向の幅寸
法が徐々に広がる後端領域Dとで構成されている。
ギャップ層22及び上部磁極層35の3層膜で形成され
た記録コア24、あるいはギャップ層22と上部磁極層
35の2層膜で形成された記録コア24は、記録媒体と
の対向面からハイト方向(図示Y方向)へトラック幅T
wで形成された先端領域Cと、前記先端領域Cのハイト
側終端を起点としてハイト方向へトラック幅方向の幅寸
法が徐々に広がる後端領域Dとで構成されている。
【0099】このように前記記録コア24が、トラック
幅Twよりも広い幅寸法で形成された後端領域Dを有す
ることで、上部コア層26との接触面積を大きくするこ
とができ、前記上部コア層26からの磁束を、上部磁極
層35へ効率よく流すことが可能になっている。
幅Twよりも広い幅寸法で形成された後端領域Dを有す
ることで、上部コア層26との接触面積を大きくするこ
とができ、前記上部コア層26からの磁束を、上部磁極
層35へ効率よく流すことが可能になっている。
【0100】このため記録コア24上に形成される上部
コア層26は、前記記録コア24の少なくとも後端領域
Dに接合されていることが、上部コア層26と記録コア
24との接触面積を大きくすることができて好ましい。
コア層26は、前記記録コア24の少なくとも後端領域
Dに接合されていることが、上部コア層26と記録コア
24との接触面積を大きくすることができて好ましい。
【0101】なお本発明では、トラック幅Twで形成さ
れた先端領域Cの長さ寸法L4は、0.2μm<L4≦
3.0μmの範囲内で形成されることが好ましい。
れた先端領域Cの長さ寸法L4は、0.2μm<L4≦
3.0μmの範囲内で形成されることが好ましい。
【0102】上記範囲内よりも小さく形成されると、前
記記録コア24の先端領域Cの長さ寸法があまりにも短
くなりすぎ、記録媒体との対向面から露出する記録コア
24の幅寸法を、所定のトラック幅Twで規制すること
が困難となる。
記記録コア24の先端領域Cの長さ寸法があまりにも短
くなりすぎ、記録媒体との対向面から露出する記録コア
24の幅寸法を、所定のトラック幅Twで規制すること
が困難となる。
【0103】一方、上記範囲内よりも長く形成される
と、前記上部コア層26が、上部磁極層35の後端領域
D上で重なりにくく、前記上部磁極層35の先端領域C
での重なりが多くなることにより、上部コア層26と上
部磁極層35との接触面積を大きくするといった利点を
生かすことができなくなる。
と、前記上部コア層26が、上部磁極層35の後端領域
D上で重なりにくく、前記上部磁極層35の先端領域C
での重なりが多くなることにより、上部コア層26と上
部磁極層35との接触面積を大きくするといった利点を
生かすことができなくなる。
【0104】図4は、前記記録コア24の別の形状を示
す本発明の薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
す本発明の薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
【0105】図4に示すように、前記記録コア24は、
トラック幅Twで記録媒体との対向面からハイト方向
(図示Y方向)へ所定の長さ寸法L5で形成されてい
る。すなわち図4に示す実施例では、図3に示す実施例
のように、前記記録コア24にトラック幅Twよりも幅
寸法の大きい後端領域Dは形成されていない。
トラック幅Twで記録媒体との対向面からハイト方向
(図示Y方向)へ所定の長さ寸法L5で形成されてい
る。すなわち図4に示す実施例では、図3に示す実施例
のように、前記記録コア24にトラック幅Twよりも幅
寸法の大きい後端領域Dは形成されていない。
【0106】図4に示す記録コア24の形状では、図3
に示す記録コア24の形状に比べて、上部コア層26と
の接触面積が小さくなるものの、適切にトラック幅Tw
を規制できるといった利点がある。
に示す記録コア24の形状に比べて、上部コア層26と
の接触面積が小さくなるものの、適切にトラック幅Tw
を規制できるといった利点がある。
【0107】なお前記記録コア24の長さ寸法L5は、
0.8μm≦L5≦6.0μmの範囲内で形成されるこ
とが好ましい。前記長さ寸法L5が0.8μm以上であ
ると、上部コア層26と上部磁極層35との接触面積を
十分に取れるために、前記上部コア層26から上部磁極
層35へ流れる磁束伝達効率を落とすことがない。また
前記長さ寸法L5が6.0μmより大きいと、記録コア
24をメッキで成長させて形成する際に、均一に各層を
形成できず、内側の端部で膜厚が先細り、あるいは曲面
となり、磁気ギャップ、ギャップデプスGdのバラツキ
が大きくなり好ましくない。
0.8μm≦L5≦6.0μmの範囲内で形成されるこ
とが好ましい。前記長さ寸法L5が0.8μm以上であ
ると、上部コア層26と上部磁極層35との接触面積を
十分に取れるために、前記上部コア層26から上部磁極
層35へ流れる磁束伝達効率を落とすことがない。また
前記長さ寸法L5が6.0μmより大きいと、記録コア
24をメッキで成長させて形成する際に、均一に各層を
形成できず、内側の端部で膜厚が先細り、あるいは曲面
となり、磁気ギャップ、ギャップデプスGdのバラツキ
が大きくなり好ましくない。
【0108】図4に示す実施例においても図3に示す実
施例と同様に、上部磁極層35上に接合される端部での
上部コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、前記上部
磁極層35のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくなっ
ており、これにより、前記上部コア層26からの磁束
を、効率良く前記上部磁極層35に流すことができる。
施例と同様に、上部磁極層35上に接合される端部での
上部コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、前記上部
磁極層35のトラック幅方向の幅寸法よりも大きくなっ
ており、これにより、前記上部コア層26からの磁束
を、効率良く前記上部磁極層35に流すことができる。
【0109】また図4に示す上部コア層26と記録コア
24との重なりの部分の大小比や、前記上部コア層26
の形状等については、図3で説明したのと同じである。
24との重なりの部分の大小比や、前記上部コア層26
の形状等については、図3で説明したのと同じである。
【0110】図5及び図6は、他の実施形態の薄膜磁気
ヘッドの部分平面図である。図5に示す実施例では、図
3と同様に、上部コア層26は、記録媒体との対向面か
らハイト方向(図示Y方向)に後退して形成され、前記
上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面
から露出形成されておらず、前記記録媒体との対向面か
ら前記上部コア層26の先端面26c間には、図2に示
す保護層34が埋められている。
ヘッドの部分平面図である。図5に示す実施例では、図
3と同様に、上部コア層26は、記録媒体との対向面か
らハイト方向(図示Y方向)に後退して形成され、前記
上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面
から露出形成されておらず、前記記録媒体との対向面か
ら前記上部コア層26の先端面26c間には、図2に示
す保護層34が埋められている。
【0111】また図5に示す薄膜磁気ヘッドでは、図2
に示す薄膜磁気ヘッドと同様に、前記上部コア層26の
先端面26cが下部コア層側から上部コア層側にかけ
て、ハイト方向(図示Y方向)に徐々に深くなる傾斜面
あるいは曲面で形成されている。
に示す薄膜磁気ヘッドと同様に、前記上部コア層26の
先端面26cが下部コア層側から上部コア層側にかけ
て、ハイト方向(図示Y方向)に徐々に深くなる傾斜面
あるいは曲面で形成されている。
【0112】このように、上部コア層26を記録媒体と
の対向面からハイト方向に後退させて形成し、しかも前
記先端面26cを、下部コア層側から上部コア層側にか
けてハイト方向に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で
形成することにより、前記上部コア層26と上部磁極層
35間でサイドフリンジングの発生を適切に低減するこ
とができ、また上部コア層26からの磁束を、上部磁極
層35に効率良く流すことができ、さらに前記上部コア
層26の先端面26cと記録媒体との対向面間を、空洞
が形成されることなく保護層34によって完全に埋める
ことができる。
の対向面からハイト方向に後退させて形成し、しかも前
記先端面26cを、下部コア層側から上部コア層側にか
けてハイト方向に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で
形成することにより、前記上部コア層26と上部磁極層
35間でサイドフリンジングの発生を適切に低減するこ
とができ、また上部コア層26からの磁束を、上部磁極
層35に効率良く流すことができ、さらに前記上部コア
層26の先端面26cと記録媒体との対向面間を、空洞
が形成されることなく保護層34によって完全に埋める
ことができる。
【0113】なお図5に示す実施例では、図3、4に示
す実施例のように、前記上部コア層26の先端面26c
が、トラック幅方向の両側に向かうにしたがって、ハイ
ト方向に深くなる曲面形状で形成されておらず、前記先
端面26cは、トラック幅方向(図示X方向)と平行な
方向に延びる平面形状で形成されている。
す実施例のように、前記上部コア層26の先端面26c
が、トラック幅方向の両側に向かうにしたがって、ハイ
ト方向に深くなる曲面形状で形成されておらず、前記先
端面26cは、トラック幅方向(図示X方向)と平行な
方向に延びる平面形状で形成されている。
【0114】このように図5に示す実施例では、前記上
部コア層26の先端面26cが、トラック幅方向におい
て平面形状で形成されているが、前記先端面26cが、
記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後
退して形成されることで、前記先端面26cが記録媒体
との対向面から露出形成されないため、サイドフリンジ
ングの発生を抑制するには、効果的な構造となってい
る。
部コア層26の先端面26cが、トラック幅方向におい
て平面形状で形成されているが、前記先端面26cが、
記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後
退して形成されることで、前記先端面26cが記録媒体
との対向面から露出形成されないため、サイドフリンジ
ングの発生を抑制するには、効果的な構造となってい
る。
【0115】なお図5に示す実施例では、前記上部コア
層26の下側に形成される記録コア24の形状は、図3
に示す記録コア24の形状と同じになっている。
層26の下側に形成される記録コア24の形状は、図3
に示す記録コア24の形状と同じになっている。
【0116】すなわち前記記録コア24は、記録媒体と
の対向面からハイト方向(図示Y方向)にかけてトラッ
ク幅Twで形成された先端領域Cと、前記先端領域Cの
ハイト側終端を起点としてハイト方向へトラック幅方向
の幅寸法が徐々に広がる後端領域Dとで構成される。こ
のように幅寸法がトラック幅Twよりも広がる後端領域
Dが形成されることにより、前記上部磁極層35と上部
コア層26との接触面積を大きくすることが可能にな
る。
の対向面からハイト方向(図示Y方向)にかけてトラッ
ク幅Twで形成された先端領域Cと、前記先端領域Cの
ハイト側終端を起点としてハイト方向へトラック幅方向
の幅寸法が徐々に広がる後端領域Dとで構成される。こ
のように幅寸法がトラック幅Twよりも広がる後端領域
Dが形成されることにより、前記上部磁極層35と上部
コア層26との接触面積を大きくすることが可能にな
る。
【0117】そして図5に示すように、前記上部磁極層
35上に接合されている端部での前記上部コア層のトラ
ック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層35のトラック
幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、前記上部コア
層26からの磁束を、効率良く前記上部磁極層35に流
すことができ、記録特性の向上を図ることが可能にな
る。
35上に接合されている端部での前記上部コア層のトラ
ック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層35のトラック
幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、前記上部コア
層26からの磁束を、効率良く前記上部磁極層35に流
すことができ、記録特性の向上を図ることが可能にな
る。
【0118】図6は、別の実施形態の薄膜磁気ヘッドの
構造を示す部分平面図である。図6に示す実施例では、
図5に示す実施例と同様に、上部コア層26が記録媒体
との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後退して形
成され、しかも前記上部コア層26の先端面26cは、
前記上部コア層26の下部コア層側から上部コア層側
(図示Z方向)にかけてハイト方向に徐々に深くなる傾
斜面あるいは曲面で形成されている。
構造を示す部分平面図である。図6に示す実施例では、
図5に示す実施例と同様に、上部コア層26が記録媒体
との対向面からハイト方向(図示Y方向)に後退して形
成され、しかも前記上部コア層26の先端面26cは、
前記上部コア層26の下部コア層側から上部コア層側
(図示Z方向)にかけてハイト方向に徐々に深くなる傾
斜面あるいは曲面で形成されている。
【0119】従ってサイドフリンジングの発生を従来に
比べて低減させることができると同時に、記録媒体との
対向面から前記上部コア層26の先端面26c間を保護
層34によって適切に埋めることができ、さらに前記上
部コア層26からの磁束を、効率良く前記上部磁極層3
5に流すことが可能である。
比べて低減させることができると同時に、記録媒体との
対向面から前記上部コア層26の先端面26c間を保護
層34によって適切に埋めることができ、さらに前記上
部コア層26からの磁束を、効率良く前記上部磁極層3
5に流すことが可能である。
【0120】またこの実施例においても図5に示す実施
例と同様に、前記上部コア層26の先端面26cは、ト
ラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に平面的に形
成されているが、このような形状であっても前記上部コ
ア層26が記録媒体との対向面からハイト方向に後退し
て形成されることで、サイドフリンジングの発生を従来
に比べて低減させることが可能である。
例と同様に、前記上部コア層26の先端面26cは、ト
ラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に平面的に形
成されているが、このような形状であっても前記上部コ
ア層26が記録媒体との対向面からハイト方向に後退し
て形成されることで、サイドフリンジングの発生を従来
に比べて低減させることが可能である。
【0121】図6に示す実施例では、記録コア24が、
トラック幅で記録媒体との対向面からハイト方向へ所定
の長さ寸法L5で形成されている。このように前記記録
コア24の幅寸法がトラック幅Twでのみ形成される場
合には、トラック幅Twを所定寸法内に規制しやすい。
トラック幅で記録媒体との対向面からハイト方向へ所定
の長さ寸法L5で形成されている。このように前記記録
コア24の幅寸法がトラック幅Twでのみ形成される場
合には、トラック幅Twを所定寸法内に規制しやすい。
【0122】なおこの実施例においても、図6に示すよ
うに、前記上部磁極層35上に接合されている端部での
前記上部コア層のトラック幅方向の幅寸法が、前記上部
磁極層35のトラック幅方向における幅寸法よりも大き
くなっており、前記上部コア層26からの磁束を、効率
良く前記上部磁極層35に流すことができ、記録特性の
向上を図ることが可能になる。
うに、前記上部磁極層35上に接合されている端部での
前記上部コア層のトラック幅方向の幅寸法が、前記上部
磁極層35のトラック幅方向における幅寸法よりも大き
くなっており、前記上部コア層26からの磁束を、効率
良く前記上部磁極層35に流すことができ、記録特性の
向上を図ることが可能になる。
【0123】また図5及び図6に示すように、上部コア
層26は、一定の幅寸法を有する先端領域Fと、前記先
端領域Fのハイト側終端を起点としてハイト方向に向け
てトラック幅方向の幅寸法が漸次的に広がる後端領域G
とで構成されているが、これ以外の形状であってもかま
わない。例えば、前記先端領域Fは、ハイト方向に向け
て幅寸法が徐々に広がるように形成されていてもよい。
層26は、一定の幅寸法を有する先端領域Fと、前記先
端領域Fのハイト側終端を起点としてハイト方向に向け
てトラック幅方向の幅寸法が漸次的に広がる後端領域G
とで構成されているが、これ以外の形状であってもかま
わない。例えば、前記先端領域Fは、ハイト方向に向け
て幅寸法が徐々に広がるように形成されていてもよい。
【0124】図7は、本発明の別の実施形態の薄膜磁気
ヘッドの構造を示す部分正面図、図8は、図7に示す8
−8線からの断面を矢印方向から見た部分断面図、図
9、10は、薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
ヘッドの構造を示す部分正面図、図8は、図7に示す8
−8線からの断面を矢印方向から見た部分断面図、図
9、10は、薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
【0125】図7ないし図10における薄膜磁気ヘッド
は、図1ないし図6に示す薄膜磁気ヘッドと上部コア層
26の形状が異なるものの、それ以外の部分においては
同じである。
は、図1ないし図6に示す薄膜磁気ヘッドと上部コア層
26の形状が異なるものの、それ以外の部分においては
同じである。
【0126】すなわち図8に示すように、下部コア層2
0上には、記録媒体との対向面からハイト方向に所定長
さ寸法L1で形成された記録コア24が形成されてお
り、前記記録コア24は、下から下部磁極層21、ギャ
ップ層22、及び上部磁極層35の3層膜、あるいはギ
ャップ層22、及び上部磁極層35の2層膜で構成され
ている。また前記下部コア層20と記録コア24との間
には、Gd決め絶縁層27が形成され、記録媒体との対
向面から前記Gd決め絶縁層27の前面までの長さ寸法
L2がギャップデプス(Gd)として規制される。
0上には、記録媒体との対向面からハイト方向に所定長
さ寸法L1で形成された記録コア24が形成されてお
り、前記記録コア24は、下から下部磁極層21、ギャ
ップ層22、及び上部磁極層35の3層膜、あるいはギ
ャップ層22、及び上部磁極層35の2層膜で構成され
ている。また前記下部コア層20と記録コア24との間
には、Gd決め絶縁層27が形成され、記録媒体との対
向面から前記Gd決め絶縁層27の前面までの長さ寸法
L2がギャップデプス(Gd)として規制される。
【0127】図8に示すように、下部コア層20上であ
って、記録コア24のハイト方向後方には、絶縁下地層
28を介してコイル層29が螺旋状に巻回形成されてい
る。さらに前記コイル層29の各導体部のピッチ間は無
機絶縁材料等で形成された絶縁層30によって覆われ、
前記絶縁層30は図1に示すように、記録媒体との対向
面に露出形成されている。
って、記録コア24のハイト方向後方には、絶縁下地層
28を介してコイル層29が螺旋状に巻回形成されてい
る。さらに前記コイル層29の各導体部のピッチ間は無
機絶縁材料等で形成された絶縁層30によって覆われ、
前記絶縁層30は図1に示すように、記録媒体との対向
面に露出形成されている。
【0128】また前記コイル層29上には、有機絶縁材
料等で形成された絶縁層31が形成され、前記絶縁層3
1の上には第2のコイル層33が螺旋状に巻回形成され
ている。
料等で形成された絶縁層31が形成され、前記絶縁層3
1の上には第2のコイル層33が螺旋状に巻回形成され
ている。
【0129】前記第2のコイル層33上は、有機絶縁材
料等で形成された絶縁層32に覆われ、さらに前記絶縁
層32上には上部コア層26が、例えばフレームメッキ
法等によりパターン形成されている。前記上部コア層2
6の先端部26aは、上部磁極層35上に重ねられて形
成され、前記上部コア層26と上部磁極層35とが磁気
的に接続された状態にされる。また前記上部コア層26
の基端部26bは、下部コア層20上に形成された磁性
材料製の持上げ層36上に磁気的に接続された状態にさ
れている。
料等で形成された絶縁層32に覆われ、さらに前記絶縁
層32上には上部コア層26が、例えばフレームメッキ
法等によりパターン形成されている。前記上部コア層2
6の先端部26aは、上部磁極層35上に重ねられて形
成され、前記上部コア層26と上部磁極層35とが磁気
的に接続された状態にされる。また前記上部コア層26
の基端部26bは、下部コア層20上に形成された磁性
材料製の持上げ層36上に磁気的に接続された状態にさ
れている。
【0130】この実施例においては、図1ないし6に示
す実施例のように、前記上部コア層26は、記録媒体と
の対向面からハイト方向に後退して形成されていない。
前記上部コア層26の先端面26cは記録媒体との対向
面まで延ばされて形成され、その一部が前記記録媒体と
の対向面に位置している。
す実施例のように、前記上部コア層26は、記録媒体と
の対向面からハイト方向に後退して形成されていない。
前記上部コア層26の先端面26cは記録媒体との対向
面まで延ばされて形成され、その一部が前記記録媒体と
の対向面に位置している。
【0131】図8に示すように、前記上部コア層26の
先端面26cは、前記上部コア層26の下部コア層側か
ら上部コア層側(図示Z方向)にかけてハイト方向(図
示Y方向)に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
されている。
先端面26cは、前記上部コア層26の下部コア層側か
ら上部コア層側(図示Z方向)にかけてハイト方向(図
示Y方向)に徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
されている。
【0132】また図8に示すように、前記先端面26c
よりもハイト側に位置する背面26dが、下部コア層側
から上部コア層側にかけてハイト方向(図示Y方向)に
徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成されるが、前
記背面26dのハイト方向に対する傾きをθ1(前記背
面26dが曲面で形成されている場合には、前記曲面の
下部コア層側の終端と上部コア層側の終端との中点にお
ける接線のハイト方向に対する傾き角度θ1)とし、前
記先端面26cのハイト方向に対する傾きをθ2とした
ときに、前記傾き角度θ2は、前記傾き角度θ1よりも
大きいことが好ましい。
よりもハイト側に位置する背面26dが、下部コア層側
から上部コア層側にかけてハイト方向(図示Y方向)に
徐々に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成されるが、前
記背面26dのハイト方向に対する傾きをθ1(前記背
面26dが曲面で形成されている場合には、前記曲面の
下部コア層側の終端と上部コア層側の終端との中点にお
ける接線のハイト方向に対する傾き角度θ1)とし、前
記先端面26cのハイト方向に対する傾きをθ2とした
ときに、前記傾き角度θ2は、前記傾き角度θ1よりも
大きいことが好ましい。
【0133】このように、前記先端面26cの傾き角度
θ2を、背面26dの傾き角度θ1よりも大きくするこ
とで、前記上部コア層26の先端部26a形状の先細り
を防止でき、前記先端部26aのボリュームを有効に大
きくでき、上部コア層26からの磁束を、上部磁極層3
5に効率良く流すことが可能になり、記録特性の向上を
図ることができる。
θ2を、背面26dの傾き角度θ1よりも大きくするこ
とで、前記上部コア層26の先端部26a形状の先細り
を防止でき、前記先端部26aのボリュームを有効に大
きくでき、上部コア層26からの磁束を、上部磁極層3
5に効率良く流すことが可能になり、記録特性の向上を
図ることができる。
【0134】また本発明では、上記条件に加えて、前記
先端面26cの傾き角度θ2は、60°≦θ2<90°
の範囲内であることが好ましい。前記先端面26cの傾
き角度θ2が、60°よりも小さく形成されると、上記
した前記上部コア層26の先端部26a形状が先細って
形成されやすくなり、よって前記先端部26aのボリュ
ームが小さくなり、前記上部コア層26から上部磁極層
35へ流れる磁束の効率が悪化しやすいからである。
先端面26cの傾き角度θ2は、60°≦θ2<90°
の範囲内であることが好ましい。前記先端面26cの傾
き角度θ2が、60°よりも小さく形成されると、上記
した前記上部コア層26の先端部26a形状が先細って
形成されやすくなり、よって前記先端部26aのボリュ
ームが小さくなり、前記上部コア層26から上部磁極層
35へ流れる磁束の効率が悪化しやすいからである。
【0135】また前記上部コア層26の先端面26cを
下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向(図
示Y方向)に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成するこ
とにより、次に説明する前記先端面26cのトラック幅
方向(図示X方向)における曲面形状と相俟って、サイ
ドフリンジングの発生を適切に抑制できるものとなって
いる。
下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向(図
示Y方向)に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成するこ
とにより、次に説明する前記先端面26cのトラック幅
方向(図示X方向)における曲面形状と相俟って、サイ
ドフリンジングの発生を適切に抑制できるものとなって
いる。
【0136】本発明では、図9に示すように、前記上部
コア層26の先端面26cは、トラック幅方向の両側に
向かうにしたがって、ハイト方向(図示Y方向)に徐々
に後退する曲面形状で形成されている。
コア層26の先端面26cは、トラック幅方向の両側に
向かうにしたがって、ハイト方向(図示Y方向)に徐々
に後退する曲面形状で形成されている。
【0137】このように前記上部コア層26の先端面2
6cがトラック幅方向(図示X方向)にて、ハイト方向
に後退する曲面形状で形成されることで、記録媒体との
対向面に露出する上部コア層26の先端面26cは、図
7に示すように符号26hの部分だけであり、わずかに
上部コア層26の先端面26cが記録媒体との対向面に
露出する構成となる。
6cがトラック幅方向(図示X方向)にて、ハイト方向
に後退する曲面形状で形成されることで、記録媒体との
対向面に露出する上部コア層26の先端面26cは、図
7に示すように符号26hの部分だけであり、わずかに
上部コア層26の先端面26cが記録媒体との対向面に
露出する構成となる。
【0138】すなわち本発明では前記上部コア層26の
先端面26cをトラック幅方向の両側に向かうに従って
ハイト方向に後退する曲面形状で形成し、しかも前記先
端面26cを、その下部コア層側から上部コア層側にか
けてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成す
ることで、上部コア層26の先端面26cは記録媒体と
の対向面にわずかに露出するだけとなり、前記上部コア
層26と上部磁極層35間での磁束漏れを低減させるこ
とができ、サイドフリンジングの発生をより低減させる
ことが可能である。
先端面26cをトラック幅方向の両側に向かうに従って
ハイト方向に後退する曲面形状で形成し、しかも前記先
端面26cを、その下部コア層側から上部コア層側にか
けてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成す
ることで、上部コア層26の先端面26cは記録媒体と
の対向面にわずかに露出するだけとなり、前記上部コア
層26と上部磁極層35間での磁束漏れを低減させるこ
とができ、サイドフリンジングの発生をより低減させる
ことが可能である。
【0139】なお記録媒体との対向面に露出する上部コ
ア層26の先端面26cの符号26hの部分は、その幅
寸法がトラック幅Twよりも小さいことが好ましい。こ
れにより、サイドフリンジングの発生をより適切に防止
することが可能である。
ア層26の先端面26cの符号26hの部分は、その幅
寸法がトラック幅Twよりも小さいことが好ましい。こ
れにより、サイドフリンジングの発生をより適切に防止
することが可能である。
【0140】また前記上部コア層26の先端面26cを
トラック幅方向(図示X方向)にて曲面形状にすること
で、上部磁極層35に対する前記上部コア層26の形成
位置が、多少トラック幅方向(図示X方向)にずれて
も、前記先端面26cがトラック幅方向にて平面形状で
形成されている場合に比べてサイドフリンジングの影響
を少なくすることができる。よって上部コア層26の上
部磁極層35に対するアライメント精度が、多少低下し
てもサイドフリンジングの発生を適切に低減させること
ができる薄膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
トラック幅方向(図示X方向)にて曲面形状にすること
で、上部磁極層35に対する前記上部コア層26の形成
位置が、多少トラック幅方向(図示X方向)にずれて
も、前記先端面26cがトラック幅方向にて平面形状で
形成されている場合に比べてサイドフリンジングの影響
を少なくすることができる。よって上部コア層26の上
部磁極層35に対するアライメント精度が、多少低下し
てもサイドフリンジングの発生を適切に低減させること
ができる薄膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
【0141】なお本発明では、前記先端面26cのトラ
ック幅方向での終端部26e,26eに接する接線を仮
想線Eとしたときに、前記トラック幅方向(図示X方
向)に対する前記仮想線Eの傾きθ4が、30°以上6
0°以下となっていることが好ましい。
ック幅方向での終端部26e,26eに接する接線を仮
想線Eとしたときに、前記トラック幅方向(図示X方
向)に対する前記仮想線Eの傾きθ4が、30°以上6
0°以下となっていることが好ましい。
【0142】前記傾きθ4を30°以上60°以下とす
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率の維持と、上部コア層26の先端面26c
が記録媒体との対向面とほぼ同じ位置に形成されていて
もサイドフリンジングの発生を適切に抑制することがで
きる。
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率の維持と、上部コア層26の先端面26c
が記録媒体との対向面とほぼ同じ位置に形成されていて
もサイドフリンジングの発生を適切に抑制することがで
きる。
【0143】図10に示す実施例においても、図9に示
す実施例と同様に、上部コア層26の先端面26cは、
下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向(図
示Y方向)に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成され、
しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両側に両
側に向かうにしたがってハイト方向(図示Y方向)に深
くなる曲面形状で形成されている。
す実施例と同様に、上部コア層26の先端面26cは、
下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向(図
示Y方向)に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成され、
しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両側に両
側に向かうにしたがってハイト方向(図示Y方向)に深
くなる曲面形状で形成されている。
【0144】図9と図10の相違点は、前記上部コア層
26の下側に形成される記録コア24の形状にあり、図
9では前記記録コア24は、記録媒体との対向面からハ
イト方向にトラック幅Twで形成された先端領域Cと、
前記先端領域Cのハイト側終端を起点としてハイト方向
にかけてトラック幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領
域Dとで構成されているのに対し、図10では前記記録
コア24は、トラック幅Twで記録媒体との対向面から
ハイト方向に所定長さL5で形成され、後端領域Dは形
成されていない。
26の下側に形成される記録コア24の形状にあり、図
9では前記記録コア24は、記録媒体との対向面からハ
イト方向にトラック幅Twで形成された先端領域Cと、
前記先端領域Cのハイト側終端を起点としてハイト方向
にかけてトラック幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領
域Dとで構成されているのに対し、図10では前記記録
コア24は、トラック幅Twで記録媒体との対向面から
ハイト方向に所定長さL5で形成され、後端領域Dは形
成されていない。
【0145】図9に示す記録コア24の形状では、トラ
ック幅Twで形成された先端領域Cの長さ寸法L4が短
すぎると、薄膜磁気ヘッドの製造時における記録媒体と
の対向面への加工等によって、前記トラック幅Twが所
定寸法よりも広がってしまう可能性があるものの、後端
領域Dの存在により、上部コア層26との接触面積を大
きくできるという利点があり、一方、図10に示す記録
コア24の形状では、上部コア層26との接触面積は、
図9に示す実施例に比べて小さくなるものの、トラック
幅Twを所定寸法内に規制しやすいといった利点があ
る。
ック幅Twで形成された先端領域Cの長さ寸法L4が短
すぎると、薄膜磁気ヘッドの製造時における記録媒体と
の対向面への加工等によって、前記トラック幅Twが所
定寸法よりも広がってしまう可能性があるものの、後端
領域Dの存在により、上部コア層26との接触面積を大
きくできるという利点があり、一方、図10に示す記録
コア24の形状では、上部コア層26との接触面積は、
図9に示す実施例に比べて小さくなるものの、トラック
幅Twを所定寸法内に規制しやすいといった利点があ
る。
【0146】なお図9における記録コア24の先端領域
Cの長さ寸法L4は、0μm<L4≦3.0μmの範囲
内であることが好ましく、図10に示す記録コア24の
長さ寸法L5は、0.8μm≦L5≦6.0μmの範囲
内であることが好ましい。理由は上述した通りである。
Cの長さ寸法L4は、0μm<L4≦3.0μmの範囲
内であることが好ましく、図10に示す記録コア24の
長さ寸法L5は、0.8μm≦L5≦6.0μmの範囲
内であることが好ましい。理由は上述した通りである。
【0147】また図9及び図10に示すように、上部磁
極層35上に接合されている端部での前記上部コア層2
6のトラック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層35の
トラック幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、従っ
て前記上部コア層26からの磁束を効率良く前記上部磁
極層35に流すことが可能になっている。なお、重ねら
れる部分の記録コア24のトラック幅方向の幅寸法に対
する上部コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、2倍
〜2.5倍程度であることが好ましい。理由は上述した
通りである。
極層35上に接合されている端部での前記上部コア層2
6のトラック幅方向の幅寸法が、前記上部磁極層35の
トラック幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、従っ
て前記上部コア層26からの磁束を効率良く前記上部磁
極層35に流すことが可能になっている。なお、重ねら
れる部分の記録コア24のトラック幅方向の幅寸法に対
する上部コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、2倍
〜2.5倍程度であることが好ましい。理由は上述した
通りである。
【0148】また図9及び図10に示すように、上部コ
ア層26は、記録媒体との対向面からハイト方向(図示
Y方向)に一定の幅寸法で形成された先端領域Fと、前
記先端領域Fのハイト側終端を起点としてハイト方向に
漸次的にトラック幅方向の幅寸法が広がる後端領域Gと
で構成されているが、本発明では、この形状に限られ
ず、他の形状で形成されていてもかまわない。例えば図
9に示す仮想線Eに沿って、前記上部コア層26の先端
領域Fの幅寸法が徐々に広がるように形成されていても
かまわない。
ア層26は、記録媒体との対向面からハイト方向(図示
Y方向)に一定の幅寸法で形成された先端領域Fと、前
記先端領域Fのハイト側終端を起点としてハイト方向に
漸次的にトラック幅方向の幅寸法が広がる後端領域Gと
で構成されているが、本発明では、この形状に限られ
ず、他の形状で形成されていてもかまわない。例えば図
9に示す仮想線Eに沿って、前記上部コア層26の先端
領域Fの幅寸法が徐々に広がるように形成されていても
かまわない。
【0149】図11は、本発明の薄膜磁気ヘッドの別の
実施形態を示す部分正面図、図12は、図11に示す1
2−12線から切断した薄膜磁気ヘッドを矢印方向から
見た部分断面図、図13,14は薄膜磁気ヘッドの部分
平面図である。
実施形態を示す部分正面図、図12は、図11に示す1
2−12線から切断した薄膜磁気ヘッドを矢印方向から
見た部分断面図、図13,14は薄膜磁気ヘッドの部分
平面図である。
【0150】図11ないし図14における薄膜磁気ヘッ
ドは、図1ないし図6に示す薄膜磁気ヘッドと上部コア
層26の形状が異なるものの、それ以外の部分において
は同じである。
ドは、図1ないし図6に示す薄膜磁気ヘッドと上部コア
層26の形状が異なるものの、それ以外の部分において
は同じである。
【0151】すなわち図12に示すように、下部コア層
20上には、記録媒体との対向面からハイト方向(図示
Y方向)に所定長さ寸法L1で形成された記録コア24
が形成されており、前記記録コア24は、下から下部磁
極層21、ギャップ層22、及び上部磁極層35の3層
膜、あるいはギャップ層22、及び上部磁極層35の2
層膜で構成されている。また前記下部コア層20と記録
コア24との間には、Gd決め絶縁層27が形成され、
記録媒体との対向面から前記Gd決め絶縁層27の前面
までの長さ寸法L2がギャップデプス(Gd)として規
制される。
20上には、記録媒体との対向面からハイト方向(図示
Y方向)に所定長さ寸法L1で形成された記録コア24
が形成されており、前記記録コア24は、下から下部磁
極層21、ギャップ層22、及び上部磁極層35の3層
膜、あるいはギャップ層22、及び上部磁極層35の2
層膜で構成されている。また前記下部コア層20と記録
コア24との間には、Gd決め絶縁層27が形成され、
記録媒体との対向面から前記Gd決め絶縁層27の前面
までの長さ寸法L2がギャップデプス(Gd)として規
制される。
【0152】図12に示すように、下部コア層20上で
あって、記録コア24のハイト方向後方には、絶縁下地
層28を介してコイル層29が螺旋状に巻回形成されて
いる。さらに前記コイル層29の各導体部のピッチ間は
無機絶縁材料等で形成された絶縁層30によって覆わ
れ、前記絶縁層30は図1に示すように、記録媒体との
対向面に露出形成されている。なお図1に示すように前
記下部コア層20の上面には傾斜面20b,20bが形
成されていてもよい。これによりサイドフリンジングの
発生をより適正に防止することができる。
あって、記録コア24のハイト方向後方には、絶縁下地
層28を介してコイル層29が螺旋状に巻回形成されて
いる。さらに前記コイル層29の各導体部のピッチ間は
無機絶縁材料等で形成された絶縁層30によって覆わ
れ、前記絶縁層30は図1に示すように、記録媒体との
対向面に露出形成されている。なお図1に示すように前
記下部コア層20の上面には傾斜面20b,20bが形
成されていてもよい。これによりサイドフリンジングの
発生をより適正に防止することができる。
【0153】また前記コイル層29上には、有機絶縁材
料等で形成された絶縁層31が形成され、前記絶縁層3
1の上には第2のコイル層33が螺旋状に巻回形成され
ている。
料等で形成された絶縁層31が形成され、前記絶縁層3
1の上には第2のコイル層33が螺旋状に巻回形成され
ている。
【0154】前記第2のコイル層33上は、有機絶縁材
料等で形成された絶縁層32に覆われ、さらに前記絶縁
層32上には上部コア層26が、例えばフレームメッキ
法等によりパターン形成されている。前記上部コア層2
6の先端部26aは、上部磁極層35上に重ねられて形
成され、前記上部コア層26と上部磁極層35とが磁気
的に接続された状態にされる。また前記上部コア層26
の基端部26bは、下部コア層20上に形成された磁性
材料製の持上げ層36上に磁気的に接続された状態にさ
れている。
料等で形成された絶縁層32に覆われ、さらに前記絶縁
層32上には上部コア層26が、例えばフレームメッキ
法等によりパターン形成されている。前記上部コア層2
6の先端部26aは、上部磁極層35上に重ねられて形
成され、前記上部コア層26と上部磁極層35とが磁気
的に接続された状態にされる。また前記上部コア層26
の基端部26bは、下部コア層20上に形成された磁性
材料製の持上げ層36上に磁気的に接続された状態にさ
れている。
【0155】この実施例においては、図1ないし6に示
す実施例のように、前記上部コア層26は、記録媒体と
の対向面からハイト方向に後退して形成されていない。
前記上部コア層26の先端面26cは記録媒体との対向
面まで延ばされて形成され、その一部が前記記録媒体と
の対向面に位置している。
す実施例のように、前記上部コア層26は、記録媒体と
の対向面からハイト方向に後退して形成されていない。
前記上部コア層26の先端面26cは記録媒体との対向
面まで延ばされて形成され、その一部が前記記録媒体と
の対向面に位置している。
【0156】本発明では、図13に示すように、前記上
部コア層26の先端面26cが、両側端部に向かうにし
たがって、ハイト方向(図示Y方向)に後退する曲面形
状で形成されている。
部コア層26の先端面26cが、両側端部に向かうにし
たがって、ハイト方向(図示Y方向)に後退する曲面形
状で形成されている。
【0157】なおこの実施例においては、図1ないし6
に示す実施例、及び図7ないし10に示す実施例によう
に、上部コア層26の先端面26cは、下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に徐々に深くなる傾
斜面あるいは曲面で形成されておらず、前記先端面26
cは、記録媒体との対向面に沿って形成されている。
に示す実施例、及び図7ないし10に示す実施例によう
に、上部コア層26の先端面26cは、下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に徐々に深くなる傾
斜面あるいは曲面で形成されておらず、前記先端面26
cは、記録媒体との対向面に沿って形成されている。
【0158】このため図11に示すように、前記上部コ
ア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面におい
て、その下部コア層側から上部コア層側にかけて一定の
幅寸法を有する符号26iの部分が露出する。
ア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面におい
て、その下部コア層側から上部コア層側にかけて一定の
幅寸法を有する符号26iの部分が露出する。
【0159】以上のように、上部コア層26の先端面2
6cは、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されているから、前
記先端面26cが記録媒体との対向面に位置しても、前
記記録媒体との対向面からの露出部分は、図11に示す
符号26iの部分だけであり、わずかに上部コア層26
の先端面26cが記録媒体との対向面に露出する構成と
なる。
6cは、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハ
イト方向に後退する曲面形状で形成されているから、前
記先端面26cが記録媒体との対向面に位置しても、前
記記録媒体との対向面からの露出部分は、図11に示す
符号26iの部分だけであり、わずかに上部コア層26
の先端面26cが記録媒体との対向面に露出する構成と
なる。
【0160】したがって、前記上部コア層26と上部磁
極層35間での磁束漏れを低減させることができ、サイ
ドフリンジングの発生をより低減させることが可能であ
る。
極層35間での磁束漏れを低減させることができ、サイ
ドフリンジングの発生をより低減させることが可能であ
る。
【0161】なお記録媒体との対向面に露出する上部コ
ア層26の先端面26cの符号26iの部分は、その幅
寸法がトラック幅Twよりも小さいことが好ましい。こ
れにより、サイドフリンジングの発生をより適切に防止
することが可能である。
ア層26の先端面26cの符号26iの部分は、その幅
寸法がトラック幅Twよりも小さいことが好ましい。こ
れにより、サイドフリンジングの発生をより適切に防止
することが可能である。
【0162】また前記上部コア層26の先端面26cを
トラック幅方向に曲面形状にすることで、上部磁極層3
5に対する前記上部コア層26の形成位置が、多少トラ
ック幅方向(図示X方向)にずれても、前記先端面26
cがトラック幅方向に平面形状で形成されている場合に
比べてサイドフリンジングの影響を少なくすることがで
きる。よって上部コア層26の上部磁極層35に対する
アライメント精度が、多少低下してもサイドフリンジン
グの発生を適切に低減させることができる薄膜磁気ヘッ
ドを製造することが可能である。
トラック幅方向に曲面形状にすることで、上部磁極層3
5に対する前記上部コア層26の形成位置が、多少トラ
ック幅方向(図示X方向)にずれても、前記先端面26
cがトラック幅方向に平面形状で形成されている場合に
比べてサイドフリンジングの影響を少なくすることがで
きる。よって上部コア層26の上部磁極層35に対する
アライメント精度が、多少低下してもサイドフリンジン
グの発生を適切に低減させることができる薄膜磁気ヘッ
ドを製造することが可能である。
【0163】なお本発明では、前記先端面26cの終端
部26eに接する接線を仮想線Eとしたときに、前記ト
ラック幅方向(図示X方向)に対する前記仮想線Eの傾
きθ4が、30°以上60°以下となっていることが好
ましい。
部26eに接する接線を仮想線Eとしたときに、前記ト
ラック幅方向(図示X方向)に対する前記仮想線Eの傾
きθ4が、30°以上60°以下となっていることが好
ましい。
【0164】前記傾きθ4を30°以上60°以下とす
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率の維持と、上部コア層26の先端面26c
が記録媒体との対向面とほぼ同じ位置に形成されていて
もサイドフリンジングの発生を適切に抑制することがで
きる。
ることで、上部コア層26から上部磁極層35へ流れる
磁束伝達効率の維持と、上部コア層26の先端面26c
が記録媒体との対向面とほぼ同じ位置に形成されていて
もサイドフリンジングの発生を適切に抑制することがで
きる。
【0165】図14に示す実施例においても、図13に
示す実施例と同様に、上部コア層26の先端面26c
は、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハイト
方向(図示Y方向)に後退する曲面形状で形成されてい
るが、図1ないし図6に示す実施例、及び図7ないし図
10に示す実施例のように、前記先端面26cには、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面あるいは曲面は形成されていない。
示す実施例と同様に、上部コア層26の先端面26c
は、トラック幅方向の両側に向かうにしたがってハイト
方向(図示Y方向)に後退する曲面形状で形成されてい
るが、図1ないし図6に示す実施例、及び図7ないし図
10に示す実施例のように、前記先端面26cには、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面あるいは曲面は形成されていない。
【0166】図13と図14の相違点は、前記上部コア
層26の下側に形成される記録コア24の形状にあり、
図13では前記記録コア24は、記録媒体との対向面か
らハイト方向にトラック幅Twで形成された先端領域C
と、前記先端領域Cのハイト側終端からハイト方向にか
けてトラック幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領域D
とで構成されているのに対し、図14では前記記録コア
24は、トラック幅Twで記録媒体との対向面からハイ
ト方向に所定長さL5で形成され、後端領域Dは形成さ
れていない。
層26の下側に形成される記録コア24の形状にあり、
図13では前記記録コア24は、記録媒体との対向面か
らハイト方向にトラック幅Twで形成された先端領域C
と、前記先端領域Cのハイト側終端からハイト方向にか
けてトラック幅方向の幅寸法が徐々に広がる後端領域D
とで構成されているのに対し、図14では前記記録コア
24は、トラック幅Twで記録媒体との対向面からハイ
ト方向に所定長さL5で形成され、後端領域Dは形成さ
れていない。
【0167】図13に示す記録コア24の形状では、ト
ラック幅Twで形成された先端領域Cの長さ寸法L4が
短すぎると、薄膜磁気ヘッドの製造時における記録媒体
との対向面への加工等によって、前記トラック幅Twが
所定寸法よりも広がってしまう可能性があるものの、後
端領域Dの存在により、上部コア層26との接触面積を
大きくできるという利点があり、一方、図14に示す記
録コア24の形状では、上部コア層26との接触面積
は、図9に示す実施例に比べて小さくなるものの、トラ
ック幅Twを所定寸法内に規制しやすいといった利点が
ある。
ラック幅Twで形成された先端領域Cの長さ寸法L4が
短すぎると、薄膜磁気ヘッドの製造時における記録媒体
との対向面への加工等によって、前記トラック幅Twが
所定寸法よりも広がってしまう可能性があるものの、後
端領域Dの存在により、上部コア層26との接触面積を
大きくできるという利点があり、一方、図14に示す記
録コア24の形状では、上部コア層26との接触面積
は、図9に示す実施例に比べて小さくなるものの、トラ
ック幅Twを所定寸法内に規制しやすいといった利点が
ある。
【0168】なお図13に示す記録コア24の先端領域
Cの長さ寸法L4は、0.2μm<L4≦3.0μmの
範囲内であることが好ましく、また図14に示す記録コ
ア24の長さ寸法L5は、0.8μm≦L5≦6.0μ
mの範囲内であることが好ましい。理由は上記した通り
である。
Cの長さ寸法L4は、0.2μm<L4≦3.0μmの
範囲内であることが好ましく、また図14に示す記録コ
ア24の長さ寸法L5は、0.8μm≦L5≦6.0μ
mの範囲内であることが好ましい。理由は上記した通り
である。
【0169】また図13及び図14に示すように、上部
磁極層35上に接合される端部での上部コア層26のト
ラック幅方向の幅寸法は、前記上部磁極層35のトラッ
ク幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、従って前記
上部コア層26からの磁束を効率良く前記上部磁極層3
5に流すことが可能になっている。前記重ねられる部分
の記録コア24のトラック幅方向の幅寸法に対する上部
コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、2倍〜2.5
倍程度であることが好ましい。理由は上記した通りであ
る。
磁極層35上に接合される端部での上部コア層26のト
ラック幅方向の幅寸法は、前記上部磁極層35のトラッ
ク幅方向の幅寸法よりも大きくなっており、従って前記
上部コア層26からの磁束を効率良く前記上部磁極層3
5に流すことが可能になっている。前記重ねられる部分
の記録コア24のトラック幅方向の幅寸法に対する上部
コア層26のトラック幅方向の幅寸法は、2倍〜2.5
倍程度であることが好ましい。理由は上記した通りであ
る。
【0170】また図13及び図14に示すように、上部
コア層26は、記録媒体との対向面からハイト方向に一
定の幅寸法で形成された先端領域Fと、前記先端領域F
のハイト側終端からハイト方向に漸次的にトラック幅方
向の幅寸法が広がる後端領域Gとで構成されているが、
本発明では、この形状に限られず、他の形状で形成され
ていてもかまわない。
コア層26は、記録媒体との対向面からハイト方向に一
定の幅寸法で形成された先端領域Fと、前記先端領域F
のハイト側終端からハイト方向に漸次的にトラック幅方
向の幅寸法が広がる後端領域Gとで構成されているが、
本発明では、この形状に限られず、他の形状で形成され
ていてもかまわない。
【0171】例えば図13に示す仮想線Eに沿って、前
記上部コア層26の先端領域Fの幅寸法が徐々に広がる
ように形成されていてもかまわない。
記上部コア層26の先端領域Fの幅寸法が徐々に広がる
ように形成されていてもかまわない。
【0172】以上のように本発明における薄膜磁気ヘッ
ドによれば、上部コア層26を、記録媒体との対向面か
らハイト方向に後退させ、しかも前記上部コア層26の
先端面26cを、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
し、さらに前記先端面26cをトラック幅方向の両側に
向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状で形
成することで、あるいは、前記上部コア層26を、記録
媒体との対向面からハイト方向に後退させ、しかも前記
上部コア層26の先端面26cを、その下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あ
るいは曲面で形成することで、または前記上部コア層2
6の先端面26cを、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で
形成し、しかも前記先端面26cをトラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状
で形成することで、または前記上部コア層26の先端面
26cを、トラック幅方向の両側に向かうにしたがって
ハイト方向に後退する曲面形状で形成することで、従来
に比べてサイドフリンジングの発生を抑制することがで
き、さらに上部コア層26からの磁束を、上部磁極層3
5に効率良く流すことができ、今後の高記録密度化に対
応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
ドによれば、上部コア層26を、記録媒体との対向面か
らハイト方向に後退させ、しかも前記上部コア層26の
先端面26cを、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
し、さらに前記先端面26cをトラック幅方向の両側に
向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状で形
成することで、あるいは、前記上部コア層26を、記録
媒体との対向面からハイト方向に後退させ、しかも前記
上部コア層26の先端面26cを、その下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あ
るいは曲面で形成することで、または前記上部コア層2
6の先端面26cを、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で
形成し、しかも前記先端面26cをトラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状
で形成することで、または前記上部コア層26の先端面
26cを、トラック幅方向の両側に向かうにしたがって
ハイト方向に後退する曲面形状で形成することで、従来
に比べてサイドフリンジングの発生を抑制することがで
き、さらに上部コア層26からの磁束を、上部磁極層3
5に効率良く流すことができ、今後の高記録密度化に対
応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
【0173】次に本発明における薄膜磁気ヘッドの製造
方法について図面を参照しながら説明する。
方法について図面を参照しながら説明する。
【0174】図15ないし図21に示す図は、図1ない
し図4に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す工程図で
ある。図15ないし図18では、左側に薄膜磁気ヘッド
の部分正面図が、右側にその部分断面図が示されてい
る。
し図4に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す工程図で
ある。図15ないし図18では、左側に薄膜磁気ヘッド
の部分正面図が、右側にその部分断面図が示されてい
る。
【0175】図15では、右図に示されているように下
部コア層20上にGd決め絶縁層27を形成した後、前
記下部コア層20上に高さ寸法h3を有するレジスト層
40を形成する。前記高さ寸法h3は、例えば4.0μ
m程度で形成される。
部コア層20上にGd決め絶縁層27を形成した後、前
記下部コア層20上に高さ寸法h3を有するレジスト層
40を形成する。前記高さ寸法h3は、例えば4.0μ
m程度で形成される。
【0176】次に前記レジスト層40に露光現像によっ
て、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)
に所定長さ寸法L6を有する溝部40aを形成する。前
記溝部40aの幅寸法t2は、例えば0.45μm程度
で形成される。なお前記幅寸法t2は、トラック幅Tw
として規制される幅であるので、できる限り小さく形成
されることが好ましく、例えば前記幅寸法は露光の際に
使用されるi線の限界値で形成されることが好ましい。
て、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)
に所定長さ寸法L6を有する溝部40aを形成する。前
記溝部40aの幅寸法t2は、例えば0.45μm程度
で形成される。なお前記幅寸法t2は、トラック幅Tw
として規制される幅であるので、できる限り小さく形成
されることが好ましく、例えば前記幅寸法は露光の際に
使用されるi線の限界値で形成されることが好ましい。
【0177】次に図15の左図に示すように、前記溝部
40a内に、下から下部磁極層21、ギャップ層22、
及び上部磁極層35を連続メッキして積層する。このよ
うに連続メッキするには、前記ギャップ層22を、メッ
キ形成可能な非磁性金属材料で形成する必要がある。具
体的には、前記非磁性金属材料を、NiP、NiPd、
NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、C
rのうち1種または2種以上から選択することが好まし
い。
40a内に、下から下部磁極層21、ギャップ層22、
及び上部磁極層35を連続メッキして積層する。このよ
うに連続メッキするには、前記ギャップ層22を、メッ
キ形成可能な非磁性金属材料で形成する必要がある。具
体的には、前記非磁性金属材料を、NiP、NiPd、
NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、C
rのうち1種または2種以上から選択することが好まし
い。
【0178】そして前記溝部40a内に形成された3層
膜により、記録コア24が構成される。なお前記記録コ
ア24は3層膜に限られない。例えば前記記録コア24
はギャップ層22と上部磁極層35とで構成されていて
もかまわない。
膜により、記録コア24が構成される。なお前記記録コ
ア24は3層膜に限られない。例えば前記記録コア24
はギャップ層22と上部磁極層35とで構成されていて
もかまわない。
【0179】そして前記レジスト層40を除去する。そ
の状態を示したのが図16である。下部コア層20に形
成された記録コア24の幅寸法はトラック幅Twとして
規制され、前記トラック幅Twは0.7μm以下である
ことが好ましく、より好ましくは0.5μm以下であ
る。
の状態を示したのが図16である。下部コア層20に形
成された記録コア24の幅寸法はトラック幅Twとして
規制され、前記トラック幅Twは0.7μm以下である
ことが好ましく、より好ましくは0.5μm以下であ
る。
【0180】また前記記録コア24の高さ寸法h4は、
1μm≦h4≦4μmの範囲内であることが好ましい。
例えば下部磁極層21の高さ寸法は、0.3μm程度で
形成され、ギャップ層22の高さ寸法は、0.2μm程
度で形成され、また上部磁極層35の高さ寸法は、3.
0μm〜3.3μm程度で形成される。
1μm≦h4≦4μmの範囲内であることが好ましい。
例えば下部磁極層21の高さ寸法は、0.3μm程度で
形成され、ギャップ層22の高さ寸法は、0.2μm程
度で形成され、また上部磁極層35の高さ寸法は、3.
0μm〜3.3μm程度で形成される。
【0181】次に図17に示すように、下部コア層20
上、さらには記録コア24上を絶縁層30によって埋め
る。前記絶縁層30を形成する絶縁材料としては、無機
絶縁材料であることが好ましい。具体的には、AlO、
Al2O3、SiO2、Ta2O 5、TiO、AlN、Al
SiN、TiN、SiN、Si3N4、NiO、WO、W
O3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種か
ら選択されることが好ましい。
上、さらには記録コア24上を絶縁層30によって埋め
る。前記絶縁層30を形成する絶縁材料としては、無機
絶縁材料であることが好ましい。具体的には、AlO、
Al2O3、SiO2、Ta2O 5、TiO、AlN、Al
SiN、TiN、SiN、Si3N4、NiO、WO、W
O3、BN、CrN、SiONのうち少なくとも1種か
ら選択されることが好ましい。
【0182】このように前記絶縁層30を無機絶縁材料
で形成する理由は、次に行なわれるCMP技術によって
前記絶縁層30の表面を研磨加工し易くするためであ
る。
で形成する理由は、次に行なわれるCMP技術によって
前記絶縁層30の表面を研磨加工し易くするためであ
る。
【0183】図17に示すように前記絶縁層30をH−
H線から、CMP技術を用いて研磨加工する。これによ
って前記絶縁層30の表面は平坦化され、また前記絶縁
層30の表面からは上部磁極層35の表面が露出する。
その状態を示したのが図18である。
H線から、CMP技術を用いて研磨加工する。これによ
って前記絶縁層30の表面は平坦化され、また前記絶縁
層30の表面からは上部磁極層35の表面が露出する。
その状態を示したのが図18である。
【0184】図17工程で、CMP技術によって記録コ
ア24の表面が削られたことにより、図18に示すよう
に、記録コア24の高さ寸法は、h5になり、前記高さ
寸法h5は、例えば2.4μm〜2.7μm程度にな
る。また図18の右図に示すように、Gd決め絶縁層2
7上での上部磁極層35の高さ寸法はh6であり、前記
高さ寸法h6は、1.4μm〜1.7μm程度である。
ア24の表面が削られたことにより、図18に示すよう
に、記録コア24の高さ寸法は、h5になり、前記高さ
寸法h5は、例えば2.4μm〜2.7μm程度にな
る。また図18の右図に示すように、Gd決め絶縁層2
7上での上部磁極層35の高さ寸法はh6であり、前記
高さ寸法h6は、1.4μm〜1.7μm程度である。
【0185】ところで本発明の製造方法によれば、記録
コア24の高さ寸法h5、及びGd決め絶縁層27上で
の上部磁極層35の高さ寸法h6を所定寸法内に形成し
やすく、再現性の高い薄膜磁気ヘッドの製造が可能にな
っている。
コア24の高さ寸法h5、及びGd決め絶縁層27上で
の上部磁極層35の高さ寸法h6を所定寸法内に形成し
やすく、再現性の高い薄膜磁気ヘッドの製造が可能にな
っている。
【0186】その理由は、従来のように下部コア層20
の膜面に対し垂直に近い方向からのトリミング工程を行
っていないからである。従来では、サイドフリンジング
の発生を抑制するために前記トリミング工程は欠かせな
い工程となっており、しかしながら前記トリミング工程
によって、上部磁極層35の高さ寸法の著しい減少や、
トラック幅Twのバラツキ等が発生し、製造時における
再現性は非常に低いものとなっていた。
の膜面に対し垂直に近い方向からのトリミング工程を行
っていないからである。従来では、サイドフリンジング
の発生を抑制するために前記トリミング工程は欠かせな
い工程となっており、しかしながら前記トリミング工程
によって、上部磁極層35の高さ寸法の著しい減少や、
トラック幅Twのバラツキ等が発生し、製造時における
再現性は非常に低いものとなっていた。
【0187】一方、本発明においては、記録コア24を
構成するギャップ層22をメッキ可能な非磁性金属材料
で形成することによって、図15に示すレジスト層40
の溝部40a内に、下から順に下部磁極層21、ギャッ
プ層22、及び上部磁極層35を連続してメッキ形成す
ることができる。
構成するギャップ層22をメッキ可能な非磁性金属材料
で形成することによって、図15に示すレジスト層40
の溝部40a内に、下から順に下部磁極層21、ギャッ
プ層22、及び上部磁極層35を連続してメッキ形成す
ることができる。
【0188】このため本発明では、下部コア層20上か
らトラック幅Twで突出する下部磁極層21と、さらに
その上にトラック幅Twのギャップ層22を、下部コア
層20の膜面に対し垂直に近い方向からのトリミング工
程を行わずとも形成できるので、上部磁極層35と下部
コア層20間でのサイドフリンジングが発生しにくい構
造の薄膜磁気ヘッドを、トリミング工程を行わず形成す
ることが可能になる。
らトラック幅Twで突出する下部磁極層21と、さらに
その上にトラック幅Twのギャップ層22を、下部コア
層20の膜面に対し垂直に近い方向からのトリミング工
程を行わずとも形成できるので、上部磁極層35と下部
コア層20間でのサイドフリンジングが発生しにくい構
造の薄膜磁気ヘッドを、トリミング工程を行わず形成す
ることが可能になる。
【0189】ただし本発明において図16に示す工程の
際に、トリミング工程を行っても良い。ただし前記トリ
ミング工程は、下部コア層20の膜面に対し、斜め方向
からイオン照射が行なわれ、前記イオン照射角度は、前
記膜面の垂直方向に対し45°〜75°、より好ましく
は60°〜75°の範囲内であることが好ましい。
際に、トリミング工程を行っても良い。ただし前記トリ
ミング工程は、下部コア層20の膜面に対し、斜め方向
からイオン照射が行なわれ、前記イオン照射角度は、前
記膜面の垂直方向に対し45°〜75°、より好ましく
は60°〜75°の範囲内であることが好ましい。
【0190】上記したイオン照射角度を有するトリミン
グ工程では、従来のように、イオン照射によって削られ
た磁粉が記録コア24の両側に付着することがなく、ま
た本発明では、下部コア層20の膜面に対してより垂直
方向に近いイオン照射角度を有するイオンミリングを行
わないため、本発明では、上記した下部コア層20の膜
面に対し斜め方向からのトリミング工程を行っても、記
録コア24の形状にばらつき等が発生しにくく、また記
録コア24の高さ寸法が著しく減少するといった問題も
発生しない。
グ工程では、従来のように、イオン照射によって削られ
た磁粉が記録コア24の両側に付着することがなく、ま
た本発明では、下部コア層20の膜面に対してより垂直
方向に近いイオン照射角度を有するイオンミリングを行
わないため、本発明では、上記した下部コア層20の膜
面に対し斜め方向からのトリミング工程を行っても、記
録コア24の形状にばらつき等が発生しにくく、また記
録コア24の高さ寸法が著しく減少するといった問題も
発生しない。
【0191】本発明では、前記トリミング工程により、
記録コア24のトラック幅Twを、さらに小さくでき今
後の狭トラック化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造で
き、しかも前記記録コア24の下面の両側から延びる下
部コア層20の両側上面に、傾斜面20b,20b(図
1参照)を形成することができ、さらにサイドフリンジ
ングの発生を抑制可能な薄膜磁気ヘッドを製造すること
ができる。
記録コア24のトラック幅Twを、さらに小さくでき今
後の狭トラック化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造で
き、しかも前記記録コア24の下面の両側から延びる下
部コア層20の両側上面に、傾斜面20b,20b(図
1参照)を形成することができ、さらにサイドフリンジ
ングの発生を抑制可能な薄膜磁気ヘッドを製造すること
ができる。
【0192】次に、前記絶縁層30上にコイル層や前記
コイル層を覆う絶縁層32を形成する。そして前記上部
磁極層35及び絶縁層30、さらに前記絶縁層32の表
面に図19に示すレジスト層41を形成する。なお図1
9は、薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
コイル層を覆う絶縁層32を形成する。そして前記上部
磁極層35及び絶縁層30、さらに前記絶縁層32の表
面に図19に示すレジスト層41を形成する。なお図1
9は、薄膜磁気ヘッドの部分平面図である。
【0193】図19に示すように前記レジスト層41
に、上部コア層26の抜きパターン41aを形成する。
に、上部コア層26の抜きパターン41aを形成する。
【0194】図19に示すように、前記パターン41a
の先端面41bは、記録媒体との対向面からハイト方向
(図示Y方向)に後退して形成されており、しかも前記
先端面41bは、トラック幅方向の両側端部41c,4
1cに向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形
状で形成されている。
の先端面41bは、記録媒体との対向面からハイト方向
(図示Y方向)に後退して形成されており、しかも前記
先端面41bは、トラック幅方向の両側端部41c,4
1cに向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形
状で形成されている。
【0195】上記パターン41aを形成するには、本発
明では、以下のような工夫がなされている。すなわち本
発明では、露光の際に光を照射する部分は、レジスト層
41のうちパターン41a以外の部分41dであり、光
の照射されたレジスト層41dの部分を現像し、前記レ
ジスト層41dを残して、パターン41aのレジスト層
41を除去する(イメージリバース)。
明では、以下のような工夫がなされている。すなわち本
発明では、露光の際に光を照射する部分は、レジスト層
41のうちパターン41a以外の部分41dであり、光
の照射されたレジスト層41dの部分を現像し、前記レ
ジスト層41dを残して、パターン41aのレジスト層
41を除去する(イメージリバース)。
【0196】これは従来とは逆の露光現像のやり方であ
り、従来では、上部コア層26のパターンとなる41a
の部分に光を照射していた。
り、従来では、上部コア層26のパターンとなる41a
の部分に光を照射していた。
【0197】本発明において、パターン41a以外のレ
ジスト層41dに光を照射し現像して、光が照射されて
いないパターン41aの部分を除去する理由は、残され
るレジスト層41dの形状に関係している。
ジスト層41dに光を照射し現像して、光が照射されて
いないパターン41aの部分を除去する理由は、残され
るレジスト層41dの形状に関係している。
【0198】図20は、本発明における薄膜磁気ヘッド
の部分断面図である。なお図20では、薄膜磁気ヘッド
の先端付近の形状のみが示されている。
の部分断面図である。なお図20では、薄膜磁気ヘッド
の先端付近の形状のみが示されている。
【0199】図20に示すように、絶縁層30及び上部
磁極層35上には、レジスト層41dが残されている。
このうち、記録媒体との対向面からハイト方向に所定の
長さ寸法で残されるレジスト層41d1は、その背面4
1d2が、下部コア層側から上部コア層側にかけて(図
示Z方向)、ハイト方向(図示Y方向)に傾く傾斜面あ
るいは曲面で残される。
磁極層35上には、レジスト層41dが残されている。
このうち、記録媒体との対向面からハイト方向に所定の
長さ寸法で残されるレジスト層41d1は、その背面4
1d2が、下部コア層側から上部コア層側にかけて(図
示Z方向)、ハイト方向(図示Y方向)に傾く傾斜面あ
るいは曲面で残される。
【0200】前記レジスト層41d1が、上記のような
形状で残される理由は、露光現像によって残されるレジ
スト層41dに光りを当てているからであり、逆に、除
去されるパターン41aの部分に光りを当てて、前記レ
ジスト層41dの部分に光りを当てないと、残されるレ
ジスト層41d1は、図22に示すように、その背面4
1d2が、下部コア層側から上部コア層側にかけてハイ
ト方向(図示Y方向)と逆方向に傾く傾斜面あるいは曲
面として残されるのである。
形状で残される理由は、露光現像によって残されるレジ
スト層41dに光りを当てているからであり、逆に、除
去されるパターン41aの部分に光りを当てて、前記レ
ジスト層41dの部分に光りを当てないと、残されるレ
ジスト層41d1は、図22に示すように、その背面4
1d2が、下部コア層側から上部コア層側にかけてハイ
ト方向(図示Y方向)と逆方向に傾く傾斜面あるいは曲
面として残されるのである。
【0201】図20に示すように、記録媒体との対向面
からハイト方向(図示Y方向)に所定の長さ寸法で残さ
れるレジスト層41d1の背面41d2に、その下部コ
ア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に傾く傾斜
面あるいは曲面が形成されていると、前記パターン41
a内に上部コア層26の材質となる磁性材料をメッキ形
成することによって、図21に示すように、前記上部コ
ア層26の先端面26cに、その下部コア層側から上部
コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは
曲面を形成することが可能になっている。
からハイト方向(図示Y方向)に所定の長さ寸法で残さ
れるレジスト層41d1の背面41d2に、その下部コ
ア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に傾く傾斜
面あるいは曲面が形成されていると、前記パターン41
a内に上部コア層26の材質となる磁性材料をメッキ形
成することによって、図21に示すように、前記上部コ
ア層26の先端面26cに、その下部コア層側から上部
コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは
曲面を形成することが可能になっている。
【0202】図22に示すように、残されたレジスト層
41d1の背面41d2に、その下部コア層側から上部
コア層側にかけてハイト方向(図示Y方向)と逆方向に
傾く傾斜面あるいは鏡面が形成されていると、パターン
41a内に上部コア層26の材質となる磁性材料をメッ
キしたとき、図23に示すように、前記上部コア層26
の先端面26cには、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向とは逆方向の傾斜面あるいは曲面
が形成されることになる。
41d1の背面41d2に、その下部コア層側から上部
コア層側にかけてハイト方向(図示Y方向)と逆方向に
傾く傾斜面あるいは鏡面が形成されていると、パターン
41a内に上部コア層26の材質となる磁性材料をメッ
キしたとき、図23に示すように、前記上部コア層26
の先端面26cには、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向とは逆方向の傾斜面あるいは曲面
が形成されることになる。
【0203】図23に示す薄膜磁気ヘッドの場合では、
前記上部コア層26の先端面26cと記録媒体との対向
面間Bの部分に、Al2O3等の保護層34を形成する
際、前記Bの部分を完全に前記保護層34によって埋め
難く、前記Bの部分に空洞が形成されやくなる。
前記上部コア層26の先端面26cと記録媒体との対向
面間Bの部分に、Al2O3等の保護層34を形成する
際、前記Bの部分を完全に前記保護層34によって埋め
難く、前記Bの部分に空洞が形成されやくなる。
【0204】このため、本発明では前記上部コア層26
の先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側
にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面が形
成されるのように、図19に示す工程で、上部コア層2
6のパターン41a以外の部分のレジスト層41dに光
を照射しその後現像し、これによって除去されるパター
ン41aの先端面を、下部コア層側から上昇するにした
がってハイト方向へ後退する傾斜面または曲面としてい
るのである。
の先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側
にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面が形
成されるのように、図19に示す工程で、上部コア層2
6のパターン41a以外の部分のレジスト層41dに光
を照射しその後現像し、これによって除去されるパター
ン41aの先端面を、下部コア層側から上昇するにした
がってハイト方向へ後退する傾斜面または曲面としてい
るのである。
【0205】なお、図15ないし図21に示す工程図
は、上記したように、上部コア層26が、記録媒体との
対向面からハイト方向に後退し、前記上部コア層26の
先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
され、しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状
で形成される薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明し
たが、他の実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造工程は以下
の通りである。
は、上記したように、上部コア層26が、記録媒体との
対向面からハイト方向に後退し、前記上部コア層26の
先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成
され、しかも前記先端面26cは、トラック幅方向の両
側に向かうにしたがってハイト方向に後退する曲面形状
で形成される薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明し
たが、他の実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造工程は以下
の通りである。
【0206】図5及び6に示す実施例では、上部コア層
26は、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に後退して形成され、しかも上部コア層26の先端
面26cは、その下部コア層側から上部コア層側にかけ
てハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成され
るが、前記先端面26cは、トラック幅方向(図示X方
向)にて曲面形状で形成されておらず前記先端面26c
は、トラック幅方向に平面形状で形成されている。
26は、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に後退して形成され、しかも上部コア層26の先端
面26cは、その下部コア層側から上部コア層側にかけ
てハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面で形成され
るが、前記先端面26cは、トラック幅方向(図示X方
向)にて曲面形状で形成されておらず前記先端面26c
は、トラック幅方向に平面形状で形成されている。
【0207】上記構成の場合、図19に示す工程の際
に、図5あるいは6に示す上部コア層26と同じ形状と
なるパターンをレジスト層41に形成するために、前記
パターン以外の部分の領域に光を照射し、その後現像す
ることで、除去されるパターンの部分の先端面を下部コ
ア層側から上昇するにしたがてハイト方向へ後退する傾
斜面または曲面とし、このとき前記先端面を記録媒体と
の対向面の形成位置からハイト方向へ後退した位置に形
成する。そして前記パターン内に、上部コア層26の材
質となる磁性材料をメッキすると、図5あるいは6に示
す形状の上部コア層26を形成することができる。
に、図5あるいは6に示す上部コア層26と同じ形状と
なるパターンをレジスト層41に形成するために、前記
パターン以外の部分の領域に光を照射し、その後現像す
ることで、除去されるパターンの部分の先端面を下部コ
ア層側から上昇するにしたがてハイト方向へ後退する傾
斜面または曲面とし、このとき前記先端面を記録媒体と
の対向面の形成位置からハイト方向へ後退した位置に形
成する。そして前記パターン内に、上部コア層26の材
質となる磁性材料をメッキすると、図5あるいは6に示
す形状の上部コア層26を形成することができる。
【0208】次に図7ないし図10に示す実施例では、
上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面
に位置し、しかも前記先端面26cは、下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あ
るいは曲面で形成され、さらに前記先端面26cは、ト
ラック幅方向の両側に向かうにしたがってハイト方向に
後退する曲面形状で形成されている。
上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対向面
に位置し、しかも前記先端面26cは、下部コア層側か
ら上部コア層側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面あ
るいは曲面で形成され、さらに前記先端面26cは、ト
ラック幅方向の両側に向かうにしたがってハイト方向に
後退する曲面形状で形成されている。
【0209】上記構成の場合、図19に示す工程の際
に、図9または図10に示す上部コア層26と同じ形状
となるパターンをレジスト層41に形成するために、前
記パターン以外の部分の領域に光を照射し、その後現像
することで、除去されるパターンの部分の先端面を下部
コア層側から上昇するにしたがてハイト方向へ後退する
傾斜面または曲面とし、このとき前記先端面を記録媒体
との対向面の形成位置と同じ位置に合わせる。そして前
記パターン内に、上部コア層26の材質となる磁性材料
をメッキすると、図9あるいは10に示す形状の上部コ
ア層26を形成することができる。
に、図9または図10に示す上部コア層26と同じ形状
となるパターンをレジスト層41に形成するために、前
記パターン以外の部分の領域に光を照射し、その後現像
することで、除去されるパターンの部分の先端面を下部
コア層側から上昇するにしたがてハイト方向へ後退する
傾斜面または曲面とし、このとき前記先端面を記録媒体
との対向面の形成位置と同じ位置に合わせる。そして前
記パターン内に、上部コア層26の材質となる磁性材料
をメッキすると、図9あるいは10に示す形状の上部コ
ア層26を形成することができる。
【0210】次に図11ないし図14に示す実施例で
は、上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対
向面に位置し、しかも前記先端面26cは、トラック幅
方向の両側に向かうにしたがってハイト方向に後退する
曲面形状で形成されているが、前記先端面26cは、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面または曲面で形成されておらず、記録媒
体との対向面に沿って形成されている。
は、上部コア層26の先端面26cは、記録媒体との対
向面に位置し、しかも前記先端面26cは、トラック幅
方向の両側に向かうにしたがってハイト方向に後退する
曲面形状で形成されているが、前記先端面26cは、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面または曲面で形成されておらず、記録媒
体との対向面に沿って形成されている。
【0211】上記構成の場合、図19に示す工程の際
に、図13または図14に示す上部コア層26と同じ形
状となるパターンを露光現像によってレジスト層41に
形成する。
に、図13または図14に示す上部コア層26と同じ形
状となるパターンを露光現像によってレジスト層41に
形成する。
【0212】前記露光現像の際、前記パターンの部分に
光りを照射してもよいし、あるいは前記パターン以外の
部分に光を照射してもどちらでも良い。上記構成の場
合、先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面または曲面で形
成されないから、露光現像の際における光の照射の箇所
は、上部コア層26のパターンの部分でもよいし、前記
パターン以外の部分でもどちらでもよいのである。
光りを照射してもよいし、あるいは前記パターン以外の
部分に光を照射してもどちらでも良い。上記構成の場
合、先端面26cは、その下部コア層側から上部コア層
側にかけてハイト方向に深くなる傾斜面または曲面で形
成されないから、露光現像の際における光の照射の箇所
は、上部コア層26のパターンの部分でもよいし、前記
パターン以外の部分でもどちらでもよいのである。
【0213】そして露光現像によって上部コア層26の
パターンを形成した後、前記パターン内に、上部コア層
26の材質となる磁性材料をメッキすると、図13ある
いは14に示す形状の上部コア層26を形成することが
できる。
パターンを形成した後、前記パターン内に、上部コア層
26の材質となる磁性材料をメッキすると、図13ある
いは14に示す形状の上部コア層26を形成することが
できる。
【0214】以上のように本発明の製造方法によれば、
下部磁極層21、ギャップ層22、及び上部磁極層35
の3層膜、あるいはギャップ層22及び上部磁極層35
の2層膜で構成されるトラック幅Twを規制する記録コ
ア24を、連続メッキで形成することができ、よって従
来のように下部コア層20の膜面に対して垂直方向に近
い方向からのイオン照射角度を有するトリミング工程の
必要性がなく、再現性が高い薄膜磁気ヘッドを製造する
ことができる。
下部磁極層21、ギャップ層22、及び上部磁極層35
の3層膜、あるいはギャップ層22及び上部磁極層35
の2層膜で構成されるトラック幅Twを規制する記録コ
ア24を、連続メッキで形成することができ、よって従
来のように下部コア層20の膜面に対して垂直方向に近
い方向からのイオン照射角度を有するトリミング工程の
必要性がなく、再現性が高い薄膜磁気ヘッドを製造する
ことができる。
【0215】また本発明における薄膜磁気ヘッドの製造
方法によれば、上部コア層26をパターン形成する際に
使用するレジスト層を、上部コア層26のパターンとな
る部分以外のレジスト層に光を照射しその後現像するこ
とによって、前記パターンの先端面を下部コア層側から
上昇するにしたがってハイト方向へ後退する傾斜面ある
いは曲面とすることができ、よって、上部コア層26の
先端面26cに、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面を形成
することが可能である。
方法によれば、上部コア層26をパターン形成する際に
使用するレジスト層を、上部コア層26のパターンとな
る部分以外のレジスト層に光を照射しその後現像するこ
とによって、前記パターンの先端面を下部コア層側から
上昇するにしたがってハイト方向へ後退する傾斜面ある
いは曲面とすることができ、よって、上部コア層26の
先端面26cに、その下部コア層側から上部コア層側に
かけてハイト方向に深くなる傾斜面あるいは曲面を形成
することが可能である。
【0216】なお本発明では、図15ないし図18に示
すように、下部コア層20上にまず記録コア24を形成
し、その後、前記記録コア24の周囲を絶縁層30によ
って埋めているが、この方法に限るものではない。
すように、下部コア層20上にまず記録コア24を形成
し、その後、前記記録コア24の周囲を絶縁層30によ
って埋めているが、この方法に限るものではない。
【0217】例えば下部コア層20上にまず絶縁層30
を形成し、前記絶縁層30に溝を形成した後、前記溝内
に記録コア24を形成する方法であってもよい。
を形成し、前記絶縁層30に溝を形成した後、前記溝内
に記録コア24を形成する方法であってもよい。
【0218】
【発明の効果】以上、詳細に説明した本発明によれば、
上部コア層の先端面を、トラック幅方向の両側に向かっ
てハイト方向に後退する曲面形状で形成することによ
り、サイドフリンジングの発生を抑制することができ
る。
上部コア層の先端面を、トラック幅方向の両側に向かっ
てハイト方向に後退する曲面形状で形成することによ
り、サイドフリンジングの発生を抑制することができ
る。
【0219】また前記上部コア層の先端面は、記録媒体
との対向面に位置していてもよいし、あるいはハイト方
向に後退して形成されていてもよい。
との対向面に位置していてもよいし、あるいはハイト方
向に後退して形成されていてもよい。
【0220】本発明では、前記先端面を、記録媒体との
対向面にまで延ばして形成する場合、前記先端面を、下
部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に深く
なる傾斜面または曲面で形成することが好ましい。これ
によりサイドフリンジングの発生をさらに抑制すること
ができ、しかも上部コア層からの磁束を上部磁極層に効
率良く流すことができ、今後の高記録密度化に対向可能
な薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
対向面にまで延ばして形成する場合、前記先端面を、下
部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に深く
なる傾斜面または曲面で形成することが好ましい。これ
によりサイドフリンジングの発生をさらに抑制すること
ができ、しかも上部コア層からの磁束を上部磁極層に効
率良く流すことができ、今後の高記録密度化に対向可能
な薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
【0221】また本発明の製造方法によれば、下部コア
層の膜面方向に対して垂直方向に近い方向からのイオン
照射角度を有するトリミング工程を必要としなくても、
サイドフリンジングの発生の抑制に適した薄膜磁気ヘッ
ドを製造することができるので、再現性良く薄膜磁気ヘ
ッドを製造することができる。
層の膜面方向に対して垂直方向に近い方向からのイオン
照射角度を有するトリミング工程を必要としなくても、
サイドフリンジングの発生の抑制に適した薄膜磁気ヘッ
ドを製造することができるので、再現性良く薄膜磁気ヘ
ッドを製造することができる。
【0222】また前記上部コア層を形成するために必要
なレジスト層に露光現像する際に、前記上部コア層のパ
ターンとなる部分以外のレジスト層に光を照射すること
により、パターン形成される上部コア層の先端面に、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面または曲面を容易に形成することが可能
である。
なレジスト層に露光現像する際に、前記上部コア層のパ
ターンとなる部分以外のレジスト層に光を照射すること
により、パターン形成される上部コア層の先端面に、そ
の下部コア層側から上部コア層側にかけてハイト方向に
深くなる傾斜面または曲面を容易に形成することが可能
である。
【図1】本発明における実施の形態の薄膜磁気ヘッドの
構造を示す部分正面図、
構造を示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドの部分断面図、
ドの部分断面図、
【図3】図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドの部分平面
図、
図、
【図4】図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドの他の形状
を示す部分平面図、
を示す部分平面図、
【図5】図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドの他の形状
を示す部分平面図、
を示す部分平面図、
【図6】図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドの他の形状
を示す部分平面図、
を示す部分平面図、
【図7】本発明における他の実施の形態の薄膜磁気ヘッ
ドの構造を示す部分正面図、
ドの構造を示す部分正面図、
【図8】図7に示す8−8線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドの部分断面図、
ドの部分断面図、
【図9】図7及び図8に示す薄膜磁気ヘッドの部分平面
図、
図、
【図10】図7及び図8に示す薄膜磁気ヘッドの他の形
状を示す部分平面図、
状を示す部分平面図、
【図11】本発明における他の実施の形態の薄膜磁気ヘ
ッドの構造を示す部分正面図、
ッドの構造を示す部分正面図、
【図12】図11に示す12−12線から切断した薄膜
磁気ヘッドの部分断面図、
磁気ヘッドの部分断面図、
【図13】図11及び図12に示す薄膜磁気ヘッドの部
分平面図、
分平面図、
【図14】図11及び図12に示す薄膜磁気ヘッドの部
分平面図、
分平面図、
【図15】本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法を
示す部分平面図と部分断面図、
示す部分平面図と部分断面図、
【図16】図15工程の次に行なわれる工程を示す部分
正面図と部分断面図、
正面図と部分断面図、
【図17】図16工程の次に行なわれる工程を示す部分
正面図と部分断面図、
正面図と部分断面図、
【図18】図17工程の次に行なわれる工程を示す部分
正面図と部分断面図、
正面図と部分断面図、
【図19】図18工程の次に行なわれる工程を示す部分
平面図、
平面図、
【図20】図19工程の次に行なわれる工程を示す部分
断面図、
断面図、
【図21】図20工程の次に行なわれる工程を示す部分
断面図、
断面図、
【図22】図19工程の次に行なわれる他の形態を示す
部分断面図、
部分断面図、
【図23】図22工程の次に行なわれる工程を示す部分
断面図、
断面図、
【図24】従来の薄膜磁気ヘッドの構造を示す部分正面
図、
図、
【図25】図24に示す薄膜磁気ヘッドの部分断面図、
【図26】従来における薄膜磁気ヘッドの製造方法を示
す部分正面図、
す部分正面図、
【図27】図26工程の次に行なわれる部分正面図、
【図28】図27工程の次に行なわれる部分正面図、
【図29】図28工程の次に行なわれる部分正面図、
【図30】図29工程の次に行なわれる部分正面図、
【図31】図30工程の次に行なわれる部分平面図、
【図32】図31工程の次に行なわれる部分断面図、
20 下部コア層 21 下部磁極層 22 ギャップ層 24 記録コア 26 上部コア層 26a 先端部 26b 基端部 26c 先端面 26d 背面 26e 終端部 27 Gd決め絶縁層 34 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 正克 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 牛膓 英紀 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 小林 潔 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 高橋 亨 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 矢澤 久幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5D033 BA08 BA12 BA21 CA02 DA04 DA07
Claims (19)
- 【請求項1】 下部コア層と、 前記下部コア層上に下部磁極層、ギャップ層、及び上部
磁極層の順に積層され、あるいはギャップ層及び上部磁
極層の順に積層されて、記録媒体との対向面に露出する
記録コアと、 前記記録コアの前記上部磁極層の上に磁気的に接合され
る上部コア層と、 前記下部コア層、記録コア及び上部コア層に記録用の磁
界を誘導するコイルとが設けられ、 前記上部コア層の記録媒体との対向側に向く先端面が、
トラック幅方向の両側に向かうにしたがって、ハイト方
向へ徐々に後退する曲面形状であることを特徴とする薄
膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記曲面形状のトラック幅方向での終端
部に接する接線を仮想線としたときに、前記トラック幅
方向に対する前記仮想線の傾きが、30°以上60°以
下である請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記上部コア層は、前記先端面の曲面形
状の終端部からハイト方向へ延び且つトラック幅方向の
幅寸法が一定の先端領域と、前記先端領域のハイト側終
端を起点としてハイト方向へ向けてトラック幅方向の幅
寸法が徐々に広がる後端領域とを有する請求項1または
2に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 前記上部コア層の前記先端面は、記録媒
体との対向面からハイト方向へ後退した位置にある請求
項1ないし3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】 前記記録媒体との対向面から前記上部コ
ア層の先端面までの最短の後退距離L3は、前記記録コ
アの前記対向面からハイト方向への最長長さ寸法以下で
ある請求項4記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 前記後退距離L3は、0μm<L3≦
0.8μmである請求項5記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項7】 前記上部コア層の前記先端面の少なくと
も一部が、記録媒体との対向面に位置している請求項1
ないし3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項8】 前記上部コア層の先端面は、下部コア層
側から上部コア層側に向けて、ハイト方向へ徐々に深く
なる傾斜面あるいは曲面である請求項7記載の薄膜磁気
ヘッド。 - 【請求項9】 前記上部コア層には、前記先端面よりも
ハイト側に位置する背面が形成されており、前記背面
は、下部コア層側から上部コア層側に向けて、ハイト方
向へ徐々に深くなる曲面あるいは傾斜面であり、 前記背面に形成されている前記傾斜面のハイト方向に対
する傾き角度、あるいは前記曲面の下部コア層側の終端
と上部コア層側の終端との中点における接線のハイト方
向に対する傾き角度をθ1、 前記上部コア層の前記先端面に形成されている前記傾斜
面のハイト方向に対する傾き角度、あるいは前記曲面の
下部コア層側の終端と上部コア層側の終端との中点にお
ける接線のハイト方向に対する傾き角度をθ2としたと
きに、 前記θ2が前記θ1よりも大きい請求項8記載の薄膜磁
気ヘッド。 - 【請求項10】 前記傾き角度θ2は、60°≦θ2<
90°である請求項9記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項11】 前記上部磁極層上に接合されている端
部での前記上部コア層のトラック幅方向の幅寸法が、前
記上部磁極層のトラック幅方向の幅寸法よりも大きい請
求項1ないし10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項12】 前記記録コアは、記録媒体との対向面
からハイト方向へ向けてトラック幅方向の幅寸法が一定
の先端領域と、前記先端領域のハイト側終端を起点とし
てハイト方向へトラック幅方向の幅寸法が徐々に広がる
後端領域とを有している請求項1ないし11のいずれか
に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項13】 前記上部コア層は、前記記録コアの少
なくとも前記後端領域に接合されている請求項12記載
の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項14】 前記ギャップ層は、メッキ形成可能な
非磁性金属材料で形成されている請求項1ないし13の
いずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項15】 前記非磁性金属材料は、NiP、Ni
Pd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、R
u、Crのうち1種または2種以上から選択されたもの
である請求項14記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項16】 (a)下部コア層上の上に、下部磁極
層、ギャップ層及び上部磁極層の順に積層され且つ記録
媒体との対向面で前記下部磁極層と上部磁極層のトラッ
ク幅方向の寸法を決めた記録コア、またはギャップ層及
び上部磁極層が順に積層され且つ記録媒体との対向面で
前記上部磁極層のトラック幅方向の幅寸法を決めた記録
コアを形成する工程と、(b)前記(a)の工程の前に
または前記(a)の工程の後に、前記記録コアの周囲に
絶縁層を形成し、前記記録コアと前記絶縁層の上面を同
一平面にする工程と、(c)前記記録コアと前記絶縁層
の上にレジスト層を形成する工程と、(d)前記レジス
ト層に、上部コア層を形成するための抜きパターンを形
成し、このとき前記パターンの記録媒体との対向側の先
端面を、トラック幅方向に向かうにしたがってハイト方
向に徐々に深くなる曲面形状とする工程と、(e)前記
パターン内に、磁性材料をメッキ形成し、前記パターン
にしたがった曲面形状の先端面を有する上部コア層を形
成する工程と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項17】 前記(d)の工程で、前記レジスト層
の前記パターン以外の領域を露光し、その後に現像する
ことで、前記パターンの前記先端面を、下部コア層側か
ら上昇するにしたがってハイト方向へ後退する傾斜面ま
たは曲面とし、且つ前記先端面の一部を記録媒体との対
向面の形成位置に一致させ、 前記(e)の工程では、上部コア層の先端面の少なくと
も一部が記録媒体との対向面の形成位置に一致し、且つ
上部コア層の前記先端面を下部コア層側から上昇するに
したがってハイト方向へ後退する傾斜面または曲面とす
る請求項16記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項18】 前記ギャップ層を、メッキ形成可能な
非磁性金属材料で形成する請求項16または17に記載
の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項19】 前記非磁性金属材料を、NiP、Ni
Pd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、R
u、Crのうち1種または2種以上から選択する請求項
18記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000065280A JP2001256610A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000065280A JP2001256610A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
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JP2001256610A true JP2001256610A (ja) | 2001-09-21 |
Family
ID=18584841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000065280A Pending JP2001256610A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2001256610A (ja) |
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-
2001
- 2001-03-08 US US09/802,287 patent/US6768611B2/en not_active Expired - Fee Related
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