JP2001052309A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JP2001052309A
JP2001052309A JP11223813A JP22381399A JP2001052309A JP 2001052309 A JP2001052309 A JP 2001052309A JP 11223813 A JP11223813 A JP 11223813A JP 22381399 A JP22381399 A JP 22381399A JP 2001052309 A JP2001052309 A JP 2001052309A
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layer
insulating layer
track width
coil
width regulating
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Kiyoshi Sato
清 佐藤
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Alps Electric Co Ltd
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
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    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3163Fabrication methods or processes specially adapted for a particular head structure, e.g. using base layers for electroplating, using functional layers for masking, using energy or particle beams for shaping the structure or modifying the properties of the basic layers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来における薄膜磁気ヘッドでは、狭トラッ
ク化を実現できても、磁路長を短くしてインダクタンス
のより適切な低減を図ることができなかった。 【解決手段】 第1層目となるコイル層17を、トラッ
ク幅規制部14の後方であって、前記トラック幅規制部
14の接合面14aよりも下部コア層10側に位置する
ように形成しているので、コイル層を2層構造にして、
コイル層17の幅を小さくできると同時に、下部コア層
10上から第2のコイル層20を覆う絶縁層21までの
高さを小さくでき、短磁路化を図り、インダクタンスを
低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、特にインダクタンスの低減を図り、高記録周波数化
に対応可能な薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来における薄膜磁気ヘッド
(インダクティブヘッド)の構造を示す部分正面図、図
19は、図18に示す19−19線から切断された薄膜
磁気ヘッドを矢印方向から見た部分断面図である。
【0003】図18及び図19に示す符号1は、パーマ
ロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であり、こ
の下部コア層1の上に、絶縁層9が形成されている。
【0004】前記絶縁層9には、記録媒体との対向面
(以下、ABS面と呼ぶ)からハイト方向(図示Y方
向)にかけて、内幅寸法がトラック幅Twで形成された
溝部9aが形成されている。
【0005】この溝部9a内には、下から順に、下部コ
ア層1に磁気的に接続する下部磁極層3、ギャップ層
4、及び上部コア層6に磁気的に接続する上部磁極層5
がメッキ形成されている。
【0006】また図19に示すように、絶縁層9に形成
された溝部9aよりもハイト方向(図示Y方向)におけ
る前記絶縁層9の上には、螺旋状にパターン形成された
コイル層7が設けられている。
【0007】そして前記コイル層7は、レジストなどの
有機絶縁層8により覆われており、前記有機絶縁層8の
上に、上部コア層6が形成されている。前記上部コア層
6は、その先端部6aにて上部磁極層5と、また基端部
6bにて下部コア層1と磁気的に接続された状態になっ
ている。
【0008】図18および図19に示すインダクティブ
ヘッドでは、コイル層7に記録電流が与えられると、下
部コア層1及び上部コア層6に記録磁界が誘導され、下
部コア層1と磁気的に接続する下部磁極層3及び上部コ
ア層6と磁気的に接続する上部磁極層5間からの洩れ磁
界により、ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号が
記録される。
【0009】図18および図19に示すインダクティブ
ヘッドでは、ABS面(記録媒体との対向面)付近に、
局部的にトラック幅Twで形成された下部磁極層3、ギ
ャップ層4、および上部磁極層5を形成しており、この
タイプのインダクティブヘッドは、狭トラック化に対応
可能となっている。
【0010】図18および図19に示すインダクティブ
ヘッドの製造方法について説明すると、まず下部コア層
1上に絶縁層9を形成し、前記絶縁層9に、トラック幅
Twの溝部9aをABS面からハイト方向に所定の長さ
で形成する。
【0011】次に前記溝部9a内に、下部磁極層3、ギ
ャップ層4および上部磁極層5を連続メッキして形成
し、その後、絶縁層9に形成された溝部9aよりも後方
(ハイト方向)の絶縁層9上に、コイル層7をパターン
形成する。
【0012】さらに前記コイル層7上を、有機絶縁層8
によって覆い、上部磁極層5上から前記有機絶縁層8上
にかけて上部コア層6を、フレームメッキ法で形成する
と、図18および図19に示すインダクティブヘッドが
完成する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今後の高記
録密度化・高記録周波数化に伴い、狭トラック化ととも
に、インダクティブヘッドのインダクタンスを低減させ
る必要性がある。
【0014】インダクタンスの低減を図るためには、下
部コア層1から上部コア層6を経て形成される磁路長を
短くしなければならず、そのために、上部コア層6の先
端部6aから基端部6bまでの間に形成されるコイル層
7の幅寸法T1を小さくする必要性がある。コイル層7
の幅寸法T1を小さくすれば、上部コア層6の長さを短
くでき、短磁路化を実現できる。
【0015】前記コイル層7のターン数を変えずに、前
記コイル層7の幅寸法T1を小さくするには、前記コイ
ル層7を2層の積層構造にする方法が考えられる。
【0016】しかしながら、図18および図19に示す
薄膜磁気ヘッドの構造では、コイル層7を単純に2層の
積層構造にしても、磁路長を今後の高記録周波数化に対
応できるほど、磁路長を短くできず、インダクタンスの
より適切な低減を図ることは難しい。
【0017】その理由は、前記コイル層7が、膜厚の厚
い絶縁層9の上に形成されるからである。図18に示す
ように、前記絶縁層9はその膜厚がH5で形成され、前
記膜厚H5は下部磁極層3、ギャップ層4および上部磁
極層5の総合膜厚であるH6よりも大きい。このため図
19に示すように、前記絶縁層9上に形成されるコイル
層7は、上部磁極層5の表面を基準平面としたときに、
この基準平面よりも上部コア層6側に形成されることに
なる。
【0018】従って単純にコイル層7を2層の積層構造
にすると、前記コイル層7の幅寸法T1を小さくできて
も、下部コア層1上からコイル層7を覆う絶縁層8上ま
での高さは実質的に大きくなるから、結局磁路長をそれ
ほど短くすることはできず、インダクタンスの適切な低
減を図ることはできない。
【0019】また図19に示す構造のインダクティブヘ
ッドにて、単純にコイル層7を2層の積層構造にしたの
では、前記コイル層7を覆う有機絶縁層8の厚さ寸法H
1は大きくなり、上部磁極層5の表面を基準平面とした
場合における前記有機絶縁層8の盛り上がりは非常に大
きくなってしまう。
【0020】このため、前記上部磁極層5上から有機絶
縁層8上にかけて形成される上部コア層6をフレームメ
ッキ法でパターン形成しづらくなり、前記上部コア層6
の、特に先端部6a付近の形状を所定形状に形成できな
いといった問題が発生する。
【0021】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、特に狭トラック化と共に、磁路長を短くし
てインダクタンスの低減を図ることが可能な薄膜磁気ヘ
ッド及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明における薄膜磁気
ヘッドは、下部コア層と、上部コア層と、記録媒体との
対向面で前記下部コア層と上部コア層との間に位置し且
つトラック幅方向の寸法が規制されたトラック幅規制部
とを有し、前記トラック幅規制部には、下部コア層に連
続する下部磁極層と上部コア層と連続する上部磁極層と
の少なくとも一方と、前記各磁極層の間またはいずれか
一方の前記コア層と前記いずれかの磁極層とを磁気的に
絶縁するギャップ層とを有し、前記トラック幅規制部と
上部コア層との接合面を基準平面としたときに、前記下
部コア層と前記上部コア層に記録磁界を誘導するコイル
層が、前記トラック幅規制部よりもハイト方向の後方に
位置し、且つコイル層の上面が前記基準平面よりも下部
コア層側に位置し、前記基準平面と前記下部コア層との
間に絶縁層が設けられ、前記コイル層が前記絶縁層の内
部に埋め込まれ、前記上部コア層が、トラック幅規制部
の上面から前記絶縁層上にかけて形成され、前記上部コ
ア層の基端部が下部コア層上に磁気的に接続されている
ことを特徴とするものである。
【0023】本発明では、今後の高記録密度化・高記録
周波数化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造すべく、特
にコイル層の形成位置を従来と異ならしめ、短磁路化を
実現できインダクタンスの低減を図ることを本発明の目
的としている。
【0024】上記のように本発明におけるコイル層は、
下部コア層および上部コア層間に形成されたトラック幅
規制部のハイト側後方であって、前記トラック幅規制部
と上部コア層との接合面の表面を基準平面としたとき
に、前記基準平面よりも下部コア層側に位置するように
形成されている。そして前記コイル層は、下部コア層と
前記基準平面との間に設けられた絶縁層の内部に埋めら
れている。
【0025】このように本発明によれば、前記コイル層
は、トラック幅規制部の後方に形成される絶縁層の内部
に埋没して形成されるのであり、この点で、絶縁層9の
上にコイル層7が形成される図18および図19に示す
インダクティブヘッドの構造とは異なる。
【0026】前記コイル層が、トラック幅規制部の後方
に形成される絶縁層の内部に埋没して形成されることに
より、下部コア層上から前記コイル層を覆う絶縁層上ま
での高さ寸法は従来よりも小さくなるから、従来に比べ
上部コア層の長さを小さくでき、よって短磁路化を実現
でき、インダクタンスの適切な低減を図ることが可能に
なっている。
【0027】また本発明では、前記絶縁層が、無機絶縁
層であることが好ましい。あるいは前記絶縁層が、コイ
ル層を構成する各導体部のピッチ間に位置する有機絶縁
層と、前記ピッチ間以外の領域を埋める無機絶縁層とで
構成されていることが好ましい。
【0028】また本発明では、前記コイル層の上を覆う
絶縁層が、前記基準平面と同一面とされていることが好
ましい。
【0029】この場合、前記絶縁層の上に直接にまたは
他の層を介して、前記コイル層と電気的に接続された第
2のコイル層が形成され、この第2のコイル層を覆う絶
縁層の上に上部コア層が形成されることが好ましい。
【0030】上記のようにコイル層が、2層の積層構造
で形成されれば、前記コイル層の幅を小さくできると同
時に本発明では、第1層目のコイル層を、トラック幅規
制部の後方に形成される絶縁層の内部に形成しているの
で、下部コア層上から第2のコイル層を覆う絶縁層上ま
での高さは、従来のインダクティブヘッドのコイル層を
2層の積層構造とした場合に比べて小さくなり、従って
より上部コア層から下部コア層を経て形成される磁路長
を短くできてインダクタンスの低減を図ることができ
る。
【0031】特に本発明では、前記のように第1層目の
コイル層は、トラック幅規制部の後方に形成される絶縁
層の内部に埋没して形成されており、そして前記絶縁層
の表面は、トラック幅規制部の表面と同一面上で平坦化
されて形成されている。
【0032】このため前記絶縁層の上に直接にあるいは
他の層を介して形成される第2層目のコイル層(第2の
コイル層)を、パターン精度良く形成することができ
る。
【0033】さらに本発明では、第1層目のコイル層
を、トラック幅規制部の後方に形成される絶縁層の内部
に形成し、第2のコイル層を平坦化された前記絶縁層の
上に形成することで、トラック幅規制部の表面を基準平
面とした場合の、コイル層を覆う絶縁層の盛り上がり
は、第2のコイル層を覆う絶縁層の盛り上がり分だけと
なり、従って、トラック幅規制部上から第2のコイル層
を覆う絶縁層の上にかけて、上部コア層をパターン精度
良く形成することが可能である。
【0034】さらに本発明では、前記ギャップ層は、メ
ッキ形成可能な非磁性金属材料で形成されていることが
好ましく、前記非磁性金属材料は、NiP、NiPd、
NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、C
rのうち1種または2種以上から選択されたものである
ことが好ましい。
【0035】また本発明における薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、(a)下部コア層上に、下部磁極層と非磁性の
ギャップ層と上部磁極層から成るトラック幅規制部、ま
たは前記下部磁極層と非磁性のギャップ層から成るトラ
ック幅規制部、あるいは非磁性のギャップ層と上部磁極
層からなるトラック幅規制部を、所定の幅寸法で且つ記
録媒体との対向面からハイト方向へ向けて所定の長さに
形成する工程と、(b)前記いずれかのトラック幅規制
部のハイト側後方で、前記下部コア層上に、絶縁下地層
を形成し、この絶縁下地層の上にコイル層を形成し、こ
のときの前記コイル層は、その上面が、前記トラック幅
規制部の上面よりも下部コア層側に位置するように形成
する工程と、(c)前記トラック幅規制部および前記コ
イル層を覆うようにして絶縁層を形成する工程と、
(d)前記絶縁層の上面を、トラック幅規制部の上面と
同一面となるように平坦化する工程と、(e)前記トラ
ック幅規制部の上から前記絶縁層の上にかけて上部コア
層を形成する工程と、を有することを特徴とするもので
ある。
【0036】このように本発明では、まず最初に下部コ
ア層上に、磁極層およびギャップ層から成るトラック幅
規制部を、記録媒体との対向面からハイト方向に所定の
長さ寸法にて形成しているので、前記トラック幅規制部
の後方には、図18および図19に示す絶縁層9は存在
せず、従って、コイル層を、前記トラック幅規制部の後
方の下部コア層上に、絶縁下地層を介して形成すること
ができる。
【0037】その後本発明では、アルミナなどから成る
絶縁層を、トラック幅規制部上からコイル層上にかけて
形成し、CMP技術などを用いて、前記絶縁層の表面
を、トラック幅規制部の表面と同一平面上まで削り、前
記絶縁層表面に、トラック幅規制部の表面と同一面上と
なる平坦化面を形成しているのである。
【0038】そしてこの際、前記コイル層は、絶縁層の
内部に埋没した状態になっている。
【0039】一方、図18および図19に示す薄膜磁気
ヘッドでは、製造工程上、コイル層7を、絶縁層9の内
部に形成することは不可能である。
【0040】すなわち図18および図19に示す薄膜磁
気ヘッドの製造方法では、まず最初に下部コア層1の上
に、絶縁層9を形成するので、コイル層7を絶縁層9の
上に形成するしか形成方法は無いのである。
【0041】以上のように本発明の製造方法によれば、
コイル層を、下部コア層および上部コア層間に形成され
たトラック幅規制部のハイト側後方であって、前記トラ
ック幅規制部と上部コア層との接合面を基準平面とした
ときに前記基準平面よりも下部コア層側に位置するよう
に形成することができる。
【0042】また本発明では、前記(c)の工程での絶
縁層として無機絶縁層を形成し、前記(d)の工程で、
前記トラック幅規制部と前記無機絶縁層とが同一面とな
るように研磨することが好ましい。
【0043】あるいは本発明では、前記(c)の工程で
は、前記コイル層の各導体部のピッチ間を有機絶縁層で
埋め、さらに前記有機絶縁層およびコイル層の上に無機
絶縁層を形成し、前記(d)の工程で、前記トラック幅
規制部と前記無機絶縁層とが同一面となるように研磨す
ることが好ましい。また本発明では、前記(d)の工程
の後に以下の(f)の工程を含むことが好ましい。
【0044】(f)前記平坦化された絶縁層の上に直接
にまたは他の層を介して、前記コイル層と電気的に接続
される第2のコイル層を形成する工程、さらに本発明で
は、前記(a)の工程では、前記ギャップ層を磁極層と
共にメッキ形成することが好ましく、この場合、ギャッ
プ層を形成するメッキ形成可能な非磁性金属材料が、N
iP、NiPd、NiW、NiMo、Au、Pt、R
h、Pd、Ru、Crのうち1種または2種以上から選
択することが好ましい。
【0045】
【発明の実施の形態】図1は、本発明における薄膜磁気
ヘッドの構造を示す部分正面図、図2は図1に示す2−
2線から切断した薄膜磁気ヘッドを矢印方向から見た部
分断面図である。
【0046】図1に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用のイ
ンダクティブヘッドであるが、本発明では、このインダ
クティブヘッドの下に、磁気抵抗効果を利用した再生用
ヘッド(MRヘッド)が積層されていてもよい。
【0047】図1及び図2に示す符号10は、例えばパ
ーマロイなどの磁性材料で形成された下部コア層であ
る。なお、前記下部コア層10の下側に再生用ヘッドが
積層される場合、前記下部コア層10とは別個に、磁気
抵抗効果素子をノイズから保護するシールド層を設けて
もよいし、あるいは、前記シールド層を設けず、前記下
部コア層10を、前記再生用ヘッドの上部シールド層と
して機能させてもよい。
【0048】また図1に示すように、後述する下部磁極
層11の基端から延びる下部コア層10の上面10a
は、トラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に延び
て形成されていてもよいし、あるいは、前記上部コア層
16から離れる方向に傾斜する傾斜面10b,10bが
形成されていてもよい。前記下部コア層10の上面に傾
斜面10b,10bが形成されることで、よりいっそう
ライトフリンジングを適切に防止することができる。
【0049】図1に示すように、下部コア層10の上に
は、トラック幅Twで形成されたトラック幅規制部14
が形成されている。前記トラック幅Twは、0.7μm
以下で形成されることが好ましく、より好ましくは0.
5μm以下である。これにより狭トラック化に対応可能
な薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
【0050】図1および図2に示す実施例では、前記ト
ラック幅規制部14は、下部磁極層11、ギャップ層1
2、および上部磁極層13の3層膜の積層構造で構成さ
れている。以下、前記磁極層11、13およびギャップ
層12について説明する。
【0051】図1および図2に示すように、前記下部コ
ア層10上には、トラック幅規制部14の最下層となる
下部磁極層11がメッキ形成されている。前記下部磁極
層11は、下部コア層10と磁気的に接続されており、
前記下部磁極層11は、前記下部コア層10と同じ材質
でも異なる材質で形成されていてもどちらでもよい。ま
た単層膜でも多層膜で形成されていてもどちらでもよ
い。
【0052】また図1及び図2に示すように、前記下部
磁極層11上には、非磁性のギャップ層12が積層され
ている。
【0053】本発明では、前記ギャップ層12は、非磁
性金属材料で形成されて、下部磁極層11上にメッキ形
成されることが好ましい。なお本発明では、前記非磁性
金属材料として、NiP、NiPd、NiW、NiM
o、NiRh、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crの
うち1種または2種以上を選択することが好ましく、前
記ギャップ層12は、単層膜で形成されていても多層膜
で形成されていてもどちらであってもよい。
【0054】次に前記ギャップ層12上には、後述する
上部コア層16と磁気的に接続する上部磁極層13がメ
ッキ形成されている。なお前記上部磁極層13は、上部
コア層16と同じ材質で形成されていてもよいし、異な
る材質で形成されていてもよい。また単層膜でも多層膜
で形成されていてもどちらでもよい。
【0055】上記したようにギャップ層12が、非磁性
金属材料で形成されていれば、下部磁極層11、ギャッ
プ層12および上部磁極層13を連続してメッキ形成す
ることが可能になる。
【0056】なお本発明では、前記トラック幅規制部1
4は、上記3層膜の積層構造に限られない。すなわち、
前記トラック幅規制部14は、下部コア層10に連続す
る下部磁極層11と上部コア層16と連続する上部磁極
層13との少なくとも一方と、前記各磁極層の間を磁気
的に絶縁しまたはいずれか一方の前記コア層と前記いず
れかの磁極層とを磁気的に絶縁するギャップ層12とを
有していれば、どのような膜構成であってもかまわな
い。
【0057】また上記したように、トラック幅規制部1
4を構成する下部磁極層11および上部磁極層13は、
それぞれの磁極層が磁気的に接続されるコア層と同じ材
質でも異なる材質で形成されてもどちらでもよいが、記
録密度を向上させるためには、ギャップ層12に対向す
る下部磁極層11および上部磁極層13は、それぞれの
磁極層が磁気的に接続されるコア層の飽和磁束密度より
も高い飽和磁束密度を有していることが好ましい。この
ように下部磁極層11および上部磁極層13が高い飽和
磁束密度を有していることにより、ギャップ近傍に記録
磁界を集中させ、記録密度を向上させることが可能にな
る。
【0058】また図1に示すように、前記トラック幅規
制部14の厚さ寸法はH4で形成されている。例えば一
例として、下部磁極層11の膜厚は0.4μm程度、ギ
ャップ層12の膜厚は0.2μm程度、上部磁極層13
の膜厚は2μm程度である。
【0059】また前記トラック幅規制部14は、図2に
示すように、記録媒体との対向面(ABS面)からハイ
ト方向(図示Y方向)にかけて長さ寸法L1で形成され
ている。
【0060】前記長さ寸法L1は、ギャップデプスGd
として規制されており、前記ギャップデプスGdは、薄
膜磁気ヘッドの電気特性に多大な影響を与えることか
ら、予め所定の長さに設定される。なお図2に示す実施
例では、トラック幅規制部14の長さ寸法L1でギャッ
プデプスGdが決められているが、ギャップデプスGd
を定めるための他の方法として、Gd決め絶縁層(図示
しない)を用いる方法を提示することができる。
【0061】Gd決め絶縁層を用いてギャップデプスG
dを定めるには、例えば下部コア層10の上に前記Gd
決め絶縁層を形成し、前記Gd決め絶縁層の前端面から
ABS面までの長さでギャップデプスGdを規定する。
【0062】ところで本発明では、図1に示すように下
部コア層10上であって、トラック幅規制部14の両側
には、絶縁層15が記録媒体との対向面(ABS面)に
露出している。
【0063】ここで本発明における前記絶縁層15は、
図18に示す記録媒体との対向面に露出する絶縁層9
と、役割(機能)を異にすることに留意すべきである。
【0064】すなわち図18に示す絶縁層9は、狭トラ
ック化に対応するために用いられるものであり、前記絶
縁層9には、記録媒体との対向面に、内幅寸法をトラッ
ク幅Twとして規定する溝部9aが形成されている。そ
して前記溝部9a内に、下部磁極層3、ギャップ層4お
よび上部磁極層5がメッキ形成されているのである。
【0065】一方本発明における絶縁層15は、図2に
示すコイル層(第1のコイル層)17を覆うために用い
られるコイル絶縁層であり、図18に示す絶縁層9のよ
うに、内幅寸法をトラック幅Twとして規定する溝が形
成されているわけではない。
【0066】このように、本発明における絶縁層15
が、図18に示す絶縁層9と異なる役割を有するように
できるのは、後述する製造方法に起因しており、そして
本発明の製造方法によれば、コイル層17を下部コア層
10上に、前記絶縁層15を介すことなく形成すること
が可能になっている。
【0067】本発明では、図2に示すように前記コイル
層17は、トラック幅規制部14のハイト側後方(図示
Y方向)であって、前記トラック幅規制部14と上部コ
ア層16との接合面14aを基準平面としたときに、前
記基準平面よりも下部コア層10側に位置するように形
成されている。
【0068】図2に示すように、前記下部コア層10と
コイル層17との間には、下部コア・コイル層間の絶縁
確保のための絶縁下地層18が形成されており、この絶
縁下地層18は、例えば、AlO、Al23、Si
2、Ta25、TiO、AlN、AlSiN、Ti
N、SiN、Si34、NiO、WO、WO3、BN、
CrN、SiONのうち少なくとも1種からなる絶縁材
料で形成されていることが好ましい。
【0069】そして図2に示すように、前記下地絶縁層
18上には、巻き中心部17aを中心として螺旋状にパ
ターン形成された、例えばCuなどのコイル層17が形
成されている。また図2に示すように前記コイル層17
は、絶縁層15によって覆われ、この絶縁層15は、前
述したように記録媒体との対向面(ABS面)にまで露
出して形成されている(図1参照)。
【0070】また図1および図2に示す実施例の前記絶
縁層15は、無機材料で形成された無機絶縁層であり、
前記無機材料には、Al23、SiN、SiO2から1
種または2種以上が選択されることが好ましい。
【0071】また本発明では、図2に示すように、コイ
ル層17の上には、無機絶縁層15を介して第2のコイ
ル層20が螺旋状にパターン形成されている。このよう
にコイルを2層の積層構造にするには、第1層目となる
コイル層17の巻き中心部17aの上面を覆う無機絶縁
層15に穴部(コンタクト部)15bを形成し、第2の
コイル層20の巻き中心部20aとコイル層17の巻き
中心部17aとをコンタクト部15bを介して電気的に
接続させる必要がある。
【0072】また第2のコイル層20を形成する場合に
は、図2に示すように、前記コイル層17を覆う無機絶
縁層15の表面15aを、トラック幅規制部14の接合
面14aと同一面上で平坦化して形成することが好まし
い。
【0073】このように無機絶縁層15の表面が平坦化
されて形成されていると、第2のコイル層20を前記無
機絶縁層15上にパターン精度良く形成することができ
る。このため前記第2のコイル層20を構成する各導体
部間のピッチを小さく形成することができ、前記第2の
コイル層20自体の大きさを小さくすることが可能にな
る。なお前記無機絶縁層15上に絶縁性の他の層を介し
て第2のコイル層20をパターン形成してもかまわな
い。
【0074】そして図2に示すように、前記第2のコイ
ル層20は、レジストやポリイミドなどの有機材料によ
る絶縁層21に覆われ、前記絶縁層21上には、上部コ
ア層16がパターン形成されている。
【0075】前記上部コア層16は、その先端部16a
が、トラック幅規制部14上に接して形成されており、
また基端部16bは、下部コア層10上に形成された磁
性材料製の持ち上げ層22上に磁気的に接続された状態
となっている。なお前記持ち上げ層22は形成されてい
なくてもよく、この場合、前記上部コア層16の基端部
16bが、下部コア層10上にまで延びて、下部コア層
10上に直接磁気的に接続された状態となる。なお図1
に示すように前記上部コア層16の幅寸法T2はトラッ
ク幅Twよりも大きく形成されている。
【0076】図1および図2に示すインダクティブヘッ
ドでは、コイル層17および第2のコイル層20に記録
電流が与えられると、下部コア層10及び上部コア層1
6に記録磁界が誘導され、トラック幅規制部14におい
て、ギャップ層12を介して対向する下部磁極層11及
び上部磁極層13間に漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界
により、ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号が記
録される。
【0077】ところで本発明におけるインダクティブヘ
ッドでは、コイルが2層の積層構造となっているが、コ
イルを2層の積層構造とした理由は、コイル層17の幅
寸法T3を小さくして、下部コア層10から上部コア層
16を経て形成される磁路長を短くし、インダクタンス
の低減を図り、今後のさらなる高記録周波数化に対応可
能な薄膜磁気ヘッドを製造することにある。ちなみに図
2に示すように第1層目のコイル層17を5ターンで形
成し、第2のコイル層20を4ターンで形成した場合に
は、前記コイル層17の幅寸法T3を20μm程度に小
さくできることが確認されている。
【0078】そして本発明では図2に示すように、第1
層目となるコイル層17が、トラック幅規制部14のハ
イト側後方であって、前記トラック幅規制部14と上部
コア層16との接合面14aを基準平面としたときに前
記基準平面よりも下部コア層10側に位置するように形
成しているので、下部コア層10上から第2のコイル層
20を覆う絶縁層21上までの高さを、従来の薄膜磁気
ヘッド(図19参照)のコイル層を2層の積層構造にし
た場合に比べて小さくすることができる。
【0079】従って本発明では、より適切に短磁路化を
実現でき、インダクタンスは低減され、今後の高記録周
波数化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することがで
きる。
【0080】しかも本発明における薄膜磁気ヘッドは、
狭トラック化に対応することもできる。トラック幅規制
部14のトラック幅Twの調整方法については、後の製
造方法で詳述することとするが、本発明では、前述した
ように前記トラック幅規制部14のトラック幅Twを
0.7μm以下、好ましくは0.5μm以下に形成する
ことができ、この寸法は、レジストを露光現像した際の
分解能の限界以下の数値である。
【0081】また本発明では、コイル層17が、トラッ
ク幅規制部14と上部コア層16との接合面14aを基
準平面としたときに前記基準平面よりも下部コア層10
側に形成されることで、前記コイル層17を覆う無機絶
縁層15は、トラック幅規制部14の接合面14aから
突出して形成されることがなく、仮に突出して形成され
たとしてもその高さはわずかである。
【0082】特に図2に示す実施例では、コイル層17
を覆う絶縁層15は、その表面15aが、トラック幅規
制部14の接合面14aと同一面上で平坦化されて形成
されているので、前記絶縁層15上に形成される第2の
コイル層20をパターン形成しやすくできると同時に、
前記トラック幅規制部14の接合面14aから盛り上が
るコイルを覆う絶縁層の高さは、前記第2のコイル層2
0を覆う絶縁層21の高さ分H2しかない。
【0083】従って本発明における薄膜磁気ヘッドによ
れば、磁路長を短くして、インダクタンスの低減を図る
ことができると同時に、トラック幅規制部14上から絶
縁層21上にかけて形成される上部コア層16を、パタ
ーン精度良く形成することが可能である。
【0084】なお図2に示す実施例では、コイルを2層
構造で形成しているが前記コイルを1層構造で形成して
もよい。すなわち図2では、第1層目となるコイル層1
7のターン数と第2層目となる第2のコイル層20のタ
ーン数を合わせたターン数は9であるが、このターン数
をコイル層17の1層で形成してもよい。
【0085】なお1層のコイル層17のみとする場合に
は、前記コイル層17を覆う無機絶縁層15の上に上部
コア層16がパターン形成されることになる。
【0086】1層のコイル層17のみが形成される場
合、上部コア層16の先端部16aから基端部16b間
に形成されるコイル層17の幅寸法T3は長くなってし
まい、コイルを2層の積層構造にした場合に比べて、イ
ンダクタンスの低減を図ることはできないが、図19に
示すコイル層が1層で形成されたインダクティブヘッド
の場合に比べれば、インダクタンスは低減される。
【0087】すなわち本発明では前述したように、コイ
ル層17がトラック幅規制部14と上部コア層16との
接合面14aを基準平面としたときに前記基準平面より
も下部コア層10側に形成されているのに対し、図19
に示すインダクティブヘッドの場合では、コイル層7
が、絶縁層9の上に形成され、上部磁極層5と上部コア
層6との接合面を基準平面としたときに前記基準平面よ
りも前記コイル層7は上部コア層6側に形成されてい
る。
【0088】従って本発明の方が、図19に示すインダ
クティブヘッドの場合よりも下部コア層10上からコイ
ル層17を覆う絶縁層15上までの高さを小さくでき、
よって短磁路化を実現でき、インダクタンスをより適切
に低減させることが可能である。
【0089】なお1層のコイル層17のみを形成する場
合には、前記コイル層17を覆う無機絶縁層15の表面
は、トラック幅規制部14の接合面14aと同一面上の
平坦化面にされていなくても良く、前記トラック幅規制
部14の接合面14aから、前記絶縁層15が多少盛り
上がって形成されていてもかまわない。
【0090】次に図3に示す薄膜磁気ヘッドは他の実施
形態を示す部分断面図であり、図3に示す薄膜磁気ヘッ
ドは、コイル層17を覆う絶縁層の構成が、図1に示す
薄膜磁気ヘッドの場合と異なるだけで、その他の構成
は、図1に示す薄膜磁気ヘッドの構成と同じである。
【0091】図3に示す薄膜磁気ヘッドにおいても、下
部コア層10上の記録媒体との対向面(ABS面)から
ハイト方向(図示Y方向)に所定の長さ寸法にて、トラ
ック幅Twで形成されたトラック幅規制部14が形成さ
れている。
【0092】図3に示すように、前記トラック幅規制部
14のハイト側後方であって、トラック幅規制部14の
接合面14aよりも下部コア層10側には、螺旋状にパ
ターン形成されたコイル層17が形成されている。
【0093】前記コイル層17は、下部コア層10上
に、下部コア層・コイル層間の絶縁確保のための絶縁下
地層18を介して形成されており、前記コイル層17
は、少なくともその表面まで有機材料で形成された有機
絶縁層23によって覆われている。前記有機材料には、
レジストやポリイミドなどの既存の材料が使用される。
【0094】このように、有機材料製の絶縁層23を使
用する理由は、コイル層17の各導体部のピッチ間を、
確実に埋めることができるからである。
【0095】図2に示す実施例のように、コイル層17
を覆う絶縁層15として絶縁性の無機材料を使用する
と、無機絶縁層15をスパッタ形成する場合に、シャド
ー効果等により、前記コイル層17の各導体部のピッチ
間Aに、適切に無機絶縁層15が埋められず、前記ピッ
チ間Aに、前記無機絶縁層15によって埋められない空
洞部が形成されやすい。
【0096】このような空洞部が形成されると、磁気ヘ
ッドの駆動の際における発熱により、前記空洞部に溜ま
ったガスが膨張するなどして、薄膜磁気ヘッド内部の膜
形状に変形をもたらすなどの危険性がある。
【0097】このようになるべく、コイル層17の各導
体部のピッチ間Aに空洞が形成されないようにすること
が好ましく、このため本発明では、まずレジストなどの
有機絶縁層23によって、コイル層17の各導体部のピ
ッチ間Aを埋めているのである。
【0098】ただし、有機絶縁層23を、トラック幅規
制部14の接合面14aと同位置にまで形成してはなら
ない。その理由については、後述することとする。
【0099】そして本発明では図3に示すように、前記
コイル層17および有機絶縁層23の上には無機材料で
形成された無機絶縁層15が形成され、この無機絶縁層
15は、少なくともトラック幅規制部14の接合面14
aと同一平面上にまで形成されている。
【0100】なお絶縁層15として使用される無機材料
には、前述したように、Al23、SiN、SiO2
ら1種または2種以上が選択される。
【0101】図3に示す実施例においても前記無機絶縁
層15上に、第2のコイル層20が螺旋状にパターン形
成されている。なお前記無機絶縁層15の表面15a
は、トラック幅規制部14の接合面14aと同一面上で
平坦化されて形成されている方が、前記第2のコイル層
20をパターン精度良く形成できる点で好ましい。
【0102】図3に示すように前記第2のコイル層20
は、レジストやポリイミドなどの有機材料製の絶縁層2
1で覆われ、前記絶縁層21上には、上部コア層16が
パターン形成されている。前記上部コア層16の先端部
16aは、トラック幅規制部14上に接して形成され、
さらに基端部16bは、下部コア層10上に形成されれ
た磁性材料製の持ち上げ層22上に接して形成されてい
る。
【0103】この実施例においても、コイルが2層の積
層構造で形成され、しかも前記2層のうち第1層目とな
るコイル層17が、トラック幅規制部14のハイト側後
方であって、前記トラック幅規制部14と上部コア層1
6との接合面14aを基準平面としたときに前記基準平
面よりも下部コア層10側に位置するように形成されて
いるから、前記コイル層17の幅を小さくできると同時
に、下部コア層10上から第2のコイル層20を覆う絶
縁層21上までの高さを小さくでき、従って、磁路長を
短くしてインダクタンスの低減を図ることができる。
【0104】またこの実施例においても図2に示す薄膜
磁気ヘッドと同様に狭トラック化に対応可能なものとな
っている。
【0105】さらに、トラック幅規制部14と上部コア
層16との接合面14aを基準平面としたときに、前記
基準平面から突出するコイル層を覆う絶縁層はそれほど
大きくないから、上部コア層16をパターン精度良く形
成することができる。
【0106】図4から図10は、図2に示す本発明にお
ける薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一連の製造工程図
である。
【0107】まず図4では、下部コア層10上に、レジ
スト層24を塗布形成している。前記レジスト層24の
厚さ寸法H3は、少なくとも図1に示す完成した薄膜磁
気ヘッドにおけるトラック幅規制部14の厚さ寸法H4
よりも厚く形成されていなければならない。
【0108】次に前記レジスト層24に、露光現像によ
って、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に所定の長さ寸法であって、且つトラック幅方向
(図示X方向)に所定の幅寸法で形成される溝24aを
形成し、前記溝24a内に、トラック幅規制部14を形
成する。
【0109】図4に示すように前記トラック幅規制部1
4は、下から下部磁極層11、ギャップ層12、および
上部磁極層13で構成され、これら各層は、連続してメ
ッキ形成されている。
【0110】なお前記溝24a内に形成されるトラック
幅規制部14の膜構成は、上記3層の構成に限られな
い。すなわち、前記トラック幅規制部14は、下部コア
層10と連続する下部磁極層11及び/または上部コア
層と連続する上部磁極層13、ならびに前記一方のコア
層とこれに対向する前記一方の磁極層または両磁極層の
間に位置するギャップ層12で構成されれば、どのよう
な膜構成であってもかまわない。
【0111】また前述のように、前記ギャップ層12を
磁極層と共にメッキ形成することが好ましく、この場
合、ギャップ層12を形成するメッキ形成可能な非磁性
金属材料が、NiP、NiPd、NiW、NiMo、A
u、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種または2
種以上から選択することが好ましい。
【0112】これにより、下部磁極層11、ギャップ層
12および上部磁極層13を連続メッキして形成するこ
とができる。
【0113】また前記レジスト層24のハイト方向(図
示Y方向)後端には、露光現像によって穴部24bを形
成し、この穴部24b内に、磁性材料製の持ち上げ層2
2をメッキ形成する。
【0114】図5に示す工程では前記レジスト層24を
除去した状態を示しており、前記下部コア層10上に
は、ABS面付近にトラック幅規制部14が形成され、
前記トラック幅規制部14からハイト方向に離れた位置
に持ち上げ層22が形成されている。
【0115】なお図5に示すトラック幅規制部14の両
側面(図示X方向における側面)を、トラック幅方向
(図示X方向)からイオンミリングで削り、前記トラッ
ク幅規制部14の幅寸法を小さくすることもできる。こ
のイオンミリングによって削られたトラック幅規制部1
4の幅寸法がトラック幅Twとして規定される。
【0116】なお前記イオンミリングによって、下部磁
極層11の基端から延びるトラック幅方向(図示X方
向)の下部コア層10の上面も削れていき、図1に示す
ような傾斜面10b,10bが前記下部コア層10上面
に形成される。
【0117】次に図6に示す工程では、トラック幅規制
部14上から下部コア層10上、さらには持ち上げ層2
2上からハイト方向にかけて、絶縁材料で形成された絶
縁下地層18をスパッタ形成する。
【0118】そして図6に示すように、持ち上げ層22
よりも後端側に形成された絶縁下地層18上に、コイル
の巻き中心部17aを形成し、前記巻き中心部17aを
中心として、コイル層17を螺旋状にパターン形成す
る。
【0119】なお本発明では、前記コイル層17形成の
際、前記コイル層17をトラック幅規制部14の接合面
14aよりも下部コア層10側に位置するように形成し
ている。
【0120】次に図7に示す工程では、コイル層17上
を絶縁層15により覆う。なおこの際、トラック幅規制
部14上および持ち上げ層22上も前記絶縁層15によ
って覆われる。
【0121】なお本発明では前記絶縁層15を無機材料
によってスパッタ形成する。前記無機材料には、Al2
3、SiN、SiO2のうちから1種または2種以上を
選択することが好ましい。
【0122】そして図7に示すように、前記無機絶縁層
15の表面をCMP技術などを利用して、トラック幅規
制部14の表面を露出させて、コイル層17が露出しな
いB−B線上まで削っていく。その状態を示すのが、図
8である。
【0123】図8に示すように、下部コア層10上に、
絶縁下地層18を介して形成されたコイル層17は、無
機絶縁層15によって完全に覆われた状態になってい
る。
【0124】また上記のCMP法によって、前記無機絶
縁層15の表面15aは、トラック幅規制部14の接合
面14aと同一平面上で平坦化されて形成されている。
【0125】なお図8に示す工程では、コイル層17の
巻き中心部17a上を覆う絶縁層15に、穴部(コンタ
クト部)15bを形成している。
【0126】次に図9に示す工程では、前記無機絶縁層
15上に第2のコイル層20を螺旋状にパターン形成す
る。前述したように第1層目のコイル層17には、その
巻き中心部17a上にコンタクト部15bが形成されて
いるので、第2のコイル層20の巻き中心部20aを、
前記コンタクト部15bを介してコイル層17の巻き中
心部17a上に、電気的に接続させる。
【0127】また前述したように、コイル層17を覆う
無機絶縁層15の表面15aは、平坦化されて形成され
ているので、前記無機絶縁層15上に第2のコイル層2
0をパターン精度良く形成することが可能である。
【0128】そして図9に示すように前記第2のコイル
層20を、レジストやポリイミドなどの有機絶縁材料で
形成された絶縁層21によって覆い、さらに図10に示
す工程では、前記絶縁層21上に上部コア層16を、フ
レームメッキ法などの既存の方法でパターン形成する。
図10に示すように前記上部コア層16は、その先端部
16aにてトラック幅規制部14上に接して形成され、
また基端部16bにて下部コア層22上に形成された持
ち上げ層22上に磁気的に接して形成される。
【0129】次に図11ないし図17に示す一連の工程
図を用いて、図3に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法につ
いて以下に説明する。
【0130】まず図11では、下部コア層10上に、レ
ジスト層24を塗布形成している。前記レジスト層24
の厚さ寸法H3は、図1に示す完成した薄膜磁気ヘッド
におけるトラック幅規制部14の厚さ寸法H4よりも厚
く形成されていなければならない。
【0131】次に前記レジスト層24に、露光現像によ
って、記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方
向)に所定の長さ寸法であって、且つトラック幅方向
(図示X方向)に所定の幅寸法で形成される溝24aを
形成し、前記溝24a内に、トラック幅規制部14を形
成する。
【0132】前記トラック幅規制部14は、下から下部
磁極層11、ギャップ層12、および上部磁極層13で
構成され、これら各層は、連続してメッキ形成されてい
る。
【0133】なお前記溝24a内に形成されるトラック
幅規制部14の膜構成は、上記3層の構成に限られな
い。すなわち、前記トラック幅規制部14は、下部コア
層10と連続する下部磁極層11及び/または上部コア
層と連続する上部磁極層13、ならびに前記一方のコア
層とこれに対向する前記一方の磁極層または両磁極層の
間に位置するギャップ層12で構成されれば、どのよう
な膜構成であってもかまわない。
【0134】また前記ギャップ層12を磁極層と共にメ
ッキ形成することが好ましく、この場合、ギャップ層1
2を形成するメッキ形成可能な非磁性金属材料が、Ni
P、NiPd、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、
Pd、Ru、Crのうち1種または2種以上から選択す
ることが好ましい。
【0135】これにより、下部磁極層11、ギャップ層
12および上部磁極層13を連続メッキして形成するこ
とができる。
【0136】また前記レジスト層24の後端部には、露
光現像によって穴部24bを形成し、この穴部24b内
に、磁性材料製の持ち上げ層22をメッキ形成する。
【0137】図12に示す工程では前記レジスト層24
を除去した状態を示しており、前記下部コア層10上に
は、ABS面付近にトラック幅規制部14が形成され、
前記トラック幅規制部14からハイト方向に離れた位置
に持ち上げ層22が形成されている。
【0138】なお図12に示すトラック幅規制部14の
両側面(図示X方向における側面)を、トラック幅方向
(図示X方向)からイオンミリングで削り、前記トラッ
ク幅規制部14の幅寸法を小さくすることもできる。こ
のイオンミリングによって削られたトラック幅規制部1
4の幅寸法がトラック幅Twとして規定される。
【0139】なお前記イオンミリングによって、下部磁
極層11の基端から延びるトラック幅方向(図示X方
向)の下部コア層10の上面も削れていき、図1に示す
ような傾斜面10b,10bが前記下部コア層10上面
に形成される。
【0140】次に図13に示す工程では、トラック幅規
制部14上から下部コア層10上、さらには持ち上げ層
22上からハイト方向にかけて、絶縁材料で形成された
絶縁下地層18をスパッタ形成する。
【0141】そして図13に示すように、コイルの巻き
中心部17aを形成し、前記巻き中心部17aを中心と
して、コイル層17を螺旋状にパターン形成する。
【0142】なお本発明では、前記コイル層17形成の
際、前記コイル層17をトラック幅規制部14の接合面
14aよりも下部コア層10側に位置するように形成し
ている。
【0143】そして本発明では、前記コイル層17の各
導体部のピッチ間Aを、レジストやポリイミドなどの有
機材料で形成された有機絶縁層23によって埋める。
【0144】図2に示す薄膜磁気ヘッドでは、図7の工
程図に示すように、有機絶縁層23を使用せず、無機絶
縁層15のみでコイル層17を覆っているが、このよう
に無機絶縁層15では、コイル層17の各導体部のピッ
チ間Aが前記無機絶縁層15によって適切に埋められ
ず、前記ピッチ間Aに空洞部が形成される危険性があ
る。このように空洞部が形成される理由は、前記無機絶
縁層15はスパッタ法で成膜されるからであり、このよ
うな空洞部の形成を無くすために図13に示す工程で
は、まず前記コイル層17の各導体部のピッチ間Aにレ
ジストなどの有機材料を塗布して、完全にピッチ間Aを
前記有機絶縁層23により塞いでいる。
【0145】前記有機絶縁層23をピッチ間Aに充填し
た後、前記有機絶縁層23をポストベーク(熱処理)し
て固める。
【0146】そして図14の工程で示すように、前記コ
イル層17上を無機絶縁層15によって覆う。なおこの
際、トラック幅規制部14上および持ち上げ層22上も
前記無機絶縁層15によって覆われる。
【0147】ところで、前述したように有機絶縁層23
は、コイル層17の各導体部のピッチ間Aを埋めるため
に用いられるものであり、無機絶縁層15に代えて、有
機絶縁層23を、無機絶縁層15形成位置まで形成して
はならない。
【0148】その理由は、次に行なわれるCMP法によ
って絶縁層を削る際に、前記絶縁層が有機絶縁層23で
あると、研磨加工の際に、有機材料が持つ独特のねばり
などにより、適切に研磨加工を施すことができないから
であり、従って本発明では、有機絶縁層23を、コイル
層17の各導体部のピッチ間Aを埋めるためだけに用
い、CMP法によって研磨される部分には、無機絶縁層
15を形成しておくのである。
【0149】そして図14に示すように、前記無機絶縁
層15の表面をCMP技術などを利用してB−B線上ま
で削っていき、トラック幅規制部14の表面を露出させ
る。その状態を示すのが、図15である。
【0150】図15に示すように、下部コア層10上に
形成されたコイル層17および前記コイル層17の各導
体部のピッチ間Aを埋める有機材料製の絶縁層23は、
無機材料製の絶縁層15によって完全に覆われた状態に
なっている。
【0151】また上記のCMP法によって、前記無機絶
縁層15の表面15aは、トラック幅規制部14の接合
面14aと同一平面上で平坦化されて形成されている。
【0152】なお図15に示す工程では、コイル層17
の巻き中心部17a上を覆う無機絶縁層15に、穴部
(コンタクト部)15bを形成している。
【0153】次に図16に示す工程では、前記無機絶縁
層15上に第2のコイル層20を螺旋状にパターン形成
する。前述したように前記コイル層(第1のコイル層)
17には、その巻き中心部17a上にコンタクト部15
bが形成されているので、第2のコイル層20の巻き中
心部20aを、前記コンタクト部15bを介してコイル
層17の巻き中心部17a上に、電気的に接続させる。
【0154】また前述したように、コイル層17を覆う
無機絶縁層15の表面15aは、平坦化された形成され
ているので、前記無機絶縁層15上に第2のコイル層2
0をパターン精度良く形成することが可能である。
【0155】そして図16に示すように前記第2のコイ
ル層20を、レジストやポリイミドなどの有機絶縁材料
で形成された絶縁層21によって覆い、さらに図17に
示す工程では、前記絶縁層21上に上部コア層16を、
フレームメッキ法などの既存の方法でパターン形成す
る。図17に示すように前記上部コア層16は、その先
端部16aにてトラック幅規制部14上に接して形成さ
れ、また基端部16bにて下部コア層22上に形成され
た持ち上げ層22上に磁気的に接して形成される。
【0156】以上、図2および図3に示す本発明の薄膜
磁気ヘッドの製造方法について説明したが、本発明で
は、上記のようにまず下部コア層10上にレジスト層2
4を用いてトラック幅規制部14を形成しているので、
後の工程でコイル層17を形成する際に、前記コイル層
17を形成すべき下部コア層10上には何も形成されて
いない状態になっている。
【0157】このため本発明では、前記コイル層17を
下部コア層10上に、薄い膜厚の絶縁下地層18を介し
て形成することができ、前記コイル層17を、トラック
幅規制部14よりもハイト側後方であって、前記トラッ
ク幅規制部14の接合面14aを基準平面としたときに
前記基準平面よりも下部コア層10側に位置せしめるこ
とができる。
【0158】従って本発明のようにコイルを2層の積層
構造で形成すれば、前記コイル層の幅寸法を小さくでき
ると同時に、下部コア層10上から第2のコイル層20
を覆う絶縁層21上までの高さを小さくでき、適切に短
磁路化を図ることができる。
【0159】またトラック幅規制部14の接合面14a
を基準平面としたときの、前記コイル層の盛り上がりは
それほど大きくは成らず、従って本発明では、磁路長を
短くしてインダクタンスの低減を図ると同時に、上部コ
ア層16をパターン精度良く形成することができる。
【0160】なお本発明では、コイルを1層構造で形成
してもよい。この場合、コイル層17を所定のターン数
で形成した後、図8および図19に示す工程の次に、上
部コア層16を形成すれば、薄膜磁気ヘッドが完成す
る。
【0161】また本発明では、図5および図12に示す
工程で、下部コア層10上に形成されたトラック幅規制
部14のトラック幅方向の両側端面を、イオンミリング
法によって削ることも可能であり、従って本発明では、
前記トラック幅規制部14の幅寸法(=トラック幅T
w)を小さく形成して、狭トラック化に対応可能な薄膜
磁気ヘッドを製造することができる。なお前記トラック
幅規制部14のトラック幅Twを、具体的には0.7μ
m以下で形成することが好ましく、より好ましくは0.
5μm以下である。
【0162】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、コイル層
を、トラック幅規制部よりもハイト方向後方であって、
前記トラック幅規制部と上部コア層との接合面を基準平
面としたときに、前記基準平面よりも下部コア層側に位
置するように形成しているので、下部コア層上から前記
コイル層を覆う絶縁層上までの高さ寸法を小さくでき、
磁路長を短くしてインダクタンスの低減を図ると同時
に、上部コア層をパターン精度良く形成することが可能
になる。
【0163】特に本発明では、前記コイル層を2層の積
層構造とすることが好ましく、2層の積層構造とするこ
とで、コイル層の幅寸法を小さくでき、より磁路長を短
くできてインダクタンスを低減させることができる。ま
た2層の積層構造にした場合であっても、1層目のコイ
ル層は、前記のように前記トラック幅規制部と上部コア
層との接合面を基準平面としたときに、前記基準平面よ
りも下部コア層側に位置するように形成されているの
で、下部コア層上からコイル層(第2層目のコイル層)
を覆う絶縁層上までの高さ寸法を小さくでき、より磁路
長を短くできると同時に、前記基準平面からコイル層を
覆う絶縁層の盛り上がりはそれほど大きくはなく、上部
コア層をパターン精度良く形成することができる。
【0164】さらに本発明における薄膜磁気ヘッドで
は、トラック幅規制部のトラック幅Twを狭トラック化
に対応可能に形成でき、このように本発明では、高記録
密度化と同時に、インダクタンスの低減によって高記録
周波数化に対応可能な薄膜磁気ヘッドを製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における薄膜磁気ヘッドの構造を示す部
分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドの部分断面図、
【図3】本発明における他の薄膜磁気ヘッドの構造を示
す部分断面図、
【図4】本発明の図2に示す薄膜磁気ヘッドの製造方法
を示す一工程図、
【図5】図4に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図6】図5に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図7】図6に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図8】図7に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図9】図8に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図10】図9に示す工程の次に行なわれる一工程図、
【図11】本発明の図3に示す薄膜磁気ヘッドの製造方
法を示す一工程図、
【図12】図11に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図13】図12に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図14】図13に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図15】図14に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図16】図15に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図17】図16に示す工程の次に行なわれる一工程
図、
【図18】従来における薄膜磁気ヘッドの構造を示す部
分正面図、
【図19】図18に示す19−19線から切断した薄膜
磁気ヘッドの部分断面図、
【符号の説明】
10 下部コア層 11 下部磁極層 12 ギャップ層 13 上部磁極層 14 トラック幅規制部 15 絶縁層(無機絶縁層) 16 上部コア層 17 コイル層 18 絶縁下地層 20 第2のコイル層 21 絶縁層 23 絶縁層(有機絶縁層) 24 レジスト層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部コア層と、上部コア層と、記録媒体
    との対向面で前記下部コア層と上部コア層との間に位置
    し且つトラック幅方向の寸法が規制されたトラック幅規
    制部とを有し、 前記トラック幅規制部には、下部コア層に連続する下部
    磁極層と上部コア層と連続する上部磁極層との少なくと
    も一方と、前記各磁極層の間またはいずれか一方の前記
    コア層と前記いずれかの磁極層とを磁気的に絶縁するギ
    ャップ層とを有し、 前記トラック幅規制部と上部コア層との接合面を基準平
    面としたときに、 前記下部コア層と前記上部コア層に記録磁界を誘導する
    コイル層が、前記トラック幅規制部よりもハイト方向の
    後方に位置し、且つコイル層の上面が前記基準平面より
    も下部コア層側に位置し、前記基準平面と前記下部コア
    層との間に絶縁層が設けられ、前記コイル層が前記絶縁
    層の内部に埋め込まれ、 前記上部コア層が、トラック幅規制部の上面から前記絶
    縁層上にかけて形成され、前記上部コア層の基端部が下
    部コア層上に磁気的に接続されていることを特徴とする
    薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層が、無機絶縁層である請求項
    1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層が、コイル層を構成する各導
    体部のピッチ間に位置する有機絶縁層と、前記ピッチ間
    以外の領域を埋める無機絶縁層とで構成されている請求
    項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記コイル層の上を覆う絶縁層が、前記
    基準平面と同一面とされている請求項1ないし3のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層の上に直接にまたは他の層を
    介して、前記コイル層と電気的に接続された第2のコイ
    ル層が形成され、この第2のコイル層を覆う絶縁層の上
    に上部コア層が形成される請求項4記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 前記ギャップ層は、メッキ形成可能な非
    磁性金属材料で形成されている請求項1ないし5のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記非磁性金属材料は、NiP、NiP
    d、NiW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、R
    u、Crのうち1種または2種以上から選択されたもの
    である請求項6記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 (a)下部コア層上に、下部磁極層と非
    磁性のギャップ層と上部磁極層から成るトラック幅規制
    部、または前記下部磁極層と非磁性のギャップ層から成
    るトラック幅規制部、あるいは非磁性のギャップ層と上
    部磁極層からなるトラック幅規制部を、所定の幅寸法で
    且つ記録媒体との対向面からハイト方向へ向けて所定の
    長さに形成する工程と、 (b)前記いずれかのトラック幅規制部のハイト側後方
    で、前記下部コア層上に、絶縁下地層を形成し、この絶
    縁下地層の上にコイル層を形成し、このときの前記コイ
    ル層は、その上面が、前記トラック幅規制部の上面より
    も下部コア層側に位置するように形成する工程と、 (c)前記トラック幅規制部および前記コイル層を覆う
    ようにして絶縁層を形成する工程と、 (d)前記絶縁層の上面を、トラック幅規制部の上面と
    同一面となるように平坦化する工程と、 (e)前記トラック幅規制部の上から前記絶縁層の上に
    かけて上部コア層を形成する工程と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記(c)の工程での絶縁層として無機
    絶縁層を形成し、前記(d)の工程で、前記トラック幅
    規制部と前記無機絶縁層とが同一面となるように研磨す
    る請求項8記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記(c)の工程では、前記コイル層
    の各導体部のピッチ間を有機絶縁層で埋め、さらに前記
    有機絶縁層およびコイル層の上に無機絶縁層を形成し、
    前記(d)の工程で、前記トラック幅規制部と前記無機
    絶縁層とが同一面となるように研磨する請求項8記載の
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記(d)の工程の後に以下の(f)
    の工程を含む請求項8ないし10のいずれかに記載の薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。(f)前記平坦化された絶縁
    層の上に直接にまたは他の層を介して、前記コイル層と
    電気的に接続される第2のコイル層を形成する工程、
  12. 【請求項12】 前記(a)の工程では、前記ギャップ
    層を磁極層と共にメッキ形成する請求項8ないし11の
    いずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 ギャップ層を形成するメッキ形成可能
    な非磁性金属材料が、NiP、NiPd、NiW、Ni
    Mo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種
    または2種以上から選択する請求項8ないし12のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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