JPH0684135A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH0684135A
JPH0684135A JP23339892A JP23339892A JPH0684135A JP H0684135 A JPH0684135 A JP H0684135A JP 23339892 A JP23339892 A JP 23339892A JP 23339892 A JP23339892 A JP 23339892A JP H0684135 A JPH0684135 A JP H0684135A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic layer
layer
lower magnetic
thin film
magnetic head
Prior art date
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Pending
Application number
JP23339892A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Kaneko
信一郎 金子
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0684135A publication Critical patent/JPH0684135A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度磁気記憶装置のハードディスクドライ
ブに用いられる薄膜磁気ヘッドにおいて、記録効率を低
下させず下部磁性層の透磁率の低下を防止することを目
的とする。 【構成】 基板6のギャップデプス近傍に段差を形設し
た非磁性層10の溝部に2層の下部磁性層12,14を
膜厚が非磁性層10の厚さより小さく、かつ面積の小さ
な1層目の下部磁性層12から被着形成する構成によ
り、2層目の下部磁性層14からアペックスPまでの距
離や、段差が始まるエッジから2層目の下部磁性層14
までの距離などを精度良く制御でき、上部磁性層と下部
磁性層の間の漏れパーミアンスを少なくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録による高密度磁
気記憶装置のハードディスクドライブに用いられる薄膜
磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度磁気記憶装置のハードディ
スクドライブの大容量化や小型化に伴い高性能の磁気ヘ
ッドが要求されてきているが、それに伴って浮上型の薄
膜磁気ヘッドの高記録密度化がはかられ、トラック幅や
ギャップ長の狭小化、及び低インダクタンス化などが行
なわれている。磁気ヘッドが小型になり起磁力が小さく
なってくると記録効率や再生効率を少しでも上げること
が磁気ヘッドを高性能化することにつながる。記録効率
や再生効率を上げるために磁気コアである上部磁性層,
下部磁性層を各々2層で形成することが行なわれてい
る。
【0003】以下に従来の薄膜磁気ヘッドについて説明
する。図7ないし図9に示すように、空気ベアリング面
2を形設したスライダ1には、磁気コア5に連通したコ
イル4と、コイル4にリード線をつなぐためのパッド3
からなる素子部が配設されている。
【0004】素子部は、基板6に被着された非磁性層2
1の上に被着された下地膜23を介して1層目の下部磁
性層24とその上に面積の小さい2層目の下部磁性層2
5が形成され、その上に所定形状に被着された非磁性層
26を介して、絶縁層16とコイル17が層状に形成さ
れ、その上面に2つの上部磁性層18,19が被着形成
され、最後に図示していないがアルミナなどの保護膜を
形成した後、所定形状に表面をラップ加工した構成であ
る。
【0005】図9において、Pはギャップデプス端部
(以下アペックスという)の位置を表し、寸法D4は2
層目の下部磁性層25のアペックスPに向かっている先
端からアペックスPまでの距離であり、寸法L2は2層
目の下部磁性層25の上面のエッジから1層目の上部磁
性層18までの距離である。寸法D4と寸法L2は共に
上部磁性層と下部磁性層間の漏れパーミアンスに影響を
与える。
【0006】磁気ヘッドの記録密度を向上するための手
段の1つとして小型化が行なわれるが、起磁力が低下す
るため磁気コアの形状を変えて記録効率や再生効率を上
げることが高性能化のためには必要であり、図10に示
すように、ギャップ近傍の磁束を効率良く絞り込み記録
効率を向上させるために、基板6に溝部を設けて、上部
磁性層と下部磁性層間の漏れパーミアンスが極力少なく
なるように対向する磁性層間隔をひろげることが行なわ
れている。
【0007】寸法D7は2層目の下部磁性層25のアペ
ックスPに向かっている先端からアペックスPまでの距
離であり、寸法D5はアペックスPから段差がはじまる
1層目の下部磁性層24のエッジまでの距離であり、寸
法D6は寸法D7から寸法D5を引いた距離である。ま
た、寸法L3は1層目の下部磁性層24の上面のエッジ
から1層目の上部磁性層18までの距離である。
【0008】寸法D5や寸法D7を変えることにより記
録効率を変えることができる。2層目の下部磁性層25
の形成領域を決定するマスクのアライメント精度と2層
目の下部磁性層25の膜厚が2層目の下部磁性層25上
面のエッジ点Eの位置を決めるが、マスクのアライメン
ト精度は1ミクロン程度であり寸法D5が通常数ミクロ
ン程度であることを考えると10%以上のばらつきを持
つので記録効率に影響を与えることになる。
【0009】以下に従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法に
ついて説明する。まず図11に示すように、アルチック
やフェライト製の基板6の全面にアルミナなどの非磁性
層21をスパッタ法にて被着しラップ加工して平坦化及
び研磨を行なった後、レジストマスク22を用いてイオ
ンミーリング法によりエッチングして基板6に溝部を形
成する。次に、図12に示すように、レジストマスク2
2を除去した後、基板6の非磁性層21の全面にめっき
法で形成するための電極となるパーマロイの下地膜23
を被着し、1層目の下部磁性層24をめっき法にて形成
する。次に、図13に示すように、2層目の下部磁性層
25の形成領域をレジストマスク20で決定してから下
部磁性層25をめっき法にて被着形成する。次に、図1
4に示すように、レジストマスク20を除去し、不要な
下地膜23を除去した後、基板6の全面にアルミナなど
の非磁性層26を被着形成し、それからコイル17と磁
気コアを絶縁するための絶縁層16をフォトレジストな
どで形成した後、コイル17を形成する工程を2回経た
後、再びコイル17と磁気コアを絶縁するため絶縁層1
6をフォトレジストなどで形成させる。
【0010】次に、2つの上部磁性層18,19をめっ
き法にて被着形成して、図9に示した状態とする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成及び方法では、2層目の下部磁性層25をアペ
ックスPに近付けようとすると近付ける距離に応じて2
層目の下部磁性層25の膜厚を減らしていかないと、2
層目の下部磁性層25の上面のエッジ点Eはアペックス
Pの角度θより内側に入ってしまい、1層目の上部磁性
層18との間の漏れパーミアンスが大きくなり記録効率
を低下させるという問題点、また、基板6に設ける溝部
の深さが数ミクロン程度のとき、イオンミーリング法に
より溝底部をエッチングするときのレジストマスク22
の底部側面に図11に示すように再付着層21aが発生
したり、溝底部の面粗さが悪くなって下部磁性膜の透磁
率を低下させるという問題点を有していた。
【0012】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、上部磁性層と下部磁性層の間の漏れパーミアンスが
少なく、記録効率を低下させず、かつ下部磁性層の透磁
率の低下を防止できる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を解決するため
に本発明の薄膜磁気ヘッド及びその製造方法は、基板の
ギャップデプス近辺に段差を形設した非磁性層の溝部
に、膜厚が非磁性層の段差の厚さより小さく、面積が2
層目の下部磁性層より小さい1層目の下部磁性層と、そ
の上に下地層を介して配設した2層目の下部磁性層を備
えた構成及び下部磁性層の被着形成前にギャップデプス
近傍となる部分にアルミナなどの非磁性層を被着させた
後、下部磁性層の面積の小さい層を先に形成する方法と
したものである。
【0014】
【作用】この構成及び方法において、2層目の下部磁性
層からアペックスPまでの距離や、段差がはじまるエッ
ジから2層目の下部磁性層までの距離を精度良く制御で
きることとなる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0016】本発明の一実施例を示す図1ないし図6で
は、前述の従来例について説明した構成部分と同じ部分
については、同一符号を付しその説明を省略する。
【0017】図1に示すように、素子部は、基板6に被
着された非磁性層7の上にギャップデプス近辺に、膜厚
2が1層目の下部磁性層12の膜厚T1より大きい非磁
性層10で段差を形設し、その溝部に下地層8を介して
面積の小さい1層目の下部磁性層12と、その上に下地
層13を介して2層目の下部磁性層14を形設し、その
上に所定形状に被着された非磁性層15を介して、前述
従来例と同様に絶縁層16とコイル17と2つの上部磁
性層18,19と保護膜(図示せず)を形設した構成で
ある。
【0018】以下本発明の一実施例の薄膜磁気ヘッドの
製造方法について説明する。まず、図2に示すように基
板6の全面にアルミナなどの非磁性層7を被着し平坦化
のためのラップ加工を行なった後、電極となるパーマロ
イなどの膜厚が0.1ミクロン程度の下地層8をスパッ
タ法で全面に被着し、レジストマスク9を用いて下地層
8の形成領域を決めてから、イオンミーリング法などで
エッチングして不要個所の下地層8を除去する。次に、
図3に示すように、段差を作るための非磁性層10をリ
フトオフ法で形成するためのレジストマスク11を形成
し、非磁性層10を全面に被着する。このとき、レジス
トマスク11が下地層8のエッジにかかる重なり分の寸
法はD2であり、アライメントの精度からいっても1ミ
クロン程度である。次に、レジストマスク11を除去
し、図4に示すように、膜厚T1の1層目の下部磁性層
12をめっき法にて形成する。このとき膜厚T1は非磁
性層10の膜厚T2以下であり、記録効率を設定する際
のパラメーターの1つとなる。寸法D3は段差の底部の
鈍角の先端部分から1層目の下部磁性層12の段差上の
エッジまでの水平方向の距離を表す。この数値はフロン
トギャップ周辺の記録磁界の飽和の程度を制御するパラ
メーターとなる。次に、図5に示すように、2層目の下
部磁性層14を被着形成するための電極となる下地層1
3を全面に形成してから、2層目の下部磁性層14を形
成する領域を決めるためのレジストマスクを形成し、め
っき法にて2層目の下部磁性層14を被着形成した後、
レジストマスクを除去し余分な下地層13をイオンミー
リング法でエッチングしてからアルミナなどの非磁性層
15を被着する。このとき、2層構成の下部磁性層1
2,14はフロントギャップ周辺の記録磁界の飽和が効
率良く行なわれるように膜厚や寸法D1,寸法D2の機
械的寸法が設定される。
【0019】前述の従来例では2層目の下部磁性層25
の形成領域を決定するマスクのアライメント精度と2層
目の下部磁性層25の膜厚が2層目の下部磁性層25上
面のエッジ点Eの位置を決めたが、本実施例では下地層
8の膜厚は0.2ミクロン程度であり、アライメント精
度が同等であることを考えても寸法D2が記録効率に与
える影響は従来例に比べて少なくなる。
【0020】また、前述の従来例では寸法D6を短くし
て2層目の下部磁性層25をアペックスPに近付けよう
とすると、マスクのアライメント誤差の問題と、近付け
る距離に応じて2層目の下部磁性層25の膜厚を減らし
ていかなければならないという問題を同時にふくんでい
たが、本実施例では寸法D1は1層目の下部磁性層12
の膜厚T1により制御されるため、マスクのアライメン
ト誤差の問題と切り離して考えることができ、かつ前述
の従来例のように2層目の下部磁性層14と1層目の上
部磁性層18の距離が部分的に近付くことがないので記
録効率は劣化しなくなる。
【0021】次に、図6に示すように、前述の従来例と
同様にコイル17と磁気コアを絶縁するための絶縁層1
6をフォトレジストなどで形成した後、コイル17を形
成する工程を2回経た後、再びコイル17と磁気コアを
絶縁するための絶縁層16をフォトレジストなどで形成
する。次に、2層の上部磁性層18,19をめっき法に
て図1に示した状態とする。
【0022】以上のように本実施例によれば、機械的寸
法が記録効率に大きな影響を及ぼす、2層目の下部磁性
層14からアペックスPまでの距離や、段差がはじまる
エッジから2層目の下部磁性層14までの距離などの寸
法を容易に制御でき、マスクのアライメント誤差による
影響を極力省くことができるため、従来の薄膜磁気ヘッ
ドに比べて上部磁性層と下部磁性層の間の漏れパーミア
ンスが少なく、記録効率を低下させないようにできる。
【0023】また、従来の薄膜磁気ヘッドのように基板
6に溝を設けるときに、イオンミーリング法を用いなく
てもすむので再付着は全く発生せず、またその溝の底部
の面粗さがラッピングによる平坦化時よりも悪くならな
いので下部磁性層の透磁率の低下を防止することがで
き、その設計時のマージンを大きくとることのできる2
層構造の下部磁性層を容易に形成することができる。
【0024】なお、下部磁性層は3層以上であっても同
じような効果がある。
【0025】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明は、基板のギャップデプス近辺に段差を形設し
た非磁性層の溝部に、膜厚が非磁性層の段差の厚さより
小さく、面積が2層目の下部磁性層より小さい1層目の
下部磁性層と、その上に下地層を介して配設した2層目
の下部磁性層を備えた構成及び下部磁性層の被着形成前
にギャップデプス近傍となる部分にアルミナなどの非磁
性層を被着させた後、下部磁性層の面積の小さい層を先
に形成する方法により、上部磁性層と下部磁性層の間の
漏れパーミアンスが少なく、記録効率を低下させず、か
つ下部磁性層の透磁率の低下を防止できる優れた薄膜磁
気ヘッド及びその製造方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の薄膜磁気ヘッドの素子部を
保護膜を欠載して示した断面略図
【図2】同薄膜磁気ヘッドの製造方法の素子部の主要工
程中の第1の工程の断面略図
【図3】同第2の工程の断面略図
【図4】同第3の工程の断面略図
【図5】同第4の工程の断面略図
【図6】同第5の工程の断面略図
【図7】薄膜磁気ヘッドの素子部の保護膜を欠載して示
した概略斜視図
【図8】図7のA部の正面略図
【図9】図8のB−B′断面略図
【図10】従来の他の薄膜磁気ヘッドの素子部の保護膜
を欠載して示した断面略図
【図11】同薄膜磁気ヘッドの製造方法の素子部の主要
工程中の第1の工程の断面略図
【図12】同第2の工程の断面略図
【図13】同第3の工程の断面略図
【図14】同第4の工程の断面略図
【符号の説明】
6 基板 7,10 非磁性層 12 1層目の下部磁性層 13 下地層 14 2層目の下部磁性層 17 コイル 18,19 上部磁性層 P ギャップデプス端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形設した非磁性層,2層以上の
    下部磁性層,コイル,絶縁層及び上部磁性層を備えた薄
    膜磁気ヘッドであって、ギャップデプス近傍に段差を形
    設した前記非磁性層の溝部に形設した膜厚が前記非磁性
    層の厚さより小さく、かつ面積が2層目の下部磁性層よ
    り小さい1層目の下部磁性層と、その上に下地層を介し
    て形設した前記2層目の下部磁性層を設けた薄膜磁気ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】 下部磁性層の形成前にギャップデプス近
    傍となる部分に非磁性層を被着させた後、1層目の下部
    磁性層を形成する請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
JP23339892A 1992-09-01 1992-09-01 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 Pending JPH0684135A (ja)

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