JP2001351204A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法Info
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Abstract
供する。 【解決手段】 薄膜磁気ヘッドの構造において、上部ポ
ールチップ25aの厚みLT (μm)と、上部ヨーク2
5cの前側の端縁面31の位置からエアベアリング面2
0の位置までの距離LD (μm)とが、LD ≧LT −
2.0(μm)(L D ≧0,LT >0)の関係を満たす
ようにする。このような構造的特徴を有する薄膜磁気ヘ
ッドでは、記録特性に影響する上記の厚みLT および距
離LD が最適化されることとなるので、特に、記録時に
おけるサイドイレーズの発生を抑制することができる。
Description
み用の誘導型磁気変換素子を有する薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法に関する。
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型
磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵
抗(以下、MR(Magneto Resistive )と記す。)素子
を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気
ヘッドが広く用いられている。
ドの性能向上も求められている。記録ヘッドの性能を決
定する要因としては、スロートハイト(Throat Height
:TH)がある。スロートハイトは、磁気記録媒体
(以下、単に「記録媒体」という。)に対向する記録ヘ
ッド面であるエアベアリング面から、磁束発生用の薄膜
コイルを電気的に分離する絶縁層のエッジまでの磁極部
分の長さをいう。記録ヘッドの性能向上のためには、ス
ロートハイトの最適化が望まれている。このスロートハ
イトは、エアベアリング面の加工の際の研磨量によって
制御される。
めるには、記録時における記録媒体上の書きこみ幅(記
録トラック幅)を微細化し、記録トラック密度を上げる
必要がある。このためには、記録ヘッドにおける磁極部
分のエアベアリング面での幅(磁極幅)を数ミクロンか
らサブミクロンオーダーまで狭くした狭トラック構造の
記録ヘッドを実現する必要がある。このような磁極部分
の狭トラック構造を実現するための手段としては、高精
度な微細加工を可能とする半導体加工技術が広く利用さ
れている。現在、サブミクロンオーダーに至る極微細な
加工を可能とするために、種々の努力がなされている。
磁極部分の極微細化が可能となり、またその加工精度が
向上したとしても、高密度記録の達成のためには、その
他の要因を解決する必要がある。
サイドイレーズの発生やオーバーライト特性の低下など
がある。ここで、「サイドイレーズ」とは、指定された
記録トラックへの書き込み動作によって、その指定され
た記録トラック領域以外の隣接する領域にまで書き込み
がされてしまい、この隣接する領域に既に記録されてい
る磁気情報が磁気的に上書きされて消滅してしまう現象
をいう。また、「オーバーライト特性」とは、既存の磁
気情報の上に新たな磁気情報を上書きすることによって
記録媒体上の磁気情報を更新する磁気的な重ね書き込み
特性をいう。これらのサイドイレーズの発生やオーバー
ライト特性の低下は、いずれも薄膜磁気ヘッドの記録特
性を大きく低下させるものであり、特に、これらの不具
合の発生傾向は、記録トラックが狭小化されるにつれて
より顕著となる。これらのことから、薄膜磁気ヘッドの
磁極幅の狭小化による記録トラック密度の増大にともな
い、上記の不具合に対する早急な改善が必要とされてい
る。
ので、その目的は、磁極幅を狭小化した場合においても
良好な記録特性を得ることができる薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法を提供することにある。
は、記録媒体に対向する記録媒体対向面に近い側の一部
に、ギャップ層を介して対向する2つの磁極を含む、互
いに磁気的に連結された2つの磁性層と、2つの磁性層
の間に絶縁層を介して配設された薄膜コイル部とを有す
ると共に、2つの磁性層のうちの少なくとも一方の磁性
層が、記録媒体対向面からこの面と離れる方向に延在す
ると共に記録媒体の記録トラック幅を規定する一定幅部
分を有する第1の磁性層部分と、薄膜コイル部の配設領
域を覆うと共に第1の磁性層部分の一部と部分的にオー
バーラップして磁気的に連結された第2の磁性層部分と
を有する薄膜磁気ヘッドであって、第2の磁性層部分の
最も記録媒体対向面に近い側の端縁の位置から記録媒体
対向面の位置までの距離L D (μm)と、第1の磁性層
部分のうちの記録媒体対向面に露出している部分の厚み
LT (μm)とが、LD ≧LT −2.0(μm)の関係
を満たすようにしたものである。
層部分の一定幅部分によって記録媒体の記録トラック幅
が規定される。第2の磁性層部分は、第1の磁性層部分
の一部と部分的にオーバーラップするように配置され、
両者は磁気的に連結される。
録媒体に対向する記録媒体対向面に近い側の一部に、ギ
ャップ層を介して対向する2つの磁極を含む、互いに磁
気的に連結された2つの磁性層と、2つの磁性層の間に
絶縁層を介して配設された薄膜コイル部とを有すると共
に、2つの磁性層のうちの少なくとも一方の磁性層が、
記録媒体対向面からこの面と離れる方向に延在すると共
に記録媒体の記録トラック幅を規定する一定幅部分を有
する第1の磁性層部分と、薄膜コイル部の配設領域を覆
うと共に第1の磁性層部分の一部と部分的にオーバーラ
ップして磁気的に連結された第2の磁性層部分とを有す
る薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、第2の磁性層部
分の最も記録媒体対向面に近い側の端縁の位置から記録
媒体対向面の位置までの距離LD (μm)と第1の磁性
層部分のうちの記録媒体対向面に露出している部分の厚
みLT (μm)とがLD ≧LT −2.0(μm)の関係
を満たすこととなるように、第1の磁性層部分および第
2の磁性層部分を形成するようにしたものである。
法では、一方の磁性層の構成材料の飽和磁束密度をBs
としたとき、厚みLT の最小値LTminがLTmin=−0.
5Bs+1.5の関係を満たし、距離LD の最大値L
DmaxがLDmax=0.5Bs+3.0の関係を満たすのが
好ましい。
製造方法では、一方の磁性層が、ニッケル鉄合金を含む
材料からなるようにしてもよいし、または窒化鉄を含む
材料からなるようにしてもよい。前者の場合には、距離
LD が0≦LD <3.5(μm)の範囲内であり、かつ
厚みLT が1.0(μm)<LT ≦3.5(μm)の範
囲内であるようにするのが好適であり、後者の場合に
は、距離LD が0≦LD<4.0(μm)の範囲内であ
り、かつ厚みLT が0.5(μm)<LT ≦3.5(μ
m)の範囲内であるようにするのが好適である。さら
に、前者の場合には、厚みLT が1.0(μm)<LT
<3.5(μm)の範囲内であるようにするのがより好
適であり、後者の場合には、厚みLT が0.5(μm)
<LT <3.5(μm)の範囲内であるようにするのが
より好適である。
て、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法としての複
合型薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。な
お、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドは、本実施の形
態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法によって具現化され
るので、以下併せて説明する。図1〜図6において、
(A)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(B)
は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示してい
る。
けるX軸方向を「幅(または幅方向)」、Y軸方向を
「長さ(または長さ方向)」、Z軸方向を「厚み(また
は厚み方向)」と表記すると共に、Y軸方向のうちのエ
アベアリング面20側(または後工程においてエアベア
リング面20となる側)を「前側(または前方」、その
反対側を「後側(または後方)」と表記するものとす
る。なお、図7以降の説明においても、上記と同様の表
記内容とする。
態に係る製造方法では、まず、図1に示したように、例
えばアルティック(Al2 O3 ・TiC)からなる基板
1上に、例えば酸化アルミニウム(Al2 O3 ;以下、
単に「アルミナ」という。)よりなる絶縁層2を、約3
〜5μm程度の厚みで堆積する。次に、絶縁層2上に、
フォトリソグラフィ工程およびめっき法を用いて、例え
ばニッケル鉄合金(NiFe:以下、単に「パーマロイ
(商品名)」という。)を約2μmの厚みで選択的に形
成して、再生ヘッド用の下部シールド層3を形成する。
層3上に、例えばアルミナを約20〜100nmの厚み
でスパッタ堆積し、シールドギャップ膜4を形成する。
次に、シールドギャップ膜4上に、再生ヘッド部の要部
であるMR素子を構成するためのMR膜5を形成し、高
精度のフォトリソグラフィで所望の形状とする。次に、
MR膜5の両側に、このMR膜5と電気的に接続する引
き出し電極層としてのリード層(図示せず)を形成した
のち、このリード層、シールドギャップ膜4およびMR
膜5上に、シールドギャップ膜6を形成して、MR膜5
をシールドギャップ膜4,6内に埋設する。次に、シー
ルドギャップ膜6上に、例えばパーマロイよりなる上部
シールド兼下部磁極(以下、単に「下部磁極」とい
う。)7を、例えば電解めっき法により、約3〜4μm
の厚みで選択的に形成する。
ばアルミナよりなる絶縁膜を形成したのち、下部磁極7
が露出するまで絶縁膜の表面を例えばCMP(化学機械
研磨)法によって研磨して、全体を平坦化する。
ばアルミナからなる記録ギャップ層8を約150〜30
0nmの厚みに形成する。このとき、記録ギャップ層8
には、下部磁極7と後工程において形成される上部磁極
25(上部ポールチップ25a,磁路形成パターン25
b,上部ヨーク25c)とが接続されるようにするため
の開口部8bを形成しておく。ここで、上記の記録ギャ
ップ層8が、本発明における「ギャップ層」の一具体例
に対応する。
層8上に、例えば電解めっき法により、例えば銅(C
u)よりなる誘導型の記録ヘッド用の第1層目の薄膜コ
イル11を約2〜3μmの厚みに形成する。この薄膜コ
イル11は、例えば後述する図7に示したような渦巻状
の平面構造を有するものである。なお、図2では、薄膜
コイル11の一部分のみを図示している。薄膜コイル1
1を形成する際には、同時に、例えば、その内側の終端
部(以下、単に「内終端部」という。)における記録ギ
ャップ層8上に、コイル接続部11dを薄膜コイル11
と一体に形成する。このコイル接続部11dは、薄膜コ
イル11と後工程において形成される接続中間パターン
25d(図3(A))とを電気的に接続させるためのも
のである。
1およびその周辺の記録ギャップ層8を覆うようにし
て、加熱により流動性を示す材料、例えばフォトレジス
トなどの有機絶縁材料を用いて、絶縁膜12を高精度の
フォトリソグラフィ処理により所定のパターンとなるよ
うに形成する。絶縁膜12を形成する際には、フォトレ
ジストに対して例えば200°C程度の温度で加熱処理
を施すようにする。この加熱処理により、絶縁膜12の
端縁近傍は斜面をなすこととなる。この絶縁膜12は、
後述するスロートハイトTHを決定するためのスロート
ハイトゼロ位置(TH0位置)を規定すると共に、薄膜
コイル11のターン(巻線)間のギャップを埋め込むた
めのものである。絶縁膜12を形成する際には、記録ギ
ャップ層8の開口部8bが絶縁膜12によって覆われな
いようにする。なお、絶縁膜12の最も前側の端縁(以
下、「最前端」という。)は、図3に示したように、M
R膜5の最も後側の端縁(以下、「最後端」という。)
に対応する位置よりも後方にずれて位置するようにして
もよいし、または前方にずれて位置するようにしてもよ
い。もちろん、絶縁膜12の最前端位置とMR膜5の最
後端の位置とを一致させるようにしてもよい。
前側の斜面領域(図中の左方斜面)から後工程において
エアベアリング面20となる側(図中左側)にかけての
記録ギャップ層8の領域に、フレームめっき法により、
上部磁極25の一部を構成することとなる上部ポールチ
ップ25aを所定の厚みで選択的に形成する。このとき
の「所定の厚み」としては、例えば、上部ポールチップ
25aの最終的な厚みLT (単位μm;図8参照)+2
μm程度とするのが好適である。これは、後工程におい
て上部ポールチップ25aの表面近傍をイオンミリング
等を用いてエッチングしたり、CMP法を用いて研磨す
る場合における上部ポールチップ25aの膜減りを考慮
したものである。この上部ポールチップ25aの厚みL
T については後述する。この上部ポールチップ25a
は、例えば後述する図7に示したような平面形状を有す
るものであり、先端部25a(1) および中間部25a
(2) を含んでいる。この上部ポールチップ25aの形状
的特徴については後述する。上部ポールチップ25aを
形成する際には、同時に、開口部8bに上部磁極25の
一部を構成することとなる磁路形成パターン25bを形
成すると共に、コイル接続部11d上に接続中間パター
ン25dを形成する。この接続中間パターン25dは、
コイル接続部11dと後工程において形成されるコイル
接続部21dとを電気的に接続させるためのものであ
る。このとき、薄膜コイル11は絶縁膜12に覆われて
いるので、後述する上部ポールチップ25a等を形成す
るためのフレームめっき工程での液浴処理等によって薄
膜コイル11が破損することが回避されることとなる。
なお、上部ポールチップ25aの形成材料については後
述する。ここで、上記の上部ポールチップ25aが、本
発明における「第1の磁性層部分」の一具体例に対応す
る。
プ25aを形成する場合には、以下のような手順で行
う。すなわち、まず、上部ポールチップ25a等の配設
領域における下地上に、全体的に、例えばパーマロイよ
りなる薄い電極膜を、例えばスパッタリングによって形
成する。次に、この電極膜上にフォトレジストを塗布し
てフォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィ工程
によりフォトレジスト膜を所望の形状にパターニングし
て、上部ポールチップ25aを形成するためのフレーム
(外枠)となるフォトレジストパターンを形成する。最
後に、先に形成した電極膜をシード層とすると共にフォ
トレジストパターンをマスクとして、めっき膜を選択的
に成長させる電解めっき法によって上部ポールチップ2
5aを形成する。
ば、イオンミリングによるドライエッチングおよび塩素
系ガス(Cl2 ,CF4 ,BCl2 ,SF6 等)を使用
したリアクティブイオンエッチング(Reactive Ion Etc
hing)によるドライエッチングにより、上部ポールチッ
プ25aをマスクとして、その周辺の記録ギャップ層8
および下部磁極7を自己整合的に約0.5μm程度エッ
チングして、トリム構造を有する磁極部分50を形成す
る。この磁極部分50は、上部ポールチップ25aのう
ちの先端部25a(1) 、下部磁極7のうちの先端部25
a(1) に対応する部分(7F)および双方に挟まれた記
録ギャップ層8の一部によって構成され、これらの各部
位は互いにほぼ同一の幅を有している。
絶縁材料、例えばアルミナを用いて絶縁膜26を3〜4
μm程度の厚みで形成したのち、例えばCMP法により
全体を研磨して平坦化し、上部ポールチップ25a、磁
路形成パターン25bおよび接続中間パターン25dを
露出させる。この研磨処理により、上部ポールチップ2
5aの厚みはLT (単位μm;図8参照)となる。
絶縁膜26上に、第1層目の薄膜コイル11を形成した
場合と同様の工程の電解めっき法により、例えば銅(C
u)よりなる第2層目の薄膜コイル21を約2〜3μm
の厚みで形成する。この薄膜コイル21は、薄膜コイル
11と同様の平面形状を有するものである。薄膜コイル
21を形成する際には、同時に、例えば、その内終端部
における接続中間パターン25d上に、コイル接続部2
1dを薄膜コイル21と一体に形成する。薄膜コイル1
1と薄膜コイル21とは、コイル接続部11d、接続中
間パターン25dおよびコイル接続部21dを介して電
気的に接続される。ここで、上記の薄膜コイル11およ
び薄膜コイル21が、本発明における「薄膜コイル部」
の一具体例に対応する。
12と同様の材料および形成方法(加熱処理を含む。)
を用いて、薄膜コイル21およびその周辺の絶縁膜26
を覆うように絶縁膜22を選択的に形成する。このと
き、同時に、コイル接続部21dおよびその周辺の絶縁
膜26上にも絶縁膜22を形成する。絶縁膜22の端縁
近傍もまた、絶縁膜12の場合と同様に斜面をなすこと
となる。なお、絶縁膜22を形成する際には、磁路形成
パターン25bの露出面が絶縁膜22によって覆われな
いようにする。ここで、上記の絶縁膜12、絶縁膜26
および絶縁膜22が、本発明における「絶縁層」の一具
体例に対応する。
1,21の上方を覆うようにして、上部磁極25の一部
を構成することとなる上部ヨーク25cを約3〜5μm
の厚みで選択的に形成する。この上部ヨーク25cは、
例えば後述する図7に示したような平面形状を有するも
のである。上部ヨーク25cを形成する際には、その最
前端(端縁面31;図7,図8参照)の位置が、後工程
において形成されることとなるエアベアリング面20の
位置から距離LD (単位μm;図8参照)だけ後方にず
れるようにする。この上部ヨーク25cの配設領域を決
定する距離LDについては後述する。なお、図6では、
上部ヨーク25cの最前端(端縁面31)の位置を絶縁
膜12の最前端の位置(スロートハイトゼロ位置)に一
致させた場合を示しているが、これに限られるものでは
ない。上部ヨーク25cは、その後方部分において、開
口部8bに設けられた磁路形成パターン25bを介して
下部磁極7と磁気的に連結されると共に、その前方部分
において、上部ポールチップ25aとも磁気的に連結さ
れる。上部ヨーク25cは、例えば、上部ポールチップ
25aおよび磁路形成パターン25bと同様の材質から
なるものである。ここで、上記の上部ヨーク25cが、
本発明における「第2の磁性層部分」の一具体例に対応
し、上記の上部磁極25(上部ポールチップ25a,磁
路形成パターン25b,上部ヨーク25c)が、本発明
における「2つの磁性層のうちの一方の磁性層」の一具
体例に対応する。
うに、例えばアルミナよりなるオーバーコート層27を
形成する。最後に、機械加工や研磨工程により記録ヘッ
ドおよび再生ヘッドのエアベアリング面20を形成する
ことにより、薄膜磁気ヘッドが完成する。
び図7を参照して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
の構造について説明する。
ドの製造方法により製造された薄膜磁気ヘッドの平面構
造の概略を表すものである。なお、図7では、絶縁膜2
2,26およびオーバーコート層27等の図示を省略し
ている。また、薄膜コイル11,21については、その
最外周部分のみを図示し、絶縁膜12についても、その
最外端のみを図示している。なお、図6(A)は、図7
におけるVIA−VIA線に沿った矢視断面に相当す
る。
の位置は、スロートハイト(TH)を決定する際の基準
となる位置、すなわちスロートハイトゼロ位置(以下、
「TH0位置」と表記する。)である。このスロートハ
イト(TH)は、磁束発生用の薄膜コイル11,21を
他の部分から電気的に分離する絶縁層(絶縁膜12,2
2,26)の最もエアベアリング面20に近い端縁の位
置、すなわち絶縁膜12の最前端の位置(TH0位置)
からエアベアリング面20の位置までの長さとして規定
される。
a、磁路形成パターン25bおよび上部ヨーク25cを
含んでいる。すなわち、上部磁極25は、分割して形成
された上記の各部位の集合体である。
形状を有するものであり、その幅はエアベアリング面2
0に近づくにつれて徐々に狭まるようになっている。上
部ヨーク25cの前側の端縁の幅は、後述する上部ポー
ルチップ25aの中間部25a(2) の幅よりも大きくな
っている。ただし、必ずしもこのような場合に限らず、
例えば前者の幅が後者の幅よりも小さくなるようにして
もよい。上部ヨーク25cの側縁がエアベアリング面2
0と平行な面に対してなす角度αは、例えば20度〜6
0度程度の範囲内であることが好ましい。上部ヨーク2
5cの前側の端縁面31の位置は、例えば、TH0位置
と一致している。ただし、必ずしもこのような場合に限
らず、例えば、端縁面31の位置がTH0位置に対して
前後にずれるようにしてもよい。
形状からなる平面形状を有するものであり、エアベアリ
ング面20から順に先端部25a(1) および中間部25
a(2) を含んでいる。先端部25a(1) は、その長さ方
向において一定な幅を有し、この幅は記録媒体上の記録
トラック幅を規定するものである。中間部25a(2)の
後方部分は先端部25a(1) の幅よりも大きな一定幅を
有し、前方部分はエアベアリング面20に近づくにつれ
て徐々に狭まるようになっている。先端部25a(1) と
中間部25a(2) との連結部において、中間部25a
(2) の前方部分の外縁がエアベアリング面20に平行な
面に対してなす角度βは、例えば45度程度である。先
端部25a(1) と中間部25a(2) との連結部の位置
は、例えばTH0位置と一致している。ただし、必ずし
もこのような場合に限らず、例えば、両者の連結部の位
置がTH0位置に対して前後にずれるようにしてもよ
い。上部ヨーク25cおよび上部ポールチップ25aの
各幅方向の中心は互いに一致している。
上部ヨーク25cの前側の一部は、上部ポールチップ2
5aの中間部25a(2) と部分的にオーバーラップして
磁気的に連結されている。また、上部ヨーク25cは、
開口部8bにおいて磁路形成パターン25bを介して下
部磁極7とも磁気的に連結されている。
渦巻状の平面形状を有する巻線体である。両者は、それ
ぞれの内終端部においてコイル接続部11d、接続中間
パターン25dおよびコイル接続部21dを介して電気
的に接続されている。両者の外終端11xおよび21x
は図示しない外部回路に接続されており、この外部回路
によって薄膜コイル11および薄膜コイル21を通電さ
せることができるようになっている。
ルチップ25aの先端部25a(1)は平坦な記録ギャッ
プ層8上に延在し、中間部25a(2) は絶縁膜12の前
側の斜面上に延在している。
照して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの作用につ
いて説明する。図8において、(B)は完成した薄膜磁
気ヘッドの要部の平面構造を表し、(A)は(B)にお
けるVIIIA−VIIIA線に沿った矢視断面構造を
表すものである。なお、図8において、(A)ではオー
バーコート層27の図示を省略し、(B)では上部ポー
ルチップ25aおよび上部ヨーク25c以外の図示を省
略している。図8(A),(B)において、図6および
図7に示した構成要素と同一部分には同一の符号を付す
ものとする。
8(A)に示したように、記録媒体に情報を記録する記
録ヘッド部100Aと、記録媒体に記録された情報を再
生する再生ヘッド部100Bとが一体となって構成され
た複合型薄膜磁気ヘッドである。以下では、まず、薄膜
磁気ヘッドの基本的動作、すなわち、記録ヘッド部10
0Aによる記録媒体への情報の記録動作および再生ヘッ
ド部100Bによる記録媒体からの情報の再生動作につ
いて簡単に説明する。
じて記録ヘッド部100Aの薄膜コイル11, 21に電
流が流れると、これに応じて磁束が発生する。このとき
発生した磁束は、上部ヨーク25c内を前方へ向かって
伝搬し、上部ヨーク25cと磁気的に連結されている上
部ポールチップ25aの中間部25a(2) を経由して先
端部25a(1) へ伝搬する。先端部25a(1) へ伝搬し
た磁束は、さらにそのエアベアリング面20側の先端部
分に到達し、記録ギャップ層8近傍の外部に記録用の信
号磁界を発生させる。この信号磁界により、磁気記録媒
体を部分的に磁化して、情報を記録することができる。
このような記録動作を行う薄膜磁気ヘッドにおいて、優
れたオーバーライト特性を確保するためには、薄膜コイ
ル11,21で発生した磁束を、円滑かつ十分に先端部
25a(1) の先端部分まで供給することが必要である。
00BのMR膜5にセンス電流を流す。MR膜5の抵抗
値は、磁気記録媒体からの再生信号磁界に応じて変化す
るので、その抵抗変化をセンス電流の変化によって検出
することにより、磁気記録媒体に記録されている情報を
読み出すことができる。
磁束の伝搬経路を構成する上部ヨーク25c、中間部2
5a(2) および先端部25a(1) の幅を段階的に狭める
ことにより、上記の各部位の内部に収容できる磁束の許
容量、すなわち磁気ボリュームを段階的に減少させるよ
うにしている。このため、薄膜コイル11,21で発生
した磁束は、上記の各部位を伝搬するにつれて、各部位
の磁気ボリュームの減少に応じて段階的に集束され、伝
搬途中で飽和することなく先端部25a(1) の先端面2
5yまで到達することとなる。このような磁束の伝搬経
路を構成する各部位の磁気ボリュームの適正化は、オー
バーライト特性を向上させるための重要な観点のひとつ
である。
る薄膜磁気ヘッドの構造と記録特性との特徴的な関係に
ついて説明する。
25aの厚みLT (以下、単に「厚みLT 」ともい
う。)および上部ヨーク25cの前側の端縁面31の位
置からエアベアリング面20の位置までの距離LD (以
下、単に「距離LD 」ともいう。)が薄膜磁気ヘッドの
サイドイレーズ特性およびオーバーライト特性に対して
及ぼす影響について順に説明する。
25aの配設位置と、上部ポールチップ25aの先端部
25a(1) および中間部25a(2) の双方の幅方向およ
び長さ方向の寸法とを固定しつつ、厚みLT および距離
LD の双方を変化させた場合について説明する。
レーズ特性との関係について説明する。
極部分50の先端面領域と磁気ディスクなどの記録媒体
のトラック領域との位置関係を表すものであり、特に、
厚みLT とサイドイレーズ特性との関係を詳細に説明す
るためのものである。両図中の線分S上には、図示しな
いアームが形成されており、このアームは支点Mを中心
に回転可能となっている。アームの先端(支点Mと反対
側の端部)には、薄膜磁気ヘッドが搭載された図示しな
いヘッドスライダが配設されている。アームが回転する
ことによってヘッドスライダが記録媒体上を移動し、薄
膜磁気ヘッドの磁極部分50によって記録媒体上の所定
のトラック領域Tに書き込みが行われるようになってい
る。
意のトラック領域Tを拡大して表したものであり、各ト
ラック領域間には、例えばギャップ領域Gが設けられて
いる。両図では、記録媒体51の外縁およびトラック領
域Tの双方の一部のみを図示している。図中の領域50
Aは、磁極部分50の先端面が位置する領域を表す。
示したように、領域50Aの方向(磁極部分50の厚み
方向)とトラック領域T(例えばT2)の接線方向とが
必ずしも一致しないのが一般的である。厚みLT が大き
く、磁極部分50の先端面が必要以上に厚み方向に拡張
された場合には、図9に示したように、領域50Aが、
トラック領域T2に隣接するトラック領域T1,T3に
まで及んでしまうので、サイドイレーズが生じる。つま
り、サイドイレーズ特性は劣化する。一方、厚みLT が
小さくなると、図10に示したように、領域50Bがト
ラック領域T1,T3まで及ぶことを回避できるので、
サイドイレーズは生じなくなる。つまり、サイドイレー
ズ特性は向上する。
ク25cの前側の端縁面31がエアベアリング面20に
接近する。特に、端縁面31がエアベアリング面20に
近づきすぎた場合には、端縁面31からも記録媒体上に
直接磁束が放出され、この磁束によってサイドイレーズ
が生じる。つまり、サイドイレーズ特性は劣化する。一
方、距離LD が大きくなると、端縁面31からの磁束の
放出は少なくなるので、サイドイレーズ特性は向上す
る。
ライト特性との関係について順に説明する。
(1) の磁気ボリュームが増大し、先端部25a(1) に流
入して先端面25yに到達する磁束量も増大することと
なるので、オーバーライト特性は向上する。一方、厚み
LT が小さくなると、先端部25a(1) の磁気ボリュー
ムが減少し、先端部25a(1) に流入して先端面25y
に到達する磁束量が減少するので、オーバーライト特性
は低下する。
ルチップ25aと上部ヨーク25cとの連結面25xの
面積が減少し、上部ヨーク25cから上部ポールチップ
25aへの磁束の流入が制限されるので、オーバーライ
ト特性は低下する。一方、距離LD が小さくなると、上
部ポールチップ25aと上部ヨーク25cとの連結面2
5xの面積が増大し、上部ヨーク25cから上部ポール
チップ25aに流入する磁束量が増大するので、オーバ
ーライト特性は向上する。
びオーバーライト特性は、それぞれ、厚みLT が大きく
なると劣化および向上し、厚みLT が小さくなると向上
および低下する。また、双方の特性は、それぞれ、距離
LD が大きくなると向上および低下し、距離LD が小さ
くなると劣化および向上する。つまり、双方の特性は、
トレードオフの関係にある。よって、記録時におけるサ
イドイレーズ特性およびオーバーライト特性を共に向上
させるためには、厚みLT および距離LD の双方を最適
化する必要がある。
する。
造方法を用いて、複合型薄膜磁気ヘッドを製造した。上
部ポールチップ25a,磁路形成パターン25b,上部
ヨーク25cの形成材料としてはパーマロイ(Ni:8
0重量%,Fe:20重量%;飽和磁束密度Bs=1.
0T(テスラ))を用いた。上部ポールチップ25aお
よび上部ヨーク25cの平面形状は図8(B)に示した
ものと同様とし、上部ポールチップ25aおよび上部ヨ
ーク25cの各部の寸法を以下のようにした。なお、以
下に示した上部ヨーク25cの長さL3は、図8に示し
た状態、すなわち上部ヨーク25cの前側の端縁面31
の位置をTH0位置に一致させた場合のものである。 先端部25a(1) の幅W1=0.8μm 中間部25a(2) の幅W2=4.0μm 上部ヨーク25cの前側の端縁の幅W31=3.0μm 上部ヨーク25cの後側の端縁の幅W32=30.0μ
m 先端部25a(1) の長さL1=1.5μm 中間部25a(2) の長さL2=3.0μm 上部ヨーク25cの長さL3=30.0μm
25cを形成する際には、図8(A),(B)に示した
上部ポールチップ25aの厚みLT (μm)および上部
ヨーク25cの前側の端縁面31の位置からエアベアリ
ング面20の位置までの距離LD (μm)をそれぞれ変
化させ、両者の組み合わせに係る複数の薄膜磁気ヘッド
を製造した。表1に、製造した薄膜磁気ヘッドにおける
上記の厚みLT および距離LD を示す。表1に示したよ
うに、本実施例では、厚みLT を0.5μm〜3.5μ
mの範囲内において0.5μmずつ変化させると共に、
距離LD を0〜4.0μmの範囲内において0.5μm
ずつ変化させるようにして各薄膜磁気ヘッドを製造し
た。なお、これらの全ての薄膜磁気ヘッドについて、上
部ポールチップ25aおよび上部ヨーク25cの双方の
形状は同様とし、双方以外の構造的特徴もまた同様とし
た。
ず、これらの各薄膜磁気ヘッドを用いてサイドイレーズ
特性を調べた。サイドイレーズ特性の評価としては、あ
らかじめ記録媒体上の所定のトラック領域(以下、「注
目トラック領域」という。)に磁気情報Aを記録してお
き、この注目トラック領域の一方側または他方側のそれ
ぞれの隣接トラック領域に対して、各薄膜磁気ヘッドを
用いて新たな磁気情報Bを記録したときの注目トラック
領域における磁気情報の残存率、すなわち新たな磁気情
報Bを繰り返し約200回程度記録した際に上書き(サ
イドイレーズ)されずに残存した磁気情報Aの割合を測
定した。表1において、厚みLT と距離LD との交差す
る位置に示した数値は、各薄膜磁気ヘッドを用いて上記
の評価を行ったときの残存率(%)である。なお、表1
に示した数値は、注目トラック領域の一方側の隣接トラ
ック領域に新たな磁気情報を記録したときに測定された
残存率および他方側の隣接トラック領域に新たな磁気情
報を記録したときに測定された残存率のうち、数値が低
い方のデータである。
および上部ヨーク25c等の形成材料としてパーマロイ
(Ni:80重量%,Fe:20重量%;Bs=1.0
T)を用いた場合には、表1中において太線で示した範
囲内、すなわち厚みLT と距離LD とが下記の(1)式
の関係を満たすような範囲内において、残存率が実用可
能な水準(90%以上)となるような良好なサイドイレ
ーズ特性を有する薄膜磁気ヘッドが得られることが判っ
た。このような薄膜磁気ヘッドによれば、サイドイレー
ズの発生を抑制した良好な記録を行うことが可能とな
る。なお、下記の(1)式の関係を満たす距離LD およ
び厚みLT の範囲は、図11に示した距離LD および厚
みLT に関する領域図のうち、領域α(領域β,γを含
む,淡い網掛領域)として表される。なお、図11は、
サイドイレーズ特性およびオーバーライト特性に係る距
離LD および厚みLT の範囲を説明するものであり、図
中の「縦軸」は距離LD (μm)を表し、「横軸」は厚
みLT (μm)を表している。
(2)式に示した範囲内であることが好ましい。なぜな
ら、距離LD が上記の上限値よりも大きくなると、連結
面25xの面積が小さくなりすぎることによって上部ヨ
ーク25cから上部ポールチップ25aへの磁束の流入
が制限されてしまい、記録媒体の所望するトラック領域
に対するオーバーライト(重ね書き)が行われなくなっ
てしまうからである。
た範囲内であることが好ましい。なぜなら、厚みLT が
上記の下限値よりも小さくなると、先端部25a(1) の
磁気ボリュームが減少しすぎることによって先端部25
a(1) の先端部分に到達する磁束量が不足してしまい、
記録媒体の所望するトラック領域に対する書き込み能力
が不十分となってしまうからである。また、厚みLT が
上記の上限値より大きくなると、隣接トラック領域への
書き込みが顕著になり、サイドイレーズが発生してしま
うからである。
ーバーライト特性の評価を行った。オーバーライト特性
の評価としては、まず、約20MHz程度の比較的小さ
な周波数によって記録媒体上の所定のトラック領域に磁
気情報Cを記録したのち、この磁気情報Cを再生した。
そして、このときの再生波形を周波数解析(スペクトラ
ム解析)することにより、20MHz帯域の再生出力S
1を測定した。次に、約120MHz程度の比較的大き
な周波数によって磁気情報Cの上に新たな磁気情報Dを
オーバーライトしたのち、オーバーライト後の記録媒体
を用いて磁気情報を再生した。そして、上記の場合と同
様の解析作業を行い、オーバーライト後における20M
Hz帯域の再生出力S2を測定した。最後に、オーバー
ライト特性値として、再生出力S1と再生出力S2との
出力比を演算した。このときの評価結果を表2に示す。
表2において、厚みLT と距離LD との交差する位置に
示した数値は、各薄膜磁気ヘッドを用いて上記の評価を
行ったときのオーバーライト特性値(dB)である。
および上部ヨーク25c等の形成材料としてパーマロイ
(Ni:80重量%,Fe:20重量%;Bs=1.0
T)を用いた場合には、表2中において太線で示した範
囲内、すなわち厚みLT と距離LD とが下記の(4),
(5)式の関係を満たすような範囲内において、実用可
能な水準(例えば25dB以上)の良好なオーバーライ
ト特性を有する薄膜磁気ヘッドが得られることが判っ
た。このような薄膜磁気ヘッドによれば、良好な重ね書
き込み記録を行うことが可能となる。なお、表2では、
LT >3.5の範囲におけるオーバーライト特性値の表
記を省略している。
チップ25aおよび上部ヨーク25c等の形成材料とし
てパーマロイ(Ni:80重量%,Fe:20重量%;
Bs=1.0T)を用いた場合には、表1および表2に
おいて太線で示した範囲の重複部分、すなわち下記の
(6)〜(8)式の関係を満たすときに、実用可能な水
準のサイドイレーズ特性とオーバーライト特性とを有す
る薄膜磁気ヘッドが得られることが判った。下記の
(6)〜(8)式の関係を満たす距離LD および厚みL
T の範囲は、図11に示した領域図のうち、領域β(中
濃の網掛領域)として表される。この図11から明らか
なように、上部ポールチップ25aおよび上部ヨーク2
5c等の形成材料の飽和磁束密度をBsとすると、厚み
LT の最小値L Tminは下記の(9)式の関係を満たし、
距離LD の最大値LDmaxは下記の(10)式の関係を満
たす。領域βの外縁のうち、実線で示した外縁はその対
応する数値を含み、一方破線で示した外縁はその対応す
る数値を含まないことを意味する。この実線または破線
で示した外縁の意味は、後述する領域γにおいても同様
とする。
た範囲内であることが好ましい。なぜなら、厚みLT が
上記の上限値よりも大きくなると、上部ポールチップ2
5aを精度よく形成することが困難になるという問題が
生じるからである。その理由は、以下の通りである。す
なわち、本実施例のように先端部25a(1) の幅が1.
0μm未満になるように上部ポールチップ25aをフレ
ームめっき法によって形成する場合には、3.5μm以
上の厚みLT を有する上部ポールチップ25aを形成す
るために同程度の厚みのフォトレジスト膜が必要とな
る。このようなフォトレジスト膜のうちの先端部25a
(1) に対応する極微小領域をフォトリソグラフィによっ
て選択的に露光しようとすると、フォトレジスト膜の膜
厚が厚すぎるために露光領域が拡張してしまう。この結
果、上部ポールチップ25aを形成するためのフレーム
(枠)を精度よく形成することができないのである。し
たがって、優れた両特性(サイドイレーズ特性,オーバ
ーライト特性)を確保しつつ、かつ上記した上部ポール
チップ25aの形成精度をも考慮するならば、(11)
式に示したLT の範囲も加味し、特に、厚みLT が下記
の(12)式に示した範囲内であることがより好まし
い。
び上部ヨーク25c等の形成材料として窒化鉄(Fe
N;Bs=2.0T)を用いたことを除き、上記の実施
例1と同様にして複数の薄膜磁気ヘッドを製造した。こ
れらの各薄膜磁気ヘッドについても、実施例1の場合と
同様にして所定トラック書き込み特性およびオーバーラ
イト特性を調べた。本実施例における上記の双方の特性
に関する評価結果を表3および表4にそれぞれ示す。
および上部ヨーク25c等の形成材料として窒化鉄(B
s=2.0T)を用いた場合においても、表3中におい
て太線で示した範囲内(領域α;図11参照)、すなわ
ち厚みLT と距離LD とが下記の(13)式の関係を満
たすような範囲内において、残存率が実用可能な水準
(90%以上)となるような良好な所定トラック書き込
み特性を有する薄膜磁気ヘッドが得られることが判っ
た。このような薄膜磁気ヘッドによれば、サイドイレー
ズの発生を抑制した良好な記録を行うことが可能とな
る。なお、この場合においても、上記の実施例1の場合
と同様の理由により、距離LD および厚みLTはそれぞ
れ下記の(14),(15)式に示した範囲内であるこ
とが好ましい。
25aおよび上部ヨーク25c等の形成材料として窒化
鉄を用いた場合には、表4中において太線で示した範囲
内、すなわち厚みLT 距離LD とが下記の(16),
(17)式の関係を満たすような範囲内において、オー
バーライト特性値が実用可能な水準(25dB以上)と
なるような良好なオーバーライト特性を有する薄膜磁気
ヘッドが得られることが判った。このような薄膜磁気ヘ
ッドによれば、良好な重ね書き込み記録を行うことが可
能となる。なお、表4では、LT >3.5の範囲におけ
るオーバーライト特性値の表記を省略している。
ールチップ25aおよび上部ヨーク25c等の形成材料
として窒化鉄(Bs=2.0T)を用いた場合には、表
3および表4において太線で示した範囲の重複部分、す
なわち下記の(18)〜(20)式の関係を満たすとき
に、実用可能な水準のサイドイレーズ特性とオーバーラ
イト特性とを有する薄膜磁気ヘッドが得られることが判
った。下記の(18)〜(20)式の関係を満たす距離
LD および厚みLT の範囲は、図11に示した領域図の
うち、領域γ(濃い網掛領域,領域βを含む)として表
される。この場合においても、図11から判るように、
厚みLT の最小値LTminおよび距離LDの最大値LDmax
は、それぞれ上記(9),(10)式の関係を満たす。
1の場合と同様に、上部ポールチップ25aの形成精度
を考慮するならば、厚みLT が下記の(21)式に示し
た範囲内であることが好ましい。したがって、優れた両
特性(サイドイレーズ特性,オーバーライト特性)を確
保しつつ、かつ上部ポールチップ25aの形成精度をも
考慮するならば、(21)式に示したLT の範囲も加味
し、特に、厚みLT が下記の(22)式に示した範囲内
であることがより好ましい。
ヨーク25c等の形成材料は、上記実施例1で用いたパ
ーマロイ(Ni:80重量%,Fe:20重量%;Bs
=1.0T)や、上記実施例2で用いた窒化鉄(Bs=
2.0T)に限らず、これらのパーマロイや窒化鉄と同
様に比較的高い飽和磁束密度を有する他の磁性材料を用
いることも可能である。「他の磁性材料」としては、例
えば、パーマロイ(Ni:50重量%,Fe:50重量
%;Bs=1.5T),酸化鉄コバルトジルコニウム合
金(FeCoZrO;Bs=2.0T),コバルトニッ
ケル鉄合金(CoNiFe;Bs=1.8T),鉄コバ
ルト合金(FeCo;Bs=2.4T),窒化鉄アルミ
ニウム合金(FeAlN;Bs=2.0T),鉄コバル
トモリブデン合金(FeCoMo;Bs=2.2T)な
どである。これらの各種材料を用いた場合においても、
上記各実施例においてパーマロイや窒化鉄を用いた際に
明らかとなった厚みLT および距離LD 等に関する上記
(1)〜(22)の関係が満たされるようにすることが
好ましいのはもちろんである。
施例に係る薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法によれ
ば、薄膜磁気ヘッドのサイドイレーズ特性およびオーバ
ーライト特性に影響する上部ポールチップ25aの厚み
LT および上部ヨーク25cの前側の端縁面31の位置
からエアベアリング面20の位置までの距離LD の双方
を最適化するようにしたので、実用可能なサイドイレー
ズ特性およびオーバーライト特性を確保し、さらに上部
ポールチップ25aを精度よく形成することが可能とな
る。
小値LTmin,距離LD の最大値LDm axは、必ずしも上記
の関係式((2)〜(5),(7)〜(12),(1
4)〜(17),(19)〜(22))を満たし、それ
ぞれが上記の範囲内になるようにしなければならないも
のではなく、上記の両特性および上部ポールチップ25
aの形成精度が実使用上または実製造上問題とならない
場合には、上記の関係式または範囲を逸脱するように設
定してもよい。
発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態および実
施例に限定されるものではなく、種々変形することがで
きる。例えば、上部ポールチップ25aおよび上部ヨー
ク25cの平面形状は、図8に示したものに限られるも
のではなく、薄膜コイル11,21で発生した磁束を先
端部25a(1) の先端部分に十分に到達させ得る形状で
ある限り、自由に変更することが可能である。
合型薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明したが、本
発明は、書き込み用の誘導型磁気変換素子を有する記録
専用の薄膜磁気ヘッドや記録・再生兼用の誘導型磁気変
換素子を有する薄膜磁気ヘッドにも適用することができ
る。また、本発明は、書き込み用の素子と読み出し用の
素子の積層順序を逆転させた構造の薄膜磁気ヘッドにも
適用することができる。
求項8のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッドおよび請
求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載の薄膜磁
気ヘッドの製造方法によれば、第2の磁性層部分の最も
記録媒体対向面に近い側の端縁の位置から録媒体対向面
の位置までの距離LD (μm)と第1の磁性層部分のう
ちの記録媒体対向面に露出している部分の厚みLT (μ
m)とがLD ≧LT −2.0(μm)の関係を満たすよ
うにしたので、薄膜磁気ヘッドの所定トラック書き込み
特性に影響する上記の距離LD および厚みLT が最適化
されることにより、記録時におけるサイドイレーズの発
生を抑制することができるという効果を奏する。
び請求項12記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、距離LD が0≦LD <3.5(μm)の範囲内であ
り、かつ厚みLT が1.0(μm)<LT ≦3.5(μ
m)の範囲内であるようにしたので、一方の磁性層の形
成材料としてニッケル鉄合金を用いた場合において、薄
膜磁気ヘッドのオーバーライト特性に影響する上記の距
離LD および厚みLT が最適化されることにより、優れ
たオーバーライト特性を確保することができるという効
果を奏する。このような場合には、記録時におけるサイ
ドイレーズの発生を抑制することもできる。
び請求項13記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、厚みLT が1.0(μm)<LT <3.5(μm)
の範囲内であるようにしたので、一方の磁性層の形成材
料としてニッケル鉄合金を用いた場合において、特に、
第1の磁性層部分の一定幅部分を精度よく形成すること
ができるという効果を奏する。このような場合には、記
録時におけるサイドイレーズの発生を抑制することがで
きると共に、優れたオーバーライト特性を確保すること
もできる。
び請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、距離LD が0≦LD <4.0(μm)の範囲内であ
り、かつ厚みLT が0.5(μm)<LT ≦3.5(μ
m)の範囲内であるようにしたので、一方の磁性層の形
成材料として窒化鉄を用いた場合において、薄膜磁気ヘ
ッドのオーバーライト特性に影響する上記の距離LD お
よび厚みLT が最適化されることにより、優れたオーバ
ーライト特性を確保することができるという効果を奏す
る。このような場合には、記録時におけるサイドイレー
ズの発生を抑制することもできる。
び請求項16記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、厚みLT が0.5(μm)<LT <3.5(μm)
の範囲内であるようにしたので、一方の磁性層の形成材
料として窒化鉄を用いた場合において、特に、第1の磁
性層部分の一定幅部分を精度よく形成することができる
という効果を奏する。このような場合には、記録時にお
けるサイドイレーズの発生を抑制することができると共
に、優れたオーバーライト特性を確保することもでき
る。
製造方法における一工程を説明するための断面図であ
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ドの平面構造を表す平面図である。
ポールチップ,上部ヨークの平面構造を表す図である。
との関係を説明する図である。
性を考慮した場合に好ましい距離LD および厚みLT の
範囲を表す領域図である。
シールドギャップ膜、5…MR膜、7…下部磁極、8…
記録ギャップ層、8b,26b…開口部、11,21…
薄膜コイル、11d,21d…コイル接続部、12,2
2,26…絶縁膜、20…エアベアリング面、25…上
部磁極、25a…上部ポールチップ、25a(1) …先端
部、25a(2) …中間部、25b…磁路形成パターン、
25c,125c…上部ヨーク、25d…接続中間パタ
ーン、25e…コイル配線、27…オーバーコート層、
50…磁極部分、TH…スロートハイト。
Claims (16)
- 【請求項1】 記録媒体に対向する記録媒体対向面に近
い側の一部に、ギャップ層を介して対向する2つの磁極
を含む、互いに磁気的に連結された2つの磁性層と、前
記2つの磁性層の間に絶縁層を介して配設された薄膜コ
イル部とを有すると共に、前記2つの磁性層のうちの少
なくとも一方の磁性層が、前記記録媒体対向面からこの
面と離れる方向に延在すると共に記録媒体の記録トラッ
ク幅を規定する一定幅部分を有する第1の磁性層部分
と、前記薄膜コイル部の配設領域を覆うと共に前記第1
の磁性層部分の一部と部分的にオーバーラップして磁気
的に連結された第2の磁性層部分とを有する薄膜磁気ヘ
ッドであって、 前記第2の磁性層部分の最も前記記録媒体対向面に近い
側の端縁の位置から前記記録媒体対向面の位置までの距
離LD (μm)と前記第1の磁性層部分のうちの前記記
録媒体対向面に露出している部分の厚みLT (μm)と
はLD ≧LT −2.0(μm)の関係を満たしているこ
とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記一方の磁性層の構成材料の飽和磁束
密度をBsとすると、 前記厚みLT の最小値LTminはLTmin=−0.5Bs+
1.5の関係を満たし、 前記距離LD の最大値LDmaxはLDmax=0.5Bs+
3.0の関係を満たしていることを特徴とする請求項1
記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記一方の磁性層はニッケル鉄合金を含
む材料からなることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 前記距離LD は0≦LD <3.5(μ
m)の範囲内であり、かつ前記厚みLT は1.0(μ
m)<LT ≦3.5(μm)の範囲内であることを特徴
とする請求項3記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】 前記厚みLT は1.0(μm)<LT <
3.5(μm)の範囲内であることを特徴とする請求項
3または請求項4に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 前記一方の磁性層は窒化鉄を含む材料か
らなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項7】 前記距離LD は0≦LD <4.0(μ
m)の範囲内であり、かつ前記厚みLT は0.5(μ
m)<LT ≦3.5(μm)の範囲内であることを特徴
とする請求項6記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項8】 前記厚みLT は0.5(μm)<LT <
3.5(μm)の範囲内であることを特徴とする請求項
6または請求項7に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項9】 記録媒体に対向する記録媒体対向面に近
い側の一部に、ギャップ層を介して対向する2つの磁極
を含む、互いに磁気的に連結された2つの磁性層と、前
記2つの磁性層の間に絶縁層を介して配設された薄膜コ
イル部とを有すると共に、前記2つの磁性層のうちの少
なくとも一方の磁性層が、前記記録媒体対向面からこの
面と離れる方向に延在すると共に記録媒体の記録トラッ
ク幅を規定する一定幅部分を有する第1の磁性層部分
と、前記薄膜コイル部の配設領域を覆うと共に前記第1
の磁性層部分の一部と部分的にオーバーラップして磁気
的に連結された第2の磁性層部分とを有する薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法であって、前記第2の磁性層部分の最も
前記記録媒体対向面に近い側の端縁の位置から前記記録
媒体対向面の位置までの距離LD (μm)と前記第1の
磁性層部分のうちの前記記録媒体対向面に露出している
部分の厚みLT (μm)とがLD ≧LT −2.0(μ
m)の関係を満たすこととなるように、前記第1の磁性
層部分および前記第2の磁性層部分を形成することを特
徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項10】 前記一方の磁性層の構成材料の飽和磁
束密をBsとしたとき、 前記厚みLT の最小値LTminがLTmin=−0.5Bs+
1.5の関係を満たし、かつ前記距離LD の最大値L
DmaxがLDmax=0.5Bs+3.0の関係を満たすよう
に、前記一方の磁性層を形成することを特徴とする請求
項9記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項11】 ニッケル鉄合金を含む材料を用いて前
記一方の磁性層を形成することを特徴とする請求項9ま
たは請求項10に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項12】 前記距離LD が0≦LD <3.5(μ
m)の範囲内となるように、かつ前記厚みLT が1.0
(μm)<LT ≦3.5(μm)の範囲内となるよう
に、前記一方の磁性層を形成することを特徴とする請求
項11記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項13】 前記厚みLT が1.0(μm)<LT
<3.5(μm)の範囲内となるように前記一方の磁性
層を形成することを特徴とする請求項11または請求項
12に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項14】 窒化鉄を含む材料を用いて前記一方の
磁性層を形成することを特徴とする請求項9または請求
項10に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項15】 前記距離LD が0≦LD <4.0(μ
m)の範囲内となるように、かつ前記厚みLT が0.5
(μm)<LT ≦3.5(μm)の範囲内となるよう
に、前記一方の磁性層を形成することを特徴とする請求
項14記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項16】 前記厚みLT が0.5(μm)<LT
<3.5(μm)の範囲内となるように前記一方の磁性
層を形成することを特徴とする請求項14または請求項
15に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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