JP2001076316A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JP2001076316A JP20951599A JP20951599A JP2001076316A JP 2001076316 A JP2001076316 A JP 2001076316A JP 20951599 A JP20951599 A JP 20951599A JP 20951599 A JP20951599 A JP 20951599A JP 2001076316 A JP2001076316 A JP 2001076316A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドのトラック幅を小さくした場合に
おいてもトラック幅を正確に制御すると共に磁路の途中
における磁束の飽和を防止し、更に、磁路長の縮小を可
能にする。 【解決手段】 記録ヘッドは、下部磁極層8(8a〜8
c)と、上部磁極層13と、これらの磁極層の各磁極部
分の間に設けられた記録ギャップ層12と、下部磁極層
8および上部磁極層13の間に、これらに対して絶縁さ
れた状態で配設された薄膜コイル10とを有している。
下部磁極層8は、薄膜コイル10と絶縁層を介して対向
する位置に配置された第1の部分8aと、第1の部分8
aにおける薄膜コイル10側の面に接続され、磁極部分
を構成し、スロートハイトを規定する第2の部分8bと
を有し、薄膜コイル10は第2の部分8bの側方に配置
されている。スロートハイトTHはMRハイトMR−H
よりも大きくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ヘッドと記録
ヘッドとを備えた複合型の薄膜磁気ヘッドおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型
磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵
抗(以下、MR(Magneto-resistive)とも記す。)素
子を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁
気ヘッドが広く用いられている。
【0003】ところで、記録ヘッドの性能のうち、記録
密度を高めるには、磁気記録媒体におけるトラック密度
を上げる必要がある。このためには、記録ギャップ層を
挟んでその上下に形成された下部磁極および上部磁極の
エアベアリング面での幅、すなわちトラック幅を数ミク
ロンからサブミクロン寸法まで狭くした狭トラック構造
の記録ヘッドを実現する必要があり、これを達成するた
めに半導体加工技術が利用されている。
【0004】ここで、図23ないし図26を参照して、
従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例として、複合型
薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例について説明する。な
お、図23ないし図26において、(a)はエアベアリ
ング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベ
アリング面に平行な断面を示している。
【0005】この製造方法では、まず、図23に示した
ように、例えばアルティック(Al 23・TiC)より
なる基板101の上に、例えばアルミナ(Al23)よ
りなる絶縁層102を、約5〜10μm程度の厚みで堆
積する。次に、絶縁層102の上に、磁性材料よりなる
再生ヘッド用の下部シールド層103を形成する。
【0006】次に、下部シールド層103の上に、例え
ばアルミナを100〜200nmの厚みにスパッタ堆積
し、絶縁層としての下部シールドギャップ膜104を形
成する。次に、下部シールドギャップ膜104の上に、
再生用のMR素子105を、数十nmの厚みに形成す
る。次に、下部シールドギャップ膜104の上に、MR
素子105に電気的に接続される一対の電極層106を
形成する。
【0007】次に、下部シールドギャップ膜104およ
びMR素子105の上に、絶縁層としての上部シールド
ギャップ膜107を形成し、MR素子105をシールド
ギャップ膜104,107内に埋設する。
【0008】次に、上部シールドギャップ膜107の上
に、磁性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方
に用いられる上部シールド層兼下部磁極層(以下、下部
磁極層と記す。)108を、約3μmの厚みに形成す
る。
【0009】次に、図24に示したように、下部磁極層
108の上に、絶縁膜、例えばアルミナ膜よりなる記録
ギャップ層109を0.2μmの厚みに形成する。次
に、磁路形成のために、記録ギャップ層109を部分的
にエッチングして、コンタクトホール109aを形成す
る。次に、磁極部分における記録ギャップ層109の上
に、記録ヘッド用の磁性材料よりなる上部磁極チップ1
10を、0.5〜1.0μmの厚みに形成する。このと
き同時に、磁路形成のためのコンタクトホール109a
の上に、磁路形成のための磁性材料からなる磁性層11
9を形成する。
【0010】次に、図25に示したように、上部磁極チ
ップ110をマスクとして、イオンミリングによって、
記録ギャップ層109と下部磁極層108をエッチング
する。図25(b)に示したように、上部磁極部分(上
部磁極チップ110)、記録ギャップ層109および下
部磁極層108の一部の各側壁が垂直に自己整合的に形
成された構造は、トリム(Trim)構造と呼ばれる。
【0011】次に、全面に、例えばアルミナ膜よりなる
絶縁層111を、約3μmの厚みに形成する。次に、こ
の絶縁層111を、上部磁極チップ110および磁性層
119の表面に至るまで研磨して平坦化する。
【0012】次に、平坦化された絶縁層111の上に、
例えば銅(Cu)よりなる誘導型の記録ヘッド用の第1
層目の薄膜コイル112を形成する。次に、絶縁層11
1およびコイル112の上に、フォトレジスト層113
を、所定のパターンに形成する。次に、フォトレジスト
層113の表面を平坦にするために所定の温度で熱処理
する。次に、フォトレジスト層113の上に、第2層目
の薄膜コイル114を形成する。次に、フォトレジスト
層113およびコイル114上に、フォトレジスト層1
15を、所定のパターンに形成する。次に、フォトレジ
スト層115の表面を平坦にするために所定の温度で熱
処理する。
【0013】次に、図26に示したように、上部磁極チ
ップ110、フォトレジスト層113,115および磁
性層119の上に、記録ヘッド用の磁性材料、例えばパ
ーマロイよりなる上部磁極層116を形成する。次に、
上部磁極層116の上に、例えばアルミナよりなるオー
バーコート層117を形成する。最後に、スライダの研
磨加工を行って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベ
アリング面118を形成して、薄膜磁気ヘッドが完成す
る。
【0014】図27は、図26に示した薄膜磁気ヘッド
の平面図である。なお、この図では、オーバーコート層
117や、その他の絶縁層および絶縁膜を省略してい
る。
【0015】図26において、THは、スロートハイト
を表し、MR−Hは、MRハイトを表している。なお、
スロートハイトとは、2つの磁極層が記録ギャップ層を
介して対向する部分すなわち磁極部分の、エアベアリン
グ面側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)をい
う。また、MRハイトとは、MR素子のエアベアリング
面側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)をい
う。また、図26において、P2Wは、磁極幅すなわち
記録ヘッドのトラック幅(以下、記録トラック幅とい
う。)を表している。薄膜磁気ヘッドの性能を決定する
要因として、スロートハイトやMRハイト等の他に、図
26においてθで示したようなエイペックスアングル
(Apex Angle)がある。このエイペックスアングルは、
フォトレジスト層113,115で覆われて山状に盛り
上がったコイル部分(以下、エイペックス部と言う。)
における磁極側の側面の角部を結ぶ直線と絶縁層111
の上面とのなす角度をいう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】薄膜磁気ヘッドの性能
を向上させるには、図26に示したようなスロートハイ
トTH、MRハイトMR−H、エイペックスアングルθ
および記録トラック幅P2Wを正確に形成することが重
要である。
【0017】特に、近年は、高面密度記録を可能とする
ため、すなわち狭トラック構造の記録ヘッドを形成する
ために、トラック幅P2Wには1.0μm以下のサブミ
クロン寸法が要求されている。そのために半導体加工技
術を利用して上部磁極をサブミクロン寸法に加工する技
術が必要となる。
【0018】ここで、問題となるのは、エイペックス部
の上に形成される上部磁極層を微細に形成することが困
難なことである。
【0019】ところで、上部磁極層を形成する方法とし
ては、例えば、特開平7−262519号公報に示され
るように、フレームめっき法が用いられる。フレームめ
っき法を用いて上部磁極層を形成する場合は、まず、エ
イペックス部の上に全体的に、例えばパーマロイよりな
る薄い電極膜を、例えばスパッタリングによって形成す
る。次に、その上にフォトレジストを塗布し、フォトリ
ソグラフィ工程によりパターニングして、めっきのため
のフレーム(外枠)を形成する。そして、先に形成した
電極膜をシード層として、めっき法によって上部磁極層
を形成する。
【0020】ところが、エイペックス部と他の部分とで
は、例えば7〜10μm以上の高低差がある。このエイ
ペックス部上に、フォトレジストを3〜4μmの厚みで
塗布する。エイペックス部上のフォトレジストの膜厚が
最低3μm以上必要であるとすると、流動性のあるフォ
トレジストは低い方に集まることから、エイペックス部
の下方では、例えば8〜10μm以上の厚みのフォトレ
ジスト膜が形成される。
【0021】上述のようにサブミクロン寸法の記録トラ
ック幅を実現するには、フォトレジスト膜によってサブ
ミクロン寸法の幅のフレームパターンを形成する必要が
ある。従って、エイペックス部上で、8〜10μm以上
の厚みのあるフォトレジスト膜によって、サブミクロン
寸法の微細なパターンを形成しなければならない。とこ
ろが、このような厚い膜厚のフォトレジストパターンを
狭パターン幅で形成することは製造工程上極めて困難で
あった。
【0022】しかも、フォトリソグラフィの露光時に、
露光用の光が、シード層としての下地電極膜で反射し、
この反射光によってもフォトレジストが感光して、フォ
トレジストパターンのくずれ等が生じ、シャープかつ正
確なフォトレジストパターンが得られなくなる。
【0023】特に、エイペックス部の斜面上の領域で
は、露光用の光が下地電極膜で反射して戻ってくる反射
光には、垂直方向の反射光のみならず、エイペックス部
の斜面からの斜め方向または横方向の反射光も含まれる
ため、これらの反射光によってフォトレジストが感光し
て、フォトレジストパターンのくずれが大きくなる。
【0024】一方、トラック幅には、スライダの研磨加
工時の研磨量によって変化がないことが要求される。
【0025】そのため、エイペックス部の上に上部磁極
層を形成する場合には、フォトリソグラフィの露光時に
おける下地電極膜での反射光によってトラック幅が影響
を受けにくくなるような工夫が必要であった。
【0026】従来の薄膜磁気ヘッドにおける上部磁極層
の形状は、例えば、スロートハイトゼロ位置(磁極部分
のエアベアリング面とは反対側の端部の位置)からエイ
ペックス部側に例えば3〜5μmだけ進んだ位置よりエ
アベアリング面までの部分がトラック幅と等しい幅を有
し、この部分からコイル側にかけて幅が30°や45°
のようななだらかな角度で広がるような形状になってい
た。
【0027】しかしながら、上部磁極層が上記のような
形状であると、スロートハイトゼロ位置の近傍で磁束の
飽和が生じ、薄膜コイルで発生した起磁力を効率よく記
録に利用することができなくなるという問題点があっ
た。その結果、オーバーライト特性、すなわち、記録媒
体上の既にデータを書き込んである領域にデータを重ね
書きする場合の特性を示す値が、例えば10〜20dB
程度と低い値になり、十分なオーバーライト特性を確保
することができないという問題が生じる。
【0028】また、上部磁極層が上記のような形状であ
ると、エイペックス部の斜面上に、上部磁極層の幅が広
がり始める部分が配置される。しかし、このような上部
磁極層の形状と配置の場合には、フォトレジストパター
ンが下地電極膜での反射光の影響を特に受けやすくな
り、トラック幅を正確に制御することが困難になる。
【0029】このように、従来は、トラック幅がサブミ
クロン寸法になると、トラック幅を正確に制御すること
が困難になるという問題点と、スロートハイトゼロ位置
の近傍において磁束の飽和を生じやすいという問題点が
あった。
【0030】今後、例えば10〜40ギガビット/(イ
ンチ)2の面記録密度に対応可能な薄膜磁気ヘッドや、
例えば300〜600MHzの高周波数帯において良好
な記録動作が可能な薄膜磁気ヘッドを実現しようする場
合には、特に、微細なトラック幅を均一に形成すること
や、薄膜コイルで発生した起磁力を効率よく記録に利用
できるようにすることが重要になり、上述の問題点の解
決が強く求められる。
【0031】このようなことから、上述の従来例の図2
4ないし図26の工程でも示したように、記録ヘッドの
狭トラックの形成に有効な上部磁極チップ110によっ
て、1.0μm以下のトラック幅を形成した後、この上
部磁極チップ110と接続されるヨーク部分となる上部
磁極層116を形成する方法も採用されている(特開昭
62−245509号公報、特開昭60−10409号
公報参照)。このように、通常の上部磁極層を、上部磁
極チップ110とヨーク部分となる上部磁極層116と
に分割することにより、記録トラック幅を決定する上部
磁極チップ110を、記録ギャップ層109の上の平坦
な面の上に、ある程度微細に形成することが可能にな
る。
【0032】しかしながら、図26に示したような構造
の薄膜磁気ヘッドでも、以下のような問題点があった。
【0033】まず、図26に示した薄膜磁気ヘッドで
は、上部磁極チップ110によって記録トラック幅が規
定されるため、上部磁極層116は、上部磁極チップ1
10ほどには微細に加工する必要はないと言える。それ
でも、記録トラック幅が極微細、特に0.5μm以下に
なってくると、上部磁極層116においてもサブミクロ
ン幅の加工精度が要求される。しかしながら、図26に
示した薄膜磁気ヘッドでは、上部磁極層116はエイペ
ックス部の上に形成されることから、前述の理由によ
り、上部磁極層116を微細に形成することが困難であ
った。また、上部磁極層116は、幅の狭い上部磁極チ
ップ110に対して磁気的に接続する必要があることか
ら、上部磁極チップ110よりも広い幅に形成する必要
があった。これらの理由から、図26に示した薄膜磁気
ヘッドでは、上部磁極層116は上部磁極チップ110
よりも広い幅に形成されていた。また、上部磁極層11
6の先端面はエアベアリング面に露出している。そのた
め、図26に示した薄膜磁気ヘッドでは、上部磁極層1
16側でも書き込みが行われ、記録媒体に対して、本
来、記録すべき領域以外の領域にもデータを書き込んで
しまう、いわゆるサイドライトや、記録すべき領域以外
の領域におけるデータを消去してしまう、いわゆるサイ
ドイレーズが発生するという問題点があった。このよう
な問題点は、記録ヘッドの性能を向上させるためにコイ
ルを2層や3層に形成した場合に、コイルを1層に形成
する場合に比べてエイペックス部の高さが高くなり、よ
り顕著になる。
【0034】また、図26に示した薄膜磁気ヘッドで
は、上部磁極チップ110によって記録トラック幅とス
ロートハイトとを規定している。従って、この薄膜磁気
ヘッドでは、記録トラック幅が極微細、特に0.5μm
以下になってくると、上部磁極チップ110の大きさが
極めて小さくなるため、パターン端が丸みを帯びたりし
て、上部磁極チップ110を精度よく形成するのが困難
になる。そのため、図26に示したような構造の薄膜磁
気ヘッドでは、記録トラック幅が極微細になってくる
と、記録トラック幅を正確に制御することが困難になる
という問題点があった。
【0035】更に、図26に示した薄膜磁気ヘッドで
は、上部磁極層116と上部磁極チップ110との接触
部分で磁路の断面積が急激に減少するため、この部分で
磁束の飽和が生じ、薄膜コイル112,114で発生し
た起磁力を効率よく記録に利用することができなくなる
という問題点があった。
【0036】また、従来の薄膜磁気ヘッドでは、磁路長
(Yoke Length)を短くすることが困難であるという問
題点があった。すなわち、コイルピッチが小さいほど、
磁路長の短いヘッドを実現することができ、特に高周波
特性に優れた記録ヘッドを形成することができるが、コ
イルピッチを限りなく小さくしていった場合、スロート
ハイトゼロ位置からコイルの外周端までの距離が、磁路
長を短くすることを妨げる大きな要因となっていた。磁
路長は、1層のコイルよりは2層のコイルの方が短くで
きることから、多くの高周波用の記録ヘッドでは2層コ
イルを採用している。しかしながら、従来の磁気ヘッド
では、1層目のコイルを形成した後、コイル間の絶縁膜
を形成するために、フォトレジスト膜を約2μmの厚み
で形成している。そのため、1層目のコイルの外周端に
は丸みを帯びた小さなエイペックス部が形成される。次
に、その上に2層目のコイルを形成するが、その際に、
エイペックス部の傾斜部では、コイルのシード層のエッ
チングができず、コイルがショートするため、2層目の
コイルは平坦部に形成する必要がある。
【0037】従って、例えば、コイルの厚みを2〜3μ
mとし、コイル間絶縁膜の厚みを2μmとし、エイペッ
クスアングルを45°〜55°とすると、磁路長として
は、コイルに対応する部分の長さに加え、コイルの外周
端からスロートハイトゼロ位置の近傍までの距離である
3〜4μmの距離の2倍(上部磁極層と下部磁極層との
コンタクト部からコイル内周端までの距離も3〜4μm
必要。)の6〜8μmが必要である。このコイルに対応
する部分以外の長さが、磁路長の縮小を妨げる要因とな
っていた。
【0038】ここで、例えば、コイルの線幅が1.5μ
m、スペースが0.5μmの11巻コイルを2層で形成
する場合を考える。この場合、図26に示したように、
1層目を6巻、2層目を5巻とすると、磁路長のうち、
1層目のコイル112に対応する部分の長さは11.5
μmである。磁路長には、これに加え、1層目のコイル
112の外周端および内周端より、1層目のコイル11
2を絶縁するためのフォトレジスト層113の端部まで
の距離として、合計6〜8μmの長さが必要になる。従
って、磁路長は17.5〜19.5μmとなる。なお、
本出願では、磁路長を、図26において符号L0で示し
たように、磁極層のうちの磁極部分およびコンタクト部
分を除いた部分の長さで表す。このように、従来は、磁
路長の縮小が困難であり、これが高周波特性の改善を妨
げていた。
【0039】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、記録ヘッドのトラック幅を小
さくした場合においてもトラック幅を正確に制御できる
と共に磁路の途中における磁束の飽和を防止できるよう
にし、更に、磁路長の縮小を可能にした薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法を提供することにある。
【0040】本発明の第2の目的は、記録ヘッドのトラ
ック幅を小さくした場合においてもトラック幅を正確に
制御できると共に磁路の途中における磁束の飽和を防止
できるようにし、更に、記録すべき領域以外の領域への
データの書き込みや記録すべき領域以外の領域における
データの消去を防止することができるようにした薄膜磁
気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の薄膜磁気
ヘッドは、磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する媒体対
向面側の一部が磁気抵抗素子を挟んで対向するように配
置された、磁気抵抗素子をシールドするための第1およ
び第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、互いに磁
気的に連結され、媒体対向面側において互いに対向する
磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる
第1および第2の磁性層と、第1の磁性層の磁極部分と
第2の磁性層の磁極部分との間に設けられたギャップ層
と、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間に、
第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で設け
られた薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備え、第1
の磁性層は、薄膜コイルの少なくとも一部に対向する位
置に配置された第1の部分と、第1の部分における薄膜
コイル側の面に接続され、磁極部分を形成すると共にス
ロートハイトを規定する第2の部分とを有し、第1の磁
性層の第2の部分のうちスロートハイトを規定する部分
の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さは、
磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部ま
での長さよりも大きく、薄膜コイルの少なくとも一部
は、第1の磁性層の第2の部分の側方に配置され、第2
の磁性層はトラック幅を規定するものである。
【0042】本発明の第1および第2の薄膜磁気ヘッド
の製造方法は、磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する媒
体対向面側の一部が磁気抵抗素子を挟んで対向するよう
に配置された、磁気抵抗素子をシールドするための第1
および第2のシールド層とを有する再生ヘッドと、互い
に磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに対向
する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層から
なる第1および第2の磁性層と、第1の磁性層の磁極部
分と第2の磁性層の磁極部分との間に設けられたギャッ
プ層と、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間
に、第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
設けられた薄膜コイルとを有する記録ヘッドとを備え、
第2の磁性層がトラック幅を規定する薄膜磁気ヘッドを
製造する方法である。
【0043】本発明の第1の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、再生ヘッドを形成する工程と、第1の磁性層を形成
する工程と、第1の磁性層の上にギャップ層を形成する
工程と、ギャップ層の上に第2の磁性層を形成する工程
と、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間に、
この第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
配置されるように、薄膜コイルを形成する工程とを含
み、第1の磁性層を形成する工程は、薄膜コイルの少な
くとも一部に対向する位置に配置された第1の部分と、
第1の部分における薄膜コイル側の面に接続され、磁極
部分を形成すると共にスロートハイトを規定する第2の
部分とを形成し、且つ、第1の磁性層の第2の部分のう
ちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面側の端部
から反対側の端部までの長さを、磁気抵抗素子の媒体対
向面側の端部から反対側の端部までの長さよりも大きく
し、薄膜コイルを形成する工程は、薄膜コイルの少なく
とも一部を、第1の磁性層の第2の部分の側方に配置す
るものである。
【0044】本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、第1の磁性層の第2の部分によってスロ
ートハイトが規定され、第2の磁性層によってトラック
幅が規定される。また、本発明では、薄膜コイルの少な
くとも一部が、第1の磁性層の第2の部分の側方に配置
される。これにより、第2の磁性層を平坦な面の上に精
度よく形成することが可能になり、その結果、第2の磁
性層における磁束の飽和を防止しながら、トラック幅を
正確に制御することが可能になる。また、本発明では、
薄膜コイルの少なくとも一部の端部を、第1の磁性層の
第2の部分の端部の近くに配置することが可能になり、
これにより、磁路長の縮小が可能になる。また、本発明
では、第1の磁性層の第2の部分のうちスロートハイト
を規定する部分の媒体対向面側の端部から反対側の端部
までの長さが、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から
反対側の端部までの長さよりも大きい。これにより、第
1の磁性層における磁束の飽和を防止することが可能に
なる。
【0045】本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法において、第1の磁性層の第2の部分のうちス
ロートハイトを規定する部分の媒体対向面とは反対側の
端部に対応する位置における第2の磁性層の幅は、媒体
対向面における第2の磁性層の幅よりも大きくなってい
てもよい。
【0046】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第2の磁性層は、媒体対向面
側に配置された幅がトラック幅と等しい部分と、幅がト
ラック幅よりも大きい他の部分とを有し、他の部分の幅
は、媒体対向面に近づくに従って小さくなっていてもよ
い。
【0047】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第1の磁性層の第2の部分の
うちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面側の端
部から反対側の端部までの長さは、磁気抵抗素子の媒体
対向面側の端部から反対側の端部までの長さの150〜
600%であることが好ましく、特に、300〜500
%であることが好ましい。
【0048】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法では、更に、第1の磁性層の第2の部分
の側方に配置された薄膜コイルの少なくとも一部を覆
い、その第2の磁性層側の面が第2の部分における第2
の磁性層側の面と共に平坦化された絶縁層を設けてもよ
い。
【0049】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第2の磁性層は、1つの層か
らなっていてもよい。
【0050】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第2の磁性層は、トラック幅
を規定する磁極部分を含む磁極部分層と、磁極部分層に
接続され、ヨーク部分となるヨーク部分層とを有してい
てもよい。
【0051】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、ヨーク部分層の媒体対向面側
の端面は、媒体対向面から離れた位置に配置されていて
もよい。この場合、磁極部分層の媒体対向面側の端部か
ら反対側の端部までの長さは、磁気抵抗素子の媒体対向
面側の端部から反対側の端部までの長さよりも大きく、
媒体対向面からヨーク部分層の媒体対向面側の端面まで
の距離は、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対
側の端部までの長さ以上であってもよい。また、薄膜コ
イルは、第1の磁性層の第2の部分の側方に配置された
第1層部分と、第2の磁性層の磁極部分層の側方に配置
された第2層部分とを有していてもよい。この場合に
は、更に、薄膜コイルの第1層部分を覆い、その第2の
磁性層側の面が第1の磁性層の第2の部分における第2
の磁性層側の面と共に平坦化された第1の絶縁層と、薄
膜コイルの第2層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面
が第2の磁性層の磁極部分層におけるヨーク部分層側の
面と共に平坦化された第2の絶縁層とを設けてもよい。
【0052】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第1の磁性層の第2の部分の
うちスロートハイトを規定する部分における媒体対向面
とは反対側の端部は、媒体対向面と平行な直線状に形成
されていてもよい。
【0053】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第1の磁性層の第2の部分
は、薄膜コイルの少なくとも一部の周囲を囲うように形
成されていてもよい。
【0054】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第1の磁性層の第2の部分に
おける媒体対向面側の一部分の幅は他の部分の幅よりも
小さくなっていてもよい。
【0055】また、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、第1の磁性層の第2の部分
は、第2の磁性層と対向し、スロートハイトを規定する
中央部分と、中央部分の幅方向の両側に形成された側方
部分とを有し、側方部分の少なくとも一部における媒体
対向面側の端部から反対側の端部までの長さはスロート
ハイトよりも大きくなっていてもよい。
【0056】本発明の第2の薄膜磁気ヘッドは、磁気抵
抗素子と、記録媒体に対向する媒体対向面側の一部が磁
気抵抗素子を挟んで対向するように配置された、磁気抵
抗素子をシールドするための第1および第2のシールド
層とを有する再生ヘッドと、互いに磁気的に連結され、
媒体対向面側において互いに対向する磁極部分を含み、
それぞれ少なくとも1つの層からなる第1および第2の
磁性層と、第1の磁性層の磁極部分と第2の磁性層の磁
極部分との間に設けられたギャップ層と、少なくとも一
部が第1および第2の磁性層の間に、第1および第2の
磁性層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コイル
とを有する記録ヘッドとを備え、第2の磁性層は、トラ
ック幅を規定する磁極部分を含む磁極部分層と、磁極部
分層に接続され、ヨーク部分となるヨーク部分層とを有
し、磁極部分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部
までの長さは、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から
反対側の端部までの長さよりも大きく、ヨーク部分層の
媒体対向面側の端面は、媒体対向面から離れた位置に配
置され、媒体対向面からヨーク部分層の媒体対向面側の
端面までの距離は、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部
から反対側の端部までの長さ以上である。
【0057】本発明の第2の薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、再生ヘッドを形成する工程と、第1の磁性層を形成
する工程と、第1の磁性層の上にギャップ層を形成する
工程と、ギャップ層の上に第2の磁性層を形成する工程
と、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間に、
この第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
配置されるように、薄膜コイルを形成する工程とを含
み、第2の磁性層を形成する工程は、トラック幅を規定
する磁極部分を含む磁極部分層と、磁極部分層に接続さ
れ、ヨーク部分となるヨーク部分層とを形成し、磁極部
分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さ
を、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端
部までの長さよりも大きくし、ヨーク部分層の媒体対向
面側の端面を、媒体対向面から離れた位置に配置し、媒
体対向面からヨーク部分層の媒体対向面側の端面までの
距離を、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側
の端部までの長さ以上とするものである。
【0058】本発明の第2の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、第2の磁性層は磁極部分層とヨーク部分
層とに分割されるので、トラック幅を正確に制御するこ
とが可能となる。また、本発明では、磁極部分層の媒体
対向面側の端部から反対側の端部までの長さが、磁気抵
抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長
さよりも大きくされ、ヨーク部分層の媒体対向面側の端
面が、媒体対向面から離れた位置に配置され、媒体対向
面からヨーク部分層の媒体対向面側の端面までの距離
が、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端
部までの長さ以上とされるので、記録すべき領域以外の
領域へのデータの書き込みや記録すべき領域以外の領域
におけるデータの消去を防止しながら、磁路の途中にお
ける磁束の飽和を防止することが可能になる。
【0059】本発明の第2の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法において、第1の磁性層は、薄膜コイルの少な
くとも一部に対向する位置に配置された第1の部分と、
第1の部分における薄膜コイル側の面に接続され、磁極
部分を形成すると共にスロートハイトを規定する第2の
部分とを有し、薄膜コイルの少なくとも一部は、第1の
磁性層の第2の部分の側方に配置されていてもよい。
【0060】また、本発明の第2の薄膜磁気ヘッドまた
はその製造方法において、薄膜コイルは、第1の磁性層
の第2の部分の側方に配置された第1層部分と、第2の
磁性層の磁極部分層の側方に配置された第2層部分とを
有していてもよい。この場合には、更に、薄膜コイルの
第1層部分を覆い、その第2の磁性層側の面が第1の磁
性層の第2の部分における第2の磁性層側の面と共に平
坦化された第1の絶縁層と、薄膜コイルの第2層部分を
覆い、そのヨーク部分層側の面が第2の磁性層の磁極部
分層におけるヨーク部分層側の面と共に平坦化された第
2の絶縁層とを設けてもよい。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施の形態]まず、図1ないし図9を参照し
て、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドお
よびその製造方法について説明する。なお、図1ないし
図6において、(a)はエアベアリング面に垂直な断面
を示し、(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な
断面を示している。
【0062】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、まず、図1に示したように、例えばアルティ
ック(Al23・TiC)よりなる基板1の上に、例え
ばアルミナ(Al23)よりなる絶縁層2を、約5μm
の厚みで堆積する。次に、絶縁層2の上に、磁性材料、
例えばパーマロイよりなる再生ヘッド用の下部シールド
層3を、約3μmの厚みに形成する。下部シールド層3
は、例えば、フォトレジスト膜をマスクにして、めっき
法によって、絶縁層2の上に選択的に形成する。次に、
図示しないが、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層
を、例えば4〜5μmの厚みに形成し、例えばCMP
(化学機械研磨)によって、下部シールド層3が露出す
るまで研磨して、表面を平坦化処理する。
【0063】次に、図2に示したように、下部シールド
層3の上に、絶縁膜としての下部シールドギャップ膜4
を、例えば約20〜40nmの厚みに形成する。次に、
下部シールドギャップ膜4の上に、再生用のMR素子5
を、数十nmの厚みに形成する。MR素子5は、例え
ば、スパッタによって形成したMR膜を選択的にエッチ
ングすることによって形成する。なお、MR素子5に
は、AMR素子、GMR素子、あるいはTMR(トンネ
ル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を
用いた素子を用いることができる。次に、下部シールド
ギャップ膜4の上に、MR素子5に電気的に接続される
一対の電極層6を、数十nmの厚みに形成する。次に、
下部シールドギャップ膜4およびMR素子5の上に、絶
縁膜としての上部シールドギャップ膜7を、例えば約2
0〜40nmの厚みに形成し、MR素子5をシールドギ
ャップ膜4,7内に埋設する。シールドギャップ膜4,
7に使用する絶縁材料としては、アルミナ、窒化アルミ
ニウム、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等があ
る。また、シールドギャップ膜4,7は、スパッタ法に
よって形成してもよいし、例えばトリメチルアルミニウ
ム(Al(CH33)とH2O等を用いた化学的気相成
長(CVD)法によって形成してもよい。CVD法を用
いると、薄く、且つ緻密でピンホールの少ないシールド
ギャップ膜4,7を形成することが可能となる。
【0064】次に、上部シールドギャップ膜7の上に、
磁性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用
いられる上部シールド層兼下部磁極層(以下、下部磁極
層と記す。)8の第1の部分8aを、約1.0〜1.5
μmの厚みで、選択的に形成する。なお、下部磁極層8
は、この第1の部分8aと、後述する第2の部分8b、
第3の部分8cとで構成される。下部磁極層8の第1の
部分8aは、後述する薄膜コイルの少なくとも一部に対
向する位置に配置される。
【0065】次に、下部磁極層8の第1の部分8aの上
に、下部磁極層8の第2の部分8bおよび第3の部分8
cを、約1.5〜2.5μmの厚みに形成する。第2の
部分8bは、下部磁極層8の磁極部分を形成し、第1の
部分8aの薄膜コイルが形成される側(図において上
側)の面に接続される。第3の部分8cは、第1の部分
8aと後述する上部磁極層とを接続するための部分であ
る。第2の部分8bのうち上部磁極層と対向する部分に
おけるエアベアリング面30とは反対側の端部の位置
は、スロートハイトを規定する。すなわち、第2の部分
8bのうち上部磁極層と対向する部分が、スロートハイ
トを規定する部分となる。また、第2の部分8bのうち
上部磁極層と対向する部分におけるエアベアリング面3
0とは反対側の端部の位置がスロートハイトゼロ位置と
なる。
【0066】下部磁極層8の第2の部分8bおよび第3
の部分8cは、NiFe(Ni:80重量%,Fe:2
0重量%)や、高飽和磁束密度材料であるNiFe(N
i:45重量%,Fe:55重量%)等を用い、めっき
法によって形成してもよいし、高飽和磁束密度材料であ
るFeN,FeZrN等の材料を用い、スパッタによっ
て形成してもよい。この他にも、高飽和磁束密度材料で
あるCoFe,Co系アモルファス材等を用いてもよ
い。
【0067】次に、図3に示したように、全体に、例え
ばアルミナよりなる絶縁膜9を、約0.3〜0.6μm
の厚みに形成する。
【0068】次に、フォトレジストをフォトリソグラフ
ィ工程によりパターニングして、薄膜コイルをフレーム
めっき法によって形成するためのフレーム19を形成す
る。次に、このフレーム19を用いて、フレームめっき
法によって、例えば銅(Cu)よりなる薄膜コイル10
を、例えば約1.0〜2.0μmの厚みおよび1.2〜
2.0のコイルピッチで形成する。次に、フレーム19
を除去する。なお、図中、符号10aは、薄膜コイル1
0を、後述する導電層(リード)と接続するための接続
部を示している。
【0069】次に、図4に示したように、全体に、例え
ばアルミナよりなる絶縁層11を、約3〜4μmの厚み
で形成する。次に、例えばCMPによって、下部磁極層
8の第2の部分8bおよび第3の部分8cが露出するま
で、絶縁層11を研磨して、表面を平坦化処理する。こ
こで、図4では、薄膜コイル10は露出していないが、
薄膜コイル10が露出するようにしてもよい。
【0070】次に、露出した下部磁極層8の第2の部分
8bおよび第3の部分8cと絶縁層11の上に、絶縁材
料よりなる記録ギャップ層12を、例えば0.2〜0.
3μmの厚みに形成する。記録ギャップ層12に使用す
る絶縁材料としては、一般的に、アルミナ、窒化アルミ
ニウム、シリコン酸化物系材料、シリコン窒化物系材
料、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等がある。
【0071】次に、磁路形成のために、下部磁極層8の
第3の部分8cの上において、記録ギャップ層12を部
分的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。ま
た、薄膜コイル10の接続部10aの上の部分におい
て、記録ギャップ層12および絶縁層11を部分的にエ
ッチングしてコンタクトホールを形成する。
【0072】次に、図5に示したように、記録ギャップ
層12の上において、エアベアリング面30から下部磁
極層8の第3の部分8cの上の部分にかけて上部磁極層
13を約2.0〜3.0μmの厚みに形成すると共に、
薄膜コイル10の接続部10aに接続されるように導電
層21を約2.0〜3.0μmの厚みに形成する。上部
磁極層13は、下部磁極層8の第3の部分8cの上の部
分に形成されたコンタクトホールを介して、下部磁極層
8の第3の部分8cに接続されている。
【0073】上部磁極層13は、NiFe(Ni:80
重量%,Fe:20重量%)や、高飽和磁束密度材料で
あるNiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量%)
等を用い、めっき法によって形成してもよいし、高飽和
磁束密度材料であるFeN,FeZrN等の材料を用
い、スパッタによって形成してもよい。この他にも、高
飽和磁束密度材料であるCoFe,Co系アモルファス
材等を用いてもよい。また、高周波特性の改善のため、
上部磁極層13を、無機系の絶縁膜とパーマロイ等の磁
性層とを何層にも重ね合わせた構造としてもよい。
【0074】次に、上部磁極層13をマスクとして、ド
ライエッチングにより、記録ギャップ層12を選択的に
エッチングする。このときのドライエッチングには、例
えば、BCl2,Cl2等の塩素系ガスや、CF4,SF6
等のフッ素系ガス等のガスを用いた反応性イオンエッチ
ング(RIE)が用いられる。次に、例えばアルゴンイ
オンミリングによって、下部磁極層8の第2の部分8b
を選択的に約0.3〜0.6μm程度エッチングして、
図5(b)に示したようなトリム構造とする。このトリ
ム構造によれば、狭トラックの書き込み時に発生する磁
束の広がりによる実効的なトラック幅の増加を防止する
ことができる。
【0075】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層17を、20〜40μmの厚みに形成
し、その表面を平坦化して、その上に、図示しない電極
用パッドを形成する。最後に、スライダの研磨加工を行
って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベアリング面
30を形成して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドが
完成する。
【0076】本実施の形態では、第1の部分8a、第2
の部分8bおよび第3の部分8cよりなる下部磁極層8
が、本発明における第1の磁性層に対応し、上部磁極層
13が、本発明における第2の磁性層に対応する。ま
た、第2の部分8bのうち上部磁極層13と対向する部
分が、本発明における第1の磁性層の第2の部分のうち
のスロートハイトを規定する部分に対応する。また、下
部磁極層8は、上部シールド層を兼ねているので、本発
明における第2のシールド層にも対応する。
【0077】図7は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの主要部分についての平面図(図7において上側に配
置された図)と断面図(図7において下側に配置された
図)とを対応付けて示す説明図である。なお、図7で
は、オーバーコート層17や、その他の絶縁層および絶
縁膜を省略している。図7において、符号THはスロー
トハイトを表し、TH0はスロートハイトゼロ位置を表
し、MR−HはMRハイトを表している。
【0078】図8は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドにおける下部シールド層3から下部磁極層8の第2の
部分8b、絶縁膜9および薄膜コイル10までの部分
を、一部切り欠いて示す斜視図である。図8において、
符号8Bは、トリム構造とするために下部磁極層8の第
2の部分8bがエッチングされている部分を表してい
る。
【0079】図9は、図8に示した部分に更に記録ギャ
ップ層12および上部磁極層13を加えた部分を、一部
切り欠いて示す斜視図である。
【0080】以上説明したように、本実施の形態に係る
薄膜磁気ヘッドは、再生ヘッドと記録ヘッドとを備えて
いる。再生ヘッドは、MR素子5と、記録媒体に対向す
る側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置さ
れた、MR素子5をシールドするための下部シールド層
3および上部シールド層(下部磁極層8)とを有してい
る。
【0081】記録ヘッドは、互いに磁気的に連結され、
記録媒体に対向する側において互いに対向する磁極部分
を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる下部磁極
層8(第1の部分8a、第2の部分8bおよび第3の部
分8c)および上部磁極層13と、この下部磁極層8の
磁極部分と上部磁極層13の磁極部分との間に設けられ
た記録ギャップ層12と、少なくとも一部が下部磁極層
8および上部磁極層13の間に、これらに対して絶縁さ
れた状態で配設された薄膜コイル10とを有している。
【0082】本実施の形態では、下部磁極層8は、薄膜
コイル10の少なくとも一部に対向する位置に配置され
た第1の部分8aと、この第1の部分8aにおける薄膜
コイル10側(図において上側)の面に接続され、磁極
部分を形成し、スロートハイトを規定する第2の部分8
bとを有し、薄膜コイル10は、下部磁極層8の第2の
部分8bの側方(図において右側)に配置されている。
【0083】また、本実施の形態では、下部磁極層8の
第2の部分8bのうちスロートハイトを規定する部分の
エアベアリング面30側の端部から反対側の端部までの
長さ(以下、単に第2の部分8bの長さともいう。)す
なわちスロートハイトTHは、MR素子5のエアベアリ
ング面30側の端部から反対側の端部までの長さすなわ
ちMRハイトMR−Hよりも大きくなっている。第2の
部分8bの長さは、MRハイトMR−Hの150〜60
0%が好ましく、特に300〜500%が好ましい。言
い換えると、MRハイトMR−Hが例えば0.5μmの
場合には、第2の部分8bの長さは、0.75〜3.0
μmが好ましく、特に1.5〜2.5μmが好ましい。
【0084】また、本実施の形態では、下部磁極層8の
第2の部分8bのうち上部磁極層13に対向する部分で
は、エアベアリング面30とは反対側の端部がエアベア
リング面30と平行な直線状に形成されている。下部磁
極層8の第2の部分8bの他の部分におけるエアベアリ
ング面30とは反対側の端部は、薄膜コイル10の外周
の形状に近似した円弧状に形成されている。本実施の形
態では、上述のように、下部磁極層8の第2の部分8b
のうち上部磁極層13に対向する部分のエアベアリング
面30とは反対側の端部をエアベアリング面30と平行
な直線状に形成したので、スロートハイトおよびスロー
トハイトゼロ位置を正確に制御することができる。
【0085】また、本実施の形態では、上部磁極層13
によってトラック幅を規定する。図7に示したように、
上部磁極層13は、エアベアリング面30側から順に配
置された第1の部分13A、第2の部分13Bおよび第
3の部分13Cを有している。第1の部分13Aの幅は
記録トラック幅に等しく、第2の部分13Bの幅は第1
の部分13Aの幅よりも大きく、第3の部分13Cの幅
は第2の部分13Bの幅よりも大きくなっている。
【0086】第3の部分13Cの幅は、エアベアリング
面30に近づく従って徐々に小さくなっている。第3の
部分13Cの幅が変化する部分における幅方向の端縁
は、エアベアリング面30に直交する方向に対して30
°〜60°をなすのが好ましい。また、第2の部分13
Bの幅も、エアベアリング面30に近づくに従って徐々
に小さくなっている。
【0087】また、上部磁極層13において、第1の部
分13Aの幅方向の端縁と第2の部分13Bの幅方向の
端縁とを結ぶ端縁は、エアベアリング面30に平行にな
っている。同様に、上部磁極層13において、第2の部
分13Bの幅方向の端縁と第3の部分13Cの幅方向の
端縁とを結ぶ端縁も、エアベアリング面30に平行にな
っている。
【0088】上部磁極層13において、第1の部分13
Aと第2の部分13Bとの境界の位置は、MRハイトゼ
ロ位置(MR素子5のエアベアリング面30とは反対側
の端部の位置)の近傍に配置されている。
【0089】また、上部磁極層13において、第2の部
分13Bと第3の部分13Cとの境界の位置(図7にお
ける第2の部分13Bと第3の部分13Cとの段差部分
の近傍位置)は、下部磁極層8の第2の部分8bのうち
上部磁極層13と対向する部分におけるエアベアリング
面30とは反対側(図7において右側)の端部の位置、
すなわちスロートハイトゼロ位置TH0よりもエアベア
リング面30側(図7において左側)に配置されてい
る。従って、本実施の形態では、上部磁極層13のスロ
ートハイトゼロ位置TH0における幅W1は、上部磁極
層13の第1の部分13Aの幅である記録トラック幅W
2よりも大きくなっている。
【0090】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、下部磁極層8の第2の部分8bによってスロートハ
イトを規定するようにし、薄膜コイル10を下部磁極層
8の第1の部分8aの上であって第2の部分8bの側方
に配置し、薄膜コイル10を覆う絶縁層11の上面を下
部磁極層8の第2の部分8bの上面と共に平坦化したの
で、記録トラック幅を規定する上部磁極層13を平坦な
面の上に形成することができる。そのため、本実施の形
態によれば、記録トラック幅を例えばハーフミクロン寸
法やクォータミクロン寸法にも小さくしても、上部磁極
層13を精度よく形成することができ、記録トラック幅
を正確に制御することが可能になる。
【0091】また、本実施の形態によれば、上部磁極層
13のスロートハイトゼロ位置における幅を記録トラッ
ク幅よりも大きくしたので、上部磁極層13のスロート
ハイトゼロ位置の近傍における磁束の飽和を防止するこ
とができる。また、本実施の形態によれば、上部磁極層
13の幅を、エアベアリング面30に近づくに従って徐
々に小さくしているので、磁路の断面積が急激に減少す
ることがなく、磁路の途中における磁束の飽和を防止す
ることができる。従って、本実施の形態によれば、薄膜
コイル10で発生した起磁力を効率よく記録に利用する
ことができ、オーバーライト特性を向上させることがで
きる。
【0092】また、本実施の形態によれば、記録トラッ
ク幅を規定する上部磁極層13を平坦な面の上に形成し
たので、上述のように上部磁極層13のスロートハイト
ゼロ位置における幅を記録トラック幅よりも大きくした
場合に、記録トラック幅を規定する第1の部分13Aの
幅が大きくなることを防止できる。なお、エイペックス
部の上に上部磁極層を形成する場合には、上部磁極層の
スロートハイトゼロ位置における幅を記録トラック幅よ
りも大きくすると、上部磁極層のうち記録トラック幅を
規定する部分の幅まで大きくなりやすい。
【0093】また、本実施の形態では、上部磁極層13
の第2の部分13Bのエアベアリング面30側の端部が
エアベアリング面30に平行になっており、この端部に
上部磁極層13の第1の部分13Aが連結されている。
従って、フォトリソグラフィによって上部磁極層13を
形成するために使用されるフォトマスクは、第2の部分
13Bのエアベアリング面30側の端部に対応する辺
に、第1の部分13Aに対応する凹部または凸部を付加
した形状のものとなる。なお、第1の部分13Aに対応
する部分が凹部になるか凸部になるかは、ネガ型フォト
マスクを使用するかポジ型フォトマスクを使用するかに
よって決まる。このような形状のフォトマスクを使用し
て、平坦な面の上に上部磁極層13を形成することによ
り、第1の部分13Aの幅、すなわち記録トラック幅を
正確に制御することが可能になる。
【0094】また、本実施の形態では、下部磁極層8の
第2の部分8bによってスロートハイトを規定するが、
第2の部分8bの長さを、MR素子5のエアベアリング
面30側の端部から反対側の端部までの長さすなわちM
RハイトMR−Hよりも大きくしている。従って、本実
施の形態によれば、下部磁極層8の第1の部分8aと第
2の部分8bとの接触面積を大きくすることができ、こ
の部分における磁束の飽和を防止することができる。
【0095】なお、下部磁極層8の第2の部分8bの長
さがMRハイトMR−Hよりも大きいほど、下部磁極層
8の第1の部分8aと第2の部分8bとの接触面積が大
きくなる。従って、下部磁極層8の第2の部分8bの長
さとMRハイトMR−Hとの差が小さいと、磁束の飽和
を防止できるという効果が小さくなり、オーバーライト
特性の向上の程度が小さくなる。一方、下部磁極層8の
第2の部分8bの長さが大きくなりすぎると、磁路長が
大きくなることによって逆にオーバーライト特性が低下
してしまう。そのため、下部磁極層8の第2の部分8b
の長さに関しては好ましい範囲が存在し、具体的には、
前述のように、下部磁極層8の第2の部分8bの長さ
は、MRハイトMR−Hの150〜600%が好まし
く、特に300〜500%が好ましい。
【0096】このように、本実施の形態によれば、記録
トラック幅を小さくした場合においても記録トラック幅
を正確に制御することができると共に磁路の途中におけ
る磁束の飽和を防止することができる。
【0097】また、本実施の形態では、薄膜コイル10
を下部磁極層8の第2の部分8bの側方に配置し、平坦
な絶縁膜9の上に形成している。そのため、本実施の形
態によれば、薄膜コイル10を微細に精度よく形成する
ことが可能になる。更に、本実施の形態によれば、エイ
ペックス部が存在しないので、下部磁極層8の第2の部
分8bのエアベアリング面30とは反対側の端部、すな
わちスロートハイトゼロ位置の近くに薄膜コイル10の
端部を配置することができる。
【0098】これらのことから、本実施の形態によれ
ば、例えば従来に比べて30〜40%程度、磁路長の縮
小が可能となり、その結果、薄膜コイル10で発生した
起磁力を効率よく記録に利用することが可能となる。従
って、本実施の形態によれば、記録ヘッドの高周波特性
や、非線形トランジションシフト(Non-linear Transit
ion Shift;NLTS)や、オーバーライト特性の優れ
た薄膜磁気ヘッドを提供することが可能となる。
【0099】また、本実施の形態によれば、磁路長の縮
小が可能となることから、巻き数を変えることなく薄膜
コイル10の全長を大幅に短くすることができる。これ
により、薄膜コイル10の抵抗を小さくすることができ
るので、その分、薄膜コイル10の厚みを小さくするこ
とが可能となる。
【0100】また、本実施の形態では、下部磁極層8の
第2の部分8bと薄膜コイル10の間に、薄く且つ十分
な絶縁耐圧が得られる無機材料よりなる絶縁膜9が設け
られるので、下部磁極層8の第2の部分8bと薄膜コイ
ル10との間に大きな絶縁耐圧を得ることができる。
【0101】また、本実施の形態では、薄膜コイル10
を無機絶縁材料よりなる絶縁層11で覆ったので、薄膜
磁気ヘッドの使用中に、薄膜コイル10の周辺で発生す
る熱による膨張によって磁極部分が記録媒体側に突出す
ることを防止することができる。
【0102】[第2の実施の形態]次に、図10を参照
して、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法について説明する。図10は、本実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの主要部分を示す平面図
である。なお、図10では、オーバーコート層や、その
他の絶縁層および絶縁膜を省略している。
【0103】本実施の形態では、下部磁極層8の第1の
部分8aを第1の実施の形態に比べて広い領域、具体的
には、薄膜コイル10の全体が配置される領域よりも広
い領域に形成している。また、本実施の形態では、下部
磁極層8の第2の部分8bを、薄膜コイル10の周囲を
囲うように形成している。なお、下部磁極層8の第2の
部分8bのうちスロートハイトを規定する部分のエアベ
アリング面30側の端部から反対側の端部までの長さ、
すなわちスロートハイトTHは、第1の実施の形態と同
様に、MR素子5のエアベアリング面30側の端部から
反対側の端部までの長さすなわちMRハイトMR−Hよ
りも大きくなっている。
【0104】本実施の形態によれば、下部磁極層8の第
2の部分8bを上述のような形状とすることにより、絶
縁層11の平坦化の精度を向上させることができる。
【0105】また、本実施の形態における上部磁極層1
3は、エアベアリング面30側から順に配置された第1
の部分13A、第2の部分13Bおよび第3の部分13
Cを有している。第1の部分13Aおよび第2の部分1
3Bの形状は、第1の実施の形態と同様である。第3の
部分13Cの幅は、以下のように変化している。すなわ
ち、第3の部分13Cの幅は、エアベアリング面30側
の端部から、まずエアベアリング面30に直交する方向
に対して例えば30°〜60°をなすように広がり、次
に、より大きく角度で広がり、次に一定の幅となる。
【0106】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0107】[第3の実施の形態]次に、図11を参照
して、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法について説明する。図11は、本実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの主要部分を示す平面図
である。なお、図11では、オーバーコート層や、その
他の絶縁層および絶縁膜を省略している。
【0108】本実施の形態における下部磁極層8の第2
の部分8bは、エアベアリング30側の一部分の幅が他
の部分の幅よりも小さいT形をなしている。また、下部
磁極層8の第2の部分8bのエアベアリング面30とは
反対側の端部は、エアベアリング面30と平行な直線状
に形成されて、スロートハイトゼロ位置TH0に配置さ
れている。
【0109】本実施の形態によれば、下部磁極層8の第
2の部分8bを上述のような形状としたことにより、下
部磁極層8の第2の部分8bのエアベアリング面30に
おける幅を小さくして、実効的なトラック幅の増加を防
止することができる。また、本実施の形態によれば、下
部磁極層8の第2の部分8bの幅を、エアベアリング面
30に向けて段階的に小さくしているので、下部磁極層
8における磁束の飽和を防止することができる。また、
本実施の形態によれば、下部磁極層8の第2の部分8b
のエアベアリング面30とは反対側の端部をエアベアリ
ング面30と平行な直線状に形成したので、スロートハ
イトおよびスロートハイトゼロ位置を正確に制御するこ
とができる。
【0110】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0111】[第4の実施の形態]次に、図12を参照
して、本発明の第4の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法について説明する。図12は、本実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの主要部分を示す平面図
である。なお、図12では、オーバーコート層や、その
他の絶縁層および絶縁膜を省略している。
【0112】本実施の形態における下部磁極層8の第2
の部分8bは、上部磁極層13と対向し、スロートハイ
トを規定する中央部分8b1と、この中央部分8b1の幅
方向の両側に形成された側方部分8b2,8b3とを有し
ている。中央部分8b1におけるエアベアリング面30
とは反対側の端部は、エアベアリング面30と平行な直
線状に形成されて、スロートハイトゼロ位置TH0に配
置されている。側方部分8b2,8b3におけるエアベア
リング面30側の端部から反対側の端部までの長さは、
中央部分8b1との境界部分ではスロートハイトに等し
く、境界部分から外側に向かうほど大きくなるように変
化した後、一定の大きさになっている。
【0113】また、本実施の形態では、上部磁極層13
は、エアベアリング面30側から順に配置された第1の
部分13Aと第2の部分13Dを有している。第1の部
分13Aの幅は記録トラック幅に等しく、第2の部分1
3Dの幅は、第1の部分13Aとの境界部分では記録ト
ラック幅に等しく、エアベアリング面30から離れるに
従って徐々に大きくなっている。第2の部分13Dの幅
が変化する部分における幅方向の端縁は、エアベアリン
グ面30に直交する方向に対して30°〜60°をなす
のが好ましい。第1の部分13Aと第2の部分13Dと
の境界部分の位置は、スロートハイトゼロ位置TH0よ
りもエアベアリング面30側に配置されている。従っ
て、上部磁極層13のスロートハイトゼロ位置TH0に
おける幅W1は、上部磁極層13の第1の部分13Aの
幅である記録トラック幅W2よりも大きくなっている。
なお、第1の部分13Aと第2の部分13Dとの境界部
分の位置は、MRハイトゼロ位置よりエアベアリング面
30から離れる方向に0〜1.0μmの距離の位置にあ
るのが好ましい。
【0114】本実施の形態によれば、下部磁極層8の第
2の部分8bにおける中央部分8b 1のエアベアリング
面30とは反対側の端部をエアベアリング面30と平行
な直線状に形成したので、スロートハイトおよびスロー
トハイトゼロ位置を正確に制御することができる。ま
た、本実施の形態によれば、下部磁極層8の第2の部分
8bにおける側方部分8b2,8b3のエアベアリング面
30側の端部から反対側の端部までの長さを、中央部分
8b1との境界部分を除き、中央部分8b1よりも大きく
したので、第2の部分8bの全体が一定の長さを有する
場合に比べて、第2の部分8bの体積および第1の部分
8aと第2の部分8bとの接触面積を大きくすることが
でき、スロートハイトが小さい場合においても、第1の
部分8aと第2の部分8bとの接続部分における磁束の
飽和を防止することができる。
【0115】また、本実施の形態によれば、上部磁極層
13の第2の部分13Dの幅を、エアベアリング面30
側に近づくに従って徐々に小さくしているので、上部磁
極層13における磁束の飽和を防止することができる。
【0116】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0117】[第5の実施の形態]次に、図13を参照
して、本発明の第5の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法について説明する。図13は、本実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの主要部分を示す平面図
である。なお、図13では、オーバーコート層や、その
他の絶縁層および絶縁膜を省略している。
【0118】本実施の形態における下部磁極層8の第2
の部分8bは、上部磁極層13と対向し、スロートハイ
トを規定する中央部分8b1と、この中央部分8b1の幅
方向の両側に形成された側方部分8b2,8b3とを有し
ている。中央部分8b1におけるエアベアリング面30
とは反対側の端部は、エアベアリング面30と平行な直
線状に形成されて、スロートハイトゼロ位置TH0に配
置されている。側方部分8b2,8b3におけるエアベア
リング面30側の端部から反対側の端部までの長さは、
中央部分8b1との境界部分ではスロートハイトに等し
く、境界部分から外側に向かうほど大きくなるように変
化した後、一定の大きさになっている。側方部分8
2,8b3のうち、エアベアリング面30側の端部から
反対側の端部までの長さが変化する部分におけるエアベ
アリング面30と反対側の端部は、上部磁極層13の第
3の部分13Cの幅方向の端部の位置に沿うように配置
されている。
【0119】本実施の形態によれば、下部磁極層8の第
2の部分8bにおける中央部分8b 1のエアベアリング
面30とは反対側の端部をエアベアリング面30と平行
な直線状に形成したので、スロートハイトおよびスロー
トハイトゼロ位置を正確に制御することができる。ま
た、本実施の形態によれば、下部磁極層8の第2の部分
8bにおける側方部分8b2,8b3のエアベアリング面
30側の端部から反対側の端部までの長さを、中央部分
8b1との境界部分を除き、中央部分8b1よりも大きく
したので、第2の部分8bの全体が一定の長さを有する
場合に比べて、第2の部分8bの体積および第1の部分
8aと第2の部分8bとの接触面積を大きくすることが
でき、スロートハイトが小さい場合においても、第1の
部分8aと第2の部分8bとの接続部分における磁束の
飽和を防止することができる。
【0120】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0121】[第6の実施の形態]次に、図14ないし
図20を参照して、本発明の第6の実施の形態に係る薄
膜磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。な
お、図14ないし図19において、(a)はエアベアリ
ング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベ
アリング面に平行な断面を示している。
【0122】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、まず、図14に示したように、例えばアルテ
ィック(Al23・TiC)よりなる基板1の上に、例
えばアルミナ(Al23)よりなる絶縁層2を、約5μ
mの厚みで堆積する。次に、絶縁層2の上に、磁性材
料、例えばパーマロイよりなる再生ヘッド用の下部シー
ルド層3を、約3μmの厚みで選択的に形成する。次
に、図示しないが、全体に、例えばアルミナよりなる絶
縁層を、例えば4〜5μmの厚みに形成し、例えばCM
Pによって、下部シールド層3が露出するまで研磨し
て、表面を平坦化処理する。
【0123】次に、図15に示したように、下部シール
ド層3の上に、絶縁膜としての下部シールドギャップ膜
4を、例えば約20〜40nmの厚みに形成する。次
に、下部シールドギャップ膜4の上に、再生用のMR素
子5を、数十nmの厚みに形成する。次に、下部シール
ドギャップ膜4の上に、MR素子5に電気的に接続され
る一対の電極層6を、数十nmの厚みに形成する。次
に、下部シールドギャップ膜4およびMR素子5の上
に、絶縁膜としての上部シールドギャップ膜7を、例え
ば約20〜40nmの厚みに形成し、MR素子5をシー
ルドギャップ膜4,7内に埋設する。
【0124】次に、上部シールドギャップ膜7の上に、
磁性材料からなる下部磁極層8の第1の部分8aを、約
1.0〜2.0μmの厚みで、選択的に形成する。下部
磁極層8の第1の部分8aは、後述する薄膜コイルの少
なくとも一部に対向する位置に配置される。
【0125】次に、図16に示したように、下部磁極層
8の第1の部分8aの上に、下部磁極層8の第2の部分
8bおよび第3の部分8cを、約1.5〜2.5μmの
厚みに形成する。第2の部分8bは、下部磁極層8の磁
極部分を形成し、第1の部分8aの薄膜コイル側の面に
接続される。第3の部分8cは、第1の部分8aと後述
する上部磁極層とを接続するための部分である。第2の
部分8bのうち上部磁極層と対向する部分におけるエア
ベアリング面30とは反対側の端部の位置は、スロート
ハイトを規定する。すなわち、第2の部分8bのうち上
部磁極層と対向する部分におけるエアベアリング面30
とは反対側の端部の位置がスロートハイトゼロ位置とな
る。
【0126】次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶
縁膜9を、約0.3〜0.6μmの厚みに形成する。
【0127】次に、フォトレジストをフォトリソグラフ
ィ工程によりパターニングして、薄膜コイルをフレーム
めっき法によって形成するためのフレーム19を形成す
る。次に、このフレーム19を用いて、フレームめっき
法によって、例えば銅よりなる薄膜コイルの第1層部分
31を、例えば約1.0〜2.0μmの厚みおよび1.
2〜2.0μmのコイルピッチで形成する。次に、フレ
ーム19を除去する。なお、図中、符号31aは、薄膜
コイルの第1層部分31を後述する第2層部分に接続す
るための接続部を示している。
【0128】次に、図17に示したように、全体に、例
えばアルミナよりなる絶縁層32を、約3〜4μmの厚
みで形成する。次に、例えばCMPによって、下部磁極
層8の第2の部分8bおよび第3の部分8cが露出する
まで、絶縁層32を研磨して、表面を平坦化処理する。
ここで、図17では、薄膜コイルの第1層部分31は露
出していないが、薄膜コイルの第1層部分31が露出す
るようにしてもよい。
【0129】次に、図18に示したように、露出した下
部磁極層8の第2の部分8bおよび第3の部分8cと絶
縁層32の上に、絶縁材料よりなる記録ギャップ層12
を、例えば0.2〜0.3μmの厚みに形成する。次
に、磁路形成のために、下部磁極層8の第3の部分8c
の上において、記録ギャップ層12を部分的にエッチン
グしてコンタクトホールを形成する。
【0130】次に、記録ギャップ層12の上に、記録ト
ラック幅を規定する上部磁極層の磁極部分を含む磁極部
分層41を例えば2〜3μmの厚みに形成すると共に、
下部磁極層8の第3の部分8cの上に位置する部分の上
に形成されたコンタクトホールの位置に、磁性層42を
2〜3μmの厚みに形成する。磁性層42は、後述する
上部磁極層のヨーク部分層と下部磁極層8とを接続する
ための部分である。本実施の形態では、上部磁極層の磁
極部分層41のエアベアリング面30側の端部から反対
側の端部までの長さは、MR素子5のエアベアリング面
30側の端部から反対側の端部までの長さよりも大き
く、更に、下部磁極層8の第2の部分8bのうちスロー
トハイトを規定する部分のエアベアリング面30側の端
部から反対側の端部までの長さ以上に形成される。
【0131】上部磁極層の磁極部分層41および磁性層
42は、NiFe(Ni:80重量%,Fe:20重量
%)や、高飽和磁束密度材料であるNiFe(Ni:4
5重量%,Fe:55重量%)等を用い、めっき法によ
って形成してもよいし、高飽和磁束密度材料であるFe
N,FeZrN等の材料を用い、スパッタによって形成
してもよい。この他にも、高飽和磁束密度材料であるC
oFe,Co系アモルファス材等を用いてもよい。
【0132】次に、上部磁極層の磁極部分層41をマス
クとして、ドライエッチングにより、記録ギャップ層1
2を選択的にエッチングする。このときのドライエッチ
ングには、例えば、BCl2,Cl2等の塩素系ガスや、
CF4,SF6等のフッ素系ガス等のガスを用いた反応性
イオンエッチング(RIE)が用いられる。次に、例え
ばアルゴンイオンミリングによって、下部磁極層8の第
2の部分8bを選択的に約0.3〜0.6μm程度エッ
チングして、図18(b)に示したようなトリム構造と
する。
【0133】次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶
縁膜33を、約0.3〜0.6μmの厚みに形成する。
次に、薄膜コイルの第1層部分31の接続部31aの上
の部分において、絶縁膜33、記録ギャップ層12およ
び絶縁層32を部分的にエッチングしてコンタクトホー
ルを形成する。次に、フレームめっき法によって、例え
ば銅よりなる薄膜コイルの第2層部分34を、例えば約
1.0〜2.0μmの厚みおよび1.2〜2.0μmの
コイルピッチで形成する。なお、図中、符号34aは、
上記コンタクトホールを介して、薄膜コイルの第2層部
分34を第1層部分31に接続するための接続部を示し
ている。
【0134】次に、図19に示したように、全体に、例
えばアルミナよりなる絶縁層35を、約3〜4μmの厚
みで形成する。次に、例えばCMPによって、上部磁極
層の磁極部分層41および磁性層42が露出するまで、
絶縁層35を研磨して、表面を平坦化処理する。ここ
で、図19では、薄膜コイルの第2層部分34は露出し
ていないが、薄膜コイルの第2層部分34が露出するよ
うにしてもよい。第2層部分34が露出するようにした
場合には、第2層部分34および絶縁層35の上に他の
絶縁層を形成する。
【0135】次に、平坦化された上部磁極層の磁極部分
層41および磁性層42、絶縁層35の上に、記録ヘッ
ド用の磁性材料からなる上部磁極層のヨーク部分を形成
するヨーク部分層43を、例えば約2〜3μmの厚みに
形成する。このヨーク部分層43は、磁性層42を介し
て、下部磁極層8の第3の部分8cと接触し、磁気的に
連結している。上部磁極層のヨーク部分層43は、Ni
Fe(Ni:80重量%,Fe:20重量%)や、高飽
和磁束密度材料であるNiFe(Ni:45重量%,F
e:55重量%)等を用い、めっき法によって形成して
もよいし、高飽和磁束密度材料であるFeN,FeZr
N等の材料を用い、スパッタによって形成してもよい。
この他にも、高飽和磁束密度材料であるCoFe,Co
系アモルファス材等を用いてもよい。また、高周波特性
の改善のため、上部磁極層のヨーク部分層43を、無機
系の絶縁膜とパーマロイ等の磁性層とを何層にも重ね合
わせた構造としてもよい。
【0136】本実施の形態では、上部磁極層のヨーク部
分層43のエアベアリング面30側の端面は、エアベア
リング面30から離れた位置(図において右側)に配置
されている。本実施の形態では、特に、エアベアリング
面30からヨーク部分層43のエアベアリング面30側
の端部までの距離は、MR素子5のエアベアリング面3
0側の端部から反対側の端部までの長さ以上とする。
【0137】次に、全体に、例えばアルミナよりなるオ
ーバーコート層37を、20〜40μmの厚みに形成
し、その表面を平坦化して、その上に、図示しない電極
用パッドを形成する。最後に、スライダの研磨加工を行
って、記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベアリング面
30を形成して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドが
完成する。
【0138】本実施の形態では、磁極部分層41、磁性
層42およびヨーク部分層43よりなる上部磁極層が、
本発明の第2の磁性層に対応する。
【0139】図20は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの主要部分を示す平面図である。なお、図20で
は、オーバーコート層や、その他の絶縁層および絶縁膜
を省略している。図20において、符号THはスロート
ハイトを表し、TH0はスロートハイトゼロ位置を表
し、MR−HはMRハイトを表している。
【0140】本実施の形態では、下部磁極層8は、薄膜
コイルの第1層部分31に対向する位置に配置された第
1の部分8aと、この第1の部分8aにおける薄膜コイ
ルの第1層部分31側の面に接続され、磁極部分を形成
し、スロートハイトを規定する第2の部分8bとを有
し、薄膜コイルの第1層部分31は、下部磁極層8の第
2の部分8bの側方に配置されている。第1の実施の形
態と同様に、下部磁極層8の第2の部分8bのうちスロ
ートハイトを規定する部分のエアベアリング面30側の
端部から反対側の端部までの長さ(以下、単に第2の部
分8bの長さともいう。)すなわちスロートハイトTH
は、MR素子5のエアベアリング面30側の端部から反
対側の端部までの長さすなわちMRハイトMR−Hより
も大きくなっている。第2の部分8bの長さは、MRハ
イトMR−Hの150〜600%が好ましく、特に30
0〜500%が好ましい。言い換えると、MRハイトM
R−Hが例えば0.5μmの場合には、第2の部分8b
の長さは、0.75〜3.0μmが好ましく、特に1.
5〜2.5μmが好ましい。
【0141】また、本実施の形態では、上部磁極層の磁
極部分層41によってトラック幅を規定する。図20に
示したように、上部磁極層の磁極部分層41は、エアベ
アリング面30側から順に配置された第1の部分41
A、第2の部分41Bおよび第3の部分41Cを有して
いる。第1の部分41Aの幅は記録トラック幅に等し
く、第2の部分41Bの幅は第1の部分41Aの幅より
も大きくなっている。第3の部分41Cの幅は、第2の
部分42Bとの境界部分では第2の部分42Bの幅と等
しく、境界部分からエアベアリング面30とは反対側に
向かうほど大きくなるように変化した後、一定の大きさ
になっている。
【0142】また、上部磁極層の磁極部分層41におい
て、第1の部分41Aの幅方向の端縁と第2の部分41
Bの幅方向の端縁とを結ぶ端縁は、エアベアリング面3
0に平行になっている。
【0143】上部磁極層の磁極部分層41において、第
1の部分41Aと第2の部分41Bとの境界の位置は、
MRハイトゼロ位置の近傍に配置されている。
【0144】また、上部磁極層の磁極部分層41におい
て、第2の部分41Bと第3の部分41Cとの境界の位
置は、下部磁極層8の第2の部分8bのうち磁極部分層
41と対向する部分におけるエアベアリング面30とは
反対側の端部の位置、すなわちスロートハイトゼロ位置
TH0よりもエアベアリング面30側に配置されてい
る。従って、本実施の形態では、磁極部分層41のスロ
ートハイトゼロ位置TH0における幅W1は、磁極部分
層41の第1の部分41Aの幅である記録トラック幅W
2よりも大きくなっている。
【0145】上部磁極層のヨーク部分層43は、エアベ
アリング面30側から順に配置された第1の部分43A
と第2の部分43Bとを有している。ヨーク部分層43
の第1の部分43Aの幅は、磁極部分層41の第3の部
分41Cにおける最大の幅とほぼ等しくなっている。ヨ
ーク部分層43の第2の部分43Bの幅は、第1の部分
43Aとの境界部分では第1の部分43Aの幅と等し
く、境界部分からエアベアリング面30とは反対側に向
かうほど大きくなるように変化した後、一定の大きさに
なっている。また、ヨーク部分層43の第1の部分43
Aは、磁極部分層41の第2の部分41Bおよび第3の
部分41Cとほぼ重なる位置に配置されている。
【0146】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、下部磁極層8の第2の部分8bによってスロートハ
イトを規定するようにし、薄膜コイルの第1層部分31
を下部磁極層8の第1の部分8aの上であって第2の部
分8bの側方に配置し、薄膜コイルの第1層部分31を
覆う絶縁層32の上面を下部磁極層8の第2の部分8b
の上面と共に平坦化すると共に、上部磁極層を磁極部分
層41とヨーク部分層43とに分割したので、記録トラ
ック幅を規定する上部磁極層の磁極部分層41を平坦な
面の上に形成することができる。そのため、本実施の形
態によれば、記録トラック幅を例えばハーフミクロン寸
法やクォータミクロン寸法にも小さくしても、磁極部分
層41を精度よく形成することができ、記録トラック幅
を正確に制御することが可能になる。
【0147】また、本実施の形態によれば、上部磁極層
の磁極部分層41のスロートハイトゼロ位置における幅
を記録トラック幅よりも大きくしたので、磁極部分層4
1のスロートハイトゼロ位置の近傍における磁束の飽和
を防止することができる。また、本実施の形態によれ
ば、磁極部分層41の幅を、エアベアリング面30に近
づくに従って徐々に小さくしているので、磁路の断面積
が急激に減少することがなく、磁路の途中における磁束
の飽和を防止することができる。更に、本実施の形態に
よれば、上部磁極層の磁極部分層41のスロートハイト
ゼロ位置における幅を記録トラック幅よりも大きくした
ので、上部磁極層の磁極部分層41とヨーク部分層43
との接触面積を大きくすることができ、磁極部分層41
とヨーク部分層43との接続部分における磁束の飽和を
防止することができる。従って、本実施の形態によれ
ば、薄膜コイル31,34で発生した起磁力を効率よく
記録に利用することができ、オーバーライト特性を向上
させることができる。
【0148】また、本実施の形態によれば、記録トラッ
ク幅を規定する上部磁極層の磁極部分層41を平坦な面
の上に形成したので、上述のように磁極部分層41のス
ロートハイトゼロ位置における幅を記録トラック幅より
も大きくした場合に、記録トラック幅を規定する第1の
部分41Aの幅が大きくなることを防止することができ
る。
【0149】また、本実施の形態では、磁極部分層41
の第2の部分41Bのエアベアリング面30側の端部が
エアベアリング面30に平行になっており、この端部に
磁極部分層41の第1の部分41Aが連結されている。
従って、フォトリソグラフィによって磁極部分層41を
形成するために使用されるフォトマスクは、第2の部分
41Bのエアベアリング面30側の端部に対応する辺
に、第1の部分41Aに対応する凹部または凸部を付加
した形状のものとなる。このような形状のフォトマスク
を使用して、平坦な面の上に磁極部分層41を形成する
ことにより、第1の部分41Aの幅、すなわち記録トラ
ック幅を正確に制御することが可能になる。
【0150】また、本実施の形態によれば、薄膜コイル
の第2層部分34を上部磁極層の磁極部分層41の側方
に配置し、薄膜コイルの第2層部分34を覆う絶縁層3
5の上面を磁極部分層41の上面と共に平坦化したの
で、記録ヘッドのヨーク部分層43も、平坦な面の上に
形成することができる。そのため、本実施の形態によれ
ば、ヨーク部分層43も微細に形成可能となり、その結
果、いわゆるサイドライトやサイドイレーズの発生を防
止することが可能となる。
【0151】また、本実施の形態では、上部磁極層のヨ
ーク部分層43のエアベアリング面30側の端面をエア
ベアリング面30から離れた位置に配置している。その
ため、スロートハイトが小さい場合においても、上部磁
極層のヨーク部分層43がエアベアリング面30に露出
することがなく、その結果、いわゆるサイドライトやサ
イドイレーズの発生を防止することができる。
【0152】また、本実施の形態では、上部磁極層の磁
極部分層41のエアベアリング面30側の端部から反対
側の端部までの長さを、MR素子5のエアベアリング面
30側の端部から反対側の端部までの長さ、すなわちM
Rハイトよりも大きくすると共に、ヨーク部分層43の
エアベアリング面30側の端面をエアベアリング面30
から離れた位置に配置している。そのため、本実施の形
態では、MRハイトゼロ位置よりもエアベアリング面3
0から離れた位置においても、上部磁極層の磁極部分層
41とヨーク部分層43とを接触させることができる。
従って、本実施の形態によれば、ヨーク部分層43のエ
アベアリング面30側の端面をエアベアリング面30か
ら離れた位置に配置してサイドライトやサイドイレーズ
の発生を防止しながら、上部磁極層において磁路の断面
積が急激に減少することを防止して、磁路の途中での磁
束の飽和を防止することができる。
【0153】また、本実施の形態では、エアベアリング
面30からヨーク部分層43のエアベアリング面30側
の端部までの距離を、MR素子5のエアベアリング面3
0側の端部から反対側の端部までの長さ、すなわちMR
ハイト以上としている。
【0154】ここで、図21を参照して、ヨーク部分層
43のエアベアリング面30側の端部の位置とサイドイ
レーズ特性との関係を求めた実験結果について説明す
る。この実験は、ヨーク部分層43のエアベアリング面
30側の端部の位置を、それぞれエアベアリング面(図
21ではABSと記す。)30の位置、エアベアリング
面30から0.2μm、0.4μm、0.6μm、0.
8μm、1.0μm、1.2μmの各位置とした7種類
の薄膜磁気ヘッドを用いた。なお、MRハイトは0.6
μmとした。
【0155】この実験では、各薄膜磁気ヘッド毎に、薄
膜磁気ヘッドによって記録媒体上のあるトラックにデー
タを書き込んだ後、隣のトラックに薄膜磁気ヘッドを移
動させ、隣のトラックにおいてデータの書き込みを20
0回行い、次に、最初にデータを書き込んだトラックに
薄膜磁気ヘッドを移動させ、最初にデータを書き込んだ
トラックにおいてデータを読み出し、そのときの再生出
力を求めた。なお、書き込み時に記録ヘッドに供給する
電流は50mAとした。また、図21では、再生出力
を、所望の再生出力に対する百分率(%)で表してい
る。再生出力が100%ということはサイドイレーズが
全くないことを意味し、再生出力が小さいほど、サイド
イレーズの程度が大きいことを意味する。
【0156】図21から、エアベアリング面30からヨ
ーク部分層43のエアベアリング面30側の端部までの
距離が大きくなるほど、再生出力が大きくなり、サイド
イレーズを防止できることが分かる。また、図21か
ら、エアベアリング面30からヨーク部分層43のエア
ベアリング面30側の端部までの距離が、MRハイトで
ある0.6μm以上になると、ほとんどサイドイレーズ
が発生しないことが分かる。なお、サイドイレーズとサ
イドライトは、いずれもヨーク部分層43からの漏洩磁
束によって発生し、発生の原理は同じであるので、サイ
ドライトについても、サイドイレーズと同様のことが言
える。
【0157】このように、エアベアリング面30からヨ
ーク部分層43のエアベアリング面30側の端部までの
距離をMRハイト以上とすることにより、サイドライト
やサイドイレーズの発生をより一層防止することが可能
となる。
【0158】また、本実施の形態では、薄膜コイルの第
1層部分31と第2層部分34との間には、記録ギャッ
プ層12の他に、無機材料よりなる絶縁膜33が設けら
れるので、薄膜コイルの第1層部分31と第2層部分3
4との間に大きな絶縁耐圧を得ることができると共に、
薄膜コイル31,34からの磁束の漏れを低減すること
ができる。
【0159】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0160】[第7の実施の形態]次に、図22を参照
して、本発明の第7の実施の形態に係る薄膜気ヘッドお
よびその製造方法について説明する。図22は、本実施
の形態に係る薄膜磁気ヘッドの主要部分を示す平面図で
ある。なお、図22では、オーバーコート層や、その他
の絶縁層および絶縁膜を省略している。
【0161】本実施の形態における下部磁極層8の第2
の部分8bは、エアベアリング30側の一部分の幅が、
他の部分の幅よりも小さく且つエアベアリング30側に
向かうほど小さくなるような形状をなしている。また、
下部磁極層8の第2の部分8bのエアベアリング面30
とは反対側の端部は、エアベアリング面30と平行な直
線状に形成されて、スロートハイトゼロ位置TH0に配
置されている。
【0162】本実施の形態によれば、下部磁極層8の第
2の部分8bを上述のような形状としたことにより、下
部磁極層8の第2の部分8bのエアベアリング面30に
おける幅を小さくして、実効的なトラック幅の増加を防
止することができる。また、本実施の形態によれば、下
部磁極層8の第2の部分8bの幅をエアベアリング面3
0に近づくに従って徐々に小さくしているので、下部磁
極層8における磁束の飽和を防止することができる。ま
た、本実施の形態によれば、下部磁極層8の第2の部分
8bのエアベアリング面30とは反対側の端部をエアベ
アリング面30と平行な直線状に形成したので、スロー
トハイトおよびスロートハイトゼロ位置を正確に制御す
ることができる。
【0163】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第6の実施の形態と同様である。
【0164】本発明は、上記各実施の形態に限定され
ず、種々の変更が可能である。例えば上記各実施の形態
では、基体側に読み取り用のMR素子を形成し、その上
に、書き込み用の誘導型磁気変換素子を積層した構造の
薄膜磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆
にしてもよい。
【0165】つまり、基体側に書き込み用の誘導型磁気
変換素子を形成し、その上に、読み取り用のMR素子を
形成してもよい。このような構造は、例えば、上記実施
の形態に示した上部磁極層の機能を有する磁性膜を下部
磁極層として基体側に形成し、記録ギャップ膜を介し
て、それに対向するように上記実施の形態に示した下部
磁極層の機能を有する磁性膜を上部磁極層として形成す
ることにより実現できる。この場合、誘導型磁気変換素
子の上部磁極層とMR素子の下部シールド層を兼用させ
ることが好ましい。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし16
のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項17な
いし32のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法
によれば、第1の磁性層の第2の部分によってスロート
ハイトを規定し、薄膜コイルの少なくとも一部を第1の
磁性層の第2の部分の側方に配置し、第2の磁性層によ
ってトラック幅を規定するようにしたので、第2の磁性
層を平坦な面の上に精度よく形成することが可能にな
り、その結果、第2の磁性層における磁束の飽和を防止
しながら、トラック幅を正確に制御することが可能にな
る。また、本発明では、薄膜コイルの少なくとも一部の
端部を、第1の磁性層の第2の部分の端部の近くに配置
することが可能になり、これにより、磁路長の縮小が可
能になる。また、本発明では、第1の磁性層の第2の部
分のうちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面側
の端部から反対側の端部までの長さを、磁気抵抗素子の
媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さよりも
大きくしたので、第1の磁性層における磁束の飽和を防
止することが可能になる。以上のことから、本発明によ
れば、記録ヘッドのトラック幅を小さくした場合におい
ても、トラック幅を正確に制御することと磁路の途中に
おける磁束の飽和を防止することが可能になると共に、
磁路長の縮小が可能になるという効果を奏する。
【0167】また、請求項2または3記載の薄膜磁気ヘ
ッドもしくは請求項18または19記載の薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法によれば、第1の磁性層の第2の部分のう
ちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面とは反対
側の端部に対応する位置における第2の磁性層の幅を、
媒体対向面における第2の磁性層の幅よりも大きくした
ので、特に、第2の磁性層における磁束の飽和を防止す
ることができるという効果を奏する。
【0168】また、請求項3記載の薄膜磁気ヘッドまた
は請求項19記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、第2の磁性層は、媒体対向面側に配置された幅がト
ラック幅と等しい部分と、幅がトラック幅よりも大きい
他の部分とを有し、他の部分の幅は、媒体対向面に近づ
くに従って小さくなるようにしたので、特に、第2の磁
性層における磁路の断面積が急激に減少することがな
く、磁路の途中における磁束の飽和を防止することがで
きるという効果を奏する。
【0169】また、請求項6記載の薄膜磁気ヘッドまた
は請求項22記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、更に、第1の磁性層の第2の部分の側方に配置され
た薄膜コイルの少なくとも一部を覆い、その第2の磁性
層側の面が第2の部分における第2の磁性層側の面と共
に平坦化された絶縁層を設けたので、特に、第2の磁性
層を平坦な面の上に精度よく形成することができるとい
う効果を奏する。
【0170】また、請求項9または10記載の薄膜磁気
ヘッドもしくは請求項25または26記載の薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法によれば、第2の磁性層が、磁極部分層
とヨーク部分となるヨーク部分層とを有するようにし、
ヨーク部分層の媒体対向面側の端面を媒体対向面から離
れた位置に配置したので、更に、記録すべき領域以外の
領域へのデータの書き込みや記録すべき領域以外の領域
におけるデータの消去を防止することができるという効
果を奏する。
【0171】また、請求項10記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項26記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、磁極部分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部
までの長さを、磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から
反対側の端部までの長さよりも大きくし、媒体対向面か
らヨーク部分層の媒体対向面側の端面までの距離を、磁
気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部まで
の長さ以上としたので、記録すべき領域以外の領域への
データの書き込みや記録すべき領域以外の領域における
データの消去をより一層防止することができるという効
果を奏する。
【0172】また、請求項12記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項28記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、薄膜コイルが、第1の磁性層の第2の部分の側方に
配置された第1層部分と、第2の磁性層の磁極部分層の
側方に配置された第2層部分とを有するようにし、更
に、薄膜コイルの第1層部分を覆い、その第2の磁性層
側の面が第1の磁性層の第2の部分における第2の磁性
層側の面と共に平坦化された第1の絶縁層と、薄膜コイ
ルの第2層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面が第2
の磁性層の磁極部分層におけるヨーク部分層側の面と共
に平坦化された第2の絶縁層とを設けたので、更に、第
2の磁性層のヨーク部分層を精度よく形成することがで
きるという効果を奏する。
【0173】また、請求項13記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項29記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、第1の磁性層の第2の部分のうちスロートハイトを
規定する部分における媒体対向面とは反対側の端部を、
媒体対向面と平行な直線状に形成したので、更に、スロ
ートハイトを正確に規定することができるという効果を
奏する。
【0174】また、請求項15記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項31記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、第1の磁性層の第2の部分における媒体対向面側の
一部分の幅を他の部分の幅よりも小さくしたので、実効
的なトラック幅の増加を防止することができるという効
果を奏する。
【0175】また、請求項16記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項32記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、第1の磁性層の第2の部分が、第2の磁性層と対向
し、スロートハイトを規定する中央部分と、中央部分の
幅方向の両側に形成された側方部分とを有するように
し、側方部分の少なくとも一部における媒体対向面側の
端部から反対側の端部までの長さをスロートハイトより
も大きくしたので、スロートハイトが小さい場合におい
ても、第1の磁性層の第1の部分と第2の部分との接続
部分における磁束の飽和を防止することが可能になると
いう効果を奏する。
【0176】また、請求項33ないし36のいずれかに
記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項37ないし40のい
ずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、第
2の磁性層を磁極部分層とヨーク部分層とに分割したの
で、記録ヘッドのトラック幅を小さくした場合において
もトラック幅を正確に制御することが可能になるという
効果を奏する。また、本発明によれば、磁極部分層の媒
体対向面側の端部から反対側の端部までの長さを、磁気
抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの
長さよりも大きくし、ヨーク部分層の媒体対向面側の端
面を、媒体対向面から離れた位置に配置し、媒体対向面
からヨーク部分層の媒体対向面側の端面までの距離を、
磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部ま
での長さ以上としたので、記録すべき領域以外の領域へ
のデータの書き込みや記録すべき領域以外の領域におけ
るデータの消去を防止しながら、磁路の途中における磁
束の飽和を防止することが可能になるという効果を奏す
る。
【0177】また、請求項34ないし36のいずれかに
記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項38ないし40のい
ずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、第
1の磁性層は、薄膜コイルの少なくとも一部に対向する
位置に配置された第1の部分と、第1の部分における薄
膜コイル側の面に接続され、磁極部分を形成すると共に
スロートハイトを規定する第2の部分とを有し、薄膜コ
イルの少なくとも一部は、第1の磁性層の第2の部分の
側方に配置されるようにしたので、更に、薄膜コイルの
少なくとも一部の端部を、第1の磁性層の第2の部分の
端部の近くに配置することが可能になり、これにより、
磁路長の縮小が可能になるという効果を奏する。
【0178】また、請求項36記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項40記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、薄膜コイルが、第1の磁性層の第2の部分の側方に
配置された第1層部分と、第2の磁性層の磁極部分層の
側方に配置された第2層部分とを有するようにし、更
に、薄膜コイルの第1層部分を覆い、その第2の磁性層
側の面が第1の磁性層の第2の部分における第2の磁性
層側の面と共に平坦化された第1の絶縁層と、薄膜コイ
ルの第2層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面が第2
の磁性層の磁極部分層におけるヨーク部分層側の面と共
に平坦化された第2の絶縁層とを設けたので、更に、第
2の磁性層のヨーク部分層を精度よく形成することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図2】図1に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの断面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの主要部分についての平面図と断面図とを対応付けて
示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの主要部を一部切り欠いて示す斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの主要部を一部切り欠いて示す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
である。
【図15】図14に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図16】図15に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図17】図16に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図18】図17に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図19】本発明の第6の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの断面図である。
【図20】本発明の第6の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図21】図19におけるヨーク部分層のエアベアリン
グ面側の端部の位置とサイドイレーズ特性との関係を示
す特性図である。
【図22】本発明の第7の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの平面図である。
【図23】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法における一
工程を説明するための断面図である。
【図24】図23に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図25】図24に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図26】図25に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図27】従来の磁気ヘッドの平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3…下部シールド層、5…MR
素子、8…下部磁極層、8a…下部磁極層の第1の部
分、8b…下部磁極層の第2の部分、8c…下部磁極層
の第3の部分、10…薄膜コイル、11…絶縁層、12
…記録ギャップ層、13…上部磁極層、17……オーバ
ーコート層。

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する媒
    体対向面側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向する
    ように配置された、前記磁気抵抗素子をシールドするた
    めの第1および第2のシールド層とを有する再生ヘッド
    と、 互いに磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに
    対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層
    からなる第1および第2の磁性層と、前記第1の磁性層
    の磁極部分と前記第2の磁性層の磁極部分との間に設け
    られたギャップ層と、少なくとも一部が前記第1および
    第2の磁性層の間に、前記第1および第2の磁性層に対
    して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを有する
    記録ヘッドとを備えた薄膜磁気ヘッドであって、 前記第1の磁性層は、前記薄膜コイルの少なくとも一部
    に対向する位置に配置された第1の部分と、前記第1の
    部分における前記薄膜コイル側の面に接続され、磁極部
    分を形成すると共にスロートハイトを規定する第2の部
    分とを有し、 前記第1の磁性層の前記第2の部分のうちスロートハイ
    トを規定する部分の媒体対向面側の端部から反対側の端
    部までの長さは、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端
    部から反対側の端部までの長さよりも大きく、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第1の磁性層
    の前記第2の部分の側方に配置され、 前記第2の磁性層はトラック幅を規定することを特徴と
    する薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第1の磁性層の前記第2の部分のう
    ちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面とは反対
    側の端部に対応する位置における前記第2の磁性層の幅
    は、前記媒体対向面における前記第2の磁性層の幅より
    も大きいことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 前記第2の磁性層は、媒体対向面側に配
    置された幅がトラック幅と等しい部分と、幅がトラック
    幅よりも大きい他の部分とを有し、前記他の部分の幅
    は、媒体対向面に近づくに従って小さくなっていること
    を特徴とする請求項2記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第1の磁性層の前記第2の部分のう
    ちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さは、前記磁気抵抗素子の媒
    体対向面側の端部から反対側の端部までの長さの150
    〜600%であることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第1の磁性層の前記第2の部分のう
    ちスロートハイトを規定する部分の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さは、前記磁気抵抗素子の媒
    体対向面側の端部から反対側の端部までの長さの300
    〜500%であることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 更に、前記第1の磁性層の前記第2の部
    分の側方に配置された前記薄膜コイルの少なくとも一部
    を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第2の部分にお
    ける第2の磁性層側の面と共に平坦化された絶縁層を備
    えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第2の磁性層は、1つの層からなる
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記第2の磁性層は、トラック幅を規定
    する磁極部分を含む磁極部分層と、前記磁極部分層に接
    続され、ヨーク部分となるヨーク部分層とを有すること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面
    は、媒体対向面から離れた位置に配置されていることを
    特徴とする請求項8記載の薄膜磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記磁極部分層の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さは、前記磁気抵抗素子の媒
    体対向面側の端部から反対側の端部までの長さよりも大
    きく、媒体対向面から前記ヨーク部分層の媒体対向面側
    の端面までの距離は、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側
    の端部から反対側の端部までの長さ以上であることを特
    徴とする請求項9記載の薄膜磁気ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記薄膜コイルは、前記第1の磁性層
    の前記第2の部分の側方に配置された第1層部分と、前
    記第2の磁性層の前記磁極部分層の側方に配置された第
    2層部分とを有することを特徴とする請求項8ないし1
    0のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】 更に、前記薄膜コイルの前記第1層部
    分を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第1の磁性層
    の前記第2の部分における第2の磁性層側の面と共に平
    坦化された第1の絶縁層と、前記薄膜コイルの前記第2
    層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面が前記第2の磁
    性層の前記磁極部分層におけるヨーク部分層側の面と共
    に平坦化された第2の絶縁層とを備えたことを特徴とす
    る請求項11記載の薄膜磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 前記第1の磁性層の前記第2の部分の
    うちスロートハイトを規定する部分における媒体対向面
    とは反対側の端部は、媒体対向面と平行な直線状に形成
    されていることを特徴とする請求項1ないし12のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】 前記第1の磁性層の前記第2の部分
    は、前記薄膜コイルの少なくとも一部の周囲を囲うよう
    に形成されていることを特徴とする請求項1ないし12
    のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】 前記第1の磁性層の前記第2の部分に
    おける媒体対向面側の一部分の幅は他の部分の幅よりも
    小さいことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか
    に記載の薄膜磁気ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記第1の磁性層の前記第2の部分
    は、前記第2の磁性層と対向し、スロートハイトを規定
    する中央部分と、前記中央部分の幅方向の両側に形成さ
    れた側方部分とを有し、前記側方部分の少なくとも一部
    における媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長
    さはスロートハイトよりも大きいことを特徴とする請求
    項1ないし12のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  17. 【請求項17】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    媒体対向面側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向す
    るように配置された、前記磁気抵抗素子をシールドする
    ための第1および第2のシールド層とを有する再生ヘッ
    ドと、 互いに磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに
    対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層
    からなる第1および第2の磁性層と、前記第1の磁性層
    の磁極部分と前記第2の磁性層の磁極部分との間に設け
    られたギャップ層と、少なくとも一部が前記第1および
    第2の磁性層の間に、前記第1および第2の磁性層に対
    して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを有する
    記録ヘッドとを備え、 前記第2の磁性層がトラック幅を規定する薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法であって、 前記再生ヘッドを形成する工程と、 前記第1の磁性層を形成する工程と、 前記第1の磁性層の上に前記ギャップ層を形成する工程
    と、 前記ギャップ層の上に前記第2の磁性層を形成する工程
    と、 少なくとも一部が前記第1および第2の磁性層の間に、
    この第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
    配置されるように、前記薄膜コイルを形成する工程とを
    含み、 前記第1の磁性層を形成する工程は、前記薄膜コイルの
    少なくとも一部に対向する位置に配置された第1の部分
    と、前記第1の部分における前記薄膜コイル側の面に接
    続され、磁極部分を形成すると共にスロートハイトを規
    定する第2の部分とを形成し、且つ、前記第1の磁性層
    の前記第2の部分のうちスロートハイトを規定する部分
    の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さを、
    前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端
    部までの長さよりも大きくし、 前記薄膜コイルを形成する工程は、前記薄膜コイルの少
    なくとも一部を、前記第1の磁性層の前記第2の部分の
    側方に配置することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の磁性層を形成する工程は、
    前記第1の磁性層の前記第2の部分のうちスロートハイ
    トを規定する部分の媒体対向面とは反対側の端部に対応
    する位置における前記第2の磁性層の幅を、前記媒体対
    向面における前記第2の磁性層の幅よりも大きくするこ
    とを特徴とする請求項17記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の磁性層を形成する工程は、
    媒体対向面側に配置された幅がトラック幅と等しい部分
    と、幅がトラック幅よりも大きい他の部分とを形成する
    と共に、前記他の部分の幅を、媒体対向面に近づくに従
    って小さくすることを特徴とする請求項18記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第1の磁性層の前記第2の部分のうちスロートハイ
    トを規定する部分の媒体対向面側の端部から反対側の端
    部までの長さを、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端
    部から反対側の端部までの長さの150〜600%とす
    ることを特徴とする請求項17ないし19のいずれかに
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第1の磁性層の前記第2の部分のうちスロートハイ
    トを規定する部分の媒体対向面側の端部から反対側の端
    部までの長さを、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端
    部から反対側の端部までの長さの300〜500%とす
    ることを特徴とする請求項17ないし19のいずれかに
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 更に、前記第1の磁性層の前記第2の
    部分の側方に配置された前記薄膜コイルの少なくとも一
    部を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第2の部分に
    おける第2の磁性層側の面と共に平坦化された絶縁層を
    形成する工程を含むことを特徴とする請求項17ないし
    21のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第2の磁性層は、1つの層からな
    ることを特徴とする請求項17ないし22のいずれかに
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第2の磁性層を形成する工程は、
    トラック幅を規定する磁極部分を含む磁極部分層と、前
    記磁極部分層に接続され、ヨーク部分となるヨーク部分
    層とを形成することを特徴とする請求項17ないし22
    のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第2の磁性層を形成する工程は、
    前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面を、媒体対向面
    から離れた位置に配置することを特徴とする請求項24
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第2の磁性層を形成する工程は、
    前記磁極部分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部
    までの長さを、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さよりも大きくし、媒体対向
    面から前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面までの距
    離を、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部から反対
    側の端部までの長さ以上とすることを特徴とする請求項
    25記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記薄膜コイルを形成する工程は、前
    記第1の磁性層の前記第2の部分の側方に配置された第
    1層部分と、前記第2の磁性層の前記磁極部分層の側方
    に配置された第2層部分とを形成することを特徴とする
    請求項24ないし26のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  28. 【請求項28】 更に、前記薄膜コイルの前記第1層部
    分を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第1の磁性層
    の前記第2の部分における第2の磁性層側の面と共に平
    坦化された第1の絶縁層を形成する工程と、前記薄膜コ
    イルの前記第2層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面
    が前記第2の磁性層の前記磁極部分層におけるヨーク部
    分層側の面と共に平坦化された第2の絶縁層を形成する
    工程とを含むことを特徴とする請求項27記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第2の部分のうちスロートハイトを規定する部分に
    おける媒体対向面とは反対側の端部を、媒体対向面と平
    行な直線状に形成することを特徴とする請求項17ない
    し28のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第2の部分を、前記薄膜コイルの少なくとも一部の
    周囲を囲うように形成することを特徴とする請求項17
    ないし28のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  31. 【請求項31】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第2の部分における媒体対向面側の一部分の幅を他
    の部分の幅よりも小さくすることを特徴とする請求項1
    7ないし28のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
  32. 【請求項32】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記第2の部分が、前記第2の磁性層と対向し、スロー
    トハイトを規定する中央部分と、前記中央部分の幅方向
    の両側に形成された側方部分とを有し、前記側方部分の
    少なくとも一部における媒体対向面側の端部から反対側
    の端部までの長さがスロートハイトよりも大きくなるよ
    うに、前記第2の部分を形成することを特徴とする請求
    項17ないし28のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  33. 【請求項33】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    媒体対向面側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向す
    るように配置された、前記磁気抵抗素子をシールドする
    ための第1および第2のシールド層とを有する再生ヘッ
    ドと、 互いに磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに
    対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層
    からなる第1および第2の磁性層と、前記第1の磁性層
    の磁極部分と前記第2の磁性層の磁極部分との間に設け
    られたギャップ層と、少なくとも一部が前記第1および
    第2の磁性層の間に、前記第1および第2の磁性層に対
    して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを有する
    記録ヘッドとを備えた薄膜磁気ヘッドであって、 前記第2の磁性層は、トラック幅を規定する磁極部分を
    含む磁極部分層と、前記磁極部分層に接続され、ヨーク
    部分となるヨーク部分層とを有し、 前記磁極部分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部
    までの長さは、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さよりも大きく、 前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面は、媒体対向面
    から離れた位置に配置され、媒体対向面から前記ヨーク
    部分層の媒体対向面側の端面までの距離は、前記磁気抵
    抗素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長
    さ以上であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  34. 【請求項34】 前記第1の磁性層は、前記薄膜コイル
    の少なくとも一部に対向する位置に配置された第1の部
    分と、前記第1の部分における前記薄膜コイル側の面に
    接続され、磁極部分を形成すると共にスロートハイトを
    規定する第2の部分とを有し、 前記薄膜コイルの少なくとも一部は、前記第1の磁性層
    の前記第2の部分の側方に配置されていることを特徴と
    する請求項33記載の薄膜磁気ヘッド。
  35. 【請求項35】 前記薄膜コイルは、前記第1の磁性層
    の前記第2の部分の側方に配置された第1層部分と、前
    記第2の磁性層の前記磁極部分層の側方に配置された第
    2層部分とを有することを特徴とする請求項34記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  36. 【請求項36】 更に、前記薄膜コイルの前記第1層部
    分を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第1の磁性層
    の前記第2の部分における第2の磁性層側の面と共に平
    坦化された第1の絶縁層と、前記薄膜コイルの前記第2
    層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面が前記第2の磁
    性層の前記磁極部分層におけるヨーク部分層側の面と共
    に平坦化された第2の絶縁層とを備えたことを特徴とす
    る請求項35記載の薄膜磁気ヘッド。
  37. 【請求項37】 磁気抵抗素子と、記録媒体に対向する
    媒体対向面側の一部が前記磁気抵抗素子を挟んで対向す
    るように配置された、前記磁気抵抗素子をシールドする
    ための第1および第2のシールド層とを有する再生ヘッ
    ドと、 互いに磁気的に連結され、媒体対向面側において互いに
    対向する磁極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層
    からなる第1および第2の磁性層と、前記第1の磁性層
    の磁極部分と前記第2の磁性層の磁極部分との間に設け
    られたギャップ層と、少なくとも一部が前記第1および
    第2の磁性層の間に、前記第1および第2の磁性層に対
    して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを有する
    記録ヘッドとを備え、 前記第2の磁性層がトラック幅を規定する薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法であって、 前記再生ヘッドを形成する工程と、 前記第1の磁性層を形成する工程と、 前記第1の磁性層の上に前記ギャップ層を形成する工程
    と、 前記ギャップ層の上に前記第2の磁性層を形成する工程
    と、 少なくとも一部が前記第1および第2の磁性層の間に、
    この第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
    配置されるように、前記薄膜コイルを形成する工程とを
    含み、 前記第2の磁性層を形成する工程は、 トラック幅を規定する磁極部分を含む磁極部分層と、前
    記磁極部分層に接続され、ヨーク部分となるヨーク部分
    層とを形成し、 前記磁極部分層の媒体対向面側の端部から反対側の端部
    までの長さを、前記磁気抵抗素子の媒体対向面側の端部
    から反対側の端部までの長さよりも大きくし、 前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面を、媒体対向面
    から離れた位置に配置し、媒体対向面から前記ヨーク部
    分層の媒体対向面側の端面までの距離を、前記磁気抵抗
    素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さ
    以上とすることを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  38. 【請求項38】 前記第1の磁性層を形成する工程は、
    前記薄膜コイルの少なくとも一部に対向する位置に配置
    された第1の部分と、前記第1の部分における前記薄膜
    コイル側の面に接続され、磁極部分を形成すると共にス
    ロートハイトを規定する第2の部分とを形成し、 前記薄膜コイルを形成する工程は、前記薄膜コイルの少
    なくとも一部を、前記第1の磁性層の前記第2の部分の
    側方に配置することを特徴とする請求項37記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  39. 【請求項39】 前記薄膜コイルを形成する工程は、前
    記第1の磁性層の前記第2の部分の側方に配置された第
    1層部分と、前記第2の磁性層の前記磁極部分層の側方
    に配置された第2層部分とを形成することを特徴とする
    請求項38記載の薄膜磁気ヘッド。
  40. 【請求項40】 更に、前記薄膜コイルの前記第1層部
    分を覆い、その第2の磁性層側の面が前記第1の磁性層
    の前記第2の部分における第2の磁性層側の面と共に平
    坦化された第1の絶縁層を形成する工程と、前記薄膜コ
    イルの前記第2層部分を覆い、そのヨーク部分層側の面
    が前記第2の磁性層の前記磁極部分層におけるヨーク部
    分層側の面と共に平坦化された第2の絶縁層を形成する
    工程とを含むことを特徴とする請求項39記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
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