JP2001246671A - 立体構造物の形成方法 - Google Patents

立体構造物の形成方法

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JP2001246671A
JP2001246671A JP2000060466A JP2000060466A JP2001246671A JP 2001246671 A JP2001246671 A JP 2001246671A JP 2000060466 A JP2000060466 A JP 2000060466A JP 2000060466 A JP2000060466 A JP 2000060466A JP 2001246671 A JP2001246671 A JP 2001246671A
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JP
Japan
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resin composition
photosensitive resin
meth
dimensional structure
film
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JP2000060466A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kitamura
秀一 北村
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FED(電界放出型ディスプレイパネル)等
の隔壁形成やマイクロマシンの形成に有効に用いられる
立体構造物の形成方法を提供する。 【解決手段】基材面に感光性樹脂組成物層を2層以上ラ
ミネートして、感光性樹脂組成物層全体の膜厚を500
μm以上とし、パターンマスクを介して露光、現像する
ことにより立体構造物を形成する方法において、2層目
以降の感光性樹脂組成物層を積層する時のラミネート温
度を55℃以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な3次元構造
体を作るのに適した立体構造物の形成方法に関するもの
であり、特にFED(電界放出型ディスプレイパネル)
等の隔壁形成やマイクロマシンの形成に有効に用いられ
る高厚膜の立体構造物の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マスクプロセスの典型的な例は、半導体
プロセスであり、半導体のリ−ドフレームやカラーテレ
ビ用のシャドウマスクなど、金属基板上に微細パターン
を形成するフォトファブリケーション等が挙げられる。
かかるマスクプロセスを用いて微細パターンを形成して
いく技術には、バルクマイクロマシンニングと表面マイ
クロマシンニングがあり、バルクマシンニングは基板に
エッチングなどで所定の形状を形成して行く方法であ
り、また表面マイクロマシンニングは基板上の薄膜形成
とリソグラフィによるパターンニングを繰り返して基板
表面に構造体を形成していく方法である。かかる表面マ
イクロマシンニングとしては、リソグラフィに直進性、
解像性、透過性に優れたシンクロトロン放射光(SR)
を光源として用いるエレクトロフォーミング技術を用い
た方法があるが、使用できる環境や設備等の制限がある
ので、通常の紫外線で露光して高膜厚の3次元構造体を
得る方法が要求されるようになった。例えば、PDP
(プラズマディスプレイパネル)用の蛍光体パネル隔壁
の場合、隔壁の形状により蛍光体等の発光量を調節する
ことが可能となるようにその膜厚や形状を選択した立体
構造物が要求され、特に、FEDの隔壁形成等では50
0μm以上の高厚膜の矩形の立体構造物も要望されてい
る。かかる対応として高厚膜の立体構造物を製造するに
は、まず基材に感光性樹脂組成物を2段階以上にわたっ
て多段ラミネートし、パターンマスクを介して、露光、
硬化させ、ついで現像する手段が考えられる。例えば、
特開平10−268527号公報では、(a)水溶性ポ
リマー、(b)ジアゾ化合物、および(c)重合性エマ
ルジョンを含有するリフトオフ用ネガ型感光性樹脂組成
物が開示され、感光性樹脂組成物層の厚さとして5〜5
00μmの範囲であることや、感光性樹脂組成物をPE
Tフィルム上に乾燥後の膜厚が250μm程度となるよ
うに複数回塗布、乾燥することも記載されている。ま
た、特許第2862092号公報には、所望の厚さにな
るまでドライフィルムを複数層積層する工程を含む厚膜
パターンの形成方法が開示され、ガラス基板上にドライ
フィルムを加熱ラミネート法で4層積層して厚みを20
0μmとした記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平10−
268527号公報開示技術では、塗布する感光性樹脂
組成物がエマルジョンであるため、塗布した後の乾燥時
に少なくとも60℃以上の温度をかける必要があり、感
光性樹脂組成物層の全体の厚みが500μm以上の場
合、感光性樹脂組成物層はかなり波打って、表面の平滑
性が保てないという問題がある。特許第2862092
号公報開示技術は、200μm程度の膜厚が限度であ
り、この方法で500μm以上の膜厚にすると前記と同
様に、感光性樹脂組成物層はかなり波打つことが多い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる事情に
鑑みて鋭意研究をした結果、基材面に感光性樹脂組成物
層を2層以上ラミネートして、感光性樹脂組成物層全体
の膜厚を500μm以上とし、パターンマスクを介して
露光、現像することにより立体構造物を形成する方法に
おいて、2層目以降の感光性樹脂組成物層を積層する時
のラミネート温度を55℃以下とすることにより、表面
の平滑性が良好な立体構造物が形成できることを見いだ
し本発明を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明は、基材面上に感光性樹脂組成物層を2層以上ラ
ミネートし、パターンマスクを介して露光、現像するこ
とにより立体構造物を形成するのであるが、かかる基材
としてはSi基板、ガラス基板や金、多結晶Si、Cr
等の金属薄膜が形成されたガラス基板、およびプラスチ
ック基板(フィルムを含む)が挙げられる。
【0006】本発明で使用される感光性樹脂組成物は、
典型的にはバインダーポリマー、エチレン性不飽和モノ
マー、光重合開始剤及びその他の添加剤を含有させてな
るものである。
【0007】バインダーポリマーとしては、アクリル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ボリ
ビニルアルコール系樹脂などが挙げられるが、好ましく
はアクリル系樹脂である。かかるアクリル系樹脂として
は(メタ)アクリレートを主成分とし、エチレン性不飽
和カルボン酸や他の共重合可能なモノマーを共重合した
(メタ)アクリル系共重合体が好ましく、該(メタ)ア
クリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。該エチレン性
不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸等のモノカルボン酸が好ましく、その他、マレイ
ン酸、フマール酸、イタコン酸等のジカルボン酸、ある
いはそれらの無水物やハーフエステルも用いることがで
きる。また、アセトアセチル基含有アクリル系共重合体
を用いることもできる。
【0008】エチレン性不飽和モノマーとしては、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−
(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス−(4−(メタ)アクリロキシポリエトキ
シフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)
アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エ
チレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル
ジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステ
ルジ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジル
エーテルポリ(メタ)アクリレート等の多官能モノマー
が挙げられる。上記の多官能モノマーと共に、単官能モ
ノマーを適当量併用することもでき、かかる単官能モノ
マーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)
アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル
アシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メ
タ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミド等が挙げられる。
【0009】光重合開始剤としては、特に限定されず、
公知の光重合開始剤を用いることができる。かかる光重
合開始剤としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾイン
誘導体、ベンゾイル誘導体、ベンジル誘導体、チオキサ
ン誘導体、アセトフェノン誘導体、スルホン誘導体、ト
リアジン誘導体、アクリジン誘導体、ビイミダゾール誘
導体、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソ
ブチルフェノン、ジベンゾスパロン、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
プロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ジアセチ
ル、アントラキノン、ナフトキノン、トリフェニルフォ
スフィン、2−ベンゾイル−2−ジメチルアミノ−1−
[4−モルフォリノフェニル]−ブタン等が挙げられ、
好ましくは、ビイミダゾール誘導体、ベンゾフェノン誘
導体、アクリジン誘導体、トリアジン誘導体、ベンジル
誘導体が用いられる。
【0010】上記ベンゾフェノン誘導体としては、P,
P′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、P,
P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P,
P′−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン、3,
3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾ
フェノンが例示され、ベンゾイン誘導体としては、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテルが例示され、ベンゾイル
誘導体としては、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息
香酸メチル等が例示され、ベンジル誘導体としては、ベ
ンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタ
ール、ジベンジルが例示される。
【0011】チオキサン誘導体としては、2−クロロチ
オキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントンが例示され、アセトフェノン誘導
体としては、ジクロロアセトフェノン、2,2−ジエト
キシアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキ
シアセトフェノン等が例示され、スルホン誘導体として
は、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメチルフ
ェニルスルホンが例示される。
【0012】トリアジン誘導体としては、2,4,6−
[トリス(トリクロロメチル)]−1,3,5−トリア
ジン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−
(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−
(4’−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(ピ
ペロニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス
(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキシスチリ
ル)−1,3,5−トリアジン等が例示され、アクリジ
ン誘導体としては、アクリジン、9−フェニルアクリジ
ン等が例示される。
【0013】ビイミダゾール誘導体としては、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−
テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、2,2’−
ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テ
トラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−
ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’−
テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’
−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’
−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,
2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4’,
5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、
2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニ
ル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾ
ール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)
−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミ
ダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニル)
−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミ
ダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,
1’−ビイミダゾール等や特公昭45−37377号公
報に開示される1,2’−、1,4’−、2,4’−で
共有結合している互変異性体等のヘキサアリールビイミ
ダゾール誘導体が例示される。
【0014】エチレン性不飽和モノマーの配合量はバイ
ンダーポリマー100重量部に対して10〜200重量
部が好ましく、更には40〜160重量部である。かか
る配合量が10重量部未満では硬化不良、可撓性の低
下、現像速度の遅延を招く恐れがあり、200重量部を
越えると組成物の粘着性が増大したり、コールドフロー
を招く恐れがあり好ましくない。光重合開始剤の配合量
はバインダーポリマー100重量部に対して1〜20重
量部程度とするのが好ましい。
【0015】上記感光性樹脂組成物からなる層を2層以
上積層して、立体構造物を形成するのであるが、積層す
る感光性樹脂組成物層全体の厚みは500μm以上、更
には500〜5000μmが好ましく、特には1000
〜3000μmが採用される。
【0016】2層以上ラミネートする時の各感光性樹脂
組成物層の厚みは25〜500μmが好ましく、更には
25〜300μmである。厚みが25μm未満では、所
望とする厚みまでの積層回数が増加し作業が煩雑とな
り、一方、各層の厚みが500μmを越えるとレジスト
フィルムのロール化が困難となったり、膜厚の均一性等
に問題が生じ目的とする立体構造物の寸法の精度が低下
するので好ましくない。
【0017】本発明において、基材に感光性樹脂組成物
層を形成させるには、ベースフィルム上に、直接アプリ
ケーター、コンマロールコーター、ダイコーター、グラ
ビアコーターなどを用いて塗工液をコーティングし乾燥
してドライフィルム状としてこれを多段階に基材面上に
積層させることが多い。上記の塗工液の調製に際して
は、溶剤を適量用いて粘度を調整したり、色素ないし着
色料(クリスタルバイオレット、ロイコクリスタルバイ
オレット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリー
ン、パテントブルー、メチルバイオレット、ビクトリア
ブルー、ローズアニリン、パラフクシン、エチレンバイ
オレット等)を添加して、イメージング性を出したりす
ることもできる。また必要に応じて密着性付与剤、可塑
剤、酸化防止剤、熱重合開始剤、表面張力改質剤、安定
剤、連鎖移動剤、消泡剤などの添加剤を添加することも
できる。
【0018】ベースフィルムとしては、ポリエステルフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィル
ムなどが用いられる。更に感光性樹脂組成物層上に一時
保護フィルムを貼合するのが一般的である。ここで使用
される保護フィルムとしてはポリエステルフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリビ
ニルアルコールフィルムなどが用いられる。上記におい
てポリエステルフィルムとは、PETフィルム、ポリエ
チレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレ
ートフィルムなどが挙げられ、特にPETフィルムが重
要である。ベースフィルムおよび保護フィルムの厚みは
積層体を形成するときの支持層となる場合もあるので、
支持層として取扱いやすい厚みとし、例えば、5〜10
0μmが好ましく、更には10〜50μmである。
【0019】上記の如きドライフィルム状感光性樹脂組
成物層を基材面に積層するには、たとえば、ホットロー
ルを備えたラミネーターを用いて感光性樹脂組成物層を
順次積層する方法が挙げられる。上記の場合は、基材面
に任意の温度に調整されたホットロールを備えたラミネ
ーターを用い、「ベースフィルム−感光性樹脂組成物層
−保護フィルム」の構成よりなるドライフィルムの保護
フィルムを剥離した後、感光性樹脂組成物層と基材面と
を貼合する。次に、ホットロールを備えたラミネーター
を用い、上記のベースフィルムを剥離し、この上から感
光性樹脂組成物層を形成するために上記と同様に保護フ
ィルムを剥離した「ベースフィルム−感光性樹脂組成物
層」の感光性樹脂組成物層面を貼合する。この工程を必
要に応じて繰り返し、所望の高さまで感光性樹脂組成物
層を積層する。
【0020】本発明においては、上記で2層目以降の感
光性樹脂組成物層を積層する時のラミネート温度を、5
5℃以下にすることが特徴であり、かかる温度が55℃
を越えると、感光性樹脂組成物層の全体の厚みが増すに
つれて感光性樹脂組成物層の蛇行や皺がはげしくなって
本発明の目的を達成することができない。かかるラミネ
ート温度として、下限は特に限定されないが、通常は5
℃であり、温度の特に望ましい範囲は30〜50℃であ
る。かかる温度が5℃未満では感光性樹脂組成物層間の
密着性が悪くなる。
【0021】本発明では、感光性樹脂組成物層の各層の
光開始剤の種類および添加量、重合禁止剤の種類および
添加量、紫外線吸収剤等の種類や添加量、モノマーやバ
インダーポリマーの種類や配合比、光透過性阻害物(例
えば、金属、金属酸化物等の無機物など)の添加量は、
通常同じであっても変更してもよい。露光感度の点でも
各層は、同一であってもまた、上記の各成分や量を調整
し各層により変化させることも可能である。
【0022】上述の方法により形成された感光性樹脂組
成物積層体の最上部に存在するベースフィルムの上から
パターンマスクを介して露光を行う。基材が光を透過さ
せるものであれば、基材の裏面にパターンマスクを貼付
け下から露光を行うことも可能である。露光は、主とし
て紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧
水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン
灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用い
られる。紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行い、硬
化の完了をはかることもできる。
【0023】露光終了後は、パターンマスクを外し、ベ
ースフィルムを除去してから、未露光部を現像液により
除去する。また、該フィルムがポリビニルアルコールフ
ィルムのように水溶性であるときは、水の吹き付けによ
りて除去したりすることができる。該現像液としては、
たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ
の0.1〜5重量%程度の希薄水溶液を用いるのが通常
である。
【0024】かくして得られた立体構造物は、FEDの
隔壁形成用の厚膜の製造、マイクロマシン等に利用され
る立体構造物やプリント配線板(PWB)や隔壁形成の
加工の際に幅広く利用することができ、特に上記FED
の隔壁形成の形成時に有用である。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。 実施例1 (感光性樹脂組成物の調製及びドライフィルム状物の製
造)メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート
/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸/ヒ
ドロキシエチルメタクリレートの共重合割合が重量基準
で15/30/15/20/20である共重合体(重量
平均分子量8万)のアクリル共重合体(バインダーポリ
マー)の50%メチルエチルケトン溶液を59部、テト
ラエチレングリコールジメタクリレート25部、ベンジ
ルジメチルケタール2.4部、ロイコクリスタルバイオ
レット0.05部の混合液にメチルエチルケトンを加
え、ドープ濃度50%の感光性樹脂組成物を調製した。
かかる組成物を、厚さ20μmのPETフィルム上に塗
布、90℃で10分間乾燥することにより、PETフィ
ルム上に膜厚150μmの感光性樹脂組成物層を形成し
た。
【0026】(感光性樹脂組成物層の積層体の作製)上
記で得られた感光性樹脂組成物層を、予め80℃に予熱
してあるガラス基板面に予め80℃に予熱してあるホッ
トローラーを備えたラミネーターを用いて貼着し、第1
層を形成した。ついで、基板に貼着した感光性樹脂組成
物層上のPETフィルムを剥離し、予め50℃に予熱し
てあるホットローラーを備えたラミネーターを用いて、
ラミネート温度50℃で上記の感光性樹脂組成物層を貼
着し、第2層を形成した。同様にして、感光性樹脂組成
物層を合計7層重ねて、基板上に厚み1050μmの感
光性樹脂組成物層の積層体を得た。かかる積層体の表面
は平滑であった。次いで、形成された積層体表面のPE
Tフィルムの上に、L/S(ライン/スペース比)=3
00μm/300μmのラインパターンマスクを載置
し、株式会社オーク製作所製の平行露光機「EXM12
01」にて5kWショートアークランプにより積算光量
が1500mJ/cm2になるように露光した。露光
後、15分間のホールドタイムをとってから、マスクを
外すと共に、最上層のPETフィルムを剥離除去した。
そして、1%炭酸ナトリウム水溶液からなる現像液を用
いてスプレー圧1.5kg/cm2にて、30℃、70
0秒間の条件で現像を行い未露光部分を除去して、パタ
ーニングした。これにより、基板にL/S=300μm
/300μm、高さ1050μmの矩形の立体構造物を
形成した。
【0027】形成した立体構造物を観察したところ、構
造物全体に蛇行はなく、また、該構造物の上部表面には
皺がなく、完全に表面が平滑であった。
【0028】比較例1 実施例1において、2層目以上のラミネート温度を60
℃とした以外は同様に実施したところ、立体構造物は得
られたものの該構造物全体が蛇行し、また、該構造物の
上部表面は波打ちが激しく、平滑性は乏しいものであっ
た。
【0029】実施例2 実施例1において、2層目以上のラミネート温度を40
℃とした以外は同様に実施した。形成した立体構造物を
観察したところ、構造物全体に蛇行はなく、また、該構
造物の上部表面には皺がなく、完全に表面が平滑であっ
た。
【0030】実施例3 実施例1において得られたドライフィルム状物で以下の
ような積層体を作製した。 (感光性樹脂組成物層の積層体の作製)上記で得られた
感光性樹脂組成物層を、予め80℃に予熱してあるガラ
ス基板面に予め80℃に予熱してあるホットローラーを
備えたラミネーターを用いて貼着し、第1層を形成し
た。ついで、基板に貼着した感光性樹脂組成物層上のP
ETフィルムを剥離し、予め50℃に予熱してあるホッ
トローラーを備えたラミネーターを用いて、ラミネート
温度50℃で上記の感光性樹脂組成物層を貼着し、第2
層を形成した。同様にして、感光性樹脂組成物層を合計
15層重ねて、基板上に厚み2250μmの感光性樹脂
組成物層の積層体を得た。かかる積層体の表面は平滑で
あった。次いで、形成された積層体表面のPETフィル
ムの上に、L/S(ライン/スペース比)=300μm
/300μmのラインパターンマスクを載置し、株式会
社オーク製作所製の平行露光機「EXM1201」にて
5kWショートアークランプにより積算光量が450J
/cm2になるように露光した。露光後、15分間のホ
ールドタイムをとってから、マスクを外すと共に、最上
層のPETフィルムを剥離除去した。そして、1%炭酸
ナトリウム水溶液からなる現像液を用いてスプレー圧
1.5kg/cm2にて、30℃、700秒間の条件で
現像を行い未露光部分を除去して、パターニングした。
これにより、基板にL/S=300μm/300μm、
高さ2250μmの矩形の立体構造物を形成した。
【0031】形成した立体構造物を観察したところ、構
造物全体に蛇行はなく、また、該構造物の上部表面には
皺がなく、完全に表面が平滑であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の立体構造物の形成方法は、基材
面に感光性樹脂組成物層を2層以上ラミネートして、感
光性樹脂組成物層全体の膜厚を500μm以上とし、パ
ターンマスクを介して露光、現像することにより立体構
造物を形成する方法において、2層目以降の感光性樹脂
組成物層を積層する時のラミネート温度を55℃以下と
しているので、500μm以上の寸法精度の高い矩形の
立体構造物を得るのに有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 33:00 B29K 33:00 Fターム(参考) 2H025 AA03 AA04 AA18 AB11 AB20 AC01 AD01 BC13 BC31 BJ00 BJ10 CA00 EA08 4F213 AA21E WA25 WA32 WA40 WA52 WA83 WB01 WF24 WK03 WK05 WL03 WL12 WL34 WL43 WL93 WW33 WW38 4J011 AC04 PA67 PA69 PA88 PA95 PC02 QA03 QA06 QA07 QA13 QA17 QA34 QB19 RA02 RA03 RA07 RA10 SA07 SA25 SA32 SA36 SA42 SA53 SA61 SA64 SA78 SA83 UA01 VA01 WA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材面に感光性樹脂組成物層を2層以上
    ラミネートして、感光性樹脂組成物層全体の膜厚を50
    0μm以上とし、パターンマスクを介して露光、現像す
    ることにより立体構造物を形成する方法において、2層
    目以降の感光性樹脂組成物層を積層する時のラミネート
    温度を55℃以下とすることを特徴とする立体構造物の
    形成方法。
  2. 【請求項2】 ラミネート温度が30〜50℃である請
    求項1記載の立体構造物の形成方法。
  3. 【請求項3】 膜厚が25〜500μmの感光性樹脂組
    成物層を2層以上ラミネートすることを特徴とする請求
    項1あるいは2記載の立体構造物の形成方法。
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