JP2001211211A - ドライバ回路、レシーバ回路、および信号伝送バスシステム - Google Patents

ドライバ回路、レシーバ回路、および信号伝送バスシステム

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JP2001211211A JP2000018928A JP2000018928A JP2001211211A JP 2001211211 A JP2001211211 A JP 2001211211A JP 2000018928 A JP2000018928 A JP 2000018928A JP 2000018928 A JP2000018928 A JP 2000018928A JP 2001211211 A JP2001211211 A JP 2001211211A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パスコンに頼らずに電源およびグランドの揺
らぎを抑え、EMIのない高速な信号伝送を可能にす
る。 【解決手段】 ドライバ回路3は、送信入力信号TSが
ハイレベルのときオンしてペア信号伝送路1に相補信号
を供給する電流経路を形成し、送信入力信号TSがロー
レベルのときオフして相補信号の供給を停止するドライ
バトランジスタ13,14と、上記相補信号を供給する
電流経路に並列に設けられ、送信入力信号TSがローレ
ベルのときオンして上記相補信号を供給する電流経路を
バイパスする電流経路を形成し、送信入力信号TSがハ
イレベルのときオフして上記バイパスする電流経路を遮
断するショートトランジスタ15とを有し、ショートト
ランジスタ15のオン抵抗値は、ドライバトランジスタ
13,14のオン抵抗値と、信号伝送路1a,1bの直
流抵抗値と、終端抵抗2の抵抗値との合計にほぼ等し
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送路を介してド
ライバ回路からレシーバ回路に信号(特に、数[GH
z]以上の周波数の高速ディジタル信号)を伝送する信
号伝送バスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図21は従来の信号伝送バスシステムの
回路図である。図21の信号伝送バスシステムは、信号
伝送路(Transmission line)101と、ドライバ回路
102と、レシーバ回路103とを回路基板104上に
形成または実装したものである。ドライバ回路102、
レシーバ回路103は、通常ICチップに内蔵されてお
り、これらのICチップが回路基板104に実装され
る。
【0003】また、回路基板104には、電源パターン
105およびグランドパターン106が形成されてい
る。電源パターン105は、ドライバ回路102、レシ
ーバ回路103、およびその他の回路に電源(元電源)
ddから電力を供給するためのものであり、平面的な広
がりを持って配置されている。また、グランドパターン
106は、ドライバ回路102、レシーバ回路103、
および他の回路を基準電源となるグランド(元グラン
ド)GNDに接続するためのものであり、平面的な広が
りを持って配置されている。また、信号伝送路101
は、マイクロストリップ構造をなしている。
【0004】ドライバ回路102およびレシーバ回路1
03は、いずれもCMOS回路からなり、それぞれのC
MOS回路のpMOSトランジスタのソース電極は電源
パターン105に接続され、nMOSトランジスタのソ
ース電極はグランドパターンに接続されている。ドライ
バ回路102の出力端子(pMOSトランジスタおよび
nMOSトランジスタのドレイン電極)、およびレシー
バ回路103の入力端子(pMOSトランジスタおよび
nMOSトランジスタのゲート電極)は、信号伝送路1
01の両端にそれぞれ接続されている。レシーバ回路1
03の入力端子は、MOSトランジスタのゲート電極な
ので、レシーバ回路103の入力インピーダンスは、信
号伝送路101の特性インピーダンスよりも高い。
【0005】ドライバ回路102は、送信入力信号TS
に応じた伝送信号を信号伝送路101に供給する。ま
た、レシーバ回路103は、信号伝送路101に供給さ
れた伝送信号を感知し、この伝送信号に応じた受信出力
信号RSを出力する。なお、上記構造のドライバ回路1
02を、CMOS型ドライバ回路と称する。
【0006】送信入力信号TSがハイレベルからローレ
ベルに遷移すると、電流ILHが電源パターン105から
ドライバ回路102のpMOSトランジスタを介して信
号伝送路101に流れ込み、この電流ILHによる伝送信
号がマイクロストリップ構造の信号伝送路1を伝播し、
レシーバ回路103に到達し、レシーバ回路103が感
知する伝送信号はローレベルからハイレベルに変化す
る。このとき、電源パターン105においては、ドライ
バ回路102との接続部から元電源Vddに向かって電流
LHによる交流的な電荷移動が伝播していく。
【0007】また、入力信号がローレベルからハイレベ
ルに遷移すると、電流IHLが信号伝送路101からドラ
イバ回路102のnMOSトランジスタを介してグラン
ドパターン106に流れ込み、この電流IHLによる伝送
信号が信号伝送路101を伝播し、レシーバ回路103
に到達し、レシーバ回路103が感知する伝送信号はハ
イレベルからローレベルに変化する。このとき、グラン
ドパターン106においては、ドライバ回路102との
接続部から元グランドGNDに向かって電流I HLによる
交流的な電荷移動が伝播していく。
【0008】図21の信号伝送バスシステムにおいて、
例えば、電源Vddの電圧値を3.3[V]、ドライバ回
路102のpMOSトランジスタおよびnMOSトラン
ジスタのオフ抵抗値を100[kΩ]、オン抵抗値を1
5[Ω]、信号伝送路101の抵抗値を100[Ω]、
信号伝送路101の信号伝送時間を1[ns]とする
と、信号伝送路101がローレベルのときに電源パター
ン105から信号伝送路101に流れる暗電流、および
信号伝送路101がハイレベルのときに信号伝送路10
1からグランドパターン106に流れる暗電流は、 3.3[V]/(100[Ω]+100[kΩ])=3
30[μA] である。信号伝送路101がローレベルからハイレベル
に遷移する1[ns]の間は、信号伝送路101のプラ
ス電荷をチャージする必要があるため、 3.3[V]/(15[Ω]+100[Ω])=29
[mA] という大電流が電源パターン105から信号伝送路10
1に流れる。逆に、信号伝送路101がハイレベルから
ローレベルに遷移する1[ns]の間は、信号伝送路1
01にマイナス電荷をチャージする必要があるため、信
号伝送路101からグランドパターン106に上記の大
電流が流れる。
【0009】しかしながら、図21の信号伝送バスシス
テムにおいて高速ディジタル信号(例えば、数[GH
z]の高周波ディジタル信号)を伝送するには、以下の
問題があった。図21の信号伝送バスシステムでは、信
号伝送路101の遷移期間に電源パターン105または
グランドパターン106から信号伝送路101に交流的
に電荷が供給されるが(言い換えると、電源パターン1
05からドライバ回路102に供給する電流およびドラ
イバ回路102からグランドパターン106に流れ込む
電流が、送信入力信号TSの立ち上がり変化および立ち
下がり変化を追従するように、交流的に変化するが)、
送信入力信号TSの周波数が高くなり、従って伝送信号
の周波数が高くなると、電荷の供給が送信入力信号TS
の変化を追従できなくなり、電源VddおよびグランドG
NDの揺らぎを生じる。上記の例のように、1[ns]
という比較的瞬時に29[mA]という大電流を電源パ
ターン105またはグランドパターン106とドライバ
回路102との間に流すと、電源/グランドに揺らぎを
生じる。上記の電源/グランドの揺らぎは、信号伝送バ
スシステム全体の揺らぎを誘発し、これにより寄生イン
ダクタンスとキャパシタンスによる共振を誘発し、信号
伝送バスシステムの誤動作の原因となる。
【0010】また、図21の信号伝送バスシステムで
は、信号伝送路101のレシーバ側端部が全反射端にな
っているため、レシーバ回路103に到達した伝送信号
は、ほとんど全反射し、信号伝送路101内を多重反射
する。この多重反射により、伝送信号の波形が乱れる。
【0011】さらに、上記電源/グランドの揺らぎによ
る共振、および上記伝送信号の多重反射は、電磁放射を
誘発する。この電磁放射は、グランドパターン106お
よび電源パターン105の広がった部分に渦電流(Eddy
current)を発生させ、この渦電流によっても電磁放射
が発生する。これらの電磁放射は、回路基板104上の
他の回路に電磁障害(EMI:ElectroMagnetic Interf
erence)を発生させる原因になる。
【0012】なお、図21の信号伝送バスシステムにお
いて、送信入力信号TSのパルス保持時間が1[ns]
以下になると、上記の大電流が常に流れることになるた
め、CMOS回路の低消費電力の効果はなくなる。
【0013】本願発明者は、図21の信号伝送バスシス
テムでの上記の問題を解消する信号伝送バスシステム
を、特願平10−348270号(以下、単に文献と称
する)においてすでに開示している。
【0014】図22は上記文献に記載された信号伝送バ
スシステムの回路図である。図22の信号伝送バスシス
テムは、並列等長配置された信号伝送路201aおよび
201bからなるペア信号伝送路201と、終端抵抗
(Termination resistance)202と、ドライバ回路2
03と、1個または複数個(図では2個)の分岐部20
4と、1個または複数個(図では2個)のレシーバ回路
205と、並列等長配置された電源ライン206aおよ
びグランドライン206bからなるペア電源ライン20
6と、回路基板207とを備えている。ドライバ回路2
03はICチップ211内に設けられており、レシーバ
回路205はICチップ212内に設けられている。I
Cチップ211,212、ペア信号伝送路201、終端
抵抗202、分岐部204、およびペア電源ライン20
6は、回路基板207に実装または形成されている。
【0015】終端抵抗202は、ペア信号伝送路201
に整合し、ペア信号伝送路201の一方の端部を終端し
ている。また、ドライバ回路203は、ペア信号伝送路
201の他方の端部に設けられている。また、分岐部2
04およびこれに対応するレシーバ回路205は、分岐
レシーバユニットを構成しており、この分岐レシーバユ
ニットは、ペア信号伝送路201の途中に設けられてい
る。
【0016】ドライバ回路203は、pMOSトランジ
スタQ1およびnMOSトランジスタQ2からなる直列回
路と、nMOSトランジスタQ3およびpMOSトラン
ジスタQ4からなる直列回路との並列回路によりカレン
トスイッチ回路を構成し、このカレントスイッチ回路を
シリーズ抵抗208,209を介して電源ライン206
aおよびグランドライン206bに接続したものであ
り、カレントスイッチ型(Current switch type)ドラ
イバ回路と称される。トランジスタQ1〜Q4のゲート電
極には、送信入力信号TSが入力される。また、トラン
ジスタQ1とQ2の接続ノードは、信号伝送路201aに
接続され、トランジスタQ3とQ4の接続ノードは、信号
伝送路201bに接続されている。なお、上記のカレン
トスイッチ回路は、バイポーラトランジスタで構成する
ことも可能である。
【0017】このドライバ回路203は、ICチップ2
11から入力される送信入力信号TSに従ってぺア伝送
路201に伝送信号を供給する。ペア信号伝送路201
の信号伝送路201aおよび信号伝送路201bに供給
される伝送信号は、互いに相補的な信号(相補信号と称
する)である。ドライバ回路203は、送信入力信号T
Sのレベル変化(ハイレベルからローレベル、またはそ
の逆)に応じて、伝送信号(相補信号)の正/負を反転
させる。
【0018】上記の分岐レシーバユニットは、分岐部2
04により、ぺア信号伝送路201上での相補信号のエ
ネルギを乱さないように、ぺア信号伝送路201の途中
から相補信号のエネルギの内の僅かな一部を分岐し、分
岐した相補信号をレシーバ回路205により感知する。
レシーバ回路205は、例えば差動アンプからなる。
【0019】周波数が500[MHz]を越えるディジ
タル信号の伝送を可能にするには、送信入力信号TSが
ハイレベルのときにもローレベルのときにも同じよう
に、電源VddからグランドGNDに直流的な電流が流れ
ているカレントスイッチ型ドライバ回路が必要となる。
送信入力信号TSのレベル変化に応じて伝送信号を遷移
させるには、大きなエネルギが必要であり、図21のC
MOS型ドライバ回路102では、伝送信号の周波数が
高くなると、電荷の供給が送信入力信号TSのレベル変
化に追従できなくなる。これに対し、図22のドライバ
回路203では、直流的な電荷の流れを定常的に作って
おいて、送信入力信号TSのレベル変化に応じて、ペア
信号伝送路201上での上記電荷の流れを切り換えると
いうカレントスイッチ動作により、ペア信号伝送路20
1上での伝送信号の高速遷移を可能にしている。
【0020】図22の信号伝送バスシステムでは、並列
等長配置された信号伝送路201aおよび信号伝送路2
01bからなるペア信号伝送路201により、伝送信号
として相補信号を伝送するため、数[GHz]のディジ
タル信号を伝送するのに実用できる。なお、伝送信号が
正弦波信号の場合には、ディジタル信号の5倍以上の周
波数の信号を伝送するのに実用できる。また、ペア信号
伝送路201の終端には、信号伝送路201aおよび2
01bの特性インピーダンスと整合する終端抵抗202
が挿入されており、伝送信号のエネルギが反射すること
はないため、単純で理想的なバスシステム構造とするこ
とができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図22の
信号伝送バスシステムには、以下に説明する課題があ
る。伝送信号を遷移させるためにカレントスイッチ回路
のトランジスタQ1〜Q4が同時にスイッチングするとき
に、トランジスタQ1とQ2、または/およびトランジス
タQ3とQ4が、同時にスイッチオンとオフの中間になる
ため、伝送信号の遷移期間(トランジスタQ1〜Q4のス
イッチング期間)の中間において、ペア信号伝送路20
1を通らない短絡的かつ瞬時的な貫通電流が電源ライン
206aからグランドライン206bに流れる。この貫
通電流により、電源Vddでは電圧が瞬時に低下し、グラ
ンドGNDでは電圧が瞬時に上昇するというコモンモー
ドノイズが発生する。また、電源VddとグランドGND
のいずれか一方で電圧が瞬時に低下し、他方で電圧が瞬
時に上昇するというディファレンシャルモードノイズが
発生する。ただし、上記のディファレンシャルモードノ
イズは、少量である。
【0022】例えば、電源Vddの電圧値を3.3
[V]、伝送路201a,201bの特性インピーダン
スを100[Ω]、終端抵抗を100[Ω]、シリーズ
抵抗208,209の抵抗値をそれぞれ100[Ω]と
する。また、トランジスタQ1〜Q4の動的特性を同じ
であるものとし、トランジスタQ1〜Q4のオン抵抗値を
15[Ω]、オフ抵抗値を100[kΩ]、オン/オフ
の中間での抵抗値を500[Ω]とする。
【0023】トランジスタQ1およびQ2からなる直列回
路とシリーズ抵抗208,209の合成抵抗値、ならび
にトランジスタQ3およびQ4からなる直列回路とシリー
ズ抵抗208,209の合成抵抗値は、カレントスイッ
チング回路のトランジスタQ 1〜Q4がスイッチング動作
をしていない安定なときには、それぞれ、 2×100[Ω]+(100[kΩ]+15[Ω])=
100215[Ω] である。このとき、トランジスタQ1およびQ2からなる
直列回路、およびトランジスタQ3およびQ4からなる直
列回路に流れる電流は、それぞれ、 3.3[V]/100215[Ω]=33[μA] である。従って、カレントスイッチ回路がスイッチング
動作をしていない期間では、上記の直列回路には、電流
はほとんど流れない。
【0024】これに対し、カレントスイッチ回路のスイ
ッチング期間の中間での上記直列回路とシリーズ抵抗2
08,209の合成抵抗値は、それぞれ、 2×100[Ω]+2×500[Ω]=1.2[kΩ] であり、このとき上記直列回路には、それぞれ、 3.3[V]/1.2[kΩ]=2.75[mA] という瞬時電流が流れる。
【0025】また、カレントスイッチ回路がスイッチン
グしていない期間に、ペア信号伝送路201に流れる電
流は、 3.3[V]/(2×100[Ω]+2×15[Ω]+
100[Ω])=10[mA] である。
【0026】従って、ペア伝送路201に流れる電流に
対する貫通電流の比率は、 2.75[mA]/10[mA]=27.5[%] となり、貫通電流は無視できない電流となる。上記の貫
通電流は、上記2個の直列回路のいずれにも流れるた
め、ドライバ回路203での貫通電流は、上記貫通電流
の2倍(ペア信号伝送路201に流れる電流の55
[%])となる。これは、上記2個の直列回路に流れる
貫通電流のタイミングが全く重なった場合であるが、も
しこれらのタイミングに少しのスキューがあると、より
高周波成分を含んだ複雑な電流変化をすることになる。
いずれにしても問題は大きい。
【0027】なお、図21のドライバ回路103でも、
上記のような貫通電流が同じように流れる。図21のド
ライバ回路103であまり問題にならなかったのは、単
に周波数の低い信号の伝送に用いられ、問題が顕在化し
ていなかっただけである。
【0028】上記の貫通電流によるコモンモードノイズ
は、伝送するディジタル信号の立ち上がり時間よりさら
に瞬時の問題であり、上記コモンモードノイズに含まれ
る周波数成分は、伝送するディジタル信号の周波数の1
0倍以上の高周波成分である。この高周波ノイズは、電
源/グランドの揺らぎを誘発し、これにより信号伝送バ
スシステム全体の揺らぎを誘発する。この信号伝送バス
システム全体の揺らぎは、小さな寄生インダクタンスと
キャパシタンスの共振を誘発し、電磁放射を発生させ
る。
【0029】上記コモンモードノイズの発生を抑制する
ためには、ドライバ回路近傍のペア電源/グランドライ
ン間に、バイパスコンデンサ(パスコン、デカップリン
グキャパシタ)を挿入し、このパスコンをドライバ回路
に供給する電流の急峻な変化に対し、ドライバ回路に近
接する電荷の供給源(電源)として機能させることが考
えられる。しかし、パスコンには、インダクタンスが寄
生しており、この寄生インダクタンスが上記の急峻な電
流変化に応じて瞬時に電荷を供給するときのインピーダ
ンスとして働いてしまい、上記の急峻な電流変化を補う
ための瞬時の電荷供給ができない。
【0030】図23はコモンモードノイズの評価システ
ムの回路図である。図23の評価システムは、評価基板
221上に、図22のドライバ回路203を含むICチ
ップ211と、図22のシリーズ抵抗208,209
と、図22のペア電源ライン206と、パスコン222
と、抵抗223と、プローブ端子224,225,22
6とを設けたものである。
【0031】パスコン222は、サイズ1005(1
[mm]×0.5[mm])、容量0.1[μF]のセ
ラミックチップコンデンサであり、ICチップ211の
近傍の電源ライン206aおよびグランドライン206
bの間に設けられている。また、抵抗223は、ドライ
バ回路の出力端子D1−D2間に設けられており、その
抵抗値は100[Ω]である。また、プローブ端子22
4はグランドライン206bに、プローブ端子225は
ドライバ回路203の出力端子D1に、プローブ端子2
26はドライバ回路203の出力端子D2に、それぞれ
接続している。
【0032】図23の評価システムにおいて、電源Vdd
を3.3[V]、ドライバ回路203の入力信号V
INを、振幅2.4[V]、100[MHz]の信号と
し、プローブ端子224,225,226にFETプロ
ーブを接触させ、出力端子D1−D2間の電圧V(D1
2)、出力端子D1−グランドGND間の電圧V(D1
−GND)、および出力端子D2−グランドGND間の
電圧V(D2−GND)をそれぞれ観測する。
【0033】図24は図23の評価システムにおいて観
測された電圧波形図である。図24において、(a)は
ドライバ回路203の出力端子D1−D2間の差動電圧V
(D 1−D2)の波形である。また、(b)は出力端子D
1−グランドGND間の電圧V(D1−GND)の波形、
出力端子D2−グランドGND間の電圧V(D2−GN
D)の波形、およびこれらの電圧を加算した電圧V(D
1−GND)+V(D2−GND)の波形である。また、
(c)は上記の加算電圧V(D1−GND)+V(D2
GND)のみの波形である。
【0034】図24(b)および(c)のように、パス
コン222は、ドライバ回路のスイッチング時の急峻な
電流変化に対し、寄生インダクタンスのために瞬時に電
荷を供給することができず、ドライバ回路の差動出力の
それぞれとグランドGNDの間の電圧V(D1−GN
D),V(D2−GND)には、それぞれ大きなコモン
モードノイズが載っている。図24(b)および(c)
のコモンモードノイズは、その周波数成分のみならず強
度もEMI対策上、堪え難いものである。なお、これに
対し、図24(a)にように、伝送信号の電圧V(D1
−D2)は、ドライバ回路による差動電圧であるため、
コモンモードノイズをキャンセルしてきれいな波形にな
っている。従って、ドライバ回路から供給される伝送信
号そのものには問題がない。
【0035】図23および図24で説明したように、ド
ライバ回路を内蔵するICチップの外部に設けるタイプ
のセラミックチップコンデンサ等のパスコンでは、その
パスコンに寄生するインダクタンスのために、ドライバ
回路のスイッチング時に発生するコモンモードノイズを
消すことができない。さらには、低インダクタンスキャ
パシタ(LICA:Low Inductance CApacitance)を上
記ICチップの外部に設けても、LICAに寄生するイ
ンダクタンスのために、上記のコモンモードノイズを消
すことができない。
【0036】上記のコモンモードノイズを消すことがで
きるのは、ICチップの内部に埋め込むタイプの埋め込
みキャパシタ(Embedded capacitor)のみである。埋め
込みキャパシタは、チップ内に埋め込まれるため、その
寄生インダクタンスは、ほとんど無視できる値(例え
ば、0.1[nH]以下)となる。
【0037】上記パスコンに寄生するインダクタンスに
よる電源/グランドの揺れについて、SPICEシミュ
レータを用いたシュミレーションにより、さらに詳細に
説明する。
【0038】図25はSPICEシミュレータを適用す
るための図21の信号伝送バスシステム(CMOS型ド
ライバ回路を備えた信号伝送バスシステム)の等価回路
図である。図25(A)〜(D)において、キャパシタ
ンスC1はパスコンに相当し、インダクタンスL1は、パ
スコンの寄生インダクタンスに相当する。また、npn
バイポーラトランジスタQ1およびQ2は、CMOS型ド
ライブ回路(図21の104参照)のpMOSトランジ
スタに相当し、pnpバイポーラトランジスタQ3およ
びQ4は、CMOS型ドライブ回路のnMOSトランジ
スタに相当する。また、伝送路T1およびT2は信号伝送
路に相当し、伝送路T3は電源ラインに相当する。
【0039】図25(A)〜(D)の等価回路において
は、キャパシタンスC1または/およびインダクタンス
1の値が互いに異なるのみであり、電源V1,V2の特
性、伝送路T1〜T3の特性、トランジスタQ1〜Q4の特
性、抵抗R1〜R7の抵抗値、キャパシタンスC2〜C5
容量値、およびインダクタンスL2,L3の値は、互い
に等しい。
【0040】また、図26はSPICEシミュレータに
よる図25の等価回路各部の波形図である。図26の
(A),(B),(C),(D)は、それぞれ図25
(A),(B),(C),(D)の等価回路の波形図で
ある。
【0041】図26において、V(N1)は図25のノ
ードN1の電位(=電源V1のプラス側の電位)、V(N
2)は図25のノードN2の電位(=電源V2のプラス側
の電位)、V(N3)は図25のノードN3の電位(=イ
ンダクタンスL1とトランジスタQ1の接続ノードの電
位)である。また、I(L1)はキャパシタンスC1の充
放電によりインダクタンスL1の端子間に生じる電圧、
I(R5)は抵抗R5に流れる交流電流により抵抗R5
端子間に生じる交流電圧である。
【0042】パスコンの容量は、100[nF]以上で
あることが従来から常識とされているが、図25および
図26から、寄生するインダクタンスが0.1[nH]
以下と小さいパスコンであれば、従来の常識の1/10
の容量である10[nF]のコンデンサでも、パスコン
としての効果があることが判る。
【0043】図22のカレントスイッチ型ドライバ回路
においても、寄生するインダクタンスが0.1[nH]
以下のパスコンを設ければ、コモンモードノイズを消す
ことができる。しかし、0.1[nH]以下という小さ
な寄生インダクタンスのパスコンを実現するには、外付
け型のパスコンでは不可能である。先に説明したよう
に、埋め込み型のパスコンのみがその可能性を持ってい
る。埋め込み型のパスコンの位置で最適なところは、I
Cチップ内のドライバ回路の側近である。なお、これに
ついては、上記文献を参照されたい。
【0044】このように、上記従来のカレントスイッチ
型ドライバ回路では、伝送信号の遷移期間(トランジス
タのスイッチング期間)において、トランジスタのイン
ピーダンスの動的変化により、電源/グランドから見た
インピーダンスが瞬時に変化し、貫通電流が流れ、これ
によりコモンモードノイズ(少量のディファレンシャル
モードノイズ)を生じ、このコモンモードノイズにより
電源/グランドの揺らぎを誘発するという問題がある。
上記のコモンモードノイズを消すには、埋め込み型のパ
スコンをICチップ内のドライバ回路の側近に設けてお
かなければならない。
【0045】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたものであり、電源/グランドから見た
ドライバ回路のインピーダンス変化を平準化することに
より、パスコンに頼らずに電源およびグランドの揺らぎ
を抑え、EMIのない高速な信号伝送を可能にすること
を目的とするものである。また、パスコンの設置位置お
よび寄生インダクタンス等の自由度を大きくすることを
目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のドライバ回路は、並列等長配置された第1
および第2の伝送路からなるペア伝送路に、入力信号に
従って相補信号を供給するドライバ回路において、上記
入力信号が第1のレベルのときは、第1の電源と第1の
伝送路の間および第2の電源と第2の伝送路の間に、上
記相補信号の供給のための電流経路をそれぞれ形成し、
上記入力信号が第2のレベルのときは、上記電流経路を
遮断するとともに、第1の電源と第2の電源の間に、上
記ペア伝送路をバイパスする電流経路を形成することを
特徴とする。
【0047】また、本発明のレシーバ回路は、並列等長
配置されたペア伝送路に供給され、上記ペア伝送路上で
のエネルギを乱さないように上記ペア伝送路の途中から
分岐抵抗を介して分岐された相補信号を感知するレシー
バ回路において、上記分岐された相補信号が差動入力端
子に入力される差動アンプと、上記差動アンプの上記差
動入力端子間を終端する終端トランジスタとを備え、上
記相補信号が上記ペア伝送に供給されているか否かを検
知することを特徴とする。
【0048】また、本発明の第1の信号伝送バスシステ
ムは、並列等長配置された第1および第2の伝送路から
なるペア伝送路と、上記ペア伝送路に整合し、上記ペア
伝送路の一方の端部を終端する終端抵抗と、入力信号に
従って上記ペア伝送路の他方の端部から上記ペア伝送路
に相補信号を供給するドライバ回路と、上記相補信号の
上記ペア伝送路上でのエネルギを乱さないように、上記
ペア伝送路の途中から上記相補信号を分岐する1個また
は複数個の分岐部と、上記分岐部に対し個別に設けら
れ、上記分岐された相補信号を感知する1個または複数
個のレシーバ回路と、上記ペア伝送路、上記終端抵抗、
上記ドライバ回路、上記分岐部、および上記レシーバ回
路が実装または形成された回路基板とを備え、上記ドラ
イバ回路が、上記本発明のドライバ回路であり、または
/かつ上記レシーバ回路が、上記本発明のレシーバ回路
であることを特徴とする。
【0049】また、本発明の第2の信号伝送バスシステ
ムは、並列等長配置された第1および第2の伝送路から
なるペア伝送路と、上記ペア伝送路に整合し、上記ペア
伝送路の一方の端部を終端する終端抵抗と、入力信号に
従って上記ペア伝送路に対し相補信号を供給するドライ
バ回路と、上記ドライバ回路と上記ペア伝送路の間に設
けられ、上記ドライバ回路からの相補信号を上記ぺア伝
送路の途中に供給する分岐部と、上記ペア伝送路の他方
の端部において上記相補信号を感知するレシーバ回路
と、上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回
路、上記分岐部、および上記レシーバ回路が実装または
形成された回路基板とを備え、上記ドライバ回路が、上
記本発明のドライバ回路であることを特徴とする。
【0050】また、本発明の第3の信号伝送バスシステ
ムは、並列等長配置された第1および第2の伝送路から
なるペア伝送路と、上記ペア伝送路に整合し、上記ペア
伝送路の一方の端部を終端する終端抵抗と、上記ペア伝
送路の他方の端部に接続された第1の集積回路チップ
と、第2の集積回路チップと、上記ペア伝送路の途中に
第2の集積回路チップを接続するための分岐部と、上記
ペア伝送路、上記終端抵抗、第1の集積回路チップ、第
2の集積回路チップ、および上記分岐部が実装または形
成された回路基板とを備え、第1の集積回路チップが、
入力信号に従って上記ペア伝送路に相補信号を供給する
第1のドライバ回路と、第2の集積回路チップから上記
ペア伝送路に供給された相補信号を感知する第1のレシ
ーバ回路とを有し、第2の集積回路チップが、第1の集
積回路チップから供給された相補信号の上記ペア伝送路
上でのエネルギを乱さないように、上記相補信号を感知
する第2のレシーバ回路と、入力信号に従って上記ペア
伝送路に相補信号を供給する第2のドライバ回路とを有
し、第1のドライバ回路または/および第2のドライバ
回路が、上記本発明のドライバ回路であり、または/か
つ第2のレシーバ回路が、上記本発明のレシーバ回路で
あることを特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1の信号伝送バスシステムの
回路図である。この実施の形態1の信号伝送バスシステ
ムは、ペア信号伝送路(ペア信号伝送ライン)1と、終
端抵抗2と、ドライバ回路3と、1個または複数個(図
では2個)の分岐部4と、1個または複数個(図では2
個)のレシーバ回路5と、ペア電源/グランドライン6
と、パスコン7と、回路基板8とを備えている。ドライ
バ回路3はICチップ(ドライバチップ)9内に設けら
れており、レシーバ回路5はICチップ(レシーバチッ
プ)10内に設けられている。ドライバチップ9、レシ
ーバチップ10、ペア伝送路1、終端抵抗2、分岐部
4、ペア電源/グランドライン6、およびパスコン7
は、回路基板8に実装または形成されている。この実施
の形態1の信号伝送バスシステムは、ドライバ回路3お
よびレシーバ回路5に特徴がある。
【0052】ペア信号伝送路1は、並列等長配置された
信号伝送路(信号伝送ライン)1aおよび1bからな
る。また、終端抵抗2は、信号伝送路1aおよび1bの
特性インピーダンスに整合しており、ペア信号伝送路1
の一方の端部を終端している。また、ドライバ回路3
は、ペア信号伝送路1の他方の端部に設けられている。
また、分岐部4およびレシーバ回路5からなる分岐レシ
ーバユニットは、ペア信号伝送路1の途中に設けられて
いる。
【0053】ペア電源/グランドライン6は、並列等長
配置された電源ライン6aおよびグランドライン6bか
らなる。電源ライン6aは、電源(元電源)Vddとドラ
イバ回路3の電源端子E1の間に設けられている。ま
た、グランドライン6bは、グランド(元グランド)G
NDとドライバ回路3のグランド端子E2の間に設けら
れている。
【0054】ペア信号伝送路1およびペア電源/グラン
ドライン6は、並列等長配置された2本の伝送路からな
るペア伝送路である。図2は並列等長配置されたペア伝
送路(ペア信号伝送路1およびペア電源/グランドライ
ン6)の断面構造図であり、(a)はペア伝送路11を
構成する伝送路11aおよび11bを回路基板8に設け
られた絶縁層8aの同じ面に、間隔aで並列に、かつ同
じ長さに配置した並列等長配置構造、(b)は、上記の
導体ライン11aおよび11bを絶縁層8aの両面に、
厚さtの絶縁層8aを挟んで並列に、かつ同じ長さに配
置した並列等長配置構造である。
【0055】図2のような並列等長配置構造では、伝送
路11aおよび11bの寄生インダクタンスを相殺する
ことができ、リアクタンスのないペア伝送路を構成する
ことができるため、伝送路11aおよび11bの電磁的
な乱れを防止することができる。
【0056】図2(a)の構造においては、ペア伝送路
11の最も近傍に配置された他のペア伝送路12との間
隔をbとすると、b>2aであれば、ペア伝送路11
は、近傍のペア伝送路12にほとんど電磁放射の影響を
与えない電磁界の閉じた伝送路となる。また、図2
(b)の構造においては、伝送路11aおよび11bの
幅をc、ペア伝送路11の最も近傍に配置された他のペ
ア伝送路12との配置間隔をsとすると、s>2(t+
c)であれば、ペア伝送路11は、近傍のペア伝送路1
2にほとんど電磁放射の影響を与えない電磁界の閉じた
伝送路となる。ここでは、図2(b)の構造を採用する
こととする。以下、ペア伝送路について並列等長配置
(並列等長配置構造)という場合には、図2(b)の構
造であることとする。
【0057】なお、主に直流的に電荷を流す電源ライン
6aおよびグランドライン6bは、必ずしも図2のよう
な並列等長配置構造にする必要がないが、高速ディジタ
ル信号を伝送する信号伝送バスシステムでは、電荷の流
れている伝送路は、電磁界をできるだけ閉じ、他の伝送
路等に対する電磁放射の影響を少なくすることが望まし
い。
【0058】図3は上記並列等長構造の伝送路での磁界
の広がりを説明する断面図である。絶縁層8aの厚みt
が厚い場合には、ペア伝送路11による電磁界EMは、
広がり、隣接するペア伝送路12による電磁界との干渉
が発生するが、絶縁層8aの厚みtが薄く、上記の条件
s>2(t+c)を満たしていれば、図3のように、ペ
ア伝送路11間に電磁界EMが集中し、電磁干渉がほと
んどなくなる。従って、ペア伝送路11は、電磁界の閉
じた伝送路となる。
【0059】ドライバ回路3は、ドライブトランジスタ
13,14と、ショートトランジスタ15と、ノイズ消
去抵抗16と、シリーズ抵抗17,18と、入力端子I
Nと、ドライブ端子D1,D2と、電源端子E1と、グラ
ンド端子E2とを有する。
【0060】入力端子INには、ドライバチップ9内の
他の回路から送信入力信号TSが入力される。ドライブ
端子D1は信号伝送路1aの端部に接続され、ドライブ
端子D2は信号伝送路1bの端部に接続され、電源端子
1は電源ライン6aの端部に接続され、グランド端子
2はグランドライン6bの端部に接続されている。
【0061】ドライブトランジスタ13は、電源端子E
1とドライブ端子D1の間に設けられたnMOSトランジ
スタである。また、ドライブトランジスタ14は、ドラ
イブ端子D2とグランド端子E2の間に設けられたnMO
Sトランジスタである。また、ショートトランジスタ1
5は、電源端子E1とグランド端子E2の間に設けられた
pMOSトランジスタである。また、ドライブトランジ
スタ13,14、およびショートトランジスタ15のゲ
ート電極は、いずれも入力端子INに接続されている。
【0062】シリーズ抵抗17は、ドライブトランジス
タ13と電源端子E1の間に挿入され、ドライブトラン
ジスタ13と直列回路をなしている。また、シリーズ抵
抗18は、ドライブトランジスタ14とグランド端子E
2の間に挿入され、ドライブトランジスタ14と直列回
路をなしている。また、ショートトランジスタ15の一
方の電極は、ドライブトランジスタ13の電源端子E1
側の電極に接続するとともに、シリーズ抵抗17を介し
て電源端子E1に接続しており、ショートトランジスタ
15の他方の電極は、ドライブトランジスタ14のグラ
ンド端子E2側の電極に接続するとともに、シリーズ抵
抗18を介してグランド端子E2に接続している。ま
た、ノイズ消去抵抗16は、ドライブ端子D1,D2間に
挿入されている。
【0063】ドライブトランジスタ13,14は、送信
入力信号TSがハイレベルのときオンし、送信入力信号
TSがローレベルのときオフする。逆に、ショートトラ
ンジスタ15は、送信入力信号TSがハイレベルのとき
オフし、送信入力信号TSがローレベルのときオンす
る。
【0064】このドライバ回路3は、ドライブトランジ
スタ13,14、およびショートトランジスタ15によ
り、送信入力信号TSがハイレベルのときには、信号伝
送路1aを電源Vddに、信号伝送路1bをグランドGN
Dにそれぞれ接続し、信号伝送路1aにプラス電荷を、
信号伝送路1bにマイナス電荷をそれぞれ供給し、送信
入力信号TSがローレベルのときは、信号伝送路1aを
電源Vddから、信号伝送路1bをグランドGNDからそ
れぞれ切り離し、ペア信号伝送路1に電荷が供給されな
いようにするとともに、電源VddとグランドGNDの間
にペア信号伝送路1をバイパスする電荷の流動経路を形
成することを特徴とする。
【0065】言い換えると、ドライバ回路3は、送信入
力信号TSがハイレベルのときは、電源Vddと信号伝送
路1aの間(電源端子E1とドライブ端子D1の間)、お
よび信号伝送路1bとグランドGNDの間(ドライブ端
子D2とグランド端子E2の間)に、相補信号の供給のた
めの電流経路をそれぞれ形成し、送信入力信号TSがロ
ーレベルのときは、上記の相補信号供給のための電流経
路を遮断するとともに、電源VddとグランドGNDの間
(電源端子E1とグランド端子E2の間)に、ペア信号伝
送路1をバイパスする電流経路を形成することを特徴と
する。
【0066】つまり、ドライバ回路3は、電源/グラン
ド間に直流的な電流経路を維持し、電源/グランドから
見たときに直流回路のように動作しながら、ペア信号伝
送路1に対する相補信号の供給を送信入力信号TSに従
って断続することを特徴とする。なお、ドライブ回路3
の詳細については、あとで説明する。
【0067】上記の相補信号は、2本の伝送路からなる
ペア伝送路(図2のような並列等長配置構造のペア伝送
路の他に同軸構造やツイスト構造のペア伝送路を含む)
において、一方の伝送路に流れるプラス電荷による信号
と、上記プラス電荷と同じ方向および同じ電荷量で他方
の伝送路に流れるマイナス電荷による信号のペアからな
る信号である。図24の従来のカレントスイッチ型ドラ
イバ回路は、送信入力信号TSに従って相補信号の正/
負を反転させるものであった。従って、図22の従来の
信号伝送バスシステムは、伝送信号の「0」、「1」
を、伝送路の一方が高電位となる相補信号と、伝送路の
他方が高電位となる相補信号とにより表現するものであ
った。これに対し、実施の形態1のドライバ回路3は、
送信入力信号TSに従って、相補信号をペア信号伝送路
1に供給し、またはこの供給を停止するものである。従
って、実施の形態1の信号伝送バスシステムは、伝送信
号の「0」、「1」を、ペア信号伝送路1に相補信号が
供給されているか否かにより表現するものである。
【0068】分岐部4およびレシーバ回路5は、ペア伝
送路1に相補信号が供給されているか否かを検知する分
岐レシーバユニットを構成している。この分岐レシーバ
ユニットはペア信号伝送路1の途中に設けられている。
分岐部4は、ペア信号伝送路1に供給された相補信号の
エネルギを乱さないように、ペア信号伝送路1の途中か
ら相補信号のエネルギの僅かな一部を分岐する。また、
分岐された僅かなエネルギの相補信号を感知することに
より、ペア信号伝送路1に相補信号が供給されているか
否かを検知し、これにより伝送信号を受信する。
【0069】例えば、電源Vddの電圧値を1.0
[V]、シリーズ抵抗17,18の抵抗値をそれぞれ1
00[Ω]、終端抵抗2の抵抗値を15[Ω]、ドライ
ブトランジスタ13,14のオン抵抗値をそれぞれ15
[Ω]とし、また伝送路1a,1bでの表皮効果がな
く、伝送路1a,1bの直流抵抗値が0[Ω]であると
する。
【0070】ドライブ回路3が相補信号をペア信号伝送
路1に供給するときに、信号伝送路1a,1bに流れる
電流Itは、 It=1.0[V]/(100[Ω]+100[Ω]+
15[Ω]+15[Ω]+15[Ω])=4.1[m
A] である。また、信号伝送路1a,1b間の電圧(終端抵
抗2での降下電圧)V tは、 Vt=4.1[mA]×15[Ω]=61[mV] である。
【0071】なお、伝送路1a,1bでの表皮効果が大
きく、ペア信号伝送路1の直流抵抗値が、例えば30
[Ω]であるとした場合には、 It=1.0[V]/(100[Ω]+100[Ω]+
15[Ω]+15[Ω]+15[Ω]+30[Ω])=
3.6[mA] Vt=3.6[mA]×15[Ω]=55[mV] となる。
【0072】なお、ドライブ回路3が相補信号の供給を
停止しているときには(ただし、供給停止前にペア信号
伝送路1に供給されていたエネルギ(電荷)が全て終端
抵抗2において消費されたあと)、信号伝送路1a,1
bに流れる電流、および信号伝送路1a,1b間の電圧
は0になる。
【0073】分岐レシーバユニット(分岐部4およびレ
シーバ回路5)は、上記の相補信号電圧Vtを感知でき
るものでなければならないとともに、ペア信号伝送路1
上での相補信号のエネルギを乱さないように、相補信号
をペア信号伝送路1から分岐できるものでなければなら
ない。
【0074】上記「ペア信号伝送路1上での相補信号の
エネルギを乱さないように相補信号を分岐する」こと
は、相補信号の波形を変形させずに僅かなエネルギを分
岐することを意味する。従って、ペア信号伝送路1上で
の相補信号のエネルギを乱さないように分岐するには、
ペア信号伝送路1の分岐端に、直流抵抗成分のみの(容
量成分を0とみなせる)高インピーダンス手段が設けら
れていることが条件になる。
【0075】上記「直流抵抗成分のみの(容量成分を0
とみなせる)高インピーダンス手段」とは、例えば、抵
抗値0.4[kΩ]以上の純抵抗(容量成分が0)から
なる分岐抵抗、あるいは入力容量値が0.05[nF]
以下であり、入力抵抗値が1[kΩ]以上の手段であ
る。信号伝送路1a,1bの特性インピーダンスを15
[Ω]とすると、ペア信号伝送路1の分岐端に、入力抵
抗値0.4[kΩ]の手段を設けた場合には、ペア信号
伝送路1上の相補信号のエネルギの内、 15[Ω]/(0.4[kΩ]+15[Ω])=3.6
[%] が分岐される。上記の分岐抵抗は、ペア信号伝送路1上
の相補信号のエネルギの内の3.6[%]以下のエネル
ギを分岐する純抵抗と言い換えることもできる。
【0076】さらに、分岐レシーバユニットを複数個設
け、ペア信号伝送路1上での相補信号のエネルギを乱さ
ないように分岐するには、個々の分岐レシーバユニット
に対する上記の条件に加え、全分岐レシーバユニットに
より分岐されるエネルギーの合計が、ペア信号伝送路1
に供給された相補信号のエネルギの内の、例えば10
[%]以下であることが条件となる。
【0077】ペア信号伝送路1に供給される相補信号
は、従来の技術において説明したようにコモンモードノ
イズをキャンセルできる信号であり、ほとんどノイズを
含まない信号となるため、上記電圧Vtの相補信号をペ
ア信号伝送路1上でのエネルギを乱さないように分岐
し、分岐した相補信号を感知することは可能である。
【0078】図4は上記分岐レシーバユニットの回路図
である。図4において、分岐部4は、ペア信号伝送路1
の途中に設けられており、ぺア分岐抵抗20と、ペア分
岐路21とを有する。ペア分岐路21は、並列等長配置
された分岐路21aおよび21bからなる。また、ペア
分岐抵抗20は、分岐抵抗20aおよび20bからな
る。分岐抵抗20aは、信号伝送路1aの途中の分岐端
と分岐路21aの一方の端部の間に挿入されており、分
岐抵抗20bは、信号伝送路1bの途中の分岐端と分岐
路21bの一方の端部の間に挿入されている。分岐路2
1aの他方の端部は、レシーバ回路5の入力端子IN1
に接続され、分岐路21bの他方の端部は、レシーバ回
路5の入力端子IN2に接続されている。
【0079】分岐抵抗20a,20bの抵抗値は、ペア
信号伝送路1上でのエネルギを乱さないように相補信号
を分岐するために、0.4[kΩ]でなければならず、
例えば1[kΩ]とする。また、ペア分岐路21は、分
岐された相補信号をレシーバ回路5に伝送するぺア伝送
路である。
【0080】レシーバ回路5は、差動アンプ22と、終
端トランジスタ23と、入力端子IN1,IN2と、出力
端子OUTとを有する。分岐部4により分岐された相補
信号が入力される入力端子IN1,IN2は、それぞれ差
動アンプ22の差動入力端子になっている。また、検知
した伝送信号に応じた受信出力信号を出力する出力端子
OUTは、差動アンプ22の出力端子になっている。
【0081】このレシーバ回路5は、ペア信号伝送路1
上でのエネルギを乱さないようにペア伝送路1の途中か
ら分岐抵抗20a,20bを介して分岐される相補信号
を感知することにより、相補信号がペア信号伝送路1に
供給されているか否か(伝送信号が「0」であるか
「1」であるか)を検知し、検知した伝送信号に応じた
受信出力信号RSを出力するものであり、入力端子IN
1,IN2間を終端する終端トランジスタ23を有するこ
とを特徴とする。なお、レシーバ回路5の詳細について
は、あとで説明する。
【0082】パスコン7は、図1のようにドライバチッ
プ9の外部かつ近傍の位置において、電源ライン6aと
グランドライン6bの間に設けられている。伝送信号の
遷移期間も含め、常に電源/グランドから見て直流回路
のように動作するドライバ回路3を備えた実施の形態1
の信号伝送バスシステムにおいては、パスコン7は、従
来の信号伝送バスシステムのようにチップ内に埋め込む
タイプのコンデンサである必要はない。また、実施の形
態1の信号伝送バスシステムにおいては、パスコン7
は、ほとんど不要であるが、他の回路で発生した電磁放
射の影響をペア電源/グランドライン6が受けないよう
にするために、図1のように設けておくことが望まし
い。
【0083】図5は本発明の実施の形態1の信号伝送バ
スシステムの回路構造図である。図5のように、ペア伝
送路1は、絶縁層8aの上層に配置された信号伝送路1
aと、絶縁層8aの下層に、信号伝送路1aと対向する
ように配置された信号伝送路1bからなる。信号伝送路
1a,1bのドライバ回路3側の端部には、互いに対向
しないように曲折したパッド電極1cおよびコンタクト
電極1dが一体それぞれに設けられている。同様に、信
号伝送路1a,1bの終端抵抗2側の端部には、互いに
対向しないように曲折したパッド電極1eおよびコンタ
クト電極1fがそれぞれ一体に設けられている。さら
に、絶縁層8aの上層には、絶縁層8aに設けられたビ
アホールにより信号伝送路1bの端部電極1dにコンタ
クトしているパッド電極1g、およびビアホールにより
信号伝送路1bのコンタクト電極1fにコンタクトして
いるパッド電極1hが設けられている。そして、ドライ
バ回路3を含むドライバチップ9(図1参照)は、ペア
信号伝送路1のパッド電極1c,1gに、フリップチッ
プボンディングまたはワイヤボンディングされている。
同様に、終端抵抗2のチップは、ペア伝送路1のパッド
電極1e,1hに、フリップチップボンディングまたは
ワイヤボンディングされている。
【0084】また、ペア信号伝送路1の途中には、分岐
パッド電極4a,4bと、分岐コンタクト電極4cと、
ペア分岐抵抗20のチップと、このペア分岐抵抗20か
ら延びるペア分岐路21とを有する分岐部4が設けられ
ている。そして、ペア分岐路21の先端部には、レシー
バ回路5が設けられている。
【0085】図6は分岐レシーバユニット(分岐部4お
よびレシーバ回路5)の回路構造図である。図6のよう
に、ペア信号伝送路1の信号伝送路1a,1bの途中に
は、分岐パッド電極4aおよび分岐コンタクト電極4c
がそれぞれ一体に設けられており、分岐コンタクト電極
4cの上層には、絶縁層8a(図5参照)に設けられた
ビアホール8bにより分岐コンタクト電極4cにコンタ
クトする分岐パッド電極4bが設けられている。
【0086】また、分岐路21a,21bのペア伝送路
1側の端部には、互いに対向しないように曲折したパッ
ド電極21cおよびコンタクト電極21dが一体それぞ
れに設けられている。同様に、分岐路21a,21bの
端部には、互いに対向しないように曲折したパッド電極
21eおよびコンタクト電極21fがそれぞれ一体に設
けられている。さらに、コンタクト電極21dの上層に
は、ビアホールによりコンタクト電極21dにコンタク
トしているパッド電極21gが設けられている。同様
に、コンタクト電極21fの上層には、ビアホールによ
りコンタクト電極21fにコンタクトしているパッド電
極21hが設けられている。
【0087】そして、分岐抵抗20a,20bのチップ
は、ペア信号伝送路1の途中に設けた分岐パッド電極4
a,4b、およびペア分岐路21のパッド電極21c,
21gにそれぞれフリップチップボンディング(図6の
場合)またはワイヤボンディングされている。同様に、
レシーバ回路5を含むレシーバチップ10は、パッド電
極21e,21hに、それぞれフリップチップボンディ
ングまたはワイヤボンディング(図6の場合)されてい
る。
【0088】実施の形態1の信号伝送バスシステムの特
徴であるドライバ回路3およびレシーバ回路5の詳細に
ついて以下に説明する。
【0089】まず、ドライバ回路3において、ノイズ消
去抵抗16は、反射ノイズを吸収するために設けること
が望ましい。分岐レシーバユニットの入力インピーダン
ス(ペア伝送路1の分岐端から見たインピーダンス)
は、高インピーダンスであるため、上記の分岐端におい
て、多少の反射が起こり、ペア信号伝送路1に供給され
た相補信号のエネルギの内の多少は、上記の分岐端で反
射され、ドライバ回路3側に戻る。つまり、上記に分岐
端において、ドライバ回路3側に戻る多少の反射ノイズ
が発生する。ノイズ消去抵抗16は、上記の反射ノイズ
をペア伝送路1のドライバ回路3側の端部で吸収し、上
記ノイズによる多重反射を減衰させるために設けられて
いる。このノイズ消去抵抗16の抵抗値は、ペア信号伝
送路1の特性インピーダンスのおよそ10倍が適当であ
る。例えば、ペア信号伝送路1の特性インピーダンスが
15[Ω]であれば、ノイズ消去抵抗16の抵抗値を1
50[Ω]にする。なお、ノイズ消去抵抗を省略するこ
とも可能である。
【0090】シリーズ抵抗17,18は、ドライバ回路
3に供給する電力を調整するために設けることが望まし
い。シリーズ抵抗17,18の抵抗値は、例えばレシー
バ回路5が相補信号を感知できる範囲内でドライバ回路
3の消費電力が最小になる値にする。なお、シリーズ抵
抗17のみまたはシリーズ抵抗18のみを設ける、ある
いはシリーズ抵抗17および18を省略することも可能
である。
【0091】ドライバ回路3においては、ドライバトラ
ンジスタ13,14により構成される、送信入力信号T
Sに従ってペア信号伝送路1に断続的に相補信号を供給
する手段のみならず、ショートトランジスタ15からな
る、送信入力信号TSに従ってペア信号伝送路1をバイ
パスする電流経路を、断続的かつ上記相補信号の供給と
は相反的に形成する手段が不可欠である。この理由につ
いて以下に説明する。
【0092】電源Vddはドライバ回路3を含む数多くの
回路に電力を供給するものであり、グランドGNDは上
記数多くの回路に基準電位を供給するものである。そし
て、電源Vddと上記数多くの回路を接続する電源ライ
ン、およびグランドGNDと上記数多くの回路を接続す
るグランドラインは、それぞれ網目のネットワークを構
成している。
【0093】ショートトランジスタ15がない場合に
は、送信入力信号TSがハイレベルからローレベルに変
化すると、ドライバ回路3の電源端子E1−グランド端
子E2間は高インピーダンスに変化する。電源ライン6
aおよびグランドライン6bも伝送路であるため、端子
1−E2間が高インピーダンスに変化すると、端子E1
およびE2は全反射端となり、全反射のエネルギが電源
ddおよびグランドGNDに戻っていく。この全反射の
エネルギは上記ネットワークの節目節目において多重反
射し、これにより電源/グランドの揺らぎを誘発させ
る。
【0094】ショートトランジスタ15は、ドライバト
ランジスタ13,14がオフするときにオンし、端子E
1,E2間にペア伝送路1をバイパスする電流経路を形成
することにより、ドライバトランジスタ13,14がオ
フしたときに端子E1,E2間が高インピーダンスになら
ないようにする。これにより、ドライバ回路3の端子E
1,E2でのエネルギの全反射による電源/グランドの揺
らぎを回避することができる。
【0095】また、ドライバ回路3のトランジスタのス
イッチングのときに、端子E1−E2間が瞬時に低インピ
ーダンスになると、コモンモードノイズが発生し、これ
により電源/グランドの揺らぎを誘発させる。ショート
トランジスタ15は、ドライブトランジスタ13,1
4、ペア信号伝送路1、および終端抵抗2からなる伝送
回路に並列に設けられているため、ドライブトランジス
タ13,14のスイッチングのときに、上記伝送回路の
インピーダンスの動的変化を、ショートトランジスタ1
5のインピーダンスの動的変化により相殺し、トランジ
スタのスイッチング期間において端子E1−E2間のイン
ピーダンスが瞬時に低い値に変動しないようにすること
が可能である。これにより、コモンモードノイズによる
電源/グランドの揺らぎを回避することができる。
【0096】以下に、ショートトランジスタ15のオン
抵抗値の最適条件について説明する。ショートトランジ
スタ15のオン抵抗値は、ドライブトランジスタ13の
オン抵抗値と、終端抵抗2の抵抗値と、ドライブトラン
ジスタ14の抵抗値との合計に等しいことが望ましい。
例えば、ドライブトランジスタ13,14のオン抵抗値
をともに15[Ω]、終端抵抗2の抵抗値を15[Ω]
とすると、ショートトランジスタ15のオン抵抗値は、 15+15+15=45[Ω] であることが望ましい。
【0097】このようにすると、電源/グランドから見
た終端が、ペア信号伝送路1の端部(終端抵抗2の位
置)にあるか、ドライバ回路3内にあるかの違いがある
のみで、トランジスタのスイッチング期間も含め、電源
/グランド(端子E1,E2)から見たドライバ回路3の
インピーダンスは常に不変であり、電源ライン6a−ド
ライバ回路3−グランドライン6b間には、瞬時変化の
ない直流的な電流(定電流)のみが常に流れていること
になる。
【0098】次に、レシーバ回路5において、差動アン
プ22は、図4のように、pMOSトランジスタp1
2,p3と、nMOSトランジスタn0,n1,n2,n3
とを有する。図4において、I0はトランジスタn0に流
れる定電流であり、I1はトランジスタp1およびn1
流れる電流であり、I2はトランジスタp2およびn2
流れる電流である。電流I1およびI2は、端子IN1
IN2に入力される伝送信号電圧に応じて変化する。
【0099】この差動アンプ22は、伝送信号の「0」
または「1」のいずれかを表現する相補信号が入力され
たか否かを感知することにより、伝送信号が「0」であ
るか「1」であるかを検知するためのものであり、入力
された伝送信号電圧を増幅し、伝送信号に応じた受信出
力信号電圧V2を出力端子OUTに出力する。相補信号
が入力されたか否かを感知することができるためには、
分岐された相補信号の僅かなエネルギを感知することが
できる感度を有することが要求される。
【0100】差動アンプ22の内部構成は、従来の差動
アンプと同じであるが、ペア信号伝送路1から分岐され
た相補信号の僅かなエネルギを感知するために留意する
ことを中心に、差動アンプ22について以下に説明す
る。
【0101】差動アンプ22において、トランジスタp
1,p2,n0,n1,n2は、差動増幅部を構成してい
る。トランジスタp1とn1、トランジスタp2とn2は、
それぞれ直列に接続されている。トランジスタp1およ
びp2のソース電極は、電源ラインまたは電源パターン
を介して電源Vddに接続されており、トランジスタn
1およびn2のソース電極は、トランジスタn0のドレイ
ン電極に接続されている。トランジスタn0のソース電
極は、グランドラインまたはグランドパターンを介して
グランドGNDに接続されている。また、トランジスタ
1およびp2のゲート電極は、トランジスタp2のドレ
イン電極(トランジスタn2のドレイン電極)に接続さ
れている。トランジスタn1およびn2のゲート電極は、
入力端子IN1,IN2にそれぞれ接続されており、トラ
ンジスタp2およびn2のドレイン電極は、出力端子OU
Tに接続されている。
【0102】また、差動アンプ22において、トランジ
スタp3およびn3は、電流設定部を構成している。トラ
ンジスタp3およびn3は、直列に接続されている。トラ
ンジスタp3のソース電極は、電源ラインまたは電源パ
ターンを介して電源Vddに接続されている。トランジ
スタn3のソース電極およびトランジスタp3のゲート電
極は、グランドラインまたはグランドパターンを介して
グランドGNDに接続されている。トランジスタp3
ドレイン電極、ならびにトランジスタn3のゲート電極
およびドレイン電極は、差動増幅部のトランジスタn0
のゲート電極に接続されている。
【0103】上記の電流設定部は、差動増幅部の定電流
0を制御するためのトランジスタn0のゲート電圧を、
トランジスタn0のしきい値電圧近くの安定なものとす
るために設けられている。電流設定部のトランジスタp
3の相互コンダクタンスgm3がトランジスタn3の相互コ
ンダクタンスよりも小さければ、トランジスタn3のゲ
ート電圧V3は、トランジスタn3のしきい値電圧に近く
なる。このゲート電圧V3は、トランジスタn0のゲート
電圧でもあるから、トランジスタn0のしきい値電圧が
トランジスタn3のしきい値電圧と一致していれば、ト
ランジスタn0のゲート電圧は、トランジスタn0のしき
い値電圧近くの安定なものとなる。この場合に、トラン
ジスタp3の相互コンダクタンスgm3を制御することに
より、差動増幅部の定電流I0の値を制御することが可
能である。定電流I0の値をできるだけ小さくし、消費
電力を小さくするために、上記の相互コンダクタンスg
m3は、できるだけ小さな値にする。
【0104】上記の差動増幅部は、入力された伝送信号
電圧を増幅し、伝送信号に応じた受信信号電圧V2を出
力端子OUTに出力する。この差動増幅部において、ト
ランジスタp1とp2の特性、およびトランジスタn1
2の特性、特にトランジスタp1とp2の相互コンダク
タンス、およびトランジスタn1とn2の相互コンダクタ
ンスは、ほぼ一致していることが必要である。これによ
り、入力される伝送信号電圧に応じた電流I1およびI2
を流すことができ、I1+I2=I0を維持することがで
きる。
【0105】入力端子IN1は分岐部4を介して信号伝
送路1aに接続されており、入力端子IN2は分岐部4
を介して信号伝送路1bに接続されている。ドライバ回
路3が相補信号をペア信号伝送路1に供給するとき、信
号伝送路1aは電源ライン6aからのプラス電荷を伝送
する伝送路であり、信号伝送路1aはグランドライン6
bからのマイナス電荷を伝送する伝送路である。従っ
て、相補信号が供給されているときには、信号伝送路1
aの電位は、信号伝送路1bの電位よりも高くなる。こ
れにより、相補信号が供給されているときには、入力端
子IN1の電位(トランジスタn1のゲート電圧)は、入
力端子IN2の電位(トランジスタn2のゲート電圧)よ
りも高くなり、出力端子OUTの受信出力信号電圧(ト
ランジスタn2のドレイン電圧)V2は、トランジスタn
1のドレイン電圧V1よりも高くなる。さらに、コモンモ
ードノイズによりペア信号伝送路1上の相補信号にバイ
アスがかかった場合にも、信号伝送路1aの電位は、信
号伝送路1bの電位よりも高く保持される。また、相補
信号が供給されていないときは、入力端子IN1および
IN2の入力容量にチャージされた電荷が全て放電され
たあとであれば、V2−V1=0となる。このように、実
施の形態1の信号伝送バスシステムでは、相補信号を供
給するか否かにより伝送信号の「0」,「1」を表現す
るため(図22の従来の信号伝送バスシステムのように
相補信号の反転により「0」,「1」を表現するもので
はないため)、常にV2−V1≧0が保持される。
【0106】トランジスタn1の抵抗値をRn1、トラン
ジスタn2の抵抗値をRn2とすると、トランジスタn1
よびn2の合成相互コンダクタンスgm12は、 gm12=1/(Rn1+Rn2) となる。また、トランジスタp1およびp2の抵抗値を、
ともにRpとすると、差動アンプ22の電圧増幅率G
vは、 Gv=gm12×Rp =Rp/(Rn1+Rn2) となる。トランジスタp1およびp2の抵抗値Rpは、V2
−V1が増大するほど(V2が大きくなるほど)大きくな
るため、電圧増幅率Gvは、V2−V1が増大するほど大
きくなる。相補信号が入力されると、V2−V1が増大す
るため、電圧増幅率Gvは、相補信号が入力されていな
いときよりも増大する。このように、相補信号が入力さ
れたときに電圧増幅率Gvが増大することは、分岐され
た相補信号の僅かなエネルギを感知するのに望ましいこ
とである。
【0107】また、差動アンプ22のダイナミックレン
ジV2−V1は、 V2−V1=(I0/1000)1/2 であり、定電流I0を大きくするほど、大きくなる。し
かし、定電流I0を大きくすると消費電力が大きくなる
ため、定電流I0をやたらに大きくすることは望ましく
ない。従って、相補信号電圧を感知できる範囲で、トラ
ンジスタp3の相互コンダクタンスを適正化することに
より定電流I0の値をできるだけ小さくする。
【0108】なお、受信出力信号電圧V2は、やや高い
側にシフトしているため、適当にレベルシフタを挿入
し、さらにCMOSレベル補正回路を挿入しても良い。
また、増幅利得が得られる範囲において、トランジスタ
1,p2のゲート電極をグランドGNDに接続する構造
としても良い。
【0109】先に説明したように、ペア信号伝送路1上
での相補信号のエネルギを乱さないように、相補信号の
エネルギの僅かな一部を分岐するためには、ペア信号伝
送路1の分岐端に直流抵抗成分のみの(容量成分を0と
みなせる)高インピーダンス手段を設けることが条件と
なる。上記の高インピーダンス手段が容量成分を含まな
いことにより、ペア信号伝送路1上の相補信号の分岐端
での波形変形をなくすことができる。また、上記の高イ
ンピーダンス手段が、高抵抗であることにより、ペア信
号伝送路1上の相補信号の分岐端での反射および減衰を
小さくすることができる。また、分岐レシーバユニット
を複数個設ける場合には、全分岐レシーバユニットによ
る分岐される相補信号のエネルギの合計を、ペア信号伝
送路1に供給された相補信号のエネルギの内の、例えば
10[%]以下にすることも上記の条件となる。上記の
波形変形、反射、減衰は、ぺア伝送路1の途中に分岐レ
シーバユニットを複数個設ける場合に、特に問題にな
る。
【0110】レシーバ回路5のような、MOSトランジ
スタの差動アンプによるレシーバ回路では、入力容量は
MOSトランジスタのゲート容量およびその周辺の寄生
容量であり、この入力容量が0とみなせるレシーバ回路
(例えば、入力容量が0.05[pF]以下のレシーバ
回路)を実現するのは困難である。このため、ペア信号
伝送路1の分岐端に、抵抗値0.4[kΩ]以上の純抵
抗からなる分岐抵抗20a,20bを設けている。
【0111】例えば、信号伝送路1a,1bの特性イン
ピーダンスを15[Ω]、分岐抵抗20a,20bの抵
抗値を1[kΩ]とすると、1個の分岐レシーバユニッ
トには、ペア信号伝送路1上の相補信号のエネルギの
内、 15[Ω]/(1[kΩ]+15[Ω])=1.5
[%] が分岐され、ペア信号伝送路1上の相補信号のエネルギ
は、供給されたときの98.5[%]に減衰する。分岐
される全エネルギを供給されたエネルギの10[%]以
下にするには、分岐レシーバユニットの個数を6個以下
にする必要がある。
【0112】また、分岐抵抗20a,20bの抵抗値を
5[kΩ]とすると、1個の分岐レシーバユニットに
は、ペア信号伝送路1上の相補信号のエネルギの内、 15[Ω]/(5[kΩ]+15[Ω])=0.3
[%] が分岐される。この場合、分岐される全エネルギを供給
されたエネルギの10[%]以下にするには、分岐レシ
ーバユニットの個数を33個以下にする必要がある。
【0113】レシーバ回路5の特徴である終端トランジ
スタ23は、レシーバ回路5の入力端子IN1,IN2
(従って、差動アンプ22の差動入力端子間)を終端す
るpMOSトランジスタである。終端トランジスタ23
のソース電極およびドレイン電極は、それぞれ入力端子
IN1,IN2に接続され、終端トランジスタ23のゲー
ト電極は、グランドラインあるいはグランドパターンを
介し、グランドGNDに接続されている。
【0114】なお、終端トランジスタ23は、入力端子
IN1,IN2間を終端するnMOSトランジスタでも良
い。このnMOSトランジスタのゲート電極は、電源ラ
インあるいは電源パターンを介し、電源Vddに接続さ
れる。
【0115】終端トランジスタ23を設ける理由および
その機能について以下に説明する。ドライバ回路3は、
入力された送信信号に従ってぺア信号伝送路1に相補信
号を供給しまたは供給を停止するものである。このた
め、ぺア信号伝送路1に相補信号が供給されると、レシ
ーバ回路5の入力端子IN1の入力容量(トランジスタ
1のゲート容量およびその周辺の寄生容量)は、信号
伝送路1aから分岐されたプラス電荷によりチャージさ
れ、入力端子IN2の入力容量(トランジスタn2のゲー
ト容量およびその周辺の寄生容量)は、信号伝送路1b
から分岐されたマイナス電荷によりチャージされる。
【0116】相補信号の供給が停止され、ペア信号伝送
路1がペア電源/グランドライン6(図1参照)から切
り離されたときには、レシーバ回路5は、上記入力容量
にチャージされた電荷を、ドライバ回路3に入力された
送信信号のパルスの立ち下がり時間と同じ程度の時間
で、速やかに放電させる必要がある。この速やかな放電
が可能でないと、レシーバ回路5は、相補信号の供給が
停止されたことを(伝送信号の値が変化したことを)感
知することができなくなる。しかし、分岐抵抗20a,
20bの抵抗値は、例えば1[kΩ]と大きいため、差
動アンプのみからなる従来のレシーバ回路では、上記の
放電に時間がかかってしまう。
【0117】そこで、レシーバ回路5では、入力端子I
1,IN2間を終端トランジスタ23により終端し、こ
の終端トランジスタ23を介して上記入力容量にチャー
ジされた電荷を速やかに放電できるようにしている。
【0118】数[GHz]の高速ディジタル信号のパル
ス立ち下がり時間と同じ程度の時間で、上記入力容量に
チャージされた電荷を速やかに放電させるための終端ト
ランジスタ23の条件について以下に説明する。まず、
終端トランジスタ23の遮断周波数は、60[GHz]
以上であることが望ましい。さらに、上記の入力容量を
5[pF]とすると、終端トランジスタ23の抵抗値
は、20[Ω]以下であることが望ましい。また、上記
の入力容量を2[pF]とすると、終端トランジスタ2
3の抵抗値は、50[Ω]以下であることが望ましい。
つまり、終端トランジスタ23の抵抗値は、上記の入力
容量との時定数が100[ps]以下になる値であるこ
とが望ましい。
【0119】なお、終端トランジスタ23の抵抗値は、
ペア分岐路21の特性インピーダンスに整合しているこ
とが望ましいが、終端トランジスタ23の抵抗値は、変
化するため、整合させるのは困難である。ペア分岐路2
1が短ければ、終端トランジスタ23の抵抗値は、ペア
分岐路21の特性インピーダンスと必ずしも整合する必
要はない。
【0120】実施の形態1の伝送システムの信号伝送動
作について以下に説明する。以下の説明では、送信入力
信号TSのパルス周波数、従って伝送信号の周波数を、
数[GHz]とする。また、電源Vddの電圧値を1.0
[V]、シリーズ抵抗17,18の抵抗値をそれぞれ1
00[Ω]、信号伝送路1a,1bの特性インピーダン
スをそれぞれ15[Ω]、終端抵抗2の抵抗値を15
[Ω]、ドライブトランジスタ13,14のオン抵抗値
をそれぞれ15[Ω]、ショートトランジスタ15のオ
ン抵抗値45[Ω]とする。これらの条件は、実施の形
態1の信号伝送バスシステムにおいて、数[GHz]の
高速ディジタル信号を伝送するのに望ましい条件の一例
である。
【0121】まず、送信入力信号TSがローレベルから
ハイレベルに変化すると、ドライバ回路3は、ドライバ
トランジスタ13,14をターンオンさせるとともに、
ショートトランジスタ15をターンオフさせる。ショー
トトランジスタ15のターンオフにより、ペア信号伝送
路1をバイパスする電流経路が遮断される。また、ドラ
イバトランジスタ13,14のターンオンにより、ペア
信号伝送路1の電流経路(ドライバトランジスタ13、
信号伝送路1a、終端抵抗2、信号伝送路1b、および
ドライバトランジスタ14による電流経路)が形成され
る。これにより、電源ライン6aからペア信号伝送路1
の電流経路に電流が供給され、ペア信号伝送路1の電流
経路からグランドライン6bに電流が流れ込み(言い換
えると、電源ライン6aから信号伝送路1aにプラス電
荷が供給されるとともに、グランドライン6bから信号
伝送路1bにマイナス電荷が供給され)、ペア信号伝送
路1に対する相補信号の供給が開始される。
【0122】相補信号の供給を開始するためのドライバ
トランジスタ13,14、およびショートトランジスタ
15のスイッチング期間(この伝送信号が相補信号の供
給停止から供給に遷移するのを、以下単に第1の遷移と
称する)において、ドライバトランジスタ13,14、
ペア伝送路1、および終端抵抗1からなる伝送回路の抵
抗値の減少を補うように、ショートトランジスタ15の
抵抗値が増加する。このため、上記のスイッチング期間
において、上記伝送回路と、この伝送回路に並列に設け
られたショートトランジスタ15との動的な合成抵抗値
の変化は、ほとんどない。従って、伝送信号の第1の遷
移期間において、電源/グランドから見た(端子E1
2から見た)ドライバ回路3のインピーダンス変化は
ほとんどなく、ドライバ回路3は電源/グランドから見
て直流回路のように動作する。つまり、伝送信号の第1
の遷移期間において、電源ライン6からドライバ回路3
に供給される電流(プラス電荷の流れ)、およびドライ
バ回路3からグランドライン6bに流れ込む電流(グラ
ンドライン6bからドライバ回路3に供給されるマイナ
ス電荷の流れ)は、ほとんど変化しない。
【0123】ドライバ回路3からペア信号伝送路1に供
給された相補信号は、ペア信号伝送路1を終端抵抗2側
に進行し、分岐部4に到達し、やがて終端抵抗2側の端
部に達する。信号伝送路1上を進行する相補信号のエネ
ルギの内の僅かな一部が分岐部4において分岐レシーバ
ユニットに分岐され、上記相補信号の大部分のエネルギ
は、終端抵抗2側の端部に達する。つまり、プラス電荷
の流れが信号伝送路1a上をドライバ回路3側から終端
抵抗2側に伝播し、上記プラス電荷の流れの僅かな一部
が分岐抵抗20aにより分岐レシーバユニットに分岐さ
れ、上記プラス電荷の流れの大部分は、終端抵抗2に達
する。また、マイナス電荷の流れが信号伝送路1b上を
ドライバ回路3側から終端抵抗2に伝播し、上記マイナ
ス電荷の流れの僅かな一部が分岐抵抗20bにより分岐
レシーバユニットに分岐され、上記マイナス電荷の流れ
の大部分は、終端抵抗2側の端部に達する。
【0124】ペア信号伝送路1の終端抵抗2側の端部
は、整合端になっているため、終端抵抗2側の端部に達
した相補信号のエネルギは、反射されることなく、全て
終端抵抗2に入力され、終端抵抗2において熱となって
消費され、消滅する。
【0125】ペア分岐抵抗20によりレシーバユニット
に分岐された相補信号は、ペア分岐路21上を進行し、
レシーバ回路5に入力される。つまり、分岐されたプラ
ス電荷の流れが、分岐路21a上を伝播し、レシーバ回
路5の入力端子IN1に入力され、入力端子IN1の入力
容量をチャージする。また、分岐されたマイナス電荷の
流れが、分岐路21b上を伝播し、レシーバ回路5の入
力端子IN2に入力され、入力端子IN2の入力容量をチ
ャージする。レシーバ回路5の差動アンプ22は、入力
端子IN1,IN2間の伝送信号(相補信号電圧)を感知
して増幅し、出力端子OUTに上記の伝送信号に応じた
受信出力信号RSを出力する。なお、このとき、入力端
子IN1,IN2間の相補信号電圧に応じた電流が終端ト
ランジスタ23に流れる。
【0126】次に、送信入力信号TSがハイレベルから
ローレベルに変化すると、ドライバ回路3は、ドライバ
トランジスタ13,14はターンオフさせるとともに、
ショートトランジスタ15をターンオンさせる。ドライ
バトランジスタ13,14のターンオフにより、ペア信
号伝送路1の電流経路は遮断され、ペア信号伝送路1に
対する相補信号の供給が停止する。また、ショートトラ
ンジスタ15をターンオンにより、ペア信号伝送路1を
バイパスする電流経路が形成され、電源ライン6aから
上記のバイパス電流経路に電流が供給され、上記のバイ
パス電流経路からグランドライン6bに電流が流れ込
む。
【0127】相補信号の供給を停止するためのドライバ
トランジスタ13,14、およびショートトランジスタ
15のスイッチング期間(この伝送信号が相補信号の供
給から供給停止に遷移するを、以下単に第2の遷移と称
する)において、ドライバトランジスタ13,14、ペ
ア伝送路1、および終端抵抗1からなる伝送回路の抵抗
値の増加を補うように、ショートトランジスタ15の抵
抗値が減少する。このため、伝送信号の第2の遷移期間
においても、上記第1遷移期間と同じように、上記伝送
回路と、この伝送回路に並列に設けられたショートトラ
ンジスタ15との動的な合成抵抗値の変化は、ほとんど
ない。従って、伝送信号の第2の遷移期間においても、
電源/グランドから見た(端子E1,E2から見た)ドラ
イバ回路3のインピーダンス変化はほとんどなく、ドラ
イバ回路3は電源/グランドから見て直流回路のように
動作する。つまり、伝送信号の第2の遷移期間において
も、電源ライン6からドライバ回路3に供給される電流
(プラス電荷の流れ)、およびドライバ回路3からグラ
ンドライン6bに流れ込む電流(グランドライン6bか
らドライバ回路3に供給されるマイナス電荷の流れ)
は、ほとんど変化しない。
【0128】この実施の形態1の信号伝送バスシステム
では、ショートトランジスタ15のオン抵抗値を、ドラ
イバトランジスタ13,14のオン抵抗値と、終端抵抗
2の抵抗値の合計に等しくなるようにしている。このた
め、ペア信号伝送路1に相補信号を供給している期間
と、相補信号の供給を停止している期間とにおいて、電
源/グランドから見たドライバ回路3のインピーダンス
は同じである。
【0129】従って、ドライバ回路3は、伝送信号の遷
移期間(第1の遷移期間および第2の遷移期間)を含
め、常に直流回路のように動作するため、ペア電源ライ
ン6にコモンモードノイズが発生するのを防止すること
ができ、従って電源/グランドの揺らぎを誘発すること
もない。
【0130】図7は本発明の実施の形態1のドライバ回
路3と従来のカレントスイッチ型ドライバ回路(図22
のドライバ回路203参照)の信号伝送時の電源/グラ
ンドから見たインピーダンス変化を描いた図である。図
7において、(a)は本発明のドライバ回路3のインピ
ーダンス変化であり、(b)は従来のカレントスイッチ
型ドライバ回路のインピーダンス変化である。なお、図
7は上記のインピーダンス変化をあくまでも模式的に描
いた図であり、厳密な図ではない。また、図7(b)で
の遷移期間は、図22のトランジスタQ1〜Q4をスイッ
チングさせ、伝送信号(相補信号電流)を反転させる期
間である。
【0131】従来のカレントスイッチ型ドライバ回路に
おいては、伝送信号の遷移期間において、電源/グラン
ドから見たインピーダンスが図7(b)のB1,B2のよ
うに小さな値に瞬時変動してしまい、これにより貫通電
流が瞬時に流れ、電源グランドラインにコモンモードノ
イズが発生する。カレントスイッチ型ドライバ回路は、
トランジスタQ1,Q2からなる直列回路と、トランジス
タQ3,Q4からなる直列回路とを並列に設けた構成であ
り(図22参照)、トランジスタQ1,Q4がターンオン
するとき、トランジスタQ2,Q3はターンオフし、トラ
ンジスタQ1,Q4がターンオフするとき、トランジスタ
2,Q3はターンオンする。従って、遷移期間でのそれ
ぞれの直列回路のインピーダンス変化はほぼ同じであ
り、最初に減少し、そのあと増加して遷移前の値に戻
る。このため、上記2個の直列回路を並列に配置したド
ライバ回路のインピーダンスも、瞬時変動してしまうの
である。
【0132】これに対し、本発明のドライバ回路3は、
ドライバトランジスタ13,14、ペア信号伝送路1、
および終端抵抗からなる伝送回路に並列に、ショートト
ランジスタ15を設けた構成であり、第1の遷移期間に
おいて、ドライバトランジスタ13,14がターンオン
するとき、ショートトランジスタ15はターンオフし、
第2の遷移期間において、ドライバトランジスタ13,
14がターンオフするとき、ショートトランジスタ15
はターンオンする。第1の遷移期間においては、ドライ
バトランジスタ13,14の抵抗値は、高抵抗からオン
抵抗値に減少し、ショートトランジスタ15の抵抗値
は、オン抵抗値から高抵抗に増加する。また、第2の遷
移期間においては、ドライバトランジスタ13,14の
抵抗値は、オン抵抗値から高抵抗に増加し、ショートト
ランジスタ15の抵抗値は、高抵抗からオン抵抗値に減
少する。従って、第1の遷移期間においては、上記の伝
送回路のインピーダンスの減少変化を補うようにショー
トトランジスタ15のインピーダンスが増加し、第2の
遷移期間においては、上記の伝送回路のインピーダンス
の増加変化を補うようにショートトランジスタ15のイ
ンピーダンスが減少する、このため、本発明のドライバ
回路3では、図7(a)のように、遷移期間においても
電源/グランドから見たインピーダンスが変動せず、相
補信号を供給している期間、および相補信号の供給を停
止している期間のインピーダンスと同じになる。
【0133】相補信号の供給が停止され、ペア信号伝送
路1の電流経路が遮断されると、ペア信号伝送路1は、
電源/グランドに対し、フローティングとなる。ペア信
号伝送路1の電流経路が遮断される直前に信号伝送路1
aに供給されたプラス電荷および信号伝送路1bに供給
されていたマイナス電荷が瞬時に終端抵抗2に達して消
滅したあとは、信号伝送路1aおよび1bの電位は同じ
になる。ただし、信号伝送路1aおよび1bの電位値
は、電源電圧の1/2になるのではなく、ペア信号伝送
路1の電流経路が遮断されるごとに異なるものとなる。
これは、プラス電荷およびマイナス電荷が、瞬時値とし
ては、波動のように供給されることによる。
【0134】また、相補信号の供給が停止され、ペア信
号伝送路1がフローティングとなると、レシーバ回路5
の入力端子IN1,IN2の入力容量にチャージされたプ
ラス電荷およびマイナス電荷は、終端トランジスタ23
が形成する電流経路により、速やかに放電する。これに
より、ドライバ回路5の入力端子IN1,IN2は、相補
信号の供給が停止されると、速やかに同電位になる。レ
シーバ回路5の差動アンプ22は、入力端子IN1,I
2間の伝送信号(相補信号電圧)が0になったことを
感知し、出力端子OUTに上記の伝送信号に応じた受信
出力信号RSを出力する。
【0135】このように、相補信号の供給が停止され、
ペア信号伝送路1がフローティングになったときに、レ
シーバ回路5の入力端子IN1,IN2間に設けた終端ト
ランジスタ23により、入力端子IN1,IN2の入力容
量をチャージしていた電荷を速やかに放電させることに
より、レシーバ回路5は、伝送信号が遷移したこと(相
補信号の供給が停止されたこと)を速やかに検知するこ
とができる。
【0136】以上のように実施の形態1によれば、送信
入力信号TSがハイレベルのときオンしてペア信号伝送
路1に相補信号を供給する電流経路を形成し、送信入力
信号TSがローレベルのときオフして相補信号の供給を
停止するドライバトランジスタ13,14と、上記相補
信号を供給する電流経路に並列に設けられ、送信入力信
号TSがローレベルのときオンして上記相補信号を供給
する電流経路をバイパスする電流経路を形成し、送信入
力信号TSがハイレベルのときオフして上記バイパスす
る電流経路を遮断するショートトランジスタ15とによ
りドライバ回路3を構成し、ショートトランジスタ15
のオン抵抗値を、ドライバトランジスタ13,14のオ
ン抵抗値と、信号伝送路1a,1bの直流抵抗値と、終
端抵抗2の抵抗値との合計に等しくしたことにより、送
信入力信号TSがハイレベルおよびローレベルである期
間ならびに送信入力信号TSの変化期間において常に、
電源/グランドから見たドライバ回路3のインピーダン
スを不変にすることができ、ドライバ回路3を直流回路
のように動作させることができるため、パスコンに頼ら
ずに、送信入力信号TSが変化するときのコモンモード
ノイズおよび少量のディファレンシャルモードノイズの
発生を抑え、コモンモードノイズによる電源/グランド
の揺れを抑えることができる。これにより、電源・グラ
ンドの揺れに誘発される寄生キャパシタンスによる共振
を低減することができるため、パスコンに頼らずにEM
Iの発生のない高速伝送を可能にすることができる。ま
た、従来のようにパスコンをドライバ回路の側近に設け
る必要がなく、埋め込み型のパスコンを用いる必要がな
いため、パスコンの設置位置および寄生インダクタンス
等の自由度を大きくすることができる。
【0137】また、レシーバ回路5の入力端子IN1
IN2間に終端トランジスタ23を設けたことにより、
分岐抵抗20a,20bを介して分岐された相補信号に
よりレシーバ回路5の入力容量がチャージされたあと、
相補信号の供給が停止されたときに、上記入力容量にチ
ャージされた電荷を終端トランジスタ23を介して速や
かに放電することができるため、相補信号が入力されて
いるか否かを速やかに感知することができ、これにより
周波数の高い伝送信号を感知することができる。
【0138】また、ペア信号伝送路1の途中の分岐端に
ペア分岐抵抗20を設けたことにより、相補信号のペア
信号伝送路1上でのエネルギを乱さないようにペア信号
伝送路1の途中から相補信号を分岐することができる。
【0139】また、ペア伝送路(ペア信号伝送路1、ペ
ア電源/グランドライン6、ペア分岐路21)を並列等
長配置構造としたことにより、ペア伝送路を構成する伝
送路の寄生インダクタンスを相殺することができ、リア
クタンスのないペア伝送路を構成することができるた
め、伝送路の電磁的な乱れを防止することができる。
【0140】また、ドライバ回路3の端子D1,D2間に
ノイズ消去抵抗を設けたことにより、ペア信号伝送路1
からの僅かな反射ノイズを吸収することができ、ペア信
号伝送路1でのノイズの多重反射を低減するとともに、
反射ノイズがドライバ回路3に入力されないようにする
ことができる。
【0141】また、パスコン7を設けたことにより、他
の回路で発生した電磁ノイズがペア電源/グランドライ
ン6に与える影響を低減することができる。
【0142】また、ドライバ回路3にシリーズ抵抗1
7,18を設けたことにより、ドライバ回路3の消費電
力を低減することができる。
【0143】なお、上記実施の形態1では、分岐レシー
バユニットを、ペア分岐抵抗20およびペア伝送路21
を介してレシーバ回路5をペア信号伝送路1の途中に接
続する構造としたが、分岐レシーバユニットにペア伝送
路21を設けずに、ペア分岐抵抗20のみを介してレシ
ーバ回路5をペア信号伝送路1の途中に接続する構造と
しても良い。
【0144】さらに、高入力抵抗(例えば、10[k
Ω])、かつ0とみなせる入力容量(例えば、0.05
[pF]以下)のレシーバ回路を実現できれば、分岐レ
シーバユニットは、図8のように、上記高入力抵抗かつ
0とみなせる入力容量のレシーバ回路25をペア信号伝
送路1の途中に、直接接続する構造としても良い。上記
のレシーバ回路であれば、ペア信号伝送路1の途中に直
接接続しても、ペア信号伝送路1上での相補信号のエネ
ルギをほとんど乱すことはないため、ペア分岐抵抗20
は不要となる。
【0145】図8の高入力抵抗かつ0とみなせる入力容
量のレシーバ回路25は、差動アンプ22(図4参照)
のみからなる構造で良く、上記実施の形態1のレシーバ
回路5のように、終端トランジスタ23(図4参照)を
必要としない。レシーバ回路25をペア信号伝送路1の
途中に直接接続するための分岐部26の構造は、例えば
図9のようになる。図9において、分岐部26は、分岐
パッド電極26a,26bと、分岐コンタクト電極26
cとを有する。ペア信号伝送路1の信号伝送路1a,1
bの途中には、分岐パッド電極26aおよび分岐コンタ
クト電極26cがそれぞれ一体に設けられており、分岐
コンタクト電極4cの上層には、絶縁層8aに設けられ
たビアホール8bにより分岐コンタクト電極26cにコ
ンタクトする分岐パッド電極26bが設けられている。
そして、レシーバ回路25を含むレシーバチップは、パ
ッド電極26a,26bに、それぞれフリップチップボ
ンディングまたはワイヤボンディングされる。
【0146】また、上記実施の形態1の信号伝送バスシ
ステムにおいて、レシーバ回路5の入力容量にチャージ
された電荷を速やかに放電させる必要がなければ、レシ
ーバ回路5は、従来のレシーバ回路(差動アンプ22の
みからなる構造)であっても良い。
【0147】また、上記実施の形態1の信号伝送バスシ
ステムにおいて、ペア信号伝送路1、終端抵抗2、ドラ
イバ回路3、分岐部4、およびレシーバ回路5からなる
ユニットを、図10のように、回路基板8上に複数個設
けることも可能である。
【0148】図10の信号伝送バスシステムは、回路基
板8上に、ペア信号伝送路1A,1Bと、終端抵抗2
A,2Bと、ドライバ回路3A,3Bを含むドライバチ
ップ27と、分岐路21A等を有する分岐部4Aと、分
岐路21B等を有する分岐部4Bと、レシーバ回路5
A,5Bを含む2個のレシーバチップ28とを設けたも
のである。添え字「A」の構成要素と、添え字「B」の
構成要素とは、それぞれ別個の上記ユニットを構成して
いる。
【0149】図10のペア信号伝送路1A,1Bおよび
分岐路21A,21Bの構造は、例えば図11のよう
に、回路基板8の絶縁層8aにおいて、第1層および第
2層にペア信号伝送路1A,1Bを設け、第3層および
第4層(表層)にペア信号伝送路1A,1Bを設けた4
層構造とする。ペア信号伝送路1A,1Bを構成する信
号伝送路間の絶縁層8cの厚みt1、および分岐路21
A,21Bを構成する分岐路路間の絶縁層8dの厚みt
2は、ペア信号伝送路と分岐路の間の絶縁層8eの厚み
3よりも薄くし、それぞれのペア伝送路が互いに電磁
干渉しないようにする。また、ペア信号伝送路1Aと1
B、および分岐路21Aと21Bも、図2で説明したよ
うに配置し、互いに電磁干渉しないようにする。
【0150】実施の形態2 図12は本発明の実施の形態2の信号伝送バスシステム
の回路図である。なお、図12において、図1と同じも
のには、同じ符号を付してある。この実施の形態2の信
号伝送バスシステムは、ペア信号伝送路1と、終端抵抗
2と、1個または複数個(図では2個)のドライバ回路
3と、1個または複数個(図では2個)の分岐部30
と、レシーバ回路31と、ペア電源/グランドライン6
と、回路基板8とを備えている。上記実施の形態1と同
じように、ドライバ回路3はドライバチップ(図1のI
Cチップ9参照)内に設けられており、レシーバ回路3
1はレシーバチップ(図1のICチップ10参照)内に
設けられている。
【0151】この実施の形態2の信号伝送バスシステム
は、上記実施の形態1と同じように、一方向に(ドライ
バチップからレシーバチップにのみ)信号を伝送する信
号伝送バスシステムであるが、上記実施の形態1とは逆
に、レシーバ回路31をペア信号伝送路1の端部に設
け、1個または複数個のドライバ回路3をペア信号伝送
路1の途中に設けたものである。
【0152】分岐部30およびこれに対応するドライバ
回路3は、分岐ドライバユニットを構成している。ペア
信号伝送路1の途中に設けられたそれぞれの分岐ドライ
バユニットにおいて、ドライバ回路3には送信入力信号
TSが入力される。また、分岐部30のバストランシー
バ回路32には、他の回路(例えばドライバチップ)か
らイネーブル信号ESが入力される。複数個の分岐ドラ
イバユニットの内、アクティブになるのはいずれか1個
である。アクティブな分岐ドライバユニットに入力され
る送信入力信号TSは、ハイレベルまたはローレベルに
変化するが、アクティブになっていない分岐ドライバユ
ニットに入力される送信入力信号TSは、常にローレベ
ルである。また、アクティブな分岐ドライバユニットに
入力されるイネーブル信号ESは、ハイレベルであり、
アクティブになっていない分岐ドライバユニットに入力
されるイネーブル信号TSは、ローレベルである。アク
ティブな分岐ドライバユニットのみが、送信入力信号T
Sに従って、相補信号をペア信号伝送路1の途中に供給
し、または相補信号の供給を停止する。つまり、複数個
の分岐ドライバユニットの内の1個が時分割的にアクテ
ィブになり、アクティブな分岐ドライバユニットのみ
が、ペア信号伝送路1に伝送信号を供給する。
【0153】分岐部30は、バストランシーバ回路32
と、ペア分岐路33とを有する。バストランシーバ回路
32は、nMOSトランジスタ32aおよび32bから
なる。また、ペア分岐路33は、並列等長配置された分
岐路33aおよび33bからなる。トランジスタ32a
は、信号伝送路1aの途中の分岐端と分岐路33aの一
方の端部の間に挿入されており、トランジスタ32b
は、信号伝送路1bの途中の分岐端と分岐路33bの一
方の端部の間に挿入されている。トランジスタ32a,
32bのゲート電極には、イネーブル信号ESが入力さ
れる。分岐路33aの他方の端部は、ドライバ回路3の
ドライブ端子D1(図1参照)に接続され、分岐路33
bの他方の端部は、ドライバ回路3のドライブ端子D2
(図1参照)に接続されている。
【0154】バストランシーバ回路32は、イネーブル
信号ESがハイレベルになると(分岐レシーバユニット
がアクティブになると)、トランジスタ32a,32b
をオンさせ、ドライバ回路3およびペア分岐路33をぺ
ア信号伝送路1の途中に接続する。また、イネーブル信
号ESがローレベルになると(分岐レシーバユニットが
アクティブでなくなると)、トランジスタ32a,32
bをオフさせ、ドライバ回路3およびペア分岐路33を
ぺア信号伝送路1の途中から切り離す。これにより、ア
クティブな分岐ドライバユニットがペア信号伝送路1に
供給した相補信号のエネルギが、アクティブでない他の
分岐ドライバユニットに分岐されたり、アクティブでな
い他の分岐ドライバユニットの分岐端で反射されるのを
防止する。
【0155】分岐路33a,33bの特性インピーダン
スは、分岐路33からペア信号伝送路1に供給する相補
信号のエネルギがT型分岐構造の分岐端で反射されるの
を防止するために、信号伝送路1a,1bの特性インピ
ーダンスに整合していること、つまり信号伝送路1a,
1bの特性インピーダンスの1/2であることが望まし
い。ただし、トランジスタ32a,32bのオン抵抗値
は、分岐路33a,33bの特性インピーダンスに整合
しているものとする。
【0156】ドライバ回路3は、分岐部30を介してペ
ア信号伝送路1の途中に接続されており、上記実施の形
態1で説明したように、送信信号TSに従って、相補信
号をペア信号伝送路1に供給する電流経路を形成すると
ともに、ペア信号伝送路1をバイパスする電流経路を遮
断し、または相補信号を供給する電流経路を遮断すると
ともに、ペア信号伝送路1をバイパスする電流経路を形
成することにより、電源/グランドから見て常に直流回
路のように動作する。ただし、ドライバ回路3のショー
トトランジスタ15(図1参照)のオン抵抗値は、上記
実施の形態1とは異なり、ドライブトランジスタ13,
14(図1参照)のオン抵抗値と、トランジスタ32
a,32bがオンしているときにドライバ回路3のドラ
イブ端子D 1,D2(図1参照)から分岐部30側を見た
直流抵抗値との合計にほぼ等しいことが望ましい。
【0157】レシーバ回路31は、終端抵抗2とは反対
側のペア信号伝送路1の端部に設けられており、上記分
岐ドライバユニットにより、ペア信号伝送路1の途中に
供給される伝送信号(相補信号の供給または供給停止に
より「0」,「1」を表現する信号)を感知し、感知し
た伝送信号に応じた受信出力信号RSを出力する。この
レシーバ回路31は、例えば上記実施の形態1の差動ア
ンプ22(図4参照)と同じ内部構造の差動アンプから
なる。従って、レシーバ回路31の入力インピーダンス
は、容量性のリアクタンス分と高い直流抵抗分からな
る。このため、ペア信号伝送路1のレシーバ回路31側
の端部は、容量性終端となり、レシーバ回路31の入力
容量が多少変動しても全反射端となる。
【0158】アクティブなドライバ回路3からペア分岐
路33およびバストランシーバ回路32を介してペア信
号伝送路1に供給された相補信号は、分岐端がT型分岐
構造であるため、レシーバ回路31側および終端抵抗2
側にほぼ1/2ずつ流れる。このため、分岐路33a,
33bから見ると、信号伝送路1a,1bの特性インピ
ーダンスは、本当の特性インピーダンスの1/2に見え
る。従って、分岐路33a,33bの特性インピーダン
スが上記のように信号伝送路1a,1bの特性インピー
ダンスの1/2であれば、分岐路33a,33bは信号
伝送路1a,1bに整合する。
【0159】分岐端からペア信号伝送路1上を終端抵抗
2側に進行した相補信号のエネルギは、整合端になって
いる終端抵抗2側の端部に到達すると、全て終端抵抗2
に入力され、消滅する。これに対し、分岐端からペア信
号伝送路1上を終端抵抗2側に進行した相補信号は、全
反射端になっているレシーバ回路31側の端部に到達す
ると、全反射し、ペア信号伝送路1上を終端抵抗2側に
戻り、終端抵抗2あるいはアクティブなドライバ回路3
のノイズ消去抵抗16(図1参照)に到達し、消滅す
る。
【0160】上記の全反射により、レシーバ回路31に
入力される相補信号電圧は、ペア信号伝送路1上をレシ
ーバ回路31側に進行してきた相補信号電圧のほぼ2倍
になり、ドライバ回路3がペア分岐路33に供給した相
補信号の電圧にほぼ等しくなる。相補信号電圧が2倍に
なることは、レシーバ回路31には望ましいことであ
る。
【0161】このように実施の形態2によれば、送信入
力信号TSに従って相補信号を供給しまたは供給を停止
し、電源/グランドから見て常に直流回路のように動作
するドライバ回路3をペア信号伝送路1の途中に設けた
ことにより、上記実施の形態1と同じように、パスコン
に頼らずに、送信入力信号TSが変化するときのコモン
モードノイズおよび少量のディファレンシャルモードノ
イズの発生を抑え、コモンモードノイズによる電源/グ
ランドの揺れを抑えることができるため、パスコンに頼
らずにEMIの発生のない高速伝送を可能にすることが
できる。また、パスコンの設置位置および寄生インダク
タンス等の自由度を大きくすることができる。
【0162】また、分岐路33a,33bの特性インピ
ーダンスを信号伝送路1a、1bの特性インピーダンス
の1/2にすることにより、分岐路33をペア信号伝送
路1に整合させ、ペア分岐路33からぺア信号伝送路1
に供給する相補信号の分岐端での反射をなくすことがで
きる。
【0163】なお、上記実施の形態2において、レシー
バ回路31の入力端子間に(ペア信号伝送路1のレシー
バ回路31側の端部に)、ペア信号伝送路1に整合する
終端抵抗(終端抵抗2と値の抵抗)を設けても良い。図
13の信号伝送バスシステムは、図12の実施の形態2
の信号伝送バスシステムにおいて、差動アンプからなる
レシーバ回路31を、差動アンプ36と、ペア信号伝送
路1に整合する終端抵抗37とを有するレシーバ回路3
5にしたものである。終端抵抗37は、差動アンプ36
の差動入力端子間(ペア信号伝送路1のレシーバ回路3
5側の端部)に挿入されている。
【0164】図13の信号伝送バスシステムでは、ペア
信号伝送路1のレシーバ回路35側の端部で反射が起こ
らず、レシーバ35に達した相補信号は、全て終端抵抗
37において消滅する。これにより、レシーバ回路端で
の相補信号の反射がなくなり、反射信号がペア信号伝送
路1上に浮遊しなくなるため、それぞれのドライバ回路
から供給される相補信号がペア信号伝送路1上で交差し
なくなる。このため、複数個のドライバ回路3の内の1
個を時分割的にアクティブにするタイミングの自由度
を、図12の信号伝送バスシステムよりも大きくでき
る。ただし、レシーバ回路35が感知する相補信号電圧
は、図12のレシーバ回路31が感知する相補信号電圧
の1/2になる。
【0165】また、上記実施の形態2において、図14
のように、ペア分岐路を設けない構造としても良い。図
14の分岐部38では、バストランシーバ回路32とド
ライバ回路3の間にペア分岐路が設けられおらず、バス
トランシーバ回路32のトランジスタ33a、33b
は、ドライバ回路3のドライブ端子に直接接続されてい
る。
【0166】また、上記実施の形態2において、分岐ド
ライブユニットが1個の場合には、ペア分岐路およびバ
ストランシーバ回路を設けない構造とすることも可能で
ある。分岐ドライブユニットが1個しか設けられていな
い図15の信号伝送バスシステムでは、分岐部26は、
分岐電極(構造については図9参照)のみからなる。
【0167】また、上記実施の形態2において、ペア電
源/グランドライン6の適当な位置に、他の回路からの
電磁放射の影響を低減するために、上記実施の形態1と
同じようにパスコンを設けても良い。
【0168】実施の形態3 上記実施の形態1および2では、ドライバ回路が相補信
号の供給を停止し、ドライバトランジスタがともにオフ
になっているときには、ペア信号伝送路は、フローティ
ングになっているため、他の回路からの電磁ノイズに対
して弱い。そこで、実施の形態3では、終端抵抗および
ドライバ回路のノイズ消去抵抗をそれぞれ2個の抵抗に
分割し、その中間にグランドを接続した構成とすること
により、ドライバ回路が相補信号の供給を停止している
ときに、上記抵抗を介してペア信号伝送路をグランドに
接続し、これにより相補信号の供給を停止しているとき
のペア信号伝送路1の電磁ノイズ耐性を高くする。
【0169】図16は本発明の実施の形態3の信号伝送
バスシステムの回路図である。なお、図16において、
上記実施の形態1の図1と同じものには、同じ符号を付
してある。この実施の形態3の信号伝送バスシステム
は、ペア信号伝送路1と、終端抵抗41と、ドライバ回
路3と、1個または複数個(図では2個)の分岐部4
と、1個または複数個(図では2個)のレシーバ回路5
と、ペア電源/グランドライン6と、パスコン7と、回
路基板8とを備えている。つまり、実施の形態3の信号
伝送バスシステムは、上記実施の形態1の信号伝送バス
システムにおいて、終端抵抗2を終端抵抗41としたも
のである。
【0170】終端抵抗41は、上記実施の形態1の終端
抵抗2(図1参照)を、第1の終端抵抗41aと第2の
終端抵抗41bに分割したものである。従って、終端抵
抗41の抵抗値(第1の終端抵抗41aと第2の終端抵
抗41bの直列合成抵抗値)は、上記実施の形態1の終
端抵抗2の抵抗値および信号伝送路1a,1bの特性イ
ンピーダンスに等しく、終端抵抗41はペア信号伝送1
に整合している。また、第1の終端抵抗41aと第2の
終端抵抗41bの中間ノードN1は、グランドラインま
たはグランドパターンを介してグランドGNDに接続さ
れている。この終端抵抗41は、1/2ずつ第1の終端
抵抗41aおよび第2の終端抵抗41bに分割されてい
ることが望ましい。つまり、第1の終端抵抗41aと第
2の終端抵抗41bの抵抗値は等しいことが望ましい。
また、この実施の形態3では、シリーズ抵抗17、18
の抵抗値は、第1の終端抵抗41aおよび第2の終端抵
抗41bに等しいことが望ましい。また、相補信号を伝
送路に安定供給するために、シリーズ抵抗17、18の
抵抗値は、第1の終端抵抗41aおよび第2の終端抵抗
41bに等しいことが望ましい。
【0171】相補信号が供給されているときには、信号
伝送路1aの電位はグランドGNDよりも高くなり、信
号伝送路1bの電位はグランドGNDよりも低くなる。
相補信号の供給が停止されると、端子D1は電源Vdd
ら切り離され、端子D2はグランドGNDから切り離さ
れる。これにより、信号伝送路1aは、第1の第1の終
端抵抗41aを介してグランドGNDに接続された構造
となる。また、信号伝送路1bは、第2の終端抵抗41
bを介してグランドGNDに接続された構造となる。従
って、相補信号の供給が停止されても、ペア信号伝送路
1は、上記実施の形態1のようにフローティングにはな
らない。このため、実施の形態3では、ペア信号伝送路
1は相補信号の供給が停止されても他の回路からの電磁
ノイズを受けにくくなり、上記実施の形態1よりもペア
信号伝送路1の電磁ノイズ耐性を高くすることができ
る。
【0172】終端抵抗41は、1/2ずつ分割され、中
間ノードN1がグランドGNDに接続されている。この
条件は、信号伝送路1aの電位と信号伝送路1bの電位
とが、グランドGNDに対し、常に対称になる条件であ
り、信号伝送路1aおよび1bがグランドGNDに対
し、電磁的に最良のバランスとなる条件である。ただ
し、相補信号については、プラス/マイナスが互いに逆
になり、絶対値が等しくなり、他の回路から受けるノイ
ズについては、プラス/マイナスおよび絶対値が等しく
なる。さらに、上記の条件は、信号伝送路1aの電位と
信号伝送路1bの電位の内、いずれか大きいほうの電位
絶対値を最小にする条件であり、グランドGNDの揺ら
ぎが最も発生しにくい条件である。
【0173】このように実施の形態3によれば、終端抵
抗41を分割し、その中間ノードN 1をグランドGND
に接続することにより、ドライバ回路42がオフ(相補
信号の供給を停止している)ときに、ペア信号伝送路1
がフローティングにならないため、ドライバ回路42が
オフのときのペア信号伝送路1の電磁ノイズ耐性を高く
することができる。また、第1の終端抵抗41a、第2
の終端抵抗41、およびシリーズ抵抗17,18の抵抗
値を等しくすることにより、グランドGNDの揺らぎが
最も発生しにくい条件で信号伝送路1aおよび1bに相
補信号を安定供給することができる。
【0174】なお、上記実施の形態3においては、終端
抵抗を分割し、分割の中間ノードをグランドに接続した
が、ノイズ消去抵抗を分割し、分割の中間ノードをグラ
ンドに接続した構造としても良い。
【0175】図17の信号伝送バスシステムは、上記実
施の形態1の信号伝送バスシステム(図1参照)におい
て、ドライバ回路3をドライバ回路42としたものであ
る。ドライバ回路42は、図1のドライバ回路3におい
て、ノイズ消去抵抗16をノイズ消去抵抗43としたも
のである。ノイズ消去抵抗43は、上記実施の形態1の
ノイズ消去抵抗16を、第1のノイズ消去抵抗43aと
第2のノイズ消去抵抗43bに分割したものである。従
って、ノイズ消去抵抗43の抵抗値(第1のノイズ消去
抵抗43aと第2のノイズ消去抵抗43bの直列合成抵
抗値)は、上記実施の形態1のノイズ消去抵抗16の抵
抗値に等しく、信号伝送路1a,1bの特性インピーダ
ンスのおよそ10倍である。また、第1のノイズ消去抵
抗43aと第2のノイズ消去抵抗43bの中間ノードN
2は、グランド端子E2に接続されており、このグランド
端子E2によりグランドライン6aを介してグランドG
NDに接続されている。
【0176】図17の信号伝送バスシステムでは、図1
6の信号伝送バスシステムと同様に、抵抗値第1のノイ
ズ消去抵抗43a、第2のノイズ消去抵抗43、および
シリーズ抵抗17、18の抵抗値は等しいことが望まし
い。図16の信号伝送バスシステムでは、終端抵抗41
の抵抗値が小さいため、シリーズ抵抗17,18の抵抗
値を大きくすることが困難であるが、図16の信号伝送
バスシステムでは、ノイズ消去抵抗43の抵抗値は、比
較的大きくすることができるので(ただし、信号伝送路
1a,1bの特性インピーダンスのおよそ10倍である
ことが望ましい)、シリーズ抵抗17,18の抵抗値を
大きくすることができ、ドライバ回路消費電力を低減す
ることができる。
【0177】図16の信号伝送バスシステムの第1の終
端抵抗41aと第2の終端抵抗41bの抵抗値は、直列
合成抵抗値が信号伝送路1a,1bの特性インピーダン
スに整合していれば、互いに異なる値でも良い。同様
に、図17の信号伝送バスシステムの第1のノイズ消去
抵抗43aと第2のノイズ消去抵抗43bの抵抗値も、
互いに異なる値でも良い。しかし、グランドGNDに対
する信号伝送路1aと1bの振幅(揺れ)を対称にする
ために(言い換えると、いずれか大きいほうの振幅を最
小にするために、終端抵抗41およびノイズ消去抵抗4
3は、上記のように1/2ずつ分割されることが望まし
い。
【0178】また、上記実施の形態3においては、終端
抵抗を第1の終端抵抗および第2の終端抵抗に分割し、
中間ノードをグランドに接続する構造を、上記実施の形
態1に適用した例を説明したが、上記の構造を上記実施
の形態2に適用することも可能である。
【0179】実施の形態4 上記実施の形態1ないし3の信号伝送バスシステムは、
一方向に信号を伝送するシステムであったのに対し、以
下に説明する実施の形態4の信号伝送バスシステムは、
双方向に信号を伝送することが可能なシステムである。
【0180】図18は本発明の実施の形態4の信号伝送
バスシステムの回路図である。なお、図18において、
図1、図4、または図12と同じものには、同じ符号を
付してある。この実施の形態4の信号伝送バスシステム
は、ペア信号伝送路1と、終端抵抗2と、第1のICチ
ップ45と、1個または複数個(図では1個)の分岐部
46と、1個または複数個(図では1個)の第2のIC
チップ47と、並列等長配置されたペア電源/グランド
ライン(図示省略)と、回路基板8とを備えており、ペ
ア信号伝送路1および分岐部46を介し、第1のICチ
ップ45と第2のICチップ47の間で信号を双方向に
伝送することが可能なシステムである。第1のICチッ
プ45は、例えばCPU等のコントローラチップであ
る。また、第2のICチップは、例えばメモリチップあ
るいはメモリインターフェースチップである。上記のペ
ア電源/グランドラインは、第1のICチップ45およ
び第2のICチップ47を電源/グランドに接続してい
る。
【0181】第1のICチップ45は、終端抵抗2とは
反対側のペア信号伝送路1の端部に設けられており、ド
ライバ回路3と、レシーバ回路31と、入出力端子
1,F2とを有する。ドライバ回路3は、上記実施の形
態1で説明したように、送信信号TSに従って、相補信
号をペア信号伝送路1に供給する電流経路を形成すると
ともに、ペア信号伝送路1をバイパスする電流経路を遮
断し、または相補信号を供給する電流経路を遮断すると
ともに、ペア信号伝送路1をバイパスする電流経路を形
成することにより、電源/グランドから見て常に直流回
路のように動作する。
【0182】この第1のICチップ45は、送受信制御
信号DSがローレベルのときには、ドライバ回路3のド
ライブ端子を入出力端子F1,F2に接続するとともに、
レシーバ回路31の入力端子を入出力端子F1,F2から
切り離し、ドライバ回路3によりペア信号伝送路1に、
相補信号を供給する否かにより「0」,「1」を表現す
る伝送信号を供給する。逆に、送受信制御信号DSがハ
イレベルのときには、レシーバ回路31の入力端子を入
出力端子F1,F2に接続するとともに、ドライバ回路3
のドライブ端子を入出力端子F1,F2から切り離し、第
2のICチップからペア信号伝送路1上に供給された上
記の伝送信号をレシーバ回路31により感知する。上記
の送受信制御信号DSは、第1のICチップ外の他の回
路から入力されるか(図18の場合)、あるいは第1の
ICチップ内で生成される。
【0183】分岐部46およびこれに対応する第2のI
Cチップ47は、ペア信号伝送路1の途中に設けられた
分岐ユニットを構成している。この分岐ユニットは、他
の回路(例えばドライバチップ)から入力された送受信
制御信号DSがハイレベルのときは、第2のICチップ
47からペア信号伝送路1上に供給された上記の伝送信
号を分岐し、これを感知する。また、送受信制御信号D
Sがローレベルのときは、ペア信号伝送路1の途中に上
記の伝送信号を供給する。
【0184】分岐部46は、バストランシーバ回路48
と、分岐路33aおよび33bからなるペア分岐路33
とを有する。
【0185】バストランシーバ回路48は、ペア信号伝
送路1の途中の分岐端と、ペア分岐路33の一方の端部
の間に設けられており、分岐抵抗20a,20bと、n
MOSトランジスタ32a,32bとを有する。分岐抵
抗20aおよびトランジスタ32aは、信号伝送路1a
の途中の分岐端と分岐路33aの一方の端部の間に並列
に挿入されており、分岐抵抗20aおよびトランジスタ
32bは、信号伝送路1bの途中の分岐端と分岐路33
bの一方の端部の間に並列に挿入されている。トランジ
スタ32a,32bのゲート電極には、送受信制御信号
DSが入力される。
【0186】このバストランシーバ回路48は、送受信
制御信号DSがローレベルのときには、トランジスタ3
2a,32bをオフさせ、第2のICチップ47および
ペア分岐路33をぺア信号伝送路1の途中に高抵抗の分
岐抵抗20a,20bを介して接続する。また、送受信
制御信号DSがハイレベルのときには、トランジスタ3
2a,32bをオンさせ、分岐抵抗20a,20bをバ
イパスする電流経路を形成し、この電流経路を介して第
2のICチップ47およびペア分岐路33をぺア信号伝
送路1の途中に接続する。
【0187】第2のICチップ47は、分岐部46を介
してペア信号伝送路1の途中に接続されており、ドライ
バ回路3と、レシーバ回路5と、入出力端子G1,G2
を有する。レシーバ回路5は、上記実施の形態1で説明
したように、入力端子IN1,IN2間に終端トランジス
タ23を備えており(図4参照)、入力容量にチャージ
された電荷を速やかに放電する。
【0188】この第2のICチップ47は、送受信制御
信号DSがローレベルのときには、レシーバ回路5の入
力端子を入出力端子G1,G2に接続するとともに、ドラ
イバ回路3のドライブ端子を入出力端子G1,G2から切
り離し、第1のICチップ45からペア信号伝送路1上
に供給され、分岐部46により分岐された上記の伝送信
号をレシーバ回路5により感知する。逆に、送受信制御
信号DSがハイレベルのときには、ドライバ回路3のド
ライブ端子を入出力端子G1,G2に接続するとともに、
レシーバ回路31の入力端子を入出力端子G1,G2から
切り離し、ドライバ回路3によりペア信号伝送路1に上
記の伝送信号を供給する。
【0189】この実施の形態4の信号伝送バスシステム
において、第1のICチップ45から第2のICチップ
47に信号を伝送するときの動作(送受信制御信号DS
がローレベルのときの伝送動作)は、上記実施の形態1
の信号伝送バスシステムと同じである。また、第2のI
Cチップ47から第1のICチップ45に信号を伝送す
るときの動作(送受信制御信号DSがハイレベルのとき
の伝送動作)は、上記実施の形態2の信号伝送バスシス
テムと同じである。
【0190】このように実施の形態4によれば、送信入
力信号TSに従って相補信号を供給しまたは供給を停止
し、電源/グランドから見て常に直流回路のように動作
するドライバ回路3を、ペア信号伝送路1の端部の第1
のICチップ45、およびペア信号伝送路1の途中の第
2のICチップ47に設け、ペア信号伝送路1および分
岐部46を介し、第1のICチップ45と第2のICチ
ップ47の間で双方向に信号を伝送するバスシステムを
構成したことにより、上記実施の形態1と同じように、
パスコンに頼らずに、送信入力信号TSが変化するとき
のコモンモードノイズおよび少量のディファレンシャル
モードノイズの発生を抑え、コモンモードノイズによる
電源/グランドの揺れを抑えることができるため、パス
コンに頼らずにEMIの発生のない高速伝送を可能にす
ることができる。また、パスコンの設置位置および寄生
インダクタンス等の自由度を大きくすることができる。
【0191】また、入力端子IN1,IN2間に終端トラ
ンジスタ23を備えたレシーバ回路5を、ペア信号伝送
路1の途中の第2のICチップ47に設けたことによ
り、上記実施の形態1と同じように、分岐抵抗20a,
20bを介して分岐された相補信号によりレシーバ回路
5の入力容量にチャージされた電荷を終端トランジスタ
23を介して速やかに放電することができるため、相補
信号が入力されているか否かを速やかに感知することが
でき、これにより周波数の高い伝送信号を感知すること
ができる。
【0192】なお、上記実施の形態4において、第1の
ICチップ45がレシーバになるときに、ペア信号伝送
路1の第1のICチップ45側の端部が整合端になるよ
うにしても良い。図19の第1のICチップ49は、図
18の第1のICチップ45において、終端抵抗50と
nMOSトランジスタ51の直列回路を入出力端子
1,F2間(信号伝送路1a,1b間)に設けたもので
ある。トランジスタ51のゲート電極には送受信制御信
号DSが入力される。トランジスタ51は、送受信制御
信号DSがローレベルのとき(第1のICチップ45が
ドライバになるとき)、オフして入出力端子F1,F2
を開放する。また、トランジスタ51は、送受信制御信
号DSがハイレベルのとき(第1のICチップ45がレ
シーバになるとき)、オンして入出力端子F1,F2間を
終端抵抗50で終端する。これにより、ペア信号伝送路
1の第1のICチップ49側の端部は反射を生じない整
合端になる。
【0193】また、上記実施の形態4の信号伝送バスシ
ステムにおいて、ペア信号伝送路1、終端抵抗2、第1
のICチップ45の回路、分岐部46、および第2のI
Cチップ47の回路からなるユニットを、回路基板8上
に複数個設けることも可能である。図20の信号伝送バ
スシステムは、回路基板8上に、ペア信号伝送路1A,
1B,1Cと、終端抵抗2A,2B,2Cと、第1のI
Cチップ45の回路45A,45B,45Cを含むコン
トローラチップ53と、それぞれ2個の分岐部46A,
46B,46Cと、第2のICチップ47の回路47
A,47B,47Cを含む2個のメモリインターフェー
スチップ54とを設けたものである。添え字「A」,
「B」,「C」の構成要素は、それぞれ別個の上記ユニ
ットを構成している。
【0194】図20の信号伝送バスシステムでは、2個
のメモリインターフェースチップ54の内の1個が時分
割的にアクティブになり、アクティブなメモリインター
フェースチップ54とコントローラチップ53の間で、
ペア信号伝送路1A,1B,1Cおよび分岐部46A,
46B,46Cを介し、伝送信号が双方向に伝送され
る。
【0195】
【発明の効果】以上説明したように本発明のドライバ回
路、ならびに請求項9、12、および13に記載の信号
伝送システムによれば、入力信号が遷移するときに、伝
送路に相補信号を供給する電流経路を形成するとともに
伝送路をバイパスする電流経路を遮断する、または伝送
路に相補信号を供給する電流経路を遮断するとともに伝
送路をバイパスする電流経路を形成することにより、伝
送路に相補信号を供給する電流経路のインピーダンス変
化を補うように、伝送路をバイパスする電流経路のイン
ピーダンスが変化し、入力信号が変化するときの両電源
から見たドライバ回路のインピーダンスが変化しないよ
うにすることができ、ドライバ回路を直流回路のように
動作させることができるため、パスコンに頼らずに、入
力信号が変化するときのコモンモードノイズおよび少量
のディファレンシャルモードノイズの発生を抑え、コモ
ンモードノイズによる電源の揺れを抑えることができ
る。これにより、電源の揺れに誘発される寄生キャパシ
タンスによる共振を低減することができるため、パスコ
ンに頼らずにEMIの発生のない高速伝送を可能にする
ことができるという効果がある。また、従来のようにパ
スコンをドライバ回路の側近に設ける必要がなく、埋め
込み型のパスコンを用いる必要がないため、パスコンの
設置位置および寄生インダクタンス等の自由度を大きく
することができるという効果がある。
【0196】また、本発明の請求項3記載のドライバ回
路によれば、第3のトランジスタのオン抵抗値を、第1
のトランジスタのオン抵抗値と、第2のトランジスタの
オン抵抗値と、第1の伝送路の直流抵抗値と、第2の伝
送路の直流抵抗値と、上記終端抵抗の抵抗値との合計に
等しくしたことにより、両電源から見た終端がペア伝送
路の一方の端部にあるか、ドライバ回路内にあるかの違
いがあるのみで、入力信号が第1のレベルおよび第2の
レベルである期間ならびに入力信号の変化期間において
常に、両電源から見たドライバ回路のインピーダンスを
不変にすることができ、ドライバ回路を直流回路のよう
に動作させることができるという効果がある。
【0197】また、本発明の請求項4記載のドライバ回
路によれば、ドライバ回路の第1の伝送路端と第2の伝
送路端の間にノイズ消去抵抗を設けたことにより、ペア
伝送路からの僅かな反射ノイズを吸収することができ、
ペア伝送路でのノイズの多重反射を低減するとともに、
反射ノイズがドライバ回路に入力されないようにするこ
とができるという効果がある。
【0198】また、本発明の請求項6記載のドライバ回
路および請求項19記載の信号伝送バスシステムによれ
ば、ノイズ消去抵抗または終端抵抗を分割し、その中間
を第2の電源に接続することにより、ドライバ回路がオ
フのときに(相補信号の供給を停止しているときに)、
伝送路がフローティングにならないため、ドライバ回路
がオフのときの伝送路の電磁ノイズ耐性を高くすること
ができるという効果がある。また、第1のシリーズ抵
抗、第2のシリーズ抵抗、第1のノイズ消去抵抗、およ
び第2のノイズ抵抗の抵抗値を等しくする、あるいは、
第1のシリーズ抵抗、第2のシリーズ抵抗、第1の終端
抵抗、および第2の終端抵抗の抵抗値を等しくすること
により、第2の電源の揺らぎが最も発生しにくい条件で
ペア伝送路に相補信号を安定供給することができるとい
う効果がある。
【0199】また、本発明のレシーバ回路、ならびに請
求項10および14に記載の信号伝送システムによれ
ば、レシーバ回路の入力端子間に終端トランジスタを設
けたことにより、分岐抵抗を介して分岐された相補信号
によりレシーバ回路の入力容量がチャージされたあと、
相補信号の供給が停止されたときに、上記入力容量に充
電された電荷を終端トランジスタを介して速やかに放電
することができるため、相補信号が入力されているか否
かを速やかに感知することができる。従って、周波数の
高い伝送信号を感知することができるという効果があ
る。
【0200】また、本発明の請求項16記載の信号伝送
バスシステムによれば、ペア電源ラインを並列等長配置
構造としたことにより、第1および第2の電源ラインの
寄生インダクタンスを相殺することができ、リアクタン
スのない電源ラインを構成することができるため、電源
ラインの電磁的な乱れを防止することができるという効
果がある。
【0201】また、本発明の請求項17記載の信号伝送
バスシステムによれば、他の回路で発生した電磁ノイズ
が電源ラインに与える影響を低減することができるとい
う効果がある。
【0202】また、本発明の請求項18記載の信号伝送
バスシステムによれば、ドライバ回路の消費電力を低減
することができるという効果がある。
【0203】また、本発明の請求項20記載の信号伝送
バスシステムによれば、伝送路に整合する終端抵抗をレ
シーバ回路の入力端子間に設けることにより、レシーバ
回路端での相補信号の反射がなくなり、反射信号が伝送
路上に浮遊しなくなるため、それぞれのドライバ回路か
ら供給される相補信号が伝送路上で交差しなくなるとい
う効果がある。
【0204】また、本発明の請求項23、24、27、
および28に記載の信号伝送バスシステムによれば、伝
送路の途中の分岐端に分岐抵抗を設けたことにより、相
補信号のペア伝送路上でのエネルギを乱さないように伝
送路の途中から相補信号を分岐することができるという
効果がある。
【0205】また、本発明の請求項30記載の信号伝送
バスシステムによれば、分岐路の特性インピーダンスを
伝送路の特性インピーダンスの1/2にすることによ
り、分岐路を伝送路に整合させ、分岐路から伝送路に供
給する相補信号の分岐端での反射をなくすことができる
という効果がある。
【0206】また、本発明の請求項31記載の信号伝送
バスシステムによれば、レシーバ回路を伝送路の途中に
直接接続しても、相補信号の伝送路上でのエネルギを乱
さないように相補信号を分岐することができるという効
果がある。
【0207】また、本発明の請求項35記載の信号伝送
バスシステムによれば、ペア伝送路およびペア分岐路
を、絶縁層を挟んで互いに対向するように並列等長配置
するとともに、ペア伝送路とペア分岐路の間の絶縁層の
厚さを、第1の伝送路と第2の伝送路の間の絶縁層の厚
さ、および第1の分岐路と第2の分岐路の間の絶縁層の
厚さの数倍にした構造とすることにより、ペア伝送路と
ペア分岐路が干渉し合うことなく、第1および第2の伝
送路の寄生インダクタンスを相殺することができるとと
もに、第1および第2の分岐路の寄生インダクタンスを
相殺することができ、リアクタンスのないペア伝送路お
よびペア分岐路を構成することができるため、ペア伝送
路およびペア分岐路の電磁的な乱れを防止することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の信号伝送バスシステム
の回路図である。
【図2】並列等長配置されたペア伝送路の断面構造図で
ある。
【図3】図2(b)の並列等長構造の伝送路での磁界の
広がりを説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1の信号伝送バスシステム
におけるレシーバユニットの回路図である。
【図5】本発明の実施の形態1の信号伝送バスシステム
の回路構造図である。
【図6】本発明の実施の形態1の信号伝送バスシステム
におけるレシーバユニットの回路構造図である。
【図7】本発明の実施の形態1のドライバ回路と従来の
カレントスイッチ型ドライバ回路の信号伝送時の電源/
グランドから見たインピーダンス変化を描いた図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態1の他の信号伝送バスシス
テムの回路構造図である。
【図9】図8の信号伝送バスシステムにおける分岐部の
構造図である。
【図10】本発明の実施の形態1のさらに他の信号伝送
バスシステムの回路図である。
【図11】図10の信号伝送バスシステムにおける並列
等長配置されたペア伝送路(ペア信号伝送路およびペア
分岐路)の交差構造の断面図である。
【図12】本発明の実施の形態2の信号伝送バスシステ
ムの回路図である。
【図13】本発明の実施の形態2の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図14】本発明の実施の形態2の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図15】本発明の実施の形態2の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図16】本発明の実施の形態3の信号伝送バスシステ
ムの回路図である。
【図17】本発明の実施の形態3の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図18】本発明の実施の形態4の信号伝送バスシステ
ムの回路図である。
【図19】本発明の実施の形態4の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図20】本発明の実施の形態4の他の信号伝送バスシ
ステムの回路図である。
【図21】CMOS型のドライバ回路を備えた従来の信
号伝送バスシステムの回路図である。
【図22】カレントスイッチ型のドライバ回路を備えた
従来の信号伝送バスシステムの回路図である。
【図23】カレントスイッチ型ドライバ回路を備えた従
来の信号伝送バスシステムにおけるコモンモードノイズ
の評価システムの回路図である。
【図24】図23の評価システムにおいて観測された電
圧波形図である。
【図25】SPICEシミュレータを適用するための図
21の信号伝送バスシステムの等価回路図である。
【図26】SPICEシミュレータによる図25の等価
回路各部の波形図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C ペア信号伝送路、 1a,1b
信号伝送路、 2,2A,2B,2C 終端抵抗、
3,3A,3B ドライバ回路、 4,4A,4B 分
岐部、 5,5A,5B レシーバ回路、 6 ペア電
源/グランドライン、 6a 電源ライン、 6b グ
ランドライン、 7 パスコン、 8回路基板、 8
a,8c,8d,8e 絶縁層、 9 ドライバチッ
プ、 10レシーバチップ、 11,12 ペア伝送
路、 11a,11b,12a,12b 伝送路、 1
3,14 ドライバトランジスタ、 15 ショートト
ランジスタ、 16 ノイズ消去抵抗、 17,18
シリーズ抵抗、 20 ぺア分岐抵抗、 20a,20
b 分岐抵抗、 21,21A,21B ペア分岐路、
21a,21b 分岐路、 22 差動アンプ、 2
3 終端トランジスタ、 25 レシーバ回路、 26
分岐部、 27 ドライバチップ、 28レシーバチ
ップ、 30 分岐部、 31 レシーバ回路、 32
バストランシーバ回路、 32a,32b トランジ
スタ、 33 ペア分岐路、 33a,33b 分岐
路、 35 レシーバ回路、 36 差動アンプ、 3
7 終端抵抗、 38 分岐部、 41 終端抵抗、
41a 第1の終端抵抗、 41b 第2の終端抵抗、
42 ドライバ回路、 43 ノイズ消去抵抗、 4
3a 第1のノイズ消去抵抗、 43b 第2のノイズ
消去抵抗、 45 第1のICチップ(コントローラチ
ップ)、 46,46A,46B,46C 分岐部、
47 第2のICチップ(メモリチップ、メモリインタ
ーフェースチップ)、 48 バストランシーバ回路、
49 第1のICチップ(コントローラチップ)、
50 終端抵抗、 51 トランジスタ、 53 コン
トローラチップ、 54 メモリインターフェースチッ
プ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03K 19/00 101Q (71)出願人 000001889 三洋電機株式会社 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 (71)出願人 000005049 シャープ株式会社 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 (71)出願人 000002185 ソニー株式会社 東京都品川区北品川6丁目7番35号 (71)出願人 000003078 株式会社東芝 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 (71)出願人 000004237 日本電気株式会社 東京都港区芝五丁目7番1号 (71)出願人 000005108 株式会社日立製作所 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 (71)出願人 000005223 富士通株式会社 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 (71)出願人 000005821 松下電器産業株式会社 大阪府門真市大字門真1006番地 (71)出願人 000006013 三菱電機株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 (71)出願人 000116024 ローム株式会社 京都府京都市右京区西院溝崎町21番地 (72)発明者 大塚 寛治 東京都東大和市湖畔2−1074−38 (72)発明者 宇佐美 保 東京都国分寺市西町2−38−4 Fターム(参考) 5J056 AA01 AA05 AA40 BB25 BB26 CC01 CC04 DD13 DD29 FF06 FF09 KK01 5K029 AA02 DD04 DD13 GG07 HH01 JJ08

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列等長配置された第1および第2の伝
    送路からなるペア伝送路に、入力信号に従って相補信号
    を供給するドライバ回路において、 上記入力信号が第1のレベルのときは、第1の電源と第
    1の伝送路の間および第2の電源と第2の伝送路の間
    に、上記相補信号の供給のための電流経路をそれぞれ形
    成し、 上記入力信号が第2のレベルのときは、上記電流経路を
    遮断するとともに、第1の電源と第2の電源の間に、上
    記ペア伝送路をバイパスする電流経路を形成することを
    特徴とするドライバ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のドライバ回路において、 第1の電源と第1の伝送路の間に設けられており、上記
    入力信号が第1のレベルのときオンし、上記入力信号が
    第2のレベルのときオフする第1のトランジスタと、 第2の伝送路と第2の電源との間に設けられており、上
    記入力信号が第1のレベルのときオンし、上記入力信号
    が第2のレベルのときオフする第2のトランジスタと、 第1のトランジスタの第1の電源側の端子と第2のトラ
    ンジスタの第2の電源側端子側の端子の間に設けられ、
    上記入力信号が第1のレベルのときオフし、上記入力信
    号が第2のレベルのときオンする第3のトランジスタと
    を備えたことを特徴とするドライバ回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のドライバ回路において、 第3のトランジスタのオン抵抗値は、第1のトランジス
    タのオン抵抗値と、第2のトランジスタのオン抵抗値
    と、第1の伝送路の直流抵抗値と、第2の伝送路の直流
    抵抗値と、上記終端抵抗の抵抗値との合計にほぼ等しい
    ことを特徴とするドライバ回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のドライバ回路において、 第1のトランジスタの第1の伝送路側端子と第2のトラ
    ンジスタの第2の伝送路側端子の間に、上記ペア伝送路
    からの反射ノイズを吸収するためのノイズ消去抵抗をさ
    らに備えたことを特徴とするドライバ回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のドライバ回路において、 上記ノイズ消去抵抗の抵抗値は、第1および第2の伝送
    路の特性インピーダンスのおよそ10倍の値であること
    を特徴とするドライバ回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のドライバ回路において、 第1のトランジスタと第1の電源の間および第2のトラ
    ンジスタと第2の電源の間に、それぞれ上記ペア伝送路
    に供給する電力を調整するための第1のシリーズ抵抗お
    よび第2のシリーズ抵抗をさらに備え、 上記ノイズ消去抵抗は、第1の伝送路と第1の電源の間
    に設けられた第1のノイズ消去抵抗と、第2の伝送路と
    第2の電源の間に設けられた第2のノイズ消去抵抗とに
    より構成されており、 第1のシリーズ抵抗、第2のシリーズ抵抗、第1のノイ
    ズ消去抵抗、および第2のノイズ消去抵抗の抵抗値が、
    ほぼ等しいことを特徴とするドライバ回路。
  7. 【請求項7】 並列等長配置されたペア伝送路に供給さ
    れ、上記ペア伝送路上でのエネルギを乱さないように上
    記ペア伝送路の途中から分岐抵抗を介して分岐された相
    補信号を感知するレシーバ回路において、 上記分岐された相補信号が差動入力端子に入力される差
    動アンプと、 上記差動アンプの上記差動入力端子間を終端する終端ト
    ランジスタとを備え、 上記相補信号が上記ペア伝送に供給されているか否かを
    検知することを特徴とするレシーバ回路。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のレシーバ回路において、 上記終端トランジスタは、 ソース電極およびドレイン電極を上記差動入力端子にそ
    れぞれ接続し、ゲート電極を第2の電源に接続したpM
    OSトランジスタ、 あるいは、ソース電極およびドレイン電極を上記差動入
    力端子にそれぞれ接続し、ゲート電極を第1の電源に接
    続したnMOSトランジスタであることを特徴とするレ
    シーバ回路。
  9. 【請求項9】 並列等長配置された第1および第2の伝
    送路からなるペア伝送路と、 上記ペア伝送路に整合し、上記ペア伝送路の一方の端部
    を終端する終端抵抗と、 入力信号に従って上記ペア伝送路の他方の端部から上記
    ペア伝送路に相補信号を供給するドライバ回路と、 上記相補信号の上記ペア伝送路上でのエネルギを乱さな
    いように、上記ペア伝送路の途中から上記相補信号を分
    岐する1個または複数個の分岐部と、 上記分岐部に対し個別に設けられ、上記分岐された相補
    信号を感知する1個または複数個のレシーバ回路と、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回路、上
    記分岐部、および上記レシーバ回路が実装または形成さ
    れた回路基板とを備え、 上記ドライバ回路は、請求項1記載のドライバ回路であ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  10. 【請求項10】 並列等長配置された第1および第2の
    伝送路からなるペア伝送路と、 上記ペア伝送路に整合し、上記ペア伝送路の一方の端部
    を終端する終端抵抗と、 入力信号に従って上記ペア伝送路の他方の端部から上記
    ペア伝送路に相補信号を供給するドライバ回路と、 上記相補信号の上記ペア伝送路上でのエネルギを乱さな
    いように、上記ペア伝送路の途中から上記相補信号を分
    岐する1個または複数個の分岐部と、 上記分岐部に対し個別に設けられ、上記分岐された相補
    信号を感知する1個または複数個のレシーバ回路と、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回路、上
    記分岐部、および上記レシーバ回路が実装または形成さ
    れた回路基板とを備え、 上記レシーバ回路は、請求項7記載のレシーバ回路であ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 上記ドライバ回路は、請求項1記載のドライバ回路であ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  12. 【請求項12】 並列等長配置された第1および第2の
    伝送路からなるペア伝送路と、 上記ペア伝送路に整合し、上記ペア伝送路の一方の端部
    を終端する終端抵抗と、 入力信号に従って上記ペア伝送路に対し相補信号を供給
    するドライバ回路と、上記ドライバ回路と上記ペア伝送
    路の間に設けられ、上記ドライバ回路からの相補信号を
    上記ぺア伝送路の途中に供給する分岐部と、 上記ペア伝送路の他方の端部において上記相補信号を感
    知するレシーバ回路と、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回路、上
    記分岐部、および上記レシーバ回路が実装または形成さ
    れた回路基板とを備え、 上記ドライバ回路は、請求項1記載のドライバ回路であ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  13. 【請求項13】 並列等長配置された第1および第2の
    伝送路からなるペア伝送路と、 上記ペア伝送路に整合し、上記ペア伝送路の一方の端部
    を終端する終端抵抗と、 上記ペア伝送路の他方の端部に接続された第1の集積回
    路チップと、 第2の集積回路チップと、 上記ペア伝送路の途中に第2の集積回路チップを接続す
    るための分岐部と、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、第1の集積回路チッ
    プ、第2の集積回路チップ、および上記分岐部が実装ま
    たは形成された回路基板とを備え、 第1の集積回路チップは、 入力信号に従って上記ペア伝送路に相補信号を供給する
    第1のドライバ回路と、 第2の集積回路チップから上記ペア伝送路に供給された
    相補信号を感知する第1のレシーバ回路とを有し、 第2の集積回路チップは、 第1の集積回路チップから供給された相補信号の上記ペ
    ア伝送路上でのエネルギを乱さないように、上記相補信
    号を感知する第2のレシーバ回路と、 入力信号に従って上記ペア伝送路に相補信号を供給する
    第2のドライバ回路とを有し、 第1のドライバ回路または/および第2のドライバ回路
    は、請求項1記載のドライバ回路であることを特徴とす
    る信号伝送バスシステム。
  14. 【請求項14】 並列等長配置された第1および第2の
    伝送路からなるペア伝送路と、 上記ペア伝送路に整合し、上記ペア伝送路の一方の端部
    を終端する終端抵抗と、 上記ペア伝送路の他方の端部に接続された第1の集積回
    路チップと、 第2の集積回路チップと、 上記ペア伝送路の途中に第2の集積回路チップを接続す
    るための分岐部と、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、第1の集積回路チッ
    プ、第2の集積回路チップ、および上記分岐部が実装ま
    たは形成された回路基板とを備え、 第1の集積回路チップは、 入力信号に従って上記ペア伝送路に相補信号を供給する
    第1のドライバ回路と、 第2の集積回路チップから上記ペア伝送路に供給された
    相補信号を感知する第1のレシーバ回路とを有し、 第2の集積回路チップは、 第1の集積回路チップから供給された相補信号の上記ペ
    ア伝送路上でのエネルギを乱さないように、上記相補信
    号を感知する第2のレシーバ回路と、 入力信号に従って上記ペア伝送路に相補信号を供給する
    第2のドライバ回路とを有し、 第2のレシーバ回路は、請求項7記載のレシーバ回路で
    あることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 第1のドライバ回路または/および第2のドライバ回路
    は、請求項1記載のドライバ回路であることを特徴とす
    る信号伝送バスシステム。
  16. 【請求項16】 請求項9、11、12、13、または
    15に記載の信号伝送バスシステムにおいて、 請求項1記載のドライバ回路と第1および第2の電源の
    間に並列等長配置された第1および第2の電源ラインか
    らなるペア電源ラインをさらに有することを特徴とする
    信号伝送バスシステム。
  17. 【請求項17】 請求項17記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 上記ペア電源ラインの間にバイパスコンデンサをさらに
    備えたことを特徴とする信号伝送バスシステム。
  18. 【請求項18】 請求項9、11、12、13、または
    15に記載の信号伝送バスシステムにおいて、 請求項1記載のドライバ回路と第1の電源の間、または
    /および請求項1記載のドライバ回路と第2の電源の間
    に、請求項1記載のドライバ回路に供給する電力を調整
    するための抵抗をさらに備えたことを特徴とする信号伝
    送バスシステム。
  19. 【請求項19】 請求項9ないし15のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 請求項1記載のドライバ回路と第1の電源の間、および
    請求項1記載のドライバ回路と第2の電源の間に、それ
    ぞれ請求項1記載のドライバ回路に供給する電力を調整
    するための第1のシリーズ抵抗および第2のシリーズ抵
    抗をさらに備え、 上記終端抵抗は、上記第1の伝送路と第2の電源の間に
    設けられた第1の終端抵抗と、上記第2の伝送路と第2
    の電源の間に設けられた第2の終端抵抗とにより構成さ
    れており、 第1のシリーズ抵抗、第2のシリーズ抵抗、第1のノイ
    ズ消去抵抗、および第2のノイズ消去抵抗の抵抗値が、
    ほぼ等しいことを特徴とする信号伝送バスシステム。
  20. 【請求項20】 請求項12記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 上記レシーバ回路は、上記ペア伝送路に整合し、上記ペ
    ア伝送路の他方の端部を終端する終端抵抗を有すること
    を特徴とする信号伝送バスシステム。
  21. 【請求項21】 請求項13ないし15のいずれかに記
    載の信号伝送バスシステムにおいて、 上記第1の集積回路チップは、 上記ペア伝送路の他方の端部に、上記ペア伝送路に整合
    する終端抵抗およびトランジスタの直列回路をさらに有
    し、 第1のレシーバ回路により相補信号を感知するときに
    は、上記トランジスタをオンさせて上記他方の端部を整
    合端とし、第1のドライブ回路から相補信号を供給する
    ときには、上記トランジスタをオフさせることを特徴と
    する信号伝送バスシステム。
  22. 【請求項22】 請求項10、11、14、または15
    に記載の信号伝送バスシステムにおいて、 上記終端トランジスタの遮断周波数は、60[GHz]
    以上であり、 上記終端トランジスタの抵抗値と上記レシーバ回路の入
    力容量による時定数が、100[ps]以下であること
    を特徴とする信号伝送バスシステム。
  23. 【請求項23】 請求項9ないし11のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 上記分岐部は、第1の伝送路と上記差動入力端子の一方
    の間に設けられた第1の分岐抵抗、および第2の伝送路
    と上記差動入力端子の他方の間に設けられた第2の分岐
    抵抗からなるペア分岐抵抗を有することを特徴とする信
    号伝送バスシステム。
  24. 【請求項24】 請求項9ないし11のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 上記分岐部は、 第1の伝送路に接続する第1の分岐抵抗および第2の伝
    送路に接続する第2の分岐抵抗からなるペア分岐抵抗
    と、 上記ペア分岐抵抗と上記差動入力端子の間に並列等長配
    置された第1の分岐路および第2の分岐路からなるペア
    分岐路とを有することを特徴とする信号伝送バスシステ
    ム。
  25. 【請求項25】 請求項12記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 上記ドライバ回路および上記分岐部からなるユニットを
    複数個備え、 それぞれの上記分岐部は、対応するドライバ回路と上記
    ペア伝送路の間にバストランシーバ回路を有し、 上記バストランシーバ回路は、 上記対応するドライバ回路と第1の伝送路の間に設けら
    れた第1のトランジスタと、上記対応するドライバ回路
    と第2の伝送路の間に設けられた第2のトランジスタと
    を有し、 上記対応するドライバ回路から上記ペア伝送路に相補信
    号を供給するときにのみ、第1および第2のトランジス
    タをオンさせることを特徴とする信号伝送バスシステ
    ム。
  26. 【請求項26】 請求項12記載の信号伝送バスシステ
    ムにおいて、 上記ドライバ回路および上記分岐部からなるユニットを
    複数個備え、 それぞれの上記分岐部は、 上記ペア伝送路に接続するバストランシーバ回路と、 上記バストランシーバ回路と対応するドライバ回路の間
    に並列等長配置された第1分岐路および第2の分岐路か
    らなるペア分岐路とを有し、 上記バストランシーバ回路は、 第1の伝送路と第1の分岐路の間に設けられた第1のト
    ランジスタと、第2の伝送路と第2の分岐路の間に設け
    られた第2のトランジスタとを有し、 上記対応するドライバ回路から相補信号を供給するとき
    にのみ、上記第1および第2のトランジスタをオンさせ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  27. 【請求項27】 請求項13ないし15のいずれかに記
    載の信号伝送バスシステムにおいて、 第2の集積回路チップおよび上記分岐部からなるユニッ
    トを複数個備え、 それぞれの上記分岐部は、上記ペア伝送路および対応す
    る第2の集積回路チップの間にバストランシーバ回路を
    有し、 上記バストランシーバ回路は、 第1の伝送路と第1の分岐路の間に設けられた第1の分
    岐抵抗と、第2の伝送路と第2の分岐路の間に設けられ
    た第2の分岐抵抗と、第1の分岐抵抗に並列に設けられ
    た第1のトランジスタと、第2の分岐抵抗に並列に設け
    られた第2のトランジスタとを有し、 対応する第2のドライバ回路から相補信号を供給すると
    きにのみ、第1および第2のトランジスタをオンさせる
    ことを特徴とする信号伝送バスシステム。
  28. 【請求項28】 請求項13ないし15のいずれかに記
    載の信号伝送バスシステムにおいて、 第2の集積回路チップおよび上記分岐部からなるユニッ
    トを複数個備え、 それぞれの上記分岐部は、上記ペア伝送路に接続するバ
    ストランシーバ回路と、上記バストランシーバ回路およ
    び第2の集積回路チップの間に並列等長配置された第1
    および第2の分岐路からなるペア分岐路とを有し、 上記バストランシーバ回路は、 第1の伝送路と第1の分岐路の間に設けられた第1の分
    岐抵抗と、第2の伝送路と第2の分岐路の間に設けられ
    た第2の分岐抵抗と、第1の分岐抵抗に並列に設けられ
    た第1のトランジスタと、第2の分岐抵抗に並列に設け
    られた第2のトランジスタとを有し、 対応する第2のドライバ回路から相補信号を供給すると
    きにのみ、第1および第2のトランジスタをオンさせる
    ことを特徴とする信号伝送バスシステム。
  29. 【請求項29】 請求項23、24、27、または28
    に記載の信号伝送バスシステムにおいて、 第1の分岐抵抗および第2の分岐抵抗の抵抗値は、0.
    4[kΩ]以上であることを特徴とする信号伝送バスシ
    ステム。
  30. 【請求項30】 請求項25または26に記載の信号伝
    送バスシステムにおいて、 第1の分岐路および第2の分岐路の特性インピーダンス
    は、第1の伝送路および第2の伝送路の特性インピーダ
    ンスのおよそ1/2であることを特徴とする信号伝送バ
    スシステム。
  31. 【請求項31】 請求項9ないし11のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 上記分岐部は、上記レシーバ回路を上記ペア伝送路の途
    中に直接接続するものであり、 上記レシーバ回路の入力抵抗値は、1[kΩ]以上であ
    り、 上記レシーバ回路の入力容量は、0.05[pF]であ
    ることを特徴とする信号伝送バスシステム。
  32. 【請求項32】 請求項9ないし15のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 全ての上記分岐部により上記ペア伝送路から分岐される
    相補信号のエネルギの合計が、上記ペア伝送路に供給さ
    れた相補信号のエネルギの10[%]以下であることを
    特徴とする信号伝送バスシステム。
  33. 【請求項33】 請求項9ないし15のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 第1の伝送路と第2の伝送路は、絶縁層を挟んで、ある
    いは絶縁層の同じ面上に、所定の間隔でほぼ同じ長さに
    配置されていることを特徴とする信号伝送バスシステ
    ム。
  34. 【請求項34】 請求項9ないし15のいずれかに記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回路、上
    記分岐部、および上記レシーバ回路からなるユニット、 あるいは、上記ペア伝送路、上記終端抵抗、第1の集積
    回路チップ、上記分岐部、および第2の集積回路チップ
    からなるユニットを上記回路基板上に複数個備えたこと
    を特徴とする信号伝送バスシステム。
  35. 【請求項35】 請求項23、25、または27に記載
    の信号伝送バスシステムにおいて、 上記ペア伝送路、上記終端抵抗、上記ドライバ回路、上
    記分岐部、および上記レシーバ回路からなるユニット、
    あるいは、上記ペア伝送路、上記終端抵抗、第1の集積
    回路チップ、上記分岐部、および第2の集積回路チップ
    からなるユニットを上記回路基板上に複数個備え、 任意の上記ペア伝送路の第1の伝送路と第2の伝送路、
    および任意のペア分岐路の第1の分岐路と第2の分岐路
    は、それぞれ絶縁層を挟んで対向するように配置されて
    おり、 上記ペア伝送路と上記ペア分岐路は、絶縁層を挟んで交
    差するように配置されており、 上記ペア伝送路と上記ペア分岐路の間の絶縁層の厚さ
    は、第1の伝送路と第2の伝送路の間の絶縁層の厚さ、
    および第1の分岐路と第2の分岐路の間の絶縁層の厚さ
    の数倍であることを特徴とする信号伝送バスシステム。
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