JP3952401B2 - 線路分岐回路と線路分岐方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、線路分岐回路と線路分岐方法に関し、例えば、実装基板上に搭載された半導体集積回路装置間に伝えられるクロック信号の線路分岐回路と線路分岐方法に利用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ドライバから伸びる伝送線路から二つのレシーバに分岐する場合,分岐後の2つの伝送線路の特性インピーダンスを分岐前の伝送線路の特性インピーダンスの2倍の値に調整する。また、分岐後の2本の伝送線路の長さを等しくすることで,反射波の位相を揃え分岐点での再反射を打ち消す技術として、米国モトローラ社発行の「モトローラ・MECLシステム・デザイン・ハンドブック、第140頁のハイブリッド・デバイダ等(Motorola MECL System Design Handbook p140 Hybrid Divider)」に記載の等長配線がある。分岐配線との間のインピーダンス整合をとるために抵抗を挿入して信号反射の抑制を図る技術の例として、特開平10−069342号公報、特開平10−126425号公報がある。
【0003】
【非特許文献1】
Motorola MECL System Design Handbook p140 Hybrid Divider
【特許文献1】
特開平10−069342号公報
【特許文献2】
特開平10−126425号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
レシーバに寄生する負荷が等しければ,前記非特許文献1に記載のハイブリッドデバイダ(Hybrid Divider)は、効果的に動作する。しかし、レシーバに寄生する負荷が不均等である場合、分岐点の再反射を打ち消すことができず、寄生振動を起こし、この寄生振動は不要電磁輻射の原因の一つとなるということが本願発明者の研究によって明らかとなった。
【0005】
つまり、実装基板上に複数の半導体集積回路装置を搭載し、中央処理装置(CPU)のようなマスタデバイスからメモリ等の複数のスレーブデバイスにクロックを供給する場合、必然的に上記のような分岐が発生する。メモリやASICのような異なる機能の半導体集積回路装置は、それぞれ設計者がそれぞれの観点から使用する素子の特性等を設計するものであり、上記クロックが供給される入力端子における入力容量の容量値も様々に形成されて、上記のような負荷の不均等が発生する。高速動作化のために使用するクロックのいっそう高周波数化を促進した場合、上記分岐点の再反射による寄生振動による不要電磁輻射が無視できなくなると予測される。
【0006】
なお、受信端側に終端抵抗を設けるようにすれば、上記入力容量の容量値の影響を軽減できるが、終端抵抗には定常的に直流電流が流れて、送信信号を形成するドライバには大きな出力電流を流すことが必要となり、低消費電力化が要求されるシステムには不向きである。
【0007】
この発明の目的は、低消費電力化を図りつつ、分岐点での再反射の打ち消しを可能にした線路分岐回路と線路分岐方法を提供することにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。送信すべき出力信号を形成する出力回路の出力端子に第1伝送線路の一端を接続し、他端を分岐点とし、それぞれ一端が接続された第2と第3伝送線路を設け、上記第2伝送線路の他端に第1入力回路の入力端子を接続し、上記第3伝送線路の他端に第2入力回路の入力端子を接続し、上記分岐点において第1伝送線路の特性インピーダンスと、第2伝送線路及び第3伝送線路の合成特性インピーダンスとを整合させ、上記第2伝送線路と第3伝送線路での信号遅延時間を合わせ、上記第1入力回路の入力容量と第2入力回路の入力容量との比に対応して上記第2伝送線路の特性インピーダンスと第3伝送線路の特性インピーダンスの逆比を合わせる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1には、この発明に係る線路分岐回路の一実施例の回路図が示されている。ドライバ1は、送信すべき信号を形成する。このドライバの出力インピーダンスZSは、伝送線路1の一端に接続される。この伝送線路1は分岐前の伝送線路を構成し、他端が分岐点1とされる。この分岐点1は分岐後の伝送線路を構成する伝送線路2と3の一端に接続される。上記伝送線路2の他端は、レシーバ1とレシーバ2の入力端子に接続される。この実施例では、低消費電力化のために上記伝送線路2と3の他端には、終端抵抗が設けられない。それ故、上記伝送線路2と3の他端には、レシーバ1と2の入力容量Cr2とCr3が負荷容量として接続される。
【0010】
上記ドライバ1の出力インピーダンスZSと、それが接続される伝送線路1(伝送線路2、3を含む)の特性インピーダンスZo1とは整合される。そして、分岐点1において、伝送線路1の特性インピーダンスZo1と、伝送線路2と3の合成特性インピーダンス(Zo2//Zo3)は同様に整合される。そして、上記伝送線路2での遅延時間Td2と上記伝送線路3での遅延時間Td3とは等しくなるように設定される。そして、入力容量Cr2とCr3の容量比Cr2:Cr3に対して、伝送線路2と3の特性インピーダンスZo2,Zo3の逆比1/Zo2:1/Zo3に設定する。
【0011】
図2には、この発明を説明するための原理図が示されている。(a)単一線路モデルは、ドライバとレシーバが1つの伝送線路を通して伝えられ、分岐が存在しないために進行波と反射波及び再反射成分が発生する。つまり、分岐が存在しないために前記のような分岐点を挟んで2つのレシーバの入力端子間で通過成分が発生することもない。
【0012】
上記のような(a)単一線路モデルと等価な信号伝送動作を(b)分岐線路モデルにおいても実現できる。伝送線路を伝送路の途中から等価的に2倍の特性インピーダンス2Zoの2つの線路に分離し、それぞれに1/2の入力容量Crを持つ2つのレシーバに接続する。この構成は、二つの並列回路により構成されるので、2Zo//2Zo=Zoとなり、Cr/2+Cr/2=Crとなるので、上記(a)単一線路モデルと等価となる。
【0013】
上記のようにドライバには、出力インピーダンスZSが存在し、レシーバには、ゲート容量や寄生容量の総和である入力負荷容量Crが存在する。2個のレシーバが同等ならば、それら負荷容量も同等であると考えられる。従来からあるハイブリッドデバイダ(Hybrid Divider)と等長配線を組み合わせた方式では、伝送線路の分岐前の特性インピーダンスZo1と分岐後の特性インピーダンスZo2間には、下記の関係式(1)と(2)が成り立つ。
Zo1=Zo2/2=Zo3/2 ……(1)
Td2=Td3 ……(2)
【0014】
上記式(1)が成立した場合、分岐点1の前後でインピーダンスの不連続点が無い。そのため、図3のモデル回路において、進行波1が分岐点1に入射した場合、反射波1は、発生しない。進行波1は、分岐点1を通り進行波2,3に分かれレシーバ1と2に向け進行する。レシーバ1,2に到達した進行波2,3は、反射波2,3となって伝送線路をドライバ側に伝播する。この時上記式(2)が成立していれば、反射波2と3の透過成分23,32と再反射成分3,2がそれぞれ打ち消しあって、反射成分1のみが理論上残る。ZS =Zo1の時ドライバ出力点においてインピーダンス整合が行われるためドライバ出力点における再反射成分は発生しない。
【0015】
つまり、上記のように1本のドライバ出力点において整合した均質な線路を考えるとき、単一の線路であり、線路の途中でインピーダンスの不連続が無いため不整合が原因となる反射は発生しない。受端では、インピーダンスが不連続のため反射波が発生する。説明を簡単にするため、ZS=Zoの条件が成り立っている場合、ドライバの出力点において整合がとれているため理論上再反射成分は存在しない。この理想的なモデルの伝送線路を電気的に等価な分岐線路に変換できれば、(a)単一線路モデルと同様に線路の途中での反射が発生しないはずである。(b)分岐線路モデルは、上記(a)単一線路モデルと等価となるように分岐線路の特性インピーダンスは、分岐前の2倍の2Zo負荷容量は、分割前の半分のCr/2に変換されたものである。
【0016】
しかし、図4のモデル回路のように各分岐線路のレシーバの負荷が、Cr2, Cr3となっており、それぞれ容量値が違った場合、反射波2,3のタイミングが変わることで、反射波2,3の透過成分23,32と再反射成分2,3の打ち消しあいがうまくできなくなる。つまり、各分岐線路2と3の特性インピーダンスが同じで、容量値が異なるとチャージアップ又はディスチャージ時間が異なり、反射波2と3のタイミングが異なる。そのため,分岐線路間を行き来する透過成分が0にならず、振動現象が発生する。
【0017】
ちなみに、図5には図3のモデル回路に対応したシミュレーション回路の回路図が示されている。R1は出力インピーダンスZSであり、50Ωとされる。分岐前線路T1の一端(ノード2)に伝送信号が伝えられ、他端(ノード3)が分岐点とされて、分岐線路T2、T3の一端に接続される。分岐線路T2とT3の遅延時間は等しくされ、分岐線路T2とT3の他端(ノード4,5)には入力容量C1,C2として同じ100pFが設けられる。
【0018】
図8には、上記図5のシミュレーション回路での受信信号V(4)、V(5)及び送信端信号V(2)の波形図が示されている。送信信号がロウレベルからハイレベルに立ち上がると、ドライバの出力インピーダンスZSと伝送線路T1の特性インピーダンスZo1が整合されているので、送信端信号は送信信号(5V)の1/2の2.5Vまで立ち上がり、かかる電圧により伝送線路T1とT2及びT3での遅延時間を経過して容量C1とC2のチャージアップが開始される。容量性負荷による反射によって上記送信端信号は一時的に低下した後、上記容量C1とC2へのチャージアンプ電圧が反射信号として送信端側に伝えられて、上記送信端信号V(2)が5Vに向かって変化する。
【0019】
逆に、送信信号がハイレベルからロウレベルに立ち上がると、ドライバの出力インピーダンスZSと伝送線路T1の特性インピーダンスZo1が整合されているので、送信端信号は送信信号(5V)の1/2の2.5Vまで立ち下がり、かかる電圧により伝送線路T1とT2及びT3での遅延時間を経過して容量C1とC2のディスチャージが開始される。容量性負荷による反射によって上記送信端信号は一時的に上昇した後、上記容量C1とC2へのディスチャージ電圧が反射信号として送信端側に伝えられて、上記送信端信号V(2)が0Vに向かって変化する。
【0020】
図6には図4のモデル回路に対応したシミュレーション回路の回路図が示されている。R2は出力インピーダンスZSであり、50Ωとされる。分岐前線路T4の一端(ノード7)に伝送信号が伝えられ、他端(ノード8)が分岐点とされて、分岐線路T5、T6の一端に接続される。分岐線路T5とT6の遅延時間は等しくされ、分岐線路T5とT6の他端(ノード9,10)の入力容量(負荷容量)C3は20pFとされ、C4は180pFのようにアンバランスにされる。
【0021】
図9には、上記図6のシミュレーション回路での受信信号V(9)、V(10)及び送信端信号V(7)の波形図が示されている。送信信号がロウレベルからハイレベルに立ち上がると、ドライバの出力インピーダンスZSと伝送線路T4の特性インピーダンスZo1が整合されているで、送信端信号は送信信号(5V)の1/2の2.5Vまで立ち上がり、かかる電圧により伝送線路T4とT5及びT6での遅延時間を経過をして容量C1とC2のチャージアップが開始されるが、上記のように容量値が異なるために、容量値が20pFのように小さい場合の受信信号V(9)は早いタイミングで立ち上がるのに対し、180pFのように大きい場合の受信信号V(10)は遅いタイミングで立ち上がることとなる。分岐点において透過成分23,32と再反射成分3,2とが相殺できずに、受信信号V(9)及びV(10)に共振振動が発生し、送信端信号V(7)の波形も崩れたものとなってしまう。
【0022】
図7には図4のモデル回路の負荷容量に本願発明を適用した場合のシミュレーション回路の回路図が示されている。R3は出力インピーダンスZSであり、50Ωとされる。分岐前線路T7の一端(ノード12)に伝送信号が伝えられ、他端(ノード13)が分岐点とされて、分岐線路T8、T9の一端に接続される。分岐線路T8とT9の遅延時間は等しくされ、分岐線路T8とT9の他端(ノード14,15)には、負荷容量C3として20pFが接続され、負荷容量C6として180pFが接続されて図4のモデル回路のようにアンバランスにされる。
【0023】
本願発明が適用された図7のシミュレーション回路と、前記図6のシミュレーション回路とは、上記のように入力容量(負荷容量)がC3=C5=20pFとされ、入力容量(負荷容量)C4=C6=180pFのようにアンバランスにされることは同様であるが、分岐線路T8とT9の特性インピーダンスZo8とZo9の逆比1/Zo8:1/Zo9=C5:C6のように設定される。
【0024】
図10には、上記図7のシミュレーション回路での受信信号V(14)、V(15)及び送信端信号V(12)の波形図が示されている。送信信号がロウレベルからハイレベルに立ち上がると、ドライバの出力インピーダンスZSと伝送線路T7の特性インピーダンスZo1が整合されているで、送信端信号は送信信号(5V)の1/2の2.5Vまで立ち上がり、かかる電圧により伝送線路T7とT8及びT9での遅延時間を経過して容量C5とC6のチャージアップが開始される。
【0025】
このとき、前記のように分岐線路T8とT9の特性インピーダンスZo8とZo9の逆比1/Zo8:1/Zo9=C5:C6のように設定されているために、上記容量C5とC6へのチャージアンプ電圧の立ち上がりタイミングが同時となり、前記図3の回路と同様に、前記反射波2,3のタイミングが一致し、波2,3の透過成分23,32と再反射成分2,3の打ち消しが行われる。このような反射容量性負荷による反射によって上記送信端信号は一時的に低下した後、上記容量C5とC6へのチャージアンプ電圧が反射信号として送信端側に伝えられて、上記送信端信号V(12)が5Vに向かって変化する。このようにして、レシーバの入力容量が異なるシステムでも、前記理想的な単一線路モデルと同様な分岐線路モデルと同様な線路分岐回路を実現することができる。
【0026】
この実施例では、受信端に終端抵抗が設けられていない。このため、上記送信信号を形成するドライバにおいては、上記負荷容量C5,C6のチャージアンプ電流又はディスチャージ電流だけを形成すればよいから、低消費電力とすることができる。
【0027】
図11には、この発明を説明するための単一線路モデルを10本に分岐した分岐線路図が示されている。つまり、同図には、前記図2の単一線路モデルを2本に分岐させたのと同様に10本に分岐させる例が示されている。この場合、分岐線路の特性インピーダンスは、分岐前の10倍の10Zo 、負荷容量は、分割前の1/10のCr/10に変換される。この10本に分かれた線路のうちの任意の複数本をまとめて電気的に等価な二本の線路を考える。
【0028】
例えば、1本と残り9本の分岐部分をそれぞれまとめると、1本の分岐部をまとめた線路の特性インピーダンスは、分岐前の10倍の10Zoに変換され、負荷容量は分割前の1/10のCr /10に変換される。残り9本分の分岐部をまとめた線路の特性インピーダンスは、9本が並列接続されることから分岐前の10/9倍の10Zo/9に変換され、負荷容量は分割前の9/10の9Cr /10に変換される。このように負荷容量のバランスが1:1以外の場合、線路の特性インピーダンスを提案のように調整することで、理論上、分岐線路の共振現象を無視することが可能となる。
【0029】
この発明を実現するためには、プリント基板上に形成される線路のインピーダンスを上記のように分岐先の負荷容量に合わせて設定することが必要である。プリント基板上に形成する特性インピーダンスを計算するには、簡易的な実験式から求めるもの、Field Solverなどを用いて電子計算機にて計算するなど数種類の方法がある。プリント基板上に形成できる誘電体の比誘電率εr,中心導体のW(幅),t(厚み),H(プレーン導体と中心導体の間隔),B(プレーン導体間の間隔)の寸法を変更することで、次式(1)のようにZo を所望の値に調整させることが可能である。
【0030】
図12には、この発明に係る線路分岐回路に用いられるストリップ線路の断面構造図が示されている。図の黒い部分が導体であり、表面及び裏面にプレーン導体が設けられ、それに挟まれた誘電体εrの中心部に中心導体が設けられる構造とされる。このストリップ線路の特性インピーダンスZo及び伝播速度νは、下記の式3、式4の近似式で類推することが可能である。
【0031】
【式3】
【0032】
【式4】
【0033】
図13には、この発明に係る線路分岐回路に用いられるマイクロストリップ線路の断面構造図が示されている。図の黒い部分が導体であり、裏面にプレーン導体が設けられ、表面部に中心導体が設けられ、その間に誘電体εrが設けられる。特性インピーダンスおよび伝播速度は下記の近似式で類推することが可能である。このマイクロストリップ線路の特性インピーダンスZo、伝播速度ν及び伝播遅延時間tpdは、下記の式5、式6及び式7の近似式で類推することが可能である。
【0034】
【式5】
【0035】
【式6】
【0036】
【式7】
【0037】
図20に示されるように、エンベデッドマイクロストリップ線路の特性インピーダンスZo、伝播速度ν及び伝播遅延時間tpdは、下記の式8、式9及び式10の近似式で類推することが可能である。
【0038】
【式8】
【0039】
【式9】
【0040】
【式10】
【0041】
上記3つの線路は、プリント基板上に形成することのできる線路のうち代表的な単一線路3つについて述べたが、このほかにもインピーダンスを調整可能な線路構造があり、それらを利用するものであってもよい。
【0042】
特性インピーダンスおよび波動速度は前記の近似式で類推することが可能である。しかしながら前述したとおり、これは線路の特性インピーダンスを類推する方法のひとつではあるが規定する方法ではない。最近ではコンピュータ上においてField Solverと呼ばれる電磁界解析を行うソフトウエアを用いて求めることが可能となっている。TDRなどの測定器を用いて実測し、その結果から類推する方法をとることもできる。
【0043】
最近、高速な信号を伝送するためのLVDS等に適用する差動線路に関しても本発明を適用することが可能である。やはり寸法の変更によって、この特性インピーダンスを調整することが可能である。また、上記の線路構造の一部を変更し、誘電体の一部または全部を別な誘電率の物質(たとえば空気、ポリイミドなど)に変更することで、線路全体の特性インピーダンスを変更することも可能である。さらに、上記線路の電磁的な効果が及ぶ距離に電源やグランド、信号線を配置することにより特性インピーダンスを変化させることが可能である。
【0044】
図14には、この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの一実施例のブロック図が示されている。この実施例では、中央処理装置CPUを中心にして、メモリ回路SDRAMと信号処理回路ASICがアドレスバス及びデータバスを介して接続される。また、中央処理装置CPUからメモリ回路SDRAM及び信号処理回路ASICに向けてクロックを供給するCLK線路が設けられる。
【0045】
CPU(SH−4)の場合、主記憶であるメモリ回路SDRAMとの大きなバンド幅を確保するため、CPUとSDRAMとは密な結合となっている。また、ブートストラップを行うためのIPLなどを格納するための固定記憶としてフラッシュメモリFLASHを上記信号処理回路ASICを通して接続しているが、あまり大きなバンド幅を必要としないためCPUとは疎な結合になっている。
【0046】
本願発明が解決しようとしている問題は、CPUからメモリ回路SDRAMに向けて供給するクロックと、信号処理回路ASICに向けて供給するクロックとが分岐を有するCLK線路によって伝達される。上記メモリ回路SDRAMと信号処理回路ASICとは、それぞれ設計者がそれぞれの観点から使用する素子の特性等を設計するものであり、上記クロックが供給される入力端子における入力容量の容量値も様々に形成されて、両者が一致することは殆どあり得ない。このために、前記のような分岐部での2つの反射波タイミングが異なり分岐線路間を行き来する透過成分が0にならず振動現象が発生する可能性が高い。
【0047】
図15には、この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの一実施例の概略ブロック図が示されている。この実施例では、SDRAMとASICに向けて分岐されたクロック線路におけるシグナルインテグリティの確保を図るために、CPUから各回路SDRAM及びASICに至る線路を単一層で単一構造による分岐線路により構成される。つまり、前記図12又は図13に示されているような単一層で単一構造の線路が用いられる。
【0048】
このように単一層で単一構造の線路を適用する例では、線路上をパルスが伝播する速度は一定値をとると考えられる。分岐部での2つの反射波タイミングを一致させ分岐線路間を行き来する透過成分を0にするためには、信号の送信端(CPUクロック出力)から受端となるSDRAMおよびASICに対しての伝播時間Td を理想的には同一に設計する必要がある。同図のクロック線路が前記図12又は図13のようにプリント基板上の単一層に同一線路構造で形成されていれば、分岐点からSDRAMおよびASICへの物理的な線路長L1を、図のようにどの受端に対しても同一となるようにすることにより上記理想状態に設定することができる。
【0049】
各部の特性インピーダンスは、分岐点における反射を0とするため、下記条件式を満たすようにされる。
1/Z0=1/Z1+1/Z1+1/Z2 …(11)
Cr(SDRAM):Cr(ASIC)=1/Z1:1/Z2 …(12)
ここで、Cr(SDRAM)はSDRAMの入力容量であり、Cr(ASIC)はASICの入力容量である。
【0050】
今、Z0=30[Ω]、Cr(SDRAM)=5[pF]、Cr(ASIC)=18[pF]と仮定して、式(11)と式(12)を解くと、およそ、Z1=167.8[Ω]、Z2=46.4[Ω]となる。
【0051】
図16には、図15の分岐部の一実施例の配線パターン図が示されている。上記のようなZ1及びZ2のような特性インピーダンスを実現するために、単一線路構造の中心導体幅Wを調整するとおよそ同図のように、分岐点よりも受端側の線路幅W1,W2が、受端の容量値に応じて違った値となる。
【0052】
それぞれの受端の容量値があまり違い過ぎると、W1、W2の差が大きくなってしまい、実装密度の低下を引き起こす。又、100Ω以上の配線を作ることは困難であることもある。図示はしないが、両方のSDRAMに13pFの容量を付け加え、Z1=Z2=90Ωとすることにより、SDRAMとASICの入力容量の比に対応してSDRAMに繋がっている線路とASICに繋がっている線路のインピーダンスを逆比にすることができる。そうすることにより、実装密度の低下を避けられて、又大きなインピーダンスを持った配線を作る必要も無くなる。
【0053】
図17には、この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの他の一実施例の概略ブロック図が示されている。この実施例では、SDRAMとASICに向けて分岐されたクロック線路におけるシグナルインテグリティの確保を図るために、CPUから各回路SDRAM及びASICに至る線路、図12、図13のような異なる線路構造の組み合わせに構成される。
【0054】
このように異なる線路構造の線路を適用する例では、線路上をパルスが伝播する速度が前記説明したように異なるものとされる。このような伝播速度が異なる線路を用いつつ、分岐部での2つの反射波タイミングを一致させ分岐線路間を行き来する透過成分を0にするためには、信号の送信端(CPUクロック出力)から受端となるSDRAMおよびASICに対しての伝播時間Td を理想的には同一に設計する必要があり、上記伝播速度の違いを補うように分岐からSDRAMとASICに至る配線長L1とL2が異なるものとされる。
【0055】
図18には、図17の分岐部の一実施例の配線パターン図が示されている。図19には、その断面構造図が示されている。L2層とL5層とが前記プレーン導体とされ、L1層、L3層、L4層及びL6層が中心導体とされる。上記のようなZ1及びZ2のような特性インピーダンスを実現するために、L1層、L3層及びL4層の各層の線路構造の中心導体幅Wをおよそ同図のように、W0、W1及びW2のように異なるようにされ、特に受端側の線路幅W1,W2は受端の容量値に応じて違った値とし、かつ、配線長L1,L2も異なるようにされる。
【0056】
つまり、線路の構造が違う場合、基本的には線路上をパルスが伝播する速度は、前記式5、式8で示したように線路構造ごとに、プリント基板上に形成する線路のインピーダンス調整で説明したような一定値を取る。本願発明は、前記のように信号の送信端(CPUクロック出力)から受端となるSDRAMおよびASICに対しての伝播時間Td を理想的には同一に設計する必要がある。
【0057】
図18及び図19において、分岐点以降の線路構造が、受端がASICの場合マイクロストリップ構造とされ、受端がSDRAMの場合ストリップ構造となっているため、パルスの伝播速度の違いにより分岐点以降の線路長L1≠L2とされ、おおよそストリップ線路での伝播速度は13cm/nsであり、マイクロストリップ線路での伝播速度は17cm/nsであり、L1>L2のようにされる。そして、特性インピーダンスZ1,Z2は、前記式(11)(12)を解いた結果、Z1=167.8[Ω]、Z2=46.4[Ω]となる。これらの特性インピーダンスを実現するために、各線路構造に応じて中心導体幅W0,W1,W2を調整することになる。
【0058】
以上本発明者よりなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記配線構造は、マルチチップモジュールのような実装基板(搭載基板)上に形成するものにも同様に適用できる。伝達する信号は、クロックに限定されず、分岐をもって複数のデバイスに伝えられる信号に広く利用することができる。この発明は、線路分岐回路と線路分岐方法に広く利用できる。
【0059】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。送信すべき出力信号を形成する出力回路の出力端子に第1伝送線路の一端を接続し、他端を分岐点とし、それぞれ一端が接続された第2と第3伝送線路を設け、上記第2伝送線路の他端に第1入力回路の入力端子を接続し、上記第3伝送線路の他端に第2入力回路の入力端子を接続し、上記分岐点において第1伝送線路の特性インピーダンスと、第2伝送線路及び第3伝送線路の合成特性インピーダンスとを整合させ、上記第2伝送線路と第3伝送線路での信号遅延時間を合わせ、上記第1入力回路の入力容量と第2入力回路の入力容量との比に対応して上記第2伝送線路の特性インピーダンスと第3伝送線路の特性インピーダンスの逆比を合わせ、低消費電力化を図りつつ、分岐点での再反射の打ち消しを可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る線路分岐回路の一実施例を示す回路図である。
【図2】この発明を説明するための原理図である。
【図3】この発明を説明するためのモデル回路である。
【図4】この発明を説明するための他のモデル回路である。
【図5】図3のモデル回路に対応したシミュレーション回路を示す回路図である。
【図6】図4のモデル回路に対応したシミュレーション回路を示す回路図である。
【図7】図4のモデル回路に本願発明を適用した場合のシミュレーション回路を示す回路図である。
【図8】図5のシミュレーション回路での受信信号V(4)、V(5)及び送信端信号V(2)の波形図である。
【図9】図6のシミュレーション回路での受信信号V(9)、V(10)及び送信端信号V(7)の波形図である。
【図10】図7のシミュレーション回路での受信信号V(14)、V(15)及び送信端信号V(12)の波形図である。
【図11】この発明を説明するための単一線路モデルを10本に分岐した分岐線路図である。
【図12】この発明に係る線路分岐回路に用いられるストリップ線路を示す断面構造図である。
【図13】この発明に係る線路分岐回路に用いられるマイクロストリップ線路を示す断面構造図である。
【図14】この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの一実施例を示すブロック図である。
【図15】この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの一実施例を示す概略ブロック図である。
【図16】図15の分岐部の一実施例を示す配線パターン図である。
【図17】この発明が適用されたマイクロコンピュータシステムの他の一実施例を示す概略ブロック図である。
【図18】図17の分岐部の一実施例を示す配線パターン図である。
【図19】図17の分岐部の断面構造図である。
【図20】この発明に係る線路分岐回路に用いられるエンデベッドマイクロストリップ線路を示す断面図である。
【符号の説明】
CPU…中央処理装置、SDRAM…メモリ回路、ASIC…信号処理回路、FLASH…フラッシュメモリ。
Claims (12)
- 送信すべき出力信号を形成する出力回路と、
上記出力回路の出力端子に一端が接続された第1伝送線路と、
上記第1伝送線路の他端を分岐点とし、かかる分岐点に一端がそれぞれ接続された第2と第3伝送線路と、
上記第2伝送線路の他端に入力端子が接続された第1入力回路と、
上記第3伝送線路の他端に入力端子が接続された第2入力回路とを備え、
上記分岐点において第1伝送線路の特性インピーダンスと、第2伝送線路及び第3伝送線路の合成特性インピーダンスとを整合させ、
上記第2伝送線路と第3伝送線路での信号遅延時間を合わせ、
上記第1入力回路の入力端子における入力容量と第2入力回路の入力端子における入力容量との比に対応して上記第2伝送線路の特性インピーダンスと第3伝送線路の特性インピーダンスの逆比を合わせ、上記両入力容量の容量値が異なることを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項1において、
上記第2と第3伝送線路の他端には終端抵抗が設けられず、上記第1と第2の入力回路の入力端子における上記入力容量が容量性負荷として存在することを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項2において、
上記送信すべき出力信号は、クロック信号であることを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項3において、
上記第1ないし第3伝送線路は、実装基板に形成された同一構造の配線手段から構成され、
上記第2伝送線路と第3伝送線路との長さが等しくされてなることを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項3において、
上記第1ないし第3伝送線路は、実装基板に形成された多層配線手段から構成され、
上記第2伝送線路と第3伝送線路とは異なる配線層により構成され、それぞれの信号伝搬遅延時間が同じくなるように配線長が異なるように形成されてなることを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項2において、
上記出力端子の出力インピーダンスは上記第1線路の特性インピーダンスと整合されることを特徴とする線路分岐回路。 - 請求項2において、
上記第1入力回路の入力端子における入力容量か上記第2入力回路の入力端子における入力容量のどちらか一方の上記入力容量が外づけの容量素子を含んでいることを特徴とする線路分岐回路。 - 送信すべき出力信号を形成する出力回路と、
上記出力回路の出力端子に一端が接続された第1伝送線路と、
上記第1伝送線路の他端を分岐点とし、かかる分岐点に一端がそれぞれ接続された第2と第3伝送線路と、
上記第2伝送線路の他端に入力端子が接続された第1入力回路と、
上記第3伝送線路の他端に入力端子が接続された第2入力回路とを用いた線路分岐方法であって、
上記分岐点において第1伝送線路の特性インピーダンスと、第2伝送線路及び第3伝送線路の合成特性インピーダンスとを整合させ、
上記第2伝送線路と第3伝送線路での信号遅延時間を合わせ、
上記第1入力回路の入力端子における入力容量と第2入力回路の入力端子における入力容量との比に対応して上記第2伝送線路の特性インピーダンスと第3伝送線路の特性インピーダンスの逆比を合わせ、上記両入力容量の容量値が異なることを特徴とする線路分岐方法。 - 請求項8において、
上記第2と第3伝送線路の他端には終端抵抗が設けられず、第1と第2の入力回路の入力端子における上記入力容量が容量性負荷として存在することを特徴とする線路分岐方法。 - 請求項9において、
上記送信すべき出力信号は、クロック信号であることを特徴とする線路分岐方法。 - 請求項9において、
上記出力端子の出力インピーダンスは上記第1線路の特性インピーダンスと整合されることを特徴とする線路分岐方法。 - 請求項9において、
上記第1入力回路の入力端子における上記入力容量か上記第2入力回路の入力端子における上記入力容量のどちらか一方の上記入力容量が外づけの容量素子を含んでいることを特徴とする線路分岐方法。
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