JP2001187552A - 映像位置関係補正装置、該映像位置関係補正装置を備えた操舵支援装置、及び映像位置関係補正方法 - Google Patents
映像位置関係補正装置、該映像位置関係補正装置を備えた操舵支援装置、及び映像位置関係補正方法Info
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Abstract
Dカメラを基準通りに車両に取り付けるための調整作業
を行うことなく、実映像と仮想映像との位置関係を適正
に補正することができる映像位置関係装置を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 CCDカメラ21によって撮影された実
目標43の座標データと、予め決められた実目標の位置
から理論的に算出された仮想目標45の座標データと
が、スーパーインポーズ回路29に送られ、モニタ画面
35に実目標43及び仮想目標45が重畳表示される。
利用者は、実目標及び仮想目標が一致するようにコント
ローラ33を操作する。かかる操作量は補正量としてス
ーパーインポーズ回路に送られ、実目標と仮想目標との
位置関係、すなわち、実映像と仮想映像との位置関係が
適正に補正される。
Description
像の相対位置関係を補正する映像位置関係補正装置、該
映像位置関係補正装置を備えた操舵支援装置、及び映像
位置関係補正方法に関するものである。
動させるに際して、運転者が車両の死角により目標とす
る場所が見えなくなった場合にもハンドル操作が行える
よう、モニタに車両の後方映像及び操舵支援ガイドを写
し出すようにした操舵支援装置が提案されている。かか
る装置は、車両後方の実映像を撮影するCCDカメラ
と、このCCDカメラのとらえた映像を写し出すモニタ
と、タイヤ操舵角に係る情報等を検出するセンサと、こ
のセンサからの情報に応じて運転者に適切な操舵情報を
提供すべく仮想映像としての操舵支援ガイドを提供する
回路と、これら車両後方映像と操舵支援ガイドとをモニ
タ画面上に重畳表示させる回路とを備えている。
エリアセンサとが含まれるが、レンズの光軸とCCDエ
リアセンサの中心とが合致した状態でCCDカメラが組
み立てられ、このCCDカメラが予め定められた基準の
取付位置及び取付角度で車両に取り付けられた正常な状
態では、図10の(a)に示されるように、モニタ画面
1上には、例えば車両後方映像に含まれる道路3及び車
両後部バンパ5と、操舵支援ガイド7とが適切な位置関
係で表示される。しかし、レンズの光軸とCCDエリア
センサの中心とが合致していない場合やCCDカメラが
車両に基準通りに適正に取り付けられない場合には、図
10の(b)に示されるように、モニタ画面1上で、車
両後方映像の中心9と操舵支援ガイド7を描画するため
のモニタ画面中心11とが一致しなくなり、道路3及び
車両後部バンパ5と操舵支援ガイド7とが適切な位置関
係からズレてしまうことがある。この場合には、操舵支
援ガイド7に従って車両を移動させても希望通り後退で
きなかったり駐車できないことがあり得る。そのため、
通常は、レンズの光軸がCCDエリアセンサの中心を通
るように光軸の調整すなわちCCDエリアセンサとレン
ズとの相対位置関係の調整が行われている。また、CC
Dカメラが車両に基準通りに適正に取り付けられるよう
に、車両ごとにCCDカメラの取付状態の調整が行われ
ている。
た光軸の調整は、レンズの組付け時にレンズの位置を物
理的に調整して行うようになっていた。そのため、光軸
の調整を高精度で行うことが困難であった。また、より
高い精度を得ようとすると、非常にコストがかかるとい
った問題があった。さらに、CCDカメラを基準通りに
車両に取り付けるための調整作業に多くの時間が費やさ
れている。また、CCDカメラを基準通りに高精度で車
両に取り付けるのは困難であり、CCDカメラの実際の
車両取付状態には基準に対してばらつきが発生してしま
うといった問題点があった。
る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、物理的な
光軸調整を行うことなく、またCCDカメラを基準通り
に車両に取り付けるための調整作業を行うことなく、実
映像と仮想映像との位置関係を適正に補正することがで
きる映像位置関係補正装置を提供することを目的とす
る。
め、本発明の映像位置関係補正装置は、カメラにより撮
影された実映像と仮想映像とをモニタ画面に重畳表示す
る装置に関し、前記カメラの被写領域に設けられ前記カ
メラに実目標を撮影させる実目標提供手段と、前記仮想
映像と同座標系に、前記実目標の座標から理論的に導出
される仮想目標を提供する仮想目標提供手段と、前記実
目標及び仮想目標のズレから前記実映像及び仮想映像の
相対位置関係を補正する補正手段とを備えたことを特徴
とする。
における、カメラにより撮影された前記実目標の座標を
算出し、車両に取り付けられたカメラの基準の位置およ
び角度を含む基準パラメータを予め記憶し、この基準パ
ラメータにより前記実目標から理論的に導出される前記
仮想目標の座標を算出し、この仮想目標の座標及び前記
実目標の座標のズレと基準パラメータとから、ニュート
ンラフソン法により、カメラの実際の位置および角度を
含む実取付パラメータを算出し、この実取付パラメータ
に基づいて前記実映像及び仮想映像の相対位置関係を補
正してもよい。前記補正手段は、前記実目標及び仮想目
標の一方をモニタ画面上で移動させて他方に重ね合わせ
るコントローラを備えていてもよく、あるいは、画像処
理により前記実目標及び仮想目標のズレを検出する画像
処理回路を備えていてもよい。
支援装置は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の映像
位置関係補正装置を備えたことを特徴とする。また、前
記実目標提供手段は、車両後部に取り付けられ且つ表面
に前記実目標を有する部材であってもよい。
関係補正方法は、カメラにより撮影された実映像と仮想
映像とをモニタ画面に重畳表示する装置に関し、前記カ
メラに実目標を撮影させ、前記仮想映像と同座標系に、
前記実目標の座標から理論的に導出される仮想目標を設
定し、前記実目標及び仮想目標のズレから前記実映像及
び仮想映像の相対位置関係を補正することを特徴とす
る。
装置を、車両の操舵支援装置における車両後方映像と操
舵支援ガイドとの映像位置関係を補正する場合に適用し
た、実施の形態について添付図面を基に説明する。
態1に係る映像位置関係補正装置の概要を説明するブロ
ック図である。CCDカメラ21は、レンズ23、CC
Dエリアセンサ25及び信号処理IC27を備えてい
る。信号処理IC27からの信号は、スーパーインポー
ズ回路29に入力されるようになっている。さらに、ス
ーパーインポーズ回路29には、理論描画回路31から
の信号及びコントローラ33からの補正信号も入力され
るようになっている。スーパーインポーズ回路29の信
号は、モニタ35に出力されるようになっている。ま
た、図2に示されるように、コントローラ33は筐体か
らなり、その前面には、上下左右方向の補正量を入力可
能な十字ボタン37が設けられている。
正装置の作用について説明する。まず、図3に示される
ように、車両39の後部には、実映像として車両後方映
像を撮影するためのCCDカメラ21が取り付けられて
いる。また、車両39の後部バンパ39aには、実目標
提供手段としてのテストチャート部材41の前端が取り
付けられる。これにより、テストチャート部材41は、
CCDカメラ21の被写領域A内に配置されることにな
る。そして、板状のテストチャート部材41の上面に
は、5つの十字状の実目標43が描かれている。実目標
43を含む実映像は、レンズ23を介してCCDエリア
センサ25により取り込まれる。CCDエリアセンサ2
5に取り込まれた実映像に関する信号は、信号処理IC
27に送られ、そこで実目標43の座標データとして処
置され、スーパーインポーズ回路29に出力される。一
方、スーパーインポーズ回路29には、仮想目標提供手
段としての理論描画回路31から、仮想目標45に関す
る信号が入力される。
標45の導出について説明する。テストチャート部材4
1上における実目標43の位置は予め決められており、
さらに、テストチャート部材41の車両に対する取り付
け態様も予め決められていることから、実目標43がC
CDカメラ21で撮影された際、モニタ画面上における
実目標43の座標も予め理論的に算出することができ
る。理論描画回路31は、このように理論的に求めた座
標を仮想目標45の座標データとしてスーパーインポー
ズ回路29に出力する。
CCDカメラ21から出力された実目標43の座標デー
タと、理論描画回路31から出力された仮想目標45の
座標データとにより、実目標43及び仮想目標45をそ
れぞれ実線及び点線で描画してモニタ画面35上に重畳
表示する。このとき、レンズ23の光軸とCCDエリア
センサ25の中心とが適切に合致している場合には、実
際に撮影された実目標43の位置と、実目標43の設定
位置に対応して理論的に求められた仮想目標45の位置
とは、モニタ画面35上で重なる。しかし、レンズ23
の光軸とCCDエリアセンサ25の中心とが合致してい
ない場合には、図1に示されるように、実際に撮影され
た実目標43の位置が本来の位置すなわち理論的に求め
られた仮想目標45の位置からズレてしまう。
エリアセンサ25の中心とが合致していないことが確認
された場合、利用者は、仮想目標45を実目標43に重
ねるような方向にコントローラ33の十字ボタン37を
操作する。利用者からコントローラ33の十字ボタン3
7を介して入力された補正量は、スーパーインポーズ回
路29に入力され、スーパーインポーズ回路29は、そ
の補正量に応じて理論描画による仮想目標45の位置を
補正してモニタ画面35上に表示しなおす。利用者は、
補正後の仮想目標45の位置と実目標43の位置とを比
較しながら、両者が完全に重なるまで更に補正が必要な
場合には、コントローラ33を操作する。
目標45の位置と実目標43の位置とが一致するように
補正が完了すると、スーパーインポーズ回路29におい
てかかる補正量がメモリされる。そして、スーパーイン
ポーズ回路29は、その後、理論描画回路31から出力
された仮想目標45と同座標系の仮想映像のデータ、例
えば、操舵支援ガイドの表示データ等に対しては上記と
同様な補正量による補正処理をする。これにより、レン
ズ23の光軸とCCDエリアセンサ25の中心とが合致
していない場合でも、レンズ23の光軸を物理的に調整
することなく、実映像と仮想映像との位置関係を適正に
補正することができ、すなわち、実映像としての車両後
方映像と、仮想映像としての操舵支援ガイドとの位置関
係を適正にすることができる。
態2に係る映像位置関係補正装置の概要を説明するブロ
ック図である。本実施の形態2に係る映像位置関係補正
装置は、上述した実施の形態1に係る映像位置関係補正
装置に対して、補正手段としてコントローラ33の代わ
りに画像処理回路53を備えた点が主に異なるものであ
る。
チャート部材41上に描かれた実目標43がCCDカメ
ラ51により撮影され、信号処理IC57で処理された
実目標43の座標データがスーパーインポーズ回路59
に入力される。さらに、スーパーインポーズ回路59に
は、理論描画回路31において理論的に求められた仮想
目標45に関する信号が入力される。
た実目標43の座標データと仮想目標45の座標データ
から実目標43及び仮想目標45をモニタ画面35上に
重畳表示する。そして、レンズ23の光軸とCCDエリ
アセンサ25の中心とが合致していないため、実目標4
3の位置と仮想目標45の位置とがズレている場合に
は、画像処理回路53が画像処理により上記ズレ量を検
出し、ズレ量がなくなるような補正量を算出してCCD
カメラ51内の信号処理IC57に送る。信号処理IC
57においては、その補正量に応じて実際に撮影した実
目標43の座標データを補正してスーパーインポーズ回
路59に出力し直す。これにより、レンズ23の光軸と
CCDエリアセンサ25の中心とが合致していないこと
に起因した実映像と仮想映像との位置関係のズレが補正
される。また、信号処理IC57においてはかかる補正
量がメモリされ、その後、撮影された実映像の座標デー
タ、例えば、道路や車両後部バンパ等の車両後方視界の
データに対して補正処理をする。これにより、レンズ2
3の光軸とCCDエリアセンサ25の中心とが合致して
いない場合でも、実映像としての車両後方映像と、仮想
映像としての操舵支援ガイドとの位置関係を適正にする
ことができる。
ントローラ33に入力された補正量はスーパーインポー
ズ回路29に送られていたが、本実施の形態3において
は、コントローラ33に入力された補正量は、例えばC
CDカメラのシリアルインターフェースを介して、CC
Dカメラに送られ、CCDカメラ内で映像データの補正
が行われる。かかる態様においても、実施の形態1と同
様に、実映像としての車両後方映像と、仮想映像として
の操舵支援ガイドとの位置関係を適正にすることができ
る。
像位置関係補正装置は、レンズの光軸とCCDセンサエ
リアの中心とが適切に合致しないだけでなく、CCDカ
メラが車両に基準通りに適正に取り付けられない場合に
実映像及び仮想映像の相対位置関係を補正するものであ
る。
補正装置を車両に取り付けた状態を説明する。図5に示
されるように、車両39の後部には、車両後方映像を撮
影するためのCCDカメラ21が取り付けられている。
CCDカメラ21には、レンズ23およびCCDエリア
センサ25を備えている。また、車両39の運転席前方
にはモニタ65が設けられている。
に取り付けられ、且つCCDカメラ21のレンズ23の
光軸77がCCDエリアセンサ25の中心と合致した理
想状態の場合を説明する。説明の便宜のため、車両のリ
ヤアクスル中心75から路面76に対して垂直に下ろし
た地面上の点を原点Oとし、車両39の後方に向かった
水平方向をy軸正方向、車両39の左方に向かった水平
方向をx軸正方向、車両39の上方に向かった垂直方向
をz軸正方向とした路面座標系を想定する。
た座標点PS(x,y,z)の基準取付位置に、伏せ角
ω、方向角γ、回転角θの基準取付角度で設置されてい
る。ここで、伏せ角ωはy軸方向から下に向いている角
度を表し、方向角γはxy平面に平行な面におけるy軸
負方向からの角度を表し、回転角θはCCDカメラ21
を光軸中心77周りにCCDカメラ21を回転させて取
り付けた角度を表す。また、レンズ23の光軸77に対
するCCDエリアセンサ25の中心のx軸正方向への位
置ずれ量をΔCx、y軸正方向への位置ずれ量をΔCy
とする。ここで、x,y,z、ω、γ、θ、ΔCx、Δ
Cyは、予め定められた値である場合も、基準取付パラ
メータとする。特に、CCDカメラ21のレンズ23の
光軸77とCCDエリアセンサ25の中心とは合致した
状態に位置調整されているとする。すなわち、レンズ2
3の光軸77に対するCCDエリアセンサ25の中心の
x軸正方向への位置ずれ量ΔCx、y軸正方向への位置
ずれ量ΔCyはともに0である。
Dカメラ21が車両39に取り付けられた場合には、基
準に対して取付誤差を含んで取り付けられ、且つCCD
カメラ21のレンズ23の光軸77とCCDエリアセン
サ25の中心とが合致しない状態になっている。この場
合、CCDカメラ21は、路面座標系で表された座標点
PC(x+Δx,y+Δy,z+Δz)の取付位置に、
伏せ角ω+Δω、方向角γ+Δγ、回転角θ+Δθの取
付角度で設置されている。また、CCDエリアセンサ2
5のx軸正方向への位置ずれ量はΔCx、y軸正方向へ
の位置ずれ量はΔCyとなっている。ここで、x+Δ
x,y+Δy,z+Δz、ω+Δω、γ+Δγ、θ+Δ
θ、ΔCx、ΔCyを実取付パラメータとする。
トチャート部材81が原点Oから予め決められた所定の
位置に置かれている。テストチャート部材81は、CC
Dカメラ21の被写領域A内に配置されることになる。
また、テストチャート部材81の上面には、4つの基準
点Q1、Q2,Q3,Q4を頂点とする長方形からなる
実目標83が描かれている。
置関係補正装置の概要を説明するブロック図である。C
CDカメラ21は、レンズ23、CCDエリアセンサ2
5及び信号処理IC27を備えている。信号処理IC2
7からの信号は、スーパーインポーズ回路69に入力さ
れるようになっている。さらに、スーパーインポーズ回
路69には、理論描画回路61からの信号も入力される
ようになっている。スーパーインポーズ回路69の信号
は、モニタ65に出力されるようになっている。モニタ
65には、位置変更のための十字状ボタン66a、決定
ボタン66bおよび計算ボタン66cを備えたタッチパ
ネル66が設けられている。さらに、モニタ65はコン
トローラ63に接続され、コントローラ63は、タッチ
パネル66を制御するとともに、理論描画回路61に接
続されている。コントローラ63、タッチパネル66及
び理論描画回路61は、補正手段を構成する。さらに、
理論描画回路61は、仮想目標提供手段をも構成してい
る。
正装置の作用について説明する。まず、実目標83を含
む実映像は、レンズ23を介してCCDエリアセンサ2
5により取り込まれる。CCDエリアセンサ25に取り
込まれた実映像に関する信号は、信号処理IC27に送
られ、仮想映像と同座標系である仮想座標系の実目標の
座標データとして処置され、スーパーインポーズ回路6
9に出力される。一方、スーパーインポーズ回路69に
は、理論描画回路61から、仮想目標点R1〜R4を含
む仮想目標85に関する信号が入力される。
標85の導出について説明する。テストチャート部材8
1上における基準点Q1〜Q4の位置は予め決められて
おり、さらに、テストチャート部材81の車両に対する
取り付け態様も予め決められていることから、基準点Q
1〜Q4に対応した理論的に導出される仮想目標85の
仮想目標点R1〜R4の座標は、基準取付パラメータを
基にした後述する算出方法により算出することができ
る。理論描画回路61は、このように理論的に求めた座
標を仮想目標の座標データとして、スーパーインポーズ
回路69に出力する。
CCDカメラ21から出力された実目標83の座標デー
タと、理論描画回路61から出力された仮想目標85の
座標データとにより、実目標83及び仮想目標85をそ
れぞれ実線及び点線で描画してモニタ画面65上に重畳
表示する。このとき、CCDカメラ21が基準通りに車
両に取り付けられ、且つCCDカメラ21のレンズ23
の光軸77がCCDエリアセンサ25の中心と合致して
いる場合には、実際に撮影された実目標83の基準点Q
1〜Q4のモニタ画面上の位置である映像基準点P1〜
P4の位置と、仮想目標点R1〜R4の位置とは、モニ
タ画面65上で重なる。しかし、CCDカメラ21が基
準に対して取付誤差を含んで取り付けられたり、CCD
カメラ21のレンズ23の光軸77とCCDエリアセン
サ25の中心とが合致しない状態になっている場合に
は、図7に示されるように、映像基準点Q1〜Q4の位
置が本来の位置すなわち理論的に求められた仮想目標点
R1〜R4の位置からズレてしまう。
66の十字ボタン66aを操作して、まず仮想目標点R
1を映像基準点P1に重ねるようにする。利用者の十字
ボタン66aにより入力された仮想目標点R1の移動量
は、コントローラ63に入力される。次に、仮想目標点
R1が基準点Q1に重なったところで利用者が決定ボタ
ン66bを押すと、決定ボタン66bの信号がコントロ
ーラ63に入力され、コントローラ63は、仮想目標点
R1の移動量を基に映像基準点のP1の座標を算出す
る。この操作を繰り返して仮想目標点R2〜R4を順に
移動すると、映像基準点P2〜P4の座標が算出され
る。次に、計算ボタンが押されると、コントローラ63
は映像基準点P1〜P4の映像座標データを理論描画回
路61に出力し、理論描画回路61では後述する算出方
法で実取付パラメータを算出する。さらに、コントロー
ラ63は実取付パラメータを基にして新たな仮想目標点
R1〜R4の座標を計算してこの新たな仮想目標点R1
〜R4をモニタ画面65上に表示しなおす。補正された
仮想目標点R1〜R4の位置と映像基準点P1〜P4の
位置とを比較しながら、更に補正が必要な場合には、再
度タッチパネル66を操作し、両者が完全に重なるよう
にする。
目標点R1〜R4の位置と基準点P1〜P4とが一致す
るように補正が完了すると、理論描画回路61は、仮想
目標と同座標系の仮想映像のデータ、例えば、操舵支援
ガイドの表示データ等を、実取付パラメータを基に作成
する。
メータを用いてモニタ画面65上に表示する仮想目標8
5の仮想目標点R1〜R4の座標を算出し、さらに、仮
想目標点R1〜R4、映像基準点P1〜P4の座標及び
基準取付パラメータから実取付パラメータを算出する方
法を説明する。一般的には、仮想目標と同座標系である
仮想座標系の映像基準点Pの座標値は、CCDカメラ2
1の取付位置の座標x,y,z、取付角度ω、γ、θ、
レンズ23の光軸77とCCDエリアセンサ25の中心
との位置ずれ量ΔCx、ΔCyをそれぞれ、x1〜x8
の8つのパラメータとし、基準点Qの路面座標系の座標
値をXQ,YQとして、関数 ξ=F(x1,x2,x3,x4,x5,x6,x7,
x8,XQ,YQ) で表される。映像基準点P1のx、y座標、P2のx、
y座標、P3のx、y座標およびP4のx、y座標は、
それぞれ順に、ξ1〜ξ8として、一般式ξn(但し、
nは、1から8までの整数)で表すことにする。例え
ば、映像基準点P1のx座標は、XQ,YQが基準点Q1
の座標値により定数で与えられるので、 ξ1=F1(x1,x2,x3,x4,x5,x6,x
7,x8) と表わせる。
ラ取付状態で撮影され、モニタ上に映し出された映像基
準点P1〜P4の座標について、P1のx、y座標、P
2のx、y座標、P3のx、y座標、P4のx、y座標
を、それぞれ順に、ξ1’〜ξ8’として、一般式ξ
n’(但し、nは、1から8までの整数)で表すことに
する。映像基準点P1〜P4のx座標及びy座標ξ1’
〜ξ8’は既にコントローラ63で算出されている。こ
こで、fn(x1,……,x8)=ξn−ξn’なる関
数を導入し、パラメータx1〜x8に実際のカメラ取付
状態である実取付パラメータの値が設定されれば、fn
(x1,……,x8)=0となる。すなわち、f1〜f
8がいずれもが0となるようにパラメータx1〜x8の
値を求めれば、この値が実取付パラメータの値となる。
て、ニュートンラフソン法を用いる。関数fnに関して
テーラー展開式を導入すると、 fn(x1+Δx1,…,x8+Δx8)=fn(x
1,…,x8)+dfn/dxn・Δxn=0 と近似できる。従って、 dfn/dxn・Δxn=−fn(x1,…,x8)=
−(ξn−ξn’)=−(Fn(x1,…,x8)−ξ
n’)=ξn’−Fn(x1,…,x8) また、dfn/dxn=dFn/dxnであり、 dFn/dxn・Δxn=ξn’−Fn(x1,……,x8) …(1) となる。
し、図5に示されるような理想取付状態の基準取付パラ
メータを初期値としてx1〜x8に代入し、dFn/d
xnおよびFnを計算する。ξn’は上述したように求
められているので、Δx1〜Δx8を算出できる。次
に、Δx1〜Δx8をx1〜x8にそれぞれ加えてx1
〜x8の値を補正して、(1)式に代入して、Δx1〜
Δx8を求める。これをΔx1〜Δx8がそれぞれ0あ
るいは0近傍の所定値になるまで繰り返すことによって
実取付パラメータx1〜x8を求めることができる。
され、理論描画回路61が実取付パラメータを基にして
新たな仮想目標点R1〜R4の座標を計算してこの新た
な仮想目標点R1〜R4をモニタ画面65上に表示しな
おす。また、実取付パラメータを基にして仮想目標85
と同座標系の仮想映像のデータ、例えば、操舵支援ガイ
ドの表示データが作成し直されることにより、実映像と
仮想映像との位置関係を適正に補正することができる。
これにより、レンズ23の光軸77とCCDエリアセン
サ25の中心とが合致せず、且つCCDカメラが車両に
基準通りに適正に取り付けられない場合でも、レンズ2
3の光軸77を物理的に調整することなく、またCCD
カメラを基準通りに車両に高精度で取り付けるための調
整作業を行うことなく、実映像と仮想映像との位置関係
を適正に補正することができる。すなわち、実映像とし
ての車両後方映像と、仮想映像としての操舵支援ガイド
との位置関係を適正にすることができる。
態5に係る映像位置関係補正装置の概要を説明するブロ
ック図である。本実施の形態5に係る映像位置関係補正
装置は、上述した実施の形態4に係る映像位置関係補正
装置に対して、補正手段としてコントローラ63の代わ
りに画像処理回路93を備えた点及びモニタ画面105
にはタッチパネルがない点が主に異なるものである。
に表示されている実目標83を画像処理して、映像基準
点P1〜P4の座標を算出し、理論描画回路61に出力
する。理論描画回路61は、上述したニュートンラフソ
ン法により実取付パラメータを算出して、実取付パラメ
ータを基にした仮想目標85の仮想目標点R1〜R4の
座標を計算し、スーパーインポーズ回路69を介して仮
想目標点R1〜R4がモニタ画面105上に表示され
る。
により、映像基準点P1〜P4の座標を算出し、実取付
パラメータを基にした仮想目標点R1〜R4が最初から
表示されるので、利用者がタッチパネルを操作して仮想
目標点R1〜R4を映像基準点P1〜P4に合わせる調
整作業が不要となり、製造コストが低減する。
態6に係る映像位置関係補正装置の概要を説明するブロ
ック図である。本実施の形態6に係る映像位置関係補正
装置は、上述した実施の形態4に係る映像位置関係補正
装置に対して、理論描画回路101及びコントローラ1
03が主に異なるものである。
算出した仮想目標点R1〜R4を頂点とする矩形の座標
データを基に、矩形の仮想目標95が表示される。ま
た、コントローラ103では、利用者が、モニタ上に設
けられた図示しない選択ボタンにより移動対象となる仮
想目標点R1〜R4のうち移動対象となる例えば、仮想
目標点R1を選択した後、十字ボタン66aを操作する
と、選択された仮想目標点R1が移動する。仮想目標点
R1が移動するたびに、この移動量がコントローラ10
3に入力される。コントローラ103は仮想目標点R1
の移動量を基に、仮想目標点R1の位置を映像基準点Q
1の位置と仮定して、映像基準点Q1の座標を算出する
とともに、この座標を理論描画回路101に出力する。
理論描画回路101では、この映像基準点Q1の座標を
基に、ニュートンラフソン法で実取付パラメータを算出
して、実取付パラメータを基にして新たな仮想目標点R
1〜R4を頂点とする矩形の仮想目標95をモニタ画面
65上に表示しなおす。選択ボタンにより移動対象とな
る仮想目標点を変えてこの操作を繰り返すごとに、モニ
タ画面65上に表示された仮想目標95の形状が変化す
る。
想目標95が表示されると、利用者は仮想目標95と実
目標83との形状を比較し、両者の頂点だけでなく辺の
合致度を見ることによって、適切な実取付パラメータが
算出されているかどうかを感覚的に判断することができ
る。また、モニタ画面65は1ドット単位の表示となる
ため、仮想目標95を実目標83に合わせて取得できる
実目標83の座標は、ドット単位の離散的なものであ
り、ドット間の中間にあたるような座標を取得すること
はできない。一方、モニタ画面65の実映像の鮮明度は
有限であり、特に遠方にある実目標83に仮想目標95
を合わせる場合は精度に限界がある。そのため、モニタ
画面65上に矩形の仮想目標95が表示されると、利用
者は仮想目標95の矩形の辺の傾き、対辺同士の平行度
及び対称性、あるいは、仮想目標95の辺に対して、実
目標83の辺の歪み度合いを見て、算出した実取付パラ
メータと実際のカメラ取付状態との相違を判断するのが
容易となる。
実施の形態に限定されるものではなく、以下のような改
変を施して実施することも可能である。まず、実目標提
供手段としてのテストチャート部材は、車両に対して予
め決められた座標位置にあるような態様ならば、必ずし
も車両に取り付けられあるいは路面に設置されていなく
てもよく、路面に描かれた白線であってもよい。また、
テストチャート部材上に設けられた実目標の数や形状に
ついても上記実施の形態に示されたものに限定されるも
のではない。さらに、実目標提供手段は、テストチャー
ト部材のように車両と別部材である必要はなく、例え
ば、カメラの被写領域に入っている車両の一部分を実目
標と見立てても良い。また、上記実施の形態1では操作
のためのコントローラ33及び十字ボタン37を使用
し、実施の形態4及び6ではタッチパネルを使用した
が、これらに限定されるものではなく、仮想目標点と映
像基準点を重ねるように操作可能な手段であればよい。
操作手順も上記に限定されるものではなく、本発明の主
旨を逸脱しない範囲で様々な手順で実施してもよい。
る仮想映像を補正し、実施の形態2ではCCDカメラで
撮影した実映像を補正していたが、これに限定されるも
のではなく、実施の形態1においてCCDカメラで撮影
した実映像を補正し、実施の形態2において理論描画に
よる仮想映像を補正する態様も可能である。
援装置における映像の補正に適用した場合について説明
したが、本発明の映像位置関係補正装置は、これに限ら
ず実映像と仮想映像とを重畳表示する他の装置における
映像補正に適用することが可能である。
付けられている場合は、レンズの光軸に対するCCDセ
ンサエリアの中心のズレ量に対してのみにニュートンラ
フソン法を適用してもよい。一方、レンズの光軸に対す
るCCDセンサエリアの中心のズレ量が既知の場合やズ
レ量がない場合は、CCDカメラの車両への取付位置、
取付角度の6つのパラメータに対してニュートンラフソ
ン法を適用してもよい。レンズの焦点距離、歪率、レン
ズの光軸に対するCCDセンサエリアの受光面の傾きの
ばらつき等の要因によって、実映像と仮想映像のズレを
生じる場合は、これらをパラメータに加え、ニュートン
ラフソン法を適用して、実際のレンズの焦点距離、歪
率、レンズの光軸に対するCCDセンサエリアの受光面
の傾きを算出してもよい。
〜R4を頂点とする矩形の仮想目標95を用いたが、そ
れに限らず、さらに追加の仮想目標点R5、R6… を
用いてもよい。この場合、実施の形態6と同様に追加の
仮想目標点R5、R6… が、相当する、追加の映像基
準点Q5、Q6… と重なるように、仮想目標点R1〜
R4の位置を移動させてもよいし、また、直接R5,R
6… を移動させて、Q5、Q6… との相違量を把握
してもよい。把握した相違量を基に、R1〜R4の移動
させるべき量を算出できる。こうすることにより、作業
者の調整作業が、{移動}→{合否判断}→{移動}→
{合否判断}の繰り返しが不要となり、作業時間の短縮
が図れるとともに高精度な補正が可能となる。さらに、
実施の形態6の映像位置関係補正装置に、実施の形態5
に用いられた画像処理回路を追加して、画像処理の結果
表示された矩形の仮想目標に対して、コントローラを操
作して仮想目標をさらに実目標に精度良く合わせるよう
にしてもよい。また、モニタの画面の1ドット単位の表
示であるため、仮想目標が4つの点の場合1ドット単位
以下の精度の座標を算出することができない。しかしな
がら、実施の形態6の映像位置関係補正装置のように、
仮想目標として4つの点だけでなく矩形形状を表示する
場合は、理論描画回路がモニタ画面の0.1ドット単位
にあたる座標を使って、矩形上にあるの個々の点の座標
データを定めてもよい。モニタ画面のドットよりも、精
度の高い座標データに基づいた矩形形状がモニタに表示
されると、矩形の辺の直線のズレ度合いにより、モニタ
画面上の実目標の座標をより精度良く取得することがで
きる。さらに、仮想目標は、実目標に対応する位置を表
示するだけでなく、例えばカメラのレンズの光軸が路面
とあたる位置を表示するものであってもよい。
映像位置関係補正装置によれば、レンズの光軸にズレが
存在していても、またCCDカメラが車両に基準通りに
適正に取り付けられていなくても、実映像と仮想映像と
の整合性を確保することができる。さらに、レンズの光
軸やCCDカメラの取付を物理的に調整するのではな
く、ソフトウェア面で補正を行うため、高精度且つ低コ
ストで映像位置関係の補正が可能であり、また、パター
ン認識などを用いた自動補正等の技術導入も容易に行え
る。また、2次元の距離表示やガイドラインの精度が向
上するため車載以外の計測関連分野への応用も可能とな
る。
よれば、カメラの実際の車両取付状態やレンズの光軸の
ズレを算出して仮想映像を補正するので、レンズの光軸
にズレが存在していても、またCCDカメラが車両に基
準通りに適正に取り付けられていなくても、実映像と仮
想映像との整合性を確保することができる。
よれば、レンズ等のカメラ側で補正するのではなく表示
制御部品側で映像位置関係の補正をすることができる。
また、利用者はモニタ画面上でズレの程度を確認しなが
ら補正することが可能となる。
よれば、画像処理により実映像と仮想映像との位置関係
の補正を自動的に行うことができる。
れば、車両後方映像と操舵支援ガイドとの位置関係が適
正となり、操舵支援精度が向上する。
れば、実目標を車両近傍に備えることから、カメラと目
標との誤差が低減され、調整精度の向上を図ることがで
きる。
よれば、レンズの光軸にズレが存在していても、またC
CDカメラが車両に基準通りに適正に取り付けられてい
なくても、物理的な調整を行わず高精度且つ低コストで
実映像と仮想映像との整合性を確保することができる。
正装置の概要を説明するブロック図である。
正装置のコントローラを示す図である。
が車両後部に取り付けられた状態を示す図である。
正装置の概要を説明するブロック図である。
正装置を車両に取り付けた状態を示す図であり、(a)
はその側面図であり、(b)はその平面図である。
正装置を車両に取り付けた状態を示す図であり、(a)
はその側面図であり、(b)はその平面図である。
正装置の概要を説明するブロック図である。
正装置の概要を説明するブロック図である。
正装置の概要を説明するブロック図である。
あって、(a)はレンズの光軸とCCDエリアセンサの
中心とが合致した正常な状態のものであり、(b)はレ
ンズの光軸とCCDエリアセンサの中心とがズレた状態
のものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 カメラにより撮影された実映像と仮想映
像とをモニタ画面に重畳表示する装置に関し、 前記カメラの被写領域に設けられ前記カメラに実目標を
撮影させる実目標提供手段と、 前記仮想映像と同座標系に、前記実目標の座標から理論
的に導出される仮想目標を提供する仮想目標提供手段
と、 前記実目標及び仮想目標のズレから前記実映像及び仮想
映像の相対位置関係を補正する補正手段とを備えたこと
を特徴とする映像位置関係補正装置。 - 【請求項2】 前記補正手段は、前記仮想映像と同座標
系における、カメラにより撮影された前記実目標の座標
を算出し、 車両に取り付けられたカメラの基準の位置および角度を
含む基準パラメータを予め記憶し、 この基準パラメータにより前記実目標から理論的に導出
される前記仮想目標の座標を算出し、 この仮想目標の座標及び前記実目標の座標のズレと基準
パラメータとから、ニュートンラフソン法により、カメ
ラの実際の位置および角度を含む実取付パラメータを算
出し、 この実取付パラメータに基づいて前記実映像及び仮想映
像の相対位置関係を補正することを特徴とする請求項1
に記載の映像位置関係補正装置。 - 【請求項3】 前記補正手段は、前記実目標及び仮想目
標の一方をモニタ画面上で移動させて他方に重ね合わせ
るコントローラを備えることを特徴とする請求項1ある
いは2に記載の映像位置関係補正装置。 - 【請求項4】 前記補正手段は、画像処理により前記実
目標及び仮想目標のズレを検出する画像処理回路を備え
ることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の映像位
置関係補正装置。 - 【請求項5】 前記実映像及び仮想映像がそれぞれ、車
両の後方映像及び操舵支援ガイドである、請求項1乃至
4の何れか1項に記載の映像位置関係補正装置を備えた
ことを特徴とする操舵支援装置。 - 【請求項6】 前記実目標提供手段は、車両後部に取り
付けられ且つ表面に前記実目標を有する部材であること
を特徴とする請求項5に記載の操舵支援装置。 - 【請求項7】 カメラにより撮影された実映像と仮想映
像とをモニタ画面に重畳表示する装置に関し、 前記カメラに実目標を撮影させ、 前記仮想映像と同座標系に、前記実目標の座標から理論
的に導出される仮想目標を設定し、 前記実目標及び仮想目標のズレから前記実映像及び仮想
映像の相対位置関係を補正する、ことを特徴とする映像
位置関係補正方法。
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