JP2001151823A - 共重合体およびその製造方法 - Google Patents

共重合体およびその製造方法

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JP2001151823A JP34003099A JP34003099A JP2001151823A JP 2001151823 A JP2001151823 A JP 2001151823A JP 34003099 A JP34003099 A JP 34003099A JP 34003099 A JP34003099 A JP 34003099A JP 2001151823 A JP2001151823 A JP 2001151823A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F212/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F212/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F212/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
    • C08F212/14Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring substituted by heteroatoms or groups containing heteroatoms
    • C08F212/22Oxygen

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤に対する溶解性が良好で不溶分の少ない
p−ビニルフェノール系共重合体、その前駆共重合体で
ある脂環式骨格を有する単量体とp−アセトキシスチレ
ンとを共重合させた共重合体、およびそれらの製造方法
を提供する。 【解決手段】 少なくとも脂環式骨格を有する単量体と
p−アセトキシスチレンを重合して得られる共重合体で
あって、共重合体中のp−アセトキシスチレンの共重合
組成分布が、共重合体全体のp−アセトキシスチレンの
平均共重合組成の−10〜+10モル%内であることを
特徴とする共重合体、およびこの共重合体を、アルカリ
により加水分解して得られる共重合体。また、少なくと
も脂環式骨格を有する単量体とp−アセトキシスチレン
が含まれる単量体成分と、重合開始剤と、溶剤からなる
混合溶液を、重合温度に加熱した溶剤中に滴下すること
を特徴とする共重合体の製造方法、およびこの製造方法
により得られた共重合体をアルカリにより加水分解する
ことを特徴とするp−ビニルフェノール系共重合体の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学増幅型レジスト
等として使用した場合に、溶剤に対する溶解性が良好で
不溶分の少ないp−ビニルフェノール系共重合体、その
前駆共重合体、およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】p−ビニルフェノール(別名:4−ヒド
ロキシスチレン)の単独重合体および共重合体は金属処
理組成物およびフォトレジストの製造といった多くの用
途に使用できる重合体である。しかし、p−ビニルフェ
ノールは不安定な化合物であり、重合用の原料として工
業的に適していない。p−ビニルフェノールの酢酸エス
テルであるp−アセトキシスチレンは安定なモノマーで
あり、容易に単独重合あるいは共重合することができ
る。重合後、フェノールエステル基を加水分解すると、
p−ビニルフェノール系重合体を製造することができ
る。
【0003】近年、集積回路の高集積化に伴ってサブミ
クロンのパターン形成が要求されている。そこで、脂環
式骨格を有する単量体とp−アセトキシスチレンとを共
重合させた二元系共重合体のフェノールエステル基を加
水分解して得られるp−ビニルフェノール系共重合体を
化学増幅型レジストとして用いることが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな組み合わせの二元系共重合体のフェノールエステル
基を加水分解して得られるp−ビニルフェノール系重合
体を化学増幅型レジスト等として使用すべく溶剤に溶解
させた場合、溶剤に対する溶解性が悪いために溶剤不溶
分が生じ、それが化学増幅型レジスト等の濾過工程にお
けるフィルター詰まり等の原因になっていた。
【0005】よって、本発明の課題は、溶剤に対する溶
解性が良好で不溶分の少ないp−ビニルフェノール系共
重合体、その前駆共重合体である脂環式骨格を有する単
量体とp−アセトキシスチレンとを共重合させた共重合
体、およびそれらの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、p−ビニルフェノール系共重合体の溶解性につ
いて鋭意検討した結果、脂環式骨格を有する単量体とp
−アセトキシスチレンを特定の方法で重合させて得られ
た前駆共重合体を加水分解して製造されたp−ビニルフ
ェノール系共重合体が化学増幅型レジスト等の溶剤に対
する溶解性が良好で、不溶分の少ない好適な共重合体と
なることを見出し本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、少なくとも脂環式骨
格を有する単量体とp−アセトキシスチレンを重合して
得られる共重合体であって、共重合体中のp−アセトキ
シスチレンの共重合組成分布が、共重合体全体のp−ア
セトキシスチレンの平均共重合組成の−10〜+10モ
ル%内であることを特徴とする共重合体、およびこの共
重合体を、アルカリにより加水分解して得られる共重合
体である。
【0008】また本発明は、少なくとも脂環式骨格を有
する単量体とp−アセトキシスチレンが含まれる単量体
成分と、重合開始剤と、溶剤からなる混合溶液を、重合
温度に加熱した溶剤中に滴下することを特徴とする共重
合体の製造方法、およびこの製造方法により得られた共
重合体をアルカリにより加水分解することを特徴とする
p−ビニルフェノール系共重合体の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する
が、脂環式骨格を有する単量体とp−アセトキシスチレ
ンを重合して得られる共重合体を便宜上「前駆共重合
体」と呼び、この共重合体をアルカリにより加水分解し
て得られる共重合体を便宜上「共重合体」と呼ぶことに
する。
【0010】本発明の前駆共重合体の製造方法として
は、あらかじめ、少なくとも脂環式骨格を有する単量体
とp−アセトキシスチレンが含まれる単量体成分、重合
開始剤を有機溶剤に溶解させた混合溶液を一定温度に保
持した有機溶剤中に滴下する方法が好ましい方法として
例示できる。
【0011】この前駆共重合体の製造方法に用いられる
脂環式骨格を有する単量体としては、特に限定されない
が、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、および、
これらの置換体からなる群から選ばれる少なくとも1種
以上が好ましい。具体的には、1−イソボニルメタクリ
レート、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマ
ンタン、シクロヘキシルメタクリレート、アダマンチル
メタクリレート、トリシクロデカニルメタクリレート、
ジシクロペンタジエニルメタクリレート等が挙げられ、
これらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0012】上記脂環式骨格を有する単量体は、単量体
成分全体に対して5〜50モル%の範囲で用いられるこ
とが好ましく、より好ましくは15〜35モル%の範囲
である。脂環式骨格を有する単量体が5モル%未満で
は、得られる前駆共重合体のフェノールエステル基を加
水分解して得られるp−ビニルフェノール系共重合体を
化学増幅型レジストに使用した場合の感度と解像度が不
十分になることがあり、50モル%を超えるとp−アセ
トキシスチレンの仕込量が著しく減ってしまうので好ま
しくない。
【0013】前駆共重合体の製造方法に用いられるp−
アセトキシスチレンは、単量体成分全体に対して、50
〜95モル%の範囲で用いられることが好ましく、より
好ましくは、65〜85モル%の範囲である。p−アセ
トキシスチレンが50モル%未満では、得られる前駆共
重合体のフェノールエステル基を加水分解して得られる
p−ビニルフェノール系共重合体を化学増幅型レジスト
等として使用する場合のドライエッチング耐性が不十分
となり、95モル%を超えると、脂環式骨格を有する単
量体の仕込量が著しく減ってしまうので好ましくない。
【0014】また、前駆共重合体の製造方法に用いられ
る単量体成分としては、上記脂環式骨格を有する単量体
とp−アセトキシスチレン以外に、これらと共重合可能
なビニル系単量体を用いてもよい。
【0015】このようなビニル系単量体としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
の芳香族アルケニル化合物;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト等のメタクリル酸エステル;メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸
エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸;アク
リルアミド、塩化ビニル、エチレン等が挙げられる。こ
れらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0016】得られる前駆共重合体のフェノールエステ
ル基を加水分解して得られるp−ビニルフェノール系共
重合体を化学増幅型レジストに使用する場合は、上記ビ
ニル系単量体は、レジストの感度、解像度、ドライエッ
チング耐性を損なわない範囲で用いることが好ましく、
通常これは単量体成分全体に対して20モル%以下であ
る。
【0017】前駆共重合体の製造方法において、単量体
成分等を溶解する溶剤および被滴下溶剤は、単量体成
分、重合開始剤、および、得られる前駆共重合体のいず
れも溶解できる溶剤であればよい。このような溶剤とし
ては、例えば、イソプロピルアルコール、ブチルアルコ
ール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチ
ル、酢酸イソブチル等のエーテル類;エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;1,4−ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げら
れる。
【0018】前駆共重合体の製造方法で用いられる重合
開始剤は、熱により効率的にラジカルを発生するもので
あればよい。このような重合開始剤としては、例えば、
アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、
過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物等が挙げられる。
【0019】前駆共重合体の製造方法における重合温度
は、用いる溶剤の沸点、用いる重合開始剤の分解温度等
によって決定され、特に限定されないが、重合温度が低
すぎると反応時間が長くなり、生産性が低下するので好
ましくなく、重合温度が高すぎると反応の制御が難しく
なるので好ましくない。重合温度の好適な範囲は、例え
ば、50〜150℃の範囲とされる。
【0020】本発明の前駆共重合体の製造方法における
滴下速度は、特に限定されるものではない。また、滴下
時間も特に限定されないが、通常6時間以上であり、さ
らに滴下終了後2時間程度その温度を保持し、重合を完
結させることが好ましい。
【0021】このようにして製造された前駆共重合体溶
液は、適当な溶液粘度に調製された後、メタノール、水
等の多量の貧溶媒中に滴下して析出させる。その後、そ
の析出物を濾別、十分に乾燥する。この工程は、再沈と
呼ばれ、場合により不要となることもあるが、重合溶液
中に残存する未反応の単量体、あるいは、重合開始剤等
を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物
がそのまま残存していると、前駆共重合体のフェノール
エステル基を加水分解して得られるp−ビニルフェノー
ル系共重合体を化学増幅型レジスト等として使用する場
合には、特定波長の透過率に悪影響を及ぼす可能性があ
るため、できれば取り除いた方が好ましい。
【0022】前駆共重合体の重量平均分子量は、特に限
定されないが、前駆共重合体のフェノールエステル基を
加水分解して得られるp−ビニルフェノール系共重合体
を化学増幅型レジスト等として使用する場合は、1,0
00〜100,000の範囲が好ましい。重量平均分子
量は、大きいほどドライエッチング耐性に優れ、小さく
なるほど感度、解像度が向上する。
【0023】前駆共重合体中のp−アセトキシスチレン
の平均共重合組成は、特に限定されないが、50〜95
モル%の範囲が好ましく、より好ましくは65〜85モ
ル%の範囲である。p−アセトキシスチレンの平均共重
合組成がこの範囲内にあると、前駆共重合体のフェノー
ルエステル基を加水分解して得られるp−ビニルフェノ
ール系共重合体を化学増幅型レジスト等として使用する
場合にドライエッチング耐性と、感度、解像度とのバラ
ンスが良好になる。
【0024】前駆共重合体中のp−アセトキシスチレン
の平均共重合組成の数値は、共重合体の1H−NMRを
測定し、得られる特定の1Hシグナル強度の比率から平
均共重合組成を計算することにより求められる。1H−
NMR測定によって得られる平均共重合組成は、共重合
体製造時に仕込んだ単量体の割合とほぼ一致する。
【0025】また、前駆共重合体中のp−アセトキシス
チレンの共重合組成分布は、その平均共重合組成の−1
0〜+10モル%内であることが好ましい。前駆共重合
体中のp−アセトキシスチレンの共重合組成分布が、そ
の平均共重合組成の−10〜+10モル%の範囲を超え
て拡がると、前駆共重合体のフェノールエステル基を加
水分解して得られるp−ビニルフェノール系共重合体を
化学増幅型レジスト等に使用する場合に、溶剤に対する
溶解性が悪くなり、不溶分が増加する場合がある。
【0026】前駆共重合体中のp−アセトキシスチレン
の共重合組成分布は、各共重合体鎖ごとのp−アセトキ
シスチレンの共重合組成が、上記1H−NMR測定によ
って得られる平均共重合組成からどれだけばらついてい
るかを示すものである。
【0027】前駆共重合体中のp−アセトキシスチレン
の共重合組成分布の測定方法は、前駆共重合体のクロロ
ホルム溶液をゲル・パーミエイション・クロマトグラフ
ィー(GPC)にて10個のフラクションに分割し、各
フラクションについて1H−NMRの測定を行い、各フ
ラクションにおけるp−アセトキシスチレンの共重合組
成を求める方法を用いる。
【0028】各共重合体鎖ごとのp−アセトキシスチレ
ンの共重合組成が、その平均共重合組成からばらついて
しまうのは、脂環式骨格を有する単量体とp−アセトキ
シスチレンのように、極性が大きく異なり、かつ、一方
が大きな環状骨格を有する単量体を共重合させる場合、
それぞれの単量体の重合反応性が大きく異なるからであ
る。すなわち、両者はランダムに共重合しにくく、特に
バッチ重合においては、重合の初期と後期で(即ち、重
合率によって)得られる共重合体鎖において単量体の共
重合組成が大きく偏ったものが生成することが原因であ
る。
【0029】また、p−アセトキシスチレンの共重合組
成分布が広い前駆共重合体を加水分解して得られたp−
ビニルフェノール系共重合体の溶解性が悪くなる理由は
次のように推定される。すなわち、p−ビニルフェノー
ル系共重合体を溶解する化学増幅型レジスト用等の溶剤
は、単量体の平均組成比に合わせて選択されるが、p−
アセトキシスチレンの共重合組成分布が広い前駆共重合
体を加水分解して得られたp−ビニルフェノール系共重
合体は、前駆共重合体と同様にp−ビニルフェノールの
共重合組成分布が広く、共重合組成が大きく偏った共重
合体を含むため、溶剤に対する溶解性が悪くなると推定
される。
【0030】本発明のp−ビニルフェノール系共重合体
は、上記前駆共重合体をアルカリにより加水分解するこ
とにより得られる。このような加水分解の方法として
は、乾燥した前駆共重合体の粉体をアルカリと接触さ
せ、フェノールエステル基を加水分解してp−ビニルフ
ェノールとしたものを濾別、乾燥する方法が例示でき
る。
【0031】加水分解に用いるアルカリとしては、例え
ば、ジメチルアミノピリジン、テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム等が挙げられ、特にジメチルアミノピリジン、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイドが好ましい。
【0032】このようにして得られた本発明のp−ビニ
ルフェノール系共重合体を化学増幅型レジスト用樹脂等
として使用するには、これを化学増幅型レジスト用等の
溶剤に溶解させる。この溶剤は、目的に応じて任意に選
択されるが、本発明のような脂環式骨格とp−ビニルフ
ェノール骨格を有する共重合体は、それらの極性が大き
く異なるため、溶剤の選択が非常に難しく、また、溶剤
の選択は樹脂の溶解性以外の理由、たとえば、塗膜の均
一性、外観、あるいは安全性等から制約を受ける。
【0033】これらの条件を満たす化学増幅型レジスト
用等の溶剤としては、例えば、乳酸エチル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキ
サン、ジグライム等が挙げられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。ここで「部」は、特に断りがない限り、「重量
部」を意味する。
【0035】また、共重合体の物性の測定は、以下の方
法を用いて行った。 ・重量平均分子量 ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GP
C)により、ポリメタクリル酸メチル換算で求めた。溶
剤には、クロロホルムを使用した。
【0036】・p−アセトキシスチレンの平均共重合組
成(モル%)1 H−NMRの測定により求めた。溶剤には、重クロロ
ホルムを使用した。
【0037】・p−アセトキシスチレンの共重合組成分
布 共重合体をクロロホルムに溶解し、この溶液をGPCに
て10個のフラクションに分取し、各フラクションにつ
いて1H−NMRの測定を行い、共重合体中のp−アセ
トキシスチレンの共重合組成を求めた。最もp−アセト
キシスチレンの共重合組成が高かったものを最大組成
(モル%)とし、最もp−アセトキシスチレンの共重合
組成が低かったものを最小組成(モル%)とした。
【0038】・溶解性 乳酸エチル、およびプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートそれぞれ7部に共重合体1部を添加
し、室温で2時間撹拌し、溶液の状態を観察した。判定
は、不溶分がなく、溶液が透明なものを○、不溶分があ
り、溶液が不透明なものを×とした。
【0039】(実施例1)窒素導入口、攪拌機、コンデ
ンサーおよび温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下
で、1,4−ジオキサン20.0部を入れ、攪拌しなが
ら湯浴の温度を80℃に上げた。1−イソボニルメタク
リレート11.1部、p−アセトキシスチレン18.0
部、1,4−ジオキサン62.5部、アゾビスイソブチ
ロニトリル1.9部を混合した単量体溶液を一定速度で
6時間かけて、フラスコ中に滴下し、その後、80℃の
温度を2時間保持した。次いで、得られた反応溶液を
1,4−ジオキサンで約2倍に希釈し、約10倍量のメ
タノール中に撹拌しながら滴下し沈殿を得た。得られた
沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥して前駆
共重合体Aを得た。得られた前駆共重合体Aの各物性を
表1に示す。
【0040】ついで、得られた前駆共重合体Aを10
部、ジメチルアミノピリジン1部、メタノール100部
を窒素導入口、攪拌機、コンデンサーおよび温度計を備
えたフラスコに入れ、窒素雰囲気下で、スラリーを70
℃で15時間攪拌する。得られた反応溶液を1000部
の水中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物の沈殿を得
た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間
乾燥しp−ビニルフェノール系共重合体Aを得た。得ら
れたp−ビニルフェノール系共重合体Aの溶解性を表2
に示す。
【0041】(実施例2)単量体、およびその仕込量を
表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に合成
を行い、前駆共重合体Bを経てp−ビニルフェノール系
共重合体Bを得た。前駆共重合体Bの各物性を表1に、
p−ビニルフェノール系共重合体Bの溶解性を表2に示
す。
【0042】(比較例1)窒素導入口、攪拌機、コンデ
ンサーおよび温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下
で、1−イソボニルメタクリレート11.1部、p−ア
セトキシスチレン18.0部、1,4−ジオキサン8
2.5部、アゾビスイソブチロニトリル3.8部を全量
入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げ、その温
度で8時間重合させた。次いで、得られた反応溶液を
1,4−ジオキサンで約2倍に希釈し、約10倍量のメ
タノール中に撹拌しながら滴下し共重合体の沈殿を得
た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間
乾燥して前駆共重合体Cを得た。得られた前駆共重合体
Cの各物性を表1に示す。
【0043】ついで、得られた前駆共重合体10部、ジ
メチルアミノピリジン1部、メタノール100部を窒素
導入口、攪拌機、コンデンサーおよび温度計を備えたフ
ラスコに入れ、窒素雰囲気下で、スラリーを70℃で1
5時間攪拌する。得られた反応溶液を1000部の水中
に攪拌しながら滴下し、白色の析出物の沈殿を得た。得
られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥し
p−ビニルフェノール系共重合体Cを得た。得られたp
−ビニルフェノール系共重合体Cの溶解性を表2に示
す。
【0044】(比較例2)単量体、およびその仕込量
を、表1に示すように変更した以外は、比較例1と同様
に合成を行い、前駆共重合体Dを経てp−ビニルフェノ
ール系共重合体Dを得た。前駆共重合体Dの各物性を表
1に、p−ビニルフェノール系共重合体Dの溶解性を表
2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】これらの結果より、実施例の製造方法によ
り得られたp−ビニルフェノール系共重合体は、化学増
幅型レジスト用等の溶剤に対する溶解性が良好で、不溶
分がないことがわかった。また、これらの前駆共重合体
において、p−アセトキシスチレンの共重合組成分布
は、p−アセトキシスチレンの平均共重合組成の−10
〜+10モル%の範囲内にあることがわかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の共重合体の製造方法によれば、
溶剤に対する溶解性が良好で不溶分の少ないp−ビニル
フェノール系共重合体、およびその前駆共重合体が得ら
れる。特に、p−アセトキシスチレンの共重合組成分布
がその平均共重合組成の−10〜+10モル%以内であ
る共重合体は、p−ビニルフェノール系共重合体の前駆
共重合体として優れており、このような前駆共重合体を
アルカリで加水分解して得られたp−ビニルフェノール
系共重合体は、溶剤に対する溶解性が良好で不溶分がな
い。そのため、このようなp−ビニルフェノール系共重
合体を化学増幅型レジスト等に用いることで、濾過工程
におけるフィルター詰まりを防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 AA07 BA02 BB01 BB02 BB09 BB15 HA03 HB06 HB14 4J100 AB07Q AL08P BA03H BA15Q BC04P BC07P BC09P BC12P BC37P CA04 FA03 FA19 HA08 HB39 HC42 HC63 JA38

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも脂環式骨格を有する単量体と
    p−アセトキシスチレンを重合して得られる共重合体で
    あって、 共重合体中のp−アセトキシスチレンの共重合組成分布
    が、共重合体全体のp−アセトキシスチレンの平均共重
    合組成の−10〜+10モル%内であることを特徴とす
    る共重合体。
  2. 【請求項2】 脂環式骨格を有する単量体が、シクロヘ
    キシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)ア
    クリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリ
    シクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタ
    ジエニル(メタ)アクリレートおよびこれらの置換体か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを
    特徴とする請求項1記載の共重合体。
  3. 【請求項3】 少なくとも脂環式骨格を有する単量体と
    p−アセトキシスチレンが含まれる単量体成分と、重合
    開始剤と、溶剤からなる混合溶液を、重合温度に加熱し
    た溶剤中に滴下することを特徴とする共重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の共重合体の製造方法によ
    る請求項1または2記載の共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の共重合体をアル
    カリにより加水分解して得られるp−ビニルフェノール
    系共重合体。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の共重合体の製造方法によ
    り得られた共重合体をアルカリにより加水分解すること
    を特徴とするp−ビニルフェノール系共重合体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の共重合体の製造方法によ
    り得られた共重合体をアルカリにより加水分解すること
    を特徴とする請求項5記載のp−ビニルフェノール系共
    重合体の製造方法。
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