JP4417751B2 - 重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、塗料、接着剤、粘着剤、インキ用レジン、半導体レジスト、光学材料等の分野で有用な重合体に関する。また、本発明は、この重合体を使用した組成物に関する。また、本発明は、この重合体組成物を使用した反射防止膜に関する。また、本発明は、この重合体組成物を使用した反射防止膜の被覆材料に関する。また、本発明は、この重合体を使用した微細なパターン製造方法に関する。
塗料、接着剤、粘着剤、インキ用レジン、半導体レジスト、光学材料等の分野では、溶剤への溶解性、透明性、および耐熱性を併せ持つ樹脂が求められている。
特許文献1には脂環構造を有する酸分解性基を有する繰り返し単位、脂環ラクトン構造を有する繰り返し単位及びシアノ基含有環式炭化水素基を有する繰り返し単位を含有する樹脂が記載されている。
しかしながら、この樹脂を用いたレジストは半導体レジストのリソグラフィプロセスにおいて、レジストと基板上の反射防止膜との密着性の高さが問題となる場合があった。さらに、レジストパターンの微細化への要求があった。
特開2003−122007号公報
本発明は、溶剤への溶解性、および耐熱性に優れた重合体およびその組成物を提供することを目的とする。また、半導体レジストのパターン製造時において、反射防止膜とレジストとの密着性を調整するために有用な重合体およびその組成物を提供することを目的とする。
また、この重合体組成物を用いた反射防止膜、および反射防止膜の被覆材料を提供することを目的とする。また、この重合体を使用した微細なパターン製造方法を提供することを目的とする。
下記式(1)で表される構成単位と、下記式(2−1)および下記式(2−2)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位と、下記式(6)で表される構成単位とを含み、重合体中の該式(1)で表される構成単位の比率が25モル%以上7モル%以下であり、該式(2−1)又は式(2−2)で表される構成単位の比率が25モル%以上7モル%以下であり、該式(6)で表される構成単位の比率が1モル%以上0モル%以下であり、質量平均分子量が1,000以上100,000以下である重合体である。
Figure 0004417751
Figure 0004417751
式(1)中、R は水素原子またはメチル基を表す。式(2−1)中、R 21 は水素原子またはメチル基を表す。
式(2−2)中、R 22 は水素原子またはメチル基を表す。
式(6)中、R 61 は水素原子またはメチル基を表す。
本発明の重合体は、前記式(1)で表されるシアノ基含有橋かけ環式炭化水素基を有する構成単位と、前記式(2)で表される橋かけ環式炭化水素基を有する構成単位を含有することにより、有機溶剤への溶解性が良好で、耐熱性、およびにも優れる。
また、本発明の重合体を、基板に反射防止膜を塗布する際に添加して、または、反射防止膜とレジストパターンの中間層の構成樹脂として用いて、反射防止膜とレジストパターンの密着性を好適に調整することが可能である。
また、本発明の重合体を含む溶液をレジストパターンに塗布する工程と、
前記溶液を前記レジストパターン上で不溶化する工程と、
溶媒可溶部を溶媒で除去する工程とを順次行うことにより、元のレジストパターンをさらに微細化できる(これらの工程をまとめてオーバーコート工程ともいう)。さらに、前記工程において生成したレジストパターン上の不溶性の塗膜により、エッチング耐性を向上させることができる。
本発明の重合体について説明する。
本発明の重合体は、前記式(1)で表される構成単位と、前記式(2−1)および前記式(2−2)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位とを含有する。重合体がこれらの構成単位を含むことで、溶解性、耐熱性が良好となる。また、これらの構成単位は炭素−炭素二重結合を持たないため、ArFエキシマレーザーリソグラフィに用いる場合は、入射光(波長:193nm)において透明性が高い。
また、本発明の重合体は酸で分解する結合を含まないため、反射防止膜を塗布する際に添加して、または反射防止膜とレジストパターンの中間層として用いた場合、露光、露光後ベーク、および現像の各工程を経た後でも形態を保持でき、密着性調整の機能を維持できる。また、酸で分解する結合を含まないため、オーバーコート工程に用いた場合、不溶化が好適に進行する。
前記式(1)で表される構成単位について説明する。
式(1)中のR1としては、耐熱性の点から、メチル基が好ましい。
前記式(1)で表される構成単位を重合体に導入するためには、下記式(3)で表される単量体を共重合すればよい。式(3)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0004417751
前記式(3)で表される単量体として、具体的には、下記式(4−1)〜(4−4)で表される単量体が挙げられる。下記式(4−1)〜(4−4)で表される単量体には、幾何異性体や光学異性体が存在するが、特に限定されるものではない。
Figure 0004417751
このような上記式(3)で表されるシアノ基含有(メタ)アクリル酸エステル誘導体は、例えば、下記の工程(I)にて製造することができる。
Figure 0004417751
式(3)の単量体の原料であるアクリロニトリル、シクロペンタジエン、2−メトキシブタジエン、(メタ)アクリル酸およびその誘導体などは公知の方法で製造することができ、また、市販品を使用することもできる。
アクリロニトリルとシクロペンタジエンあるいは2−メトキシブタジエンとの環化付加反応は、公知の方法にて容易に進行するが、必要に応じてルイス酸などの触媒を使用し、無溶媒またはメタノールなどの溶媒中で行うことが好ましい。
アクリル酸あるいはメタクリル酸の不飽和結合への付加反応は、好ましくは酸触媒を使用し、無溶媒またはトルエンなどの溶媒中で、過剰のアクリル酸あるいはメタクリル酸を使用して行うことが好ましい。この付加反応において使用される酸触媒は特に限定されないが、塩酸、硫酸、硝酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられる。酸触媒としては、中でも、反応速度の点から、硫酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸が好ましく、トリフルオロメタンスルホン酸がより好ましい。
前記式(2−1)および(2−2)で表される構成単位について説明する。
式(2−1)中のR21としては、耐熱性の点から、メチル基が好ましい。
式(2−2)中のR22としては、耐熱性の点から、メチル基が好ましい。
前記式(2−1)で表される構成単位を重合体に導入するためには、下記式(5−1)で表される単量体を共重合すればよい。式(5−1)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0004417751
前記式(5−1)で表される単量体には、幾何異性体や光学異性体が存在するが、特に限定されるものではない。
前記式(2−2)で表される構成単位を重合体に導入するためには、下記式(5−2)で表される単量体を共重合すればよい。式(5−2)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0004417751
前記式(5−2)で表される単量体には、幾何異性体や光学異性体が存在するが、特に限定されるものではない。
本発明の重合体中の前記式(1)で表される構成単位の比率は、有機溶剤への溶解性の点から、25モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましい。また、本発明の重合体中の前記式(1)で表される構成単位の比率は、耐熱性の点から、75モル%以下が好ましく、70モル%以下がより好ましい。
本発明の重合体中の前記式(2−1)または(2−2)で表される構成単位の比率は、耐熱性の点から、25モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましい。また、本発明の重合体中の前記式(2−1)または(2−2)で表される構成単位の比率は、有機溶剤への溶解性の点から、75モル%以下が好ましく、70モル%以下がより好ましい。
上記の構成単位に加え、耐熱性が向上する点で、前記式(6)で表される構成単位を含むと好ましい。前記式(6)で表される構成単位を重合体中に導入するためには(メタ)アクリル酸を共重合すればよい。
アルカリ可溶性官能基および架橋性官能基は一つの構成単位に同時に含まれる必要はなく、それぞれ別の構成単位に含まれていてもよい。なお、(メタ)アクリル酸とはメタクリル酸とアクリル酸をさす総称である。
耐熱性の点から前記式(6)で表される構成単位の比率は1モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましい。有機溶剤への溶解性の点から、70モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましい。
本発明の重合体の製造方法について説明する。
本発明の重合体は、通常、重合開始剤の存在下で、前記式(3)で表される単量体と、前記式(5)で表される単量体とを含む単量体組成物を共重合して得られる。このような重合開始剤を使用する重合では、まず重合開始剤のラジカル体が生じ、このラジカル体を起点として単量体の連鎖重合が進行する。
本発明の重合体の製造に用いられる重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物などが挙げられる。また、重合時の安全性等を考慮すると、用いる重合開始剤としては、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
本発明の重合体を製造する際には、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤を使用することにより、低分子量の重合体を製造する場合に重合開始剤の使用量を少なくすることができ、また、得られる重合体の分子量分布を小さくすることができる。分子量分布が狭くなることは、高分子量の重合体の生成が少なくなることに起因しており、有機溶剤への溶解性がさらに向上するため好ましい。
好適な連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、1−チオグリセロール、メルカプト酢酸、メルカプト酢酸メチルなどが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、共重合体の収率を高くさせる点から、共重合に使用する単量体全量に対して0.3モル%以上が好ましく、共重合体の分子量分布を狭くさせる点から、共重合に使用する単量体全量に対して30モル%以下が好ましい。さらに、重合開始剤の使用量は、共重合に使用する単量体全量に対して0.1モル%以上がより好ましく、1モル%以上が特に好ましい。
連鎖移動剤の使用量は、特に限定されないが、共重合体の分子量分布を狭くさせる点から、共重合に使用する単量体全量に対して0モル%以上が好ましく、共重合体をレジスト組成物として使用する際の感度および解像度や金属表面などへの密着性などのレジスト性能を低下させない点から、共重合に使用する単量体全量に対して30モル%以下が好ましい。また、本発明のレジスト用重合体を製造する際の連鎖移動剤の使用量は、共重合に使用する単量体全量に対して5モル%以下がより好ましく、2モル%以下が特に好ましい。
本発明のレジスト用重合体の質量平均分子量は特に限定されないが、ドライエッチング耐性およびレジスト形状の点から、1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましく、4,000以上であることが特に好ましい。また、本発明のレジスト用重合体の質量平均分子量は、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、100,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることが特に好ましい。
本発明の重合体を製造する方法は特に限定されないが、一般に溶液重合で行われ、単量体を重合容器中に滴下する滴下重合と呼ばれる重合方法が好ましい。中でも、組成分布および/または分子量分布の狭い重合体が簡便に得られる点から、重合することにより目的とする重合体の構成単位となる単量体(単量体のみであっても、単量体を有機溶剤に溶解させた溶液であってもよい)を重合容器中に滴下しながら重合を行う滴下重合と呼ばれる重合方法により本発明の重合体を製造することが好ましい。
滴下重合法においては、例えば、有機溶剤をあらかじめ重合容器に仕込み、所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤を有機溶剤に溶解させた単量体溶液を、重合容器内の有機溶剤中に滴下する。単量体は有機溶剤に溶解させずに滴下してもよく、その場合、重合開始剤と必要に応じて連鎖移動剤とを単量体に溶解させた溶液を有機溶剤中に滴下する。また、有機溶剤をあらかじめ重合容器内に仕込まずに単量体を重合容器中に滴下してもよい。
また、単量体、重合開始剤、連鎖移動剤はそれぞれ単独または任意の組み合わせで滴下することができる。
滴下重合法における重合温度は特に限定されないが、通常、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
滴下重合法において用いられる有機溶剤としては、用いる単量体、重合開始剤および得られる重合体、さらに連鎖移動剤を使用する場合はその連鎖移動剤のいずれをも溶解できる溶剤が好ましい。このような有機溶媒としては、例えば、1,4−ジオキサン、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン(以下「THF」とも言う。)、メチルエチルケトン(以下「MEK」とも言う。)、メチルイソブチルケトン(以下「MIBK」とも言う。)、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」とも言う。)、乳酸エチルなどが挙げられる。
有機溶剤中に滴下する単量体溶液の単量体濃度は特に限定されないが、5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、重合容器に仕込む有機溶剤の量は特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、共重合に使用する単量体全量に対して30〜700質量%の範囲内で使用する。
溶液重合等の方法によって製造された重合体溶液は、必要に応じて、1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、乳酸エチル等の良溶媒で適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、水等の多量の貧溶媒中に滴下して重合体を析出させる。この工程は一般に再沈殿と呼ばれ、重合溶液中に残存する未反応の単量体や重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存していると耐熱性に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ取り除くことが好ましい。再沈殿工程は、場合により不要となることもある。その後、その析出物を濾別し、十分に乾燥して本発明の重合体を得る。また、濾別した後、乾燥せずに湿粉のまま使用することもできる。
また、製造された重合体溶液はそのまま、または適当な溶剤で希釈して重合体組成物として使うこともできる。その際、保存安定剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
次に、本発明の重合体組成物について説明する。
本発明の重合体組成物は、上記のような本発明の重合体を溶剤に溶解したものである。本発明の重合体は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。なお、溶液重合等によって得られた重合体溶液から重合体を分離することなく、この重合体溶液をそのまま重合体組成物に使用すること、または、この重合体溶液を適当な溶剤で希釈して、若しくは濃縮して重合体組成物に使用することもできる。
本発明の重合体組成物において、本発明の重合体を溶解させる溶剤は目的に応じて任意に選択されるが、溶剤の選択は重合体の溶解性以外の理由、例えば、塗膜の均一性、外観あるいは安全性などからも制約を受けることがある。
溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖もしくは分岐鎖ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等のアルコール類;1,4−ジオキサン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶剤は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
溶剤の含有量は、通常、重合体(本発明の重合体)100質量部に対して200質量部以上であり、300質量部以上であることがより好ましい。また、溶剤の含有量は、通常、重合体(本発明の重合体)100質量部に対して5000質量部以下であり、2000質量部以下であることがより好ましい。
本発明の重合体組成物には、必要に応じて、界面活性剤、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を配合することもできる。これらの添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これらの添加剤の配合量は特に限定されず、適宜決めればよい。
次に、本発明の重合体および重合体組成物(以下、重合体等という)の用途について説明する。
本発明の重合体等は、塗料、接着剤、粘着剤、インキ用レジン、レジスト、光学材料等に使用できる。
本発明の重合体等は、半導体レジストのリソグラフィープロセスの前工程において、基板に反射防止膜を塗布する際に添加することによって反射防止膜とレジストの密着性を好適に調整することができる。
同様の用途に関し、本発明の重合体等は、反射防止膜とレジストの中間層の構成樹脂として用いて、反射防止膜とレジストの密着性を好適に調整することができる。この場合は、反射防止膜上に本発明の重合体等の溶液を塗布して用いる。この用途では、本発明の重合体等は、現像液に不溶である方がレジストパターン形状の点で好ましい。そのため、この用途に本発明の重合体等を用いる場合は前記式(6)で表される構成単位を含まないほうが好ましい。
また、本発明の重合体を含む溶液は、レジストパターン上に塗布し、その塗膜を該レジストパターン上で加熱して不溶化し、前記塗膜の溶媒可溶部を溶媒で除去することにより、元のレジストパターンをさらに微細化できる。なお、ここで、溶媒とは現像液を指すこともある。さらに、前記の不溶性の塗膜により、エッチング耐性を向上させることができる。
なお、この用途で用いる場合は重合体がアルカリ可溶性官能基および架橋性官能基を持つことが必要である。アルカリ溶解性が良好である点から、前記式(6)で表される構成単位を含むことが好ましい。
この現象は以下のように進行すると推測される。
<1>本発明の重合体を含むレジストパターン上の塗膜は、加熱されることによりレジストパターンとの界面で架橋反応等により化学結合が生成する。<2>架橋反応は界面から塗膜表面へ徐々に進行して行く。<3>反応部分は溶剤または現像液に不溶化し、可溶部分のみが除去される。<4>残った不溶部分により、元のレジストパターンよりも間隙が狭くなり、パターンが微細化する。
この用途に用いる場合、重合体中に占める前記式(6)で表される構成単位の比率は、アルカリへの溶解性の点から5%以上が好ましく、10%以上が更に好ましい。有機溶剤への溶解性の点から50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
また、本発明の重合体等は保護膜として使用してもよい。
本発明の保護膜は、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板等の表面に、本発明の重合体組成物をスピンコート、バーコート、ディッピング等により塗付する。そして、この重合体組成物が塗布された被加工基板は、加熱処理等で乾燥し、基板上に保護膜を形成する。形成された保護膜は耐熱性、透明性、および塗膜均一性に優れる。
本発明の保護膜は、先に塗料、接着剤、粘着剤、インキ、レジスト、液晶などの塗膜が形成されている被加工基板上に形成してもよいし、本発明の保護膜が形成された被加工基板上に塗料、接着剤、粘着剤、インキ、レジスト、液晶などの塗膜を形成してもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。
また、以下のようにして製造した重合体の物性等を測定した。
<重合体の質量平均分子量>
約20mgの重合体を5mLのテトラヒドロフランに溶解し、0.5μmメンブランフィルターで濾過して試料溶液を調製し、この試料溶液を東ソー製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。この測定は、分離カラムは昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶剤はテトラヒドロフラン、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mLで、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用して測定した。
<重合体の平均共重合組成比(モル%)>
1H−NMRの測定により求めた。この測定は、日本電子(株)製、GSX−400型FT−NMR(商品名)を用いて、約5質量%の重合体試料の重水素化クロロホルム、重水素化アセトンあるいは重水素化ジメチルスルホキシドの溶液を直径5mmφの試験管に入れ、測定温度40℃、観測周波数400MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。
<重合体の有機溶剤への溶解性>
透明試験容器へ、重合体1.35部とPGMEA7.65部とを加えた。次に、20℃に保持された水槽内に、PEGMEAと重合体との混合物が入った透明試験容器を浸漬させ、超音波を与えながら溶解させ、完全に溶解するまでの時間を測定した。
有機溶媒を乳酸エチル(以下、「EL」とも言う。)とした場合の溶解性も、上記と同様の操作で測定した。
表中の記号の意味は、重合体が完全に溶解するまでの時間が、
○:30分未満であった、
△:30分以上2時間未満であった、
×:2時間以上、または不溶であった、
である。
<重合体の耐熱性>
リガク社製示差走査熱量計(商品名)を用いて、重合体のガラス転移温度を測定した。測定条件は、試料量を5mg、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分とした。
なお、前記のガラス転移温度が高いほど、重合体の耐熱性に優れることを意味する。

<実施例1>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素
雰囲気下で、PGMEAを35.8部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。前記式(3)で表される2−または3−シアノ−5−ノルボルニルメタクリレート(以下、CNNMAと言う。)13.9部、前記式(5)で表されるトリシクロデカニルメタクリレート(以下、TCDMAと言う。)29.0部、PGMEA64.5部、n−オクチルメルカプタン0.14部および2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと言う。)1.32部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。次いで、得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(重合体A−1)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた重合体A−1の各物性を測定した結果を表1に示した。
<実施例2>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素
雰囲気下で、PGMEAを35.4部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。CNNMA20.5部、TCDMA22.0部、PGMEA63.8部およびAIBN1.32部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−2を得た。得られた重合体A−2の各物性を測定した結果を表1に示した。
<実施例3>
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、CNNMA24.2部、TCDMA18.0部、PGMEA98.5部、n−オクチルメルカプタン0.88部およびAIBN2.62部を全量入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げ、その温度で7時間重合させた。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−3を得た。得られた重合体A−3の各物性を測定した結果を表1に示した。
<実施例4>
使用する単量体をCNNMA12.3部、TCDMA13.2部、メタクリル酸(以下MAAという)6.9部とした以外は、実施例1と同様の操作で、重合体A−4を得た。得られた重合体A−4の各物性を測定した結果を表1に示した。
<実施例5>
使用する単量体を2−シアノ−5−ノルボルニルアクリレートおよび2−または3−シアノ−5−ノルボルニルアクリレートとの混合物(以下、CNNAと言う。)19.1部、トリシクロデカニルアクリレート(以下、TCDAと言う。)20.6部とした以外は、実施例1と同様の操作で、重合体A−4を得た。得られた重合体A−4の各物性を測定した結果を表1に示した。
<実施例6>
使用する単量体をCNNA15.3部、TCDMA13.2部、MAA5.2部とした以外は、実施例1と同様の操作で、重合体A−4を得た。得られた重合体A−4の各物性を測定した結果を表1に示した。
<比較例1>
使用する単量体をTCDMA44.0部とした以外は、実施例1と同様の操作で、重合体B−1を得た。得られた重合体B−1の各物性を測定した結果を表1に示した。
Figure 0004417751
本発明の重合体(実施例1〜6)は、有機溶剤への溶解性が良好で、耐熱性にも優れていた。
一方、比較例1の重合体は、有機溶剤への溶解性が不良であった。


Claims (1)

  1. 下記式(1)で表される構成単位と、下記式(2−1)および下記式(2−2)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位と、下記式(6)で表される構成単位とを含み、重合体中の該式(1)で表される構成単位の比率が25モル%以上7モル%以下であり、該式(2−1)又は式(2−2)で表される構成単位の比率が25モル%以上7モル%以下であり、該式(6)で表される構成単位の比率が1モル%以上0モル%以下であり、質量平均分子量が1,000以上100,000以下である重合体。
    Figure 0004417751
    Figure 0004417751
    (式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。式(2−1)中、R21は水素原子またはメチル基を表す。式(2−2)中、R22は水素原子またはメチル基を表す。式(6)中、R61は水素原子またはメチル基を表す。)
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