JP2001114039A - 電源制御装置,電源装置異常検出装置および車両用ブレーキシステム - Google Patents

電源制御装置,電源装置異常検出装置および車両用ブレーキシステム

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JP2001114039A JP29527499A JP29527499A JP2001114039A JP 2001114039 A JP2001114039 A JP 2001114039A JP 29527499 A JP29527499 A JP 29527499A JP 29527499 A JP29527499 A JP 29527499A JP 2001114039 A JP2001114039 A JP 2001114039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流供給線の異常に対応可能な電源制御装
置,電流供給線の異常を検出する電源装置異常検出装
置,両者の可能な車両用ブレーキシステムを提供する。 【解決手段】 電気ブレーキシステムのブレーキEC
U,電動モータ等を含む制御装置26に、オルタネータ
38,主バッテリ40を含む主電源装置30、補助バッ
テリ32を主電流供給線34、補助電流供給線36によ
り接続し、電源装置ECU46にオルタネータ38,主
電源装置30の各電圧,制御装置26への主電源装置3
0の入力電圧の一部を主電源モニタ信号として入力す
る。主電源モニタ信号の入力があれば主電源装置30,
主電流供給線34は共に正常であり、主電源装置30か
らの電圧入力はあるが、主電源モニタ信号の入力がな
く、電圧不印加信号が発生していれば主電流供給線34
が断線等の異常であり、補助バッテリ32のリレーを閉
じて制御装置26に接続し、電流を供給させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源制御装置,電
源装置異常検出装置および車両用ブレーキシステムに関
するものであり、特に、電圧異常に対する処理に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電源装置から供給される電流により作動
する電気作動装置は、電流が供給されなくなれば作動不
能となる。そのため、例えば、特開平10─76925
号公報に記載の車両用ブレーキシステムにおいては、電
源装置が2つ設けられ、2つの電源装置の一方から電流
が供給されなくなっても、ブレーキシステムが作動不能
とならないようにされている。このブレーキシステムに
おいては、4つの車輪が2組に分けられ、各組の車輪の
ブレーキを制御する2つのブレーキ制御ユニット、2つ
のブレーキ制御ユニットに制御のための値を供給する中
央制御ユニットおよび2つの電源装置が設けられてい
る。2つのブレーキ制御ユニットはそれぞれ、異なる電
源装置に接続されている。また、中央制御ユニットは2
つのコンピュータを有し、それらコンピュータがそれぞ
れ異なる電源装置に接続されている。そのため、2つの
電源装置の一方から電流が供給されなくなっても、2つ
のブレーキ制御ユニットのうち、他方の電源装置に接続
されたブレーキ制御ユニットおよび中央制御ユニットの
2つのコンピュータのうち、他方の電源装置に接続され
たコンピュータは作動可能であり、それらの作動により
必要な制動力が確保される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】しかしながら、このように電源装置が2つ設けられ
ても、電流の供給により作動する装置自体には、それぞ
れ電源装置が1つずつ接続されているのみであるため、
電流が供給されなくなれば、その装置は作動することが
できない。本発明は、以上の事情を背景とし、複数の電
源装置のうち、現に電流を供給している電源装置の電流
供給不良時に別の電源装置が電流を供給することが可能
な電源制御装置、電流供給不良の原因がわかる電源装置
異常検出装置および、それら電源制御装置や電源装置異
常検出装置を備えた車両用ブレーキシステムを提供する
ことを課題としてなされたものであり、本発明によっ
て、下記各態様の電源制御装置,電源装置異常検出装置
および車両用ブレーキシステムが得られる。各態様は請
求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に
応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これ
は、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、
本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが
以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべき
ではない。また、一つの項に複数の事項が記載されてい
る場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければ
ならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用
することも可能なのである。
【0004】(1)複数の電源装置から供給される電流
により作動する電気作動装置に設けられ、それら複数の
電源装置からの電流供給を制御する電源制御装置であっ
て、前記電気作動装置に複数の電源装置の一つである現
電源装置から電圧が印加されるべき状態において現実に
電気作動装置に印加されている電圧が設定値未満である
場合に、現電源装置を前記複数の電源装置のうちの別の
電源装置に変更する現電源装置変更部を備える電源制御
装置(請求項1)。「電圧が印加されるべき状態」は、
例えば、現電源装置から電気作動装置への電流の供給
が、電流供給許容・遮断手段である電源スイッチの開閉
によって許容,遮断される場合には、電源スイッチが閉
じられた状態であり、電源スイッチが設けられず、現電
源装置から電気作動装置への電流の供給が常時許容され
るのであれば、電気作動装置は常時電圧が印加されるべ
き状態にあることとなる。電気作動装置が正常に作動す
るためには、電気作動装置に実際に電流が流れている状
態においても設定値以上の電圧が印加されていることが
必要であるが、例えば、電流供給線の断線,電源装置と
電気作動装置との少なくとも一方からの外れや電源装置
そのものに異常が生ずれば設定値未満となる。電流供給
線に異常が生ずれば、印加電圧は0になり、これは印加
電圧が設定値未満である場合の特殊な場合である。印加
電圧が設定値未満になれば、現電源装置が別の電源装置
に変更され、電圧低下の原因如何にかかわらず、電気作
動装置への十分な電圧印加が保証され、信頼性の高い電
源制御装置が得られる。なお、別の電源装置は、現電源
装置の変更まで、電気作動装置から遮断されており、満
充電状態で電気作動装置に接続されることが望ましい。 (2)前記複数の電源装置が前記電気作動装置に電流を
供給すべき順序が予め定められており、前記電源装置変
更部がその順序に従って現電源装置の変更を行うもので
ある (1)項に記載の電源制御装置。複数の電源装置に、
電流供給順序を予め定めておけば、現電源装置の変更制
御が単純になるが、現電源装置の変更は、予め定められ
た規則に従って行ってもよい。予め定められた規則と
は、例えば、余裕度の高い電源装置から現電源装置とす
ることである。余裕度は、例えば、電圧や、電源装置が
供給し得る最大電流量に対する現電源装置変更時におい
て追加供給可能な電流量の比あるいは追加供給可能な電
流量自体の大きさで表される。例えば、1つの電源装置
が複数の電流供給対象装置に電流を供給し、現電源装置
を変更するとき、現電源装置が電流を供給している装置
とは別の装置に電流を供給している場合、更に電流を供
給する装置を増やす余力の大きい電源装置を現電源装置
とするのである。 (3)前記複数の電源装置の少なくとも1つの電流供給
線にその電流供給線を接続,遮断する電源スイッチが設
けられており、前記電源装置変更部がその電源スイッチ
を開閉することにより前記現電源装置の変更を行うもの
である (1)項または (2)項に記載の電源制御装置。複数
の電源装置のすべての電流供給線に電源スイッチが設け
られている場合には、それらの電源スイッチを選択的に
閉じることにより電源装置を変更し得ることは明らかで
あるが、全部の電流供給線に電源スイッチが設けられる
ことは不可欠ではない。例えば、一部の電流供給線に電
源スイッチが設けられていなくても、その電源スイッチ
が設けられていない電流供給線に対応する電源装置が、
電気作動装置に現実に電圧を印加する状態では、電流供
給線に電源スイッチが設けられた電源装置が、電源スイ
ッチが開かれることにより電気作動装置に対して遮断さ
れることによって、電源スイッチが設けられていない電
源装置が現電源装置とされるようにすることができる。
電源スイッチが設けられていない電源装置が電流を供給
し得ない状態になれば、電流供給線に電源スイッチが設
けられた電源装置が、電源スイッチが閉じられることに
より電気作動装置に接続され、現電源装置とされる。そ
の場合、電源スイッチが設けられていない電源装置が実
質的に電気作動装置から遮断されたに等しい状態となれ
ばよいのである。電源スイッチが設けられていない電源
装置の電圧が、電源スイッチが閉じられた電源装置の電
圧より低ければ、前者からは電気作動装置に電流が供給
されないのであるが、例えば、電源スイッチが設けられ
ていない電流供給線にダイオード等の逆流防止手段を設
けることにより、後者から前者への電流の逆流を防止す
ることが望ましい。 (4)前記複数の電源装置の各々の電流供給線にその電
流供給線を接続,遮断する電源スイッチが設けられてお
り、前記電源装置変更部がそれら電源スイッチの1つま
たは複数個を選択的に閉状態にすることにより前記現電
源装置の変更を行うものである (1)項または (2)項に記
載の電源制御装置。 (5)複数の電源装置から供給される電流により作動す
る電気作動装置に設けられ、それら複数の電源装置から
の電流供給を制御する電源制御装置であって、前記電気
作動装置が前記複数の電源装置のうちの一つである現電
源装置から電圧が印加されるべき状態において、現電源
装置からその電気作動装置に現実に電圧が印加されてい
るか否かを検出する電圧印加検出部と、その電圧印加検
出部が電圧印加を検出しない場合に前記複数の電源装置
のうちの現電源装置以外の電源装置をその電気作動装置
に電流を供給する状態とする電源装置制御部とを含む電
源制御装置(請求項2)。電流供給線の異常、例えば断
線したり、両端のいずれかあるいは中間における接続が
外れたりすれば、電気作動装置に電圧が印加されなくな
る。この電流供給線の異常が電圧印加検出部により検出
され、現電源装置以外の電源装置が電気作動装置に電流
を供給する状態とされることにより、電気作動装置の作
動が保証される。 (6)前記電圧印加検出部が、前記現電源装置から前記
電気作動装置に現実に電圧が印加されていない場合には
電圧不印加信号を発生する不印加信号発生部を有し、前
記電源装置制御部が、その電圧不印加信号に応じて、前
記現電源装置以外の電源装置を前記電気作動装置に電流
を供給する状態とする不印加信号対応制御部を有する
(5)項に記載の電源制御装置。発明の実施の形態におい
て説明するように、電圧印加検出部そのものが不印加信
号発生部として機能するようにしてもよく、あるいは、
電圧印加検出部と不印加信号発生部とを別に設け、電圧
印加検出部により電圧印加が検出されない場合に、不印
加信号発生部が電圧不印加信号を発生するようにしても
よい。 (7)前記電圧印加検出部が、前記現電源装置から前記
電気作動装置に現実に電圧が印加されていない場合には
電圧不印加信号を発生する不印加信号発生部を有し、前
記電源装置制御部がその電圧不印加信号に応じて電源装
置の変更を行う不印加信号対応変更部を有する (5)項に
記載の電源制御装置。例えば、複数の電源装置の電流供
給線の各々について電源スイッチが設けられていれば、
不印加信号対応変更部を、それら複数の電源スイッチを
適宜開閉することにより電源装置の切換えを行う不印加
信号対応切換部とすることができる。 (8)前記電気作動装置が、車両のブレーキシステムの
構成要素である (1)項ないし (7)項のいずれか1つに記
載の電源制御装置。 (9)電源装置と、その電源装置から電流供給線を経て
供給される電流により作動する電気作動装置とを含む電
気システムに設けられ、前記電源装置の異常を検出する
電源装置異常検出装置であって、前記電流供給線と並列
に前記電源装置に接続され、電源装置の電圧を検出する
電源電圧検出部と、前記電気作動装置に設けられ、その
電気作動装置に前記電源装置から現実に電圧が印加され
ているか否かを検出する電圧印加検出部と、前記電源電
圧検出部が検出した前記電源装置の電圧が正常であり、
かつ、電圧印加検出部が電圧の印加を検出しない場合に
は、前記電流供給線に異常発生したと判定する判定部と
を含む電源装置異常検出装置(請求項3)。電気作動装
置に電源装置から電圧が印加されるべき状態において、
電源装置の電圧は正常であるが、電気作動装置に現実に
電圧が印加されていなければ、電流供給線の外れ,断線
等の異常であり、電源電圧検出部および電圧印加検出部
の各検出に基づいて判定部により電流供給線の異常が発
生したと判定される。 (10)複数の電源装置と、それら複数の電源装置から
各電流供給線を経て供給される電流により作動する電気
作動装置とを含む電気システムに設けられ、前記電源装
置の異常を検出する電源装置異常検出装置であって、前
記複数の電源装置の少なくとも1つにその電源装置に対
応する前記電流供給線と並列に接続され、その電源装置
の電圧を検出する少なくとも1つの電源電圧検出部と、
前記電気作動装置に前記複数の電流供給線のうち少なく
とも前記電源電圧検出部が設けられた電流供給線に対応
して設けられ、電気作動装置に前記複数の電源装置のう
ち前記電源電圧検出部に対応する電源装置から現実に電
圧が印加されているか否かを検出する少なくとも1つの
電圧印加検出部と、前記少なくとも1つの電源電圧検出
部の検出電圧と前記少なくとも1つの電圧印加検出部の
検出結果との組合わせに基づいて、それら電源電圧検出
部および電圧印加検出部に対応する電源装置および電流
供給線の異常を判定する判定部とを含む電源装置異常検
出装置(請求項4)。電源電圧検出部により検出された
電源装置の電圧が異常、例えば、電気作動装置の作動に
不足しているのであれば電源装置の異常であり、電源装
置の電圧は正常であるのに、電圧印加検出部が電圧の印
加を検出しなければ、電流供給線の異常である。電源電
圧検出部と電圧印加検出部との少なくとも一方が複数設
けられる場合には、それらの検出結果の組合わせに基づ
いて、例えば、複数の電源装置と電流供給線とのいずれ
が異常であるかがわかる。本項の発明は、電源電圧検出
部および電圧印加検出部が共に複数設けられる場合に特
に有効である。 (11)複数の電源装置と、それら複数の電源装置から
各電流供給線を経て供給される電流により作動する電気
作動装置とを含む電気システムに設けられ、前記電源装
置の異常を検出する電源装置異常検出装置であって、前
記複数の電源装置の各々に前記電流供給線の各々と並列
に接続され、各電源装置の電圧を検出する複数の電源電
圧検出部と、前記電気作動装置に前記複数の電流供給線
に対応して設けられ、電気作動装置に前記電源装置の各
々から現実に電圧が印加されているか否かを検出する複
数の電圧印加検出部と、前記複数の電源電圧検出部の検
出電圧と前記複数の電圧印加検出部の検出結果との組合
わせに基づいて前記複数の電源装置および電流供給線の
異常を判定する判定部とを含む電源装置異常検出装置。
(9)項ないし(11)項に記載の各特徴は、 (1)項ないし
(8)項に記載の電源制御装置に採用可能であり、 (1)項
ないし (8)項に記載の各特徴は、 (9)項ないし(11)項に
記載の電源装置異常検出装置に採用可能である。 (12)前記電気作動装置が、車両のブレーキシステム
の構成要素である (9)項ないし(11)項のいずれか1つに
記載の電源装置異常検出装置。 (13)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
車両の車輪の回転を抑制するブレーキと、前記ブレーキ
操作部材の操作量に基づいて前記ブレーキの作動力を制
御する制御装置と、その制御装置にそれぞれの電流供給
線により接続された複数の電源装置と、前記制御装置が
前記複数の電源装置のうちの一つである現電源装置から
電圧が印加されるべき状態において、現電源装置からそ
の制御装置に現実に電圧が印加されているか否かを検出
する電圧印加検出装置と、その電圧印加検出装置が電圧
印加を検出しない場合に、前記複数の電源装置のうちの
現電源装置以外の電源装置をその制御装置に電流を供給
する状態とする電源装置制御装置とを含む車両用ブレー
キシステム(請求項5)。ブレーキ操作部材は、例え
ば、運転者の足により踏込操作されるブレーキペダルと
され、あるいは手により操作される操作レバーとされ
る。ブレーキ操作部材の操作量は、例えば、操作力ある
いは操作ストロークである。ブレーキには、例えば、発
明の実施の形態の項において説明するように、電動モー
タ等の電動アクチュエータにより作動させられて車輪の
回転を抑制する電動ブレーキあるいは液圧により作動さ
せられて車輪の回転を抑制する液圧ブレーキがあり、制
御装置は、ブレーキの態様や制御の態様に応じた態様と
される。電源装置制御装置には、前記複数の電源装置の
うちの少なくとも2つから電流が供給されるようにする
ことが望ましい。電流供給線の異常が生ずれば、制御装
置に電圧が印加されなくなる。この電流供給線の異常が
電圧印加検出装置により検出され、現電源装置以外の電
源装置が制御装置に電流を供給する状態とされることに
より、制動力が確保される。 (14)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
車両の車輪の回転を抑制するブレーキと、前記ブレーキ
操作部材の操作量に基づいて前記ブレーキの作動力を制
御する制御装置と、その制御装置にそれぞれの電流供給
線により接続された複数の電源装置と、それら複数の電
源装置の少なくとも1つに前記電流供給線の1つと並列
に接続され、その電源装置の電圧を検出する少なくとも
1つの電源電圧検出装置と、前記制御装置に設けられ、
その制御装置に前記複数の電源装置のうちの前記少なく
とも1つから現実に電圧が印加されているか否かを検出
する少なくとも1つの電圧印加検出装置と、前記少なく
とも1つの電源電圧検出部の検出電圧と前記少なくとも
1つの電圧印加検出部の検出結果との組合わせに基づい
て、それら電源電圧検出部および電圧印加検出部に対応
する電源装置および電流供給線の異常を判定する判定部
とを含む車両用ブレーキシステム。本項は、例えば、(1
0)項に記載の電源装置異常検出装置の電源電圧検出部を
電源電圧検出装置と読み替え、電気作動装置を制御装置
と読み替え、電圧印加検出部を電圧印加検出装置と読み
替えて(10)項と同様に説明される。 (15)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、
車両の車輪の回転を抑制するブレーキと、前記ブレーキ
操作部材の操作量に基づいて前記ブレーキの作動力を制
御する制御装置と、その制御装置にそれぞれの電流供給
線により接続された複数の電源装置と、前記複数の電源
装置の各々に前記電流供給線の各々と並列に接続され、
各電源装置の電圧を検出する複数の電源電圧検出装置
と、前記制御装置に設けられ、その制御装置に前記複数
の電源装置の各々から現実に電圧が印加されているか否
かを検出する複数の電圧印加検出装置と、それら電源電
圧検出装置および電圧印加検出装置の検出結果に基づい
て、前記複数の電源装置のうちで現に前記制御装置に電
流を供給すべき現電源装置を選択する現電源選択装置と
を含む車両用ブレーキシステム。現電源選択装置には、
前記複数の電源装置のうちの少なくとも2つから電流が
供給されるようにすることが望ましい。 (16)前記複数の電源装置が、主電源装置と、その主
電源装置よりは電流供給能力が低い補助電源装置とを含
み、補助電源装置は、車両が安全に走行するために前記
制御装置に対して予め定められた最低限作動を保証する
電流供給能力を有する(13)ないし(15)項のいずれか1つ
に記載の車両用ブレーキシステム。最低限作動は、例え
ば、車両を下限減速度以上の減速度で減速し得る作動で
あり、例えば、車両用ブレーキシステムにおいて車輪が
2系統に分けられて制動が行われる場合、2系統のうち
の一方について制動を行い、車両全体について0.25
G以上の減速度を得る作動とされる。 (17)前記複数の電源装置が第1電源装置と第2電源
装置とを含み、かつ、当該車両用ブレーキシステムが、
第1電源装置から第2電源装置に連続的に電流を供給し
て第2電源装置を満充電状態に保つトリクル充電装置
と、そのトリクル充電装置を不充電状態にし、前記第2
電源装置の電圧に基づいて、第2電源装置の異常を検出
する第2電源装置異常検出装置とを含む(13)項ないし(1
6)項のいずれか一つに記載の車両用ブレーキシステム。
トリクル充電装置により充電を行えば、第2電源装置が
過充電になることを回避しつつ充電を行うことができ
る。トリクル充電装置の不充電状態における電圧が第2
電源装置の電圧であり、その電圧に基づいて第2電源装
置の異常を検出することができる。第1電源装置を主電
源装置、第2電源装置を主電源装置よりは電流供給能力
が低い補助電源装置とする態様が特に望ましい。 (18)キースイッチと、ブレーキ操作部材の操作を検
出するブレーキスイッチとの少なくとも一方がONにさ
れた場合に、前記複数の電源装置の少なくとも1つが前
記制御装置に電流を供給可能な状態にされる(13)項ない
し(17)項のいずれか1つに記載の車両用ブレーキシステ
ム。上記少なくとも1つの電源装置の電圧が正常であっ
ても、キースイッチおよびブレーキスイッチがいずれも
OFFであれば、その電源装置から制御装置には電流が
供給されず、それらスイッチの少なくとも一方がONに
された場合に、その電源装置が制御装置へ電流を供給可
能な状態にされる。複数の電源装置が主電源装置と補助
電源装置とを含む場合に、本項の特徴を主電源装置に適
用してもよく、補助電源に適用してもよく、両方に適用
してもよい。 (19)前記複数の電源装置のうち現に電流を供給すべ
き状態にあるものを別の電源装置に変更する必要が生じ
た場合に、その事実を運転者に報知する報知装置を含む
(13)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の車両用ブレ
ーキシステム。報知装置は、例えば、ランプ,ブザー,
ディスプレイ等、運転者の視覚,聴覚等に訴える種々の
態様の装置とされる。電源装置の変更の原因が複数種類
あり、それらが判別されるのであれば、報知装置は、変
更原因を運転者に報知するものとすることが望ましい。 (20)前記制御装置が、前記複数の電源装置のうち現
に電流を供給すべき状態にあるものを別の電源装置に変
更する必要が生じた場合に、制御モードを、別の電源装
置に応じた制御モードに変更する制御モード変更部を含
む(13)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の車両用ブ
レーキシステム。例えば、(16)項に記載の車両用ブレー
キシステムにおいては、制御装置に現に電流を供給する
電源装置が主電源装置から補助変更装置に変更されれ
ば、制御モードを、主電源装置からの電流供給に基づい
て制動を行う制御モードから、補助電源装置からの電流
供給に基づいて制動を行う制御モード、すなわち最低限
作動を行う制御モードに変更される。(1)項ないし (7)
項に記載の各特徴および (9)項ないし(11)項に記載の各
特徴は、(13)項ないし(20)項に記載の車両用ブレーキシ
ステムに採用可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、車両用電気ブレーキシステ
ムを例に取り、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。本実施形態の車両用電気ブレーキシステム
は、図1に概略的に示すように、複数、例えば4個の車
輪10を有する4輪車両に設けられている。これら車輪
10のうち、2つは左,右前輪であり、別の2つは左,
右後輪である。4個の車輪10にはそれぞれ、ブレーキ
12が設けられている。ブレーキ12は、図示は省略す
るが、車輪10と共に回転するブレーキ回転体,ブレー
キ回転体に押し付けられて車輪の回転を抑制する摩擦部
材,摩擦部材をブレーキ回転体に接触,離間可能に保持
する保持部材を含んでいる。ブレーキ12の摩擦部材
は、電動モータ14を駆動源とする押圧装置によりブレ
ーキ回転体に押し付けられる。ブレーキ12は摩擦ブレ
ーキであり、電気作動ブレーキである。また、電動モー
タ14は、電動回転モータの一種である。
【0006】電動モータ14は、運転者によるブレーキ
操作部材たるブレーキペダル20の踏込みに基づいて作
動させられる。ブレーキペダル20の踏力は踏力センサ
22により検出され、検出信号がブレーキ電子制御ユニ
ット24(以下、ブレーキECU24と称する)に供給
される。踏力センサ22は、ブレーキ操作量センサの一
種であるブレーキ操作力センサであり、ブレーキ操作量
の一種であるブレーキ操作力たる踏力を検出する。ブレ
ーキECU24は、PU,ROM,RAM,入出力回路
およびそれらを接続するバスを有するコンピュータを主
体として構成されており、ブレーキペダル20の踏力に
基づいてブレーキ12の作動力を決定し、その作動力が
得られるように電動モータ14を制御し、電動モータ1
4の駆動により摩擦部材がブレーキ回転体に押し付けら
れて車輪10の回転が抑制される。ブレーキECU24
にはまた、4つの車輪10の各回転速度を検出する車輪
速センサ28の検出信号が入力され、それら検出信号に
基づいて車両の走行速度が取得される。本実施形態にお
いては、これら電動モータ14,踏力センサ22,ブレ
ーキECU24が制御装置26を構成している。
【0007】制御装置26には、図2に示すように、第
1電源装置たる主電源装置30および補助バッテリ32
がそれぞれ、主電流供給線34および補助電流供給線3
6により接続されている。主電源装置30は、オルタネ
ータ38および主バッテリ40を含んでおり、それらの
電流が主電流供給線34により制御装置26に供給され
る。また、補助バッテリ32が第2電源装置たる補助電
源装置を構成している。制御装置26に供給された主電
源装置30,補助バッテリ32の各電流はそれぞれ、ダ
イオード42,44により、逆流(主電源装置30,補
助バッテリ32のうち、電圧が高い方から低い方へ電流
が流れること)が防止されている。また、主電源装置3
0から制御装置26への入力電圧の一部は、電源装置電
子制御ユニット46(以下、電源装置ECU46と称す
る)へ出力される。
【0008】電源装置ECU46には、図3に示すよう
に、その入力端子50に主電源装置30が接続されてお
り、主電源装置30の電圧、すなわちオルタネータ38
と主バッテリ40との少なくとも一方の電圧が入力され
る。主電流供給線34を電源装置ECU46にも接続し
て、主電源装置30の電圧が電源装置ECU46に入力
されるようにしてもよいが、本実施形態においては、主
電源装置30が主電流供給線34とは別に電源装置EC
U46に接続されている。また、入力端子52には、補
助バッテリ32が接続されており、補助バッテリ32の
電圧が入力される。電源装置ECU46の電源であるE
CU電源54は、入力端子50,52に接続されてお
り、主電源装置30および補助バッテリ32の両方から
電流が供給される。電源装置ECU46はECU電源5
4からの電流供給により作動し、主バッテリ40の異
常,主電流供給線34の異常,補助バッテリ32の異常
等を検出し、補助バッテリ32による制御装置26への
電流の供給,遮断を制御する。また、補助バッテリ32
の充電は電源装置ECU46を経て行われる。
【0009】そのため、電源装置ECU46は、判定回
路60および定電圧回路62を備えている。判定回路6
0は、コンピュータを主体として構成されている。判定
回路60には前記入力端子50が接続されており、主電
源装置30の電圧が入力される。判定回路60にはま
た、オルタネータ38が接続された入力端子64が接続
されており、オルタネータ38の電圧が入力される。
【0010】電源装置ECU46には更に、入力端子6
8,70においてキースイッチ72,ブレーキスイッチ
74が接続されており、それらスイッチ72,74がそ
れぞれ発生する信号が入力端子68,70から判定回路
60に入力される。キースイッチ72は、イグニッショ
ンキースイッチであり、閉じられた状態と開かれた状態
とで出力信号が変化するように構成されている。ここで
は、キースイッチ72は、閉じられた状態でON信号、
開かれた状態でOFF信号を発するものとする。キース
イッチ72がON状態(ON信号を発する状態)とされ
るのに基づいて、車両に設けられて電流の供給により作
動する各種アクチュエータ、例えば、前記電動モータ1
4について設けられた図示しないリレーが閉じられ、電
動モータ14は電流の供給により作動可能な状態とされ
る。この状態においてブレーキペダル20が踏み込まれ
れば、電動モータ14が作動させられ、ブレーキ12を
作動させる。
【0011】ブレーキスイッチ74は、前記ブレーキペ
ダル20が踏み込まれた状態と踏み込まれていない状態
とで出力信号が変化するように構成されている。ブレー
キスイッチ74は、ブレーキペダル20の踏込みにより
閉じられ、ここでは、ブレーキスイッチ74は、閉じら
れた状態でON信号、ブレーキペダル20の踏込解除に
より開かれた状態でOFF信号を発するものとする。ブ
レーキスイッチ74がON状態(ON信号発する状態)
とされるのに基づいて、電気ブレーキシステムを構成
し、電流の供給によって作動する各種アクチュエータ、
例えば電動モータ14について設けられた図示しないリ
レーが閉じられ、電動モータ14は電流が供給されて作
動させられる。制御装置26の入力端子には、スイッチ
72,74がONにされなくても、主電源装置30の電
圧が印加されているが、電動モータ14には、スイッチ
72,74の少なくとも一方がONにされることによ
り、電流が供給される状態とされるのであり、キースイ
ッチ72がON状態にされなくても、ブレーキペダル2
0が踏み込まれれば、ブレーキ12が作動させられる。
【0012】電源装置ECU46にはまた、前記制御装
置26に入力された主電源装置30の電圧の一部であっ
て、制御装置26から電源ECU46へ出力された電圧
が入力される入力端子75が設けられており、入力端子
75は判定回路60に接続されている。制御装置26
は、主電源装置30から電圧が印加されていれば、電源
装置ECU46に電圧を印加する。この電圧の印加が電
圧印加信号の発生であり、電圧が印加されていなけれ
ば、電源装置ECU46に電圧を印加しない。この電圧
の不印加が電圧不印加信号の発生である。信号が電圧印
加信号であるか電圧不印加信号であるかにより、主電源
装置30から制御装置26に現実に電圧が印加されてい
るか否かがわかる。以下、電圧印加信号を主電源モニタ
信号と称する。電源装置ECU46には更に、別の入力
端子82が設けられ、ブレーキECU24において取得
された車両走行速度を表す信号が入力されるようにされ
ている。
【0013】電源装置ECU46には更に、主バッテリ
40等の異常検出時に異常信号を出力する出力端子76
が設けられている。車両の運転席には、図2に示すよう
に、異常信号に基づいて点灯させられる補助バッテリ異
常ランプ100,主バッテリ異常ランプ102,停止報
知ブザー104および主電流供給線異常ランプ106が
設けられている。
【0014】前記定電圧回路62には、主電源装置30
が接続された入力端子50が接続されるとともに、電源
ECU46に設けられた出力端子78が接続されてい
る。出力端子78には補助バッテリ32が接続されてお
り、定電圧回路62の制御のもとに補助バッテリ32の
充電が行われる。本実施形態において定電圧回路62
は、トリクル充電回路により構成されており、主電源装
置30から補助バッテリ32に連続的に、かつ、補助バ
ッテリ32から放電された電流を補充する程度の低い充
電率で充電され、補助バッテリ32が過充電となること
なく、満充電状態に保たれる。また、定電圧回路62
は、主電源装置30の電圧を昇圧する機能を有する。本
実施形態においては、主バッテリ40および補助バッテ
リ32の各満充電状態における電圧はいずれも14ボル
トとされているが、補助バッテリ32の電流供給能力は
主電源装置30のそれより低く、制御装置26に対して
予め定められた最低限作動を保証する能力とされてい
る。本実施形態において最低限作動は、左,右前輪に設
けられたブレーキ12の作動により、車両全体に、例え
ば0.25G以上の減速度を得ることである。なお、定
電圧回路62による補助バッテリ32の充電は、判定回
路60の制御により遮断され、トリクル充電回路の不充
電状態が得られるようにされている。また、補助バッテ
リ32の充電量は、定電圧回路62と出力端子78との
間に設けられた充電量検出回路80により検出され、判
定回路60に入力される。
【0015】補助バッテリ32が接続された前記入力端
子52は、出力端子84に接続され、出力端子84は制
御装置26に接続されている。このように、電源装置E
CU46を経て補助バッテリ32を制御装置26に接続
する線が補助電流供給線36を構成している。補助電流
供給線36の途中、すなわち入力端子52と出力端子8
4との間の部分には、補助電流供給線36を接続,遮断
するリレー88が設けられ、電源スイッチを構成してい
る。リレー88は、判定回路60の制御に基づくコイル
90への電流の遮断,供給により開閉させられ、補助バ
ッテリ32から制御装置26への電流の供給が遮断,許
容される。
【0016】また、補助電流供給線36のリレー88と
入力端子52との間の部分には放電量検出回路94が設
けられ、補助バッテリ32の放電量を検出し、判定回路
60に入力するようにされている。さらに、電源装置E
CU46に入力された補助バッテリ32の電圧は、直接
判定回路60にも入力される。
【0017】本電気ブレーキシステムにおいて、通常
は、主電源装置30が制御装置26に電流を供給し、現
電源装置として機能するが、主電源装置30,主電流供
給線34に異常が生ずれば、補助バッテリ32が代わっ
て制御装置26に電流を供給し、現電源装置として機能
する。そのため、判定回路60は、主電源装置30,オ
ルタネータ38の各電圧、キースイッチ72,ブレーキ
スイッチ74の各信号、主電源モニタ信号、電圧不印加
信号に基づいて主バッテリ40の異常,主電流供給線3
4の異常検出を行うようにされるとともに、補助バッテ
リ32の電圧入力の有無に基づいて補助バッテリ32の
異常検出を行うようにされている。
【0018】主電源装置30,オルタネータ38からの
各電圧入力の有無により得られる主バッテリ40の状態
を図4に表にして示す。なお、「電圧入力無」(図中、
OFFで表す)とは、主バッテリ40の満充電状態にお
ける電圧である14ボルトとほぼ同じ高さの電圧の入力
がないことであり、「電圧入力有」(図中、ONで表
す)とは、入力電圧がほぼ14ボルトであることであ
る。電源装置ECU46にオルタネータ38からの電圧
入力がない状態において、主電源装置30からも電圧の
入力がなければ、それは主バッテリ40からの電圧の入
力がないことを表し、主バッテリ40が異常であるとさ
れる。オルタネータ38からの電圧の入力がない状態に
おいて主電源装置30から電圧の入力があれば、主バッ
テリ40は正常であるとされる。オルタネータ38から
の電圧入力がある状態では、主バッテリ40が正常であ
るか異常であるかは不明である。電源装置ECU46の
入力端子50には、主電源装置30が接続され、オルタ
ネータ38および主バッテリ40の両方の電圧が入力さ
れるようにされており、オルタネータ38が正常なら
ば、主バッテリ40が異常であっても、入力端子50へ
の電圧入力があるからである。なお、図4においては、
オルタネータ入力がOFFの状態における主電源入力の
ON,OFFの組合わせとして、主電源入力のOFFが
形式的に図示されている。
【0019】そして、補助バッテリ32に、制御装置2
6へ電流を供給させるか否かおよび電源異常信号の出力
の有無は、図5に表にして示すように、主電源装置30
の電圧入力の有無,主電源モニタ信号,電圧不印加信
号,キースイッチ72,ブレーキスイッチ74の各信号
および車両の走行の有無に基づいて決められる。電源装
置ECU46のECU電源54には、常時、主電源装置
30,補助バッテリ32の各電圧が印加され、キースイ
ッチ72,ブレーキスイッチ74のON,OFFに関係
なく、電源装置ECU46は作動可能である。そのた
め、主電源装置30からの電圧の入力がないことは、何
らかの異常が生じていることを意味するが、キースイッ
チ72,ブレーキスイッチ74がOFFの状態であり、
かつ、車両走行速度が0(図中、OFFで表す)であれ
ば、車両が停止しており、運転者に車両走行や制動の意
図がないため、主電源装置30からの電圧の入力がなく
ても支障はなく、補助バッテリ32はOFF、すなわち
リレー88が開いたままとされ、補助電流供給線36は
制御装置26に接続されない。また、電源異常信号の出
力もOFFとされ、電源異常信号は出力されない。な
お、車両の走行の有無は、制御装置26から供給される
車両走行速度に基づいて判定される。
【0020】それに対し、車両が走行している状態(図
中、ONで表す)において、キースイッチ72,ブレー
キスイッチ74がOFFの状態にされることもある。こ
の場合、車両が走行しており、ブレーキペダル20が踏
み込まれて制動が行われることがあるため、補助バッテ
リ32がON、すなわちコイル90に電流が供給されて
リレー88が閉じられ、補助バッテリ32が制御装置2
6に接続されて電圧を印加する状態とされる。次に説明
するように、主電源装置30からの電圧入力がない状態
においてキースイッチ72がON状態にされた場合と同
様に、補助バッテリ32が制御装置26に接続されてブ
レーキペダル20の踏込みに備えた状態とされるのであ
り、現電源装置である主電源装置30以外の電源装置で
ある補助バッテリ32が制御装置26に電流を供給する
状態とされる。また、電源異常信号の出力がONにさ
れ、電源異常信号が出力される。
【0021】キースイッチ72,ブレーキスイッチ74
の信号の少なくとも一方がONであれば、車両の制動が
予想され、あるいは行われるため、制御装置26への電
流供給が必要であるが、主電源装置30がOFFであれ
ば、制動を行うことができないため、補助バッテリ32
がONにされる。本実施形態において補助バッテリ32
は、キースイッチ72とブレーキスイッチ74との両方
がOFFの場合でも、少なくとも一方がONにされた場
合でも、制御装置26に電流を供給可能な状態とされる
のであり、主電源装置30に代わって現電源装置として
機能することとなる。また、電源異常信号の出力がON
にされ、電源異常信号が出力される。なお、主電源装置
30からの入力がなく、キースイッチ72およびブレー
キスイッチ74の各信号がいずれもOFFである場合以
外は、車両が走行していてもいなくても、補助バッテリ
32のON,OFF、電源異常信号の出力のON,OF
Fの状態は変わらないため、車両走行のON,OFFは
考慮されない。主電源装置30からの入力がある場合も
同様である。
【0022】主電源装置30からの電圧の入力があれ
ば、主電源装置30の電圧は十分であって、制御装置2
6に制御に必要な電流を供給し得るが、主電流供給線3
4に断線や制御装置26と主電源装置30との少なくと
も一方に対する接続の外れ等があれば、制御装置26に
現実に電流が供給されない。そのため、主電源装置30
の電圧の入力がある場合、制御装置26が発する信号が
主電源モニタ信号であれば(図中、ONで表す)、主電
源装置30からが制御装置26に現実に電圧が印加され
ていて、主電流供給線34に異常がないことがわかり、
補助バッテリ32を制御装置26に接続する必要はな
く、補助バッテリ32はOFFにされ、電源異常信号の
出力もOFFにされる。
【0023】それに対し、制御装置26が主電源モニタ
信号を発せず、電圧不印加信号を発生していれば(図
中、OFFで表す)、主電源装置30は正常であって
も、主電源装置30から制御装置26に現実に電圧が印
加されておらず、主電流供給線34に異常が生じている
ことがわかる。この場合、主電源装置30は制御装置2
6に電流を供給できないため、補助バッテリ32がON
にされ、制御装置26に接続されて電流を供給する状態
とされる。また、電源異常信号(詳細には、後述するよ
うに、電流供給線異常信号)の出力がONにされる。主
電源装置30からの電圧入力があれば、制御装置26か
ら電源装置ECU46への信号が主電源モニタ信号であ
るか電圧不印加信号であるかにより、補助バッテリ32
に制御装置26に電流を供給させるか否かを決めればよ
く、その決定にキースイッチ72,ブレーキスイッチ7
4の各信号は不要である。
【0024】判定回路60を構成するコンピュータのR
OMには、図6にフローチャートで表す電源装置異常検
出ルーチンが記憶されており、PUは主電源装置30等
からの入力電圧等に基づいてルーチンを実行する。この
ルーチンは、図4および図5に基づいて説明した主バッ
テリ40の異常および主電流供給線34の異常の各判定
および補助バッテリ30の制御装置26への接続の判定
を行うように構成されるとともに、補助バッテリ32の
入力電圧に基づく補助バッテリ32の異常検出を行うよ
うに構成されている。但し、図6に示すルーチンでは、
主電源装置30からの電圧入力がなくても、すなわち電
圧がほぼ14ボルトなくても、直ちに主バッテリ40の
異常とはせず、満充電電圧より小さいが、制御装置26
の作動は可能な電圧が得られれれば正常とし、その電圧
も得られない場合に異常とされるようにされている。
【0025】電源装置異常検出ルーチンにおいては、ま
ず、ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップ
についても同じ。)において、オルタネータ38から電
圧の入力があるか否かの判定が行われる。この判定は、
オルタネータ38の電圧が、制御装置26の作動に必要
な高さ(本実施形態においては14ボルト)とほぼ同じ
であるか否かにより行われる。オルタネータ38の電圧
がほぼ14ボルトでなければ、S1の判定結果はNOに
なってS2が実行され、主電源装置30から電圧の入力
があるか否かの判定が行われる。この判定は、入力端子
50に入力される主電源装置30の電圧がほぼ14ボル
トであるか否かにより行われる。オルタネータ38の電
圧は14ボルトに足らないが、主電源装置30の電圧が
ほぼ14ボルトであれば、主バッテリ40の電圧がほぼ
14ボルトであって、主バッテリ40が正常であり、S
2の判定結果がYESになってS3が実行され、主バッ
テリ異常信号の出力がOFFにされる。
【0026】次いでS4が実行され、主電流供給線34
が異常であるか否かの判定が行われる。この判定は、制
御装置26から電源装置ECU46への信号が電圧不印
加信号であるか主電源モニタ信号であるかにより行われ
る。主電源モニタ信号の入力があれば、主電源装置30
から制御装置26に現実に電圧が印加されていて主電流
供給線34は正常であり、S4の判定結果はNOになっ
てS5が実行され、補助バッテリ32がOFFにされ
る。次いでS6が実行され、電流供給線異常信号の出力
がOFFにされる。
【0027】次にS7が実行され、補助バッテリ32が
異常であるか否かの判定が行われる。この判定は、定電
圧回路62を一時的に不充電状態とし、その状態で補助
バッテリ32から判定回路60に入力される電圧がほぼ
14ボルトあるか否かにより行われる。補助バッテリ3
2の電圧がほぼ14ボルトであれば、補助バッテリ32
は正常であり、S7の判定結果はNOになってS8が実
行され、補助バッテリ異常信号の出力がOFFにされ
る。
【0028】それに対し、補助バッテリ32の電圧が1
4ボルトに不足すれば、補助バッテリ32は異常であ
り、S7の判定結果はYESになってS9が実行され、
補助バッテリ異常信号の出力がONにされる。補助バッ
テリ異常信号に基づいて補助バッテリ異常ランプ100
が点灯され、補助バッテリ32の異常が運転者に報知さ
れる。なお、S7において、補助バッテリ32の異常判
定が終了すれば、定電圧回路62は補助バッテリ32を
充電する状態に戻される。
【0029】オルタネータ38から電圧の入力がなく、
かつ、主電源装置30からの電圧の入力もなければ、S
1,S2の各判定結果がいずれもNOになってS10が
実行され、主電源装置30の電圧が9.6ボルト以上あ
るか否かの判定が行われる。本実施形態では、主電源装
置30の電圧が14ボルトはなくても、9.6ボルト以
上あれば、制御装置26を作動させることができ、この
判定が行われるのである。主電源装置30の電圧が9.
6ボルト以上あれば、S10の判定結果はYESになっ
てS3以下のステップが実行される。
【0030】主電源装置30の電圧が9.6ボルトより
小さければ、S10の判定結果はNOになってS11が
実行され、キースイッチ72がONであるか否かの判定
が行われる。キースイッチ72がONであれば、S11
の判定結果はYESになってS13が実行され、補助バ
ッテリ32がONにされる。キースイッチ72がONで
あることは、制御装置26が電流の供給を必要としてい
ることを意味するが、主電源装置30の電圧が不足して
いれば、制御装置26に作動に必要な電流が供給されな
いため、補助バッテリ32が制御装置26に接続され、
補助バッテリ32から制御装置26に電流が供給される
ようにされるのである。補助バッテリ32は、主電源装
置30に異常が生ずるまで、リレー88が開かれて制御
装置26から遮断されており、満充電状態で制御装置2
6に接続することができる。このようにオルタネータ3
8の入力がなく、主電源装置30の入力電圧が9.6ボ
ルトより小さいということは、主バッテリ40が異常で
あることを意味する。主バッテリ40が正常であれば、
オルタネータ38からの電圧入力がなくても、主電源装
置30から9.6ボルト以上の電圧の入力があるからで
ある。そして、S14において主バッテリ異常信号の出
力がONにされ、主バッテリ異常信号が出力される。
【0031】主バッテリ異常信号は、制御装置26に供
給されるとともに、その信号に基づいて主バッテリ異常
ランプ102が点灯され、主バッテリ40の異常が運転
者に報知される。制御装置26においては、主バッテリ
異常信号に基づいて、主電源装置正常時の制御モードか
ら異常時の制御モードに切り換えられる。すなわち、補
助バッテリ32からの電流供給に基づいて制御を行う制
御モードであって、左,右前輪に設けられたブレーキ1
2を駆動する電動モータ14のみが作動させられ、車両
全体について0.25G以上の減速度が得られる制御モ
ードとされるのである。
【0032】次いでS15が実行され、補助バッテリ3
2が異常であるか否かの判定が行われる。この判定はS
7と同様に行われ、補助バッテリ32が正常であればS
15の判定結果はNOになってS16が実行され、車両
停止信号の出力がOFFにされる。補助バッテリ32が
異常であれば、S15の判定結果はYESになってS1
7が実行され、車両停止信号が出力される。S15が実
行されるのは、オルタネータ38,主バッテリ40が異
常な場合であり、補助バッテリ32も異常であれば、主
電源装置30からも補助バッテリ32からも制御装置2
6に電流が供給されないため、車両の停止が報知される
のである。車両停止信号の出力に基づいて、停止報知ブ
ザー104が鳴動させられ、車両を停止させるべき状態
にあることが運転者に報知される。また、車両停止信号
は、エンジンシステムに供給され、エンジンシステムの
電気的な作動が止められ、車両が走行しないようにされ
る。
【0033】キースイッチ72がOFFであっても、ブ
レーキスイッチ74がONであれば、制御装置26に電
流の供給が必要な場合であり、S11の判定結果がN
O、S12の判定結果がYESになってS13が実行さ
れ、補助バッテリ32がONにされて、主電源装置30
に代わって補助バッテリ32から制御装置26に電流が
供給される状態とされる。
【0034】キースイッチ72,ブレーキスイッチ74
がいずれもOFFであれば、S11,S12の各判定結
果がNOになってS22が実行され、車両が走行してい
るか否かの判定が行われる。この判定は、制御装置26
から供給される車両走行速度に基づいて行われ、車両走
行速度が0であって、車両が停止していれば、S22の
判定結果はNOになる。車両が停止していれば、オルタ
ネータ38,主バッテリ40が異常であっても正常であ
っても補助バッテリ32はONにされず、S18が実行
されて補助バッテリ32がOFFにされるとともに、S
19が実行されて異常信号の出力がOFFにされる。こ
の場合、異常信号は、すべての種類の異常信号を含む。
それに対し、車両走行速度が設定速度より大きく、車両
が走行中であると判定されれば、S22の判定結果はY
ESになってS13が実行される。キースイッチ72,
ブレーキスイッチ74がいずれもOFFであっても、車
両走行中であれば、やがて制動が行われる可能性があ
り、それに備えて制御装置26に補助バッテリ32から
電流が供給されるようにされるのである。また、S14
が実行されて主バッテリ異常信号が出力される。
【0035】オルタネータ38からの電圧の入力がな
く、主電源装置30からの電圧の入力があるが、主電流
供給線34が異常であれば、制御装置26からの電圧不
印加信号により、S4の判定結果がYESになってS2
0が実行され、補助バッテリ32がONにされる。この
場合、主バッテリ40は正常であるが、主電流供給線3
4の異常により、主電源装置30から制御装置26に電
流が供給されないのであり、補助バッテリ32が電流を
供給するようにされる。
【0036】そして、S21が実行され、電流供給線異
常信号の出力がONにされた後、S15が実行される。
電流供給線異常信号は、制御装置26に供給されるとと
もに、その異常信号に基づいて主電流供給線異常ランプ
106が点灯され、主電流供給線34の異常が運転者に
報知される。このように本実施形態においては、異常の
種類に応じて異なるランプが点灯されるとともに、ブザ
ーが鳴動させられ、運転者に異常の種類がわかる。その
ため、運転者は、異常の種類に応じて、自身で修理が可
能な異常であれば修理する。例えば、主電流供給線34
の異常であれば、その原因として、例えば、断線や主電
流供給線34の制御装置26と主電源装置30との少な
くとも一方への接続不良が考えられ、断線であれば線を
交換し、接続不良であれば、運転者が自身で主電流供給
線34を制御装置26や主電源装置30に接続して直す
のである。また、主バッテリ40が異常であれば、その
原因として、例えば、主バッテリ40のあがり等が考え
られ、主バッテリ40の充電,交換等を行う。
【0037】また、オルタネータ38からの入力電圧が
ほぼ14ボルトあれば、S1の判定結果はYESになっ
てS3以下のステップが実行される。主電流供給線34
が異常であるか否かの判定が行われるのであり、異常で
あれば、補助バッテリ32から制御装置26へ電流が供
給されるようにされる。
【0038】主バッテリ40の異常,主電流供給線34
の異常および補助バッテリ32の異常の少なくとも1つ
が検出され、異常信号が出力されるとともに、補助バッ
テリ32により電流供給が行われる状態とされても、例
えば、主電流供給線34が接続され、あるいは主バッテ
リ40が満充電状態とされて正常な状態に復帰すれば、
S2の判定結果がYES、S4の判定結果がNOにな
り、補助バッテリ32がOFFにされ、リレー88が開
かれて補助バッテリ32が制御装置26から遮断される
とともに(S5)、異常信号の出力がOFFにされ(S
3,S6)、主電源装置30により制御装置26へ電流
が供給される。
【0039】主電源装置30の電圧,キースイッチ7
2,ブレーキスイッチ74の各信号,補助バッテリ32
の充電量,補助バッテリ32の電圧の関係の一例を図7
のグラフに示す。キースイッチ72がONにされ、制御
装置26への電流供給が必要であるとき、主電源装置3
0の電圧がほぼ14ボルトである間は、主電源装置30
から制御装置26に電流が供給され、補助バッテリ32
は電流の供給を行わず、補助バッテリ32から制御装置
26への入力電圧は0ボルトである。そして、何らかの
事情により、主電源装置30の電圧が低下し、9.6ボ
ルトより小さくなれば、補助バッテリ32が制御装置2
6に接続され、補助バッテリ32から制御装置26への
入力電圧は14ボルトになる。また、補助バッテリ32
の充電量は減少する。
【0040】そして、キースイッチ72,ブレーキスイ
ッチ74がいずれもOFFになり、車両の走行について
の図示は省略するが、車両が停止中であれば、制御装置
26に電流を供給しなくてよく、補助バッテリ32はO
FFにされる。この状態で、キースイッチ72とブレー
キスイッチ74との一方、例えば、ブレーキスイッチ7
4がONにされれば、リレー88が接続され、補助バッ
テリ32から制御装置26に電流が供給される状態とさ
れる。この間、主電源装置30の電圧が0ボルトに低下
したままであれば、補助バッテリ32が電流を制御装置
26に電流を供給し続け、充電量が減少する。
【0041】このように本実施形態の車両用電気ブレー
キシステムにおいては、主電源装置30あるいは主電流
供給線34に異常が生じても、補助バッテリ32により
制御装置26に電流が供給され、電気ブレーキシステム
に最低限度の作動が保証される。また、電源装置ECU
46には、主電源装置30と補助バッテリ32とが接続
されているため、一方に異常が生じても他方からの電圧
の印加により、電源装置ECU46は作動することがで
きる。
【0042】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、電源装置ECU46のS2,S4,S1
0〜S13,S20,S22を実行する部分が現電源装
置変更部を構成し、制御装置26の主電源装置30の入
力電圧が分けられ、主電源モニタ信号,電圧不印加信号
を発生する部分が電圧印加検出部であって不印加信号発
生部を構成し、電圧印加検出装置を構成している。ま
た、電源装置ECU46のS20を実行する部分が不印
加信号対応制御部を構成している。主電流供給線34に
はリレーが設けられていないが、主電源装置30,主電
流供給線34の正常,異常による制御装置26への電流
供給の有無,補助電流供給線36におけるリレー88の
配設,ダイオード42,44による電流の逆流防止によ
り、リレー88の開閉によって電源装置の切換えが行わ
れると考えることができ、電源装置ECU46のS20
を実行する部分が不印加信号対応変更部たる不印加信号
対応切換部を構成していると考えられる。また、電源装
置ECU46のS13,S20を実行する部分が電源装
置制御部を構成し、この電源装置制御部を有する電源装
置ECU46が電源装置制御装置を構成している。さら
に、上記電圧印加検出部が電源ECU46と共に電源制
御装置を構成し、電源制御装置は制御装置26と共に請
求項1および2に記載の電気作動装置を構成している。
制御装置26は電気作動装置の作動部であり、電圧印加
検出部ないし電圧印加検出装置は、電源装置から作動部
への電圧の印加の有無を検出すると考えてもよい。ま
た、制御装置26が請求項3および4に記載の電気作動
装置を構成し、電源装置ECU46の、電源装置30,
補助バッテリ32の各電圧が入力される部分およびS
1,S2,S7,S15を実行する部分が電源電圧検出
部を構成し、制御装置26の主電源モニタ信号,電圧不
印加信号を発生する部分が電圧印加検出部を構成し、S
1,S2,S4,S10を実行する部分が判定部を構成
し、これらが電源装置異常検出装置を構成し、上記電気
作動装置,主電源装置30,補助バッテリ32と共に電
気システムを構成している。電源装置ECU46のS
7,S15を実行する部分は、補助電源装置異常検出装
置を構成している。さらに、ランプ100,102,1
06,ブザー104が報知装置を構成している。
【0043】なお、補助バッテリの温度を温度センサに
より検出し、補助バッテリの充電,放電を制御するよう
にしてもよい。その例を図8および図9に示す。なお、
上記実施形態の電気ブレーキシステムと同じ作用を為す
構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】補助バッテリ32の温度は温度センサ11
0により検出され、その検出信号が入力端子112にお
いて電源装置ECU46に入力され、判定回路60に入
力される。補助バッテリ32の温度は、充電量,放電量
に対応しており、それらが多いほど高くなり、判定回路
60は、補助バッテリ32の温度が設定温度以上である
か否かにより、温度が過大であるか否かを判定する。但
し、定電圧回路62はトリクル充電回路により構成され
ていて過充電にならないため、充電によって補助バッテ
リ32の温度が過大になることはなく、補助バッテリ3
2の温度が設定温度以上であれば放電が禁止される。リ
レー88が開かれるのである。そして、補助バッテリ3
2の温度が設定温度より低くなれば、放電が許容され
る。補助バッテリ32が制御装置26に電流を供給する
のであれば、リレー88が閉じられるのである。
【0045】上記各実施形態において定電圧回路62は
トリクル充電回路により構成されていたが、トリクル充
電回路により構成することは不可欠ではない。その場
合、判定回路60は、例えば、充電量検出回路80の検
出信号に基づいて、補助バッテリ32の充電量が100
%になったか否かを判定し、100%になれば、定電圧
回路の出力(補助バッテリ32への充電)を遮断するよ
うにされる。
【0046】定電圧回路をトリクル充電回路によって構
成するのでない場合にも、温度センサを設けて補助バッ
テリ32の温度を検出してもよい。定電圧回路がトリク
ル充電回路によって構成されているのでなければ、充電
により補助バッテリ32の温度が過大になることがある
ため、検出された補助バッテリ32の温度が過大であれ
ば、例えば、充電量検出回路80によって検出される充
電量と、放電量検出回路94によって検出される放電量
とを比較して、量が多い方の作動を遮断し、補助バッテ
リ32の温度が低下することが許容すればよい。あるい
は、充電と放電との一方を遮断し、それにより温度が低
下すれば、遮断を解除して充電あるいは放電が行われる
ようにし、温度が低下しなければ、他方あるいは両方を
遮断するようにしてもよい。
【0047】上記各実施形態において、主バッテリ40
と補助バッテリ32との満充電状態における電圧はいず
れも14ボルトとされ、等しくされていたが、補助バッ
テリの満充電状態における電圧を主バッテリのそれより
低くしてもよい。その例を図10および図11に示す。
本実施形態においては、主バッテリ120の満充電状態
における電圧が、例えば、42ボルトとされ、補助バッ
テリ122のそれが12ボルトとされている。電源装置
ECU124の定電圧回路126は、降圧回路により構
成されており、主バッテリ40の電圧を下げて補助バッ
テリ122を充電する。定電圧回路126を降圧回路に
より構成すれば、構成を簡素にし得る。
【0048】また、電力の発生源をオルタネータとする
ことは不可欠ではなく、例えば、高電圧のバッテリとし
てもよい。その例を図12および図13に示す。本実施
形態において高電圧源140を構成するバッテリは、満
充電状態における電圧が例えば288ボルトとされてお
り、高電圧源140の高電圧の直流は、DC/DCコン
バータ142により降圧、例えば14ボルトに降圧され
て主バッテリ40を充電し、制御装置26に供給される
とともに、入力端子144において電源装置ECU46
に入力され、判定回路60に入力される。高電圧源14
0は主バッテリ40と共に主電源装置146を構成して
いる。
【0049】さらに、高電圧140からDC/DCコン
バータ142を経て電流が供給される場合、補助バッテ
リの充電を高電圧源140により行うようにしてもよ
い。その例を図14および図15に示す。補助バッテリ
充電のための定電圧回路150は、降圧回路により構成
され、高電圧源140の電圧は、入力端子152におい
て電源装置ECU154に入力されるとともに定電圧回
路150に入力され、降圧されて補助バッテリ32を充
電する。本実施形態においても、定電圧回路150の構
成を簡素にすることができる。
【0050】上記各実施形態においては、車両用電気ブ
レーキシステムを例に取って説明したが、本発明を、車
両用液圧ブレーキシステムに適用し、その車両用液圧ブ
レーキシステムに本発明に係る電源制御装置,電源装置
異常検出装置を設けてもよい。
【0051】作動に電源装置からの電流の供給を必要と
する車両用液圧ブレーキシステムには、例えば、図16
に示すように、動力液圧源を構成するアクチュエータか
らブレーキのブレーキシリンダに供給される液圧によ
り、ブレーキが作動させられて車輪の回転が抑制される
システムがある。複数、例えば、4個の車輪160にそ
れぞれ設けられたブレーキ162は液圧ブレーキであっ
て、例えば、車輪160と共に回転するブレーキ回転
体,ブレーキシリンダ,ブレーキ回転体に押し付けられ
てその回転を抑制する摩擦部材,摩擦部材をブレーキ回
転体に接触,離間可能に保持する保持部材を含み、ブレ
ーキシリンダにアクチュエータ164から液圧が供給さ
れる。アクチュエータ164は、ポンプ,ポンプモー
タ,リザーバ等を含み、ブレーキECU166により制
御され、ブレーキシリンダの液圧を増減させる。ブレー
キECU166は、踏力センサ168により検出された
ブレーキペダル170の踏力に基づいてブレーキの作動
力を決定し、その作動力が得られるようにポンプモータ
にポンプを駆動させる。それにより液圧がブレーキシリ
ンダに供給され、摩擦部材がブレーキ回転体に押し付け
られて車輪160の回転が抑制される。これらアクチュ
エータ164,ブレーキECU166,踏力センサ16
8が制御装置172を構成し、図示は省略するが、上記
各実施形態の制御装置26と同様に、主電源装置あるい
は補助バッテリから供給される電流により作動するとと
もに、主電源モニタ信号あるいは電圧不印加信号を発生
する。
【0052】また、4つの車輪は、2系統、例えば、
左,右前輪を含む系統と、左,右後輪を含む系統とに分
けられ、各系統に属する車輪のブレーキのブレーキシリ
ンダとアクチュエータとの連通は、例えば、電磁開閉弁
によって許容,遮断されるように構成されている。そし
て、一方の系統の失陥時には、その系統の2つのブレー
キの各ブレーキシリンダへの液圧の供給が遮断され、正
常な系統の2つのブレーキの各ブレーキシリンダのみに
液圧が供給される。
【0053】本実施形態では、制御装置172に対して
予め定められた最低限作動は、例えば、2系統のうちの
前輪系統のブレーキのみが作動し、車両全体で例えば
0.25G以上の減速度が得られるようにされることで
あり、補助バッテリは、最低限作動を保証する電流供給
能力を有するものとされる。そのため、主電源装置から
電流が供給されず、補助バッテリから電流が供給される
ときには、制動時には、左右前輪系統について電磁開閉
弁が開かれ、左右後輪系統について電磁開閉弁が閉じら
れて左,右前輪のブレーキのブレーキシリンダのみに液
圧が供給されるようにされるとともに、ポンプは、2つ
のブレーキシリンダへの液圧の供給によるブレーキの作
動により、車両全体で0.25G以上の減速度が得られ
るように作動させられる。
【0054】作動に電源装置からの電流の供給を必要と
する車両用液圧ブレーキシステムの別の態様を図17に
示す。本実施形態の液圧ブレーキシステムはマスタシリ
ンダ180を備え、ブレーキペダル182の踏込みに基
づいて、マスタシリンダ180の互いに独立した2つの
加圧室に発生させられた液圧がそれぞれ、2つずつのブ
レーキ184のブレーキシリンダに供給され、摩擦部材
がブレーキ回転体に押し付けられて車輪185の回転が
抑制されるように構成されている。本実施形態の液圧ブ
レーキシステムは、2系統のブレーキシステムなのであ
る。
【0055】マスタシリンダ180とブレーキシリンダ
との間にはアクチュエータ186が設けられ、マスタシ
リンダ180からブレーキシリンダに供給される液圧の
高さを制御するようにされている。アクチュエータ18
6は、例えば、特開平10−236294号公報に記載
のブレーキシステムと同様に、アンチロック制御を行う
べく、2系統の各々について設けられた2個の電磁開閉
弁,ポンプ,ポンプモータ,リザーバ等を含んで構成さ
れるとともに、ブレーキペダル182の踏力を助勢すべ
く、ブレーキシリンダの液圧をマスタシリンダ180の
液圧より高く制御する電磁液圧制御弁を備え、ブレーキ
ECU188,マスタシリンダ液圧センサ190と共に
制御装置192を構成している。また、図示は省略する
が、前記各実施形態におけると同様に主電源装置,補助
バッテリから電流が供給され、主電源モニタ信号あるい
は電圧不印加信号を発生するようにされている。
【0056】ブレーキECU188は、図示しない車輪
速センサ等の検出値等に基づいてアンチロック制御を行
い、あるいはマスタシリンダ180の圧力に基づいてブ
レーキペダル182の踏力の助勢制御を行う。アンチロ
ック制御用のポンプにより、リザーバあるいはマスタシ
リンダ180の作動液が加圧されてブレーキシリンダに
供給され、電磁液圧制御弁により、ブレーキシリンダの
液圧がマスタシリンダ180の液圧よりも、ブレーキペ
ダル182の踏力の助勢に必要なだけ、高くする制御を
行うのである。マスタシリンダ圧はブレーキペダル18
2の操作量である踏力に対応しており、マスタシリンダ
圧センサ190はブレーキペダル182の操作量を検出
する操作量センサを構成している。マスタシリンダ圧セ
ンサ190に代えて、操作量センサとして操作力センサ
である踏力センサと操作ストロークセンサである踏込ス
トロークセンサとの少なくとも一方を設け、ブレーキペ
ダル182の操作量を検出するようにしてもよい。
【0057】本実施形態において制御装置192の最低
限作動は、例えば、2系統のうちの一方について踏力の
助勢制御が行われ、それにより車両全体について0.2
5G以上の減速度を得ることであり、補助バッテリは、
最低限作動を保証する電流供給能力を有するものとされ
る。そのため、制御装置192に主電源装置から電流が
供給されず、補助バッテリから電流が供給される状態に
おいて制動が行われるときには、2系統のうちの一方の
みについて、電磁液圧制御弁,ポンプ,ポンプモータが
作動させられてブレーキペダル182の踏力の助勢が行
われ、それにより車両全体で0.25G以上の減速度が
得られるようにされる。
【0058】なお、上記各実施形態において2つの電源
装置の一方が主電源装置(主バッテリ)とされ、他方が
補助バッテリとされていたが、2つ共に主バッテリとし
てもよく、あるいは主バッテリを3つ以上設けてもよ
い。また、2つ共に補助バッテリとしてもよく、あるい
は補助電源装置を3つ以上設けてもよい。さらに、3つ
以上のバッテリの一部を主バッテリとし、別の一部を補
助バッテリとしてもよい。例えば、主バッテリを1つ設
け、補助バッテリを2つ設けるのである。例えば、オル
タネータの容量が小さく、あるいは発電にむらがあり、
バッテリがオルタネータに代わって作動する場合が多い
のであれば、制御装置,電気作動装置を通常の作動状態
で作動させることが可能な主バッテリが複数あることが
望ましく、複数のバッテリをいずれも主バッテリにする
のであり、オルタネータの容量が大きく、あるいは発電
にむらがなく、オルタネータからの電流供給によって制
御装置,電気作動装置が作動するのが普通であれば、バ
ッテリがオルタネータに代わって電流を供給することは
少なく、バッテリは電流供給能力の小さい補助バッテリ
とすれば足る。
【0059】また、補助バッテリ32への充電をトリク
ル充電回路によって行う場合、充電量検出回路80を設
けることは不可欠ではなく、省略してもよい。
【0060】さらに、上記各実施形態において、主電源
装置に対して補助電源装置は1つ設けられていたが、複
数設けてもよい。その場合、主電源装置および複数の補
助電源装置の各々について、電源電圧検出部ないし電源
電圧検出装置および電圧印加検出部ないし電圧印加検出
装置を設け、それらの各検出結果に基づいて現電源装置
を選択をするようにしてもよい。複数の補助電源装置の
うちの少なくとも1つについて、電源電圧検出部ないし
電源電圧検出装置および電圧印加検出部ないし電圧印加
検出装置を設けてもよい。
【0061】また、複数の電源装置の電流供給線の各々
について電源スイッチを設け、その開閉により電流供給
線を接続,遮断するようにしてもよい。例えば、上記各
実施形態において、主バッテリ40等の主電流供給線3
4に電源スイッチを設け、主電源装置30等が電流を供
給する際には電源スイッチを閉じ、補助バッテリ32が
電流を供給する際には開くようにするのである。
【0062】さらに、上記いくつかの実施形態におい
て、ブレーキペダル20,170の操作量は、踏力セン
サ22,168により検出されるようにされていたが、
踏力センサ22,168に代えて、あるいは踏力センサ
22,168と共に、ブレーキペダル20,170の操
作ストロークたる踏込ストロークを検出するストローク
センサを設け、操作量たる踏込ストロークに基づいてブ
レーキの作動力を決定してもよく、あるいは踏力および
踏込ストロークに基づいてブレーキの作動力を決定して
もよい。
【0063】また、上記いくつかの実施形態において、
複数の電動モータ14は共通のブレーキECU24によ
り制御され、それらが制御装置26を構成していたが、
複数の電動モータを、それぞれ少なくとも1つの電動モ
ータを含む複数の群に分け、各群毎に専用のブレーキE
CUにより制御されるようにしてもよい。この場合、制
御装置は複数設けられることとなり、複数の制御装置の
各々について複数の電源装置により電流を供給するよう
にしてもよく、複数の制御装置の全部あるいは一部に共
通に複数の電源装置により電流を供給するようにしても
よい。また、複数の電源装置を主電源装置と、それより
電流供給能力が低い補助電源装置とを含むものとしても
よい。この場合、主電源装置および補助電源装置を複数
の制御装置の各々に設けてもよく、一部あるいは全部の
制御装置に共通に設けてもよく、主電源装置を複数の制
御装置に共通とし、補助電源装置は複数の制御装置の各
々に設けてもよい。
【0064】以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細
に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である車両用電気ブレーキシ
ステムを構成するブレーキペダル,制御装置,ブレーキ
および車輪を概略的に示す図である。
【図2】上記車両用電気ブレーキシステムに設けられ、
本発明の実施形態である電源制御装置および電源装置異
常検出装置を示す回路図である。
【図3】上記電源制御装置を構成する電源装置ECUを
示す回路図である。
【図4】オルタネータ入力,主電源装置の入力および主
バッテリの状態の関係を示す図表である。
【図5】主電源入力等に基づいて為される補助バッテリ
による電流供給の有無,電源異常信号の出力の有無の各
決定を示す図表である。
【図6】上記電源装置ECUを構成するコンピュータの
ROMに記憶された電源装置異常検出ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図7】上記電源制御装置の制御時における主電源電
圧,キースイッチの信号,ブレーキスイッチの信号,補
助バッテリの充電量,補助バッテリによる電流供給の一
例を示すグラフである。
【図8】本発明の別の実施形態である車両用電気ブレー
キシステムに設けられ、本発明の実施形態である電源制
御装置および電源装置異常検出装置を示す回路図であ
る。
【図9】図8に示す電源制御装置を構成する電源装置E
CUを示す回路図である。
【図10】本発明の更に別の実施形態である車両用電気
ブレーキシステムに設けられ、本発明の実施形態である
電源制御装置および電源装置異常検出装置を示す回路図
である。
【図11】図10に示す電源制御装置を構成する電源装
置ECUを示す回路図である。
【図12】本発明の更に別の実施形態である車両用電気
ブレーキシステムに設けられ、本発明の実施形態である
電源制御装置および電源装置異常検出装置を示す回路図
である。
【図13】図12に示す電源制御装置を構成する電源装
置ECUを示す回路図である。
【図14】本発明の更に別の実施形態である車両用電気
ブレーキシステムに設けられ、本発明の実施形態である
電源制御装置および電源装置異常検出装置を示す回路図
である。
【図15】図14に示す電源制御装置を構成する電源装
置ECUを示す回路図である。
【図16】本発明の更に別の実施形態である車両用液圧
ブレーキシステムを構成するブレーキペダル,制御装
置,ブレーキおよび車輪を概略的に示す図である。
【図17】本発明の更に別の実施形態である車両用液圧
ブレーキシステムを構成するブレーキペダル,マスタシ
リンダ,制御装置,ブレーキおよび車輪を概略的に示す
図である。
【符号の説明】
12:ブレーキ 14:電動モータ 20:ブレー
キペダル 24:ブレーキ電子制御ユニット 2
6:制御装置 30:主電源装置 32:補助バッ
テリ 34:主電流供給線 36:補助電流供給線
38:オルタネータ 40:主バッテリ 4
6:電源装置電子制御ユニット 120:主バッテリ
122:補助バッテリ 124:電源装置電子制
御ユニット 140:高電圧源 146:主電源装置 154:
電源装置電子制御ユニット 162:ブレーキ 1
64:アクチュエータ 166:ブレーキ電子制御ユ
ニット 172:制御装置 184:ブレーキ
188:ブレーキ電子制御ユニット 192:制御装
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 悟 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 沢田 直樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D046 BB01 CC02 CC06 MM04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電源装置から供給される電流によ
    り作動する電気作動装置に設けられ、それら複数の電源
    装置からの電流供給を制御する電源制御装置であって、 前記電気作動装置に複数の電源装置の一つである現電源
    装置から電圧が印加されるべき状態において現実に電気
    作動装置に印加されている電圧が設定値未満である場合
    に、現電源装置を前記複数の電源装置のうちの別の電源
    装置に変更する現電源装置変更部を備えることを特徴と
    する電源制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の電源装置から供給される電流によ
    り作動する電気作動装置に設けられ、それら複数の電源
    装置からの電流供給を制御する電源制御装置であって、 前記電気作動装置が前記複数の電源装置のうちの一つで
    ある現電源装置から電圧が印加されるべき状態におい
    て、現電源装置からその電気作動装置に現実に電圧が印
    加されているか否かを検出する電圧印加検出部と、 その電圧印加検出部が電圧印加を検出しない場合に前記
    複数の電源装置のうちの現電源装置以外の電源装置をそ
    の電気作動装置に電流を供給する状態とする電源装置制
    御部とを含むことを特徴とする電源制御装置。
  3. 【請求項3】 電源装置と、その電源装置から電流供給
    線を経て供給される電流により作動する電気作動装置と
    を含む電気システムに設けられ、前記電源装置の異常を
    検出する電源装置異常検出装置であって、 前記電流供給線と並列に前記電源装置に接続され、電源
    装置の電圧を検出する電源電圧検出部と、 前記電気作動装置に設けられ、その電気作動装置に前記
    電源装置から現実に電圧が印加されているか否かを検出
    する電圧印加検出部と、 前記電源電圧検出部が検出した前記電源装置の電圧が正
    常であり、かつ、電圧印加検出部が電圧の印加を検出し
    ない場合には、前記電流供給線に異常発生したと判定す
    る判定部とを含むことを特徴とする電源装置異常検出装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の電源装置と、それら複数の電源装
    置から各電流供給線を経て供給される電流により作動す
    る電気作動装置とを含む電気システムに設けられ、前記
    電源装置の異常を検出する電源装置異常検出装置であっ
    て、 前記複数の電源装置の少なくとも1つにその電源装置に
    対応する前記電流供給線と並列に接続され、その電源装
    置の電圧を検出する少なくとも1つの電源電圧検出部
    と、 前記電気作動装置に前記複数の電流供給線のうち少なく
    とも前記電源電圧検出部が設けられた電流供給線に対応
    して設けられ、電気作動装置に前記複数の電源装置のう
    ち前記電源電圧検出部に対応する電源装置から現実に電
    圧が印加されているか否かを検出する少なくとも1つの
    電圧印加検出部と、 前記少なくとも1つの電源電圧検出部の検出電圧と前記
    少なくとも1つの電圧印加検出部の検出結果との組合わ
    せに基づいて、それら電源電圧検出部および電圧印加検
    出部に対応する電源装置および電流供給線の異常を判定
    する判定部とを含むことを特徴とする電源装置異常検出
    装置。
  5. 【請求項5】 運転者により操作されるブレーキ操作部
    材と、 車両の車輪の回転を抑制するブレーキと、 前記ブレーキ操作部材の操作量に基づいて前記ブレーキ
    の作動力を制御する制御装置と、 その制御装置にそれぞれの電流供給線により接続された
    複数の電源装置と、 前記制御装置が前記複数の電源装置のうちの一つである
    現電源装置から電圧が印加されるべき状態において、現
    電源装置からその制御装置に現実に電圧が印加されてい
    るか否かを検出する電圧印加検出装置と、 その電圧印加検出装置が電圧印加を検出しない場合に、
    前記複数の電源装置のうちの現電源装置以外の電源装置
    をその制御装置に電流を供給する状態とする電源装置制
    御装置とを含むことを特徴とする車両用ブレーキシステ
    ム。
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