JP2001054342A - 両軸受リールの遠心制動装置 - Google Patents

両軸受リールの遠心制動装置

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JP2001054342A
JP2001054342A JP11229149A JP22914999A JP2001054342A JP 2001054342 A JP2001054342 A JP 2001054342A JP 11229149 A JP11229149 A JP 11229149A JP 22914999 A JP22914999 A JP 22914999A JP 2001054342 A JP2001054342 A JP 2001054342A
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projection
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Hirokazu Hirayama
広和 平山
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    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非作用状態と作用状態とに切換可能な遠心制
動装置において、切換操作を軽い力で行えるようにす
る。 【解決手段】 両軸受リールの遠心ブレーキ機構23
は、スプールを遠心力により制動する装置であって、複
数のガイド軸73と、複数の移動部材67と、筒状の制
動部材と、切換機構69とを備えている。ガイド軸は、
スプールに連動して回転する回転部材に放射状に配置さ
れている。移動部材は、ガイド軸に軸方向に移動自在か
つ軸回りに回動可能に装着されスプールの径方向に移動
する。制動部材は、複数の移動部材の外周側に配置さ
れ、径方向に移動した移動部材が接触可能でありかつリ
ール本体に対して回転不能である。切換機構は、移動部
材を軸回りの異なる回動位置に変位させることにより、
制動部材に接触不能な非作用状態と接触可能な作用状態
とに移動部材を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動装置、特に、
リール本体に回転自在に装着されたスプールを遠心力に
より制動する両軸受リールの遠心制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主にルアーフィッシングに用いられるベ
イトリールと呼ばれる両軸受リールでは、キャスティン
グ時にバックラッシュが生じないように、制動力をスプ
ールに作用させることが一般に行われている。ここで、
バックラッシュとは、スプールの回転速度が糸繰り出し
速度より速くなる現象である。この種の制動装置として
スプールの回転により生じる遠心力を利用してスプール
を制動する遠心制動装置が知られている。
【0003】この種の遠心制動装置は、一般に、スプー
ルに連動して回転する回転部材に放射状に配置されたガ
イド軸にスプールの径方向(ガイド軸の軸方向)に移動
自在な移動部材と、移動部材の外周側に移動部材に接触
可能に設けられた制動部材とを備えている。このような
遠心制動装置において、制動部材に接触可能な移動部材
の数を調整可能なものが、実登第2535505号公報
に開示されている。
【0004】前記公報に開示された遠心制動装置は、移
動部材をスプールの径方向に変位させることにより移動
部材を制動部材に接触不能な非作用状態と接触可能な作
用状態とに切り換える切換機構を備えている。切換機構
は、回転部材の移動部材装着部分に形成された凹部の側
壁に移動部材に向けて突出して形成された1対の固定突
起と、移動部材に設けられ固定突起に係止され得る環状
の移動突起とを有している。この移動突起又は固定突起
は弾性変形可能な部材であり、弾性変形により係止状態
を解除可能である。
【0005】作用状態と非作用状態との切換操作を行う
場合には、移動部材の環状の移動突起を指先で引っ掛け
て移動部材を径方向に移動させる。作用状態から移動部
材を径方向内方に移動させて移動突起の弾性変形により
固定突起を乗り越えてその内方に移動突起を配置する
と、非作用状態に切り換わり移動部材が制動部材に接触
できなくなる。また、非作用状態から移動部材を径方向
外方に移動させて移動突起を外方に配置すると、作用状
態に切り換わる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の遠心制動装
置では、移動部材をスプールの径方向に移動させ、固定
突起と移動突起とのいずれかを弾性変形させることによ
り、移動突起を固定突起に対して乗り越えさせて作用状
態と非作用状態とに切り換えている。このように、移動
部材の切換時の移動方向と制動時の移動方向とが同じ方
向のため、操作しやすくするために両突起の係止状態を
緩くすると、制動時に非作用状態の移動部材の移動突起
が固定突起を乗り越えて制動部材に接触するおそれがあ
る。このため、前記従来の構成では、両突起の係止状態
を遠心力では乗り越えできない程度にきつく調整する必
要がある。具体的には、両突起のうち弾性変形する突起
を硬くしたり、両突起が係止する度合いを大きくしたり
して係止状態をきつくする。このように係止状態をきつ
くすると、切換操作に比較的大きな力を要し、切換操作
しにくくなる。
【0007】本発明の課題は、非作用状態と作用状態と
に切換可能な遠心制動装置において、切換操作を軽い力
で行えるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルの遠心制動装置は、リール本体に回転自在に装着され
たスプールを遠心力により制動する装置であって、複数
のガイド軸と、複数の移動部材と、筒状の制動部材と、
切換手段とを備えている。ガイド軸は、スプールに連動
して回転する回転部材に放射状に配置された軸である。
移動部材は、ガイド軸に軸方向に移動自在かつ軸回りに
回動可能に装着されスプールの径方向に移動する部材で
ある。制動部材は、複数の移動部材の外周側に配置さ
れ、径方向に移動した移動部材が接触可能でありかつリ
ール本体に対して回転不能な部材である。切換手段は、
移動部材を軸回りの異なる回動位置に変位させることに
より、制動部材に接触不能な非作用状態と接触可能な作
用状態とに移動部材を切り換え可能な手段である。
【0009】この遠心制動装置では、スプールが回転す
ると、それに伴って回転部材も回転しガイド軸に装着さ
れた移動部材が径方向外方に移動して制動部材に接触す
る。移動部材が制動部材に接触すると、両者の摩擦によ
りスプールが制動される。このときの制動力は、移動部
材の接触個数に依存し、移動部材の接触個数は切換手段
により切り換えできる。すなわち、移動部材を切換手段
により非作用状態に切り換えると移動部材は制動部材に
接触できなくなる。この切換操作は、移動部材をガイド
軸回りの異なる回動位置に変位させることにより行うこ
とができる。このガイド軸回りの回動方向は移動部材の
移動方向(ガイド軸の軸方向)とは異なるので、回動方
向への切換操作に大きな力は不要であり、軽い力で切換
操作できる。このように切換操作を軽い力で行えるの
で、切換操作をひとつひとつ手で行うのではなく別の部
材で一括して切換操作することもできる。しかも、その
操作方向がスプールの径方向ではなく回転方向で行える
ので、一括切換操作を行いやすい。
【0010】発明2に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明1に記載の装置において、ガイド軸は、回転部
材の外周部に放射状に形成され外周側が開口する複数の
凹部の内部に各別に立設され、切換手段は、移動部材に
ガイド軸の径方向に突出して形成された移動突起と、凹
部の回転方向で対向する側壁の一方に設けられ移動突起
に係合して移動部材を制動部材に接触可能な位置まで回
動不能かつ軸方向移動可能に案内する案内部と、側壁の
他方に設けられ移動突起に係合して移動部材を制動部材
に接触不能に規制する規制部とを有している。この場合
には、凹部の一方の側壁に設けられた案内部に移動部材
の移動突起を向けると、作用状態に切り換えられ、他方
の側壁に設けられた規制部に移動突起を向けると、非作
用状態に切り換えられる。このため、移動突起の向きが
作用状態と非作用状態とで異なる向きになり、移動部材
が作用状態なのか非作用状態なのかを瞬時に識別でき
る。
【0011】発明3に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明2に記載の装置において、案内部は、一方の側
壁に凸状又は凹状に形成され、移動突起が係合した状態
で移動部材が制動部材に接触可能な長さでガイド軸に平
行に延びる第1線状係合部を有し、規制部は、他方の側
壁に凸状又は凹状に形成され、移動突起が係合した状態
で移動部材が制動部材に接触不能な長さでガイド軸に平
行に延びる第2線状係合部を有し、移動突起は、先端に
凹状又は凸状に形成され2つの線状係合部に回動不能か
つ軸方向移動自在に係合可能な移動係合部を有する。こ
の場合には、移動部材を回して移動突起の移動係合部を
第1線状係合部に係合させると、作用状態になりかつそ
の状態が凹凸係合により維持されスプールが回転すると
ガイド軸の軸方向外方(スプールの径方向外方)に移動
して制動部材に接触可能になる。また、逆方向に回して
第2線状係合部に係合させると、非作用状態になりかつ
その状態が維持される。この非作用状態で制動部材側に
軸方向に移動しても制動部材に接触する位置までは移動
できず、制動部材には接触できない。ここでは、両線状
係合部と移動係合部との凹凸係合により2つの状態の維
持と軸方向への移動の規制とがなされるので、別の部材
により2つの状態を維持する必要がなくなる。
【0012】発明4に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明3に記載の装置において、移動突起は、ガイド
軸の軸回りに間隔を隔てて2つ設けられており、一方の
移動突起は、第1線状係合部に係合し、他方の移動突起
は第2線状係合部に係合する。この場合には、別の部材
を設けることなく2つの状態に維持できるとともに、移
動突起を各状態に対応して2つ設けたので、1つの移動
突起で2つの線状係合部のいずれかに係合させる場合に
比べて回動量を少なくすることができ、操作性が向上す
る。
【0013】発明5に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明4に記載の装置において、2つの移動突起は、
ガイド軸の軸方向に間隔を隔てて配置され、制動部材に
近い側の移動突起が第1線状係合部に係合し、制動部材
から遠い側の移動突起が第2線状係合部に係合する。こ
の場合には、移動部材を軸方向に移動させることなく回
動させるだけで、2つの状態に簡単に切り換えできる。
【0014】発明6に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明4に記載の装置において、2つの移動突起は、
ガイド軸の軸方向に間隔を隔てて配置され、制動部材に
近い側の他方の移動突起が第2線状係合部に係合し、制
動部材から遠い側の移動突起が第1線状係合部に係合す
る。この場合には、移動部材を軸方向に移動させること
なく回動させるだけで、2つの状態に簡単に切り換えで
きる。
【0015】発明7に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明1に記載の装置において、ガイド軸は、回転部
材の外周部に放射状に形成され外周側が開口する偶数個
の凹部の内部に各別に立設され、切換手段は、移動部材
にガイド軸の径方向に突出して形成された第1移動突起
と、第1移動突起とガイド軸の軸方向内方及び軸回りに
間隔を隔てて配置された第2移動突起と、偶数個の凹部
の回転方向で対向する1対の側壁の一方に設けられ、連
続する半分が第1移動突起に係合するとともに残りの半
分が第2移動突起に係合し、移動部材を制動部材に接触
可能な位置まで軸方向移動可能に案内する案内部と、他
方の側壁に設けられ連続する半分が第2移動突起に係合
するとともに残りの半分が第1移動突起に係合し、移動
部材を制動部材に接触不能に規制する規制部とを有す
る。この場合には、連続する半分ずつの案内部及び規制
部が2つの移動突起のいずれかに係合するので、2つの
移動部材の状態を順に一括して切り換える場合に、全周
にわたって切換のための部材を回転させる必要がなく半
周分ですむ。
【0016】発明8に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明7に記載の装置において、案内部は、一方の側
壁にガイド軸に平行に形成された第1凹溝を有し、規制
部は、他方の側壁にガイド軸に平行に形成され第1移動
突起又は第2移動突起が端部に当接したときに移動部材
を制動部材に接触させない長さを有する第2凹溝を有す
る。この場合には、凹溝によって移動部材の案内及び規
制を行えるので、案内部及び規制部の構成を同様な構造
で実現でき、切換手段の構成が簡素化する。
【0017】発明9に係る両軸受リールの遠心制動装置
は、発明7又は8に記載の装置において、回転部材とス
プールの回転軸回りに相対回動自在かつ相対回動位置を
保持して一体回転可能な円板状の調整部材と、調整部材
に第1移動突起に対向して半円弧状に設けられ、調整部
材の一方向の回転により連続する半分の凹部に配置され
た第1移動突起をその一端で順に押圧して移動部材を回
動させ第1移動突起を案内部に押圧順に係合させ移動部
材を非作用状態から作用状態に切り換えかつ切り換えら
れた移動部材を作用状態に維持し、他方向の回転により
残りの半分の凹部に配置された第1移動突起をその他端
で順に押圧して移動部材を回動させ第1移動突起を規制
部に押圧順に係合させ移動部材を作用状態から非作用状
態に切り換えかつ切り換えられた移動部材を非作用状態
に維持する第1円弧突起と、調整部材の第1円弧突起と
逆側に第1円弧突起より小さい半径で第2移動突起に対
向して半円弧状に設けられ、一方向の回転により残りの
半分の凹部に配置された第2移動突起をその一端で順に
押圧して移動部材を回動させ第2移動突起を案内部に押
圧順に係合させ移動部材を非作用状態から作用状態に切
り換えかつ切り換えられた移動部材を作用状態に維持
し、他方向の回転により連続する半分の凹部に配置され
た第2移動突起をその他端で順に押圧して移動部材を回
動させ第2移動突起を規制部に押圧順に係合させ移動部
材を作用状態から非作用状態に切り換えかつ切り換えら
れた移動部材を作用状態に維持する第2円弧突起とを有
する移動部材制御機構をさらに備える。
【0018】この場合には、全ての移動部材が非作用状
態にある状態で、調整部材を一方向に回転させると、第
1円弧突起により連続する半分の凹部に配置された移動
部材の第1移動突起が押圧されて押圧順に案内部に係合
して連続する半分の移動部材が順次作用状態に切り換え
られかつ第1円弧突起により作用状態が維持される。こ
れと同時に、第2円弧突起により残りの連続する半分の
凹部に配置された移動部材の第2移動突起が押圧されて
押圧順に案内部に係合して連続する残りの半分の移動部
材が順次作用状態になりかつ作用状態が維持される。ま
た、全ての移動部材が作用状態にある状態で、調整部材
を他方向に回転させると、第2円弧突起により連続する
半分の凹部に配置された移動部材の第2移動突起が押圧
されて押圧順に規制部に係合して連続する半分の移動部
材が順次非作用状態になりかつ非作用状態が維持され
る。これと同時に、第1円弧突起により残りの連続する
半分の凹部に配置された移動部材の第1移動突起が押圧
されて押圧順に規制部に係合して連続する残りの半分の
移動部材が順次非作用状態になりかつ非作用状態が維持
される。このとき、第1円弧突起による押圧タイミング
と第2円弧突起による押圧タイミングをずらすことによ
り、段階的に移動部材を作用状態及び非作用状態に切り
換えできる。
【0019】発明10に係る両軸受リールの遠心制動装
置は、発明7又は8に記載の装置において、案内部及び
規制部は、係合した移動部材をガイド軸回りに回動不能
な状態に維持する。この場合には、案内部及び規制部で
2つの移動部材を案内及び規制するだけではなく、係合
した移動部材を回動不能な状態に維持できるので、別に
移動部材の状態を維持するための機構が不要になる。
【0020】発明11に係る両軸受リールの遠心制動装
置は、発明10に記載の装置において、凹部は、回転部
材の外周部に周方向に等間隔に配置されており、回転部
材とスプールの回転軸回りに相対回動自在かつ相対回動
位置を保持して一体回転可能な調整部材と、調整部材の
第1移動突起に対向可能な位置に突出して設けられ、調
整部材の一方向の回転により連続する半分の凹部に配置
された第1移動突起を順に押圧して第1移動突起を前記
案内部に押圧順に係合させる第1制御突起と、調整部材
の第1制御突起とスプール軸芯を挟んだ対称位置より一
方向上流側で第2移動突起に対向可能な位置に設けら
れ、一方向の回転により残りの半分の凹部に配置された
第2移動突起を順に押圧して第2移動突起を案内部に押
圧順に係合させる第2制御突起と、第1制御突起と同じ
半径位置で第2制御突起より一方向下流側に設けられ、
他方向の回転により残りの半分の凹部に配置された第1
移動突起を順に押圧して第1移動突起を規制部に押圧順
に係合させる第3制御突起と、第2制御突起と同じ半径
位置で第1制御突起より一方向下流側に設けられ、他方
向の回転により前記連続する半分の凹部に配置された前
記第2移動突起をその他端で順に押圧して第2移動突起
を規制部に押圧順に係合させる第4制御突起とを有する
移動部材制御機構をさらに備える。
【0021】この場合には、全ての移動部材が非作用状
態にある状態で、調整部材を一方向に回転させると、第
1制御突起により連続する半分の凹部に配置された移動
部材の第1移動突起が押圧されて押圧順に案内部に係合
して連続する半分の移動部材が順次作用状態になりかつ
案内部によりその状態が維持される。これと同時に、第
2制御突起により残りの連続する半分の凹部に配置され
た移動部材の第2移動突起が押圧されて押圧順に案内部
に係合して連続する残りの半分の移動部材が順次作用状
態になりかつその状態が維持される。また、全ての移動
部材が作用状態にある状態で、調整部材を他方向に回転
させると、第3円弧突起により連続する残りの半分の凹
部に配置された移動部材の第1移動突起が押圧されて押
圧順に規制部に係合して移動部材が順次非作用状態にな
りかつ規制部によりその状態が維持される。これと同時
に、第4制御突起により連続する半分の凹部に配置され
た移動部材の第2移動突起が押圧されて押圧順に規制部
に係合して移動部材が順次非作用状態になりかつその状
態が維持される。このとき、第1制御突起による押圧タ
イミングと第2制御突起による押圧タイミング及び第2
制御突起による押圧タイミングと第4制御突起による押
圧タイミングとをずらすことにより、段階的に移動部材
を作用状態及び非作用状態に切り換えできる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕 〔全体構成〕図1において、本発明の一実施形態を採用
した両軸受リールは、ベイトキャスト用のロープロフィ
ール型のリールである。このリールは、リール本体1
と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用ハ
ンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置された
ドラグ調整用のスタードラグ3とを備えている。
【0023】図2に示すように、リール本体1は、フレ
ーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバ
ー6a及び第2側カバー6bとを有している。また、リ
ール本体1は、図1に示すように、前方を覆う前カバー
7と、上部を覆うサムレスト8とを有している。リール
本体1の内部には糸巻用のスプール12が回転自在かつ
着脱自在に装着されている。
【0024】フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに
対向するように配置された1対の側板5a,5bと、こ
れらの側板5a,5bを連結する複数の連結部(図示せ
ず)とを有している。第1側カバー6aは、スプール1
2の着脱を可能にするためにフレーム5に揺動自在に装
着されフレーム5に対して開閉可能である。第1側カバ
ー6aは、図2に示すように、揺動機構34と、開閉操
作用のロック機構36とを有している。揺動機構34
は、第1側カバー6aをフレーム5の前部で揺動自在か
つフレームから離反する方向に移動自在に支持する。ロ
ック機構36は、第1側カバー6aを閉状態でロック及
びロック解除するための機構である。ロック機構36
は、図3に示すように第1側カバー6aに形成された開
口33に装着された操作部37と、操作部37に径方向
に進退自在に装着されたロック部材38とを有してい
る。操作部37は、開口33に回転自在かつ軸方向移動
自在に装着された操作部本体37aと、操作部本体37
aの径方向の軸回りに揺動自在に装着された操作つまみ
37bを有している。
【0025】操作部本体37aは、概ね筒状の部材であ
り、コイルばね44により第1側カバー6aに接近する
方向に付勢されている。操作部本体37aには後述する
遠心ブレーキ機構の有底筒状のブレーキケース65がビ
スにより固定されている。ブレーキケース65は、ネジ
構造により側板5aに形成されたスプール着脱用の開口
5dに着脱自在に装着されている。
【0026】ネジ構造は、ブレーキケース65の外周面
に形成された雄ネジ部25と開口5dの内周面に形成さ
れ雄ネジ部25に螺合する雌ネジ部26とを有してい
る。操作つまみ37bは、図2に示す操作部本体37a
に収納されたロック状態と図5に示す操作部本体37a
から突出したロック解除状態との間で揺動自在である。
この操作つまみ37bの一部がロック部材38に係合し
ている。
【0027】ロック部材38は、操作部本体37aの回
動をロックして第1側カバー6aが閉状態で開かないよ
うにするための部材である。ロック部材38は、図2に
示すロック位置に進出すると先端が開口33に周方向に
間隔を隔てて形成された複数の凹部33bのいずれかに
係合可能であり、図5に示すロック解除位置に引っ込む
と凹部33bとの係合が解除され操作部本体37aが回
動可能になる。ロック部材38は、操作部本体37aに
装着されたコイルばね39により進出側に付勢されてい
る。
【0028】フレーム5内には、図2に示すように、釣
り竿と直交する方向に配置されたスプール12と、スプ
ール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド
機構15と、サミングを行う場合の親指の当てとなる、
クラッチレバー17とが配置されている。またフレーム
5と第2側カバー6bとの間には、ハンドル2からの回
転力をスプール12及びレベルワインド機構15に伝え
るためのギア機構18と、クラッチ機構13と、クラッ
チレバー17の操作に応じてクラッチ機構13の係脱及
び制御を行うためのクラッチ係脱機構19と、ドラグ機
構21と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するた
めのキャスティングコントロール機構22とが配置され
ている。また、フレーム5と第1側カバー6aとの間に
は、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための
遠心ブレーキ機構23が配置されている。
【0029】スプール12は、両側部に皿状のフランジ
部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状
の糸巻き胴部12bを有している。また、スプール12
は、糸巻き胴部12bの内周側の軸方向の実質的に中央
部に一体で形成された筒状のボス部12cを有してお
り、ボス部12cを貫通するスプール軸16にたとえば
セレーション結合により回転不能に固定されている。こ
の固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合
やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることがで
きる。このスプール12は、側板5aの開口5dを通過
可能である。
【0030】スプール軸16は、側板5bを貫通して第
2側カバー6bの外方に延びている。その延びた一端
は、第2側カバー6bに形成されたボス部6cに軸受2
4aにより回転自在に支持されている。またスプール軸
16の他端は、遠心ブレーキ機構23内で軸受24bに
より回転自在に支持されている。これらの軸受24a,
24bはシールドボールベアリングである。
【0031】スプール軸16の大径部分16aの右端
は、側板5bの貫通部分に配置されており、そこにはク
ラッチ機構13を構成する係合ピン16bが固定されて
いる。係合ピン16bは、直径に沿って大径部分16a
を貫通しており、その両端が径方向に突出している。ギ
ア機構18は、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固
定されたメインギア31と、メインギア31に噛み合う
筒状のピニオンギア32とを有している。このギア機構
18のハンドル軸30の上下位置は、サムレスト8の高
さを低くするために、従来の位置より低い。このため、
ギア機構18を収納する側板5b及び第2側カバー6b
の下部は、側板5a及び第1側カバー6aの下部より下
方に位置している。
【0032】ピニオンギア32は、図2に示すように、
側板5bの外方から内方に延び、中心にスプール軸16
が貫通する筒状部材であり、スプール軸16に軸方向に
移動自在に装着されている。また、ピニオンギア32の
図2左端部は、軸受43により側板5bに回転自在かつ
軸方向移動自在に支持されている。この軸受43もシー
ルドボールベアリングである。
【0033】ピニオンギア32は、図2右端側外周部に
形成されメインギア31に噛合する歯部32aと、他端
側に形成された噛み合い部32bと、歯部32aと噛み
合い部32bとの間に形成されたくびれ部32cとを有
している。噛み合い部32bは、ピニオンギア32の端
面に直径に沿って形成された凹溝からなり、そこにスプ
ール軸16を貫通して固定された係合ピン16bが係止
される。ここではピニオンギア32が外方に移動してそ
の噛み合い部32bとスプール軸16の係合ピン16b
とが離脱すると、ハンドル軸30からの回転力はスプー
ル12に伝達されない。この噛み合い部32bと係合ピ
ン16bとによりクラッチ機構13が構成される。係合
ピン16bと噛み合い部32bとが係合すると、スプー
ル軸16より大径のピニオンギア32からスプール軸1
6にトルクが直接伝達されるので、ねじれ変形がより少
なくなり、トルク伝達効率が向上する。
【0034】クラッチレバー17は、図2に示すよう
に、1対の側板5a,5b間の後部でスプール12後方
に配置されている。クラッチ係脱機構19は、図2に示
すように、クラッチヨーク40を有している。クラッチ
ヨーク40は、スプール軸16の外周側に配置されてお
り、2本のピン41(一方のみ図示)によってスプール
軸16の軸心と平行に移動可能に支持されている。また
クラッチヨーク40はその中央部にピニオンギア32の
くびれ部32cに係合する係合部40aを有している。
またクラッチヨーク40を支持する各ピン41の外周
で、クラッチヨーク40と第2側カバー6bとの間には
スプリング42が配置されており、クラッチヨーク40
はスプリング42によって常に内方に付勢されている。
【0035】このような構成で、通常状態では、ピニオ
ンギア32は内方のクラッチ係合位置に位置しており、
その噛み合い部32bとスプール軸16の係合ピン16
bとが係合してクラッチオン状態となっている。一方、
クラッチヨーク40によってピニオンギア32が外方に
移動した場合には、噛み合い部32bと係合ピン16b
との係合が外れクラッチオフ状態となる。
【0036】ドラグ機構21は、メインギア31に押圧
される摩擦プレート45と、スタードラグ3の回転操作
によって摩擦プレート45をメインギア31に所定の力
で押圧するための押圧プレート46とを有している。キ
ャスティングコントロール機構22は、スプール軸16
の両端を挟むように配置された複数の摩擦プレート51
と、摩擦プレート51によるスプール軸16の挟持力を
調節するための制動キャップ52とを有している。左側
の摩擦プレート51は、ブレーキケース65内に装着さ
れている。
【0037】〔遠心ブレーキ機構の構成〕遠心ブレーキ
機構23は、図3及び図5に示すように、ブレーキケー
ス65に固定された制動部材68と、制動部材68の内
周側に同芯に配置されスプール軸16に固定された回転
部材66と、回転部材66に径方向に移動自在に装着さ
れた複数(例えば6つ)の移動部材67とを備えてい
る。
【0038】制動部材68は、たとえば銅系合金製の薄
肉円筒状部材であり、ブレーキケース65の内周面に固
定されている。制動部材68は、円筒状の制動面68a
を内周面に有している。ブレーキケース65は、有底短
筒状の部材であり、その内側底部に軸方向内方に突出す
る筒状の軸受収納部65aが形成されている。軸受収納
部65aは、この内周側にスプール軸16を支持する軸
受24bが配置され、キャスティングコントロール機構
22の摩擦プレート51が装着されている。
【0039】回転部材66は、スプール軸16に固定さ
れたボス部66aと、ボス部66aから軸受収納部65
aの外周側に延びる円筒部66bと、円筒部66bの延
びた一端の外周面から径方向外方に突出した厚肉リング
状の円板部66cとを有している。円板部66cの外周
部には、図4に示すように、周方向に等間隔に形成され
た、たとえば6つのガイド凹部70が形成されている。
ガイド凹部70は、移動部材67を収納するとともに、
移動部材67を制動部材68に接触可能な作用状態と接
触不能な非作用状態とに切り換えるために設けられてい
る。ガイド凹部70の底部には、移動部材67を案内す
るためのガイド軸73が径方向に沿って放射状に立設さ
れている。ガイド軸73には、移動部材67が軸方向に
移動自在に装着されている。
【0040】ガイド凹部70の対向する両壁面70a,
70bには、図4及び図6に示すように、第1及び第2
線状突起部71,72が凸状に形成されている。第1線
状突起部71は、図6右側の壁面70aにガイド凹部7
0の底部から開口端まで全長にわたって形成されてい
る。この第1線状突起部71は、移動部材67を制動部
材68に接触可能な位置まで回動不能かつ軸方向移動可
能に案内する案内部である。第2線状突起部72は、図
6左側の壁面70bに底部から僅かな長さで形成されて
いる。この第2線状突起部72は、移動部材67を制動
部材68に接触不能に規制する規制部である。第2線状
突起部72は、制動部材68に移動部材67が接触しな
い長さで形成されており、そのスプール径方向外方側の
端部72cは、第2線状突起部72の先端部と同じ位置
で塞がれている。この結果、第2線状突起部72に後述
する第2移動突起67cが係合すると、移動部材67は
端部72cに接触して制動部材68に接触できなくな
る。
【0041】移動部材67は、概ね円筒形状の弾性を有
する合成樹脂製の部材である。移動部材67は、回転部
材66に立設されたガイド軸73に径方向に摺動自在に
設けられ、スプール12の回転による遠心力により制動
部材68に接触するものである。移動部材67は、ガイ
ド軸73に案内される円筒形状の本体部67aと、本体
部67aの軸方向中間部に一体で形成された第1移動突
起67bと、本体部67aの軸方向内側端部に一体で形
成された第2移動突起67cとを有している。第1移動
突起67bと第2移動突起67cとは同形状であるが、
ガイド軸73の軸方向及び周方向に間隔を隔てて配置さ
れている。両移動突起67b,67cは、ガイド凹部7
0に形成された第1,第2線状突起部71,72に係止
され得るように本体部67aから径方向外方に突出して
おり、先端に第1,第2線状突起部71,72にそれぞ
れ係合する凹係合部67d,67eが形成されている。
第2線状突起部72の長さは、第2移動突起67cの厚
みより大きい長さに設定されかつ移動部材67が制動部
材68に接触しないように設定されている。この両線状
突起部71,72と両移動突起67b,67cとにより
切換機構69が構成される。
【0042】ここで、第1移動突起67bが第1線状突
起部71に係合すると、制動部材68への接触が可能で
あり、このときの状態が作用状態である。また、ガイド
軸回りに回動させて第2移動突起67cが第2線状突起
部72に係合すると、第2線状突起72の端部72cで
移動部材67が係止されて制動部材68への接触ができ
なくなる。このときの状態が非作用状態である。このよ
うに、移動部材67を作用状態と非作用状態とに切り換
えることにより、接触可能な移動部材67の数を調整で
きる。また、ガイド軸回りの回動により移動部材67の
状態を切り換えているので、制動時の移動部材67の移
動方向と異なる方向で移動部材67の状態を切換でき
る。このため、回動方向への切換操作に大きな力は不要
であり、軽い力で切換操作できる。このように切換操作
を軽い力で行えるので、切換操作をひとつひとつ手で行
うのではなく別の部材で一括して切換操作することもで
きる。しかも、その操作方向がスプールの径方向ではな
く回転方向で行えるので、一括切換操作を行いやすい。
【0043】〔制動力の調整操作〕制動力を調整する際
には第1側カバー6aを開けて側板5aの開口5dを開
放する。第1側カバー6aを開けるには、まず操作つま
み37bを図2に示すロック状態から起こしてロック解
除状態に揺動させる。操作つまみ37bをロック解除状
態にすると、ロック部材38が操作つまみ37bにより
押圧されてコイルばね39の付勢力に抗してロック解除
位置に移動する。ロック部材38がロック解除位置に移
動すると、その先端が開口33の凹部33bからはず
れ、操作部本体37aが回動可能になる。
【0044】この状態で操作つまみ37bを回転させる
と、図5に示すように、操作部本体37aとともにブレ
ーキケース65が回転し、両ネジ部25,26の螺合が
解除されブレーキケース65と側板5aとの結合が解除
される。ブレーキケース65と側板5aとの結合が解除
されると、ブレーキケース65がコイルばね44により
操作部本体37aとともに外方に移動する。これと同時
に揺動機構34に第1側カバー6aが側板5aから離反
する方向に移動する。ブレーキケース65が側板5a外
側面から完全に離脱すると、第1側カバー6aがリール
本体1から分離され、自重により揺動機構34の軸回り
に図4に示す開放位置に揺動する。これにより、開口5
d部分が外部に露出し、移動部材67の回動状態を容易
に視認できる。たとえば、図4では、上側の移動部材だ
けが第2線状突起部72に係合し、他の移動部材67
は、第1線状突起部71に係合している。このため、1
つだけが非作用状態になっており他の5つの移動部材は
作用状態になっている。このように移動部材67を回動
させることにより状態を切り換えているので2つの状態
を瞬時に判断できる。
【0045】制動力の調整は、たとえば、両移動突起6
7b,67cのいずれかを指先で押圧し、移動部材67
をガイド軸回りに回動させて作用状態又は非作用状態に
切り換えて行う。移動部材67を回動させて第1移動突
起67bを第1線状突起部71に向けると、第1移動突
起67bが弾性変形して第1線状突起部71に係止され
る。この結果、移動部材67が作用状態になり、かつこ
の状態が維持される。また、第2移動突起67cを第2
線状突起部72に向けると、第2移動突起67cが弾性
変形して第2線状突起部72に係止される。この結果、
移動部材67が非作用状態になり、かつこの状態が維持
される。
【0046】制動力の調整を終わると、第1側カバー6
aを閉める。このときには、第1側カバー6aを閉状態
側に手で揺動させ、続いて、操作つまみ37bを押して
ブレーキケース65を開口5d内に挿入する。ブレーキ
ケース65の先端を当接させた状態で操作つまみ37b
を解除時と逆方向に回転させ両ネジ部25,26を螺合
させる。すると、ブレーキケース65が開口5dに結合
される。そして、操作つまみ90をロック解除位置から
ロック位置に揺動させ、ロック部材を凹部33bに係合
させる。これにより第1側カバー6aが閉状態に保持さ
れる。
【0047】ここでは、移動部材67を回動させて2つ
の状態を切り換えているので、移動部材67の状態を瞬
時に判断できる。このため、移動部材の2つの状態を簡
単に判断できるようになり、制動力を迅速に調整でき
る。また、制動時の移動部材67の移動方向と異なる方
向で移動部材67の状態を切換できるので、回動方向へ
の切換操作に大きな力は不要であり、軽い力で切換操作
できる。
【0048】〔第2実施形態〕前記実施形態では、手で
移動部材67をひとつずつ押圧して2つの状態を切り換
えているが、図8に示すように、移動部材制御機構80
を設けて移動部材67をひとつずつ一括して切り換えで
きるように構成してもよい。図7において、ガイド凹部
70は、回転部材66の円板部66cの外周部に周方向
に間隔を隔てて配置されているが、第1実施形態のよう
に等間隔では配置されていない。すなわち、回転部材6
6の一番上部に配置されたガイド凹部70から時計回り
に配置された合計6つのガイド凹部70のうち3番目の
ガイド凹部70までは、たとえば、60度間隔で配置さ
れており、3番目のガイド凹部70と4番目のガイド凹
部70とは90度間隔を隔てて配置されている。また、
4番目から6番目のガイド凹部70は、60度間隔で配
置されている。このように間隔を異ならせてガイド凹部
70を配置することにより、移動部材67の切換タイミ
ングを一定にしている。
【0049】ガイド凹部70の時計方向下流側の側壁と
外側面(ブレーキケース65に面する側面)との角部に
は、第1凹溝71aが、上流側の角部には第2凹溝72
aがそれぞれ形成されている。第1凹溝71aは、ガイ
ド凹部70の底部から回転部材66の開口端まで形成さ
れており、移動部材67を制動部材68に接触可能に案
内する。第2凹溝72aは、開口端までは形成されてお
らず、その途中までの長さである。また1番目から3番
目までの第2凹溝72の長さは4番目から6番目までの
第2凹溝72aの長さより短い。この理由については後
で詳細に説明する。
【0050】移動部材67は、概ね円筒形状の弾性を有
する合成樹脂製の部材である。移動部材67は、回転部
材66に立設されたガイド軸73に径方向に摺動自在に
設けられ、スプール12の回転による遠心力により制動
部材68に接触するものである。移動部材67は、ガイ
ド軸73に案内される円筒形状の本体部67aと、本体
部67aの軸方向中間部に一体で形成された第1移動突
起67bと、本体部67aの軸方向内側端部に一体で形
成された第2移動突起67cとを有している。第1移動
突起67bと第2移動突起67cとは同形状であるが、
ガイド軸73の軸方向及び周方向に間隔を隔てて配置さ
れている。なお、図9(b)に示すように、移動突起6
7b,67cが第1凹溝71aに係合したとき、移動部
材67のスプール径方向への移動をスムーズにするため
に、第1凹溝71aと移動突起67b,67cの先端と
の間に僅かな隙間が形成されるようになっている。
【0051】ここで、1番目から3番目のガイド凹部7
0に装着される移動部材67と、4番目から6番目のガ
イド凹部70に装着される移動部材67とは、2つの移
動突起67b,67cが鏡像の関係に配置される構成で
ある。1番目から3番目の移動部材67の移動突起67
b,67cは、ガイド凹部70に形成された第1及び第
2凹溝71a,72aにそれぞれ係止され得るように本
体部67aから径方向外方に突出している。4番目から
6番目の移動部材67の移動突起67b,67cは、ガ
イド凹部70に形成された第2及び第1凹溝72a,7
1aにそれぞれ係止され得るように本体部67aから径
方向外方に突出している。
【0052】第2凹溝72aの長さが1番目から3番目
までと4番目から6番目までと長さが異なるのは、1番
目から3番目までの第2凹溝72aには、本体部67a
の軸方向内側端部から突出した第2移動突起67cが係
合し、4番目から6番目までの第2凹溝72aには、本
体部67aの軸方向中間部から突出した第1移動突起6
7bが係合するからである。すなわち、第1移動突起6
7bが第2移動突起67cより径方向外方に配置される
ので、第2凹溝72aの長さを長くする必要がある。換
言すれば、1番目から3番目までの第2凹溝72aで
は、第2移動突起67cを係止して移動部材67の制動
部材68への接触を禁止し、4番目から6番目までの第
2凹溝72aでは、第1移動突起67bを係止して移動
部材67の制動部材68への接触を禁止するために長さ
を異ならせている。この両凹溝71a,72aと両移動
突起67b,67cとにより切換機構69が構成され
る。なお、ここでは、両移動突起67b,67cのいず
れかが両凹溝71a,72aのいずれかに係合してもそ
の状態が維持されることはない。
【0053】移動部材制御機構80は、図8に示すよう
に、回転部材66のボス部66aに装着された円板状の
調整部材81と、調整部材81の側面の第1移動突起6
7bに対向可能な位置に半円弧状に形成された第1円弧
突起82と、調整部材81の側面の第2移動突起67c
に対向可能でかつ第1円弧突起82の逆側の位置に半円
弧状に形成された第2円弧突起83とを有している。
【0054】調整部材81は、回転部材66に対してス
プール軸回りに相対回動自在かつ相対回動位置を保持し
て一体回転可能なものである。調整部材81は、ボス部
66aに回動自在に装着されており、ボス部66aに装
着された止め輪85によりOリング84を介して円筒部
66cに向けて押圧されている。これにより、調整部材
81と回転部材66とが一体回転可能かつ相対回動自在
になる。調整部材81は、ボス部66aから円筒部66
bに沿ってスプール軸方向外方に延びる筒状部81a
と、筒状部81aの先端部外周面から円板部66cに対
向して配置される円板部81bとを有している。この円
板部81bの円板部66cに対向する側面に2つの円弧
突起82,83が円板部66cに向けて突出して形成さ
れている。第1円弧突起82は、移動部材67が非作用
状態にあるとき、調整部材81の図7時計回りの回転に
より、図9(a)に示すように、1番目から3番目のガ
イド凹部70に配置された3つの第1移動突起67bを
その一端で順に押圧して第1移動突起67bを案内部で
ある第1凹溝71aに押圧順に係合させる。これによ
り、移動部材67を非作用状態から作用状態に切り換
え、かつ第1円弧突起82の対向面82aで第1移動突
起67bを規制することにより切り換えられた移動部材
67を作用状態に維持する。
【0055】また、第1円弧突起82は、移動部材67
が作用状態にあるとき、図7反時計回りの回転により、
6番目から4番目までのガイド凹部70に配置された第
1移動突起67bをその他端で順に押圧して第1移動突
起67bを規制部である第2凹溝72aに押圧順に係合
させる。これにより,移動部材67を作用状態から非作
用状態に切り換え、かつ対向面82aで第1移動突起6
7bを規制することにより切り換えられた移動部材を非
作用状態に維持する。
【0056】第2円弧突起83は、移動部材67が非作
用状態にあるとき、調整部材81の図7時計回りの回転
により、第1円弧突起82と同様に、4番目から6番目
のガイド凹部70に配置された3つの第2移動突起67
cをその一端で順に押圧して第2移動突起67cを案内
部である第1凹溝71aに押圧順に係合させる。これに
より、移動部材67を非作用状態から作用状態に切り換
え、かつ第2円弧突起83の対向面83aで第2移動突
起67cを規制することにより切り換えられた移動部材
67を作用状態に維持する。
【0057】また、移動部材67が作用状態にあると
き、図7反時計回りの回転により、図9(b)に示すよ
うに、3番目から1番目までのガイド凹部70に配置さ
れた第2移動突起67cをその他端で順に押圧して第2
移動突起67cを規制部である第2凹溝72aに押圧順
に係合させる。これにより,移動部材67を作用状態か
ら非作用状態に切り換え、かつ対向面83aで第2移動
突起67cを規制することにより切り換えられた移動部
材67を非作用状態に維持する。
【0058】また、ガイド凹部70を前述したような不
等間隔に配置して、第1円弧突起82が1番目〜3番目
の移動部材67の第1移動突起67bを押圧するタイミ
ングと第2円弧突起83が4番目から6番目の移動部材
67の第2移動突起67cを押圧するタイミングとを略
30度分位相がずれるようにしている。この結果、非作
用状態から作用状態への切換順が1−4−2−5−3−
6の順になり、作用状態から非作用状態への切換順が6
−3−5−2−4−1の順になり、バランスよくかつ段
階的に移動部材67の状態が切り換わる。
【0059】このような構成の遠心ブレーキ機構23で
は、第1側カバー6aをあけた状態で、たとえばスプー
ル12を左手で握って右手で調整部材81を回転させる
と、移動部材67の状態を一括して切換できる。切換
後、第1側カバー6aを閉じてキャスティングすると、
調整部材81は、スプール12及び回転部材66ともに
回転し、回転部材66との位相は変化しない。このた
め、切換結果の状態が維持される。そして、遠心力によ
り移動部材67が制動部材68に接触すると、接触した
移動部材67の数に応じた制動力でスプール12が制動
され、バックラッシュが生じにくくなる。
【0060】〔第3実施形態〕前記第2実施形態では、
2つの円弧突起82,83によって移動部材67の状態
の切換と状態の維持とを図ったが、第3実施形態では、
状態の維持を移動突起と凹溝との係合により図ってい
る。状態の維持を突起の側面で行う必要がないため、円
弧突起に代えて点在する4つの制御突起を設け、移動部
材67の状態の切換だけを制御突起により行っている。
【0061】図10及び図11において、ガイド凹部7
0は、回転部材66の円板部66cの外周部に周方向に
等間隔に配置されている。すなわち、回転部材66の一
番上部に配置されたガイド凹部70から時計回りに配置
された合計6つのガイド凹部70が、たとえば、60度
間隔で配置されている。ガイド凹部70の時計方向下流
側の側壁と外側面(ブレーキケース65に面する側面)
との角部には、第1凹溝71aが、上流側の角部には第
2凹溝72aがそれぞれ形成されている。第1凹溝71
aは、ガイド凹部70の底部から回転部材66の開口端
まで形成されており、移動部材67を制動部材68に接
触可能に案内する。第2凹溝72aは、開口端までは形
成されておらず、その途中までの長さである。また1番
目から3番目までの第2凹溝72の長さは4番目から6
番目までの第2凹溝72aの長さより短い。この理由に
ついては第2実施形態と同様である。これらの両凹溝7
1a,72aの当接面71b,72bは、移動部材67
の移動突起67b,67cの状態を保持するために僅か
に凹んでいる。
【0062】移動部材67は、概ね円筒形状の弾性を有
する合成樹脂製の部材であり、第2実施形態と同様な構
造の本体部67aと、第1移動突起67bと、第2移動
突起67cとを有している。これらの両移動突起67
b,67cの先端には、凹溝71a,72aの凹みに応
じた丸みを有している。このような丸みと凹みとの係合
及び両移動突起67b,67cの先端形状が移動部材6
7の揺動軸芯と同芯ではないことにより、両移動突起6
7b,67cは、揺動時に径差と弾性とを利用して両凹
溝71a,72aに係止され、その状態が保持される。
ここでも、1番目から3番目のガイド凹部70に装着さ
れる移動部材67と、4番目から6番目のガイド凹部7
0に装着される移動部材67とは、2つの移動突起67
b,67cが鏡像の関係に配置される構成である。1番
目から3番目の移動部材67の移動突起67b,67c
は、ガイド凹部70に形成された第1及び第2凹溝71
a,72aにそれぞれ係止され得るように本体部67a
から径方向外方に突出している。4番目から6番目の移
動部材67の移動突起67b,67cは、ガイド凹部7
0に形成された第2及び第1凹溝72a,71aにそれ
ぞれ係止され得るように本体部67aから径方向外方に
突出している。なお、図11(b)に示すように、移動
突起67b,67cが第1凹溝71aに係合したとき、
移動部材67のスプール径方向への移動をスムーズにす
るために、第1凹溝71aと移動突起67b,67cの
先端との間に僅かな隙間が形成されるようになってい
る。
【0063】移動部材制御機構80は、第2実施形態と
同様な調整部材81と、調整部材81の側面に形成され
た第1〜第4制御突起91〜94とを有している。第1
制御突起91は、第1移動突起67bに対向可能な位置
に形成されている。第1制御突起91は、移動部材67
が非作用状態にあるとき、調整部材81の図10時計回
りの回転により、図11(a)に示すように、1番目か
ら3番目のガイド凹部70に配置された第1移動突起6
7bを順に押圧して第1移動突起67bを案内部である
第1凹溝71aに押圧順に係合させる。これにより、移
動部材67を非作用状態から作用状態に切り換える。作
用状態に切り換えられ移動部材67は、第1移動突起6
7bが第1凹溝71aに係止されることにより切り換え
られた作用状態を維持する。
【0064】第2制御突起92は、調整部材81の側面
の第2移動突起67cに対向可能でかつ第1制御突起9
1とスプール軸芯を挟んだ対称位置より時計回りの上流
側に設けられている。具体的には、第1制御突起91と
150度間隔を隔てて配置されている。第2制御突起9
2は、調整部材81の時計回りの回転により4番目から
6番目のガイド凹部70に配置された第2移動突起67
cを順に押圧して第2移動突起67cを第1凹溝71a
に押圧順に係合させる。これにより、移動部材67を非
作用状態から作用状態に切り換える。作用状態に切り換
えられ移動部材67は、第2移動突起67cが第1凹溝
71aに係止されることにより切り換えられた作用状態
を維持する。
【0065】第3制御突起93は、第1制御突起91と
同じ半径位置で第2制御突起92より時計回りの下流側
に設けられている。第3制御突起93は、移動部材67
が作用状態にあるとき、調整部材81の反時計回りの回
転により、6番目から4番目のガイド凹部70に配置さ
れた第1移動突起67bを順に押圧して第1移動突起6
7bを第2凹溝72aに押圧順に係合させる。これによ
り、移動部材67を作用状態から非作用状態に切り換え
る。非作用状態に切り換えられ移動部材67は、第1移
動突起67bが第2凹溝72aに係止されることにより
切り換えられた非作用状態を維持する。
【0066】第4制御突起94は、第2制御突起92と
同じ半径位置で第1制御突起91より時計回り下流側に
設けられている。第4制御突起94は、第3制御突起9
3と150度間隔を隔てて配置されている。第4制御突
起94は、調整部材81の反時計回りの回転により、図
11(b)に示すように、3番目から1番目のガイド凹
部70に配置された第2移動突起67cをその他端で順
に押圧して第2移動突起67cを第2凹溝72aに押圧
順に係合させる。これにより、移動部材67を作用状態
から非作用状態に切り換える。非作用状態に切り換えら
れ移動部材67は、第2移動突起67cが第2凹溝72
aに係止されることにより切り換えられた非作用状態を
維持する。
【0067】また、ガイド凹部70を前述したような等
間隔に配置して、かつ第1制御突起91と第2制御突起
92及び第3制御突起及び第4制御突起94とをそれぞ
れ150度間隔を隔てて配置したので、第1制御突起9
1が1番目から3番目までの移動部材67の第1移動突
起67bを押圧するタミングと第2制御突起92が4番
目から6番目の移動部材67の第2移動突起67cを押
圧するタイミングとを30度分位相がずれるようにして
いる。この結果、非作用状態から作用状態への切換順が
1−4−2−5−3−6の順になり、作用状態から非作
用状態への切換順が6−3−5−2−4−1の順にな
り、バランスよくかつ段階的に移動部材67の状態が切
り換わる。しかも、ガイド凹部70もバランスよく等間
隔に配置されているので、回転バランスも崩れにくい。
【0068】このような構成の遠心ブレーキ機構23で
は、第1側カバー6aをあけた状態で、たとえばスプー
ル12を左手で握って右手で調整部材81を回転させる
と、移動部材67の状態を一括して切換できる。切換
後、第1側カバー6aを閉じてキャスティングすると、
調整部材81は、スプール12及び回転部材66ともに
回転し、回転部材66との位相は変化しない。このた
め、切換結果の状態が維持される。そして、遠心力によ
り移動部材67が制動部材68に接触すると、接触した
移動部材67の数に応じた制動力でスプール12が制動
され、バックラッシュが生じにくくなる。
【0069】〔他の実施形態〕 (a)前記3つの実施形態では、回転部材の側壁に設け
られたガイド凹部に移動部材の突出片を係止させたが、
本発明はこの構成に限定されない。たとえば、ガイド軸
を異形断面の棒状部材で構成し、ある回転位相の時にだ
けガイド軸方向に移動自在にし、それから回動すると移
動部材が弾性変形してガイド軸に係止されるように構成
してもよい。
【0070】(b)前記第1実施形態では、ガイド凹部
70に第1及び第2線状突起部71,72を設け、移動
部材67の第1及び第2移動突起67b,67cに凹係
合部67d,67eを設けたが、ガイド凹部70に線状
凹溝を設け、移動部材に線状凹溝に案内又は係止される
凸部を設けてもよい。 (c)前記第3実施形態では、移動部材67の状態を両
凹溝71a,72aと移動突起67b,67cとの凹凸
係合により保持していたが、ガイド軸73により作用状
態と非作用状態とを保持するようにしてもよい。たとえ
ば図12に示すように、ガイド軸73を丸みを帯びた四
角形断面の棒状部材で構成し、移動部材67が揺動しに
くくかつ制御突起91〜94の押圧により揺動するよう
に構成してもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、移動部材をガイド軸回
りの異なる回動位置に変位させることにより切換操作を
行える。このガイド軸回りの回動方向は移動部材の移動
方向(ガイド軸の軸方向)とは異なるので、回動方向へ
の切換操作に大きな力は不要であり、軽い力で切換操作
できる。このように切換操作を軽い力で行えるので、切
換操作をひとつひとつ手で行うのではなく別の部材で一
括して切換操作することもできる。しかも、その操作方
向がスプールの径方向ではなく回転方向で行えるので、
一括切換操作を行いやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】その断面図。
【図3】遠心ブレーキ機構の断面拡大図。
【図4】第1側カバーを外した時の側面図。
【図5】第1側カバーを外したときの図3に相当する
図。
【図6】移動部材の状態を切り換えたときの平面拡大
図。
【図7】第2実施形態の遠心ブレーキ機構の断面部分
図。
【図8】第2実施形態の遠心ブレーキ機構の正面図。
【図9】第2実施形態の図6に相当する。
【図10】第3実施形態の図8に相当する図。
【図11】第3実施形態の図6に相当する図。
【図12】第3実施形態の変形例の図8に相当する図。
【符号の説明】
1 リール本体 12 スプール 16 スプール軸 23 遠心ブレーキ機構 66 回転部材 67 移動部材 67b 第1移動突起 67c 第2移動突起 68 制動部材 70 ガイド凹部 71,72 第1,第2線状突起部 71a,72a 第1,第2凹溝 80 移動部材制御機構 81 調整部材 82,83 第1,体2円弧突起 91〜94 第1〜第4制御突起

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に回転自在に装着されたスプー
    ルを遠心力により制動する両軸受リールの遠心制動装置
    であって、 前記スプールに連動して回転する回転部材に放射状に配
    置された複数のガイド軸と、 前記ガイド軸に軸方向に移動自在かつ軸回りに回動可能
    に装着され前記スプールの径方向に移動する複数の移動
    部材と、 前記複数の移動部材の外周側に配置され、前記径方向に
    移動した移動部材が接触可能でありかつ前記リール本体
    に対して回転不能な筒状の制動部材と、 前記移動部材を前記軸回りの異なる回動位置に変位させ
    ることにより、前記制動部材に接触不能な非作用状態と
    接触可能な作用状態とに前記移動部材を切り換え可能な
    切換手段と、を備えた両軸受リールの遠心制動装置。
  2. 【請求項2】前記ガイド軸は、前記回転部材の外周部に
    放射状に形成され外周側が開口する複数の凹部の内部に
    各別に立設され、 前記切換手段は、前記移動部材に前記ガイド軸の径方向
    に突出して形成された移動突起と、前記凹部の回転方向
    で対向する側壁の一方に設けられ前記移動突起に係合し
    て前記移動部材を前記制動部材に接触可能な位置まで回
    動不能かつ軸方向移動可能に案内する案内部と、前記側
    壁の他方に設けられ前記移動突起に係合して前記移動部
    材を前記制動部材に接触不能に規制する規制部とを有し
    ている、請求項1に記載の両軸受リールの遠心制動装
    置。
  3. 【請求項3】前記案内部は、前記一方の側壁に凸状又は
    凹状に形成され、前記移動突起が係合した状態で前記移
    動部材が前記制動部材に接触可能な長さで前記ガイド軸
    に平行に延びる第1線状係合部を有し、 前記規制部は、前記他方の側壁に凸状又は凹状に形成さ
    れ、前記移動突起が係合した状態で前記移動部材が前記
    制動部材に接触不能な長さで前記ガイド軸に平行に延び
    る第2線状係合部を有し、 前記移動突起は、先端に凹状又は凸状に形成され前記2
    つの線状係合部に回動不能かつ軸方向移動自在に係合可
    能な移動係合部を有する、請求項2に記載の両軸受リー
    ルの遠心制動装置。
  4. 【請求項4】前記移動突起は、前記ガイド軸の軸回りに
    間隔を隔てて2つ設けられており、一方の前記移動突起
    は、前記第1線状係合部に係合し、他方の前記移動突起
    は前記第2線状係合部に係合する、請求項3に記載の両
    軸受リールの遠心制動装置。
  5. 【請求項5】前記2つの移動突起は、前記ガイド軸の軸
    方向に間隔を隔てて配置され、前記制動部材に近い側の
    移動突起が前記第1線状係合部に係合し、前記制動部材
    から遠い側の移動突起が前記第2線状係合部に係合す
    る、請求項4に記載の両軸受リールの遠心制動装置。
  6. 【請求項6】前記2つの移動突起は、前記ガイド軸の軸
    方向に間隔を隔てて配置され、前記制動部材に近い側の
    前記他方の移動突起が前記第2線状係合部に係合し、前
    記制動部材から遠い側の移動突起が前記第1線状係合部
    に係合する、請求項4に記載の両軸受リールの遠心制動
    装置。
  7. 【請求項7】前記ガイド軸は、前記回転部材の外周部に
    放射状に形成され外周側が開口する偶数個の凹部の内部
    に各別に立設され、 前記切換手段は、 前記移動部材に前記ガイド軸の径方向に突出して形成さ
    れた第1移動突起と、 前記第1移動突起と前記ガイド軸の軸方向内方及び軸回
    りに間隔を隔てて配置された第2移動突起と、 前記偶数個の凹部の回転方向で対向する1対の側壁の一
    方に設けられ、連続する半分が前記第1移動突起に係合
    するとともに残りの半分が前記第2移動突起に係合し、
    前記移動部材を前記制動部材に接触可能な位置まで軸方
    向移動可能に案内する案内部と、 前記他方の側壁に設けられ前記連続する半分が前記第2
    移動突起に係合するとともに前記残りの半分が前記第1
    移動突起に係合し、前記移動部材を前記制動部材に接触
    不能に規制する規制部と、を有する、請求項1に記載の
    両軸受リールの遠心制動装置。
  8. 【請求項8】前記案内部は、前記一方の側壁に前記ガイ
    ド軸に平行に形成された第1凹溝を有し、 前記規制部は、前記他方の側壁に前記ガイド軸に平行に
    形成され前記第1移動突起又は前記第2移動突起が端部
    に当接したときに前記移動部材を前記制動部材に接触さ
    せない長さを有する第2凹溝を有する、請求項7に記載
    の両軸受リールの遠心制動装置。
  9. 【請求項9】前記回転部材と前記スプールの回転軸回り
    に相対回動自在かつ相対回動位置を保持して一体回転可
    能な円板状の調整部材と、 前記調整部材に前記第1移動突起に対向可能な位置に半
    円弧状に設けられ、前記調整部材の一方向の回転により
    連続する半分の凹部に配置された複数の第1移動突起を
    その一端で順に押圧して前記第1移動突起を前記案内部
    に押圧順に係合させ前記移動部材を前記非作用状態から
    前記作用状態に切り換えかつ切り換えられた前記移動部
    材を前記作用状態に維持し、他方向の回転により前記残
    りの半分の凹部に配置された前記第1移動突起をその他
    端で順に押圧して前記第1移動突起を前記規制部に押圧
    順に係合させ前記移動部材を前記作用状態から非作用状
    態に切り換えかつ切り換えられた前記移動部材を非作用
    状態に維持する第1円弧突起と、 前記調整部材の前記第1円弧突起と逆側に前記第2移動
    突起に対向可能な位置に半円弧状に設けられ、前記一方
    向の回転により前記残りの半分の凹部に配置された第2
    移動突起をその一端で順に押圧して前記ガイド軸回りの
    一方向に前記移動部材を回動させ前記第2移動突起を前
    記案内部に押圧順に係合させ前記移動部材を前記非作用
    状態から作用状態に切り換えかつ切り換えられた前記移
    動部材を作用状態に維持し、他方向の回転により前記連
    続する半分の凹部に配置された前記第2移動突起をその
    他端で順に押圧して前記移動部材を他方向に回動させ前
    記第2移動突起を前記規制部に押圧順に係合させ前記移
    動部材を前記作用状態から非作用状態に切り換えかつ切
    り換えられた前記移動部材を非作用状態に維持する第2
    円弧突起と、を有する移動部材制御機構をさらに備え
    る、請求項7又は8に記載の両軸受リールの遠心制動装
    置。
  10. 【請求項10】前記案内部及び規制部は、係合した前記
    移動部材を前記ガイド軸回りに回動不能な状態に維持す
    る、請求項7又は8に記載の両軸受リールの遠心制動装
    置。
  11. 【請求項11】前記凹部は、前記回転部材の外周部に周
    方向に等間隔に配置されており、 前記回転部材と前記スプールの回転軸回りに相対回動自
    在かつ相対回動位置を保持して一体回転可能な調整部材
    と、 前記調整部材の前記第1移動突起に対向可能な位置に突
    出して設けられ、前記調整部材の一方向の回転により連
    続する半分の凹部に配置された第1移動突起を順に押圧
    して前記第1移動突起を前記案内部に押圧順に係合させ
    る第1制御突起と、 前記調整部材の前記第1制御突起とスプール軸芯を挟ん
    だ対称位置より前記一方向上流側で前記第2移動突起に
    対向可能な位置に設けられ、前記一方向の回転により前
    記残りの半分の凹部に配置された第2移動突起を順に押
    圧して前記第2移動突起を前記案内部に押圧順に係合さ
    せる第2制御突起と、 前記第1制御突起と同じ半径位置で前記第2制御突起よ
    り前記一方向下流側に設けられ、前記他方向の回転によ
    り前記残りの半分の凹部に配置された前記第1移動突起
    を順に押圧して前記第1移動突起を前記規制部に押圧順
    に係合させる第3制御突起と、 前記第2制御突起と同じ半径位置で前記第1制御突起よ
    り前記一方向下流側に設けられ、他方向の回転により前
    記連続する半分の凹部に配置された前記第2移動突起を
    その他端で順に押圧して前記第2移動突起を前記規制部
    に押圧順に係合させる第4制御突起と、を有する移動部
    材制御機構をさらに備える、請求項10に記載の両軸受
    リールの遠心制動装置。
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