JP6177550B2 - 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール - Google Patents

両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール Download PDF

Info

Publication number
JP6177550B2
JP6177550B2 JP2013053359A JP2013053359A JP6177550B2 JP 6177550 B2 JP6177550 B2 JP 6177550B2 JP 2013053359 A JP2013053359 A JP 2013053359A JP 2013053359 A JP2013053359 A JP 2013053359A JP 6177550 B2 JP6177550 B2 JP 6177550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake shoe
spool
brake
swing
shoe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013053359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014176360A (ja
JP2014176360A5 (ja
Inventor
翔 新妻
翔 新妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2013053359A priority Critical patent/JP6177550B2/ja
Priority to KR1020140003741A priority patent/KR102147836B1/ko
Priority to TW103104307A priority patent/TWI600604B/zh
Priority to US14/181,928 priority patent/US9253969B2/en
Priority to MYPI2014700509A priority patent/MY168026A/en
Priority to CN201410094401.8A priority patent/CN104041471B/zh
Publication of JP2014176360A publication Critical patent/JP2014176360A/ja
Publication of JP2014176360A5 publication Critical patent/JP2014176360A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6177550B2 publication Critical patent/JP6177550B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0155Antibacklash devices

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、両軸受リールのスプール制動装置、特に、リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する両軸受リールのスプール制動装置に関する。また、スプール制動装置を有する両軸受リールに関する。
キャスティングに使用される両軸受リールでは、バックラッシュを防ぐために、制動力をスプールに作用させることが一般に行われている。この種のスプール制動装置として、スプールの回転により生じる遠心力を利用してスプールを制動し、かつこの制動力をリール本体の外部から調整可能なスプール制動装置が、知られている。なお、バックラッシュは、キャスティング時に、スプールの回転速度が糸繰り出し速度より速くなることによって生じる。
従来のスプール制動装置では、ブレーキシューを揺動させ、ブレーキシューをブレーキドラムに接触させることによって、スプールに制動力を作用させるスプール制動装置が、開示されている(特許文献1を参照)。
具体的には、このスプール制動装置では、ブレーキシューが、スプールの回転に連動して揺動し、ブレーキドラムに接触している。より具体的には、スプール軸にはブラケットが固定されており、このブラケットには、ピンが設けられている。ブレーキシューは、このピンに揺動可能に装着されている。これにより、スプールが回転すると、その遠心力によって、ブレーキシューが、ピンまわりで揺動しブレーキドラムに接触する。このようにして、スプールには、制動力が作用する。また、ブレーキシューには凹部(切換凹部)が設けられており、ブラケットには突起(切換突起)が設けられている。ブレーキシューを作動不能にする場合は、ブレーキシューを揺動させることによって、ブレーキシューの凹部が、ブラケットの突起に弾性係合する。これにより、ブレーキシューが作動しないように、ブレーキシューの姿勢を保持している。
特開2013−000086
従来のスプール制動装置では、ブレーキシューの作動可能状態において、ブレーキシューが、ピンまわりで揺動しブレーキドラムに接触可能である。また、ブレーキシューを作動可能状態から作動不能状態に変更する場合は、ブレーキシューを作動可能状態の位置において揺動させ、ブレーキシューの凹部をブラケットの突起に弾性係合させている。この場合、スプールの回転によって発生する遠心力によって、ブレーキシューの凹部とブラケットの突起との係合が外れないように、ブレーキシューの凹部とブラケットの突起とは、確実に弾性係合させる必要がある。このため、ユーザが、ブレーキシューを作動不能状態から作動可能状態に変更しようとすると、ブレーキシューの凹部とブラケットの突起との弾性係合を、外しにくくなるおそれがあった。言い換えると、ブレーキシューを作動可能状態から作動不能状態に変更しようとすると、ブレーキシューの凹部とブラケットの突起とを、弾性係合させにくくなるおそれがあった。また、ブレーキシューが水分を含んだり、付着物が付いていたりすると、想定以上の遠心力がスプールに作用し、ブレーキシューの凹部とブラケットの突起との弾性係合が、外れてしまうおそれがあった。
なお、ブレーキシューを作動可能状態の位置において揺動させることによって、フック等によってブレーキシューとブラケットとを係合させることも考えられるが、この場合であっても、上記と同様の問題が発生する。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ブレーキシューの作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができるようにするとともに、ブレーキシューを、作動可能状態で安定的に動作させ、作動不能状態において確実に固定することにある。
発明1に係る両軸受リールのスプール制動装置は、リール本体に回転自在に装着されたスプールを遠心力により制動する。このスプール制動装置は、スプールを制動するための少なくとも1つのブレーキシューと、回転部材と、ブレーキドラムとを、備えている。回転部材は、スプールの回転に連動して回転する。回転部材は、揺動軸部と、固定部とを、有している。揺動軸部は、ブレーキシューを揺動可能且つ揺動軸方向に移動可能に支持する。固定部は、ブレーキシューに係合し、ブレーキシューを揺動不能に固定する。ブレーキドラムの少なくとも一部は、揺動するブレーキシューに接触可能である。
本スプール制動装置では、ブレーキシューを遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動することによって、回転部材の固定部に係合させることができる。これにより、ブレーキシューを揺動不能に固定することができる。一方で、ブレーキシューと回転部材の固定部との係合を解除することによって、ブレーキシューを揺動させることができる。このように、ブレーキシューを、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に、移動させることによって、ブレーキシューの作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。また、ブレーキシューを、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動させることによって、作動可能状態と作動不能状態とを切換えられるので、作動可能状態で安定的に動作させ、作動不能状態において、想定以上の遠心力がスプールに作用した場合であっても、確実に固定することができる。
発明2に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1に記載の装置において、ブレーキシューの揺動を許可する揺動可能位置と、ブレーキシューが固定部と係合する揺動不能位置との間において、ブレーキシューは、揺動軸部に沿って移動可能である。
この場合、ブレーキシューを、揺動軸部に沿って移動させることによって、揺動可能位置及び揺動不能位置に配置することができる。これにより、揺動可能位置ではブレーキシューを揺動させることができ、揺動不能位置ではブレーキシューを揺動不能に固定することができる。すなわち、ブレーキシューの作動可能状態の位置(揺動可能位置)と、ブレーキシューの作動不能状態の位置(揺動不能位置)とを設けることによって、ブレーキシューを、揺動可能位置で安定的に動作させ、揺動不能位置で確実に固定することができる。
発明3に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1又は2に記載の装置において、ブレーキシュー及び回転部材のいずれか一方は、ブレーキシューの揺動を案内する揺動用のガイド部を、有している。ブレーキシュー及び回転部材のいずれか他方は、揺動用のガイド部に係合し案内される揺動用の係合部を、有している。
この場合、揺動用の係合部が、揺動用のガイド部に係合し案内されるので、ブレーキシューを安定的に揺動させることができる。すなわち、ブレーキシューを、作動可能状態で安定的に動作させることができる。
発明4に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明3に記載の装置において、回転部材は、ブレーキシューの揺動方向への移動を案内する移動用のガイド部を、有している。揺動用の係合部は、ブレーキシューが所定の揺動角度に配置された場合に、移動用のガイド部に係合可能である。
この場合、揺動用の係合部が、移動用のガイド部に係合し案内されるので、ブレーキシューを安定的に揺動軸に沿って移動させることができる。すなわち、ブレーキシューを、作動可能状態と作動不能状態との間で、安定的に移動させることができる。これにより、ブレーキシューの作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。
また、ブレーキシューが所定の揺動角度に配置された場合にのみ、揺動用の係合部が、移動用のガイド部に係合し案内される。このため、ブレーキシューが作動可能状態である場合に、ユーザの意図に反して、ブレーキシューが、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動しないように、規制できる。すなわち、ブレーキシューを、作動可能状態で安定的に動作させることができる。
発明5に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明4に記載の装置において、ブレーキシュー及び回転部材のいずれか一方が、位置決め部を、有している。位置決め部は、ブレーキシューが固定部に係合した場合に、揺動用の係合部に係合し、ブレーキシューを位置決めする
この場合、ブレーキシューを揺動軸部に沿って移動させることによって、ブレーキシューが固定部に係合し、かつ揺動用の係合部が位置決め部に係合する。これにより、ブレーキシューの揺動を固定部で規制し、かつブレーキシューを揺動用の係合部及び位置決め部の係合によって位置決め部することができる。これにより、ブレーキシューを、作動不能状態において、より確実に固定することができる。また、揺動用の係合部を位置決め部に係合する際のクリック感によって、ユーザは、ブレーキシューが作動不能状態であることを、確認することができる。
発明6に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1から5のいずれかに記載の装置において、ブレーキシュー及び固定部のいずれか一方は、揺動軸部に実質的に並行な突出部を、有している。ブレーキシュー及び固定部のいずれか他方は、突出部と係合する凹部を、有している。
この場合、ブレーキシューを揺動軸部に沿って移動させ、突出部を凹部に係合させることによって、ブレーキシューが揺動不能に固定される。これにより、ブレーキシューを、作動不能状態において、確実に固定することができる。
発明7に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1から5のいずれかに記載の装置において、ブレーキシュー及び固定部のいずれか一方は、揺動軸部に実質的に並行な突出部を、有している。ブレーキシュー及び固定部のいずれか他方は、突出部と係合する孔部を、有している。
この場合、ブレーキシューを揺動軸部に沿って移動させ、突出部を孔部に係合させることによって、ブレーキシューが揺動不能に固定される。これにより、ブレーキシューを、作動不能状態において、確実に固定することができる。
発明8に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1から7のいずれかに記載の装置において、揺動軸部が、回転部材の回転軸に食い違う方向、又は回転部材の回転軸に沿う方向に、延びている。
この場合、揺動軸部が、回転部材の回転軸に食い違う方向、又は回転部材の回転軸に沿う方向に延びるように、回転部材に設けられている。このように、揺動軸部が回転部材に設けられたとしても、ブレーキシューをブレーキドラムに接触可能である。すなわち、両軸受リールの設計に応じて、ブレーキシューを様々な形態でブレーキドラムに接触させることができる。また、この場合、揺動軸部は、遠心力が作用する方向とは異なる方向、すなわち、回転部材の回転軸に食い違う方向、又は回転部材の回転軸に沿う方向に形成されているので、上記と同様の効果を得ることができる。
発明9に係る両軸受リールのスプール制動装置では、発明1から7のいずれかに記載の装置において、回転部材は、ブレーキシューが配置されるシュー支持凹部を、有する。揺動軸部は、シュー支持凹部において、回転部材の回転軸に食い違う方向に延びている。ブレーキシューの揺動を許可する揺動可能位置にブレーキシューが位置し、且つ回転部材が回転軸まわりに回転した場合、ブレーキシューの少なくとも一部がシュー支持部凹部の壁部に当接した状態で、ブレーキシューはブレーキドラムに接触する、
この場合、ブレーキシューがブレーキドラムに接触する場合には、ブレーキシューの少なくとも一部がシュー支持部凹部の壁部に当接しているので、ブレーキシューの作動可能状態において、ブレーキシューが、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動しないように、規制することができる。
発明10に係る両軸受リールは、請求項1から9のいずれか1項に記載のスプール制動装置を、備えている。本両軸受リールでは、上記のスプール制動装置を備えている。これにより、本両軸受リールでも、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、ブレーキシューの作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。また、ブレーキシューを、作動可能状態で安定的に動作させ、作動不能状態において確実に固定することができる。
本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視図。 その右側面図。 その左側面図。 図2の切断線IV−IVによる断面図。 図2の切断線V−Vによる断面図。 スプール制動装置の分解斜視図。 回転部材の側面図。 シュー支持凹部の拡大斜視図。 シュー支持凹部に装着されたブレーキシューの拡大斜視図。 揺動可能位置における揺動軸部及びブレーキシューを示す側面図。 揺動不能位置における揺動軸部及びブレーキシューを示す側面図。 他の実施形態による揺動不能位置における揺動軸部及びブレーキシューを示す側面図。 他の実施形態によるスプール制動装置の分解斜視図。 他の実施形態によるスプール制動装置の正面図。 他の実施形態による揺動可能位置におけるブレーキシュー接触時のブレーキドラムの断面拡大部分図。
1.リールの全体構成
本発明の実施形態による両軸受リール10は、図1から図5に示すように、ベイトキャスト用の両軸受リールである。このリールは、リール本体11と、リール本体11の側方に配置されたスプール回転駆動用ハンドル12と、ハンドル12のリール本体11側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ13と、糸巻用のスプール14と、スプール14が装着されるスプール軸20と、を備えている。
ハンドル12は、アーム部12aと、アーム部12aの両端に回転自在に装着された把手12bとを、有するダブルハンドル形のものである。アーム部12aは、図5に示すように、駆動軸30の先端に回転不能に装着されており、ナット28により駆動軸30に締結されている。ハンドル12は後述する第2側カバー16b側に配置される。
2.リール本体の構成
図4及び図5に示すように、リール本体11は、たとえばマグネシウム合金などの軽金属製の部材であり、フレーム15と、フレーム15の両側方に装着された第1側カバー16a及び第2側カバー16bと、軸支持部35と、を有している。リール本体11の内部には、スプール14が、スプール軸20を介して、回転自在に装着されている。図5に示すように、第1側カバー16aは、第1側板15aに着脱可能に装着され、第1側板15aの外側を覆う。第2側カバー16bは、第2側板15bにネジ止め固定され、第2側板15bの外側を覆う。
図1から図5に示すように、フレーム15内には、スプール14と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチ操作部材17と、スプール14内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが、配置されている。
また、図4及び図5に示すように、フレーム15と第2側カバー16bとの間には、ギア機構19と、クラッチ機構21と、クラッチ制御機構22と、ドラグ機構23と、キャスティングコントロール機構24と、が配置されている。ギア機構19は、ハンドル12からの回転力をスプール14及びレベルワインド機構18に伝えるために設けられる。クラッチ機構21は、スプール14とハンドル12とを連結及び遮断するために設けられる。クラッチ制御機構22は、クラッチ操作部材17の操作に応じてクラッチ機構21を制御するために設けられる。ドラグ機構23は、スプール14の糸繰り出し方向の回転を制動するために設けられる。キャスティングコントロール機構24は、スプール14の回転時の抵抗力を調整するために設けられる。また、フレーム15と第1側カバー16aとの間には、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための遠心力を用いたスプール制動装置25が、配置されている。
フレーム15は、図4及び図5に示すように、第1側板15aと、第1側板15aと所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された第2側板15bと、第1側板15a及び第2側板15bを前後及び下部で一体に連結する複数(例えば、3個)の連結部15cとを、有している。下側の連結部15cには、釣り竿を装着するための釣り竿装着部15dが、一体に形成される。第1側板15aは、中央部にスプール軸20の軸芯Cを中心として円形に形成された開口部15eを有する。開口部15eには、軸支持部35が着脱可能に連結される。
スプール14は、図4−6に示すように、第1側板15aと第2側板15bとの間に設けられる。スプール14は、リール本体11に回転自在に支持される。スプール14は、両側部に皿状のフランジ部14aを有しており、両フランジ部14aの間に筒状の糸巻胴部14bを、有している。スプール14は、糸巻胴部14bの内周側を貫通するスプール軸20に、一体回転可能に固定されている。例えば、スプール14は、セレーション結合により、スプール軸20に一体回転可能に固定されている。
スプール軸20は、たとえばSUS304等の非磁性金属製である。スプール軸20は、図5に示すように、第2側板15bを貫通して第2側カバー16bの外方に延びている。スプール軸20の一端(図5左端)は、軸受38aを介して、軸受収納部35aに回転自在に支持される。スプール軸20の第2側カバー16bの外方に延びる他端(図5右端)は、軸受38bにより、第2側カバー16bに形成されたボス部16dに、回転自在に支持されている。スプール軸20の軸方向の中間部には、大径部20aが形成されている。大径部20aが第2側板15bを貫通する部分には、クラッチ機構21を構成するクラッチピン21aが、径方向に沿って貫通して設けられる。クラッチピン21aは、両端がスプール軸20の外周面に突出する。
クラッチ操作部材17は、図1に示すように、第1側板15a及び第2側板15bの間の後部でスプール14後方に配置されている。クラッチ操作部材17は、クラッチ制御機構22に連結されている。クラッチ操作部材17は、第1側板15a及び第2側板15bの間で上下方向にスライド可能である。このクラッチ操作部材17のスライドによって、クラッチ機構21が、連結状態と遮断状態とに切り換えられる。クラッチ操作部材17は、第1側板15aにおいてスプール14側に設けられたガイド軸(図示しない)によって、釣り竿装着部15dと接近及び離反する上下方向に案内される。
ギア機構19は、図5に示すように、駆動軸30と、駆動軸30に固定された駆動ギア31と、駆動ギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを、有している。駆動軸30は、第2側板15b及び第2側カバー16bに、回転自在に装着されている。駆動軸30は、ローラ型のワンウェイクラッチ50により、糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。ローラ型のワンウェイクラッチ50は、第2側カバー16bと駆動軸30との間に、装着されている。駆動ギア31は、駆動軸30に回転自在に装着されており、駆動軸30とドラグ機構23を介して連結されている。
ピニオンギア32は、第2側板15bを貫通して、スプール軸20方向に延びる。ピニオンギア32は、中心にスプール軸20が貫通する筒状部材である。ピニオンギア32は、第2側板15b及び第2側カバー16bに、軸受52及び軸受54によって回転自在かつ軸方向に移動自在に装着されている。ピニオンギア32の一端(図5左端)には、クラッチピン21aに係合する係合溝32aが、形成されている。このピニオンギア32とクラッチピン21aによって、クラッチ機構21が構成される。ピニオンギア32は、クラッチ制御機構22によって、図5のスプール軸20の軸芯Cの上側に示すクラッチオン位置と、軸芯Cの下側に示すクラッチオフ位置と、に移動させられる。
クラッチ制御機構22は、図4に示すように、ピニオンギア32をスプール軸20方向に沿って移動させるクラッチヨーク45を、有している。クラッチ操作部材17がクラッチオフ位置に操作されると、クラッチヨーク45は、ピニオンギアをクラッチオフ位置に移動させる。また、クラッチ制御機構22は、スプール14の糸巻き取り方向の回転に連動してクラッチ機構21をクラッチオンさせる図示しないクラッチ戻し機構を、有している。
3.スプール制動機構
スプール制動装置25は、遠心力によってスプール14を制動するためのものである。スプール制動装置25は、スプール軸20及び軸支持部35に装着されている。スプール制動装置25は、図4から図7に示すように、ブレーキドラム66と、回転部材62と、複数(例えば、6個)のブレーキシュー64と、移動機構68と、を備えている。
3−1.ブレーキドラム
ブレーキドラム66は、ブレーキシュー64の径方向内方に配置される。ブレーキドラム66は、揺動するブレーキシュー64に接触可能である。具体的には、ブレーキドラム66の少なくとも一部は、ブレーキシュー64に対して、径方向内方に配置される。より具体的には、ブレーキドラム66は、スプール14に向かって傾斜したテーパ形状の外周面66a(以下、テーパ面と呼ぶ)を、有している。テーパ面66aは、ブレーキシュー64の径方向内方に形成され、このテーパ面66aが、揺動するブレーキシュー64に接触する。
3−2.回転部材
回転部材62は、例えば、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂製の概ね円形の部材である。回転部材62は、スプール14の糸繰り出し方向の回転、例えばスプール14の回転に連動して、回転する。回転部材62は、スプール軸20に圧入等の適宜の固定手段により一体回転可能に連結されている。
回転部材62は、図4及び図7に示すように、内周部がスプール軸20に固定されるボス部62aと、ボス部62aの径方向外方に配置された厚肉環状のシュー取付部62bと、ボス部62aとシュー取付部62bとを接続する接続部62cと、を有している。ボス部62aは、スプール軸20が貫通する段付きの貫通孔62dを有する筒状の部分である。貫通孔62dは、スプール軸20に位置決めされる。
図7に示すように、シュー取付部62bは、本体部63aと、本体部63aに設けられた複数(例えば、6個)のシュー支持凹部63bと、シュー支持凹部63bに設けられた複数(例えば、6個)の揺動軸部63cと、揺動軸部63cと間隔を隔ててシュー支持凹部63bに配置される複数(例えば、6個)の固定部63dと、を有している。シュー支持凹部63bは、周方向に間隔を隔てて設けられている。この実施形態では、シュー支持凹部63bは、スプール14の回転方向に等間隔に配置されている。シュー支持凹部63bは、ブレーキシュー64を配置可能且つ揺動軸部63cに沿って移動可能な幅で、凹んで形成されている。
図7及び図8に示すように、揺動軸部63cは、ブレーキシュー64を、揺動可能且つ揺動軸方向に移動可能に、支持する。揺動軸部63cは、スプール軸20と食い違う方向に延びており、シュー支持凹部63bに一体形成されている。揺動軸部63cは、概ね円筒形状に形成されている。
揺動軸部63cは、ブレーキシュー64の揺動を案内する揺動用の溝部63f(揺動用のガイド部の一例)と、ブレーキシュー64の揺動軸方向への移動を案内する移動用の切欠部63g(移動用のガイド部の一例)とを、有している。揺動用の溝部63fは、揺動軸部63cの一端側の外周面において、周方向に形成されている。揺動用の溝部63fは、シュー支持凹部63bの壁部から所定の間隔を隔てた位置に形成されている。
図7から図11に示すように、移動用の切欠部63gは、揺動軸部63cの軸方向に延びるように、揺動軸部63cの外周面に形成されている。具体的には、複数(例えば、2個)の移動用の切欠部63gが、揺動軸部63cの外周面に形成されている。移動用の切欠部63gは、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64d(後述する)を案内するためのものである。移動用の切欠部63gは、一端側が揺動用の溝部63fの壁部163f(図8を参照)を切り欠いている。より具体的には、移動用の切欠部63gの一端側は、シュー支持凹部63bの壁部から離れた側の揺動用の溝部63fの壁部163fを、切り欠いている。
図8及び図11に示すように、固定部63dは、ブレーキシュー64に係合し、ブレーキシュー64を揺動不能に保持する。具体的には、固定部63dは、シュー保持部163d(突出部の一例)を、有している。シュー保持部163dは、スプール軸20と食い違う方向に沿って延びており、シュー支持凹部63bに一体形成されている。具体的には、シュー保持部163dは、揺動軸部63cに実質的に並行に延びており、シュー支持凹部63bに一体形成されている。シュー保持部163dは、断面が概ね矩形に形成されている。
シュー保持部163dは、オンオフ切換機構70を構成している(図11を参照)。オンオフ切換機構70は、作動可能状態(図10の状態)と、作動不能状態(図11の状態)と、にブレーキシュー64を切り換える機構である。作動可能状態は、ブレーキシュー64がブレーキドラム66に接触可能な状態である。作動不能状態は、ブレーキシュー64がブレーキドラム66に接触不能な状態である。ブレーキシュー64を作動可能状態と作動不能状態とに切り換えることによって、ブレーキドラム66に接触可能なブレーキシュー64の数を、任意に設定することができる。
図7に示すように、接続部62cは、厚肉円板状の部材であり、ボス部62aの外周部に一体形成されている。接続部62cの外周側の端面にシュー取付部62bの本体部63aが一体形成されている。
3−3.ブレーキシュー
ブレーキシュー64は、例えば、ポリアミド樹脂等の弾性を有する合成樹脂製の部材である。図8から図11に示すように、ブレーキシュー64は、スプール軸20と食い違う軸回りに揺動可能に、回転部材62に装着される。具体的には、ブレーキシュー64は、回転部材62の揺動軸部63c回りに揺動可能に、揺動軸部63cに装着される。また、ブレーキシュー64は、揺動軸部63cの軸方向に移動可能に、回転部材62に装着されている。
具体的には、ブレーキシュー64は、ブレーキシュー64の揺動を許可する揺動可能位置(図10の位置)と、ブレーキシュー64がシュー保持部163dと係合する揺動不能位置(図11の位置)との間において、揺動軸部63cに沿って移動可能である。揺動可能位置は、ブレーキシュー64が、図8に示した揺動軸部63cの左端部で揺動する位置である。揺動不能位置は、ブレーキシュー64が、図8に示した揺動軸部63cの右端部に移動した位置である。なお、ブレーキシュー64は、揺動軸部63cに対して、着脱可能である。
ブレーキシュー64は、本体部64aと、揺動軸部63cに装着される装着部64bと、シュー保持部163dに係合する係合凹部64c(凹部の一例)とを、有している。
本体部64aは、第1端65aと、第1端65aと逆側の第2端65bと、を有している。本体部64aは、第1端65aから第2端65bに向かって長い部材である。第1端65aには、ブレーキドラム66に接触する接触部65fが、形成されている。接触部65fは、円弧状に形成されている。
また、本体部64aは、一対のボス部65g(ブレーキシューの少なくとも一部の一例)を、有している。ボス部65gは、本体部64aから外方に突出するように、本体部64aに一体に形成されている。より具体的には、ボス部65gは、後述する装着凹部65cを取り囲むように、本体部64aから外方に突出して形成されている。図9−図11では、一対のボス部65gの一方だけが、示されている。
ブレーキシュー64が揺動可能位置に位置する場合に、ボス部65gは、回転部材62のシュー支持凹部63bの壁部に当接している。このため、ブレーキシュー64が、揺動可能位置において揺動軸部63c回りに揺動する状態、すなわち回転部材62が回転している状態では、ボス部65gは回転部材62のシュー支持凹部63bの壁部によって、押圧される。
図10及び図11に示すように、装着部64bは、ブレーキシュー64が揺動軸部63cに装着される部分である。装着部64bは、第1端65aと重心Gとの間において、本体部64aに設けられている。装着部64bは、C字形状の装着凹部65cを、有している。装着凹部65cは、揺動軸部63cに嵌合される。例えば、装着凹部65cは、揺動軸部63cにすきま嵌めで嵌合される。装着凹部65cの開口部65kは、揺動軸部63cより狭い幅に、形成されている。
装着凹部65cは、揺動用の突起部64d(揺動用の係合部の一例)を、有している。図10に示すように、揺動可能位置において、揺動用の突起部64dは、揺動軸部63cの揺動用の溝部63fに係合し、揺動用の溝部63fに沿って案内される。揺動用の突起部64dが揺動用の溝部63fに沿って案内されると、ブレーキシュー64は揺動軸部63c回りに揺動する。
また、図11に示すように、ブレーキシュー64が所定の揺動角度に配置された場合、揺動用の突起部64dは、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gに係合可能である。この状態で、ブレーキシュー64が、揺動軸部63cに沿う方向に移動させられると、揺動用の突起部64dは、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gに沿って、移動する。これにより、ブレーキシュー64は、揺動可能位置から揺動不能位置へと、移動する。一方で、ブレーキシュー64が揺動不能位置に位置する状態で、ブレーキシュー64が、揺動軸部63cに沿う方向に移動させられると、揺動用の突起部64dは、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gに沿って、移動する。これにより、ブレーキシュー64は、揺動不能位置から揺動可能位置へと、移動する。
係合凹部64cは、シュー保持部163dに係合する部分である。係合凹部64cは、オンオフ切換機構70を構成している(図11を参照)。係合凹部64cは、シュー保持部163dを三方から囲むように、矩形状に形成されている。係合凹部64cは、オンオフ切換機構70を構成している。係合凹部64cは、シュー保持部163dに嵌合される。より具体的には、係合凹部64cは、ブレーキシュー64が揺動可能位置から揺動不能位置へと移動した場合に、シュー保持部163dに嵌合される。これにより、ブレーキシュー64が、揺動不能位置において、回転部材62に対して揺動不能に保持される。
このように、オンオフ切換機構70(シュー保持部163d及び係合凹部64c)によって、ブレーキドラム66に接触不能なブレーキシュー64の数、すなわちブレーキドラム66に接触可能なブレーキシュー64の数を、任意に設定することができる。すなわち、オンオフ切換機構70によって、スプール14の糸繰り出し方向の回転を、広範囲で制動することができる。
上記のような構成を有するブレーキシュー64は、スプール14が回転すると、重心Gに作用する遠心力により、揺動軸芯Pを中心として揺動する。
3−4.移動機構
移動機構68は、ブレーキシュー64とブレーキドラム66とを、スプール軸20の軸方向に、相対移動可能かつ位置決め可能である。移動機構68は、図3から図6に示すように、操作部材60と、ブレーキカム71(図4参照)と、第1ギア部材73(図6参照)と、第1ギア部材73に噛み合う第2ギア部材74と、を有している。
操作部材60は、例えば合成樹脂製の円形のつまみであり、第1側カバー16aに形成された開口部16cによって第1側カバー16aから外部に露出する。操作部材60は、軸支持部35の底部35cの外側面にねじ込まれるねじ軸78によって、回動自在に支持される。操作部材60は、位置決め機構76によって複数(たとえば、40段階程度)に位置決めされる。第1ギア部材73は、操作部材60と一体形成される。第2ギア部材74は、ブレーキドラム66に一体回動可能に連結される。
図4に示すように、ブレーキドラム66は、軸支持部35に、ブレーキカム71を介して係合する。ブレーキカム71は、軸支持部35の外周面に回転不能に固定されている。ブレーキカム71は、螺旋状のカム溝71aを有している。ブレーキカム71(カム溝71a)は、ブレーキドラム66の内周面に突出して形成された、例えば複数のカム突起66cに、係合する。これにより、操作部材60が一方向に回動操作されると、ブレーキドラム66がスプール14に接近する方向に移動して制動力が徐々に強くなる。また、操作部材が他方向に回動操作されると、ブレーキドラム66がスプール14から離反する方向に移動し、制動力が徐々に弱くなる。
4.スプール制動装置の動作
4−1.スプール制動装置の動作概要
スプール制動装置25では、操作部材60が操作開始位置にあるときは、ブレーキシュー64の接触部65fは、ブレーキドラム66のテーパ面66aの小径側に接触する。このとき、ブレーキシュー64の揺動角度が最も大きくなり、ブレーキドラム66がブレーキシュー64を押圧する押圧力は、最も小さくなる。これにより、スプール14に作用する制動力は、最も小さい。
操作部材60が操作開始位置から回動操作されると、第1ギア部材73が回転する。すると、第1ギア部材73に噛み合う第2ギア部材74が、回転し、ブレーキドラム66も回動する。すると、ブレーキドラム66は、ブレーキカム71を介して、スプール14に接近する方向に移動する。このとき、ブレーキシュー64の接触部65fは、テーパ面66aの大径側に移動する。すると、ブレーキシュー64の揺動角度が徐々に小さくなり、ブレーキドラム66がブレーキシュー64を押圧する押圧力は、徐々に大きくなる。これにより、スプール14に作用する制動力は、徐々に大きくなる。
操作部材60が最大制動位置に設定されると、ブレーキシュー64の揺動角度が最も小さくなり、ブレーキドラム66がブレーキシュー64を押圧する押圧力が、最大になる。これにより、スプール14に作用する制動力は、最も大きくなる。この場合、ブレーキシュー64の接触部65fは、ブレーキドラム66のテーパ面66aの大径側に接触させても、テーパ面66aの基端部(大径側)に連なって一体に形成された筒状部に、接触させてもよい。
なお、操作部材60を最大制動位置から操作開始位置に向けて操作する場合は、上記とは反対に、制動力が徐々に弱くなる。
4−2.ブレーキシューの設定及び動作
6個のブレーキシュー64それぞれは、揺動可能位置と揺動不能位置とに設定可能である。各ブレーキシュー64の設定及び動作は、同じであるので、ここでは、1個のブレーキシュー64に注目して、説明を行う。
ブレーキシュー64が揺動可能位置に設定されている状態(作動可能状態)において、スプール14の回転に連動して、回転部材62が回転すると、遠心力によって、ブレーキシュー64は揺動する。詳細には、回転部材62が回転すると、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64dが、揺動軸部63cの揺動用の溝部63fに沿って案内されながら、ブレーキシュー64は揺動する。すると、ブレーキシュー64が、ブレーキドラム66に接触して、スプール14の回転が制動される。具体的には、ブレーキシュー64の接触部65fが、ブレーキドラム66に接触することによって、スプール14の回転が制動される。
ここで、ブレーキシュー64が揺動可能位置に設定され、回転部材62が静止している状態で、ユーザがブレーキシュー64を所定の揺動角度に揺動すると、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64dが、移動用の切欠部63gに係合可能となる。この状態で、ユーザが、ブレーキシュー64を、揺動軸部63cに沿う方向に押すと、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64dが、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gに案内され、ブレーキシュー64は、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動する。すると、ブレーキシュー64の係合凹部64cが、揺動不能位置において、回転部材62のシュー保持部163dに嵌合される。これにより、ブレーキシュー64は、揺動不能位置において、揺動軸部63c回りに揺動不能になる。この状態が、作動不能状態である。
また、ブレーキシュー64が揺動不能位置に設定され、回転部材62が静止している状態で、ユーザが、ブレーキシュー64を、揺動軸部63cに沿う方向(上記と反対方向)に押すと、ブレーキシュー64の係合凹部64cと回転部材62のシュー保持部163dとの嵌合が解除される。そして、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64dが、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gに案内される。そして、ブレーキシュー64が揺動可能位置に到達すると、ブレーキシュー64の揺動用の突起部64dが、揺動軸部63cの移動用の切欠部63gから離脱して、揺動軸部63cの揺動用の溝部63fに配置される。このようにして、ブレーキシュー64は、揺動不能位置から揺動可能位置へと移動する。
このようにして、6個のブレーキシュー64それぞれは、揺動可能位置及び揺動不能位置のいずれか一方に、任意に設定可能である。すなわち、各ブレーキシュー64を、揺動可能位置に配置するか、揺動不能位置に配置するかによって、スプール14の回転に与える制動力を、調節することができる。
5.特徴
(A)本両軸受リール10のスプール制動装置25は、リール本体11に回転自在に装着されたスプール14を遠心力により制動する。このスプール制動装置25は、スプール14を制動するための少なくとも1つのブレーキシュー64と、回転部材62と、ブレーキドラム66とを、備えている。回転部材62は、スプール14の回転に連動して回転する。回転部材62は、揺動軸部63cと、固定部63dとを、有している。揺動軸部63cは、ブレーキシュー64を揺動可能且つ揺動軸方向に移動可能に支持する。固定部63dは、ブレーキシュー64に係合し、ブレーキシュー64を揺動不能に固定する。ブレーキドラム66のテーパ面66aは、ブレーキシュー64に対して、径方向内方又は径方向外方に配置される。ブレーキドラム66のテーパ面66aは、揺動するブレーキシュー64に接触可能である。
本スプール制動装置25では、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動することによって、回転部材62の固定部63dに係合させることができる。これにより、ブレーキシュー64を揺動不能に固定することができる。一方で、ブレーキシュー64と回転部材62の固定部63dとの係合を解除することによって、ブレーキシュー64を揺動させることができる。このように、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に、移動させることによって、ブレーキシュー64の作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。また、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動させることによって、作動可能状態と作動不能状態とを切換えられるので、作動可能状態で安定的に動作させ、作動不能状態において、想定以上の遠心力がスプールに作用した場合であっても、確実に固定することができる。
(B)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、ブレーキシュー64の揺動を許可する揺動可能位置と、ブレーキシュー64が固定部63dと係合する揺動不能位置との間において、ブレーキシュー64は、揺動軸部63cに沿って移動可能である。
この場合、ブレーキシュー64を、揺動軸部63cに沿って移動させることによって、揺動可能位置及び揺動不能位置に配置することができる。これにより、揺動可能位置ではブレーキシュー64を揺動させることができ、揺動不能位置ではブレーキシュー64を揺動不能に固定することができる。すなわち、ブレーキシュー64の作動可能状態の位置(揺動可能位置)と、ブレーキシュー64の作動不能状態の位置(揺動不能位置)とを設けることによって、ブレーキシュー64を、揺動可能位置で安定的に動作させ、揺動不能位置で確実に固定することができる。
(C)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、ブレーキシュー64は、ブレーキシュー64の揺動を案内する揺動用の溝部63fを、有している。回転部材62は、揺動用の溝部63fに係合し案内される揺動用の突起部64dを、有している。
この場合、揺動用の突起部64dが、揺動用の溝部63fに係合し案内されるので、ブレーキシュー64を安定的に揺動させることができる。すなわち、ブレーキシュー64を、作動可能状態で安定的に動作させることができる。
(D)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、回転部材62(揺動軸部63c)が、移動用の切欠部63gを、有している。揺動用の突起部64dは、ブレーキシュー64が所定の揺動角度に配置された場合に、移動用の切欠部63gに係合可能である。
この場合、揺動用の突起部64dが、移動用の切欠部63gに係合し案内されるので、ブレーキシュー64を安定的に揺動軸に沿って移動させることができる。すなわち、ブレーキシュー64を、作動可能状態と作動不能状態との間で、安定的に移動させることができる。これにより、ブレーキシュー64の作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。
また、ブレーキシュー64が所定の揺動角度に配置された場合にのみ、揺動用の突起部64dが、移動用の切欠部63gに係合し案内される。このため、ブレーキシュー64が作動可能状態である場合に、ユーザの意図に反して、ブレーキシュー64が、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動しないように、規制できる。すなわち、ブレーキシュー64を、作動可能状態で安定的に動作させることができる。
(E)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、固定部63dは、揺動軸部63cに実質的に並行なシュー保持部163dを、有している。ブレーキシュー64は、シュー保持部163dと係合する係合凹部64cを、有している。
この場合、ブレーキシュー64を揺動軸部63cに沿って移動させ、シュー保持部163dを係合凹部64cに係合させることによって、ブレーキシュー64が揺動不能に固定される。これにより、ブレーキシュー64を、作動不能状態において、確実に固定することができる。
(F)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、揺動軸部63cが、回転部材62の回転軸に食い違う方向に、延びている。
この場合、揺動軸部63cが、回転部材62の回転軸に食い違う方向に延びるように、回転部材62に設けられている。このように、揺動軸部63cが回転部材62に設けられたとしても、ブレーキシュー64をブレーキドラム66に接触可能である。すなわち、両軸受リール10の設計に応じて、ブレーキシュー64を様々な形態でブレーキドラム66に接触させることができる。また、この場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
(G)本両軸受リール10のスプール制動装置25では、揺動軸部63cは、回転部材62の回転軸に食い違う方向に延びている。ボス部65gは、ブレーキシュー64の揺動を許可する揺動可能位置において、回転部材62に押圧された状態で、ブレーキシュー64はブレーキドラム66に接触する。
この場合、ブレーキシュー64がブレーキドラム66に接触する場合には、ボス部65gが回転部材62に押圧されているので、ブレーキシュー64の作動可能状態において、ブレーキシュー64が、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動しないように、規制することができる。
(H)本両軸受リール10は、上記のスプール制動装置25を、備えている。これにより、本両軸受リール10でも、上記と同様の効果を得ることができる。
6.他の実施形態
(a)前記実施形態では、ブレーキシュー64が揺動用の突起部64dを有し、回転部材62が揺動用の溝部63fを有する場合の例を、示した。これに代えて、ブレーキシュー64が揺動用の溝部63fを有し、回転部材62が揺動用の突起部64dを有するようにしてもよい。
(b)前記実施形態では、ブレーキシュー64が係合凹部64cを有し、回転部材62がシュー保持部163dを有する場合の例を示した。これに代えて、ブレーキシュー64がシュー保持部163dを有し、回転部材62が係合凹部64cを有するようにしてもよい。
(c)前記実施形態では、ブレーキシュー64が係合凹部64cを有し、回転部材62がシュー保持部163dを有する場合の例を示した。ここで、ブレーキシュー64の係合凹部64cに代えて、図12に示すように、ブレーキシュー64に孔部164cを形成してもよい。
ここで、図12は、スプール制動装置25が、揺動用の突起部64d、揺動用の溝部63f、及び移動用の切欠部63gを、有していない場合の例である。また、図12では、前記実施形態と同じ部材及び部分については、同じ符号を付している。
この場合、ブレーキシュー64が孔部164cを有し、回転部材62がシュー保持部263dを有する。例えば、シュー保持部263dは、円筒状に形成されている。ここでは、ブレーキシュー64を揺動軸部63cに沿って移動させることによって、シュー保持部263dを孔部164cに係合させる。これによって、ブレーキシュー64が揺動不能に固定される。すなわち、ブレーキシュー64を、作動不能状態において、確実に固定することができる。
なお、ここでは、ブレーキシュー64が孔部164cを有し、回転部材62がシュー保持部263dを有する場合の例を示したが、ブレーキシュー64がシュー保持部263dを有し、回転部材62が孔部164cを有するようにしてもよい。
(d)前記実施形態では、ブレーキドラムが、ブレーキシュー64に対して、径方向内方に配置される場合の例を、示した。これに代えて、ブレーキドラムを、ブレーキシュー64に対して、径方向外方に配置されるようにしてもよい。この場合、ブレーキシュー64が遠心力によって揺動姿勢をとると、ブレーキシュー64の外周側の端部が、ブレーキドラムに接触する。これにより、スプール14を制動することができる。
(e)前記実施形態では、ブレーキシュー64の係合凹部64c又は孔部164cが、回転部材62のシュー保持部163d,263dに係合することによって、ブレーキシュー64が回転部材62に揺動不能に保持される場合の例を、示した。これに加えて、図12に示すように、位置決め凹部62e(移動規制部の一例)を、回転部材62に設けることによって、ブレーキシュー64を回転部材62に位置決めしてもよい。
ここで、図12は、スプール制動装置25が、1個の揺動用の突起部64dと、この揺動用の突起部64dを案内する移動用の溝部163g(移動用のガイド部の一例)とを、有する場合の例である。また、図12では、前記実施形態と同じ部材及び部分については、同じ符号を付している。
図12に示すように、位置決め凹部62eは、揺動軸部63cの端部側(揺動用の溝部63fの反対側)の外周面に形成されている。揺動用の突起部64dが移動用の溝部163gに案内され、図12に示すように、ブレーキシュー64が揺動不能位置に位置すると、ブレーキシュー64は、シュー保持部263dに揺動不能に保持され、揺動用の突起部64dが位置決め凹部62eに係合する。ここで、位置決め凹部62eは、移動用の溝部163gより、深さが浅くなるように、形成されている。このため、揺動用の突起部64dが位置決め凹部62eに係合すると、揺動軸部63cが装着凹部65cに押し付けられる。これにより、揺動不能位置において、ブレーキシュー64を確実に保持することができる。また、移動規制用係合部を位置決め凹部62eに係合する際の押し込み感(クリック感)によって、ユーザは、ブレーキシュー64が作動不能状態であることを、確認することができる。
なお、ここでは、揺動不能位置において、揺動用の突起部64dが位置決め凹部62eに係合する場合の例を示した。これに代えて、ブレーキシュー64を、移動用の溝部163gに沿って、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動させる過程において、位置決め凹部又は凸部を設けるようにしてもよい。この場合、揺動用の突起部64dが、位置決め凹部又は凸部を乗り越える際のクリック感によって、ユーザは、ブレーキシュー64が作動不能状態であることを、確認することができる。
(f)前記実施形態では、揺動用の突起部64d、揺動用の溝部63f、及び移動用の切欠部63gが、設けられている場合の例を、示した。これに代えて、揺動用の突起部64d、揺動用の溝部63f、及び移動用の切欠部63gが、設けられていない場合であっても、本スプール制動装置25では、ブレーキシュー64を、揺動不能位置で確実に保持することができる。
(g)前記実施形態では、揺動軸部63cが、回転部材62の回転軸に食い違う方向に延びている場合の例を、示した。これに代えて、以下に示すように、揺動軸部163cは、回転部材162の回転軸に沿う方向に、延びていてもよい。
例えば、図13−図15に示すように、揺動軸部163cを構成してもよい。ここでは、前記実施形態と同様の構成については、詳細な説明は省略する。すなわち、前記実施形態と同様の構成は、前記実施形態の説明に準ずる。また、図13−図15では、前記実施形態と同じ部材については、同じ符号を付している。
ここでは、前記実施形態と構成が異なる部材、例えば、回転部材162、ブレーキシュー64、及びブレーキドラム66について説明する。
図13に示すように、回転部材162は、第1回転部材61a及び第2回転部材60aを有している。第1回転部材61aの内周部には、スプール軸20に回転不能に固定される筒状のボス部62aが、形成されている。ボス部62aは、筒状であり、スプール軸20に軸方向に位置決めされる。
第1回転部材61aは、揺動軸部163cと、揺動規制部63eとを、有している。揺動軸部163cは、回転部材162の回転軸(この実施例においては、スプール軸20)に沿う方向に、延びている。揺動軸部163cは、大径の支持部163hと、小径の先端部163jと、を有している。支持部163hは、ブレーキシュー64を揺動自在に支持する揺動軸である。また、支持部163hは、ブレーキシュー64を軸方向に移動可能に支持している。先端部163jには、第2回転部材60aが、着脱可能に装着される。揺動規制部63eは、揺動可能ブレーキシュー64の最大揺動量を規定するものである。揺動規制部63eは、揺動軸部163cと実質的に平行に配置される。揺動規制部63eは、揺動軸部163cに沿う方向に延びる丸棒形状の部分である。揺動規制部63eの先端部には、第2回転部材60aが、着脱自在に装着される。
第2回転部材60aは、例えばアルミニウム合金等の金属製の部材である。第2回転部材60aは、揺動軸部163cの先端部163j及び揺動規制部63eの先端部を挿入可能な複数(例えば12個)の抜け止め孔60bを、有している。抜け止め孔60bは、揺動軸部163cの先端部163j及び揺動規制部63eの先端部より、僅かに小径に形成されている。抜け止め孔60bには、揺動軸部163cの先端部163j及び揺動規制部63eの先端部が弾性的に係止される。
第2回転部材60aは、固定部63dを、有している。固定部63d(前記実施形態のシュー保持部163d(突出部の一例)に対応)を、有している。固定部63dは、第2回転部材60aの本体部に一体に形成されている。固定部63dは、スプール軸20と平行に配置されている。固定部63dは、揺動軸部163cに沿う方向に延びる丸棒形状の部分である。固定部63dには、ブレーキシュー64が係合する(図14を参照)。
ブレーキシュー64は、例えば、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂製の概ね長板形状の部材である。ブレーキシュー64は、スプール14の回転方向に間隔を隔てて配置されている。ブレーキシュー64は、スプール14が回転すると、遠心力により、揺動軸部163c回り(例えば、図14では時計回り)に、揺動する。
ブレーキシュー64は、揺動可能位置、例えば第1回転部材61a側において、揺動軸部163c回りに揺動自在に、揺動軸部163cに装着されている。また、ブレーキシュー64は、揺動不能位置、例えば第2回転部材60a側において、揺動軸部163c回りに、揺動不能である。さらに、ブレーキシュー64は、揺動可能位置から揺動不能位置へ、又は揺動不能位置から揺動可能位置へ、揺動軸部163cに沿って移動可能である。
なお、図14では、揺動可能位置においてブレーキシュー64が揺動した状態を実線で示し、揺動不能位置でブレーキシュー64が固定された状態を2点鎖線で示している。
図13及び図14に示すように、ブレーキシュー64は、装着部64bと、係合凹部64cとを、有している。装着部64bは、揺動軸部163cの支持部163hに装着される。これにより、上述したように、ブレーキシュー64は、揺動可能位置において揺動軸部163c回りに揺動自在になり、揺動可能位置と揺動不能位置との間において揺動軸部163cに沿って移動可能になる。
係合凹部64cは、固定部63dに係合する。具体的には、ブレーキシュー64を、揺動可能位置から揺動不能位置へと、揺動軸部163cに沿って移動することによって、係合凹部64cは、固定部63dに係合される。このように、係合凹部64cと固定部63dとを係合することによって、ブレーキシュー64は揺動不能に固定される。
また、図15に示すように、ブレーキシュー64には、ブレーキドラム66に接触する接触部65fが、形成されている。ブレーキシュー64が揺動可能位置において揺動することによって、接触部65fがブレーキドラム66に接触する。
図15に示すように、ブレーキドラム66は、ブレーキシュー64の径方向内方に配置されている。ブレーキドラム66は、揺動するブレーキシュー64に接触可能である。ブレーキドラム66は、スプール14に向かって傾斜したテーパ面66aを、有している。テーパ面66aは、ブレーキシュー64の径方向内方に形成され、このテーパ面66aが、揺動するブレーキシュー64の接触部65fに接触する。
この場合、ブレーキシュー64は、揺動可能位置において、揺動可能である。また、図14に示すように、揺動可能位置においてブレーキシュー64が揺動すると、ブレーキシュー64は、揺動規制部63eに当接し、位置決めされる。さらに、ブレーキシュー64を、揺動可能位置から揺動不能位置へと移動し、係合凹部64cを固定部63dに係合することによって、ブレーキシュー64は、揺動不能位置に配置される。すなわち、ブレーキシュー64は、揺動不能位置で、固定部63dによって揺動不能に支持される。
このように、図13−図15に示した構成であっても、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動し、回転部材62の固定部63dに係合させることによって、ブレーキシュー64を揺動不能に固定することができる。一方で、ブレーキシュー64と回転部材62の固定部63dとの係合を解除することによって、ブレーキシュー64を揺動させることができる。
このように、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に、移動させることによって、ブレーキシュー64の作動可能状態と作動不能状態とを、容易に切り換えることができる。また、ブレーキシュー64を、遠心力の作用する方向とは異なる揺動軸方向に移動させることによって、作動可能状態と作動不能状態とを切換えられるので、作動可能状態で安定的に動作させ、作動不能状態において、想定以上の遠心力がスプールに作用した場合であっても、確実に固定することができる。なお、前記実施形態に記した他の効果についても、この構成は同様の効果を得ることができる。
なお、ここでは、ブレーキシュー64が回転部材62の固定部63dに係合する部分、例えばブレーキシュー64の係合凹部64cが、U字形状に形成される場合の例を示した。これに代えて、ブレーキシュー64が回転部材62の固定部63dに係合する部分は、孔部であってもよい。この場合、この孔部を固定部63dに係合することによって、揺動不能位置において、ブレーキシュー64を揺動不能に固定することができる。
11 リール本体
14 スプール
10 両軸受リール
25 スプール制動装置
62,162 回転部材
62e 位置決め凹部(移動規制部)
63c,163c 揺動軸部
63d 固定部
63f 揺動用の溝部(揺動用のガイド部)
64 ブレーキシュー
64c 係合凹部(凹部)
64d 揺動用の突起部(揺動用の係合部)
65g ボス部(ブレーキシューの少なくとも一部)
66 ブレーキドラム
164c 孔部
163d シュー保持部(突出部の一例)
163g 移動用の溝部(移動用のガイド部)

Claims (10)

  1. リール本体に回転自在に装着されたスプールを遠心力により制動する両軸受リールのスプール制動装置であって、
    前記スプールを制動するための少なくとも1つのブレーキシューと、
    前記スプールの回転に連動して回転し、前記ブレーキシューを揺動可能且つ揺動軸方向に移動可能に支持する揺動軸部と前記ブレーキシューに係合し前記ブレーキシューを揺動不能に固定する固定部とを有する回転部材と、
    揺動する前記ブレーキシューに、少なくとも一部が接触可能なブレーキドラムと、
    を備えた両軸受リールのスプール制動装置。
  2. 前記ブレーキシューの揺動を許可する揺動可能位置と、前記ブレーキシューが前記固定部と係合する揺動不能位置との間において、前記ブレーキシューは、前記揺動軸部に沿って移動可能である、
    請求項1に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  3. 前記ブレーキシュー及び前記回転部材のいずれか一方は、前記ブレーキシューの揺動を案内する揺動用のガイド部を、有し、
    前記ブレーキシュー及び前記回転部材のいずれか他方は、前記揺動用のガイド部に係合し案内される揺動用の係合部を、有している、
    請求項1又は2に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  4. 前記回転部材は、前記ブレーキシューの前記揺動軸方向への移動を案内する移動用のガイド部を、さらに有し、
    前記揺動用の係合部は、前記ブレーキシューが所定の揺動角度に配置された場合に、前記移動用のガイド部に係合可能である、
    請求項3に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  5. 前記ブレーキシュー及び前記回転部材のいずれか一方は、前記ブレーキシューが前記固定部に係合した場合に前記揺動用の係合部に係合し前記ブレーキシューを位置決めする位置決め部を、有している、
    請求項4に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  6. 前記ブレーキシュー及び前記固定部のいずれか一方は、前記揺動軸部に実質的に並行な突出部を、有しており、
    前記ブレーキシュー及び前記固定部のいずれか他方は、前記突出部と係合する凹部を、有している、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  7. 前記ブレーキシュー及び前記固定部のいずれか一方は、前記揺動軸部に実質的に並行な突出部を、有しており、
    前記ブレーキシュー及び前記固定部のいずれか他方は、前記突出部と係合する孔部を、有している、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  8. 前記揺動軸部は、前記回転部材の回転軸に食い違う方向、又は前記回転部材の回転軸に沿う方向に、延びている、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  9. 前記回転部材は、前記ブレーキシューが配置されるシュー支持凹部を、有し、
    前記揺動軸部は、前記シュー支持凹部において、前記回転部材の回転軸に食い違う方向に延び、
    前記ブレーキシューの揺動を許可する揺動可能位置に前記ブレーキシューが位置し、且つ前記回転部材が前記回転軸まわりに回転した場合、前記ブレーキシューの少なくとも一部が前記シュー支持部凹部の壁部に当接した状態で、前記ブレーキシューは前記ブレーキドラムに接触する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の両軸受リールのスプール制動装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のスプール制動装置、
    を備える両軸受リール。
JP2013053359A 2013-03-15 2013-03-15 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール Active JP6177550B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053359A JP6177550B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール
KR1020140003741A KR102147836B1 (ko) 2013-03-15 2014-01-13 양 베어링 릴의 스풀 제동 장치 및 양 베어링 릴
TW103104307A TWI600604B (zh) 2013-03-15 2014-02-10 Double-bearing reel reel brake device and dual-bearing reel
US14/181,928 US9253969B2 (en) 2013-03-15 2014-02-17 Dual-bearing reel spool braking device and dual-bearing reel
MYPI2014700509A MY168026A (en) 2013-03-15 2014-03-05 Dual-bearing reel spool braking device and dual-bearing reel
CN201410094401.8A CN104041471B (zh) 2013-03-15 2014-03-14 双轴承绕线轮的卷筒制动装置和双轴承绕线轮

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053359A JP6177550B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014176360A JP2014176360A (ja) 2014-09-25
JP2014176360A5 JP2014176360A5 (ja) 2016-04-28
JP6177550B2 true JP6177550B2 (ja) 2017-08-09

Family

ID=51495340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013053359A Active JP6177550B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9253969B2 (ja)
JP (1) JP6177550B2 (ja)
KR (1) KR102147836B1 (ja)
CN (1) CN104041471B (ja)
MY (1) MY168026A (ja)
TW (1) TWI600604B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6295033B2 (ja) * 2013-06-25 2018-03-14 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール
JP6514021B2 (ja) * 2015-04-27 2019-05-15 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置
JP6559036B2 (ja) * 2015-10-06 2019-08-14 株式会社シマノ 両軸受リール
KR101744597B1 (ko) * 2015-11-23 2017-06-20 주식회사 코커스 낚시용 릴
SE1650201A1 (en) * 2016-02-16 2017-06-13 Brillianze Sweden Ab Rotational friction brake regulated by angular acceleration
JP6886344B2 (ja) * 2017-05-17 2021-06-16 株式会社シマノ 両軸受リール
US10602730B2 (en) * 2017-06-23 2020-03-31 Shimano Inc. Dual-bearing reel
CN108207834B (zh) * 2018-02-05 2023-07-25 上海维迩莎柯渔具有限公司 一种安全型钓竿绕线器结构
JP2023002210A (ja) * 2021-06-22 2023-01-10 株式会社シマノ 釣用リールのワンウェイクラッチユニット、及び釣用リール

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1566594A (en) * 1925-12-22 Fishing reel
SE432512B (sv) * 1980-03-18 1984-04-09 Abu Ab Centrifugalbromsanordning vid fiskerulle
JP3159625B2 (ja) * 1995-05-24 2001-04-23 ダイワ精工株式会社 魚釣用リールの制動装置
JPH08322440A (ja) * 1995-05-26 1996-12-10 Mamiya Op Co Ltd 両軸受リールの遠心力ブレーキ装置
US5996921A (en) * 1997-03-06 1999-12-07 Ryobi Limited Centrifugal braking apparatus for baitcasting reel
US5934588A (en) * 1998-03-23 1999-08-10 Berkley Inc. Fishing reel with centrifugal brake
JP2000245314A (ja) * 1999-02-25 2000-09-12 Shimano Inc 両軸受リールの遠心制動装置
JP2001069888A (ja) * 1999-06-30 2001-03-21 Ryobi Ltd 両軸受けリールの制動装置
TW462872B (en) * 1999-07-26 2001-11-11 Shimano Kk Centrifugal braking apparatus of double-bearing reel
JP4313902B2 (ja) * 1999-08-04 2009-08-12 株式会社シマノ 両軸受リールの遠心制動装置
JP5718119B2 (ja) * 2011-03-29 2015-05-13 株式会社シマノ 両軸受リールの遠心制動装置
JP5871493B2 (ja) * 2011-06-20 2016-03-01 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置
JP5926564B2 (ja) * 2012-01-18 2016-05-25 株式会社シマノ 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール
US9101120B2 (en) * 2012-05-04 2015-08-11 Doyo Engineering Co., Ltd. Fishing reel having centrifugal brake system

Also Published As

Publication number Publication date
MY168026A (en) 2018-10-11
KR20140113316A (ko) 2014-09-24
US9253969B2 (en) 2016-02-09
TWI600604B (zh) 2017-10-01
CN104041471B (zh) 2018-09-07
US20140263793A1 (en) 2014-09-18
CN104041471A (zh) 2014-09-17
JP2014176360A (ja) 2014-09-25
KR102147836B1 (ko) 2020-08-25
TW201446632A (zh) 2014-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6177550B2 (ja) 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール
JP2014176360A5 (ja)
US9439408B2 (en) Dual-bearing reel
KR101884773B1 (ko) 듀얼 베어링 릴의 원심 제동 장치
JP2014176301A5 (ja)
JP6284306B2 (ja) 両軸受リールのスプール制動装置
JP2000245314A (ja) 両軸受リールの遠心制動装置
KR20150039091A (ko) 양 베어링 릴
JP2014217341A5 (ja)
KR20150119787A (ko) 양 베어링 릴의 클러치 조작 부재
KR101394981B1 (ko) 스피닝 릴의 드래그 장치
JP5871493B2 (ja) 両軸受リールのスプール制動装置
JP6295033B2 (ja) 両軸受リールのスプール制動装置及び両軸受リール
JP2013000086A5 (ja)
JP3747429B2 (ja) 両軸受リールの制動装置
JP6267874B2 (ja) 両軸受リールのスプール制動装置
KR102583872B1 (ko) 양 베어링 릴의 스풀 제동 장치
JP2016202123A5 (ja)
JP6389689B2 (ja) 両軸受リール
JP3797832B2 (ja) 両軸受リールの遠心制動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160311

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6177550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250