JP2000511577A - 金属含有過塩基性清浄剤 - Google Patents

金属含有過塩基性清浄剤

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも2種の界面活性剤の少なくとも1種がフェノール界面活性剤又はサリチル酸界面活性剤である界面活性剤からTBNが少なくとも300のカルシウム過塩基性清浄剤の製造方法。オーバーベーシングは、100℃未満の温度で少なくとも2工程で行なわれ、該オーバーベーシング工程の少なくとも1工程に続いてヒートソーキングが行なわれる。製造された該過塩基性清浄剤は、有効な船舶用ディーゼル潤滑剤添加剤である。

Description

【発明の詳細な説明】 金属含有過塩基性清浄剤 本発明は、潤滑剤添加剤として特に適切な組成物、特にカルシウム過塩基性(o verbased)清浄剤、更に特に船舶用エンジンに有用な潤滑剤への添加剤として使 用するのに適切な材料の製造方法に関する。 キャピタルコスト、メンテナンスコスト及びランニングコストを削減するため に、船舶用エンジンの製造業者は燃料や潤滑剤の消費を最小にするように設計さ れた新しいエンジンを製造し、摩耗を減少しオーバーホールを先に延ばす潤滑剤 を供給するように供給者に厳しい要求を提起している。清浄性、酸化防止性及び さび止めを与えかつイオウ含有燃料からの腐食性酸を中和する潤滑剤添加剤が依 然として求められている。過塩基性清浄剤は、それらの必要な役割の全てを満た すことができるユニークなものである。 エンジンの製造業者と使用者によって提起された要求の結果として、潤滑剤の 配合者は有効性を維持しつつ処理速度を減少させるために全塩基価(TBN)の高い 過塩基性清浄剤を探求している。(本明細書における過塩基性清浄剤のTBNはAST M D2896で測定したTBN、mgKOH/gである。)また、添加剤として高度に有効であ りながら既存の製品よりコストが効果的でありかつ比較的調製及び処理しやすい 製品が求められている。 潤滑剤添加剤としての使用に適切な金属含有過塩基性清浄剤は、典型的には、 油中濃縮物として調製される。その濃縮物においては、塩基性金属含有物質が、 例えば、石炭酸、サリチル酸、スルホン酸又はナフテン酸アニオンを含む界面活 性剤系によって油中分散液又は溶液として維持される。 過塩基性清浄剤は、はじめは単一の種類のアニオン、例えば、石炭酸基又はス ルホン酸基の1種又は複数種を含有したが、長い間に異なった種類のアニオンを もつ過塩基性清浄剤を2種以上添加するか又は2種以上の異なった種類のアニオ ンがオーバーベーシング処理で混合されるハイブリッド材料を製造することによ って得られる2種類以上のアニオンを含有する組成物が得られるようになった。 塩基性物質としてアルカリ又はアルカリ土類金属化合物が用いられ、カルシウ ム化合物がもっともよく用いられる。 多くの用途、例えば、船舶用エンジンに有用な潤滑剤のためには、過塩基性清 浄剤が相対的に高割合の石炭酸アニオン及び/又はサリチル酸アニオンを含有す ることが有効性を最大にするために望ましい。その過塩基性清浄剤は、他の用途 にも有用である。 本発明は、少なくとも2種の界面活性剤から誘導された界面活性剤系を有する カルシウム過塩基性清浄剤の製造方法であって、 (A)(a)が下記(a1)及び(a2)より選ばれる成分(a)、(b)及び(c)を含む混合液をオ ーバーベーシング剤(後に定義される)で処理し、 (a1)少なくとも2種の界面活性剤、その少なくとも1種は硫化又は非硫化フェノ ール又はその誘導体であり、他の1種又は少なくとももう1種はフェノール界面 活性剤以外の界面活性剤である; (a2)少なくとも2種の界面活性剤、その少なくとも1種は硫化又は非硫化サリチ ル酸又はその誘導体であり、他の1種又は少なくとももう1種はサリチル酸界面 活性剤以外の界面活性剤である; (b)少なくとも1種の塩基性カルシウム化合物;及び (c)油、 該オーバーベーシング剤による処理が100℃未満で行なわれる工程; (B)(A)の生成物をヒートソーキング工程に供する工程; (C)(B)の生成物に塩基性カルシウム化合物の量を更に添加し、そのようにして得 られた混合液をオーバーベーシング剤で処理し、前記処理が100℃未満で行なわ れる工程;及び (D)(C)の生成物をヒートソーキング工程に供する工程 を含み、工程(B)又は工程(D)は任意であるが、工程(B)と工程(D)は共に含まれる ことが好ましく、該成分全ての質量比率はTBNが少なくとも300である過塩基性清 浄剤を製造するような割合である、前記方法を提供する。 “カルシウム過塩基性清浄剤”とは、塩基性金属含有物質の金属カチオンが実 質的にカルシウムカチオンである過塩基性清浄剤を意味する。塩基性金属含有物 質に少量の他のカチオンを存在させてもよいが、塩基性金属含有物質中典型的に は少なくとも80モル%、更に典型的には少なくとも90モル%、例えば、少なくとも 95モル%のカチオンがカルシウムイオンである。カルシウム以外のカチオンも、 例えば、カチオンがカルシウム以外の金属である界面活性剤の塩の過塩基性清浄 剤の製造における使用から誘導される。 過塩基性清浄剤における界面活性剤の%、及び界面活性剤系における個々の界 面活性剤、例えば、フェノールの%は、過塩基性清浄剤の“標準化TBN”がどのよ うに求められるかを示す下記の方法によって測定した%である。 1.過塩基性清浄剤の透析及び標準化TBNの定量 既知量(Ag、約20g)の液体過塩基性清浄剤(実質的に潤滑油添加剤を含まない) を、ソックスレー抽出器(高さ150mm×内径75mm)において1時間当たり3〜4回の 速度のサイフォンで吸い上げるn-ヘキサンを用いて20時間膜を透析させる。膜は 、実質的に全ての金属含有物質を保持しかつ実質的に全ての試料の残りを通過さ せるものでなければならない。適切な膜の例は、トロジャンスの商品名でカータ ーワランス社の事業部、カータースプロダクツ、ニューヨーク NY 10105から販 売されているガムゴム膜である。透析工程の完了で得られた透析物と残留物を蒸 発乾固し、次に、残存している揮発性物質を真空オーブン(1トル未満又は約130 Pa未満において100℃)で除去する。乾燥した残留物のグラム質量をBとする。液 体試料中の過塩基性清浄物質の%(C)は次の式で示される。 過塩基性清浄剤の“標準化TBN”(即ち、希釈剤量に依存しない方法で表された TBN)は、乾燥残留物に対してASTM D2896に準じて測定したTBNである。 透析法のバックグラウンド情報は、Amos,R.& Albaugh,E.W.,“Chromatography in Petroleum Analysis”,Altgelt,K.H.& Gouw,T.H.,Eds,p.417-422,Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク&バーゼル,1979に示されている。 2.TBN: 界面活性剤%比の定量 8.1.1.項で少なくとも200mlの25容量%塩酸(sp.gr.1.18)を用いる以外は、既知 量(Dg,約10g)の乾燥残留物をASTM D3712の8.1〜8.1.2項に記載されている ように加水分解する。塩酸の使用量は、過塩基性清浄剤の有機物質(界面活性剤) と無機物質(カルシム含有物質、例えば、塩化カルシウム)への酸性化/加水分解 を行なうのに十分な量である。合わせたエーテル抽出液は、無水硫酸ナトリウム を通過させることにより乾燥する。硫酸ナトリウムを純粋なエーテルですすぎ、 合わせたエーテル溶液を蒸発乾固(約110℃:)して加水分解した残留物を得る。加 水分解した乾燥残留物のグラム質量をEとする。 最初の液体過塩基性清浄剤中の全界面活性剤の%、Yは次の式で示され、 TBN:界面活性剤%比、Xは次の式で示される。 Xを求めるにあたり遊離形態の界面活性剤の質量(即ち、塩又は他の誘導体の 形ではない)を用いることは留意される。簡単には、Xはたいてい本明細書では “TBN:界面活性剤%比”を意味し、請求の範囲や本明細書の他の個所に記載され るX値である。 3.界面活性剤系における個々の界面活性剤(遊離形態)の定量 下記の方法は、過塩基性清浄剤から誘導された加水分解した界面活性剤混合物 から個々の界面活性剤を加水分解した形で単離する。下記に示されるように各界 面活性剤の割合は加水分解した界面活性剤混合物中の加水分解した形の個々の界 面活性剤の質量割合である。従って、例えば、過塩基性清浄剤が石炭酸カルシウ ム/スルホン酸カルシウム/サリチル酸カルシウム界面活性剤系を含む場合、界面 活性剤系における個々の界面活性剤の割合は各々フェノール、スルホン酸とサリ チル酸の割合として表される。 個々の界面活性剤の割合は、下記の方法によって求められる。 上記の得られた加水分解乾燥残留物既知量(Fg、約1g)を60〜100USメッシュフ ロリジルを充填したフリットガラスカラムの上部に入れる。フロリジルは、 CAS No.8014-97-9をもつケイ酸マグネシウムである。カラムを、極性が大きくな っていく7種の溶剤、即ち、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、エチルエー テル、アセトン、メタノール及び最後にクロロホルム50容量%、イソプロパノー ル44容量%とアンモニア溶液(sp.gr.0.88)6容量%の混合液各々250ml部で溶離す る。各画分を集め、蒸発乾固し、得られた残留物の重量を計り、分析して画分に 含まれる界面活性剤の量(G1、G2、G3...g)と種類を求める。 画分(又は加水分解残留物)の分析は、例,えば、当業者に既知のクロマトグラ フィー法、分光法及び/又は滴定(呈色指示薬又は電位差)法によって行なわれる 。過塩基性清浄剤がスルホン酸塩界面活性剤とサリチル酸塩界面活性剤を含有す る場合、それらの界面活性剤の加水分解によって得られたスルホン酸とサリチル 酸は、通常、カラムから一緒に溶離される。その場合にも混合液中に含むスルホ ン酸の割合を求めることが必要である場合にも混合液中のスルホン酸の割合はEp ton,Trans.Far.Soc.April.1948,226に記載された方法によって求められる 。 上記の方法においては、ある界面活性剤の加水分解した形の質量(グラム、H1 とする)をそれを含有している画分から求め、最初の過塩基性清浄剤の界面活性 剤系における界面活性剤の割合は下記の通りである。 界面活性剤系に対する個々の界面活性剤(遊離形態、即ち、塩又は他の誘導体 の形ではない)の%(質量)は、“反応性成分”の%が界面活性剤の出発物質の各々 に対して既知であれば出発物質として用いられる界面活性剤の割合から予想され る。(“反応性成分”という用語は本明細書の実施例の表1及び表2の注1に定 義される。)次に、液体過塩基性生成物中の全界面活性剤(遊離形態)の%が予想 され、TBN:界面活性剤%比が求められる。更に、液体過塩基性生成物中の過塩基 性清浄剤物質の割合(即ち、油又は非反応性界面活性物質でない液体過塩基性生 成物の割合)が既知であれば標準化TBNが予想される。 上記の予想値と測定値の間に良好な相関が見られた。 本発明の過塩基性清浄剤は、ハイブリッド過塩基性清浄剤、即ち、2種以上の 界面活性剤を含む混合物を過塩基性にすることにより得られた過塩基性清浄剤で あることが好ましい。過塩基性にするべき混合物中の界面活性剤の少なくとも1 種は、以前に調製された過塩基性清浄剤中に存在していてもよい。 過塩基性にするべき混合液が遊離塩基性カルシウム化合物、即ち、オーバーベ ーシング剤と反応させるために用いうる塩基性カルシウム化合物を含むことは理 解される。“オーバーベーシング剤”とは、界面活性剤系によって油中分散液又 は溶液として維持される塩基性カルシウム含有物質を形成する塩基性カルシウム 化合物(b)と反応することができる物質又は化合物を意味する。1以上のオーバ ーベーシング工程がある場合、所望されるならば異なるオーバーベーシング剤が 異なる工程に用いられる。個々のオーバーベーシング工程において、所望される 場合にはオーバーベーシング剤の混合物が用いられる。 適切なオーバーベーシング剤の例は、二酸化炭素、ホウ素源、例えば、ホウ酸 、二酸化イオウ、硫化水素及びアンモニアである。好ましいオーバーベーシング 剤は、二酸化炭素又はホウ酸又はその2つの混合物である。最も好ましいオーバ ーベーシング剤は二酸化炭素であり、便宜上、オーバーベーシング剤による処理 は一般に“炭酸化”を意味する。特にことわらない限り、本明細書における炭酸 化の言及が他のオーバーベーシング剤との処理の言及を包含することは理解され る。 有利には、炭酸化工程の完了時に塩基性カルシウム化合物(b)の一部は炭酸化 されないままである。有利には、15質量%まで、特に11質量%までの塩基性カルシ ウム化合物が炭酸化されていない。 上で示したように、炭酸化は100℃末満で行なわれる。炭酸化は、典型的には 少なくとも15℃、好ましくは少なくとも25℃で行なわれる。炭酸化は、有利には 80℃未満、更に有利には60℃未満、好ましくは高くても50℃、更に好ましくは高 くても40℃、特に高くても35℃で行なわれる。有利には、温度はわずかなばらつ きはあるが各炭酸工程中実質的に一定に維持される。1を超える炭酸化工程があ る場合、双方又は全部の炭酸化工程は実質的に同じ温度で行なわれることが好ま しいが、所望される場合、各工程が100℃未満で行なわれるならば異なる温度が 用いられる。 炭酸化は、大気圧、超大気圧又は大気圧未満で行なわれる。好ましくは、炭酸 化は大気圧で行なわれる。 有利には、第1炭酸工程(及び好ましくは用いられる場合の第2又は後続の各 炭酸化工程)に続いて“ヒートソーキング”工程が行なわれ、混合液が、炭酸化 が行なわれる温度より通常は高い選定温度範囲(又は選定温度)でそれ以後の処理 工程が行なわれる前の時間、化学試薬を添加せずに維持される。混合液は、通常 、ヒートソーキング中攪拌される。ヒートソーキングは、典型的には少なくとも 30分間、有利には少なくとも45分間、好ましくは少なくとも60分間、特に少なく とも90分間行なわれる。ヒートソーキングが行なわれる温度は、典型的には15℃ から反応混合物の還流温度より低い温度までの範囲、好ましくは25〜60℃であり 、ヒートソーキング工程中に系から材料(例えば、溶剤)が実質的に除去されない ような温度でなければならない。ヒートソーキングは、生成物の安定化、固形分 の溶解及びろ過性を援助する効果があることがわかった。 好ましくは、第1炭酸化工程(及び用いられる場合のヒートソーキング工程)に 続いて、塩基性カルシウム化合物(成分(b))量が更に混合液に添加され、混合液 が再び炭酸化され、第2炭酸化工程に続いてヒートソーキング工程が行なわれる ことが有利である。 塩基性カルシウム化合物の1回以上の添加及び続いての炭酸化を用い、有利に は各炭酸化工程に続いてヒートソーキング工程が行なわれることにより低粘度の 生成物が得られる。これは、本発明の重要な態様である。更に、TBNが高く、TBN :界面活性剤%比が高く、都合のよい粘度を有する生成物がこの段落に述べられる 工程の使用により得られる。各々の場合において、数の少ない工程において同量 の塩基性カルシウム化合物とオーバーベーシング剤で処理することにより得られ る生成物と比較する。 過塩基性清浄剤の製造において使用するための塩基性カルシウム化合物として は、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、カルシウムアルコキシド及びカルボン 酸カルシウムが含まれる。好ましくは酸化カルシウム、特に水酸化カルシウムが 用いられる。所望される場合には、塩基性化合物の混合物が用いられる。 オーバーベーシング剤によって過塩基性にするべき混合液は、通常、水を含ま なければならず、1種以上の溶剤、促進剤又はオーバーベーシング処理に一般に 用いられる他の物質を含んでもよい。 適切な溶剤の例は、芳香族溶剤、例えば、ベンゼン、アルキル置換ベンゼン、 例えば、トルエン又はキシレン、ハロゲン置換ベンゼン及び低級アルコール(炭 素原子8個までを有する)である。好ましい溶剤はトルエン及び/又はメタノール である。トルエンの使用量は、カルシウム過塩基性清浄剤(油を除く)に対するト ルエンが少なくとも1.5質量%、好ましくは少なくとも15質量%、更に好ましくは 少なくとも45質量%、特に少なくとも60質量%、更に特に少なくとも90質量%であ ることが有利である。実用的/経済的理由で、前記トルエンは、典型的には多く ても1200質量%、有利には多くても600質量%、好ましくは多くても500質量%、特 に多くても150質量%である。メタノールの使用量は、カルシウム清浄剤(油を除 く)に対するメタノールが少なくとも1.5質量%、好ましくは少なくとも15質量%、 更に好ましくは少なくとも30質量%、特に少なくとも45質量%、更に特に少なくと も50質量%であることが有利である。実用的/経済的理由で、前記メタノール(溶 剤として)は、典型的には多くても800質量%、有利には多くても400質量%、好ま しくは多くても200質量%、、特に多くても100質量%である。上記%は、トルエン とメタノールが共に用いられても別々に用いられてもあてはまる量である。 本発明に使用するために好ましい促進剤は、メタノールと水である。メタノー ルの使用量は、塩基性カルシウム化合物、例えば、水酸化カルシウムの最初の充 填量(即ち、第2又は後続工程で添加される塩基性カルシウム化合物を除く)に対 するメタノールが少なくとも6質量%、好ましくは少なくとも60質量%、更に好ま しくは少なくとも120質量%、特に少なくとも180質量%、更に特に少なくとも210 質量%であることが有利である。実用的/経済的理由で、前記メタノール(促進剤 として)は、典型的には多くても3200質量%、有利には多くても1600質量%、好ま しくは多くても800質量%、特に多くても400質量%である。最初の反応混合液中の 水の量(オーバーベーシング剤で処理する前)は、塩基性カルシウム化合物の最初 の充填量(即ち、第2又は後続工程で添加される塩基性カルシウム化合物を除く) に対する水が少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも1質量%、更に好まし くは少なくとも3質量%、特に少なくとも6質量%、更に特に少なくとも 12質量%、特別に少なくとも20質量%であることが有利である。実用的/経済的理 由で、前記水は典型的には多くても320質量%、有利には多くても160質量%、好ま しくは多くても80質量%、特に多くても40質量%である。用いられる反応成分が無 水物でない場合には、反応混合液中の水の割合は成分中の水と界面活性剤の中和 によって生じる水も考慮しなければならない。特に、界面活性剤自体に存在する 水を考慮しなければならない。 有利には、反応媒体は、メタノール、水(少なくとも一部は塩生成中に生じる) 及びトルエンを含む。 所望される場合には、炭酸化を促進するために、ろ過性を向上させるために又 は過塩基性清浄剤の粘度付与剤として低分子量カルボン酸(炭素原子1〜7個)、例 えば、ギ酸、無機ハロゲン化物又はアンモニウム化合物が用いられる。しかしな がら、本発明の過塩基性清浄剤は、無機ハロゲン化物又はアンモニウム塩触媒、 例えば、低級カルボン酸又はアルコールのアンモニウム塩の使用を必要としない 方法によって調製され、ハロゲン化物又はアンモニウム触媒から誘導される基を 含まないことが好ましい。(無機ハロゲン化物又はアンモニウム塩がオーバーベ ーシング処理に用いられる場合、触媒は、通常、最終過塩基性清浄剤に存在する 。)更に、本発明は、高温で操作する場合に用いられる2価アルコール(例えば 、エチレングリコール)のような試薬の使用を必要としない方法で調製される。 従って、製造された過塩基性清浄剤は、2価アルコール又はその残基を含まない ことが好ましい。 本発明は、また、本発明の方法によって調製した過塩基性清浄剤、その清浄剤 を含む濃縮物、及び発明に従って調製した過塩基性清浄剤を含む油系組成物、特 に潤滑油、特に船舶用潤滑油を提供する。 処理の容易さのために、本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製した 過塩基性清浄剤のKV40は、有利には多くても20,000mm2/s、好ましくは多くても1 0,000mm2/s、特に多くても5,000mm2/sであり、KV100が多くても2,000mm2/s、好 ましくは多くても1,000mm2/s、特に多くても500mm2/sである。本明細書を通して 粘度はASTM D445に準じて測定される。 本発明に従って調製した過塩基性清浄剤のTBNは、有利には少なくとも330、 好ましくは少なくとも350、更に好ましくは少なくとも400、特に少なくとも450 である。本明細書において後に示されるように、本発明の重要な態様は、許容し うる粘度を有しかつ所望される場合には界面活性剤系において相対的に高割合の 石炭酸塩及び/又はサリチル酸塩界面活性剤を含む高TBN過塩基性清浄剤の提供で ある。 本発明は、また、標準化TBN(本明細書に定義される)の高い過塩基性清浄剤の 調製を可能にする。従って、例えば、調製した過塩基性清浄剤の標準化TBNは450 以上、特に460以上、有利には少なくとも500、更に有利には少なくとも550、好ま しくは少なくとも600、更に好ましくは少なくとも650である。 TBN:界面活性剤%比は、指定されたTBNの過塩基性清浄剤を調製するために必要 とされる(相対的に高価な)界面活性剤の量を示す。本発明に従って調製した過塩 基性清浄剤のTBN:界面活性剤%比は、有利には少なくとも12、好ましくは少なく とも13、更に好ましくは少なくとも14、特に少なくとも16、更に特に少なくとも 19、特別には少なくとも21である。適切な出発物質/反応条件においては、25以 上まで又は30以上のようなそれ以上、例えば、35以上又は40以上の比が得られる 。 本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製した過塩基性清浄剤の界面活 性剤系が誘導可能な又は誘導される界面活性剤は、少なくとも1個のヒドロカル ビル基、例えば、芳香族環上の置換基として含むことが好ましい。本明細書に用 いられる“ヒドロカルビル”という用語は、関与する基が主に水素と炭素原子か ら構成されるが基の実質的な炭化水素の特性を損ねるのに不十分な割合で他の原 子又は基の存在を除外しない。有利には、本発明で使用するための界面活性剤中 のヒドロカルビル基は、脂肪族基、好ましくはアルキル基又はアルキレン基、特 にアルキル基であり、直鎖でも分枝鎖でもよい。界面活性剤の全炭素原子数は、 所望の油溶解性を与えるのに十分でなければならない。 本発明の過塩基性清浄剤を調製する場合、金属塩以外の誘導体が塩基性カルシ ウム化合物(b)と反応して界面活性剤のカルシウム塩を形成するならば1種以上 の界面活性剤は所望される場合にはその誘導体の形で用いられる。これがその関 係において不適切であることが明らかでない限り、界面活性剤の“遊離”(非塩) 形態に対する個々の界面活性剤の下記の説明及び本明細書の他の個所の言及は、 界面活性剤の適切な誘導体に対する言及を包含する。好ましい界面活性剤のある 種の適切な誘導体の例は、フェノールのアンモニウム塩、金属塩又はエステル; サリチル酸のアンモニウム塩、金属塩、エステル、無水物、酸塩化物又はアミド ;カルボン酸のアンモニウム塩、金属塩、エステル、無水物、酸塩化物又はアミ ド;及びスルホン酸のアンモニウム塩、金属塩、エステル又は無水物である。 本発明で用いられるフェノールは、非硫化でもよく、好ましくは硫化される。 更に、本明細書で用いられる“フェノール”という用語は、1個を超えるヒドロ キシル基を含むフェノール(例えば、アルキルカテコール)又は縮合芳香環(例え ば、アルキルナフトール)及び化学反応によって修飾されたフェノール、例えば 、アルキレン架橋フェノール及びマンニッヒ塩基縮合フェノール;及びザリゲニ ン型フェノール(塩基性条件下でフェノールとアルデヒドの反応によって製造さ れる)が含まれる。 本発明の過塩基性清浄剤が誘導される好ましいフェノールは下記式を有する。 (式中、Rはヒドロカルビル基を示し、y1〜4を示す。)yが1より大きい場合 、ヒドロカルビル基は同じでも異なってもよい。 潤滑油の過塩基性清浄剤においては、フェノールは硫化形態でよく用いられる 。硫化ヒドロカルビルフェノールは、典型的には、下記式で表される。(式中、xは通常は1〜4である。)ある場合には、2個を超えるフェノール分子 がSx橋で結合される。 上記式において、Rで表されるヒドロカルビル基は、有利にはアルキル基であ り、有利には炭素原子5〜100個、好ましくは5〜40個、特に9〜12個を有し、全て のRの炭素原子の平均数は油中の溶解性を十分に行なわせるために少なくとも約 9である。好ましいアルキル基は、ノニル(トリプロピレン)基である。 下記の説明においては、ヒドロカルビル置換フェノールは便宜上アルキルフェ ノールと言われる。 硫化フェノール又は硫化石炭酸塩を調製するのに使用するための硫化剤は、ア ルキルフェノールモノマー基間に-(S)x-架橋基を導入する化合物又は元素とする ことができる。従って、反応は、元素のイオウ又はそのハロゲン化物、例えば、 二塩化イオウ又は更に好ましくは一塩化イオウで行なわれる。元素のイオウが用 いられる場合、硫化反応はアルキルフェノール化合物を50〜250℃、好ましくは 少なくとも100℃で加熱することにより行なわれる。元素のイオウを使用するこ とにより、典型的には、上記の架橋基-(S)x-の混合物が得られる。イオウハロゲ ン化物を使用する場合には、硫化反応はアルキルフェノールを-10〜120℃、好ま しくは少なくとも60℃で処理することにより行なわれる。反応は、適切な希釈剤 の存在下で行なわれる。希釈剤は、有利には実質的に不活性な有機希釈剤、例え ば、鉱油又はアルカンを含む。いずれにしても反応は実質的に反応させるのに十 分な時間行なわれる。通常は、硫化剤1当量あたり0.1〜5モルのアルキルフェノ ールを用いることが好ましい。 元素のイオウが硫化剤として用いられる場合、塩基性触媒、例えば、水酸化ナ トリウム又は有機アミン、好ましくは複素環アミン(例えば、モルホリン)を用い ることが望ましい。 硫化法の詳細は当業者に周知である。 調製される方法に無関係に、過塩基性清浄剤を調製するのに有効な硫化アルキ ルフェノールは一般的には希釈剤と未反応アルキルフェノールを含み、硫化アル キルフェノールの質量に対して一般的には2〜20質量%、好ましくは4〜14質量%、 最も好ましくは6〜12質量%を含有する。 上記に示されるように、本明細書に用いられる用語“フェノール”は、例えば 、 アルデヒドとの化学反応によって修飾されたフェノール、及びマンニッヒ塩基縮 合フェノールを包含する。 本発明に用いられるフェノールが修飾されるアルデヒドとしては、例えば、ホ ルムアルデヒド、プロピオンアルデヒド及びブチルアルデヒドが含まれる。好ま しいアルデヒドはホルムアルデヒドである。本発明の使用に適切なアルデヒド修 飾フェノールは、例えば、米国特許出願第、5 259 967号に記載されている。 マンニッヒ塩基縮合フェノールは、フェノール、アルデヒドとアミンの反応に よって調製される。適切なマンニッヒ塩基縮合フェノールの例は、英国出願第2 121 432号に記載されている。 一般的に、フェノールは、置換基がフェノールの界面活性剤の特性を著しく損 なわなければ上記以外の置換基が含まれてもよい。そのような置換基の例は、メ トキシ基やハロゲン原子である。 本発明の方法においては、成分の質量比率は過塩基性清浄剤の界面活性剤系に フェノール界面活性剤が存在する場合又はサリチル酸が存在する場合の、本明細 書に記載されるように測定した割合が少なくとも15質量%、有利には少なくとも2 5質量%、好ましくは少なくとも35質量%、更に好ましくは少なくとも45質量%、特 に少なくとも55質量%、更に特に少なくとも70質量%であるような割合であること が有利である。 出発物質として用いられる界面活性剤の少なくとも1種は、硫化又は非硫化サ リチル酸又はその誘導体とすることができる。 本発明に用いられるサリチル酸は、非硫化でも硫化されてもよく、化学的に修 飾されても及び/又は、例えば、上記フェノールのように追加の置換基を含んで もよい。ヒドロカルビル置換サリチル酸を硫化するのに上記と同じ方法が用いら れ、当業者に周知である。サリチル酸は、典型的には、コルベ・シュミット法に よりフェノキシドのカルボキシル化によっで調製され、その場合、一般的には非 カルボキシル化フェノールとの混合物で得られる(通常は希釈剤中)。 本発明の過塩基性清浄剤が誘導される油溶性サリチル酸における好ましい置換 基は、上記フェノールの説明でRで表される置換基である。アルキル置換サリチ ル酸においては、アルキル基は炭素原子を有利には5〜100個、好ましくは9〜 30個、特に14〜20個含む。 過塩基性清浄剤が誘導される界面活性剤の少なくとも1種は、スルホン酸又は その誘導体である。 本発明に従って用いられるスルホン酸は、典型的には、ヒドロカルビル置換、 特にアルキル置換芳香族炭化水素、例えば、蒸留及び/又は抽出による石油の分 別より得られたもののスルホン化、又は芳香族炭化水素のアルキル化によって得 られる。例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ビフェニル 又はそのハロゲン誘導体、例えば、クロロベンゼン、クロロトルエン又はクロロ ナフタレンをアルキル化することにより得られるものが挙げられる。芳香族炭化 水素のアルキル化は、触媒の存在下にハロパラフィン、パラフィンの脱水素によ って得られるオレフィン、及びポリオレフィン、例えば、エチレン、プロピレン 及び/又はブテンのポリマーのような炭素原子約3〜100個以上を有するアルキル 化剤で行なわれる。アルキルアリールスルホン酸は、通常は炭素原子約7〜約100 個又はそれ以上を含む。その供給源に依存してアルキル置換芳香族部分に対して 炭素原子約16〜約80個、又は炭素原子12〜40個を含むことが好ましい。 スルホン酸塩を得るためにそのアルキルアリールスルホン酸を中和する場合、 反応混合液中に炭化水素溶剤及び/又は希釈油、及び促進剤や粘度制御剤が含ま れる。 本発明に用いられる他の種類のスルホン酸は、アルキルフェノールスルホン酸 を含む。そのスルホン酸は硫化される。硫化されても硫化されなくてもそのスル ホン酸はフェノールに匹敵する界面活性剤よりスルホン酸に匹敵する界面活性剤 特性をもつと考えられる。 本発明に使用するのに適切なスルホン酸としては、アルキルスルホン酸も含ま れる。その化合物においては、アルキル基は炭素原子を適切には9〜100個、有利 には12〜80個、特に16〜60個含む。 所望される場合、過塩基性清浄剤における界面活性剤系が誘導される界面活性 剤の少なくとも1種はカルボン酸である。 本発明に用いられるカルボン酸としては、モノ及びジカルボン酸が含まれる。 好ましいモノカルボン酸は、炭素原子1〜30個、特に8〜24個を有するものであ る。(本明細書がカルボン酸中の炭素原子数を示す場合、カルボキシル基内の炭 素原子がその数に含まれる。)モノカルボン酸の例は、イソオクタン酸、ステア リン酸、オレイン酸、パルミチン酸及びベヘン酸である。イソオクタン酸は、所 望される場合、商品名“セカノイック”としてエクソンケミカルから販売されて いるC8酸異性体の混合物の形で用いられる。他の適切な酸は、α炭素原子で第三 置換を有するもの及び2個を超える炭素原子がカルボキシル基を分けているジカ ルボン酸である。更に、35個を超える炭素原子、例えば、炭素原子36〜100個を 有するジカルボン酸も適切である。不飽和カルボン酸は硫化される。サリチル酸 は本明細書のためにはカルボキシル基を含むが、別の界面活性剤とみなされ、カ ルボン酸の界面活性剤であるとみなされない。(ヒドロキシル基も含むがフェノ ール界面活性剤とはみなされない。) 本発明の態様においては、カルボン酸/誘導体が用いられる場合には(a)式Ra-C H(Rb)-COOH(式中、Raは炭素原子10〜24個を有するアルキル基又はアルケニル基 であり、Rbは水素、炭素原子1〜4個を有するアルキル基又はCH2COOH基である。) の酸又はその酸無水物、酸塩化物又はエステル、又は(b)炭素原子36〜100個を有 するジ又はポリカルボン酸又はその酸無水物、酸塩化物又はエステルではない。 本発明の他の態様においては、カルボン酸/誘導体が用いられる場合にはカルボ キシル含有部分に炭素原子8〜11個を有する。 本発明の態様においては、更に、カルボン酸/誘導体が用いられる場合にはカ ルボキシル含有部分に11個を超える炭素原子を有するモノカルボン酸/誘導体で はない。他の態様においては、カルボン酸/誘導体はカルボキシル含有部分に11 個を超える炭素原子を有するジカルボン酸/誘導体ではない。他の態様において は、カルボン酸/誘導体はカルボキシル含有部分に11個を超える炭素原子を有す るポリカルボン酸/誘導体ではない。別の態様においては、カルボン酸界面活性 剤はヒドロカルビル置換コハク酸又はその誘導体ではない。 本発明に用いられる他の界面活性剤の例としては、次の化合物及びその誘導体 :ナフテン酸、特にアルキル基1個以上を含むナフテン酸、ジアルキルホスホン 酸、ジアルキルチオホスホン酸及びジアルキルジチオホスホン酸、高分子量(好 ましくはエトキシル化)アルコール、ジチオカルバミン酸、チオホスフィン、 及び分散剤が挙げられる。その種類の界面活性剤は当業者に周知である。 界面活性剤が塩の形で用いられる場合、適切なカチオンは、例えば、第四窒素 イオン又は好ましい金属イオンを存在させることができる。適切な金属イオンと しては、アルカリ金属、アルカリ土類金属(マグネシウムを含む)及び遷移金属が 含まれる。適切な金属の例としては、リチウム、カリウム、ナトリウム、マグネ シウム、カルシウム、バリウム、銅、亜鉛及びモリブデンが挙げられる。好まし くはリチウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム及びカルシウム、更に好ま しくはリチウム、ナトリウム、マグネシウム及びカルシウム、特にカルシウムで ある。界面活性剤の中和は、オーバーベーシング工程に用いられる塩基性カルシ ウム化合物(b)の添加前に又は前記塩基性カルシウム化合物によって行なわれる 。 所望される場合には、異なる群から少なくとも1種の界面活性剤が存在するな らば界面活性剤のいずれか1つの群の2種以上の混合物が本発明の過塩基性清浄 剤を調製するのに用いられる。従って、例えば、芳香環に置換基を導入する多く の方法は化合物の混合物をもたらし、通常は成分を相互に分離せずにその混合物 を用いることが便利である。 本明細書においては、過塩基性清浄剤がある指定された界面活性剤から調製さ れると言われる場合、過塩基性清浄剤の界面活性剤系における界面活性剤(遊離 形態)の全割合は有利には少なくとも75質量%、好ましくは少なくとも85質量%、 特に少なくとも95質量%である。 本発明の実施態様においては、界面活性剤系は少なくとも1種の硫化フェノー ル又はその誘導体及び少なくとも1種のスルホン酸又はその誘導体から誘導可能 であり、界面活性剤系におけるフェノール:スルホン酸の、本明細書に記載され るように測定した割合は15:85〜95:5質量%、好ましくは30:70〜70:30質量%、特 に40:60〜60:40質量%の範囲にある。 本発明の他の実施態様においては、界面活性剤系は少なくとも1種の硫化フェ ノール又はその誘導体、少なくとも1種のスルホン酸又はその誘導体及び少なく とも1種のカルボン酸又はその誘導体から誘導され、過塩基性界面活性剤の界面 活性剤系におけるフェノール:スルホン酸:カルボン酸の、本明細書に定義される ように測定した割合は、5〜90:5〜90:5〜90質量%;好ましくは20〜80:10〜50:10 〜50質量%;特に30〜70:10〜30:10〜30質量%の範囲にある。 本発明の他の有利な態様においては、過塩基性界面活性剤の界面活性剤系は少 なくとも1種の硫化フェノール又はその誘導体、少なくとも1種のサリチル酸又 はその誘導体及び少なくとも1種のスルホン酸又はその誘導体から誘導され、界 面活性剤系におけるフェノール:サリチル酸:スルホン酸の、本明細書に記載され るように測定した割合は、5〜90:5〜90:20〜80質量%;好ましくは20〜80:10〜50: 10〜50質量%;特に30〜50:25〜45:15〜35質量%の範囲にある。 本発明は、過塩基性清浄剤の(相対的に高価な)界面活性剤成分の量を最少にし つつ高TBN過塩基性石炭酸塩を得ることを可能にする。即ち、本発明は、相対的 に高いTBN:界面活性剤%比を有する過塩基性清浄剤を得ることを可能にする。こ れは、船舶用エンジンが高TBN過塩基性清浄剤を含む比較的多量の潤滑剤(例えば 、舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤(MDCL)は“非循環式給油”潤滑剤である)を 必要とする船舶用の潤滑剤の場合に特に有利であるが、他の潤滑剤、例えば、ク ランクケース潤滑剤の場合にも有利である。更に、本発明は、界面活性剤系が相 対的に高い割合の石炭酸塩及び/又はサリチル酸塩を含む場合でさえ粘性が相対 的に小さい非常に効果的な過塩基性清浄剤を与えることを可能にする。 粘性の小さい高TBNカルシウム過塩基性のスルホン酸塩とカルボン酸塩は以前 に知られていた。相対的に高価な界面活性剤の必要量を最少にしつつ相対的に高 割合の石炭酸塩及び/又はサリチル酸塩(即ち、多くの用途、例えば、船舶用潤滑 剤において良好な性能レベルを与える)を含むことができ、かつTBNが高く粘性が 小さい界面活性剤系を含むカルシウム過塩基性清浄剤の提供は、著しい技術的進 歩を意味する。 更に、典型的には相対的に高い炭酸化温度、例えば、100℃を超える温度を用 いた以前に提案された過塩基性石炭酸塩及び/又はサリチル酸塩清浄剤の調製方 法及び多くの以前の提案において炭素原子を少なくとも12個有するカルボン酸の ような界面活性剤の使用は、満足な生成物を得るのに不可欠であると教示された 。本発明によれば、炭酸化は低温で行なわれ、高温で操作する場合に必要なグリ コールのような試薬を含まずに行なわれる。更に、以前に不可欠であることが教 示された炭素原子を少なくとも12個有するカルボン酸を使用せずに満足な生 成物が得られる。 上で示したように、本発明の過塩基性清浄剤は、好ましくはハイブリッド過塩 基性清浄剤、即ち、2種以上の界面活性剤を含む混合液を過塩基性にすることに より得られた過塩基性清浄剤である。そのハイブリッド清浄剤は、2種以上の別 個の過塩基性清浄剤を製造及び配合する必要がなく2種以上の界面活性剤によっ て寄与される特性をもつ過塩基性清浄剤を提供することを可能にするという利点 がある。更に、別個の過塩基性清浄剤を配合する必要を排除することにより、最 終TBN、界面活性特性、及びTBN:界面活性剤%比について可撓性が示され、別個の 過塩基性清浄剤を含む配合物を調製する際に経験する非相溶性又は安定性の課題 を克服することができる。 更に詳しくは、本発明のハイブリッド過塩基性清浄剤は、例えば、筒形ピスト ンの船舶用ディーゼルエンジン、即ち、中間速度の船舶用ディーゼルエンジン用 潤滑油を配合するのに用いる場合に安定性の向上を生じることがわかった。特に 、石炭酸、スルホン酸やサリチル酸の界面活性剤アニオンを含むように油を配合 する場合、2種以上のアニオンが本発明の複合清浄剤の形で油中に与えられる場 合には貯蔵油中の沈降物減少を容量%で測定した安定性の増大が得られる。これ は、3種のアニオンが油中に別個に与えられる場合の油との比較である。 例えば、本発明の石炭酸塩:スルホン酸塩ハイブリッド過塩基性清浄剤と別個 に供給されたサリチル酸と配合した油、及び本発明の石炭酸塩:スルホン酸塩:サ リチル酸塩ハイブリッド過塩基性清浄剤と配合した油の各安定性は、匹敵する石 炭酸塩、スルホン酸塩及びサリチル酸塩が各々別個に供給されたものと配合した 油より大きい。 濃縮物の質量に対して過塩基性清浄剤を、例えば、50〜70質量%含有する油中 濃縮物として通常調製される本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製し た過塩基性清浄剤は、油系組成物、例えば、潤滑剤又はグリースの添加剤として 有用である。従って、本発明は、過塩基性清浄剤を含む組成物、及びその組成物 を調製するのに使用するための濃縮物を提供する。油系組成物に含まれるべき過 塩基性清浄剤の量は組成物の種類及び提案された用途に依存し、船舶用の潤滑剤 は過塩基性清浄剤を最終潤滑剤に基づく有効成分に対して典型的には0.5〜18質 量%含み、自動車のクランクケースの潤滑油は過塩基性清浄剤を最終潤滑剤に基 づく有効成分に対して典型的には0.01〜6質量%含む。 本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製した過塩基性清浄剤は、油溶 性又は(一般には下記に言及される他の添加剤と共に)溶剤によって油に溶解性で あり、安定な分散性物質である。本明細書に用いられる油溶性、溶解性又は安定 な分散性の用語は、添加剤が全ての割合で油に可溶性、溶解性、混和性、又は懸 濁することが可能であることを必ずしも意味しない。しかしながら、添加剤は、 例えば、油が用いられる環境において企図された効果を示すのに十分な程度まで 油に可溶性又は安定な分散性であることを意味する。更に、他の添加剤の油系組 成物の配合は、所望される場合には具体的な添加剤の高レベルの配合を可能にす る。 過塩基性清浄剤は、便利な方法で基油に配合される。従って、所望レベルの濃 度で油に分散又は溶解することにより、場合によってはトルエン又はシクロヘキ サンのような適切な溶剤によって直接油に添加される。その配合は室温又は高温 で生じ得る。 本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製した過塩基性清浄剤は、混合 物が溶解又は分散される基油を用いる潤滑油組成物に特に有効である。過塩基性 清浄剤が用いられる基油としては、スパーク発火や圧縮発火内燃機関、例えば、 自動車やトラックのエンジン及び船舶用ディーゼルエンジンのクランクケース潤 滑油としての使用に適切なものが含まれる。上で示したように、過塩基性清浄剤 は船舶用エンジンに使用するための潤滑剤に特に有用である。 合成の基油としては、ジカルボン酸、ポリグリコールやアルコールのアルキル エステル;ポリブテンを含むポリ-α-オレフィン;アルキルベンゼン;リン酸の有 機エステル;及びポリシリコーン油が含まれる。 天然の基油としては、原油、例えば、パラフィン系、ナフテン系、混合系又は パラフィン-ナフテン系、及びその生産に用いられる方法、例えば、その蒸留範 囲や直留又は分解、水添、又は溶剤抽出されるかについて幅広く異なる鉱油潤滑 油が含まれる。 クランクケース潤滑剤に使用するのに適する潤滑油ベースストックの粘度は約 2.5〜約12cSt又はmm2/s、100℃であることが便利であるが、他の粘度を有するベ ースストック、例えば、ブライトストックも用いられる。 船舶用潤滑剤に使用するのに適切な潤滑油ベースストックの粘度は典型的には 約3〜約15cSt又はmm2/s、100℃であることが便利であるが、他の粘度を有するベ ースストックも用いられる。従って、例えば、粘度が典型的には約30〜35cst又 はmm2/s、100℃であるブライトストックも用いられる。 本発明の過塩基性清浄剤又は本発明に従って調製した過塩基性清浄剤は、典型 的には多い方の割合の潤滑油と典型的には少ない方の割合の過塩基性清浄剤を含 む潤滑油組成物において用いられる。追加の添加剤も組成物に配合されて具体的 な要求を満たすことを可能にする。本発明の過塩基性清浄剤を含む潤滑油組成物 に含まれる追加の添加剤の例は、粘度指数向上剤、腐食防止剤、他の酸化インヒ ビター又は酸化防止剤、摩擦調整剤、分散剤、他の清浄剤、金属さび止め剤、耐 摩耗剤、流動点降下剤及び泡消し剤である。船舶用エンジンに使用するのに適切 な潤滑油は、追加の添加剤として分散剤と耐摩耗剤を含むことが有利であり、他 の添加剤、例えば、追加の酸化防止剤、泡消し剤及び/又はさび止め剤も含まれ る。以下に記載されるある種の追加の添加剤は、船舶用エンジン用潤滑剤に使用 するよりも自動車エンジン用潤滑剤に使用するのに適する。 粘度指数向上剤(又は粘度調整剤)は、潤滑油に高温や低温の操作性を与え、高 温で安定なせん断を保つことを可能にし、低温で許容しうる粘度又は流動性を示 す。粘度調整剤として使用するのに適切な化合物は、一般的には、ポリエステル を含む高分子量炭化水素ポリマー、及び分散剤と粘度指数向上剤として機能する 粘度指数向上分散剤である。油溶性粘度調整ポリマーは、ゲルパーミエーション クロマトグラフィー又は光散乱法で測定した重量平均分子量が一般的には約10,0 00〜1,000,000、好ましくは20,000〜500,000である。 腐食防止剤は、潤滑油組成物が接触した金属部分の分解を減少させる。潤滑油 用腐食防止剤の例は、チアジアゾール、例えば、米国特許出願第2 719 125号、 同第2 719 126及び同第3 087 932号に開示されたものである。 酸化インヒビター又は酸化防止剤は、鉱油が使用中に劣化する傾向を減少させ 、その劣化の証拠は、例えば、金属表面上のワニス様付着物やスラッジの生成、 及 び粘度増加である。適切な酸化インヒビターとしては、硫化アルキルフェノール 及びそのアルカリ又はアルカリ土類金属塩;ジフェニルアミン;フェニル-ナフチ ルアミン;及びリン硫化又は硫化炭化水素が含まれる。 潤滑油組成物に用いられる他の酸化インヒビター又は酸化防止剤は、油溶性銅 化合物を含む。その銅は、適切な油溶性銅化合物として油中に配合される。油溶 性とは、通常の配合条件下で油又は添加剤パッケージに油溶性であることを意味 する。銅は、例えば、銅ジヒドロカルビルチオ又はジチオホスフェートの形であ る。また、銅は合成又は天然カルボン酸、例えば、C8〜C18脂肪酸、不飽和酸、 又は分枝カルボン酸の銅塩として添加される。また、油溶性のジチオカルバミン 酸銅、スルホン酸銅、石炭酸銅及びアセチルアセトン酸銅も有効である。特に有 効な銅化合物の例は、アルケニルコハク酸又は無水物から誘導された塩基性、中 性又は酸性銅のCuI及び/又はCuII塩である。 銅酸化防止剤は、通常は最終潤滑組成物中約5〜500ppm重量の量で用いられる 。 最終油の他の成分と適合する摩擦調整剤や省燃費油も含まれる。その材料の例 は、高級脂肪酸のグリセリルモノエステル、長鎖ポリカルボン酸とジオールのエ ステル、オキサゾリン化合物、及び油溶性モリブデン化合物である。 分散剤は、使用中の酸化から生じる油溶性物質をその流体に懸濁したものとし て維持し、金属部分のスラッジ凝集や沈殿又は付着を防止する。いわゆる無灰分 散剤は、金属含有(灰分生成)清浄剤と対照的に燃焼時に灰分を実質的に生じない 有機物質である。金属を含まないホウ酸塩分散剤は、本明細書では無灰分散剤と みなされる。適切な分散剤としては、例えば、炭化水素基が炭素原子50〜400個 を有する長鎖炭化水素置換カルボン酸の誘導体が含まれ、その誘導体の例は高分 子量ヒドロカルビル置換コハク酸の誘導体である。ヒドロカルビル置換カルボン 酸を、例えば、窒素含有化合物、有利にはポリアルキレンポリアミン、又はエス テルと反応させることができる。特に好ましい分散剤は、ポリアルキレンアミン とアルケニルコハク酸無水物との反応生成物である。 粘度指数向上分散剤は、粘度指数向上剤と分散剤の双方として機能する。潤滑 組成物において使用するのに適切な粘度指数向上分散剤の例としては、アミン、 例えば、ポリアミンと、ヒドロカルビル置換基が化合物に粘度指数向上特性を与 えるのに十分な長さの鎖を含むヒドロカルビル置換モノ又はジカルボン酸との生 成物が含まれる。 分散剤と粘度指数向上分散剤の例は、欧州特許出願第24146号に見られる。 追加の清浄剤及び金属さび止め剤としては、スルホン酸、アルキルフェノール 、硫化アルキルフェノール、アルキルサリチル酸、チオホスホン酸、ナフテン酸 、及び油溶性モノ及びジカルボン酸の過塩基性にされる金属塩が含まれる。清浄 剤/さび止め剤の代表例、及びその調製方法は欧州特許出願第208 560号に示され ている。 耐摩耗剤は、その名前が示すように金属部分の摩耗を減少させる。耐摩耗剤と してジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)が非常に広く用いられている。油 系組成物に使用するために特に好ましいZDDPは、式Zn[SP(S)(OR1)(OR2)]2(R1及 びOR2は炭素原子1〜18個、好ましくは2〜12個を有する。)を有するものである。 潤滑油流動向上剤としても知られる流動点降下剤は、流体が流動する又は流動 することができる最低温度を低下させる。その添加剤は周知である。泡の制御は 、ポリシロキサン型の泡消し剤、例えば、シリコーン油又はポリジメチルシロキ サンによって供給される。 上記の添加剤は、多数の効果を与えるものがある。例えば、単一添加剤が分散 剤-酸化インヒビターとして作用する。その方法は周知であり、本明細書におい て更に詳しく述べることを必要としない。 潤滑組成物が上記の添加剤を1種以上含む場合、典型的には、各添加剤は基油 にその添加剤が所望の機能を与えることを可能にする量で配合される。クランク ケース潤滑剤に用いられる場合の添加剤の有効量は次の通りである。 *最終油に対する有効成分質量%。 TPEO(トランクピストンエンジン油)用添加剤の典型的な割合は次の通りである 。 *最終油に対する有効成分質量%。 MDCL(船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤)用添加剤の典型的な割合は次の通で ある。 *最終油に対する有効成分質量%。 複数の添加剤が用いられる場合、不可欠ではないが添加剤を含む1種以上の添 加剤パッケージを調製することが望ましく、よって数種の添加剤が基油に同時に 添加されて潤滑油組成物を形成する。添加剤パッケージを潤滑油に溶解すると溶 剤と弱い加熱を伴った混合により促進されるが、これは不可欠ではない。添加剤 パッケージは、典型的には、添加剤パッケージが所定量の基油潤滑剤と混合され る場合の最終配合剤において所望の濃度を与える適量で添加剤を含むように配合 される。従って、本発明の1種以上の過塩基性清浄剤は、少量の基油又は他の適 合できる溶剤に他の望ましい添加剤と共に添加されて添加剤パッケージに対して 、例えば、重量が約2.5〜約90質量%、好ましくは約5〜約75質量%、最も好ましく は約8〜約60質量%の適切な割合の添加剤で残部が基油である量で有効成分を含む 添加剤パッケージを形成する。 最終配合剤は、添加剤パッケージを典型的には約5〜40質量%含み、残部は基油 である。 下記の実施例は本発明を具体的に説明するものである。実施例1 350gのトルエン、300gのメタノールと26gの水を反応器に導入し、温度を約20 ℃に維持しつつ混合した。水酸化カルシウム(Ca(OH)2)(94g)を加え、混合液を攪 拌しながら40℃に加熱した。この方法で得られたスラリーに表1に記載されるフ ェノール界面活性剤とスルホン酸界面活性剤と100gのトルエンの40℃に維持した 混合液を加え、続いて別量(50g)のトルエンを加えた。次に、表1に記載される サリチル酸界面活性剤をその混合液に導入した。 界面活性剤を水酸化カルシウムで中和した後、混合液の温度を約28℃に下げ、 約28℃に維持しつつ二酸化炭素(38g)を実質的に全ての二酸化炭素が反応混合液 に吸収されるような速度で混合液に注入しで塩基性物質を形成した。次に、温度 を60分かけて60℃に上げ、続いて混合液を30分かけて約28℃の温度に冷却した。 28℃において、別量の水酸化カルシウム(55g)を加え、二酸化炭素(26g)を充填し た。この第2炭酸化工程後、温度を90分かけて60℃に上げた。 引き続き、極性溶剤を留去し、生成物をろ過して沈降物を除去した。次に、残 存している揮発性物質を留去し、希釈油(125g)を加えた。 全実施例で用いられる出発物質の詳細を表1とその注に示す。表1の希釈油(S N150)量は全充填量である。表2には、TBN、全界面活性剤%(Y、本明細書に記4 載されるように測定した)及びTBN:界面活性剤%比(X、本明細書に記載されるよ うに測定した)、標準化TBN、及び過塩基性清浄剤の界面活性剤系における個々の 界面活性剤の割合(表1及び表2の注2参照)を粘度データ及びろ過速度(kg/m2/h )とろ過勾配と共に示す。実施例2〜67 下記に示される表1とその注に示される出発物質及び出発物質の割合を用い、 次の範囲内のトルエン、メタノール及び水の量:トルエン-500〜690g;メタノール -270〜330g;水-15〜25gを用いる以外は実施例1に示された方法を繰り返した。 得られた過塩基性清浄剤の特性を表2に示す。 実施例2、15、16〜18及び20においては、15gのギ酸を反応器に導入した。 実施例28においては、SN600油をSN150油の代わりに用いた。 実施例1、3、4、13〜15、19、21〜23、25、37〜46及び60においては、生成 物を溶剤中でろ過した後に極性溶剤を除去した。残りの実施例においては、第2 ヒートソーキング工程後に揮発性物質を留去し、稀釈油の第2充填量を導入し、 生成物をろ過して沈降物を除去した。 実施例35においては、炭酸化を30℃で行なった。 実施例61及び62においては、追加(第3)の水酸化カルシウム添加、二酸化炭素 添加とヒートソーキングの順序を各ヒートソーキング工程が第1順序のように行 なわれる以外は実施例1に示した第2順序の条件下で行なった。実施例63及び64 においては、追加の順序が3回(第3、第4及び第5)あり、各ヒートソーキング 工程が第1順序のように行なわれる以外は実施例1に示した第2順序の条件下で 各々行なった。 実施例65においては、炭酸化を55℃で行なった。極性溶剤を留去し、トルエン を添加し、遠心分離して沈降物を除去し、次に揮発性物質を留去することにより 生成物を単離した。 本発明の過塩基性清浄剤の製造は、特に、操作上の理由で揮発性物質の留去後 及び沈降物を除去するろ過前に清浄剤を130℃より高い高温で長時間維持するこ とが必要とされる場合に硫化水素やメルカプタンのようなイオウ化合物の発生を 伴うことがある。 その発生は、安全かつ衛生的プラント操作を妨害するために望ましくない。そ の発生を防止又は改善する方法は、清浄剤の製造における任意の段階でオレフィ ン処理することによる。例えば、オレフィンは原料調製、中和、オーバーベーシ ング、揮発性物質の蒸留、又は高温で使用した時間、即ち、清浄剤の調製におけ る任意の段階で混合される。溶剤蒸留中の混合は、例えば、約130℃でが好まし い。 高温で清浄剤中の溶液又は分散液に残留することができるオレフィンが用いら れる。そのオレフィンの例としては、炭素原子18〜60個以上を有する高置換又は 低置換されたものである。そのオレフィンの個々の例はn-オクタデセン;平均し て炭素原子24個を有するオレフィン混合物;及びブテンオリゴマーである。オレ フィンの適切な処理率は、仕上げた清浄剤に対して0.1〜5質量/%以上、好ましく は0.1〜2質量/%である。 表1及び表2の注 1.フェノール、スルホン酸、サリチル酸とカルボン酸界面活性剤の原料(表1参 照)を下記表3に示す。表中、 a.i.=希釈油でない反応容器に充填した界面活性剤含有材料の質量%。 r.i.=“反応性成分”の質量%、即ち、液体過塩基性清浄剤中カルシウムと会合す る反応容器に充填した界面活性剤%。 (“有効成分”という用語は、その標準の意味をもつと共に希釈油分子以外の分 子を含む界面活性剤含有材料の部分を意味することが理解される。我々は、本発 明の過塩基性清浄剤を調製するために界面活性剤を用いる場合にある割合の界面 活性剤分子が塩基性カルシウム化合物と反応せず液体過塩基性清浄剤中に未反応 非塩形態が保たれることを見出した。その場合の“反応性成分”の%は、“有効 成分”の%より小さくなる。) 2.表2において、Ph%、Sulph%、Sal%及びCarbox%は過塩基性清浄剤中の塩基性 カルシウム化合物と会合した全界面活性剤(加水分解した形)の質量に対するフェ ノール界面活性剤、スルホン酸界面活性剤、サリチル酸界面活性剤及びカルボン 酸界面活性剤(加水分解した形)の各質量%である。表3 表1及び表2における界面活性剤原料 界面活性剤 説明 フェノール原料1 二塩化イオウと第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主 にパラ置換)と第三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の 65/35(質量)ブレンドから合成した硫化アルキルフェノール 。 (a.i.=70;r.i.=40) フェノール原料2 二塩化イオウと第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主 にパラ置換)と第三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の 65/35(質量)ブレンドから合成した硫化アルキルフェノール 。 (a.i.=68;r.i.=40) フェノール原料3 一塩化イオウと第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主 にパラ置換)と第三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の 65/35(質量)ブレンドから合成した硫化アルキルフェノール 。 (a.i.=72;r.i.=40) フェノール原料4 一塩化イオウと第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主 にパラ置換)と第三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の 65/35(質量)ブレンドから合成した硫化アルキルフェノール 。 (a.i.=70;r.i.=34) フェノール原料5 一塩化イオウと第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主 にパラ置換)と第三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の 65/35(質量)ブレンドから合成した硫化アルキルフェノール 。 (a.i.=84;r.i.=40) フェノール原料6 低塩基価の硫化アルキル石炭酸カルシウム;アルキル石炭酸 塩原料は主にパラ置換された第三ノニルドデシル(テトラプ ロピレン)フェノールである(TBN=135)。(a.i.=62; r.i.=48) フェノール原料7 第三ノニル(トリプロピレン)フェノール(主に4-置換)と第 三ジノニルフェノール(主に2,4-置換)の65/35(質量)ブレ ンドから合成したメチルン架橋フェノール。(a.i.=100; r.i.=86) スルホン酸原料1 分子量495を有するSO3(液体中SO2)から誘導されたアルキ ルベンゼンスルホン酸(a.i.=100;r.i.=90) スルホン酸原料2 分子量683を有するSO3(液体中SO2)から誘導されたアルキ ルベンゼンスルホン酸(a.i.=76;r.i.=70) スルホン酸原料3 分子量683を有するSO3(液体中SO2)から誘導されたアルキ ルベンゼンスルホン酸(a.i.=96;r.i.=84) スルホン酸原料4 分子量365を有するSO3(液体中SO2)から誘導されたアルキ ルベンゼンスルホン酸(a.i.=97;r.i.=90) スルホン酸原料5 分子量440を有するSO3(液体中SO2)から誘導されたアルキ ルベンゼンスルホン酸(a.i.=100;r.i.=90) 表3 表1及び表2における界面活性剤原料(つづき) 界面活性剤 説明 サリチル酸原料1 シェルケミカルズ社製低塩基価のアルキルサリチル酸カル シウム(TBN=64)(a.i.:50;r.i.=35) サリチル酸原料2 アルキルサリチル酸ナトリウム(TBN=87)(a.i.=44;r.i.=44) サリチル酸原料3 アルキルサリチル酸(a.i.=100;r.i.=70) サリチル酸原料4 サリチル酸原料1の酸性化から誘導されたアルキルサリチ ル酸(a.i.=50;r.i.=33) カルボン酸 実質的にC8のセカノイック酸(a.i.=100;r.i.=100)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも2種の界面活性剤から誘導された界面活性剤系を有するカルシウ ム過塩基性清浄剤の製造方法であって、 (A)下記成分(a)、(b)及び(c)を含む混合液をオーバーベーシング剤(本明細書 に定義される)で処理し、 (a)下記(a1)及び(a2)より選ばれる界面活性剤: (a1)少なくとも2種の界面活性剤、その少なくとも1種は硫化又は非硫化フ ェノール又はその誘導体であり、他の1種又は少なくとももう1種はフェ ノール界面活性剤以外の界面活性剤である; (a2)少なくとも2種の界面活性剤、モの少なくとも1種は硫化又は非硫化 サリチル酸又はその誘導体であり、他の1種又は少なくとももう1種はサ リチル酸界面活性剤以外の界面活性剤である; (b)少なくとも1種の塩基性カルシウム化合物;及び (c)油、 該オーバーベーシング剤による処理が100℃未満で行なわれる工程; (B)(A)の生成物をヒートソーキング工程に供する工程; (C)(B)の生成物に塩基性カルシウム化合物の量を更に加え、そのようにして得 られた混合液をオーバーベーシング剤で処理し、前記処理が100℃末満で行な われる工程;及び (D)(C)の生成物をヒートソーキング工程に供する工程 を含み、工程(B)又は工程(D)は任意であるが、工程(B)と工程(D)は共に含まれ ることが好ましく、該成分全ての質量比率はTBNが少なくとも300である過塩 基性清浄剤を製造するような割合である、前記方法。 2.工程(A)における前記処理が少なくとも15℃、好ましくは少なくとも25℃で 行なわれる、請求項1記載の方法。- 3.工程(A)における前記処理が80℃未満、有利には60℃未満、好ましくは高く ても50℃、更に好ましくは高くても40℃、特に高くても35℃で行なわれる、 請求項1又は2記載の方法。 4.工程(B)におけるヒートソーキングが15℃から反応混合液の還流温度より低 い温度までの範囲の温度、好ましくは25〜60℃で行なわれる、請求項1〜3 のいずれか1項に記載の方法。 5.工程(C)における前記オーバーベーシング剤による処理が少なくとも15℃、 好ましくは少なくとも25℃の温度で行なわれる、請求項1〜4のいずれか1 項に記載の方法。 6.工程(C)における前記オーバーベーシング剤による処理が80℃未満、有利に は60℃未満、好ましくは高くても50℃、更に好ましくは高くても40℃、特に 高くても35℃の温度で行なわれる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 7.工程(D)におけるヒートソーキングが15℃から反応混合液の還流温度より低 い温度までの範囲の温度、好ましくは25〜60℃で行なわれる、請求項1〜6 のいずれか1項に記載の方法。 8.工程(A)又は工程(C)、又は好ましくは工程(A)と工程(C)の双方における塩 基性カルシウム化合物として水酸化カルシウムが用いられる、請求項1〜7の いずれか1項に記載の方法。 9.工程(A)における該オーバーベーシング剤が二酸化炭素及び/又はホウ酸を含 む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 10.工程(C)における該オーバーベーシング剤が二酸化炭素及び/又はホウ酸を含 む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 11.工程(A)〜(D)がメタノール、トルエン、及びその混合物より選ばれた溶剤の 存在下に行なわれる、請求項1〜10のいずれか1項に記載に記載の方法。 12.トルエンが用いられ、該カルシウム過塩基性清浄剤(油を除く)に対して少な くとも1.5質量%、好ましくは少なくとも15質量%、更に好ましくは少なくと も45質量%、特に少なくとも60質量%、更に特に少なくとも90質量%であるよ うな量で存在する、請求項11記載の方法。 13.メタノールが用いられ、該カルシウム過塩基性清浄剤(油を除く)に対して少 なくとも1.5質量%、好ましくは少なくども15質量%、更に好ましくは少なく とも30質量%、特に少なくとも45質量%、更に特に少なくとも50質量%である ような量で存在する、請求項11又は12記載の方法。 14.工程(A)〜(D)がメタノール、水、及びその混合物より選ばれた促進剤の存在 下に行なわれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。 15.メタノールが用いられ、塩基性カルシウム化合物の最初の充填に対して少な くとも6質量%、好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも 120質量%、特に少なくとも180質量%、更に特に少なくとも210質量%である ような量で存在する、請求項14記載の方法。 16.水が塩基性カルシウム化合物の最初の充填に対して少なくとも0.1質量%、好 ましくは少なくとも1質量%、更に好ましくは少なくとも3質量%、特に少なく とも6質量%、更に特に少なくとも12質量%、特別には少なくとも20質量%で あるような量で用いられる、請求項14又は15記載の方法。 17.工程(D)に続いて塩基性カルシウム化合物を添加し、そのようにして得られ た混合液をオーバーベーシング剤で処理する工程を含み、該オーバーベーシン グ剤による処理に続いてヒートソーキング工程が行なわれることが好ましい少 なくとも1の工程(E)が行なわれる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の 方法。 18.工程(E)の条件及び反応成分が工程(A)、(B)、(C)又は(D)に対して適切なよ うに請求項2〜16のいずれか1項に記載された通りである、請求項17記載の 方法。 19.該成分の質量比率が、該過塩基性清浄剤のTBNが少なくとも330、好ましく は少なくとも350、更に好ましくは400、特に少なくとも450であるような割 合である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。 20.本明細書に記載されるように測定した、該過塩基性清浄剤の標準化TBNが少 なくとも450、有利には少なくとも500、更に有利には少なくとも550、好ま しくは少なくとも600、更に好ましくは少なくとも650である、請求項1〜19 のいずれか1項に記載の方法。 21.該過塩基性界面活性剤の40℃における粘度が高くても20,000mm2/s、好まし くは高くても10,000mm2/sである、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方 法。 22.該過塩基性清浄剤の100℃における粘度が高くても2O00mm2/s、好ましくは 高くても1O00mm2/s、特に高くても500mm2/sである、請求項1〜21のいずれ か1項に記載の方法。 23.成分(a)が少なくとも1種のフェノール界面活性剤と少なくとも1種のサリ チル酸界面活性剤を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。 24.該フェノールが存在する場合には、ヒドロカルビル置換、好ましくはアルキ ル置換フェノールである、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。 25.該サリチル酸が存在する場合には、ヒドロカルビル置換、好ましくはアルキ ル置換サリチル酸である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。 26.該成分の質量比率が、該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系にフェノール界面 活性剤が存在する場合又はサリチル酸界面活性剤が存在する場合の、本明細書 に記載されるように測定した割合が少なくとも15質量%、有利には少なくとも 25質量%、好ましくは少なくとも35質量%、更に好ましくは少なくとも45質 量%、特に少なくとも55質量%、更に特に少なくとも70質量%であるような割 合である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。 27.該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系が誘導される界面活性剤の少なくとも1 種がスルホン酸又はその誘導体である、請求項1〜26のいずれか1項に記載 の方法。 28.該スルホン酸がヒドロカルビル置換、好ましくはアルキル置換アリールスル ホン酸である、請求項27記載の方法。 29.該界面活性剤系が少なくとも1種のフェノール界面活性剤及び少なくとも1 種のスルホン酸界面活性剤から誘導可能であり、該過塩基性清浄剤の界面活性 剤における前記フェノールと前記スルホン酸の、本明細書に記載されるように 測定した全割合が少なくとも75質量%、好ましくは少なくとも85質量%、特に 少なくとも95質量%である、請求項27又は28記載の方法。 30.該界面活性剤系が少なくとも1種の硫化フェノール又はその誘導体及び少な くとも1種のスルホン酸又はその誘導体から誘導可能であり、該界面活性剤系 におけるフェノール:スルホン酸の、本明細書に記載されるように測定した割 合が15:85〜95:5質量%、好ましくは30:70〜70:30質量%、特に40:60〜60: 40質量%の範囲にある、請求項27〜29のいずれか1項に記載の方法。 31.該界面活性剤系が誘導される界面活性剤の少なくとも1種がカルボン酸又は その誘導体である、請求項1〜30記載のいずれか1項に記載の方法。 32.該カルボン酸が(a)式Ra-CH(Rb)-COOH(式中、Raは炭素原子10〜24個を有 するアルキル基又はアルケニル基であり、Rbは水素、炭素原子1〜4個を有す るアルキル基又はCH2COOH基である。)の酸及び(b)炭素原子36〜100個を有す るジ又はポリカルボン酸以外である、請求項31記載の方法。 33.該カルボン酸誘導体がカルボキシル含有部分に炭素原子8〜11個を有する、 請求項31又は32記載の方法。 34.該界面活性剤系が少なくとも1種のフェノール界面活性剤、少なくとも1種 のスルホン酸界面活性剤及び少なくとも1種のカルボン酸界面活性剤から誘導 可能であり、該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系の、本明細書に記載されるよ うに測定した全割合が少なくとも75質量%、好ましくは少なくとも85質量%、 特に少なくとも95質量%である、請求項27又は28に従属する請求項31〜33 のいずれか1項に記載の方法。 35.該界面活性剤系が少なくとも1種の硫化フェノール又はその誘導体、少なく とも1種のスルホン酸又はその誘導体及び少なくとも1種のカルボン酸又はそ の誘導体から誘導され、該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系におけるフェノー ル:スルホン酸:カルボン酸の、本明細書に定義されるように測定した割合が5 〜90:5〜90:5〜90質量%;好ましくは20〜80:10〜50:10〜50質量%;特に30〜 70:10〜30:10〜30質量%の範囲にある、請求項27又は28に従属する請求項31 〜33のいずれか1項に記載の方法。 36.該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系における前記フェノール、前記サリチル 酸と前記スルホン酸の全割合が少なくとも75質量%、好ましくは少なくとも 85質量%、特に少なくとも95質量%である、請求項23〜25のいずれか1項に 従属する請求項27又は28記載の方法。 37.該過塩基性清浄剤の該界面活性剤系が少なくとも1種の硫化フェノール又は その誘導体、少なくとも1種のサリチル酸又はその誘導体及び少なくとも1種 のスルホン酸又はその誘導体から誘導され、該界面活性剤系におけるフェノー ル:サリチル酸:スルホン酸の、本明細書に記載されるように測定した割合が 5〜90:5〜90:20〜80質量%;好ましくは20〜80:20〜80:10〜50質量%;特に30 〜50:25〜45:15〜35質量%の範囲にある、請求項23〜25のいずれか1項に従 属する請求項27又は28、又は請求項36記載の方法。 38.該成分全ての質量比率が、TBN:界面活性剤%比(本明細書に定義される)が少 なくとも11、有利には少なくとも12、好ましくは少なくとも13、更に好まし くは少なくとも14、特に少なくとも16、更に特に少なくとも19、特別には少 なくとも21である過塩基性清浄剤を製造するような割合である、請求項1〜 37のいずれか1項に記載の方法。 39.無機ハロゲン化物又はアンモニウム塩を使用せずに行なわれる、請求項1〜 38のいずれか1項に記載の方法。 40.二価アルコールを使用せずに行なわれる、請求項1〜39のいずれか1項に 記載の方法。 41.実質的に本明細書の実施例のいずれか1つに記載されているように行なわれ る、請求項1記載の方法。 42.請求項1〜41のいずれか1項に記載の方法で調製した過塩基性清浄剤。 43.請求項42記載の過塩基性清浄剤を含む油系組成物。 44.濃縮物の形である、請求項43記載の組成物。 45.請求項42記載の過塩基性清浄剤を含む潤滑油。 46.船舶用エンジンに使用するのに適する、請求項45記載の潤滑油。 47.本明細書に記載された新規な特徴、及び本明細書に記載された特徴の新規な 組合わせ。
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