JP2000319442A - 多孔質絶縁材料およびその積層体 - Google Patents

多孔質絶縁材料およびその積層体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低誘電率で耐熱性を有する多孔質絶縁材料お
よびその積層体を提供する。 【解決手段】 微細な非直線性連続孔を有する多孔質構
造を持ち、空孔率が15−80%である高耐熱性樹脂フ
ィルムからなる多孔質絶縁材料およびその積層体に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた電気特性
(低誘電率)および耐熱性を有し、特に高効率な熱放出
機能及び絶縁破壊等による絶縁劣化を起こしにくい性質
を有し、密着性ないし接着性を有し、高周波電子部品、
特に配電基板にきわめて有用な多孔質絶縁材料およびそ
の積層体に関する。本明細書において、微細な連続孔と
は、任意の表面から細孔が通路状に他の表面まで連続し
ている、いわゆる開放孔をいい、好適には細孔が屈曲し
ながらある面から反対面に非直線的に通じているものを
いう。
【0002】
【従来の技術】近年、通信情報の急増に伴い、通信機の
小型化、軽量化、高速化が強く望まれており、これに対
応できる低誘電性の電気絶縁材料が要求されている。特
に自動車電話、デジタル携帯電話等の携帯移動体通信、
衛星通信に使用される電波の周波数帯域はメガからギガ
Hz帯の高周波帯域のものが使用されている。これらの
通信手段として、使用される通信機器の急速な発展の中
で、匡体および基板、電子素子の小型高密度実装化等が
図られている。このメガからギガHz帯のような高周波
領域に対応した通信機器の小型化、軽量化のためには、
優れた高周波伝送特性と適当な低誘電特性とを合わせ持
つ電気絶縁材料の開発が必要である。
【0003】すなわち、素子回路内では誘電損失といわ
れる伝送過程におけるエネルギ−損失が生じる。このエ
ネルギ−損失は熱エネルギ−として素子回路内に消費さ
れ熱として放出されるため好ましくない。このエネルギ
−損失は低周波領域においては、誘電分極によって生じ
た双極子の電界の変化により生ずるものであり、高周波
領域においてはイオン分極や電子分極によって生ずるも
のである。交番電界1サイクル当たり誘電体中で消費さ
れるエネルギ−と誘電体中に蓄えられるエネルギ−の比
を誘電正接といい、tanδで表される。誘電損失は比
誘電率εと材料の誘電正接の積に比例する。従ってta
nδは高周波領域では、周波数の増加に伴って増大す
る。また、電子素子の高密度実装化により単位面積当た
りの発熱量が多くなるので、絶縁材料の誘電損失を少し
でも小さくするためには、tanδの小さい材料を用い
る必要がある。誘電損失の小さい低誘電性高分子材料を
用いることで誘電損失および電気抵抗による発熱が抑制
され、その結果信号の誤作動も少なくなることから、高
周波通信分野においては伝送損失(エネルギ−ロス)の
少ない材料が強く望まれている。
【0004】このように電気絶縁性で、低誘電率である
等の電気特性を有する材料として、通常、ポリオレフィ
ン、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、ビニルトリアジン樹脂(BTレジン)、架橋性ポリ
フェニレンオキサイド、硬化性ポリフェニレンエ−テル
等の熱硬化性樹脂などが種々提案されている。
【0005】フッ化ビニリデン樹脂、トリフルオロエチ
レン樹脂、およびパ−フルオロエチレン樹脂のようなフ
ッ素原子を分子鎖中に含有している重合体は、電気特性
(低誘電率、低誘電損失)、耐熱性、化学安定性に優れ
ているが、熱可塑性樹脂のように熱処理加工することに
よって成形物、あるいはフィルム等を得るというような
成形加工性、塗膜形成能に難があり、且つデバイス化を
行う際、かなりのコスト高となる。さらに透明性が低い
ため応用分野が限られているという欠点がある。上記の
低誘電性汎用高分子材料は、いずれも許容最高温度が1
30℃未満であるため、電気機器絶縁材料としてJIS
−C4003に規定される耐熱区分がB種以下であり、
耐熱性が不十分である。
【0006】比較的耐熱性が良好な樹脂としてエポキシ
樹脂、ポリフェニレンエ−テル(PPE)、不飽和ポリ
エステル樹脂、フェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げ
られる。しかし、いずれも耐熱性および誘電率が満足で
きるレベルまで到っていない。
【0007】さらに、誘電性・絶縁抵抗性に優れた低誘
電率材料にさらに求められる性能として、デバイス化工
程のなかに半田付け工程が入るため少なくとも260℃
で120秒の加熱に耐え得るだけの耐熱性が要求され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性を有し、しかも誘電率および誘電損失が低く絶縁性に
優れた多孔質絶縁材料およびその積層体を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、微細な連続孔
を有する多孔質構造を持ち、空孔率が15−80%であ
る高耐熱性樹脂フィルムからなる多孔質絶縁材料に関す
る。また、本発明は、上記の多孔質絶縁材料の片面ある
いは両面に耐熱性の接着剤層を積層し、さらにその上に
保護フィルムを設けた積層体に関する。また、本発明
は、上記の多孔質絶縁材料の片面あるいは両面に直接あ
るいは耐熱性の接着剤層を介して電子回路用の導電性金
属層を積層した積層体に関する。さらに、本発明は、上
記の多孔質絶縁材料の片面に無機あるいは金属基板を他
の面に導電性金属層をそれぞれ耐熱性の接着剤層を介し
て積層した積層体に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を次に示す。 1)誘電率が2.5以下である上記の多孔質絶縁材料。 2)高耐熱性樹脂フィルムがポリイミドフィルムである
上記の多孔質絶縁材料。 本発明における高耐熱性樹脂としては、酸成分とジアミ
ン成分とを縮重合し加熱によって高分子量でかつ高耐熱
性ポリマ−となる樹脂、好適には芳香族ポリイミドが挙
げられる。以下、高耐熱性樹脂として芳香族ポリイミド
を使用する場合について説明する。
【0011】本発明を図面を使用して説明する。図1は
本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミド
フィルムの断面概略図である。図2は本発明の一例の多
孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの2層が
積層された基板の断面概略図である。図3は本発明の一
例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの
片面に緻密なポリイミド膜が積層された基板の断面概略
図である。図4は本発明の一例のシリコン基板上に多孔
質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムが積層され
た基板の断面概略図である。
【0012】図2−図4における2種の基材の積層は、
例えば、多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルム
と同種あるいは異種の基材とを必要なら加圧するなどし
て重ね合わせた後、加熱乾燥することによって行うこと
ができる。
【0013】本発明の多孔質絶縁材料の代表例である多
孔質ポリイミドフィルムは、例えば次の方法によって製
造することができる。ポリイミド前駆体溶液の流延物を
溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させてポリ
イミド前駆体の析出、多孔質化を行い、次いで多孔質化
されたポリイミド前駆体フィルムをついで熱イミド化あ
るいは化学イミド化して多孔質ポリイミドフィルムを製
造する。
【0014】前記のポリイミド前駆体とは、テトラカル
ボン酸成分とジアミン成分、好ましくは芳香族モノマ−
を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的に
イミド化したものであり、熱イミド化あるいは化学イミ
ド化することで閉環してポリイミド樹脂とすることがで
きるものである。ポリイミド樹脂とは、後述のイミド化
率が約80%以上、好適には約95%以上の耐熱性ポリ
マ−である。
【0015】前記のポリイミド前駆体の溶媒として用い
る有機溶媒は、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2
−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレ
ゾ−ルなどが挙げられる。
【0016】前記のテトラカルボン酸成分と芳香族ジア
ミン成分は、上記の有機溶媒中に大略等モル溶解し重合
して、対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100mL
NMP)が0.3以上、特に0.5−7であるポリイ
ミド前駆体が製造される。また、重合を約80℃以上の
温度で行った場合に、部分的に閉環してイミド化したポ
リイミド前駆体が製造される。
【0017】前記の芳香族ジアミンとしては、例えば、
一般式(1) H2N−R(R1)m−A−(R2)nR’−NH2 (1) (ただし、前記一般式において、RおよびR’は直接結
合あるいは二価の芳香族環、R1およびR2は、水素、低
級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子などの置換
基であり、Aは、O、S、CO、SO2、SO、CH2、
C(CH3)2などの二価の基であり、mおよびnは1−
4の整数である。)で示される芳香族ジアミン化合物が
好ましい。
【0018】前記芳香族ジアミンの具体的な化合物とし
ては、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下、
DADEと略記することもある)、3,3’−ジメチル
−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’−
ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、
パラフェニレンジアミン(以下p−PDAと略記するこ
ともある)などが挙げられる。
【0019】また、前記の芳香族ジアミン成分として
は、ジアミノピリジンであってもよく、具体的には、
2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジ
ン、2,5−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリ
ジンなどが挙げられる。芳香族ジアミン成分は上記の各
芳香族ジアミンを2種以上組み合わせて使用してもよ
い。
【0020】前記のテトラカルボン酸成分としては、好
適にはビフェニルテトラカルボン酸成分が挙げられ、例
えば3,3’,4,4’− ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(以下、s−BPDAと略記することもあ
る)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもあ
る)が好ましいが、2,3,3’,4’−又は3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、あるい
は2,3,3’,4’− 又は3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸の塩またはそれらのエステル
化誘導体であってもよい。ビフェニルテトラカルボン酸
成分は、上記の各ビフェニルテトラカルボン酸類の混合
物であってもよい。
【0021】また、上記のテトラカルボン酸成分は、ピ
ロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)スルホン,ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエス
テル化誘導体などのテトラカルボン酸類であってもよ
い。またこれら芳香族テトラカルボン酸成分の一部をブ
タンテトラカルボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩
またはエステル化誘導体などの脂肪族テトラカルボン酸
類で、全テトラカルボン酸成分に対して10モル%以
下、特に5モル%以下の割合で置き換えてもよい。
【0022】前記のポリイミド前駆体は、前記有機溶媒
に0.3−60重量%、好ましくは1%−30重量%の
割合で溶解してポリイミド前駆体溶液に調製される(有
機溶媒を加えてもよくあるいは重合溶液をそのまま用い
ても良い)。ポリイミド前駆体の割合が0.3重量%よ
り小さいと多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下
するので適当でなく、60重量%より大きいと多孔質膜
のイオン透過性が低下するため、上記範囲の割合が好適
である。また、調製されたポリイミド前駆体溶液の溶液
粘度は10−10000ポイズ、好ましくは40−30
00ポイズである。溶液粘度が10ポイズより小さいと
多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下するので適
当でなく、10000ポイズより大きいとフィルム状に
流延することが困難となるので、上記範囲が好適であ
る。
【0023】ポリイミド前駆体溶液は、フィルム状に流
延して流延物とした後、少なくとも片面に溶媒置換速度
調整材を配した積層フィルムとされる。ポリイミド前駆
体溶液の流延積層フィルムを得る方法としては特に制限
はないが、該ポリイミド前駆体溶液を基台となるガラス
等の板上或いは可動式のベルト上に流延した後、流延物
表面を溶媒置換速度調整材で覆う方法、該ポリイミド前
駆体溶液をスプレ−法あるいはドクタ−ブレ−ド法を用
いて溶媒置換速度調整材上に薄くコ−ティングする方
法、該ポリイミド前駆体溶液をTダイから押出して溶媒
置換速度調整材間に挟み込み、両面に溶媒置換速度調整
材を配した3層積層フィルムを得る方法などの手法を用
いることができる。
【0024】溶媒置換速度調整材としては、前記多層フ
ィルムを凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出
させる際に、ポリイミド前駆体の溶媒及び凝固溶媒が適
切な速度で透過する事が出来る程度の透過性を有するも
のが好ましい。特に、透気度が50−1000秒/10
0cc、特に250−800秒/100ccであるもの
が好ましい。溶媒置換速度調整材の膜厚は5−500μ
m、好ましくは10−100μmであり、フィルム断面
方向に貫通した0.01−10μm、好ましくは0.0
3−1μmの孔が十分な密度で分散しているものが好適
である。溶媒置換速度調整材の膜厚が上記範囲より小さ
いと溶媒置換速度が速すぎる為に析出したポリイミド前
駆体表面に緻密層が形成されるだけでなく凝固溶媒と接
触させる際にシワが発生する場合があるので適当でな
く、上記範囲より大きいと溶媒置換速度が遅くなる為に
ポリイミド前駆体内部に形成される孔構造が不均一とな
る。
【0025】溶媒置換速度調整材としては、具体的に
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、セルロース、テフロンなどを材料とした不織布或い
は多孔膜などが用いられ、特にポリオレフィン製の微多
孔質膜を用いた際に、製造されたポリイミド多孔質フィ
ルム表面の平滑性に優れるので好適である。
【0026】複層化されたポリイミド前駆体流延物は、
溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させること
でポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行う。ポリイミ
ド前駆体の凝固溶媒としては、エタノ−ル、メタノ−ル
等のアルコ−ル類、アセトン、水等のポリイミド前駆体
の非溶媒またはこれら非溶媒99.9−50重量%と前
記ポリイミド前駆体の溶媒0.1−50重量%とのの混
合溶媒を用いることができる。非溶媒及び溶媒の組合わ
せには特に制限はないが、凝固溶媒に非溶媒と溶媒から
なる混合溶媒を用いた場合に析出したポリイミド前駆体
の多孔質構造が均一となるので好適である。特に、凝固
溶媒として、ポリイミド前駆体の溶媒0.1−60重量
%と非溶媒99.9−40重量%とからなる混合溶媒を
用いることが好ましい。
【0027】多孔質化されたポリイミド前駆体フィルム
は、ついで熱イミド化処理或いは化学イミド化処理が施
される。ポリイミド前駆体フィルムの熱イミド化は、溶
媒置換速度調整材を取除いたポリイミド前駆体多孔質フ
ィルムをピン、チャック或いはピンチロ−ル等を用いて
熱収縮が生じないように固定し、大気中にて280−5
00度で5−60分間行われる。
【0028】ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イ
ミド化処理は、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物を脱水
剤として用い、トリエチルアミン等の第三級アミンを触
媒として行われる。また、特開平4−339835のよ
うに、イミダ−ル、ベンズイミダゾ−ル、もしくはそれ
らの置換誘導体を用いても良い。
【0029】ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イ
ミド化処理は、ポリイミド多孔質フィルムを複層構成で
製造する場合に好適に用いられる。複層ポリイミド多孔
質フィルムは、例えば溶媒置換速度調整材として用いる
ポリオレフィン微多孔膜表面をポリイミド多孔質層との
界面接着性を改良するためにプラズマ、電子線或いは化
学処理した後、ポリイミド前駆体溶液流延物と複層化
し、凝固溶媒との接触によってポリイミド前駆体溶液流
延物を析出、多孔質化し、得られた前駆体多孔質フィル
ムを複層化する。最後に化学イミド化処理を行うことで
複層ポリイミド多孔質フィルムを製造することができ
る。複層ポリイミド多孔質フィルムの化学イミド化処理
は、積層する溶媒置換速度調整材の融点或いは耐熱温度
以下の温度範囲で行われることが好ましい。
【0030】このようにして製造される多孔質ポリイミ
ドフィルムは、前記製造条件の選択によっても多少異な
るが、空孔率が15−80%、好適には30−85%、
特に40−70%、さらに好適には平均孔径が0.01
−5μm、特に0.05−1μmで最大孔径10μm以
下である。
【0031】また、該多孔質ポリイミドフィルムは単層
あるいは複層いずれの構成であってもよくフィルム全体
の膜厚が5−100μm、透気度30秒/100cc−
2000秒/100ccに調製され、ポリイミド多孔質
層の耐熱温度が200度以上、105度で8時間熱処理
した際の熱収縮率は±1%以下であるものが好ましい。
【0032】本発明においては、前記のようにして得ら
れる多孔質ポリイミドフィルムが、空孔率が10vol
%以上で80vol%以下ある多孔質ポリイミドフィル
ムを含んだ基板を構成することができる。これによっ
て、比誘電率が2.5以下の低誘電率ポリイミド絶縁フ
ィルムあるいは基板を得ることができる。空孔率によっ
ては、バルクのプラスチックでは実現しない比誘電率2
以下の値も得ることができる。前記の空孔率が10vo
l%より小さいと比誘電率が大きくなり、空孔率が80
vol%より大きいと基板として強度が小さくなり好ま
しくない。さらに、本発明によれば、電子機器基板材料
として、耐熱温度200℃以上のものを簡便に得ること
ができる。この構成では、ポリイミド材料中に、固体部
分に比較して誘電率の非常に小さい気体を有する空間部
分が存在するために、フィルムあるいは基板の誘電率は
ポリイミドのバルクの誘電率より低くなる。
【0033】また基板からの放熱特性は、放熱部分の面
積が広くなる程多量の熱量を放出することができる。特
に、本発明による多孔質ポリイミドフィルムは、微細な
屈曲した非直線性連続孔を有する内部構造を持つことに
より表面積が通常の緻密な膜と比較して数倍以上になる
ことから、放熱特性が著しく向上する。
【0034】本発明における多孔質ポリイミドフィルム
は、導体部と接触した状態においても、一方の表面と他
方の表面が直線的な孔構造を持たないために、コロナ放
電などの現象が生じにくく、絶縁破壊等による絶縁劣化
を起こしにくい特性を持つ。
【0035】本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリ
イミドフィルムは、実装に際しては単独あるいは多孔質
ポリイミドフィルムの複数層を積層し、さらには新たに
緻密なポリイミドフィルムを該多孔質ポリイミドフィル
ムに積層して用いることが可能である。また例えばポリ
イミドフィルム、シリコン基板やガラス基板やカ−ボン
基板などやアルミニウム基板などの有機、無機あるいは
金属の基板に直接あるいは耐熱性接着剤を介して多孔質
ポリイミドフィルムを積層することもできる。
【0036】また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔
質ポリイミドフィルムの片面あるいは両面に、熱可塑性
ポリイミドやポリイミドシロキサン−エポキシ樹脂など
の耐熱性でフィルム状の接着剤層を積層し、さらにその
上に芳香族ポリイミド、芳香族ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン−1などの樹脂フィ
ルムからなる保護フィルムを設けて、積層体を得ること
ができる。この積層体によって埃の付着を防止して運搬
が容易になり、使用時に保護フィルムを引き剥がして、
電解銅箔、圧延銅箔、圧延アルミニウム箔などそれ自体
公知の電子回路用の導電性金属箔を積層して回路基板を
容易に得ることができる。
【0037】また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔
質ポリイミドフィルムの片面あるいは両面に耐熱性でフ
ィルム状の接着剤層を積層し、次いでその上に電子回路
用の導電性金属箔を積層して積層体を得ることができ
る。あるいは、前記の電子回路用の導電性金属箔の片面
に多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムを重ね
合わせた後、加熱乾燥してイミド化を完了させることに
よって積層体を得ることができる。
【0038】また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔
質ポリイミドフィルムの片面とポリイミドフィルム、シ
リコン基板、ガラス基板やカ−ボン基板などの無機基板
あるいはアルミニウム基板などの金属基板との片面と
を、耐熱性でフィルム状の接着剤層で挟んで重ねて、加
熱圧着し、次いでこの積層体の多孔質絶縁材料である多
孔質ポリイミドフィルムの他の面と導電性金属箔とを耐
熱性でフィルム状の接着剤層耐熱性の接着剤層で挟んで
重ねて、加熱圧着して積層基板である積層体を得ること
ができる。さらに、多孔質絶縁材料である多孔質ポリイ
ミドフィルムの片面に耐熱性接着剤を介してシリコン基
板などの無機、有機あるいは金属の基板が、他の面に直
接あるいは耐熱性接着剤を介して緻密なポリイミド層、
そしてその上にさらに回路用の導電性金属層が設けられ
た積層体としてもよい。この場合、回路用の導電性金属
層としては金属箔を使用してもよく、あるいは銅、ニッ
ケル、クロム、アルミニウムなどのそれ自体公知の金属
を蒸着法(真空蒸着あるいはスパッタ)−メッキ(無電
解メッキ、電気メッキ)の各種組み合わせによって回路
用の導電性金属層を形成してもよい。なお、本発明の多
孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムは、環境
によっては連続孔によって含まれる水分を真空および/
または加熱乾燥して除去した後に使用してもよい。
【0039】以下に本発明の実施例を示す。 実施例1 テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン
成分としてDADEを用い、s−BPDAに対するDA
DEのモル比が0.994で且つ該モノマ−成分の合計
重量が10重量%になるようにNMPに溶解し、温度4
0℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得た。ポ
リイミド前駆体溶液の溶液粘度は500ポイズであっ
た。
【0040】得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス
板上に厚みが約75μmになるように流延し、溶媒置換
速度調整材として透気度550秒/100ccのポリオ
レフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生じ
ないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に5
分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を行
うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。
【0041】析出したポリイミド前駆体多孔質フィルム
を水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速
度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、
大気中にて300度、10分間熱処理を行って多孔質ポ
リイミドフィルムを得た。得られた多孔質ポリイミドフ
ィルムについて走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微
細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは40μ、孔径
は平均0.5μ、空孔率は60%であった。走査型電子
顕微鏡写真を図5および図6に示す。
【0042】実施例2 テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン
成分としてp−PDAを用い、s−BPDAに対するp
−PDAのモル比が0.994で且つ該モノマ−成分の
合計重量が15重量%になるようにNMPに溶解し、温
度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得
た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は500ポイズで
あった。
【0043】得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス
板上に厚みが約150μmになるように流延し、溶媒置
換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリ
オレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生
じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に
5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を
行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行っ
た。
【0044】析出したポリイミド前駆体多孔質フィルム
を水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速
度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、
大気中にて400度、10分間熱処理を行って、多孔質
ポリイミドフィルムを得た。走査電子顕微鏡観察を行っ
たところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは
50μm、孔径は平均で0.5μm、空孔率は60%で
あった。
【0045】実施例3 テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン
成分としてp−PDAとDADEとのモル比が85:1
5となるように調製したものを用い、s−BPDAに対
するジアミン成分のモル比が0.994で且つ該モノマ
ー成分の合計重量が15重量%になるようにNMPに溶
解し、温度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆
体を得た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は600ポ
イズであった。
【0046】得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス
板上に厚みが約150μmになるように流延し、溶媒置
換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリ
オレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生
じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に
5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を
行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行っ
た。
【0047】析出したポリイミド前駆体多孔質フィルム
を水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速
度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、
大気中にて330℃、10分間熱処理を行って、多孔質
ポリイミドフィルムを得た。走査電子顕微鏡観察を行っ
たところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは
65μm、孔径は平均で0.9μm、空孔率は63%で
あった。
【0048】実施例4 実施例1において、ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚
みを、約150μmに変えた他は実施例1と同様にし
て、多孔質ポリイミドフィルムを得た。走査電子顕微鏡
観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有してお
り、厚みは84μm、孔径は平均で0.4μm、空孔率
は60%であった。
【0049】下記の条件で前記の多孔質ポリイミドフィ
ルムの誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)を測定した。
測定電極は、アルミニウム200nm、8mmΦ、測定
装置はヒュ−レットパッカ−ド社4194Aで測定周波
数範囲は1KHzから10MHzで、各測定点は16回の平均
値を用いた。測定温度は25℃である。測定周波数10
00Hz、10MHzの測定結果を次に示す。なお、比誘電
率は測定範囲でほとんど変わらなかった。 1000Hz 比誘電率 1.68 正弦正接 0.0025 10Mz 比誘電率 1.67 正弦正接 0.0053 緻密ポリイミド(バルクのポリイミド)の誘電率は各々
の周波数で3.2から3.4であり、本発明による多孔
質ポリイミドフィルムの特性が示されている。
【0050】実施例5 ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚みを、約200μm
に変えた他は実施例2と同様にして、多孔質ポリイミド
フィルムを得た。走査電子顕微鏡観察を行ったところ、
微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは62μm、
孔径は平均で0.7μm、空孔率は64%であった。ま
た、誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)は以下の通りで
あった。なお、比誘電率は測定範囲でほとんど変わらな
かった。 1000Hz 比誘電率 1.73 正弦正接 0.0029 10Mz 比誘電率 1.71 正弦正接 0.0062
【0051】実施例6 ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚みを、約150μm
に変えた他は実施例3と同様にして、多孔質ポリイミド
フィルムを得た。走査電子顕微鏡観察を行ったところ、
微細な非直線性連続孔を有しており、厚みは51μm、
孔径は平均で0.9μm、空孔率は43%であった。ま
た、誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)は以下の通りで
あった。なお、比誘電率は測定範囲でほとんど変わらな
かった。 1000Hz 比誘電率 2.34 正弦正接 0.0032 10Mz 比誘電率 2.31 正弦正接 0.0055 実施例1−6で得られた多孔質ポリイミドフィルムの片
面にメタノ−ルを落として放置すると他の面が濡れてき
たので、連続孔が形成されていることを確認した。別
途、緻密ポリイミドフィルムおよび独立孔ポリイミドフ
ィルムを作成し同様にメタノ−ルを落としても他の面に
濡れは全く認められなかった。
【0052】実施例7 実施例4、5あるいは6で得られた多孔質ポリイミドフ
ィルムと、電解銅箔(35μm)あるいは圧延銅箔(1
0μm)とを、フィルム状とした厚み20μmのポリイ
ミドシロキサン−エポキシ樹脂系熱硬化性耐熱性接着剤
(宇部興産株式会社製、UPA)で重ね合わせ、100
℃で1時間、120℃で1時間、180℃で5時間、窒
素気流中で加熱処理し、接着剤を硬化させて、強固に接
着した積層板を得た。接着強度はいずれも1.0kg/
cm以上であった。また、別途、多孔質ポリイミドフィ
ルムと接着剤との各積層体について求めた比誘電率は、
次の通りである。 1000Hz 比誘電率 1.8、1.8および2.4 10Mz 比誘電率 1.8、1.8および2.4
【0053】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載のような効果を奏する。本発明に
よれば、バルクのポリイミドでは得られなかった低誘電
率であり、耐熱性を有し、金属および金属箔に対する密
着性ないし接着性を有する多孔質絶縁材料を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である
多孔質ポリイミドフィルムの断面概略図である。
【図2】図2は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である
多孔質ポリイミドフィルムの2層が積層された積層体の
断面概略図である。
【図3】図3は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である
多孔質ポリイミドフィルムの片面に緻密なポリイミド膜
が積層された積層体の断面概略図である。
【図4】図4は、本発明の一例の無機、有機あるいは金
属の基板上に多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフ
ィルムが積層された積層体の断面概略図である。
【図5】図5は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である
多孔質ポリイミドフィルムの片面に耐熱性接着剤を介し
てシリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基板
が、他の面に緻密なポリイミド層、そしてさらに回路用
の導電性金属層が設けられた積層体の断面概略図であ
る。
【図6】図6は、実施例1で得られた多孔質絶縁材料で
ある多孔質ポリイミドフィルムの表面の走査型電子顕微
鏡写真である。
【図7】図7は、実施例1で得られた多孔質絶縁材料で
ある多孔質ポリイミドフィルムの断面の走査型電子顕微
鏡写真である。
【符号の説明】
1 多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルム 2 連続孔 3 高耐熱性樹脂 4 緻密なポリイミド層 5 シリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基
板 6 耐熱性接着剤 7 回路用の導電性金属層 10 積層体 11 積層した他の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイ
ミド層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 17/64 H01B 17/64 Fターム(参考) 4F074 AA74 CB43 CC29Y CE02 CE65 CE74 CE86 DA03 DA10 DA13 DA47 DA48 DA54 4F100 AA00B AB01B AB01C AK01A AK49A AT00B AT00C BA01 BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C BA13 CB00 DJ03A GB41 GB43 JA13A JG01B JG01C JG04 JG05 JJ03A JJ03G YY00 YY00A 5G305 AA06 AB10 AB24 BA18 BA25 BA26 CA21 5G307 GA06 GC02 5G333 AA03 AB12 AB21 BA03 CA03 CB12 DA03 DA11 DB02 DC02 FB13 FB27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細な連続孔を有する多孔質構造を持
    ち、空孔率が15−80%である高耐熱性樹脂フィルム
    からなる多孔質絶縁材料。
  2. 【請求項2】 誘電率が2.5以下である請求項1に記
    載の多孔質絶縁材料。
  3. 【請求項3】 高耐熱性樹脂フィルムがポリイミドフィ
    ルムである請求項1に記載の多孔質絶縁材料。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の多孔質絶縁材料の片面
    あるいは両面に耐熱性の接着剤層を積層し、さらにその
    上に保護フィルムを設けた積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の多孔質絶縁材料の片面
    あるいは両面に直接あるいは耐熱性の接着剤層を介して
    電子回路用の導電性金属層を積層した積層体。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の多孔質絶縁材料の片面
    に無機あるいは金属基板を他の面に導電性金属層をそれ
    ぞれ耐熱性の接着剤層を介して積層した積層体。
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