JP3589125B2 - 多孔質膜の製造方法および多孔質膜 - Google Patents

多孔質膜の製造方法および多孔質膜 Download PDF

Info

Publication number
JP3589125B2
JP3589125B2 JP32938399A JP32938399A JP3589125B2 JP 3589125 B2 JP3589125 B2 JP 3589125B2 JP 32938399 A JP32938399 A JP 32938399A JP 32938399 A JP32938399 A JP 32938399A JP 3589125 B2 JP3589125 B2 JP 3589125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
polyimide precursor
polyimide
film
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32938399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001145826A (ja
Inventor
謙二 福永
之彦 浅野
滋 八尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP32938399A priority Critical patent/JP3589125B2/ja
Publication of JP2001145826A publication Critical patent/JP2001145826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3589125B2 publication Critical patent/JP3589125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質膜の製造方法および多孔質膜に関し、特に、膜断面方向に関通孔を有し且つ表面に緻密層が存在しないポリイミド多孔質膜の製造方法およびポリイミド多孔質膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より耐熱性、耐薬品性、機械的強度に優れたポリイミド多孔質膜として、高性能のガス分離用途のものが知られている。このガス分離用ポリイミド多孔質膜は、例えば、特開昭49−45152号公報に記載されているように、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重合反応によって得られたポリアミック酸の溶液を液状の薄膜に流延し、該薄膜を非溶媒中でイミド化しながら析出する、芳香族ポリイミドガス分離膜の製造方法によって得られる。
また、テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合反応で得られたポリアミック酸の溶液を調製し、そのポリアミック酸の溶液で液状の薄膜を形成し、その薄膜を非溶媒中で析出し、最後にそのポリアミック酸の半透膜を製造する方法よって得られる。さらに、ポリアミック酸の溶液で薄膜を形成しながら一部イミド化を進めて、その薄膜を非溶媒中で析出し、最後にそのポリアミック酸−イミドの半透膜を加熱してイミド化を完結させてポリイミドの半透膜を製造する方法が知られている。また、ポリアミック酸の液状の薄膜を、イミド化剤含有非溶媒中で、イミド化しながら析出し、得られたイミド膜を加熱する方法が知られている。そして、溶媒中に溶解したポリアミック酸をフィルム状に流延した後、非溶媒と接触させてポリアミック酸の相分離析出を誘起する方法が知られている。
【0003】
これらの製造法によるガス分離膜は、非溶媒と接触する少なくとも一方の面に緻密層が形成され、且つフィルム内部に数μm〜数10μmの孔が存在した不均一構造を有する多孔質膜となる。フィルム表面に形成された上記緻密層はガスの分離能を発現するが、このようなガス分離膜は、上記緻密層の存在及び独立気泡主体の孔構造のために高い透気性、透液性の実現が要求される例えば電池セパレ−タなどの用途に際しては大きな障壁となる。
【0004】
一方、ポリイミドを用いて、フィルム断面方向に貫通孔を有し且つ表面に緻密層の存在しない多孔質膜を得ることで、電池セパレ−タ用多孔質フィルムを製造する方法がこの出願人によって平成11年3月に出願されている。この貫通孔を有するポリイミド多孔膜では、ポリイミド前駆体溶液を基板上に流延し、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒に接触させることによって、上記貫通孔を有したポリイミド前駆体の多孔体を析出させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の手法では溶媒置換速度調整材が必要であり、更に上記置換速度調整材を流延後の溶液表面に積層させる工程と、ポリイミド前駆体の多孔体析出後に上記置換速度調整材を上記ポリイミド前駆体多孔質膜から剥離除去する複雑な工程が必要であった。
本発明の目的は、簡単な操作で膜断面に貫通孔を有し且つ表面に緻密層が実質的に存在しないポリイミド前駆体多孔質膜およびポリイミド多孔質膜の製造方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、簡単な操作で得られる貫通孔を有するポリイミド前駆体多孔質膜およびポリイミド多孔質膜、さらにこれらの多孔質膜を構成要素として含む単層または複層の多孔質膜を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリイミド前駆体0.3〜60重量%およびポリイミド前駆体の良溶媒60〜95重量%と非溶媒5〜40重量%とからなる混合溶媒40〜99.7重量%からなる溶液をフィルム状に流延し、次いで凝固溶媒に接触させて引張強さが10kgf/cm以上のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法に関する。
また、本発明は、上記のポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理するポリイミド多孔質膜の製造方法に関する。
また、本発明は、上記の製造方法によって得られるポリイミド前駆体多孔質膜を構成要素として含む単層または複層の多孔質膜に関する。
さらに、本発明は、上記の製造方法によって得られるポリイミド多孔質膜を構成要素として含む単層または複層の多孔質膜に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい態様を列記する。
1)混合溶媒に用いるポリイミド前駆体の良溶媒及び非溶媒の溶解度パラメ−タ−の差が5MPa1/2以下である上記のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法。
2)混合溶媒に用いるポリイミド前駆体の良溶媒及び凝固溶媒の溶解度パラメ−タ−の差が5MPa1/2以下である上記のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法。
3)ポリイミド前駆体の非溶媒あるいは凝固溶媒の沸点が150℃より高い場合には、熱処理の前に非溶媒を除去した後にポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理する上記のポリイミド多孔質膜の製造方法。
4)ポリイミド前駆体の非溶媒あるいは凝固溶媒の沸点が150℃より高い場合には、沸点が150℃以下であってポリイミド前駆体の非溶媒と置換した後にポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理する上記のポリイミド多孔質膜の製造方法。5)ポリイミド前駆体多孔質膜の熱処理を化学イミド化剤の存在下に行う上記のポリイミド多孔質膜の製造方法。
【0008】
本発明においては、ポリイミド前駆体0.3〜60重量%およびポリイミド前駆体の良溶媒60〜95重量%と非溶媒5〜40重量%とからなる混合溶媒40〜99.7重量%からなる溶液をド−プ液として使用することが必要であり、多孔質膜の引張強さは10kgf/cm以上であることが必要である。また、本発明においては、前記のド−プ液をフィルム状に流延する。
【0009】
前記のポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分の好ましくは芳香族化合物に属するモノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものであり、熱処理或いは化学処理することで閉環してポリイミド樹脂とすることができる。ポリイミド樹脂とは、後述のイミド化率が約50%以上の耐熱性ポリマ−である。
【0010】
テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを、有機溶媒中に大略等モル溶解、重合して、ポリアミック酸であるポリイミド前駆体が製造される。また、重合を約80℃以上の温度で行った場合に、部分的に閉環してイミド化したポリイミド前駆体が製造される。このポリイミド前駆体は、溶液粘度が10〜10000ポイズ、特に40〜3000ポイズであるものが好ましい。溶液粘度が10ポイズより小さいと多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、10000ポイズより大きいとフィルム状に流延することが困難となるので、上記範囲が好適である。前記のポリイミド前駆体を製造するための有機溶媒としては、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレゾ−ルなどが挙げられる。
【0011】
前記のテトラカルボン酸成分としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、s−BPDAと略記することもある)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある)などのビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましいが、2,3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、あるいは2,3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の塩またはそれらのエステル化誘導体であってもよい。ビフェニルテトラカルボン酸成分は、上記の各ビフェニルテトラカルボン酸類の混合物であってもよい。
【0012】
また、上記のテトラカルボン酸成分は、前述のビフェニルテトラカルボン酸類のほかに、テトラカルボン酸として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テル、ブタンテトラカルボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体などのテトラカルボン酸類であってもよく、これらが全テトラカルボン酸成分中10モル%以下、特に5モル%以下の割合で含有するものが好ましい。
【0013】
前記の芳香族ジアミンとしては、例えば、次式
N−Bz(R−[A−(RBz]−NH
(ただし、前記一般式において、Bzはベンゼン環で、RまたはRは、水素、低級アルキル、低級アルコキシなどの置換基で、Aは、独立に直接結合、O、S、CO、SO、SO、CH、C(CHなどの二価の基であり、lは0または1〜2の整数、mまたはnは1〜4の整数である。)で示される芳香族ジアミン化合物が好ましい。
【0014】
前記式で示される芳香族ジアミンの具体的な化合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下、DADEと略記することもある)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルパラ−フェニレンジアミン(PPD)などが挙げられる。また上記各化合物の混合物であってもよい。
あるいは、芳香族ジアミン成分としては、ジアミノピリジンであってもよく、具体的には、2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジンなどが挙げられる。
【0015】
前記のようにして得られるポリイミド前駆体、好適には対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100mL NMP)が0.3以上、特に0.5〜7であるポリイミド前駆体を重合溶液から分離して良溶媒と非溶媒との混合溶媒に加えるか、あるいは重合溶液に直接あるいは重合溶液を濃縮した後に非溶媒を加えて、ポリイミド前駆体0.3〜60重量%および良溶媒60〜95重量%と非溶媒5〜40重量%とからなる混合溶媒40〜99.7重量%からなる溶液を調整する。
【0016】
前記のポリイミド前駆体の良溶媒としては、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレゾ−ルなどが挙げられる。
【0017】
前記のポリイミド前駆体の非溶媒としては、エタノ−ル、1−ブタノ−ル、1−ペンタノ−ル、1−ヘキサノ−ルなどのアルコ−ル類、メチルエチルケトン(以下、MEKと略記することもある)、アセトンなどが挙げられる。
特に、非溶媒として、次式に従って求められる非溶媒の溶解度パラメ−タ−とポリイミド前駆体の良溶媒の溶解度パラメ−タ−との差が5MPa1/2以下であるものが好適である。非溶媒と良溶媒との溶解度パラメ−タ差が5MPa1/2より大きくなると、緻密層が形成されやすくなる。
【0018】
d=[(H−RT)/V]1/2
[ここに、dは溶解度パラメ−タ−(MPa1/2)であり、Hは凝固溶液に接触させるときの温度(K)、Hは該溶媒1モルを上記温度Tにて等温気化させるのに必要なエンタルピ−(J/mol)、Rはガス定数(J/K・mol)、Vは該溶媒のモル体積(cm/mol)をそれぞれ表わす。]
【0019】
溶媒の溶解度パラメ−タ−は、公知の文献(J.Brandrup.E.H.Immergut,E.A.Grulke,Polymer Handbook,4th ed.,John Wiley&Sons,New York,1999)などにより容易に知ることができる。
例えば、NMP:23.1MPa1/2、DMAc:22.1MPa1/2、シクロヘキサン:16.8MPa1/2、テトラヒドロフラン:18.6MPa1/2、MEK:19.0MPa1/2、アセトン:20.3MPa1/2、1−ヘプタノ−ル:21.7MPa1/2、1−ヘキサノ−ル:21.9MPa1/2、1−ペンタノ−ル:22.3MPa1/2、1−ブタノ−ル:22.3MPa1/2、1−プロパノ−ル:24.3MPa1/2、エタノ−ル:26.0MPa1/2、メタノ−ル:29.7MPa1/2、エチレングリコ−ル:32.9MPa1/2、水:47.9MPa1/2である。
【0020】
特に、前記の非溶媒と良溶媒との溶解度パラメ−タ差が0.2〜4.5MPa1/2の範囲であることが好ましい。溶解度パラメ−タ差が0.2MPa1/2より小さくなると凝固溶媒に接触させたときに溶媒置換に要する時間が長くなるため好ましくなく、溶解度パラメ−タ−差が4.5MPa1/2より大きくなると膜表面の開口部分が不均一に閉塞しやすくなるため好ましくない。
【0021】
本発明においては、前記のようにして得られたポリイミド前駆体0.3〜60重量%、好ましくは1%〜30重量%および良溶媒60〜95重量%と非溶媒5〜40重量%とからなる混合溶媒40〜99.7重量%からなる溶液を流延する。
前記ポリイミド前駆体の割合が0.3重量%より少ないと多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、60重量%より多いとポリイミド前駆体が均一な溶液になりにくいのでこの範囲が適当である。
また、混合溶媒中の非溶媒の割合が5重量%より少ないと非溶媒添加の効果が失われて緻密層が形成されやすくなるので適当ではなく、40重量%より多くなると均一な溶液を調整することが困難になるので適当ではない。
【0022】
前記の流延用のド−プ溶液には、界面活性剤、難燃剤、着色剤、或いはガラス繊維、ケイ素系繊維等の補強材が含まれても良い。これらの添加剤及び補強材は上記ポリイミド前駆体重合溶液に添加してもよく、あるいは流延用のド−プ溶液に添加してもよい。
【0023】
ポリイミド前駆体溶液を流延して流延膜を得る方法としては特に制限はないが、該ポリイミド前駆体溶液を基台となるガラス等の基板上或いは可動式のベルト上に流延する方法、該ポリイミド前駆体溶液をT型ダイスから押出す方法などの手法を用いることができる。
【0024】
上記流延工程で形成されたポリイミド前駆体溶液膜は、凝固溶媒と接触させることでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行う。ポリイミド前駆体の凝固溶媒としては、ポリイミド前駆体溶液に用いたポリイミド前駆体の非溶媒が好適であるが、エタノ−ル、メタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、水等のポリイミド前駆体の非溶媒またはこれら非溶媒99.9〜50重量%と前記ポリイミド前駆体の溶媒0.1〜50重量%とのの混合溶媒を用いることもできる。
【0025】
前記のようにして得られる多孔質化されたポリイミド前駆体フィルは引張強さが10kgf/cm以上であり良好な作業性を有している。多孔質化されたポリイミド前駆体フィルの引張強さが10kgf/cmより小さいと後段の工程において膜の破損が生じやすくなるため適当ではない。このポリイミド前駆体フィルは、ついで熱処理して溶媒除去とともにイミド化される。イミド化は熱イミド化でもあるいは化学イミド化でも行うことができる。
熱処理を施す場合、ポリイミド前駆体溶液あるいは凝固溶媒に用いたポリイミド前駆体の非溶媒の沸点が約150℃より高いときは、熱処理の前に上記非溶媒をポリイミド前駆体膜から除去することが好ましい。
前記の非溶媒を除去する方法としては真空乾燥などによる溶媒の比較的低温での蒸発によって行うことが好ましい。あるいは、前記の非溶媒の除去を、約150℃以下に沸点を有するポリイミド前駆体の非溶媒と置換することなどによって好適に行うことができる。
【0026】
ポリイミド前駆体多孔質膜の熱処理は、ポリイミド前駆体多孔質膜(フィルム)をピン、チャック或いはピンチロ−ル等を用いて熱収縮が生じないように固定し、大気中あるいは不活性雰囲気下にて、温度範囲280〜500℃で、5〜60分間程度行われる。
【0027】
ポリイミド前駆体多孔質膜(フィルム)の化学イミド化は、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物を脱水剤として用い、トリエチルアミン等の第三級アミンを触媒として行われる。また、特開平4−339835のように、イミダ−ル、ベンズイミダゾ−ル、もしくはそれらの置換誘導体を用いても良い。
【0028】
複層ポリイミド多孔質膜は、ポリイミド前駆体溶液流延物を析出、多孔質化し、得られた前駆体多孔質膜を複層化し、最後に熱処理してイミド化処理を行うことで複層ポリイミド多孔質膜を製造することができる。
【0029】
このようにして製造される多孔質ポリイミド膜は、引張強さが30kgf/cm以上であり、前記製造条件の選択によっても多少異なるが、好適には空孔率が15〜80%、さらに好適には平均孔径(A側、B側いずれも)が0.01〜5μm、特に0.05〜1μmで、最大孔径10μm以下であり、透気度が30秒/100cc〜2000秒/100ccである。
【0030】
また、前記多孔質ポリイミド膜は単層あるいは複層いずれの構成であってもよく膜全体の膜厚が5〜100μm、透気度30秒/100cc〜2000秒/100ccで、ポリイミド多孔質層の耐熱温度が200℃以上、105℃で8時間熱処理した際の熱収縮率は±1%以下であるものが好ましい。
【0031】
本発明によれば、前記のようにして得られる多孔質ポリイミド膜(フィルム)が表面に緻密層の存在しない貫通孔を有する多孔質膜、特に多孔質ポリイミド膜を含んだ基板を構成することができる。これによって、比誘電率が小さい低誘電率ポリイミド絶縁フィルムあるいは基板を得ることができる。
さらに、本発明によれば、電子機器基板材料として、低誘電率で耐熱温度200℃以上のものを簡便に得ることができる。この構成では、ポリイミド材料中に、固体部分に比較して誘電率の非常に小さい気体を有する空間部分が存在するために、フィルムあるいは基板の誘電率はポリイミドのバルクの誘電率より低くなる。
【0032】
また、基板からの放熱特性は、放熱部分の面積が広くなる程多量の熱量を放出することができる。
特に、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜(フィルム)は、微細な屈曲した非直線性連続孔を有する内部構造を持つことにより表面積が通常の緻密な膜と比較して数倍以上になることから、放熱特性が著しく向上する。
【0033】
本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜は、導体部と接触した状態においても、一方の表面と他方の表面が直線的な孔構造を持たないために、コロナ放電などの現象が生じにくく、絶縁破壊等による絶縁劣化を起こしにくい特性を持つ。
【0034】
本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜は、実装に際しては単独あるいは多孔質ポリイミド膜の複数層を積層し、さらには新たに緻密なポリイミドフィルムを該多孔質ポリイミド膜(フィルム)に積層して用いることが可能である。また例えばポリイミドフィルム、シリコン基板やガラス基板やカ−ボン基板などやアルミニウム基板などの有機、無機あるいは金属の基板に直接あるいは膜状の耐熱性接着剤を介して多孔質ポリイミド膜を積層することもできる。
【0035】
また、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜の片面あるいは両面に、熱可塑性ポリイミドやポリイミドシロキサン−エポキシ樹脂などの耐熱性でフィルム状の接着剤層を積層し、さらにその上に芳香族ポリイミド、芳香族ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1などの樹脂フィルムからなる保護フィルムを設けて、積層体を得ることができる。
この積層体によって埃の付着を防止して運搬が容易になり、使用時に保護フィルムを引き剥がして、電解銅箔、圧延銅箔、圧延アルミニウム箔などそれ自体公知の電子回路用の導電性金属箔を積層して回路基板を容易に得ることができる。
【0036】
また、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜の片面あるいは両面に耐熱性でフィルム状の接着剤層を積層し、次いでその上に電子回路用の導電性金属箔を積層して積層体を得ることができる。
あるいは、前記の電子回路用の導電性金属箔の片面に多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムを重ね合わせた後、加熱乾燥してイミド化を完了させることによって積層体を得ることができる。
【0037】
また、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜の片面とポリイミドフィルム、シリコン基板、ガラス基板やカ−ボン基板などの無機基板あるいはアルミニウム基板などの金属基板との片面とを、耐熱性でフィルム状の接着剤層で挟んで重ねて、加熱圧着し、次いでこの積層体の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの他の面と導電性金属箔とを耐熱性でフィルム状の接着剤層耐熱性の接着剤層で挟んで重ねて、加熱圧着して積層基板である積層体を得ることができる。
さらに、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜の片面に耐熱性接着剤を介してシリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基板が、他の面に直接あるいは耐熱性接着剤を介して緻密なポリイミド層、そしてその上にさらに回路用の導電性金属層が設けられた積層体としてもよい。この場合、回路用の導電性金属層としては金属箔を使用してもよく、あるいは銅、ニッケル、クロム、アルミニウムなどのそれ自体公知の金属を蒸着法(真空蒸着あるいはスパッタ)−メッキ(無電解メッキ、電気メッキ)の各種組み合わせによって回路用の導電性金属層を形成してもよい。
なお、本発明によって得られる多孔質ポリイミド膜は、環境によっては連続孔によって含まれる水分を真空および/または加熱乾燥して除去した後に使用してもよい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
以下の各例において、多孔質膜(フィルム)について以下の物性を測定し評価した。
【0039】
▲1▼引張強さ
JIS K7127に準じて測定した。テンシロン万能試験機(東洋ボ−ルドウイン社製)を使用し、引張速度10mm/分で測定した。
▲2▼透気度
JIS P8117に準じて測定した。測定装置としてB型ガ−レ−デンソメ−タ−(東洋精機社製)を使用した。試料片を直径28.6mm、面積645mmの円孔に締付ける。内筒重量567gにより、筒内の空気を試験円孔部から筒外へ通過させる。空気100ccが通過する時間を測定し、透気度(ガ−レ−値)とした。
【0040】
▲3▼空孔率
所定の大きさに切取った多孔質フィルムの膜厚及び重量を測定し、目付重量から空孔率を次の式によって求めた。式中のSは多孔質フィルムの面積、dは膜厚、Wは測定した重量、Dはポリイミドの密度を意味し、ポリイミドの密度は1.34g/mとした。
空孔率(%)=100−100×(W/D)/(S×d)
【0041】
▲4▼平均孔径
多孔質フィルム表面の走査型電子顕微鏡写真より、任意の50点以上の開孔部について孔面積を測定し、該孔面積の平均値から次式に従って孔形状が真円であるとした際の平均直径を計算より求めた。次式のSは孔面積の平均値を意味する。
平均孔径=2×(S/π)1/2
平均孔径は凝固溶媒と直接接触させた側(A側)と流延した基板に接触した側(B側)の各々の面で測定した。
【0042】
▲5▼突刺強度
試料を直径11.28mm、面積1cmの円孔ホルダ−に固定し、先端形状が0.5R、直径1mmφのニードルを2mm/secの速度で下降させ突刺し、貫通荷重を測定した。
【0043】
▲6▼熱収縮率
所定の長さに目盛りを記した試料を、無拘束状態で105℃に設定したオ−ブン中で8時間静置し、取出した後の寸法を測定した。熱収縮率は次式に従う。次式のLはオーブンから取出した後のフィルム寸法を意味し、Lは初期のフィルム寸法を意味する。
熱収縮率(%)=[1−(L/L)]×100
【0044】
実施例1
テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン成分としてDADEを用い、s−BPDAに対するDADEのモル比が0.994で且つ該モノマ−成分の合計重量が18重量%になるようにNMPに溶解し、40℃で6時間重合を行ってポリイミド前駆体溶液を得た。
【0045】
前記のポリイミド前駆体溶液にMEKを添加し、前記ポリイミド前駆体が約14重量%、NMPが57重量%、MEKが29重量%であるド−プ溶液を調製した。このド−プ溶液の両溶媒の溶解度パラメ−タ−は、NMPが23.1MPa1/2で、MEKが19.01MPa1/2であり、溶解度パラメ−タ−差が4.1MPa1/2である。
【0046】
前記のド−プ溶液をガラス板上に厚みが約150μmになるように流延し、引き続いて室温のアセトン中に15分間浸漬し、溶媒置換を行ってポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。析出したポリイミド前駆体多孔質フィルムを水中に15分間浸漬した後、ガラス板から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて300℃で20分間熱処理を行って、ポリイミド多孔質膜を得た。なお、ピンテンタ−に固定したポリイミド前駆体多孔質フィルムは十分な強度を有しており、異常は見られなかった。
【0047】
得られたポリイミド多孔質膜は、膜断面の走査型顕微鏡観察によって、膜断面方向に貫通孔(連続微細孔)を有し緻密層の存在しないものであることが確認された。また上記多孔質膜の表面を走査型電子顕微鏡観察すると、表面に微小開口部が均一に分布した構造を有していた。多孔質膜の膜厚、透気度、空孔率、平均孔径、熱収縮率、突刺強度の測定結果を以下に示す。なお、A側、B側とも10μm以上の孔径のものはないことが確認された。
【0048】
評価結果
ポリイミド前駆体多孔質膜
引張強度 179kgf/cm
ポリイミド多孔質膜
引張強度 306kgf/cm
膜厚 47μm
透気度 90秒/100cc
空孔率 72%
平均孔径 A側0.69μm、B側0.59μm
熱収縮率 0.3%
突刺強度 233gf
【0049】
実施例2
ポリイミド前駆体溶液に1−ブタノ−ルを添加し、前記ポリイミド前駆体が約14重量%、NMPが57重量%、1−ブタノ−ルが29重量%であるド−プ溶液を調製し、ド−プ溶液をガラス板上に厚みが約150μmとなるように流延し、引き続いて室温に保った1−ブタノ−ル浴中に15分間浸漬して溶媒置換を行った他は実施例1と同様にして、膜断面方向に貫通孔(連続微細孔)を有し緻密層が存在せず表面に微小開口部が均一に分布した構造を有する多孔質ポリイミド膜を得た。なお、このド−プ溶液の両溶媒の溶解度パラメ−タ−は、NMPが23.1MPa1/2で、1−ブタノ−ルが23.3MPa1/2であり、溶解度パラメ−タ−差が0.2MPa1/2である。
得られたポリイミド前駆体多孔質膜とポリイミド多孔質膜の引張強度およびポリイミド多孔質膜の突刺強度は実施例1と同等であった。
得られたポリイミド多孔質膜の膜厚、透気度、空孔率、平均孔径、熱収縮率の測定結果を以下に示す。なお、A側、B側とも10μm以上の孔径のものはないことが確認された。
【0050】
評価結果
膜厚 51μm
透気度 75秒/100cc
空孔率 71%
平均孔径 A側0.089μm、B側0.59μm
熱収縮率 0.3%
【0051】
実施例3
ポリイミド前駆体溶液に1−ペンタノ−ルを添加し、前記ポリイミド前駆体が約14重量%、NMPが57重量%、1−ペンタノ−ルが29重量%であるド−プ溶液を調製し、ド−プ溶液をガラス板上に厚みが約150μmとなるように流延し、引き続いて室温に保った1−ペンタノ−ル浴中に15分間浸漬して溶媒置換を行った他は実施例1と同様にして、膜断面方向に貫通孔(連続微細孔)を有し緻密層が存在せず表面に微小開口部が均一に分布した構造を有する多孔質ポリイミド膜を得た。なお、このド−プ溶液の両溶媒の溶解度パラメ−タ−は、NMPが23.1MPa1/2で、1−ペンタノ−ルが22.3MPa1/2であり、溶解度パラメ−タ−差が0.8MPa1/2である。
得られたポリイミド前駆体多孔質膜とポリイミド多孔質膜の引張強度およびポリイミド多孔質膜の突刺強度は実施例1と同等であった。
得られたポリイミド多孔質膜の膜厚、透気度、空孔率、平均孔径、熱収縮率の測定結果を以下に示す。なお、A側、B側とも10μm以上の孔径のものはないことが確認された。
【0052】
評価結果
膜厚 45μm
透気度 69秒/100cc
空孔率 69%
平均孔径 A側0.13μm、B側0.67μm
熱収縮率 0.3%
【0053】
実施例4
ポリイミド前駆体溶液に1−ヘキサノ−ルを添加し、前記ポリイミド前駆体が約14重量%、NMPが57重量%、1−ヘキサノ−ルが29重量%であるド−プ溶液を調製し、ド−プ溶液をガラス板上に厚みが約150μmとなるように流延し、引き続いて室温に保った1−ヘキサノ−ル浴中に15分間浸漬して溶媒置換を行った他は実施例1と同様にして、膜断面方向に貫通孔(連続微細孔)を有し緻密層が存在せず表面に微小開口部が均一に分布した構造を有する多孔質ポリイミド膜を得た。なお、このド−プ溶液の両溶媒の溶解度パラメ−タ−は、NMPが23.1MPa1/2で、1−ヘキサノ−ルが21.9MPa1/2であり、溶解度パラメ−タ−差が1.2MPa1/2である。
得られたポリイミド前駆体多孔質膜とポリイミド多孔質膜の引張強度およびポリイミド多孔質膜の突刺強度は実施例1と同等であった。
得られたポリイミド多孔質膜の膜厚、透気度、空孔率、平均孔径、熱収縮率の測定結果を以下に示す。なお、A側、B側とも10μm以上の孔径のものはないことが確認された。
【0054】
評価結果
膜厚 47μm
透気度 35秒/100cc
空孔率 72%
平均孔径 A側0.12μm、B側0.92μm
熱収縮率 0.3%
【0055】
比較例1
ポリイミド前駆体溶液をそのままにガラス板上に厚みが約150μmとなるように流延した他は実施例1と同様にして、多孔質ポリイミド膜を得た。この多孔質ポリイミド膜の表面及び断面を電子顕微鏡観察すると、緻密層が形成されていた。
この膜の透気度は2000秒/100ccより大であった。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度に優れるポリイミドを用いた膜断面方向に貫通孔を有し且つ表面に緻密層の存在しない多孔質膜を製造することが可能となった。

Claims (9)

  1. ポリイミド前駆体0.3〜60重量%およびポリイミド前駆体の良溶媒60〜95重量%と非溶媒5〜40重量%とからなる混合溶媒40〜99.7重量%からなる溶液をフィルム状に流延し、次いで凝固溶媒に接触させて引張強さが10kgf/cm以上のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法。
  2. 混合溶媒に用いるポリイミド前駆体の良溶媒及び非溶媒の溶解度パラメ−タ−の差が5MPa1/2以下である請求項1記載のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法。
  3. 混合溶媒に用いるポリイミド前駆体の良溶媒及び凝固溶媒の溶解度パラメ−タ−の差が5MPa1/2以下である請求項1記載のポリイミド前駆体多孔質膜の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理するポリイミド多孔質膜の製造方法。
  5. ポリイミド前駆体の非溶媒あるいは凝固溶媒の沸点が150℃より高い場合には、熱処理の前に非溶媒を除去した後にポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理する請求項4に記載のポリイミド多孔質膜の製造方法。
  6. ポリイミド前駆体の非溶媒あるいは凝固溶媒の沸点が150℃より高い場合には、沸点が150℃以下であってポリイミド前駆体の非溶媒と置換した後にポリイミド前駆体多孔質膜を熱処理する請求項4に記載のポリイミド多孔質膜の製造方法。
  7. ポリイミド前駆体多孔質膜の熱処理を化学イミド化剤の存在下に行う請求項4〜6のいずれかに記載のポリイミド多孔質膜の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって得られるポリイミド前駆体多孔質膜を構成要素として含む単層または複層の多孔質膜。
  9. 請求項4〜7のいずれかに記載のポリイミド多孔質膜を構成要素として含む単層または複層の多孔質膜。
JP32938399A 1999-11-19 1999-11-19 多孔質膜の製造方法および多孔質膜 Expired - Fee Related JP3589125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32938399A JP3589125B2 (ja) 1999-11-19 1999-11-19 多孔質膜の製造方法および多孔質膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32938399A JP3589125B2 (ja) 1999-11-19 1999-11-19 多孔質膜の製造方法および多孔質膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001145826A JP2001145826A (ja) 2001-05-29
JP3589125B2 true JP3589125B2 (ja) 2004-11-17

Family

ID=18220837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32938399A Expired - Fee Related JP3589125B2 (ja) 1999-11-19 1999-11-19 多孔質膜の製造方法および多孔質膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3589125B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003026849A (ja) * 2001-07-23 2003-01-29 Ube Ind Ltd ポリイミド多孔質膜
JP2003147118A (ja) * 2001-08-29 2003-05-21 Ube Ind Ltd ポリイミド多孔質膜の製造方法
JP2003165128A (ja) * 2001-11-29 2003-06-10 Ube Ind Ltd 多孔質膜の連続製造方法および連続製造装置
US6565962B2 (en) 2001-07-23 2003-05-20 Ube Industries, Ltd. Polyimide porous film
JP2003317729A (ja) * 2002-04-26 2003-11-07 Ube Ind Ltd 多孔質黒鉛フィルムを用いた燃料電池用電極、膜−電極接合体及び燃料電池
CN1694791B (zh) 2002-11-12 2010-08-18 大赛璐化学工业株式会社 多孔膜及其制备方法
JP4496718B2 (ja) * 2003-06-06 2010-07-07 宇部興産株式会社 高分子電解質膜およびその製造法
CN100586994C (zh) 2003-09-25 2010-02-03 大赛璐化学工业株式会社 耐化学品性多孔膜
US20070148552A1 (en) * 2003-12-24 2007-06-28 Takashi Ikemoto Microporous membrane made from polyolefin
KR20090003249A (ko) 2006-02-20 2009-01-09 다이셀 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 다공성 필름 및 다공성 필름을 이용한 적층체
JP2007092078A (ja) * 2006-11-27 2007-04-12 Ube Ind Ltd ポリイミド多孔質膜の製造方法
WO2009151056A1 (ja) * 2008-06-10 2009-12-17 ダイセル化学工業株式会社 多孔質層を有する積層体、及びそれを用いた機能性積層体
JP5218183B2 (ja) * 2009-03-17 2013-06-26 株式会社リコー 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置
WO2011043467A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 宇部興産株式会社 着色ポリイミド成形体及びその製造方法
JP2014070111A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Nippon Zeon Co Ltd 絶縁体、絶縁膜、積層体および積層体の製造方法
JP2015015451A (ja) * 2013-06-03 2015-01-22 宇部興産株式会社 導電部材
BR112015028307B1 (pt) * 2013-06-21 2022-04-05 Evonik Fibres Gmbh Método de produção de membranas de poliimida
KR20170126916A (ko) * 2015-03-06 2017-11-20 우베 고산 가부시키가이샤 도전성 방향족 폴리이미드 다공질막 및 그 제조 방법
JP6878808B2 (ja) * 2016-09-29 2021-06-02 宇部興産株式会社 ポリイミド多孔質体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001145826A (ja) 2001-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3589125B2 (ja) 多孔質膜の製造方法および多孔質膜
JP4110669B2 (ja) 多孔質絶縁材料およびその積層体
JP5641042B2 (ja) 多孔質ポリイミド膜及びその製造方法
US7303811B2 (en) Porous insulating film and its laminates
JP5577804B2 (ja) 多孔質ポリイミド膜及びその製造方法
JP5577803B2 (ja) 多孔質ポリイミド膜及びその製造方法
EP2354180A1 (en) Porous polyimide membrane and process for production of same
CN109563300B (zh) 多孔质聚酰亚胺膜的制造方法及由该方法制造的多孔质聚酰亚胺膜
JP4238416B2 (ja) 多孔質炭化膜およびその製造方法
JP3687448B2 (ja) 多孔質ポリイミドフィルムの製造法及びフィルム
JP3994241B2 (ja) ポリイミド多孔膜及び製造方法
JP2007092078A (ja) ポリイミド多孔質膜の製造方法
JP3687480B2 (ja) 多孔質ポリイミドフィルムおよびその製造法
JP6330261B2 (ja) ポリマー多孔質膜の製造方法及びポリマー多孔質膜
JP4302342B2 (ja) ポリイミド多孔質膜及びその製造方法
JP4794981B2 (ja) 低誘電性ポリイミドフィルム及びその製造方法並びに配線基板用積層体
JP2004359860A (ja) 微細貫通パスを有するポリイミド多孔質膜及びその製造方法
JP3966654B2 (ja) 多孔質膜の製造方法
JP2001068608A (ja) 熱伝導体およびそれを用いた電気・電子機器
JP4075221B2 (ja) ポリイミド多孔質フィルムの製造方法、ポリイミド多孔質フィルム、フィルター用多孔質フィルムおよびフィルター
JP2003026849A (ja) ポリイミド多孔質膜
JP6508296B2 (ja) 積層体および積層体の製造方法
JP6508295B2 (ja) 積層体および積層体の製造方法
JP2003258482A (ja) ポリイミド多孔質膜複合材料および電磁波吸収体
JP2004168971A (ja) ポリアミック酸の保存方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3589125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070827

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees