JP4075221B2 - ポリイミド多孔質フィルムの製造方法、ポリイミド多孔質フィルム、フィルター用多孔質フィルムおよびフィルター - Google Patents
ポリイミド多孔質フィルムの製造方法、ポリイミド多孔質フィルム、フィルター用多孔質フィルムおよびフィルター Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集塵、精密濾過などに好適に適用され、特に耐熱性が要求される焼却炉の排ガスの埃塵や、高圧ガス中の微粒子を捕集するのに好適なフィルタ−用多孔質フィルム、それを使用したフィルタ−およびバグフィルタ−に関する。特に、ポリイミド多孔質フィルムからなるフィルタ−は、排ガス処理、電子機器、半導体産業、食品産業など精密濾過に有用に用いられる。特に、バグフィルタ−に有用である。本発明において、微細な連続孔とは、任意の表面から細孔が通路状に他の表面まで連続している、いわゆる開放孔をいい、好適には細孔が屈曲しながら、ある面から反対面に通じているものをいう。
【0002】
【従来の技術】
従来のフィルターは、濾過孔径が大きく、微小な粒子の捕集効率が低く、微粒子の捕集が困難であった。また、気体から粉塵捕集・分離用のバグフィルタ−は、目開きは、特に細かいもので、せいぜい10μm程度である。耐熱性のバグフィルタ−は、多くはガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などの耐熱性繊維からなり、気体を通過する時、繊維屑がコンタミ(異物混入)となって入るおそれがあるために、食品用、工業用、電子部品用など精密な濾過、バグフィルタ−には適切ではなかった。
【0003】
たとえば、特開平10−158308号公報では、耐熱用の気相重合用のバグフィルタ−が開示されている。また、特開平10−5521号公報には、強度、耐久性を備えたポリイミド繊維からなるフィルタ−エレメントが開示されている。特開平10−33945号公報には、燃焼器から排出される排ガスを、耐熱繊維の織布で構成されたバグフィルタ−を設置した排ガス装置が開示されている。また、特開平10−298340号公報には、水処理、精密濾過に好適なポリオレフィン微多孔膜の製造方法が開示されている。
【0004】
しかし、ポリオレフィン多孔膜は、温度200℃以上の耐熱性用途には、フィルタ−として、耐熱性の点で不適当である。繊維からなるフィルタ−エレメントは、厚くて、重量的に重いという欠点がある。そのために、軽くて、嵩張らず、耐熱性が高く、コンタミの実質的に出ない、且つ耐久性のある、孔径が0.5−10μmの微粒子を捕集する耐熱性膜の出現が期待されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、孔径が小さく、連続孔であるため、微細な粒子の捕集効率が高く、濾過処理量が比較的大きなフィルタ−で、耐熱性で、耐久性能に優れ、重量的に軽く、嵩張らない、高耐熱性樹脂からなるフィルタ−用多孔質フィルムおよびフィルタ−用多孔質フィルムを使用したフィルタ−、バグフィルタ−を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空孔率15−85%、平均孔径0.01−5μm、最大孔径が10μm以下、膜厚5−100μm、耐熱温度200℃以上であるポリイミド多孔質フィルムの製造方法であり、
ビフェニルテトラカルボン酸、ピロメリット酸、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体溶液(但し、ポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものである。)を流延して得られる流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを作成し、さらにポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化することを特徴とするポリイミド多孔質フィルムの製造方法に関する。
さらに本発明は、ビフェニルテトラカルボン酸、ピロメリット酸、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体溶液(但し、ポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものである。)の流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出させて得られる多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化して得られるフィルター用ポリイミド多孔質フィルムであって、
空孔率15−85%、平均孔径0.01−5μm、最大孔径が10μm以下、膜厚5−100μm、耐熱温度200℃以上であるフィルター用ポリイミド多孔質フィルムに関する。
また、本発明は、前記のフィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムを1層もしくは2層以上積層したあるいは、該フィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムと不織布あるいは他の多孔膜を積層した単層または複層構造のフィルタ−に関する。さらに、本発明は、前記のフィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムを有するフィルターからなるバグフィルタ−に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態を以下に説明する。
1)高耐熱性フィルムがポリイミドフィルムである上記のフィルタ−用多孔質フィルム。本発明における高耐熱性樹脂としては、酸成分とジアミン成分とを縮重合し、加熱によって高分子量で、かつ高耐熱性となる樹脂、好適には芳香族ポリイミドが挙げられる。
【0008】
本発明の高耐熱性樹脂からなるフィルタ−用多孔質フィルムは平均孔径が0.01−5μmであり、好ましくは0.05−5μmである。平均孔径0.01μm以下では、フィルターとして適用されるとき、処理量が小さすぎて、フィルタ−として、濾過速度が期待できる機能を発揮できないことがある。また、平均孔径5μmを越えると、同様に、微粒子の捕集率が低くなったり、微粒子が通過してしまうことがあって、フィルタ−の機能が低下する。
【0009】
本発明のフィルタ−用多孔質フィルムは、最大孔径が10μm以下である。最大孔径が10μmを越えると、大きな微粒子を捕捉できないので、フィルタ−としての機能が劣る。
【0010】
本発明のフィルタ−用多孔質フィルムは、膜厚が5−100μmである。膜厚が5μmより、薄いと、機械的強度が弱いものになってしまう。また、膜厚100μmを越えると、連続孔の割合が減少するので、フィルタ−の通過量が低くなってくる。
【0011】
本発明の高耐熱性樹脂からなるフィルタ−用多孔質フィルムは、耐熱温度が200℃以上である。ここで言う耐熱性とは、たとえばDSCで評価したガラス転移温度(Tg)のことを言う。耐熱温度が200℃より低くなると、形状が熱によって、収縮したり、伸びたり、変形することがある。高温や局部的に熱が発生するところでは、フィルタ−としての機能が低下するので、耐熱温度200℃以下では適当でない。
【0012】
本発明のフィルタ−用多孔質フィルムは、1層もしくは2層以上を積層し、あるいはフィルタ−用多孔質フィルムと他の不織布あるいは多孔膜、織物を積層することによって得ることができる。1層または2層以上のポリイミド多孔膜を組み合わせると、さらに、フィルタ−として、幅広い性能が期待できる。2層以上組み合わせて使用すると、捕集率がさらに増加する。また、他のフィルタ−エレメントである不織布、織物を積層して単層または複層構造のフィルタ−を得ることができる。組み合わせる不織布、織物としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、有機耐熱性繊維などの不織布、織物などが耐熱性で好ましい。また、他の多孔質の炭素板、黒鉛粉末、窒化珪素、窒化アルミなど無機物の焼結膜、板状のものも多孔膜であれば好適に使用することができる。
【0013】
特に、ポリイミド多孔質フィルムを有するフィルタ−からなるバグフィルタ−は、0.5μm以上の微粒子が捕捉される。
【0014】
本発明のフィルタ−用多孔質フィルムの代表例であるポリイミドフィルタ−用多孔質フィルムは、例えば次の方法によって製造することができる。ポリイミド前駆体溶液の流延物を溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行い、次いで多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化してフィルタ−用多孔質ポリイミドフィルムを製造する。
【0015】
前記のポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分、好ましくは芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものであり、熱イミド化あるいは化学イミド化することで閉環してポリイミド樹脂とすることができるものである。ポリイミド樹脂とは、後述のイミド化率が約80%以上、好適には約95%以上の耐熱性ポリマ−である。
【0016】
前記のポリイミド前駆体の溶媒として用いる有機溶媒は、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレゾ−ルなどが挙げられる。
【0017】
前記のテトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分は、上記の有機溶媒中に大略等モル溶解し重合して、対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100mL NMP)が0.3以上、特に0.5−7であるポリイミド前駆体が製造される。また、重合を約80℃以上の温度で行った場合に、部分的に閉環してイミド化したポリイミド前駆体が製造される。
【0018】
前記の芳香族ジアミンとしては、例えば、一般式(1)
H 2 N−R(R1)m−A−(R2)nR’−NH 2 (1)
(ただし、前記一般式において、RおよびR’は直接結合あるいは二価の芳香族環、R1およびR2は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子などの置換基であり、Aは、O、S、CO、SO 2 、SO、CH 2 、C(CH 3 ) 2 などの二価の基であり、mおよびnは1−4の整数である。)で示される芳香族ジアミン化合物が好ましい。
【0019】
前記芳香族ジアミンの具体的な化合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下、DADEと略記することもある)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、パラフェニレンジアミン(以下p−PDAと略記することもある)などが挙げられる。
【0020】
また、前記の芳香族ジアミン成分としては、ジアミノピリジンであってもよく、具体的には、2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジンなどが挙げられる。芳香族ジアミン成分は上記の各芳香族ジアミンを2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0021】
前記のテトラカルボン酸成分としては、好適にはビフェニルテトラカルボン酸成分が挙げられ、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、s−BPDAと略記することもある)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある)が好ましいが、2,3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、あるいは2,3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の塩またはそれらのエステル化誘導体であってもよい。ビフェニルテトラカルボン酸成分は、上記の各ビフェニルテトラカルボン酸類の混合物であってもよい。
【0022】
また、上記のテトラカルボン酸成分は、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン,ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体などのテトラカルボン酸類であってもよい。またこれら芳香族テトラカルボン酸成分の一部をブタンテトラカルボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体などの脂肪族テトラカルボン酸類で、全テトラカルボン酸成分に対して10モル%以下、特に5モル%以下の割合で置き換えてもよい。
【0023】
前記のポリイミド前駆体は、前記有機溶媒に0.3−60質量%、好ましくは1%−30質量%の割合で溶解してポリイミド前駆体溶液に調製される(有機溶媒を加えてもよくあるいは重合溶液をそのまま用いても良い)。ポリイミド前駆体の割合が0.3質量%より小さいと多孔質フィルムを作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、60重量%より大きいと多孔質フィルムのイオン透過性が低下するため、上記範囲の割合が好適である。また、調製されたポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は10−10000ポイズ、好ましくは40−3000ポイズである。溶液粘度が10ポイズより小さいと多孔質フィルムを作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、10000ポイズより大きいとフィルム状に流延することが困難となるので、上記範囲が好適である。
【0024】
ポリイミド前駆体溶液にはその他、繊維、粉末、織物などの充填材を配合してもよい。たとえば、炭素繊維、ガラス繊維、窒化珪素繊維、金属繊維、黒鉛粉末、窒化珪素、窒化硼素、石英、炭素繊維布などを配合してもよい。これらの添加剤及び補強材は上記ポリイミド前駆体溶液に、本発明の多孔性高耐熱性フィルムの阻害しない範囲で、適宜配合することができる。
【0025】
ポリイミド前駆体溶液は、フィルム状に流延して流延物とした後、少なくとも片面に溶媒置換速度調整材を配した積層フィルムとされる。ポリイミド前駆体溶液の流延積層フィルムを得る方法としては特に制限はないが、該ポリイミド前駆体溶液を基台となるガラス等の板上或いは可動式のベルト上に流延した後、流延物表面を溶媒置換速度調整材で覆う方法、該ポリイミド前駆体溶液をスプレ−法あるいはドクタ−ブレ−ド法を用いて溶媒置換速度調整材上に薄くコ−ティングする方法、該ポリイミド前駆体溶液をTダイから押出して溶媒置換速度調整材間に挟み込み、両面に溶媒置換速度調整材を配した3層積層フィルムを得る方法などの手法を用いることができる。
【0026】
溶媒置換速度調整材としては、前記多層フィルムを凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出させる際に、ポリイミド前駆体の溶媒及び凝固溶媒が適切な速度で透過する事が出来る程度の透過性を有するものが好ましい。特に、透気度が50−1000秒/100cc、特に250−800秒/100ccであるものが好ましい。溶媒置換速度調整材の膜厚は5−500μm、好ましくは10−100μmであり、フィルム断面方向に貫通した0.01−5μm、好ましくは0.03−1μmの孔が十分な密度で分散しているものが好適である。溶媒置換速度調整材の膜厚が上記範囲より小さいと溶媒置換速度が速すぎる為に析出したポリイミド前駆体表面に緻密層が形成されるだけでなく凝固溶媒と接触させる際にシワが発生する場合があるので適当でなく、上記範囲より大きいと溶媒置換速度が遅くなる為にポリイミド前駆体内部に形成される孔構造が不均一となる。
【0027】
溶媒置換速度調整材としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、セルロース、テフロンなどを材料とした不織布或いは多孔膜などが用いられ、特にポリオレフィン製の微多孔質膜を用いた際に、製造されたポリイミド多孔質フィルム表面の平滑性に優れるので好適である。
【0028】
複層化されたポリイミド前駆体流延物は、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させることでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行う。ポリイミド前駆体の凝固溶媒としては、エタノ−ル、メタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、水等のポリイミド前駆体の非溶媒またはこれら非溶媒99.9−50質量%と前記ポリイミド前駆体の溶媒0.1−50質量%とのの混合溶媒を用いることができる。非溶媒及び溶媒の組合わせには特に制限はないが、凝固溶媒に非溶媒と溶媒からなる混合溶媒を用いた場合に析出したポリイミド前駆体の多孔質構造が均一となるので好適である。特に、凝固溶媒として、ポリイミド前駆体の溶媒0.1−60質量%と非溶媒99.9−40質量%とからなる混合溶媒を用いることが好ましい。
【0029】
多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムは、ついで熱イミド化処理或いは化学イミド化処理が施される。ポリイミド前駆体フィルムの熱イミド化は、溶媒置換速度調整材を取除いたポリイミド前駆体多孔質フィルムをピン、チャック或いはピンチロ−ル等を用いて熱収縮が生じないように固定し、大気中にて280−500℃で5−60分間行われる。
【0030】
ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イミド化処理は、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物を脱水剤として用い、トリエチルアミン等の第三級アミンを触媒として行われる。また、特開平4−339835のように、イミダ−ル、ベンズイミダゾ−ル、もしくはそれらの置換誘導体を用いても良い。
【0031】
ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イミド化処理は、ポリイミド多孔質フィルムを複層構成で製造する場合に好適に用いられる。複層ポリイミド多孔質フィルムは、例えば溶媒置換速度調整材として用いるポリオレフィン微多孔膜表面をポリイミド多孔質層との界面接着性を改良するためにプラズマ、電子線或いは化学処理した後、ポリイミド前駆体溶液流延物と複層化し、凝固溶媒との接触によってポリイミド前駆体溶液流延物を析出、多孔質化し、得られた前駆体多孔質フィルムを複層化する。最後に化学イミド化処理を行うことで複層ポリイミド多孔質フィルムを製造することができる。複層ポリイミド多孔質フィルムの化学イミド化処理は、積層する溶媒置換速度調整材の融点或いは耐熱温度以下の温度範囲で行われることが好ましい。
【0032】
このようにして製造される多孔質ポリイミドフィルムは、前記製造条件の選択によっても多少異なるが、空孔率が15−85%、好適には30−85%、特に40−70%、さらに平均孔径が0.01−5μm、好適には0.05−5μm、特に0.1−1μmで最大孔径10μm以下である。
【0033】
また、該多孔質ポリイミドフィルムは単層あるいは複層いずれの構成であってもよくフィルム全体の膜厚が5−100μm、好適には透気度30秒/100cc−2000秒/100ccに調製され、ポリイミド多孔質層の耐熱温度が200℃以上、105℃で8時間熱処理した際の熱収縮率は±1%以下であるものが好ましい。
【0034】
ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学処理は、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物を脱水剤として用い、トリエチルアミン等の第三級アミンを触媒として行われる。また、特開平4−339835のように、イミダール、ベンズイミダゾール、もしくはそれらの置換誘導体を用いても良い。
【0035】
熱処理或は化学処理したポリイミド多孔質フィルムのイミド化率は、80%以上、好ましくは95%以上である。イミド化率が80%より小さいと、フィルタ−を高温で使用する際に、イミド化による脱水が起こる、またはフィルタ−が変形してしまうので不都合である。
【0036】
このようにして製造されるポリイミド多孔質フィルムは、前記製造条件の選択によっても多少異なるが、空孔率15−85%、好ましくは30−85%、平均孔径0.01−5μm、好ましくは0.05−5μm、特に0.1−1μmで最大孔径10μm以下である。空孔率が30%より低いと、フィルタ−として、透過係数が低く、空孔率が85%を越えると、微粒子の捕集効率が低くなりがちである。膜の機械的強度も低くなるので不適当である。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。参考例、実施例、比較例における試験・評価方法または判定基準は次に示すとおりである。
【0038】
(ポリイミド多孔質フィルムの評価)
ポリイミド多孔質フィルムの膜厚、空孔率、平均孔径の測定は以下に従って行った。
1)空孔率
所定の大きさに切取った多孔質フィルムの膜厚及び重量を測定し、目付重量から空孔率を次の式(1)によって求めた。式(1)のSは多孔質フィルムの面積、dは膜厚、wは測定した重量、Dはポリイミドの密度を意味し、ポリイミドの密度は1.34g/cm 3 とした。
空孔率=S×d×D/w×100 (1)
【0039】
2)平均孔径
多孔質フィルム表面の走査型電子顕微鏡写真より、50点以上の開孔部について孔面積を測定し、該孔面積の平均値から式(2)に従って孔形状が真円であるとした際の平均直径を計算より求めた。式(2)のSaは孔面積の平均値を意味する。
平均孔径=2×(Sa/Π)1/2 (2)
【0040】
(フィルタ−としての評価)
フィルタ−の評価は、下記の方法でおこなった。
3)圧力損失(ΔP)
自製のステンレス製の円筒枠に張り付け、有効面積100cm 2 のフィルタ−に、面風速5.3cm/秒で空気を通過させ、その時の差圧(mmH 2 O)を微差圧計で測定した。
【0041】
4)DOP捕集効率(Z)
ラスキンノズルで発生させた多分散DOP粒子を含む空気を、有効面積100cm 2 のフィルタ−に、面風速5.3cm/秒で空気を通過させた時のDOP捕集効率をリオン株式会社製レ−ザ−パ−ティクルカウンタ−で測定した。対象粒径は0.3−0.4μmで測定した。捕集効率は捕捉した割合(%)で示した。高温(200℃、160℃)での測定に際しては、その温度で1時間保持し、その後室温まで冷却して測定した。
【0042】
5)PF値
フィルタ−の濾過性能の指標となるPF値は、圧力損失とDOP捕集効率から次式により求めた。
【0043】
(実施例1)
(ポリイミド多孔質フィルムの作製)
テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン成分としてDADEを用い、s−BPDAに対するDADEのモル比が0.994で且つ該モノマー成分の合計重量が15重量%になるようにNMPに溶解し、温度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は450ポイズであった。
【0044】
得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス板上に厚みが約150μmになるように流延し、溶媒置換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリオレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製ユ−ポアUP2015)でシワの生じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。
【0045】
析出したポリイミド前駆体多孔質フィルムを水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて300℃、10分間熱処理を行った。ポリイミド多孔質フィルムのイミド化率は80%であり、走査電子顕微鏡観察の結果ではフィルム断面方向に微細な屈曲した連続孔を有していた。得られた多孔質フィルムの膜厚、空孔率、平均孔径の測定結果を次に示す。またDSCによって測定したTgは285℃であり、105℃で8時間加熱した際の熱収縮率は±1%以下であった。
膜厚(μm):44。
空孔率(%):59.3。
平均孔径(μm):0.60。
【0046】
(実施例2)
流延するポリイミド前駆体溶液の濃度を10重量%とした以外は参考例1と同様にしてポリイミド多孔質フィルムを得た。得られた多孔質フィルムの膜厚、空孔率、平均孔径の測定結果を次に示す。他の物性は参考例1で得られたものと同等であった。
膜厚(μm):40。
空孔率(%):59.0。
平均孔径(μm):0.20。
【0047】
(実施例3)
実施例1で作製したポリイミド多孔フィルムを1枚の単層にしてフィルタ−を得た。このフィルタ−の性能を評価した。結果を次に示す。
フィルタ−の構成 ポリイミド多孔質フィルム1層
圧損失ΔP(mmH 2 O):274。
捕集率Z(%):99.9963。
PF値:1.62。
【0048】
(実施例4)
実施例2で作製したポリイミド多孔フィルムを1枚の単層にしてフィルタ−を得た。このフィルタ−の性能を評価した。結果を次に示す。
フィルタ−の構成 ポリイミド多孔質フィルム1層
圧損失ΔP(mmH 2 O):241。
捕集率Z(%):99.9902。
PF値:1.66。
【0049】
(実施例5)
実施例1で作製したポリイミド多孔質フィルムを2層積層してフィルタ−を得た。このフィルタ−の性能を評価した。結果を次に示す。
フィルタ−の構成 ポリイミド多孔質フィルム2層
圧損失ΔP(mmH 2 O):525。
捕集率Z(%):99.9983。
PF値:0.091。
【0050】
(実施例6)
実施例1で作製したポリイミド多孔質フィルムとガラス繊維布(繊維径13μm、目開き100μm)を補強のために組み合わせて、複層にしてフィルタ−を作製した。フィルタ−としての性能を測定した。結果を次に示す。
フィルタ−の構成:ポリイミド多孔質フィルム2層とガラス繊維布2枚/200℃
圧損失ΔP(mmH 2 O):473。
捕集率Z(%):99.9854。
PF値:0.81。
【0051】
(実施例7)
実施例1のポリイミド多孔質フィルムを2枚と、その間に炭素繊維で構成された公称目開き30μmからなるフィルタ−エレメントとしたバグフィルタ−を作製した。DOP粒子を含んだ空気を面圧5.3mで通過させ、フィルタ−性能を測定した。結果を次に示す。
フィルタ−の構成:ポリイミド多孔質フィルム2層と炭素繊維2枚/200℃
圧損失ΔP(mmH2O):310。
捕集率Z(%):99.9860。
PF値:1.24。
【0052】
(比較例1)
ポリオレフィン多孔フィルム(宇部興産製、ユ−ポアUP2015)を2枚重ねて、フィルタ−を作製した。温度160℃で保持後、DOP粒子を含んだ空気を通過させた。圧力損失が大きくなり、測定が不可能になった。
【0053】
【発明の効果】
本発明のフィルタ−用多孔質フィルム、フィルタ−およびバグフィルタ−は、微細な連続孔を有する高耐熱性樹脂からなる多孔質フィルムから作製されているので、集塵、精密濾過、バグフィルタ−、電子機器、半導体産業、特に耐熱用途に、圧力損失が少なく、微粒子の捕集効率が高い。
Claims (16)
- 空孔率15−85%、平均孔径0.01−5μm、最大孔径が10μm以下、膜厚5−100μmであるポリイミド多孔質フィルムの製造方法であり、
ビフェニルテトラカルボン酸類、ピロメリット酸、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体溶液(但し、ポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものである。)を流延して得られる流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを作成し、さらにポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化することを特徴とするポリイミド多孔質フィルムの製造方法。 - ポリイミド前駆体溶液を流延して得られる流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを作成する方法が、
ポリイミド前駆体溶液を基台となる板上或いは可動式のベルト上に流延した後、流延物表面を溶媒置換速度調整材で覆い、流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを作成する方法、
或いはポリイミド前駆体溶液をTダイから押出して溶媒置換速度調整材間に挟み込み、両面に溶媒置換速度調整材を配した3層積層フィルムを得、流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを作成する方法であることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。 - ポリイミド多孔質フィルムは、圧力損失が241mmH 2 Oから〜274mmH 2 Oで、耐熱温度が200℃以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。
・圧力損失(ΔP)
自製のステンレス製の円筒枠に張り付け、有効面積100cm 2 のフィルタ−に、面風速5.3cm/秒で空気を通過させ、その時の差圧(mmH 2 O)を微差圧計で測定した値。 - ポリイミド前駆体溶液は、ポリイミド前駆体0.3〜60質量%と有機溶媒とからなる40〜10000ポイズの溶液であり、
凝固溶媒は、アルコ−ル類、アセトン及び水から選ばれるポリイミド前駆体の非溶媒またはこれら非溶媒99.9−50質量%とポリイミド前駆体の溶媒0.1−50質量%とのの混合溶媒であり、
ポリイミド前駆体フィルムの熱イミド化は、溶媒置換速度調整材を取除いたポリイミド前駆体多孔質フィルムをピン、チャック或いはピンチロ−ルを用いて熱収縮が生じないように固定し、大気中にて280−500℃で5−60分間行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。 - 芳香族ジアミン成分は、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル又はパラフェニレンジアミンとを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。
- テトラカルボン酸成分は、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸あるいはピロメリット酸の酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。
- テトラカルボン酸成分は、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分を含み、
芳香族ジアミン成分は、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル又はパラフェニレンジアミンとを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載のポリイミド多孔質フィルムの製造方法より製造されるポリイミド多孔質フィルム。
- ビフェニルテトラカルボン酸類、ピロメリット酸、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体溶液(但し、ポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものである。)の流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出させて得られる多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化して得られるフィルター用ポリイミド多孔質フィルムであって、
空孔率15−85%、平均孔径0.01−5μm、最大孔径が10μm以下、膜厚5−100μm、耐熱温度200℃以上であるフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。 - ポリイミド前駆体溶液の流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出させて得られる多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化して得られるフィルター用ポリイミド多孔質フィルムが、
ポリイミド前駆体溶液を基台となる板上或いは可動式のベルト上に流延した後、流延物表面を溶媒置換速度調整材で覆い、流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて得られる多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化して得られるフィルター用ポリイミド多孔質フィルム、
或いはポリイミド前駆体溶液をTダイから押出して溶媒置換速度調整材間に挟み込み、両面に溶媒置換速度調整材を配した3層積層フィルムを得、流延物を溶媒置換速度調節材を介して凝固溶媒に接触させてポリイミド前駆体を析出させて得られる多孔質化したポリイミド前駆体フィルムを熱イミド化あるいは化学イミド化して得られるフィルター用ポリイミド多孔質フィルム、
であることを特徴とする請求項9に記載のフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。 - フィルター用ポリイミド多孔質フィルムは、圧力損失が241mmH 2 Oから〜274mmH 2 Oであることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。
・圧力損失(ΔP)
自製のステンレス製の円筒枠に張り付け、有効面積100cm 2 のフィルタ−に、面風速5.3cm/秒で空気を通過させ、その時の差圧(mmH 2 O)を微差圧計で測定した値。 - 芳香族ジアミン成分は、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル又はパラフェニレンジアミンとを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。
- テトラカルボン酸成分は、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載のフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。
- テトラカルボン酸成分は、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の酸無水物、塩またはエステル化誘導体から選ばれるテトラカルボン酸成分を含み、
芳香族ジアミン成分は、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル又はパラフェニレンジアミンとを含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のフィルター用ポリイミド多孔質フィルム。 - 請求項9〜14のいずれかに記載のフィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムを1層もしくは2層以上積層したあるいは、該フィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムと不織布あるいは他の多孔膜とを積層した単層または複層構造のフィルタ−。
- 請求項9〜14のいずれかに記載のフィルタ−用ポリイミド多孔質フィルムを有するフィルタ−からなるバグフィルタ−。
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