JP6330261B2 - ポリマー多孔質膜の製造方法及びポリマー多孔質膜 - Google Patents

ポリマー多孔質膜の製造方法及びポリマー多孔質膜 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマー多孔質膜の製造方法及びポリマー多孔質膜に関するものである。
ポリマー多孔質膜は、電池用セパレータや電解コンデンサ用隔膜用、集塵、精密濾過、分離などに用いられており、種々の方法での製造が検討されている。ポリマー多孔質膜の製造方法の一つとして、高分子溶液の相変化を利用する相分離法があり、さらに非対称なポリマー多孔質膜の製造方法として、ポリマー溶液を積層流延する工程を含む製造方法が提案されている。
特許文献1には、a)複数のラッカーを調製するステップ、b)前記ラッカーを共注型して多層液体シートを作成するステップ及びc)共注型した多層液体シートを液体浴/凝固浴に浸漬して連続層順序で相分離するステップを含む多層微孔質構造物の製造方法が開示されている。特許文献2には、少なくとも2種の非対称膜の材料樹脂をそれぞれ有機溶媒に溶解して製膜溶液とし、前記製膜溶液を少なくとも2層に積層形成し、次いで非対称膜材料樹脂を溶解しないが、上記有機溶媒と相溶性を有する溶剤(B)中に浸漬することを特徴とする積層非対称膜の製造方法が開示されている。特許文献3には、緻密層形成用ポリイミドのドープ(a)と、多孔質支持層形成用重合体のドープ(b)とを、多重円環ノズルを用いて、同時に多層構造の中空糸状に共押し出しを行い、次いで凝固液と接触させて凝固させた後、乾燥することを特徴とするポリイミド中空糸複合膜の製造方法が開示されている。
特表2003−534408 特開平9−225273 特開平9−70523
非対称のポリマー多孔質膜において、積層流延される界面の密着性は非常に重要であり、製造条件によっては製造工程の途中でそれら界面が剥離するという問題があった。しかしながら、前述した先行文献に開示されたポリマー多孔質膜は、特許文献1には得られたポリマー多孔質膜が一体化していることを示しており、特許文献2には剥離性についてはほとんど触れておらず、特許文献3には組成により層間の剥離性が議論されているように、限られた製造条件の範囲内でのみ剥離性が議論されており、実用的な製造条件の検討としては、それら検討は必ずしも十分ではなかった。
我々は、実用的にさまざまな製造条件下で非対称のポリマー多孔質膜の剥離性について鋭意研究を重ねた結果、ポリマー溶液の粘度の組合せと凝固浴への浸漬時間の関係に剥離の有無を分ける境界条件がある事を発見し、本発明に至った。
即ち本発明は、2つのポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)を、フィルム状に積層流延し、流延後に凝固液へ浸漬する工程を含むポリマー多孔質膜の製造方法において、ポリマー溶液を(B)、(A)の順に積層流延することと、(A)又は(B)の少なくとも1つがポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液であることを特徴とするポリマー多孔質膜の製造方法であり、ポリマー溶液(A)が積層流延されてから凝固液へ浸漬されるまでの放置時間S分が、2つのポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μA)poise及び(μB)poiseから(式1)で算出される(t)分以上20分以内に、凝固液へ浸漬することを特徴とするポリマー多孔質膜の製造方法に関する。
t=0.9×(μA/μB)(−1) ・・(式1)
本発明によって、さまざまな状況を想定した製造条件において、製造工程の途中でそれらフィルム状に積層流延されたポリマー溶液(A)とポリマー溶液(B)の界面が剥離することが無く、非対称なポリマー多孔質膜が得られた。非対称膜の製造において、製造条件の組合せは多種多様であり、本発明によりえられた製造方法とポリマー多孔質膜は、種々の用途において極めて有用である。
本発明の境界線である(式1)を表す図である。
本発明は、2つのポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)を、フィルム状に積層流延し、流延後に凝固液へ浸漬する工程を含むポリマー多孔質膜の製造方法にあって、ポリマー溶液を(B)、(A)の順に積層流延することと、(A)又は(B)の少なくとも1つがポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液であることを特徴とするポリマー多孔質膜の製造方法であり、ポリマー溶液(A)が積層流延されてから凝固液へ浸漬されるまでの放置時間S分が、2つのポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μA)poise及び(μB)poiseから下記の式で算出される(t)分よりも大きいことを特徴とするポリマー多孔質膜の製造方法を提供する。
t=0.9×(μA/μB)(−1)・・(式1)
ポリマー溶液(B)を、フィルム状に流延する方法は、特に制限はないが、該ポリマー溶液を基材となるガラス板、金属板、高分子フィルム、回転ドラム、可動式エンドレスベルトなどの基板上に、スプレ−法あるいはドクタ−ブレ−ド法により流延する方法、該ポリマー溶液をT型ダイスから押し出す方法などの手法を用いることができる。あるいは塗布、スピンキャスト法でもよい。
基材は表面が平滑であり且つ析出した多孔質膜を容易に剥がすことができる剥離性を有するものが好ましい。また、有機溶剤と接触しても耐久性が優れたものである必要があるので、金属製の場合は特にステンレス製であることが好ましい。また、高分子フィルムや回転ドラム、エンドレスベルトなどの搬送や回転が可能な基材は、速度を変えることが出来るものであって、且つ、駆動中は変動が少なく定速度になるものが好適である。
ポリマー溶液(A)をフィルム状に流延する方法は、特に制限はないが、該ポリマー溶液を、予めフィルム状に流延されたポリマー溶液(B)上に、スプレ−法あるいはドクタ−ブレ−ド法により流延する方法、該ポリマー溶液をT型ダイスから押し出す方法などの手法を用いることができる。あるいは塗布、スピンキャスト法でもよい。
ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)を、(B)、(A)の順に積層流延する方法は、上述した流延方法のうち同じ流延方法を用いて逐次積層流延しても良いし、異なる流延方法を組み合わせて逐次積層流延してもよい。T型ダイスから押し出す方法において、T型ダイスの構造が2層押し出し構造である場合は、同時積層流延してもよい。
ポリマー溶液(B)が流延されてから、ポリマー溶液(A)が流延されるまでの放置時間Fは、本発明の課題である剥離性に特段影響は無く、実用的に工業的な視点から10分以内、好ましくは5分以内、特に好ましくは2分以内である。
均一な膜厚を得るためには前記ポリマー溶液は一定流量で基材上に供給されることが好適である。ポリマー溶液の流延装置への供給方法としては供給装置内に貯えられたポリマー溶液を気体特に乾燥空気あるいは不活性ガスなどを用いて加圧によって押し出す方法で定量的に、気泡などの混入を防げるので好ましい。またはギア−ポンプにより供給するも好ましい。ポリマー溶液は例えばT型ダイスによって基材の幅方向に一定の幅を持って一定流量で供給されることが好ましい。
ポリマー積層流延膜厚は1〜3000μm、特に好ましくは10〜1000μmに調整される。流延膜厚が1μmより小さいと得られる多孔質膜の強度が十分でなくなり好ましくない。また、膜厚が3000μmを越えると得られる多孔質膜の膜厚方向の孔構造の均一性が悪くなって孔径、空孔率、孔形状などの多孔質特性を均質に制御することが難しくなるので好ましくない。
ポリマー積層流延膜に対するポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の各流延膜厚の厚み構成は、非対称膜を製造する目的により適宜選択すれば良く、ポリマー溶液(A)の構成に対して、ポリマー溶液(B)が厚くても良く、ポリマー溶液(B)の構成に対して、ポリマー溶液(A)が厚くても良く、ポリマー溶液(A)、ポリマー溶液(B)の構成が同じ厚みでも良い。
ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の少なくとも1つは、ポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液である。ポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液を用いてポリマー多孔質膜を製造する場合、ポリアミック酸の多孔質膜を熱処理してイミド化することができる。イミド化されたポリマー多孔質膜は耐溶剤性、寸法安定性、耐熱性に優れる。
ポリマー溶液(A)又はポリマー溶液(B)のどちらを、ポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液とするかは、非対称膜を製造する目的により適宜選択すれば良く、ポリマー溶液(A)がポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液でも良く、ポリマー溶液(B)がポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液でも良く、ポリマー溶液(A)、ポリマー溶液(B)がどちらもがポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液であっても良い。ポリマー多孔質膜の厚み構成及び、ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)のポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液であるかどうかは、使用される非対称膜の耐溶剤性、寸法安定性、耐溶剤性に応じて適宜選択して使用できる。
ポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分、好ましくは芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものであり、熱イミド化あるいは化学イミド化することで閉環してポリイミド樹脂とすることができるものである。ポリイミド樹脂とは、イミド化率が約80%以上、好適には約95%以上の耐熱性ポリマーである。
イミド化は、化学イミド化でも熱イミド化でもできる。組み合わせるポリマーの種類によって、イミド化の方法は適宜選択することが好ましい。熱をかけることが困難なポリマーの場合は、化学イミド化を選択することが好ましく、熱をかけることが可能なポリマーの場合は、熱イミド化を選択することが好ましい。熱イミドのほうが、工程が複雑にならないのに加え、得られる膜の強度が大きくなる傾向があるので好適である。熱イミド化は、大気中にて250〜500℃で5〜60分間熱処理することによって好適におこなうことができる。
ポリアミック酸を溶解する事ができる良溶媒は任意の有機極性溶媒を用いることができる。特にポリアミック酸、ポリイミドを溶解する有機極性溶剤としてp−クロロフェノール、o−クロルフェノール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノール、クレゾールなどの有機極性溶媒などを用いることができる。
前記のテトラカルボン酸成分とジアミン成分は、上記の有機溶媒中に大略等モル溶解し重合して、対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100mL NMP)が0.3以上、特に0.5〜7であるポリアミック酸が製造される。また、重合を約80℃以上の温度でおこなった場合は、部分的に閉環してイミド化したポリアミック酸が製造される。
前記テトラカルボン酸成分のモノマーであるテトラカルボン酸二無水物は、任意のテトラカルボン酸二無水物を用いることができ、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。テトラカルボン酸二無水物の具体例として、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)などのビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、p−ビフェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、m−ターフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2−ビス〔(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ジアミンは、任意のジアミンを用いることができる。ジアミンの具体例として、以下のものを挙げることができる。 1)1,4−ジアミノベンゼン(パラフェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエンなどのベンゼン核1つのべンゼンジアミン、2)4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシドなどのベンゼン核2つのジアミン、3)1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(3−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン、4)3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミン。これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。用いるジアミンは、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。
これらの中でも、芳香族ジアミン化合物が好ましく、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジアミン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを好適に用いることができる。特に、ベンゼンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル及びビス(アミノフェノキシ)フェニルからなる群から選ばれる少なくとも一種のジアミンが好ましい。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンの組み合わせとしては、前記に記載された各々の組み合わせが多数考えられ、好ましくは、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの組合せであり、特にこの好ましくはビフェニルテトラカルボン酸二無水物又はオキシジフタル酸二無水物と芳香族ジアミンの組合せである。
前記のポリアミック酸は、前記有機溶媒に0.3〜60重量%、好ましくは1〜30重量%の割合で溶解してポリアミック酸溶液に調製される(有機溶媒を加えてもよくあるいは重合溶液をそのまま用いてもよい)。ポリアミック酸の割合が0.3重量%より小さいと、製造した多孔質膜のフィルム強度が低下するので適当でなく、60重量%より大きいと溶液粘度調整が難しく溶液粘度が高くなって流延が難しくなるし、多孔質膜析出の制御が難しくなるので好ましくないため上記の範囲が好適である。
また、前記のポリアミック酸溶液には、界面活性剤、離型剤、接着剤、カップリング剤、難燃剤、着色剤などの添加剤、あるいはガラス繊維、炭素繊維、ケイ素繊維などの補強材が含まれてもよい。これらの添加剤および補強材は上記ポリアミック酸に添加してもよく、あるいは、流延後の流延膜に添加してもよい。
ポリアミック酸ではないポリマー溶液は、ポリマーと該ポリマーを溶解する事ができる良溶媒からなる。
ポリマーを溶解する事ができる良溶媒は任意の有機極性溶媒を用いることができる。例としてp−クロロフェノール、o−クロルフェノール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノール、クレゾールなどの有機極性溶媒などを用いることができる。ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の良溶媒は、積層流延される際の界面の馴染み易さから同じ溶媒であることが好ましい。
ポリマーは、任意のポリマーを用いることができ、有機溶剤に溶解でき、水に不溶であればよく適宜選択することができる。ポリマーの具体例として、可溶性ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン系共重合体、トリフルオロエチレン等のフッ素系重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、硝酸セルロース等のセルロースエステル類、ポリエチレン、ポリ−4−メチル−1−ぺ/テン、ポリブタジェン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ−4−ビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコン系ポリマー ポリフェニレンオキサイド等を挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μA)及び(μB)poiseは、各々10〜30000ポイズ、好ましくは10〜10000ポイズ、特に好ましくは10〜5000ポイズである。溶液粘度が30000ポイズを越えると基板上に流延させることや膜厚を均一に調整することが困難になる。また凝固液へ浸漬による溶媒置換速度の制御が難しくなって孔径、空孔率、孔形状などの多孔質特性を均質に制御することが困難になるので適当ではない。溶液粘度が10ポイズ未満では流延膜としての形状を保持できなくなり厚みムラが生じ易くなるのでるので適当ではない。
フィルム状に流延されたポリマー溶液(B)上に、ポリマー溶液(A)が積層流延されてから、凝固液へ浸漬されるまでの放置時間(S)分は、2つのポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μA)poise及び(μB)poiseから、(式1)で算出される時間(t)分経過の後、凝固液へ浸漬することができる。凝固液へ浸漬されるまでの放置時間(S)分は、時間(t)分経過以上20分以内、好ましくは時間(t)分経過以上15分以内、より好ましくは時間(t)分経過以上10分以内である。凝固液へ浸漬されるまでの時間(S)分が、時間(t)分未満の場合、フィルム状に積層流延されたポリマー溶液(A)とポリマー溶液(B)の界面で剥離する恐れがあるため適切ではない。凝固液へ浸漬されるまでの時間が20分より長いことは、実用的に工業的な視点から製造ラインが長くなることから適切ではない。
本発明の境界線である(式1)には、物理的な意味は無く、鋭意検討を積み重ねた結果得られた経験的なものであるが、(式1)は(図1)に示すとおり、ポリマー溶液(B)に対してポリマー溶液(A)の粘度が低い場合は、凝固液へ浸漬されるまでの放置時間を長く設けること意味している。反対に、ポリマー溶液(B)に対してポリマー溶液(A)の粘度が高い場合は、凝固液へ浸漬されるまでの放置時間を短く設けること意味している。
t=0.9×(μA/μB)(−1) ・・(式1)
積層流延されたポリマー溶液を浸漬する凝固液は、水を必須成分とする。凝固液は、水または水とポリアミック酸の良溶媒からなる。良溶媒は、ポリアミック酸に用いられている良溶媒を用いる事が好ましい。凝固浴の水濃度は40%以上、好ましくは50%、より好ましくは60%以上である。相分離は、温度や溶媒の組成によって影響を受けるので凝固液槽は温度や溶媒組成などの管理が十分おこなわれるようになっていることが好ましい。
本発明によって得られるポリマー多孔質膜の少なくとも片面の開口率は、10〜80%、好ましくは30〜80%、特に好ましくは30〜70%である。ここで、開口率とはポリマー多孔質膜の表面から観察できる単位面積あたりの開口の割合を示す。開口率が10〜80%であると、各種電池用セパレータ、液体・気体フィルター、印刷基板などとして適当である。また片面の開口率が適切な範囲にあるだけでも良く、両面の開口率が適切な範囲に入っていても良い。
本発明によって得られるポリマー多孔質膜の空孔率は、20〜80%、好ましくは30〜80%、特に好ましくは35〜80%である。ここで、空孔率とは、ポリマー多孔質膜の単位体積あたりの空間の占める割合を示す。空孔率が20〜80%であると、低誘電率基板、振動吸収フィルム、断熱シート、電池用セパレータ、フィリング基材などとして適当である。
本発明によって得られるポリマー多孔質膜のガーレー値は、0〜2000秒/100ccであることが好ましい。ガーレー値が0〜2000秒/100ccであると、電池用セパレータ、液体・気体フィルター、エアベントなどとして適当である。
本発明によって得られるポリマー多孔質膜の平均孔径は、0.01〜10μmが好ましい。平均孔径が0.01〜10μmであると、エアベント、防塵膜、各種電池用セパレータ印刷基板などとして適当である。
本発明によって得られるポリマー多孔質膜の開口率及び空孔率が適切な範囲に入っていると、機能材料をフィリングする基材の観点でよく、開口率・空孔率・ガーレー値・平均孔径がすべて適切な範囲に入っていると、さらに電池用セパレータ、エアベント、防水・防塵膜などに利用する観点で良い。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ポリマー溶液の粘度)
溶液粘度の測定は、E型回転粘度計で行った。以下に測定手順を示す。
(i)製造例で調製したポリアミック酸溶液を密閉容器に入れ、25℃の恒温槽に10時間保持した。
(ii)E型粘度計(東京計器製、高粘度用(EHD型)円錐平板型回転式、コーンローター:1°34’)を用い、(i)で準備したポリアミック酸溶液を測定溶液として、温度25±0.1℃、回転数1rpmの条件で測定した。
(ポリマー多孔質膜の評価)
1)膜厚
膜厚みの測定は、接触式の厚み計で行った。
2)空孔率
所定の大きさに切り取った多孔質フィルムの膜厚及び質量を測定し、目付質量から空孔率を下式(2)によって求めた。
空孔率=S×d×D/w×100 ・・(式2)
(式中、Sは多孔質フィルムの面積、dは膜厚、wは測定した質量、Dはポリイミドの密度をそれぞれ意味する。ポリイミドの密度は1.34g/cm3とする。)
3)通気抵抗
ガーレー値(0.879g/m2の圧力下で100ccの空気が膜を透過するのに要する秒数)の測定は、JIS P8117に準拠して行った。
製造例1
(ポリマー溶液(A)1、2、3の調製)
500mlのセパラブルフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒として用いて、酸無水物とジアミンのモル比が1:1で、ポリマー濃度が8質量%になるように、ジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)を測り取って投入した。次に、ジアミンに対する酸無水物のモル比が約1となるように、酸無水物として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)を測り取って投入した。その後、撹拌羽、窒素導入管、排気管を取り付けたセパラブルカバーで蓋をし、撹拌を開始した。溶液粘度が任意の粘度となるまで、適宜s−BPDAを測りとって投入した。任意の粘度に到達して、粘度が安定したところで安息香酸をポリアミック酸100質量部に対して30質量部の量を計り取って投入して撹拌操作を継続した。30時間後に撹拌を終了し、フラスコ内のドープを加圧ろ過器(濾紙:アドバンテック東洋(株)製:粘稠液用濾紙No.60)でろ過して、ポリアミック酸溶液組成物1、2、3を得た。それぞれの粘度は230、630、880poise(25℃)であった。
製造例2
(ポリマー溶液(B)1、2、3の調製)
500mlのセパラブルフラスコに、NMPを溶媒として用いて、酸無水物をジアミンのモル比が1:1で、ポリマー濃度が8質量%になり、ジアミンとしてモル比が1:1となるようにODAと1、3ビス(−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)を測り取って投入した。次に、ジアミンに対する酸無水物のモル比が約1となるように、酸無水物としてs−BPDAを測り取って投入した。その後、撹拌羽、窒素導入管、排気管を取り付けたセパラブルカバーで蓋をし、撹拌を開始した。溶液粘度が任意の粘度となるまで、適宜s−BPDAを測りとって投入した。任意の粘度に到達して、粘度が安定したところで安息香酸をポリアミック酸100質量部に対して30質量部の量を計り取って投入して撹拌操作を継続した。30時間後に撹拌を終了し、フラスコ内のドープを加圧ろ過器(濾紙:アドバンテック東洋(株)製:粘稠液用濾紙No.60)でろ過して、ポリアミック酸溶液組成物4、5、6を得た。それぞれの粘度は240、550、820poise(25℃)であった。
実施例1
表面に鏡面研磨を施したステンレス製の20cm角の基板上に、製造例2で調製したポリマー溶液(B)1を厚さ約100μmで、均一に流延塗布した。次に、1分間、温度23℃、湿度40%の大気中に放置した後、流延塗布されたポリマー溶液(B)1上に、製造例1で調製したポリマー溶液(A)1を厚さ約50μmで均一に流延塗布した。次に1分間、温度23℃、湿度40%の大気中に放置した後、凝固浴(水87質量部/NMP13質量部、室温)中に基板全体を投入した。投入後、8分間静置し、基板上にポリアミック酸膜を析出させた。その後、基板を浴中から取りだし、基板上に析出したポリアミック酸膜を剥離した後に、純水中に3分間浸漬し、ポリアミック酸膜を得た。このポリアミック酸膜を温度23℃、湿度40%の大気中で乾燥させた後、10cm角のピンテンターに張りつけて電気炉内にセットした。約10℃/分の昇温速度で150℃まで加熱し、その後20℃/分の昇温速度で380℃まで加熱し、そのまま3分間保持する温度プロファイルで熱処理を行い、多孔質ポリイミド膜を得た。
実施例2〜13
ポリマー溶液の種類、ポリマー溶液(B)を流延塗布してからポリマー溶液(A)を流延塗布するまで放置時間F及びポリマー溶液(A)を流延塗布してから凝固浴へ浸漬するまでの放置時間Sを表1に示したように変更したこと以外は実施例1と同様にして、多孔質ポリイミド膜を得た。
得られた多孔質ポリイミド膜の剥離の有無、膜厚み、通気抵抗を表2に示す。表1、表2において、(t)分は式1より算出した値である。
実施例1〜13においてポリマー溶液(A)とポリマー溶液(B)の界面における剥離は観察されなかった。
実施例1で得られた多孔質ポリイミド膜の空孔率を測定したところ78%であることを確認した。実施例5で得られた多孔質ポリイミド膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、ポリマー溶液(A)側の表面には連通する孔を多数有する多孔質構造であり、平均孔径が10μmであり、表面開口率は40%であることを確認した。また、実施例10で得られた多孔質ポリイミド膜の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、剥離界面は確認されなかった。断面には膜横方向の長さ10μm以上のマクロボイドが多数確認できた。
比較例1〜5
ポリマー溶液の種類、ポリマー溶液(B)を流延塗布してからポリマー溶液(A)を流延塗布するまで放置時間F及びポリマー溶液(A)を流延塗布してから凝固浴へ浸漬するまでの放置時間Sを表1に示したように変更したこと以外は実施例1と同様にして、多孔質ポリイミド膜を得た。
比較例1〜5において、凝固液に浸漬した際に、ポリマー溶液(A)とポリマー溶液(B)の界面において、水脹れや剥離が発生した。ポリアミック酸膜を乾燥した際、剥離が原因となる皺が多数観察され、剥離のないポリマー多孔質膜は得られなかった。
Figure 0006330261
Figure 0006330261

Claims (4)

  1. 少なくとも一方がポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液である、2つのポリマー溶液(A)及び(B)を、ポリマー溶液(B)、ポリマー溶液(A)の順にフィルム状に積層流延し、流延後に凝固液へ浸漬して多孔質膜を得る工程、及び
    前記多孔質膜を熱処理してイミド化する工程
    を含むポリマー多孔質膜の製造方法あって、
    ポリマー溶液(A)及びポリマー溶液(B)が、それぞれ独立に、p−クロロフェノール、o−クロルフェノール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノール、及びクレゾールからなる群から選択される1種以上の溶媒を含み、
    ポリマー溶液(A)の溶液粘度(μA)及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μB)が、それぞれ、10〜30000poiseであり、
    ポリマー溶液(A)が積層流延されてから凝固液へ浸漬されるまでの放置時間(S)分が、ポリマー溶液(A)の溶液粘度(μA)poise及びポリマー溶液(B)の溶液粘度(μB)poiseから(式1)で算出される時間(t)分以上20分以内であることを特徴とするポリマー多孔質膜の製造方法。
    t=0.9×(μA/μB)(-1)・・(式1)
  2. ポリアミック酸を主成分とするポリマー溶液が、テトラカルボン酸単位及びジアミン単位からなるポリアミック酸0.3〜60質量%と有機極性溶媒40〜99.7質量%とからなることを特徴とする請求項1に記載のポリマー多孔質膜の製造方法。
  3. 凝固液が水を必須成分とすることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリマー多孔質膜の製造方法。
  4. 凝固液の水濃度が40%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリマー多孔質膜の製造方法。
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