JP2000309998A - プレキャストコンクリート型枠及びこれを用いた構造体 - Google Patents

プレキャストコンクリート型枠及びこれを用いた構造体

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JP2000309998A JP11118870A JP11887099A JP2000309998A JP 2000309998 A JP2000309998 A JP 2000309998A JP 11118870 A JP11118870 A JP 11118870A JP 11887099 A JP11887099 A JP 11887099A JP 2000309998 A JP2000309998 A JP 2000309998A
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Ryoji Yamaki
良治 八巻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉・軽量化、更には後打ちコンクリートと
の高い一体性を実現し得るプレキャストコンクリート型
枠を提供する。 【解決手段】 プレキャストコンクリート版11に、波
型凹部の断面形状において、波型凹部の開口幅よりも幅
広の領域を有する波型鋼板12が裏打ちされていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RC構造やSRC
構造における一般在来コンクリート打設工法の捨て型枠
として利用されるプレキャストコンクリート型枠、及び
これを用いて施工される壁,柱,梁等の構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、建築現場においては、型枠工の不
足や熱帯雨林の保全の面等から、合板型枠の代替品とし
て薄肉のプレキャストコンクリートからなる型枠を使用
する試みが盛んに行われている。
【0003】例えば、壁の型枠として用いられるプレキ
ャストコンクリート型枠としては、図11に示すよう
に、プレキャストコンクリート版111の後打ち(現場
打ち)コンクリート側の面にシア筋112を配設したも
のが知られている。かかるプレキャストコンクリート型
枠は、シア筋112によって後打ちコンクリートとの一
体化を図るものである。
【0004】また、柱若しくは梁の型枠として用いられ
るプレキャストコンクリート型枠としては、中空断面若
しくはU字状断面を有する型の内側に凹凸状のシアコッ
ターを形成したものが知られている。かかるプレキャス
トコンクリート型枠は、シアコッターによって後打ちコ
ンクリートとの一体化を図るものである。
【0005】これらのプレキャストコンクリート型枠は
捨て型枠として用いられ、型枠の解体・盛替え作業が不
要になり工期短縮が可能になるメリットがある。
【0006】しかしながら、上述したようなシア筋を打
ち込んだプレキャストコンクリート型枠は、比較的厚く
(80mm程度)、プレキャストコンクリート型枠の一
部の厚さ(通常はプレキャストコンクリートの厚さ−3
0mm)を構造断面として扱えるメリットがあるもの
の、極めて重いため、運搬・据付けが容易ではなく、現
場における施工性に問題があった。
【0007】また、シア筋は複雑に折り曲げ加工した複
数の鉄筋を溶接してトラス状に組み上げて作製するた
め、加工工数が非常に多く、量産化によるコスト面にお
けるメリットには限界があった。
【0008】そこで、本出願人は、図12に示すよう
に、プレキャストコンクリート版121の片面に、波型
状の鋼板122を裏打材としたプレキャストコンクリー
ト型枠120を提案してきた(特開平10−33130
3号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が先に提案し
たプレキャストコンクリート型枠によれば、低コスト化
と共に薄肉・軽量化が図られ、現場施工性が向上すると
共に、鋼板の凹凸形状によって後打ちコンクリートとの
一体性も確保される。
【0010】しかしながら、プレキャストコンクリート
及び後打ちコンクリートと鋼板との一体性を十分に確保
するためには、波型凹部の深さを15mm程度に設計す
る必要があった。このため、型枠として十分な強度を得
るためにプレキャストコンクリート部分の十分な厚みを
確保するには、型枠の厚みは30mm程度必要であり、
場合によってはこれ以上の厚みが要求される。
【0011】本発明は、上記の事情に鑑み、十分な型枠
強度を確保しつつ、更なる薄肉・軽量化を実現し得るプ
レキャストコンクリート型枠を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
成された本発明の構成は以下の通りである。
【0013】すなわち、本発明第1は、平板状のプレキ
ャストコンクリート版の片面に波型状の鋼板が裏打ちさ
れているプレキャストコンクリート型枠であって、前記
波型状の鋼板は、その波型凹部の断面形状において、波
型凹部の開口幅よりも幅広の領域を有するものであるこ
とを特徴とするプレキャストコンクリート型枠に関す
る。
【0014】また、本発明第2は、U字状断面もしくは
中空断面を有するプレキャストコンクリート型の内面に
波型状の鋼板が裏打ちされているプレキャストコンクリ
ート型枠であって、前記波型状の鋼板は、その波型凹部
の断面形状において、波型凹部の開口幅よりも幅広の領
域を有するものであることを特徴とするプレキャストコ
ンクリート型枠に関する。
【0015】さらに、本発明第3は、上記本発明のプレ
キャストコンクリート型枠を捨て型枠として用いて施工
された構造体であって、プレキャストコンクリートと後
打ちコンクリートの間に前記波型状の鋼板がサンドイッ
チされた構造を有することを特徴とする構造体に関す
る。
【0016】本発明のプレキャストコンクリート型枠で
は、波型状の鋼板(以下、「波型鋼板」と称す。)を基
本とする簡易な構成を有する裏打材をプレキャストコン
クリートと一体に成形している。かかる波型鋼板は、そ
の波型凹部の断面形状において、特に波型凹部の開口幅
よりも幅広の領域を有する断面形状のものである。逆に
言えば、波型凸部の断面形状において、ネック部分より
も幅広の領域を有する断面形状の波型鋼板を用いる。具
体的には例えば図2において、波型鋼板12の波型凹部
は、幅W1 が波型凹部の開口幅W0 よりも大きいもので
ある。
【0017】このような断面形状を有する波型鋼板を裏
打材として用いることにより、プレキャストコンクリー
トが波型鋼板の凹部に食い込んだ状態で成形されるた
め、本発明のプレキャストコンクリート型枠は極めて一
体性の高いものとなる。また、かかる波型鋼板の凹凸部
は、後打ちコンクリートに対しては従来のシアコッター
と同様の作用を有し、この場合においても後打ちコンク
リートが波型鋼板の凹部に食い込んだ状態で打ち込まれ
るため、施工される構造体は極めて一体性の高いものと
なる。
【0018】本発明のプレキャストコンクリート型枠
は、さらなる特徴として、「前記波型鋼板のプレキャス
トコンクリート側の面に、金網が溶接されている」こ
と、「前記波型鋼板のプレキャストコンクリート側とは
反対の面に、金網もしくは構造用の鉄筋が溶接されてい
る」こと、「前記波型鋼板は、プレス加工もしくは補強
材によるリブ補強がなされているものである」こと、を
含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面を参照して説明するが、言うまでもなく本発明はこれ
らの形態例に限定されるものではない。
【0020】図1及び図2に、主として壁の捨て型枠と
して用いられる本発明第1の平板状のプレキャストコン
クリート型枠の一例を示した。図1は、プレキャストコ
ンクリート型枠10の裏面図及び断面図であり、図2
は、鋼材のみの斜視図である。
【0021】本型枠10は、表裏面にそれぞれ金網13
a,13bを溶接した波型鋼板12を、プレキャストコ
ンクリート版11の片面に裏打ちしたものであり、かか
る波型鋼板12はプレキャストコンクリート版11に一
体化されている。また、側面部分には、セパレータ取付
用の凹部14が設けられている。
【0022】波型鋼板12は凹部・凸部が交互に連続し
た形状を有するもので、波型凹部の断面形状は、図2に
示すように、波型凹部の最深部の幅W1 が開口幅W0
り大きい台形状となっている。
【0023】本発明における波型鋼板12の波型凹部の
断面形状は、図2に示したような台形状のものに限定さ
れるものではなく、波型凹部の開口幅よりも幅広の領域
を有していれば任意の形状を採用できる。しかしなが
ら、加工性、コンクリートとの一体性を考慮すると、波
型鋼板12の波型凹部の断面形状は本例のような台形状
が特に好ましい。
【0024】上記のような断面形状を有する波型鋼板1
2を裏打材として用いることにより、プレキャストコン
クリートが波型鋼板12の凹部に食い込んだ状態で成形
されるため、図12のように波型凹部の断面形状が方形
のものに比べプレキャストコンクリート版11との一体
性をより高めることができる。
【0025】このため、波型鋼板12の凹部の深さdを
最小限にすることができ、型枠全体の厚みをより薄くす
ることができる。具体的には、波型鋼板12の凹部・凸
部の深さ・高さを5mm乃至10mm程度とすることが
でき、型枠全体の厚みを20mm乃至30mm程度とす
ることができる。なお、波型鋼板12の凹部・凸部のピ
ッチpは100mm乃至250mm程度とすることがで
きる。
【0026】また、波型鋼板12は、型枠10を壁の捨
て型枠として立設した際に、水平方向に凹部・凸部が交
互に配置されるものであるのが好ましい。すなわち、波
型鋼板12は、凹部・凸部が交互に連続する方向内での
曲げ剛性が小さく、特に本発明の型枠は従来のものより
も薄く成形されるものであるため、波型鋼板12の凹部
・凸部が垂直方向に交互に連続するように立設すると、
型枠全体が撓んだり破断し易く、型枠据付け作業が困難
になる場合がある。
【0027】本発明においては、波型鋼板12の片面も
しくは表裏両面に金網13(a,b)を溶接しておくの
が好ましい(図1及び図2参照)。これにより、波型鋼
板12の曲げ剛性を補強することができ、結果として薄
肉のプレキャストコンクリート型枠の曲げ剛性を高める
ことができる。このような金網を用いた波型鋼板12の
補強方法は、比較的加工が簡単でコスト的にも大きなメ
リットがある。
【0028】また、波型鋼板12のプレキャストコンク
リート面側に金網13aを溶接することにより、プレキ
ャストコンクリートと波型鋼板12との一体性をさらに
高めることができ、波型鋼板12のプレキャストコンク
リート面側とは反対の面に金網13bを溶接した場合に
は、後打ちコンクリートとプレキャストコンクリート型
枠との一体性をさらに高めることができる。
【0029】波型鋼板12と金網13a,13bの仕様
は、プレキャストコンクリート型枠の大きさや互いの仕
様に応じて適宜設計することができる。具体的には、例
えば波型鋼板12には0.6mm乃至1.2mm程度の
厚さのもの、金網13には直径2.0mm乃至4.0m
mの鋼線を50mm乃至150mmに格子状等に組んだ
ものが好適に用いられる。
【0030】本発明のプレキャストコンクリート型枠で
は、波型鋼板12のプレキャストコンクリート面側とは
反対の面に、金網13bに代えて構造用鉄筋を溶接する
こともできる。すなわち、本発明の型枠には鋼製の波型
鋼板12が裏打ちされているため、予め工場で波型鋼板
12に構造用鉄筋を溶接しておくことが可能になり、現
場での配筋作業を省力化することができる。尚、構造用
鉄筋が溶接された状態では型枠を現場に搬入することが
困難な場合等には、現場において溶接することもでき
る。このように波型鋼板12に構造用鉄筋を溶接するこ
とにより、プレキャストコンクリートと後打ちコンクリ
ートとの一体性を高め、十分な剛性・耐力の確保が可能
となり、プレキャストコンクリート型枠の一部もしくは
全部を構造断面として扱える可能性が高い。
【0031】なお、上記構造用鉄筋は、相隣接して据え
つけられる型枠同士、更には柱、梁、床スラブ等との連
結・定着のため、型枠の一方の側に張り出させておくこ
とが好ましい。この張り出しの長さは、通常、鉄筋径の
30倍以上である。また、張り出し部分の先端にはフッ
クを設けておくことも好ましい。
【0032】また、本発明においては、前記のような金
網に代えて、もしくはこれと併用して、波型鋼板12に
プレス加工もしくは補強材によるリブ補強を施すことも
好ましい。かかる実施形態例を図3及び図4を用いて説
明する。
【0033】図3の波板鋼板12’は、図1及び図2に
示したような波型鋼板12の表裏両面に、多数の十文字
状の凸部15をプレス加工したものである。また、図4
の波板鋼板12”は、図1及び図2に示したような波型
鋼板12の片面の凹部に、多数の直線状の凸部16をプ
レス加工したものである。
【0034】上記のような凸部15,16は、波型鋼板
12の曲げ剛性を高めるリブ補強の役割を果たすもので
あり、特に型枠の曲げ剛性の弱い部分(型枠の薄い部
分)に設けるのが効果的である。なお、プレス加工によ
る凸部15,16に替えて、別部材を補強材として同様
の位置に溶接することもできる。このような波型鋼板の
補強方法を採用した場合、前記の金網を用いた補強方法
のように波型鋼板12の凹部・凸部の深さ・高さを犠牲
にすることがないため、型枠全体の更なる薄肉化を実現
できる。
【0035】図1及び図3に示した例では、波型鋼板の
左右両端部分がプレキャストコンクリート版11内に埋
め込まれた形態を有しているが、図4に示すように、波
型鋼板12とプレキャストコンクリート版11を平面的
に同じ大きさとして、プレキャストコンクリート版11
の片面全面に波型鋼板12が裏打ちされた形態とするこ
ともできる。
【0036】また、波型鋼板12は、プレキャストコン
クリート型枠を成形する際の成形型の一部として活用す
ることもできる。すなわち、平板状のプレキャストコン
クリート型枠の製造方法としては、成形型(金型)にコ
ンクリートを流し込み、その上面を均す平打ち方式が一
般的であるが、この際、波型鋼板でコンクリートの上面
を押さえることにより、これらの一体化と同時にプレキ
ャストコンクリート版を所望の厚さで成形することがで
きるものである。この場合、コンクリートと波型鋼板と
の界面にガスが溜まらないように、波型鋼板にはガス抜
き用の穴を複数設けておくことが好ましい。
【0037】図5は、本発明の中空断面を有するプレキ
ャストコンクリート型枠の一例を示したものである。本
型枠50では、プレキャストコンクリート型51の内面
に、前述と同様の波型鋼板12が裏打ちされている。こ
のプレキャストコンクリート型枠50は、柱の捨て型枠
として用いられるものであり、柱の断面形状に応じた中
空断面を有する。尚、図5の柱型枠は壁パネル(図中の
一点鎖線)との取合部分に開口を設けたものであり、柱
と壁が一体的にコンクリートの打設が行われる。また、
壁との取合がない独立柱の型枠の場合には、上記のよう
な開口を設けず、完全な中空断面に形成される。
【0038】図6は、本発明のU字状の断面を有するプ
レキャストコンクリート型枠の一例を示したものであ
る。本型枠60では、プレキャストコンクリート型61
の内面に、前述と同様の波型鋼板12が裏打ちされてい
る。このプレキャストコンクリート型枠60は、梁の捨
て型枠として用いられるものであり、梁の断面形状に応
じたU字状断面を有する。
【0039】上記のような中空断面若しくはU字状断面
を有するプレキャストコンクリート型枠においても、前
述した平板状のプレキャストコンクリート型枠と同様、
金網や構造用鉄筋を予め波型鋼板12に溶接しておくこ
とができる。
【0040】次に、図1に示したようなプレキャストコ
ンクリート型枠10を用いた耐力壁の一施工例を図7乃
至図10を用いて説明する。なお、図7は型枠の設置状
態を示す立面図、図8は図7中のA−A’面における断
面図、図9は図7中のB−B’面における断面図、図1
0は図7中のC−C’面における断面図である。
【0041】まず、壁配筋(不図示)を完了した後、型
枠立て込み時の型枠間隔の精度を高めるため、床に所定
のピッチで幅止金物(不図示)を固定する。
【0042】次に、型枠10を波型鋼板12の面を内側
にして立て込む。この時、型枠同士の接合部におけるあ
ばれを少なくするために、型枠同士の接合面には図9に
示すような凹凸71を付けておくのが好ましい。そし
て、図10に示すように型枠の間隔を一定に保持するセ
パーレータ72を型枠の接合面に設けた凹部14(図1
参照)及びチャンネル材73に通して取り付ける。
【0043】次に、例えば型枠10の上面に床型枠74
(図8参照)を渡し、所定の配筋を組んだ後、コンクリ
ートを打設する。
【0044】最後に、チャンネル材73等の仮設材を撤
去した後、型枠接合部及びセパレータ部分の目地処理を
する。この際、上述の例のようにセパレータ72を型枠
接合部に取り付けることによって、型枠接合部及びセパ
レータ部分の目地処理を同時に効率良く行うことができ
る。
【0045】また、図5に示したような型枠50を用い
て柱を施工する場合には、予め配筋を組んだ後、型枠5
0を上から吊り降ろして据え付けることができる。この
時、本発明の型枠は従来の型枠よりも薄く軽量化されて
いるため、作業効率が高い。また、図6に示したような
型枠60を用いて梁を施工する場合には、型枠60を据
え付けた後、配筋を組むことができる。
【0046】以上のようにして施工される壁・柱・梁等
の構造体では、プレキャストコンクリートと後打ちコン
クリートとの間に鋼板がサンドイッチされており、総合
的な遮音性能の向上が見込まれる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプレキャ
ストコンクリート型枠によれば以下の効果を奏する。 (1)波型凹部の断面形状において、波型凹部の開口幅
よりも幅広の領域を有する波型鋼板を裏打材としたこと
により、プレキャストコンクリートが波型鋼板の凹部に
食い込んだ状態で成形される。このため、従来よりも波
型凹部の深さを浅くしてもコンクリートと鋼板との一体
性を確保することができ、より一層、プレキャストコン
クリート型枠の薄肉化・軽量化を図ることが可能であ
る。 (2)後打ちコンクリートも波型鋼板の凹部に食い込ん
だ状態で打ち込まれるため、施工される構造体は極めて
一体性の高いものとなる。 (3)特に、波型鋼板の片面もしくは両面に金網を溶接
したり、リブ補強を施すことにより、薄肉でありながら
曲げ剛性の高い型枠となる。 (4)特に、波型鋼板のプレキャストコンクリート面側
とは反対の面に構造用鉄筋を溶接した場合には、現場で
の配筋作業を省力化できると共に、プレキャストコンク
リートと後打ちコンクリートとの一体性を極めて高くす
ることができ、十分な剛性・耐力の確保が可能であり、
プレキャストコンクリート型枠の一部若しくは全部を構
造断面として扱える可能性もある。
【0048】また、本発明のプレキャストコンクリート
型枠を用いて施工される壁・柱・梁等の構造体では、プ
レキャストコンクリートと後打ちコンクリートとの間に
波型鋼板がサンドイッチされており、総合的に高い遮音
性能を有する構造体が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平板状のプレキャストコンクリート型
枠の一例を示す図である。
【図2】図1の型枠における鋼材のみを示した斜視図で
ある。
【図3】本発明の型枠に用いられる波型鋼板の別の例を
示す図である。
【図4】本発明の型枠に用いられる波型鋼板の別の例を
示す図である。
【図5】本発明の中空断面を有するプレキャストコンク
リート型枠の一例を示す断面図である。
【図6】本発明のU字状断面を有するプレキャストコン
クリート型枠の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の平板状のプレキャストコンクリート型
枠を壁の型枠として立て込んだ状態を示す立面図であ
る。
【図8】図7中のA−A’面における断面図である。
【図9】図7中のB−B’面における断面図である。
【図10】図7中のC−C’面における断面図である。
【図11】従来のプレキャストコンクリート型枠を説明
するための図である。
【図12】従来のプレキャストコンクリート型枠を説明
するための図である。
【符号の説明】
10,50,60 プレキャストコンクリート型枠 11 プレキャストコンクリート版 12,12’,12” 波型鋼板 13a,13b 金網 14 セパレータ取付用の凹部 15,16 リブ的補強となる凸(凹)部 51,61 プレキャストコンクリート型 71 型枠接合部の凹凸 72 セパレータ 73 チャンネル材 74 床型枠 111 プレキャストコンクリート版 112 シア筋 120 プレキャストコンクリート型枠 121 プレキャストコンクリート版 122 波型鋼板 123 金網

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のプレキャストコンクリート版の
    片面に波型状の鋼板が裏打ちされているプレキャストコ
    ンクリート型枠であって、 前記波型状の鋼板は、その波型凹部の断面形状におい
    て、波型凹部の開口幅よりも幅広の領域を有するもので
    あることを特徴とするプレキャストコンクリート型枠。
  2. 【請求項2】 U字状断面もしくは中空断面を有するプ
    レキャストコンクリート型の内面に波型状の鋼板が裏打
    ちされているプレキャストコンクリート型枠であって、 前記波型状の鋼板は、その波型凹部の断面形状におい
    て、波型凹部の開口幅よりも幅広の領域を有するもので
    あることを特徴とするプレキャストコンクリート型枠。
  3. 【請求項3】 前記波型状の鋼板のプレキャストコンク
    リート側の面に、金網が溶接されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のプレキャストコンクリート
    型枠。
  4. 【請求項4】 前記波型状の鋼板のプレキャストコンク
    リート側とは反対の面に、金網もしくは構造用の鉄筋が
    溶接されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のプレキャストコンクリート型枠。
  5. 【請求項5】 前記波型状の鋼板は、プレス加工もしく
    は補強材によるリブ補強がなされているものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプレキャ
    ストコンクリート型枠。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のプレキ
    ャストコンクリート型枠を捨て型枠として用いて施工さ
    れた構造体であって、プレキャストコンクリートと後打
    ちコンクリートの間に前記波型状の鋼板がサンドイッチ
    された構造を有することを特徴とする構造体。
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