JP3189081B2 - ボイドタイプフルプレキャスト2方向スラブとボイドタイプフルプレキャストスラブの製造方法 - Google Patents
ボイドタイプフルプレキャスト2方向スラブとボイドタイプフルプレキャストスラブの製造方法Info
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Description
プレキャスト2方向スラブとその製造方法に関するもの
である。
ると工期やコストの面で有利であるが従来、2方向スラ
ブでは、ハーフプレキャスト化、すなわち、プレキャス
ト板と場所打ちコンクリートとの合成構造にするのが一
般的であり、フルプレキャストのものは知られていな
い。
ドを形成したボイドタイプのプレキャストスラブを知ら
れているが、ハーフプレキャストのものにおいて埋め殺
しのボイド型枠を用いてボイドを形成しているのが一般
的である。
する課題(本発明の目的)は、前記実情に鑑み、ボイド
タイプフルプレキャスト2方向スラブとその有利な製造
方法を提供することにある。
に、本発明のボイドタイプフルプレキャスト2方向スラ
ブ(以下、単に本発明のスラブという)は、それぞれ2
方向に主筋が埋設されている大型の上下両プレキャスト
板を合成して成り、上下両プレキャスト板の接合部にボ
イドが2方向に列設されていることを特徴としている。
スト2方向スラブの製造方法(以下、単に本発明のスラ
ブの製造方法という)は、裏面に多数の凹陥部が形成さ
れている上プレキャスト板を先に製造し、平板状の下プ
レキャスト板の製造時に、そのコンクリートが未硬化の
段階で、上プレキャスト板を重ねて加圧し、上プレキャ
スト板の裏面を下プレキャスト板のコンクリート中に僅
かに押し込み、この状態で下プレキャスト板のコンクリ
ートを硬化させて、上下両プレキャスト板を一体化する
ことを特徴としている。
プレキャスト板のコンクリートが硬化した後、その内部
に予め埋設した緊張材でプレテンション方式によりプレ
ストレスを付与してもよく、また、上プレキャスト板の
裏面の凹陥部を区画する突条の頂面に予め、上下両プレ
キャスト板の接合部のせん断抵抗を増大する手段を施し
ておいてもよい。
のX方向一端部の断面図であり、X方向他端部およびY
方向両端部も同じ構造になっている。
それぞれ2方向に主筋2,3が配筋されている大型の上
下両プレキャスト板4,5を合成したもので、プレキャ
スト板4,5の接合部には平面形状が正方形のボイド6
が2方向に列設されている。
作られるが、先ず、後述のような上プレキャスト板4を
製造し、次いで、下プレキャスト板5を製造するとき
に、そのコンクリートが未硬化の段階で、上プレキャス
ト板4を重ねて加圧し、両者を一体化する。
図2〜図4に示すように、隣接のスラブとの接合のため
の段部7が形成され、この段部7にスラブ1の上ば筋と
なる主筋2の端部が露出しており、また、上プレキャス
ト板4の裏面には、XとYの2方向に平面形状が正方形
の凹陥部8が列設され、各凹陥部8は側面が傾斜した突
条9で区画されている。
設され、その内部にはスラブ1の下ば筋となる主筋3が
XとYの2方向に埋設されているが、スラブ1にプレス
トレスを導入する場合は、主筋3の代わりに高強度鉄筋
のような緊張材が緊張して埋設される。
化の段階で、その上に前述の上プレキャスト板4を重ね
て圧力を加え、上プレキャスト板4の底面を下プレキャ
スト板5のコンクリート中に僅かに(突条9の先端部が
下プレキャスト板5のコンクート中に入る程度)押し込
み、この状態で下プレキャスト板5のコンクリートを硬
化させる。
レキャスト板5とを接合して一体化するが、突条9の頂
面に予め、図5のイに示すように鋸歯状の凹凸10もし
くはシヤーコッタを設けたり、図5のロに示すように鋼
棒11を突設したり、図5のハに示すようにU形金具1
2を突設したりしておくと、接合部のせん断抵抗を大き
くすることができる。
の突条9に施さないで、周辺部の突条9だけに施すだけ
でもよい。
設した場合は、下プレキャスト板5のコンクリートが硬
化した後、緊張材の緊張を解き、スラブ1にプレストレ
スを導入する。
方法について説明したが、本発明のスラブは、2方向の
端部が大梁で支承されて、2方向スラブを形成するもの
であり、この条件が満足される限り、その平面形状やボ
イドの平面形状において限定はない。
て、1グリッドの床を1枚のプレキャストスラブで構成
することができるので、従来の1方向スラブと比較し
て、スラブ相互の横方向接続部の処理が不要であり、天
井面の仕上がりがよく、鉄筋量が少なくて済み、架設の
ための揚重回数が少なくなってクレーンの占用時間を短
くすることができる等の利点があり、また、フルプレキ
ャストであることにより、従来のハーフプレキャストス
ラブと比較して、後打ちコンクリート打設時の作業荷重
に対する考慮が不要で、鉄筋量が不必要に増えることが
なく、架設時のスラブ剛性が高く、大スパン化し易く、
スラブの全せいに対してプレストレスを有効に与えるこ
とができるし、偏心距離が十分にとれるので緊張力を少
なくすることができ、架設後の配筋作業がなく、場所打
ちコンクリートは梁部分のみでよいので工期を短縮でき
る等の利点があり、さらに、内部に多数のボイドがある
ことにより、大型であるにも拘らず比較的軽量で、取り
扱いが容易である。
の凹陥部が形成されている上プレキャスト板を、コンク
リートが未硬化状態の下プレキャスト板の上に重ねて加
圧することにより、上下両プレキャスト板を一体化して
いるため、上下両プレキャスト板から成るフルプレキャ
ストスラブを容易に製造することができるのみならず、
その内部に所望のボイドをボイド型枠なしに簡単かつ経
済的に形成することができ、本発明のスラブの製造に好
適である。
る。
る。
る。
抗増大手段の3例の断面図である。
板、5:下プレキャスト板、6:ボイド、7:段部、
8:凹陥部、9:突条、10:凹凸、11:鋼棒、1
2:U形金具。
Claims (4)
- 【請求項1】 それぞれ2方向に主筋が埋設されている
大型の上下両プレキャスト板を合成して成り、上下両プ
レキャスト板の接合部にボイドが2方向に列設されてい
ることを特徴とするボイドタイプフルプレキャスト2方
向スラブ。 - 【請求項2】 裏面に多数の凹陥部が形成されている上
プレキャスト板を先に製造し、平板状の下プレキャスト
板の製造時に、そのコンクリートが未硬化の段階で、上
プレキャスト板を重ねて加圧し、上プレキャスト板の裏
面を下プレキャスト板のコンクリート中に僅かに押し込
み、この状態で下プレキャスト板のコンクリートを硬化
させて、上下両プレキャスト板を一体化することを特徴
とする請求項1記載のボイドタイプフルプレキャスト2
方向スラブの製造方法。 - 【請求項3】 下プレキャスト板のコンクリートが硬化
した後、その内部に予め埋設した緊張材でプレテンショ
ン方式によりプレストレスを付与する請求項2記載のボ
イドタイプフルプレキャスト2方向スラブの製造方法。 - 【請求項4】 上プレキャスト板の裏面の凹陥部を区画
する突条の頂面に予め、上下両プレキャスト板の接合部
のせん断抵抗を増大する手段を施しておく請求項2また
は請求項3記載のボイドタイプフルプレキャスト2方向
スラブの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35496793A JP3189081B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | ボイドタイプフルプレキャスト2方向スラブとボイドタイプフルプレキャストスラブの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35496793A JP3189081B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | ボイドタイプフルプレキャスト2方向スラブとボイドタイプフルプレキャストスラブの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07197575A JPH07197575A (ja) | 1995-08-01 |
JP3189081B2 true JP3189081B2 (ja) | 2001-07-16 |
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ID=18441087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35496793A Expired - Fee Related JP3189081B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | ボイドタイプフルプレキャスト2方向スラブとボイドタイプフルプレキャストスラブの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3189081B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000144995A (ja) * | 1998-11-04 | 2000-05-26 | Ohbayashi Corp | スラブの構築法 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35496793A patent/JP3189081B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07197575A (ja) | 1995-08-01 |
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