JP2928475B2 - 合成床版橋用プレキャストコンクリート桁 - Google Patents
合成床版橋用プレキャストコンクリート桁Info
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- precast concrete
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレストレストコ
ンクリート（ＰＣ）合成床版橋に用いるプレキャストコ
ンクリート桁に関する。
ンクリート（ＰＣ）合成床版橋に用いるプレキャストコ
ンクリート桁に関する。
【０００２】
【従来の技術】プレストレストプレキャストコンクリー
ト桁を使用したＰＣ橋では、従来、プレキャストコンク
リート桁の上フランジ上面をそのまま床版としてきた。
曲線橋のように橋面に横断勾配があると、その勾配が小
さい場合は橋面舗装で調整可能であるが、勾配が大きい
場合は橋面舗装で調整すると舗装厚が厚くなり死荷重が
増加するなどの問題が生じるため、勾配に合わせてプレ
キャストコンクリート桁の上フランジに勾配を付けて製
作する必要があった。そのことから、横断勾配のある橋
面の場合でも、桁上フランジに傾斜を付ける必要が生じ
ないように、床版部を場所打ちコンクリートで施工し、
プレキャストコンクリート桁と合成構造とする合成床版
橋の採用が増えてきた。図５〜図７に一例を示した。図
５は側面図、図６は図５のＡ−Ａ矢視断面図、図７は図
５のＢ−Ｂ矢視断面図である。この例はプレキャストコ
ンクリート桁１１を架設後橋脚１２上で桁間１３を連結
し、床版９を一体に形成する活荷重合成床版橋である。
このプレキャストコンクリート桁１１はジベル筋１４、
取り合い鉄筋１５を突設している。このように、床版を
合成構造とするためには、図８にも例示したように、プ
レキャストコンクリート桁１１の上フランジ上面にずれ
止めのためのジベル筋１４を突設する必要があり、ま
た、フランジ側面から多数の取り合い鉄筋１５を突出し
ておく必要がある。このため、側面型枠の組払いに手間
を要し、突出している鉄筋１５があるために運搬その他
の取り扱いが面倒であり、また、架設された桁の上は足
場が悪く、桁上での作業・歩行時に作業員が突出してい
る鉄筋１４に足を取られるなど安全性の問題もあった。
ト桁を使用したＰＣ橋では、従来、プレキャストコンク
リート桁の上フランジ上面をそのまま床版としてきた。
曲線橋のように橋面に横断勾配があると、その勾配が小
さい場合は橋面舗装で調整可能であるが、勾配が大きい
場合は橋面舗装で調整すると舗装厚が厚くなり死荷重が
増加するなどの問題が生じるため、勾配に合わせてプレ
キャストコンクリート桁の上フランジに勾配を付けて製
作する必要があった。そのことから、横断勾配のある橋
面の場合でも、桁上フランジに傾斜を付ける必要が生じ
ないように、床版部を場所打ちコンクリートで施工し、
プレキャストコンクリート桁と合成構造とする合成床版
橋の採用が増えてきた。図５〜図７に一例を示した。図
５は側面図、図６は図５のＡ−Ａ矢視断面図、図７は図
５のＢ−Ｂ矢視断面図である。この例はプレキャストコ
ンクリート桁１１を架設後橋脚１２上で桁間１３を連結
し、床版９を一体に形成する活荷重合成床版橋である。
このプレキャストコンクリート桁１１はジベル筋１４、
取り合い鉄筋１５を突設している。このように、床版を
合成構造とするためには、図８にも例示したように、プ
レキャストコンクリート桁１１の上フランジ上面にずれ
止めのためのジベル筋１４を突設する必要があり、ま
た、フランジ側面から多数の取り合い鉄筋１５を突出し
ておく必要がある。このため、側面型枠の組払いに手間
を要し、突出している鉄筋１５があるために運搬その他
の取り扱いが面倒であり、また、架設された桁の上は足
場が悪く、桁上での作業・歩行時に作業員が突出してい
る鉄筋１４に足を取られるなど安全性の問題もあった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような実
情に鑑みて開発されたもので、合成床版橋において、製
作された桁の上面や側面からは可能な限り突出物がない
ように桁を製作し、必要とする時点で必要最小限のジベ
ルを植設可能としておくことにより、上記欠点を解消す
ることを目的とするものである。
情に鑑みて開発されたもので、合成床版橋において、製
作された桁の上面や側面からは可能な限り突出物がない
ように桁を製作し、必要とする時点で必要最小限のジベ
ルを植設可能としておくことにより、上記欠点を解消す
ることを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、場所打ち床版
コンクリートを打設して桁と床版とを力学的に結合し合
成構造の橋体を構築する合成床版橋用プレキャストコン
クリート桁であって、上フランジ上表面に面一に埋込ん
だジベル植設用鋼板を備えたことを特徴とする合成床版
橋用プレキャストコンクリート桁である。
コンクリートを打設して桁と床版とを力学的に結合し合
成構造の橋体を構築する合成床版橋用プレキャストコン
クリート桁であって、上フランジ上表面に面一に埋込ん
だジベル植設用鋼板を備えたことを特徴とする合成床版
橋用プレキャストコンクリート桁である。
【０００５】なお、前記ジベルは、溶植スタッド、溶接
鉄筋、及びボルトからなる群から選ばれたいずれかまた
はこれらを併用したものとすればよい。
鉄筋、及びボルトからなる群から選ばれたいずれかまた
はこれらを併用したものとすればよい。
【０００６】
【発明の実施の形態】図１は実施例の合成床版用プレキ
ャストコンクリート桁１の斜視図である。桁長は３０
ｍ、桁上幅は１．５ｍ、スタッド径はｄ＝１．９ｃｍの
仕様の桁で、桁上フランジに鋼板５を埋設して製作さ
れ、架設後スタッドジベル６を植設した状態を示してい
る。
ャストコンクリート桁１の斜視図である。桁長は３０
ｍ、桁上幅は１．５ｍ、スタッド径はｄ＝１．９ｃｍの
仕様の桁で、桁上フランジに鋼板５を埋設して製作さ
れ、架設後スタッドジベル６を植設した状態を示してい
る。
【０００７】道路橋示方書の規定によれば、スタッドの
桁幅方向間隔はｄ＋３ｃｍ、桁長手方向間隔は５ｄ又は
１０ｃｍで千鳥状に配してはならないなどとされてい
る。桁の製作は、図４に例示する幅２２ｃｍ、厚さ２２
ｍｍの鋼板５に取り付けたアンカー筋７を桁スターラッ
プ鉄筋に点溶接で位置決め固定し、型枠内にコンクリー
トを充填し、フランジ上表面と鋼板上面が面一になるよ
うに仕上げる。アンカー筋７としては鉄筋でもよく、ス
タッドボルトを植設したものでもよい。この時、鋼板５
にエアー抜き小孔及びコンクリート締め固め用棒状バイ
ブレーターの挿入孔を適宜設けておくと鋼板下面にエア
ボイドが生じないので好適である。
桁幅方向間隔はｄ＋３ｃｍ、桁長手方向間隔は５ｄ又は
１０ｃｍで千鳥状に配してはならないなどとされてい
る。桁の製作は、図４に例示する幅２２ｃｍ、厚さ２２
ｍｍの鋼板５に取り付けたアンカー筋７を桁スターラッ
プ鉄筋に点溶接で位置決め固定し、型枠内にコンクリー
トを充填し、フランジ上表面と鋼板上面が面一になるよ
うに仕上げる。アンカー筋７としては鉄筋でもよく、ス
タッドボルトを植設したものでもよい。この時、鋼板５
にエアー抜き小孔及びコンクリート締め固め用棒状バイ
ブレーターの挿入孔を適宜設けておくと鋼板下面にエア
ボイドが生じないので好適である。
【０００８】桁の架設は公知の方法で行うが、上フラン
ジ表面に突出物がないので作業の障害とならない。図
２、図３に示すように、桁１の架設後場所打ち床版９の
型枠を組立て、鉄筋の組立て及び鋼板５上に１．９ｃｍ
φのスタッド６の溶植を行い、床版９のコンクリートを
打設して橋体を完成させる。スタッド６の溶植は、床版
鉄筋の組立後に行うのが鉄筋組立の邪魔とならないので
好適であるが、配筋密度の高い部分やスタッド溶植機の
作業スペースが取れない部分は予め溶植しておく。
ジ表面に突出物がないので作業の障害とならない。図
２、図３に示すように、桁１の架設後場所打ち床版９の
型枠を組立て、鉄筋の組立て及び鋼板５上に１．９ｃｍ
φのスタッド６の溶植を行い、床版９のコンクリートを
打設して橋体を完成させる。スタッド６の溶植は、床版
鉄筋の組立後に行うのが鉄筋組立の邪魔とならないので
好適であるが、配筋密度の高い部分やスタッド溶植機の
作業スペースが取れない部分は予め溶植しておく。
【０００９】本例では、スタッドをジベルとしたが、鋼
板５に雌ネジを刻設しておきボルトを螺入してジベルと
することや、半円状、Ｌ字状、Ｕ字状などに加工した鉄
筋を鋼板５に溶接するなどの方法によっても好適に利用
可能である。また、本例では、スタッドを２列配置とし
たものを示しているが、スタッドの直径、本数、列数な
どは桁フランジ面と場所打ち床版コンクリートとの接合
面の材令差、温度変化などによるずれせん断力を計算で
求め、決定すればよい。
板５に雌ネジを刻設しておきボルトを螺入してジベルと
することや、半円状、Ｌ字状、Ｕ字状などに加工した鉄
筋を鋼板５に溶接するなどの方法によっても好適に利用
可能である。また、本例では、スタッドを２列配置とし
たものを示しているが、スタッドの直径、本数、列数な
どは桁フランジ面と場所打ち床版コンクリートとの接合
面の材令差、温度変化などによるずれせん断力を計算で
求め、決定すればよい。
【００１０】
【発明の効果】本発明のプレキャストコンクリート桁は
製造が容易であり、架設した桁の上面に突出する鉄筋な
どがなく、場所打ち床版鉄筋が組立て易いことや、作業
員の歩行の障害にならないなど、省力化、安全性の向上
に寄与する。
製造が容易であり、架設した桁の上面に突出する鉄筋な
どがなく、場所打ち床版鉄筋が組立て易いことや、作業
員の歩行の障害にならないなど、省力化、安全性の向上
に寄与する。
【図１】実施例の桁の斜視図である。
【図２】実施例の橋体断面図である。
【図３】実施例の橋体断面図である。
【図４】実施例の鋼板の説明図である。
【図５】従来例の側面図である。
【図６】図５のＡ−Ａ矢視断面図である。
【図７】図５のＢ−Ｂ矢視断面図である。
【図８】従来例の桁の斜視図である。
１ 桁 ２ フランジ ３ ウエブ ５ 鋼板 ６ スタッドジベル ７ アンカー筋 ８ 鉄筋 ９ 床版 １１ 桁 １２ 橋脚 １３ 桁間 １４ ジベル筋 １５ 鉄筋
Claims (2)
- 【請求項１】 場所打ち床版コンクリートを打設して桁
と床版とを力学的に結合し合成構造の橋体を構築する合
成床版橋用プレキャストコンクリート桁であって、上フ
ランジ上表面に面一に埋込んだジベル植設用鋼板を備え
たことを特徴とする合成床版橋用プレキャストコンクリ
ート桁。 - 【請求項２】 前記ジベルが、溶植スタッド、溶接鉄
筋、及びボルトからなる群から選ばれた１以上であるこ
とを特徴とする請求項１記載の合成床版橋用プレキャス
トコンクリート桁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22808295A JP2928475B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 合成床版橋用プレキャストコンクリート桁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22808295A JP2928475B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 合成床版橋用プレキャストコンクリート桁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0971907A JPH0971907A (ja) | 1997-03-18 |
| JP2928475B2 true JP2928475B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=16870916
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22808295A Expired - Fee Related JP2928475B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 合成床版橋用プレキャストコンクリート桁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2928475B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100501487B1 (ko) * | 2002-05-28 | 2005-07-18 | 이형훈 | 가로보 및 주형(프리플렉스 빔)을 이용한 연속교 시공방법 |
| US7827642B2 (en) | 2004-09-25 | 2010-11-09 | Han Man-Yop | Hollow prestressed concrete (HPC) girder and spliced hollow prestressed concrete girder (s-HPC) bridge construction method |
| JP4060312B2 (ja) * | 2004-12-03 | 2008-03-12 | 石川島建材工業株式会社 | 合成セグメント |
| JP4765789B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-09-07 | 株式会社大林組 | 防水床スラブ、床スラブの防水方法 |
| JP2008138424A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Ps Mitsubishi Construction Co Ltd | ウエブ部材の鉄筋固定構造、およびウエブ部材の施工方法 |
| KR100772837B1 (ko) * | 2007-01-08 | 2007-11-01 | 현대제철 주식회사 | 에이치형 강재를 이용한 복합라멘교 및 그 시공방법 |
| KR100883809B1 (ko) * | 2008-10-17 | 2009-02-17 | (주)승이엔지 | 강-콘크리트 인티그럴 복합라멘교의 전단연결재 설치구조 |
| CN113481826B (zh) * | 2021-07-21 | 2022-07-19 | 重庆大学 | 一种预制装配式波形钢腹板组合箱梁 |
| CN113832826B (zh) * | 2021-10-09 | 2023-03-24 | 南京理工大学 | 一种预应力混凝土板梁桥型式及其施工方法 |
| CN116677138B (zh) * | 2023-07-29 | 2023-10-31 | 福建建工装配式建筑研究院有限公司 | 一种基于预制梁板单元的叠合梁结构及其施工方法 |
-
1995
- 1995-09-05 JP JP22808295A patent/JP2928475B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0971907A (ja) | 1997-03-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990427 |
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