JP4765789B2 - 防水床スラブ、床スラブの防水方法 - Google Patents
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しかし、上記の防水床スラブは、火災時に防水層の付着強度が低下するため、上層のコンクリート部材と、下層のコンクリート部材との間でせん断ずれ変形を生じる虞がある。
また、前記補強部材は、前記プレートに接合されたシアー筋本体と、前記シアー筋本体の先端側から外側へ張り出した頭部とを備えてもよい。
このように、補強部材を鉄骨部材に溶接する構成としたため、梁とスラブを固定するスタッドを省略することができる。
また、本発明は、梁部材に支持される床スラブの防水方法であって、前記床スラブを、下層のコンクリート部材と、この下層のコンクリート部材の上側となる上層のコンクリート部材と、前記下層及び上昇のコンクリート部材の間に設けられる防水層とで構成し、 前記防水層を、少なくとも一部が前記梁部材の上方に配置されるプレートと、前記プレート間に跨って、前記下層のコンクリート部材の上面を覆うように配置された非透水性のシートとで構成し、前記プレートには、その上下面から前記梁部材の上方において夫々突出し、前記上層及び下層のコンクリート部材に埋設される補強部材を設けることを特徴とする床スラブの防水方法を含むものとする。
下層のコンクリート部材20は、デッキスラブ40を型枠として利用することにより構成された現場打ちのコンクリート部材であり、コンクリート部材本体21及びその上部に設けられたセメントペースト24が固化した固着層23とで構成される。
また、上層のコンクリート部材30は、防水層10を覆うように構成された現場打ちの鉄筋コンクリート部材であり、コンクリート部材本体31と、その内部に埋設されたスラブ筋32とで構成される。
防水床スラブを構成する上層のコンクリート部材30及び下層のコンクリート部材20の何れか一方のみでは建物の躯体を構成せず、上層のコンクリート部材30と、防水層10と、下層のコンクリート部材20とが組み合わせられることによってはじめて建物の躯体として機能する。
また、本実施形態では、下層のコンクリート部材20をスラブ筋が埋設されていないコンクリート部材としたが、これに限らず、スラブ筋を埋設し、鉄筋コンクリート部材としてもよい。また、この場合、ひび割れ防止のために、上層のコンクリート部材30に溶接金網(メッシュ筋)を埋設させてもよい。
まず、大梁2又は小梁3を構成するH型鋼のフランジ上面にスタッド58を溶接する。なお、この作業は、予め、加工工場などで、現場に搬入されるH型鋼にスタッド58を取り付けておくことにより省略することができる。
次に、デッキスラブ40を配置し、このデッキスラブ40の上の所定位置にせん断補強ユニット70を設置する。この際、せん断補強ユニット70を所定の高さに配置するため、スペーサなどをせん断補強ユニット70とH型鋼のフランジとの間に介材させてもよい。
(1)防水層10に表面に起毛を有するエチレン酢酸ビニルからなる防水シート60を用いることにより、上層及び下層のコンクリート部材30、20の間でせん断応力を伝達させることができる。さらに、せん断補強部材50を設けることにより、下層のコンクリート部材20と上層のコンクリート部材30との間でせん断応力を伝達させることができ、防水床スラブ1に十分な耐力を付与できる。このように下層のコンクリート部材20に加えて上層のコンクリート部材30も構造体として機能するため、従来のように防水層を押えるための押えコンクリートが不要となり、下層のコンクリート部材20および上層のコンクリート部材30を構成する材料の使用量を減少させて、コストを抑えることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る防水床スラブ100について説明する。なお、前記第1実施形態と同一または相当する構成部品には、同じ符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、図2に示すように、防水床スラブ100は、下層のコンクリート部材20と、上層のコンクリート部材30と、下層のコンクリート部材20および上層のコンクリート部材30の間に配置された防水層10とを備えている。防水層10は、下層のコンクリート部材20と上層のコンクリート部材30との間に設けられた複数のせん断補強部材50と、これらのせん断補強部材50間に設けられた防水シート60とを備えている。
スタッド80は、下端が大梁2又は小梁3を構成するH型鋼のフランジ面に溶接されており、プレート52を貫通し、上端が上層のコンクリート部材30の上面より突出している。スタッド80の上層のコンクリート部材30の上面より突出した部分には、ナット82が螺合しており、このナット82がきつく締付けられることにより、上層及び下層のコンクリート部材30、20はナット82とH型鋼により上下から拘束されている。
まず、大梁2又は小梁3を構成するH型鋼の上面にせん断補強部材50のスタッド80を溶接する。なお、スタッド80は予め、加工工場などでH型鋼に溶接しておいてもよい。
次に、デッキスラブ40を配置し、このデッキスラブ40を型枠として用いて、せん断補強部材50のプレート52の高さまでコンクリートを打設する。
次に、セメントペースト34が硬化する前に、セメントペースト34の上側に防水シート60同士が重なり合うように貼付して防水層10を構成する。
次に、上層のコンクリート部材30の上面にあたる高さまでコンクリートを打設して、上層のコンクリート部材30を構成する。次に、座金81を上層のコンクリート部材の上面より突出したスタッド80に貫通させ、スタッド80にナット82を締付ける。以上のようにして、防水床スラブ100が構築される。
(8)せん断補強ユニットのスタッド80を鉄骨部材に溶接する構成としたため、梁とスラブを固定するスタッドを省略することができる。
また、上記の両実施形態では、シアー筋又はスタッドを埋設する構成としたが、これに限らず、上層及び下層のコンクリート部材を跨ぐようにせん断強度が高い部材を埋設すればよい。
3 小梁 4 柱
5 耐火被覆 10 防水層
20 下層のコンクリート部材 21 (下層の)コンクリート部材本体
23 固着層 24 セメントペースト
30 上層のコンクリート部材 31 (上層の)コンクリート部材本体
32 スラブ筋 40 デッキスラブ
50 せん断補強部材 52 プレート
54 シアー筋 54A 本体部
54B 柱頭部 56 つなぎ筋
58 スタッド 60 防水シート
61 起毛 62 シート部材本体
70 せん断補強ユニット 80 スタッド
81 座金 82 ナット
Claims (12)
- 梁部材に支持され、下層のコンクリート部材と、この下層のコンクリート部材の上側となる上層のコンクリート部材と、前記下層及び上層のコンクリート部材の間に設けられる防水層とからなる防水床スラブであって、
前記防水層は、少なくとも一部が前記梁部材の上方に配置されるプレートと、前記プレート間に跨って、前記下層のコンクリート部材の上面を覆うように配置された非透水性のシートとで構成され、
前記プレートには、その上下面から前記梁部材の上方において夫々突出し、前記上層及び下層のコンクリート部材に埋設される補強部材が設けられていることを特徴とする防水床スラブ。 - 前記上層のコンクリート部材と、前記防水層と、前記下層のコンクリート部材とは、それらが組み合わせられることによってはじめて建物の躯体を構成することを特徴とする請求項1記載の防水床スラブ。
- 請求項1又は2に記載の防水床スラブであって、
前記補強部材は、前記プレートに接合されたシアー筋本体と、前記シアー筋本体の先端側から外側へ張り出した頭部とを備えることを特徴とする防水床スラブ。 - 請求項1又は2に記載の防水床スラブであって、
前記補強部材は、一端が前記梁部材に溶接され、他端の端部付近に螺条部を備えるスタッドからなり、
前記スタッドは、前記螺条部が前記上層のコンクリート部材上面より突出するように設けられ、
前記上層のコンクリート部材及び下層のコンクリート部材は、前記スタッドの螺条にナットを螺合させることにより拘束されていることを特徴とする防水床スラブ。 - 前記梁部材は、耐火被覆が施されている鉄骨部材からなることを特徴とする請求項1から4何れかに記載の防水床スラブ。
- 請求項1から5の何れかに記載の防水床スラブにおいて、
複数の前記プレートは、互いに連結されることによりユニット化されていることを特徴とする防水床スラブ。 - 前記非透水性のシートは、表裏面に前記下層のコンクリート部材及び前記上層のコンクリート部材との付着強度を高める手段を有する防水シートからなることを特徴とする請求項1から6何れかに記載の防水床スラブ。
- 請求項7記載の防水床スラブであって、
前記付着強度を高める手段として、
前記防水シートの表裏面には起毛が形成され、
前記起毛が前記上層のコンクリート部材及び下層のコンクリート部材に埋め込まれていることを特徴とする防水床スラブ。 - 請求項1から8いずれか記載の防水床スラブであって、
前記下層のコンクリート部材の下側にデッキスラブを備えることを特徴とする防水床スラブ。 - 請求項9記載の防水床スラブであって、
前記デッキスラブの下面を覆うように耐火性材料からなる耐火層を設けられていることを特徴とする防水床スラブ。 - 請求項1から10いずれか記載の防水床スラブであって、
前記下層のコンクリート部材及び前記上層のコンクリート部材の少なくとも一方が鉄筋コンクリート部材であることを特徴とする防水床スラブ。 - 梁部材に支持される床スラブの防水方法であって、
前記床スラブを、下層のコンクリート部材と、この下層のコンクリート部材の上側となる上層のコンクリート部材と、前記下層及び上昇のコンクリート部材の間に設けられる防水層とで構成し、
前記防水層を、少なくとも一部が前記梁部材の上方に配置されるプレートと、前記プレート間に跨って、前記下層のコンクリート部材の上面を覆うように配置された非透水性のシートとで構成し、
前記プレートには、その上下面から前記梁部材の上方において夫々突出し、前記上層及び下層のコンクリート部材に埋設される補強部材を設けることを特徴とする床スラブの防水方法。
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