JP3684213B2 - Pc合成構造体の構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PC合成構造体の構築方法に関し、詳しくは、コンクリートと鋼との合成体にプレストレスが導入されてなり、PC橋梁の架設などに利用されるPC合成構造体の構築方法を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
プレストレス・コンクリート(PC)構造物は、各種土木建築物に広く利用されている。例えば、橋梁、貯水タンクなどが挙げられる。
PC構造物の基本的な形態は、コンクリート構造体の内部に埋め込まれたシース管に、高張力鋼などからなるPC鋼材を挿通し、PC鋼材の両端に大きな引張力を加え、緊張状態のPC鋼材の両端を、コンクリート構造体に固定してから引張力を解放する。PC鋼材の復元力によって、コンクリート構造体には圧縮力が加えられ、圧縮方向の応力すなわちプレストレスが導入される。
【0003】
コンクリートは、本来の特性として、圧縮力には強いが引張力には比較的弱い。コンクリート構造に、上記のようなプレストレスを導入すると、コンクリート構造に引張力が加わったときに、この引張力が、予め導入された圧縮方向のプレストレスと相殺される。コンクリート構造に生じる引張応力が軽減されるので、構造強度あるいは耐久性が大幅に向上することになる。
さらに、コンクリート構造の内部に、鋼材などを組立てて構築された鋼製の骨組を埋め込んでおくことで、構造強度の向上を図る技術も知られている。このような、コンクリート構造と鋼骨組との合成体であって、コンクリート構造にプレストレスが導入された構造物を、PC合成構造体と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、PC合成構造体は、鋼骨組とコンクリート構造との間に剥離が生じることがある。特に、大きなプレストレスを導入すると、鋼構造とコンクリート構造との間に剥離が生じ易くなるという問題がある。
コンクリート構造にプレストレスを導入した段階、あるいは、PC合成構造体の使用状態で、コンクリート構造と鋼骨組との境界で両者の変形挙動にずれが生じて境界面での剥離が生じてしまうのであると推測される。
コンクリート構造の補強手段として、鋼骨組との合成体にすることとと、プレストレスを導入することとの両方の補強手段を併用すると、却って両方の機能が十分に活かせなくなるのである。
【0005】
本発明の課題は、上記問題点を解消し、PC合成構造体の鋼骨組とコンクリート構造部との境界面のおける剥離を防止し、構造強度を向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるPC合成構造体の構築方法は、鉄骨構造部を構築する工程(a)と、前記鉄骨構造部の長さ方向の一部区間に、鉄筋コンクリート構造部を一体接合させて鉄骨鉄筋コンクリート合成体を構築する工程(b)と、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄筋コンクリート構造部を長さ方向に挿通するPC鋼材で、鉄筋コンクリート構造部の両端からその中間の鉄骨鉄筋コンクリート合成体に圧縮力を加えてプレストレスを導入する工程(c)と、前記プレストレスが導入された鉄筋コンクリート構造部の外側で、前記鉄骨構造部に、新たな鉄筋コンクリート構造部を一体接合させて鉄骨鉄筋コンクリート合成体を延長させて構築する工程(d)とを含み、前記工程(c)および工程(d)とを繰り返す
PC合成構造体の構築方法であって、前記工程(c)が、前記プレストレスの導入個所で、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち、前記鉄筋コンクリート構造部の端面に当接し前記鉄骨構造部に接合される支圧板を配置する工程 ( c−1)と、前記プレストレスの導入個所で、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の長さ方向にPC鋼材を挿通する工程 ( c−2 ) と、前記PC鋼材に引張力を加える工程 ( c−3 ) と、前記引張力が加えられたPC鋼材の両端を前記支圧板に支持させたあと引張力を開放し、PC鋼材から支圧板を介して前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部との両方に圧縮力を加えて鉄骨鉄筋コンクリート合成体にプレストレスを導入する工程 ( c−4 ) とを含む。
【0007】
〔PC合成構造体〕
各種の土木建築物や設備装置の構造部材を構成する。用途や目的に応じて、平盤状、曲面盤状、柱状、梁状、枠状、箱状など、様々な形態を取り得る。
PC合成構造体の基本構造は、鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部とで構成される鉄骨鉄筋コンクリート合成体であり、この鉄骨鉄筋コンクリート合成体にPC鋼材で所定のプレストレスを導入することで、PC合成構造体となる。
〔鉄骨鉄筋コンクリート合成体〕
<鉄骨構造部>
鉄骨構造部は、鉄筋コンクリート構造部と一体化されて鉄骨鉄筋コンクリート合成体を構成する。鋼材料は、コンクリートに比べて、靭性に富み引張力に強いという特性を有するので、鉄筋コンクリート構造部を補強する機能を果たす。
【0008】
鉄骨構造部は、通常、鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち、施工後の表面には露出しない内部や裏側になる個所に配置される。但し、鉄骨構造部の一部が鉄骨鉄筋コンクリート合成体の一部に露出する形態もある。
鉄骨構造部は、H形鋼やC形鋼などの形鋼材、鋼棒、鋼板、中空鋼管などの鋼材で構成される。鉄骨鉄筋コンクリート合成体の形状や構造に合わせて、鋼材の配置が決められる。鋼材同士の連結は、ボルト、リベット、溶接、その他の通常の接合手段が採用される。
鋼材でトラス構造を構築すれば、構造強度の優れた鉄骨構造部となる。橋梁などに有効である。
【0009】
鉄骨構造部には、支圧板の取付構造やPC鋼材用のシース管、コンクリート型枠用の取付構造などを備えておくことができる。鉄骨構造部を構成する鋼材に中空鋼管を使用して、PC鋼材用のシース管に兼用することもできる。
鉄骨構造部は、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の構築前に、予め構築しておいても良いし、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の構築を進めるにつれて、鉄骨構造部の構築も順次進めていくことができる。例えば、鉄骨鉄筋コンクリート合成体が橋梁の橋桁である場合、施工現場において、橋脚上で、鉄骨構造部となる鋼桁の組立接合、鉄筋コンクリート桁の形成を順次繰り返して、橋桁を延ばしていくことができる。
【0010】
<鉄筋コンクリート構造部>
基本的には、通常のPC構造物と同様の材料および構造が採用できる。
鉄筋コンクリート構造部は、コンクリート構造の内部に鉄筋が埋め込まれている。鉄筋の配置構造は、鉄筋コンクリート構造部に加わる負荷に合わせて適宜に設定できる。
鉄筋コンクリート構造部は、通常、鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち外面に露出する個所に配置される。鉄筋コンクリート構造部が鉄骨構造部の全体を完全に覆っていてもよいし、鉄骨構造部の一部が露出したままであってもよい。
【0011】
〔PC鋼材〕
基本的には、通常のPC合成構造体で使用されているPC鋼材と、同様の材料や構造が採用できる。
PC鋼材は、高張力鋼などの引張耐久力に優れた材料からなる線材、棒材などが使用される。線材あるいは棒材を複数本並べたり束ねたりして1本のPC鋼材を構成することもできる。
PC鋼材は、鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち、引張方向の負荷が大きく加わる個所に配置されて、その部分に圧縮方向のプレストレスを導入し、引張方向の負荷を軽減させる。
【0012】
したがって、PC合成構造体の施工時あるいは使用状態における曲げモーメント力などの負荷の分布状態に合わせて、PC鋼材の設置個所や設置方向、さらには、プレストレスの導入方向などが設定される。
〔支圧板〕
鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち、プレストレスを導入する個所で、PC鋼材と鉄骨鉄筋コンクリート合成体との間に配置される。通常、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の対向する個所にそれぞれ配置される。対向個所とは、プレストレスを導入する方向に沿って対向する個所であり、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の全体外形の外面で対向する個所すなわち対向面であってもよいし、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の途中で、間に鉄骨鉄筋コンクリート合成体の一部を介して対向する個所であってもよい。
【0013】
支圧板は、鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部との両方に当接する。鉄骨構造部または鉄筋コンクリート構造部に固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。少なくとも、支圧板の面と平行な方向には移動しないとともに、支圧板の面方向で、鉄骨構造部および鉄筋コンクリート構造部との間に面圧力が伝達される状態であればよい。支圧板が鉄骨構造部および鉄筋コンクリート構造部と離れる方向、言いかえると、PC鋼材の圧縮力が作用する方向と逆の方向には力が伝達されなくても構わない。
支圧板を鉄骨構造部に支持させるには、溶接やボルト、リベットなどの接合手段が採用できる。係合や嵌合による支持でもよい。支圧板の一部が鉄骨構造部の一部に当接して、面方向に圧力が伝達できるようになっているだけでもよい。
【0014】
支圧板を鉄筋コンクリート構造部に支持させるには、鉄筋コンクリート構造部の外面に支圧板を当接しているだけでもよいし、支圧板の一部または全体を鉄筋コンクリート構造部に埋め込んでもよい。鉄筋コンクリート構造部の打設時に型枠内に支圧板を装着しておけば、鉄筋コンクリート構造部の硬化と同時に一体的に支持される。
支圧板の材料は、剛性および靭性などの機械的強度に優れた鋼板が使用できる。
支圧板の形状は、必要な面圧力が効率的に伝達できればよく、矩形、多角形、円形、長円形、楕円形などの各種図形状が採用できる。支圧板は、単純な平板であってもよいし、平板にリブや枠を設けて補強しておくこともできる。鉄筋コンクリート構造部との一体化を向上させるアンカー突起や凹凸を鉄筋コンクリート構造部との接触面に設けることもできる。
【0015】
支圧板の厚みや面積は、必要な面圧力が伝達できるように設定される。支圧板に隣接して配置されるPC鋼材に導入されるプレストレスの大きさに対応させる。
〔プレストレス導入〕
PC鋼材を用いて鉄骨鉄筋コンクリート合成体にプレストレスを導入する作業は、基本的には、通常のPC合成構造体の場合と共通する材料や設備、作業手順が採用できる。
プレストレスを導入する個所あるいはPC鋼材を設置する個所で、鉄骨鉄筋コンクリート合成体の対向個所のそれぞれに支圧板を配置しておく。支圧板は、鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部との両方に当接した状態になる。
【0016】
PC鋼材を鉄骨鉄筋コンクリート合成体の対向個所を貫いて挿通配置する。鉄骨鉄筋コンクリート合成体の内部を貫通するシース管やシース空間があれば、そこにPC鋼材を通す。鉄骨鉄筋コンクリート合成体の表面に沿ってPC鋼材が配置される場合もある。
PC鋼材に引張力を加える。引張力の印加手段としては、通常のジャッキ装置や牽引装置が使用される。
引張力が印加されたPC鋼材の両端を支圧板に支持させるなどして、PC鋼材の圧縮力が支圧板に伝わる状態にしてから、PC鋼材に加えていた引張力を開放する。PC鋼材と支圧板との間における圧縮力の伝達は、支圧板にPC鋼材を接合しておく必要はなく、引張力を開放したPC鋼材の圧縮方向への復元力が支圧板に加わるようになっていればよい。具体的には、PC鋼材の固定具が、支圧板に当接して、支圧板を押圧するようになっていればよい。
【0017】
PC鋼材から支圧板を介して鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部との両方に圧縮力が加わり、鉄骨鉄筋コンクリート合成体に圧縮方向のプレストレスが導入される。プレストレスが導入された鉄骨鉄筋コンクリート合成体すなわちPC合成構造体は、プレストレスが導入される前よりも構造強度が大幅に増大する。
〔PC合成構造体の用途〕
通常の鉄骨鉄筋コンクリート合成体よりも構造強度が増大したPC合成構造体は、各種の土木建築構造において、大きな負荷の加わる構造体に適用できる。
【0018】
例えば、橋梁のほか、ダム、堤防、道路などの土木構造物や、塔、タンクその他の建造物などにおいて、外壁や屋根、床板、柱などの構造体として利用される。
〔PC橋梁〕
PC橋梁は、複数の橋脚間に橋桁が架設されてなる橋梁であって、橋桁として、前記したPC合成構造体からなるPC合成橋桁を備える。
橋梁の種類は、特に限定されない。利用目的によって、道路橋、鉄道橋、道路鉄道併用橋などがある。構造上の違いで、連続桁橋、高架橋、アーチ橋などがある。
【0019】
橋梁の基本構造は、一定の間隔毎に配置される橋脚と、橋脚間に掛け渡される橋桁とで構成される。橋梁の両端は、通常の橋脚の代わりに、地上面につながる橋台が設置される。橋台を含めて、橋桁を支持する構造を橋脚と呼ぶ。橋脚同士の間を径間と呼ぶ。
橋桁は、1径間毎に独立した橋桁を架設する場合と、複数の径間に連続する橋桁を架設する場合がある。橋梁の全体が、連続施工された1本の連続桁で構成される場合、複数の区画に分けて区分施工された連続桁または単純桁あるいは連続桁と単純桁の組み合わせで構成される場合もある。PC合成橋桁は、橋梁を構成する橋桁の全体または一部、さらには連続桁あるいは単純桁の全体あるいは一部に採用することができる。
【0020】
〔PC橋桁の施工〕
PC橋桁の施工は、通常、鋼桁の施工工程、鉄筋コンクリート桁の施工工程、および、PC鋼材と支圧板によるプレストレスの導入工程を含む。これらの工程の一部または全部を、施工現場で行ってもよいし、施工現場とは別の工場などで行っておくこともできる。
鋼桁は、橋桁の全長分を工場で構築しておくこともできるし、橋桁を複数のブロックに分割した橋桁ブロックを製造しておき、施工現場で橋桁ブロックを組立てることもできる。
【0021】
鉄筋コンクリート桁は、鋼桁を埋め込む状態で型枠を設置し、型枠内に鉄筋を配設した上でコンクリートを打設し硬化させて構築される。型枠の設置前あるいは型枠の設置と同時に鉄筋を配設することもできる。これらの作業を、予め工場等で行い、鋼桁と鉄筋コンクリート桁とが一体化された合成体を施工現場に搬入してもよいし、施工現場で、施工済の鋼桁に対して型枠の設置、鉄筋の配設およびコンクリート打設を行って鉄筋コンクリート桁を構築することもできる。鉄筋コンクリート桁の構築の際に、支圧板を取り付けておくことができる。
PC鋼材によるプレストレスの導入は、工場で製造された段階の鉄骨鉄筋コンクリート合成体からなる橋桁に対して行ってもよいし、施工現場で橋桁の構築が進行するのに合わせて適宜にプレストレスの導入を行うこともできる。橋桁の場合、橋脚位置と径間中央位置など場所によって、その位置に加わるモーメント力などの負荷の大きさや方向が違い、施工作業の途中で負荷の大きさ方向が変化することもある。したがって、橋桁の施工位置や施工作業の進行段階に対応して、それぞれの位置および段階で適切なプレストレスの導入を行う。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔PC橋梁〕
図1に示す実施形態は、PC合成構造体からなるPC橋梁である。
図1(a)に示すように、PC橋梁は、間隔をあげて設置されたA、B、Cの3本の橋脚10と、各橋脚10の間に連続して架け渡されたPC橋桁12とを有する。PC橋桁12の各橋脚10に対する支持構造の詳細は図示を省略しているが、PC橋桁12は、中央の橋脚10(B)に対してはヒンジ支持され、左右の橋脚10(A)(C)に対してはローラ支持されている。
【0023】
PC橋桁12は、鋼材を箱状に組立てて構成された鉄骨構造部である鋼桁20と、鋼桁20を覆う鉄筋コンクリート構造部である鉄筋コンクリート桁30とを有する。
図1(b)は、図1(a)の橋梁に作用するモーメント力の分布を示している。PC橋梁を、力学的に、A〜Cの3個所に支持点を有し、全長に等分布荷重が負荷された連続梁とみなせる。モーメント力は、支持点Bで最大値を示す。また、径間A−Bおよび径間B−Cそれぞれの中間では、支持点Bとは逆方向のモーメント力が作用する領域も生じている。なお、この状態は、プレストレス導入の影響は含めていない。
【0024】
〔PC橋梁の架設〕
図2に示すように、橋梁の架設は、まず所定の間隔で橋脚10を構築する。橋脚10の上部に、鋼桁20を架設する。鋼桁20の周囲に現場打ちで鉄筋コンクリート桁30を形成する。鉄筋コンクリート桁30の形成は、鋼桁20の周囲に鋼桁20に支持させた型枠および鉄筋を設置し、型枠の内部にコンクリートを流し込み、コンクリートが硬化したあと型枠を外す。橋梁の全長を複数区間に分割して、個々の分割区間毎に、鉄筋コンクリート桁30の形成を行う。
鉄筋コンクリート桁30の形成を分割区間毎に行う場合、橋脚10の位置から始めて、その両側に新たな鉄筋コンクリート桁30を継ぎ足していく。橋脚10の位置は、型枠の搬入や設置、鉄筋の配設、コンクリート打設など、鉄筋コンクリート桁30の施工作業が行い易い。橋脚10の位置に鉄筋コンクリート桁30が形成されたあと、その両側に鉄筋コンクリート桁30を継ぎ足していく作業も、先に形成された鉄筋コンクリート桁30を足場に利用できるので、作業性が良い。橋脚10の左右に均等に鉄筋コンクリート桁30の荷重が加われば、橋脚10に偏った負荷が加わらない。
【0025】
前記したような分割された鉄筋コンクリート桁30の形成が終わる毎に、その部分に加わるモーメント力による負荷の大きさおよび方向に合わせて、必要なプレストレスの導入が行われる。
〔プレストレス導入〕
前記のようなモーメント分布を有する橋梁に、モーメント力を打ち消す方向にプレストレスが導入される。特に、鉄筋コンクリート桁30に作用する引張力を低減して、引張力に弱い鉄筋コンクリート桁30を補強する。
図3に示すように、中央の橋脚10すなわち支持点Bに鉄筋コンクリート桁30が形成された段階で、この部分の鉄筋コンクリート桁30および鋼桁20にプレストレスを導入する。
【0026】
前記図1(b)に明らかなように、支持点Bに加わるモーメント力は、鉄筋コンクリート桁30および鋼桁20からなる合成構造体に対して、上辺側では引張力として作用し、下辺側では圧縮力として作用する。比較的に引張力に弱いコンクリートを補強するには、上辺側に作用する引張力を打ち消すようにプレストレスを導入する。
鉄筋コンクリート桁30および鋼桁20に、PC鋼材40が挿通される。PC鋼材40に強い引張力を加えた状態で、PC鋼材40の両端部を、鉄筋コンクリート桁30の端面に、支圧板50を介して固定具44で固定する。PC鋼材40に加わっていた引張力を除去すると、PC鋼材40の復元力が、鉄筋コンクリート桁30を圧縮する方向に作用し、鉄筋コンクリート桁30に圧縮方向のプレストレスが導入される。
【0027】
このとき、支圧板50を用いることで、以下に詳しく説明するように、PC鋼材40によるプレストレスが、鉄筋コンクリート桁30だけではなく、鋼桁20にも加わるようにする。
〔支圧板の詳細構造〕
図4に示すように、鉄筋コンクリート桁30は、T形鋼などの鋼材22で組立てられた鋼桁20を覆うように形成されている。
<引張側>
鉄筋コンクリート桁30の上辺側では、鉄筋コンクリート桁30の両端から内部にPC鋼材40が挿通されている。PC鋼材40は、鉄筋コンクリート桁30に予め埋め込まれたシース管(図示を省略)の内部に挿通される。鉄筋コンクリート桁30の両端面にはPC鋼材40の固定具44が配置される。固定具44と鉄筋コンクリート桁30の端面との間には、支圧板50が挟み込まれている。
【0028】
支圧板50は、鋼板などからなり、図5(a)に詳しく示すように、矩形の板状をなす。支圧板50は、鋼桁20を構成するT形鋼などの鋼材22に溶接等の手段で固定されている。支圧板50と鋼材22との間には補強板52が取り付けられていて、鋼材22に対する支圧板50の取り付けを強固にし、支圧板50の変形を防止する。また、鉄筋コンクリート桁30の内部側でも、支圧板50に補強板54が取り付けられ、鉄筋コンクリート桁30に埋めこまれた状態になっている。
支圧板50は、鉄筋コンクリート桁30を打設する前に、鋼桁20に支圧板50を取り付けておき、支圧板50の外側に型枠を設置してコンクリートの注入を行うことで、鉄筋コンクリート桁30の端面に一体的に接合させることができる。
【0029】
支圧板50が配置された状態で、前記したPC鋼材40によるプレストレスの導入作業を行う。PC鋼材40の圧縮力は、固定具44から支圧板50を介して、鉄筋コンクリート桁30の端面に加わるとともに、支圧板50との接合部分を介して鋼桁20にも加わる。
したがって、鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20とが一体的に圧縮変形する。鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20との境界面では、両者が一体的に変形するので、剥がれたり、境界面に過大な応力が発生したりすることが防止される。プレストレスは、鉄筋コンクリート桁30および鋼桁20の両方に導入される。
【0030】
<圧縮側>
図3、4では、鉄筋コンクリート桁30の下辺側にも支圧板60が配置されている。下辺側は、前記モーメント力によって圧縮力が作用する。
図5(b)に詳しく示すように、下辺側の支圧板60も鋼材22に溶接などで接合されている。支圧板60と鋼材22との間に補強板62も取り付けられている。
但し、支圧板60の位置にはPC鋼材40は配置されていないので、PC鋼材40のプレストレスを鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20との両方に導入する作用はない。
【0031】
支圧板60が配置されていると、鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20との一体性を高めることができるので、その後の施工作業中および施工後の使用状態で加わる外力で、鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20との境界面を剥がすような作用が生じたときに、鉄筋コンクリート桁30と鋼桁20との一体性を確保することができる。
<場所による支圧板の配置設定>
前記したように、橋脚10の位置の鉄筋コンクリート桁30が形成された段階では、上辺側に支圧板50を配置してPC鋼材40によるプレストレスの導入を行い、下辺側には支圧板60を配置しているが、橋梁の施工段階あるいは鉄筋コンクリート桁30の位置によって、支圧板50,60の配置およびプレストレスの導入位置は変わる。
【0032】
例えば、図1で、径間A−Bの中間位置の鉄筋コンクリート桁30には、モーメント力が上辺側に圧縮力、下辺側に引張力を作用させる。したがって、この部分の鉄筋コンクリート桁30には、図3、4とは逆に、下辺側にPC鋼材40による圧縮方向のプレストレスを導入したほうがよい。支圧板50も下辺側に取り付けられ、上辺側には支圧板60が取り付けられることになる。但し、この位置の鉄筋コンクリート桁30に加わる引張力は、前記橋脚10の位置Bよりも小さいので、PC鋼材40で導入するプレストレスは小さくしてもよい。
上記径間A−B中間位置へのプレストレス導入は、橋脚10の位置から順次鉄筋コンクリート桁30を延ばして施工した段階で行われるので、径間A−Bの中間位置へのプレストレス導入において、下辺側に加わる圧縮力は、橋脚10の個所に存在する鉄筋コンクリート桁30の下辺側にも圧縮力を作用させる。このとき、橋脚10個所で下辺側に支圧板60が配置されていると、前記圧縮力が支圧板60を介して、橋脚10個所の鋼桁20および鉄筋コンクリート桁30の両方に均等に圧縮力を伝える機能が発揮される。
【0033】
上記以外の位置でも、その位置に加わるモーメント力の大きさと方向によって、支圧板50、60およびPC鋼材40の配置、PC鋼材40で導入するプレストレスの大きさを適切に設定することで、鋼桁20と鉄筋コンクリート桁30との境界面におけるズレ応力を低減することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明にかかるPC合成構造体の構築方法では、PC鋼材で鉄骨鉄筋コンクリート合成体に導入されるプレストレスが、鉄筋コンクリート構造部だけでなく鉄骨構造部にも同時に加わるので、鉄筋コンクリート構造部と鉄骨構造部とが一体的に変形し、鉄筋コンクリート構造部と鉄骨構造部との境界部分に過大なズレ応力が発生しない。
その結果、従来問題となっていた、プレストレスの導入によって、却って、鉄筋コンクリート構造部と鉄骨構造部とが剥がれ易くなったり、構造強度が低下したりするという問題が解消できる。
【0035】
プレストレス導入による鉄骨鉄筋コンクリート合成体の変形防止、強度向上などの機能が、より効果的に発揮できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表すPC橋梁の模式構造図(a)およびモーメント分布図(b)
【図2】 施工途中の模式構造図
【図3】 プレストレス導入状態の模式構造図
【図4】 プレストレス導入状態の詳細構造断面図
【図5】 支圧板の正面構造図
【符号の説明】
10 橋脚
20 鋼桁
22 鋼材
30 鉄筋コンクリート桁
40 PC鋼材
44 固定具
50,60 支圧板
Claims (2)
- 鉄骨構造部を構築する工程(a)と、
前記鉄骨構造部の長さ方向の一部区間に、鉄筋コンクリート構造部を一体接合させて鉄骨鉄筋コンクリート合成体を構築する工程(b)と、
前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄筋コンクリート構造部を長さ方向に挿通するPC鋼材で、鉄筋コンクリート構造部の両端からその中間の鉄骨鉄筋コンクリート合成体に圧縮力を加えてプレストレスを導入する工程(c)と、
前記プレストレスが導入された鉄筋コンクリート構造部の外側で、前記鉄骨構造部に、新たな鉄筋コンクリート構造部を一体接合させて鉄骨鉄筋コンクリート合成体を延長させて構築する工程(d)とを含み、
前記工程(c)および工程(d)を繰り返す
PC合成構造体の構築方法であって、
前記工程(c)が、前記プレストレスの導入個所で、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体のうち、前記鉄筋コンクリート構造部の端面に当接し前記鉄骨構造部に接合される支圧板を配置する工程 ( c−1)と、
前記プレストレスの導入個所で、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の長さ方向にPC鋼材を挿通する工程 ( c−2 ) と、
前記PC鋼材に引張力を加える工程 ( c−3 ) と、
前記引張力が加えられたPC鋼材の両端を前記支圧板に支持させたあと引張力を開放し、PC鋼材から支圧板を介して前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄骨構造部と鉄筋コンクリート構造部との両方に圧縮力を加えて鉄骨鉄筋コンクリート合成体にプレストレスを導入する工程 ( c−4 ) とを含む
PC合成構造体の構築方法。 - 請求項1に記載のPC合成構造体の構築方法を適用してPC橋梁を架設する方法であって、
前記工程(a)が、前記鉄骨構造部となる鋼桁を複数の橋脚にわたって架設する工程であり、
前記工程(b)が、前記鋼桁の一部区間で、鋼桁の周囲に現場打ちで前記鉄筋コンクリート構造部となる鉄筋コンクリート桁を形成して鉄骨鉄筋コンクリート合成体を構築する工程であり、
前記工程(c)が、前記鉄骨鉄筋コンクリート合成体の鉄筋コンクリート桁を長さ方向に挿通するPC鋼材で、鉄筋コンクリート桁の両端からその中間の鉄骨鉄筋コンクリート合成体に圧縮力を加えてプレストレスを導入する工程であって、前記工程(c−1)、工程(c−2)、工程(c−3)および工程(c−4)を含み、
前記工程(d)が、前記プレストレスが導入された鉄筋コンクリート桁の外側で、前記鋼桁の周囲に新たな鉄筋コンクリート桁を形成し鉄骨鉄筋コンクリート合成体を延長させて構築する工程であり、
前記工程(c)および工程(d)を繰り返して、前記複数の橋脚にわたって連続するPC橋梁を架設する
請求項1に記載のPC合成構造体の構築方法。
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JP2002167499A JP3684213B2 (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | Pc合成構造体の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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