JP2012122282A - 床構造 - Google Patents

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昌宏 菅田
Shinya Igarashi
信哉 五十嵐
Hideo Oka
日出夫 岡
Yasunori Mizushima
靖典 水島
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Abstract

【課題】複数敷設して建物の床面を構成する成形板に面内せん断力を負担させることが可能な床構造を提供する。
【解決手段】成形板16の端面に生じた圧縮力は主に板部18によって負担され、引張力は主に下板22によって負担される。これにより、これらの圧縮力及び引張力は、成形板16の一方端面から他方端面に伝達され、下板22が接合された梁14へせん断力となって伝達される。よって、複数敷設して建物の床面を構成する成形板16に面内せん断力を負担させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、成形板を複数敷設して建物の床面を構成する床構造に関する。
一般に、建物は、「床に面内変形は生じない」とする剛床仮定を前提にして構造設計がなされている。すなわち、建物の床は、建物が地震力をうけたときに面内変形を生じないように、地震により生じる面内せん断力を容易に伝達できる面内剛性を有していなければならない。
通常の鉄筋コンクリートスラブや合成デッキスラブの床は、コンクリートを床全体に対して一体的に打設することにより形成されるので、十分な面内剛性が確保されている。しかし、軽量気泡コンクリート板等の成形板を複数敷設して床面を構成する場合には、成形板同士の一体化が難しく、さらに、柔らかい成形板を用いた場合においては、端部に生じる圧縮力によって破壊することが考えられるので、面内せん断力の十分な伝達が期待できない。
また、成形板が架設される梁によって構成される梁架構を水平ブレース等の補強部材により補強して、梁架構に面内せん断力を負担させようとする場合、補強部材を梁架構に設置する煩雑な作業を必要とし、また、補強部材が、床下空間に配置する設備機器や配管等の邪魔になってしまう。
特許文献1には、複数配列した床パネルの周囲に形成された目地にセルフレベリング材が充填されている床構造が開示されている。
特開平7−233620号公報
本発明は係る事実を考慮し、複数敷設して建物の床面を構成する成形板に面内せん断力を負担させることが可能な床構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、板部と該板部の下面に一体化された下板とを備え、梁に複数架設された成形板と、前記下板を前記梁に接合する接合部と、を有する床構造である。
請求項1に記載の発明では、地震によりせん断力が発生した成形板の端面には、圧縮力と引張力とが生じる。成形板の端面に生じた圧縮力は主に板部によって負担され、引張力は主に下板によって負担される。これにより、これらの圧縮力及び引張力は、成形板の一方端面から他方端面に伝達され、下板が接合された梁へせん断力となって伝達される。よって、複数敷設して建物の床面を構成する成形板に面内せん断力を負担させることができる。
請求項2に記載の発明は、前記成形板は、端部同士が充填材により繋げられている。
請求項2に記載の発明では、成形板の端面に生じた圧縮力及び引張力は、隣りに配置された成形板へ充填材を介して伝達される。よって、複数敷設して建物の床面を構成する成形板に、効果的に面内せん断力を負担させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記充填材は、前記成形板の端部上面に形成された段部に充填されている。
請求項3に記載の発明では、成形板の端部上面に形成された段部に充填された充填材により、梁に対する成形板の端部の固定度が高められることによって、成形板全体の曲げ剛性を大きくすることができる。
本発明は上記構成としたので、複数敷設して建物の床面を構成する成形板に面内せん断力を負担させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る床構造を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る成形板を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る床構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る成形板に作用する力を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る床構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る床構造の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す斜視図である。 図7のA−A矢視図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の変形例を示す断面図である。
図面を参照しながら、本発明の床構造を説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1の斜視図に示すように、第1の実施形態の床構造10では、建物12の躯体を構成するH形鋼からなる梁14の上に、成形板16が複数敷き並べられて架設されている。
図2の斜視図に示すように、成形板16は、軽量気泡コンクリートによって板状に形成された板部18と、板部18の上面全面に板部18と一体に設けられた平板状の鋼板(例えば、1.2mm程度の薄鋼板)からなる上板20と、板部18の下面全面に板部18と一体に設けられた平板状の鋼板(例えば、1.2mm程度の薄鋼板)からなる下板22とを備えたプレキャスト製の一方向スラブであり、短冊状の平面形状を有する板状(例えば、長さ3000mm×幅600mm×厚さ150mm)の部材である。ここでは、上板20及び下板22を鋼板とした例を示しているが、上板20及び下板22は、金属製の板であればよい。
図3の側断面図に示すように、成形板16の下板22は、板部18の端面24から食み出ており(例えば、50〜100mm程度)、接合部26では、この食み出た部分の下板22(以下、「突出板部28」とする)が、焼抜栓溶接によって梁14の上部フランジ上面に接合されている。なお、突出板部28は、焼抜栓溶接を行うために設けられているものであるが、焼抜栓溶接以外の方法により梁14の上部フランジ上面に下板22を接合する場合において、突出板部28を設けなくても梁14の上部フランジ上面に下板22を接合可能であれば、下板22を板部18の端面24から食み出させなくてもよい。
図3に示すように、隣り合って配置された成形板16(以下、左側に配置された成形板16を「成形板16A」とし、右側に配置された成形板16を「成形板16B」とする。)の端面24間には、充填材としてのグラウト材Gが、硬化した後に突出板部28の上面、及び梁14の上部フランジ上面と一体になるように充填されている。ずなわち、成形板16A、16Bは、硬化したグラウト材Gにより端部同士が繋げられている。
また、梁14の上部フランジ上面には、頭付きスタッド30が立設されている。頭付きスタッド30は、溶接によって下端部が梁14の上部フランジ上面に固定され、グラウト材G内に埋設された状態で硬化したグラウト材Gと一体となるように設けられている。なお、頭付きスタッド30は、梁14の上部フランジ上面から突出させることにより、梁14の上部フランジ上面と硬化したグラウト材Gとを一体化できる部材であればよく、例えば、アンカー筋としてもよい。
床構造10を構築する施工手順は、まず、所定の間隔をおいて、梁14の上に複数の成形板16を敷き並べて架設する。次に、梁14の上部フランジ上面に突出板部28を焼抜栓溶接によって接合する。次に、溶接によって頭付きスタッド30の下端部を梁14の上部フランジ上面に固定し、梁14の上部フランジ上面に頭付きスタッド30を立設する。最後に、成形版16A、16Bの端面24間に、突出板部28の上面、及び梁14の上部フランジ上面と一体になるようにグラウト材Gを充填し、硬化させる。
次に、本発明の第1の実施形態の作用及び効果について説明する。
建物12に地震力が作用すると、成形板16には、慣性力としてせん断力が発生する。そして、図4のモデル図に示すように、せん断力Sが発生した成形板16の端面24には、圧縮力Pと引張力Tとが生じる。そして、成形板16の端面24に生じた圧縮力Pは、主に板部18によって負担され、成形板16の端面24に生じた引張力Tは、主に上板20及び下板22によって負担される。
また、上板20は板部18の上面に一体化され、下板22は板部18の下面に一体化されているので、上板20及び下板22の座屈が防止されて、成形板16の端面24に生じた引張力を効果的に負担することができ、また、上板20及び下板22を薄くすることができる。
このようにして、成形板16の一方の端面24から他方の端面24へ伝達された圧縮力Pと引張力Tとは、下板22が接合された梁14へせん断力Sとなって伝達される。よって、複数敷設して建物12の床面を構成する成形板16に面内せん断力を負担させることができる。
また、成形板16の一方の端面24から他方の端面24へ伝達された圧縮力P及び引張力Tは、成形板16の他方の端面24と硬化したグラウト材Gとの界面の摩擦によりせん断力Sとして硬化したグラウト材Gへ伝えられ、隣りに配置された成形板16へ、この成形板16の端面24と硬化したグラウト材Gとの界面の摩擦により伝達される。すなわち、成形板16の一方の端面24から他方の端面24へ伝達された圧縮力P及び引張力Tは、隣りに配置された成形板16へ硬化したグラウト材Gを介して伝達される。
例えば、図3において、成形板16Bの右側の端面24(不図示)から左側の端面24へ伝達された圧縮力P及び引張力Tは、成形板16Bの左側の端面24と硬化したグラウト材Gとの界面の摩擦によりせん断力Sとして硬化したグラウト材Gへ伝えられ、隣りに配置された成形板16Aへ、この成形板16Aの右側の端面24と硬化したグラウト材Gとの界面の摩擦により伝達される。
なお、成形板16Bの端面24や成形板16Aの端面24に、凹凸形状(所謂、シアコッター)を形成しておいてもよい。このようにすれば、せん断力Sをより効率よく伝えることができる。
また、硬化したグラウト材Gに伝えられたせん断力は、この硬化したグラウト材Gとの一体化が頭付きスタッド30により高められた梁14へ伝達される。
また、板部18は、上板20と下板22とにより上下面が拘束されているので、支圧強度を向上させることができ、成形板16の端部に生じる圧縮力による支圧破壊を防ぐことができる。
また、鉛直荷重(面外方向の荷重)に対して成形板16は、以下に示す(1)、(2)の効果を発揮することができる。
(1)成形板16は、上板20と下板22とが軽量気泡コンクリートにより一体となったサンドイッチ構造を構成する。このサンドイッチ構造の断面2次モーメントは、上板20と下板22との単体の断面2次モーメントを単純に足し合わせた値よりも遥かに大きくなる。これによって、成形板16に、効率よく大きな面外剛性を与えることができる。
(2)金属製の上板20及び下板22は強度及び剛性が大きいので、上板20及び下板22を薄くすることができる。これにより、成形板16を軽くすることができる。また、成形板16に作用する鉛直荷重(面外方向の荷重)に対して金属製の下板22が存在するので、一般の鉄筋コンクリート系の床スラブで問題となっているクリープ変形が発生しない。
次に、本発明の第2の実施形態とその作用及び効果について説明する。
第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に適宜省略して説明する。図5の側断面図に示すように、第2の実施形態の床構造32では、充填材としてのコンクリートVが、成形板16A、16Bの端部上面に形成された段部34に充填され硬化して、突出板部28の上面、及び梁14の上部フランジ上面と一体に側面視にて略T字状の連結部36が形成されている。そして、この連結部36によって、成形板16A、16Bの端部同士が繋げられている。連結部36の上部には、所定の被りを有するようにして上面圧縮筋38が配置されている。
よって、段部34に充填され硬化したコンクリートVにより梁14の上部フランジに対する成形板16の端部の固定度が高められ、成形板16全体の曲げ剛性を大きくすることができる。これにより、成形板16の長期たわみを小さくすることができ、面内せん断耐力の向上が期待できる。
また、梁14と連結部36とによる合成梁効果が期待できるので、梁断面を小さくすることができる。
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
なお、第2の実施形態の床構造32では、成形板16A、16Bの端部上面に形成された段部34にコンクリートVを充填した例を示したが、図6の側断面図に示す床構造40のように、硬化後に突出板部28の上面、及び梁14の上部フランジ上面と一体になるように、板部18の上面の全域にコンクリートVを後打ちしてもよい。
この場合、板部18の上面に後打ちされ硬化したコンクリートV(以下、「トップコンクリート」とする)によって、面内せん断力をより効果的に伝達でき、また、隣り合う成形板16間の目地ずれを無くして、隣り合う成形板16の上面同士を滑らかにつなげることができる。
なお、トップコンクリートの上部に配置された上面圧縮筋42は、トップコンクリートの上面に対して十分な被りが確保できるように配置されていればよい。例えば、板部18の上面に上面圧縮筋42を載置した状態や、板部18の上面に形成した溝に上面圧縮筋42を設置した状態で、コンクリートVを打設するようにしてもよい。
以上、本発明の第1及び第2の実施形態について説明した。
なお、第1及び第2の実施形態では、軽量気泡コンクリートによって板部18を形成した例を示したが、板部18は、板部18に必要とされるせん断剛性が確保できる材料によって形成されていればよく、例えば、軽量材料(軽量コンクリート、発泡樹脂)、普通コンクリート、高強度コンクリート、スチールファイバ、炭素繊維等を有する繊維補強コンクリートによって形成してもよい。板部18を軽量気泡コンクリートによって形成すれば、成形板16の軽量化が図れるとともに、板部18の必要とするせん断剛性を容易に確保することができる。
また、第1及び第2の実施形態では、板部18の上面全面に上板20を一体に設け、板部18の下面全面に下板22を一体に設けた例を示したが、板部18の下面に金属製の下板が一体に設けられていればよい。例えば、板部18の上面に上板を設けなくてもよい。この場合、鉛直荷重(面外方向の荷重)に対して成形板16に曲げ変形が生じると、成形板16の下部には引張力が発生する。そして、この引張力に対して下板22が抵抗することにより、成形板16は、所定の面外剛性を得ることができる。
また、例えば、上板及び下板の少なくとも一方の板部18に対向する面積が、板部18の上面又は下面の面積よりも小さくなるように、上板及び下板を設けてもよい。例えば、上板及び下板の少なくとも一方を、板部18の長辺方向の全長に渡って、板部18の短辺方向の端部又は中央部に帯状に設けてもよい。
このようにすれば、軽量気泡コンクリートによって形成された板部18のように、成形にオートクレーブ養生を必要とする部材の場合、オートクレーブ養生時において、上板や下板が設けられていない部分を介して蒸気を流通させることができる。すなわち、軽量気泡コンクリートの上下面に板材が設けられている状態で、オートクレーブ養生を効果的に行うことができる。
また、上板の板部18に対向する面積が板部18の上面の面積よりも小さくなるように上板を設けた場合、上板が配置されていない部分は開口部となるので、軽量気泡コンクリートをこの開口部から投入して打設を行うことができる。すなわち、軽量気泡コンクリートを投入する開口部を別途設ける必要がない。また、上板の上面が打設ラインの目印となるため、施工管理や品質管理が行ない易い。
また、下板を下方に凸の形状としてもよい。この場合、成形板16に曲げモーメントが作用して曲げ変形が生じると、下板には両端を斜め上方へ引き上げる引張力が発生する。そして、この引張力によって成形板16全体を上方向に押し上げる効果が生じ、成形板16に作用する曲げモーメントによって生じる面外変形を小さくすることができる。
また、第1及び第2の実施形態では、成形板16を一方向スラブとした例を示したが、二方向スラブとしてもよい。二方向スラブとする場合には、隣り合って配置された成形板の下板同士を緊結する。
また、第1及び第2の実施形態では、板部18の上面全面に上板20を一体に設け、板部18の下面全面に下板22を一体に設けることにより、上板20及び下板22の座屈を防止できることを説明したが、例えば、上板20の下面、及び下板22の上面に座屈を防ぐリブを設けたり、上板20の下面、及び下板22の上面に突起部材を設けたり、板部18と、上板20及び下板22との一体化を接着剤によって高めたりして、上板20及び下板22の座屈防止効果を高めるようにしてもよい。
また、第1及び第2の実施形態では、焼抜栓溶接によって下板22(突出板部28)を梁14の上部フランジ上面に接合した例を示したが、梁14への下板22の接合は、成形板16の端面24に生じるせん断力を下板22から梁14へ伝達できれば、どのような接合であってもよい。例えば、焼抜栓溶接、隅肉溶接、スタッド溶接等の溶接や、エポキシ系接着剤等の接着剤によって、梁14に下板22を接合してもよい。
図7の斜視図、及び図7のA−A矢視図である図8には、スタッド溶接により梁14の上部フランジ上面に下板22が接合されている例が示されている。説明の都合上、図7、8には、充填材が描かれていない。成形板16の端面24には、下板22の上面から上板20の上面に渡って切り欠き44が形成されている。そして、この切り欠き44内に配置された頭付きスタッド30によるスタッド溶接によって、梁14の上部フランジ上面に下板22が接合されている。
また、第1の実施形態では、充填材をグラウトGとし、第2の実施形態では、充填材をコンクリートVとした例を示したが、充填材は、成形板16の端面に生じた圧縮力及び引張力を、隣りに配置された成形板16へ伝達できる材料であればよい。
また、第1及び第2の実施形態の床構造10、32において、図9の側断面図に示す連結板46や、図10の平面図に示すシアキー48及びせん断筋50を用いて、成形板16の面内せん断力の伝達効率を高めてもよい。図9では、隣り合う成形板16の上板20同士を、鋼板等からなる連結板46によって連結している。連結板46は、焼抜栓溶接によって上板20の上面に接合されている。図10では、隣り合う成形板16の長辺側にグラウト材Hによってシアキー48が形成され、さらに、このシアキー48を貫通するせん断筋50により隣り合う成形板16同士が連結されている。シアキー48及びせん断筋50は、どちらか一方を設けるようにしてもよい。また、成形板16から梁14へせん断力が伝達されるように、上板20を梁14に接続するようにしてもよい。
また、第1及び第2の実施形態では、鋼製のH形鋼からなる梁14に成形板16を架設した例を示したが、木製及びコンクリート製の梁に成形板16を架設するようにしてもよい。図11の側断面図には、木製の梁52に成形板16が架設された一例が示されている。成形板16の突出板部28は、木ネジやドリリングネジ等のネジ54によって梁52に接合され、梁52の上面に捩じ込まれたネジ部材56が第1の実施形態で示した頭付きスタッド30(図3を参照のこと)の役割りを果たす。
図12の側断面図には、鉄筋コンクリート製の梁58に成形板16が架設された一例が示されている。梁58の上面には鋼板60が固定されており、焼抜栓溶接によって、鋼板60の上面に成形板16の突出板部28が接合されている。また、鋼板60の上面には、頭付きスタッド30が立設されている。頭付きスタッド30は、溶接によって下端部が鋼板60の上面に固定されている。
図13の側断面図には、鉄筋コンクリート製の梁62に成形板16が架設された一例が示されている。梁62の上面には鋼板64が固定されており、鋼板64の上面に突設され、成形板16の突出板部28に形成された孔を貫通する雄ネジ部材66にナット68を捩じ込み締め付けることにより、鋼板64の上面に成形板16の突出板部28を接合している。また、鋼板64の上面には、頭付きスタッド30が立設されている。頭付きスタッド30は、溶接によって下端部が鋼板64の上面に固定されている。
また、第1及び第2の実施形態では、上板20及び下板22を鋼鈑とした例を示し、上板20及び下板22は金属製の板であればよいことを述べたが、上板20及び下板22は、必要とする引張力を負担できるものであれば、金属製以外の板であってもよい。例えば、繊維強化プラスチック製の板、炭素繊維製の板でもよい。
また、第1及び第2の実施形態で説明したように、本発明の床構造は、複数敷設された成形板同士を直接接合せずに床面を形成する床構造において、成形板に面内せん断力を負担させて剛床仮定の保証を可能にするものであるが、ここでいう「成形板同士を直接接合する」とは、この接合によって成形版に面内せん断力を負担させて剛床仮定を保証できる程度に成形板同士が直接接合されることを意味し、例えば、施工性向上、品質向上等のために成形板同士を鉄板やアングル等の金物で部分的に接続するような簡易な接合や、面内せん断力の伝達効率を向上させる為の補助手段としてシアキーやせん断筋を設けることは、成形板同士を直接接合することには含まれない。
また、第1及び第2の実施形態で説明したように、本発明の床構造は、軽量気泡コンクリート板やプレキャストコンクリート床版等の成形板を複数敷設して建物の床面を構成する従来の床構造において困難であった面内せん断力の伝達を、隣り合う成形板同士の接合や、水平ブレース等による梁架構の補強等の煩雑な作業をすることなく可能にしたものであり、且つ下板を面外曲げと面内せん断との両方に抵抗する要素として有効利用した技術である。
特に、所定のせん断力が作用したときに成形板の端面に生じる圧縮力は、成形板のスパンを幅で割った値が大きいほど大きくなるので、上板及び下板の座屈防止や、板部の支圧破壊防止の効果については、細長い平面形状の成形板を複数敷設した床構造に対して有効である。
以上、本発明の第1及び第2の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1及び第2の実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、32、40 床構造
14、52、58、62 梁
16 成形板
18 板部
22 下板
26 接合部
34 段部
G グラウト材(充填材)
V コンクリート(充填材)

Claims (3)

  1. 板部と該板部の下面に一体化された下板とを備え、梁に複数架設された成形板と、
    前記下板を前記梁に接合する接合部と、
    を有する床構造。
  2. 前記成形板は、端部同士が充填材により繋げられている請求項1に記載の床構造。
  3. 前記充填材は、前記成形板の端部上面に形成された段部に充填されている請求項2に記載の床構造。
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