JP2006037648A - 柱と梁との接合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄骨コンクリート柱と、梁とを接合するための構造であって、現場での施工を簡易にすることのできるものを提案する。
【解決手段】H型鋼のフランジ11b・11b間に筒状体19・19・・・を架設して柱11を貫通するボルト貫通孔30を形成し、筒状体19近傍においてスチフナー20とダブラープレート21を設け、工場での生産段階において全長にわたってコンクリート24を充填して構成した鉄骨コンクリート柱11に、H型鋼の端部に接続用フランジ14を固設して構成した梁12を当接し、梁12の接続用フランジ14と柱11のボルト貫通孔30とに一本の長ボルト15を挿通して梁12と柱11とを接合した。前記梁12を、予め柱11との接合部近傍を除いた部分にコンクリート25を充填した鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁として、接合後に接合部近傍にコンクリートを打設するようにした。
【選択図】図9
【解決手段】H型鋼のフランジ11b・11b間に筒状体19・19・・・を架設して柱11を貫通するボルト貫通孔30を形成し、筒状体19近傍においてスチフナー20とダブラープレート21を設け、工場での生産段階において全長にわたってコンクリート24を充填して構成した鉄骨コンクリート柱11に、H型鋼の端部に接続用フランジ14を固設して構成した梁12を当接し、梁12の接続用フランジ14と柱11のボルト貫通孔30とに一本の長ボルト15を挿通して梁12と柱11とを接合した。前記梁12を、予め柱11との接合部近傍を除いた部分にコンクリート25を充填した鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁として、接合後に接合部近傍にコンクリートを打設するようにした。
【選択図】図9
Description
本発明は、鉄骨コンクリート柱と梁との接合構造に関する。
従来、鉄筋コンクリート柱や鉄骨鉄筋コンクリート柱や鋼管コンクリート充填柱等のコンクリート柱の対向する両側面に、接続用フランジを端部に設けたH型鉄骨梁を当接させ、接続用フランジ・コンクリート柱・接続用フランジの順に長ボルトを挿通させて、長ボルトの両端にナットを螺入することにより、柱と梁とを接合する構造が知られている。例えば、特許文献1に記載の技術である。
また、H型鋼柱のフランジと、H型鋼梁の端部に設けられた接続用フランジ又は梁の端部に結合されたスプリットティーとに、長ボルトを挿通し、該長ボルトの両端にナットを螺入することにより、柱と梁とを接合する構造が知られている。例えば、特許文献2に記載の技術である。
特開昭63−51542号公報
特開2002−47728号公報
また、H型鋼柱のフランジと、H型鋼梁の端部に設けられた接続用フランジ又は梁の端部に結合されたスプリットティーとに、長ボルトを挿通し、該長ボルトの両端にナットを螺入することにより、柱と梁とを接合する構造が知られている。例えば、特許文献2に記載の技術である。
また、コンクリート柱やコンクリート梁では、現場においてコンクリートが打設されていたが、配筋・型枠工事の省略による工期の短縮化や、コンクリート充填精度の向上のために、予め工場での生産段階においてコンクリートが柱に充填されるプレキャストコンクリート柱・梁が多く採用されるようになってきている。
しかし、梁と柱とをボルトで接合するに当たって、予めコンクリートが充填されていると接合のためのボルトを通すことができないため、現場でボルト孔を穿設したり、また、柱に予めボルトを埋設したりする技術があるが、前者では現場での加工点数が増加するとともに高い精度を維持することが困難であり、後者では柱より突出しているボルトが輸送時の不都合を生じさせる。そこで、例えば、上記特許文献1に記載の技術では、コンクリート柱にシース管を通してコンクリートを充填して、工場での出荷段階において予めボルト孔を形成するようにしている。
しかし、梁と柱とをボルトで接合するに当たって、予めコンクリートが充填されていると接合のためのボルトを通すことができないため、現場でボルト孔を穿設したり、また、柱に予めボルトを埋設したりする技術があるが、前者では現場での加工点数が増加するとともに高い精度を維持することが困難であり、後者では柱より突出しているボルトが輸送時の不都合を生じさせる。そこで、例えば、上記特許文献1に記載の技術では、コンクリート柱にシース管を通してコンクリートを充填して、工場での出荷段階において予めボルト孔を形成するようにしている。
上述の従来技術のようにボルトを柱に貫通させて柱に梁を固定する構造では、柱と梁との接合点に集中して力が掛かることを防止し、接合部及びその周囲に分散して力が掛かるようにすることができるが、柱の数を低減し且つ剛性の高い架構とするためには、柱を十分に補強する必要がある。特に、梁と柱との接合部では他の部分と比較して大きな力が作用するため、特別に補強を施すことが必要となる。
また、柱も梁もプレキャストとすることができれば、現場での施工が簡易となり好ましいが、コンクリートを充填してしまうと、コンクリート以外の部分を用いて接合することになり、例えば、梁を柱に接合する場合、梁に設けたフランジやスプリットティー等の接合のための部材と柱とを接合することになり、梁の中心を通る部分を柱に固定することが困難となる。
そこで本発明では、H型鋼を鉄骨とする鉄骨コンクリート柱と、H型鋼を構成要素として含む梁とを接合するための構造であって、現場での施工を簡易にすることのできるものであり且つ柱と梁とを良好に接合することのできるものを提案する。
また、柱も梁もプレキャストとすることができれば、現場での施工が簡易となり好ましいが、コンクリートを充填してしまうと、コンクリート以外の部分を用いて接合することになり、例えば、梁を柱に接合する場合、梁に設けたフランジやスプリットティー等の接合のための部材と柱とを接合することになり、梁の中心を通る部分を柱に固定することが困難となる。
そこで本発明では、H型鋼を鉄骨とする鉄骨コンクリート柱と、H型鋼を構成要素として含む梁とを接合するための構造であって、現場での施工を簡易にすることのできるものであり且つ柱と梁とを良好に接合することのできるものを提案する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、柱と梁との接合構造であって、H型鋼のフランジ間に筒状体を架設して柱を貫通するボルト貫通孔を形成し、筒状体近傍においてフランジ間にスチフナーを架設し、柱の全長にわたってフランジ間にコンクリートを充填して構成した鉄骨コンクリート柱に、H型鋼の端部に接続用フランジを固設して構成した梁を当接し、梁の接続用フランジと柱のボルト貫通孔とに一本の長ボルトを挿通し、長ボルトの両端にナットを螺入して梁と柱とを締結するものである。
請求項2においては、前記鉄骨コンクリート柱において、H型鋼のフランジ間に架設した筒状体近傍において、H型鋼のウエブにダブラープレートを付設するものである。
請求項3においては、前記梁を、H型鋼のフランジ間にコンクリートを充填した鉄骨コンクリート梁とするものである。
請求項4においては、前記梁を、工場での生産段階において、柱との接合部近傍を除いた部分にコンクリートを充填した鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、梁に掛かる荷重により発生する引張り力を柱で力を分散させて受けることができる。柱は、スチフナーに加え、充填されたコンクリートによって、加わる圧縮力及び引張り力に対応できる強度が確保されており、梁より伝わる力に耐えうることができる。
請求項2においては、地震発生時等に、鉄骨コンクリート柱に大きな圧縮力が加わったときに、H型鋼のウエブの座屈を防止することができる。
請求項3においては、梁の強度を向上させることができる。また、コンクリートが耐火被覆としても機能も果たす。
請求項4においては、現場での梁のコンクコンクリート打設量を低減することにより、コンクリート打設作業を簡易とし、また、施工期間の短縮を図ることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例に係る柱と梁の接合構造の示す図、図2は柱の構造を示す平面断面図、図3は柱の接合部の構造を示す平面断面図、図4は図1におけるY−Y矢視断面図、図5は別形態のタブラープレートを採用した柱と梁の接合構造の示す図、図6は別形態のタブラープレートを採用した柱の接合部の構造を示す平面断面図、図7は図5におけるZ−Z矢視断面図、図8は図1におけるX−X矢視断面図である。
図9は柱と梁の接合の様子を示す図、図10は接合後の柱と梁の様子を示す図、図11は梁の構造を示す断面図である。
図12は柱と梁の接合構造の別形態を示す図である。
図1は本発明の実施例に係る柱と梁の接合構造の示す図、図2は柱の構造を示す平面断面図、図3は柱の接合部の構造を示す平面断面図、図4は図1におけるY−Y矢視断面図、図5は別形態のタブラープレートを採用した柱と梁の接合構造の示す図、図6は別形態のタブラープレートを採用した柱の接合部の構造を示す平面断面図、図7は図5におけるZ−Z矢視断面図、図8は図1におけるX−X矢視断面図である。
図9は柱と梁の接合の様子を示す図、図10は接合後の柱と梁の様子を示す図、図11は梁の構造を示す断面図である。
図12は柱と梁の接合構造の別形態を示す図である。
本実施例に係る梁と柱の接合構造では、柱はH型鋼鉄骨コンクリート柱、梁はH型鋼鉄骨コンクリート梁又はH型鋼梁又はH型鉄骨鉄筋コンクリート梁であって、これらを施工現場で簡易に接合するための工夫が為されている。
柱は、鉄骨コンクリート柱である。
図1及び図2に示す如く、柱の鉄骨はH型鋼で成り、ウエブ11aの両端に略直交するようにフランジ11b・11bが配置されて断面略H型状をしている。H型鋼のフランジ11b・11b間にはコンクリート24が充填され、ウエブ11aには、コンクリート24の定着力を高めるために頭付きのスタッドボルト22・22が固定されており、また、フランジ11b・11b間には、コンクリート24のひび割れを防止するために網状鉄筋23・23が配設されている。
図1及び図2に示す如く、柱の鉄骨はH型鋼で成り、ウエブ11aの両端に略直交するようにフランジ11b・11bが配置されて断面略H型状をしている。H型鋼のフランジ11b・11b間にはコンクリート24が充填され、ウエブ11aには、コンクリート24の定着力を高めるために頭付きのスタッドボルト22・22が固定されており、また、フランジ11b・11b間には、コンクリート24のひび割れを防止するために網状鉄筋23・23が配設されている。
そして、図1、図3及び図4に示す如く、柱11において、梁12との接合部のフランジ11b・11b間には、ウエブ11aと平行に片側に四本合計八本の筒状体19・19・・・が架設されている。筒状体19の中空に合致するように、フランジ11b・11bには孔が穿設されており、これにより、一方のフランジ11bと筒状体19と他方のフランジ11bと通じるボルト孔30が形成されている。該ボルト孔30は柱11を貫いて設けられている。
さらに、柱11において、梁12との接合部のフランジ11b・11b間には、ウエブ11aを両面から挟むようにダブラープレート21・21が設けられ、同じくウエブ11aを介して片側に二枚合計四枚のスチフナー20・20・・・が架設されている。ダブラープレート21及びスチフナー20は、柱11の梁12との接合部を補強するために設けられている。但し、スチフナー20のみで柱11に十分な強度を与えることができるときにはダブラープレート21を省略することもできる。
前記スチフナー20は筒状体19の近傍であって、上下の筒状体19・19の間に配置されている。そして、スチフナー20はリブ状プレートであり、その厚みを設定することにより強度を調整可能とされている。
また、前記ダブラープレート21は、筒状体19近傍であって柱11に固設された上下のスチフナー20・20間に配置されており、その上下方向長さは、上下のスチフナー20・20間の距離より小さいものである。従って、スチフナー20は、その周囲を、左右のフランジ11b・11bとウエブ11aとに固設されている。
また、前記ダブラープレート21は、筒状体19近傍であって柱11に固設された上下のスチフナー20・20間に配置されており、その上下方向長さは、上下のスチフナー20・20間の距離より小さいものである。従って、スチフナー20は、その周囲を、左右のフランジ11b・11bとウエブ11aとに固設されている。
筒状体19には、柱11と梁12とを接合するための長ボルト15が挿通されるため、他の部分と比較して筒状体19近傍には軸方向に大きな力が掛かることが想定される。この力に抗するためにスチフナー20及びダブラープレート21が筒状体19近傍に設けられており、筒状体19近傍に特に大きく発生する剪断力や圧縮力に、柱11が抗することができるようにしている。
このように、スチフナー20及びダブラープレート21を設けることで、筒状体19のみで筒状体19近傍(接合部近傍)に掛かる力に抗するよりも、大きな力に対して抗することができるようになり、また、スチフナー20と筒状体19とを一体的に形成することもできるが、別体とすることによって精度の管理を容易としている。
このように、スチフナー20及びダブラープレート21を設けることで、筒状体19のみで筒状体19近傍(接合部近傍)に掛かる力に抗するよりも、大きな力に対して抗することができるようになり、また、スチフナー20と筒状体19とを一体的に形成することもできるが、別体とすることによって精度の管理を容易としている。
なお、図5乃至図7に示す如く、ダブラープレート21の上下方向長さを、上下のスチフナー20・20間の距離より大きく、梁12の梁背より大きいものとすることもできる。この場合、スチフナー20の周囲は、左右のフランジ11b・11bに固設し、H型鋼のウエブ11aとスチフナー20との間には、ダブラープレート21を通過させるだけの間隙を設ける。
上述の如く、スチフナー20とダブラープレート21とで接合部近傍を補強した場合、柱11と梁12との接合によってフランジ11b・11bを引き合うように作用する力に対する補強部材として、スチフナー20が機能し、また、柱11に作用する圧縮力に抗してウエブ11aの座屈を防止するために、ダブラープレート21が補強部材として機能することになる。よって、スチフナー20とダブラープレート21とのそれぞれの役割が明確となり、それぞれの部材の強度を定める設計が容易となる。
上述の如く、スチフナー20とダブラープレート21とで接合部近傍を補強した場合、柱11と梁12との接合によってフランジ11b・11bを引き合うように作用する力に対する補強部材として、スチフナー20が機能し、また、柱11に作用する圧縮力に抗してウエブ11aの座屈を防止するために、ダブラープレート21が補強部材として機能することになる。よって、スチフナー20とダブラープレート21とのそれぞれの役割が明確となり、それぞれの部材の強度を定める設計が容易となる。
図8にも示す如く、柱11のフランジ11b・11bより両側方に突出した状態に、ガゼットプレート17・17が固設されている。ガゼットプレート17・17には、梁12のウエブ12aに形成されたボルト孔12c・12c・・・と合致する複数のボルト孔17a・17a・・・が穿設されている。
上記柱11には、工場での生産段階において、フランジ11b・11b間にコンクリート24が充填されている。すなわち、柱11は、コンクリート24が打設・養生された構造材として現場に搬入される。従って、柱11に充填されるコンクリート24の打設・養生の管理が、現場でコンクリートを打設する場合に対して比較的容易である。
なお、上述の如く柱11には現場に搬入された段階で既にコンクリート24が打設されているが、梁12との接合のためのボルトを通すボルト孔30が、筒状体19・19・・・により予め形成されており、現場においてボルト孔30を形成したり、柱11にコンクリートを打設したりする作業は不要である。
なお、上述の如く柱11には現場に搬入された段階で既にコンクリート24が打設されているが、梁12との接合のためのボルトを通すボルト孔30が、筒状体19・19・・・により予め形成されており、現場においてボルト孔30を形成したり、柱11にコンクリートを打設したりする作業は不要である。
一方、上記柱11に接合される梁12は、H型鋼梁や、H型鋼を鉄骨とする鉄骨コンクリート梁や、H型鋼を鉄骨としその周囲に鉄筋を配筋した鉄骨鉄筋コンクリート梁とすることができ、本実施例では、H型鋼鉄骨コンクリート梁としている。
梁12を鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁とする場合、図9にも示す如く、梁12の柱11と接合する端部近傍(接合部近傍)を残して、工場での生産段階において、フランジ12b・12b間にコンクリート25が充填される。従って、現場で打設するコンクリートは、残された接合部近傍のみで良いので、現場での作業が簡易となり、また、施工期間を短縮することができる。さらに、工場での生産段階においてコンクリート25の打設ができるので、コンクリート24の打設・養生の管理が、現場でコンクリートを打設する場合に対して比較的容易である。
また、梁12の柱11と接合する端部近傍(接合部近傍)にはコンクリート25が充填されていないので、梁12の周囲だけでなく、後述するガゼットプレート17と梁12のウエブ12aを接合することによって、梁12と柱11とを精度良く接合することが可能となり、また、柱11と梁12との接合強度を高めることができる。
梁12を鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁とする場合、図9にも示す如く、梁12の柱11と接合する端部近傍(接合部近傍)を残して、工場での生産段階において、フランジ12b・12b間にコンクリート25が充填される。従って、現場で打設するコンクリートは、残された接合部近傍のみで良いので、現場での作業が簡易となり、また、施工期間を短縮することができる。さらに、工場での生産段階においてコンクリート25の打設ができるので、コンクリート24の打設・養生の管理が、現場でコンクリートを打設する場合に対して比較的容易である。
また、梁12の柱11と接合する端部近傍(接合部近傍)にはコンクリート25が充填されていないので、梁12の周囲だけでなく、後述するガゼットプレート17と梁12のウエブ12aを接合することによって、梁12と柱11とを精度良く接合することが可能となり、また、柱11と梁12との接合強度を高めることができる。
梁12の柱11と接合する端部には、上下に二枚の接合用フランジ14・14が固設されている。該接合用フランジ14・14には、柱11を貫通するボルト孔30・30・・・に合致する位置に複数のボルト孔14a・14a・・・が穿設されている。また、梁12のウエブ12aには、上下の接合用フランジ14・14の間において、ガゼットプレート17のボルト孔17a・17a・・・に合致するボルト孔が12c・12c・・・が穿設されている。
上述の如く構成される柱11と梁12との接合作業は、以下の通りである。
まず、図9に示す如く、柱11の側面に、フィラープレート13を介して、梁12・12を位置合わせる。フィラープレート13は、梁12の端部に設けられた接合用フランジ14と、一方の梁12の接合用フランジ14のボルト孔14aと、柱11を貫通しているボルト孔30と、他方の梁12の接合用フランジ14のボルト孔14aとに、長ボルト15を貫設し、該ボルト15の両端に螺入されたナット16・16で接合用フランジ14・14と柱11とを挟み込み、ボルト接合する。
また、柱11に設けられたガゼットプレート17のボルト孔17a・17a・・・と、梁12のウエブ12aに設けられたボルト孔12c・12c・・・を位置合わせ、ボルト18をこれらのボルト孔に挿通させてボルト接合する。
まず、図9に示す如く、柱11の側面に、フィラープレート13を介して、梁12・12を位置合わせる。フィラープレート13は、梁12の端部に設けられた接合用フランジ14と、一方の梁12の接合用フランジ14のボルト孔14aと、柱11を貫通しているボルト孔30と、他方の梁12の接合用フランジ14のボルト孔14aとに、長ボルト15を貫設し、該ボルト15の両端に螺入されたナット16・16で接合用フランジ14・14と柱11とを挟み込み、ボルト接合する。
また、柱11に設けられたガゼットプレート17のボルト孔17a・17a・・・と、梁12のウエブ12aに設けられたボルト孔12c・12c・・・を位置合わせ、ボルト18をこれらのボルト孔に挿通させてボルト接合する。
上述のように、柱11と梁12・12とをボルト接合したのち、図10に示す如く、梁12の柱11と接合する端部にコンクリート25を打設する。このように、現場での施工時に打設するコンクリートは、梁12の柱11と接合する端部のみとすることができる。従って、現場でのコンクリート打設箇所及び打設量を低減することができるので、現場での施工が簡易となり、また、工期を短縮することができる。
なお、図11に示す如く、上述の如くコンクリート25が打設されたあとの梁12において、該梁12の上面及び下面にH型鋼が露出している。この露出している部分の全て又はその一部に耐火被覆26・26を施すこともできる。
耐火被覆26・26は、耐火材料で構成された成型カバーを嵌めることにより形成することも、また、耐火塗料を塗装することにより形成することもできる。梁12を構成するH型鋼の左右側面はコンクリート25で覆われており、該コンクリート25が耐火性を向上させるため、梁12のH型鋼が露出する該梁12の上下部分又は下部分のみに耐火被覆26・26を施せば足りる。
このように、梁12を構成するH型鋼の全表面積にわたって耐火被覆を施すときと比較して、耐火被覆施工面積を低減させることができる。これにより、耐火被覆作業量を低減し、作業時間を短縮することができる。また、耐火被覆にかかるコストを低減させることができる。
耐火被覆26・26は、耐火材料で構成された成型カバーを嵌めることにより形成することも、また、耐火塗料を塗装することにより形成することもできる。梁12を構成するH型鋼の左右側面はコンクリート25で覆われており、該コンクリート25が耐火性を向上させるため、梁12のH型鋼が露出する該梁12の上下部分又は下部分のみに耐火被覆26・26を施せば足りる。
このように、梁12を構成するH型鋼の全表面積にわたって耐火被覆を施すときと比較して、耐火被覆施工面積を低減させることができる。これにより、耐火被覆作業量を低減し、作業時間を短縮することができる。また、耐火被覆にかかるコストを低減させることができる。
また、前記梁12は、梁12の天端面にスラブを配置しない条件でも十分な耐火性を備えることが確認されており、軽微な耐火被覆26でも耐火性が確保され耐火被覆を梁の全周にわたって施すときと比較して断面積の増加を抑制することができるので、その意匠性を損なうことなく建築物の外表面に露出させることができ、屋外架構での逆梁や吹き抜け部分にも用いることができる。
上述の如く接続施工される柱11と梁12において、柱11に充填されたコンクリート24によって、H型鋼ウエブの局部座屈の防止や部材の変形を抑制して初期剛性の向上が図られている。さらに、柱11に、筒状体19やスチフナー20、ダブラープレート21等の補強部材やコンクリート24によって、柱11に加わる圧縮力や剪断力によるウエブ11aやフランジの変形の抑制が図られている。特に、筒状体19・19の間にスチフナー20を配置することにより、長ボルト15にて締結する接合時に圧縮力が掛かるが、これに良好に抗することができる。
なお、スチフナー20やダブラープレート21の板厚や形状を設定することにより、補強の程度を設計することができる。
そして、梁12に掛かる荷重によって梁12から柱11に引張り力が作用したときに、その引張り力が長ボルト15に伝達されて、長ボルト15から強固な構造である柱11全体に引張り力が伝達され、力が分散されることになる。従って、引張り力の集中を抑制し、柱11や梁12の変形を防止することができる。
なお、上記実施例において、柱を鉄骨コンクリート柱としているが、図12に示す如く、H型鋼柱とすることもできる。同様に、梁を鉄骨コンクリート梁としているが、H型鋼梁とすることもできる。この場合、筒状体19を不要とすることができる。
11 柱
11a ウエブ
11b フランジ
12 梁
12a ウエブ
12b フランジ
13 フィラープレート
14 接合用フランジ
15 長ボルト
16 ナット
17 ガゼットプレート
18 ボルト
19 筒状体
20 スチフナー
21 ダブラープレート
11a ウエブ
11b フランジ
12 梁
12a ウエブ
12b フランジ
13 フィラープレート
14 接合用フランジ
15 長ボルト
16 ナット
17 ガゼットプレート
18 ボルト
19 筒状体
20 スチフナー
21 ダブラープレート
Claims (4)
- 柱と梁との接合構造であって、
H型鋼のフランジ間に筒状体を架設して柱を貫通するボルト貫通孔を形成し、筒状体近傍においてフランジ間にスチフナーを架設し、柱の全長にわたってフランジ間にコンクリートを充填して構成した鉄骨コンクリート柱に、
H型鋼の端部に接続用フランジを固設して構成した梁を当接し、
梁の接続用フランジと柱のボルト貫通孔とに一本の長ボルトを挿通し、長ボルトの両端にナットを螺入して梁と柱とを締結する、
ことを特徴とする柱と梁との接合構造。 - 前記鉄骨コンクリート柱において、H型鋼のフランジ間に架設した筒状体近傍において、H型鋼のウエブにダブラープレートを付設する、
請求項1に記載の柱と梁との接合構造。 - 前記梁を、H型鋼のフランジ間にコンクリートを充填した鉄骨コンクリート梁とする、
請求項1又は請求項2に記載の柱と梁との接合構造。 - 前記梁を、
工場での生産段階において、柱との接合部近傍を除いた部分にコンクリートを充填した鉄骨コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁とする、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の柱と梁との接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004222505A JP2006037648A (ja) | 2004-07-29 | 2004-07-29 | 柱と梁との接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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