JP2000279809A - エポキシド製造用触媒及びエポキシドの製法 - Google Patents

エポキシド製造用触媒及びエポキシドの製法

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titanium
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利生 林
Masahiro Wada
正大 和田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和炭化水素を部分酸化してエポキシドを
製造するのに好適に用いられるエポキシド製造用触媒、
及び、該エポキシド製造用触媒を用いて不飽和炭化水素
を部分酸化するエポキシドの製法を提供すること。 【解決手段】 シリカ担体にチタン化合物が担持されて
なるシリカ担持チタンを含む担持体に、金微粒子が固定
されてなる触媒であって、さらに、a)シリカ担体の平
均細孔径が5nm〜100nmの範囲内である構成、ま
たは、b)シリカ担持チタンにおける単位重量当たりの
チタン金属としての担持量(mol/g)をA、シリカ担体に
おける単位重量当たりのシラノール性水酸基の量(mol/
g)をBとするときに、A/B<0.3の関係を満たして
いる構成のエポキシド製造用触媒を用いて不飽和炭化水
素を部分酸化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和炭化水素を
部分酸化してエポキシドを製造するのに好適に用いられ
るエポキシド製造用触媒、及び、該エポキシド製造用触
媒を用いて不飽和炭化水素を部分酸化するエポキシドの
製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、チタン含有酸化物に金微粒子
が固定されてなる触媒を用いて、水素と酸素との存在下
で、不飽和炭化水素を部分酸化することによってエポキ
シドを製造する方法は知られている(特開平8−127
550号公報、特開平10−5590号公報、特開平1
0−244156号公報等)。
【0003】しかしながら、上記の触媒は、エポキシ化
反応の初期段階では或る程度の活性を示すものの、反応
の進行に伴って活性が経時的に低下する。従って、上記
の触媒は、反応が定常状態に達した段階では、その活性
が不充分となってしまうという問題点を有している。ま
た、上記のエポキシ化反応に、上記の触媒を用いた場合
には、水素の消費量が理論量よりも多くなってしまうと
いう問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記の問題を
解決すべくチタン含有酸化物に金微粒子が固定されてな
る触媒として、特に、シリカ担体にチタン化合物を担持
し焼成することにより得られたシリカ担持チタンを、チ
タン含有酸化物として含むものが提案されている。しか
しながら、高性能な触媒とするために該シリカ担体およ
びシリカ担持チタンに要求される物理的・化学的性質
は、明らかとなっていない。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、不飽和炭化水素を部分酸化
してエポキシドを製造するのに好適に用いられるエポキ
シド製造用触媒、及び、該エポキシド製造用触媒を用い
て不飽和炭化水素を部分酸化するエポキシドの製法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記従
来の触媒及びエポキシドの製法について検討した。その
結果、シリカ担体にチタン化合物が担持されてなるシリ
カ担持チタンを含む担持体に金微粒子が固定されてなる
触媒において、該触媒の活性並びに選択性には、シリカ
担体およびシリカ担持チタンの有する物理的・化学的性
質が重要であることが判明した。また、チタン含有酸化
物に固定されている金微粒子の粒子径が不揃いであるこ
とが、水素の消費量が理論量よりも多くなってしまう原
因の一つであると推察された。
【0007】そこで、本願発明者等は、エポキシド製造
用触媒及びエポキシドの製法についてさらに鋭意検討し
た。その結果、触媒をなすシリカ担体の平均細孔径、ま
たは、シリカ担持チタンの単位重量当たりのチタン金属
としての担持量(mol/g)とシリカ担体の単位重量当たり
のシラノール性水酸基の量(mol/g)との関係、が所定の
条件を満たす場合に、触媒性能が良好となることを見い
出した。さらに、該エポキシド製造用触媒を用いた場合
には、水素の消費量が未処理の触媒と比較して減少させ
ることができることを見い出して、本発明を完成させる
に至った。
【0008】即ち、請求項1記載の発明のエポキシド製
造用触媒は、上記の課題を解決するために、シリカ担体
にチタン化合物が担持されてなるシリカ担持チタンを含
む担持体に、金微粒子が固定されてなる触媒であって、
上記シリカ担体の平均細孔径が5nm〜100nmの範
囲内であることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明のエポキシド製造用触
媒は、上記の課題を解決するために、シリカ担体にチタ
ン化合物が担持されてなるシリカ担持チタンを含む担持
体に、金微粒子が固定されてなる触媒であって、上記シ
リカ担持チタンの単位重量当たりのチタン金属としての
担持量(mol/g)をA、シリカ担体の単位重量当たりのシ
ラノール性水酸基の量(mol/g)をBとするときに、A/
B<0.3の関係を満たしていることを特徴としてい
る。
【0010】請求項3記載の発明のエポキシド製造用触
媒は、上記の課題を解決するために、請求項1または2
記載のエポキシド製造用触媒において、金微粒子の粒子
径が10nm以下であることを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明のエポキシドの
製法は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし
3の何れか1項に記載のエポキシド製造用触媒を用い
て、水素と酸素との存在下で、不飽和炭化水素を部分酸
化することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にかかるエポキシド製造用
触媒は、シリカ担体にチタン化合物が担持されてなるシ
リカ担持チタンを含む担持体に、金微粒子が固定されて
なる触媒であって、さらに、a)シリカ担体の平均細孔
径が5nm〜100nmの範囲内である構成、および/
または、b)シリカ担持チタンの単位重量当たりのチタ
ン金属としての担持量(mol/g)をA、シリカ担体の単位
重量当たりのシラノール性水酸基の量(mol/g)をBとす
るときに、A/B<0.3の関係を満たしている構成で
ある。
【0013】上記シリカ担体は、少なくとも二酸化ケイ
素を含有し、さらに酸素を介してチタン化合物を担持す
ることができるものであれば良く、その種類は特に限定
されるものではないが、具体的には、例えば、非晶質シ
リカ粒子からなる合成シリカ粉末、凝固または相互に結
合した非晶質シリカ粒子からなる高密度かつ密充填型の
多孔性合成シリカ、結晶質の多孔性シリカ等が好適に使
用される。また、結晶質ではないが、規則的な細孔構造
を有するMCM41等もシリカ担体として使用すること
ができる。
【0014】シリカ担体における二酸化ケイ素の含有率
は、特に限定されるものではないが、一般には50重量
%以上がより好ましく、75重量%以上がさらに好まし
く、90重量%以上が特に好ましい。また、該シリカ担
体の比表面積は、特に限定されるものではないが、一般
には1m2 /g以上であることがより好ましく、25m
2 /g〜1,000m2 /gの範囲内であることがさら
に好ましい。
【0015】上記合成シリカ粉末としては例えば、四塩
化ケイ素または四フッ化ケイ素を、水素および酸素の存
在下で燃焼することによって得られる乾式シリカ(fumed
pyrogenic silica)等を挙げることができる。該乾式シ
リカの比表面積は50m2 /g〜800m2 /gの範囲
内であることが、また、二酸化ケイ素の含有率は99重
量%以上であることがより好ましいが、これらは特に限
定されるものではない。該乾式シリカとしては例えば、
カボット社のキャブ−O−ジル(登録商標)やデグッサ
社のエアロジル(登録商標)等が市販されている。
【0016】上記多孔性合成シリカとしては例えば、シ
リカゲルや沈降シリカ等を挙げることができる。シリカ
ゲルとしては、その比表面積が25m2 /g〜1,00
0m 2 /gの範囲内であることがより好ましく、その細
孔容積(単位重量当たりに含まれる細孔の容積)が0.
3ml/g〜20ml/gの範囲内であることがより好
ましい。また、二酸化ケイ素の含有率は99重量%以上
であることがより好ましいが、これらの物性は特に限定
されるものではない。
【0017】上記結晶質の多孔性シリカとしては、例え
ば、ハイシリカゼオライト等を挙げることができる。ハ
イシリカゼオライトとしては、ペンタシル型ゼオライト
であるシリカライト等を挙げることができる。
【0018】水銀圧入法にて測定される、上記シリカ担
体の有する細孔の平均直径(平均細孔径)は、以下に述
べるA/B値が0.3未満であれば特に限定されるもの
ではない。一方、A/B値が0.3以上であれば、5n
m以上、100nm以下の範囲内であれば良く、6nm
以上、80nm以下であることが好ましく、8nm以
上、60nm以下であることがより好ましい。A/B値
が0.3以上であり、上記平均細孔径が5nm未満、も
しくは100nmを超える場合、最終的に得られるエポ
キシド製造用触媒の活性は低く、実用的ではない。該触
媒の活性が低下する原因は必ずしも明らかではないが、
理由の一つとして、平均細孔径が小さい(5nm未満)
場合には、選択的な部分酸化を受ける原料としての不飽
和炭化水素が細孔内で充分に拡散できないことが考えら
れる。一方、平均細孔径が大きい(100nmを超え
る)場合には細孔数そのものが減少するため、一般にシ
リカ担体の比表面積が50m2 /g以下と小さくなる。
したがって、固定される金微粒子およびチタンが低分散
となり、最終的に製造される触媒の活性が低下するため
と考えられる。
【0019】上記範囲の平均細孔径を有し、さらに、構
造的・熱的に安定なシリカ担体を調製する方法は特に限
定されるものではないが、シリカヒドロゲルをスーパー
ヒートスチーム法(スーパーヒーターにより所定の温度
に加熱された気体(蒸気)によりシリカヒドロゲルを乾
燥する方法)により乾燥して得たシリカキセロゲルを用
いてシリカ担体を調製する方法が特に好ましい。該方法
を用いることにより、細孔容積が大きく、耐熱性に優れ
たシリカキセロゲルを得ることができる。さらに必要に
応じて、得られたシリカキセロゲルを焼成することによ
り、強度、耐薬品性、および耐水性をより向上させるこ
とができる。焼成温度は、特に限定されるものではない
が、400℃〜1,000℃であることが好ましい。ま
た、焼成後、さらにスチームによる熟成処理を施すこと
によってシリカキセロゲルの物性を好適に制御すること
ができる。
【0020】尚、スーパーヒートスチーム処理する前の
シリカヒドロゲルを製造する方法は特に限定されるもの
ではなく、例えば、ケイ酸ソーダ等のケイ酸アルカリ水
溶液を酸で中和する方法等、従来公知の方法を用いるこ
とができる。
【0021】上記のシリカ担体にチタン化合物が担持さ
れることによりシリカ担持チタンが製造される。最終的
に製造されるエポキシド製造用触媒の活性並びに選択性
には、上記説明のシリカ担体の平均細孔径の他に、シリ
カ担持チタンのチタン金属としての担持量とシリカ担体
の有するシラノール性水酸基の量との関係が重要であ
る。具体的には、該シリカ担持チタンの単位重量当たり
のチタン金属としての担持量(mol/g)をA、シリカ担体
の単位重量当たりのシラノール性水酸基の量(mol/g)を
Bとするとき、A/B値の採りうる範囲は上記平均細孔
径との関係で次のように規定される。すなわち、平均細
孔径が5nm以上、100nm以下の範囲内であればA
/B値は特に限定されるものではないが、平均細孔径が
上記範囲内にない場合には、A/B値が0.3未満であ
ればよく、好ましくは、0.001以上0.3未満の範
囲内であれば良い。
【0022】平均細孔径が上記範囲内になく、加えてA
/B値が0.3以上である場合には、エポキシド生成量
に対する水素消費量が増大するため好ましくない。この
原因は明らかではないが、その理由の一つとして、固定
されるチタンが低分散となり最終的に製造される触媒の
活性点密度が高くなりすぎることが考えられる。
【0023】また、チタン化合物を担持する前に、必要
に応じてシリカ担体の単位重量当たりのシラノール性水
酸基の量を調整してもよい。調整方法は特に限定される
ものではないが、具体的には、例えば、1)所定の温度
条件下で、シリカ担体を水を含む溶液(該シリカ担体を
処理するに最適なpHとなるよう調製されたもの)に所
定の時間浸漬した後に乾燥する方法、2)所定の温度条
件下で、シリカ担体をスチームに所定の時間接触させる
方法、3)シリカ担体を所定の温度で加熱処理すること
によりシラノール性水酸基を脱水縮合させる方法、等を
挙げることができる。
【0024】尚、シリカ担体におけるシラノール性水酸
基のモル数は、例えば、高温焼成(〜1050℃)によ
るシリカ担体の重量減少を、該水酸基間の縮合脱水量と
して計算することにより求めることができる(JIS K115
0 シリカゲル試験法(1994)参照)。または、TG法
(熱重量解析法)により重量減少を測定して、上記と同
様の方法で計算しても良い。
【0025】シリカ担体の表面(細孔表面も含む)に上
記のチタン化合物を担持させる方法としては、具体的に
は、例えば、含浸法、イオン交換法、化学蒸着法等によ
ってチタン化合物をシリカ担体の表面に吸着或いは結合
させた後、焼成等によってチタン化合物を酸化物にして
担持させる方法等の、一般的な方法が挙げられるが、特
に限定されるものではない。
【0026】含浸法によりシリカ担体の表面にチタン化
合物を担持させる場合には、例えば、可溶性のチタン化
合物を溶媒に溶解してなる均一溶液にシリカ担体を投入
した後、溶媒を留去することによって該シリカ担体の表
面にチタン化合物を付着させる。そして、得られた固形
物を濾別して取り出し、乾燥した後、焼成すれば良い。
【0027】イオン交換法によりシリカ担体の表面にチ
タン化合物を担持させる場合には、例えば、可溶性のチ
タン化合物を溶媒に溶解してなる均一溶液にシリカ担体
を投入した後、該チタン化合物をシリカ担体のシラノー
ル性水酸基と反応させて固定化し、続いて、溶媒をろ過
等の方法で除去することによって得られた固形物を乾燥
した後、焼成すれば良い。
【0028】化学蒸着法によりシリカ担体の表面にチタ
ン化合物を担持させる場合には、例えば、揮発性のチタ
ン化合物を気体状態としてシリカ担体と接触させ、該チ
タン化合物をシリカ担体のシラノール性水酸基と反応さ
せることにより固定化した後に、焼成すれば良い。
【0029】上記の含浸法またはイオン交換法に用いら
れる溶媒としては、例えば、水や、アルコール類、ケト
ン類、エーテル類、エステル類等が好適である。アルコ
ール類としては、具体的には、例えば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、オクチルアルコール、エチレングリ
コール等が挙げられる。ケトン類としては、具体的に
は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等が挙げられる。エーテル類としては、
具体的には、例えば、テトラヒドロフラン、ジイソブチ
ルエーテル等が挙げられる。エステル類としては、具体
的には、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン
酸メチル等が挙げられる。
【0030】上記の含浸法またはイオン交換法において
は、得られた固形分を乾燥する前に、該固形分を洗浄す
ることが好ましい。具体的には、例えば、上記固形分を
洗浄溶媒と充分に混合した後、固相部と液相部とをろ過
やデカンテーション等の方法により分離する操作を必要
回数行えば良い。固形分を洗浄する際の温度は特に限定
されるものではないが、0℃〜100℃の範囲がより好
ましく、10℃〜60℃の範囲がさらに好ましい。ま
た、上記焼成時の温度は、100℃〜1,050℃の範
囲内が好ましく、300℃〜950℃の範囲内がより好
ましい。また、焼成時の雰囲気は、酸素、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、二酸化炭素等より選ばれる少なくとも一
種のガスを含む非還元性雰囲気であればよい。
【0031】尚、場合によってはシリカ担体の表面およ
び内部にチタン化合物を担持させても良い。具体的に
は、例えば、チタン化合物とケイ素化合物とを含む均一
溶液から、共沈法やゾル−ゲル法等によって、チタンと
ケイ素とを含む水酸化物(混合水酸化物)の沈澱を生成
させた後、焼成等によって該沈澱を酸化物にする方法が
挙げられる。
【0032】シリカ担体に担持されるチタン化合物は特
に限定されるものではないが、具体的には、例えば、無
機酸および有機酸の可溶性チタン塩類、チタンアルコキ
シド類、チタンハロゲン化物、有機化合物を含むチタン
錯体類等が好適に用いられる。
【0033】上記チタン塩類としては、例えば、テトラ
キス(2−エチルヘキシル)オルソチタナート、テトラ
オクチルオルソチタナート等が挙げられる。チタンアル
コキシド類としては、例えば、チタンメトキシド、チタ
ンエトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタン
テトラ−n−ブトキシド、チタントリエタノールアミネ
ートイソプロポキシド等が挙げられる。チタンハロゲン
化物としては、三塩化チタン、四塩化チタン、三臭化チ
タン、四臭化チタン、三フッ化チタン、四フッ化チタン
等が挙げられる。有機化合物を含むチタン錯体類として
は、例えば、チタニウムビスアンモニウムラクテートジ
ヒドロキシド、チタニルアセチルアセトナート、チタニ
ウムジイソプロポキシドビスアセチルアセトナート、チ
タノセンジクロライド等が挙げられる。
【0034】上記方法により得られるシリカ担持チタン
を、以下、場合によってはチタン含有酸化物と称する。
該チタン含有酸化物は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。本発明にかかるエポ
キシド製造用触媒は、チタン含有酸化物を含む担持体
(場合によってはチタン含有酸化物そのもの)を、金微
粒子を担持する担持体として用いている。
【0035】チタン含有酸化物はさらに、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、ランタノイド、および、タリウ
ムからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素をさら
に含んでいてもよい。アルカリ金属としては、具体的に
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、フランシウムが挙げられる。アルカリ土類金属
としては、具体的には、ベリリウム、マグネシウム、カ
ルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムが挙げ
られる。ランタノイドとしては、具体的には、例えば、
ランタン、セリウム、サマリウム等が挙げられる。これ
ら元素は、必要に応じて、一種類のみが含まれていても
よく、また、二種類以上が含まれていてもよい。上記例
示の元素のうち、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、
セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、およびバリウムがより好ましい。チタン含有酸化物
がこれら元素をさらに含むことにより、エポキシド製造
用触媒の安定性がさらに増すと共に、その寿命がより一
層長くなる。
【0036】チタン含有酸化物が上記元素をさらに含む
場合における該元素の含有量は、0.001重量%〜2
0重量%の範囲内が好ましく、0.005重量%〜5重
量%の範囲内がより好ましく、0.01重量%〜2重量
%の範囲内がさらに好ましい。但し、チタン含有酸化物
がMgTiO3 、CaTiO3 、BaTiO3 等のチタ
ン酸塩を含む場合には、該チタン含有酸化物における上
記元素の含有量をより多くすることができ、具体的に
は、0.1重量%〜50重量%の範囲内にすることがよ
り好ましい。
【0037】このようにして得られたシリカ担持チタン
を含む担持体に、引き続いて金微粒子を固定すれば良
い。または、必要に応じて、他の処理を施した後に金微
粒子を固定すれば良い。他の処理とは、具体的には例え
ば、後述するシリル化処理・疎水性処理等の表面処理、
あるいは、該担持体をシリカゾルやバインダー等と混練
した後、押出成型・そのまま打状形成する等の成型処理
等を挙げることができるが特にこれらに限定されるもの
ではない。また、これらの処理は、該担持体に金微粒子
を固定した後に行うこともできる。
【0038】尚、上記のシリカ担持チタンを含む担持体
とは、予め成型された支持体に、チタン含有酸化物を、
例えばゾル−ゲル法や混練法、コーティング法等の手法
によって担持させてなるものであってもよい。
【0039】金微粒子は、上記担持体(より正確には、
担持体に含まれるチタン含有酸化物)に固定されてい
る。該金微粒子は、粒子径が10nm以下である、いわ
ゆる超微粒子が好適である。チタン含有酸化物における
金の担持量は、チタン含有酸化物の重量を基準として、
0.001重量%以上が好ましく、0.01〜20重量
%の範囲内がより好ましく、0.05重量%〜10重量
%の範囲内がさらに好ましい。金の担持量が0.001
重量%よりも少ないと、触媒の活性が低下するので好ま
しくない。一方、金の担持量を20重量%よりも多くし
ても、金を上記の範囲内で担持させた場合と比較して、
触媒の活性の更なる向上は殆ど望めず、金が無駄になる
ので好ましくない。
【0040】金微粒子をチタン含有酸化物に担持させる
方法、つまり、固定する方法としては、具体的には、例
えば、析出沈澱法や蒸着法、含浸法等が挙げられるが、
特に限定されるものではない。
【0041】析出沈澱法で金微粒子をチタン含有酸化物
に担持させる手順について説明する。先ず、金化合物
(後述する)を含有する水溶液を調製し、30℃〜10
0℃の範囲内、より好ましくは50℃〜95℃の範囲内
に加温した後、攪拌しながら、アルカリ水溶液等を用い
て上記水溶液のpHを6〜12の範囲内、より好ましく
は7〜10の範囲内に調節する。次に、この水溶液にチ
タン含有酸化物を、上記温度で攪拌しながら、一度に、
若しくは、数分以内に数回に分けて投入する。このと
き、水溶液のpHに変化が生じる場合には、アルカリ水
溶液等を用いてpHを上記範囲内に調節する。
【0042】チタン含有酸化物を投入した後、所定時
間、上記温度で攪拌を続けることにより、該チタン含有
酸化物の表面に金水酸化物が付着(析出沈澱)してなる
固形物(金微粒子固定化物)が得られる。該固形物を濾
別して取り出し、水洗(洗浄)した後、100℃〜80
0℃の範囲内で焼成する。これにより、金微粒子がチタ
ン含有酸化物に担持される。
【0043】上記のアルカリ水溶液を構成するアルカリ
成分としては、具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、アンモニア、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。
【0044】また、析出沈澱法においては、金化合物を
含有する水溶液に、例えば、金微粒子の担持量や粒子
径、或いはチタン含有酸化物における担持部位を制御す
るために、必要に応じて、添加物を添加することができ
る。該添加物としては、例えば、各種金属塩や、界面活
性剤、イオン性化合物等が好適である。各種金属塩とし
ては、具体的には、例えば、硝酸ナトリウム、硝酸カリ
ウム、硝酸バリウム等の金属硝酸塩;酢酸ナトリウム、
プロピオン酸カリウム、クエン酸マグネシウム等の金属
カルボン酸塩;等が挙げられる。界面活性剤としては、
具体的には、例えば、ラウリル酸ナトリウム、オレイン
酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン性
界面活性剤;ドデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド等のカチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコー
ル、ノニルフェノール等の非イオン性界面活性剤;等が
挙げられる。イオン性化合物としては、具体的には、例
えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、炭酸、酢酸、テトラ
メチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
【0045】蒸着法で金微粒子をチタン含有酸化物に担
持させるには、揮発性を有する金化合物を気体の状態に
した後、該気体をチタン含有酸化物に接触させる。する
と、金化合物はチタン含有酸化物表面のヒドロキシル基
と反応することによって固定される。その後、焼成する
ことにより、金微粒子がチタン含有酸化物に担持され
る。
【0046】含浸法で金微粒子をチタン含有酸化物に担
持させるには、金化合物を溶媒に溶解してなる均一溶液
にチタン含有酸化物を投入した後、溶媒を留去すること
によって該チタン含有酸化物の表面に金化合物を付着さ
せる。そして、得られた固形物(金微粒子固定化物)を
濾別して取り出し、乾燥した後、焼成する。これによ
り、金微粒子がチタン含有酸化物に担持される。若しく
は、金化合物とチタン化合物とを溶媒に溶解してなる均
一溶液にシリカ担体を投入した後、溶媒を留去すること
によって該シリカ担体の表面に金化合物とチタン化合物
とを付着させる。そして、得られた固形物を濾別して取
り出し、乾燥した後、焼成する。これにより、金微粒子
がチタン含有酸化物に担持される。
【0047】上記の溶媒としては、例えば、水や、アル
コール類、ケトン類、エーテル類、エステル類等が好適
である。アルコール類としては、具体的には、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、オクチルアルコー
ル、エチレングリコール等が挙げられる。ケトン類とし
ては、具体的には、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテ
ル類としては、具体的には、例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル等
が挙げられる。エステル類としては、具体的には、例え
ば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等が
挙げられる。
【0048】上記の析出沈澱法、蒸着法、含浸法等の、
金微粒子を固定化する方法に用いられる金化合物として
は、具体的には、例えば、テトラクロロ金(III) 酸「H
〔AuCl4 〕」等の塩化金酸、テトラクロロ金(III)
酸ナトリウム「Na〔AuCl4 〕」等の塩化金酸ナト
リウム、シアン化金(I) 「AuCN」やジシアノ金(I)
酸カリウム「K〔Au(CN)2 〕」等のシアン化金お
よびシアン化金カリウム、ジエチルアミン金(III) 三塩
化物「(C2 5 2 NH・〔AuCl3 〕」、等に代
表される水溶性金塩;(CH3 2 Au(CH3 COC
HCOCH3 )、(CH3 2 Au(CF3 COCHC
OCH3 )、(CH3 2 Au(CF3COCHCOC
3 )、(C2 5 2 Au(CH3 COCHCOCH
3 )、(CH3 2 Au(C6 5 COCHCOC
3 )、CH3 AuP(CH3 3 、AuP(CH3
3 Cl、AuP(CH3 3 NO3 等の金錯体;等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。また、水溶
液等の溶液における金化合物の濃度は、特に限定される
ものではない。尚、金化合物は、水和物となっていても
よい。
【0049】上記の各種方法により、後述する不飽和炭
化水素のエポキシ化反応に好適に用いられる、本発明に
かかる触媒を得ることができる。該触媒は、必要に応じ
て上記したシリル化処理、疎水性処理、成型処理等を施
した後にエポキシ化反応に供することもできる。
【0050】上記のシリル化処理・疎水化処理はそれぞ
れ、シリル化剤・疎水化剤を触媒に作用させることで容
易に行うことができる。具体的には、例えば、シリル化
剤・疎水化剤を、触媒に含浸あるいは蒸着させることに
より処理を行う方法を挙げることができるが特に限定さ
れるものではない。
【0051】シリル化剤の種類は特に限定されるもので
はなく、有機シラン、有機シリルアミン、有機シラザン
等を挙げることができる。有機シランとして、具体的に
は、例えば、クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチ
ルシラン、クロロブロモジメチルシラン、ニトロトリメ
チルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロジメチル
フェニルシラン、ジメチルプロピルクロロシラン、ジメ
チルオクチルクロロシラン、トリブチルクロロシラン、
ジメトキシメチルクロロシラン、メトキシトリメチルシ
ラン、ジメトキシジメチルシラン、メチルトリメトキシ
シラン、ジメトキシジフェニルシラン、トリメトキシフ
ェニルシラン、エトキシトリメチルシラン、エチルトリ
メトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキ
シジエチルシラン、エチルトリエトキシシラン、トリメ
チルイソプロポキシシラン、メトキシトリプロピルシラ
ン、ブチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシ
シラン、アセトキシトリメチルシラン等が挙げられる。
【0052】有機シリルアミンとして、具体的には、例
えば、ジメチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミ
ノトリメチルシラン、N−トリメチルシリルジメチルア
ミン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、メチル
シラトラン、N−トリメチルシリルイミダゾール、N−
トリメチルシリルピロリジン等が挙げられる。
【0053】有機シラザンとして、具体的には、例え
ば、ヘキサメチルジシラザン、ヘプタメチルジシラザ
ン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3
−ジフェニルテトラメチルジシラザン等が挙げられる。
【0054】その他のシリル化剤として、具体的には、
例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−シア
ノプロピルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリメ
トキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、
ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルト
リクロロシラン、トリメチルシリルトリフルオロメタン
スルホナート、N,O−ビストリメチルシリルアセトア
ミド、N−トリメチルシリルアセトアミド、N,N’−
ビストリメチルシリル尿素等が挙げられる。
【0055】また、疎水化剤の種類は特に限定されるも
のではないが、具体的には、例えば、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の含フッ素
系高分子;トリフルオロメチルアルコール、トリフルオ
ロ酢酸、トリフルオロメチルエチレンオキシド等の含フ
ッ素化合物;等が挙げられる。
【0056】シリル化剤または疎水化剤を触媒に含浸さ
せる手順について説明すると、シリル化剤または疎水化
剤を溶媒に溶解して均一溶液を調製し、該溶液に触媒を
浸して、所定温度条件下で所定時間保った後に、該溶媒
を留去することにより行われる。
【0057】シリル化剤または疎水化剤を溶解する溶媒
の種類は、該シリル化剤または疎水化剤の化学的性質に
応じて決めれば良く特に限定されるものではないが、ア
ルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化
水素類等が好適である。アルコール類として、具体的に
は、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等が挙げられる。ケトン類として、具体的には、例え
ば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エ
ーテル類として、具体的には、例えば、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。エステ
ル類として、具体的には、例えば、酢酸エチル等が挙げ
られる。また、炭化水素類として、具体的には、例え
ば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0058】また、シリル化剤または疎水化剤を触媒に
蒸着させる手順について説明すると、揮発性を有するシ
リル化剤または疎水化剤を気体の状態にした後、該気体
を触媒に接触させる。すると、シリル化剤または疎水化
剤は触媒表面(より具体的には、チタン含有酸化物表
面)のヒドロキシル基と反応することによって固定され
る。
【0059】本発明にかかるエポキシドの製法、即ち、
上記構成のエポキシド製造用触媒を用いて不飽和炭化水
素を部分酸化する反応(エポキシ化反応)の反応形態は
特に限定されるものではなく、例えば具体的には、固定
床式、流動床式、移動床式等を挙げることができる。ま
た、該反応は、気相で行うことが望ましいが、液相で行
うこともできる。以下の説明においては、上記の反応を
気相で行う場合を例に挙げることとする。
【0060】上記の製法において、原料として用いられ
る不飽和炭化水素は、オレフィン二重結合を有する化合
物であればよく、特に限定されるものではないが、炭素
数2〜12の化合物がより好ましい。該不飽和炭化水素
としては、具体的には、例えば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテ
ン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ブテン、シクロペンテン、1−ヘキセン、2−
ヘキセン、3−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、
3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロペンテ
ン、3−メチル−1−シクロペンテン等のオレフィンが
挙げられる。不飽和炭化水素の二重結合が酸化されるこ
とにより、対応するエポキシドが生成される。
【0061】エポキシド製造用触媒の使用量は、金微粒
子の担持量や、不飽和炭化水素の種類、反応条件等に応
じて設定すればよく、特に限定されるものではないが、
反応時の不飽和炭化水素の空間速度(SV)が100h
-1・ml/g・cat.〜30,000hr-1・ml/g
・cat.(触媒1g当たりの空間速度)の範囲内となる量
が好適である。
【0062】水素は還元剤として作用する。水素の使用
量は、特に限定されるものではないが、水素と不飽和炭
化水素との体積比(水素/不飽和炭化水素)が1/10
〜100/1の範囲内となる量が好適である。そして、
水素の割合が多い程、反応速度が大きくなるので、上記
の体積比は100/1に近い方がより好ましい。反応系
に水素が存在することによって、50℃以下の低温条件
下においても、エポキシドが生成される。尚、反応系に
水素が存在しない場合には、200℃以上の温度で不飽
和炭化水素の反応が起こるものの、エポキシドは殆ど生
成せず、完全酸化されて二酸化炭素および水が生成す
る。
【0063】酸素の使用量は、特に限定されるものでは
ないが、酸素と不飽和炭化水素との体積比(酸素/不飽
和炭化水素)が1/10〜10/1の範囲内となる量が
好適である。酸素の使用量が上記範囲よりも少ないと、
エポキシドの収率が低下するので好ましくない。一方、
酸素の使用量を上記範囲よりも多くしても、上記の範囲
内で使用した場合と比較して、エポキシドの更なる収率
向上は望めず、選択率が低下するので好ましくない。
【0064】本発明にかかるエポキシドの製法において
は、不飽和炭化水素、水素および酸素を含む原料ガス
と、エポキシド製造用触媒とを接触させることにより、
該不飽和炭化水素の部分酸化反応が進行する。従って、
反応方法としては、例えば、反応装置にエポキシド製造
用触媒を充填し、該反応装置内に上記の原料ガスを流通
させる方法が好適である。これにより、目的物であるエ
ポキシドを含む生成ガスを得ることができる。原料ガス
は、必要に応じて、窒素や、ヘリウム、アルゴン、二酸
化炭素等の不活性ガスによって希釈されていてもよい。
不活性ガスの使用量は、特に限定されるものではない。
尚、反応方式は、特に限定されるものではないが、上記
の反応がいわゆる気相不均一触媒反応であるので、連続
方式が好適である。
【0065】反応温度は、不飽和炭化水素の種類やエポ
キシド製造用触媒との組み合わせ等に応じて設定すれば
よく、特に限定されるものではないが、不飽和炭化水素
やエポキシドが気体として存在し得る温度、例えば、0
℃〜350℃の範囲内が好適であり、20℃〜280℃
の範囲内が最適である。反応温度が極端に低いと、エポ
キシドの収率が低下するので好ましくない。一方、反応
温度が極端に高いと、不飽和炭化水素やエポキシドが完
全酸化されて二酸化炭素および水が生成し、エポキシド
の選択率が低下すると共に、燃焼によって消費される水
素の量が増加するので好ましくない。
【0066】反応圧力は、反応温度等の反応条件に応じ
て設定すればよく、特に限定されるものではないが、不
飽和炭化水素やエポキシドが気体として存在し得る圧
力、例えば、0.01MPa〜10MPaの範囲内が好
適である。反応圧力が極端に低いと、エポキシドの収率
が低下するので好ましくない。一方、反応圧力が極端に
高いと、エポキシドの収率は向上するものの、コンプレ
ッサー等の設備が必要となるので、実用的(工業的)で
はない。反応時間は、反応温度や反応圧力等の反応条件
に応じて設定すればよく、特に限定されるものではな
い。
【0067】本発明にかかるエポキシドの製法において
は、気相で直接酸化することにより、つまり、気相酸化
反応することにより、反応工程が一工程(一段階)とな
り、不飽和炭化水素からエポキシドを高収率かつ高選択
率(高転化率)で得ることができると共に、燃焼される
水素の量を低減することができるので、水素の消費量を
従来の方法と比較して少なくすることができる。即ち、
不飽和炭化水素からエポキシドを高収率かつ高選択率で
得ることができる製法を提供することができる。
【0068】尚、不飽和炭化水素を部分酸化する反応を
液相で行う場合には、回分式、半回分式、連続流通式の
種々の反応形式を採用することができる。液相反応にお
ける反応温度並びに反応圧力は、不飽和炭化水素やエポ
キシドが気体として存在し得る温度並びに圧力、例え
ば、温度は150℃以下、圧力は0.05MPa〜10
MPaの範囲内が好適である。
【0069】或いは、反応に対して不活性な溶媒を用い
て、上記の反応を液相で行うこともできる。溶媒を用い
る反応方法としては、例えば、エポキシド製造用触媒を
溶媒に懸濁させてなる懸濁液に、前記の原料ガスをバブ
リングさせる方法が好適である。該溶媒としては、例え
ば、ベンゼン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン等のハ
ロゲン化炭化水素等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。また、溶媒の使用量は、特に限定されるも
のではない。
【0070】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
【0071】〔実施例1〕容積1Lのナス型フラスコ
に、チタン化合物としてのチタニルアセチルアセトナー
ト4.1gを含むメチルアルコール溶液600ml、お
よび市販のシリカ担体(平均細孔径6nm、比表面積4
80m2 /g、10メッシュ〜20メッシュ)250g
を投入した後、エバポレータを用いて、水浴温度70
℃、常圧下でメチルアルコールを留去した。得られた固
形分を120℃で8時間乾燥させた後、空気中で600
℃、3時間、焼成することにより、チタン含有酸化物
(シリカ担持チタン,担持体)としてのチタニア−シリ
カを得た。
【0072】次に、金化合物としての塩化金酸(テトラ
クロロ金(III) 酸)0.026gおよびオレイン酸ナト
リウム0.15gを含有した水溶液300mlを水酸化
ナトリウム水溶液を用いてpH8に調節した。続いて、
上記チタニア−シリカ20gを投入し、80℃・pH7
〜8の条件を維持した状態で30分間攪拌して該チタニ
ア−シリカを懸濁させると共に、その表面に金沈澱物
(金微粒子)を固定化した。
【0073】その後、懸濁液より上澄みを除去し、残
渣、すなわち、固形物(金微粒子固定化物)を水300
mlを用いて3度洗浄を行った後にろ過し、該固形物を
120℃で10時間乾燥させた。次いで、該固形物を、
空気中で300℃、3時間、焼成することにより、本発
明にかかるエポキシド製造用触媒としての金−チタニア
−シリカ触媒を得た。
【0074】次に、上記金−チタニア−シリカ触媒2.
5mlを内径10mmの反応管に充填し、続いて、触媒
層の温度を電気炉にて280℃に保ちながらメトキシト
リメチルシラン蒸気を約9%含有するアルゴンガスを流
量6,000hr-1・ml/g・cat.(常温・常圧時換
算値)にて30分間流通させ、該触媒にシリル化処理を
施した。その後、シリル化処理が施された金−チタニア
−シリカ触媒を用いて、プロピレン(不飽和炭化水素)
の部分酸化反応を行い、該触媒の性能を調べた。即ち、
プロピレン、水素、酸素、およびアルゴンを、体積比
(プロピレン/水素/酸素/アルゴン)が20/10/
10/60となるように混合することにより、原料ガス
を調製した。そして、上記反応管を200℃に保たれた
オイルバスに浸し、反応管内に、全圧0.3MPaの上
記原料ガスを流量5,000hr-1・ml/g・cat.
(常温・常圧時換算値)にて流通させ、プロピレンのエ
ポキシ化反応を行った。
【0075】そして、反応開始1時間後に反応管出口の
ガスを採取し、ガスクロマトグラフィーを用いてその組
成を分析し、プロピレンオキシド(エポキシド)の収率
(PO収率)、プロピレンオキシド選択率(PO選択
率)、消費された水素と生成したプロピレンオキシドと
のモル比率(水素/POモル比率)を求めた。該モル比
率が1に近い程、水素の消費量が少ないと判断すること
ができる。シリカ担体の主な物理的性質、並びに結果を
表1にまとめた。
【0076】〔実施例2〕シリカ担体として、平均細孔
径10nm、比表面積326m2 /g、10メッシュ〜
20メッシュのものを用いた以外は、実施例1と同様に
してエポキシド製造用触媒を製造した。続いて、実施例
1と同様に触媒のシリル化処理を行った後、該触媒を用
いてプロピレンのエポキシ化反応を行い触媒性能を調べ
た。シリカ担体の主な物理的性質、並びに結果を表1に
まとめた。
【0077】〔実施例3〕シリカ担体として、平均細孔
径30nm、比表面積109m2 /g、10メッシュ〜
20メッシュのものを用いた以外は、実施例1と同様に
してエポキシド製造用触媒を製造した。続いて、実施例
1と同様に触媒のシリル化処理を行った後、該触媒を用
いてプロピレンのエポキシ化反応を行い触媒性能を調べ
た。シリカ担体の主な物理的性質、並びに結果を表1に
まとめた。
【0078】〔実施例4〕シリカ担体として、平均細孔
径50nm、比表面積79m2 /g、10メッシュ〜2
0メッシュのものを用いた以外は、実施例1と同様にし
てエポキシド製造用触媒を製造した。続いて、実施例1
と同様に触媒のシリル化処理を行った後、該触媒を用い
てプロピレンのエポキシ化反応を行い触媒性能を調べ
た。シリカ担体の主な物理的性質、並びに結果を表1に
まとめた。
【0079】〔比較例1〕シリカ担体として、平均細孔
径3nm、比表面積560m2 /g、10メッシュ〜2
0メッシュのものを用いた以外は、実施例1と同様にし
てエポキシド製造用触媒を製造した。続いて、実施例1
と同様に触媒のシリル化処理を行った後、該触媒を用い
てプロピレンのエポキシ化反応を行い触媒性能を調べ
た。シリカ担体の主な物理的性質、並びに結果を表1に
まとめた。
【0080】
【表1】
【0081】表1から明らかなように、シリカ担体の平
均細孔径が5nm〜100nmの範囲内にあるエポキシ
ド製造用触媒(実施例1〜4)は、該平均細孔径が上記
範囲内にないエポキシド製造用触媒(比較例1)と比較
して、PO収率、水素/POモル比率に優れていること
が分かった。すなわち、本発明にかかるエポキシド製造
用触媒は、触媒性能(活性)に優れ、かつ、水素の消費
量が少ないことが判った。
【0082】〔実施例5〕容積1Lのナス型フラスコ
に、チタン化合物としてのチタニルアセチルアセトナー
ト2.46gを含むメチルアルコール溶液600ml、
および市販のシリカ担体(シラノール性水酸基数3.8
個/nm2 、比表面積196m2 /g(すなわち、シリ
カ担体の単位重量当たりのシラノール性水酸基量は、
1.24mmol/g)、10メッシュ〜20メッシ
ュ)250gを投入した後、エバポレータを用いて、水
浴温度70℃、常圧下でメチルアルコールを留去した。
得られた固形分を120℃で8時間乾燥させた後、空気
中で800℃、3時間、焼成することにより、チタン含
有酸化物(シリカ担持チタン,担持体)としてのチタニ
ア−シリカを得た。該チタニア−シリカの単位重量当た
りのチタン金属としての担持量は、0.038mmol
/gであった。
【0083】次に、金化合物としての塩化金酸(テトラ
クロロ金(III) 酸)0.026gおよびラウリル酸ナト
リウム0.15gを含有した水溶液300mlを水酸化
カリウム水溶液を用いてpH8に調節した。続いて、上
記チタニア−シリカ20gを投入し、80℃・pH7〜
8の条件を維持した状態で30分間攪拌して該チタニア
−シリカを懸濁させると共に、その表面に金沈澱物(金
微粒子)を固定化した。
【0084】その後、懸濁液より上澄みを除去し、残
渣、すなわち、固形物(金微粒子固定化物)を水300
mlを用いて3度洗浄を行った後にろ過し、該固形物を
120℃で10時間乾燥させた。次いで、該固形物を、
空気中で300℃、3時間、焼成することにより、本発
明にかかるエポキシド製造用触媒としての金−チタニア
−シリカ触媒を得た。
【0085】次に、上記金−チタニア−シリカ触媒2.
5mlを内径10mmの反応管に充填して、プロピレン
(不飽和炭化水素)の部分酸化反応を行い、該触媒の性
能を調べた。即ち、プロピレン、水素、酸素、およびア
ルゴンを、体積比(プロピレン/水素/酸素/アルゴ
ン)が30/8/8/54となるように混合することに
より、原料ガスを調製した。そして、上記反応管を20
0℃に保たれたオイルバスに浸し、反応管内に、全圧
0.5MPaの上記原料ガスを流量6,000hr -1
ml/g・cat.(常温・常圧時換算値)にて流通させ、
プロピレンのエポキシ化反応を行った。
【0086】そして、反応開始30分後に反応管出口の
ガスを採取し、ガスクロマトグラフィーを用いてその組
成を分析し、プロピレンオキシド(エポキシド)の収率
(PO収率)、プロピレンオキシド選択率(PO選択
率)、消費された水素と生成したプロピレンオキシドと
のモル比率(水素/POモル比率)を求めた。該モル比
率が1に近い程、水素の消費量が少ないと判断すること
ができる。シリカ担体およびシリカ担持チタンの主な物
理的・化学的性質、並びに結果を表2にまとめた。
【0087】〔実施例6〕シリカ担体の使用量を150
gとした以外は、実施例5と同様にして、エポキシド製
造用触媒の製造、プロピレンのエポキシ化反応を行い触
媒性能を調べた。シリカ担体およびシリカ担持チタンの
主な物理的・化学的性質、並びに結果を表2にまとめ
た。
【0088】〔実施例7〕シリカ担体の使用量を75g
とした以外は、実施例5と同様にして、エポキシド製造
用触媒の製造、プロピレンのエポキシ化反応を行い触媒
性能を調べた。シリカ担体およびシリカ担持チタンの主
な物理的・化学的性質、並びに結果を表2にまとめた。
【0089】〔実施例8〕シリカ担体の使用量を37.
5gとした以外は、実施例5と同様にして、エポキシド
製造用触媒の製造、プロピレンのエポキシ化反応を行い
触媒性能を調べた。シリカ担体およびシリカ担持チタン
の主な物理的・化学的性質、並びに結果を表2にまとめ
た。
【0090】〔比較例2〕シリカ担体の使用量を25g
とした以外は、実施例5と同様にして、エポキシド製造
用触媒の製造、プロピレンのエポキシ化反応を行い触媒
性能を調べた。シリカ担体およびシリカ担持チタンの主
な物理的・化学的性質、並びに結果を表2にまとめた。
【0091】
【表2】
【0092】表2から明らかなように、上記シリカ担持
チタンの単位重量当たりのチタン金属としての担持量
(mol/g)Aと、シリカ担体の単位重量当たりのシラノー
ル性水酸基の量(mol/g)Bとが、A/B<0.3の関係
を満たしているエポキシド製造用触媒(実施例5〜8)
は、A/B値が上記範囲内にないエポキシド製造用触媒
(比較例2)と比較して、PO収率、PO選択率、水素
/POモル比率に優れていることが分かった。すなわ
ち、本発明にかかるエポキシド製造用触媒は、触媒性能
(活性)に優れ、かつ、水素の消費量が少ないことが判
った。
【0093】
【発明の効果】本発明の触媒によれば、エポキシドを高
収率かつ高選択率で得ることができる、良好な触媒性能
を示す。即ち、水素と酸素との存在下で、不飽和炭化水
素を部分酸化してエポキシドを製造するのに好適に用い
られる、活性並びに選択性に優れ、しかも、水素の消費
量が従来の触媒と比較して少ないエポキシド製造用触媒
を提供することができるという効果を奏する。
【0094】本発明の製法によれば、不飽和炭化水素か
らエポキシドを高収率かつ高選択率(高転化率)で得る
ことができると共に、燃焼される水素の量を低減するこ
とができるので、水素の消費量を従来の方法と比較して
少なくすることができる。即ち、不飽和炭化水素からエ
ポキシドを高収率かつ高選択率で得ることができる製法
を提供することができるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B01J 32/00 B01J 32/00 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB01 BB02 CC01 UU03 XX05 4G069 AA03 AA08 AA15 BA02A BA02B BA04A BA04B BA27B BB08B BC33A BC33B BD12B CB07 CB73 EA01X EA01Y EB18X EB18Y FA02 FA03 FB06 FB13 FB30 4H039 CA63 CC40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ担体にチタン化合物が担持されてな
    るシリカ担持チタンを含む担持体に、金微粒子が固定さ
    れてなる触媒であって、 上記シリカ担体の平均細孔径が5nm〜100nmの範
    囲内であることを特徴とするエポキシド製造用触媒。
  2. 【請求項2】シリカ担体にチタン化合物が担持されてな
    るシリカ担持チタンを含む担持体に、金微粒子が固定さ
    れてなる触媒であって、 上記シリカ担持チタンの単位重量当たりのチタン金属と
    しての担持量(mol/g)をA、シリカ担体の単位重量当た
    りのシラノール性水酸基の量(mol/g)をBとするとき
    に、 A/B<0.3 の関係を満たしていることを特徴とするエポキシド製造
    用触媒。
  3. 【請求項3】金微粒子の粒子径が10nm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のエポキシド製造
    用触媒。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の何れか1項に記載のエ
    ポキシド製造用触媒を用いて、水素と酸素との存在下
    で、不飽和炭化水素を部分酸化することを特徴とするエ
    ポキシドの製法。
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