JP2000190873A - 自動車のアンダ―カバ―構造 - Google Patents

自動車のアンダ―カバ―構造

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JP2000190873A
JP2000190873A JP10371553A JP37155398A JP2000190873A JP 2000190873 A JP2000190873 A JP 2000190873A JP 10371553 A JP10371553 A JP 10371553A JP 37155398 A JP37155398 A JP 37155398A JP 2000190873 A JP2000190873 A JP 2000190873A
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Shinsuke Nakatani
信介 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空力特性を向上できると共に剛性が高く、か
つ、遮音、遮熱効果に優れたアンダーカバー構造の提供
を図る。 【解決手段】 アンダーカバー11を上壁12と下壁1
3とを有する中空の2重壁構造としてあると共に、下壁
13を略平坦面に形成してあるため、空気の床下流れの
整流効果が高くダウンフォースを大きくしてアンチリフ
ト効果を高めることができ、かつ、2重壁構造により剛
性が強められると共に遮音、遮熱効果を高めることもで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の車体前部の
エンジンルーム等の駆動部搭載ルームの下側を閉塞する
アンダーカバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の中には、車体下側の空力特性の
向上と、車体前部のエンジンルーム等の駆動部搭載ルー
ム内へのスプラッシュ侵入防止、チッピング防止、およ
び熱気、騒音の遮断等を目的として、例えば図6,7に
示すようにエンジンルームE・Rの下側を合成樹脂材か
らなるアンダーカバー51で閉塞したものが知られてい
る。
【0003】このアンダーカバー51は、基本的にはそ
の左右両側部の複数ケ所を車体前部の強度メンバー52
に締結固定し、前縁部はフロントバンパー53の下縁部
に固定するようにしている。
【0004】また、図6に示すようにフロントバンパー
53の下縁部に略コ字形断面に形成した合成樹脂製のチ
ンスポイラー54を装着して、空力特性のより一層の向
上と外観の向上とを図るようにしたものがあるが、この
場合、前述のアンダーカバー51の前縁部は例えば図示
するようにその前縁部に設けた係合部51aと、チンス
ポイラー54の上壁に設けた係合部54aとを相互に係
合した状態で、該上壁と一体的にフロントバンパー53
の下縁部に締結固定するようにしている。
【0005】なお、図6中、55はフロントバンパー5
3の導風口、56は空調用コンデンサー、57はラジエ
ータ、58は前体前部骨格部の補強ステイを示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アンダーカバー51は
一枚の樹脂パネルからなっていて、該アンダーカバー5
1にはその取付け用、およびエアガイド用、あるいは補
強用等の目的で多くの凹凸を施したパネル構造となって
おり、このため、アンダーカバー51の下面の流れはこ
れらの凹凸によって乱されて渦を多く発生させ、空気が
スムーズに流れにくい状況にある。
【0007】しかも、前述のようにフロントバンパー5
3の下縁部に略コ字形断面のチンスポイラー54を装着
して床下流速を大きくさせ、車体前部に作用するダウン
フォースを大きくさせようとした場合、このチンスポイ
ラー54の後方で図6の矢印で示すように空気流に大き
な渦が発生してしまい、前述の空気の流動性を更に悪化
させてしまうことになる。
【0008】また、このようにダウンフォースを大きく
させようとした場合、負圧によるアンダーカバー51の
下側への撓み剛性(面剛性)が不足してしまう。
【0009】更に、このような空力特性上の問題とは別
に、前述のようにアンダーカバー51が一枚の樹脂パネ
ル構造であるため、遮音、遮熱効果の面でも不利となっ
てしまうことは否めない。
【0010】そこで、本発明は車体前部の空力特性を一
段と向上することができると共に、剛性および遮音、遮
熱効果を一段と高めることができる自動車のアンダーカ
バー構造を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、車体前部に隔成された駆動部搭載ルームの下側を閉
塞する平板状のアンダーカバーを、中空の上下2重壁構
造に形成すると共に、下壁を略平坦面に形成したことを
特徴としている。
【0012】請求項2の発明にあっては、請求項1に記
載のアンダーカバーの前縁部分を、フロントバンパーの
下縁部に結合した略コ字形断面のチンスポイラーの下壁
に結合して、該アンダーカバーをチンスポイラーよりも
下側に配置したことを特徴としている。
【0013】請求項3の発明にあっては、請求項1,2
に記載のアンダーカバーの上壁に下向きに膨出した複数
のビード部を形成し、該ビード部を下壁に接合したこと
を特徴としている。
【0014】請求項4の発明にあっては、請求項1〜3
に記載のアンダーカバーをフロント部とリヤ部とに分割
し、これらフロント部とリヤ部とを、それらの一方に設
けた差し込み片と他方に設けたソケット部とを前後方向
に差し込み嵌合して接続したことを特徴としている。
【0015】請求項5の発明にあっては、請求項4に記
載のソケット部は差し込み片を受容してその下面に係合
するガイド凹部と、このガイド凹部と前後方向にオフセ
ットして形成されてガイド凹部の端部との間に差し込み
口を形成すると共に、差し込み片の上面に係合する上面
押え部と、で構成したことを特徴としている。
【0016】請求項6の発明にあっては、請求項5に記
載の差し込み片の上面に、ソケット部の上面押え部に当
接する突起部を形成したことを特徴としている。
【0017】請求項7の発明にあっては、請求項2〜6
に記載のチンスポイラーの下壁に結合されるアンダーカ
バーの前縁部分の上壁に、チンスポイラーの下壁端末が
係合する位置決め突部を形成したことを特徴としてい
る。
【0018】請求項8の発明にあっては、請求項2〜7
に記載のチンスポイラーの前壁両側部に導風口を形成す
る一方、アンダーカバーのタイヤハウス前方に張り出す
両側のサイド部に、それらの側縁から車体中央側に離間
配置されて前記チンスポイラーの導風口の車体中央側の
口縁に連続する導風板を設け、これらチンスポイラーお
よび導風板上に亘ってフロントフェンダープロテクター
の前端部分を結合して、タイヤハウスに向けて前後方向
に開口したダクト部を構成したことを特徴としている。
【0019】請求項9の発明にあっては、請求項8に記
載のダクト部の2重壁構造の底部となるアンダーカバー
サイド部の上壁には、前縁部から側縁部に廻り込んだ縁
部形状に略沿って後方へ排水する排水ガイド溝を凹設し
たことを特徴としている。
【0020】請求項10の発明にあっては、請求項8,
9に記載のダクト部の2重壁構造の底部となるアンダー
カバーサイド部の下壁の略後半部には、斜め後ろ上がり
に傾斜したデイフューザ面を形成したことを特徴として
いる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、アンダ
ーカバーは中空の2重壁構造としてあって、下壁を略平
坦面に形成してあるから、空気の床下流れを整流して流
動性を向上することができて、車体前部に発生するダウ
ンフォースを大きくしてアンチリフト効果を高めること
ができる。
【0022】また、アンダーカバーの上壁はその取付け
用、およびエアガイド用、あるいは補強用等の目的で多
くの凹凸を施しても、下壁による空力特性には些かも影
響を及ぼすことがないため、各種の機能部分の設計の自
由度を拡大することができる。
【0023】更に、アンダーカバーは中空の上下2重壁
構造であるため、専用の金属補強部材を用いることなく
剛性を強められ、大きなダウンフォース発生にも十分に
対抗し得る面剛性を得ることができる。
【0024】また、この中空構造によって遮音、遮熱効
果が高められ、駆動部搭載ルーム内の駆動騒音および熱
気の車外への放出を抑制することができる。
【0025】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加えて、アンダーカバーをチンスポイラ
ーよりも下側に配置してあるため、空気の床下流速を高
めてより一層大きなダウンフォースを発生させて、アン
チリフト効果を更に高めることができる。
【0026】請求項3に記載の発明によれば、請求項
1,2の発明の効果に加えて、アンダーカバーの上壁に
膨出成形した複数のビード部を介して該アンダーカバー
の上壁と下壁とを接合してあるため、アンダーカバーの
剛性を更に高めることができる。
【0027】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3の発明の効果に加えて、アンダーカバーをフロント
部とリヤ部とに分割してあるため、成形性を向上するこ
とができ、しかも、これらフロント部とリヤ部とは差し
込み片とソケット部とで前後方向に差し込み嵌合して接
続してあるため、牽引フック使用時およびラジエータ液
やエンジンオイル等の交換作業時やその他のメンテナン
ス作業時に、アンダーカバー全体を外さなくてもフロン
ト部のみ又はリヤ部のみ必要な部分を外して作業するこ
とができ、作業性を向上することができる。
【0028】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
の発明の効果に加えて、差し込み片を差し込み口に挿入
すれば、ガイド凹部で左右方向の位置決めを行えて挿入
作業性を向上することができる。
【0029】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
の発明の効果に加えて、差し込み片の上面の突起部がソ
ケット部の上面押え部に当接することで、該差し込み片
をガイド凹部に押し付けて緩みのない接続部とすること
ができて、ガタツキ等の発生を防止することができる。
【0030】請求項7に記載の発明によれば、請求項2
〜6の発明の効果に加えて、チンスポイラー下壁端末を
位置決め突部に係合することによって、チンスポイラー
とアンダーカバーの面整合性を高められ、チンスポイラ
ーとアンダーカバー相互の前後方向又は左右方向のずれ
をなくして品質感を高めることができる。
【0031】請求項8に記載の発明によれば、請求項2
〜7の発明の効果に加えて、タイヤハウスの前方には前
後方向に開口したダクト部を設けてあって、該ダクト部
により空力特性上最も効果のあるタイヤハウス前側部で
の空気流の整流効果が高められるから、ダウンフォース
をより一層大きくしてアンチリフト効果を更に高めるこ
とができる。
【0032】また、ダクト部からタイヤハウスに向けて
空気が流通することによって、ブレーキの冷却効果が高
められて制動性を向上することができる。
【0033】また、導風板によってタイヤハウス側から
ダクト部内に飛散するスプラッシュが駆動部搭載ルーム
内へ侵入するのを防止することができる。
【0034】請求項9に記載の発明によれば、請求項8
の発明の効果に加えて、ダクト部の底部に滞留したスプ
ラッシュが車両の制動時に前方へ流れても、これを排水
ガイド溝で確実に捕捉して後方へ排水できるため、スプ
ラッシュがダクト部前側の導風口から外側へ流出して見
栄えを悪化させるようなことがなく、品質感および信頼
性を高めることができる。
【0035】請求項10に記載の発明によれば、請求項
8,9の発明の効果に加えて、ダクト部の底部下面の略
後半部には斜め後ろ上がりのデイフューザ面を形成しつ
つあるから、該デイフューザ面によって空気流の壁面か
らの剥離作用を抑制できて空力特性を更に向上すること
ができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
と共に詳述する。
【0037】図5は本発明を採用した自動車の車体前部
を示す外観斜視図で、フロントバンパー1の下側にはチ
ンスポイラー3を装着して、後述するアンダーカバー1
1と共に車体前部の空力特性を向上できるようにしてあ
ると共に、該チンスポイラー3によって外観を整えて意
匠効果を高められるようにしてある。
【0038】2Aはフロントバンパー1の中央部に設け
られてエンジンルーム内へ外気を取り入れる導風口を、
2Bは両サイドに設けられて図外のインタークーラー等
へ外気を取り入れる導風口をそれぞれ示し、4はチンス
ポイラー3の前壁3bの両側部に設けた導風口を示す。
【0039】チンスポイラー3は合成樹脂材により略コ
字形断面に形成してあり、その上壁3aをフロントバン
パー1の下縁部に図外の締結部材により固定してある。
【0040】11はエンジンルームE・Rの下側を閉塞
する合成樹脂材からなる平板状のアンダーカバーを示
し、該アンダーカバー11は図1〜4に示すように例え
ばブロー成形によって上壁12と下壁13とを有する中
空の上下2重壁構造に形成してある。
【0041】この実施形態では前記アンダーカバー11
を、フロントホイールを収容するタイヤハウス5の前方
に張り出す両側のサイド部11Sを備えてエンジンルー
ムE・Rの下側の略前半部を閉塞するフロント部11A
と、エンジンルームE・Rの下側の略後半部を閉塞する
リヤ部11Bとに分割してある。
【0042】このアンダーカバー11の下壁13は略平
坦面に形成してある一方、上壁12は車体側への取付け
用、およびエアガイド用、あるいは補強用等の目的で必
要に応じた形状および構造で凹凸成形してあり、例えば
上壁12には下向きに膨出する複数のビード部14を形
成し、該ビード部14を下壁13に接合して補強してあ
る(図4参照)。
【0043】また、このアンダーカバー11は基本的に
は前記上壁12に設けたブラケット部15やボス部16
等を介して図外の強度メンバー(図6の52参照)に締
結固定されるが、前縁部分はボス部16を介して前記チ
ンスポイラー3の下壁3Cにボルト・ナット17等によ
って締結固定してある。
【0044】アンダーカバー11のフロント部11Aと
リヤ部11Bとはそれらの一方に設けた差し込み片20
と、他方に設けたソケット部21とを前後方向に差し込
み嵌合して接続してある。
【0045】この実施形態では差し込み片20をフロン
ト部11Aに、およびソケット部21をリヤ部11Bに
設けてあるが、これは勿論この逆の配置関係であっても
よい。
【0046】ソケット部21は差し込み片20を受容し
てその下面に係合するガイド凹部21aと、ガイド凹部
21aの前方にオフセットして形成されてガイド凹部2
1aの前端部との間に差し込み口21bを形成すると共
に、差し込み片20の上面に係合する上面押え部21C
と、で構成し、差し込み片20を差し込み口21bに挿
入すれば、ガイド凹部21aで左右方向の位置決めを行
えて挿入作業性を向上できるようにしてある。
【0047】前記差し込み片20の上面にはソケット部
21の上面押え部21Cに当接する突起部22を形成し
てあり、差し込み片20をソケット部21に差し込んだ
時に該突起部22が上面押え部21Cに当接することで
該差し込み片20をガイド凹部21aに押し付け、緩み
のない接続部としてガタツキの発生を防止している。
【0048】フロント部11Aの前縁部分の上壁12に
は、チンスポイラー3の下壁3Cの端末が係合する位置
決め突部25を膨出成形してあり、チンスポイラー3と
フロント部11Aの面整合性を高めて、チンスポイラー
3とフロント部11A相互の前後方向又は左右方向(本
実施形態では特に左右方向の位置決めとしてある)のず
れをなくして品質感を高められるようにしてある。
【0049】また、図1,3に示すようにフロント部1
1Aの両側のサイド部11Sには、それらの側縁から車
体中央側に離間配置されて前縁部が弯曲して前記チンス
ポイラー3の導風口4の車体中央側の口縁に連続する導
風板31を設けてあり、これら導風板31上とチンスポ
イラー3の上壁3aとに亘ってフロントフェンダープロ
テクター6の前端部分を結合して、外気を導風口4から
取り入れてタイヤハウス5ヘ送り込むダクト部32を構
成している。
【0050】図3中、33は導風板31とフロントフェ
ンダープロテクター6との結合部分に介装したシール部
材、7はフロントフェンダープロテクター6の内側縁部
を結合したフロントサイドメンバーを示している。
【0051】また、これら図1,3に示すようにダクト
部32の2重壁構造の底部となる前記サイド部11Sの
上壁12には、断面略V字状に凹設されて前縁部から側
縁部に廻り込んだ縁部形状に略沿って後方へ排水する排
水ガイド溝34を設けてある。
【0052】また、図1に仮想線で示すように、前記サ
イド部11Sの下壁13の略後半部には、斜め後ろ上が
りに傾斜したデイフューザ面35を形成してある。
【0053】以上の実施形態の構造によれば、アンダー
カバー11は中空の2重壁構造としてあって、下壁13
を略平坦面に形成してあるから、空気の床下流れを整流
して流動性を向上することができて、車体前部に発生す
るダウンフォースを大きくしてアンチリフト効果を高め
ることができる。
【0054】また、アンダーカバー11の上壁12はそ
の取付け用、およびエアガイド用、あるいは補強用等の
目的で多くの凹凸を施しても、下壁13による空力特性
には些かも影響を及ぼすことがないため、各種の機能部
分の設計の自由度を拡大することができる。
【0055】更に、このようにアンダーカバー11は中
空の上下2重壁構造としてあるため、専用の金属補強材
等を用いなくても剛性を強められ、大きなダウンフォー
ス発生にも十分に対抗し得る面剛性を確保することがで
きる。
【0056】また、この中空構造によって遮音、遮熱効
果が高められ、エンジンルームE・R内のエンジン駆動
騒音および熱気の車外への放出を抑制することができ
る。
【0057】ここで、特に本実施形態ではアンダーカバ
ー11をチンスポイラー3よりも下側の配置構造として
あるため、空気の床下流速を高めてより一層大きなダウ
ンフォースを発生させて、アンチリフト効果を更に高め
ることができる。
【0058】また、アンダーカバー11はフロント部1
1Aとリヤ部11Bとに分割してあるため、成形性を向
上することができ、しかも、フロント部11Aとリヤ部
11Bとは差し込み片20とソケット部21とで前後方
向に差し込み嵌合して接続してあるため、ラジエータ液
やエンジンオイル等の交換作業時やその他のメンテナン
ス作業時に、アンダーカバー11全体を外さなくてもフ
ロント部11Aのみ、又はリヤ部11Bのみ必要な部分
を外して作業することができ、作業性を向上することが
できる。
【0059】特に、フロント部11Aは前縁部を締結固
定する外は、後端部が差し込み片20の嵌合のみで取り
付けられているため、牽引フックを使用する際等、フロ
ント部11Aを取り外す際には、前縁部に配された締結
部を取り外すだけで脱着が可能となり、車体をジャッキ
アップしなくても脱着作業を容易に行うことができる。
【0060】一方、タイヤハウス5の前方には前後方向
に開口したダクト部32を設けてあって、該ダクト部3
2により空力特性上最も効果のあるタイヤハウス5の前
側部での空気流の整流効果が高められるから、ダウンフ
ォースをより一層大きくしてアンチリフト効果を更に高
めることができ、かつ、ダクト部32からタイヤハウス
5に向けて空気が流通することによって、ブレーキの冷
却効果が高められて制動性を向上することができる。
【0061】また、雨天走行時等には前輪から跳ね上げ
られたスプラッシュがダクト部32内に飛散するが、こ
のスプラッシュは導風板31によって遮られてエンジン
ルームE・R内に侵入することはない。
【0062】前記スプラッシュはダクト部32の底部に
滞留するため、この滞留したスプラッシュは車両制動時
に前方へ流れるが、これは排水ガイド溝34で確実に捕
捉して後方へ排水することができ、従って、スプラッシ
ュがダクト部32の前側の導風口4から外側へ流出して
見栄えを悪化させるようなことがなく、品質感および信
頼性を高めることができる。
【0063】更に、前記ダクト部32の底部下面の略後
半部には、斜め後ろ上がりのデイフューザ面35を形成
してあるから、該デイフューザ面35によって空気流の
壁面からの剥離作用を抑制できて空力特性を更に向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるアンダーカバーを示
す分解斜視図。
【図2】図1における差し込み片とソケット部との嵌合
接続状態を示す断面図。
【図3】図1におけるサイド部に構成したダクト部を示
す断面図。
【図4】図1のA範囲部の拡大断面図。
【図5】同実施形態を採用した自動車前部の外観斜視
図。
【図6】従来の構造を示す断面説明図。
【図7】従来の構造に用いられるアンダーカバーの斜視
図。
【符号の説明】
1 フロントバンパー 3 チンスポイラー 4 導風口 5 タイヤハウス 6 フロントフェンダープロテクター 11 アンダーカバー 11A フロント部 11B リヤ部 11S サイド部 12 上壁 13 下壁 14 ビード部 20 差し込み片 21 ソケット部 21a ガイド凹部 21b 差し込み口 21c 上面押え部 22 突起部 25 位置決め突部 31 導風板 32 ダクト部 34 排水ガイド溝 35 デイフューザ面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部に隔成された駆動部搭載ルーム
    の下側を閉塞する平板状のアンダーカバーを、中空の上
    下2重壁構造に形成すると共に、下壁を略平坦面に形成
    したことを特徴とする自動車のアンダーカバー構造。
  2. 【請求項2】 アンダーカバーの前縁部分を、フロント
    バンパーの下縁部に結合した略コ字形断面のチンスポイ
    ラーの下壁に結合して、該アンダーカバーをチンスポイ
    ラーよりも下側に配置したことを特徴とする請求項1に
    記載の自動車のアンダーカバー構造。
  3. 【請求項3】 アンダーカバーの上壁に下向きに膨出し
    た複数のビード部を形成し、該ビード部を下壁に接合し
    たことを特徴とする請求項1,2に記載の自動車のアン
    ダーカバー構造。
  4. 【請求項4】 アンダーカバーをフロント部とリヤ部と
    に分割し、これらフロント部とリヤ部とを、それらの一
    方に設けた差し込み片と他方に設けたソケット部とを前
    後方向に差し込み嵌合して接続したことを特徴とする請
    求項1〜3の何れかに記載の自動車のアンダーカバー構
    造。
  5. 【請求項5】 ソケット部は差し込み片を受容してその
    下面に係合するガイド凹部と、このガイド凹部と前後方
    向にオフセットして形成されてガイド凹部の端部との間
    に差し込み口を形成すると共に、差し込み片の上面に係
    合する上面押え部と、で構成したことを特徴とする請求
    項4に記載の自動車のアンダーカバー構造。
  6. 【請求項6】 差し込み片の上面に、ソケット部の上面
    押え部に当接する突起部を形成したことを特徴とする請
    求項5に記載の自動車のアンダーカバー構造。
  7. 【請求項7】 チンスポイラーの下壁に結合されるアン
    ダーカバーの前縁部分の上壁に、チンスポイラーの下壁
    端末が係合する位置決め突部を形成したことを特徴とす
    る請求項2〜6の何れかに記載の自動車のアンダーカバ
    ー構造。
  8. 【請求項8】 チンスポイラーの前壁両側部に導風口を
    形成する一方、アンダーカバーのタイヤハウス前方に張
    り出す両側のサイド部に、それらの側縁から車体中央側
    に離間配置されて前記チンスポイラーの導風口の車体中
    央側の口縁に連続する導風板を設け、これらチンスポイ
    ラーおよび導風板上に亘ってフロントフェンダープロテ
    クターの前端部分を結合して、タイヤハウスに向けて前
    後方向に開口したダクト部を構成したことを特徴とする
    請求項2〜7の何れかに記載の自動車のアンダーカバー
    構造。
  9. 【請求項9】 ダクト部の2重壁構造の底部となるアン
    ダーカバーサイド部の上壁には、前縁部から側縁部に廻
    り込んだ縁部形状に略沿って後方へ排水する排水ガイド
    溝を凹設したことを特徴とする請求項8に記載の自動車
    のアンダーカバー構造。
  10. 【請求項10】 ダクト部の2重壁構造の底部となるア
    ンダーカバーサイド部の下壁の略後半部には、斜め後ろ
    上がりに傾斜したデイフューザ面を形成したことを特徴
    とする請求項8,9に記載の自動車のアンダーカバー構
    造。
JP37155398A 1998-12-25 1998-12-25 自動車のアンダーカバー構造 Expired - Fee Related JP3603633B2 (ja)

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