JP2000147838A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2000147838A
JP2000147838A JP31766098A JP31766098A JP2000147838A JP 2000147838 A JP2000147838 A JP 2000147838A JP 31766098 A JP31766098 A JP 31766098A JP 31766098 A JP31766098 A JP 31766098A JP 2000147838 A JP2000147838 A JP 2000147838A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦帯電部材を汚染せず、摩擦帯電付与能力
が低下することがなく、耐久による帯電性の低下がなく
安定した現像が行われ、更に、環境変動によって影響さ
れずに良好な現像が安定して行われるトナーの提供。 【解決手段】 少なくとも、結着樹脂とレゾルシノール
誘導体化合物及び/又はフロログリシノール誘導体化合
物と着色剤とを含有するトナーにおいて、上記誘導体化
合物が、レゾルシノール或いはフロログリシノール或い
はこれらの誘導体とアルデヒドとの縮合物であって、且
つ、該縮合物が、鎖状縮合物と環状縮合物の混合物で構
成されていることを特徴とするトナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法又はトナージェット法のような画像形成方法に用
いられるトナーに関し、特に静電荷潜像を顕像化するた
めの静電荷像現像用磁性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像用トナーには、現像される
静電潜像の極性に応じて、正又は負の電荷が付与され、
保持される特性が要求される。トナーに電荷を保有せし
めるためには、トナーの構成成分である樹脂の摩擦帯電
性を利用することもできるが、この方法ではトナーの帯
電が安定しないので、画像形成に用いた場合に濃度の立
ち上がりが遅く、カブリを生じ易い。そこで、所望の摩
擦帯電性をトナーに安定して付与する目的で、トナー中
に電荷制御剤を添加することが行われている。今日、当
該技術分野で知られている電荷制御剤としては、例え
ば、下記に挙げるようなものが知られている。負摩擦帯
電性の電荷制御剤として、例えば、モノアゾ染料の金属
錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族ジ
オール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られてい
る。又、正摩擦帯電性の電荷制御剤としては、例えば、
ニグロシン染料、アジン染料、トリフェニルメタン系染
顔料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖
に有するポリマー等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの電荷制御剤は、所
望の摩擦帯電性をトナーに付与するものとしては有効で
あるが、電荷制御剤によっては、トナーに添加すると、
画像濃度とカブリのバランスが取りにくくなったり、高
湿環境下で充分な画像濃度が得にくくなったり、或い
は、結着樹脂への分散性が悪い、トナーの保存安定性や
定着性に悪影響を与える等の欠点を有する場合があり、
これらの問題を解決した電荷制御剤の開発が望まれてい
る。その一つとして、レゾルシノール或いはフロログリ
シノールとアルデヒドとの縮合物を電荷制御剤としてト
ナー中に添加することが、特開平7−175269号公
報や特開平8−166691号公報等に提案されてい
る。これらの公報に記載され、提案されているのは、ユ
ニット数が一定の縮合物を電荷制御剤として利用するこ
とである。しかし、静電荷像現像用トナーの電荷制御剤
として従来知られているこれらのユニット数が一定の縮
合物は、高い帯電量が得られる反面、静電荷像現像用ト
ナーを構成している結着樹脂中への分散が容易とは言え
なかった。又、ユニット数が一定のものでは、トナーの
帯電性の調整が容易であるとは言えず、例えば、高い帯
電量を得ようとすると、帯電の速度が低下したり、逆に
帯電速度を向上させようとすると、帯電量が低下する傾
向にあり、耐久において、或いは環境変動に対して安定
した帯電特性を維持することができず、常に安定した現
像が達成されるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した従来技術の問題点を解決し、摩擦帯電部材
を汚染せず、摩擦帯電付与能力が低下することないトナ
ーを提供することにある。又、本発明の他の目的は、耐
久による帯電性の低下がなく、安定した現像が行われる
トナーを提供することにある。更に、本発明の他の目的
は、高湿下においても、低湿下においても安定して帯電
し、環境変動によって影響されずに良好な現像が行われ
るトナーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも、
結着樹脂とレゾルシノール誘導体化合物及び/又はフロ
ログリシノール誘導体化合物と着色剤とを含有するトナ
ーにおいて、上記誘導体化合物が、レゾルシノール或い
はフロログリシノール或いはこれらの誘導体とアルデヒ
ドとの縮合物であって、且つ、該縮合物が、鎖状縮合物
と環状縮合物の混合物で構成されていることを特徴とす
るトナーである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を挙げて本発明を詳細に説明する。先に述べたよう
に、従来、電荷制御剤として提案されているレゾルシノ
ール或いはフロログリシノールの縮合物は、ユニット数
が一定の縮合物であり、高い帯電量が得られる反面、こ
れら縮合物は、トナー中への分散性が悪く、又、帯電性
の調整が容易ではなく、安定した帯電特性を得ることが
できず、特に、耐久や環境変動に対しても安定した現像
を達成できるものではなかった。本発明者らは、かかる
従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討の結果、電荷制
御剤として、レゾルシノール或いはフロログリシノール
或いはこれらの誘導体とアルデヒドとの縮合物であっ
て、且つ、該縮合物が鎖状縮合物と環状縮合物の混合物
であるものを電荷制御剤として使用すれば、トナーの高
い帯電量を達成できるようになることに加えて、電荷制
御剤の結着樹脂中への分散性を改良できる結果、分散不
良に起因して生じていた種々の問題を解決できることを
知見して本発明に至った。
【0007】以下、本発明のトナーを特徴づける構成材
料について説明する。先ず、本発明のトナーでは、電荷
制御剤として、レゾルシノール或いはフロログリシノー
ル或いはこれらの誘導体とアルデヒドとの縮合物を用い
るが、該縮合物が、鎖状縮合物と環状縮合物の混合物で
構成されていることを特徴とする。又、本発明のトナー
を構成する上記縮合物の好ましい形態としては、該縮合
物の混合体(以下、単に縮合混合物とも呼ぶ)が、ユニ
ット数の異なる縮合物を少なくとも2種以上含有したも
のであることが好ましい。ここで、ユニット数とは、縮
合物の構造中のレゾルシノール又はフロログリシノール
或いはこれらの誘導体を含む繰り返し単位を1ユニット
して数え、繰り返しの数をユニット数とする。更に、本
発明のトナーの好ましい形態としては、上記した特有の
構成を有する電荷制御剤に加えて、着色剤として、鉄元
素基準で、異種元素を0.05重量%以上10.0重量
%以下で含有する磁性酸化鉄を用い、トナーとすること
が好ましい。
【0008】即ち、本発明者らの詳細な検討の結果、レ
ゾルシノール或いはフロログリシノール等とアルデヒド
とからなる鎖状縮合物及び環状縮合物の混合物を、トナ
ーの電荷制御剤として用いることによって、帯電及び画
像濃度の立ち上がりのよさを保持しつつ、高温・高湿環
境下においても、トナーが高い帯電量を安定して維持で
きるようになることがわかった。更に、これに加えて、
異種元素を有する磁性酸化鉄を組み合わせて、磁性トナ
ーとした場合に、その効果は著しく、優れた現像性を有
する磁性トナーが得られることもわかった。以下、これ
らの構成成分の機能について説明する。
【0009】先ず、本発明のトナーを構成する上記した
縮合混合物は、水酸基を多数有しているため、水分子の
持つ極性を利用し、該縮合混合物を添加することによっ
て帯電が強調される効果が出る寄与を大きいものとする
ことができる。この結果、高温・高湿環境下での帯電量
が充分になるだけでなく、長期耐久において生じ易い濃
度低下も抑えられる。更に、本発明で使用する縮合混合
物は、種々の異種元素を有する磁性酸化鉄を含有させて
磁性トナーとした場合に、その添加の効果が顕著となる
のは、異種元素の酸化物、水酸化物、異種元素を取り込
んだ酸化鉄や、異種元素を混晶させた酸化鉄が水分子を
吸着するので、水分子の極性を利用した帯電の強調をよ
り効果的に行うことが可能となるからである。
【0010】又、本発明のトナーにおいては、レゾルシ
ノール或いはフロログリシノール等とアルデヒドとの鎖
状縮合物及び環状縮合物の混合物を含有させるが、この
際に、ユニット数の異なる縮合物を2種以上含有させる
態様とすることが好ましいが、以下、これについて説明
する。先ず、このことによる第一の効果としては、帯電
の減衰特性が好ましいものになる点が挙げられる。これ
は、ユニット数の異なる種々の大きさの縮合物がトナー
中に存在していると、大きな分子の間に小さい分子が進
入できるので、結果的に分子間の電子伝導が変化するた
めと考えられる。ここで、帯電の減衰特性が好ましいと
は、具体的には、例えば、トナーを放置した時にも良好
な帯電が維持されることや、耐久時に過剰な帯電を持た
ないようにリークさせること等を言う。又、この帯電減
衰特性の効果も、上記した異種元素を有する磁性酸化鉄
を含有させて磁性トナーとした場合に、より効果的に発
揮される。
【0011】又、本発明者らが更に詳細に検討した結
果、上記したレゾルシノール等の鎖状縮合物と環状縮合
物の混合物をトナーに含有させることにより、現像後の
トナーが、まとまって挙動するようになることが見出し
た。即ち、ユニット数の異なる縮合物を2種以上含む縮
合混合物をトナーに含有させることにより、転写性が良
好になり、転写時に紙の凹凸に従って起こる転写不良が
起こりにくくなることがわかった。又、定着工程におい
ても、定着飛び散りが低減するが、これも、現像後の帯
電の減衰と関係していると思われる。
【0012】ユニット数の異なる縮合物を複数有する縮
合混合物をトナーに含有させることによる第二の効果と
しては、合成時の収率が向上し、製造コストを低下でき
る点がある。これは、ユニット数の異なる縮合物は、夫
々反応に適したモノマーの条件が異なるが、単一物を製
造する場合と異なり、混合物を合成する場合には、反応
途中の残存モノマーは、そのどれかの条件に適合すれば
よいことになるので、反応に寄与しないモノマーの数を
格段に少なくできるためと考えられる。
【0013】更に、ユニット数の異なる縮合物を複数有
する縮合混合物とすると、得られる粉体の結晶性が低下
するため、弱い力で微粒子にすることができ、結果とし
て、トナーに含有させた場合に、該トナーを構成する結
着樹脂への分散性が向上する。これらの効果は、縮合物
の種類が3種類以上である混合物を用いたときに、より
向上し、安定した帯電性が得られる。又、この時、混合
物を構成する1種類の縮合物の存在比が、90%以下で
あることが好ましく、更には、80%以下であることが
好ましく、特には、70%以下であり、更には60%以
下である時に、前述の効果がより顕著に現れるようにな
る。
【0014】本発明のトナーに使用する縮合混合物とし
ては、先に述べたように、レゾルシノール等の鎖状縮合
物と環状縮合物の混合物をトナーに含有させるが、これ
は、以下のような理由による。鎖状の縮合物は、分散性
に優れるので、帯電性にはやや劣るものの、均一な帯電
が得られ易い。一方、環状の縮合物は、帯電性に優れる
ので、分散性には劣っているが高い帯電量が得られる。
しかし、各縮合物におけるこれらの弊害は、鎖状縮合物
と環状縮合物とを同時に用いると、夫々の特長が活かさ
れ、しかも、帯電の立ち上がりの速さも現れてくる。
【0015】更に、鎖状構造を有する縮合物は、一般の
樹脂と同様に、比較的低温から軟化するので、この成分
と環状縮合物からなる成分が混ざり合うことで、結果的
に良好な帯電性が得られる。これは以下のような現象に
よるものと思われる。環状の縮合物からなる成分は、高
い帯電性を示すが、この成分は凝集性があるので、含有
させた場合に、分散が悪くなることがある。一方、鎖状
の縮合物からなる成分は、帯電量は高くないが、軟化し
易く、分散性がよい。更に、この両者は基本的に同じ骨
格を有するので親和性があり、微細な混合状態を形成し
易いと考えられる。即ち、鎖状の成分が環状の成分の分
散助剤となっていると考えられ、そのため、均一で高い
帯電が達成できるのであろうと推測される。又、分散性
が良好なものとなるため、遊離物が減少し、帯電付与部
材を汚染することがないので、帯電量が耐久により低下
することもない。
【0016】以上説明したように、上記したような構成
の縮合混合物が含有された本発明のトナーは、帯電量分
布が、高いレベルで、且つ、均一な状態のものとなる。
又、本発明のトナーは、異種元素を有する磁性酸化鉄を
含有させて磁性トナーとした場合に、上記磁性酸化鉄
が、この帯電量均一化を補助し、上記した縮合混合物を
含有させた場合に得られる効果との相乗効果によって、
本発明の効果をより高めることができる。そのため、高
温・高湿環境下は、トナー飛散の生じ易い環境であるに
もかかわらず、本発明で使用する縮合混合物を含有して
トナーを構成することにより、トナー飛散を低減するこ
とが可能となる。
【0017】本発明のトナーを構成する特定の縮合混合
物は、レゾルシノール類、フロログリシノール類とアル
デヒド類をアルカリ性条件下で、加熱することによって
容易に得ることができる。この際、鎖状縮合物、環状縮
合物を選択的に得て、その後、これらを混合してもよ
い。選択的に得るためには、アルカリ金属の添加条件を
調整し、更に、洗浄や抽出の条件を調整すればよい。
又、製造の際に、複数のアルカリ金属添加することで、
ユニット数の異なる縮合物の種類を多くすることができ
る。鎖状縮合物や環状縮合物の混合物を得る場合も、加
熱温度、原料の添加時期、合成濃度等の合成条件、溶
媒、アルカリ金属の量、pHを調整することにより、種
々のものが得られる。製造の際に、洗浄や抽出に用いる
ことのできる溶媒としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、アルコール、エーテル、ヘキサン、ジオキサン、
トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン及びジメ
チルスルホキシド等が挙げられる。
【0018】本発明で使用する鎖状縮合物としては、そ
の末端に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、ヒド
ロキシ基含むアルキル基を有する構造のものを使用する
ことが好ましい。例えば、下記一般式(II)において、
結合手の一方がレゾルシノール類又はフロログリシノー
ル類に縮合し、他の一方は、水素原子或いはヒドロキシ
基となるか、下記一般式(I)においては、結合手の一
方がアルデヒドに縮合し、他の一方が、水素原子、アル
キル基、ヒドロキシアルキル基となるものを使用する。
【0019】
【化2】
【0020】本発明のトナーの構成材料に使用する縮合
混合物は、該混合物中の鎖状縮合物と環状縮合物と存在
比が、鎖状縮合物:環状縮合物=1:20〜30:1で
あることが好ましい。更に好ましくは、鎖状縮合物:環
状縮合物=1:10〜20:1のものを使用することが
好ましい。即ち、分散性に優れる鎖状縮合物の環状縮合
物に対する相対的な割合が1:20よりも少なくなる
と、分散向上効果を発現し得る処方が限定されるので、
電荷制御剤として添加する縮合混合物の分散が損なわれ
る。又、1:10以上でないと、カラートナーのように
軟らかい樹脂中に含有させた場合には、その効果が小さ
くなる。一方、鎖状縮合物が1:20よりも多い割合で
含まれると、トナーが、現像に適した帯電量に速く到達
し、現像器に供給されたトナーが素早く入れ替わって消
費されるようになる。特に、鎖状縮合物が1:10以上
の割合で含有されていると、特に、低湿環境下での入れ
替わりが速くなるので好ましい。これにより、耐久にお
いて、劣化したトナーが発生しにくくなる結果、画質が
向上する。又、過剰な帯電を持つトナーの発生(所謂、
チャージアップ)が低減し、画像濃度の推移も安定す
る。
【0021】逆に、帯電性に優れる環状縮合物の相対的
な割合が30:1よりも少なくなると、高い帯電量が必
要な場合に、帯電特性に優れた効果を発現し得るトナー
処方が限定されてしまうので好ましくない。一方、環状
縮合物の割合が20:1よりも少ないと、特に、粒径の
小さな磁性トナーへの適用が困難になる。尚、本発明に
おいては、ユニット数1のものは鎖状縮合物に含めて考
える。
【0022】本発明のトナーにおいては、トナー中に電
荷制御剤として添加する上記縮合混合物を構成する各縮
合物の構造が、下記一般式(I)及び(II)で表される
ユニットを含むものであることが好ましい。
【化3】 (上記式中、R1及びR2は、水素原子、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルケニル基、置換基
を有していてもよいアリール基、アラルキル基、アリサ
イクリック基、フルオロアルキル基、トリアルキルシリ
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、アシ
ル基を表し、R3は、水素原子、アルキル基、置換基を
有しいてよいアリール基、アルアルキル基を表す。)
【0023】本発明で使用する縮合物を構成するユニッ
トの構造としては、特に、一般式(I)及び(II)にお
ける置換基Rnにおいて、縮合反応を阻害しないもので
あれば、いずれのものも適用可能である。中でも、上記
一般式(I)における置換基R1が、水素原子、アルキ
ル基、置換基を有していてもよいアリール基、アラルキ
ル基、アリサイクリック基であるような構造のものは、
トナーに含有させた場合に、帯電量の高さ、帯電の立ち
上がりが良好になり易い。更に、その中でも、上記一般
式(I)における置換基R1が、置換基を有していても
よいフェニル基、アルキル基、水素原子であるような構
造のものがよく、更に好ましくは、水素原子、アルキル
基を有するものが、帯電の維持性を向上させることがで
きるので好ましい。又、上記したような置換基を有する
ものをトナー中に添加すると、適度な帯電量を保持でき
るようになり、転写、定着においても制御がし易くな
る。そして、このことにより、転写、定着での画像の乱
れの発生が低減される。
【0024】又、上記一般式(I)における置換基R2
が、水素原子、ヒドロキシ基或いはアルキル基であるよ
うな構造のものは、トナー中に添加させると帯電量向上
効果があるので好ましい。一般式(II)における置換基
R3は、水素原子であるものが好ましいが、その他で
は、アルキル基であるものを使用することが好ましい。
又、本発明においては、一般式(I)又は一般式(II)
の夫々に属する置換基の異なる2種以上のユニットを有
する縮合混合物を使用することも好ましい。即ち、2種
以上のユニットを有する縮合混合物を用いることによ
り、得られる粉体の結晶性がくずれて、トナーへの分散
性、帯電の立ち上がり方を調整することができる。
【0025】本発明のトナーにおいて、上記した特定の
構造を有する縮合物をトナー中に含有させる方法として
は、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。
内添する場合の好ましい添加量としては、結着樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部、より好ましく
は、0.5〜5重量部の範囲で用いることが好ましい。
一方、外添する場合は、0.01〜5重量部とすること
が好ましく、特に、メカノケミカル的にトナー表面に固
着させるのが好ましい。尚、本発明のトナー中に、電荷
制御剤として添加させる上記した縮合混合物は、従来の
技術で述べたような公知の電荷制御剤と組み合わせて使
用することもできる。
【0026】更に、本発明のトナーは、磁性体を含有さ
せて、磁性トナーとして構成してもよい。この際に用い
られる磁性体としては、例えば、マグネタイト、γ−酸
化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライト等の酸化物や、
鉄、コバルト、ニッケルのような金属、或いはこれらの
合金を用いることができる。又、磁性材料に添加できる
元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウ
ム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、
ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マン
ガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等が
挙げられる。先に述べたように、これらの中でも、特
に、異種元素を含有するマグネタイト、マグヘマイト、
フェライト等の磁性酸化鉄及びその混合物を使用する
と、本発明のより優れた効果が得られるのでが好まし
い。特に、着色剤として、鉄元素基準で異種元素を0.
05重量%以上10.0重量%以下で含有する磁性酸化
鉄を含有させて、磁性トナーとして構成することが好ま
しい。
【0027】上記した異種元素としては、特に、リチウ
ム、ベリリウム、ボロン、マグネシウム、アルミニウ
ム、シリコン、リン、ゲルマニウム、チタン、ジルコニ
ウム、錫、鉛、亜鉛、カルシウム、バリウム、スカンジ
ウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、銅、
ニッケル、ガリウム、カドミウム、インジウム、銀、パ
ラジウム、金、水銀、白金、タングステン、モリブデ
ン、ニオブ、オスミウム、ストロンチウム、イットリウ
ム、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、ビスマス等
が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一つ以上の
元素を含有する磁性酸化鉄を使用することが好ましい。
【0028】更に、上記に挙げた中でも特に、リチウ
ム、ベリリウム、ボロン、マグネシウム、アルミニウ
ム、シリコン、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、
錫、第4周期の遷移金属元素を含有する磁性酸化鉄を使
用することが好ましい。又、これらの元素の存在状態と
しては、酸化鉄結晶格子の中に取り込まれていてもよい
し、酸化物として酸化鉄中に取り込まれているものであ
ってもよいし、表面に酸化物或いは水酸化物として存在
しているものであってもよい。本発明においては特に、
上記に挙げたような異種元素が酸化物として含有されて
いる形態の磁性酸化鉄を使用することが好ましい。
【0029】これらの異種元素は、磁性体生成時に、各
々の元素の塩を混在させ、pH調整することによって、
磁性体粒子中に容易に取り込むことができる。又、磁性
体粒子生成後に、pH調整、或いは各々の元素の塩を添
加した後、pH調整することにより磁性体粒子表面に析
出させることもできる。
【0030】上記のようにして得られる異種元素を有す
る磁性体(磁性酸化鉄)は、結着樹脂に対して馴染みが
よく、非常に分散性がよいものである。更に、この分散
性のよさが、本発明で用いる前記で説明した縮合混合物
の分散性を向上させ、これらの縮合混合物をトナー中に
添加することによって生じる本発明の優れた効果を充分
に発揮し得るものとする。つまり、これらの磁性体が、
分散メディアとして働き、分散性が良好な縮合混合物の
分散を、これら磁性体の分散性のよさが援助し、本発明
のトナー中に含有させる縮合混合物の分散性をさらに向
上させるので、先に述べた優れた効果が有効に発揮され
ることになる。又、これらの磁性体は、水分子を吸着
し、本発明のトナーを構成する縮合混合物が、水分子に
よる帯電の強調を発揮し易くする効果も有している。
【0031】又、上記に挙げた磁性体は、粒度分布が揃
い、その結着樹脂中への良好な分散性と相まって、トナ
ーの帯電性を安定化させることができる。又、近年はト
ナー粒径の小径化が進んできているが、上記構成を有す
る本発明の磁性トナーであれば、重量平均粒径10μm
以下のような小粒径トナーの場合においても、帯電均一
性が促進され、トナーの凝集性も軽減され、画像濃度の
向上、カブリの改善等、その現像性が向上する。特に、
重量平均粒径8.0μm以下のトナーにおいて、その効
果が顕著であり、極めて高精細な画像が得られる。ここ
で、トナーの重量平均粒径は、2.5μm以上である方
が充分な画像濃度が得られるため好ましい。一方、トナ
ーの小粒径化が進むと、本発明で電荷制御剤として使用
する縮合混合物の遊離も生じ易くなると考えられるが、
本発明のトナーの場合は、帯電均一性に優れているの
で、多少の遊離した縮合物が存在したとしても、摩擦帯
電部材の汚染による摩擦帯電付与能力の低下の影響を受
けにくくなる。
【0032】上記した異種元素の含有率は、磁性酸化鉄
の鉄元素を基準として0.05〜10重量%であるもの
が好ましく、更には、その含有量が0.1〜7重量%で
あることが好ましい。更に好ましくは、0.2〜5重量
%、特に好ましくは、0.3〜4重量%含有されたもの
を使用する。即ち、0.05重量%より少ないと、これ
ら元素の含有効果が得られなくなり、良好な分散性、帯
電均一性が得られなくなる。一方、10重量%より多く
なると、電荷の放出が多くなり、帯電不足を生じ、画像
濃度が低くなったり、カブリが増加する場合がある。
【0033】又、これらの割合で磁性体中に含有される
異種元素としては、その含有分布において、磁性体の表
面近傍に多く存在しているものを使用することが好まし
い。例えば、磁性酸化鉄を溶解していった場合に、鉄の
溶解率が20%に到達したときの異種元素の存在率が、
その全異種元素の存在量の20%を超えていることが好
ましい。更には、25%以上、特には、30%以上であ
るようなものを使用することが特に好ましい。即ち、こ
のように、磁性体中における異種元素の表面存在量を多
くすることによって、トナー中に含有させた場合に、分
散効果や電気的拡散効果をより向上させることができ
る。
【0034】本発明で使用するこれらの磁性体は、平均
粒径が0.05μm〜1.0μmのものが好ましく、更
には、0.1〜0.5μmのものを使用することが好ま
しい。又、BET比表面積が、2〜40m2/gである
ものが好適に用いられる。形状については特に制限はな
く、任意の形状のものを用いることができる。磁気特性
としては、磁場795.8kA/m下において、飽和磁
化が10〜200Am2/kg、残留磁化が1〜100
Am2/kg、抗磁力が1〜30kA/mであるものが
好適に用いられる。又、これらの磁性体は、結着樹脂1
00重量部に対し、20〜200重量部で用いられる。
【0035】本発明で使用する磁性酸化鉄中の各元素量
は、蛍光X線分析装置SYSTEM3080(理学電機
工業(株)社製)を使用し、JIS K0119蛍光X
線分析通則に従って、蛍光X線分析を行なうことにより
測定した。又、元素分布については、溶解前後の元素量
をICP(プラズマ発光分析)で測定し、その差を求め
ることにより得た。更に、個数平均径は、透過電子顕微
鏡により拡大撮影した粒子の写真を、デジタイザー等で
測定することにより求めることができる。
【0036】本発明のトナーの重量平均粒径は、コール
ターマルチサイザー(コールター社製)、及び電解液に
ISOTON R−II(1%NaCl水溶液、コールタ
ーサイエンティフィックジャパン社製)を用いて、下記
の方法によって測定した。測定法としては、前記電解水
溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤を
0.1〜5ml加え、更に、測定する粉体試料を2〜2
0mg程度加える。試料が懸濁された電解液を超音波分
散機で約1〜3分間分散処理した後、前記測定装置によ
って、体積、個数を測定して、重量平均粒径を算出す
る。重量平均粒径が6μm以上の場合は、100μmの
アパーチャーを用い2〜60μmの粒子を測定し、重量
平粒径6〜2.5μmの場合は、50μmのアパーチャ
ーを用いて1〜30μmの粒子を測定し、重量平均粒径
2.5μm未満の場合は、30μmのアパーチャーを用
いて0.6〜18μmの粒子を測定する。
【0037】以下に、本発明のトナーの構成材料として
使用し得るレゾルシノール或いはフロログリシノール或
いはこれらの誘導体とアルデヒドとの縮合混合物につい
て、縮合混合物(1)〜縮合混合物(20)として具体
的構造を例示する。これらの縮合混合物は、いずれも鎖
状縮合物と環状縮合物の混合物で構成されているが、縮
合混合物を構成している夫々の縮合物の存在比は、以下
のようにして求めた。先ず、縮合混合物の分子量分布を
FD−MS(電解脱離重量分析)を用いて測定し、m/
zピークの強度比をこれらの存在比として求めた。更
に、縮合混合物を構成している各ユニットの分子量を計
算し、そのユニットで構成されている縮合物の分子量を
計算することによって、縮合混合物の構成を求め、その
組成を特定した。
【0038】縮合混合物(1) 下記(I−A)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−A):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例と
しては、下記の環状縮合物(1a)、鎖状縮合物(1
b)がある。表1に、先に述べた方法によって特定した
縮合混合物(1)を構成する各縮合物の存在比を示し
た。
【0039】
【化4】
【0040】
【表1】表1:縮合混合物(1)の構成比
【0041】縮合混合物(2) 下記(I−B)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−B):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例と
しては、下記の環状縮合物(2a)、鎖状縮合物(2
b)がある。表2に、先に述べた方法によって特定した
縮合混合物(2)を構成する各縮合物の存在比を示し
た。
【0042】
【化5】
【0043】
【表2】表2:縮合混合物(2)の構成比
【0044】縮合混合物(3) 下記(I−C)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−C):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例と
しては、下記の環状縮合物(3a)、鎖状縮合物(3
b)がある。表3に、先に述べた方法によって特定した
縮合混合物(3)を構成する各縮合物の存在比を示し
た。
【0045】
【化6】
【0046】
【表3】表3:縮合混合物(3)の構成比
【0047】縮合混合物(4) 下記(I−D)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−D):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例と
しては、下記の環状縮合物(4a)、鎖状縮合物(4
b)がある。表4に、先に述べた方法によって特定した
縮合混合物(4)を構成する各縮合物の存在比を示し
た。
【0048】
【化7】
【0049】
【表4】表4:縮合混合物(4)の構成比
【0050】縮合混合物(5) 下記(I−E)で表されるフロログリシノールとホルム
アルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I−
E):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユニ
ットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合物
を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例とし
ては、下記の環状縮合物(5a)、鎖状縮合物(5b)
がある。表5に、先に述べた方法によって特定した縮合
混合物(5)を構成する各縮合物の存在比を示した。
【0051】
【化8】
【0052】
【表5】表5:縮合混合物(5)の構成比
【0053】縮合混合物(6) 下記(I−F)、(I−G)で表されるレゾルシノール
及びその誘導体とホルムアルデヒドとを出発原料とし、
その仕込み比を、(I−F):(I−G):ホルムアル
デヒド=1:1:4として、(I)群のユニットから選
ばれる二つのユニットと、(II)群のユニットから選ば
れる一つのユニットから構成される縮合物を合成した。
この際に得られる縮合物の構造の一例としては、下記の
環状縮合物(6a)、鎖状縮合物(6b)がある。表6
に、先に述べた方法によって特定した縮合混合物(6)
を構成する各縮合物の存在比を示した。
【0054】
【化9】
【0055】
【表6】表6:縮合混合物(6)の構成比
【0056】縮合混合物(7) 下記(I−H)で表されるレゾルシノールの誘導体と、
ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとを出発原料と
し、その仕込み比を、(I−H):ホルムアルデヒド:
アセトアルデヒド=1:1:1として、(I)群のユニ
ットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユニッ
トから選ばれる二つのユニットから構成される縮合物を
合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例として
は、下記の環状縮合物(7a)、鎖状縮合物(7b)が
ある。表7に、先に述べた方法によって特定した縮合混
合物(7)を構成する各縮合物の存在比を示した。
【0057】
【化10】
【0058】
【表7】表7:縮合混合物(7)の構成比
【0059】縮合混合物(8) 下記(I−I)、(I−J)で表されるレゾルシノール
の誘導体及びフロログリシノールの誘導体と、ホルムア
ルデヒドとアセトアルデヒドとを出発原料とし、その仕
込み比を、(I−I):(I−J):ホルムアルデヒ
ド:アセトアルデヒド=1:1:2:2として、(I)
群のユニットから選ばれる二つのユニットと、(II)群
のユニットから選ばれる二つのユニットから構成される
縮合物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一
例としては、下記の環状縮合物(8a)、鎖状縮合物
(8b)がある。表8に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(8)を構成する各縮合物の存在比を示
した。
【0060】
【化11】
【0061】
【表8】表8:縮合混合物(8)の構成比
【0062】縮合混合物(9) 下記(I−K)で表されるレゾルシノール誘導体とアセ
トアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−K):アセトアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。この際に得られる縮合物の構造の一例と
しては、下記の環状縮合物(9a)、鎖状縮合物(9
b)がある。表9に、先に述べた方法によって特定した
縮合混合物(9)を構成する各縮合物の存在比を示し
た。
【0063】
【化12】
【0064】
【表9】表9:縮合混合物(9)の構成比
【0065】縮合混合物(10) 下記(I−L)で表されるレゾルシノール誘導体とベン
ズアルデヒド(II−C)とを出発原料とし、その仕込み
比を、(I−L):ベンズアルデヒド=1:2として、
(I)群のユニットから選ばれる一つのユニットと、
(II)群のユニットから選ばれる一つのユニットから構
成される縮合物を合成した。この際に得られる縮合物の
構造の一例としては、下記の環状縮合物(10a)、鎖
状縮合物(10b)がある。表10に、先に述べた方法
によって特定した縮合混合物(10)を構成する各縮合
物の存在比を示した。
【0066】
【化13】
【0067】
【表10】表10:縮合混合物(10)の構成比
【0068】縮合混合物(11) 下記(I−M)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−M):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表11に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(11)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0069】
【化14】
【0070】
【表11】表11:縮合混合物(11)の構成比
【0071】縮合混合物(12) 下記(I−N)で表されるフロログリシノールの誘導体
とホルムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比
を、(I−N):ホルムアルデヒド=1:2として、
(I)群のユニットから選ばれる一つのユニットと、
(II)群のユニットから選ばれる一つのユニットから構
成される縮合物を合成した。表12に、先に述べた方法
によって特定した縮合混合物(12)を構成する各縮合
物の存在比を示した。
【0072】
【化15】
【0073】
【表12】表12:縮合混合物(12)の構成比
【0074】縮合混合物(13) 下記(I−O)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−O):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表13に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(13)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0075】
【化16】
【0076】
【表13】表13:縮合混合物(13)の構成比
【0077】縮合混合物(14) 下記(I−P)で表されるレゾルシノール誘導体とプロ
ピオンアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、
(I−P):プロピオンアルデヒド=1:2として、
(I)群のユニットから選ばれる一つのユニットと、
(II)群のユニットから選ばれる一つのユニットから構
成される縮合物を合成した。表14に、先に述べた方法
によって特定した縮合混合物(14)を構成する各縮合
物の存在比を示した。
【0078】
【化17】
【0079】
【表14】表14:縮合混合物(14)の構成比
【0080】縮合混合物(15) 下記(I−F)で表されるレゾルシノールとエナントア
ルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I−
F):エナントアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表15に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(15)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0081】
【化18】
【0082】
【表15】表15:縮合混合物(15)の構成比
【0083】縮合混合物(16) 下記(I−Q)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−Q):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表16に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(16)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0084】
【化19】
【0085】
【表16】表16:縮合混合物(16)の構成比
【0086】縮合混合物(17) 下記(I−R)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−R):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表17に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(17)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0087】
【化20】
【0088】
【表17】表17:縮合混合物(17)の構成比
【0089】縮合混合物(18) 下記(I−S)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−S):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表18に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(18)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0090】
【化21】
【0091】
【表18】表18:縮合混合物(18)の構成比
【0092】縮合混合物(19) 下記(I−T)で表されるレゾルシノール誘導体とホル
ムアルデヒドとを出発原料とし、その仕込み比を、(I
−T):ホルムアルデヒド=1:2として、(I)群の
ユニットから選ばれる一つのユニットと、(II)群のユ
ニットから選ばれる一つのユニットから構成される縮合
物を合成した。表19に、先に述べた方法によって特定
した縮合混合物(19)を構成する各縮合物の存在比を
示した。
【0093】
【化22】
【0094】
【表19】表19:縮合混合物(19)の構成比
【0095】縮合混合物(20) 下記(I−J)、(I−N)で表されるフロログリシノ
ール誘導体とホルムアルデヒドとを出発原料とし、その
仕込み比を、(I−J):(I−N):ホルムアルデヒ
ド=1:1:4として、(I)群のユニットから選ばれ
る二つのユニットと、(II)群のユニットから選ばれる
一つのユニットから構成される縮合物を合成した。表2
0に、先に述べた方法によって特定した縮合混合物(2
0)を構成する各縮合物の存在比を示した。
【0096】
【化23】
【0097】
【表20】表20:縮合混合物(20)の構成比
【0098】本発明のトナーの構成材料としては、上記
した特定の縮合混合物からなる電荷制御剤の他に、少な
くとも結着樹脂と着色剤とからなるが、以下、これらに
ついて説明する。本発明において使用される結着樹脂の
種類としては、例えば、スチレン系樹脂、スチレン系共
重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フ
ェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性
マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポ
リアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹
脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
【0099】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、ビニルトルエン等
のスチレン誘導体;例えば、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エス
テル類;例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸オクチル等のメタクリル酸エステル類;例えば、マレ
イン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイ
ン酸ジメチル等のような二重結合を有するジカルボン酸
類;例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、ブタジエン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル等のようなビニルエステル類;例え
ば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のようなエチレ
ン系オレフィン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトン等のようなビニルケトン類;例えば、
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテル等のようなビニルエーテル類;等の
ビニル系単量体が、単独若しくは2つ以上用いられる。
【0100】結着樹脂を形成する際に用いることのでき
る架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重
結合を有する化合物が用いられる。このようなものとし
ては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン
等のような芳香族ジビニル化合物;例えば、エチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等
のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以
上のビニル基を有する化合物が、単独若しくは混合物で
用いられる。
【0101】結着樹脂として、スチレン−アクリル系樹
脂を使用する場合には、トナーの分子量分布が、THF
可溶分のGPCによる分子量分布で、分子量3千〜5万
の領域に少なくとも1つピークが存在し、且つ、分子量
10万以上の領域に少なくとも1つピークが存在し、更
に、分子量分布10万以下の成分が50〜90%トナー
であるような結着樹脂を用いることが好ましい。
【0102】結着樹脂としてポリエステル系の樹脂を用
いる場合は、同様のトナーの分子量分布で、分子量3千
〜5万の領域に少なくとも1つピークが存在し、且つ、
分子量10万以下の成分が60〜100%のトナーとな
るような結着樹脂を用いることが好ましい。更に好まし
くは、分子量5千〜2万の領域少なくとも1つピークが
存在するようなものを用いることが好ましい。上記に挙
げた結着樹脂の中でも、ポリエステル樹脂は、定着性に
優れ、カラートナーに適しているが、それらの中でも、
特に、下記一般式(A)で代表されるビスフェノール誘
導体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸又はそ
の酸無水物、又はその低級アルキルエステルとからなる
カルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸等)を酸成分として、これらを縮重
合したポリエステル樹脂が、カラートナーとして、良好
な帯電特性を有するので好ましい。
【0103】
【化24】
【0104】本発明のトナーにおいて、トナー中に、下
記に挙げるようなワックス成分を含有させることは好ま
しい形態の一つである。本発明に用いられる炭化水素系
ワックスとしては、例えば、アルキレンを高圧下でラジ
カル重合したアルキレンポリマー、低圧下でチーグラー
触媒で重合したアルキレンポリマー、高分子量のアルキ
レンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマ
ー、一酸化炭素、水素からなる合成ガスからアーゲ法に
より得られる炭化水素の蒸留残分を水素添加して得られ
る合成炭化水素等が使用できる。これらの炭化水素系ワ
ックスのうち、特定の成分を抽出分別した炭化水素系ワ
ックスが特に適している。プレス発汗法、溶剤法、真空
蒸留を利用した分別結晶方式等の方法によって低分子量
分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、及び、
更に、これらから低分子量成分を除去したもの等を用い
ることが好ましい。この他、マイクロクリスタリンワッ
クス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィ
ンワックス、脂肪族固形アルコール等も用いることがで
きる。
【0105】又、これらのワックスの中でも、数平均分
子量(Mn、ポリエチレン換算)が200〜1,200
で、重量平均分子量(Mw)が300〜3,600の分
子量を有するものを用いることが好ましい。分子量が上
記範囲より小さいものを使用すると、耐ブロッキング性
や現像性に劣るようになり、上記範囲よりも分子量が大
きいものを含有させると、良好な定着性、耐オフセット
性が得にくくなる。特に、本発明のトナーでは、ワック
スの重量平均分子量と数平均分子量との比の値Mw/M
nが5.0以下のものを用いることが好ましく、より好
ましくは3.0以下であるものを使用する。これらワッ
クスの含有量は、結着樹脂100重量部に対し0.5〜
10重量部の範囲で用いるのが効果的である。
【0106】本発明のトナーを構成する着色剤として
は、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄
黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロ
ーG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、クロムイ
エロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベ
ンガル、トリアリールメタン系染料、モノアゾ系、ジス
アゾ系染顔料等従来公知の染顔料を、単独或いは混合し
て使用することできる。
【0107】本発明のトナーにおいては、電荷制御剤と
して含有させる上記したような縮合混合物の他に、シリ
カ、アルミナ、酸化チタン等の無機酸化物や、カーボン
ブラック、フッ化カーボン等、粒径の細かい粒子の無機
微粉末を添加することが好ましい。これらのシリカ、ア
ルミナ、酸化チタン等の無機酸化物としては、外添して
トナー表面に分散させた時に細かい粒子となる方が流動
性付与性が高くなるので好ましい。例えば、平均粒径が
5〜100nmになるものが好ましく、更に好ましく
は、5〜50nmとなるものを使用する。又、無機微粉
体の表面を疎水化処理したものを使用することが好まし
い。そして、BET法で測定した窒素吸着による比表面
積で40m2/g以上、特に80〜400m2/gの範囲
のものを母体微粉体として使用し、表面処理された無機
微粉体の比表面積が、20m2/g以上、特に40〜3
00m2/gの範囲となるものを使用することが好まし
い。更に、本発明のトナーにおいて、上記したような無
機微粉体を添加する場合には、その適用量をトナー母体
重量に対して、0.03〜5%程度とすることが好まし
い。このようにすれば、トナーの表面を、上記無機微粉
体によって適切な表面被覆率で被覆された状態にでき
る。
【0108】本発明のトナーに用いる無機微粉体として
は、その疎水化度が、メタノールウェッタビリティで3
0%以上の値を示すものを使用することが好ましい。こ
の際に使用する疎水化処理剤としては、含ケイ素表面処
理剤であるシラン化合物やシリコーンオイルを用いるこ
とが好ましい。このようなものとしては、例えば、ジメ
チルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ブ
チルトリメトキシシラン等のようなアルキルアルコキシ
シランや、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロル
シラン、アリルジメチルクロルシラン、ヘキサメチルジ
シラザン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジ
メチルクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリアセトキシシラン、ジビニルクロルシラン及びジメ
チルビニルクロルシラン等のシラン化合物やジメチルシ
リコーン、メチルハイドロジェンシリコーン等のシリコ
ーンオイルが挙げられる。
【0109】又、この際には、帯電量の調整等のため
に、以下に挙げる正帯電性のものを用いることもでき
る。即ち、正帯電性のものとしては、例えば、アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキ
シシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプ
ロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリン
グ剤や、アミノ変性のシリコーンオイル等が挙げられ
る。
【0110】本発明のトナーは、一成分系現像剤として
用いることができるが、キャリアと混合して二成分系現
像剤として用ることもできる。この際に用いるキャリア
は、キャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調
整して、その電流値を20〜200μAにしたものを使
用することが好ましい。上記の場合にキャリア表面を被
覆する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ア
クリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重
合体、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリアミド樹
脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂等、或いは、これらの混合物を用いることができる。
【0111】又、上記に挙げたような樹脂で被覆される
キャリアコアに用いる磁性材料としては、フェライト、
鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の鉄
酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような磁性金属、
或いはこれらの金属を含む合金を用いることができる。
これら磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバル
ト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、
スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カド
ミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タン
グステン、バナジウム等が挙げられる。
【0112】更に、本発明のトナー中には、必要に応じ
て、各種特性付与を目的とした添加剤を含有させること
ができる。この際に使用し得る添加剤としては、例え
ば、以下のようなものが挙げられる。 (1)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロンチウム、
酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、
酸化クロム等);窒化物(窒化ケイ素等);炭化物(炭
化ケイ素等);金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム)等。 (2)滑剤:フッ素系樹脂粉末(ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン等);脂肪酸金属塩
(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等)等。 (3)帯電量調整粒子:金属酸化物(酸化錫、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等);カ
ーボンブラック;樹脂微粒子等。 これら添加剤は、トナー粒子100重量部に対して、
0.05〜10重量部の範囲内で用いられ、好ましく
は、0.1〜5重量部の範囲内で用いられる。これら添
加剤は、単独で用いても、又、複数併用してもよい。
【0113】本発明のトナーを製造するにあたっては、
上述したようなトナー構成材料をボールミル、その他の
混合機により充分混合した後、熱ロールニーダー、エク
ストルーダーの熱混練機を用いてよく混練し、冷却固化
後、機械的な粉砕、分級によってトナーを得る方法が好
ましく、その他の方法としては、結着樹脂を構成すべき
重合性モノマーに所定の材料を混合して乳化懸濁液とし
て造粒した後に、重合性モノマーを重合させてトナーを
得る重合法トナー製造法;或いは、コア材、シェル材か
ら成る所謂マイクロカプセルトナーにおいて、コア材或
いはシェル材、或いはこれらの両方に所定の材料を含有
させる方法;結着樹脂溶液中に構成材料を分散させた
後、噴霧乾燥することによりトナーを得る方法;等の方
法が応用できる。更に、上記のようにして着色樹脂粒子
組成物(トナー粒子)を作製した後に、必要に応じて、
所望の添加剤をヘンシルミキサー等の混合機により充分
に混合して外添し、本発明のトナーを製造することがで
きる。
【0114】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明は、何らこれらに
よって限定されるものではない。先ず、本発明の実施例
及び比較例に用いる磁性体について述べる。マグネタイ
ト生成時に、内部に存在する元素の塩を添加し、pHを
調整しながらマグネタイト粒子を生成させ、磁性体1〜
4を得た。この際、磁性体1には、塩として珪酸塩を、
磁性体2には、珪酸塩とアルミニウム塩を、磁性体3に
は燐酸塩を、磁性体4には、マグネシウム塩を夫々添加
して、異種元素が含有されている磁性酸化鉄であるマグ
ネタイト粒子(磁性体1〜4)を製造した。
【0115】又、磁性体5としては、塩として亜鉛塩を
添加して、マグネタイト粒子を生成させた後、珪酸塩を
添加し、pHを調整して、マグネタイト粒子を製造し
た。同様に、磁性体6は、塩として燐酸塩を添加して、
マグネタイト粒子を生成させた後、硅素塩を添加しpH
を調整して、マグネタイト粒子を製造した。更に、特に
塩を添加せずに、マグネタイト粒子を生成させ、磁性体
8を得た。又、磁性体8を生成後、ジルコニウム塩を添
加してpHを調整し、マグネタイト粒子表面にジルコニ
アを析出させた磁性体7を製造した。以上のようにして
作製した磁性体1〜8について、含有されている各異種
元素の種類及びその含有量、更に、磁性体を溶解してい
った場合に、鉄の溶解率が20%に到達したときの溶解
物中に含有される異種元素の存在率(磁性体中に含有さ
れている異種元素量に対する溶出分の含有率)を求め、
表面部分存在率として表21にまとめて示した。又、磁
性体の個数平均粒径も併せて示した。
【0116】
【表21】表21:磁性体の物性
【0117】 <実施例1> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体1 90重量部 ・前記縮合混合物(1) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.6μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーとした。
【0118】この磁性トナーを、市販の電子写真複写機
NP−6750を用いて、23℃/5%Rhの環境下、
及び30℃/80%Rhの環境下で、10,000枚の
複写耐久試験を行った。その結果、両環境で、画像濃度
が高く、カブリのない高精細な画像が得られた。その詳
細については、表22及び表23に記した。
【0119】<画像評価試験>表22及び表23におい
て、画像濃度は、マクベス濃度計(マクベス社製)で、
SPIフィルターを使用して反射濃度の測定を行った。
その際、5mm丸(5φ)の画像を形成して該画像につ
いて測定し、その値を示した。又、カブリの発生につい
ては、反射濃度計(リフレクトメーター モデルTC−
6DS東京電色社製)を用いて測定し、画像形成後の転
写材の白地部の反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転
写材の反射平均濃度をDrとし、Ds−Drをカブリ量
として定義し、カブリの評価を行った。この数値の少な
い方がカブリの発生が少なく、高品位画像であることを
示す。更に、画質の評価としては、画像比率が5〜10
0%の5%毎の20階調の網点画像を複写し、何階調表
現できるかで評価した。この場合は、階調数が多いほど
高精細に複写できたことになる。
【0120】 <実施例2> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体2 90重量部 ・前記縮合混合物(2) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.4μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0121】 <実施例3> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体3 90重量部 ・前記縮合混合物(3) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.6μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0122】 <実施例4> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体4 90重量部 ・前記縮合混合物(4) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.8μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0123】 <実施例5> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体5 90重量部 ・前記縮合混合物(5) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.3μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0124】 <実施例6> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体6 90重量部 ・前記縮合混合物(6) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.7μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0125】 <実施例7> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体7 90重量部 ・縮合混合物(7) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.5μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0126】 <実施例8> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体8 90重量部 ・前記縮合混合物(8) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、120
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.6μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ジメチルシリコーンで疎水化処理したBET140m2
/gのシリカを1.2重量部の割合で外添混合して、本
実施例のトナーを得た。そして、このトナーを用いて、
実施例1と同様にして評価を行なった。その結果を表2
2及び表23に示した。
【0127】 <実施例9> ・架橋ポリエステル樹脂 100重量部 ・磁性体1 90重量部 ・前記縮合混合物(9) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、120
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.4μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ジメチルシリコーンで疎水化処理したBET140mm
2/gのシリカを1.2重量部、チタン酸ストロンチウ
ムを3.0重量部の割合で外添混合して、本実施例のト
ナーを得た。そして、このトナーを用いて、実施例1と
同様にして評価を行なった。その結果を表22及び表2
3に示した。
【0128】 <実施例10> ・架橋ポリエステル樹脂 100重量部 ・磁性体2 90重量部 ・前記縮合混合物(10) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、120
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.7μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ジメチルシリコーンで疎水化処理したBET140m2
/gのシリカを1.2重量部、チタン酸ストロンチウム
を3.0重量部の割合で外添混合して、本実施例のトナ
ーを得た。そして、このトナーを用いて、実施例1と同
様にして評価を行なった。その結果を表22及び表23
に示した。
【0129】 <比較例1> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体8 90重量部 ・下記縮合物(21) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部
【化25】 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.8μm磁性トナーを
得、磁性トナー100重量部に対しヘキサメチルジシラ
ザンで疎水化処理したBET260m2/gのシリカを
1.0重量部の割合で外添混合して、本比較例のトナー
を得た。そして、このトナーを用いて、実施例1と同様
にして評価を行なった。その結果を表22及び表23に
示した。
【0130】 <比較例2> ・スチレンブチルアクリレート共重合体 100重量部 ・磁性体8 90重量部 ・下記縮合物(22) 2重量部 ・ポリプロピレンワックス 4重量部
【化26】 上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、130
℃に設定した二軸混練押し出し機によって、溶融混練し
た。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕し
た後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られ
た微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を
用いて分級し、重量平均粒径7.8μm磁性トナーを得
た。次に、得られた磁性トナー100重量部に対して、
ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理したBET260
2/gのシリカを1.0重量部の割合で外添混合し
て、本比較例のトナーを得た。そして、このトナーを用
いて、実施例1と同様にして評価を行なった。その結果
を表22及び表23に示した。
【0131】
【表22】表22:23℃/5%Rh下における画像評
価結果
【0132】
【表23】表23:30℃/80%Rh下における画像
評価
【0133】 <実施例11> ・ポリエステル樹脂 100重量部 ・前記縮合混合物(11) 2重量部 ・銅フタロシアニン 3重量部 上記材料をヘンシェルミキサで予備混合した後、100
℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混
練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、ジェット気
流を用いた粉砕機を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利
用した多分割分級機を用いて分級し、体積平均径7.6
μmの分級品を得た。次に、この分級品に、得られた分
級微粉体100重量部に、硫酸法で製造されたアナター
ゼ型チタニア微粉体100重量部を、イソブチルトリメ
トキシラン10重量部とジメチルシリコーン10重量部
とで処理した疎水性チタニア(BET比表面積75m2
/g)1.5重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合
し、目開き200μmのメッシュで篩い、本実施例のト
ナーを得た。得られたトナーについて、次に示す各評価
試験を行った。
【0134】<画像評価試験>市販のカラープリンター
LBP−2030(キヤノン株式会社製)を用い、低温
/低湿環境、および高温/高湿環境の各環境下において
夫々3000枚プリントを行い、画像濃度、カブリを評
価した。(評価環境:低温/低湿(15℃/10%R
H)、高温/高湿(30.0℃/80%RH)) 画像濃度は、「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)
を用いて測定した。カブリは、「反射濃度計」(東京電
色技術センター社製)を用いて、転写紙の反射濃度と、
ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度とを測定し、
その差分をカブリ値とし、その値が小さい方がカブリが
よい。カブリの測定は、画像形成前の転写材、及び画像
形成後の白地部について、反射濃度計(リフレクトメー
ター モデルTC−6DS 東京電色社製)を用いて反
射濃度を5点測定し、平均値を求める。画像形成前後で
の反射濃度の差をカブリの評価とする。
【0135】濃度の面内均一性は、幅20mm長さ10
0mmのベタライン(プロセス進行方向)の交互画像の
後に1ドット1スペース画像をプリントし1ドット1ス
ペースの濃淡差により評価した。この濃度差が小さい方
が濃度の面内一様性がよいものである。画質は、孤立ド
ットを100個画像形成し100個のうち何ドット表す
ことができたかによって評価した。ドット再現数が多い
方が高画質といえるものである。画像評価試験の評価結
果を表24及び表25にまとめて示した。
【0136】 <実施例12> ・ポリエステル樹脂 100重量部 ・前記縮合混合物(12) 2重量部 ・ジメチルキナクリドン 3重量部 上記材料をヘンシェルミキサで予備混合した後、100
℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混
練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、ジェット気
流を用いた粉砕機を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利
用した多分割分級機を用いて分級し、体積平均径7.8
μmの分級品を得た。次に、この分級品に、熱分解法で
製造されたγ型アルミナ微粉体100重量部を、n−ブ
チルトリメトキシラン10重量部、ジメチルシリコーン
5重量部で処理した疎水性アルミナ(BET比表面積8
2m2/g)を1.5重量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーで混合し、目開き200μmのメッシュで篩い、本実
施例のトナーを得た。このトナーを用い、実施例9と同
様のランニング試験を行った。画像濃度、カブリ、濃度
むら等の現像性評価結果を表24及び表25に示した。
【0137】
【表24】表24:評価結果(15℃/10%RH)
【0138】
【表25】表25:評価結果(30℃/80%RH)
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
摩擦帯電部材を汚染せず、摩擦帯電付与能力を低下させ
ることがなく、現像特性の安定化に優れ、耐久による帯
電性の低下がなく、安定した現像が行われるトナーが提
供される。更に、本発明によれば、高湿下においても、
低湿下においても安定した帯電が達成され、環境変動に
影響されずに、良好な現像を安定して行うことのできる
トナーが提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、結着樹脂とレゾルシノール
    誘導体化合物及び/又はフロログリシノール誘導体化合
    物と着色剤とを含有するトナーにおいて、上記誘導体化
    合物が、レゾルシノール或いはフロログリシノール或い
    はこれらの誘導体とアルデヒドとの縮合物であって、且
    つ、該縮合物が、鎖状縮合物と環状縮合物の混合物で構
    成されていることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 縮合物が、ユニット数の異なる縮合物を
    少なくとも2種以上含有する請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 着色剤が、鉄元素基準で異種元素を0.
    05重量%以上10.0重量%以下で含有する磁性酸化
    鉄である請求項1又は請求項2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 磁性酸化鉄が、リチウム、ベリリウム、
    ボロン、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リ
    ン、ゲルマニウム、ジルコニウム、錫、第4周期の遷移
    金属元素から選ばれる少なくとも一つ以上の元素を含有
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 【請求項5】 縮合物が、下記一般式(I)及び(II)
    で表されるユニットを含む請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項に記載のトナー。 【化1】 (式中、 R1、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ヒ
    ドロキシ基、アルキル基、アルケニル基、置換基を有し
    ていてもよいアリール基、アラルキル基、アリサイクリ
    ック基、フルオロアルキル基、トリアルキルシリル基、
    アルコキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、アシル基を
    表し、R3は、水素原子、アルキル基、置換基を有しい
    てもよいアリール基、アルアルキル基を表す。)
  6. 【請求項6】 一般式(I)及び(II)中のR1が、水
    素原子又はアルキル基であり、R2が、水素原子、ヒド
    ロキシ基又はアルキル基のいずれかであり、R3が水素
    原子である請求項5に記載のトナー。
JP31766098A 1998-11-09 1998-11-09 トナー Expired - Fee Related JP3976914B2 (ja)

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