JP3372823B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3372823B2
JP3372823B2 JP11201197A JP11201197A JP3372823B2 JP 3372823 B2 JP3372823 B2 JP 3372823B2 JP 11201197 A JP11201197 A JP 11201197A JP 11201197 A JP11201197 A JP 11201197A JP 3372823 B2 JP3372823 B2 JP 3372823B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録のような画像形成方法における静電荷潜像を顕像化す
るための静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】着色樹脂粒子であるトナーは、現像され
る静電潜像の極性に応じて、正または負の電荷を有する
必要がある。
【0003】トナーに電荷を保有せしめるためには、ト
ナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することも出
来るが、この方法ではトナーの帯電が安定しないので、
濃度の立ち上がりが遅く、カブリ易い。そこで、所望の
摩擦帯電性をトナーに付与するために電荷制御剤を添加
することが行われている。
【0004】今日、当該技術分野で知られている電荷制
御剤としては、負摩擦帯電性として、モノアゾ染料の金
属錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族
ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られて
いる。正摩擦帯電性として、ニグロシン染料、アジン染
料、トリフェニルメタン系染顔料、4級アンモニウム
塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマー等が知
られている。
【0005】しかしながら、これらの電荷制御剤のほと
んどは、有色でありカラートナーには使えない。そし
て、カラートナーに適用可能な、無色、白色あるいは淡
色のものは、性能的に使えないものがほとんどである。
それらはハイライトの均一性が得られなかったり、耐久
試験での画像濃度の変動が大きい等の欠点を有する。
【0006】この他、電荷制御剤によっては、以下のよ
うな欠点を有する。画像濃度とカブリのバランスが取り
にくい、高湿環境で十分な画像濃度を得にくい、樹脂へ
の分散性が悪い、保存安定性や定着性に悪影響を与える
等である。
【0007】従来、電荷制御剤としてフェノールとアル
デヒドの縮合物は、特開平2−201378号公報を始
めとして、いくつかの提案がなされている。しかしなが
ら、これらの公報に提案されているのは、単一の環状の
縮合物である。
【0008】特開平2−201378号公報には次のよ
うな記載がある。
【0009】「カリックス(n)アレン化合物は通常の
合成法に従って合成すると、環状n量体と非環状の混合
物が生成する。再結晶等により目的とする環状化合物を
単離してカリックス(n)アレン化合物を得ることがで
きる。非環状物は、次のごとき一般式で表されるn=2
〜8のオリゴマーである。この非環状化合物は、白色結
晶〜白色粉末であるカリックスアレンとは物性、構造を
異にする。」(文中の「一般式」は後述する一般式(V
I)と類似のもの)
【0010】すなわち、従来非環状物は不要なものとし
て、除去され、環状物のみをトナーに添加している。こ
れは、非環状物は不純物も多く含有し、且つ含有の仕方
も変動するので、それが帯電特性にも影響を与えるなど
の弊害があったからである。
【0011】また、従来トナーに添加してきた方の環状
縮合物は融点が高く、有機溶媒に対する溶解性が低い。
そのため、高い帯電量が得られる反面、トナー中へ分散
させることが容易とは言えない。特に、カラートナー用
の低粘度樹脂を用いた場合、分散が不十分になりやす
く、トナー飛散が悪化することがある。
【0012】一方、特開平3−237467号公報で
は、部分構造式のみを示し、環状か非環状かについて言
及していない。しかし、この公報は「テトラヒドロフラ
ンに不溶な」とあるので、本発明のような成分を含むも
のとは異なる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、均一
な帯電量を有するようになる静電荷像現像用トナーを提
供することにある。
【0014】本発明の目的は、低湿下に放置しても、高
湿下に放置しても高い画像品質が安定して得られ、トナ
ー飛散も生じない静電荷像現像用トナーを提供すること
にある。
【0015】本発明の目的は、長期耐久でも潜像に忠実
な画像を得続けることのできる静電荷像現像用トナーを
提供することにある。
【0016】本発明の目的は、無色あるいは淡色の電荷
制御剤により、色再現性の良好なカラートナーを提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、着色
樹脂粒子と無機微粉体とを有する静電荷像現像用トナー
であって、該着色樹脂粒子は、少なくともフェノール類
あるいはその誘導体とホルムアルデヒドあるいはアルデ
ヒド類との縮合物を含有しており、該縮合物は、後述の
一般式(I)及び(II)で表されるユニットに関し、
ユニット数の異なる環状縮合物を2種以上含有して
り、 該環状縮合物は、ユニット数の異なる環状縮合物の
うち最も多く含有する成分が重量基準で95%以下であ
り、ユニット数4〜6の成分を5〜80%含有している
ことを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0018】従来、帯電制御剤として提案されてきたカ
リックスアレーンは、環状物であり、ユニット数は単一
分布である。これに対して本発明は、ユニット数の異な
る環状縮合物を2種以上含有する。この時、ユニットを
構成する構造は、それぞれの縮合体でユニット毎に異な
っていてもよいし、同じであってもよい。ユニット構造
の異なる組み合わせの構成の縮合体であってもユニット
数が同じであれば同一ユニット数とする。
【0019】このことによる第一の効果は、帯電の減衰
特性が好ましいものになる点である。いろいろな大きさ
の環があることにより、大きな分子の間に小さい分子が
進入でき、結果的に分子間の電子伝達が変化するためと
考えられる。「帯電の減衰特性が好ましい」とは、具体
的には放置した時に帯電が維持されることや、耐久時に
過剰な帯電を持たないようにリークさせることを言う。
【0020】また、2種以上含有することにより、現像
後のトナーがまとまって挙動することが見出された。2
種以上の環を含むことにより、転写性が良好になり、転
写時に紙の凹凸に従って起こる転写不良が起こりにくく
なる。また、定着工程においても定着飛び散りが低減す
る。これも、現像後の帯電の減衰と関係していると思わ
れる。
【0021】2種以上含有する第二の効果は、合成時の
収率が向上し、コストが低下する点である。これは、ユ
ニット数の異なる縮合物はそれぞれ反応に適したモノマ
ーの条件が異なる。よって、反応途中の残存モノマーは
そのどれかの条件に適合すれば良いので、反応に寄与し
ないモノマーが少なくなると考えられる。
【0022】また、ユニット数の異なる環状縮合物を2
種以上含有することにより、得られる粉体の結晶性が低
下する。そのため、弱い力で微粒子にすることができ、
結果としてトナー樹脂への分散性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の縮合物は、フェノール類
とアルデヒド類をアルカリ性条件下で、加熱することに
よって得ることができる。ユニット数の異なる縮合物を
得るためには、アルカリ金属を複数添加し、さらに洗
浄、抽出の条件を調整すれば良い。また、単一分布の環
状物を得て、その後混合しても良い。洗浄、抽出に用い
ることのできる溶媒としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、アルコール、エーテル、ヘキサン、ジオキサ
ン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジ
メチルスルホキシドなどが挙げられる。
【0024】本発明の縮合物の構造として、次の一般式
(I)〜(III)で表わされるユニットを有するもの
が挙げられる。
【0025】
【化3】 [式中、R 1 はアルキル基(但し、t−ブチル基及びt
−オクチル基の場合を除く)、置換基を有していても良
いアリール基、アラルキル基または置換基を有していて
も良いアリサイクリック基を表し、R2 ,R 4 は水素原子
またはアルキル基を表し、R3は水素原子を表す。]
【0026】
【化4】 式中、1,R2は同一であっても異なっていても良
く、置換基を有していても良いアリール基を表し、
1,X2,X3,X4は、連結位置を示し、一般式(I
I)を介して、(I)または(III)と連結して環を
形成しても良く、末端である場合は水素原子またはアル
キル基を表す。]
【0027】これら一般式(I)〜(III)における
置換基Rnは、上記に列挙した通りであるが縮合反応を
阻害しないものであれば、適用可能である。
【0028】例えば、一般式(I)を例に詳しく説明す
ると、一般式(I)における置換基R1では、アルキル
基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル
基、アリサイクリック基である場合に、帯電量の高さ、
帯電の立ち上がりが良好になる。その中でも置換基を有
していても良いフェニル基、クミル基、シクロヘキシル
基、メチル基が良く、さらに好ましくは少なくとも1種
のフェニル基を有するのが、帯電の維持性が向上するの
で良い。また、トナー定着性能に悪影響を与える置換基
もあるが、メチル基、フェニル基、シクロヘキシル基は
悪影響がない点でも好ましい。
【0029】さらに原料フェノールにおいてp−フェニ
ルフェノールを用いてフェニル基を導入するのが、合成
の容易さの点で好ましい。
【0030】一般式(I)における置換基R2では、水
素原子が好ましいが、アルキル基が良い。
【0031】一般式(I)における置換基R3では、水
素原子が好ましいが、その他ではアルキル基が帯電量向
上効果があり良い。
【0032】一般式(I)における置換基R4では、水
素原子が好ましいが、その他ではメチル基が縮合反応を
阻害せず、トナー性能に有害な不純物が含まれにくいの
で良い。
【0033】2種以上の異なるユニットを有する縮合物
も好ましい。2種以上用いることにより、得られる粉体
の結晶性がくずれ、トナーヘの分散性、帯電の立ち上が
り方を調整することができる。組合せとしては、例えば
フェニル基とシクロヘキシル基、フェニル基とメチル基
の組合せが良い。
【0034】本発明のトナーに含有される環状縮合物の
総量を100(重量基準)とした時、ユニット数の異な
る環状縮合物のうち、最も多く含有する成分が95以下
であ、さらに好ましくは80以下が良い。
【0035】存在比が95%を超えると、帯電のリーク
の改善効果が現われにくい。80%を超えると、転写へ
の効果が小さくなる。
【0036】また、本発明の縮合物はユニット数4〜6
の成分を5%〜80%含有する。さらに好ましくは、1
0%〜70%含有するのが良い。
【0037】ユニット数4〜6の成分を5%以上含有す
ると、非磁性一成分現像においてしばしば見られるハー
フトーン部のムラが低減する。これは、ユニット数4〜
6の成分の帯電速度がハーフトーン部の現像に適してい
るからと思われる。他の現像方法においてもその効果は
現われる。10%以上含有すると、トナー消費の効率の
改善が見られることがある。ここで「トナー消費の効率
が高い」とは、同じ画像濃度で複写試験をした場合に、
無駄なトナーの盛り上がりがなく、消費するトナーが少
なくて済む現象を指す。
【0038】しかしながら、ユニット数4〜6の成分を
70%以上含有すると、トナー処方によっては帯電量の
低下が認められるようになり、80%を超えると、画像
濃度に影響が出ることがある。
【0039】存在比は以下のように算出する。
【0040】分子量分布をFD−MS(電界脱離法質量
分析)を用いて測定する。一方、各ユニットの分子量を
計算し、そのユニットで構成される縮合物の分子量を計
算する。それぞれの分子量におけるM/Zピークの強度
比を存在比とする。
【0041】以下に本発明の縮合物の具体的構造を例示
する。
【0042】(1)以下のユニットAから構成される環
状化合物の混合物: Aとホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:アルデヒド=1:1.9) ユニット間はメチレンで結合
【0043】
【化5】
【0044】ユニット数4の場合の例
【0045】
【化6】
【0046】
【表1】
【0047】(2)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:B:アルデヒド=1:1:3.5) ユニット間はメチレンで結合
【0048】
【化7】
【0049】ユニット数4の場合の例
【0050】
【化8】
【0051】
【表2】
【0052】(3)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:B:アルデヒド=1:1:3.4) ユニット間はメチレンで結合
【0053】
【化9】
【0054】
【表3】
【0055】(4)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:B:アルデヒド=1:1:3.8) ユニット間はメチレンで結合
【0056】
【化10】
【0057】
【表4】
【0058】(5)以下のユニット(Bはユニット数=
2)から選ばれる少なくとも1つのユニットから構成さ
れる環状化合物の混合物: A及びホルムアルデヒド(1.8倍当量)が出発原料 ユニット間はメチレンで結合
【0059】
【化11】 [B式中、点線はユニット及び/またはメチレンで形成
される環を表わす。]
【0060】
【表5】
【0061】(6)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:アルデヒド=1:1.7)
【0062】水酸基のアルキル化は、縮合反応後にヨウ
化ブチルを反応させる。
【0063】ユニット間はメチレンで結合
【0064】
【化12】
【0065】
【表6】
【0066】(7)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、C及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:C:アルデヒド=1:1:3.5) ユニット間はメチレンで結合
【0067】
【化13】
【0068】
【表7】
【0069】(8)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:B:アルデヒド=1:1:3.8) ユニット間はメチレンで結合
【0070】
【化14】
【0071】
【表8】
【0072】(9)以下のユニットから選ばれる少なく
とも1つのユニットから構成される環状化合物の混合
物: A、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:ホルムアルデヒド:アセトアルデヒド
=1:0.8:0.8)
【0073】
【化15】
【0074】
【表9】
【0075】(10)以下のユニットAから構成される
環状化合物の混合物: Aとホルムアルデヒドが出発原料 (仕込み比はA:アルデヒド=1:2.0) ユニット間はメチレンで結合
【0076】
【化16】
【0077】
【表10】
【0078】本発明の縮合物を着色樹脂粒子に含有させ
る方法としては、樹脂粒子内部に添加する方法と外添す
る方法がある。内添する場合の好ましい添加量としては
結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、よ
り好ましくは0.5〜5重量部の範囲で用いられる。ま
た、外添する場合は、0.01〜5重量部が好ましく、
特にメカノケミカル的にトナー表面に固着させるのが好
ましい。
【0079】また本発明の縮合物は、従来の技術で述べ
たような公知の電荷制御剤と組み合わせて使用すること
もできる。
【0080】本発明の着色樹脂粒子に外添して用いられ
る無機微粉体としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン
等の無機酸化物や、カーボンブラック、フッ化カーボン
などが粒径の細かい粒子を作りやすい点で好ましい。
【0081】シリカ、アルミナ、酸化チタンは、トナー
表面に分散させた時に細かい粒子となる方が流動性付与
性が高くなるので好ましい。平均粒径としては2〜20
0nmになるものが良く、さらに好ましくは5〜80n
mが良い。BET法で測定した窒素吸着による比表面積
では30m2/g以上(特に40〜400m2/g)の範
囲のものが母体微粉体として好ましく、表面処理された
微粉体としては、20m2/g以上(特に40〜300
2/g)の範囲のものが好ましい。
【0082】これらの微粉体の適用量は、着色樹脂粒子
重量に対して、0.03〜5%添加した時に適切な表面
被覆率になる。
【0083】本発明に用いる無機微粉体の疎水化度とし
ては、30%以上の値を示すのが好ましい。疎水化処理
剤としては、含ケイ素表面処理剤であるシラン化合物と
シリコーンオイルが好ましい。
【0084】例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等の
ようなアルキルアルコキシシランや、ジメチルジクロル
シラン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロ
ルシラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジ
クロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビ
ニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン等の
シラン化合物を用いることができる。
【0085】また、以下の正帯電性のものも、帯電量の
調整等のため用いても良い。アミノプロピルトリメトキ
シシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノ
プロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン等のシランカップリング剤や、アミノ変性
のシリコーンオイル等を用いることができる。
【0086】本発明の着色樹脂粒子を形成する結着樹脂
の種類としては、例えば、スチレン系樹脂、スチレン系
共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢
酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹
脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。
【0087】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、ビニルトルエン等
のスチレン誘導体;例えば、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エス
テル類;例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸オクチル等のメタクリル酸エステル類;例えば、マレ
イン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイ
ン酸ジメチル等のような二重結合を有するジカルボン酸
及びそのエステル類や無水物類;例えば、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエ
ン、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のよう
なビニルエステル類;例えば、エチレン、プロピレン、
ブチレン等のようなエチレン系オレフィン類;例えば、
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のような
ビニルケトン類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のよう
なビニルエーテル類;等のビニル系単量体が単独もしく
は2つ以上用いられる。
【0088】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0089】結着樹脂がスチレン−アクリル系の場合、
トナーの分子量分布が、THF可溶分のGPCによる分
子量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つ
ピークが存在し、分子量10万以上の領域に少なくとも
1つピークが存在し、分子量分布10万以下の成分が5
0〜90%となるような結着樹脂が好ましい。
【0090】結着樹脂がポリエステル系の樹脂の場合
は、同様のトナーの分子量分布で、分子量3千〜5万の
領域に少なくとも1つピークが存在し、分子量10万以
下の成分が60〜100%となるような結着樹脂が好ま
しい。さらに好ましくは、分子量5千〜2万の領域に少
なくとも1つピークが存在するのが良い。
【0091】この中でも、ポリエステル樹脂は定着性に
優れ、カラートナーに適しているが、特に一般式(I
V)で代表されるビスフェノール誘導体をジオール成分
とし、2価以上のカルボン酸またはその酸無水物または
その低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分
(例えばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸
など)とを共縮重合したポリエステル樹脂が、カラート
ナーとして、良好な帯電特性を有するので好ましい。
【0092】
【化17】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,
yはそれぞれ1以上の整数であり、かつ、x+yの平均
値は2〜10である。)
【0093】本発明では、トナーにワックス成分を含有
させるのは好ましい形態のひとつである。
【0094】本発明に用いられる炭化水素系ワックスと
しては、例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合し
たアルキレンポリマー、低圧下でチーグラー触媒で重合
したアルキレンポリマー、高分子量のアルキレンポリマ
ーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭
素・水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる
炭化水素の蒸留残分を水素添加して得られる合成炭化水
素等が使用できる。これらの炭化水素系ワックスのう
ち、特定の成分を抽出分別した炭化水素系ワックスが特
に適している。プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留を利用
した分別結晶方式などの方法によって、低分子量を除去
したもの、低分子量分を抽出したもの、及びさらにこれ
から低分子量成分を除去したものなどが好ましい。
【0095】この他、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クス、エステルワックス、脂肪族固形アルコール等も用
いることができる。
【0096】また、これらのワックスの分子量で好まし
い範囲は、数平均分子量(Mn、ポリエチレン換算)が
400〜1200で、重量平均分子量(Mw)が600
〜3600のものが好ましい。分子量が上記範囲より小
さくなると耐ブロッキング性、現像性に劣るようにな
り、上記範囲より分子量が大きくなると、良好な定着
性、耐オフセット性が得にくくなる。
【0097】本発明では、ワックスのMw/Mnが5.
0以下が良く、より好ましくは3.0以下が良い。
【0098】これらワックスの含有量は、結着樹脂10
0重量部に対し0.5〜10重量部用いるのが効果的で
ある。
【0099】本発明に使用される着色剤としては、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6
G、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリド
ン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリー
ルメタン系染顔料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等、
従来公知の染顔料を単独或いは混合して使用し得る。
【0100】本発明では磁性材料を含有させて磁性トナ
ーとして用いることもできる。本発明では磁性微粉体の
粒度分布の変動係数が40%以下のものを用いるのが好
ましい。
【0101】磁性微粉体の粒度分布の変動係数を40%
以下とすることにより、磁性微粉体が均一に分散するよ
うになる。より好ましくは30%以下が良い。分散が良
い理由は、微小過ぎて凝集性の高い粒子が少ないからで
あろう。また、帯電量も高くなる傾向にある。なお、粒
径は個数平均であり、変動係数とは分散の標準偏差を平
均粒径で割った値である。
【0102】磁性微粉体の平均粒径としては、0.05
〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.
4μmが良い。磁性トナー中に含有させる量としては樹
脂成分100重量部に対し40〜120重量部が好まし
い。
【0103】本発明に用いる磁性微粉体の材料として
は、例えば、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、
鉄過剰型フェライト等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッ
ケルのような金属或いはこれらの合金を用いることがで
きる。また、これらの磁性材料に添加できる元素として
は、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、
マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、
ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレ
ン、チタン、タングステン、バナジウム等が挙げられ
る。
【0104】本発明の縮合物を用いたトナーにおいて
は、体積平均粒径が2.5〜15μmのトナーが使用可
能である。現像特性の上からは、体積平均粒径が2.5
〜10μmであることが好ましく、高精細の画像を得る
ためには2.5〜6.0μmであることが望ましい。
【0105】本発明で用いられる各種特性付与を目的と
した添加剤としては、例えば、以下のようなものが用い
られる。
【0106】(1)研磨剤:金属酸化物(チタン酸スト
ロンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マ
グネシウム,酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウム)など。
【0107】(2)滑剤:フッ素系樹脂粉末(ポリフッ
化ビニリデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂
肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウ
ムなど)など。
【0108】(3)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛など)・樹脂微粒子など。
【0109】これら添加剤は、着色樹脂粒子100重量
部に対し、0.05〜10重量部が用いられ、好ましく
は、0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、
単独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0110】本発明に係るトナーを製造するにあたって
は、上述したようなトナー構成材料をボールミルその他
の混合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エ
クストルーダーの熱混練機を用いて良く混練し、冷却固
化後、機械的な粉砕、分級によって得る方法が好まし
く、他には、結着樹脂を構成すべき単量体に所定の材料
を混合して乳化懸濁液とした後に、重合させて得る重合
法トナー製造法;あるいはコア材、シェル材から成るい
わゆるマイクロカプセルトナーにおいて、コア材あるい
はシェル材、あるいはこれらの両方に所定の材料を含有
させる方法;結着樹脂溶液中に構成材料を分散した後、
噴霧乾燥することにより得る方法;等の方法が応用でき
る。さらに、無機微粉体、必要に応じ所望の添加剤をヘ
ンシルミキサー等の混合機により十分に混合し、本発明
に係るトナーを製造することができる。
【0111】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分現像剤として用ることができる。キャリアの電流値
は、キャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調
整して20〜200μAにするのが良い。
【0112】キャリア表面を被覆する樹脂としては、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂など或いは、これらの
混合物を用いることができる。
【0113】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金を用いることができる。また、これら
の磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウム等が挙げられる。
【0114】以下に本発明において使用する各特性値に
係る測定法について述べる。
【0115】(1)カブリの測定 画像形成前の転写材及び画像形成後の白地部について、
反射濃度計(リフレクトメーター モデルTC−6DS
東京電色社製)を用いて反射濃度を5点測定し、平均
値を求める。画像形成前後での反射濃度の差をカブリの
評価とする。
【0116】(2)濃度ムラの評価 4階調の画像(ベタ、中間2階調、ハイライト)を目視
により判断した。 A:4階調すべて、ガサツキ、濃度ムラがない。 B:ハーフトーン部に濃度ムラが確認できる。 C:ハーフトーン部に濃度ムラ、ガサツキが見られ、ハ
イライト部の均一性も悪いが、実用上問題なし。 D:濃度ムラが目立ち、実用上不可。
【0117】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは、本発明を何ら限定するものではない。
尚、以下の配合における部数は、全て重量部である。
【0118】 実施例1 ・プロポキシ化ビスフェノール 52mol% ・フマル酸 40mol% ・テレフタル酸 5mol% ・無水トリメリット酸 2mol% これらを、縮合重合させて結着樹脂1を得た。
【0119】 ・結着樹脂1 100部 ・銅フタロシアニン顔料 3部 ・化合物例(1) 2部
【0120】上記材料のうち顔料は樹脂中にプレ分散さ
せた。これらをブレンダーでよく混合した後、115℃
に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練
物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機
を用いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕品をコア
ンダ効果を利用した多分割分級装置で分級して、体積平
均粒径8.5μmの青色樹脂粒子を得た。
【0121】得られた樹脂粒子100部に、イソブチル
トリメトキシシランで疎水化処理酸化チタン(疎水化度
64%,粒径16nm)1.0部をヘンシェルミキサー
で混合してシアントナーとした。
【0122】このトナーを用い、市販のカラーLBP−
2030(キヤノン社製)でランニングテストを行っ
た。
【0123】23℃/60%の環境で1千枚/日のラン
ニングテストを行った。500枚目の画像濃度は1.6
5であり、3千枚後では1.63と安定していた。3千
枚後の濃度ムラのランクはAであり、良好であった。
【0124】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、0.7%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、0.6%と
カブリも目立たなかった。
【0125】参考例1 実施例1において、化合物例(1)の代わりに下記化合
物例(3−1)の粉末を用いること以外は、実施例1と
同様にしてトナーを得た。
【0126】化合物例(3−1) モノマー構成は化合物例(3)と同じ モノマー間はメチレンで結合 出発原料はp−フェニルフェノール、メチルフェノール
及びホルムアルデヒド(仕込み比はフェニル:メチル:
アルデヒド=1:1:3.3)
【0127】
【表11】
【0128】このトナーを用い、実施例1と同様にラン
ニングテストを行なった。500枚目の画像濃度は1.
68であり、3千枚後では1.65と安定していた。3
千枚後の濃度ムラのランクはBであり、良好であった。
【0129】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、1.0%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、0.8%と
カブリも目立たなかった。
【0130】参考例2 実施例1において、化合物例(1)の代わりに下記化合
物例(3−2)の粉末を用いること以外は、実施例1と
同様にしてトナーを得た。
【0131】化合物例(3−2) モノマー構成は化合物例(3)と同じ モノマー間はメチレンで結合 出発原料はp−フェニルフェノール、メチルフェノール
及びホルムアルデヒド(仕込み比はフェニル:メチル:
アルデヒド=1:1:3.8)
【0132】
【表12】
【0133】このトナーを用い、実施例1と同様にラン
ニングテストを行なった。500枚目の画像濃度は1.
72であり、3千枚後では1.61であった。3千枚後
の濃度ムラのランクはBであり、良好であった。
【0134】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、0.8%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、0.9%と
カブリも目立たなかった。
【0135】実施例4 実施例1において、化合物例(1)の代わりに下記化合
物例(4)の粉末を用いること以外は、実施例1と同様
にしてトナーを得た。
【0136】このトナーを用い、実施例1と同様にラン
ニングテストを行なった。500枚目の画像濃度は1.
61であり、3千枚後では1.53であった。3千枚後
の濃度ムラのランクはAであり、良好であった。
【0137】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、1.1%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、1.0%と
カブリも目立たなかった。
【0138】参考例3 実施例1において、化合物例(1)の代わりに下記化合
物例(8)の粉末(ユニット数の分布は下表)を用いる
こと以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0139】
【表13】
【0140】このトナーを用い、実施例1と同様にラン
ニングテストを行なった。500枚目の画像濃度は1.
62であり、3千枚後では1.56であった。3千枚後
の濃度ムラのランクはBであり、良好であったが、定着
器を観察したところ、ウェッブの汚れが目立った。
【0141】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、1.0%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、1.0%と
カブリも目立たなかった。
【0142】比較例1 p−フェニルフェノール0.40mol%、パラホルム
アルデヒド0.70mol%、水酸化カリウム水溶液を
キシレン中で加熱撹拌し、水を留去した。次いで、冷
却、濾過し、得られた沈殿物をエタノールを用いて洗浄
し、乾燥し白色粉末1を得た。
【0143】白色粉末1を分取クロマトグラフィーによ
り分取した後、精製してユニット数8の環状縮合物Aと
して得た。
【0144】実施例1において、化合物例(1)を用い
る代わりに、環状縮合物Aを用いること以外は、実施例
1と同様にしてトナーを得た。
【0145】このトナーを用い、実施例1と同様にラン
ニングテストを行なった。500枚目の画像濃度は1.
62であり、3千枚後では1.60であった。3千枚後
の濃度ムラのランクは転写ムラによりCであった。
【0146】また、2001〜2003枚目(3日目の
スタート直後)のカブリを測定したところ、1.4%で
あり、3千枚目のカブリを測定したところ、1.1%と
カブリがやや見られた。
【0147】実施例3 ・スチレン 75部 ・ブチルアクリレート 20部 ・マレイン酸モノブチル 5部 ・2,2ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン 0.1部 ・ベンゾイルパーオキサイド 0.1部 これらを、懸濁重合させて重合体aを得た。
【0148】 ・スチレン 83部 ・ブチルアクリレート 17部 ・ジ−t−ブチルパーオキサイド 2.0部 これらを、キシレンを溶媒とした溶液重合をさせて重合
体bを得た。
【0149】重合体a、重合体b及びポリプロピレンワ
ックス(Mn=810,Mw=1330)を30:7
0:3の重量比で溶液混合して、結着樹脂2を得た。
【0150】 ・結着樹脂2 100部 ・マグネタイト 100部 ・化合物例(1) 2部 上記材料をブレンダーでよく混合した後、130℃に設
定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機を用
いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕品をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置で分級して、体積平均粒
径5.7μmの黒色樹脂粒子を得た。
【0151】得られた樹脂粒子100部に、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体(疎水化度
71%,粒径11nm)1.2部、チタン酸ストロンチ
ウム(粒径200nm)3.0部を混合しトナーを得
た。
【0152】上記の磁性トナーについて、市販の電子写
真複写機GP−55(キヤノン社製)を用い、23℃/
5%の環境で1万枚の複写テストを行った。その結果、
初期から画像濃度1.41の鮮やかな黒色画像が得ら
れ、その後、1.40±0.04のレベルを推移した。
それに続けて、30℃/80%の環境で2万枚の複写テ
ストを行ったところ、画像濃度は1.35±0.10の
レベルを推移し、カブリのない画像が得られた(0.7
±0.3%のカブリレベル)。濃度ムラ ランクはAで
あった。
【0153】実施例4 ・結着樹脂2 100部 ・銅フタロシアニン顔料 5部 ・化合物例(4) 3部 上記材料を用いて、実施例1と同様にして体積平均径
8.5μmの樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子100
部に、ジメチルシリコーンオイルで処理した酸化チタン
微粉体(疎水化度59%,粒径14nm)1.3部を混
合しトナーを得た。
【0154】この現像剤について、FC−310をネガ
トナー用に改造して、非磁性一成分用の改造現像器を用
いて複写テストを実施した。その結果、初期から画像濃
度1.41でカブリのない鮮明な画像が得られた。1千
枚複写後の画像も濃度1.43で鮮明なものであった
(0.6±0.2%のカブリレベル)。濃度ムラ ラン
クはAであった。
【0155】実施例5 実施例1と同様にして、体積平均粒径6.7μmの青色
樹脂微粉体を得た。
【0156】得られた微粉体100部に、ノルマルブチ
ルトリメトキシシランで疎水化処理アルミナ(疎水化度
67%,粒径12nm)1.0部をヘンシェルミキサー
で混合して、シアントナーとした。
【0157】同様にして、イエロートナー、マゼンタト
ナー及びブラックトナーを得た。
【0158】1.イエロートナー 着色剤をC.I.ピグメントイエロー17、3部に代え
た以外は同様。 体積平均径:6.8μm 2.マゼンタトナー 着色剤をC.I.ピグメントレッド122、5部に代え
た以外は同様。 体積平均径:6.9μm 3.ブラックトナー 着色剤をカーボンブラック7部に代えた以外は同様。 体積平均径:7.6μm
【0159】次に平均粒径45μmのフェライト粒子を
シリコーン樹脂で被覆したキャリアと混合して現像剤と
した。混合比率はキャリア94部に対してトナー6部と
した。
【0160】これらの現像剤を用いて23℃/60%の
環境で、CLC−700(キヤノン社製)にて、フルカ
ラーの複写テストを実施した。
【0161】得られた画像は、ハイライト部分の色再現
が良好で、ドットが均一で滑らかな画質であった。各色
単独の画像濃度の評価をすると、シアントナーは1.4
8、イエロートナーは1.52、マゼンタトナーは1.
48、ブラックトナーは1.45であった。以後、1万
枚の複写を行ったが、その間の画像濃度変動は小さく、
1万枚後の画像も、初期と同等の画質であった。カブリ
は4色重ねた画像で常に1.5%未満で良好であった。
濃度ムラ ランクは各色ともAで、フルカラー画像に色
ムラは見られなかった。
【0162】
【発明の効果】本発明によれば、安定した高い帯電量が
得られ、減衰特性にも優れ、優れた現像性が得られると
共に安定した転写、定着が行なわれ、高品質の画像が得
られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−341577(JP,A) 特開 平8−137138(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色樹脂粒子と無機微粉体とを有する静
    電荷像現像用トナーであって、 該着色樹脂粒子は、少なくともフェノール類あるいはそ
    の誘導体とホルムアルデヒドあるいはアルデヒド類との
    縮合物を含有しており、 該縮合物は、下記一般式(I)及び(II)で表される
    ユニットに関し、ユニット数の異なる環状縮合物を2種
    以上含有しており、 該環状縮合物は、ユニット数の異なる環状縮合物のうち
    最も多く含有する成分が重量基準で95%以下であり、
    ユニット数4〜6の成分を5〜80%含有している こと
    を特徴とする静電荷像現像用トナー。 【化1】 [式中、R 1 はアルキル基(但し、t−ブチル基及びt
    −オクチル基の場合を除く)、置換基を有していても良
    いアリール基、アラルキル基または置換基を有していて
    も良いアリサイクリック基を表し、 R2 ,R 4 は水素原子またはアルキル基を表し、 R3は水素原子を表す。]
  2. 【請求項2】 前記環状縮合物が、下記一般式(II
    I)で表されるユニットを含むことを特徴とする請求項
    1に記載の静電荷像現像用トナー。 【化2】 式中、1,R2は同一であっても異なっていても良
    く、置換基を有していても良いアリール基を表し、 X1,X2,X3,X4は、連結位置を示し、一般式(I
    I)を介して、(I)または(III)と連結して環を
    形成しても良く、末端である場合は水素原子またはアル
    キル基を表す。]
  3. 【請求項3】 前記縮合物の原料フェノールにおいて、
    p−フェニルフェノールあるいはその誘導体を少なくと
    も1種含むことを特徴とする請求項1または2に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 前記縮合物が、p−フェニルフェノール
    あるいはその誘導体とホルムアルデヒドあるいはアルデ
    ヒド類との縮合物であることを特徴とする請求項1乃至
    のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
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