JPH1115205A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

Info

Publication number
JPH1115205A
JPH1115205A JP9589698A JP9589698A JPH1115205A JP H1115205 A JPH1115205 A JP H1115205A JP 9589698 A JP9589698 A JP 9589698A JP 9589698 A JP9589698 A JP 9589698A JP H1115205 A JPH1115205 A JP H1115205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
toner
substituent
alkyl group
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9589698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3652109B2 (ja
Inventor
Takayuki Nagatsuka
貴幸 永塚
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
Makoto Unno
真 海野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP09589698A priority Critical patent/JP3652109B2/ja
Publication of JPH1115205A publication Critical patent/JPH1115205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3652109B2 publication Critical patent/JP3652109B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な帯電を示し、高品質の画像を安定して
得られ、カラートナーとして好適な静電荷像現像用トナ
ーを提供することにある。 【解決手段】 結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子と
無機微粉体を有する静電荷像現像用トナーにおいて、該
トナーは、フェノール化合物とアルデヒド化合物との鎖
状縮合物と、フェノール化合物とアルデヒド化合物との
環状縮合物の混合物を含有しており、該混合物中に、ユ
ニット数4〜6の成分が、10〜80モル%含有されて
いることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録のような画像形成方法における静電荷潜像を現像する
ための静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】トナーは、現像される静電潜像の極性に
応じて、正または負の電荷を有する必要がある。
【0003】トナーに電荷を保有せしめるためには、ト
ナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することも出
来るが、この方法ではトナーの帯電が安定しないので、
濃度の立ち上がりが遅く、カブリが発生し易い。そこ
で、所望の摩擦帯電性をトナーに付与するために荷電制
御剤を添加することが行われている。
【0004】今日、当該技術分野で知られている荷電制
御剤としては、負摩擦帯電性として、モノアゾ染料の金
属錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族
ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られて
いる。正摩擦帯電性として、ニグロシン染料、アジン染
料、トリフェニルメタン系染顔料、4級アンモニウム
塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマー等が知
られている。
【0005】しかしながら、これらの荷電制御剤のほと
んどは、有色でありカラートナーには使えない。そし
て、カラートナーに適用可能な、無色、白色あるいは淡
色のものは、性能的に使えないものがほとんどである。
それらはハイライトの均一性が得られなかったり、耐久
試験での画像濃度の変動が大きい等の欠点を有する。
【0006】この他、荷電制御剤によっては、以下のよ
うな点が問題となる。画像濃度とカブリのバランスが取
りにくい、高湿環境で十分な画像濃度を得にくい、樹脂
への分散性が悪い、保存安定性や定着性に悪影響を与え
る等である。
【0007】従来より、荷電制御剤としてフェノールと
アルデヒド縮合物は、特開昭63−266462号公
報、特開平2−201378号公報を始めとして、いく
つかの提案がなされている。しかしながら、これらの公
報に提案されているものの多くは単一のユニット数の縮
合物を用いる例である。
【0008】特開昭63−266462号公報には、フ
ェノール及びユニット数2の縮合物が荷電制御剤として
例示されている。しかしながら、この公報にはユニット
数の異なる縮合物を混合して用いることに関しては記載
していない。一般にユニット数が単一分布のものは、均
一に分散させることが困難である。
【0009】また、特開平2−201378号公報に
は、ユニット数が4〜8のカリックスアレーンが例示さ
れており、該公報には次のような記載がある。
【0010】「カリックス(n)アレーン化合物は通常
の合成法に従って合成すると、環状n量体と非環状の混
合物が生成する。再結晶等による目的とする環状化合物
を単離してカリックス(n)アレーン化合物を得ること
ができる。非環状物は、次のごとき一般式で表されるn
=2〜8のオリゴマーである。この非環状化合物は、白
色結晶〜白色粉末であるカリックスアレンとは物性、構
造を異にする。」(文中の「一般式」は後述する一般式
(IX)と類似のもの)
【0011】すなわち、非環状物は不要なものとして、
除去され、環状物のみをトナーに添加している。これ
は、非環状物は不純物を含有しやすく、且つ含有の仕方
も変動するので、それが帯電特性にも影響を与えるなど
の弊害があったからである。
【0012】また、環状縮合物は融点が高く、有機溶媒
に対する溶解性が低い。そのため、高い帯電量が得られ
る反面、トナー中へ分散させることが容易とは言えな
い。特に、カラートナー用の低粘度樹脂を用いた場合、
分散が不十分になりやすく、トナー飛散が悪化すること
がある。
【0013】一方、特開平3−237467号公報で
は、縮合物の部分構造式のみを示し、環状か非環状かに
ついて言及していない。しかし、この公報には、「テト
ラヒドロフランに不溶なp−フェニルフェノール−アル
デヒド縮合物類を少なくとも一種類含有する」と記載さ
れており、テトラヒドロフランに不溶な縮合物を用いる
ことにより、高い負摩擦帯電性を得ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、均一
な帯電量を有するようになる静電荷像現像用トナーを提
供することにある。
【0015】本発明の目的は、低湿下に放置しても、高
湿下に放置しても高い画像品質が安定して得られ、トナ
ー飛散も生じない静電荷像現像用トナーを提供すること
にある。
【0016】本発明の目的は、補給されたトナーが素早
く消費され、劣化したトナーが発生しにくい静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
【0017】本発明の目的は、長期耐久でも潜像に忠実
な画像を得続けることのできる静電荷像現像用トナーを
提供することにある。
【0018】本発明の目的は、無色あるいは淡色の荷電
制御剤により、色再現性の良好なカラートナーを提供す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂及び
着色剤を含むトナー粒子と無機微粉体を有する静電荷像
現像用トナーにおいて、該トナーは、フェノール化合物
とアルデヒド化合物との鎖状縮合物と、フェノール化合
物とアルデヒド化合物との環状縮合物の混合物を含有し
ており、該混合物中に、ユニット数4〜6の成分が、1
0〜80モル%含有されていることを特徴とする静電荷
像現像用トナーに関する。
【0020】
【発明の実施の形態】カリックスアレーンに関する文献
によると、1940年から1950年代にかけて、それ
までに知られていたフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
とは性質の異なる高融点の物質が得られることが見出さ
れている。この物質は環状構造であり、その構造上の特
徴に起因する高融点、高耐溶剤性、負帯電性等の性質を
有する。
【0021】従来荷電制御剤として提案されてきたもの
の多くは、環状物であり、かつユニット数が単一分布で
あった。これに対して本発明に係る荷電制御剤は、鎖状
の構造を有する縮合物と環状の構造を有する縮合物の混
合物であり、そのユニット数も単一分布ではない。尚、
ユニット数とは縮合物に含まれている原料として用いた
フェノール化合物に由来する構成単位の数である。
【0022】本発明ではトナーに使用しうる構造に制御
することで、従来あまり用いられていなかった鎖状縮合
物を荷電制御剤として有効な成分とすることができた。
【0023】鎖状の構造を有する縮合物は、一般の樹脂
と同様に比較的低温から軟化する。また、重合度の異な
るものの混合物となるので、融点の低い低分子成分も含
む。この成分と環状の成分が混ざることで結果的に良好
な帯電性が得られる。これは以下のような現象であると
思われる。
【0024】環状の成分は高い帯電性を示すが、この成
分は凝集性があり、分散が悪くなることがある。一方、
鎖状の成分は帯電量は高くないが、軟化しやすく、分散
性が良い。さらにこの両者は基本的に同じ骨格を有する
ので親和性があり、微細な混合状態が形成されやすい。
すなわち、鎖状の成分が環状の成分の分散助剤となって
いると考えられ、そのため均一で高い帯電が達成できる
のであろう。
【0025】このように縮合物をトナー中に含有する
と、トナーの帯電量分布が高いレベルで均一なものがす
みやかに得られる。
【0026】そのため、高温高湿環境はトナー飛散の生
じやすい環境であるが、本発明の縮合物を含有すること
により、トナー飛散が著しく低減する。
【0027】また、すみやかに高い帯電量を得られるた
め、補給されたトナーは現像器内で滞留することなく順
次消費される。
【0028】本発明にかかる縮合物は、フェノール化合
物とアルデヒド化合物をアルカリ性条件下で、加熱する
ことによって得ることができる。鎖状のもの、環状のも
のを選択的に得て、その後混合してもよい。選択的に得
るためには、アルカリ金属の添加条件を調整し、さらに
洗浄、抽出の条件を調整すれば良い。洗浄、抽出に用い
ることのできる溶媒としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、アルコール、エーテル、ヘキサン、ジオキサ
ン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジ
メチルスルホキシドなどが挙げられる。
【0029】本発明に用いられるフェノール化合物は、
i)フェノールのp位にアルキル基、アラルキル基、ア
リサイクリック基、アリール基及び置換基を有している
アリール基、フルオロアルキル基、スルホン基、アミノ
基、ニトロ基及びシリル基からなるグループより選ばれ
る官能基を有するフェノール化合物、又は、ii)フェ
ノールのフェノール性水酸基の水素をアルキル基、アリ
ール基、アルアルキル基及びアシル基からなるグループ
より選ばれる置換基で置換した化合物のp位にアルキル
基、アラルキル基、アリサイクリック基、アリール基及
び置換基を有しているアリール基、フルオロアルキル
基、スルホン基、アミノ基、ニトロ基及びシリル基から
なるグループより選ばれる官能基を有するフェノール化
合物であり、該アリール基の有する置換基は、ハロゲン
原子、アルキル基及びフルオロアルキル基からなるグル
ープより選ばれる置換基である。
【0030】好ましくは、フェノール、p−メチルフェ
ノール、p−エチルフェノール、p−プロピルフェノー
ル、p−i−プロピルフェノール、p−ブチルフェノー
ル、p−t−ブチルフェノール、p−ペンチルフェノー
ル、p−ヘキシルフェノール、p−ヘプチルフェノー
ル、p−オクチルフェノール、p−t−オクチルフェノ
ール、p−ノニルフェノール、p−デシルフェノール、
p−シクロヘキシルフェノール、p−シクロペンチルフ
ェノール、p−フェニルフェノール、p−(4−クロロ
フェニル)フェノール、p−(4−フルオロフェニル)
フェノール、p−クミルフェノール、p−クロロフェノ
ール、p−フルオロフェノール、p−トリフルオロメチ
ルフェノール、p−パーフルオロアルキルフェノール、
p−ベンジルフェノール、p−トリメチルシリルフェノ
ール、p−ニトロフェノール、p−スルホフェノール、
p−アミノフェノールなどがあげられ、上記化合物のフ
ェノール性水酸基をアルキル化、アリール化、アルアル
キル化、アシル化したものも用いることができる。
【0031】また用いられるアルデヒドとしては、次の
アルデヒドがあげられる。例えば、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアル
デヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、アクリ
ルアルデヒド、サリチルアルデヒド、シンナマルアルデ
ヒド、p−トルアルデヒド、p−クロルベンズアルデヒ
ド、アニスアルデヒドなどがあげられる。中でもホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドが好
ましく用いられる。
【0032】本発明の縮合物の構造として、次の一般式
(I)、(II)、(V)で表わされるユニットを有す
るものが挙げられ、また、縮合物の末端が下記一般式
(VII)で表わされるものが挙げられる。
【0033】
【外7】 〔式中、iは0又は1を表し、R1 は、iが0の場合、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又は
置換基を有しているアリール基、アラルキル基、アリサ
イクリック基又は置換基を有しているアリサイクリック
基、フルオロアルキル基、ニトロ基、スルホン基又は置
換基を有しているスルホン基、アミノ基又は置換基を有
しているアミノ基及びトリアルキルシリル基からなるグ
ループより選ばれる原子又は官能基であり、iが1の場
合、アルキレン基又は置換基を有しているアルキレン
基、アリール基又は置換基を有しているアリール基、ア
ラルキル基、アリサイクリック基又は置換基を有してい
るアリサイクリック基、アミノ基又は置換基を有してい
るアミノ基及びトリアルキルシリル基を表し、該置換基
はハロゲン原子、アルキル基、フルオロアルキル基から
なるグループより選ばれる置換基であり、R2 は、iが
0及び1の場合、水素原子、アルキル基、フェニル基、
アラルキル基、−COR5 (R5 は水素原子、またはア
ルキル基を示す)及び−(CH2m COOR6 (R6
は水素原子、又はアルキル基を表し、mは1〜3の整数
を示す)からなるグループより選ばれる原子又は官能基
を表し、R3 は、iが0及び1の場合、水素原子、アル
キル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシ
基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリ
アルキルシリル基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニ
ル基、炭素数1〜8のアリールオキシカルボニル基、炭
素数1〜8のアシルオキシ基、アミノ基又は置換基を有
するアミノ基、アシル基、スルホン基又は置換基を有す
るスルホン基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数
1〜8のアリールオキシ基からなるグループより選ばれ
る置換基を表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル
基、フルオロアルキル基からなるグループより選ばれる
置換基であり、R4 は、iが0及び1の場合、水素原子
又はアルキル基を示す。〕
【0034】
【外8】 〔R1 、R2 は同一であっても異なっていても良く、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又は置
換基を有しているアリール基、アラルキル基、アリサイ
クリック基又は置換基を有しているアリサイクリック
基、フルオロアルキル基、ニトロ基、スルホン基又は置
換基を有しているスルホン基、アミノ基又は置換基を有
しているアミノ基及びトリアルキルシリル基からなるグ
ループから選ばれる原子又は官能基を表し、該置換基は
ハロゲン原子、アルキル基、フルオロアルキル基からな
るグループより選ばれる置換基であり、R3 、R4 は同
一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、シ
アノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキ
ルシリル基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、
炭素数1〜8のアリールオキシカルボニル基、炭素数1
〜8のアシルオキシ基、アミノ基又は置換基を有してい
るアミノ基、アシル基、スルホン基又は置換基を有して
いるスルホン基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素
数1〜8のアリールオキシ基からなるグループより選ば
れる原子又は官能基であり、該置換基はハロゲン原子、
アルキル基、フルオロアルキル基からなるグループより
選ばれる置換基であり、X1 、X2、X3 、X4 は、連
結位置を示し、一般式(II)を介して、(I)、又は
(V)と連結して環を形成しても良く、末端である場合
は水素原子又は、アルキル基又は、ヒドロキシアルキル
基である。〕
【0035】
【外9】 〔式中、iは0又は1を表し、R1 は、iが0の場合、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又は
置換基を有しているアリール基、アラルキル基、アリサ
イクリック基又は置換基を有しているアリサイクリック
基、フルオロアルキル基、ニトロ基、スルホン基又は置
換基を有しているスルホン基、アミノ基又は置換基を有
しているアミノ基及びトリアルキルシリル基からなるグ
ループより選ばれる原子又は官能基であり、iが1の場
合、アルキレン基又は置換基を有しているアルキレン
基、アリール基又は置換基を有しているアリール基、ア
ラルキル基、アリサイクリック基又は置換基を有してい
るアリサイクリック基、アミノ基又は置換基を有してい
るアミノ基及びトリアルキルシリル基を表し、該置換基
はハロゲン原子、アルキル基、フルオロアルキル基から
なるグループより選ばれる置換基であり、R2 は、iが
0及び1の場合、水素原子、アルキル基、フェニル基、
アラルキル基、−COR6 (R6 は水素原子、またはア
ルキル基を示す)及び−(CH2m COOR7 (R7
は水素原子、又はアルキル基を表し、mは1〜3の整数
を示す)からなるグループより選ばれる原子又は官能基
を表し、R3 、R4 は、iが0及び1の場合、水素原
子、又はアルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表
し、R5 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル
基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシ基、シ
アノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキ
ルシリル基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、
炭素数1〜8のアリールオキシカルボニル基、炭素数1
〜8のアシルオキシ基、アミノ基又は置換基を有するア
ミノ基、アシル基、スルホン基又は置換基を有するスル
ホン基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜8
のアリールオキシ基からなるグループより選ばれる置換
基を表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フル
オロアルキル基からなるグループより選ばれる置換基で
あり、Xは連結位置を示し、一般式(II)を介して
(I)、又は(V)と連結する。〕
【0036】本発明の縮合物の好ましい構造としては、
次の一般式(III)、(IV)、(VI)で表される
ユニットを有するものが挙げられ、また、縮合物の末端
が下記一般式(VIII)で表されるものが挙げられ
る。
【0037】
【外10】 〔式中、iは0または1を表し、R1 は、iが0の場
合、アルキル基、アラルキル基、アリサイクリック基、
フルオロアルキル基、アリール基及び置換基を有するア
リール基からなるグループより選ばれる官能基であり、
iが1の場合、アルキレン基、アラルキル基、アリサイ
クリック基、フルオルアルキル基、アリール基及び置換
基を有するアリール基からなるグループより選ばれる官
能基であり該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フル
オロアルキル基からなるグループより選ばれる置換基を
表し、R2 は、iが0及び1の場合、水素原子又はアル
キル基を表し、R3 は、iが0及び1の場合、水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子及びニトロ基からなるグ
ループより選ばれる原子又は官能基を表し、R4 は、i
が0及び1の場合、水素原子、又はアルキル基を表
す。〕
【0038】
【外11】 〔式中、R1 、R2 はアルキル基、アラルキル基、アリ
サイクリック基、フルオロアルキル基、アリール基及び
置換基を有するアリール基からなるグループより選ばれ
る官能基であり、該置換基はハロゲン原子、アルキル
基、フルオロアルキル基からなるグループより選ばれる
置換基を表し、R3 、R4 は、水素又はアルキル基を表
し、X1 、X2 、X3 、X4 は、連結位置を示し、一般
式(IV)を介して、(III)、又は(VI)と連結
して環を形成しても良く、末端である場合は水素原子又
は、アルキル基又は、ヒドロキシアルキル基である。〕
【0039】
【外12】 〔式中、R1 はアルキル基、アラルキル基、アリサイク
リック基、フルオロアルキル基、アリール基及び置換基
を有するアリール基からなるグループより選ばれる官能
基であり、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フル
オロアルキル基からなるグループより選ばれる置換基を
表し、R2 、R3 、R4 は、水素又はアルキル基を表
し、Xは連結位置を示し、一般式(IV)を介して、
(III)、又は(VI)と連結する。〕
【0040】また、一般式(I)〜(VIII)の有す
るアルキル基、アリサイクリック基、フルオロアルキル
基は炭素数が10以下であることが好ましく、アリール
基、アラルキル基は炭素数が12以下であることが好ま
しく、アルキル基、フルオロアルキル基は炭素数が3以
下であることが更に好ましい。
【0041】これら一般式(I)〜(VIII)におけ
る置換基Rnは、上記に列挙した通りであるが縮合反応
を阻害しないものであれば、適用可能であり、電子供与
性のものが好ましいことが多い。
【0042】例えば、一般式(I)において、iが0の
場合を例に詳しく説明すると、一般式(I)における置
換基R1 では、アルキル基、置換基を有していても良い
アリール基、アラルキル基、アリサイクリック基である
場合に、帯電量の高さ、帯電の立ち上がりが良好にな
る。その中でも置換基を有していても良いフェニル基、
クミル基、シクロヘキシル基、メチル基が良く、さらに
好ましくは少なくとも1種のフェニル基を有するのが、
帯電の維持性が向上するので良い。また、トナー定着性
能に悪影響を与える置換基もあるが、メチル基、フェニ
ル基、シクロヘキシル基は悪影響がない点でも好まし
い。
【0043】さらに原料フェノールにおいてP−フェニ
ルフェノールを用いてフェニル基を導入するのが、合成
の容易さの点で好ましい。
【0044】一般式(I)における置換基R2 では、水
素原子が好ましいが、アルキル基でも良い。
【0045】一般式(I)における置換基R3 では、水
素原子が好ましいが、その他ではアルキル基、ハロゲン
原子、ニトロ基が帯電量向上効果があり良い。
【0046】一般式(I)における置換基R4 では、水
素原子が好ましいが、その他ではメチル基が縮合反応を
阻害せず、トナー性能に有害な不純物が含まれにくいの
で良い。
【0047】有する置換基の異なるユニットを有する縮
合物も好ましい。2種以上用いることにより、得られる
粉体の結晶性がくずれ、トナーへの分散性、帯電の立ち
上がり方を調整することができる。好ましい組合せとし
ては、例えばR1 がフェニル基とシクロヘキシル基であ
るユニットの組合せ、R1 がフェニル基とメチル基の組
合せが良い。
【0048】なお、文献等には以下のような両末端がア
ルコールになった構造の鎖状縮合物が記憶されているこ
とが多い。
【0049】
【外13】
【0050】本発明では、鎖状縮合物の末端は、以下の
ような水素原子か、アルキル基が好ましい。アルコール
では高湿環境での帯電量において不利になることがあ
る。
【0051】
【外14】
【0052】本発明の縮合物中の鎖状縮合物と環状縮合
物とのモル比は1:20〜30:1であるのが好まし
い。さらに好ましくは1:10〜20:1であるのが良
い。鎖状のものが1:20より少ないと分散向上効果が
現れる処方が限定され、1:10以上でないと、カラー
トナーのような軟らかい樹脂での効果が小さくなる。ま
た、鎖状のものが1:20以上含まれることにより、現
像に適した帯電に速く到達し、現像器に供給されたトナ
ーが素早く入れ替わって消費されるようになる。1:1
0以上含むことにより、特に低湿環境での入れ替わりが
速くなる。これにより、耐久した時に劣化したトナーが
発生しにくくなり、画質が向上する。また、過剰な帯電
を持つトナーの発生(いわゆるチャージアップ)が低減
し、画像濃度の推移も安定する。
【0053】逆に環状のものが30:1よりも少ないと
高い帯電量が必要な場合に、トナー処方が限定されてし
まう。環状のものが20:1よりも少ないと、粒径の小
さな磁性トナーへの適用が困難になる。
【0054】なお、ここではユニット数1のものは鎖状
に含むものとする。
【0055】本発明の鎖状縮合物と環状縮合物との混合
物は、ユニット数1〜3の成分を10モル%〜80モル
%含有するのが好ましい。さらに好ましくは、20モル
%〜70モル%以上含有するのが良い。
【0056】ユニット数1〜3の成分を10モル%以上
含有すると、分散性の容易さが顕著に向上し始め、20
モル%以上含有すると、カラートナー用の樹脂でも効果
が現れるようになる。しかし、70モル%を超えて含有
すると、トナーの保存性に影響が出ることがあり、80
モル%を超える場合では適正添加量を見出すのが困難に
なる。
【0057】また、本発明の鎖状縮合物と環状縮合物と
の混合物は、ユニット数4〜6の成分を10モル%〜8
0モル%含有するのが好ましい。さらに好ましくは、2
0モル%〜70モル%含有するのが良い。
【0058】ユニット数4〜6の成分を10モル%以上
含有すると、分散性の容易さが向上するとともにトナー
の入れ替わりが速くなり、20モル%以上含有すると、
磁性トナーでも効果が現れるようになる。しかし、80
モル%を超える場合では分散性の良さが低下し始める。
【0059】ユニットを構成する構造は、それぞれの縮
合体でユニット毎に異なっていてもよいし同じであって
もよい。ユニット構造の異なる組み合わせの構成の縮合
体であってもユニット数が同じであれば同一ユニット数
とする。
【0060】また本発明に係る鎖状縮合物と環状縮合物
との混合物は、個数平均において1〜5μmの平均粒径
を有することが好ましい。これらの混合物は、その製造
段階においては上記の如き粒径を有しているが、トナー
粒子に含有される場合には、トナー粒子の製造過程で細
かくくずされ、またトナー粒子に外添される場合には、
トナー粒子と混合される際に細かくくずされて、トナー
粒子中或いはトナー粒子表面ではより小さな粒径を有し
て分散している。
【0061】また本発明の鎖状縮合物及び環状縮合物
は、p−フェニルフェノール或いは炭素数が10以下で
あるアルキル基をp位に有したp−アルキルフェノール
と、ホルムアルデヒド或いはアセトアルデヒドとの縮合
物を少なくとも1種有することが好ましい。
【0062】以下に本発明に係る縮合物の具体的構造を
例示する。
【0063】鎖状の縮合物と環状縮合物をそれぞれ例示
する。
【0064】〈鎖状成分の例〉 (C−1)以下の4種のユニットから選ばれる少なくと
も1つのユニットから構成される鎖状縮合物の混合物:
Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル比は
A:ホルムアルデヒド=1:2.0) A+B+C+Dが2以上ではユニット間はメチレンで結
【0065】
【外15】
【0066】構造式の一例(下表中のA:B:C:D=
3:0:0:0の場合)
【0067】
【外16】
【0068】
【表1】
【0069】存在比は以下のように算出する。
【0070】分子量分布をFD−MS(電界脱離法質量
分析)を用いて測定する。測定装置としては、日立製作
所製のM−80Bを用いる。各ユニットの分子量を計算
し、そのユニットで構成される縮合物の分子量を計算す
る。そして以下のように存在比を求める。
【0071】
【外17】
【0072】FD−MSの測定値(M/Z)をαとし、
Aの個数をk、Bの個数を1、Cの個数をm、Dの個数
をnとすると、以下の式が成り立つ。
【0073】α=(170+12)×k+(182+1
2)×1+(184+12)×m+(196+12)×
n−12
【0074】例えば、M/Z=548であれば、 548=182×2+196−12 となり、M/Z=548は、A:B:C:D=2:0:
1:0となる。存在比はそれぞれのM/Zピークの強度
化から求める。
【0075】(C−2)以下の5種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、D及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:D:アルデヒド=1:1:3:5)
【0076】
【外18】
【0077】
【表2】
【0078】
【外19】
【0079】(C−3)以下の5種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、D及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:D:アルデヒド=1:1:3.8)
【0080】
【外20】
【0081】
【表3】
【0082】(C−4)以下の4種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、C及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:C:アルデヒド=2:1:5.7)
【0083】
【外21】
【0084】
【表4】
【0085】(C−5)以下の6種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル比は
A:ホルムアルデヒド=1:2) 水酸基のアルキル化は、縮合反応後にヨウ化ブチルを反
応させる。
【0086】
【外22】
【0087】
【表5】
【0088】(C−6)以下の4種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、C及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:C:アルデヒド=1:1:3.6)
【0089】
【外23】
【0090】
【表6】
【0091】(C−7)以下の2種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: A、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドが出発原料
(仕込みのモル比はA:ホルムアルデヒド:アセトアル
デヒド=1:1:1)
【0092】
【外24】
【0093】
【表7】
【0094】(C−8)以下の4種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、C及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:C:アルデヒド=1:1:3.6)
【0095】
【外25】
【0096】
【表8】
【0097】(C−9)以下の4種のユニットから選ば
れる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮合
物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A、C及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:C:アルデヒド=1:1:3.8)
【0098】
【外26】
【0099】
【表9】
【0100】(C−10)以下の4種のユニット(Dは
ユニット=2)から選ばれる少なくとも1つのユニット
から構成される鎖状縮合物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A(Xは水素)及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込
みのモル比はA:ホルムアルデヒド=1:1.7)
【0101】
【外27】 〔式中Xは、連結位置を表し、末端の場合は水素原子ま
たはメチル基を表す。〕
【0102】
【表10】
【0103】(C−11)以下の2種のユニットから選
ばれる少なくとも1つのユニットから構成される鎖状縮
合物の混合物: ユニット間はメチレンで結合 A及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル比は
A:アルデヒド=1:1.8)
【0104】
【外28】
【0105】
【表11】
【0106】〈環状成分の例〉(R−1)以下のユニッ
トAから構成される環状縮合物の混合物: Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル比は
A:アルデヒド=1:1.8) ユニット間はメチレンで結合
【0107】
【外29】
【0108】ユニット数4の場合の例
【0109】
【外30】
【0110】
【表12】
【0111】(R−2)以下のユニットから選ばれる少
なくとも1つのユニットから構成される環状縮合物の混
合物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:B:アルデヒド=1:1:3.6) ユニット間はメチレンで結合
【0112】
【外31】
【0113】ユニット数4の場合の例
【0114】
【外32】
【0115】
【表13】
【0116】(R−3)以下のユニットから選ばれる少
なくとも1つのユニットから構成される環状縮合物の混
合物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:B:アルデヒド=1:1:3.5) ユニット間はメチレンで結合
【0117】
【外33】
【0118】
【表14】
【0119】(R−4)以下のユニットから選ばれる少
なくとも1つのユニットから構成される環状縮合物の混
合物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:B:アルデヒド=1:1:3.7) ユニット間はメチレンで結合
【0120】
【外34】
【0121】
【表15】
【0122】(R−5)以下のユニット(Bはユニット
数=2)から選ばれる少なくとも1つのユニットから構
成される環状縮合物の混合物: A及びホルムアルデヒド(1.7倍当量)が出発原料
(仕込みのモル比はA:ホルムアルデヒド=1:1.
7) ユニット間はメチレンで結合
【0123】
【外35】 〔B式中、点線はユニット及び/またはメチレンで形成
される環を表す。〕
【0124】
【表16】
【0125】(R−6)以下のユニットから選ばれる少
なくとも1つのユニットから構成される環状縮合物の混
合物: A、B及びホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル
比はA:B:アルデヒド=1:1:3.7) ユニット間はメチレンで結合
【0126】
【外36】
【0127】
【表17】
【0128】(R−7)以下のユニットAから構成され
る環状縮合物の混合物: Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込みのモル比は
A:アルデヒド=1:1.7) ユニット間はメチレンで結合
【0129】
【外37】
【0130】
【表18】
【0131】〈鎖状及び環状縮合物の混合物の例〉混合
物例(1)〜(7)を得るために鎖状縮合物及び環状縮
合物をそれぞれ反応系から単離し、アセトンを用いて溶
液混合した。
【0132】・混合物例(1) (C−1):(R−1)=70:30で混合して得られ
た混合物 ユニット数1〜3の含有率50.4モル% ユニット数4〜6の含有率49.6モル% 得られた混合物例(1)の粉末の個数平均粒径は、2.
8μmであった。
【0133】・混合物例(2) (C−2):(R−2)=4:96で混合して得られた
混合物 ユニット数1〜3の含有率1.6モル% ユニット数4〜6の含有率43.3モル% 得られた混合物例(2)の粉末の個数平均粒径は、2.
9μmであった。
【0134】・混合物例(3) (C−2):(R−2)=97:3で混合して得られた
混合物 ユニット数1〜3の含有率37.8モル% ユニット数4〜6の含有率49.8モル% 得られた混合物例(3)の粉末の個数平均粒径は、3.
2μmであった。
【0135】・混合物例(4) (C−3):(R−3)=40:60で混合して得られ
た混合物 ユニット数1〜3の含有率7.2モル% ユニット数4〜6の含有率31.6モル% 得られた混合物例(4)の粉末の個数平均粒径は、2.
9μmであった。
【0136】・混合物例(5) (C−1):フェニルカリックス(8)アレーン=3
0:70で混合して得られた混合物(フェニルカリック
ス(8)アレーンはユニット数8の環状縮合物100
%) ユニット数1〜3の含有率21.6モル% ユニット数4〜6の含有率8.4モル% 得られた混合物例(5)の粉末の個数平均粒径は、3.
2μmであった。
【0137】・混合物例(6) (C−4):(R−4)=50:50で混合して得られ
た混合物 ユニット数1〜3の含有率20モル% ユニット数4〜6の含有率51モル% 得られた混合物例(6)の粉末の個数平均粒径は、3.
1μmであった。
【0138】・混合物例(7) C−9−2:R−6−2=50:50で混合して得られ
た混合物 ユニット数1〜3の含有率21.5モル% ユニット数4〜6の含有率35モル% 得られた混合物例(7)の粉末の個数平均粒径は、3.
0μmであった。
【0139】Cー9ー2:(C−9)の組成でユニット
数分布が以下のような鎖状縮合物
【0140】
【表19】
【0141】R−6−2:(R−6)の組成でユニット
数分布が以下のような環状縮合物
【0142】
【表20】
【0143】・混合物例(8) (C−1)を合成する途中で、ホルムアルデヒドと(R
−1)の合成に用いた触媒を追加し、さらに反応させて
混合物例(8)を得た。混合物例(8)を分析したとこ
ろ、以下のようであった。個々の縮合物は(C−1),
(R−1)と同一のものであった。 鎖状:環状=73:27 ユニット数1〜3の含有率57モル% ユニット数4〜6の含有率43モル% 得られた混合物例(8)の粉末の個数平均粒径は、3.
1μmであった。
【0144】・混合物例(9) (C−5):(R−1)=25:75で混合して得られ
た混合物 ユニット数1〜3の含有率16.8モル% ユニット数4〜6の含有率76.5モル% 得られた混合物例(9)の粉末の個数平均粒径は、3.
0μmであった。
【0145】本発明の縮合物を着色樹脂粒子に含有させ
る方法としては、樹脂粒子内部に添加する方法と外添す
る方法がある。内添する場合の好ましい添加量としては
結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、よ
り好ましくは0.5〜5重量部の範囲で用いられる。ま
た、外添する場合は、0.01〜5重量部が好ましく、
特にメカノケミカル的にトナー表面に固着させるのが好
ましい。
【0146】また本発明の縮合物は、従来の技術で述べ
たような公知の電荷制御剤と組み合わせて使用すること
もできる。
【0147】本発明の着色樹脂粒子に外添して用いられ
る無機微粉体としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン
等の無機酸化物や、カーボンブラック、フッ化カーボン
などが粒径の細かい粒子を作りやすい点で好ましい。
【0148】シリカ、アルミナ、酸化チタンは、トナー
表面に分散させた時に細かい粒子となる方が流動性付与
性が高くなるので好ましい。平均粒径としては2〜20
0nmになるものが良く、さらに好ましくは5〜80n
mが良い。BET法で測定した窒素吸着による比表面積
では30m2 /g以上(特に40〜400m2 /g)の
範囲のものが母体微粉体として好ましく、表面処理され
た微粉体としては、20m2 /g以上(特に40〜30
0m2 /g)の範囲のものが好ましい。
【0149】これらの微粉体の適用量は、着色樹脂粒子
重量に対して、0.03〜5%添加した時に適切な表面
被覆率になる。
【0150】本発明に用いる無機微粉体の疎水化度とし
ては、30%以上の値を示すのが好ましい。疎水化処理
剤としては、含ケイ素表面処理剤であるシラン化合物と
シリコーンオイルが好ましい。
【0151】例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等の
ようなアルキルアルコキシシランや、ジメチルジクロル
シラン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロ
ルシラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジ
クロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビ
ニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン等の
シラン化合物を用いることができる。
【0152】また、以下の正帯電性のものも、帯電量の
調製等のため用いても良い。アミノプロピルトリメトキ
シシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノ
プロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジプチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン等のシランカップリング剤や、アミノ変性
のシリコーンオイル等を用いることができる。
【0153】本発明の着色樹脂粒子を形成する結着樹脂
の種類としては、例えば、スチレン系樹脂、スチレン系
共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢
酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹
脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。
【0154】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、ビニルトルエン等
のスチレン誘導体;例えば、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エス
テル類;例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸オクチル等のメタクリル酸エステル類;例えば、マレ
イン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイ
ン酸ジメチル等のような二重結合を有するジカルボン酸
及びそのエステル類や無水物類;例えば、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエ
ン、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のよう
なビニルエステル類;例えば、エチレン、プロピレン、
ブチレン等のようなエチレン系オレフィン類;例えば、
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のような
ビニルケトン類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のよう
なビニルエーテル類;等のビニル系単量体が単独もしく
は2つ以上用いられる。
【0155】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0156】結着樹脂がスチレン−アクリル系の場合、
トナーの分子量分布が、THF可溶分のGPCによる分
子量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つ
ピークが存在し、分子量10万以上の領域に少なくとも
1つピークが存在し、分子量分布10万以下の成分が5
0〜90%となるような結着樹脂が好ましい。
【0157】結着樹脂がポリエステル系の樹脂の場合
は、同様のトナーの分子量分布で、分子量3千〜5万の
領域に少なくとも1つピークが存在し、分子量10万以
下の成分が60〜100%となるような結着樹脂が好ま
しい。さらに好ましくは、分子量5千〜2万の領域に少
なくとも1つピークが存在するのが良い。
【0158】この中でも、ポリエステル樹脂は定着性に
優れ、カラートナーに適しているが、特に一般式(XI
I)で代表されるビスフェノール誘導体をジオール成分
とし、2価以上のカルボン酸またはその酸無水物または
その低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分
(例えばフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸
など)とを共縮重合したポリエステル樹脂が、カラート
ナーとして、良好な帯電特性を有するので好ましい。
【0159】
【外38】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,
yはそれぞれ1以上の整数であり、かつ、x+yの平均
値は2〜10である。)
【0160】本発明では、トナーにワックス成分を含有
させるのは好ましい形態のひとつである。
【0161】本発明に用いられる炭化水素系ワックスと
しては、例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合し
たアルキレンポリマー、低圧下でチーグラー触媒で重合
したアルキレンポリマー、高分子量のアルキレンポリマ
ーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭
素・水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる
炭化水素の蒸留残分を水素添加して得られる合成炭化水
素等が使用できる。これらの炭化水素系ワックスのう
ち、特定の成分を抽出分別した炭化水素系ワックスが特
に適している。プレス発刊法、溶剤法、真空蒸留、分別
結晶方式などの方法によって、低分子量を除去したも
の、低分子量分を抽出したもの、及びさらにこれから低
分子量成分を除去したものなどが好ましい。
【0162】この他、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クス、エステルワックス、脂肪族固形アルコール等も用
いることができる。
【0163】また、これらのワックスの分子量で好まし
い範囲は、数平均分子量(Mn、ポリエチレン換算)が
400〜1200で、重量平均分子量(Mw)が600
〜3600のものが好ましい。分子量が上記範囲より小
さくなると耐ブロッキング性、現像性に劣るようにな
り、上記範囲より分子量が大きくなると、良好な定着
性、耐オフセット性が得にくくなる。
【0164】本発明では、ワックスのMw/Mnが5.
0以下が良く、より好ましくは3.0以下が良い。
【0165】これらワックスの含有量は、結着樹脂10
0重量部に対し0.5〜10重量部用いるのが効果的で
ある。
【0166】本発明において、トナーのGPCによるク
ロマトグラムの分子量分布は次の条件で測定される。
【0167】即ち、40℃のヒートチャンバ中でカラム
を安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒として
THF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流
し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分
布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製さ
れた検量線の対数内とカウント数との関係から算出し
た。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例
えば、東ソー社製或いは、昭和電工社製の分子量が1×
102 〜107 程度のものを用い、少なくとも10点程
度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。ま
た、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。尚カラ
ムとしては、市販のポリスチレンゲルカラムを複数本組
合せるのが良く、例えば昭和電工社製のshoudex
GPC KF−801,802,803,804,8
05,806,807,800Pの組合せや、東ソー社
製のTSKGelG1000H(HXL),G2000H
(HXL),G3000H(HXL),G4000H
(HXL),G5000H(HXL),G6000H
(HXL),G7000H(HXL),TSKguardc
olumnの組合せを挙げることができる。
【0168】また、試料は以下のようにして作製する。
【0169】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、充分振とうしTHFを良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、さらに12時間以上静置する。この時T
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
μm〜0.5μm、例えば、マイショリディスクH−2
5−5,東ソー社製、エキクロディスク25CR,ゲル
マン サイエンス ジャパン社製)などが利用できる)
を通過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃
度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調
整する。
【0170】本発明に使用される着色剤としては、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6
G、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリド
ン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリー
ルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等、従
来公知の染顔料を単独或いは混合して使用し得る。
【0171】本発明では磁性材料を含有させて磁性トナ
ーとして用いることもできる。本発明では磁性微粉体の
粒度分布の変動係数が40%以下のものを用いるのが好
ましい。
【0172】磁性微粉体の粒度分布の変動係数を40%
以下とすることにより、磁性微粉体が均一に分散するよ
うになる。より好ましくは30%以下が良い。分散が良
い理由は、微小過ぎて凝集性の高い粒子が少ないからで
あろう。また、帯電量も高くなる傾向にある。なお、粒
径は個数平均であり、変動係数とは分散の標準偏差を平
均粒径で割った値である。
【0173】磁性微粉体の平均粒径はとしては、0.0
5〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.1〜
0.4μmが良い。磁性トナー中に含有させる量として
は樹脂成分100重量部に対し40〜120重量部が好
ましい。
【0174】本発明に用いる磁性微粉体の材料として
は、例えば、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、
鉄過剰型フェライト等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッ
ケルのような金属或いはこれらの合金を用いることがで
きる。また、これらの磁性材料に添加できる元素として
は、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、
マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、
ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレ
ン、チタン、タングステン、バナジウム等が挙げられ
る。
【0175】本発明の縮合物を用いたトナーにおいて
は、体積平均粒径が2.5〜15μmのトナーが使用可
能である。現像特性の上からは、体積平均粒径が2.5
〜10μmであることが好ましく、高精細の画像を得る
ためには、2.5〜6.0μmであることが望ましい。
【0176】本発明において平均粒径は、コールターマ
ルチサイザー(コールター社製)を用い、電解液はIS
OTON R−II(1%NaCl水溶液、コールター
サイエンティフィックジャパン社製)を用いて測定す
る。測定法としては、前記電解水溶液100〜150m
l中に分散剤として界面活性剤を0.1〜5ml加え、
更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行い、前
記測定装置により、体積、個数を測定して、体積平均粒
径及び個数平均粒径を算出する。
【0177】平均粒径が6μm以上の場合は100μm
のアパーチャーを用い2〜60μmの粒子を測定し、平
均粒径が6〜2.5μmの場合は50μmのアパーチャ
ーを用い1〜30μmの粒子を測定し、平均粒径が2.
5μm未満の場合は30μmのアパーチャーを用い0.
6〜18μmの粒子を測定する。
【0178】本発明で用いられる各種特性付与を目的と
した添加剤としては、例えば、以下のようなものが用い
られる。
【0179】(1)研磨剤:金属酸化物(チタン酸スト
ロンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マ
グネシウム、酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム)など。
【0180】(2)滑剤:フッ素系樹脂粉末(ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂
肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ムなど)など。
【0181】(3)荷電制御粒子:金属酸化物(酸化
錫、酸化チタン、酸化亜鉛など)・樹脂微粒子など。
【0182】これら添加剤は、着色樹脂粒子100重量
部に対し、0.05〜10重量部が用いられ、好ましく
は、0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、
単独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0183】本発明に係るトナーを製造するにあたって
は、上述したようなトナー構成材料をボールミルその他
の混合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エ
クストルーダーの熱混練機を用いて良く混練し、冷却固
化後、機械的な粉砕、分級によって得る方法が好まし
く、他には、結着樹脂を構成すべき単量体に所定の材料
を混合して乳化懸濁液とした後に、重合させて得る重合
法トナー製造法;あるいはコア材、シェル材から成るい
わゆるマイクロカプセルトナーにおいて、コア材あるい
はシェル材、あるいはこれらの両方に所定の材料を含有
させる方法;結着樹脂溶液中に構成材料を分散した後、
噴霧乾燥することにより得る方法;等の方法が応用でき
る。さらに、無機微粉体、必要に応じ所望の添加剤をヘ
ンシルミキサー等の混合機により十分に混合し、本発明
に係るトナーを製造することができる。
【0184】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分現像剤として用いることができる。
【0185】キャリア表面を被覆する樹脂としては、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂など或いは、これらの
混合物を用いることができる。
【0186】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金を用いることができる。また、これら
の磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウム等が挙げられる。
【0187】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは、本発明を何ら限定するものではない。
尚、以下の配合における部数は、全て重量部である。
【0188】 実施例1 ・プロポキシ化ビスフェノール 52mol% ・フマル酸 40mol% ・テレフタル酸 5mol% ・無水トリメリット酸 1mol% これらを縮合重合させて結着樹脂1を得た。
【0189】シアントナー用として、 ・結着樹脂1 100部 ・銅フタロシアニン顔料 3部 ・混合物例(1) 2部 を用意し、イエロートナー用として、 ・結着樹脂1 100部 ・C.I.ピグメントイエロー17 5部 ・混合物(1) 2部 を用意した。
【0190】上記材料のうち顔料は樹脂中にプレ分散さ
せた。これらをそれぞれプレンダーでよく混合した後、
110℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた
微粉砕機を用いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕
品をコアンダ効果を利用した多分割分級装置で分級し
て、体積平均粒径5.7μmの青色樹脂粒子と、体積平
均粒径5.9μmの黄色樹脂粒子を得た。
【0191】得られた樹脂粒子100部に、それぞれノ
ルマルブチルトリメトキシシランの疎水化処理アルミナ
(疎水化度65%、粒径18nm)1.5部をヘンシェ
ルミキサーで混合してシアントナー及びイエロートナー
とした。
【0192】次に、平均粒径45μmのフェライト粒子
をシリコーン樹脂で被覆したキャリアと、上記シアント
ナーを混合して現像剤とした。混合比率はキャリア94
部に対してトナー6部とした。
【0193】このシアン現像剤とイエロートナーを用
い、市販のカラー電子写真複写機CLC−700(キヤ
ノン社製)で複写試験を行った。
【0194】23℃/5%の環境下でシアン現像剤にイ
エロートナーをトナーとキャリアとの比が常に一定にな
る様に補給して画像比率20%のA4原稿を複写した。
得られる画像は徐々に黄みがかり、シアンからイエロー
に変化した。分光反射スペクトルを測定して、約400
枚でほぼイエローに入れ替わったことを確認した。尚、
本試験において用いられたシアン現像剤に含まれるシア
ントナーの量は画像比率20%のA4原稿330枚に相
当する。
【0195】次に、シアン現像剤を用いて23℃/5%
の環境下で3万枚の複写を行ったところ、初期から濃度
1.48の良好な画像が得られ、3万枚の複写後でも濃
度が1.47であり、画像がシャープであり、ハーフト
ーン画像も滑らかである画像が得られた。また、3万枚
の耐久複写試験前及び3万枚終了後のトナーを取り出し
帯電量を測定したところ、初期には25μC/g、3万
枚終了後には、24μC/gであった。
【0196】また、30℃/80%の環境下においても
同様に、3万枚複写したところ初期から濃度1.42の
良好な画像が得られ、3万枚の複写後においても、濃度
が1.45であり、画像がシャープであり、ハーフトー
ン画像も滑らかである画像が得られた。また、3万枚の
耐久複写試験前及び3万枚終了後のトナーを取り出し帯
電量を測定したところ、初期には、25μC/g、3万
枚終了後には、24μC/gであった。
【0197】トナーの摩擦帯電量の測定法を図面を用い
て詳述する。
【0198】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン3のある金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定し
ようとする現像剤、即ち初期の測定においては調製した
現像剤、3万枚終了後の測定においては、現像器から取
り出した現像剤を50ml容量のポリエチレン製のビン
に入れ、100回手で振盪し、該現像剤約0.5〜0.
8gを入れ金属製のフタ4をする。このときの測定容器
2全体の重量を秤りW1 (g)とする。次に、吸引機1
(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)におい
て、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空計
5の圧力を2.45kpaとする。この状態で充分、好
ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。この
ときの電位計9の電位をV(ボルト)とする。ここで8
はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。又、吸
引後の測定容器全体の重量を秤りW2 (g)とする。こ
のトナーの摩擦帯電量(μC/g)は下式の如く計算さ
れる。
【0199】
【外39】 (但し、測定条件は23℃、60%RHとする。)
【0200】実施例2 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(8)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0201】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0202】実施例3 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(2)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0203】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0204】実施例4 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(3)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0205】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0206】実施例5 実施例1において、縮合物例(1)の代わりに縮合物例
(4)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0207】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0208】実施例6 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(6)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0209】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0210】実施例7 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(7)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0211】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0212】実施例8 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(9)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0213】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。また23.5
℃/5%の環境下における3万枚の画出し試験終了後、
定着器を観察したところ、実施例1に比べウェッブの汚
れが目立った。
【0214】比較例1 p−フェニルフェノール0.40mol、パラホルムア
ルデヒド0.70mol、10mol/lの水酸化カリ
ウム水溶液0.8molをキシレン300ml中に添加
し、加熱撹拌し、水を留去した。次いで、冷却、濾過
し、得られた沈殿物をエタノールを用いて洗浄し、乾燥
し白色粉末1を得た。
【0215】白色粉末1を分取クロマトグラフィーによ
り分取した後、精製してユニット数8の環状縮合物Aと
して得た。
【0216】 環状:鎖状=100:0 ユニット数1〜3の含有率0モル% ユニット数4〜6の含有率0モル% 得られた縮合物(A)の粉末の個数平均粒径は、3.5
μmであった。
【0217】実施例1において、混合物例(1)を用い
る代わりに、環状縮合物Aを用いること以外は、実施例
1と同様にしてシアントナー及びイエロートナーを得
た。これらのトナーについて実施例1と同様に試験を行
った。その結果を第1表に示す。
【0218】比較例2 実施例1において、混合物例(1)の代わりに混合物例
(5)を用いること以外は、実施例1と同様にしてシア
ントナー及びイエロートナーを得た。
【0219】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0220】比較例3 実施例1において、混合物例(1)の代わりに前述した
(R−1)(個数平均粒径2.9μm)を用いること以
外は、実施例1と同様にしてシアントナー及びイエロー
トナーを得た。
【0221】これらのトナーについて実施例1と同様に
試験を行った。その結果を第1表に示す。
【0222】
【表21】
【0223】 実施例9 ・スチレン 75部 ・ブチルアクリレート 20部 ・マレイン酸モノブチル 5部 ・2,2ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン 0.1部 ・ベンゾイルパーオキサイド 0.1部 これらを、懸濁重合させて重合体aを得た。
【0224】 ・スチレン 83部 ・ブチルアクリレート 17部 ・ジ−t−ブチルパーオキサイド 2.0部 これらを、キシレンを溶媒とした溶液重合をさせて重合
体bを得た。
【0225】重合体a、重合体b及びポリプロピレンワ
ックス(Mn=810、Mw=1330)を30:7
0:3の重量比で溶液混合して、結着樹脂2を得た。
【0226】 ・結着樹脂2 100部 ・マグネタイト 90部 ・混合物例(1) 2部
【0227】上記材料をブレンダーでよく混合した後、
130℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた
微粉砕機を用いて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕
品をコアンタ効果を利用した多分割分級装置で分級し
て、体積平均粒径6.5μmの黒色樹脂粒子を得た。
【0228】得られた樹脂粒子100部に、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体(疎水化度
71%、粒径11nm)1.0部、チタン酸ストロンチ
ウム(粒径200nm)3.0部を混合しトナーを得
た。
【0229】上記の磁性トナーについて、市販の電子写
真複写機GP−55(キヤノン社製)を用い、23℃/
5%の環境で1万枚の複写テストを行った。その結果、
初期から画像濃度1.37の鮮やかな黒色画像が得ら
れ、その後、1.40±0.03のレベルを推移した。
それに続けて、30℃/80%の環境で2万枚の複写テ
ストを行ったところ、画像濃度は1.35±0.08の
レベルを推移し、カブリのない画像が得られた。
【0230】 実施例10 ・結着樹脂2 100部 ・銅フタロシアニン顔料 5部 ・混合物例(1) 3部
【0231】上記材料を用いて、実施例1と同様にして
体積平均径8.5μmの樹脂粒子を得た。得られた樹脂
粒子100部に、ジメチルシリコーンオイルで処理した
酸化チタン微粉体(疎水化度59%、粒径14nm)
1.3部を混合しトナーを得た。
【0232】この現像剤について、FC−310をネガ
トナー用に改造して、非磁性一成分用の改造現像器を用
いて複写テストを実施した。その結果、初期から画像濃
度1.49でカブリのない鮮明な画像が得られた。1千
枚複写後の画像も濃度1.45で鮮明なものであった。
【0233】実施例11 実施例1と同様にして、マゼンタトナー及びブラックト
ナーを得た。
【0234】1.マゼンタトナー 着色剤をC.I.ピグメントレッド122、5部に代え
た以外は同様。 体積平均径:6.5μm 2.ブラックトナー 着色剤をカーボンブラック5部に代えた以外は同様。 体積平均径:7.2μm
【0235】これらのトナーと実施例1のシアントナー
及びイエロートナーを実施例1と同様にして現像剤とし
た。これらの現像剤を用いて、CLC−700(キヤノ
ン社製)にて、フルカラーの複写テストを実施した。
【0236】得られた画像は、ハイライト部分の色再現
が良好で、ドットが均一で滑らかな画質であった。各色
単独の画像濃度の評価をすると、シアントナーは1.5
0、イエロートナーは1.51、マゼンタトナーは1.
47、ブラックトナーは1.45であった。以後、1万
枚の複写を行ったが、その間の画像濃度変動は小さく、
1万枚後の画像も、初期と同等の画質であった。
【0237】実施例及び比較例で行った試験の評価方法
及び評価基準を以下に示す。
【0238】・画質 A:画像がシャープであり、且つハーフトーン画像も滑
らかである。 B:画像はシャープであるが、ハーフトーン画像の滑ら
かさがやや劣る。 C:画像のシャープさ及びハーフトーン画像の滑らかさ
においてやや劣る。
【0239】・トナー飛散 測定する環境にトナー7重量部及びキャリア93重量部
を2晩以上放置する。同環境にターブラミキサー、感光
ドラムと水平に位置するような現像器(CLC−550
のものなど)及びその空回転器を用意する。トナーとキ
ャリアをターブラミキサーで2分間混合し、できた現像
剤を現像器に入れ、空回転器にセットする。現像器のス
リーブの真下を中心にA4の紙を置き、3分間の空回転
を行い、紙上に落ちたトナーの重量を測定する。
【0240】
【発明の効果】本発明によれば、良好な帯電を示し、高
画質の画像が得られ、特に適切な帯電量を迅速にもつこ
とができ、供給されるトナーを順次消費することがで
き、トナー劣化することがなく、耐久性に優れたトナー
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの摩擦帯電量を測定する装置の概略的説
明図である。

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子と
    無機微粉体を有する静電荷像現像用トナーにおいて、 該トナーは、フェノール化合物とアルデヒド化合物との
    鎖状縮合物と、フェノール化合物とアルデヒド化合物と
    の環状縮合物の混合物を含有しており、 該混合物中に、ユニット数4〜6の成分が、10〜80
    モル%含有されていることを特徴とする静電荷像現像用
    トナー。
  2. 【請求項2】 該混合物中に、ユニット数1〜3の成分
    が、10〜80モル%含有されていることを特徴とする
    請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 該混合物中に、ユニット数4〜6の成分
    が、20〜70モル%含有されていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 該混合物中に、ユニット数1〜3の成分
    が、20〜70モル%含有されていることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  5. 【請求項5】 該混合物が、結着樹脂100重量部当り
    0.1〜10重量部、トナー粒子中に含有されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 該混合物が、トナー粒子100重量部当
    り0.01〜5重量部、トナー粒子に外添されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 該混合物において、鎖状縮合物と環状縮
    合物とのモル比が1:20〜30:1であることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像
    用トナー。
  8. 【請求項8】 該混合物が、下記一般式(I)及び(I
    I)で表されるユニットを含むことを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 【外1】 〔式中、iは0又は1を表し、 R1 は、iが0の場合、水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アリール基又は置換基を有しているアリール
    基、アラルキル基、アリサイクリック基又は置換基を有
    しているアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニ
    トロ基、スルホン基又は置換基を有しているスルホン
    基、アミノ基又は置換基を有しているアミノ基及びトリ
    アルキルシリル基からなるグループより選ばれる原子又
    は官能基であり、iが1の場合、アルキレン基又は置換
    基を有しているアルキレン基、アリール基又は置換基を
    有しているアリール基、アラルキル基、アリサイクリッ
    ク基又は置換基を有しているアリサイクリック基、アミ
    ノ基又は置換基を有しているアミノ基及びトリアルキル
    シリル基を表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル
    基、フルオロアルキル基からなるグループより選ばれる
    置換基であり、 R2 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル基、
    フェニル基、アラルキル基、−COR5 (R5 は水素原
    子、またはアルキル基を示す)及び−(CH2m CO
    OR6 (R6 は水素原子、又はアルキル基を表し、mは
    1〜3の整数を示す)からなるグループより選ばれる原
    子又は官能基を表し、 R3 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル基、
    ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシ基、シアノ
    基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシ
    リル基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素
    数1〜8のアリールオキシカルボニル基、炭素数1〜8
    のアシルオキシ基、アミノ基又は置換基を有するアミノ
    基、アシル基、スルホン基又は置換基を有するスルホン
    基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜8のア
    リールオキシ基からなるグループより選ばれる置換基を
    表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フルオロ
    アルキル基からなるグループより選ばれる置換基であ
    り、 R4 は、iが0及び1の場合、水素原子又はアルキル基
    を示す。〕
  9. 【請求項9】 該混合物が、R1 がフェニル基又はアル
    キル基である上記一般式(I)で表されるユニットと、
    4 が水素原子又はアルキル基である上記一般式(I
    I)で表されるユニットをそれぞれ有することを特徴と
    する請求項8に記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 【請求項10】 該混合物が、下記一般式(III)及
    び(IV)で表されるユニットを含むことを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナ
    ー。 【外2】 〔式中、iは0又は1を表し、 R1 は、iが0の場合、アルキル基、アラルキル基、ア
    リサイクリック基、フルオロアルキル基、アリール基及
    び置換基を有するアリール基からなるグループより選ば
    れる官能基であり、iが1の場合、アルキレン基、アラ
    ルキル基、アリサイクリック基、フルオロアルキル基、
    アリール基及び置換基を有するアリール基からなるグル
    ープより選ばれる官能基であり該置換基はハロゲン原
    子、アルキル基、フルオロアルキル基からなるグループ
    より選ばれる置換基を表し、 R2 は、iが0及び1の場合、水素原子又はアルキル基
    を表し、 R3 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル基、
    ハロゲン原子及びニトロ基からなるグループより選ばれ
    る原子又は官能基を表し、 R4 は、iが0及び1の場合、水素原子、又はアルキル
    基を表す。〕
  11. 【請求項11】 該混合物が、R1 がフェニル基又はア
    ルキル基である上記一般式(III)で表されるユニッ
    トと、R4 が水素原子又はアルキル基である上記一般式
    (IV)で表されるユニットをそれぞれ有することを特
    徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  12. 【請求項12】 該混合物が、下記一般式(V)で表さ
    れるユニットを含有することを特徴とする請求項1乃至
    11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 【外3】 〔R1 、R2 は同一であっても異なっていても良く、水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基又は置
    換基を有しているアリール基、アラルキル基、アリサイ
    クリック基又は置換基を有しているアリサイクリック
    基、フルオロアルキル基、ニトロ基、スルホン基又は置
    換基を有しているスルホン基、アミノ基又は置換基を有
    しているアミノ基及びトリアルキルシリル基からなるグ
    ループから選ばれる原子又は官能基を表し、該置換基は
    ハロゲン原子、アルキル基、フルオロアルキル基からな
    るグループより選ばれる置換基であり、 R3 、R4 は同一であっても異なっていても良く、水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、カルボキシル基、ヒ
    ドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル
    基、トリアルキルシリル基、炭素数1〜8のアルコキシ
    カルボニル基、炭素数1〜8のアリールオキシカルボニ
    ル基、炭素数1〜8のアシルオキシ基、アミノ基又は置
    換基を有しているアミノ基、アシル基、スルホン基又は
    置換基を有しているスルホン基、炭素数1〜8のアルコ
    キシ基及び炭素数1〜8のアリールオキシ基からなるグ
    ループより選ばれる原子又は官能基であり、該置換基は
    ハロゲン原子、アルキル基、フルオロアルキル基からな
    るグループより選ばれる置換基であり、 X1 、X2 、X3 、X4 は、連結位置を示し、一般式
    (II)を介して、(I)、又は(V)と連結して環を
    形成しても良く、末端である場合は水素原子又は、アル
    キル基又は、ヒドロキシアルキル基を表す。〕
  13. 【請求項13】 該混合物が、R1 及びR2 がフェニル
    基又はアルキル基である上記一般式(V)で表されるユ
    ニットを含有することを特徴とする請求項12に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  14. 【請求項14】 該混合物が、下記一般式(VI)で表
    されるユニットを含有することを特徴とする請求項1乃
    至11のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 【外4】 〔式中、R1 、R2 はアルキル基、アラルキル基、アリ
    サイクリック基、フルオロアルキル基、アリール基及び
    置換基を有するアリール基からなるグループより選ばれ
    る官能基であり、該置換基はハロゲン原子、アルキル
    基、フルオロアルキル基からなるグループより選ばれる
    置換基を表し、 R3 、R4 は、水素又はアルキル基を表し、 X1 、X2 、X3 、X4 は、連結位置を示し、一般式
    (IV)を介して、(III)、又は(VI)と連結し
    て環を形成しても良く、末端である場合は水素原子又
    は、アルキル基又は、ヒドロキシアルキル基を表す。〕
  15. 【請求項15】 該混合物が、R1 及びR2 がフェニル
    基又はアルキル基である上記一般式(V)で表されるユ
    ニットを含有することを特徴とする請求項14に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  16. 【請求項16】 該混合物が、下記一般式(VII)で
    表される末端を有することを特徴とする請求項1乃至1
    5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 【外5】 〔式中、iは0又は1を表し、 R1 は、iが0の場合、水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アリール基又は置換基を有しているアリール
    基、アラルキル基、アリサイクリック基又は置換基を有
    しているアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニ
    トロ基、スルホン基又は置換基を有しているスルホン
    基、アミノ基又は置換基を有しているアミノ基及びトリ
    アルキルシリル基からなるグループより選ばれる原子又
    は官能基であり、iが1の場合、アルキレン基又は置換
    基を有しているアルキレン基、アリール基又は置換基を
    有しているアリール基、アラルキル基、アリサイクリッ
    ク基又は置換基を有しているアリサイクリック基、アミ
    ノ基又は置換基を有しているアミノ基及びトリアルキル
    シリル基を表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル
    基、フルオロアルキル基からなるグループより選ばれる
    置換基であり、 R2 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル基、
    フェニル基、アラルキル基、−COR6 (R6 は水素原
    子、またはアルキル基を示す)及び−(CH2m CO
    OR7 (R7 は水素原子、又はアルキル基を表し、mは
    1〜3の整数を示す)からなるグループより選ばれる原
    子又は官能基を表し、 R3 、R4 は、iが0及び1の場合、水素原子、又はア
    ルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表し、 R5 は、iが0及び1の場合、水素原子、アルキル基、
    ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシ基、シアノ
    基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシ
    リル基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、炭素
    数1〜8のアリールオキシカルボニル基、炭素数1〜8
    のアシルオキシ基、アミノ基又は置換基を有するアミノ
    基、アシル基、スルホン基又は置換基を有するスルホン
    基、炭素数1〜8のアルコキシ基及び炭素数1〜8のア
    リールオキシ基からなるグループより選ばれる置換基を
    表し、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フルオロ
    アルキル基からなるグループより選ばれる置換基であ
    り、 Xは連結位置を示し、一般式(II)を介して(I)、
    又は(V)と連結する。〕
  17. 【請求項17】 該混合物が、R1 がフェニル基又はア
    ルキル基である上記一般式(VII)で表されるユニッ
    トを含有することを特徴とする請求項16に記載の静電
    荷像現像用トナー。
  18. 【請求項18】 該混合物が、下記一般式(VIII)
    で表される末端を有することを特徴とする請求項1乃至
    15のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 【外6】 〔式中、R1 はアルキル基、アラルキル基、アリサイク
    リック基、フルオロアルキル基、アリール基及び置換基
    を有するアリール基からなるグループより選ばれる官能
    基であり、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、フル
    オロアルキル基からなるグループより選ばれる置換基を
    表し、 R2 、R3 、R4 は、水素又はアルキル基を表し、 Xは連結位置を示し、一般式(IV)を介して、(II
    I)、又は(VI)と連結する。〕
  19. 【請求項19】 該混合物が、R1 がフェニル基又はア
    ルキル基である上記一般式(VIII)で表されるユニ
    ットを含有することを特徴とする請求項18に記載の静
    電荷像現像用トナー。
  20. 【請求項20】 該フェノール化合物が、i)フェノー
    ルのp位にアルキル基、アラルキル基、アリサイクリッ
    ク基、アリール基及び置換基を有しているアリール基、
    フルオロアルキル基、スルホン基、アミノ基、ニトロ基
    及びシリル基からなるグループより選ばれる官能基を有
    するフェノール化合物、 又は、ii)フェノールのフェノール性水酸基の水素を
    アルキル基、アリール基、アルアルキル基及びアシル基
    からなるグループより選ばれる置換基で置換した化合物
    のp位にアルキル基、アラルキル基、アリサイクリック
    基、アリール基及び置換基を有しているアリール基、フ
    ルオロアルキル基、スルホン基、アミノ基、ニトロ基及
    びシリル基からなるグループより選ばれる官能基を有す
    るフェノール化合物であり、 該アリール基の有する置換基は、ハロゲン原子、アルキ
    ル基及びフルオロアルキル基からなるグループより選ば
    れる置換基であることを特徴とする請求項1乃至19の
    いずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  21. 【請求項21】 該フェノール化合物は、フェノール、
    p−メチルフェノール、p−エチルフェノール、p−プ
    ロピルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−
    ブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−ペ
    ンチルフェノール、p−ヘキシルフェノール、p−ヘプ
    チルフェノール、p−オクチルフェノール、p−t−オ
    クチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−デシル
    フェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−シク
    ロペンチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−
    (4−クロロフェニル)フェノール、p−クロロフェノ
    ール、p−フルオロフェノール、p−トリフルオロメチ
    ルフェノール、p−パーフルオロアルキルフェノール、
    p−ベンジルフェノール、p−トリメチルシリルフェノ
    ール、p−ニトロフェノール、p−スルホフェノール、
    p−アミノフェノール及び上記化合物のフェノール性水
    酸基の水素をアルキル基、アリール基、アルアルキル基
    及びアシル基で置換したものからなるグループより選ば
    れる化合物であることを特徴とする請求項1乃至19の
    いずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  22. 【請求項22】 該アルデヒド化合物が、ホルムアルデ
    ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベン
    ズアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、
    アクリルアルデヒド、サルチルアルデヒド、シンナマル
    アルデヒド、p−トルアルデヒド、p−クロルベンズア
    ルデヒド及びアニスアルデヒドからなるグループより選
    ばれるアルデヒド化合物であることを特徴とする請求項
    1乃至19のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  23. 【請求項23】 該アルデヒド化合物が、ホルムアルデ
    ヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒドからなる
    グループより選ばれるアルデヒド化合物であることを特
    徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の静電荷像
    現像用トナー。
  24. 【請求項24】 該鎖状縮合物が、p−フェニルフェノ
    ール或いは炭素数が10以下であるアルキル基をp位に
    有したp−アルキルフェノールと、ホルムアルデヒド或
    いはアセトアルデヒドとの縮合物を少なくとも1種有す
    ることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載
    の静電荷像現像用トナー。
  25. 【請求項25】 該環状縮合物が、p−フェニルフェノ
    ール或いは炭素数が10以下であるアルキル基をp位に
    有したp−アルキルフェノールと、ホルムアルデヒド或
    いはアセトアルデヒドとの縮合物を少なくとも1種有す
    ることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載
    の静電荷像現像用トナー。
  26. 【請求項26】 該トナーが、カラートナーであること
    を特徴とする請求項1乃至25のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  27. 【請求項27】 該カラートナーが、マゼンタトナー、
    シアントナー又はイエロートナーであることを特徴とす
    る請求項26に記載の静電荷像現像用トナー。
  28. 【請求項28】 該トナーが、体積平均粒径2.5〜1
    5μmであることを特徴とする請求項1乃至27のいず
    れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  29. 【請求項29】 トナーは、体積平均粒径が2.5〜1
    0μmであることを特徴とする請求項1乃至27のいず
    れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  30. 【請求項30】 トナーは、体積平均粒径が2.5〜6
    μmであることを特徴とする請求項1乃至27のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナー。
JP09589698A 1997-04-30 1998-04-08 静電荷像現像用トナー Expired - Fee Related JP3652109B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09589698A JP3652109B2 (ja) 1997-04-30 1998-04-08 静電荷像現像用トナー

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-112010 1997-04-30
JP11201097 1997-04-30
JP09589698A JP3652109B2 (ja) 1997-04-30 1998-04-08 静電荷像現像用トナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1115205A true JPH1115205A (ja) 1999-01-22
JP3652109B2 JP3652109B2 (ja) 2005-05-25

Family

ID=26437059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09589698A Expired - Fee Related JP3652109B2 (ja) 1997-04-30 1998-04-08 静電荷像現像用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3652109B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012118024A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 オリヱント化学工業株式会社 静電荷像現像用トナー
WO2012117952A1 (en) * 2011-02-28 2012-09-07 Ricoh Company, Ltd. Toner, and full-color image forming method and full-color image forming apparatus using the toner
JP5334277B2 (ja) * 2011-02-28 2013-11-06 オリヱント化学工業株式会社 荷電制御剤及びそれを含有する静電荷像現像用トナー

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012118024A1 (ja) * 2011-02-28 2012-09-07 オリヱント化学工業株式会社 静電荷像現像用トナー
WO2012117952A1 (en) * 2011-02-28 2012-09-07 Ricoh Company, Ltd. Toner, and full-color image forming method and full-color image forming apparatus using the toner
JP2012177827A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Ricoh Co Ltd トナー、このトナーを用いたフルカラー画像形成方法及びフルカラー画像形成装置
JP5334277B2 (ja) * 2011-02-28 2013-11-06 オリヱント化学工業株式会社 荷電制御剤及びそれを含有する静電荷像現像用トナー
JP5477831B2 (ja) * 2011-02-28 2014-04-23 オリヱント化学工業株式会社 静電荷像現像用トナー
AU2012224159C1 (en) * 2011-02-28 2015-03-12 Ricoh Company, Ltd. Toner, and full-color image forming method and full-color image forming apparatus using the toner
RU2559452C2 (ru) * 2011-02-28 2015-08-10 Рикох Компани, Лтд. Тонер, способ формирования полноцветных изображений и аппарат для формирования полноцветных изображений, использующий такой тонер
US9122182B2 (en) 2011-02-28 2015-09-01 Orient Chemical Industries Co., Ltd. Charge control agent and toner for electrostatic image development containing same
US9152069B2 (en) 2011-02-28 2015-10-06 Ricoh Company, Ltd. Toner, and full-color image forming method and full-color image forming apparatus using the toner

Also Published As

Publication number Publication date
JP3652109B2 (ja) 2005-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100465949B1 (ko) 토너, 화상 형성 방법 및 프로세스-카트리지
US4882258A (en) Toner for development of electrostatic image and electrostatic latent image developer
JP4261790B2 (ja) トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
US5972554A (en) Toner for developing electrostatic images
JP3652109B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
US6514654B1 (en) Two-component developer and image forming method
JP3976914B2 (ja) トナー
JP4095260B2 (ja) トナー
JP3817410B2 (ja) トナー
JP4109881B2 (ja) トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP3086994B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3372823B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3392038B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3372815B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2789254B2 (ja) トナー用樹脂組成物及びこれを用いた静電荷像現像用トナー
JP3323710B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3559674B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3943736B2 (ja) トナー
JP3478695B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH10104881A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3376170B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2725926B2 (ja) 電子写真用カラートナー
JP3559690B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3308771B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3706727B2 (ja) 静電荷像現像用トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050107

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080304

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees