JP2000064434A - 定着装置を構築する方法、部材および鉄筋 - Google Patents

定着装置を構築する方法、部材および鉄筋

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JP2000064434A JP11030394A JP3039499A JP2000064434A JP 2000064434 A JP2000064434 A JP 2000064434A JP 11030394 A JP11030394 A JP 11030394A JP 3039499 A JP3039499 A JP 3039499A JP 2000064434 A JP2000064434 A JP 2000064434A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の技術の定着装置の難点に出くわすこと
ない片側からのみ扱える定着装置を構築する方法を提供
する。 【解決手段】 一つ以上の鉄筋4を有し、片側からのみ
扱える定着装置を構築する方法にあって、以下のステッ
プからなる。ほぼ先細にテーパーを付けた形状で二つの
端部を持つ空洞11を周囲の構造物2に形成し、定着装
置の扱える側に配設された端部の横断面積が空洞の他の
部分の横断面積より小さく、空洞が定着装置の扱える側
に開口12を有し、開口12を通して鉄筋4の各々の一
方の端部を順次差し込み、前記鉄筋の各々が第一横断面
積を有する牽引棒で形成され、端部分41が前記第一横
断面積より広い第二横断面積を有し、空洞11に埋込材
料を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、土木工学で使用
する定着装置、つまりアンカー装置、特に片側だけから
扱える所謂盲定着装置に関し、そしてより詳しくは、一
つ以上の鉄筋を持つようなタイプの装置を構築する方法
とそのような装置を構築する定着部材、つまりアンカー
部材に関する。更に、この発明はそのような装置の定着
空洞に挿入する一端を持つタイプの鉄筋に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレスを行う、行わないにかかわ
らず、鉄筋のある定着ヘッドを有する或る種の定着装置
では、後ろから定着装置を扱うことが不可能である。こ
のような状況は、特に地表側からのみ扱える埋め込み定
着装置の場合、あるいは液体封止もしくは防食に特に気
を配る必要があり、そのために装置の裏側を封止する必
要のある場合に出くわす。この要請は通常の定着板に、
例えば定着円錐体による鉄筋の取付が新しいタイプの定
着法を開発することを要求する定着板を使用することを
妨げる。
【0003】米国特許第 5,056,284号明細書は片側から
のみ扱える定着装置を開示している。この明細書に開示
されている装置の欠点は、各鉄筋、従って鉄筋が挿入さ
れる管が縦方向の接着でのみ保持されているので、その
ような装置が耐える引張応力を著しく制限し、十分な接
着面を得るためには非常に大きな定着長さとなる点にあ
る。
【0004】同様に、米国特許第 4,043,133号明細書は
周りの土地に縦方向の接着でのみ保持される鉄筋の被覆
を提示している。これ等の鉄筋は被覆の底端部から延び
ていて、全て定着板に取り付けてある。この板を空洞に
入れる方法や、鉄筋をこの板に止める方法は開示されて
いない。この具体例を実現する場合、定着力を挿入した
被覆を通して周囲の土地で鉄筋の端部に通すことは、こ
の発明に関連して以下に説明するような楔作用の御利益
なしに、縦方向の接着のみで生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、従
来の技術の定着装置、即ち、定着装置のレベルで鉄筋の
各々に働く牽引応力が付着により得られるように鉄筋が
保持されている上に説明した定着装置の難点に出くわす
ことない片側からのみ扱える定着装置を構築する方法を
提供することにあり、前記付着は、定着装置の全形状に
よって生じる制限により、しかも鉄筋の端部の特別な形
状やほぼ先細りになった形状の空洞内の鉄筋の配置によ
り鉄筋の端部を縦方向に機械的に阻止して著しく助長さ
れる。
【0006】更に、この発明の課題は、特別な形状の複
数の鉄筋と共に、上記のような定着装置を構築すること
ができ、定着部材を直接使用することなくそのような定
着装置も構築できる特別な形状の定着部材を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、一つ以上の鉄筋4を有し、片側からのみ扱える
定着装置を構築する方法にあって、以下のステップ、ほ
ぼ先細にテーパーを付けた形状で二つの端部を持つ空洞
11を周囲の構造物2に形成し、定着装置の扱える側に
配設された端部の横断面積S12が空洞の他の部分の横断
面積S11より小さく、空洞が定着装置の扱える側に開口
12を有し、開口12を通して鉄筋4の各々の一方の端
部を順次差し込み、前記鉄筋の各々が第一横断面積S40
を有する牽引棒で形成され、端部分41が前記第一横断
面積S40より広い第二横断面積S41を有し、空洞11に
埋込材料50を充填する、から成ることにより解決され
ている。
【0008】更に、上記の課題は、この発明により、一
つ以上の鉄筋を有し、片側からのみ扱える定着装置を構
築する定着部材1にあって、前記定着部材がほぼ細長に
テーパーを付けた形状で二つの端部を有し、第一端部の
横断面積がこの定着部材の他の部分の横断面積より狭
く、前記定着部材がこの部材の形状にほぼ似ている形状
の空洞11を仕切る壁10でほぼ形成されていて、前記
定着部材の前記第一端部に第一横断面積S12を有する開
口12を備え、第二端部の底壁14を有し、前記空洞の
他の横断面積が第一横断面積S12より広い他の横断面積
S11を有することにより解決されている。
【0009】更に、上記の課題は、この発明により、片
側からのみ扱える定着装置の定着空洞11に挿入される
一端を有する鉄筋4にあって、この鉄筋が前記空洞に挿
入するためにある端部に設けた牽引棒40で形成され、
端部分41が前記牽引棒40の横断面積S40より広い横
断面積S41を有することにより解決されている。
【0010】この発明による他の有利な構成は、特許請
求の範囲の従属請求項に記載されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明をより詳
しく説明する。
【0013】この発明を実施するためには、ある種の形
状の定着空洞を最初に形成する必要がある。この定着空
洞の形状はほぼ細長くされ先細になっていが、定着装置
の扱える側に開放した第一端部と、定着装置の扱えない
側に閉じた第二端部がある。更に、定着装置の第一端部
の横断面は、空洞の横断面が第二端部の断面にまたは空
洞の中間断面に一致しても、空洞の横断面より小さくな
くてはならない。
【0014】このような空洞は幾つかの手段あるいは装
置により得られる。第一の手段は定着空洞の所要形状を
持つ予備成形された内部空洞から成る定着部材を使用し
ている。そのような定着部材の好適実施例を図1に示
す。定着部材1は実質上内部空洞11を仕切る好ましく
は薄い壁10である。定着部材1の第一端部、つまり図
面を眺めて部材の上端には開口12および鉄筋を保護す
る円筒状の被覆を締め付ける手段13がある。この手段
の使用方法を以下に説明する。定着部材1の他端は底壁
14で閉ざされている。定着部材1,従って内部空洞1
1の外側の形状はほぼテーパーが付いていて、例えば円
錐台あるいはピラミッド台で、最小横断面が開口12に
近く、最大横断面が底壁14に近い。入口15は底壁1
4の近くにあり、注入管16は入口15に取り付けてあ
るか取り付けることができる。同様に、出口17は開口
12の近くに配置されている。排出管18は出口17に
取り付けてあるか、取り付けることができる。部材15
〜18の使用を以下に説明する。
【0015】定着部材1の先細りで円錐台状あるいはピ
ラミッド台状の外面には、この外面の周囲に配置された
一つまたはそれ以上の定着リング19がある。このリン
グの目的は周囲の構造物への通りと定着力の配分を改善
することにある。図面に示す実施例では二つのリング1
9が使用する。定着部材1は合成樹脂、金属あるいはコ
ンクリート製で、その寸法は当該定着装置の広がりに大
体依存する。
【0016】図2はこのような定着部材を使用する定着
装置を構築するこの発明の方法の第一ステップを示す。
周囲のコンクリート構造物は未だ打たれていないが、定
着部材1は定着装置を構築すべきところの正確な位置に
載置され、開口12は以後の鉄筋の方向に向いている。
この定着部材1を一時的な足場で、あるいは好ましくは
コンクリート補強の鉄棒20で保持する。これはこの発
明に必要不可欠ではないが、コンクリートの接着性を改
善するため、一つまたはそれ以上の輪を形成する一つま
たはそれ以上の鉄棒21が定着部材11の周りに配置さ
れている。
【0017】図3には、定着装置を支持するコンクリー
ト構造物2が定着装置1の周りに通常のように詰め込ま
れていることが分かる。定着部材1は、コンクリート構
造物2の上面に揃っている開口12を持つ第一端部を除
いて、コンクリート構造物2に取り囲まれて保持されて
いるか、もしくは、ここに示すように、コンクリート構
造物2の外側から扱えるようにされている注入管16と
排出管18の端部の除いて、前記上面から幾分飛び出し
ている。
【0018】従って、この方法の第二ステップでは、或
種の形状の空洞11がコンクリート構造物2と共に形成
されていることが分かる。今まで説明したように、空洞
11は予備仕上げされた空洞のある定着部材1を使用し
て形成されている。コンクリート構造物2内のA字状の
空洞11は、他の方法でも、例えばその場で作製して形
成できる。例えば、解体でき、木材あるいは他の材料で
作製される型を備えていて、この型は空洞11の所望の
形状に一致する外側形状を有し、所要位置に配置され
る。次いで、この型の周りにコンクリート構造物2を打
つ。コンクリートが硬化すると、この型を開口12を通
して解体し、この開口を経由して空洞11から取り出
す。幾分似た方法では、柔軟で膨張する材料を使用で
き、この材料は膨張後に空洞11として望む形状を有
し、所望の位置に載置される。コンクリート構造物2を
打った後には、膨張する材料を萎ませ、構造物2内の望
む形状の空洞11から排除する。他の処理は既存の構造
物2内の所望の形状のそのような空洞に穴を開けて空洞
11を形成することにある。この穿孔処理は地中に直接
定着させるために、あるいは既存の構造物2に新しい定
着装置を設置するためにある。説明した方法のどれかで
形成された空洞11には二つの重要な寸法がある。つま
り記号S12で示す開口12の通過領域と記号S11で示す
最大の横断面領域である(図1を参照)。
【0019】図4に示すこの方法の第三ステップの期間
では、プレストレスをかけるべき構造部材3を周知のよ
うにコンクリート構造物2の上部に置くか、コンクリー
ト打ちする。この構造部材3は好ましくは導管もしくは
被覆管30であり、この被覆管の一端を開口12に付属
する締付手段13に取り付けるべき開口12とは反対の
ところに置く。被覆管30の横断面あるいは鉄筋用の構
造部材3内にある導管の横断面は空洞11の開口12の
横断面にほぼ一致する。この管30あるいは対応する導
管には、注入管32に接続する少なくとも一つの注入ポ
ート31と、排出管に接続する少なくとも一つの出口と
があり、ポート31の少なくとも一つが好ましくは開口
12に近い管30の端部の近くに配置され,出口の少な
くとも一つが管30の他端(図面では見えない)の近
く、従って構造部材3の近くに配置されている。
【0020】図5に示す第5ステップは鉄筋を入れるこ
とにある。ここでは、限定しない例で、このような鉄筋
4の4つの構成を示す図11A 〜11D を参照された
い。この鉄筋は実質上牽引棒40と端部分41で形成さ
れている。この棒40の端部分41は、後に説明する理
由により、牽引棒40の横断面積S40より広い横断面積
S41を有するように設計されている。棒40の他端はこ
の種の端部を持っていなく、従来技術で知られているよ
うな通常の定着装置のためにある。
【0021】牽引棒40はどんな既知のタイプであって
もよく、牽引ケーブルを形成するため、分割されていな
い一つの綱であるか、ラセン状にまとめた複数の綱であ
る。分割されていない綱あるいは牽引棒40に纏めた複
数の綱は、鋼鉄、好ましくは牽引に対して高い抵抗があ
る鋼であるか、合成物質、例えばカーボンファイバーも
しくはケルバーベース繊維である。
【0022】端部分41は牽引棒40の端部に固く固定
された金属あるいは合成樹脂材料の端部品41である。
端部品41を作製する材料の選択、および牽引棒40に
固定する方法は、牽引棒40を作製する材料と方法に実
質上依存する。端部品41には実質上上部分43と下部
分44で囲まれた中心本体42がある。この本体42
は、図11A に示すような円形断面の正円筒形状か、多
角形断面か、あるいは図11B に示すような円形断面あ
るいは多角形断面の円錐台状またはピラミッド台状にテ
ーパーを付けた形状を持つ。テーパー形状の場合には、
断面の小さい部分は上部分43に隣接する部分である。
二つの部分43と44は、以下に説明するように、既に
付けた一端を既に付けてある他端の上で滑らせ易くする
ため、好ましくはドーム状にするか、傾斜面に形成す
る。
【0023】他の設計では、牽引棒40の端部の上で直
接変形あるいは機械加工して端部分41を形成する。図
11C と11D はこの種の端部分の例を示す。図11C
では、牽引棒40が分割されていない綱で形成され、端
部分41は牽引棒40の端部を変形して、例えば鍛造、
型押し、あるいは打ち抜きで得られる。図11D は綱を
集めて形成した牽引棒40の上の端部分41の例を示
す。この例では、各綱の端部はその正規の位置から変位
している。牽引ケーブルの残りのもつれを防止するた
め、この変位の直前にリングあるいは結合を与えること
ができる。これ等の綱のずれている端部は補助保持部分
45,例えば何らかの方法で変位した綱の下にハンダ付
けあるいは固定された円形ディスクで位置を保持されて
いるか、あるいは無拘束にされている。図示しない構成
では、ずれた綱を保持する部分は底で結合している二つ
の円錐部分の形状の部材で構成されていて、最初の円錐
部分は綱を移動させるためこれ等の綱の管に挿入されて
いるが、第二の円錐部分は上に説明した下部分44と同
じ目的のために使用される。こうして、端部分41のど
の設計でも、この部分は円形あるいは多角形の形状で、
既に説明したように、上部分43と下部分44を有す
る。
【0024】端部分41あるいは変形した端部分41の
説明した例はその形状、あるいはそれ等を作製する方法
に関して制限はない。どの手段も牽引棒40の端部分の
横断面積を増加させるように考案されている。以下の説
明で端部分41を語る場合には、この部分は上で説明し
たような端部分であると解釈するものとする。
【0025】図5をもう一度見ると、最初の鉄筋4は案
内管30の中に押し込まれ、次いで端部分41は空洞1
1の底面に接触するまで空洞11の中に押し込まれる。
第二の鉄筋4も同じように装着される。
【0026】図6は端部分41の上部43と下部44の
上にあるドーム状にしたあるいは傾斜した形状の有用性
を示す。鉄筋4を装着する場合に、その鉄筋の端部分4
1が既に装着されている鉄筋の他の端部分に達する可能
性がある。これ等の部分の形状をドーム状にあるいは傾
斜しているため、第二の端部分は第一の端部分に対して
引っ掛かることはないが、そこから離れたり、最初の部
分の傍の最終位置に達するまでこれに対してずれる。
【0027】図7は多数の鉄筋を装着した後に、装着す
べき新しい端部分が空洞11の底にスペースを持ってい
ないことを示す。この場合、問題の鉄筋を後に全ての部
分を自由にするため、端部分が既に装着した一つまたは
それ以上の部品に対して当たるか、あるいは空洞の側壁
に当たるまで、端部分をできる限り空洞の中に押し込む
なら十分である。
【0028】緊張させるあるいはプレストレス部材を定
着させるため、特定な個数Nの鉄筋4を空洞11の中に
挿入する必要がある。牽引棒40の横断面が面積 S40で
あり、端部分41の最大の横面積が S41であることが分
かれば(図11A,11B,11C と11D を参照),以下
の関係が存在する。即ち、最後の鉄筋4を挿入できるに
は、つまり最後の端部分41を案内管30の中と開口1
2に通すことができるためには、 [(N-1) × S40] + S41< S12 であり、ここで S12は開口12の横断面積であり(図
1),端部分41を空洞11の底に適切に配置させるこ
とができるためには、 (N × S41) < S11 であり、ここで S11は最大領域を持つ空洞11の横断面
積である(図1)。
【0029】全ての鉄筋4を管30の導管に通して押し
込み、上に示したように、全ての端部分41を空洞11
に入れると、次のステップは図8に示すように行われ
る。このステップの間には、液体の埋込材料50を注入
管16をとして入れる。この埋込材料は入口15を通っ
て空洞11に入り、空洞11を少なくとも満たすまで、
端部分451と空洞11内の牽引棒40の端部の間の空
の空間を満たす。この作業中には、出口17と排出管1
8はこの重点の間に空洞11にある空気を排出し、空洞
11の充填レベルを調べるために使用される。空洞11
は挿入した液体物質が出口17のレベルに達するまで充
填されると好ましい。次いで、空洞11に含まれる埋込
材料が硬化し、端部分41と牽引棒40の端部を入れる
高機械強度の堅いブロック5となる。
【0030】図9に示す次のステップでは、鉄筋4の各
々が、先に説明したプレストレスの応力になるまで引張
を引き受ける。この引張は各鉄筋4,つまり各牽引棒4
0の他端に作用させて通常の方法で印加され、これ等の
鉄筋を同時に、あるいは順次予備緊張させる。この図面
で分かるように、空洞11,つまり端部分41と鉄筋4
の棒40の端部を入れる硬化した物質の円錐台状あるい
はピラミッド状のテーパー形状により、周囲のコンクリ
ート構造物に有効な楔状の定着を可能にする。先に述べ
た従来の装置とは異なり、この楔形状は硬化した物質5
の軸方向の動きを防止し、軸方向の圧縮により、しかも
単純な付着によるのでなく、周囲のコンクリート構造物
2に定着力を通す。従って、この定着装置の長さは有利
に低減できる。
【0031】空洞11内の端部分41の特別な配置によ
り付加的な定着信頼性が保証される。端部分41を空洞
11の中に束にして配置することを考えれば、一緒にし
た端部分41の束を閉じ込めることにより生じる横断面
積は空洞11の開口12の領域より大きい。従って、端
部分41の束は空洞11の中で阻止される。
【0032】上に与えた式を逆にすると、相互に阻止さ
れている端部分41が開口12を通して出ることを防止
することにより鉄筋4を空洞11内に阻止することがで
きるために、関係、 (N × S41)* > S12 となる、ここで (N × S41)* は一緒にしたN個の端部
分の束を入れて生じた表面を一般に表し、各々は S41の
横断面積を有する。図9に対して示してあるように、一
つまたは二つの端部分41が適当な位置を見い出し得な
いことを考慮に入れるため、個々の横断面 S41と通路横
断面 S12は、牽引力が同時に全ての鉄筋4に働いた時に
端部分41を阻止する寸法でなくてはならない。
【0033】上に説明したように、鉄筋4を予備緊張さ
せるステップは種々に行われる、特に単純な引張の場
合、予備緊張でないことに注意すべきである。
【0034】図10に示すこの方法の最後のステップで
は、予備緊張させた系を液体封止するため、および予備
緊張させた部材の腐食を防止するため、注入管あるいは
管32と入口31を通して被覆管30内あるいは構造部
材3内に形成された導管内の空の空間に密封材60を詰
める。この最後のステップは、そのような保護6が必要
であるか否かに応じて自由選択される。
【0035】従って、非常に有効な定着装置がこのよう
に得られ、各鉄筋4の縦方向の牽引力が主に端部品ある
いは部分41により受け止められ、機械強度の大きい埋
込材料の硬化したブロック5に移されることが分かる。
この力の効果的な伝達は牽引棒40へ端部品41を固く
取り付けたために可能である。この取付は工場内で行わ
れるので、その機械的な強度が非常に強い。次いで、こ
の力は空洞11の斜めの壁により周囲の構造体2に伝わ
る。定着リングを定着部材1に配置することにより、周
囲の構造物2内の上記定着作用を改善することさえでき
る。説明したように、空洞11に関する周囲の構造体2
の結合性を更に改善するため、輪21が設けてある。上
に述べた長手方向の強度(つまり牽引棒40の各端部が
埋込材料のブロック5に保持されている)に加えて、各
棒40は半径方向の圧縮によっても保持されている。
【0036】この種の定着装置は、特にプレストレス構
造部材3のプレストレス定着に良く役立つ。これは、プ
レストレスされていない部材3,例えば主柱あるいは塔
を止める張り綱を定着するのにも役立つ。その場合、張
り綱は保護管30で保護する必要はない。同様に、コン
クリートの周囲の構造物に空洞11を設けることが必ず
しも不可欠ではない。その代わりに、要求されるような
空洞を得る土地あるいは岩石の穴を設けることもでき
る。
【0037】上記説明はほぼ垂直な長手軸を持ち開口1
2を上部に有する空洞につきものである。他の幾何学配
置も可能である。つまり、埋込材料50を空洞11に十
分詰め込むため、空洞11の寸法を合わせることもでき
る。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の方法
により従来の技術の定着装置の難点に出くわすことがな
く、片側からのみ扱える定着装置を構築することができ
る。その場合、定着装置のレベルで鉄筋の各々に働く牽
引応力が付着により得られるように、鉄筋が保持されて
いる。前記付着は、定着装置の全形状によって生じる制
限により、しかも鉄筋の端部の特別な形状やほぼ先細り
になった形状の空洞内の鉄筋の配置により、鉄筋の端部
を縦方向に機械的に阻止して著しく助長される。
【0039】更に、この発明による定着部材は、特別な
形状の複数の鉄筋と共に、上記のような定着装置を構築
することができ、定着部材を直接使用することなく、そ
のような定着装置も構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による定着部材の好適実施例の断面
図、
【図2】 この発明による定着装置を構築する方法の第
一ステップでの断面図、
【図3】 この発明による定着装置を構築する方法の第
二ステップでの断面図、
【図4】 この発明による定着装置を構築する方法の第
三ステップでの断面図、
【図5】 この発明による定着装置を構築する方法の第
四ステップでの断面図、
【図6】 この発明による定着装置を構築する方法の第
五ステップでの断面図、
【図7】 この発明による定着装置を構築する方法の第
六ステップでの断面図、
【図8】 この発明による定着装置を構築する方法の第
七ステップでの断面図、
【図9】 この発明による定着装置を構築する方法の第
八ステップでの断面図、
【図10】 この発明による定着装置を構築する方法の
第九ステップでの断面図、
【図11】 この発明の鉄筋の一部の立面図であり、
A:第一実施例、B:第二実施例、C:第三実施例、
D:第四実施例である。
【符号の説明】
1 定着部材 2 コンクリート構造物 3 構造部材 4 鉄筋 5 堅いブロック 6 保護 11 空洞 12 開口 13 鉄筋保護用の管状シースの締付手段 14 底壁 15 入口 16 注入管 17 出口 18 排出管 19 定着リング 20 鉄棒 21 円形鉄棒 30 被覆管 31 ポート 32 注入管 40 牽引棒 41 端部分 42 中心体 43 上部分 44 下部分 45 補助保持部品 60 密封材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月16日(1999.4.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 定着装置を構築する方法、部材および
鉄筋
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、土木工学で使用
する定着装置、つまりアンカー装置、特に片側だけから
扱える所謂盲定着装置に関し、そしてより詳しくは、一
つ以上の鉄筋を持つようなタイプの装置を構築する方法
とそのような装置を構築する定着部材、つまりアンカー
部材に関する。更に、この発明はそのような装置の定着
空洞に挿入する一端を持つタイプの鉄筋に関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレスを行う、行わないにかかわ
らず、鉄筋のある定着ヘッドを有する或る種の定着装置
では、後ろから定着装置を扱うことが不可能である。こ
のような状況は、特に地表側からのみ扱える埋め込み定
着装置の場合、あるいは液体封止もしくは防食に特に気
を配る必要があり、そのために装置の裏側を封止する必
要のある場合に出くわす。この要請は通常の定着板に、
例えば定着円錐体による鉄筋の取付が新しいタイプの定
着法を開発することを要求する定着板を使用することを
妨げる。
【0003】米国特許第 5,056,284号明細書は片側から
のみ扱える定着装置を開示している。この明細書に開示
されている装置の欠点は、各鉄筋、従って鉄筋が挿入さ
れる管が縦方向の接着でのみ保持されているので、その
ような装置が耐える引張応力を著しく制限し、十分な接
着面を得るためには非常に大きな定着長さとなる点にあ
る。
【0004】同様に、米国特許第 4,043,133号明細書は
周りの土地に縦方向の接着でのみ保持される鉄筋の被覆
を提示している。これ等の鉄筋は被覆の底端部から延び
ていて、全て定着板に取り付けてある。この板を空洞に
入れる方法や、鉄筋をこの板に止める方法は開示されて
いない。この具体例を実現する場合、定着力を挿入した
被覆を通して周囲の土地で鉄筋の端部に通すことは、こ
の発明に関連して以下に説明するような楔作用の御利益
なしに、縦方向の接着のみで生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、従
来の技術の定着装置、即ち、定着装置のレベルで鉄筋の
各々に働く牽引応力が付着により得られるように鉄筋が
保持されている上に説明した定着装置の難点に出くわす
ことない片側からのみ扱える定着装置を構築する方法を
提供することにあり、前記付着は、定着装置の全形状に
よって生じる制限により、しかも鉄筋の端部の特別な形
状やほぼ先細りになった形状の空洞内の鉄筋の配置によ
り鉄筋の端部を縦方向に機械的に阻止して著しく助長さ
れる。
【0006】更に、この発明の課題は、特別な形状の複
数の鉄筋と共に、上記のような定着装置を構築すること
ができ、定着部材を直接使用することなくそのような定
着装置も構築できる特別な形状の定着部材を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
により、一つ以上の鉄筋4を有し、片側からのみ扱える
定着装置を構築する方法にあって、以下のステップ、ほ
ぼ先細にテーパーを付けた形状で二つの端部を持つ空洞
11を周囲の構造物2に形成し、定着装置の扱える側に
配設された端部の横断面積S12が空洞の他の部分の横断
面積S11より小さく、空洞が定着装置の扱える側に開口
12を有し、開口12を通して鉄筋4の各々の一方の端
部を順次差し込み、前記鉄筋の各々が第一横断面積S40
を有する牽引棒で形成され、端部分41が前記第一横断
面積S40より広い第二横断面積S41を有し、空洞11に
埋込材料50を充填する、から成ることにより解決され
ている。
【0008】更に、上記の課題は、この発明により、一
つ以上の鉄筋を有し、片側からのみ扱える定着装置を構
築する定着部材1にあって、前記定着部材がほぼ細長に
テーパーを付けた形状で二つの端部を有し、第一端部の
横断面積がこの定着部材の他の部分の横断面積より狭
く、前記定着部材がこの部材の形状にほぼ似ている形状
の空洞11を仕切る壁10でほぼ形成されていて、前記
定着部材の前記第一端部に第一横断面積S12を有する開
口12を備え、第二端部の底壁14を有し、前記空洞の
他の横断面積が第一横断面積S12より広い他の横断面積
S11を有することにより解決されている。
【0009】更に、上記の課題は、この発明により、片
側からのみ扱える定着装置の定着空洞11に挿入される
一端を有する鉄筋4にあって、この鉄筋が前記空洞に挿
入するためにある端部に設けた牽引棒40で形成され、
端部分41が前記牽引棒40の横断面積S40より広い横
断面積S41を有することにより解決されている。
【0010】この発明による他の有利な構成は、特許請
求の範囲の従属請求項に記載されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明をより詳
しく説明する。
【0013】この発明を実施するためには、ある種の形
状の定着空洞を最初に形成する必要がある。この定着空
洞の形状はほぼ細長くされ先細になっているが、定着装
置の扱える側に開放した第一端部と、定着装置の扱えな
い側に閉じた第二端部がある。更に、定着装置の第一端
部の横断面は、この空洞の横断面が第二端部の断面にま
たは空洞の中間断面に一致していても、空洞の他の横断
面より小さくなくてはならない。
【0014】このような空洞は幾つかの手段あるいは装
置により得られる。第一の手段は定着空洞の所要形状を
持つ予備成形された内部空洞から成る定着部材を使用し
ている。そのような定着部材の好適実施例を図1に示
す。定着部材1は実質上内部空洞11を仕切る好ましく
は薄い壁10である。定着部材1の第一端部、つまり図
面を眺めて部材の上端には開口12および鉄筋を保護す
る円筒状の被覆を締め付ける手段13がある。この手段
の使用方法を以下に説明する。定着部材1の他端は底壁
14で閉ざされている。定着部材1,従って内部空洞1
1の外側の形状はほぼテーパーが付いていて、例えば円
錐台あるいはピラミッド台で、最小横断面が開口12に
近く、最大横断面が底壁14に近い。入口15は底壁1
4の近くにあり、注入管16は入口15に取り付けてあ
るか取り付けることができる。同様に、出口17は開口
12の近くに配置されている。排出管18は出口17に
取り付けてあるか、取り付けることができる。部材15
〜18の使用を以下に説明する。
【0015】定着部材1の先細りで円錐台状あるいはピ
ラミッド台状の外面には、この外面の周囲に配置された
一つまたはそれ以上の定着リング19がある。このリン
グの目的は周囲の構造物への通りと定着力の配分を改善
することにある。図面に示す実施例では二つのリング1
9が使用する。定着部材1は合成樹脂、金属あるいはコ
ンクリート製で、その寸法は当該定着装置の広がりに大
体依存する。
【0016】図2はこのような定着部材を使用する定着
装置を構築するこの発明の方法の第一ステップを示す。
周囲のコンクリート構造物は未だ打たれていないが、定
着部材1は定着装置を構築すべきところの正確な位置に
載置され、開口12は以後の鉄筋の方向に向いている。
この定着部材1を一時的な足場で、あるいは好ましくは
コンクリート補強の鉄棒20で保持する。これはこの発
明に必要不可欠ではないが、コンクリートの接着性を改
善するため、一つまたはそれ以上の輪を形成する一つま
たはそれ以上の鉄棒21が定着部材11の周りに配置さ
れている。
【0017】図3には、定着装置を支持するコンクリー
ト構造物2が定着装置1の周りに通常のように詰め込ま
れていることが分かる。定着部材1は、コンクリート構
造物2の上面に揃っている開口12を持つ第一端部を除
いて、コンクリート構造物2に取り囲まれて保持されて
いるか、もしくは、ここに示すように、コンクリート構
造物2の外側から扱えるようにされている注入管16と
排出管18の端部を除いて、前記上面から幾分飛び出し
ている。
【0018】従って、この方法の第二ステップでは、或
種の形状の空洞11がコンクリート構造物2と共に形成
されていることが分かる。今まで説明したように、空洞
11は予備仕上げされた空洞のある定着部材1を使用し
て形成されている。コンクリート構造物2内のA字状の
空洞11は、他の方法でも、例えばその場で作製して形
成できる。例えば、解体でき、木材あるいは他の材料で
作製される型を備えていて、この型は空洞11の所望の
形状に一致する外側形状を有し、所要位置に配置され
る。次いで、この型の周りにコンクリート構造物2を打
つ。コンクリートが硬化すると、この型を開口12を通
して解体し、この開口を経由して空洞11から取り出
す。幾分似た方法では、柔軟で膨張する材料を使用で
き、この材料は膨張後に空洞11として望む形状を有
し、所望の位置に載置される。コンクリート構造物2を
打った後には、膨張する材料を萎ませ、構造物2内の望
む形状の空洞11から排除する。他の処理は既存の構造
物2内の所望の形状のそのような空洞に穴を開けて空洞
11を形成することにある。この穿孔処理は地中に直接
定着させるために、あるいは既存の構造物2に新しい定
着装置を設置するためにある。説明した方法のどれかで
形成された空洞11には二つの重要な寸法がある。つま
り記号S12で示す開口12の通過領域と記号S11で示す
最大の横断面領域である(図1を参照)。
【0019】図4に示すこの方法の第三ステップの期間
では、プレストレスをかけるべき構造部材3を周知のよ
うにコンクリート構造物2の上部に置くか、コンクリー
ト打ちする。この構造部材3は好ましくは導管もしくは
被覆管30であり、この被覆管の一端を開口12に付属
する締付手段13に取り付けるべき開口12とは反対の
ところに置く。被覆管30の横断面あるいは鉄筋用の構
造部材3内にある導管の横断面は空洞11の開口12の
横断面にほぼ一致する。この管30あるいは対応する導
管には、注入管32に接続する少なくとも一つの注入ポ
ート31と、排出管に接続する少なくとも一つの出口と
があり、ポート31の少なくとも一つが好ましくは開口
12に近い管30の端部の近くに配置され,出口の少な
くとも一つが管30の他端(図面では見えない)の近
く、従って構造部材3の近くに配置されている。
【0020】図5に示す第4ステップは鉄筋を入れるこ
とにある。ここでは、限定しない例で、このような鉄筋
4の4つの構成を示す図11A 〜11D を参照された
い。この鉄筋は実質上牽引棒40と端部分41で形成さ
れている。この棒40の端部分41は、後に説明する理
由により、牽引棒40の横断面積S40より広い横断面積
S41を有するように設計されている。棒40の他端はこ
の種の端部を持っていなく、従来技術で知られているよ
うな通常の定着装置のためにある。
【0021】牽引棒40はどんな既知のタイプであって
もよく、牽引ケーブルを形成するため、分割されていな
い一つの綱であるか、ラセン状にまとめた複数の綱であ
る。分割されていない綱あるいは牽引棒40に纏めた複
数の綱は、鋼鉄、好ましくは牽引に対して高い抵抗があ
る鋼であるか、合成物質、例えばカーボンファイバーも
しくはケルバーベース繊維である。
【0022】端部分41は牽引棒40の端部に固く固定
された金属あるいは合成樹脂材料の端部品41である。
端部品41を作製する材料の選択、および牽引棒40に
固定する方法は、牽引棒40を作製する材料と方法に実
質上依存する。端部品41には実質上上部分43と下部
分44で囲まれた中心本体42がある。この本体42
は、図11A に示すような円形断面の正円筒形状か、多
角形断面か、あるいは図11B に示すような円形断面あ
るいは多角形断面の円錐台状またはピラミッド台状にテ
ーパーを付けた形状を持つ。テーパー形状の場合には、
断面の小さい部分は上部分43に隣接する部分である。
二つの部分43と44は、以下に説明するように、既に
付けた一端を既に付けてある他端の上で滑らせ易くする
ため、好ましくはドーム状にするか、傾斜面に形成す
る。
【0023】他の設計では、牽引棒40の端部の上で直
接変形あるいは機械加工して端部分41を形成する。図
11C と11D はこの種の端部分の例を示す。図11C
では、牽引棒40が分割されていない綱で形成され、端
部分41は牽引棒40の端部を変形して、例えば鍛造、
型押し、あるいは打ち抜きで得られる。図11D は綱を
集めて形成した牽引棒40の上の端部分41の例を示
す。この例では、各綱の端部はその正規の位置から変位
している。牽引ケーブルの残りのもつれを防止するた
め、この変位の直前にリングあるいは結合を与えること
ができる。これ等の綱のずれている端部は補助保持部分
45,例えば何らかの方法で変位した綱の下にハンダ付
けあるいは固定された円形ディスクで位置を保持されて
いるか、あるいは無拘束にされている。図示しない構成
では、ずれた綱を保持する部分は底で結合している二つ
の円錐部分の形状の部材で構成されていて、最初の円錐
部分は綱を移動させるためこれ等の綱の管に挿入されて
いるが、第二の円錐部分は上に説明した下部分44と同
じ目的のために使用される。こうして、端部分41のど
の設計でも、この部分は円形あるいは多角形の形状で、
既に説明したように、上部分43と下部分44を有す
る。
【0024】端部分41あるいは変形した端部分41の
説明した例はその形状、あるいはそれ等を作製する方法
に関して制限はない。どの手段も牽引棒40の端部分の
横断面積を増加させるように考案されている。以下の説
明で端部分41を語る場合には、この部分は上で説明し
たような端部分であると解釈するものとする。
【0025】図5をもう一度見ると、最初の鉄筋4は案
内管30の中に押し込まれ、次いで端部分41は空洞1
1の底面に接触するまで空洞11の中に押し込まれる。
第二の鉄筋4も同じように装着される。
【0026】図6は端部分41の上部43と下部44の
上にあるドーム状にしたあるいは傾斜した形状の有用性
を示す。鉄筋4を装着する場合に、その鉄筋の端部分4
1が既に装着されている鉄筋の他の端部分に達する可能
性がある。これ等の部分の形状をドーム状にあるいは傾
斜しているため、第二の端部分は第一の端部分に対して
引っ掛かることはないが、そこから離れたり、最初の部
分の傍の最終位置に達するまでこれに対してずれる。
【0027】図7は多数の鉄筋を装着した後に、装着す
べき新しい端部分が空洞11の底にスペースを持ってい
ないことを示す。この場合、問題の鉄筋を後に全ての部
分を自由にするため、端部分が既に装着した一つまたは
それ以上の部品に対して当たるか、あるいは空洞の側壁
に当たるまで、端部分をできる限り空洞の中に押し込む
なら十分である。
【0028】緊張させるあるいはプレストレス部材を定
着させるため、特定な個数Nの鉄筋4を空洞11の中に
挿入する必要がある。牽引棒40の横断面が面積 S40で
あり、端部分41の最大の横面積が S41であることが分
かれば(図11A,11B,11C と11D を参照),以下
の関係が存在する。即ち、最後の鉄筋4を挿入できるに
は、つまり最後の端部分41を案内管30の中と開口1
2に通すことができるためには、 [(N-1) × S40] + S41< S12 であり、ここで S12は開口12の横断面積であり(図
1),端部分41を空洞11の底に適切に配置させるこ
とができるためには、 (N × S41) < S11 であり、ここで S11は最大領域を持つ空洞11の横断面
積である(図1)。
【0029】全ての鉄筋4を管30の導管に通して押し
込み、上に示したように、全ての端部分41を空洞11
に入れると、次のステップは図8に示すように行われ
る。このステップの間には、液体の埋込材料50を注入
管16を通して入れる。この埋込材料は入口15を通っ
て空洞11に入り、空洞11を少なくとも満たすまで、
端部分41と空洞11内の牽引棒40の端部の間の空の
空間を満たす。この作業中には、出口17と排出管18
はこの充填の間に空洞11にある空気を排出し、空洞1
1の充填レベルを調べるために使用される。空洞11は
挿入した液体物質が出口17のレベルに達するまで充填
されると好ましい。次いで、空洞11に含まれる埋込材
料が硬化し、端部分41と牽引棒40の端部を入れる高
機械強度の堅いブロック5となる。
【0030】図9に示す次のステップでは、鉄筋4の各
々が、先に説明したプレストレスの応力になるまで引張
を引き受ける。この引張は各鉄筋4,つまり各牽引棒4
0の他端に作用させて通常の方法で印加され、これ等の
鉄筋を同時に、あるいは順次予備緊張させる。この図面
で分かるように、空洞11,つまり端部分41と鉄筋4
の棒40の端部を入れる硬化した物質の円錐台状あるい
はピラミッド状のテーパー形状により、周囲のコンクリ
ート構造物に有効な楔状の定着を可能にする。先に述べ
た従来の装置とは異なり、この楔形状は硬化した物質5
の軸方向の動きを防止し、軸方向の圧縮により、しかも
単純な付着によるのでなく、周囲のコンクリート構造物
2に定着力を通す。従って、この定着装置の長さは有利
に低減できる。
【0031】空洞11内の端部分41の特別な配置によ
り付加的な定着信頼性が保証される。端部分41を空洞
11の中に束にして配置することを考えれば、一緒にし
た端部分41の束を閉じ込めることにより生じる横断面
積は空洞11の開口12の領域より大きい。従って、端
部分41の束は空洞11の中で阻止される。
【0032】上に与えた式を逆にすると、相互に阻止さ
れている端部分41が開口12を通して出ることを防止
することにより鉄筋4を空洞11内に阻止することがで
きるために、関係、 (N × S41)* > S12 となる、ここで (N × S41)* は一緒にしたN個の端部
分の束を入れて生じた表面を一般に表し、各々は S41の
横断面積を有する。図9に対して示してあるように、一
つまたは二つの端部分41が適当な位置を見い出し得な
いことを考慮に入れるため、個々の横断面 S41と通路横
断面 S12は、牽引力が同時に全ての鉄筋4に働いた時に
端部分41を阻止する寸法でなくてはならない。
【0033】上に説明したように、鉄筋4を予備緊張さ
せるステップは種々に行われる、特に単純な引張の場
合、予備緊張でないことに注意すべきである。
【0034】図10に示すこの方法の最後のステップで
は、予備緊張させた系を液体封止するため、および予備
緊張させた部材の腐食を防止するため、注入管あるいは
管32と入口31を通して被覆管30内あるいは構造部
材3内に形成された導管内の空の空間に密封材60を詰
める。この最後のステップは、そのような保護6が必要
であるか否かに応じて自由選択される。
【0035】従って、非常に有効な定着装置がこのよう
に得られ、各鉄筋4の縦方向の牽引力が主に端部品ある
いは部分41により受け止められ、機械強度の大きい埋
込材料の硬化したブロック5に移されることが分かる。
この力の効果的な伝達は牽引棒40へ端部品41を固く
取り付けたために可能である。この取付は工場内で行わ
れるので、その機械的な強度が非常に強い。次いで、こ
の力は空洞11の斜めの壁により周囲の構造体2に伝わ
る。定着リングを定着部材1に配置することにより、周
囲の構造物2内の上記定着作用を改善することさえでき
る。説明したように、空洞11に関する周囲の構造体2
の結合性を更に改善するため、輪21が設けてある。上
に述べた長手方向の強度(つまり牽引棒40の各端部が
埋込材料のブロック5に保持されている)に加えて、各
棒40は半径方向の圧縮によっても保持されている。
【0036】この種の定着装置は、特にプレストレス構
造部材3のプレストレス定着に良く役立つ。これは、プ
レストレスされていない鉄筋、例えば主柱あるいは塔を
止める張り綱を定着するのにも役立つ。その場合、張り
綱は保護管30で保護する必要はない。同様に、コンク
リートの周囲の構造物に空洞11を設けることが必ずし
も不可欠ではない。その代わりに、要求されるような空
洞を得る土地あるいは岩石の穴を設けることもできる。
【0037】上記説明はほぼ垂直な長手軸を持ち開口1
2を上部に有する空洞につきものである。他の幾何学配
置も可能である。つまり、埋込材料50を空洞11に十
分詰め込むため、空洞11の寸法を合わせることもでき
る。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の方法
により従来の技術の定着装置の難点に出くわすことがな
く、片側からのみ扱える定着装置を構築することができ
る。その場合、定着装置のレベルで鉄筋の各々に働く牽
引応力が付着により得られるように、鉄筋が保持されて
いる。前記付着は、定着装置の全形状によって生じる制
限により、しかも鉄筋の端部の特別な形状やほぼ先細り
になった形状の空洞内の鉄筋の配置により、鉄筋の端部
を縦方向に機械的に阻止して著しく助長される。
【0039】更に、この発明による定着部材は、特別な
形状の複数の鉄筋と共に、上記のような定着装置を構築
することができ、定着部材を直接使用することなく、そ
のような定着装置も構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による定着部材の好適実施例の断面
図、
【図2】 この発明による定着装置を構築する方法の第
一ステップでの断面図、
【図3】 この発明による定着装置を構築する方法の第
二ステップでの断面図、
【図4】 この発明による定着装置を構築する方法の第
三ステップでの断面図、
【図5】 この発明による定着装置を構築する方法の第
四ステップでの断面図、
【図6】 この発明による定着装置を構築する方法の第
五ステップでの断面図、
【図7】 この発明による定着装置を構築する方法の第
六ステップでの断面図、
【図8】 この発明による定着装置を構築する方法の第
七ステップでの断面図、
【図9】 この発明による定着装置を構築する方法の第
八ステップでの断面図、
【図10】 この発明による定着装置を構築する方法の
第九ステップでの断面図、
【図11】 この発明の鉄筋の一部の立面図であり、
A:第一実施例、B:第二実施例、C:第三実施例、
D:第四実施例である。
【符号の説明】 1 定着部材 2 コンクリート構造物 3 構造部材 4 鉄筋 5 堅いブロック 6 保護 11 空洞 12 開口 13 鉄筋保護用の管状シースの締付手段 14 底壁 15 入口 16 注入管 17 出口 18 排出管 19 定着リング 20 鉄棒 21 円形鉄棒 30 被覆管 31 ポート 32 注入管 40 牽引棒 41 端部分 42 中心体 43 上部分 44 下部分 45 補助保持部品 60 密封材

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つ以上の鉄筋(4)を有し、片側から
    のみ扱える定着装置を構築する方法において、以下のス
    テップ、 ほぼ先細にテーパーを付けた形状で二つの端部を持つ空
    洞(11)を周囲の構造物(2)に形成し、定着装置の
    扱える側に配設された端部の横断面積(S12)が空洞の
    他の部分の横断面積(S11)より小さく、空洞が定着装
    置の扱える側に開口(12)を有し、 開口(12)を通して鉄筋(4)の各々の一方の端部を
    順次差し込み、前記鉄筋の各々が第一横断面積(S40)
    を有する牽引棒で形成され、端部分(41)が前記第一
    横断面積(S40)より広い第二横断面積(S41)を有
    し、空洞(11)に埋込材料(50)を充填する、から
    成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  2. 【請求項2】 空洞は二つの端部を持つほぼ先細のテー
    パーを付けた定着部材(1)を設置して形成され、第一
    端部の横断面積が定着部材の他の部分の横断面積より狭
    く、前記定着部材が前記部材の形状とほぼ似た形状の空
    洞を囲む壁(10)でほぼ形成され、他の部材の前記第
    一端部の第一横断面積(S12)を持つ開口(12)を備
    え、第二端部の底壁(14)を有し、前記空洞の他の断
    面が第一領域(S12)より大きい他の領域(S11)を有
    し、前記定着部材(1)が周囲の構造物(2)の中に埋
    め込まれているかコンクリート詰めされ、前記開口(1
    2)が開いていることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 空洞(11)は解体でき、ほぼ先細でテ
    ーパーを付けた外側形状を持つ型板を組み込んで形成さ
    れ、周囲の構造物(2)が型板の周りにコンクリート打
    ちされ、この型板を次にその一端で解体し、コンクリー
    ト打ちされた周囲の構造物(2)にほぼ先細にテーパー
    を付けた形状の空洞と前記空洞に向けて開口(12)か
    ら離れ、開口(12)に近い前記空洞の一部の横断面積
    (S12)が前記空洞の他の部分の横断面積(S11)より
    狭い、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 空洞(11)は、一度膨らませて、ほぼ
    細長でテーパーを付けた形状を持つ膨らむ可撓性部品を
    設置して形成され、次いで周囲の構造物(2)を前記膨
    らんだ部分の周りにコンクリート打ちし、次いでこの部
    分を萎ませ、コンンクリート打ちされた周囲の構造物
    (2)内のほぼ先細でテーパーを付けた形状の空洞と、
    開口(12)を前記空洞の方に離れ、開口(12)に近
    い前記空洞の一部の横断面積(S12)が前記空洞の他の
    部分の横断面積(S11)より狭いことを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 空洞(11)は周囲の構造物(2)内の
    ほぼ先細でテーパーを付けた形状の空洞に穴を開けて形
    成され、前記空洞は開口(12)を有し、開口(12)
    に近い前記空洞の一部の横断面積(S12)が前記空洞の
    他の部分の横断面積(S11)より狭いことを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 空洞(11)を形成するステップの後
    に、プレストレスを加えるべき構造部材(3)を設置あ
    るいはコンクリート打ちするステップを有し、前記構造
    部材(3)は鉄筋(4)の通路用の縦方向の導管(3
    0)であり、前記縦方向の導管(30)の一端は定着装
    置の空洞(11)内に設けてある開口(12)と連通す
    る(13)ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 空洞(11)に埋込材料(50)を充填
    するステップの後に、鉄筋(4)の各々を緊張させるス
    テップがあることを特徴とする請求項1〜6の何れか1
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 鉄筋(4)を緊張させるステップの後
    に、プレストレスされた構造部材(3)の縦方向の導管
    (30)に密封剤(60)を充填するステップを含むこ
    とを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 一つ以上の鉄筋を有し、片側からのみ扱
    える定着装置を構築する定着部材(1)において、前記
    定着部材がほぼ細長にテーパーを付けた形状で二つの端
    部を有し、第一端部の横断面積がこの定着部材の他の部
    分の横断面積より狭く、前記定着部材がこの部材の形状
    にほぼ似ている形状の空洞(11)を仕切る壁(10)
    でほぼ形成されていて、前記定着部材の前記第一端部に
    第一横断面積(S12)を有する開口(12)を備え、第
    二端部の底壁(14)を有し、前記空洞の他の横断面積
    が第一横断面積(S12)より広い他の横断面積(S11)
    を有することを特徴とする定着部材。
  10. 【請求項10】 ほぼ円錐台状の形状を有することを特
    徴とする請求項9に記載の定着部材。
  11. 【請求項11】 ほぼピラミッド台状の形状を有するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の定着部材。
  12. 【請求項12】 底壁(14)の近くに配置された入口
    (15)を設け、この入口が液体あるいは半液体状の製
    品(50)を注入する管(16)に接続しているか接続
    できることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に
    記載の定着部材。
  13. 【請求項13】 開口(12)の近くに配置された出口
    (17)を設け、この出口が排出管(18)に接続して
    いるか接続できることを特徴とする請求項12に記載の
    定着部材。
  14. 【請求項14】 開口(12)には鉄筋(4)を含める
    案内管(30)を緊張させる手段(13)が設けてある
    ことを特徴とする請求項9〜13の何れか1項に記載の
    定着部材。
  15. 【請求項15】 外側横面に少なくとも一つの周辺拡が
    り部(19)が設けてあることを特徴とする請求項9〜
    14の何れか1項に記載の定着部材。
  16. 【請求項16】 少なくとも一部金属で形成されている
    ことを特徴とする請求項9〜15の何れか1項に記載の
    定着部材。
  17. 【請求項17】 少なくとも一部合成樹脂で形成されて
    いることを特徴とする請求項9〜15の何れか1項に記
    載の定着部材。
  18. 【請求項18】 少なくとも一部コンクリートで形成さ
    れていることを特徴とする請求項9〜15の何れか1項
    に記載の定着部材。
  19. 【請求項19】 片側からのみ扱える定着装置の定着空
    洞(11)に挿入される一端を有する鉄筋(4)におい
    て、この鉄筋が前記空洞に挿入するためにある端部に設
    けた牽引棒(40)で形成され、端部分(41)が前記
    牽引棒(40)の横断面積(S40)より広い横断面積
    (S41)を有することを特徴とする鉄筋。
  20. 【請求項20】 前記端部分は牽引棒の端部に固定され
    た端部品(41)で形成されていることを特徴とする請
    求項19に記載の鉄筋。
  21. 【請求項21】 端部分(41)は牽引棒(40)の端
    部を変形させて得られることを特徴とする請求項19に
    記載の鉄筋。
  22. 【請求項22】 牽引棒(40)は分割されていない綱
    のケーブルにされた集合体で形成され、端部分(41)
    は前記分割されていない綱の少なくとも一つを移動させ
    て形成され、前記綱を移動位置に保持するため補助部分
    (45)を設けることができることを特徴とする請求項
    21に記載の鉄筋。
  23. 【請求項23】 前記端部分あるいは端部品(41)に
    は凸状の下端部分(44)があることを特徴とする請求
    項19〜22の何れか1項に記載の鉄筋。
  24. 【請求項24】 前記端部分あるいは端部品(41)に
    は凸状の上端部分(43)があることを特徴とする請求
    項19〜23の何れか1項に記載の鉄筋。
  25. 【請求項25】 前記端部分あるいは端部品(41)に
    はテーパーを付けた中央部分(42)があり、最も狭い
    横断面積の領域が上端部分(43)に隣接していてる
    が、最も広い横断面積の領域が下端部分(44)に隣接
    していることを特徴とする請求項19〜24の何れか1
    項に記載の鉄筋。
  26. 【請求項26】 前記端部分あるいは端部品(41)に
    は一定の横断面積(41)を持つ正確に円筒状の中心部
    分(42)があり、上端部分(43)と下端部分(4
    4)で仕切られていることを特徴とする請求項19〜2
    4の何れか1項に記載の鉄筋。
  27. 【請求項27】 少なくとも一部金属で形成されている
    ことを特徴とする請求項19〜26の何れか1項に記載
    の鉄筋。
  28. 【請求項28】 少なくとも一部合成樹脂で形成されて
    いることを特徴とする請求項19〜26の何れか1項に
    記載の鉄筋。
  29. 【請求項29】 片側から扱える定着装置を構築するた
    め請求項19〜28の何れか1項のN本の鉄筋を伴う請
    求項9〜18の何れか1項の定着部材において、定着部
    材(1)の空洞(11)の開口(12)の横断面積(S
    12)が鉄筋(4)の端部分あるいは端部品(41)の最
    大横断面積(S41)に加算された(N−1)本の鉄筋
    (40)の横断面積(S40)の和で形成される面積より
    も広いことを特徴とする定着部材。
  30. 【請求項30】 空洞(11)の最大横断面積(S11)
    は前記空洞に挿入された端部分あるいは端部品(41)
    の最大横断面積(S41)の和よりも広いことを特徴とす
    る請求項29に記載の定着部材。
  31. 【請求項31】 空洞(11)の開口(12)の横断面
    積(S12)は前記空洞に挿入された端部分あるいは端部
    品(41)の横断面積(S41)の集合体で形成される横
    断面積よりも狭いことを特徴とする請求項29または3
    0に記載の定着部材。
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