JP2000026743A - 液晶性樹脂組成物 - Google Patents

液晶性樹脂組成物

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JP2000026743A
JP2000026743A JP10200884A JP20088498A JP2000026743A JP 2000026743 A JP2000026743 A JP 2000026743A JP 10200884 A JP10200884 A JP 10200884A JP 20088498 A JP20088498 A JP 20088498A JP 2000026743 A JP2000026743 A JP 2000026743A
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liquid crystalline
crystalline resin
resin composition
weight
parts
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JP10200884A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Makabe
芳樹 真壁
Norio Kitajima
教雄 北島
Hideyuki Umetsu
秀之 梅津
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電気・電子部品などとして有用な難
燃性と薄肉流動性、表面外観、低反り性、低ガス性に優
れた液晶性樹脂組成物を得ることを課題とする。 【解決手段】液晶性樹脂(A)100重量部に対して繊
維径3〜20μm、重量平均繊維長0.15〜0.35
mm、重量平均繊維長(Lw)と数平均繊維長(Ln)
の比Lw/Lnが1.5以上、0.2mm以上のガラス
繊維の含有量がガラス繊維全体の10〜60重量%であ
るガラス繊維(B)5〜200重量部および赤燐(C)
0.01〜30重量部を含有してなる液晶性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子部品な
どとして有用な難燃性と薄肉流動性、表面外観、低反り
性、低ガス性に優れた液晶性樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの高性能化の要求に対し
て、種々の新規性能を有するポリマーが数多く開発され
ているが、中でも分子鎖の平行な配列を特徴とする溶融
時に光学異方性を示す液晶性樹脂が優れた流動性と寸法
安定性、機械物性を有する点で注目されている。液晶性
樹脂はその分子構造から難燃性の高い樹脂であるが、近
年安全に対する要求の高まりから難燃性の規制が厳しく
なると液晶性樹脂にも難燃剤を添加する必要がでてき
た。特に液晶性樹脂は流動性に優れていることから薄肉
成形品で使用されることが多いことから、0.5mm厚
み以下の薄肉での難燃性が要求されてきている。ところ
が、薄肉での流動性を向上させるためには充填材を小さ
くするか、添加量を減らすことが考えられるが、そうす
ると燃焼時のドリップが激しくなるなど難燃性が低下す
るなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題を
解決し、難燃性と薄肉流動性、表面外観、低反り性、低
ガス性に優れた液晶性樹脂組成物を得ることを課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0005】即ち、本発明は液晶性樹脂(A)100重
量部に対して繊維径3〜20μm、重量平均繊維長0.
15〜0.35mm、重量平均繊維長(Lw)と数平均
繊維長(Ln)の比Lw/Lnが1.5以上、0.2m
m以上のガラス繊維の含有量がガラス繊維全体の10〜
60重量%であるガラス繊維(B)5〜200重量部お
よび赤燐(C)0.01〜30重量部を含有してなる液
晶性樹脂組成物、その製造方法、成形品および封止材を
提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる液晶性樹脂(A)
とは、溶融時に異方性を形成し得る樹脂であり、液晶ポ
リエステル、液晶ポリエステルアミド、液晶ポリエステ
ルカーボネート、液晶ポリエステルエラストマーなどが
挙げられ、なかでも液晶ポリエステル、液晶ポリエステ
ルアミドなどが好ましく用いられる。
【0007】上記液晶性ポリエステルとしては、芳香族
オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジ
カルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選ばれ
た構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエステ
ルを挙げることができ、液晶性ポリエステルアミドとし
ては、上記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、芳
香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位などから選
ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエ
ステルアミドを挙げることができる。
【0008】芳香族オキシカルボニル単位としては、例
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジオキシ単位
としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェニ
ル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノンから生
成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位としては、例
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸から生成した構造単位、芳香族イミノオ
キシ単位としては、例えば、4−アミノフェノールから
生成した構造単位が挙げられる。
【0009】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルはエチレンジオキシ単位を必須成分とする液晶性
ポリエステルであり、さらに好ましくは下記構造単位
(I)、(III)、(IV)あるいは(I)、(II)、(III)、(IV)の構
造単位からなるポリエステルであり、最も好ましいのは
(I)、(II)、(III)、(IV)の構造単位からなるポリエステ
ルである。
【0010】
【化4】 (ただし式中のR1
【化5】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2
【化6】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位(II)および(III)
の合計と構造単位(IV)は実質的に等モルである。)
【0011】上記構造単位(I) はp−ヒドロキシ安息香
酸から生成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4
´−ジヒドロキシビフェニル、3,3´,5,5´−テ
トラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイ
ドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロ
キシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよ
び4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ば
れた一種以上の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した
構造単位を、構造単位(III) はエチレングリコールから
生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イ
ソフタル酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボン酸、1,2−ビス
(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボ
ン酸および4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸
から選ばれた一種以上の芳香族ジカルボン酸から生成し
た構造単位を各々示す。これらのうちR1
【化7】 であり、R2
【化8】 であるものが特に好ましい。
【0012】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは、上記構造単位(I)、(III)、(IV)または(I)、
(II)、(III)、(IV)からなる共重合体であり、上記構造
単位(I)、(II)、(III)および(IV)の共重合量は任意であ
る。しかし、流動性の点から次の共重合量であることが
好ましい。
【0013】すなわち、上記構造単位(I)、(III)、(IV)
からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I) は構造単
位(I)および(III)の合計に対して30〜95モル%が好
ましく、40〜95モル%がより好ましい。また、構造
単位(IV)は構造単位(III)と実質的に等モルである。
【0014】一方、上記構造単位(I)、(II)、(III)、(I
V)からなる共重合体の場合は、耐熱性、難燃性および機
械的特性の点から上記構造単位(I)および(II)の合計は
構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して60〜9
5モル%が好ましく、80〜92モル%がより好まし
い。また、構造単位(III)は構造単位(I)、(II)および(I
II)の合計に対して40〜5モル%が好ましく、20〜
8モル%がより好ましい。また、構造単位(I)と(II)の
モル比[(I)/(II)]は耐熱性と流動性のバランスの点か
ら好ましくは75/25〜95/5であり、より好まし
くは78/22〜93/7である。また、構造単位(IV)
は構造単位(II)および(III)の合計と実質的に等モルで
ある。
【0015】また液晶性ポリエステルアミドとしては、
上記構造単位(I) 〜(IV)以外にp−アミノフェノ−ルか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0016】上記好ましく用いることができる液晶性ポ
リエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単
位(I) 〜(IV)を構成する成分以外に3,3´−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2´−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、3,4´−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4´−ジ
ヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジ
オールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロ
キシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およ
びp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本
発明の目的を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共
重合せしめることができる。
【0017】本発明における液晶性樹脂の製造方法は特
に制限はなく、例えば液晶性ポリエステル、液晶性ポリ
エステルアミドの製造方法は、公知のポリエステルある
いはポリエステルアミドの重縮合法に準じて製造でき
る。
【0018】例えば、上記好ましく用いられる液晶性ポ
リエステルの製造において、次の製造方法が好ましく挙
げられる。
【0019】(1)p−アセトキシ安息香酸、4,4´
−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなど
の芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸およびポリエチレンテレ
フタレ―トなどのポリエステルのポリマ、オリゴマまた
はビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳
香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エス
テルから脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。
【0020】(2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4´
−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物、無水酢酸、テレフタル酸などの
芳香族ジカルボン酸、ポリエチレンテレフタレ―トなど
のポリエステルのポリマ、オリゴマまたはビス(β−ヒ
ドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン
酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルとを脱酢酸
重縮合反応によって製造する方法。
【0021】(3)(1)または(2)の製造方法にお
いて出発原料の一部に特開平3−59024号公報のよ
うに1,2−ビス(4−ヒドロキシベンゾイル)エタン
を用いる方法。
【0022】重縮合反応に使用する触媒としては、液晶
性樹脂の重縮合触媒として公知のものを使用することが
できる。また、公知の熱安定剤、酸化防止剤を重合時に
添加することができる。熱安定剤、酸化防止剤として
は、ヒンダードフェノールなどの有機化合物や亜硫酸や
亜リン酸、次亜リン酸などの無機金属塩が挙げられる
が、なかでも次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシ
ウムが好ましい。
【0023】本発明において用いられる液晶性樹脂は、
ペンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定すること
が可能なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度
で60℃で測定した値で0.3以上が好ましく、構造単
位(III) を含む場合は0.5〜3.0dl/g、構造単
位(III) を含まない場合は1.0〜15.0dl/gが
特に好ましい。
【0024】また、本発明における液晶性樹脂の溶融粘
度は1〜2,000Pa・sが好ましく、特に2〜1,
000Pa・sがより好ましい。なお、溶融粘度は融点
+10℃、剪断速度1000/秒のときの値であり、融
点は、例えば、パーキン・エルマー社製DSCを用いて
昇温速度20℃/分で測定したときの融解ピークの温度
として測定することができるものである。溶融粘度の測
定法の代表例としては、(株)島津製作所製高化式フロ
ーテスターCFT−500を使用し、ノズル径0.5m
mφ×10mmで融点+10℃で測定し、剪断速度10
00/秒で測定する方法が挙げられる。
【0025】本発明においては組成物中のガラス繊維長
の分布が重要であり、本発明の効果の発現は液晶性樹脂
組成物中のガラス繊維長の分布状態に規制される。
【0026】本発明で使用されるガラス繊維(B)とし
ては、弱アルカリ性のものが機械的強度の点で優れてお
り、本発明に好ましく使用できる。
【0027】また、ガラス繊維はエポキシ系、ウレタン
系、アクリル系などの被覆あるいは収束剤で処理されて
いることが好ましく、エポキシ系が特に好ましい。また
シラン系、チタネート系などのカップリング剤、その他
表面処理剤で処理されていることが好ましく、エポキシ
シラン、アミノシラン系のカップリング剤が特に好まし
い。
【0028】本発明の液晶性樹脂組成物の製造に用いる
ガラス繊維(B)の繊維径は3〜20μmであり、好ま
しくは5〜15μmである。ガラス繊維の繊維径が小さ
すぎると補強効果が小さい傾向にある。一方、大きすぎ
ると成形時流動性が低下し、表面外観も悪化する傾向に
ある。
【0029】本発明の液晶性樹脂組成物において、ガラ
ス繊維の繊維長分布が本発明の効果に重要な影響を与え
る。即ち、液晶性樹脂組成物中のガラス繊維の重量平均
繊維長は0.15〜0.35mmであり、0.2〜0.
3mmが好ましい。組成物中のガラス繊維の重量平均繊
維長が短すぎると場合、難燃性が十分でない。また、重
量平均繊維長が長すぎると場合は成形時の流動性や成形
品の表面外観が損なわれる傾向にある。
【0030】また、液晶性樹脂組成物中のガラス繊維の
重量平均繊維長(Lw)と数平均繊維長(Ln)の比L
w/Lnが1.5以上、特に好ましくは2以上である。
Lw/Lnが1.5以上であることは、繊維長分布が広
いということであり、長いガラス繊維と短いガラス繊維
が存在することにより本発明の効果、即ち、難燃性と薄
肉流動性、表面外観などを両立することが可能となる。
【0031】さらに液晶性樹脂組成物中のガラス繊維の
繊維長が0.2mm以上のガラス繊維の含有量がガラス
繊維全体の10〜60重量%、特に20〜50重量%が
好ましい。0.2mm以上のガラス繊維の比率が少なす
ぎると難燃性に劣る傾向があり、多すぎると成形時の流
動性や成形品の表面外観が損なわれる傾向がある。
【0032】なお、ガラス繊維の繊維長分布の測定方法
は液晶性樹脂組成物のペレット約5gをるつぼ中で灰化
した後、残存したガラス繊維のうちから100mgを採
取し、100ccの石鹸水中に分散させる。ついで、分
散液をスポイドを用いて1〜2滴スライドガラス上にお
き、顕微鏡下に観察して、写真撮影する。写真に撮影さ
れたガラス繊維の繊維長を測定する。測定は500本以
上行い、繊維長0.010mm間隔で繊維長の分布図を
作製する。
【0033】本発明の液晶性樹脂組成物におけるガラス
繊維の含有量は、液晶性樹脂(A)100重量部に対し
て5〜200重量部であり、より好ましくは20〜10
0重量部である。少なすぎると補強効果や難燃性が得ら
れず、多すぎると流動性や表面外観が低下する。
【0034】本発明のガラス繊維の添加方法は特に限定
されるものではないが、本発明の効果を得るための繊維
長分布にする必要があるので、例えば、以下の方法によ
る溶融混練法を適用することが推奨される。
【0035】(1)液晶性樹脂(A)とガラス繊維
(B)を溶融混練し組成物とする際に、2軸押出機を使
用し、液晶性樹脂(A)、ガラス繊維(B)を連続的に
該押出機に供給する方法により製造する。具体的には、
2軸押出機の原料投入口からノズル部の間の任意の位置
にさらに別の投入口を設け、未溶融状態、半溶融状態ま
たは溶融状態の液晶性樹脂(A)にガラス繊維(B)が
連続的に供給されるようにする。
【0036】(2)押出機のシリンダー温度は、液晶性
樹脂(A)の融点(Tm)−30℃以上、Tm+30℃
以下の温度に設定する。
【0037】(3)2軸押出機のスクリューアレンジメ
ントとしては、液晶性樹脂を溶融するゾーンとガラス繊
維を所定のサイズまで折りながら混練するゾーンを設け
る。
【0038】(4)2〜10mm、好ましくは3〜6m
mのストランドカットのガラス繊維の一部を液晶性樹脂
(A)と同じ投入口から供給し、残りのガラス繊維の一
部を液晶性樹脂(A)が半溶融状態または溶融状態とな
った位置に供給する。
【0039】(5)2〜10mm、好ましくは3〜6m
mのストランドカットのガラス繊維と重量平均繊維長
0.01〜0.5mmに粉砕したミルドガラス繊維を液
晶性樹脂(A)が半溶融状態または溶融状態となった位
置に供給する。
【0040】上記(1)〜(4)の方法、あるいは
(1)〜(3)と(5)の方法を採用することは、本発
明の組成物の製造を容易にする。
【0041】本発明の液晶性樹脂組成物は、さらにガラ
ス繊維以外の充填材を配合することが可能である。充填
材としては、石英ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭
素繊維、芳香族ポリアミド繊維、液晶ポリエステル繊
維、チタン酸カリウムウイスカー繊維、チタン酸バリウ
ムウイスカー繊維、ホウ酸アルミニウムウイスカー繊
維、窒化ケイ素ウイスカー繊維、石膏繊維、黄銅繊維、
ステンレス繊維、アルミニウム繊維、スチール繊維、セ
ラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベスト繊
維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化
チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウールなどの繊維
状の充填材、グラファイト、マイカ、タルク、シリカ、
炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラ
スマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、二硫化
モリブデン等の粉状、粒状あるいは板状の充填材が挙げ
られる。これらの充填材はシラン系、チタネート系など
のカップリング剤、その他の表面処理剤で処理されたも
のを用いてもよい。
【0042】充填材の含有量は液晶性樹脂(A)100
重量部に対して1〜200重量部が好ましく、より好ま
しくは10〜100重量部である。
【0043】本発明で使用される赤燐(C)は、そのま
までは不安定であり、また、水に徐々に溶解したり、水
と徐々に反応する性質を有するので、これを防止する処
理を施したものが好ましく用いられる。このような赤燐
の処理方法としては、特開平5−229806号公報に
記載の赤燐の粉砕を行わず、赤燐表面に水や酸素との反
応性が高い破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方
法、赤燐に水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウ
ムを微量添加して赤燐の酸化を触媒的に抑制する方法、
赤燐をパラフィンやワックスで被覆し、水分との接触を
抑制する方法、ε−カプロラクタムやトリオキサンと混
合することにより安定化させる方法、赤燐をフェノール
系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系な
どの熱硬化性樹脂で被覆することにより安定化させる方
法、赤燐を銅、ニッケル、銀、鉄、アルミニウムおよび
チタンなどの金属塩の水溶液で処理して、赤燐表面に金
属リン化合物を析出させて安定化させる方法、赤燐を水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタ
ン、水酸化亜鉛などで被覆する方法、赤燐表面に鉄、コ
バルト、ニッケル、マンガン、スズなどで無電解メッキ
被覆することにより安定化させる方法およびこれらを組
合せた方法が挙げられるが、好ましくは、赤燐の粉砕を
行わずに赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子
化する方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキ
シ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆
することにより安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜
鉛などで被覆することにより安定化させる方法であり、
特に好ましくは、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐
を微粒子化する方法、赤燐をフェノール系、メラミン
系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性
樹脂で被覆することにより安定化させる方法である。こ
れらの熱硬化性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹
脂、エポキシ系熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が耐湿性
の面から好ましく使用することができ、特に好ましくは
フェノール系熱硬化性樹脂で被覆された赤燐である。
【0044】赤燐の平均粒径は色調などの表面外観の点
から5μm以上、難燃性の点から100μm以下、すな
わち5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜
50μmである。かかる平均粒径は、一般的なレーザー
回折式粒度分布測定装置により測定することが可能であ
る。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、
いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤燐の
分散媒として、水を使用することができる。そのとき、
アルコールや中性洗剤により赤燐の表面処理を行っても
よい。また、分散剤として、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ムやピロリン酸ナトリウムなどのリン酸塩を使用するこ
とも可能である。また、分散装置として超音波バスを使
用することも可能である。
【0045】本発明で使用される赤燐の熱水中で抽出処
理した時の導電率(ここで導電率は赤燐5gに純水10
0mLを加え、オートクレーブ中、121℃で100時
間抽出処理し、赤燐ろ過後のろ液を250mLに希釈し
て測定することができる)は、得られる成形品の、難燃
性、耐湿性、機械的強度、耐トラッキング性および非着
色性の点から通常0.1〜1000μS/cmであり、
好ましくは0.1〜800μS/cm、さらに好ましく
は0.1〜500μS/cmである。
【0046】また、本発明で使用される赤燐のホスフィ
ン発生量(ここでホスフィン発生量は、赤燐5gを窒素
置換した内容量500mLの例えば試験管などの容器に
入れ、10mmHgに減圧後、280℃で10分間加熱
処理し、25℃に冷却し、窒素ガスで試験管内のガスを
希釈して760mmHgに戻したのちホスフィン(リン
化水素)検知管を用いて測定し、つぎの計算式で求め
る。ホスフィン発生量(ppm)=検知管指示値(pp
m)×希釈倍率)は、得られる組成物の発生ガス量、押
出し、成形時の安定性、溶融滞留時機械的強度、成形品
の表面外観性、成形品による端子腐食、成形品の耐湿性
などの点から通常100ppm以下のものが用いられ、
好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは20pp
m以下である。
【0047】このような好ましい赤燐粒径、導電率およ
びホスフィン発生量を示す市販品の赤燐としては、燐化
学工業(株)製“ノーバエクセル”140、“ノーバエ
クセル”F5が挙げられる。
【0048】本発明で製造する液晶性樹脂組成物におけ
る赤燐の含有量は、液晶性樹脂(A)100重量部に対
して0.01〜30重量部であり、より好ましくは0.
05〜3重量部である。少なすぎると難燃性が得られ
ず、多すぎると表面外観が低下するとともに機械物性も
低下する。
【0049】本発明の液晶性樹脂組成物はさらに赤燐の
安定剤として金属酸化物を添加することにより、押出
し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食
性などを向上させることができる。このような金属酸化
物の具体例としては、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化
第一銅、酸化第二銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コ
バルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化スズおよ
び酸化チタンなどが挙げられるが、なかでも酸化カドミ
ウム、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンが好まし
く、より好ましくは酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタ
ン、特に好ましくは酸化チタンである。特に酸化チタン
は押出し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端
子腐食性の他に、得られる樹脂組成物の非着色性や赤燐
の分散性を向上させる効果を有する。
【0050】金属酸化物の添加量は赤燐1当量に対して
0.5〜10当量が好ましく、より好ましくは1〜5当
量である。酸化チタンの添加方法はどのような方法でも
よいが、酸化チタンの粉体と赤燐を混合機などで混ぜ合
わせた後、液晶性樹脂(A)と溶融混練させる方法が好
ましい。
【0051】また本発明の液晶性樹脂組成物は、薄肉成
形品の難燃性をより向上させるために、さらにフッ素系
樹脂を添加することができる。そのようなフッ素系樹脂
としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフ
ルオロプロピレン、(テトラフルオロエチレン/ヘキサ
フルオロプロピレン)共重合体、(テトラフルオロエチ
レン/パーフルオロアルキルビニルエーテル)共重合
体、(テトラフルオロエチレン/エチレン)共重合体、
(ヘキサフルオロプロピレン/プロピレン)共重合体、
ポリビニリデンフルオライド、(ビニリデンフルオライ
ド/エチレン)共重合体などが挙げられるが、中でもポ
リテトラフルオロエチレン、(テトラフルオロエチレン
/パーフルオロアルキルビニルエーテル)共重合体、
(テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレ
ン)共重合体、(テトラフルオロエチレン/エチレン)
共重合体、ポリビニリデンフルオライドが好ましく、特
にポリテトラフルオロエチレン、(テトラフルオロエチ
レン/エチレン)共重合体が好ましい。
【0052】フッ素系樹脂の添加量は機械物性、成形性
の面から液晶性樹脂(A)100重量部に対して通常
0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重
量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部である。
【0053】本発明の赤燐の添加方法は、いかなる方法
でもかまわないが、まず、液晶性樹脂に赤燐を含有して
なる高濃度液晶性樹脂組成物を溶融混練により製造した
ものを用いる方法が好ましい。高濃度液晶性樹脂組成物
は液晶性樹脂100重量部に対して赤燐を0.5〜10
0重量部、より好ましくは1〜20重量部含有してなる
ように調整する。高濃度液晶性樹脂組成物は液晶性樹脂
と赤燐を溶融混練することにより製造するが、溶融混練
には公知の方法を用いることができる。たとえば、バン
バリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしく
は二軸押出機などを用い、溶融混練して組成物とするこ
とができる。好ましい方法としては、二軸押出機を使用
し、液晶性樹脂および赤燐あるいはさらに酸化チタンを
元込めにして溶融混練する方法が挙げられる。そして液
晶性樹脂に対して上記のようにして製造した高濃度液晶
性樹脂組成物を溶融混練して所望の赤燐含有量に調整す
る方法が挙げられる。液晶性樹脂組成物は液晶性樹脂1
00重量部に対して高濃度液晶性樹脂組成物を0.5〜
100重量部、より好ましくは1〜20重量部含有して
なるように調整することが好ましい。この溶融混練には
公知の方法を用いることができ、たとえば、バンバリー
ミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸
押出機などを用い、溶融混練して組成物とすることがで
きる。好ましい方法としては、二軸押出機を使用し、液
晶性樹脂および高濃度液晶性樹脂組成物などを元込めに
して液晶性樹脂を溶融させたところに、充填材などをサ
イドフィーダーにより供給し、混練する方法が挙げられ
る。二軸押出機のスクリューアレンジとしては、充填材
をできるだけ折損しないようにサイドフィーダー供給部
以降の練りはあまり強くしないことが望ましい。
【0054】本発明にはさらに有機臭素化物や燐化合物
などの公知の赤燐以外の難燃剤を使用することができ
る。有機臭素化物としては通常難燃剤として使用される
有機臭素化合物を含み、特に臭素含量20重量%以上の
ものが好ましい。具体例としてはヘキサブロモベンゼ
ン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、
デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デ
カブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニル
エーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペ
ンタブロモフェノキシ)エタン、エチレン−ビス(テト
ラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノール
Aなどの低分子量有機臭素化合物、臭素化ポリカーボネ
ート(例えば臭素化ビスフェノールAを原料として製造
されたポリカーボネートオリゴマーあるいはそのビスフ
ェノールAとの共重合物)、臭素化エポキシ化合物(例
えば臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの
反応によって製造されるジエポキシ化合物や臭素化フェ
ノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られ
るものエポキシ化合物)、ポリ(臭素化ベンジルアクリ
レート)、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビス
フェノールA、塩化シアヌルおよび臭素化フェノールの
縮合物、臭素化ポリスチレン(ポリ臭素化スチレンを含
む)、架橋臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα−メ
チルスチレンなどのハロゲン化されたポリマーやオリゴ
マーあるいは、これらの混合物が挙げられ、なかでもエ
チレンビス(テトラブロモフタルイミド)、臭素化エポ
キシオリゴマーまたはポリマー、臭素化ポリスチレン、
架橋臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテ
ルおよび臭素化ポリカーボネートが好ましく、臭素化ポ
リスチレンが最も好ましく使用できる。
【0055】本発明の液晶性樹脂組成物には離型性を向
上させる目的で離型剤を添加することが可能である。離
型剤としては種々の公知の離型剤を添加することができ
るが、中でもオレフィン系共重合体および/または炭素
数11以上の脂肪酸と脂肪族第1級アルコールからなる
エステル化合物が好ましい。
【0056】本発明で用いるオレフィン系重合体として
はポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンまたはプロ
ピレンと炭素数が3以上のαーオレフィンからなる共重
合体およびエチレンまたはプロピレンと炭素数が3以上
のαーオレフィンおよび非共役ジエンからなる共重合体
から選ばれた一種以上のものである。
【0057】炭素数が3以上のα−オレフィンとは、好
ましくはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−
メチルペンテン−1、オクタセン−1などであり、プロ
ピレンおよびブテン-1がさらに好ましく、これらは二種
以上併用して使用できる。
【0058】非共役ジエンとは、好ましくは5−エチリ
デン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン等が使用できる。
【0059】非共役ジエンを含有しない場合、エチレン
と炭素数3以上のα−オレフィンの共重合比は通常、4
0/60〜99/1(モル比)、好ましくは70/30
〜95/5(モル比)である。
【0060】非共役ジエンを含有する場合、炭素数3以
上のα−オレフィンの共重合量は、通常、3〜80モル
%、好ましくは15〜60モル%であり、非共役ジエン
の共重合量は、通常、0.1〜15モル%、好ましくは
0.5〜10モル%である。
【0061】これらの共重合体の具体例としてはエチレ
ン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合
体、エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/
5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン
/プロピレン/1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレ
ン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体などで
あり、なかでもエチレン/プロピレン共重合体およびエ
チレン/ブタン−1共重合体が耐熱性に優れより好まし
い。最も好ましく用いられるものはポリエチレン、ポリ
プロピレンである。また、上記オレフィン系重合体2種
以上併用することもできる。
【0062】オレフィン系重合体の分子量は特に規定は
されないが、好ましくは数平均分子量(Mn)が400
0〜20000の範囲内、さらに好ましくは5000〜
17000の範囲内、最も好ましいのは5000〜10
000の範囲内である。また、数平均分子量(Mn)と
重量平均分子量(Mw)の比率(Mw/Mn)が好まし
くは10〜40の範囲内、より好ましくは12〜37の
範囲内、さらに好ましくは25〜35の範囲内である。
【0063】分子量は、ポリエチレンが可溶な溶媒を使
用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散
乱)法により測定することが可能である。
【0064】本発明に用いるエステル化合物をなす脂肪
酸および脂肪族第1級アルコールの炭素数は11以上、
好ましくは14以上である。エステルに用いる脂肪酸お
よび脂肪族アルコールの炭素数が10以下の場合、離型
性、高温での成形のために分解ガスが発生し、良好な成
形品が得られなくなるので好ましくない。エステルに用
いる炭素数11以上の脂肪酸の具体例はウンデシル酸、
ラウリル酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシ
ル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、
イソステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸など
が挙げられ、特にラウリル酸、ステアリン酸、オレイン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸、モンタン酸などが好適で
ある。また、炭素数11以上の脂肪族第1級アルコール
の具体例はウンデカノール、ドデカノール、トリデカノ
ール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデ
カノール、ヘプタデカノール、オレイルアルコール、オ
クタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘ
ネイコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、
ヘキサコサノール、オクサコサノール、エチレングリコ
ール、ブチレングリコールなどが挙げられ、ウンデカノ
ール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オレイル
アルコール、オクサコサノール、エチレングリコール、
ブチレングリコールなどが好適である。
【0065】本発明において離型剤(D)、例えば、オ
レフィン系重合体および/または炭素数11以上の脂肪
酸と脂肪族第1級アルコールからなるエステル化合物の
添加量は、液晶性樹脂100重量部に対して0.01〜
2重量部、好ましくは0.03〜1.5重量部である。
また、オレフィン系重合体および炭素数11以上の脂肪
酸と脂肪族アルコールからなるエステル化合物を液晶性
樹脂に添加する場合、その比率は1/9〜9/1が好ま
しく、より好ましくは3/7〜7/3である。
【0066】更に、本発明の液晶性樹脂組成物には、本
発明の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防止剤およ
び熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキ
ノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫
外線吸収剤(たとえばレゾルシノール、サリシレート、
ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤およ
び離型剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、そ
のハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミ
ド、ポリエチレンおよびポリエチレンワックスなど)、
染料(たとえばニトロシンなど)および顔料(たとえば
硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックな
ど)を含む着色剤、エポキシ化合物などの相溶化剤、可
塑剤、帯電防止剤、結晶核剤、難燃剤、難燃助剤などの
通常の添加剤を添加して、所定の特性を付与することが
できる。
【0067】上記赤燐以外の難燃剤、添加剤を添加する
方法は溶融混練することが好ましく、具体的には、高濃
度液晶性樹脂組成物を製造する際に同時に溶融混練する
方法、高濃度液晶性樹脂組成物と液晶性樹脂を溶融混練
する際同時に溶融混練する方法、あるいは高濃度液晶性
樹脂組成物と液晶性樹脂を溶融混練した後、それと上記
赤燐以外の難燃剤、添加剤と溶融混練する方法等いずれ
でもよい。溶融混練には公知の方法を用いることができ
る。たとえば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニ
ーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用い、溶融混練
して組成物とすることができる。
【0068】かくしてなる本発明の液晶性樹脂組成物
は、優れた成形性を有し、通常の成形方法(射出成形、
押出成形、ブロー成形、プレス成形、インジェクション
プレス成形など)により、三次元成形品、シート、容器
パイプなどに加工することができ、特に射出成形により
得られた精密成形品に有効である。
【0069】本発明の液晶性樹脂組成物は各種ギア、各
種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケ
ット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビ
ン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、
光コネクター、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、
プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフ
ォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベー
ス、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディ
スプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、H
DD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアン
テナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・
電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアー
ドライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、
オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクな
どの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部
品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品など
に代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピ
ューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連
部品、複写機関連部品、分離爪、洗浄用治具、オイルレ
ス軸受、船尾軸受、水中軸受、などの各種軸受、モータ
ー部品、ライター、タイプライターなどに代表される機
械関連部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表
される光学機器、精密機械関連部品;オルタネータータ
ーミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレー
ター、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排
気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノ
ーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジ
ン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キ
ャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水セン
サー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、
クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメ
ーター、ブレーキバット摩耗センサー、エアコン用サー
モスタットベース、暖房温風フローコントロールバル
ブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォ
ーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモ
ーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィ
ッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤ
ーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパ
ネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒュー
ズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、
ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリ
フレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソ
レノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置
ケースなどの自動車・車両関連部品、その他各種用途に
有用である。中でも本発明の液晶性樹脂組成物は、優れ
た薄肉流動性を有し、通常の成形方法(射出成形、プレ
ス成形など)により、電気・電子部品を封止することが
できる。例えば、IC、トランジスター、バリスター、
ダイオード、コンデンサー、サーミスター、サイリスタ
ー、フォトカプラー、フォトリフレクター、トランスコ
イル、整流素子、抵抗器、ボリューム抵抗、パワーアン
プモジュール、センサー、モーター、半導体レーザー、
光デバイスなどのディスクリート部品、HDD部品、F
DD部品、CDピックアップ部品などの封止部品用途に
有用である。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述する
が、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0071】参考例1(A−1) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレート216重量部及び無水酢酸959重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を行
い、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族
ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単位1
2.5モル当量、芳香族ジカルボニル単位20モル当量
からなる液晶開始温度293℃、融点315℃、325
℃、1000/秒での溶融粘度が20Pa・sの液晶性
樹脂(A−1)を得た。
【0072】参考例2(A−2) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル184重量部、テレフタル酸164
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレート156重量部及び無水酢酸1011重量部
を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を行
い、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族
ジオキシ単位11モル当量、エチレンジオキシ単位9モ
ル当量、芳香族ジカルボニル単位20モル当量からなる
液晶開始温度300℃、融点335℃、345℃での溶
融粘度が15Pa・sの液晶性樹脂(A−2)を得た。
【0073】参考例3(A−3) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル223重量部、ハイドロキノン13
2重量部、テレフタル酸279重量部、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸156重量部及び無水酢酸1346重
量部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合
を行い、芳香族オキシカルボニル単位60モル当量、ジ
オキシビフェニル単位10モル当量、ジオキシベンゼン
単位10モル当量、テレフタロイル単位14モル当量、
ナフタレンジカルボニル単位6モル当量からなる液晶開
始温度315℃、融点337℃、347℃での溶融粘度
が85Pa・sの液晶性樹脂(A−3)を得た。
【0074】参考例4(A−4) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸526重量部及び無水酢酸969重量
部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を
行い、オキシベンゾイル単位72モル当量、オキシナフ
トイル単位28モル当量からなる液晶開始温度260
℃、融点285℃、295℃での溶融粘度が110Pa
・sの液晶性樹脂(A−4)を得た。
【0075】参考例5(A−5) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル446重量部、テレフタル酸299
重量部、イソフタル酸100重量部及び無水酢酸114
6重量部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、
低重合物を得て、さらに低重合物をロータリーキルン中
で加熱窒素雰囲気下で処理し、芳香族オキシカルボニル
単位60モル当量、芳香族ジオキシ単位20モル当量、
芳香族ジカルボニル単位20モル当量からなる液晶開始
温度320℃、融点347℃、357℃での溶融粘度が
120Pa・sの液晶性樹脂(A−5)を得た。
【0076】A−6:固有粘度が約0.6dl/gのポ
リエチレンテレフタレート樹脂 実施例1 液晶性樹脂(A)とガラス繊維(B)、赤燐(C)を高
濃度に充填した高濃度液晶性樹脂組成物、離型剤(D)
を溶融混練し組成物とする際に、ポリマー供給口と1個
所のサイドフィーダーを有する44mmφの2軸押出機
を使用した。スクリューアレンジメントとしてはポリマ
ー供給口からサイドフィーダーの間にポリマーの溶融ゾ
ーン1を設け、サイドフィーダーの直後に混練ゾーン2
を設けた構造にした。2軸押出機のシリンダー温度は液
晶性樹脂の融点+5℃に設定し、スクリュー回転数を2
50rpmの条件で溶融混練を行った。
【0077】熱風オーブンで150℃、3時間乾燥した
液晶性樹脂(A−1)100重量部と、液晶性樹脂(A
−1)に熱硬化性フェノール樹脂で被覆した平均粒径3
5μmの赤燐(C)(燐化学(株)製“ノーバエクセ
ル”140)10%を充填してなる高濃度液晶性樹脂
4.5重量部、直径9μm、長さ3mmのチョップドス
トランドのEガラス繊維(B−1)22重量部、重量平
均分子量40万のポリエチレンとモンタン酸エステル
(ヘキストワックスE)の1:1(重量比)混合物(D
−1)0.2重量部を上記二軸押出機のポリマー供給口
から投入し、さらに直径6μm、長さ3mmのチョップ
ドストランドのEガラス繊維22重量部(B−2)をサ
イドフィーダーより投入し溶融混練した後、ストランド
カットし、液晶性樹脂組成物のペレットを得た。
【0078】得られた液晶性樹脂組成物のペレットの重
量平均繊維長(Lw)と数平均繊維長(Ln)、0.2
mm以上のガラス繊維のガラス繊維全体に対する含有量
を前述の方法で求めた。重量平均繊維長は0.26m
m、Lw/Lnは2.6、0.2mm以上のガラス繊維
の含有量は40%であった。
【0079】このペレットを熱風乾燥後、住友ネスタ−
ル射出成形機プロマット40/25(住友重機械工業
(株)製)に供し、シリンダー温度融点+10℃、金型
温度90℃に設定し、以下に示す測定用テストピースを
射出成形して得た。以下に示す測定方法で評価した結果
を表1に示す。
【0080】(1)難燃性 上記の成形機を用いて、0.4mm厚×12.7mm巾
×127mm長の燃焼試験片を成形した。この試験片を
用いてUL94規格に従い垂直型燃焼テストを行った。
5本中ドリップ及び綿発火した本数およびトータル燃焼
時間を評価した。
【0081】(2)表面外観 上記試験片の表面外観を目視で観察した。○:表面外観
は均一で斑がなく、また、ガラスの浮き出しもなかっ
た。×:表面外観に粗れのあるもの、斑のあるものある
いはガラスの浮き出しのあるものは×とした。
【0082】(3)薄肉流動性 上記の成形機を用いて、1mmφピンゲートの0.5m
m厚×30mm巾の棒流動長試験片を射出速度99%、
射出圧力100MPaで成形し、棒流動長を測定した。
【0083】(4)低反り性 上記の成形機を用いて、一つの側板中央部に1mmφの
ピンゲートを有する天板がなく、底板中央部に10mm
φの穴のあいた1辺30mmの立方体を、PI=成形下
限圧+5%、V=50%で成形した。そのときのゲート
と反対側の側板の最大内反り量を測定した。
【0084】(5)低ガス性 液晶性樹脂ペレットの120℃×48時間の加熱発生ガ
ス量をヘッドスペース法にて島津製作所製GC−MSに
て測定した。
【0085】実施例2〜10、比較例1〜5 実施例1と同じ2軸押出機を使用し、同様の条件で溶融
混練を行った。
【0086】熱風オーブンで150℃、3時間乾燥した
液晶性樹脂と、これと同じ液晶性樹脂に熱硬化性フェノ
ール樹脂で被覆した平均粒径35μmの赤燐(燐化学
(株)製“ノーバエクセル”140)を充填してなる高
濃度液晶性樹脂を表1、2に記載した種類と添加量で上
記二軸押出機のポリマー供給口から投入し、さらに直径
9μm、長さ3mmのチョップドストランドのEガラス
繊維(B−1)と直径9μm、重量平均繊維長70μm
のミルドしたEガラス繊維(B−3)を表1、2に記載
した割合でサイドフィーダーより投入し溶融混練した
後、ストランドカットし、液晶性樹脂組成物のペレット
を得た。
【0087】得られた液晶性樹脂組成物のペレットの重
量平均繊維長(Lw)と数平均繊維長(Ln)、0.2
mm以上のガラス繊維のガラス繊維全体に対する含有量
を前述の方法で求めた。結果を表1、2に示す。
【0088】このペレットを熱風乾燥後、住友ネスタ−
ル射出成形機プロマット40/25(住友重機械工業
(株)製)に供し、シリンダー温度融点+10℃、金型
温度90℃に設定し、以下に示す測定用テストピースを
射出成形して得た。
【0089】実施例1と同様の測定を実施し、その結果
を表1、2に示す。比較例4は赤燐の代わりに臭素化ポ
リスチレン(68PB)を使用した。
【0090】比較例1はガラスの浮き出しが目立つもの
であった。比較例4は表面に斑が目立つものであった。
また、比較例5では表面に粗れがあり、いずれも表面外
観に劣るものであった。
【0091】
【表1】
【表2】
【0092】
【発明の効果】本発明の液晶性樹脂組成物は、難燃性と
薄肉流動性、表面外観、低反り性、低ガス性に優れた特
性が得られることから、これらの特徴を有する電気・電
子関連機器、精密機械関連機器、事務用機器、自動車な
どその他各種用途に好適な材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA24 AB01 AB16 AB19 AB22 AB25 AH17 AH33 AH53 AH81 AL03 BA01 BC02 BC12 BC15 BC37 BK02 BK13 BK26 4J002 BB032 BB052 BB122 BB152 CF091 CF161 CF171 CF181 CL081 DA057 DL006 EH038 EH048 EH138 FA046 FD010 FD016 FD060 FD070 FD090 FD162 FD168 GM02 GQ01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶性樹脂(A)100重量部に対して繊
    維径3〜20μm、重量平均繊維長0.15〜0.35
    mm、重量平均繊維長(Lw)と数平均繊維長(Ln)
    の比Lw/Lnが1.5以上、0.2mm以上のガラス
    繊維の含有量がガラス繊維全体の10〜60重量%であ
    るガラス繊維(B)5〜200重量部および赤燐(C)
    0.01〜30重量部を含有してなる液晶性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】液晶性樹脂(A)がエチレンジオキシ単位
    を含有する液晶性ポリエステルおよび/またはエチレン
    ジオキシ単位を含有する液晶性ポリエステルアミドから
    なる液晶性樹脂である請求項1記載の液晶性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】液晶性樹脂(A)が下記構造単位(I)、(I
    I)、(III) および(IV)からなり、構造単位(I)と(II)の
    合計が構造単位(I)と(II)と(III)の合計に対して60〜
    95モル%、構造単位(III) が構造単位(I)と(II)と(II
    I)の合計に対して40〜5モル%であり、構造単位(I)
    と構造単位(II)のモル比[(I)/(II)]が75/25〜
    95/5である液晶性ポリエステルである請求項1〜2
    いずれか1項記載の液晶性樹脂組成物。 【化1】 (ただし式中のR1は 【化2】 から選ばれた1種以上の基を示し、R2は 【化3】 から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素
    原子または塩素原子を示す。また構造単位(IV)は構造単
    位(II)と(III)の合計と実質的に等モルである。)
  4. 【請求項4】ガラス繊維(B)の重量平均繊維長が0.
    2〜0.3mmである請求項1〜3いずれか1項記載の
    液晶性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】0.2mm以上のガラス繊維の含有量がガ
    ラス繊維全体の20〜50重量%である請求項1〜4い
    ずれか1項記載の液晶性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】赤燐(C)が不活性物質で被覆した赤燐で
    ある請求項1〜5いずれか1項記載の液晶性樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】赤燐(C)の平均粒径が5〜100μmで
    ある請求項1〜6いずれか1項記載の液晶性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】液晶性樹脂(A)100重量部に対して、
    離型剤(D)0.01〜2重量部を含有してなる請求項
    1〜7いずれか1項記載の液晶性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】離型剤(D)がオレフィン系共重合体およ
    び/または炭素数11以上の脂肪酸と脂肪族第1級アル
    コールからなるエステル化合物である請求項1〜8いず
    れか1項記載の液晶性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】2〜10mmのストランドカットのガラ
    ス繊維と重量平均繊維長0.01〜0.5mmに粉砕し
    たミルドガラス繊維を液晶性樹脂(A)が半溶融状態ま
    たは溶融状態となった位置に供給し溶融混練してなるこ
    とを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の液晶性
    樹脂組成物。
  11. 【請求項11】2〜10mmのストランドカットのガラ
    ス繊維と重量平均繊維長0.01〜0.5mmに粉砕し
    たミルドガラス繊維を液晶性樹脂(A)が半溶融状態ま
    たは溶融状態となった位置に供給し、溶融混練すること
    により請求項1〜10のいずれか記載の液晶性樹脂組成
    物を製造することを特徴とする液晶性樹脂組成物の製造
    方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜10いずれか1項記載の液晶
    性樹脂組成物で構成してなる成形品。
  13. 【請求項13】請求項1〜10いずれか1項記載の液晶
    性樹脂組成物で構成してなる封止材。
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