WO2012099120A1 - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、外輪案内保持器または内輪案内保持器の案内面に形成される軸方向溝の周方向幅を規定することにより、保持器音や異常振動の発生を抑制可能な転がり軸受を提供する。本発明に係る転がり軸受1において、外輪案内方式の保持器10の外周面には軸方向溝13が形成されている。保持器10の中心位置の変位量xo、保持器10の外径Doc、外輪2の案内径Dog、軸方向溝13の周方向幅h、外輪2と保持器10との案内隙間ΔLo、およびポケット11と転動体4との間の隙間ΔPは、【数1】【数2】 の関係式を満たす。

Description

転がり軸受
 本発明は転がり軸受に関し、特に、外輪案内方式または内輪案内方式の保持器を備える転がり軸受に関する。
 外輪案内方式の保持器を用いた転がり軸受の回転時、外輪に対して保持器が傾かない場合には、保持器の外周面が外輪の内周上の案内面に線接触して回転する。また、外輪案内方式の保持器を用いた転がり軸受の回転時、外輪に対して保持器が傾く場合には、保持器の外周面が外輪の内周上の案内面に点接触して回転する。このような外輪案内方式の保持器には、排油性の向上やグリース潤滑でのならし性の向上のため、保持器の外周面に軸方向に延びる凹部(溝)が形成されることがある(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開2002-349580号公報
 ところで、外輪案内方式の保持器の外周面に溝が形成されている場合、保持器の外周面のどの部分が外輪の案内面に接触するかによって、保持器の中心位置が変位する。溝の周方向幅が大きい場合には、保持器の中心位置が大きく変位するため、保持器の挙動が不安定になり、保持器が異常振動するおそれがある。保持器の挙動が不安定になると、転動体を保持するポケットと転動体との間で不規則な干渉が生じ、保持器音が発生するおそれがある。特許文献1には、溝の周方向幅による保持器の中心位置の変位や保持器の挙動については何ら記載されていない。
 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外輪案内方式の保持器または内輪案内方式の保持器の案内面に形成される溝の周方向幅を規定することにより、保持器の異常振動や保持器音の発生を抑制可能な転がり軸受を提供することである。
 本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
 (1)外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、前記複数の転動体を円周方向に所定の間隔を持って保持する複数のポケットを有する外輪案内方式の保持器と、を備える転がり軸受であって、
 前記保持器の外周面には軸方向に延びる溝が形成されており、
 前記保持器の中心位置の変位量をxo、前記保持器の外径をDoc、前記外輪の案内径をDog、前記溝の周方向幅をh、前記外輪と前記保持器との案内隙間をΔLo、前記ポケットと前記転動体との間の隙間をΔP、としたとき、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
の関係式を満たすことを特徴とする転がり軸受。
(2)外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、前記複数の転動体を円周方向に所定の間隔を持って保持する複数のポケットを有する内輪案内方式の保持器と、を備える転がり軸受であって、
 前記保持器の内周面には軸方向に延びる溝が形成されており、
 前記保持器の中心位置の変位量をxi、前記保持器の内径をDic、前記内輪の案内径をDig、前記溝の周方向幅をh、前記内輪と前記保持器との案内隙間をΔLi、前記ポケットと前記転動体との間の隙間をΔP、としたとき、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
の関係式を満たすことを特徴とする転がり軸受。
 本発明の転がり軸受によれば、保持器の径方向への変位を規制することにより、保持器の挙動を安定させることができる。また、保持器のポケットと転動体との隙間を確保することにより、保持器音の発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る、外輪案内方式の保持器が用いられたアンギュラ玉軸受を示す断面図である。 (a)は、図1の保持器の斜視図であり、(b)はその部分正面図である。 外輪案内方式の保持器と外輪との位置関係を示す模式図である。 外輪案内方式の保持器の変位状態の一例を示す模式図である。 外輪案内方式の保持器の変位状態の他の例を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る、内輪案内方式の保持器が用いられたアンギュラ玉軸受を示す断面図である。 内輪案内方式の保持器と内輪との位置関係を示す模式図である。 内輪案内方式の保持器の変位状態の一例を示す模式図である。 内輪案内方式の保持器の変位状態の他の例を示す模式図である。 実施例1において、溝の周方向幅による保持器の変位量を示すグラフである。 実施例2で用いる測定装置を示す図である。 実施例2において、保持器の振動のfc成分を示すグラフである。
 以下、本発明に係る転がり軸受の各実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
 まず、第1実施形態に係る転がり軸受について、図1~5を用いて説明する。図1に示されるように、第1実施形態に係るアンギュラ玉軸受1は、内周面に外輪軌道面2aを有する外輪2と、外周面に内輪軌道面3aを有する内輪3と、外輪2の外輪軌道面2a及び内輪3の内輪軌道面3aの間に配置される複数の玉4と、複数の玉4を円周方向に所定の間隔を持って保持する保持器10と、を備える。
 図2に示されるように、保持器10は、円周方向に所定の間隔で形成された複数のポケット11を有する。この保持器10は外輪案内方式であり、軸方向両側に位置する一対のリング部12のうち一方のリング部12が外輪2の外輪軌道面2aに対して反カウンターボア側の内周面2bに案内される。また、保持器10の外周面には、軸方向に延びる複数の溝13が、ポケット11と対応する位置で周方向に所定の間隔で形成されている。これらの溝13により、グリースや潤滑油の排出性が向上でき、初期の慣らし運転時間の長期化、回転中における保持器の自励振動や軸受の異常昇温による焼付き、温度の不安定などといった問題を解決することができる。
 図3に示されるように、アンギュラ玉軸受1の非回転時には、保持器10のリング部12の外周面と外輪2の内周面2bとの間にΔLo/2の隙間が存在し、保持器10の中心O´は、外輪2の中心Oと一致している。尚、外輪2と保持器10の案内隙間ΔLoは、(外輪2の案内径(内周面2bの径)Dog)-(保持器の外径Doc)から求められる。
 アンギュラ玉軸受1の回転時、外輪2に対して保持器10が傾かない場合には、保持器10のリング部12の外周面が外輪2の内周面2bに線接触することによって、保持器10が外輪2により案内される。また、外輪2に対して保持器10が傾く場合には、保持器10のリング部12の外周面が外輪2の内周面2bに点接触することによって、保持器10が外輪2により案内される。保持器10のリング部12の外周面のうち、溝13から最も離れた箇所(2つの溝13、13の中間点)により保持器10が案内される場合には、保持器10の中心O´が外輪2の中心OからΔLoだけ変位する(図4参照)。
 これに対し、保持器10のリング部12の外周面のうち、溝13に近接した二箇所で保持器10が案内される場合(図5参照)、保持器10は外輪2に対して最も接近する。これにより保持器10の中心O´はさらに変位し、保持器10の中心O´の、外輪2の中心Oからの変位量は、ΔLo+xoとなる。
 このように、アンギュラ玉軸受1が図4に示す状態から図5に示される状態へと回転する際、保持器10の中心O´は、xoの範囲で変位することとなる。この保持器10の中心O´の変位量xoは、溝13の周方向幅hが大きくなる程大きくなり、下記の式(1)で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 保持器10の中心O´の変位量xoが大きくなると、保持器10の挙動が不安定になって保持器10の異常振動が発生するおそれがある。また、保持器10の挙動が不安定になると、保持器10の各ポケット11と玉4との間で不規則な干渉が生じ、保持器音が発生するおそれがある。このような保持器10の不安定な挙動を抑制するため、保持器10の中心O´の変位量xoおよびポケット11と玉4との隙間ΔPは、下記の式(2)の関係を満たすものとする。尚、ポケット11と玉4との隙間ΔPは、(ポケット11の軸方向幅D1)-(玉4の直径d1)により求められる(図1参照)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 このように、本実施形態では、保持器10の中心O´の変位量xoが上記式(1)(2)を満たすように溝13の周方向幅hを設定することにより、保持器10の径方向への変位を規制する。これにより、保持器10の挙動を安定させることができる。また、保持器10のポケット11と玉4との隙間を確保することにより、保持器音の発生を防止することができる。
 また、保持器10の中心位置の変位量x0は、半径法により求められる保持器10の外径の真円度より小さいことが望ましい。このように、保持器10の径方向への変位を規制することにより、保持器10の挙動を安定させることができる。
 このように、第1実施形態のアンギュラ玉軸受1によれば、保持器10の径方向への変位を規制することにより、保持器10の挙動を安定させることができる。通常、玉軸受において、内輪と外輪とが傾きなく回転しているときには、各玉と内外輪の荷重バランスが均等になっているので、軸受内の各転動体の公転速度は理論的には等しくなる。各玉が円周方向に等配されていない回転初期などの場合には、一部の玉とポケットとの間で干渉が生じ得る。しかしながら、干渉によるなじみ効果によって、玉はポケットの中央へと徐々に移動するため、結果として玉が円周方向に等配された状態に落ち着く。このように、通常、玉はポケット内部に拘束されることなく円滑に回転している。軸受が高速回転する場合には、遠心力により保持器が外輪案内面(外輪内周面)に押し付けられるが、この時、玉の公転中心(軸受中心)と保持器の公転中心のずれ量が大きいと、保持器が外輪案内面に接触する前に玉とポケット面との間で干渉が生じる。このような場合には、玉とポケットとが不規則に衝突するために、保持器音が発生してしまう。第1実施形態のアンギュラ玉軸受1によれば、式(2)を満たすことによりポケット11と玉4との間に隙間が確保されるため、ポケット11と玉4との不規則な衝突が抑制され、保持器音の発生を防止することができる。
(第2実施形態)
 次に、本発明の第2実施形態に係る転がり軸受を、図6~9に基づいて説明する。図6は、第2実施形態に係るアンギュラ玉軸受1´の断面の要部拡大図である。尚、第2実施形態のアンギュラ玉軸受1´は、保持器が内輪案内方式である他は、第1実施形態のアンギュラ玉軸受1と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
 図6に示されるように、第2実施形態のアンギュラ玉軸受1´の保持器10´は、軸方向両側に位置する一対のリング部12のうち、一方のリング部12が内輪3の外周面3bに案内される内輪案内方式である。保持器10´の内周面には、軸方向に延びる複数の溝13が、ポケット11と対応する位置で周方向に所定の間隔で形成されている。
 図7に示されるように、アンギュラ玉軸受1´の非回転時、保持器10´のリング部12の内周面と内輪3の外周面3bとの間には、ΔLi/2の隙間が存在し、内輪3の中心Oと、保持器10´の中心O´とは一致している。尚、内輪3と保持器10´の案内隙間ΔLiは、(内輪3の案内径(外周面3bの径)Dig)-(保持器10´の内径Dic)から求められる。
 アンギュラ玉軸受1´の回転時、内輪3に対して保持器10´が傾かない場合には、保持器10´のリング部12の内周面が内輪3の外周面3bに線接触することによって、保持器10´が内輪3により案内される。また、内輪3に対して保持器10´が傾く場合には、保持器10´のリング部12の内周面が内輪3の外周面3bに点接触することによって、保持器10´が内輪3により案内される。保持器10´のリング部12の内周面のうち、溝13から最も離れた箇所(2つの溝13、13の中間点)により保持器10´が案内される場合には、保持器10´の中心O´が内輪3の中心OからΔLiだけ変位する(図8参照)。
 これに対し、保持器10´のリング部12の内周面のうち、溝13に近接した二箇所において保持器10´が案内される場合(図9参照)、保持器10´は内輪3に対して最も接近する。これにより、保持器10´の中心O´がさらに変位し、保持器10の中心O´の内輪3の中心Oからの変位量は、ΔLi+xiとなる。
 このように、アンギュラ玉軸受1´が図8に示す状態から図9に示される状態へと回転する際、保持器10´の中心O´は、xiの範囲で変位することとなる。この保持器10´の中心O´の変位量xiは、溝13の周方向幅hが大きくなる程大きくなり、下記の式(3)で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 保持器10´の中心O´の変位量xiが大きくなると、保持器10´の挙動が不安定になって、保持器10´の異常振動が発生するおそれがある。また、保持器10´の挙動が不安定になると、保持器10´の各ポケット11と玉4との間で不規則な干渉が生じ、保持器音が発生するおそれがある。このような保持器10´の不安定な挙動を抑制するため、保持器10´の中心O´の変位量xiおよびポケット11と玉4との隙間ΔPは、下記の式(4)の関係を満たすものとする。尚、ポケット11と玉4との隙間ΔPは、(ポケット11の軸方向幅D1)-(玉4の直径d1)により求められる(図6参照)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 このように、本実施形態では、保持器10´の中心O´の変位量のxiが上記式(3)(4)を満たすように、溝13の周方向幅hを設定することにより、保持器10´の径方向への変位を規制する。これにより、保持器10´の挙動を安定させることができる。また、保持器10の´ポケット11と玉4との間の隙間を確保することにより、保持器音の発生を防止することができる。
 また、保持器10´の中心位置の変位量xiは、半径法により求められる保持器10´の内径の真円度より小さいことが望ましい。このように保持器10´の径方向への変位を規制することにより、保持器10´の挙動を安定させることができる。
 このように、第2実施形態のアンギュラ玉軸受1´によれば、保持器10´の径方向への変位を規制することにより保持器10´の挙動を安定させることができる。また、保持器10´のポケット11と玉4との間の隙間を確保することにより、保持器音の発生を防止することができる。
 尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更、改良等が可能である。本発明は、アンギュラ玉軸受のほか、円筒ころ軸受等にも好適に利用することができる。
 実施例1においては、外輪案内方式の保持器を有する3つのアンギュラ玉軸受に対し、保持器外周面に形成された軸方向に延びる溝の周方向幅と、保持器中心の変位量との関係について試験を行った。外輪案内方式の保持器を備える軸受A(アンギュラ玉軸受(40BNR10H))、軸受B(アンギュラ玉軸受(70BNR10H))、軸受C(アンギュラ玉軸受(100BNR10H))それぞれの、軸受内径、軸受外径、案内隙間ΔLo、ポケット隙間ΔPを表1に示す。また、案内隙間ΔLo及びポケット隙間ΔPに基づき、式(2)により求められた変位量Δxoの上限値を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
 また、式(1)により求められた、軸受A、軸受B、軸受Cの保持器の外周面に形成された溝の周方向幅hに応じた保持器の中心の変位量xoを、図10に示す。図10のグラフと変位量Δxoの上限値と、により、保持器の外周面に形成される軸方向溝の周方向幅hが、軸受Aで15.5mm、軸受Bで30mm、軸受Cで43.5mm以下であれば、保持器が安定して外輪により案内されることが分かる。
 実施例2においては、内径70mmのアンギュラ玉軸受(70BNR10H)に対し、この外輪をハウジング31に固定し、外輪(ハウジング31)のラジアル方向がフリーな状態で、図11に示す装置により予圧(アキシアル荷重、150N)を負荷した。そして、精度のよいエアスピンドル30で内輪を3600~12600min-1で回転させ、非接触変位計32により外輪(ハウジング31)のラジアル方向の変位を測定した。尚、保持器は全て外輪案内方式であり、外周面に溝が形成されていない従来例の保持器aと、外周面に溝が形成された本発明例の保持器b~eを用いた。保持器a~eの案内隙間ΔLo、ポケット隙間ΔP、ΔLo/ΔPを表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000014
 また、非接触変位計32により測定された外輪(ハウジング31)のラジアル方向の変位から、FFT解析により保持器a~eの振動成分(fc)を求め、結果を表2および図12に示す。この結果から、ポケット隙間ΔPと案内隙間ΔLoの大きさとがほぼ等しい保持器aは、回転数が9000min-1以上の場合に振動成分(fc)が大きくなっていることが分かる。
 ここで、外周面に溝が形成されていない保持器aにおいては、保持器の径方向動き量は案内隙間ΔLoとほぼ等しくなっている。これに対し、外周面に溝が形成されている保持器b~eにおいては、実質的な案内隙間、すなわち保持器の径方向動き量はΔLo+2xoとなる。以上より、保持器の外周面に溝が形成されている場合には、案内隙間ΔLo、ポケット隙間ΔP、および保持器の中心の変位量xoが下記の式(2)を満たすことにより、更に好適には下記の式(5)を満たすことにより、保持器の振動を抑制できることが分かる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016
 本発明は、工作機械の主軸軸受等に好適に利用される。
 以上、本発明の実施形態および実施例について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。本出願は2011年1月19日出願の日本特許出願(特願2011-008872)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1,1´  アンギュラ玉軸受
2  外輪
3  内輪
4  玉
10,10´  保持器
11  ポケット
13,13´  溝
O  外輪中心
O´  保持器中心
xo,xi  保持器の中心の変位量
Doc  保持器の外径
Dic  保持器の内径
Dog  外輪の案内径
Dig  内輪の案内径
h  軸方向溝の周方向幅
ΔLo  外輪と保持器との案内隙間
ΔLi  内輪と保持器との案内隙間
ΔP  ポケット隙間

Claims (2)

  1.  外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、前記複数の転動体を円周方向に所定の間隔を持って保持する複数のポケットを有する外輪案内方式の保持器と、を備える転がり軸受であって、
     前記保持器の外周面には軸方向に延びる溝が形成されており、
     前記保持器の中心の変位量をxo、前記保持器の外径をDoc、前記外輪の案内径をDog、前記溝の周方向幅をh、前記外輪と前記保持器との案内隙間をΔLo、前記ポケットと前記転動体との間の隙間をΔP、としたとき、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
    の関係式を満たすことを特徴とする転がり軸受。
  2. [規則91に基づく訂正 21.02.2012] 
     外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、前記複数の転動体を円周方向に所定の間隔を持って保持する複数のポケットを有する内輪案内方式の保持器と、を備える転がり軸受であって、
     前記保持器の内周面には軸方向に延びる溝が形成されており、
     前記保持器の中心の変位量をxi、前記保持器の内径をDic、前記内輪の案内径をDig、前記溝の周方向幅をh、前記内輪と前記保持器との案内隙間をΔLi、前記ポケットと前記転動体との間の隙間をΔP、としたとき、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004

    の関係式を満たすことを特徴とする転がり軸受。
PCT/JP2012/050855 2011-01-19 2012-01-17 転がり軸受 WO2012099120A1 (ja)

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