WO2012090774A1 - 蒸着装置および回収装置 - Google Patents

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Abstract

 真空チャンバ(5)の防着板(3)およびシャッタ(4)において、蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部には、防着板(3)およびシャッタ(4)から剥離可能なフィルム(7)が設けられており、フィルム(7)は、フィルム(7)上に形成される蒸着膜とは、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性中、少なくとも一つが異なる材料からなる。

Description

蒸着装置および回収装置
 本発明は、不要な部分に蒸着された蒸着材料を回収するための蒸着装置および回収装置に関するものである。
 近年、様々な商品や分野でフラットパネルディスプレイが活用されており、フラットパネルディスプレイのさらなる大型化、高画質化、低消費電力化が求められている。
 そのような状況下において、有機材料の電界発光(Electroluminescence;以下、「EL」と記す)を利用した有機EL素子を備えた有機EL表示装置は、全固体型で、低電圧駆動、高速応答性、自発光性、広視野角特性等の点で優れたフラットパネルディスプレイとして、高い注目を浴びている。
 有機EL表示装置は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)が設けられたガラス基板等からなる基板上に、TFTに電気的に接続された有機EL素子が設けられた構成を有している。
 有機EL素子は、低電圧直流駆動による高輝度発光が可能な発光素子であり、第1電極、有機EL層、および第2電極が、この順に積層された構造を有しており、そのうち、第1電極がTFTと電気的に接続されている。
 また、第1電極と第2電極との間には、上記有機EL層として、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロッキング層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層等を積層させた有機層が設けられている。
 フルカラーの有機EL表示装置は、一般的に、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の有機EL素子をサブ画素として基板上に配列形成してなり、TFTを用いて、これら有機EL素子を選択的に所望の輝度で発光させることにより画像表示を行っている。
 このような有機EL表示装置の製造においては、少なくとも各色に発光する有機発光材料からなる発光層が、発光素子である有機EL素子毎に所定のパターンで形成されている。
 これらの有機EL層および第2電極を作成する方法としては、例えば、シャドウマスクと称される蒸着用のマスクを用いた真空蒸着法、インクジェット法やレーザ転写法などを適用可能である。
 そのうち、現在では真空蒸着法を用いるのが最も一般的である。真空蒸着法では、高真空下において、るつぼやボートと呼ばれる加熱用の入れ物に入れられた蒸着材料を加熱し昇華させて、基板上にその蒸着材料の薄膜を堆積させる。
 その際、所望の領域のみが開口しているシャドウマスクを基板に密着させ、そのシャドウマスクの開口部を介して蒸着することで、所望の領域のみに蒸着膜を形成することができる。
 しかしながら、上記真空蒸着法の場合、基板上に堆積された蒸着膜以外は、全て材料の損失となり、有機EL表示装置に備えられる蒸着膜とはならない。
 すなわち、蒸着材料が入っているるつぼ等の直上に配された基板に向けて蒸着粒子を放出するか否かを決めるシャッタ、蒸着装置のチャンバ内が蒸着材料で汚染されないように、交換可能な状態で設置される防着板、シャドウマスクの非開口部などに付着した蒸着材料は全て無駄となる。
 一般に第2電極を構成する材料は金属であり、その材料単価は有機EL層を構成する有機材料に比較して、高価ではないが、有機EL層を構成する有機材料は、電気伝導性、キャリア輸送性、発光特性、熱的および電気的安定性などを有する特殊な機能性材料であり、その材料単価は非常に高価である。
 それにも関わらず、上記したように、基板上に堆積される有機材料以外は全て材料の損失となってしまうため、蒸着処理する基板当たりの材料使用量が多く、上記蒸着処理に掛かる費用は高価となり、結果として有機EL表示装置の原価(コスト)が増大してしまうことになる。
 このような問題を解決するための方法として、基板以外に付着した材料を回収し、再利用する方法が考えられる。
 例えば、特許文献1には、成膜治具に付着された付着膜をウォータジェットの吹き付けによって回収するウォータジェット装置について開示されている。
 図15は、特許文献1に記載されているウォータジェット装置の概略構成を示す図である。
 図15に図示されているウォータジェット装置においては、洗浄作業のための作業台であるテーブル126を上方から覆う箱状に形成された作業室122が設けられており、作業室122の側面には、テーブル126上に被洗浄物である成膜治具125を搬入、搬出するための扉が備えられている。
 そして、作業室122は、洗浄作業中においては、ウォータジェットによる飛沫が外部に漏れ出すことを防止できるよう密閉可能に形成されている。
 作業室122内には、ロボット121が設置されており、ロボット121の先端部は、被洗浄物(洗浄対象)となる成膜治具125の付着膜の形成面の形状に沿って三次元的に移動できるようになっている。
 ロボット121のアーム先端部には、洗浄ガン151が取り付けられており、高圧水を発生するための高圧水発生装置152が、洗浄ガン151にロボット121を介して高圧水を供給するように連結されて作業室122の外部に近接して設けられている。
 なお、純水製造装置151から高圧水発生装置152には、市水からイオンを除去した水が供給されるようになっている。
 また、作業室122には、作業室122の内面壁を濡らしておくための噴霧器159と作業室122内を陰圧に設定するための排気ファン162とが設けられている。
 テーブル126には、網状に多数の穴が形成されており、テーブル126の下方には、固定容器154と、その周面に多数の穴が開けられており、その内側面には濾材155が上記の多数の穴を覆うように取り付けられている固定容器154の中にて同軸状にて高速で回転する回転容器156と、を備えた遠心分離機157が配置されている。
 そして、洗浄ガン151によって、作業室122内のテーブル126上の洗浄治具載置台153上に載置された成膜治具125の付着膜に対し、水圧30MPa~200MPaの範囲のウォータジェットを吹き付けると、成膜治具125に噴射された高圧水は、成膜治具125の付着膜からの付着膜片を含む懸濁水となる。
 上記懸濁水は、直接または作業室122の内壁面を伝って、噴霧器159から噴出された水と共に、多数の穴の開いたテーブル126から下方に流れ、回転容器156内に入り、遠心分離機157により遠心分離されて、付着膜片と排水とに分離され、付着膜を回収できるようになっている。
 なお、ドレイン158からの排水は、配管177によって、高圧水発生装置152に戻るようになっている。
 上記装置によれば、成膜治具125の研削量が少なく、廃棄物の発生量も抑制しながら、成膜治具125の付着膜を回収し再利用することができると記載されている。
特開2002-292346号公報(2002年10月8日公開)
 以下、図14に基づいて、有機EL表示装置の製造工程において、有機EL層を形成する際に用いられている従来の真空蒸着装置21の問題点について説明する。
 図14は、従来の真空蒸着装置21の概略的な構成を示す図である。
 真空チャンバ5内には、蒸着源2と、防着板3およびシャッタ4とが配置されている。
 蒸着源2は真空チャンバ5内に一つだけであり、防着板3はチャンバ5内の他の構成物が蒸着粒子の付着によって汚染されるのを防止する。
 また、シャッタ4は、蒸着が不必要な時(例えば、安定な蒸着速度を得るまでの時間や、基板101が存在しない間あるいは基板101とシャドウマスク110とを位置合わせし、密着させるまでの時間など)に蒸着粒子が真空チャンバ5内に放出(射出)されるのを防止している。すなわち、シャッタ4は、防着板3の放出口6を開放または遮蔽する役目をもつ。
 なお、防着板3やシャッタ4などには、蒸着処理を続けていると、蒸着源2から放出された蒸着材料が付着していくが、ある程度以上付着してしまうと、自重などにより剥落し、チャンバ5内を汚染してしまうので、防着板3やシャッタ4などは、定期的に新たなものに付け替える必要がある。
 このような従来の真空蒸着装置21においては、基板101に到達する蒸着粒子以外は、全て材料の損失となるが、以下に示す理由から基板101以外に付着された付着膜を効率よく回収、再利用できていなかった。
 真空蒸着装置に備えられた防着板やシャッタなどは、その真空蒸着装置の真空チャンバの形状に合わせて、特別な設計がなされていたり、特別な形状に設計されている。
 そのため、どのような防着板やシャッタにも適用でき、これらに付着している付着膜を効率よく回収して再利用できるような汎用的な手法は存在しなかった。
 したがって、これまでは、防着板やシャッタなどを真空蒸着装置から取り外し、これらに付着している付着膜を付着表面からこそぎ落としたり、真空蒸着装置とは別に設置された昇華精製装置で分離精製するような方法や防着板やシャッタなどを真空蒸着装置から取り外し、上記特許文献1に記載されているようなウォータジェット装置を用いて、付着膜を回収するなどの方法しかなかった。
 これらの方法においては、防着板やシャッタなどを真空蒸着装置から取り外し、新たなものに付け替える必要があり、この作業には時間を要するが、この作業の期間中には蒸着を行うことができないので、結果的に真空蒸着装置の生産性(スループット)の低下を招いてしまう。
 また、付着膜を付着表面からこそぎ落としたり、防着板やシャッタなどに付着されている付着膜に直接ウォータジェットを吹き付ける際に、防着板やシャッタなどに損傷を与えてしまい、不純物が混入される可能性が高い。
 また、真空蒸着装置とは別途に比較的高価な回収装置が必要とされるため、高価な材料を再利用するために、結局、高いコストがかかってしまい、コスト低減の効果が小さくなっていた。
 一方、回収装置として上記特許文献1に記載されているウォータジェット装置を用いた場合においては、以下のような問題点もある。
 成膜治具125に付着されている付着膜に直接ウォータジェットを吹き付ける必要があるため、成膜治具125を重ねて処理することが困難であるため、一度に処理できる量が少ないという問題がある。
 さらには、成膜治具125の大きさが大きい場合、ウォータジェット装置のサイズも大きくなり、結果として装置コストの増大を招いてしまうという問題がある。
 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、生産性が高く、且つ、装置価格の上昇を伴うことなく蒸着材料を回収できる蒸着装置と、不純物が混入する可能性を小さくできるとともに、高効率且つ低コストで蒸着材料を回収できる回収装置と、を提供することを目的とする。
 本発明の蒸着装置は、上記の課題を解決するために、蒸着室において、蒸着源から放出された蒸着粒子を、基板上に蒸着させる蒸着装置であって、上記蒸着源から第1の期間中、第1の方向に放出される蒸着粒子は、上記基板上に蒸着され、上記蒸着源から上記第1の期間中、上記第1の方向とは異なる第2の方向に放出される蒸着粒子または、上記第1の期間とは異なる第2の期間中、上記蒸着源から放出される蒸着粒子は、上記蒸着装置から取り外しできる防着部材に蒸着され、上記防着部材において、上記蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部には、上記防着部材から剥離可能なフィルムが設けられており、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性中、少なくとも一つが異なる材料からなることを特徴としている。
 上記構成によれば、上記防着部材の上記蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部には、上記防着部材から剥離可能なフィルムが設けられているため、上記蒸着粒子は上記防着部材ではなく、上記フィルム上に蒸着されることとなる。
 上記蒸着粒子が蒸着されたフィルムは、上記防着部材から容易に剥離できるので、上記フィルムを新しいフィルムに付け替える作業は、比較的短時間で行うことができる。
 一方、上記フィルムが設けられてない従来の蒸着装置においては、防着部材を蒸着装置から取り外し、新たなものに付け替える必要があり、この作業には時間を要するが、この作業の期間中には蒸着を行うことができないので、結果的に蒸着装置の生産性(スループット)の低下を招いていた。
 また、上記フィルムを設けるのみで上記蒸着装置の生産性を向上させることができる。
 さらに、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性中、少なくとも一つが異なる材料からなるので、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を不純物の混入なく、比較的容易に行うことができる。
 したがって、上記構成によれば、生産性が高く、且つ、装置価格の上昇を伴うことなく蒸着材料を回収できる蒸着装置を実現することができる。
 本発明の回収装置は、上記の課題を解決するために、上記蒸着装置に備えられた蒸着膜が形成されたフィルムと、上記蒸着膜が形成されたフィルムから上記蒸着膜と上記フィルムとを分離するための分離部と、を備えていることを特徴としている。
 上記構成によれば、上記分離部では、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜とにおける、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性が異なることを利用して、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を行うので、従来のように、蒸着膜を蒸着表面からこそぎ落としたり、防着部材に蒸着されている蒸着膜に直接ウォータジェットを吹き付ける際に、防着部材に損傷を与えてしまい、不純物が混入される可能性を抑制できる。
 したがって、不純物が混入する可能性を小さくできるとともに、高効率且つ低コストで蒸着材料を回収できる回収装置を実現できる。
 本発明の蒸着装置は、以上のように、上記蒸着源から第1の期間中、第1の方向に放出される蒸着粒子は、上記基板上に蒸着され、上記蒸着源から上記第1の期間中、上記第1の方向とは異なる第2の方向に放出される蒸着粒子または、上記第1の期間とは異なる第2の期間中、上記蒸着源から放出される蒸着粒子は、上記蒸着装置から取り外しできる防着部材に蒸着され、上記防着部材において、上記蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部には、上記防着部材から剥離可能なフィルムが設けられており、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性中、少なくとも一つが異なる材料からなる構成である。
 また、本発明の回収装置は、以上のように、上記蒸着装置に備えられた蒸着膜が形成されたフィルムと、上記蒸着膜が形成されたフィルムから上記蒸着膜と上記フィルムとを分離するための分離部と、を備えている構成である。
 それゆえ、生産性が高く、且つ、装置価格の上昇を伴うことなく蒸着材料を回収できる蒸着装置と、不純物が混入する可能性を小さくできるとともに、高効率且つ低コストで蒸着材料を回収できる回収装置と、を実現することができる。
本発明の一実施の形態の真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 図1に示す真空蒸着装置において、防着板およびシャッタからフィルムを剥離させた状態を示す図である。 本発明の一実施の形態の回収装置と回収装置から得られる非水溶性物質を蒸着材料として再利用するための工程とを示す図である。 本発明の一実施の形態の変形例であるフィルムが設けられた制御板を備えた真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の他の一実施の形態の真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の他の一実施の形態の回収装置と回収装置から得られる非分解物を蒸着材料として再利用するための工程とを示す図である。 本発明のさらに他の一実施の形態の真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 本発明のさらに他の一実施の形態の回収装置と回収装置から得られる非溶融物を蒸着材料として再利用するための工程とを示す図である。 本発明のさらに他の一実施の形態の真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 本発明のさらに他の一実施の形態の回収装置と回収装置から得られる蒸着材料を再利用するための工程とを示す図である。 有機EL表示装置の表示部を構成する有機EL素子の断面図である。 真空蒸着法によって、基板上にパターン蒸着膜を形成する方法を示した模式図である。 有機EL表示装置の製造工程を示す図である。 従来の真空蒸着装置の概略的な構成を示す図である。 特許文献1に記載されているウォータジェット装置の概略構成を示す図である。
 以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などはあくまで一実施形態に過ぎず、これらによってこの発明の範囲が限定解釈されるべきではない。
 なお、以下の実施の形態においては、本発明の蒸着装置および回収装置の一例として、有機EL表示装置の製造工程に用いられる蒸着装置および回収装置を例に挙げて説明するが、これに限定されることはなく、本発明の蒸着装置および回収装置は、様々な分野の製造工程にて用いることができる。
 〔実施の形態1〕
 図11は、有機EL表示装置の表示部を構成する有機EL素子の断面図を示したものである。
 薄膜トランジスタ(TFT)100が形成された基板101上に、層間絶縁膜102、第1電極103およびエッジカバー104が形成されている。
 基板101としては、例えば、無アルカリガラスやプラスチックなどを用いることができるが、本実施の形態においては、板厚0.7mmの無アルカリガラスを使用した。
 そして、層間絶縁膜102およびエッジカバー104としては、既知の感光性樹脂を用いることができる。上記感光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂やポリイミド樹脂などが挙げられる。
 なお、本実施の形態においては、層間絶縁膜102およびエッジカバー104として、感光性アクリル樹脂を用いた。
 また、第1電極103は、電極材料をスパッタ法などで形成した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチングにより個々の画素に対応してパターン形成されている。
 第1電極103としては、様々な導電性材料を用いることができるが、基板側に光を放射するボトムエミッション型有機EL素子の場合、透明または半透明の必要がある。一方、基板とは反対側から光を放射するトップエミッション型有機EL素子の場合には、第2電極107が透明または半透明の必要がある。
 また、TFTは既知の方法にて作製される。なお、本実施の形態においては、TFTを各画素に形成したアクティブマトリックス型の有機EL表示装置の製造について述べるが、これに限らずTFTのないパッシブマトリックス型の有機EL表示装置についても、本発明は適用可能である。
 エッジカバー104は第1電極103の端部で有機EL層が薄くなったり電界が集中したりして、第2電極107との間で短絡するのを防止するために、第1電極103の端部を覆うように形成されており、エッジカバー104のない部分で第1電極103が露出している。この露出部分が各画素の発光部となる。
 第1電極103上に各有機EL層を形成する。有機EL層としては、例えば、正孔注入層および正孔輸送層105、発光層(106R・106G・106B)、図示してないが、電子輸送層および電子注入層などが挙げられる。
 そして、図示してないが、必要に応じて正孔、電子といったキャリアの流れをせき止めるキャリアブロッキング層が挿入されていてもよい。また、一つの層が複数の機能を有していてもよく、例えば、正孔注入層と正孔輸送層とを兼ねた一つの層を形成してもよい。
 本実施の形態においては、第1電極103を陽極とし、第1電極103側より正孔注入層兼正孔輸送層105、発光層(106R・106G・106B)、電子輸送層(未図示)、電子注入層(未図示)、そして第2電極107を陰極とした順番で積層した。
 なお、第1電極103を陰極とする場合には、上記積層順は反転する。
 また、本実施の形態においては、ボトムエミッション型有機EL素子とし、第1電極103として、ITO(インジウム-スズ酸化物)を用いた。有機EL層の材料としては、既知の材料を用いることができる。
 また、発光層(106R・106G・106B)としては単一材料を用いたもの、あるいはある材料をホスト材料とし、他の材料をゲスト材料またはドーパントとして混ぜ込んだ混合型を用いることができるが、本実施の形態においては、発光層(106R・106G・106B)を単一材料を用いたもので形成した。
 以下、図12および図13に基づいて、図11に示した第1電極103までが形成された基板101上に有機EL層を形成する方法について説明する。
 図12は真空蒸着法によって、基板上にパターン蒸着膜を形成する方法を示した模式図である。
 図示されているように、蒸着源120にて蒸着材料を加熱、昇華させる。昇華した蒸着粒子は、所望の位置に開口部110aを有するシャドウマスク110を介して図11に示した第1電極103までが形成された基板101に到達する。
 シャドウマスク110は基板101に密着されている。これによって、基板101上の所望の位置に蒸着膜が形成される。
 図11における正孔注入層兼正孔輸送層105、電子輸送層(未図示)、電子注入層(未図示)および第2電極107の場合、表示部全面に製膜を行うため、表示部全面および製膜が必要な領域のみ開口しているオープンマスクをシャドウマスク110として用いて、製膜を行う。
 一方、同図において、発光層(106R・106G・106B)の製膜を行う場合、当該箇所(例えば、サブ画素ごと)のみが開口したファインマスクをシャドウマスク110として用いて、製膜を行う。
 図13は、有機EL表示装置の製造工程を示したものである。
 先ず、TFT基板上に第1電極103を形成した基板101を作製する(S1)。
 そして、基板101の上に正孔注入層兼正孔輸送層105を真空蒸着法により全面に形成する(S2、S3)。
 それから、ファインマスクをシャドウマスク110として用いて、発光層(106R・106G・106B)を真空蒸着法により所定の箇所に形成する(S4)。
 その後、電子輸送層、電子注入層、第2電極107を順に真空蒸着法により形成する(S5、S6、S7)。
 なお、第2電極107は、真空蒸着法以外のスパッタ法などで形成してもよい。
 以上のように、蒸着が完了した基板に対して、有機EL素子が大気中の水分や酸素にて劣化しないよう、有機EL素子の領域(表示部)の封止を行う(S8)。
 封止は、水分や酸素の透過しにくい膜をCVD法などで形成する方法、ガラス基板などを接着剤などにより貼り合わせる方法などがある。
 以上のような工程により、有機EL表示装置が作製され、外部に形成された駆動回路から、個々の画素にある有機EL素子に電流を流し発光させることで、所望の表示を行うことができる。
 以下、図1に基づいて、上述した図13に示す有機EL表示装置の製造工程において、TFT基板上に第1電極103を形成した基板101上に、有機EL層を形成する際に用いられる真空蒸着装置1について説明する。
 図1は、真空蒸着装置1の概略的な構成を示す図である。
 真空チャンバ5(蒸着室)内には、蒸着源2と、防着板3(防着部材)およびシャッタ4(防着部材)とが配置されている。
 蒸着源2は真空チャンバ5内に一つだけであり、防着板3はチャンバ5内の他の構成物が蒸着粒子の付着によって汚染されるのを防止する。
 また、シャッタ4は、蒸着が不必要な時(例えば、安定な蒸着速度を得るまでの時間や、基板101が存在しない間あるいは基板101とシャドウマスク110とを位置合わせし、密着させるまでの時間など)に蒸着粒子が真空チャンバ5内に放出(射出)されるのを防止している。すなわち、シャッタ4は、防着板3の放出口6を開放または遮蔽する役目をもつ。
 そして、図示されているように、防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面には、防着板3およびシャッタ4から剥離可能なフィルム7が設けられている。
 本実施の形態においては、防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の全面にフィルム7を設けているが、防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部に設けてもよい。
 さらには、防着板3およびシャッタ4において、上記蒸着粒子の蒸着量が多い領域のみに設けることもできる。
 図1に示す真空蒸着装置1は、図14に示す従来の真空蒸着装置21とは、防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の全面にフィルム7が設けている点において異なり、フィルム7上に上記蒸着粒子が蒸着されることとなる。
 なお、本実施の形態においては、従来と同様の防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が付着する面に、フィルム7を接着剤を用いて貼付しているが、これに限定されることはなく、貼付は粘着剤を用いて行ってもよい。
 また、ピンなどにより押し付けて貼付してもよく、さらには、樹脂をスプレーや塗布した後、硬化させることでフィルム化してもよい。
 図2は、図1に示す真空蒸着装置1において、防着板3およびシャッタ4からフィルム7を剥離させた状態を示す図である。
 図示されているように、フィルム7は、防着板3およびシャッタ4から手動あるいは機械的な手段で容易に剥離できるようになっている。
 なお、フィルム7は、水溶性を示すものを用いており、本実施の形態においては、ポリビニルアルコール(PVA)で作られたフィルムを用いたが、これに限定されることはない。
 また、本実施の形態においては、接着剤も水溶性としているが、これに限定されることはない。但し、水溶性でない場合は水に溶解せず残存するため、別途回収装置から接着剤成分を除去する必要がある。
 一方、フィルム7上に蒸着されることとなる、真空蒸着装置1において、蒸着源2として用いられる有機EL層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層など)の材料は一般的に、鎖状または複素環式共役系有機化合物であり、特別な官能基(例えば、カルボキシル基や水酸基)を有しない場合には、非水溶性である。
 したがって、後述する回収装置において、フィルム7は水に溶解するが、フィルム7上に蒸着された膜は、水に溶解しないため、フィルム7とフィルム7上に蒸着された膜とを容易に分離することができる。
 以下、蒸着源2として用いることのできる有機EL層の材料の一例を示す。
 正孔注入層および正孔輸送層の材料としては、例えば、アントラセン、アザトリフェニレン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニレン、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、オキザゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、およびこれらの誘導体、チオフェン系化合物、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、アニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマー、またはポリマーなどが挙げられる。
 発光層の材料としては、低分子蛍光色素、金属錯体等の発光効率が高い材料が用いられる。例えば、アントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、およびこれらの誘導体、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体、ジトルイルビニルビフェニル、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾールなどが挙げられる。
 電子輸送層および電子注入層の材料としては、例えば、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム錯体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェニルキノキサリン誘導体、シロール誘導体などが挙げられる。
 なお、フィルム7上に蒸着された膜は、必ず非水溶性である必要はなく、フィルム7とフィルム7上に蒸着された膜との水に対する溶解特性が異なればよく、その溶解特性の差が大きければ大きい程、好ましい。
 以上のように、蒸着粒子が蒸着されたフィルム7は、防着板3およびシャッタ4から容易に剥離でき、真空チャンバ5から取り出せるようになっている。
 フィルム7を防着板3およびシャッタ4から剥離する際には、防着板3およびシャッタ4を、真空チャンバ5から取り出した後、剥離することもできるが、防着板3およびシャッタ4の取り出し、再設置の時間分スループットが低下するため、真空チャンバ5からはフィルム7のみを取り出すほうが好ましい。
 また、フィルム7の剥離後、防着板3およびシャッタ4に新規のフィルム7を再度貼付すれば、真空蒸着装置1を稼働させることができる。そのため、蒸着材料が付着した防着板3およびシャッタ4を全て入れ替える従来の方法に比べて、スループットが向上する。
 さらには、入れ替え用の防着板3およびシャッタ4を準備しておく必要が無く、設備コストの低減や部材保管場所の削減も見込める。
 図3は、フィルム7とフィルム7上に蒸着された膜とを分離するための回収装置8と回収装置8から得られる非水溶性物質を蒸着材料として再利用するための工程を示す図である。
 図示されているように、回収装置8には、水槽(分離部)が備えられたおり、上記水槽中に蒸着膜が形成されたフィルム7を入れる。
 フィルム7が溶解した水溶液から、ろ過し非水溶性物質のみを回収し、乾燥させることで、蒸着材料を得ることができ、蒸着材料の再利用が可能となる。
 なお、図3に示した回収装置8には、水槽のみを図示しているが、ろ過部と乾燥部とを別途備えている。
 なお、本実施の形態においては、水溶液から、非水溶性物質のみを回収する方法としては、ろ過を行っているが、これに限定されることはない。
 なお、本実施の形態においては、回収装置8に水槽が備えられているが、フィルム7とフィルム7上に蒸着された膜との所定の溶媒に対する溶解特性の差を確保できるのであれば、例えば、有機溶剤の入った槽を用いることもできる。但し、後述するように、有機溶媒は水に比べて、様々な問題点を有しているため、水を用いるほうがより好ましい。
 なお、回収装置8においては、乾燥工程以外では加熱を行わないため、加熱による蒸着材料の劣化がない。
 さらには、従来のように、付着膜を付着表面からこそぎ落としたり、防着板やシャッタなどに付着されている付着膜に直接ウォータジェットを吹き付ける必要が無いため、防着板やシャッタの損傷や、これら防着材料の表面に蒸着材料の残渣が残ることもない。
 そして、蒸着膜が形成されたフィルム7は柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして水槽に投入することができる。
 したがって、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置8を小型にすることができる。
 また、真空蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置8を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 一方、防着板やシャッタをSUS製とし、蒸着材料が付着した防着板やシャッタを蒸着材料を溶解するような有機溶剤に浸漬するような方法を用いて、蒸着材料を回収する方法も考えられる。
 この方法においては、蒸着材料のみを有機溶剤に溶解して分離することができるが、一方で以下の問題がある。
 有機溶剤を用いるので、水に比べて高価であり、また、高度な廃液設備、再処理設備が必要となる。
 また、有機溶剤が元々含有している不純物が、回収された蒸着材料に混入する。この不純物の分離は難しく、蒸着材料の昇華精製などによる高純度化処理が必要となり、回収にかかるコストを増加させる要因となる。
 また、有機溶剤に対する蒸着材料の溶解性に依存するため、回収できる蒸着材料が制限されてしまう。
 そして、本実施の形態と同じように、防着板やシャッタにフィルムを設ける場合には、そのフィルムは有機溶剤に対する溶解性がない材料を選択する必要がある。
 なお、フィルム7は、シャッタや防着板に限らず、真空チャンバ内の様々な構成物に適用することができる。
 図4は、制御板22を備えた真空蒸着装置1aの概略的な構成を示す図である。
 図示されているように、真空蒸着装置1aにおいては、蒸着源2aと蒸着マスク110との間に設けられた複数の制御板22(防着部材)が、制御板間空間23に入射した蒸着粒子を、その入射角度に応じて選択的に捕捉するので、マスク110の開口部には、所定の入射角度以下の蒸着粒子のみが入射されるようになっている。
 これにより、蒸着粒子の基板101に対する最大入射角度が小さくなるので、ホルダ120に保持された基板101に形成される被膜の端縁に生じるボヤケを抑制することができる。
 図示されているように、制御板22にもフィルム7を設けることができる。
 なお、複数の制御板22は、一体化したものであってもよい。
 なお、本実施の形態においては、図13に示す有機EL表示装置の各製造工程において、各々真空チャンバを準備し、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層の形成工程に用いられる各々の真空チャンバ内の防着板3およびシャッタ4には、フィルム7を設けた。
 〔実施の形態2〕
 次に、図5および図6に基づいて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施の形態においては、生分解性材料からなるフィルム9を用いている点において実施の形態1とは異なっており、その他の構成については実施の形態1において説明したとおりである。説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
 図5は、真空蒸着装置1bの概略的な構成を示す図である。
 図示されているように、真空蒸着装置1bに備えられた防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の全面に生分解性材料からなるフィルム9が設けられており、フィルム9上に蒸着粒子が蒸着されることとなる。
 そして、蒸着粒子が蒸着されたフィルム9は、防着板3およびシャッタ4から容易に剥離でき、真空チャンバ5から取り出せるようになっている。
 フィルム9は、生分解性材料を用いたフィルムであり、生分解性材料としては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などがある。
 具体的には、三菱樹脂株式会社のエコロージュや日本合成化学工業株式会社のハイセロンなどを例に挙げることができる。
 この生分解性を有するフィルム9は、微生物により分解され、水や二酸化炭素となる。
 図6は、フィルム9とフィルム9上に蒸着された膜とを分離するための回収装置10と回収装置10から得られる非分解物を蒸着材料として再利用するための工程を示す図である。
 図示されているように、回収装置10には、微生物分解槽(分離部)が備えられたおり、上記微生物分解槽中に蒸着膜が形成されたフィルム9を入れる。
 フィルム9は生分解性であるので、微生物によって分解されるが、一方、有機EL層の材料はベンゼン環を有するものが多く、ベンゼン環は生分解性が低い。
 すなわち、フィルム9に付着した蒸着膜の生分解性をフィルム9のそれよりも低くしておくことで、フィルム9が完全に分解されても、未分解の蒸着膜(非分解物)を残存させることができる。
 非分解物をろ過や水洗浄などの方法によって分離回収し、乾燥させることで蒸着材料を得ることができ、蒸着材料の再利用が可能となる。
 なお、図6に示した回収装置10には、微生物分解槽のみを図示しているが、ろ過部と乾燥部とを別途備えている。
 上記構成によれば、フィルム9は、生分解性材料を用いているので、フィルム9から蒸着材料を分離する工程において、有害な副生成物が発生せず、環境負荷の低い回収装置10を実現できる。
 また、回収装置10においては、蒸着材料が劣化しない範囲で光照射を併用することができる。
 また、光照射のみにて分解し得るフィルムである場合には、生分解性フィルムの代替に用いることができる。その際には、微生物分解槽の代わりに光照射処理槽とすればよい。また光照射によるフィルムの分解の促進として、水を併用することもできる。
 上記光照射のみにて分解し得るフィルム、すなわち、光分解性プラスチック(フィルム)は、例えば、特許第2826634号や特開2010-059322号公報に記載されている技術を用いて得ることができる。
 そして、上記照射する光の波長領域は、上記フィルムを光分解できるのであれば特に限定されず、例えば、可視光または紫外光(紫外線)であってもよく、さらには、可視光および紫外光を含む光などであってもよい。
 なお、回収装置10においては、乾燥工程以外では加熱を行わないため、加熱による蒸着材料の劣化がない。
 さらには、従来のように、付着膜を付着表面からこそぎ落としたり、防着板やシャッタなどに付着されている付着膜に直接ウォータジェットを吹き付ける必要が無いため、防着板やシャッタの損傷や、これら防着材料の表面に蒸着材料の残渣が残ることもない。
 そして、蒸着膜が形成されたフィルム9は柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして微生物分解槽に投入することができる。
 したがって、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置10を小型にすることができる。
 また、真空蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置10を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 〔実施の形態3〕
 次に、図7および図8に基づいて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施の形態においては、低温溶融性材料からなるフィルム11を用いている点において実施の形態1とは異なっており、その他の構成については実施の形態1において説明したとおりである。説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
 図7は、真空蒸着装置1cの概略的な構成を示す図である。
 図示されているように、真空蒸着装置1cに備えられた防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の全面に低温溶融性材料からなるフィルム11が設けられており、フィルム11上に蒸着粒子が蒸着されることとなる。
 そして、蒸着粒子が蒸着されたフィルム11は、防着板3およびシャッタ4から容易に剥離でき、真空チャンバ5から取り出せるようになっている。
 フィルム11は、低温溶融性材料を用いたフィルムであり、低温溶融性材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。ポリエチレンの融点は常圧で120℃程度であり、ポリプロピレンは常圧で160℃程度である。
 本実施の形態においては、ポリプロピレンを用いてフィルム11を作製したが、これに限定されることはない。
 図8は、フィルム11とフィルム11上に蒸着された膜とを分離するための回収装置12と回収装置12から得られる非溶融物を蒸着材料として再利用するための工程を示す図である。
 図示されているように、回収装置12には、加熱槽(分離部)が備えられたおり、上記加熱槽中に蒸着膜が形成されたフィルム11を入れる。
 上記加熱槽は、不活性ガスまたは真空雰囲気に維持され、フィルム11は、低温溶融性であるので、加温によって融点以上になると液体化する。
 一方、真空蒸着法にて形成される有機EL層の材料は、一般的に低分子であり、融点または昇華点が高いため、液体化せずに上澄み、浮遊または沈殿する。有機EL層の材料の融点または昇華点は、例えば、200℃から350℃程度である。
 上記加熱槽は、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中にあるので、非溶融物が加熱によって劣化しにくい。
 上記非溶融物をろ過などによって分離回収することができ、上記加熱槽による溶融からろ過による分離回収は、必要であれば複数回実施することができる。
 このようにすることによって、得られる蒸着材料の純度をより向上することができる。
 以上のようにして、蒸着材料の回収および再利用が可能となる。
 なお、図8に示した回収装置12には、加熱槽のみを図示しているが、ろ過部を別途備えている。
 なお、フィルム上に蒸着されている蒸着膜の融点あるいは昇華点よりも、フィルムが低い融点を有するのであれば、上記の方法を用いることができる。
 また、融点の代わりに昇華点を有するフィルムを用いた場合には、同様に、フィルム上に蒸着されている蒸着膜の融点あるいは昇華点よりも、フィルムが低い昇華点を有していれば上記の方法を用いることができる。但し、この場合においては、ろ過処理の代わりに、加熱槽において昇華したフィルム素材を排出する排出口を加熱槽に設ける必要がある。
 また、回収装置12においては、溶融したフィルム11の素材を、再度フィルム化することで再利用することができるので、フィルム11およびフィルム11上に蒸着されている蒸着材料の両方を再利用することができ、有機EL表示装置の蒸着工程における排出物をより低減することができる。
 そして、蒸着膜が形成されたフィルム11は柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして加熱槽に投入することができる。
 したがって、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置12を小型にすることができる。
 また、真空蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置12を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 〔実施の形態4〕
 次に、図9および図10に基づいて、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施の形態においては、耐熱性フィルム13を用いている点において実施の形態1とは異なっており、その他の構成については実施の形態1において説明したとおりである。説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
 図9は、真空蒸着装置1dの概略的な構成を示す図である。
 図示されているように、真空蒸着装置1dに備えられた防着板3およびシャッタ4における上記蒸着粒子が蒸着される面の全面に耐熱性のフィルム13が設けられており、フィルム13上に蒸着粒子が蒸着されることとなる。
 そして、蒸着粒子が蒸着されたフィルム13は、防着板3およびシャッタ4から容易に剥離でき、真空チャンバ5から取り出せるようになっている。
 フィルム13は、耐熱性のフィルムであり、本実施の形態においては、フィルム13として、アルミニウムホイルを用いているが、これに限定されることはない。
 図10は、フィルム13とフィルム13上に蒸着された膜とを分離するための回収装置14と回収装置14から得られる蒸着材料を再利用するための工程を示す図である。
 図示されているように、回収装置14には、分離部として加熱槽(昇華精製槽)と回収室とが備えられたおり、上記加熱槽中に蒸着膜が形成されたフィルム13を入れる。
 上記加熱槽内は、真空雰囲気に維持されており、加熱槽を加熱することによって、フィルム13上に蒸着された膜を昇華させる。
 フィルム13は耐熱性を有しているので、加熱しても変性しない。
 昇華物は回収室によって冷却され、再度固体化される。このような処理によって、蒸着材料を捕集し、再利用することができる。
 なお、このような昇華精製工程は、複数回繰り返すことができ、その際には、回収室(捕集部)に捕集された蒸着材料を再度、加熱槽(昇華精製槽)に投入することで実施できる。
 また、回収室に捕集された蒸着材料を再度、加熱槽(昇華精製槽)に投入する際には、
防着板3およびシャッタ4から剥離したフィルム13とを混在して処理してもよい。
 上記昇華精製工程を繰り返すことで、蒸着材料の純度をより高めることができる。
 なお、耐熱性フィルム13としては、フィルム13上に蒸着された膜の昇華温度よりも、高温の耐熱性を有する材料であれば、用いることができる。
 一般的に金属材料の多くは、有機EL層の材料の昇華温度で変性することはないので、フィルム材料として好適に用いることができる。
 そして、昇華によりフィルム13上に蒸着された蒸着材料が脱離した後には、フィルム13は、そのまま再利用することができる。
 したがって、フィルム13およびフィルム13上に蒸着された蒸着材料の両方を再利用することができ、有機EL表示装置の蒸着工程における排出物をより低減することができる。
 そして、蒸着膜が形成されたフィルム13は柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして加熱槽に投入することができる。
 したがって、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置14を小型にすることができる。
 また、真空蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置14を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、水に対する溶解特性が異なる材料からなり、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記水に対して溶解しやすい材料からなることが好ましい。
 上記構成によれば、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を水を用いて行うことができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、水溶性であり、上記フィルム上に形成される蒸着膜は、非水溶性であることが好ましい。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、ポリビニルアルコールからなることが好ましい。
 上記構成によれば、水を用いて効率的に上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を行うことができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、微生物に対する生分解性が異なる材料からなり、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記微生物に対して生分解されやすい材料からなることが好ましい。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、ポリ乳酸または、ポリグリコール酸からなることが好ましい。
 上記構成によれば、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜とを分離する工程において、有害な副生成物が発生せず、環境負荷の低くすることができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、光分解特性が異なる材料からなり、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記光により分解されやすい材料からなることが好ましい。
 上記構成によれば、光を用いて上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を行うことができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点または、昇華点が異なる材料からなり、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、融点または、昇華点が低い材料からなることが好ましい。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなることが好ましい。
 上記構成によれば、溶融したフィルムを、再度フィルム化することで再利用することができるので、フィルムおよびフィルム上に蒸着されている蒸着膜の両方を再利用することができ、排出物をより低減することができる。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、昇華点が異なる材料からなり、上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、昇華点が高い材料からなることが好ましい。
 本発明の蒸着装置においては、上記フィルムは、アルミニウムホイルであることが好ましい。
 上記構成によれば、昇華によりフィルム上に蒸着された蒸着膜が脱離した後には、フィルムは、そのまま再利用することができる。
 したがって、フィルムおよびフィルム上に蒸着された蒸着膜の両方を再利用することができ、排出物をより低減することができる。
 本発明の蒸着装置において、上記防着部材には、上記蒸着粒子によって上記蒸着室が汚染されるのを防止するための防着板が含まれていることが好ましい。
 本発明の蒸着装置において、上記防着部材には、上記第2の期間中に、上記蒸着源から放出される蒸着粒子が、上記基板上に蒸着されるのを防止するためのシャッタが含まれていることが好ましい。
 本発明の蒸着装置において、上記防着部材には、上記蒸着源から蒸着粒子が放出される開口部と上記基板との間に備えられ、且つ、上記基板の法線方向に直交する方向に沿って、上記開口部を間に挟むように所定間隔で形成された複数の制御板または、上記複数の制御板が一体化したものが含まれていることが好ましい。
 上記構成によれば、上記フィルムが設けられる上記防着部材は、蒸着粒子の蒸着量が多い防着板、シャッタ、制御板などであるため、効率よく、蒸着材料を回収することができる。
 本発明の回収装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、水に対する溶解特性が異なる材料からなり、上記分離部として水槽を備えていることが好ましい。
 上記構成によれば、水を用いて効率的に上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜との分離を行うことができる。
 また、蒸着膜が形成されたフィルムは柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして水槽に投入することができ、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置を小型にすることができる。
 さらには、蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 本発明の回収装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、微生物に対する生分解性が異なる材料からなり、上記分離部として上記微生物を含む分解槽を備えていることが好ましい。
 上記構成によれば、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜とを分離する工程において、有害な副生成物が発生せず、環境負荷の低くすることができる。
 また、蒸着膜が形成されたフィルムは柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして微生物を含む分解槽に投入することができ、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置を小型にすることができる。
 さらには、蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 本発明の回収装置においては、上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、融点または、昇華点が異なる材料からなり、上記分離部として加熱槽を備えていることが好ましい。
 上記構成によれば、溶融したフィルムを、再度フィルム化することで再利用することができるので、フィルムおよびフィルム上に蒸着されている蒸着膜の両方を再利用することができ、排出物をより低減することができる。
 または、上記構成によれば、昇華によりフィルム上に蒸着された蒸着膜が脱離した後には、フィルムは、そのまま再利用することができるので、フィルムおよびフィルム上に蒸着された蒸着膜の両方を再利用することができ、排出物をより低減することができる。
 また、蒸着膜が形成されたフィルムは柔軟であるので、細かく切断したり、圧縮したりして加熱槽に投入することができ、一度に多量を処理することができるとともに、回収装置を小型にすることができる。
 また、蒸着装置のサイズ、形状に限らず同一の回収装置を用いることができるので、設備コストを低減することができる。
 本発明の回収装置においては、上記フィルムの昇華点が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より低い場合には、上記加熱槽には、排出口が設けられていることが好ましい。
 本発明の回収装置においては、上記フィルムの昇華点が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より高い場合には、上記加熱槽には、上記フィルム上に形成された蒸着膜からの昇華物を捕集するための捕集部が接続されていることが好ましい。
 上記構成によれば、昇華によりフィルム上に蒸着された蒸着膜が脱離した後には、フィルムは、そのまま再利用することができる。
 したがって、フィルムおよびフィルム上に蒸着された蒸着膜の両方を再利用することができ、排出物をより低減することができる。
 本発明の回収装置において、上記フィルムは、光分解特性が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より高い材料からなり、上記分離部として、光照射処理槽が備えている構成であってもよい。
 上記構成によれば、上記フィルムと上記フィルム上に形成される蒸着膜とを分離する工程において、光を用いることができる。
 本発明の回収装置において、上記微生物を含む分解槽には、光照射部が備えられていてもよい。
 上記構成によれば、蒸着材料が劣化しない範囲で光照射を併用することができるので、上記蒸着材料の回収時間を短縮することができる。
 本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
 本発明は、蒸着装置や蒸着材料を回収する回収装置などに適用することができる。
 1、1a、1b、1c、1d  真空蒸着装置(蒸着装置)
 2              蒸着源
 3              防着板(防着部材)
 4              シャッタ(防着部材)
 5              真空チャンバ(蒸着室)
 7、9、11、13      フィルム
 8、10、12、14     回収装置
 22             制御板(防着部材)
 101            基板
 110            シャドウマスク

Claims (22)

  1.  蒸着室において、蒸着源から放出された蒸着粒子を、基板上に蒸着させる蒸着装置であって、
     上記蒸着源から第1の期間中、第1の方向に放出される蒸着粒子は、上記基板上に蒸着され、
     上記蒸着源から上記第1の期間中、上記第1の方向とは異なる第2の方向に放出される蒸着粒子または、上記第1の期間とは異なる第2の期間中、上記蒸着源から放出される蒸着粒子は、上記蒸着装置から取り外しできる防着部材に蒸着され、
     上記防着部材において、上記蒸着粒子が蒸着される面の少なくとも一部には、上記防着部材から剥離可能なフィルムが設けられており、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点、昇華点、所定の溶媒に対する溶解特性、微生物に対する生分解性、および光分解特性中、少なくとも一つが異なる材料からなることを特徴とする蒸着装置。
  2.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、水に対する溶解特性が異なる材料からなり、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記水に対して溶解しやすい材料からなることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
  3.  上記フィルムは、水溶性であり、
     上記フィルム上に形成される蒸着膜は、非水溶性であることを特徴とする請求項2に記載の蒸着装置。
  4.  上記フィルムは、ポリビニルアルコールからなることを特徴とする請求項2または3に記載の蒸着装置。
  5.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、微生物に対する生分解性が異なる材料からなり、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記微生物に対して生分解されやすい材料からなることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
  6.  上記フィルムは、ポリ乳酸または、ポリグリコール酸からなることを特徴とする請求項5に記載の蒸着装置。
  7.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、光分解特性が異なる材料からなり、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、上記光により分解されやすい材料からなることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
  8.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、融点または、昇華点が異なる材料からなり、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、融点または、昇華点が低い材料からなることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
  9.  上記フィルムは、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなることを特徴とする請求項8に記載の蒸着装置。
  10.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜とは、昇華点が異なる材料からなり、
     上記フィルムは、上記フィルム上に形成される蒸着膜より、昇華点が高い材料からなることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
  11.  上記フィルムは、アルミニウムホイルであることを特徴とする請求項10に記載の蒸着装置。
  12.  上記防着部材には、上記蒸着粒子によって上記蒸着室が汚染されるのを防止するための防着板が含まれていることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の蒸着装置。
  13.  上記防着部材には、上記第2の期間中に、上記蒸着源から放出される蒸着粒子が、上記基板上に蒸着されるのを防止するためのシャッタが含まれていることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の蒸着装置。
  14.  上記防着部材には、上記蒸着源から蒸着粒子が放出される開口部と上記基板との間に備えられ、且つ、上記基板の法線方向に直交する方向に沿って、上記開口部を間に挟むように所定間隔で形成された複数の制御板または、上記複数の制御板が一体化したものが含まれていることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の蒸着装置。
  15.  請求項1から14の何れか1項に記載の蒸着装置に備えられた蒸着膜が形成されたフィルムと、
     上記蒸着膜が形成されたフィルムから上記蒸着膜と上記フィルムとを分離するための分離部と、を備えていることを特徴とする回収装置。
  16.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、水に対する溶解特性が異なる材料からなり、
     上記分離部として水槽を備えていることを特徴とする請求項15に記載の回収装置。
  17.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、微生物に対する生分解性が異なる材料からなり、
     上記分離部として上記微生物を含む分解槽を備えていることを特徴とする請求項15に記載の回収装置。
  18.  上記フィルムは、上記フィルム上に形成された蒸着膜とは、融点または、昇華点が異なる材料からなり、
     上記分離部として加熱槽を備えていることを特徴とする請求項15に記載の回収装置。
  19.  上記フィルムの昇華点が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より低い場合には、
     上記加熱槽には、排出口が設けられていることを特徴とする請求項18に記載の回収装置。
  20.  上記フィルムの昇華点が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より高い場合には、
     上記加熱槽には、上記フィルム上に形成された蒸着膜からの昇華物を捕集するための捕集部が接続されていることを特徴とする請求項18に記載の回収装置。
  21.  上記フィルムは、光分解特性が、上記フィルム上に形成された蒸着膜より高い材料からなり、
     上記分離部として、光照射処理槽が備えていることを特徴とする請求項15に記載の回収装置。
  22.  上記微生物を含む分解槽には、光照射部が備えられていることを特徴とする請求項17に記載の回収装置。
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