JP2004095423A - 有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法、及びコンテナ - Google Patents
有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法、及びコンテナ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度があり、投資の少ない製造ラインを構築することができる有機EL発光デバイスの製造方法、及びこの方法に使用するのに最適なコンテナを提供する。
【解決手段】陽極12と陰極17との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層14を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板11上に配し、この積層構造体を封止材18により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してワークの搬送を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】陽極12と陰極17との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層14を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板11上に配し、この積層構造体を封止材18により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してワークの搬送を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機発光材料を発光層として利用した注入型発光素子である有機エレクトロルミネセンス発光素子(以下、「有機EL発光素子」と称する。)を用いた有機発光表示体等の有機エレクトロルミネセンス発光デバイス(以下、「有機EL発光デバイス」と称する。)の製造方法、及びこの方法に使用するコンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL発光素子は、陰極と陽極との間に蛍光性有機化合物を含む薄膜を挟んだ構成を有しており、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
【0003】
有機EL発光素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100,000cd/m2程度の高輝度の面発光が可能であり、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。
【0004】
また、有機EL発光素子は、安価な大面積フルカラー表示体や、安価で消費電力が少なく小型の光源を実現するものとして注目を集めている(電子情報通信学会技術報告、第89巻、NO.106、49ページ、1989年)。この報告によると、強い蛍光を発する有機色素を発光層に使用し、青、緑、赤色の明るい発光を得ている。これは、薄膜状で強い蛍光を発し、ピンホール欠陥の少ない有機色素を用いたことで、高輝度なフルカラー表示を実現できると考えられている。
【0005】
この有機EL発光素子を用いた有機EL発光デバイスの製造方法としては、一般的には発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板上に有機層を形成し、さらにその上にシャドウマスクを用いて陽極電極と直角に交わるストライプ状の陰極電極(金属)を形成する方法がある。
【0006】
これは、特開2000−150149号公報に開示されているように、ストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板を真空チャンバー内に入れ、順次その中で有機発光層及び金属電極層を形成する方法であり、この真空系の中でアライメントや基板表面の活性化処理も行い、外気に触れない状態で不純物の付着を防止し、その後窒素雰囲気中で封止を行う方法である。
【0007】
また、特開2000−36382号公報に開示されているように、封止雰囲気として露点が0℃以下の気体を用いることにより、乾燥状態を得る方法がある。
【0008】
さらに、特許第2917795号公報においては、真空中または不活性ガス中に保持された状態で単層または複層の有機層を形成する方法が開示されている。
この特許公報では、単層または複層の有機層(正孔層、電子層)の成膜環境が限定されており、さらに有機層の材料や構成、金属層の材料や構成、及び基板の清浄度を保持する方法等について開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の有機EL発光デバイスの製造方法においては、真空及び特定の環境下における一貫プロセス、または複数のデバイス構成膜を一まとまりとしたプロセスとして装置が構成されており、装置が大型化して過大な設備投資が必要であった。
【0010】
このような大型装置による製造ラインは、製品サイズや基板サイズ、また装置の構成変更に対して自由度がなく、変更の度に更なる大型投資が必要となっていた。
【0011】
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、その目的は、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度があり、投資の少ない製造ラインを構築することができる有機EL発光デバイスの製造方法、及びこの方法に使用するのに最適なコンテナを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、第1の発明に係る有機EL発光デバイスの製造方法は、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、
少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路を配し、該搬送経路を介してワークの搬送を行うことを特徴とする。
【0013】
この有機EL発光デバイスの製造方法において、有機層を構成する層のうちの少なくとも一層をウエットプロセスにより形成してもよい。
【0014】
また、搬送経路が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることが好ましい。
【0015】
さらに、複数の製造装置が、大気圧の雰囲気下に配されていることが好ましい。
【0016】
そして、各搬送期間の前にワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、各搬送期間の後にワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することが好ましい。
【0017】
第2の発明に係る有機EL発光デバイスの製造方法は、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、
少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用し、内部が雰囲気制御された大気圧のコンテナを用いて、製造装置間におけるワークの搬送を行うことを特徴とする。
【0018】
また、コンテナ内が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度5%以下であることが好ましい。
【0019】
そして、各搬送期間においてワークをコンテナ内に入れる前工程でワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、ワークをコンテナから出した後工程でワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することが好ましい。
【0020】
第2の発明のいずれかに記載の方法に使用するコンテナであって、その内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限られない。
【0022】
本発明は、基材上に設けられた一対の陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んで構成される有機EL発光素子を用いた有機EL発光デバイスの製造方法である。
【0023】
有機EL発光素子を構成する有機層は単層でも良いが、正孔注入層または正孔輸送層のいずれか一方と、発光層と、電子注入層または電子輸送層のいずれか一方とからなる積層構造を有することが好ましい。
【0024】
図2は、有機EL発光デバイスの積層構造の一例を示す模式図である。図示するように、有機EL発光デバイスは、基板11上に陽極12及び正孔輸送層13を形成し、その上に発光層14、電子輸送層15、及び電子注入層16を形成し、さらに陰極17を形成し、封止材としての封止缶18の内側に水分吸収剤19を配して、この封止缶18を基板11上に張り合わせて成る積層構造を有している。
【0025】
水分吸収剤(ゲッター)19を封止缶18の内側に配して封止領域内に存在させることにより、封止缶19の内部空間内の水分を吸着させ、素子の劣化を抑制することができる。その他に、例えば、酸化カルシウムやゼオライト等の粉末状のゲッター剤を表示部周辺の基板11上に貼り付ける等の方法が挙げられる。
【0026】
有機層を構成する材料としては、分子量5000以下のものが好ましく、発光材料、正孔注入材料、電子注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料より少なくとも1種を選択して用いることができ、正孔注入材料または正孔輸送材料に発光材料をドーピングしたり、電子注入材料または電子輸送材料に発光材料をドーピングすることにより、発光波長の選択の幅を広げることができ、発光効率も向上させることができる。また、有機発光層を発光効率のよいアモルファス膜とするためには、融点mpとガラス転移点Tgとの温度差が50℃以上であることが好ましい。
【0027】
各色の有機発光材料としては、例えば、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0028】
また、正孔注入材料及び正孔輸送材料としては、例えば、可溶性のフタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0029】
特に、正孔注入材料としては、例えば、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンをコーティングし、加熱により得たポリフェニレンビニレン等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0030】
また、電子注入材料及び電子輸送材料としては、例えば、アルミニウムに(8−ヒドロキシキノリン)の3量体が配位したAlq3、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0031】
ウエットプロセス法により有機層を形成するに際しては、有機層を構成する材料を常温で水分溶解度が低い疎水系有機溶媒に希釈または溶解させて用いる。溶媒としては、例えば、クロロホルム、トルエン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、キシレン、シメン、シクロヘキサノン、オクチルベンゼン、ドデシルベンゼン、デカリン、キノリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、チモール、ニトロベンズアルデヒド、ニトロベンゼン、二硫化炭素、2ヘプタノン、ベンゼン、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、セルソルブ類等の単一もしくは混合溶媒等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0032】
各有機材料には溶解特性(溶解パラメータやイオン化ポテンシャル、極性)がそれぞれあり、溶解できる溶媒には限定がある。またその際には溶解度もそれぞれ違うため、一概に濃度も決めることはできないが、例えば、TPAはトルエンに1%未満しか溶解しない。
【0033】
また、有機発光層、電子注入層及び電子輸送層、正孔注入層及び正孔輸送層のいずれの層においても、適当な結着樹脂中に各機能物質を分散して使用することも可能である。
【0034】
有機層は、発光効率の観点からアモルファス膜であることが好ましい。また、有機発光層は、正孔輸送等の各単機能を持つ層であってもよいし、複合機能を持つ層であってもよい。さらに、正孔輸送等の機能を持つ層を別に形成してもよく、その際、この層もウエットプロセス法で形成し、有機発光層を積層構造とすることにより、発光効率を向上させ、製造プロセスを簡略化することもできる。
【0035】
また、電極と発光層とのエネルギー障壁を減じ、発光層へのキャリア移動を容易にすることを目的として、電極と発光層との間に正孔注入層、正孔輸送層や電子注入層、電子輸送層を設けても良い。
【0036】
有機層の膜厚は0.01〜0.3μm程度必要であり、好ましくは0.1〜0.2μm程度である。
【0037】
ウエットプロセスとしては、塗布法や印刷法等が挙げられる。
【0038】
塗布法は、スピン塗布法、転写塗布法、イクストリュージョン塗布法等が使用できる。材料使用効率を考慮すると、転写塗布法、イクストリュージョン塗布法のようなパターン塗布可能な方法が好ましく、特に転写塗布法が好ましい。
【0039】
印刷法は、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等が使用できる。表示素子として、膜が薄く、素子サイズが微小で、RGBのパターンの重ね等が必要な場合などを考慮すると、オフセット印刷法、インクジェット印刷法のような高精度高精細印刷法が好ましい。
【0040】
例えば、オフセット印刷機は、枚葉の校正印刷機を基本とするが、紙に印刷する一般的な水無し平版印刷機や凹版印刷機よりも印刷位置精度や印刷条件の設定が精度良くできるように改良したものが良い。
【0041】
ここで陽極電極は、光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合とがある。ただし、仕事関数が大きい(4eV以上)材料が適している。透明性陽極としては、例えば、CuI、ITO、SnO2、ZnOなどが良い。なお、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上である。
【0042】
不透明な陽極としては、上記透明性陽極材料の下に、例えば、アルミニウム、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを用いても良い。ITO透明電極のパターン形成方法としては、例えば、マスク蒸着法またはフォトリソパターニング法等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0043】
陰極電極についても、光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合とがある。ただし、仕事関数が小さい(4eV以下)材料が適している。透明性陰極としては、例えば、セシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチュウム、インジュウム、希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などの薄膜が良い。なお、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上であり、抵抗値を下げるためにはITOと複合化させることが好ましい。
【0044】
不透明な陰極材料としては、例えば、セシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチュウム、インジュウム、希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などが良い。さらに、抵抗値を下げるために、上記陰極材料に、例えば、アルミニウム、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを複合化しても良い。また、その形成方法としては、例えば、マスク蒸着法、フォトリソパターニング法、めっき法、印刷法等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0045】
図1は、本実施形態の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。図1に示すように、各構成の成膜工程ごとに分割された装置とそれらを繋ぐ環境制御された搬送経路10を有している。
【0046】
まず、WET洗浄は、液晶ディスプレイプロセスで一般的に用いられている洗浄方法である。アルカリ液洗浄、ブラシ洗浄、静電除去、メガソニック洗浄、ウルトラソニック洗浄、純水リンス、水切り、乾燥等のプロセスを用いるが、これに限るものではない。
【0047】
DRY洗浄は、半導体プロセスで一般的に用いられている洗浄方法である。真空中で行う酸素プラズマ処理、大気プラズマ処理、コロナ放電処理、VUオゾン処理、エキシマレーザー処理等のプロセスを用いるが、これに限るものではない。
【0048】
各搬送経路10及び各装置の周辺環境は、一般的には酸素、水分や大気中の化学物質の影響により劣化があると云われているため、純度の高い窒素、DRYエアーによるパージにより制御するが、これに限るものではない。
【0049】
なお、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料から成る発光層を含む有機層を設けた有機EL発光素子を用いる有機EL発光デバイスの製造方法において、前述したように、デバイスの構成膜ごとに装置を配置することに関しては、ある一つの装置にて複数のデバイス膜を製造可能なように構成しうることは言うまでもない。
【0050】
また、装置間の搬送経路10への前工程でワークに対酸素保護処理および対水分保護処理を施し、搬送経路からの後工程でワークに施した対酸素保護処理および対水分保護処理を除去することにより、素子をより安定した状態で搬送することができる。この対酸素保護処理および対水分保護処理は、搬送に要するに足る時間だけ保護するような仮保護であってもよい。このような処理としては、対酸素保護処理、対水分保護処理として、酸素吸収剤、吸湿剤を添加した樹脂フィルムで密封することなどが挙げられる。
【0051】
さらに、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料から成る発光層を含む有機層を設けた有機EL発光素子を用いる有機EL発光デバイスの製造方法において、デバイスの構成膜の作成工程に対応した複数の製造装置を配置し、ワークを保持するコンテナにより、製造装置間を移動することも可能である。
【0052】
また、複数の製造装置を異なる工場間に配置することも可能である。この場合、工場が異なる会社であれば、装置に対する投資金額を各工場に分担することができるため、経営的に合理的な利点がある。勿論、製造装置を配置する工場群は、例えば、ワークシェアリングや他の製品の製造と兼用するためなどの理由により、一つの会社の別工場や同一敷地内の別棟であってもよい。
【0053】
製造装置間の移動に使用するコンテナは、前述したように、その内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることで実現できる。
【0054】
この製造装置間をコンテナで移動する場合にも、前述した様に、ワークをコンテナに出し入れする前工程で対酸素保護処理および対水分保護処理を施し、コンテナから出した後工程でワークに施した対酸素保護処理および対水分保護処理を除去することにより、素子をより安定した状態で搬送することができる。
【0055】
【実施例】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限られない。
【0056】
〔実施例1〕
図1及び図2に基づいて、実施例1の有機EL発光素子の製造方法を説明する。本実施例では、デバイスの各製造工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してデバイスの搬送を行うものであり、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0057】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)上に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチング法にてパターンを形成した基板11を図1のフローに沿って各工程を順に行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0058】
ガラス基板11には100mm角のものを用い、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄では、純水超音波洗浄の後に、IPA超音波洗浄とIPAベーパー水切りを行った(STEP1)。DRY洗浄ではUVオゾン洗浄を行い、この環境はDRYエアーとした(STEP2)。
【0059】
WET塗布ではスピンコーターを用い、正孔輸送層13としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解して0.5%溶液としたものをコーティングし、乾燥後の膜厚を0.02μmとした(STEP3)。
【0060】
DRY成膜の発光層14は1.0wt%のクマリンを9,9−ジオクチルフルオレンの5量体にドープしたものを蒸着法で0.02μm成膜し、電子輸送層15は9,9−ジオクチルフルオレンの5量体を蒸着法で0.04μm成膜し、電子注入層16はAlにLiを1.8%ドープしたものを蒸着法で0.01μm成膜し、陰極17(金属層)はAlを蒸着法で0.12μm成膜した(STEP4〜7)。
【0061】
陽極のITOと陰極のAlはストライプのクロス構造で、Alはシャドーマスクを用いてパターニングした。最後に、ステンレス製の封止缶18に酸化カルシウムの水分吸収剤19を形成したもので素子側の封止を行い、表示体が完成した(STEP8)。
【0062】
〔実施例2〕
図2及び図3に基づいて、実施例2の有機EL発光素子の製造方法を説明する。本実施例では、デバイスの各製造工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してデバイスの搬送を行うものであり、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0063】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチング法にてパターンを形成した基板を図3のフローに沿って各工程を順に行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0064】
ガラス基板サイズは100mm角であり、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄は純水超音波洗浄の後、IPA超音波、IPAベーパー水切りとした(STEP21)。DRY洗浄はUVオゾン洗浄を行い、この環境はDRYエアーとした(STEP22)。
【0065】
正孔輸送層はDRY成膜を用い、正孔注入層13としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶かし0.5%溶液としてコーティングし、乾燥後の膜厚を0.02μmとした(STEP23)。
【0066】
DRY成膜の発光層14は1.0wt%のクマリンを9,9−ジオクチルフルオレンの5量体にドープしたものを蒸着法で0.02μm成膜し、電子輸送層15は9,9−ジオクチルフルオレンの5量体を蒸着法で0.04μm成膜し、電子注入層16はAlにLiを1.8%ドープしたものを蒸着法で0.01μm成膜し、陰極17(金属層)はAlを蒸着法で0.12μm成膜した(STEP24〜27)。
【0067】
陽極のITOと陰極のAlはストライプのクロス構造で、Alはシャドーマスクを用いてパターニングした。最後に、ステンレス製の封止缶18に酸化カルシウムの水分吸収剤19を形成したもので素子側の封止を行い、表示体が完成した(STEP28)。
【0068】
〔比較例1〕
比較例1では、アルバック製真空一貫装置(サテラ)にて有機EL発光デバイスの作成を行い、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0069】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチングにてパターンを形成した基板11を図3のフローに準じて各工程を行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0070】
ガラス基板サイズは100mm角であり、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄は純水超音波洗浄の後、IPA超音波、IPAベーパー水切りとした。
【0071】
WET洗浄の後、アルバック製の真空一貫装置(サテラ)に基板11を投入し、各チャンバーにて処理を行った。ただし、DRY洗浄は酸素プラズマ処理とし、正孔輸送層13は蒸着とした。
【0072】
実施例1と同様に、発光層14、電子輸送層15、電子注入層16及び陰極17(金属層)を成膜し、同装置内の封止チャンバーにて窒素環境下で実施例1と同様の封止を行い、表示体が完成した。
【0073】
そして、実施例1、実施例2、及び比較例1で作成した各表示体の輝度、寿命及び劣化率、ダークスポットについて、結果を比較検討した。
【0074】
実施例1にて作成した表示体の輝度は15万カンデラであり、寿命は5000時間で30%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に1〜2個であった。
【0075】
実施例2にて作成した表示体の輝度は10万カンデラであり、寿命は5000時間で40%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に5〜10個であった。
【0076】
比較例1にて作成した表示体の輝度は10万カンデラであり、寿命は5000時間で40%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に5〜10個であった。
【0077】
したがって、実施例1及び実施例2の表示体では、有機EL発光デバイスの性能を劣化させることなく、初期投資を削減することができ、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度の高い製造ラインを構築することができることが確認された。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度があり、投資の少ない製造ラインを構築することができる有機EL発光デバイスの製造方法を提供することができる。
【0079】
コンテナの内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であるので、本発明の有機EL発光デバイスの製造方法に使用するのに最適なコンテナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。
【図2】有機EL発光デバイスの積層構造の一例を示す模式図である。
【図3】実施例2の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。
【符号の説明】
10 搬送経路
11 ガラス基板
12 陽極
13 正孔輸送層
14 発光層
15 電子輸送層
16 電子注入層
17 陰極
18 封止缶
19 水分吸収剤
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機発光材料を発光層として利用した注入型発光素子である有機エレクトロルミネセンス発光素子(以下、「有機EL発光素子」と称する。)を用いた有機発光表示体等の有機エレクトロルミネセンス発光デバイス(以下、「有機EL発光デバイス」と称する。)の製造方法、及びこの方法に使用するコンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL発光素子は、陰極と陽極との間に蛍光性有機化合物を含む薄膜を挟んだ構成を有しており、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
【0003】
有機EL発光素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100,000cd/m2程度の高輝度の面発光が可能であり、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。
【0004】
また、有機EL発光素子は、安価な大面積フルカラー表示体や、安価で消費電力が少なく小型の光源を実現するものとして注目を集めている(電子情報通信学会技術報告、第89巻、NO.106、49ページ、1989年)。この報告によると、強い蛍光を発する有機色素を発光層に使用し、青、緑、赤色の明るい発光を得ている。これは、薄膜状で強い蛍光を発し、ピンホール欠陥の少ない有機色素を用いたことで、高輝度なフルカラー表示を実現できると考えられている。
【0005】
この有機EL発光素子を用いた有機EL発光デバイスの製造方法としては、一般的には発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板上に有機層を形成し、さらにその上にシャドウマスクを用いて陽極電極と直角に交わるストライプ状の陰極電極(金属)を形成する方法がある。
【0006】
これは、特開2000−150149号公報に開示されているように、ストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板を真空チャンバー内に入れ、順次その中で有機発光層及び金属電極層を形成する方法であり、この真空系の中でアライメントや基板表面の活性化処理も行い、外気に触れない状態で不純物の付着を防止し、その後窒素雰囲気中で封止を行う方法である。
【0007】
また、特開2000−36382号公報に開示されているように、封止雰囲気として露点が0℃以下の気体を用いることにより、乾燥状態を得る方法がある。
【0008】
さらに、特許第2917795号公報においては、真空中または不活性ガス中に保持された状態で単層または複層の有機層を形成する方法が開示されている。
この特許公報では、単層または複層の有機層(正孔層、電子層)の成膜環境が限定されており、さらに有機層の材料や構成、金属層の材料や構成、及び基板の清浄度を保持する方法等について開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の有機EL発光デバイスの製造方法においては、真空及び特定の環境下における一貫プロセス、または複数のデバイス構成膜を一まとまりとしたプロセスとして装置が構成されており、装置が大型化して過大な設備投資が必要であった。
【0010】
このような大型装置による製造ラインは、製品サイズや基板サイズ、また装置の構成変更に対して自由度がなく、変更の度に更なる大型投資が必要となっていた。
【0011】
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、その目的は、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度があり、投資の少ない製造ラインを構築することができる有機EL発光デバイスの製造方法、及びこの方法に使用するのに最適なコンテナを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、第1の発明に係る有機EL発光デバイスの製造方法は、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、
少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路を配し、該搬送経路を介してワークの搬送を行うことを特徴とする。
【0013】
この有機EL発光デバイスの製造方法において、有機層を構成する層のうちの少なくとも一層をウエットプロセスにより形成してもよい。
【0014】
また、搬送経路が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることが好ましい。
【0015】
さらに、複数の製造装置が、大気圧の雰囲気下に配されていることが好ましい。
【0016】
そして、各搬送期間の前にワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、各搬送期間の後にワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することが好ましい。
【0017】
第2の発明に係る有機EL発光デバイスの製造方法は、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、
少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用し、内部が雰囲気制御された大気圧のコンテナを用いて、製造装置間におけるワークの搬送を行うことを特徴とする。
【0018】
また、コンテナ内が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度5%以下であることが好ましい。
【0019】
そして、各搬送期間においてワークをコンテナ内に入れる前工程でワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、ワークをコンテナから出した後工程でワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することが好ましい。
【0020】
第2の発明のいずれかに記載の方法に使用するコンテナであって、その内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限られない。
【0022】
本発明は、基材上に設けられた一対の陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んで構成される有機EL発光素子を用いた有機EL発光デバイスの製造方法である。
【0023】
有機EL発光素子を構成する有機層は単層でも良いが、正孔注入層または正孔輸送層のいずれか一方と、発光層と、電子注入層または電子輸送層のいずれか一方とからなる積層構造を有することが好ましい。
【0024】
図2は、有機EL発光デバイスの積層構造の一例を示す模式図である。図示するように、有機EL発光デバイスは、基板11上に陽極12及び正孔輸送層13を形成し、その上に発光層14、電子輸送層15、及び電子注入層16を形成し、さらに陰極17を形成し、封止材としての封止缶18の内側に水分吸収剤19を配して、この封止缶18を基板11上に張り合わせて成る積層構造を有している。
【0025】
水分吸収剤(ゲッター)19を封止缶18の内側に配して封止領域内に存在させることにより、封止缶19の内部空間内の水分を吸着させ、素子の劣化を抑制することができる。その他に、例えば、酸化カルシウムやゼオライト等の粉末状のゲッター剤を表示部周辺の基板11上に貼り付ける等の方法が挙げられる。
【0026】
有機層を構成する材料としては、分子量5000以下のものが好ましく、発光材料、正孔注入材料、電子注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料より少なくとも1種を選択して用いることができ、正孔注入材料または正孔輸送材料に発光材料をドーピングしたり、電子注入材料または電子輸送材料に発光材料をドーピングすることにより、発光波長の選択の幅を広げることができ、発光効率も向上させることができる。また、有機発光層を発光効率のよいアモルファス膜とするためには、融点mpとガラス転移点Tgとの温度差が50℃以上であることが好ましい。
【0027】
各色の有機発光材料としては、例えば、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0028】
また、正孔注入材料及び正孔輸送材料としては、例えば、可溶性のフタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0029】
特に、正孔注入材料としては、例えば、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンをコーティングし、加熱により得たポリフェニレンビニレン等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0030】
また、電子注入材料及び電子輸送材料としては、例えば、アルミニウムに(8−ヒドロキシキノリン)の3量体が配位したAlq3、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0031】
ウエットプロセス法により有機層を形成するに際しては、有機層を構成する材料を常温で水分溶解度が低い疎水系有機溶媒に希釈または溶解させて用いる。溶媒としては、例えば、クロロホルム、トルエン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、キシレン、シメン、シクロヘキサノン、オクチルベンゼン、ドデシルベンゼン、デカリン、キノリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、チモール、ニトロベンズアルデヒド、ニトロベンゼン、二硫化炭素、2ヘプタノン、ベンゼン、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、セルソルブ類等の単一もしくは混合溶媒等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0032】
各有機材料には溶解特性(溶解パラメータやイオン化ポテンシャル、極性)がそれぞれあり、溶解できる溶媒には限定がある。またその際には溶解度もそれぞれ違うため、一概に濃度も決めることはできないが、例えば、TPAはトルエンに1%未満しか溶解しない。
【0033】
また、有機発光層、電子注入層及び電子輸送層、正孔注入層及び正孔輸送層のいずれの層においても、適当な結着樹脂中に各機能物質を分散して使用することも可能である。
【0034】
有機層は、発光効率の観点からアモルファス膜であることが好ましい。また、有機発光層は、正孔輸送等の各単機能を持つ層であってもよいし、複合機能を持つ層であってもよい。さらに、正孔輸送等の機能を持つ層を別に形成してもよく、その際、この層もウエットプロセス法で形成し、有機発光層を積層構造とすることにより、発光効率を向上させ、製造プロセスを簡略化することもできる。
【0035】
また、電極と発光層とのエネルギー障壁を減じ、発光層へのキャリア移動を容易にすることを目的として、電極と発光層との間に正孔注入層、正孔輸送層や電子注入層、電子輸送層を設けても良い。
【0036】
有機層の膜厚は0.01〜0.3μm程度必要であり、好ましくは0.1〜0.2μm程度である。
【0037】
ウエットプロセスとしては、塗布法や印刷法等が挙げられる。
【0038】
塗布法は、スピン塗布法、転写塗布法、イクストリュージョン塗布法等が使用できる。材料使用効率を考慮すると、転写塗布法、イクストリュージョン塗布法のようなパターン塗布可能な方法が好ましく、特に転写塗布法が好ましい。
【0039】
印刷法は、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等が使用できる。表示素子として、膜が薄く、素子サイズが微小で、RGBのパターンの重ね等が必要な場合などを考慮すると、オフセット印刷法、インクジェット印刷法のような高精度高精細印刷法が好ましい。
【0040】
例えば、オフセット印刷機は、枚葉の校正印刷機を基本とするが、紙に印刷する一般的な水無し平版印刷機や凹版印刷機よりも印刷位置精度や印刷条件の設定が精度良くできるように改良したものが良い。
【0041】
ここで陽極電極は、光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合とがある。ただし、仕事関数が大きい(4eV以上)材料が適している。透明性陽極としては、例えば、CuI、ITO、SnO2、ZnOなどが良い。なお、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上である。
【0042】
不透明な陽極としては、上記透明性陽極材料の下に、例えば、アルミニウム、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを用いても良い。ITO透明電極のパターン形成方法としては、例えば、マスク蒸着法またはフォトリソパターニング法等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0043】
陰極電極についても、光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合とがある。ただし、仕事関数が小さい(4eV以下)材料が適している。透明性陰極としては、例えば、セシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチュウム、インジュウム、希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などの薄膜が良い。なお、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上であり、抵抗値を下げるためにはITOと複合化させることが好ましい。
【0044】
不透明な陰極材料としては、例えば、セシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチュウム、インジュウム、希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などが良い。さらに、抵抗値を下げるために、上記陰極材料に、例えば、アルミニウム、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを複合化しても良い。また、その形成方法としては、例えば、マスク蒸着法、フォトリソパターニング法、めっき法、印刷法等が使用できるが、これらに限るものではない。
【0045】
図1は、本実施形態の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。図1に示すように、各構成の成膜工程ごとに分割された装置とそれらを繋ぐ環境制御された搬送経路10を有している。
【0046】
まず、WET洗浄は、液晶ディスプレイプロセスで一般的に用いられている洗浄方法である。アルカリ液洗浄、ブラシ洗浄、静電除去、メガソニック洗浄、ウルトラソニック洗浄、純水リンス、水切り、乾燥等のプロセスを用いるが、これに限るものではない。
【0047】
DRY洗浄は、半導体プロセスで一般的に用いられている洗浄方法である。真空中で行う酸素プラズマ処理、大気プラズマ処理、コロナ放電処理、VUオゾン処理、エキシマレーザー処理等のプロセスを用いるが、これに限るものではない。
【0048】
各搬送経路10及び各装置の周辺環境は、一般的には酸素、水分や大気中の化学物質の影響により劣化があると云われているため、純度の高い窒素、DRYエアーによるパージにより制御するが、これに限るものではない。
【0049】
なお、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料から成る発光層を含む有機層を設けた有機EL発光素子を用いる有機EL発光デバイスの製造方法において、前述したように、デバイスの構成膜ごとに装置を配置することに関しては、ある一つの装置にて複数のデバイス膜を製造可能なように構成しうることは言うまでもない。
【0050】
また、装置間の搬送経路10への前工程でワークに対酸素保護処理および対水分保護処理を施し、搬送経路からの後工程でワークに施した対酸素保護処理および対水分保護処理を除去することにより、素子をより安定した状態で搬送することができる。この対酸素保護処理および対水分保護処理は、搬送に要するに足る時間だけ保護するような仮保護であってもよい。このような処理としては、対酸素保護処理、対水分保護処理として、酸素吸収剤、吸湿剤を添加した樹脂フィルムで密封することなどが挙げられる。
【0051】
さらに、陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料から成る発光層を含む有機層を設けた有機EL発光素子を用いる有機EL発光デバイスの製造方法において、デバイスの構成膜の作成工程に対応した複数の製造装置を配置し、ワークを保持するコンテナにより、製造装置間を移動することも可能である。
【0052】
また、複数の製造装置を異なる工場間に配置することも可能である。この場合、工場が異なる会社であれば、装置に対する投資金額を各工場に分担することができるため、経営的に合理的な利点がある。勿論、製造装置を配置する工場群は、例えば、ワークシェアリングや他の製品の製造と兼用するためなどの理由により、一つの会社の別工場や同一敷地内の別棟であってもよい。
【0053】
製造装置間の移動に使用するコンテナは、前述したように、その内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることで実現できる。
【0054】
この製造装置間をコンテナで移動する場合にも、前述した様に、ワークをコンテナに出し入れする前工程で対酸素保護処理および対水分保護処理を施し、コンテナから出した後工程でワークに施した対酸素保護処理および対水分保護処理を除去することにより、素子をより安定した状態で搬送することができる。
【0055】
【実施例】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限られない。
【0056】
〔実施例1〕
図1及び図2に基づいて、実施例1の有機EL発光素子の製造方法を説明する。本実施例では、デバイスの各製造工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してデバイスの搬送を行うものであり、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0057】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)上に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチング法にてパターンを形成した基板11を図1のフローに沿って各工程を順に行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0058】
ガラス基板11には100mm角のものを用い、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄では、純水超音波洗浄の後に、IPA超音波洗浄とIPAベーパー水切りを行った(STEP1)。DRY洗浄ではUVオゾン洗浄を行い、この環境はDRYエアーとした(STEP2)。
【0059】
WET塗布ではスピンコーターを用い、正孔輸送層13としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解して0.5%溶液としたものをコーティングし、乾燥後の膜厚を0.02μmとした(STEP3)。
【0060】
DRY成膜の発光層14は1.0wt%のクマリンを9,9−ジオクチルフルオレンの5量体にドープしたものを蒸着法で0.02μm成膜し、電子輸送層15は9,9−ジオクチルフルオレンの5量体を蒸着法で0.04μm成膜し、電子注入層16はAlにLiを1.8%ドープしたものを蒸着法で0.01μm成膜し、陰極17(金属層)はAlを蒸着法で0.12μm成膜した(STEP4〜7)。
【0061】
陽極のITOと陰極のAlはストライプのクロス構造で、Alはシャドーマスクを用いてパターニングした。最後に、ステンレス製の封止缶18に酸化カルシウムの水分吸収剤19を形成したもので素子側の封止を行い、表示体が完成した(STEP8)。
【0062】
〔実施例2〕
図2及び図3に基づいて、実施例2の有機EL発光素子の製造方法を説明する。本実施例では、デバイスの各製造工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路10を配し、この搬送経路10を介してデバイスの搬送を行うものであり、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0063】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチング法にてパターンを形成した基板を図3のフローに沿って各工程を順に行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0064】
ガラス基板サイズは100mm角であり、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄は純水超音波洗浄の後、IPA超音波、IPAベーパー水切りとした(STEP21)。DRY洗浄はUVオゾン洗浄を行い、この環境はDRYエアーとした(STEP22)。
【0065】
正孔輸送層はDRY成膜を用い、正孔注入層13としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶かし0.5%溶液としてコーティングし、乾燥後の膜厚を0.02μmとした(STEP23)。
【0066】
DRY成膜の発光層14は1.0wt%のクマリンを9,9−ジオクチルフルオレンの5量体にドープしたものを蒸着法で0.02μm成膜し、電子輸送層15は9,9−ジオクチルフルオレンの5量体を蒸着法で0.04μm成膜し、電子注入層16はAlにLiを1.8%ドープしたものを蒸着法で0.01μm成膜し、陰極17(金属層)はAlを蒸着法で0.12μm成膜した(STEP24〜27)。
【0067】
陽極のITOと陰極のAlはストライプのクロス構造で、Alはシャドーマスクを用いてパターニングした。最後に、ステンレス製の封止缶18に酸化カルシウムの水分吸収剤19を形成したもので素子側の封止を行い、表示体が完成した(STEP28)。
【0068】
〔比較例1〕
比較例1では、アルバック製真空一貫装置(サテラ)にて有機EL発光デバイスの作成を行い、有機EL発光デバイスとして緑色発光のパッシブマトリクス表示体を作成した。
【0069】
ガラス基板11(コーニング1737、0.7mm)に陽極12としてITO(15Ω/□)を成膜後、フォトリソエッチングにてパターンを形成した基板11を図3のフローに準じて各工程を行い、有機EL発光デバイスを作成した。
【0070】
ガラス基板サイズは100mm角であり、1枚ずつの枚葉送りとした。WET洗浄は純水超音波洗浄の後、IPA超音波、IPAベーパー水切りとした。
【0071】
WET洗浄の後、アルバック製の真空一貫装置(サテラ)に基板11を投入し、各チャンバーにて処理を行った。ただし、DRY洗浄は酸素プラズマ処理とし、正孔輸送層13は蒸着とした。
【0072】
実施例1と同様に、発光層14、電子輸送層15、電子注入層16及び陰極17(金属層)を成膜し、同装置内の封止チャンバーにて窒素環境下で実施例1と同様の封止を行い、表示体が完成した。
【0073】
そして、実施例1、実施例2、及び比較例1で作成した各表示体の輝度、寿命及び劣化率、ダークスポットについて、結果を比較検討した。
【0074】
実施例1にて作成した表示体の輝度は15万カンデラであり、寿命は5000時間で30%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に1〜2個であった。
【0075】
実施例2にて作成した表示体の輝度は10万カンデラであり、寿命は5000時間で40%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に5〜10個であった。
【0076】
比較例1にて作成した表示体の輝度は10万カンデラであり、寿命は5000時間で40%劣化であった。ダークスポットは0.5mm□内に5〜10個であった。
【0077】
したがって、実施例1及び実施例2の表示体では、有機EL発光デバイスの性能を劣化させることなく、初期投資を削減することができ、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度の高い製造ラインを構築することができることが確認された。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、製品サイズ、基板サイズ、及び装置構成の変更等に対して自由度があり、投資の少ない製造ラインを構築することができる有機EL発光デバイスの製造方法を提供することができる。
【0079】
コンテナの内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であるので、本発明の有機EL発光デバイスの製造方法に使用するのに最適なコンテナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。
【図2】有機EL発光デバイスの積層構造の一例を示す模式図である。
【図3】実施例2の有機EL発光デバイスの製造方法を工程順に示す説明図である。
【符号の説明】
10 搬送経路
11 ガラス基板
12 陽極
13 正孔輸送層
14 発光層
15 電子輸送層
16 電子注入層
17 陰極
18 封止缶
19 水分吸収剤
Claims (9)
- 陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用すると共に、製造装置間に雰囲気制御された大気圧の搬送経路を配し、該搬送経路を介してワークの搬送を行うことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 有機層を構成する層のうちの少なくとも一層をウエットプロセスにより形成することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 搬送経路が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 複数の製造装置が、大気圧の雰囲気下に配されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 各搬送期間の前にワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、各搬送期間の後にワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 陽極と陰極との間に、少なくとも有機発光材料からなる発光層を含む有機層を挟んだ積層構造体を基板上に配し、該積層構造体を封止材により封止して成る有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法であって、少なくともデバイスの構成膜の作成工程において、複数の製造装置を使用し、内部が雰囲気制御された大気圧のコンテナを用いて、製造装置間におけるワークの搬送を行うことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- コンテナ内が、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度5%以下であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 各搬送期間においてワークをコンテナ内に入れる前工程でワークに対して対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を施し、ワークをコンテナから出した後工程でワークに対して施した対酸素保護処理及び/又は対水分保護処理を除去することを特徴とする請求項6または7に記載の有機エレクトロルミネセンス発光デバイスの製造方法。
- 請求項6から8のいずれかに記載の方法に使用するコンテナであって、その内部の雰囲気が制御可能であり、窒素によりパージされ、酸素濃度が30ppm以下で、水分濃度が5%以下であることを特徴とするコンテナ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |