JP2002367777A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法Info
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- JP2002367777A JP2002367777A JP2001172976A JP2001172976A JP2002367777A JP 2002367777 A JP2002367777 A JP 2002367777A JP 2001172976 A JP2001172976 A JP 2001172976A JP 2001172976 A JP2001172976 A JP 2001172976A JP 2002367777 A JP2002367777 A JP 2002367777A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高精細で、かつ信頼性の高い有機エレクトロ
ルミネッセンス素子を製造することを課題とする。 【解決手段】 基板/第一電極/少なくとも発光層を含
む有機物層/第二電極からなる素子構成を有する有機エ
レクトロルミネッセンス素子を製造するにあたり、予め
第二電極及び/又は有機物層を形成したドナー基板を、
有機物層又は第二電極が接するように基板に貼り合わ
せ、ドナー基板側より熱源を照射して、有機物層及び/
又は第二電極を基板上に転写する際に、基板温度を室温
よりも低くなるように冷却することを特徴とする有機エ
レクトロルミネッセンス素子の製造方法により、上記の
課題を解決する。
ルミネッセンス素子を製造することを課題とする。 【解決手段】 基板/第一電極/少なくとも発光層を含
む有機物層/第二電極からなる素子構成を有する有機エ
レクトロルミネッセンス素子を製造するにあたり、予め
第二電極及び/又は有機物層を形成したドナー基板を、
有機物層又は第二電極が接するように基板に貼り合わ
せ、ドナー基板側より熱源を照射して、有機物層及び/
又は第二電極を基板上に転写する際に、基板温度を室温
よりも低くなるように冷却することを特徴とする有機エ
レクトロルミネッセンス素子の製造方法により、上記の
課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板/第一電極/
少なくとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる素
子構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製
造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エ
レクトロルミネッセンス表示パネルに関するものであ
り、さらに詳しくは、少なくとも発光層を含む有機物層
及び/又は第二電極を転写法で形成する有機エレクトロ
ルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示パ
ネルに関する。
少なくとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる素
子構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製
造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エ
レクトロルミネッセンス表示パネルに関するものであ
り、さらに詳しくは、少なくとも発光層を含む有機物層
及び/又は第二電極を転写法で形成する有機エレクトロ
ルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネ
ッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示パ
ネルに関する。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネッセンス素子は、
基板/第一電極/少なくとも発光層を含む有機物層/第
二電極からなる素子構成を有する発光素子であり、薄
型、全固体型、面状自発光、高速応答といった特徴を有
している。そのため、ディスプレイパネルへの応用が期
待されることから、近年、各方面で盛んに研究が行われ
ている。
基板/第一電極/少なくとも発光層を含む有機物層/第
二電極からなる素子構成を有する発光素子であり、薄
型、全固体型、面状自発光、高速応答といった特徴を有
している。そのため、ディスプレイパネルへの応用が期
待されることから、近年、各方面で盛んに研究が行われ
ている。
【0003】有機エレクトロルミネッセンス素子の両電
極間に電圧を印加すると、一方の電極から電子が発光層
に注入されるとともに、他方の電極からホールが発光層
に注入される。この電子とホールとが発光層の中で再結
合することにより、発光層から面状発光が得られる。
極間に電圧を印加すると、一方の電極から電子が発光層
に注入されるとともに、他方の電極からホールが発光層
に注入される。この電子とホールとが発光層の中で再結
合することにより、発光層から面状発光が得られる。
【0004】有機エレクトロルミネッセンス素子の断面
図を図5に示す。透明な基板(501)上に透明な第一
電極(502)が形成され、さらにその上に少なくとも
発光層を含む有機物層(503)及び透明でなくてもか
まわない第二電極(504)が形成されている。そし
て、発光(505)は、発光層より、透明な基板(50
1)と透明な第一電極(502)を通して得られる。
図を図5に示す。透明な基板(501)上に透明な第一
電極(502)が形成され、さらにその上に少なくとも
発光層を含む有機物層(503)及び透明でなくてもか
まわない第二電極(504)が形成されている。そし
て、発光(505)は、発光層より、透明な基板(50
1)と透明な第一電極(502)を通して得られる。
【0005】従来、有機エレクトロルミネッセンス素子
の有機物層及び第二電極は、通常、真空蒸着法、スピン
コート法、スパッタ法、電子ビーム法等により形成され
ていた。なお、これらの方法は、いずれも有機エレクト
ロルミネッセンス素子以外の製品の製造に広く用いられ
ているものであり、有機エレクトロルミネッセンス素子
の製造に転用したものである。しかしながら、これらの
方法では、単画素だけの有機エレクトロルミネッセンス
素子を製造するだけであれば特に問題はないが、有機エ
レクトロルミネッセンス素子を画素発光部に用いるフル
カラー表示パネルを製造する際には、R(赤)、G
(緑)、B(青)の塗り分けを実施することが難しいと
いう問題があった。
の有機物層及び第二電極は、通常、真空蒸着法、スピン
コート法、スパッタ法、電子ビーム法等により形成され
ていた。なお、これらの方法は、いずれも有機エレクト
ロルミネッセンス素子以外の製品の製造に広く用いられ
ているものであり、有機エレクトロルミネッセンス素子
の製造に転用したものである。しかしながら、これらの
方法では、単画素だけの有機エレクトロルミネッセンス
素子を製造するだけであれば特に問題はないが、有機エ
レクトロルミネッセンス素子を画素発光部に用いるフル
カラー表示パネルを製造する際には、R(赤)、G
(緑)、B(青)の塗り分けを実施することが難しいと
いう問題があった。
【0006】そこで、有機エレクトロルミネッセンス素
子の有機物層及び第二電極の新たな成膜方法として、熱
源を用いた転写法が注目されている。転写法は、特開平
9−167684号公報や特開平11−260549号
公報等で開示されているように、PET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルム等から構成されるドナー基板
上に、転写すべき薄膜層、例えば有機物層や第二電極
を、蒸着法、スピンコート法、スパッタ法等で形成し、
次に薄膜層が基板に接するようにドナー基板を基板に貼
り付けて、ドナー基板側よりレーザー光や熱等のエネル
ギーを加えることにより、薄膜層を基板側に転写すると
いうものである。
子の有機物層及び第二電極の新たな成膜方法として、熱
源を用いた転写法が注目されている。転写法は、特開平
9−167684号公報や特開平11−260549号
公報等で開示されているように、PET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルム等から構成されるドナー基板
上に、転写すべき薄膜層、例えば有機物層や第二電極
を、蒸着法、スピンコート法、スパッタ法等で形成し、
次に薄膜層が基板に接するようにドナー基板を基板に貼
り付けて、ドナー基板側よりレーザー光や熱等のエネル
ギーを加えることにより、薄膜層を基板側に転写すると
いうものである。
【0007】転写法の利点は、ドナー基板上に2層以上
の薄膜層を積層した場合、その積層層がそのまま逆構成
で一括して基板上に成膜できることにある。また、ドナ
ー基板上に薄膜層を形成するときにはパタンニングの必
要が無く、しかも、転写時には、熱源の照射された部分
だけがドナー基板から基板に転写されることになり、蒸
着法に必要とされるシャドウマスクを用いることなく、
高精細なパタンを形成できることにある。
の薄膜層を積層した場合、その積層層がそのまま逆構成
で一括して基板上に成膜できることにある。また、ドナ
ー基板上に薄膜層を形成するときにはパタンニングの必
要が無く、しかも、転写時には、熱源の照射された部分
だけがドナー基板から基板に転写されることになり、蒸
着法に必要とされるシャドウマスクを用いることなく、
高精細なパタンを形成できることにある。
【0008】転写法の原理は、レーザー光あるいは熱が
照射された領域において薄膜層の温度が瞬間的に上昇し
て溶融し、これが室温に保たれた基板上に融着すること
により転写されることによる。このように薄膜層の温度
上昇は瞬間的に行われるため、有機物層や電極層に悪影
響を与えることなく、ドナー基板上に構成された積層構
造が基板上に逆になって形成される。また、有機物層及
び第二電極を転写法を用いて形成すれば、通常の薄膜層
の形成法のように、有機物層上に第二電極をスパッタ等
により形成するプロセスがないので、有機物層にダメー
ジを与えること無く、基板上において有機物層/第二電
極を形成できる。したがって、良好な特性を示す有機エ
レクトロルミネッセンス素子を得ることができる。
照射された領域において薄膜層の温度が瞬間的に上昇し
て溶融し、これが室温に保たれた基板上に融着すること
により転写されることによる。このように薄膜層の温度
上昇は瞬間的に行われるため、有機物層や電極層に悪影
響を与えることなく、ドナー基板上に構成された積層構
造が基板上に逆になって形成される。また、有機物層及
び第二電極を転写法を用いて形成すれば、通常の薄膜層
の形成法のように、有機物層上に第二電極をスパッタ等
により形成するプロセスがないので、有機物層にダメー
ジを与えること無く、基板上において有機物層/第二電
極を形成できる。したがって、良好な特性を示す有機エ
レクトロルミネッセンス素子を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の転写法では、ドナー基板から基板に転写さ
れる薄膜層は、転写される基板の温度により影響を受け
やすかった。すなわち、転写法は、瞬間的に溶融した薄
膜層を基板に付着させるものであるから、転写される基
板の温度により吸着度合いが異なる。具体的には、基板
の温度が高い場合は、溶融した薄膜層が基板に付着しに
くくなり、適当なエネルギー量を熱源から照射しても、
有機物層や第二電極は充分に形成されずにカスレやピン
ホールが発生する。このため、得られる有機エレクトロ
ルミネッセンス素子は、第一電極と第二電極との間でリ
ークが発生し、その結果、発光が得られないという問題
が生じる。
ような従来の転写法では、ドナー基板から基板に転写さ
れる薄膜層は、転写される基板の温度により影響を受け
やすかった。すなわち、転写法は、瞬間的に溶融した薄
膜層を基板に付着させるものであるから、転写される基
板の温度により吸着度合いが異なる。具体的には、基板
の温度が高い場合は、溶融した薄膜層が基板に付着しに
くくなり、適当なエネルギー量を熱源から照射しても、
有機物層や第二電極は充分に形成されずにカスレやピン
ホールが発生する。このため、得られる有機エレクトロ
ルミネッセンス素子は、第一電極と第二電極との間でリ
ークが発生し、その結果、発光が得られないという問題
が生じる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような問題に鑑
み、本発明者は、転写を行う際の基板温度の制御が重要
であると考え、転写時に基板を冷却しながら有機エレク
トロルミネッセンス素子を製造する方法について研究し
た。このような製造方法によれば、得られる有機エレク
トロルミネッセンス素子の特性が向上し、生産性が向上
することを見出し、本発明を完成するに至った。
み、本発明者は、転写を行う際の基板温度の制御が重要
であると考え、転写時に基板を冷却しながら有機エレク
トロルミネッセンス素子を製造する方法について研究し
た。このような製造方法によれば、得られる有機エレク
トロルミネッセンス素子の特性が向上し、生産性が向上
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】かくして本発明によれば、基板/第一電極
/少なくとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる
素子構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を
製造するにあたり、予め第二電極及び/又は有機物層を
形成したドナー基板を、有機物層又は第二電極が接する
ように基板に貼り合わせ、ドナー基板側より熱源を照射
して、有機物層及び/又は第二電極を基板上に転写する
際に、基板温度を室温よりも低くなるように冷却するこ
とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製
造方法が提供される。
/少なくとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる
素子構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を
製造するにあたり、予め第二電極及び/又は有機物層を
形成したドナー基板を、有機物層又は第二電極が接する
ように基板に貼り合わせ、ドナー基板側より熱源を照射
して、有機物層及び/又は第二電極を基板上に転写する
際に、基板温度を室温よりも低くなるように冷却するこ
とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製
造方法が提供される。
【0012】また、本発明によれば、上記方法により製
造された有機エレクトロルミネッセンス素子及びこの素
子を画素発光部として用いてなる有機エレクトロルミネ
ッセンス表示パネルが提供される。
造された有機エレクトロルミネッセンス素子及びこの素
子を画素発光部として用いてなる有機エレクトロルミネ
ッセンス表示パネルが提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態を紹介し
ながら、さらに具体的に説明するが、本発明はこの実施
形態により限定されるものではない。
ながら、さらに具体的に説明するが、本発明はこの実施
形態により限定されるものではない。
【0014】実施形態 第1工程(転写用ドナー基板の製造) 転写用のドナー基板としては、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホン
フィルム等の樹脂フィルムが用いられる。中でもPET
フィルムは、特に耐熱性がよく、適度の柔軟性を有する
ので好ましい。ドナー基板の厚さは、特に限定されず、
耐久性と転写のしやすさを考慮すれば、50μm〜1m
m程度が好ましい。
レフタレート(PET)フィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホン
フィルム等の樹脂フィルムが用いられる。中でもPET
フィルムは、特に耐熱性がよく、適度の柔軟性を有する
ので好ましい。ドナー基板の厚さは、特に限定されず、
耐久性と転写のしやすさを考慮すれば、50μm〜1m
m程度が好ましい。
【0015】転写の熱源としてYAGレーザー光のよう
なレーザー光を用いる場合には、上記のフィルムは透明
であるために転写性が低いので、フィルム上に熱伝播層
や光−熱変換層等を適宜形成することにより、転写の効
率を高くすることができる。熱伝播層としては、例えば
ポリαメチルスチレン等を1〜5μm程度の厚みにコー
ティングして形成することができる。光−熱変換層とし
ては、例えばカーボン粒子を混合した熱硬化型エポキシ
樹脂等を1〜5μm程度の厚みにコーティングして形成
することができる。熱伝播層及び光−熱変換層のコーテ
ィングは、公知の方法、例えば蒸着法、スピンコート
法、インクジェット法、印刷法、電子ビーム法、スパッ
タ法、スプレー法などにより行うことができる。
なレーザー光を用いる場合には、上記のフィルムは透明
であるために転写性が低いので、フィルム上に熱伝播層
や光−熱変換層等を適宜形成することにより、転写の効
率を高くすることができる。熱伝播層としては、例えば
ポリαメチルスチレン等を1〜5μm程度の厚みにコー
ティングして形成することができる。光−熱変換層とし
ては、例えばカーボン粒子を混合した熱硬化型エポキシ
樹脂等を1〜5μm程度の厚みにコーティングして形成
することができる。熱伝播層及び光−熱変換層のコーテ
ィングは、公知の方法、例えば蒸着法、スピンコート
法、インクジェット法、印刷法、電子ビーム法、スパッ
タ法、スプレー法などにより行うことができる。
【0016】第2工程(転写補助層の形成) 有機物層や第二電極等の転写を容易にするために、転写
用のドナー基板上には転写補助層を形成することができ
る。転写補助層は、公知の手法、例えば蒸着法、スピン
コート法、インクジェット法、印刷法、電子ビーム法、
スパッタ法、スプレー法などにより成膜することができ
る。
用のドナー基板上には転写補助層を形成することができ
る。転写補助層は、公知の手法、例えば蒸着法、スピン
コート法、インクジェット法、印刷法、電子ビーム法、
スパッタ法、スプレー法などにより成膜することができ
る。
【0017】転写補助層を構成する材料としては、転写
される薄膜層よりも低融点のものであれば特に限定され
ず、例えば、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウ
ム(Alq3)等の低分子系材料あるいはポリ(p−フ
ェニレンビニレン)(PPV)等のポリマー系材料等の
有機物やインジウム等の無機物等が挙げられる。転写補
助層は、ある一種の材料だけで構成されていてもよい
し、混合物であってもよい。また、単層膜であってもよ
いし、あるいは積層膜であってもよい。転写補助層の膜
厚は、特に限定されるものではなく、転写補助層に用い
る材料により適宜選択され、例えば50Å〜5mm程度
に調節される。
される薄膜層よりも低融点のものであれば特に限定され
ず、例えば、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウ
ム(Alq3)等の低分子系材料あるいはポリ(p−フ
ェニレンビニレン)(PPV)等のポリマー系材料等の
有機物やインジウム等の無機物等が挙げられる。転写補
助層は、ある一種の材料だけで構成されていてもよい
し、混合物であってもよい。また、単層膜であってもよ
いし、あるいは積層膜であってもよい。転写補助層の膜
厚は、特に限定されるものではなく、転写補助層に用い
る材料により適宜選択され、例えば50Å〜5mm程度
に調節される。
【0018】第3工程(第二電極の形成) 次に、転写補助層上に第二電極を形成する。第二電極
は、公知の手法、例えばスパッタ法、抵抗加熱蒸着法、
電子ビーム法、スプレー法等により成膜することができ
る。第二電極を構成する材料としては、特に限定される
ものではなく、公知のもの、例えばアルミニウム、アル
ミニウム・リチウム合金、マグネシウム・銀合金、イン
ジウム等が挙げられる。
は、公知の手法、例えばスパッタ法、抵抗加熱蒸着法、
電子ビーム法、スプレー法等により成膜することができ
る。第二電極を構成する材料としては、特に限定される
ものではなく、公知のもの、例えばアルミニウム、アル
ミニウム・リチウム合金、マグネシウム・銀合金、イン
ジウム等が挙げられる。
【0019】第二電極の膜厚は、特に限定されるもので
はないが、一般的な有機エレクトロルミネッセンス素子
においては、柔らかく剛性の低い有機物層上に、堅く剛
性の高い第二電極材料を厚く形成すると、有機物層が応
力の影響を受け、良好な素子とならないので、用いる第
二電極材料の抵抗率等を考慮しながら調節するのが好ま
しい。例えば、第二電極がアルミニウムで構成される場
合は、1500Å程度の膜厚にすることで良好な有機エ
レクトロルミネッセンス素子となるので好ましい。
はないが、一般的な有機エレクトロルミネッセンス素子
においては、柔らかく剛性の低い有機物層上に、堅く剛
性の高い第二電極材料を厚く形成すると、有機物層が応
力の影響を受け、良好な素子とならないので、用いる第
二電極材料の抵抗率等を考慮しながら調節するのが好ま
しい。例えば、第二電極がアルミニウムで構成される場
合は、1500Å程度の膜厚にすることで良好な有機エ
レクトロルミネッセンス素子となるので好ましい。
【0020】第4工程(第一電極の形成) 次に、基板上に第一電極を形成する。基板としては、有
機エレクトロルミネッセンス素子の基板として通常用い
られる透明なものであれば特に限定されず、例えばガラ
ス、石英、アクリル、シリコン、プラスチック等が挙げ
られる。基板の厚さは、特に限定されないが、0.1m
m〜1cmが好ましい。
機エレクトロルミネッセンス素子の基板として通常用い
られる透明なものであれば特に限定されず、例えばガラ
ス、石英、アクリル、シリコン、プラスチック等が挙げ
られる。基板の厚さは、特に限定されないが、0.1m
m〜1cmが好ましい。
【0021】転写法で形成する有機物層や第二電極の状
態は、転写される基板の表面状態にも依存する。したが
って、良好な転写膜を得るためには、清浄な基板表面で
あることが望ましく、アセトンやIPA(イソプロパノ
ール)等の有機溶剤による超音波洗浄や蒸気乾燥洗浄が
実施された基板が好適に用いられる。また、UVオゾン
処理やプラズマ表面処理をさらに実施した基板がより好
適に用いられる。なお、これらの処理は、有機エレクト
ロルミネッセンス素子の基板の洗浄方法として広く行わ
れているものであり、表面の残留有機物を除去する効果
がある。また、有機エレクトロルミネッセンス素子の見
栄えを極端に低下させるダークスポット(非発光領域と
なる黒点)を抑制する効果もある。
態は、転写される基板の表面状態にも依存する。したが
って、良好な転写膜を得るためには、清浄な基板表面で
あることが望ましく、アセトンやIPA(イソプロパノ
ール)等の有機溶剤による超音波洗浄や蒸気乾燥洗浄が
実施された基板が好適に用いられる。また、UVオゾン
処理やプラズマ表面処理をさらに実施した基板がより好
適に用いられる。なお、これらの処理は、有機エレクト
ロルミネッセンス素子の基板の洗浄方法として広く行わ
れているものであり、表面の残留有機物を除去する効果
がある。また、有機エレクトロルミネッセンス素子の見
栄えを極端に低下させるダークスポット(非発光領域と
なる黒点)を抑制する効果もある。
【0022】第一電極の形成方法は、公知の手法、例え
ばスパッタ法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スプレ
ー法等により成膜することができる。第一電極として
は、多くの場合、透明導電膜が用いられている。一般的
な有機エレクトロルミネッセンス素子においては、透明
導電膜としてITO(酸化インジウム錫)、酸化錫、I
DIXO(In2O3−ZnO系材料)等が用いられる。
中でもITOは、光透過性、ファインパタン加工性、低
抵抗率に優れており、液晶表示パネル等において広く用
いられており、公知のフォトリソグラフィ法を用いるこ
とでファインパタンを形成することが可能であるので好
ましい。第一電極の膜厚は、特に限定されないが、10
0〜10000Åが好ましい。
ばスパッタ法、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スプレ
ー法等により成膜することができる。第一電極として
は、多くの場合、透明導電膜が用いられている。一般的
な有機エレクトロルミネッセンス素子においては、透明
導電膜としてITO(酸化インジウム錫)、酸化錫、I
DIXO(In2O3−ZnO系材料)等が用いられる。
中でもITOは、光透過性、ファインパタン加工性、低
抵抗率に優れており、液晶表示パネル等において広く用
いられており、公知のフォトリソグラフィ法を用いるこ
とでファインパタンを形成することが可能であるので好
ましい。第一電極の膜厚は、特に限定されないが、10
0〜10000Åが好ましい。
【0023】第5工程(有機物層の形成) 次に、第二電極上及び/又は第一電極上に、少なくとも
発光層を含む有機物層を形成する。有機物層は、公知方
法、例えば蒸着法、スピンコート法、印刷法、インクジ
ェット法等により形成することができる。有機物層とし
ては、発光層以外にも、例えばホール輸送層、ホール注
入層、電子輸送層、電子注入層等の電荷輸送層を積層構
成したものであってもよい。
発光層を含む有機物層を形成する。有機物層は、公知方
法、例えば蒸着法、スピンコート法、印刷法、インクジ
ェット法等により形成することができる。有機物層とし
ては、発光層以外にも、例えばホール輸送層、ホール注
入層、電子輸送層、電子注入層等の電荷輸送層を積層構
成したものであってもよい。
【0024】発光層を構成する材料としては、これまで
に有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられてきた
低分子系材料や高分子系材料を使用することが可能であ
り、例えば、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウ
ム(Alq3)、ビス(2−メチル−8−キノリノラー
ト)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(BA
lq)、チアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導
体、ベンゾチアゾール誘導体、キナクリドン誘導体、ス
チリルアリーレン誘導体、ペリレン誘導体、オキサゾー
ル誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導
体、トリフェニルアミン誘導体、蛍光性金属錯体等が挙
げられる。また、発光色の変更や特性向上のために、ド
ーピングをすることが可能であり、キナクリドン、ルブ
レン、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−
ジメチルアミノスリチル)−4H−ピラン(DCM)、
クマリン誘導体等をドーパント材料として適宜用いるこ
とができる。
に有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられてきた
低分子系材料や高分子系材料を使用することが可能であ
り、例えば、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウ
ム(Alq3)、ビス(2−メチル−8−キノリノラー
ト)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(BA
lq)、チアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導
体、ベンゾチアゾール誘導体、キナクリドン誘導体、ス
チリルアリーレン誘導体、ペリレン誘導体、オキサゾー
ル誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導
体、トリフェニルアミン誘導体、蛍光性金属錯体等が挙
げられる。また、発光色の変更や特性向上のために、ド
ーピングをすることが可能であり、キナクリドン、ルブ
レン、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−
ジメチルアミノスリチル)−4H−ピラン(DCM)、
クマリン誘導体等をドーパント材料として適宜用いるこ
とができる。
【0025】また、ホール輸送層やホール注入層に用い
られる材料についても特に限定されず、例えばN,N’
−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−
1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TP
D)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(α−ナ
フチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン
(α−NPD)、銅フタロシアニン(CuPc)、オキ
サジアゾール、ピラゾリン系、ヒドラゾン系材料等が挙
げられる。また、電子輸送層や電子注入層に用いられる
材料についても特に限定されず、例えばオキサジアゾー
ル誘導体、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウム
(Alq3)、トリアゾール誘導体等が挙げられる。
られる材料についても特に限定されず、例えばN,N’
−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−
1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TP
D)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(α−ナ
フチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン
(α−NPD)、銅フタロシアニン(CuPc)、オキ
サジアゾール、ピラゾリン系、ヒドラゾン系材料等が挙
げられる。また、電子輸送層や電子注入層に用いられる
材料についても特に限定されず、例えばオキサジアゾー
ル誘導体、トリス(8−ヒドロキシナト)アルミニウム
(Alq3)、トリアゾール誘導体等が挙げられる。
【0026】有機物層の膜厚は、特に限定されるもので
はなく、一般的な有機エレクトロルミネッセンス素子で
採用されている程度のものであればよく、通常、100
〜10000Å程度である。有機物層の形成は、次の工
程A、B、Cの3通りが挙げられる。 工程A:第4工程において、基板上の第一電極上に、有
機物層を形成する。 工程B:第3工程において、ドナー基板上の第二電極上
に、有機物層を形成する。 工程C:第3工程におけるドナー基板上の第二電極上
と、第4工程における基板上の第一電極上とにそれぞれ
有機物層を分割して形成する(有機物層が積層構成を有
する場合のみ)。
はなく、一般的な有機エレクトロルミネッセンス素子で
採用されている程度のものであればよく、通常、100
〜10000Å程度である。有機物層の形成は、次の工
程A、B、Cの3通りが挙げられる。 工程A:第4工程において、基板上の第一電極上に、有
機物層を形成する。 工程B:第3工程において、ドナー基板上の第二電極上
に、有機物層を形成する。 工程C:第3工程におけるドナー基板上の第二電極上
と、第4工程における基板上の第一電極上とにそれぞれ
有機物層を分割して形成する(有機物層が積層構成を有
する場合のみ)。
【0027】有機エレクトロルミネッセンス素子を画素
発光部に用いてフルカラーのディスプレイパネルを製造
する場合などには、発光層をR、G、Bに塗り分ける必
要がある。このような場合には、有機物層を高精細に形
成する必要があることから、工程Bや工程Cを用いるの
が好ましい。
発光部に用いてフルカラーのディスプレイパネルを製造
する場合などには、発光層をR、G、Bに塗り分ける必
要がある。このような場合には、有機物層を高精細に形
成する必要があることから、工程Bや工程Cを用いるの
が好ましい。
【0028】図2は、工程Aを示す概略工程断面図であ
る。基板(201)上に形成された第一電極(202)
及び少なくとも発光層を含む有機物層(203)、並び
に転写用ドナー基板(207)上に形成された転写補助
層(206)及び第二電極(204)を示している。
る。基板(201)上に形成された第一電極(202)
及び少なくとも発光層を含む有機物層(203)、並び
に転写用ドナー基板(207)上に形成された転写補助
層(206)及び第二電極(204)を示している。
【0029】図3は、工程Bを示す概略工程断面図であ
る。基板(301)上に形成された第一電極(30
2)、並びに転写用ドナー基板(307)上に形成され
た転写補助層(306)、第二電極(304)及び少な
くとも発光層を含む有機物層(303)、を示してい
る。
る。基板(301)上に形成された第一電極(30
2)、並びに転写用ドナー基板(307)上に形成され
た転写補助層(306)、第二電極(304)及び少な
くとも発光層を含む有機物層(303)、を示してい
る。
【0030】なお、有機物層が積層構成を有する場合
は、ドナー基板に形成する有機物層の積層構成は逆構成
にしておく。すなわち、基板/第一電極/ホール注入層
/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/第二電極の素子
構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造
する場合には、ドナー基板上に、ドナー基板/転写補助
層/第二電極/電子輸送層/発光層/ホール輸送層/ホ
ール注入層の順に第二電極と有機物層を形成すればよ
い。
は、ドナー基板に形成する有機物層の積層構成は逆構成
にしておく。すなわち、基板/第一電極/ホール注入層
/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/第二電極の素子
構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造
する場合には、ドナー基板上に、ドナー基板/転写補助
層/第二電極/電子輸送層/発光層/ホール輸送層/ホ
ール注入層の順に第二電極と有機物層を形成すればよ
い。
【0031】図4は、工程Cを示す概略工程断面図であ
り、積層構成である有機物層を適当な箇所で分割して形
成する場合を示してる。すなわち、基板(401)上に
形成された第一電極(402)及び分割した一方の有機
物層(403)、並びに転写用ドナー基板(407)上
に形成された転写補助層(406)、第二電極(40
4)及び分割した他方の有機物層(403’)を示して
いる。なお、このような場合には、発光層は、分割した
一方の有機物層(403)と分割した他方の有機物層
(403’)のいずれか一方、もしくは両方に形成され
ていてもよい。
り、積層構成である有機物層を適当な箇所で分割して形
成する場合を示してる。すなわち、基板(401)上に
形成された第一電極(402)及び分割した一方の有機
物層(403)、並びに転写用ドナー基板(407)上
に形成された転写補助層(406)、第二電極(40
4)及び分割した他方の有機物層(403’)を示して
いる。なお、このような場合には、発光層は、分割した
一方の有機物層(403)と分割した他方の有機物層
(403’)のいずれか一方、もしくは両方に形成され
ていてもよい。
【0032】第6工程(基板の冷却) 転写される面がレーザー光に当たるように、第4工程及
び第5工程で形成した基板を転写装置のレーザー照射面
に設置されたホルダーにセットする。続いて、安定して
良好な転写薄膜が得られるように、基板をホルダーごと
冷却する。基板の冷却方法としては、ペルチェ素子を基
板に取り付けてペルチェ効果により冷却する方法が挙げ
られる。基板の温度は、室温よりも低い温度に冷却さ
れ、15℃以上低いのが好ましく、20〜30℃低いの
が好ましい。なお、本実施形態では、室温が20℃のと
きに基板温度を0℃にまで冷却した。
び第5工程で形成した基板を転写装置のレーザー照射面
に設置されたホルダーにセットする。続いて、安定して
良好な転写薄膜が得られるように、基板をホルダーごと
冷却する。基板の冷却方法としては、ペルチェ素子を基
板に取り付けてペルチェ効果により冷却する方法が挙げ
られる。基板の温度は、室温よりも低い温度に冷却さ
れ、15℃以上低いのが好ましく、20〜30℃低いの
が好ましい。なお、本実施形態では、室温が20℃のと
きに基板温度を0℃にまで冷却した。
【0033】基板の冷却は、ドナー基板を貼り合わせる
前にのみ行ってもよいし、貼り合わせた後に引き続き行
ってもよい。また、有機物層及び/又は第二電極の転写
中に行ってもよいし、転写後に引き続き行ってもよい。
前にのみ行ってもよいし、貼り合わせた後に引き続き行
ってもよい。また、有機物層及び/又は第二電極の転写
中に行ってもよいし、転写後に引き続き行ってもよい。
【0034】第7工程(ドナー基板と基板との貼り合
せ) 基板を0℃にまで冷却した後に、基板に有機物層又は第
二電極が接するようにドナー基板を貼り合わせる。貼り
合わせる際には、ドナー基板と基板の密着度合いを高め
るために、真空引きを実施してもよい。また、ドナー基
板にローラー等を用いて適度な負荷で圧着させてもよ
い。
せ) 基板を0℃にまで冷却した後に、基板に有機物層又は第
二電極が接するようにドナー基板を貼り合わせる。貼り
合わせる際には、ドナー基板と基板の密着度合いを高め
るために、真空引きを実施してもよい。また、ドナー基
板にローラー等を用いて適度な負荷で圧着させてもよ
い。
【0035】ドナー基板と基板を貼り合わせたら、すぐ
に転写するのが好ましい。すなわち、良好な転写膜を得
るには、基板温度が室温中におかれたドナー基板の温度
(室温)よりも15℃以上低いのが好ましい。すなわ
ち、貼り合わせた後に時間が経つと、ドナー基板も冷却
されてドナー基板と基板との間に温度差がなくなり、効
果が低下するので好ましくない。ドナー基板と基板とを
貼り合わせてからエネルギーが照射されるまでの時間は
10分以内であるのが好ましい。
に転写するのが好ましい。すなわち、良好な転写膜を得
るには、基板温度が室温中におかれたドナー基板の温度
(室温)よりも15℃以上低いのが好ましい。すなわ
ち、貼り合わせた後に時間が経つと、ドナー基板も冷却
されてドナー基板と基板との間に温度差がなくなり、効
果が低下するので好ましくない。ドナー基板と基板とを
貼り合わせてからエネルギーが照射されるまでの時間は
10分以内であるのが好ましい。
【0036】転写法の熱源としては、転写用ドナー基板
側に形成された第二電極及び有機物層を基板側に転写で
きるものであれば特に限定されないが、フルカラー表示
パネルの製造を考慮した高精細なパターンを得るために
は、局所的に強いエネルギーを与えるのが好ましく、そ
の場合はレーザー光、特にYAGレーザー光を用いるの
が好ましい。
側に形成された第二電極及び有機物層を基板側に転写で
きるものであれば特に限定されないが、フルカラー表示
パネルの製造を考慮した高精細なパターンを得るために
は、局所的に強いエネルギーを与えるのが好ましく、そ
の場合はレーザー光、特にYAGレーザー光を用いるの
が好ましい。
【0037】熱源のエネルギー量としては、有機物層及
び第二電極を構成する材料により適宜調節され、通常
0.1〜10W程度である。熱源からのエネルギー量が
0.1Wを下回る場合には、転写される有機物層や第二
電極は所定の転写幅とならずに減少したり、あるいは転
写された薄膜が十分に形成されずにカスレやピンホール
が発生しやすいので好ましくない。このカスレやピンホ
ールが発生すると、有機エレクトロルミネッセンス素子
を製造したときに、第一電極と第二電極との間でショー
トが発生し、発光が得られない可能性がある。
び第二電極を構成する材料により適宜調節され、通常
0.1〜10W程度である。熱源からのエネルギー量が
0.1Wを下回る場合には、転写される有機物層や第二
電極は所定の転写幅とならずに減少したり、あるいは転
写された薄膜が十分に形成されずにカスレやピンホール
が発生しやすいので好ましくない。このカスレやピンホ
ールが発生すると、有機エレクトロルミネッセンス素子
を製造したときに、第一電極と第二電極との間でショー
トが発生し、発光が得られない可能性がある。
【0038】また、熱源からのエネルギーが10Wを上
回ると、特に耐熱性の低い有機物層が大きな損傷を受け
て、転写された膜の表面が凸凹になりやすい。さらにひ
どい場合には、有機物層が完全に溶けてしまうこともあ
る。いずれにしても有機物層は大きなダメージを受けや
すく、有機物層が積層構成の場合には層界面において相
互拡散が起こりやすい。したがって、有機エレクトロル
ミネッセンス素子を製造してもその特性が低下してしま
い、表示パネルの画素発光部として用いることができな
くなる可能性がある。
回ると、特に耐熱性の低い有機物層が大きな損傷を受け
て、転写された膜の表面が凸凹になりやすい。さらにひ
どい場合には、有機物層が完全に溶けてしまうこともあ
る。いずれにしても有機物層は大きなダメージを受けや
すく、有機物層が積層構成の場合には層界面において相
互拡散が起こりやすい。したがって、有機エレクトロル
ミネッセンス素子を製造してもその特性が低下してしま
い、表示パネルの画素発光部として用いることができな
くなる可能性がある。
【0039】転写工程は、周囲環境を露点がマイナス5
0℃よりも低く充分に乾燥した窒素ガス雰囲気下で実施
することが望ましい。すなわち、有機物層は大気中の水
分や酸素分に対する耐性が非常に低いので、これ以上に
周囲環境の露点温度が高くなると基板を冷却した際に水
分が付着する恐れがあり、素子特性に影響を与えること
になるので好ましくない。また、転写工程は、クリーン
ルーム中で実施するのが好ましい。クリーンルーム外で
は、微小なゴミや粉塵がドナー基板や基板表面に付着し
てしまい、良好な転写がなされないおそれがあるからで
ある。
0℃よりも低く充分に乾燥した窒素ガス雰囲気下で実施
することが望ましい。すなわち、有機物層は大気中の水
分や酸素分に対する耐性が非常に低いので、これ以上に
周囲環境の露点温度が高くなると基板を冷却した際に水
分が付着する恐れがあり、素子特性に影響を与えること
になるので好ましくない。また、転写工程は、クリーン
ルーム中で実施するのが好ましい。クリーンルーム外で
は、微小なゴミや粉塵がドナー基板や基板表面に付着し
てしまい、良好な転写がなされないおそれがあるからで
ある。
【0040】図1は、第7工程の製造工程の概略を示し
たものである。基板(101)がセットされるホルダー
にはペルチェ素子(108)が取付けられており、基板
(101)を所定の温度に冷却することができる。基板
(101)とドナー基板(107)が貼り付けられてい
る。このときの周囲環境は、露点温度マイナス50℃以
下の窒素ガス雰囲気(113)であり、この雰囲気に保
つことにより、水分などによる影響が出ないようにして
いる。熱源(112)としてYAGレーザー光を用いる
場合には、高精細なパターンを得るために、スリット
(111)やレンズ(110)等を適宜設けるのが好ま
しい。また、これらの光学系は窒素ガス雰囲気(11
3)の外側に設置しても構わない。このような経路をた
どってきた熱レーザー(109)がドナー基板に照射さ
れることにより、転写が達成される。
たものである。基板(101)がセットされるホルダー
にはペルチェ素子(108)が取付けられており、基板
(101)を所定の温度に冷却することができる。基板
(101)とドナー基板(107)が貼り付けられてい
る。このときの周囲環境は、露点温度マイナス50℃以
下の窒素ガス雰囲気(113)であり、この雰囲気に保
つことにより、水分などによる影響が出ないようにして
いる。熱源(112)としてYAGレーザー光を用いる
場合には、高精細なパターンを得るために、スリット
(111)やレンズ(110)等を適宜設けるのが好ま
しい。また、これらの光学系は窒素ガス雰囲気(11
3)の外側に設置しても構わない。このような経路をた
どってきた熱レーザー(109)がドナー基板に照射さ
れることにより、転写が達成される。
【0041】次に、転写後に転写用ドナー基板を剥離す
ることにより、基板側に有機物層/第二電極が転写さ
れ、基板/第一電極/少なくとも発光層を含む有機物層
/第二電極からなる素子構成を有する有機エレクトロル
ミネッセンス素子が得られる。なお、得られた有機エレ
クトロルミネッセンス素子には、信頼性を確保するため
に、中空キャップ等を用いた公知の封止処理が行われて
もよい。
ることにより、基板側に有機物層/第二電極が転写さ
れ、基板/第一電極/少なくとも発光層を含む有機物層
/第二電極からなる素子構成を有する有機エレクトロル
ミネッセンス素子が得られる。なお、得られた有機エレ
クトロルミネッセンス素子には、信頼性を確保するため
に、中空キャップ等を用いた公知の封止処理が行われて
もよい。
【0042】以上のようなプロセスで製造された有機エ
レクトロルミネッセンス素子は、例えば表示パネルの画
素発光部として用いられる。このような表示パネルにお
いては、通常、第一電極と第二電極とがそれぞれ直行す
る方向にストライプラインパタンが形成される。そし
て、各ラインパタンを駆動装置と接続すれば、デューテ
ィ駆動の単純マトリックス型表示パネルを得ることがで
きる。本発明の方法によれば、有機物層及び第二電極を
200ミクロン以下のパタンに容易に形成でき、高精細
なパネルを製造することができる。また、R、G、Bの
各発光層を有するドナー基板を順次用いることにより、
基板上にR、G、Bの画素発光部を塗り分けでき、フル
カラーの表示パネルが容易に得られる。したがって、本
発明の方法によれば、高精細で、かつ信頼性の高い有機
エレクトロルミネッセンス素子を得ることができ、この
ような有機エレクトロルミネッセンス素子を画素発光部
に用いた表示パネルは産業上有用である。
レクトロルミネッセンス素子は、例えば表示パネルの画
素発光部として用いられる。このような表示パネルにお
いては、通常、第一電極と第二電極とがそれぞれ直行す
る方向にストライプラインパタンが形成される。そし
て、各ラインパタンを駆動装置と接続すれば、デューテ
ィ駆動の単純マトリックス型表示パネルを得ることがで
きる。本発明の方法によれば、有機物層及び第二電極を
200ミクロン以下のパタンに容易に形成でき、高精細
なパネルを製造することができる。また、R、G、Bの
各発光層を有するドナー基板を順次用いることにより、
基板上にR、G、Bの画素発光部を塗り分けでき、フル
カラーの表示パネルが容易に得られる。したがって、本
発明の方法によれば、高精細で、かつ信頼性の高い有機
エレクトロルミネッセンス素子を得ることができ、この
ような有機エレクトロルミネッセンス素子を画素発光部
に用いた表示パネルは産業上有用である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、基板/第一電極/少な
くとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる素子構
成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造す
るに当たり、第二電極及び/又は有機物層を転写法で形
成する際に、基板を冷却して室温におかれたドナー基板
と基板との間に温度差を設けた。この結果、転写膜が基
板に付着しやすくなり、従来の方法において問題であっ
た転写膜のカスレやピンホールの発生が抑制され、有機
エレクトロルミネッセンス素子の特性や信頼性が向上す
る。また、基板を冷却することにより転写が容易に行わ
れることから、熱源からのエネルギーを小さくすること
ができ、熱源から適量以上のエネルギーを供給する必要
が無くなり、特に耐熱性の低い有機物層の損傷が抑制さ
れる。
くとも発光層を含む有機物層/第二電極からなる素子構
成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造す
るに当たり、第二電極及び/又は有機物層を転写法で形
成する際に、基板を冷却して室温におかれたドナー基板
と基板との間に温度差を設けた。この結果、転写膜が基
板に付着しやすくなり、従来の方法において問題であっ
た転写膜のカスレやピンホールの発生が抑制され、有機
エレクトロルミネッセンス素子の特性や信頼性が向上す
る。また、基板を冷却することにより転写が容易に行わ
れることから、熱源からのエネルギーを小さくすること
ができ、熱源から適量以上のエネルギーを供給する必要
が無くなり、特に耐熱性の低い有機物層の損傷が抑制さ
れる。
【図1】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の
製造プロセスを示す概略断面図であり、第7工程の段階
で、ドナー基板と基板を貼り合わせた状態を示してい
る。
製造プロセスを示す概略断面図であり、第7工程の段階
で、ドナー基板と基板を貼り合わせた状態を示してい
る。
【図2】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の
製造プロセス(工程A)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
製造プロセス(工程A)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
【図3】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の
製造プロセス(工程B)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
製造プロセス(工程B)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
【図4】本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の
製造プロセス(工程C)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
製造プロセス(工程C)におけるドナー基板と基板を転
写法にて貼り合わせる前段階を示す概略断面図である。
【図5】有機エレクトロルミネッセンス素子の断面図で
ある。
ある。
101、201、301、401、501 基板(透
明な基板) 102、202、302、402、502 第一電極
(透明な第一電極) 103、203、303、503 少なくとも発光層
を含む有機物層 403 分割した一方の有機物層 403’ 分割した他方の有機物層 104、204、304、404、504 第二電極 505 発光 106、206、306、406 転写補助層 107、207、307、407 ドナー基板 108 ペルチェ素子 109 熱レーザー 110 レンズ 111 スリット 112 熱源 113 乾燥窒素ガス雰囲気
明な基板) 102、202、302、402、502 第一電極
(透明な第一電極) 103、203、303、503 少なくとも発光層
を含む有機物層 403 分割した一方の有機物層 403’ 分割した他方の有機物層 104、204、304、404、504 第二電極 505 発光 106、206、306、406 転写補助層 107、207、307、407 ドナー基板 108 ペルチェ素子 109 熱レーザー 110 レンズ 111 スリット 112 熱源 113 乾燥窒素ガス雰囲気
フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB04 AB18 BA06 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 5C094 AA31 AA43 BA12 BA27 CA19 CA24 DA13 EB02 FA01 FA02 FB01 FB20 GB10 JA20 5G435 AA04 AA17 BB05 CC09 CC12 KK05 KK10
Claims (8)
- 【請求項1】 基板/第一電極/少なくとも発光層を含
む有機物層/第二電極からなる素子構成を有する有機エ
レクトロルミネッセンス素子を製造するにあたり、予め
第二電極及び/又は有機物層を形成したドナー基板を、
有機物層又は第二電極が接するように基板に貼り合わ
せ、ドナー基板側より熱源を照射して、有機物層及び/
又は第二電極を基板上に転写する際に、基板温度を室温
よりも低くなるように冷却することを特徴とする有機エ
レクトロルミネッセンス素子の製造方法。 - 【請求項2】 有機物層及び/又は第二電極を基板上に
転写する際に、基板温度を室温よりも15℃以上低くな
るように冷却する請求項1に記載の有機エレクトロルミ
ネッセンス素子の製造方法。 - 【請求項3】 ペルチェ素子を用いて基板を冷却する請
求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素
子の製造方法。 - 【請求項4】 ドナー基板を基板に貼り合わせてからド
ナー基板側より熱源を照射するまでの時間が10分以内
である請求項1〜3のいずれかひとつに記載の有機エレ
クトロルミネッセンス素子の製造方法。 - 【請求項5】 有機物層及び/又は第二電極を基板上に
転写する際に、周囲環境を露点がマイナス50℃以下の
窒素ガス雰囲気にする請求項1〜4のいずれかひとつに
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。 - 【請求項6】 熱源として、YAGレーザーを用いる請
求項1〜5のいずれかひとつに記載の有機エレクトロル
ミネッセンス素子の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかひとつに記載の
製造方法により製造された有機エレクトロルミネッセン
ス素子。 - 【請求項8】 請求項7に記載の有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を画素発光部として用いてなる有機エレク
トロルミネッセンス表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001172976A JP2002367777A (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001172976A JP2002367777A (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002367777A true JP2002367777A (ja) | 2002-12-20 |
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ID=19014513
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---|---|---|---|
JP2001172976A Pending JP2002367777A (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005216686A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Morio Taniguchi | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
KR100952463B1 (ko) | 2002-03-13 | 2010-04-13 | 글로벌 오엘이디 테크놀러지 엘엘씨 | 도너로부터의 유기 물질을 전사시켜 oled 디바이스에 층을 형성하는 방법 및 장치 |
JP2013127977A (ja) * | 2007-06-01 | 2013-06-27 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 発光装置の作製方法及び発光装置 |
KR101616714B1 (ko) | 2015-05-21 | 2016-05-02 | 한밭대학교 산학협력단 | 박막 박리 방법 및 이를 이용한 유기전자소자의 제조방법 |
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2001
- 2001-06-07 JP JP2001172976A patent/JP2002367777A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100952463B1 (ko) | 2002-03-13 | 2010-04-13 | 글로벌 오엘이디 테크놀러지 엘엘씨 | 도너로부터의 유기 물질을 전사시켜 oled 디바이스에 층을 형성하는 방법 및 장치 |
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