WO2010016174A1

WO2010016174A1 - タッチパネル、表示装置及び電子機器

Info

Publication number: WO2010016174A1
Application number: PCT/JP2009/002251
Authority: WO
Inventors: 田草康伸
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2008-08-07
Filing date: 2009-05-21
Publication date: 2010-02-11
Also published as: US20110134075A1; CN102089735A

Abstract

　第１基板（１０）に設けられたタッチ検出電極（１１）と、タッチ検出電極（１１）から第１基板（１０）の周縁に沿って第１基板（１０）の一方の端縁に沿った領域に引き出され、その領域に接続端子Ｔが形成された引出配線（１３ａ、１３ｂ）と、第１基板（１０）の一方の端縁に沿った領域に固定された第２基板（１５ａ）に設けられ、接続端子（Ｔ）に接続された外部配線（１６）とを備えたタッチパネル（２０ａ）であって、引出配線（１３ａ、１３ｂ）は、接続端子（Ｔ）が第１基板（１０）の一方の端縁に沿って線状に形成され、外部配線（１６）は、接続端子（Ｔ）に重なるように設けられた接続部（１６ａ）と、接続部（１６ａ）から屈曲してタッチ検出電極（１１）から離間する方向に延びるように設けられた配線部（１６ｂ）とを備えている。

Description

タッチパネル、表示装置及び電子機器

　本発明は、タッチパネル、表示装置及び電子機器に関するものである。

　タッチパネルが搭載された表示装置を備えた電子機器は、例えば、表示装置の表示画面に表示されたアイコンなどにタッチパネルを介して触れることにより、その操作が可能に構成されている。また、タッチパネルでは、例えば、表示画面上の指でなぞった軌跡を読み込ませることにより、文字や絵を手書き入力したり、表示画面上を一方向になでるようなジェスチャーをすることにより、表示画像の拡大、縮小、ページめくりなどの操作を行ったりするように、表示画面上の人の動作に基づいて種々のアクションが可能になっている。そのため、タッチパネルは、近年、ＡＴＭ（automated teller machine）、自動券売機、パソコンのモニター、カーナビゲーション、ゲーム機、ＰＤＡ（personal digital assistant）、複写機、携帯電話などの種々の電子機器に搭載されており、特に、車載のカーナビゲーションにおいては、不可欠な入力手段になっている。

　例えば、特許文献１には、上側電極部材と下側電極部材との間に、枠状で且つその一辺において枠外に外部接続部を一体的に突出してなる屈曲性を有する絶縁基材の上面及び下面にバスバー及び引き回し回路を設けてなる回路シートを配置した狭額縁タッチパネルが開示されている。そして、これによれば、タッチパネルの一辺においてコネクタとしてフレキシブルプリント配線板の端部を挿入・圧着するためのスペースが必要がなく、タッチパネルの４辺において狭額縁化が可能である、と記載されている。

特開２００４－２４０６６２号公報

　図１２は、従来の静電容量方式のタッチパネル１２０の平面図である。

　タッチパネル１２０は、図１１に示すように、例えば、矩形状の絶縁基板１１０と、絶縁基板１１０上に矩形状に設けられた透明なタッチ検出電極１１１と、タッチ検出電極１１１の周縁に沿って枠状に設けられた額縁配線１１２と、額縁配線１１２の４隅から絶縁基板１１０の一方の端縁に沿った領域にそれぞれ屈曲して引き出されるように設けられた４本の引出配線１１３とを備えている。そして、タッチパネル１２０では、タッチされた位置を検出するために、図１２に示すように、各引出配線１１３がＦＰＣ（flexible printed circuit）１１４を介して外部の位置検出回路（不図示）に接続されている。ここで、表示装置に搭載されるタッチパネル１２０では、額縁配線１１２の内側に画像表示を行う表示領域が規定され、その表示領域の周囲に額縁領域が規定される。

　上記のように、従来のタッチパネルでは、基板の周縁の額縁領域に外部に接続するための複数の引出配線の少なくとも一部が屈曲していると共に、各引出配線の端部の接続端子を基板の一方の端縁に垂直な方向に形成しているので、そのタッチパネルが搭載された表示装置及びその表示装置を備えた電子機器では、額縁領域が表示領域に対して大きくなって、装置全体（機器全体）が大きくなってしまう。特に、モバイル用途の電子機器では、表示領域を大きくすると共に、ポケットやカバンに入れて持ち運べるように機器全体をコンパクトにすることが要望されている。また、タッチパネルは、定寸の大判基板に薄膜成膜などの加工を行った後に、個々に分断して製造するので、額縁領域が大きくなると、定寸の大判基板におけるタッチパネルの取り数が減って、タッチパネルの製造効率を低下させてしまう。

　本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることにある。

　上記目的を達成するために、本発明は、第１基板に設けられたタッチ検出電極の引出配線の接続端子が第１基板の一方の端縁に沿って線状に形成され、第２基板に設けられた外部配線が接続端子に重なるように設けられた接続部とその接続部から屈曲した配線部とを備えるようにしたものである。

　具体的に本発明に係るタッチパネルは、矩形状の第１基板にタッチ検出可能に設けられたタッチ検出電極と、上記タッチ検出電極から上記第１基板の周縁に沿って該第１基板の一方の端縁に沿った領域に引き出され、該領域に接続端子が形成された引出配線と、上記第１基板の一方の端縁に沿った領域に固定された第２基板に設けられ、上記接続端子に接続された外部配線とを備え、上記引出配線及び外部配線を介して上記タッチ検出電極におけるタッチされた位置を検出するタッチパネルであって、上記引出配線は、上記接続端子が上記第１基板の一方の端縁に沿って線状に形成され、上記外部配線は、上記接続端子に重なるように設けられた接続部と、該接続部から屈曲して上記タッチ検出電極から離間する方向に延びるように設けられた配線部とを備えていることを特徴とする。

　上記の構成によれば、矩形状の第１基板では、タッチ検出電極から基板の周縁に沿って基板の一方の端縁に沿った領域に引き出された引出配線がその領域に接続端子を有し、その接続端子が基板の一方の端縁に沿って線状に形成されているので、例えば、引出配線が基板の一方の端縁に沿った領域で屈曲して接続端子が形成された場合（図１２参照）よりも、接続端子が形成された第１基板の一方の端縁に沿った領域の幅、すなわち、接続端子が形成された額縁領域の１辺の幅を狭くすることが可能になる。また、第１基板の一方の端縁に沿った領域に固定された第２基板では、外部配線の接続部が第１基板上の接続端子に接続するためにその接続端子に重なるように設けられていると共に、外部配線の配線部がその接続部から屈曲して第１基板上のタッチ検出電極から離間する方向に延びるように設けられているので、タッチ検出電極が引出配線及び外部配線を介して、例えば、外部の位置検出回路に接続されることになる。これにより、位置検出回路に接続するためのＦＰＣなどの基板を備えたタッチパネルにおいて、４辺の額縁領域のうち、接続端子が形成された１辺の幅が狭くなるので、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることが可能になる。

　上記第２基板は、可撓性を有する可撓性基板であってもよい。

　上記の構成によれば、第２基板がＦＰＣなどの可撓性基板であるので、第２基板を容易に且つ安価に構成することが可能になり、また、第２基板を折り曲げた状態で第１基板に固定することにより、額縁領域をいっそう小さくすることが可能になる。

　上記引出配線は、上記タッチ検出電極に対して複数本設けられ、上記各引出配線の接続端子は、互いに隣り合うように設けられていてもよい。

　上記の構成によれば、各引出配線の接続端子が互いに隣り合うように設けられているので、各引出配線の接続端子に接続される接続部、すなわち、外部配線が形成される第２基板の面積を小さくすることが可能になる。

　上記引出配線は、上記タッチ検出電極に対して複数本設けられ、上記複数本の引出配線は、上記タッチ検出電極から一方向回りに引き出された第１引出配線と、該タッチ検出電極から他方向回りに引き出された第２引出配線とにより構成されていてもよい。

　上記の構成によれば、複数本の引出配線がタッチ検出電極から一方向回り及び他方向回りにそれぞれ引き出された第１引出配線及び第２引出配線により構成されているので、複数本の引出配線がタッチ検出電極から同一方向回りに引き出された場合よりも、接続端子が形成された額縁領域の１辺の幅が狭くなり、額縁領域を小さくすることが可能になる。また、配線の多層化をすることなく、接続端子が形成された額縁領域の１辺の幅を狭くすることが可能になるので、製造工程が簡略化されると共に、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　上記第１引出配線の接続端子と上記第２引出配線の接続端子との間には、上記第１基板と上記第２基板とを位置合わせするための位置合わせマークが設けられていてもよい。

　上記の構成によれば、第１引出配線の接続端子と第２引出配線の接続端子との間に位置合わせマークが配置されているので、第１基板と第２基板とを位置合わせするための位置合わせマークを第１基板及び第２基板上に設けても、各接続端子が形成された額縁領域の１辺の幅が狭く維持される。

　上記位置合わせマークは、上記第１基板の一方の端縁に沿って離間するように一対設けられていてもよい。

　上記の構成によれば、一対の位置合わせマークが第１基板の一方の端縁に沿って離間するように設けられているので、第１基板の一対の位置合わせマークと、それに対応して設けられた第２基板の一対の位置合わせマークとが重なり合うように、第１基板と第２基板とを位置合わせすることにより、第１基板に対する第２基板の角度ずれが抑制されると共に、第１基板の一方の端縁に沿った方向における第１基板に対する第２基板の位置ずれが抑制されることにより、短絡不良などが抑制され、製造歩留まりや製品品質が向上する。

　上記位置合わせマークは、上記第１基板の一方の端縁と垂直な方向に離間するように一対設けられていてもよい。

　上記の構成によれば、一対の位置合わせマークが第１基板の一方の端縁と垂直な方向に離間するように設けられているので、第１基板の一対の位置合わせマークと、それに対応して設けられた第２基板の一対の位置合わせマークとが重なり合うように、第１基板と第２基板とを位置合わせすることにより、第１基板の一方の端縁と垂直な方向における第１基板に対する第２基板の位置ずれが抑制され、接続端子の線幅及び線間の少なくとも一方、しいては接続ピッチが小さくなって、接続端子が形成された額縁領域の１辺の幅を狭くすることが可能になる。

　上記タッチ検出電極におけるタッチされた位置を静電容量方式により検出するように構成されていてもよい。

　上記の構成によれば、静電容量方式のタッチパネルが構成されるので、第１基板として、抵抗膜方式のタッチパネルよりも剛性の高い基板を用いることが可能になり、そのタッチパネルを備えた表示装置及び電子機器では、良好な表示品位が維持される。また、タッチ検出電極を備えた基板、すなわち、第１基板が１枚であるので、タッチパネルの薄型化、軽量化及び製造工程の簡略化が可能になる。さらに、静電容量方式では、単層でタッチ検出電極を形成する方式があり、その場合、絶縁膜を介して電極層の線が交差する方式や多層でタッチ検出電極を形成する方式に比べ、製造効率が簡略化され、製品構造や電極パターンも単純であるので、製造不良率が大幅に低減される。

　上記タッチ検出電極は、上記第１基板の周縁に規定された額縁領域の内側全体に矩形状に設けられていてもよい。

　上記の構成によれば、アナログ型の静電容量方式のタッチパネルが構成されるので、矩形状のタッチパネル領域内におけるタッチ検出領域の大面積化が可能であると共に、タッチパネルの薄型化及び製造工程の簡略化が可能になる。

　また、本発明に係る表示装置は、上記タッチパネルを備えていることを特徴とする。

　上記の構成によれば、タッチパネルの額縁領域が可及的に小さくなっているので、そのタッチパネルを備えた表示装置の額縁領域も可及的に小さくなり、表示装置の小型化が可能になる。

　互いに対向して配置された一対の基板を備えた表示パネルを有し、上記第１基板は、上記一対の基板の一方であってもよい。

　上記の構成によれば、タッチパネルを構成する基板（第１基板）と表示パネルを構成する基板（一対の基板の一方）とが共有化されるので、タッチパネルを構成する基板に起因する反射光の発生が低減されて表示装置の表示品位が向上すると共に、表示装置の薄型化が可能になる。また、製造工程が簡略化されて、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　また、本発明に係る電子機器は、上記表示装置を備えていることを特徴とする。

　上記の構成によれば、表示装置の額縁領域を可及的に小さくなっているので、その表示装置を備えた電子機器の額縁領域も可及的に小さくなり、電子機器の小型化が可能になる。

　表面を保護するためのカバー基板を有し、上記第１基板は、上記カバー基板であってもよい。

　上記の構成によれば、電子機器の表面を保護するカバー基板とタッチパネルを構成する基板（第１基板）とが共有化されるので、タッチパネルを構成する基板に起因する反射光の発生が低減されて電子機器の表示品位が向上すると共に、電子機器の薄型化が可能になる。また、製造工程が簡略化されて、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　また、本発明に係る電子機器は、上記タッチパネルを備えていることを特徴とする。

　上記の構成によれば、タッチパネルの額縁領域が可及的に小さくなっているので、そのタッチパネルを備えた電子機器の額縁領域も可及的に小さくなり、電子機器の小型化が可能になる。

　上記の構成によれば、電子機器の表面を保護するカバー基板とタッチパネルを構成する基板（第１基板）とが共有化されるので、電子機器の薄型化が可能になる。また、製造工程が簡略化されて、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　本発明によれば、第１基板に設けられたタッチ検出電極の引出配線の接続端子が第１基板の一方の端縁に沿って線状に形成され、第２基板に設けられた外部配線が接続端子に重なるように設けられた接続部とその接続部から屈曲した配線部とを備えているので、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることができる。

図１は、実施形態１に係るタッチパネル２０ａの平面図である。図２は、図１中のII－II線に沿ったタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａの断面図である。図３は、タッチパネル２０ａに形成された位置合わせマークＭの模式図である。図４は、液晶表示装置４０ａを備えたデジタルカメラ５０ａの斜視図である。図５は、液晶表示装置４０ａを備えた携帯電話５０ｂの正面図である。図６は、実施形態２に係る電子機器５０ｃの断面図である。図７は、実施形態３に係る液晶表示装置４０ｃの断面図である。図８は、実施形態４に係るタッチパネル２０ｂの平面図である。図９は、図８中のIX－IX線に沿ったタッチパネル２０ｂの断面図である。図１０は、実施形態５に係る携帯電話５０ｄの断面図である。図１１は、実施形態５に係るリモコン装置５０ｅの断面図である。図１２は、従来の静電容量方式のタッチパネル１２０の平面図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。

　《発明の実施形態１》
　図１～図５は、本発明に係るタッチパネル、表示装置及び電子機器の実施形態１を示している。具体的に図１は、本実施形態のタッチパネル２０ａの平面図であり、図２は、図１中のII－II線に沿ったタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａの断面図である。

　液晶表示装置４０ａは、図２に示すように、例えば、アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示パネル３０と、液晶表示パネル３０に接着層２５ａを介して設けられたアナログ型の静電容量方式のタッチパネル２０ａとを備えている。

　液晶表示パネル３０は、図２に示すように、互いに対向するように配置された一対の基板として設けられたアクティブマトリクス基板３１及び対向基板３２と、アクティブマトリクス基板３１及び対向基板３２の間に設けられた液晶層（不図示）とを備えている。なお、液晶表示パネル３０の上面及び下面には、偏光板（不図示）がそれぞれ貼り付けられている。

　アクティブマトリクス基板３１は、例えば、ガラス基板上に互いに平行に延びるように設けられた複数のゲート線（不図示）と、各ゲート線を覆うように設けられたゲート絶縁膜（不図示）と、ゲート絶縁膜上に各ゲート線と直交する方向に互いに平行に延びるように設けられた複数のソース線（不図示）と、各ゲート線及び各ソース線の交差部分毎にそれぞれ設けられた複数のＴＦＴ（Thin Film Transistor、不図示）と、各ＴＦＴ及び各ソース線を覆うように設けられた層間絶縁膜（不図示）と、層間絶縁膜上にマトリクス状に設けられ、各ＴＦＴに接続された複数の画素電極（不図示）と、各画素電極を覆うように設けられた配向膜（不図示）とを備えている。ここで、各画素電極は、画像の最小単位である画素を構成していると共に、マトリクス状に配列することにより全体で画像表示を行う表示領域を構成している。

　対向基板３２は、例えば、ガラス基板上に枠状に且つその枠内に格子状に設けられたブラックマトリクス（不図示）と、ブラックマトリクスの各格子間にそれぞれ設けられた赤色層、緑色層及び青色層などの着色層（不図示）と、ブラックマトリクス及び各着色層を覆うように設けられた共通電極（不図示）と、共通電極を覆うように設けられた配向膜（不図示）とを備えている。

　タッチパネル２０ａは、図１及び図２に示すように、例えば、ガラス基板などの矩形状の第１基板１０と、第１基板１０の一方の端縁（図１中の右辺）に沿った領域にＡＣＦ（Anisotropic Conductive Film、不図示）などを介して固定されたＦＰＣ（flexible printed circuit）などのＴ字状の第２基板１５ａとを備えている。

　第１基板１０の上面には、図１及び図２に示すように、タッチ検出電極１１が矩形状に設けられ、タッチ検出電極１１上においてその各辺に沿って延びるように額縁配線１２が設けられ、タッチ検出電極１１の各角部から基板の周縁に沿って基板の一方の端縁（図１中の右辺）に沿った領域にそれぞれ引き出されるように一対の第１引出配線１３ａ及び一対の第２引出配線１３ｂが設けられている。なお、額縁配線１２は、その各辺を連結させて枠状に形成されていてもよい。

　タッチ検出電極１１は、例えば、ＩＴＯ（Indium Tin Oxide）や有機導電材料などからなる透明導電膜又は有色半透明導電膜などにより形成されている。

　額縁配線１２、第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂは、例えば、アルミニウム、チタン、銅、モリブデン、タンタルなどの単体若しくはそれらの合金からなる単層若しくは複層の比較的薄膜の金属膜、又は、銀、パラジウム、銀－パラジウム、銅などの導電性ペーストからなる比較的厚膜の金属膜などにより形成されている。

　額縁配線１２は、タッチ検出電極１１ａ上に分布する電界を均一に且つその線形性をよくするためのリニアライゼイションパターンである。なお、額縁配線１２は、パターン形状を図示しないが、複雑なパターン形状であってもよい。

　第１引出配線１３ａは、図１に示すように、タッチ検出電極１１の左上角部及び右上角部から時計方向回りにそれぞれ引き出されている。

　第２引出配線１３ｂは、図１に示すように、タッチ検出電極１１の左下角部及び右下角部から反時計方向回りにそれぞれ引き出されている。

　第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂの各端部には、図１に示すように、第１基板１０の一方の端縁（図１中の右辺）に沿って延びるように線状の接続端子Ｔがそれぞれ設けられている。なお、接続端子Ｔの間隔は、例えば、数１００μｍ程度である。

　各第１引出配線１３ａ及び各第２引出配線１３ｂにおいて、接続端子Ｔは、図１に示すように、互いに隣り合うように設けられている。

　各第１引出配線１３ａの接続端子Ｔが設けられた領域と、各第２引出配線１３ｂの接続端子Ｔが設けられた領域との間には、図１に示すように、第１基板１０と第２基板１５ａとを位置合わせするための一対の位置合わせマークＭが第１基板１０の一方の端縁（図１中の右辺）と垂直な方向に離間するように設けられている。ここで、図３は、タッチパネル２０ａに形成された位置合わせマークＭの模式図である。

　位置合わせマークＭは、図３（ａ）～図３（ｅ）に示すように、例えば、第１基板１０に設けられた下側マークＭａと、第２基板１５ａに設けられた上側マークＭｂとを備えている。

　具体的に図３（ａ）では、下側マークＭａが正方形状に設けられ、上側マークＭｂが下側マークＭａを囲むように枠状に設けられている。

　また、図３（ｂ）では、下側マークＭａが正方形状に設けられ、上側マークＭｂが下側マークＭａを囲むように一対のＬ字状に設けられている。

　また、図３（ｃ）及び図（ｄ）では、下側マークＭａが十字状に設けられ、上側マークＭｂが下側マークＭａの斜め方向に下側マークＭａを囲むように４つの正方形状に設けられている。

　また、図３（ｅ）では、下側マークＭａが２つの離間した正方形状に設けられ、上側マークＭｂが各下側マークＭａを平面視で収容するように２つの正方形状の開口部を有する長方形状に設けられている。

　第１基板１０の上面では、タッチ検出電極１１、額縁配線１２、並びに第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂの接続端子Ｔ以外の部分を覆うように、アクリル樹脂などの有機樹脂膜からなる絶縁層が設けられていてもよい。なお、この絶縁層としては、ＩＴＯからなる透明導電膜の劣化を抑制するために、カルボン酸を含まない有機樹脂膜が好ましい。

　第２基板１５ａの下面には、図１に示すように、第１基板１０上の第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂの各接続端子Ｔに接続されるように、Ｌ字状の外部配線１６が４本設けられている。

　外部配線１６は、図１に示すように、接続端子Ｔに重なるように設けられた接続部１６ａと、接続部１６ａから屈曲してタッチ検出電極１１から離間する方向に延びるように設けられた配線部１６ｂとを備えている。ここで、外部配線１６は、ＦＰＣの導線層を構成する銅箔などにより形成されている。なお、配線部１６ｂは、接続端子Ｔのちょうど端に重なる位置で屈曲していても、その位置から数ｍｍ程度、外側（端子外）又は内側（端子内）で屈曲していてもよい。

　第２基板１５ａの下面では、各外部配線１６の配線部１６ｂを覆うように、有機樹脂膜からなる絶縁層が設けられている。なお、この絶縁層としては、ＦＰＣを構成するカバーフィルムなどにより形成されている。

　タッチパネル２０ａでは、図１に示すように、各額縁配線１２の内側に画像表示を行う表示領域Ｄ、及びその表示領域Ｄの周囲に各額縁配線１２、第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂが配設された額縁領域Ｆがそれぞれ規定されている。

　接着層２５ａは、例えば、アクリル系の樹脂であり、その屈折率の適正化を図ることにより、各材料間の屈折率の違いにより生じる各材料間界面の反射光を低減させて、表示品位を向上させることができる。

　上記構成の液晶表示装置４０ａは、アクティブマトリクス基板３１及び対向基板３２の間の液晶層に所定の電圧を印加することにより、液晶表示パネル３０を透過する光の透過率を調整して、タッチパネル２０ａを介して画像表示を行うと共に、タッチ検出電極１１の表面がカバー基板（不図示）や保護膜（不図示）を介してタッチされることにより、タッチ検出電極１１がタッチされた位置で人体の静電容量を介して接地されて、タッチ検出電極１１の各角部とタッチされた位置との間の容量において変化が生じ、そのときの第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂ、すなわち、各外部配線１６に流れる電流値に基づいて各外部配線１６に接続された位置検出回路（不図示）内の組み込みＩＣ（integrated circuit）がタッチされた位置をソフト的に計算して検出するように構成されている。なお、本実施形態のタッチパネル２０ａでは、タッチ検出電極１１に第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂからなる計４本の引出配線が接続され、第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂに流れる電流を測定することにより、２次元的な広がりを持つ面上におけるタッチ位置を検出しているが、タッチ検出電極１１に接続される引出配線の本数は４本に限られるものではない。ここで、２次元的な位置を検出するために必要な引出配線の最低本数は３本であるが、引出配線の数を５本以上に増加させることにより、位置検出の精度を向上させることもできる。

　以上説明したように、本実施形態のタッチパネル２０ａによれば、矩形状の第１基板１０では、タッチ検出電極１１から基板の周縁に沿って基板の一方の端縁に沿った領域に引き出された各第１引出配線１３ａ及び各第２引出配線１３ｂがその領域に接続端子Ｔを有し、その接続端子Ｔが基板の一方の端縁に沿って線状に形成されているので、例えば、引出配線が基板の一方の端縁に沿った領域で屈曲して接続端子が形成された場合（図１２参照）よりも、接続端子Ｔが形成された第１基板１０の一方の端縁に沿った領域の幅、すなわち、接続端子Ｔが形成された額縁領域Ｆの１辺の幅を狭くすることができる。また、第１基板１０の一方の端縁に沿った領域に固定された第２基板１５ａでは、外部配線１６の接続部１６ａが第１基板１０上の接続端子Ｔに接続するためにその接続端子Ｔに重なるように設けられていると共に、外部配線１６の配線部１６ｂがその接続部１６ａから屈曲して第１基板１０上のタッチ検出電極１１から離間する方向に延びるように設けられているので、タッチ検出電極１１が第１引出配線１３ａ、第２引出配線１３ｂ及び外部配線１６を介して、例えば、外部の位置検出回路に接続されることになる。これにより、位置検出回路に接続するためのＦＰＣなどの基板を備えたタッチパネルにおいて、４辺の額縁領域のうち、接続端子が形成された１辺の幅が狭くなるので、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることができる。

　また、本実施形態の液晶表示装置４０ａによれば、タッチパネル２０ａの額縁領域Ｆが可及的に小さくなっているので、そのタッチパネル２０ａを備えた液晶表示装置４０ａの額縁領域も可及的に小さくなり、液晶表示装置４０ａを小型化することができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａによれば、第２基板１５ａがＦＰＣなどの可撓性基板であるので、第２基板１５ａを容易に且つ安価に構成することができ、また、第２基板１５ａを折り曲げた状態で第１基板１０に固定することにより、額縁領域Ｆをいっそう小さくすることができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａによれば、各第１引出配線１３ａ及び各第２引出配線１３ｂにおいて、接続端子Ｔが互いに隣り合うように設けられているので、各第１引出配線１３ａ及び各第２引出配線１３ｂの接続端子Ｔに接続される接続部１６ａ、すなわち、外部配線１６が形成される第２基板１５ａの面積を小さくすることができる。さらに、第２基板１５ａの面積が小さくなるので、第２基板１５ａを加工する際の基板の熱履歴や吸水などによるしわ、ねじれ、伸びや縮みを抑制することができ、第２基板１５ａを精度よく加工することができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａによれば、複数本の引出配線がタッチ検出電極１１から時計回り及び反時計回りにそれぞれ引き出された第１引出配線１３ａ及び第２引出配線１３ｂにより構成されているので、複数本の引出配線がタッチ検出電極から同一方向回りに引き出された場合よりも、接続端子Ｔが形成された額縁領域Ｆの１辺の幅が狭くなり、額縁領域Ｆを小さくすることができる。また、配線の多層化をすることなく、接続端子Ｔが形成された額縁領域Ｆの１辺の幅を狭くすることができるので、製造工程が簡略化されると共に、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａによれば、第１引出配線１３ａの接続端子Ｔと第２引出配線１３ｂの接続端子Ｔとの間に位置合わせマークＭが配置されているので、第１基板１０と第２基板１５ａとを位置合わせするための位置合わせマークＭを第１基板１０及び第２基板１５ａ上に設けても、各接続端子Ｔが形成された額縁領域Ｆの１辺の幅を狭く維持することができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａ及びそれを備えた液晶表示装置４０ａによれば、一対の位置合わせマークＭが第１基板１０の一方の端縁と垂直な方向に離間するように設けられているので、第１基板１０の一対の位置合わせマークＭと、それに対応して設けられた第２基板１５ａの一対の位置合わせマークＭとが重なり合うように、第１基板１０と第２基板１５ａとを位置合わせすることにより、第１基板１０の一方の端縁と垂直な方向における第１基板１０に対する第２基板１５ａの位置ずれを抑制することができ、接続端子の線幅及び線間の少なくとも一方、しいては接続ピッチが小さくなって、各接続端子Ｔが形成された額縁領域Ｆの１辺の幅を狭くすることができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ａによれば、アナログ型の静電容量方式のタッチパネルが構成されるので、第１基板１０として、抵抗膜方式のタッチパネルよりも剛性の高い基板を用いることが可能になり、そのタッチパネル２０ａを備えた液晶表示装置４０ａ並びに後述する電子機器５０ａ及び５０ｂでは、良好な表示品位を維持することができる。また、タッチ検出電極１１を備えた基板、すなわち、第１基板１０が１枚であるので、タッチパネルの薄型化、軽量化及び製造工程の簡略化を図ることができる。さらに、アナログ型、すなわち、単層でタッチ検出電極を形成する静電容量方式のタッチパネルでは、絶縁膜を介して電極層の線が交差する方式や多層でタッチ検出電極を形成する方式に比べ、製造効率を簡略化することができ、製品構造や電極パターンも単純であるので、製造不良率を大幅に低減することができる。また、タッチ検出電極１１が額縁領域Ｆの内側全体に矩形状に設けられているので、矩形状のタッチパネル領域内におけるタッチ検出領域を大面積化することができる。

　ここで、図４及び図５は、液晶表示装置４０ａを備えた電子機器を示している。具体的に図４は、液晶表示装置４０ａを備えたデジタルカメラ５０ａの斜視図であり、図５は、液晶表示装置４０ａを備えた携帯電話５０ｂの正面図である。

　デジタルカメラ５０ａは、図４に示すように、液晶表示装置４０ａを構成するタッチパネル２０ａの表示領域Ｄがカバーを介して又は直接露出するように開口部が形成された筐体４１と、筐体４１に収容された液晶表示装置４０ａとを備えている。そして、デジタルカメラ５０ａでは、上記のように液晶表示装置４０ａの額縁領域Ｆが小さくなっているので、図４に示すように、筐体４１の額縁領域の幅ｄａを狭くでき、機器本体を小型化することができる。

　また、携帯電話５０ｂは、図５に示すように、液晶表示装置４０ａを構成するタッチパネル２０ａの表示領域がカバーを介して又は直接露出するように開口部が形成された第１の筐体４２ａと、第１の筐体４２ａに収容された液晶表示装置４０ａと、第１の筐体４２ａにヒンジ部４３を介して折り畳み可能に設けられた第２の筐体４２ｂとを備えている。そして、携帯電話５０ｂでは、上記のように液晶表示装置４０ａの額縁領域が小さくなっているので、図５に示すように、第１の筐体４２ａの額縁領域の幅ｄｂを狭くでき、機器本体を小型化することができる。

　なお、本実施形態では、液晶表示パネル３０及びタッチパネル２０ａが接着層２５ａにより互いに接着されていたが、液晶表示パネル３０及びタッチパネル２０ａの間にガスケットを挟持させた状態で液晶表示パネル３０及びタッチパネル２０ａを筐体の内部に収容することにより、液晶表示パネル３０及びタッチパネル２０ａが互いに固定されていてもよい。

　《発明の実施形態２》
　図６は、本実施形態の電子機器５０ｃの断面図である。なお、以下の各実施形態において、図１～図５と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。

　上記実施形態１では、タッチパネル２０ａの第１基板１０側が液晶表示パネル３０に貼り付けられていたが、本実施形態では、タッチパネル２０ａのタッチ検出電極１１側が液晶表示パネル３０に貼り付けられており、タッチパネル２０ａの第１基板（１０ｃ）が電子機器の表示画面（タッチ面）を保護するカバー基板１０ｃとして機能している。

　電子機器５０ｃは、図６に示すように、液晶表示装置４０ｂと、液晶表示装置４０ｂを収容するための筐体４４とを備えている。

　液晶表示装置４０ｂは、図６に示すように、液晶表示パネル３０と、液晶表示パネル３０に接着層２５ｂを介して設けられたタッチパネル２０ａとを備えている。なお、接着層２５ｂは、上記実施形態１の接着層２５ａと同様な材料により構成されている。

　筐体４４は、図６に示すように、タッチパネル２０ａの主要部（表示領域）が露出するように矩形状の開口部が形成されており、その開口部には、タッチパネル２０ａの第１基板であるカバー基板１０ｃが嵌め込まれている。

　本実施形態の電子機器５０ｃによれば、上記実施形態１と同様に、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることができると共に、電子機器５０ｃの表面を保護するカバー基板１０ｃとタッチパネルを構成する第１基板とが共有化されているので、タッチパネルを構成する基板に起因する反射光の発生が低減されて電子機器５０ｃの表示品位を向上させることができ、また、電子機器５０ｃを薄型化することができる。さらに、製造工程が簡略化されて、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　《発明の実施形態３》
　図７は、本実施形態の液晶表示装置４０ｃの断面図である。

　上記実施形態２では、電子機器５０ｃのカバー基板１０ｃによりタッチパネル２０ａの第１基板を構成していたが、本実施形態では、液晶表示パネル３０の対向基板３２によりタッチパネル２０ａの第１基板１０を構成している。

　液晶表示装置４０ｃは、図７に示すように、液晶表示パネル３０と、液晶表示パネル３０の対向基板３２を第１基板１０とするタッチパネル２０ａと、タッチパネル２０ａに接着層２５ｃを介して設けられたカバー基板９とを備えている。ここで、カバー基板９は、ガラス基板やプラスチック基板などである。また、接着層２５ｃは、上記実施形態１の接着層２５ａと同様な材料により構成されている。なお、図７では、液晶表示パネル３０の上面及び下面にそれぞれ貼り付けられた偏光板３３ａ及び３３ｂが図示されている。

　本実施形態の液晶表示装置４０ｃによれば、上記実施形態１及び２と同様に、額縁領域を可及的に小さくして、製造効率を向上させることができると共に、タッチパネル２０ａを構成する第１基板１０と液晶表示パネル３０を構成する対向基板３２とが共有化されているので、タッチパネルを構成する基板に起因する反射光の発生が低減されて液晶表示装置４０ｃの表示品位を向上させることができ、また、液晶表示装置４０ｃを薄型化をすることができる。さらに、製造工程が簡略化されて、製造歩留まりを向上させ易くなる。

　《発明の実施形態４》
　図８は、本実施形態のタッチパネル２０ｂの平面図であり、図９は、図８中のIX－IX線に沿ったタッチパネル２０ｂの断面図である。

　上記各実施形態では、アナログ型の静電容量方式のタッチパネル２０ａを例示したが、本実施形態では、デジタル型（マトリクス型）の抵抗膜方式のタッチパネル２０ｂを例示する。

　タッチパネル２０ｂは、図８及び図９に示すように、例えば、ガラス基板などの上面側第１基板１０ａと、上面側第１基板１０ａに対向するようにスペーサ（不図示）を介して設けられたガラス基板などの下面側第１基板１０ｂと、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの各一方の端部（図８中の右辺）の間に挟持され、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの各一方の端縁（図８中の右辺）に沿った領域にＡＣＦなどを介して固定された両面配線型のＦＰＣなどの矩形状の第２基板１５ｂとを備えている。

　上面側第１基板１０ａの下面には、図８及び図９に示すように、ＩＴＯなどの透明導電膜により複数のタッチ検出電極１１ａが互いに平行に延びるように設けられ、各タッチ検出電極１１ａの端部から基板の周縁に沿って基板の一方の端縁（図８及び図９中の右辺）に沿った領域に反時計回りにそれぞれ引き出されるように複数の第１引出配線１３ｃが設けられている。

　下面側第１基板１０ｂの上面には、図８及び図９に示すように、ＩＴＯなどの透明導電膜により複数のタッチ検出電極１１ｂが互いに平行に延びるように設けられ、各タッチ検出電極１１ｂの端部から基板の周縁に沿って基板の一方の端縁（図８及び図９中の右辺）に沿った領域に時計回りにそれぞれ引き出されるように複数の第２引出配線１３ｄが設けられている。ここで、各タッチ検出電極１１ｂは、図８に示すように、各タッチ検出電極１１ａと直交するように設けられている。

　第１引出配線１３ｃ及び第２引出配線１３ｄの各端部には、図８に示すように、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの一方の端縁（図８中の右辺）に沿ってそれぞれ延びるように線状の接続端子（Ｔ）がそれぞれ設けられている。

　各第１引出配線１３ｃ及び各第２引出配線１３ｄにおいて、接続端子（Ｔ）は、図８に示すように、互いに隣り合うように設けられている。

　各第１引出配線１３ｃの接続端子（Ｔ）が設けられた領域と、各第２引出配線１３ｄの接続端子（Ｔ）が設けられた領域との間には、図８に示すように、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂと第２基板１５ｂとを位置合わせするための一対の位置合わせマークＭが上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの一方の端縁（図８中の右辺）に沿って離間するように設けられている。

　第２基板１５ｂの上面には、図８及び図９に示すように、上面側第１基板１０ａ上の各第１引出配線１３ｃの接続端子（Ｔ）に接続されるように、略Ｌ字状の外部配線１７が複数設けられている。

　外部配線１７は、図８に示すように、第１引出配線１３ｃの接続端子（Ｔ）に重なるように設けられた接続部１７ａと、接続部１７ａから屈曲してタッチ検出電極１１ａ及び１１ｂから離間する方向に延びるように設けられた配線部１７ｂとを備えている。ここで、外部配線１７は、両面配線型のＦＰＣの一方の導線層を構成する銅箔などにより形成されている。

　第２基板１５ｂの上面では、各外部配線１７の配線部１７ｂを覆うように、有機樹脂膜からなる絶縁層が設けられている。なお、この絶縁層としては、両面配線型のＦＰＣを構成する一方のカバーフィルムなどにより形成されている。

　第２基板１５ｂの下面には、図８及び図９に示すように、下面側第１基板１０ｂ上の各第２引出配線１３ｄの接続端子（Ｔ）に接続されるように、略Ｌ字状の外部配線１６が複数設けられている。

　外部配線１６は、図８に示すように、第２引出配線１３ｄの接続端子（Ｔ）に重なるように設けられた接続部１６ａと、接続部１６ａから屈曲してタッチ検出電極１１ａ及び１１ｂから離間する方向に延びるように設けられた配線部１６ｂとを備えている。ここで、外部配線１６は、両面配線型のＦＰＣの他方の導線層を構成する銅箔などにより形成されている。

　第２基板１５ｂの下面では、各外部配線１６の配線部１６ｂを覆うように、有機樹脂膜からなる絶縁層が設けられている。なお、この絶縁層としては、両面配線型のＦＰＣを構成する他方のカバーフィルムなどにより形成されている。

　本実施形態のタッチパネル２０ｂによれば、上記実施形態１～３と同様に、額縁領域を可及的に小さくすることができると共に、タッチパネル２０ｂが抵抗膜方式であるので、確実なペン入力を行うことができる。

　また、本実施形態のタッチパネル２０ｂによれば、一対の位置合わせマークＭが上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの一方の端縁に沿って離間するように設けられているので、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの一対の位置合わせマークと、それに対応して設けられた第２基板１５ｂの一対の位置合わせマークＭとが重なり合うように、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂと第２基板１５ｂとを位置合わせすることにより、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂに対する第２基板１５ｂの角度ずれを抑制することができると共に、上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂの一方の端縁に沿った方向における上面側第１基板１０ａ及び下面側第１基板１０ｂに対する第２基板１５ｂの位置ずれが抑制されることにより、短絡不良などが抑制され、製造歩留まりや製品品質を向上させることができる。

　《発明の実施形態５》
　図１０は、本実施形態の携帯電話５０ｄの断面図であり、図１１は、本実施形態のリモコン装置５０ｅの断面図である。

　上記実施形態では、表示画面上にタッチパネルを備えた電子機器を例示したが、本実施形態では、表示画面以外にタッチパネルを備えた電子機器を例示する。

　携帯電話５０ｄでは、図１０に示すように、第２の筐体４２ｂのプッシュダイヤル部に上記実施形態１～３のタッチパネル２０ａ又は上記実施形態４のタッチパネル２０ｂを備えている。そして、この携帯電話５０ｄによれば、タッチパネル２０ａ（２０ｂ）の額縁領域が小さくなっているので、第２の筐体４２ｂの額縁領域の幅を狭くでき、機器本体を小型化をすることができる。

　リモコン装置５０ｅは、図１１に示すように、種々の操作ボタンが取り付けられた筐体４５のタッチパッド部に上記実施形態１～３のタッチパネル２０ａ又は上記実施形態４のタッチパネル２０ｂを備えている。ここで、リモコン装置５０ｅは、タッチパッド部の表面を指で触れることにより、例えば、テレビ画面上で種々の操作が可能に構成されている。そして、このリモコン装置５０ｅによれば、タッチパネル２０ａ（２０ｂ）の額縁領域が小さくなっているので、筐体４５の額縁領域の幅を狭くでき、機器本体を小型化することができる。

　なお、本実施形態の電子機器では、タッチパネルが表示画面上に配置されていないので、タッチパネルを構成する第１基板として、半透明又は不透明な基板を用いることができる。

　上記各実施形態では、基板の一方の端縁に沿った領域において、各外部配線及び各引出配線が屈曲されている構成を例示したが、本発明は、基板の一方の端縁に沿った領域において、全ての外部配線及び引出配線が屈曲されていなくてもよい。

　上記各実施形態では、表示装置として、ＴＦＴ型の液晶表示装置を例示したが、本発明は、ＤＵＴＹ型やポリシリコン型などの液晶表示装置、有機ＥＬ（electro luminescence）表示装置、プラズマ表示装置、電子ペーパーなどの他の表示装置にも適用することができる。

　上記各実施形態では、アナログ型の静電容量方式、及びデジタル型の抵抗膜方式のタッチパネルを例示したが、本発明は、デジタル型の静電容量方式、及びアナログ型の抵抗膜方式のタッチパネルにも適用することができ、また、電磁誘導方式などのその他のタッチパネル、すなわち、指やペンなどで触れる又は加圧することにより、その座標値又はオンオフなどの入力信号を発生させることが可能なタッチパネルに適用することができる。

　上記各実施形態では、電子機器として、デジタルカメラ、携帯電話及びリモコン装置を例示したが、本発明は、テレビ、パソコン、携帯ゲーム機、ラジオ、音楽ツール、ＤＶＤプレーヤ、位置情報ナビツールなどの電子機器にも適用することができる。

　以上説明したように、本発明は、タッチパネルの額縁領域を小さくできるので、タッチパネルを備えた種々の電子機器について有用である。

Ｆ　　　　額縁領域
Ｍ　　　　位置合わせマーク
Ｔ　　　　接続端子
１０　　　第１基板
１０ａ　　上面側第１基板
１０ｂ　　下面側第１基板
１０ｃ　　カバー基板（第１基板）
１１，１１ａ，１１ｂ　　タッチ検出電極
１３ａ，１３ｃ　　第１引出配線
１３ｂ，１３ｄ　　第２引出配線
１５ａ，１５ｂ　　第２基板
１６，１７　　　　外部配線
１６ａ，１７ａ　　接続部
１６ｂ，１７ｂ　　配線部
２０ａ，２０ｂ　　タッチパネル
３０　　　液晶表示パネル
３１　　　アクティブマトリクス基板
３２　　　対向基板
４０ａ～４０ｃ　　液晶表示装置
５０ａ　　デジタルカメラ（電子機器）
５０ｂ，５０ｄ　　携帯電話（電子機器）
５０ｃ　　電子機器
５０ｅ　　リモコン装置（電子機器）

Claims

　矩形状の第１基板にタッチ検出可能に設けられたタッチ検出電極と、
　上記タッチ検出電極から上記第１基板の周縁に沿って該第１基板の一方の端縁に沿った領域に引き出され、該領域に接続端子が形成された引出配線と、
　上記第１基板の一方の端縁に沿った領域に固定された第２基板に設けられ、上記接続端子に接続された外部配線とを備え、
　上記引出配線及び外部配線を介して上記タッチ検出電極におけるタッチされた位置を検出するタッチパネルであって、
　上記引出配線は、上記接続端子が上記第１基板の一方の端縁に沿って線状に形成され、
　上記外部配線は、上記接続端子に重なるように設けられた接続部と、該接続部から屈曲して上記タッチ検出電極から離間する方向に延びるように設けられた配線部とを備えていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項１に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記第２基板は、可撓性を有する可撓性基板であることを特徴とするタッチパネル。
　請求項１又は２に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記引出配線は、上記タッチ検出電極に対して複数本設けられ、
　上記各引出配線の接続端子は、互いに隣り合うように設けられていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項１乃至３の何れか１つに記載されたタッチパネルにおいて、
　上記引出配線は、上記タッチ検出電極に対して複数本設けられ、
　上記複数本の引出配線は、上記タッチ検出電極から一方向回りに引き出された第１引出配線と、該タッチ検出電極から他方向回りに引き出された第２引出配線とにより構成されていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項４に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記第１引出配線の接続端子と上記第２引出配線の接続端子との間には、上記第１基板と上記第２基板とを位置合わせするための位置合わせマークが設けられていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項５に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記位置合わせマークは、上記第１基板の一方の端縁に沿って離間するように一対設けられていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項５に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記位置合わせマークは、上記第１基板の一方の端縁と垂直な方向に離間するように一対設けられていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項１乃至７の何れか１つに記載されたタッチパネルにおいて、
　上記タッチ検出電極におけるタッチされた位置を静電容量方式により検出するように構成されていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項８に記載されたタッチパネルにおいて、
　上記タッチ検出電極は、上記第１基板の周縁に規定された額縁領域の内側全体に矩形状に設けられていることを特徴とするタッチパネル。
　請求項１乃至９の何れか１つに記載されたタッチパネルを備えていることを特徴とする表示装置。
　請求項１０に記載された表示装置において、
　互いに対向して配置された一対の基板を備えた表示パネルを有し、
　上記第１基板は、上記一対の基板の一方であることを特徴とする表示装置。
　請求項１０に記載された表示装置を備えていることを特徴とする電子機器。
　請求項１２に記載された電子機器において、
　表面を保護するためのカバー基板を有し、
　上記第１基板は、上記カバー基板であることを特徴とする電子機器。
　請求項１乃至９の何れか１つに記載されたタッチパネルを備えていることを特徴とする電子機器。
　請求項１４に記載された電子機器において、
　表面を保護するためのカバー基板を有し、
　上記第１基板は、上記カバー基板であることを特徴とする電子機器。