WO2007142094A1 - 電子写真用トナー - Google Patents

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Yasunori Inagaki
Yoshihiro Ueno
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Abstract

 結着樹脂として、ポリエステル系樹脂(A)及び該ポリエステル系樹脂(A)より軟化点が10°C以上高いポリエステル系樹脂(B)を含有してなるトナーであって、前記ポリエステル系樹脂(A)及び(B)の少なくともいずれか一方が、アルコール成分と(メタ)アクリル酸変性ロジンを含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の樹脂である電子写真用トナー及びその製造方法。本発明の電子写真用トナーは、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられるものである。

Description

電子写真用トナー
技術分野
[0001] 本発明は、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される 潜像の現像に用いられる電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
背景技術
[0002] 電子写真技術の発展に伴!ヽ、低温定着性、耐オフセット性や保存性 (耐ブロッキン グ性)に優れたトナーが要求されており、そのために、分子量等の物性を規定した線 状ポリエステル榭脂を含有したトナー (特許文献 1参照)、ポリエステル中に酸成分と してロジン類を使用した非線状架橋型ポリエステル榭脂を含有したトナー (特許文献 2参照)、マレイン酸で変性したロジンを使用し、定着性を改良したトナー (特許文献 3 参照)、さらには低分子量榭脂と高分子量榭脂をブレンドした榭脂を用いるトナー (特 許文献 4参照)等が報告されて ヽる。
特許文献 1:特開 2004— 245854号公報
特許文献 2:特開平 4 70765号公報
特許文献 3:特開平 4— 307557号公報
特許文献 4:特開平 2— 82267号公報
発明の要約
[0003] 本発明は、
〔1〕 結着榭脂として、ポリエステル系榭脂 (A)及び該ポリエステル系榭脂 (A)より軟ィ匕 点が 10°C以上高いポリエステル系榭脂 (B)を含有してなるトナーであって、前記ポリェ ステル系榭脂 (A)及び (B)の少なくとも 、ずれか一方が、アルコール成分と (メタ)アタリ ル酸変性ロジンを含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルュ ニットを有する (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂である電子写真用トナー、並び に
〔2〕 少なくとも、ポリエステル系榭脂 (A)及び該ポリエステル系榭脂 (A)より軟ィ匕点が 10°C以上高いポリエステル系榭脂 (B)を溶融混練する工程を含むトナーの製造方法 であって、前記ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)の少なくともいずれか一方力 アルコ ール成分と (メタ)アクリル酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得 られるポリエステルユニットを有する (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂である電子 写真用トナーの製造方法
に関する。
発明の詳細な説明
[0004] し力しながら、近年のマシンの更なる高速ィ匕及び省エネルギー化により、従来のト ナー用結着榭脂では市場の要求に対しては不十分であることが判明した。即ち、定 着工程での定着時間の短縮ィ匕及び定着機での加熱温度の低温ィ匕により、十分な定 着性を維持することが非常に困難になっている。特に、低分子量榭脂を用いる方法 では、ガラス転移点の低下を必然的に伴うため、保存時にトナーが凝集してしまうな どの課題がある。
[0005] また、印刷時の強いストレスに伴うトナーの耐久性の低下や、マシンの高速ィ匕に伴う トナーの帯電の立ち上がり性の不足、内添剤の分散不良によるフィルミングの発生等 により、特に、高速連続印字での画像劣化が問題となる。
[0006] さらに、特許文献 2や特許文献 3で用いられて 、るロジンモノマーは低温定着性の 向上には有効であるものの、臭気が発生しやす 、と 、う欠点も有して 、る。
[0007] 本発明は、低温定着性、耐オフセット性、耐久性及び保存性の 、ずれにも優れ、臭 気の発生も低減された電子写真用トナー及びその製造方法に関する。さらに、本発 明は、低温定着性、耐オフセット性、耐久性及び保存性に加え、耐フィルミング性及 び帯電の立ち上がり性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
[0008] 本発明の電子写真用トナーは、低温定着性、耐オフセット性、耐久性及び保存性 の 、ずれにも優れ、臭気の発生も低減されると 、う優れた効果を奏するものである。 本発明の電子写真用トナーにおいて、軟ィ匕点が低い方の樹脂が (メタ)アクリル酸変 性ロジン由来の榭脂であり、軟ィ匕点が高い方の樹脂がフマル酸/マレイン酸変性ロジ ン由来の榭脂である場合には、前記効果に加えて耐フィルミング性及び帯電の立ち 上がり性においてもさらなる効果が奏される。
[0009] 本発明の電子写真用トナーは、結着榭脂として、ポリエステル系榭脂 (A)及び該ポ リエステル系榭脂 (A)より軟ィ匕点が 10°C以上高いポリエステル系榭脂 (B)を含有するも のであり、ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)の少なくともいずれか一方力 原料モノマ 一として、アルコール成分と (メタ)アクリル酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分と を縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する (メタ)アクリル酸変性ロジン由来 の榭脂である点に 1つの特徴を有する。(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂は、極 めて低い温度での定着が可能であり、保存性も良好である。また、現像槽内での微 粉の発生が低減され、耐久性も向上する。これは、(メタ)アクリル酸変性ロジンは、 2 つの官能基を有するロジンであるために、ポリエステルユニットの主鎖の一部として分 子鎖を伸ばすことができ、榭脂の靱性が高められるためと考えられる。
[0010] 一方、軟ィ匕点の異なる 2種の樹脂の併用による、トナーの低温定着性と耐久性、耐 オフセット性及び保存性との両立は従来試みられて ヽるが、軟ィ匕点の異なる榭脂は 溶融粘度も異なるため、両者の榭脂は均一に混合され難ぐ着色剤や離型剤等の内 添剤の分散性が低下しやすい。し力しながら、本発明では、軟ィ匕点の低い方のポリ エステル系榭脂が (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂である場合には、前記の如 ぐ(メタ)アクリル酸変性ロジンがポリエステルユニットの主鎖の一部として樹脂の分子 量を上げることができるため、軟ィ匕点に比べて溶融粘度を上げやすぐ内添剤の分 散不良に伴う、耐フィルミング性が格段に改善されると考えられる。さらに、軟化点が 高い方のポリエステル系榭脂がアルコール成分とフマル酸変性ロジン及び z又はマ レイン酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステ ルユニットを有するフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂である場合には、 3官 能基を有して 、るフマル酸変性ロジン及びマレイン酸変性ロジン力 ポリエステルュ ニットの架橋度を上げ耐オフセット性が向上するとともに、酸価も上げ易ぐさらに帯 電の立ち上がり性が向上する。
[0011] 従って、(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂は、 2種のポリエステル系榭脂、即ち ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)の少なくとも 、ずれか一方として用いられる力 前記 のように、本発明では、耐フィルミング性の観点から、少なくとも軟ィ匕点が低い方のポ リエステル系榭脂 (A)が (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂であることが好ましい。 さらに、耐久性の観点からは、両方の榭脂、即ち、ポリエステル系榭脂 (A)及びポリエ ステル系榭脂 (A)よりも軟ィ匕点が 10°C以上高 、ポリエステル系榭脂 (B)の 、ずれもが、 (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂であることがより好ましぐ帯電の立ち上がり性 の観点からは、ポリエステル系榭脂 (A)が (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂であ り、ポリエステル系榭脂 (B)がフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂であることが より好まし 、。
[0012] なお、本明細書において、本発明における榭脂に関し、便宜上、(メタ)アクリル酸変 性ロジン由来の榭脂及びフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂と表示したが、 この「由来」とは、原料モノマーの少なくとも一つとしてとして (メタ)アクリル酸変性ロジ ン、又はフマル酸変性ロジン及び/又はマレイン酸変性ロジンを使用して 、ることを 意味するものである。また、本明細書において、(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭 脂及びフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂を合わせて「変性ロジン由来の榭 脂」ともいう。
[0013] 以下、(メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂について説明する。
[0014] 本発明における (メタ)アクリル酸変性ロジンとは、(メタ)アクリル酸で変性されたロジン であり、ァビエチン酸、ネオアビェチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール 酸、サンダラコピマール酸、デヒドロアビエチン酸、レポピマール酸等を主成分とする ロジンに、(メタ)アクリル酸を付加反応させて得られるものであり、具体的には、ロジン の主成分の中で共役二重結合を有するレポピマール酸、ァビエチン酸、ネオアビェ チン酸及びパラストリン酸と、(メタ)アクリル酸とによる加熱下でのディールス-アルダ 一 (Diels-Alder)反応を経て得ることができる。
[0015] なお、本明細書にぉ 、て、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。従 つて、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリル酸変性 ロジン」は、アクリル酸で変性されたロジン又はメタクリル酸で変性されたロジンを意味 する。本発明における (メタ)アクリル酸変性ロジンとしては、ディールス-アルダー (Diel s-Alder)反応における反応活性の観点から、立体障害の少な 、アクリル酸で変性し たアクリル酸変性ロジンが好まし!/、。
[0016] (メタ)アクリル酸によるロジンの変性度 ((メタ)アクリル酸変性度)は、ポリエステルュ- ットの分子量を高め、低分子量のオリゴマー成分を低減させる観点から、 5〜105が好 ましぐ 20〜105がより好ましぐ 40〜105がさらに好ましぐ 60〜105がさらに好まし!/ [0017] (メタ)アクリル酸変性度は、式 (Aa) :
[0018] [数 1]
(メタ)アクリル酸変性度 = „ ' X 100 (Aa)
X a2 - Y
[0019] (式中、 Xaは変性度を算出する (メタ)アクリル酸変性ロジンの SP値、 Xaは (メタ)アタリ
1 2
ル酸 1モルとロジン 1モルとを反応させて得られる (メタ)アクリル酸変性ロジンの飽和 SP 値、 Yはロジンの SP値を示す)
により算出される。ここで、 SP値とは、後述の環球式自動軟化点試験器で測定される 軟化点を意味する。また、飽和 SP値とは、(メタ)アクリル酸とロジンとの反応を、得られ る (メタ)アクリル酸変性ロジンの SP値が飽和値に達するまで反応させたときの SP値を 意味する。式 (Aa)の分子は、(メタ)アクリル酸で変性したロジンの SP値の上昇度を意 味するものであり、式 (Aa)の値が大き 、ほど変性の度合 、が高 、ことを示す。
[0020] (メタ)アクリル酸変性ロジンの製造方法は特に限定されないが、例えば、ロジンと (メ タ)アクリル酸を混合し、 180〜260°C程度、好ましくは 180〜210°Cに加熱することで、 ディールス-アルダー反応により、ロジンに含まれる共役二重結合を有する酸に (メタ) アクリル酸を付加させて、(メタ)アクリル酸変性ロジンを得ることができる。(メタ)アクリル 酸変性ロジンは、そのまま使用してもよぐさらに蒸留等の操作を経て精製して使用し てもよい。
[0021] 次に、フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂について説明する。なお、本発 明における「フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂」には、 i)アルコール成分と フマル酸で変性されたフマル酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重合さ せて得られるポリエステルユニットを有するフマル酸変性ロジン由来の榭脂、 ii)アル コール成分とマレイン酸で変性されたマレイン酸変性ロジンを含有したカルボン酸成 分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有するマレイン酸変性ロジン由来 の榭脂、及び m)アルコール成分とフマル酸変性ロジン及びマレイン酸変性ロジンを 含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有するフマ ル酸 'マレイン酸変性ロジン由来の榭脂が含まれるが、本発明においては、保存性の 観点から、フマル酸変性ロジン由来の榭脂が好ま U、。
[0022] 本発明におけるフマル酸変性ロジンとは、フマル酸で変性されたロジンであり、(メタ )アクリル酸変性ロジンと同様に、ァビエチン酸、ネオアビェチン酸、パラストリン酸、ピ マール酸、イソピマール酸、サンダラコピマール酸、デヒドロアビエチン酸、レポピマ 一ル酸等を主成分とするロジンに、フマル酸を付加反応させて得られるものであり、 具体的には、ロジンの主成分の中で共役二重結合を有するレポピマール酸、ァビエ チン酸、ネオアビェチン酸及びパラストリン酸と、フマル酸とによる加熱下でのディー ルス-アルダー (Diels-Alder)反応を経て得ることができる。
[0023] フマル酸によるロジンの変性度 (フマル酸変性度)は、ポリエステルの分子量を高め 、ガラス転移点を高める観点から、 5〜105が好ましぐ 20〜105がより好ましぐ 40〜10 5がさらに好ましく、 60〜 105がさらに好まし 、。
[0024] フマル酸変性度は、式 (AD :
[0025] [数 2] y f ― γ
フマル酸変性度 = v f ' v X 100 (A O [0026] (式中、 Xfは変性度を算出するフマル酸変性ロジンの SP値、 Xfはフマル酸 1モルと口
1 2 ジン 0.7モルとを反応させて得られるフマル酸変性ロジンの SP値、 Yはロジンの SP値を 示す)
により算出する。ここで、 SP値とは、後述の環球式自動軟ィ匕点試験器で測定される軟 化点を意味する。式 (Aa)により算出される (メタ)アクリル酸変性度と同様に、式 (A1)の 分子は、フマル酸で変性したロジンの SP値の上昇度を意味するものであり、式 (A1)の 値が大き 、ほど変性の度合 ヽが高 、ことを示す。
[0027] フマル酸変性ロジンの製造方法は特に限定されないが、例えば、ロジンとフマル酸 を混合し、 180〜260°C程度、好ましくは 180〜210°Cに加熱することで、ディールス-ァ ルダー反応により、ロジンに含まれる共役二重結合を有する酸にフマル酸を付加さ せて、フマル酸変性ロジンを得ることができる。 [0028] さらに、ロジンとフマル酸を効率よく反応させる観点から、フエノール類の存在下で、 ロジンとフマル酸を反応させることが好ましい。フエノール類としては、 2価のフエノー ル及び水酸基に対して少なくともオルト位に置換基を有するフエノール性ィ匕合物 (以 下、ヒンダードフエノールという)が好ましぐヒンダードフエノールがより好ましい。
[0029] 2価のフエノールとは、ベンゼン環に、 OH基が 2個結合したものであり、他の置換基 がつ 、て 、な 、ィ匕合物を意味し、ハイドロキノンが好まし!/、。
[0030] ヒンダードフエノールとしては、モノ- 1-ブチル -p-クレゾール、モノ- 1-ブチル -m -タレ ゾール、 t-ブチルカテコール、 2,5-ジ- 1-ブチルハイドロキノン、 2,5-ジ- 1-ァミルハイド ロキノン、プロピルガレード、 4,4,-メチレンビス (2, 6-t-ブチルフエノール)、 4,4,-イソプ 口ピリデンビス (2,6-ジ -t-ブチルフエノール)、 4,4,-ブチリデンビス (3-メチル -6-t-ブチ ルフエノール)、ブチルヒドロキシァ二ノール、 2,6-ジ -t-ブチル -p-クレゾール、 2,6-ジ -t-ブチルフ ノール、 2,6-ジ -t-ブチル -4-ェチルフ ノール、 2,4,6-トリ- 1-ブチルフ ェノール、ォクタデシル- 3-(4-ハイドロキシ -3 ' ,5 ' -ジ -t-ブチルフエ-ル)プロビオネ ート、ジステアリル (4-ハイド口キシ- 3-メチル -5- 1-ブチル)ベンジルマロネート、 6- (4- ハイド口キシ- 3,5-ジ -t-ブチルァニリノ) -2,4-ビスォクチルチオ- 1,3, 5-トリァジン、 2,6- ジフェル- 4-ォクタデカノキシフエノール、 2,2, -メチレンビス (4-メチル -6-t-ブチルフ エール)、 2,2 ' -メチレンビス (4-ェチル -6-t-ブチルフエノール)、 2,2 ' -イソブチリデンビ ス (4,6-ジメチルフエノール)、 2,2, -ジハイドロキシ -3,3, -ジ- ( a -メチルシクロへキシル )-5,5, -ジメチルジフエ-ルメタン、 2,2, -メチレンビス (4-メチル -6-シクロへキシルフェ ノール)、トリス [ j8 -(3,5-ジ- 1-ブチル -4-ハイドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシェ チル]イソシァヌレート、 1,3,5-トリス (2,6-ジメチル- 3-ハイド口キシ- 4- 1-ブチルベンジ ル)イソシァヌレート、トリス (3,5-ジ -t-ブチル -4-ハイドロキシフエノール)イソシァヌレー ト、 1 , 1 ,3, -トリス (2-メチル -4-ハイド口キシ- 5- 1-ブチルフエ-ル)ブタン、 2,6-ビス (2, - ハイドロキシ -3 ' -t-ブチル -5 ' -メチルベンジル) -4-メチルフエノール、 Ν,Ν' -へキサメ チレンビス (3,5-ジ -t-ブチル -4-ハイドロキシハイド口シンナメート)、へキサメチレング ルコールビス -(3,5-ジ- 1-ブチル -4-ハイドロキシフエ-ル)プロピオネート]、トリエ チレングリコールビス [ β -(3-t-ブチル -5-メチル -4-ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート ]、テトラキス [メチレン- 3- (3,5-ジ- 1-ブチル -4-ハイドロキシフエ-ル)プロピオネート]メ タン等が挙げられ、これらの中では、 t-ブチルカテコールが好ましい。
[0031] フ ノール類の使用量は、フマル酸変性ロジンの原料モノマー 100重量部に対して 、 0.001〜0.5重量部が好ましぐ 0.003〜0.1重量部がより好ましぐ 0.005〜0.1重量部 力 Sさらに好ましい。
[0032] フマル酸変性ロジンは、そのまま使用してもよぐさらに蒸留等の操作を経て精製し て使用してもよい。
[0033] 本発明におけるマレイン酸変性ロジンとは、マレイン酸又は無水マレイン酸で変性 されたロジンであり、(メタ)アクリル酸変性ロジンと同様に、ァビエチン酸、ネオアビェ チン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸、サンダラコピマール酸、デヒド ロアビエチン酸、レポピマール酸等を主成分とするロジンに、マレイン酸又は無水マ レイン酸を付加反応させて得られるものであり、具体的には、ロジンの主成分の中で 共役二重結合を有するレポピマール酸、ァビエチン酸、ネオアビェチン酸及びパラス トリン酸と、マレイン酸又は無水マレイン酸とによる加熱下でのディールス-アルダー( Diels-Alder)反応を経て得ることができる。
[0034] マレイン酸又は無水マレイン酸によるロジンの変性度 (マレイン酸変性度)は、ポリエ ステルの分子量を高め、低分子量のオリゴマー成分を低減させる観点から、 30〜105 が好ましぐ 40〜105がより好ましぐ 50〜105がさらに好ましぐ 60〜105がさらに好ま しぐ 70〜105がさらに好ましい。
[0035] マレイン酸変性度は、式 (Am) :
[0036] [数 3]
マレイン酸変性度 = —-— X 100 (Am)
Xm2— Y
[0037] (式中、 Xmは変性度を算出するマレイン酸変性ロジンの SP値、 Xmはマレイン酸 1モ
1 2
ルとロジン 1モルとを 230°Cで反応させて得られるマレイン酸変性ロジンの飽和 SP値、 Yはロジンの SP値を示す)
により算出する。ここで、 SP値とは、後述の環球式自動軟ィ匕点試験器で測定される軟 化点を意味する。また、飽和 SP値とは、マレイン酸とロジンとの反応を、得られるマレ イン酸変性ロジンの SP値が飽和値に達するまで反応させたときの SP値を意味する。 式 (Aa)により算出される (メタ)アクリル酸変性度と同様に、式 (Am)の分子は、マレイン 酸又は無水マレイン酸で変性したロジンの SP値の上昇度を意味するものであり、式( Am)の値が大き 、ほど変性の度合 、が高 、ことを示す。
[0038] マレイン酸変性ロジンの製造方法は特に限定されないが、例えば、ロジンとマレイン 酸又は無水マレイン酸を混合し、 180〜260°C程度、好ましくは 180〜210°Cに加熱す ることで、ディールス-アルダー反応により、ロジンに含まれる共役二重結合を有する 酸にマレイン酸又は無水マレイン酸を付加させて、マレイン酸変性ロジンを得ることが できる。マレイン酸変性ロジンは、そのまま使用してもよぐさらに蒸留等の操作を経 て精製して使用してもよい。
[0039] 本発明における (メタ)アクリル酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン及びマレイン酸変 性ロジン (これらを合わせて「変性ロジン」ともいう)に使用されるロジンは、松類から得 られる天然ロジン、異性化ロジン、二量化ロジン、重合ロジン、不均化ロジン等の、ァ ビエチン酸、ネオアビェチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸、サンダ ラコピマール酸、デヒドロアビエチン酸、レポピマール酸等を主成分とするロジンであ れば、公知のロジンを使用できる力 色目の観点から、天然ロジンパルプを製造する 工程で副産物として得られるトール油力も得られるトールロジン、生松ャニカも得られ るガムロジン、松の切株力 得られるウッドロジン等の天然ロジンが好ましぐ低温定 着性の観点からトールロジンがより好まし 、。
[0040] 本発明における変性ロジンは、加熱下でのディールス-アルダー反応を経て得られ るため臭気の原因となる不純物が低減されており、臭気が少ないものであるが、さら に臭気を低減し保存性を向上させる観点から、(メタ)アクリル酸変性ロジンは精製ェ 程により不純物が低減されたロジン (精製ロジン)を (メタ)アクリル酸で変性して得られ るものが好ましぐ精製トールロジンを (メタ)アクリル酸で変性して得られるものがより好 ましい。同様に、フマル酸変性ロジンは精製工程により不純物が低減されたロジン (精 製ロジン)をフマル酸で変性して得られるものが好ましぐ精製トールロジンをフマル酸 で変性して得られるものがより好ましい。また、マレイン酸変性ロジンは精製工程によ り不純物が低減されたロジン (精製ロジン)をマレイン酸又は無水マレイン酸で変性し て得られるものが好ましぐ精製トールロジンをマレイン酸又は無水マレイン酸で変性 して得られるものがより好ましい。
[0041] 本発明における精製ロジンは、精製工程により不純物が低減されたロジンであり、口 ジンを精製することにより、ロジンに含まれる不純物が除去される。主な不純物として は、 2-メチルプロパン、ァセトアルデヒド、 3-メチル -2-ブタノン、 2-メチルプロパン酸、 ブタン酸、ペンタン酸、 n-へキサナール、オクタン、へキサン酸、ベンズアルデヒド、 2- ペンチルフラン、 2,6-ジメチルシクロへキサノン、 1-メチル - 2-(1-メチルェチル)ベンゼ ン、 3,5-ジメチル 2-シクロへキセン、 4-(1-メチルェチル)ベンズアルデヒド等が挙げら れる。本発明においては、これらのうち、へキサン酸、ペンタン酸及びべンズアルデヒ ドの 3種類の不純物の、ヘッドスペース GC-MS法により揮発成分として検出されるピ ーク強度を精製ロジンの指標として用いることができる。なお、不純物の絶対量では なく特定の揮発成分を指標とするのは、本発明における精製ロジンの使用が、ロジン を使用した従来のポリエステルに対して、臭気の改良を課題の 1つとしていることによ る。
[0042] 即ち、本発明における精製ロジンとは、後述のヘッドスペース GC— MS法の測定 条件において、へキサン酸のピーク強度が 0.8 X 107以下であり、ペンタン酸のピーク 強度が 0.4 X 107以下であり、ベンズアルデヒドのピーク強度が 0.4 X 107以下である口 ジンをいう。さらに、保存性及び臭気の観点から、へキサン酸のピーク強度は、 0.6 X 107以下が好ましぐ 0.5 X 107以下がより好ましい。ペンタン酸のピーク強度は、 0.3 X 1 07以下が好ましぐ 0.2 X 107以下がより好ましい。ベンズアルデヒドのピーク強度は、 0. 3 X 107以下が好ましぐ 0.2 X 107以下がより好まし 、。
[0043] さらに、保存性及び臭気の観点から、上記 3種の物質にカ卩え、 n-へキサナールと 2- ペンチルフランが低減されていることが好ましい。 n-へキサナールのピーク強度は、 1 .7 X 107以下が好ましぐ 1.6 X 107以下がより好ましぐ 1.5 X 107以下がさらに好ましい 。また、 2-ペンチルフランのピーク強度は 1.0 X 107以下が好ましぐ 0.9 X 107以下がよ り好ましぐ 0.8 X 107以下がさらに好ましい。
[0044] ロジンの精製方法としては、公知の方法が利用可能であり、蒸留、再結晶、抽出等 による方法が挙げられ、蒸留によって、精製するのが好ましい。蒸留の方法としては、 例えば特開平 7— 286139号公報に記載されている方法が利用でき、減圧蒸留、分 子蒸留、水蒸気蒸留等が挙げられるが、減圧蒸留によって精製するのが好ましい。 例えば、蒸留は通常 6.67kPa以下の圧力で 200〜300°Cのスチル温度で実施され、通 常の単蒸留をはじめ、薄膜蒸留、精留等の方法が適用され、通常の蒸留条件下で は仕込みロジンに対し 2〜10重量%の高分子量物がピッチ分として除去されると同時 に 2〜10重量%の初留分を除去する。
[0045] 変性前のロジンの軟化点は、 50〜100°Cが好ましぐ 60〜90°Cがより好ましぐ 65〜8 5°Cがさらに好ましい。本発明におけるロジンの軟ィ匕点とは、後述記載の方法により、 ロジンを一度溶融させ、温度 25°C、相対湿度 50%の環境下で 1時間自然冷却させた 後に測定される軟ィ匕点を意味する。
[0046] さらに、変性前のロジンの酸価は、 100〜200mgKOH/gが好ましぐ 130〜180mgKO H/gがより好ましく、 150〜 170mgKOH/gがさらに好まし!/、。
[0047] なお、フマル酸変性ロジンのガラス転移点は、得られるポリエステルの保存性を高 める観点から、 40〜90°Cが好ましぐ 45〜85°Cがより好ましぐ 50〜80°Cがさらに好ま しい。また、フマル酸変性ロジンにおいて、変性前のロジンのガラス転移点は、フマル 酸による変性後のロジンのガラス転移点を考慮して、 10〜50°Cが好ましぐ 15〜50°C 力 り好ましい。
[0048] また、無水マレイン酸変性ロジンのガラス転移点は、得られるポリエステルの保存性 を高める観点から、 35〜90°Cが好ましぐ 45〜70°Cがさらに好ましい。また、無水マレ イン酸変性ロジンにおいて、変性前のロジンのガラス転移点は、無水マレイン酸によ る変性後のロジンのガラス転移点を考慮して、 10〜50°Cが好ましぐ 15〜50°Cがより 好ましい。
[0049] また、(メタ)アクリル酸変性ロジンの含有量、及びフマル酸変性ロジン及びマレイン 酸変性ロジンの総含有量は、各変性ロジン由来の榭脂のカルボン酸成分中、低温定 着性の観点から、 5重量%以上が好ましぐ 10重量%以上がより好ましい。また、保存 性の観点からは、 85重量%以下が好ましぐ 65重量%以下がより好ましぐ 50重量% 以下がさらに好ましい。これらの観点から、(メタ)アクリル酸変性ロジンの含有量、及び フマル酸変性ロジン及びマレイン酸変性ロジンの総含有量は、各変性ロジン由来の 榭脂のカルボン酸成分中、 5〜85重量%が好ましぐ 5〜65重量%がより好ましぐ 10 〜50重量%がさらに好ま U、。
[0050] カルボン酸成分に含有される、変性ロジン以外のカルボン酸ィ匕合物としては、シュ ゥ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、ィタコン酸、グルタコン酸、コハ ク酸、アジピン酸、セバシン酸、ァゼライン酸、 n-ドデシルコハク酸、 n-ドデセ二ルコハ ク酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカ ルボン酸;シクロへキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロリ メット酸等の 3価以上の多価カルボン酸;及びこれらの酸の無水物、アルキル (炭素数 1〜3)エステル等が挙げられる。上記のような酸、並びにこれらの酸の無水物及びァ ルキルエステルを、本明細書では総称してカルボン酸ィ匕合物と呼ぶ。
[0051] アルコール成分には、脂肪族アルコール、特に脂肪族多価アルコールが含有され ていることが好ましい。脂肪族多価アルコールとしては、変性ロジンを含むカルボン 酸成分との反応性の観点から、 2〜6価の脂肪族多価アルコールが好ましぐ 2〜3価 の脂肪族多価アルコールがより好ましい。また、脂肪族多価アルコールは、分子構造 力 りコンパクトで反応性に富む炭素数 2〜6の脂肪族多価アルコールを含有してい ることが好ましい。炭素数 2〜6の脂肪族多価アルコールとしては、エチレングリコール 、ネオペンチルグリコール、 1,2-プロパンジオール、 1,3-プロパンジオール、 1,4-ブタ ンジオール、 1,6-へキサンジオール、 2,3-ブタンジオール、ペンタエリスリトール、トリメ チロールプロパン、ソルビトール、グリセリン等が挙げられ、これらの中では、 1,2-プロ パンジオール、 1,3-プロパンジオール及びグリセリンが好ましい。炭素数 2〜6の脂肪 族多価アルコールの含有量は、脂肪族多価アルコール中、 60モル%以上が好ましく 、 80モル%以上がより好ましぐ 90モル%以上がさらに好ましぐ実質的に 100モル% 力 Sさらに好ましい。
[0052] アルコール成分に含有される、脂肪族多価アルコール以外のアルコールとしては、 ポリオキシプロピレン- 2,2-ビス (4-ヒドロキシフエ二ノレ)プロパン、ポリオキシエチレン- 2 ,2-ビス (4-ヒドロキシフエ-ル)プロパン等のビスフエノール Aのアルキレン (炭素数 2〜 3)オキサイド付カ卩物 (平均付カ卩モル数 1〜16)等のビスフエノール Aのアルキレンォキ サイド付カ卩物、 1,4-シクロへキサンジメタノール、水素添カ卩ビスフエノール A、及びそ れらのアルキレン (炭素数 2〜4)オキサイド付加物 (平均付加モル数 1〜16)等が挙げら れる。
[0053] 脂肪族多価アルコールの含有量は、変性ロジンとの反応性の観点から、アルコー ル成分中、 50モル%以上が好ましぐ 60モル%以上がより好ましぐ 85モル%以上が さらに好ましく、実質的に 100モル%がさらに好まし 、。
[0054] 耐オフセット性向上の観点から、保存性を損なわな 、範囲で、アルコール成分が 3 価以上の多価アルコールを、及び Z又はカルボン酸成分力 ¾価以上の多価カルボン 酸ィ匕合物 (フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂の場合にはフマル酸変性ロジ ン及びマレイン酸変性ロジン以外の 3価以上の多価カルボン酸ィ匕合物)を含有してい ることが好ましい。なかでも、本発明において用いられる (メタ)アクリル酸変性ロジンは 、 2つの官能基を有するロジンであるために、ロジンの低温定着性を損なうことなく 3価 以上の原料モノマーを使用することができ、低温定着性を維持しつつ、さらに耐オフ セット性を向上することができる。これらの観点から、 3価以上の多価カルボン酸ィ匕合 物の含有量は、アルコール成分 100モルに対して、 0.001〜40モルが好ましぐ 0.1〜2 5モルがより好ましぐ 3価以上の多価アルコールの含有量は、アルコール成分中、 0. 001〜40モル0 /0が好ましく、0.1〜25モル0 /0がより好まし!/ヽ。
[0055] 3価以上の原料モノマーにおいて、 3価以上の多価カルボン酸ィ匕合物としては、トリ メリット酸及びその誘導体が好ましぐ 3価以上の多価アルコールとしては、グリセリン 、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、及びそれらのアルキレ ン (炭素数 2〜4)オキサイド付加物 (平均付加モル数 1〜16)等が挙げられるが、これら の中では、分岐部位となる又は架橋剤として作用するだけでなく低温定着性の向上 に有効であることから、グリセリン、トリメリット酸及びその誘導体が好ましい。
[0056] アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、エステルイ匕触媒の存在下で行うこ とが好ましい。本発明におけるエステルイ匕触媒の例としては、 P-トルエンスルホン酸 等のルイス酸類、チタンィ匕合物、 Sn-C結合を有していない錫 (II)化合物等が挙げら れ、これらはそれぞれ単独で又は両者を併用して用いられる。本発明においては、 チタンィ匕合物及び Z又は Sn-C結合を有して ヽな 、錫 (II)化合物が好ま 、。
[0057] チタンィ匕合物としては、 Ti-O結合を有するチタンィ匕合物が好ましぐ総炭素数 1〜2 8のアルコキシ基、ァルケ-ルォキシ基又はァシルォキシ基を有する化合物がより好 ましい。
[0058] チタン化合物の具体例としては、チタンジイソプロピレートビストリエタノールァミネ ート〔Ti(C H O N) (C H O)〕、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート
6 14 3 2 3 7 2
〔Ti(C H O N) (C H O)〕、チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C
4 10 2 2 3 7 2 6
H O N) (C H O)〕、チタンジェチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C H O N
14 3 2 5 11 2 6 14 3
) (C H O)〕、チタンジヒドロキシォクチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C H O
2 2 5 2 6 14 3
N) (OHC H O) ] ,チタンジステアレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C H O N)
2 8 16 2 6 14 3
(C H O)〕、チタントリイソプロピレートトリエタノールアミネー HTi(C H O N) (C
2 18 37 2 6 14 3 1 3
H O) ] ,チタンモノプロピレートトリス (トリエタノールアミネート丌 Ti(C H O N) (C H
7 3 6 14 3 3 3 7 o)〕等が挙げられ、これらの中ではチタンジイソプロピレートビストリエタノールァミネ
1
ート、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート及びチタンジペンチレートビ ストリエタノールアミネートが好ましぐこれらは、例えばマツモト交商 (株)の市販品とし てち人手でさる。
[0059] 他の好まし!/、チタン化合物の具体例としては、テトラ- n-ブチルチタネート〔Ti(C H
4 9
O)〕、テトラプロピルチタネート〔Ti(C H O) ] ,テトラステアリルチタネート〔Ti(C H
4 3 7 4 18 37
O)〕、テトラミリスチルチタネート〔Ti(C H O) ] ,テトラオクチルチタネート〔Ti(C H
4 14 29 4 8 17
O)〕、ジォクチルジヒドロキシォクチルチタネート〔Ti(C H O) (OHC H O) ] ,ジミリ
4 8 17 2 8 16 2 スチルジォクチルチタネート〔Ti(C H O) (C H 0)〕等が挙げられ、これらの中で
14 29 2 8 17 2
はテトラステアリルチタネート、テトラミリスチルチタネート、テトラオクチルチタネート及 びジォクチルジヒドロキシォクチルチタネートが好ましい。これらは、例えばハロゲン 化チタンを対応するアルコールと反応させることにより得ることができ、又は、 -ッソ一 社等の市販品としても入手できる。
[0060] チタン化合物の存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量 100重量部に 対して、 0.01〜1.0重量部が好ましぐ 0.1〜0.7重量部がより好ましい。
[0061] Sn-C結合を有していない錫 (II)化合物としては、 Sn-O結合を有する錫 (II)化合物、
Sn-X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫 (II)化合物等が好ましく、 Sn-O結合 を有する錫 (II)化合物がより好ま 、。 [0062] Sn-O結合を有する錫 (II)化合物としては、シユウ酸錫 (11)、ジ酢酸錫 (11)、ジオクタン 酸錫 (11)、ジラウリル酸錫 (11)、ジステアリン酸錫 (11)、ジォレイン酸錫 (II)等の炭素数 2〜 28のカルボン酸基を有するカルボン酸錫 (II);ジォクチ口キシ錫 (11)、ジラウ口キシ錫 (II) 、ジステア口キシ錫 (11)、ジォレイ口キシ錫 (II)等の炭素数 2〜28のアルコキシ基を有す るジアルコキシ錫 (II) ;酸ィ匕錫 (II) ;硫酸錫 (II)等が、 Sn-X(Xはハロゲン原子を示す)結 合を有する錫 (II)化合物としては、塩ィ匕錫 (11)、臭化錫 (II)等のハロゲンィ匕錫 (II)等が挙 げられ、これらの中では、帯電立ち上がり効果及び触媒能の点から、 (^COO) Sn (こ
2 こで R1は炭素数 5〜19のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表される脂肪酸錫 (I 1)、 (R20) Sn (ここで R2は炭素数 6〜20のアルキル基又はァルケ-ル基を示す)で表さ
2
れるジアルコキシ錫 (II)及び SnOで表される酸ィ匕錫 (II)が好ましぐ (R'COO) Snで表
2 される脂肪酸錫 (II)及び酸ィ匕錫 (II)がより好ましぐジオクタン酸錫 (11)、ジステアリン酸 錫 (II)及び酸ィ匕錫 (II)がさらに好ましい。
[0063] 錫 (II)化合物の存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量 100重量部に対 して、 0.01〜1.0重量部が好ましぐ 0.1〜0.7重量部がより好ましい。
[0064] チタン化合物と錫 (Π)化合物を併用する場合、チタン化合物と錫 (Π)化合物の総存在 量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量 100重量部に対して、 0.01〜1.0重量 部が好ましぐ 0.1〜0.7重量部がより好ましい。
[0065] アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、例えば、前記エステル化触媒の 存在下、不活性ガス雰囲気中にて、 180〜250°Cの温度で行うことができる。
[0066] 2種のポリエステル系榭脂の軟ィ匕点の差は、内添剤の分散性を高め、定着性と耐ォ フセット性、特に耐高温オフセット性に対する効果を高める観点から、 10°C以上であ る。黒トナー等の無彩色系のトナーにおいては、光沢性を抑える観点から、 10〜60°C が好ましぐ 20〜50°Cがより好ましい。また、イェロートナー、マゼンタトナー、シアント ナ一等の有彩色系のトナーにおいては、光沢性を高める観点から、 10〜30°Cが好ま しぐ 15〜30°Cがより好ましい。軟ィ匕点が低い方のポリエステル系榭脂 (A)の軟ィ匕点 は、定着性の観点から、 80〜120°Cが好ましぐ 90〜110°Cがより好ましい。一方、軟 化点が高 、方のポリエステル系榭脂 (B)の軟ィ匕点は、耐高温オフセット性の観点から 、 100〜180°Cが好ましぐ 120〜180°Cがより好ましぐ 120〜160°Cがさらに好ましい。 [0067] ポリエステル系榭脂 (A)及びポリエステル系榭脂 (B)のガラス転移点は、定着性、保 存性及び耐久性の観点から、 45〜75°Cが好ましぐ 50〜70°Cがより好ましい。帯電性 と環境安定性の観点から、酸価は、 l〜80mgKOH/gが好ましぐ 5〜60mgKOH/gがよ り好ましく、 5〜50mgKOH/gがさらに好ましぐ水酸基価は、 l〜80mgKOH/gが好まし く、 8〜50mgKOH/gがより好ましぐ 8〜40mgKOH/gがさらに好ましい。
[0068] ポリエステル系榭脂 (A)及びポリエステル系榭脂 (B)にお 、て、低温定着性、耐オフ セット性及び保存性の観点から、残存モノマー成分やオリゴマー成分等に起因する 分子量が 500以下の低分子量成分の含有量が、ポリエステル系榭脂中、 12%以下で あることが好ましぐ 10%以下であることがより好ましぐ 9%以下であることがさらに好 ましぐ 8%以下であることがさらに好ましい。低分子量成分の含有量は、変性度を高 める等の方法により、低減することができる。なお、低分子量成分の含有量は、後述 のゲルパーミュエーシヨンクロマトグラフィー (GPC)で測定される分子量の面積割合に よる。
[0069] 本発明にお!/、て、ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)におけるポリエステルユニットは、 結晶性とは異なる非晶質であることが好ましい。本明細書において、非晶質の榭脂と は、軟ィ匕点とガラス転移点 (Tg)の差が 30°C以上である榭脂を!、う。
[0070] ポリエステル系榭脂 (A)とポリエステル系榭脂 (B)の重量比は、定着性及び耐久性 の観点から、 10/90〜90/10が好ましぐ 20/80〜80/20がより好ましぐ 30/70〜70/30 力 Sさらに好ましい。
[0071] なお、本発明にお 、て、結着榭脂が 3種以上のポリエステル系榭脂からなる場合に は、結着榭脂中の総含有量が 50重量%以上である任意の 2種の樹脂が、ポリエステ ル系榭脂 (A)とポリエステル系榭脂 (B)の軟ィ匕点の関係を満足して 、ればよ 、。従つ て、結着樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリエステル系榭脂 (A)及び ポリエステル系榭脂 (B)に相当しないポリエステル系榭脂を含め、公知の結着榭脂、 例えば、スチレン アクリル榭脂等のビニル系榭脂、エポキシ榭脂、ポリカーボネート 、ポリウレタン等の他の樹脂が併用されていてもよいが、ポリエステル系榭脂 (A)とポリ エステル系榭脂 (B)の総含有量は、結着榭脂中、 70重量%以上が好ましぐ 80重量 %以上がより好ましぐ 90重量%以上がさらに好ましぐ実質的に 100重量%であるこ とがさらに好ましい。
[0072] さらに、ポリエステル榭脂 (A)及びポリエステル榭脂 (B)の 、ずれもが (メタ)アクリル酸 変性ロジン由来の榭脂である場合には、結着榭脂中の (メタ)アクリル酸変性ロジン由 来の樹脂の含有量は、 70重量%以上が好ましぐ 80重量%以上がより好ましぐ 90重 量%以上がさらに好ましぐ実質的に 100重量%であることがさらに好ましい。また、ポ リエステル系榭脂 (A)が (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂であり、ポリエステル系 榭脂 (B)がフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂である場合には、結着榭脂中 の (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂及びフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の 榭脂の総含有量は、 70重量%以上が好ましぐ 80重量%以上がより好ましぐ 90重量 %以上がさらに好ましぐ実質的に 100重量%であることがさらに好ましい。
[0073] なお、本発明にお 、て、ポリエステル系榭脂とは、ポリエステルユニットを有する榭 脂をいう。ポリエステルユニットとはポリエステル構造を有する部位を指し、ポリエステ ル系榭脂には、ポリエステルのみならず、実質的にその特性を損なわない程度に変 性されたポリエステルも含まれる力 本発明においては、ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)は 、ずれもポリエステルであることが好まし 、。変性されたポリエステルとしては、 例えば、特開平 11 133668号公報、特開平 10— 239903号公報、特開平 8— 20 636号公報等に記載の方法によりフエノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフトイ匕 やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む 2種以上の榭脂ユニット を有する複合樹脂が挙げられる。
[0074] 複合榭脂としては、ポリエステルユニットとビュル系榭脂等の付加重合系榭脂ュ- ットを有する榭脂が好まし 、。
[0075] ポリエステルユニットの原料モノマーとしては、前記ポリエステルの原料モノマーと同 様のアルコール成分及びカルボン酸成分が挙げられる。
[0076] 一方、ビュル系榭脂ユニットの原料モノマーとしては、スチレン、 α -メチルスチレン 等のスチレン化合物;エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノォレフィン類; ブタジエン等のジォレフイン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビュル、プロピオ ン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数 1〜18)エス テル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸のエステ ル;ビュルメチルエーテル等のビュルエーテル類;ビ-リデンクロリド等のビ-リデンハ ロゲン化物; N-ビュルピロリドン等の N-ビュル化合物類等が挙げられ、これらの中で は、スチレン、 2-ェチルへキシルアタリレート、ブチルアタリレート及びアクリル酸の長 鎖アルキル (炭素数 12〜18)エステルが好ましぐ帯電性の観点から、スチレンが、定 着性及びガラス転移点の調整の観点から、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが好 ましい。スチレンの含有量は、ビュル系榭脂の原料モノマー中、 50〜90重量0 /0が好 ましぐ 75〜85重量0 /0がより好ましい。スチレンの (メタ)アクリル酸のアルキルエステル に対するモノマー重量比(スチレン Z (メタ)アクリル酸のアルキルエステル)は、 50/50 〜95/5が好ましぐ 70/30〜95/5がより好ましい。
[0077] なお、ビニル系榭脂ユニットの原料モノマーの付加重合には、重合開始剤、架橋剤 等を必要に応じて使用してもよい。
[0078] 本発明においては、ポリエステルユニットの原料モノマーの付加重合系榭脂ュ-ッ トの原料モノマーに対する重量比 (ポリエステルユニットの原料モノマー Z付加重合 系榭脂ユニットの原料モノマー)は、連続相がポリエステルユニットであり、分散相が 付加重合系榭脂ユニットであることが好ましいことから、 50/50〜95/5が好ましぐ 60/4 0〜95/5がより好ましい。
[0079] 本発明にお 、て、複合榭脂は、ポリエステルユニットの原料モノマーと付加重合系 榭脂ユニットの原料モノマーに加えて、さらにポリエステルユニットの原料モノマー及 び付加重合系榭脂ユニットの原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物 (両反応性 モノマー)を用いて得られる榭脂 (ハイブリッド榭脂)であることが好ま 、。
[0080] 両反応性モノマーとしては、分子内に、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第 1 級ァミノ基および第 2級ァミノ基力 なる群より選ばれた少なくとも 1種の官能基と、ェ チレン性不飽和結合とを有する化合物が好ましぐこのような両反応性モノマーを用 いることにより、分散相となる樹脂の分散性をより一層向上させることができる。両反 応性モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、フマル酸、メタクリル酸、シトラコ ン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸 2-ヒドロキシェチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、及 びこれらのカルボン酸の無水物、アルキル (炭素数 1〜2)エステル等の誘導体が挙げ られ、これらのなかでは反応性の観点力 アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイ ン酸及びこれらのカルボン酸の誘導体が好ま U、。
[0081] 本発明にお 、て、両反応性モノマーのうち、官能基を 2個以上有するモノマー (ポリ カルボン酸等)及びその誘導体はポリエステルユニットの原料モノマーとして、官能基 を 1個有するモノマー (モノカルボン酸等)及びその誘導体は付加重合系榭脂ユニット の原料モノマーとして扱う。両反応性モノマーの使用量は、両反応性モノマーを除く ポリエステルユニットの原料モノマー 100モルに対して、 1〜30モルが好ましぐより付 加重合系榭脂ユ ットの分散性をさらに高める観点から、結着樹脂の製造過程にお いて、付加重合反応後、高温で反応させる方法においては、 1.5〜20モルがより好ま しぐ 2〜10モルがさらに好ましぐ付加重合反応後、反応温度を一定に保ちつつ両 反応性モノマーを多めに使用する方法においては、 4〜15モルがより好ましぐ 4〜10 モルがさらに好ましい。
[0082] 本発明にお ヽて、複合榭脂は、ポリエステルユニットと付加重合系榭脂ユニットの均 一性の観点から、ポリエステルユニットの原料モノマーと付加重合系榭脂ユニットの 原料モノマーとを予め混合し、縮重合反応と付加重合反応を同一反応容器中で並 行して行うことにより得られる榭脂であることが好ましぐ複合樹脂がさらに両反応性モ ノマーを用いて得られるノ、イブリツド榭脂である場合には、縮重合系榭脂ユニットの原 料モノマー及び付加重合系榭脂ユニットの原料のモノマーの混合物と両反応性モノ マーを予め混合し、縮重合反応と付加重合反応を同一反応容器中で並行して行うこ とにより得られる榭脂であることが好ましい。
[0083] 本発明にお ヽて、縮重合反応と付加重合反応の進行及び完結は、時間的に同時 である必要はなぐそれぞれの反応機構に応じて反応温度及び時間を適当に選択し 、反応を進行、完結させればよい。例えば、ポリエステルユニットの原料モノマー、付 加重合系榭脂ユニットの原料モノマー、両反応性モノマー等を混合し、まず、主とし て付加重合反応に適した温度条件、例えば 50〜 180°Cで付加重合反応により縮重合 反応が可能な官能基を有する付加重合系榭脂を形成させた後、次 ヽで反応温度を 縮重合反応に適した温度条件、例えば 190〜270°Cに上昇させた後、主として縮重合 反応により縮重合系榭脂を形成させる方法が挙げられる。
[0084] 本発明のトナーには、さらに、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上 剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防 止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されて 、てもよ 、。
[0085] 着色剤としては、トナー用着色剤として用いられる染料、顔料などのすべてが使用 可能であり、カーボンブラック; C. I.ビグメント 'イェロー 1、同 3、同 74、同 97、同 98等 のァセト酢酸ァリールアミド系モノァゾ黄色顔料; C. I.ビグメント 'イェロー 12、同 13、 同 14、同 17等のァセト酢酸ァリールアミド系ジスァゾ黄色顔料; C. I.ビグメント 'イエ ロー 93、同 95などのポリアゾ系黄色顔料; C. I.ビグメント 'イェロー 180 ; C. I.ビグメン ト.イェロー 185 ;C. I.ソルベント'イェロー 19、同 77、同 79、 C. I.デイスパース'イエロ 一 164等の黄色染料; C. I.ビグメント 'レッド 48、同 49 : 1、同 53 : 1、同 57、同 57 : 1、同 8 1、同 122、同 184、同 5等の赤色もしくは紅色顔料; C. I.ソルベント'レッド 49、同 52、 同 58、同 8等の赤色系染料; C. I.ビグメント 'ブルー 15 : 3等の銅フタロシアニン及び その誘導体の青色系染顔料; C. I.ビグメント 'グリーン 7、同 36 (フタロシアニン 'ダリ ーン)等の緑色顔料等が挙げられ、これらは、単独で用いても 2種以上混合して用い ることができ、本発明のトナーは、黒トナー、モノカラートナー,フルカラートナーのい ずれであっても良い。着色剤の含有量は、分散液中のビニル系榭脂及びポリエステ ルの総量 100重量部に対して、 1〜15重量部が好ましい。
[0086] 離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィ ン類;シリコーン類;ォレイン酸アミド、エル力酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン 酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナパロウワックス、ライスワックス、キャンデリラヮック ス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンヮック ス、ォゾケライト、セレシン、パラフィンラックス、マイクロクリスタリンワックス、フイツシャ 一トロプシュワックス等の鉱物.石油系ワックス等が挙げられる。これらの離型剤は 1種 単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。
[0087] 離型剤の融点は、耐ブロッキング性及び結着樹脂の低温定着性への影響を考慮 すると、 50〜120°Cが好ましぐ結着樹脂の軟ィ匕点以下であることがより好ましい。離 型剤の含有量は、低温オフセットへの効果、帯電性への影響等の影響を考慮すると 、結着榭脂 100重量部に対して、好ましくは 1〜20重量部、より好ましくは 2〜15重量 部、さらに好ましくは 2〜10重量部である。 [0088] 荷電制御剤としては、負帯電性及び正帯電性のいずれのものも使用することができ る。負帯電性荷電制御剤としては、例えば、含金属ァゾ染料、銅フタロシアニン染料 、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられ る。正帯電性荷電制御剤としては、例えば、ニグ口シン染料、トリフエニルメタン系染 料、 4級アンモ-ゥム塩ィ匕合物、ポリアミン榭脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。 また、榭脂等の高分子タイプのものを使用することもできる。荷電制御剤の含有量は 、結着榭脂 100重量部に対して、 0.1〜8重量部が好ましぐ 0.2〜5重量部がより好まし い。
[0089] 本発明の電子写真用トナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の従来より公 知の 、ずれの方法により得られたトナーであってもよ!/、が、生産性や着色剤の分散 性の観点から、結着榭脂、即ち少なくとも軟ィ匕点の異なる 2種のポリエステル系榭脂 を溶融混練する工程を含む溶融混練法により得られる粉砕トナーが好ま ヽ。溶融 混練法による粉砕トナーの場合、具体的には、前記結着榭脂、着色剤、離型剤等の 添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機で混合した後、密閉式-一ダー、 1軸又は 2 軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級すること によりトナーを製造することができる。トナーの体積中位粒径 (D )は、3
50 〜15 /ζ πιが 好ましぐ 4〜10 μ mがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径 (D )
50 とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方力 計算して 50%になる 粒径を意味する。
[0090] さらに、本発明のトナーには、シリカ、アルミナ、チタ-ァ、ジルコユア、酸化錫、酸 化亜鉛等の無機微粒子や、榭脂微粒子等の有機微粒子等の外添剤で、外添処理 が施されていてもよい。
[0091] 外添剤としては、埋め込み防止の観点から、比重の小さいシリカが好ましい。シリカ は、環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎 水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、へキサメチルジシラザン (HM DS)、ジメチルジクロロシラン (DMDS)、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が 挙げられる。疎水化処理剤の処理量は、無機微粒子の表面積当たり l〜7mg/m2が好 ましい。 [0092] 外添剤の個数平均粒径は、帯電性及び感光体への傷防止の観点から、 3〜300nm が好ましぐ 5〜100nmがより好ましい。
[0093] 外添剤の含有量は、トナー母粒子 100重量部に対して、 0.01〜10重量部が好ましく 、 0.1〜5重量部がより好ましい。
[0094] 本発明のトナーは、一成分現像用トナーとして、またはキャリアと混合して二成分現 像剤として用いることができる。
[0095] 本発明において、キャリアとしては、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱 くなる飽和磁化の低いキャリアが用いられるのが好ましい。キャリアの飽和磁化は、 40 〜100Am2/kgが好ましぐ 50〜90Am2/kgがより好ましい。飽和磁化は、磁気ブラシの 固さを調節し、階調再現性を保持する観点から、 100Am2/kg以下が好ましぐキャリア 付着やトナー飛散を防止する観点から、 40Am2/kg以上が好ま 、。
[0096] キャリアのコア材としては、公知の材料力もなるものを特に限定することなく用いるこ とができ、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属、マグネタイト、へマタイト、 フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト、マグネシウムフェライ ト等の合金や化合物、ガラスビーズ等が挙げられ、これらの中では、帯電性の観点か ら、鉄粉、マグネタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライ ト及びマグネシウムフェライトが好ましぐ画質の観点から、フェライト、銅-亜鉛-マグ ネシゥムフェライト、マンガンフェライト及びマグネシウムフェライトがより好まし 、。
[0097] キャリアの表面は、キャリア汚染低減の観点から、榭脂で被覆されているのが好まし い。キャリア表面を被覆する榭脂としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテト ラフルォロエチレン、モノクロ口トリフルォロエチレン重合体、ポリフッ化ビ-リデン等の フッ素榭脂、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン榭脂、ポリエステル、スチレン系榭 脂、アクリル系榭脂、ポリアミド、ポリビュルプチラール、アミノアクリレート榭脂等が挙 げられ、これらは単独であるいは 2種以上を併用して用いることができる力 トナーが 負帯電性である場合には、帯電性及び表面エネルギーの観点から、シリコーン榭脂 が好ましい。榭脂によるコア材の被覆方法は、例えば、榭脂等の被覆材を溶剤中に 溶解もしくは懸濁させて塗布し、コア材に付着させる方法、単に粉体で混合する方法 等、特に限定されない。 [0098] トナーとキャリアとを混合して得られる本発明の二成分現像剤において、トナーとキ ャリアの重量比 (トナー Zキャリア)は、 1/99〜10/90が好ましぐ 5/95〜7/93がより好ま しい。
実施例
[0099] 以下、本発明の態様を実施例によりさらに記載し、開示する。この実施例は、単なる 本発明の例示であり、何ら限定を意味するものではな 、。
[0100] 〔榭脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、 CFT-500D)を用い、 lgの試料を昇温速度 6°C/分で 加熱しながら、プランジャーにより 1.96MPaの荷重を与え、直径 lmm、長さ lmmのノズ ルカも押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試 料の半量が流出した温度を軟ィ匕点とする。
[0101] 〔ロジンの軟化点〕
(1) 試料の調製
ロジン 10gを、 170°Cで 2時間ホットプレートで溶融する。その後、開封状態で温度 25 。C、相対湿度 50%の環境下で 1時間自然冷却させ、コーヒーミル (National MK-61M )で 10秒間粉砕する。
(2) 測定
フローテスター(島津製作所、 CFT-500D)を用い、 lgの試料を昇温速度 6°C/分で 加熱しながら、プランジャーにより 1.96MPaの荷重を与え、直径 lmm、長さ lmmのノズ ルカも押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試 料の半量が流出した温度を軟ィ匕点とする。
[0102] 〔榭脂及びロジンのガラス転移点〕
示差走査熱量計 (セイコー電子工業社製、 DSC210)を用いて、試料を 0.01〜0.02g をアルミパンに計量し、 200°Cまで昇温し、その温度から降温速度 10°CZ分で 0°Cま で冷却したサンプルを昇温速度 10°CZ分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下の ベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分力 ピークの頂点までの最大傾斜を 示す接線との交点の温度とする。
[0103] 〔榭脂及びロジンの酸価〕 JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみ JIS K0070の規定のェタノ ールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒 (アセトン:トルエン =
1:1(容量比》に変更した。
[0104] 〔榭脂の水酸基価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。
[0105] 〔分子量が 500以下の低分子量成分の含有量〕
ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー (GPC)により分子量分布を測定する。トナー 30mgにテトラヒドロフラン 10mlをカ卩え、ボールミルで 1時間混合後、ポアサイズ 2 mの フッ素榭脂フィルター「FP-200」 (住友電気工業 (株)製)を用いて濾過して不溶成分を 除き、試料溶液を調製する。
[0106] 溶離液としてテトラヒドロフランを毎分 lmlの流速で流し、 40°Cの恒温槽中でカラムを 安定させ、試料溶液 100 1を注入して測定を行う。なお、分析カラムには「GMHLX+ G3000HXLJ (東ソ一 (株)製)を使用し、分子量の検量線は数種類の単分散ポリスチレ ン (東ソ一 (株)製の 2.63 X 103、 2.06 Χ
Figure imgf000025_0001
ジーエルサイエンス社製の 2.10 X 103、 7.00 X 103、 5.04 X 104)を標準試料として作成する。
[0107] 分子量力 00以下の低分子量成分の含有量 (%)は、 RI (屈折率)検出器により得られ たチャート面積における該当領域の面積の、全チャート面積に対する割合 (該当領 域の面積 Z全チャート面積)として算出する。
[0108] 〔ロジンの SP値〕
溶融した状態の試料 2. lgを所定のリングに流し込んだ後、室温まで冷却後、 JIS B7 410に基づき、下記の条件で測定を行う。
測定機:環球式自動軟ィ匕点試験器 ASP-MGK2((株)メイテック製)
昇温速度: 5。C/min
昇温開始温度: 40°C
測定溶剤:グリセリン
[0109] 〔ロジンの (メタ)アクリル酸変性度〕
式 (Aa) :
[0110] [数 4] (メタ)アクリル酸変性度 = , ' X 100 (Aa)
X a2 - Y
[0111] (式中、 Xaは変性度を算出する (メタ)アクリル酸変性ロジンの SP値、 Xaは (メタ)アタリ
1 2
ル酸 1モルとロジン 1モルとを反応させて得られる (メタ)アクリル酸変性ロジンの飽和 SP 値、 Yはロジンの SP値を示す)
により算出する。飽和 SP値とは、(メタ)アクリル酸とロジンとの反応を、得られる (メタ)ァ クリル酸変性ロジンの SP値が飽和値に達するまで反応させたときの SP値を意味する。
[0112] 〔ロジンのフマル酸変性度〕
式 (AD :
[0113] [数 5]
フマル酸変性度 = ~ ! X 100 (A f)
X f 2 - Y
[0114] (式中、 Xfは変性度を算出するフマル酸変性ロジンの SP値、 Xfはフマル酸 1モルと口
1 2 ジン 0.7モルとを反応させて得られるフマル酸変性ロジンの SP値、 Yはロジンの SP値を 示す)
により算出する。 Xfで示される SP値は、フマル酸 1モル、ロジン 0.7モル及び t-ブチル
2
カテコール 0.4gの混合物を 160°Cから 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間 反応させた後、さらに 200°C、 5.3kPaの減圧下で蒸留を行って得られたフマル酸変性 ロジンの SP値である。
[0115] 〔ロジンのマレイン酸変性度〕
式 (Am):
[0116] [数 6]
Xm 一 Y
マレイン酸変性度 = 、ノ X 100 (Am)
Xm2— Y [0117] (式中、 Xmは変性度を算出するマレイン酸変性ロジンの SP値、 Xmはマレイン酸 1モ
1 2
ルとロジン 1モルとを 230°Cで反応させて得られるマレイン酸変性ロジンの飽和 SP値、 Yはロジンの SP値を示す)
により算出する。飽和 SP値とは、マレイン酸とロジンとの反応を、得られるマレイン酸 変性ロジンの SP値が飽和値に達するまで反応させたときの SP値を意味する。
[0118] なお、式 (Aa)、式 (Αί)及び式 (Am)において、ロジン 1モルの分子量は、酸価を x(mgK OH/g)とすると、ロジン lgに対して水酸ィ匕カリウム (分子量: 56.1)が xmg(x X 10— 反 応していることになるから、式 ):
分子量 =56100÷x (B)
により算出することができる。
[0119] 〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計 (セイコー電子工業社製、 DSC210)を用いて 200°Cまで昇温し、そ の温度から降温速度 10°CZ分で 0°Cまで冷却したサンプルを昇温速度 10°CZ分で 昇温し、融解熱の最大ピーク温度を融点とする。
[0120] 〔外添剤の個数平均粒径〕
下記式より求める。
個数平均粒径 (nm) = 6/( p X比表面積 (m2/g)) X 1000
式中、 pは無機微粉末又は外添剤の比重であり、比表面積は原体の、外添剤の場 合は疎水化処理前の原体の、窒素吸着法により求められた BET比表面積である。例 えば、シリカの比重は 2.2であり、酸ィ匕チタンの比重は 4.2である。
なお、上記式は、粒径 Rの球と仮定して、
BET比表面積 =S X (l/m)
m (粒子の重さ) = 4/3 X π X (R/2)3 X密度
S (表面積) = 4 TU (R/2)2
力 得られる式である。
[0121] 〔トナーの体積中位粒径 (D )〕
50
測定機:コールターマルチサイザ一 II (ベックマンコールター社製)
ァパチヤ一径: 100 m 解析ソフト:コールターマルチサイザ一アキュコンプバージョン 1.19 (ベックマンコー ルター社製)
電解液:ァイソトン II (ベックマンコールター社製)
分散液:ェマルゲン 109P (花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、 HLB : 13. 6)を 5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させて分散液を得る。
分散条件:前記分散液 5mlに測定試料 10mgを添加し、超音波分散機にて 1分間分散 させ、その後、電解液 25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて 1分間分散させて、 試料分散液を調製する。
測定条件:前記試料分散液を前記電解液 100mlに加えることにより、 3万個の粒子の 粒径を 20秒で測定できる濃度に調整した後、 3万個の粒子を測定し、その粒度分布 から体積中位粒径 (D )を求める。
50
[0122] <ロジンの精製例 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 2000ml容の蒸留フラスコに 1000gのトール ロジンを加え、 lkPaの減圧下で蒸留を行い、 195〜250°Cでの留出分を主留分として 採取した。以下、精製に供したトールロジンを未精製ロジン、主留分として採取した口 ジンを精製ロジンとする。
[0123] ロジン 20gをコーヒーミル(National MK-61M)で 5秒間粉砕し、目開き lmmの篩!、を 通したものをヘッドスペース用バイアル (20ml)に 0.5g測りとつた。ヘッドスペースガスを サンプリングして、未精製ロジン及び精製ロジン中の不純物を、ヘッドスペース GC— MS法により分析した結果を表 1に示す。
[0124] 〔ヘッドスペース GC— MS法の測定条件〕
A. ヘッドスペースサンプラー(Agilent社製、 HP7694)
サンプル温度: 200°C
ノレープ温度: 200°C
トランスファーライン温度: 200°C
サンプル加熱平衡時間: 30min
バイャルカ卩圧ガス: ヘリウム (He)
バイャル加圧時間: 0.3min ループ充填時間: 0.03min
ノレープ平衡時間: 0.3min
注入時間: lmin
[0125] B. GC (ガスクロマトグラフィー)(Agilent社製、 HP6890)
分析カラム: DB- l(60m- 320 μ m- 5 μ m)
キャリアー: ヘリウム (He)
流量条件: lml/min
注入口温度: 210°C
カラムヘッド圧: 34.2kPa
注人モード: split
スプリット比: 10:1
オーブン温度条件: 45°C(3min)-10°C/min-280°C(15min)
[0126] C. MS (質量分析法)(Agilent社製、 HP5973)
イオン化法: EI (電子イオン化)法
インターフェイス温度: 280°C
イオン源温度: 230°C
四重極温度: 150°C
検出モード: Scan 29-350m/s
[0127] [表 1]
Figure imgf000029_0001
<未精製ロジンを使用したアクリル酸変性ロジンの飽和 SP値の測定 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 77.0°C)332g(lモル)とアクリル酸 72g(lモル)をカ卩え、 160°Cから 230°Cに 8時間かけて 昇温し、 230°Cにて SP値が上がらなくなつたことを確認した後に、 230°C、 5.3kPaの減 圧下で未反応のアクリル酸及び低沸点物の留去を行 、、アクリル酸変性ロジンを得 た。得られたアクリル酸変性ロジンの SP値、即ち未精製ロジンを使用したアクリル酸変 性ロジンの飽和 SP値は 110.1°Cであった。
[0129] <精製ロジンを使用したアクリル酸変性ロジンの飽和 SP値の測定 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 7 6.8°C)338g(lモル)とアクリル酸 72g(lモル)をカ卩え、 160°C力 230°Cに 8時間かけて昇 温し、 230°Cにて SP値が上がらなくなつたことを確認した後に、 230°C、 5.3kPaの減圧 下で未反応のアクリル酸及び低沸点物の留去を行 、、アクリル酸変性ロジンを得た。 得られたアクリル酸変性ロジンの SP値、即ち精製ロジンを使用したアクリル酸変性口 ジンの飽和 SP値は 110.4°Cであった。
[0130] <アクリル酸変性ロジンの製造例 1 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 76.8 °C)6084g(18モル)とアクリル酸 907.9g(12.6モル)をカ卩え、 160°Cから 220°Cに 8時間かけ て昇温し、 220°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 220°C、 5.3kPaの減圧下で蒸留を 行い、アクリル酸変性ロジン Aを得た。アクリル酸変性ロジン Aの SP値は 110.4°C、ガラ ス転移点は 57.1°C、アクリル酸変性度は 100であった。
[0131] <アクリル酸変性ロジンの製造例 2 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 76.8 °C)6084g(18モル)とアクリル酸 648.5g(9.0モル)をカ卩え、 160°Cから 220°Cに 8時間かけ て昇温し、 220°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 220°C、 5.3kPaの減圧下で蒸留を 行い、アクリル酸変性ロジン Bを得た。アクリル酸変性ロジン Bの SP値は 99.1°C、ガラ ス転移点は 53.2°C、アクリル酸変性度は 66であった。
[0132] <アクリル酸変性ロジンの製造例 3 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 7 7.0°C)5976g(18モル)とアクリル酸 907.6g(12.6モル)をカ卩え、 160°Cから 220°Cに 8時間 かけて昇温し、 250°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 250°C、 5.3kPaの減圧下で蒸 留を行い、アクリル酸変性ロジン Cを得た。アクリル酸変性ロジン Cの SP値は 110.1°C、 ガラス転移点は 54.5°C、アクリル酸変性度は 100であった。
[0133] く Xf値として用いられる未精製ロジンを使用したフマル酸変性ロジンの SP値の測定
2
>
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 77.0°C)332g(lモル)、フマル酸 81g(0.7モル)及び t-ブチルカテコール 0.4gをカ卩え、 16 0°Cから 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 200°C、 5.3kPaの減圧下で蒸留して未反応のフマル酸及び低沸点物を留去し、フマル酸変 性ロジンを得た。得られたフマル酸変性ロジンの SP値、即ち未精製ロジンを使用した フマル酸変性ロジンの SP値は 130.6°Cであった。
[0134] く Xf値として用いられる精製ロジンを使用したフマル酸変性ロジンの SP値の測定〉
2
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 7 6.8°C)338g(lモル)、フマル酸 81g(0.7モル)及び t-ブチルカテコール 0.4gをカ卩え、 160 °Cから 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 200°C、 5 .3kPaの減圧下で蒸留して未反応のフマル酸及び低沸点物を留去し、フマル酸変性 ロジンを得た。得られたフマル酸変性ロジンの SP値、即ち精製ロジンを使用したフマ ル酸変性ロジンの SP値は 130.9°Cであった。
[0135] <フマル酸変性ロジンの製造例 1 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 76.8 °C)5408g(16モル)、フマル酸 928g(8モル)及び t-ブチルカテコール 0.4gを加え、 160°C 力 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 200°C、 5.3 kPaの減圧下で蒸留を行い、フマル酸変性ロジン Aを得た。フマル酸変性ロジン Aの S P値は 130.8°C、ガラス転移点は 74.4°C、フマル酸変性度は 100であった。
[0136] <フマル酸変性ロジンの製造例 2 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 76.8 °C)5408g(16モル)、フマル酸 278g(2.4モル)及び t-ブチルカテコール 0.4gをカ卩え、 160 °Cから 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 200°C、 5 .3kPaの減圧下で蒸留を行い、フマル酸変性ロジン Bを得た。フマル酸変性ロジン B の SP値は 98.4°C、ガラス転移点は 48.3°C、フマル酸変性度は 40であった。 [0137] <フマル酸変性ロジンの製造例 3 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 7 7.0°C)5312g(16モル)、フマル酸 928g(8モル)及び t-ブチルカテコール 0.4gをカ卩え、 16 0°Cから 200°Cに 2時間かけて昇温し、 200°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 200°C、 5.3kPaの減圧下で蒸留を行い、フマル酸変性ロジン Cを得た。フマル酸変性ロジン C の SP値は 130.4°C、ガラス転移点は 72.1°C、フマル酸変性度は 100であった。
[0138] <未精製ロジンを使用したマレイン酸変性ロジンの飽和 SP値の測定 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 77.0°C)332g(lモル)と無水マレイン酸 98g(lモル)を加え、 160°Cから 230°Cに 8時間か けて昇温し、 230°Cにて SP値が上がらなくなつたことを確認した後に、 230°C、 5.3kPa の減圧下で未反応の無水マレイン酸及び低沸点物の留去を行 、、マレイン酸変性口 ジンを得た。得られたマレイン酸変性ロジンの SP値、即ち未精製ロジンを使用したマ レイン酸変性ロジンの飽和 SP値は 116°Cであった。
[0139] <精製ロジンを使用したマレイン酸変性ロジンの飽和 SP値の測定 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 1000ml容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 7 6.8°C)338g(lモル)と無水マレイン酸 98g(lモル)を加え、 160°Cから 230°Cに 8時間かけ て昇温し、 230°Cにて SP値が上がらなくなつたことを確認した後に、 230°C、 5.3kPaの 減圧下で未反応の無水マレイン酸及び低沸点物の留去を行!、、マレイン酸変性ロジ ンを得た。得られたマレイン酸変性ロジンの SP値、即ち精製ロジンを使用したマレイ ン酸変性ロジンの飽和 SP値は 116°Cであった。
[0140] <マレイン酸変性ロジンの製造例 1 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに精製ロジン (SP値 : 76.8 °C)6084g(18モル)と無水マレイン酸 1323g(13.5モル)を加え、 160°Cから 220°Cに 8時間 かけて昇温し、 220°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 220°C、 5.3kPaの減圧下で蒸 留を行い、マレイン酸変性ロジン Aを得た。マレイン酸変性ロジン Aの SP値は 116.2°C 、ガラス転移点は 57.6°C、マレイン酸変性度は 101であった。
[0141] <マレイン酸変性ロジンの製造例 2 >
分留管、還流冷却器及び受器を装備した 10L容のフラスコに未精製ロジン (SP値 : 7 7.0°C)6084g(18モル)と無水マレイン酸 529g(5.4モル)をカ卩え、 160°Cから 220°Cに 8時 間力けて昇温し、 220°Cにて 2時間反応させた後、さらに、 220°C、 5.3kPaの減圧下で 蒸留を行い、マレイン酸変性ロジン Bを得た。マレイン酸変性ロジン Bの SP値は 96.4 。C、マレイン酸変性度は 50であった。
[0142] <榭脂製造例 A1〜A6、 A8〜A12>
表 2、 3に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステ ル化触媒を、室温の冷水を通水した還流冷却管を上部に装備した 98°Cの温水を通 水した分溜管、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した 5リットル容の四 つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、 160°Cで 2時間縮重合反応させた後、 6時間か けて 210°Cまで昇温し、その後 66kPaにて 1時間反応を行った。 200°Cまで冷却した後 、表 2、 3に示す無水トリメリット酸を投入し、 1時間常圧 (101.3kPa)で反応させた後に、 210°Cに昇温し、 40kPaにて所望の軟ィ匕点に達するまで反応を行って、ポリエステル( 榭脂 A1〜A6、 A8〜A12)を得た。
[0143] <榭脂製造例 A7>
表 3に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステル 化触媒を、室温の冷水を通水した還流冷却管、窒素導入管、脱水管、滴下ロート、 攪拌器及び熱電対を装備した 5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、 1 50°Cで 2時間かけて、滴下ロートから、表 3に示すスチレン、 2-ェチルへキシルアタリ レート、アクリル酸及びジ -t-ブチルパーオキサイドの混合物を滴下した後、 150°Cに て 2時間熟成反応を行った。その後、 230°Cに昇温し、 8時間縮重合反応させた。 210 °Cまで冷却した後、表 3に示す無水トリメリット酸を投入して、 1時間常圧 (101.3kPa)で 反応させた後に、 210°Cに昇温し、 40kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行つ て、ポリエステルユニットとビュル系榭脂ユニットからなるハイブリッド榭脂 (榭脂 A7)を 得た。
[0144] [表 2] 樹脂 A1 樹脂 Λ2 樹脂 A3 樹脂 A4 樹脂 A5 樹脂 A6 ルコ-城分
エチレングリコ-ル ― 124g
1, 2-7°ロハ。ンシ'ォ-ル 920g 1125g 1233g 1 074g 1 107g 1221g
1, 3-7° ΠΛ°ンシ'才-ル 80g ― 65g 66g 1 53g
2, 3-ブタンシ"才-ル I 48g 154g
ΒΡΑ-ΡΟ " ―
ΒΡΑ-ΕΟ 2) ― ― ― ― ク"リセリン 237g ― 190g 79g ― カルホ'ン酸成分
テレフタル酸 1757g 1967g 2041g 2146g 500g 無水トリ リット酸 580g 379g 394g 496g 494g 501g フマル酸 ― ― ― ― ― 未精製 Uyン * 一 ― ― ―
1 ァクリル酸変性口シ'ン A 925g 880g 527g ― ― ァクリル酸変性 π'; ン β - 767g 一 590g ― ァクリル酸変性ロシ'ン C ― ― エス 触媒
' 酸化シ'プチル錫 ― ― ― シ "オクタン酸錫(I I)塩 25g 25g 25g 25g 25g チタンシ "イソプ口ピレ-トビス
25g 一 トリエタ ルァミネ-ト
カルホ'ン酸成分屮の!]シ"ンの
28. 4 27. 3 24. 0 16. 6 18. 7 0 含有量 (重量%)
樹脂の物性
*" 酸価 (mgKOH/g) 35. 5 40. 1 35. 4 28. 8 33. 4 29. 5
1 水酸基価(mgKOH/g) 16. 8 26. 8 30. 5 17. 2 28. 5 38. 4 軟化点 (°C) 146. 9 106. 2 99. 8 134. 0 1 16. 8 150. 1 力"ラス転移点 c ) 68. 1 59. 5 54. 9 1 64. 3 67. 0 66. 3
1 分子量 500以下の低分
4. 6 6. 3 8. 3 6. 8 7. 9 4. 2 子 S成分の含有量 (》
* 未変性 Πシ ン
1) ホ。リオキシフ° Dピレン (2. 2) -2, 2-ビス (4-ヒト" Dキシ 7ェニル) ° D/\°ン
2) ホ。リオキシエチレン (2. 2) -2, 2 -ヒ'ス (4-ヒト'ロキシフエニル) ° UA°ン ]
Figure imgf000035_0001
* 末変性 Dシ'ン
1) ホ。リオキシプ Dピレン(2. 2) -2, 2 -ビス(4-ヒト'ロキシフエニル)プ。,、' >
2) ホ°リオキシエチレン (2. 2) -2, 2 ヒ"ス (4 -ヒト"ロキシフエニル) 7°口'、。ン <実施例 A1〜A7及び比較例 Al、 A2 >
表 4に示す結着榭脂、カーボンブラック「MOGUL L」 (キャボット社製) 4重量部、負帯 電性荷電制御剤「ボントロン S-34」 (オリエント化学工業社製) 1重量部及びポリプロピ レンワックス「NP-105」 (三井化学社製、融点: 105°C)1重量部をヘンシェルミキサーで 十分混合した後、同方向回転二軸押出し機を用い、ロール回転速度を 200r/min、口 ール内の加熱温度を 80°Cで溶融混練した。得られた溶融混練物を冷却、粗粉砕した 後、ジェットミルにて粉砕し、分級して、体積中位粒径 (D )が 8.0 /z mの粉体を得た。
50
[0147] 得られた粉体 100重量部に、外添剤として「ァエロジル R-972J (日本ァエロジル社 製、疎水化処理剤: DMDS、個数平均粒径: 16nm)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミ キサ一で混合して、トナーを得た。
[0148] <試験例 A1〔低温定着性及び耐オフセット性〕 >
プリンター「OKI Microline 18」(沖データ社製カシオ計算機社製、定着:接触定着 方式、現像方式:非磁性一成分現像方式)にトナーを実装し、トナー付着量を 0.6mg/ cm2に調整して未定着画像を得た。得られた未定着画像を接触定着方式の複写機「 AR-505」 (シャープ社製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良した定着機 ( 定着速度: 300mm/s)を用いて、定着ロールの温度を 100°Cから 240°Cへと 5°Cずつ上 昇させながら未定着画像を定着させ、定着試験を行った。
[0149] 各定着温度で得られた画像を、「ユニセフセロハン」 (三菱鉛筆社製、幅 18mm、 JIS Z-1522)を貼りつけ、 30°Cに設定した上記定着機の定着ロールを通過させた後、テー プを剥し、テープ剥離前後の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」 (マクベス社製) を用いて測定した。両者の比率 (剥離後 Z剥離前)が最初に 90%を超える定着ロー ラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って低温定着性を評価した。 また同時に、ホットオフセットの発生を目視にて観察し、以下の評価基準に従って耐 オフセット性を評価した。結果を表 4に示す。
[0150] 〔低温定着性の評価基準〕
◎:最低定着温度が 150°C未満
〇:最低定着温度が 150°C以上、 170°C未満
△:最低定着温度が 170°C以上、 180°C未満
X:最低定着温度が 180°C以上
[0151] 〔耐オフセット性の評価基準〕
◎: 240°Cでもホットオフセットは発生しな!、。
〇:220°C以上、 240°C以下でホットオフセットが発生する。
△: 190°C以上、 220°C未満でホットオフセットが発生する。 X: 190°C未満でホットオフセットが発生する。
[0152] <試験例 A2〔耐久性〕 >
プリンター「OKI Microline 18」(沖データ社製カシオ計算機社製、定着:接触定着 方式、現像方式:非磁性一成分現像方式)にトナーを実装し、 25°C、相対湿度 60% の条件下にて黒ィ匕率 10%の斜めストライプのパターンを連続して印刷し、耐刷試験 を行った。初期 (100枚)印刷時と、耐刷 (10000枚)後に、 3cm X 3cmのベタ画像を印刷 し、その画像濃度を測定した。なお、画像濃度とは、ベタ画像の 4隅及び中心の 5箇 所の画像濃度の平均値とした。初期印刷時と耐刷後の画像濃度の差に基づき、以下 の評価基準に従って、耐久性を評価した。結果を表 4に示す。
[0153] なお、画像濃度の測定には、「GRETAG SPM50J (GretagMacbeth AG社製)を使用 した。白色基準は絶対白 (absolute white)でキャリブレーションを行い、キヤリブレーシ ヨンはキャリブレーションカード「GretagMacbeth Density Calibration Reference」(Typ e: 47B/P, Density Standard: DIN 16536, Filter: Polarized)を用いた。
[0154] (評価基準)
初期印刷時と耐刷後の画像濃度の差が、
◎ : 0.1未満
〇:0.1以上、 0.2未満
△ : 0.2以上、 0.3未満
X : 0.3以上
[0155] <試験例 A3〔耐フィルミング性〕 >
プリンター「ページプレスト N- 4」(カシオ計算機社製、定着:接触定着方式、現像 方式:非磁性一成分現像方式、現像ロール径: 2.3cm)にトナーを実装し、 25°C、相対 湿度 60%の条件下にて黒ィ匕率 5.5%の斜めストライプのパターンを連続して印刷し、 フィルミング試験を行った。途中、 500枚ごとに黒ベタ画像を印刷し、画像上のスジの 有無を目視にて確認し、スジの発生が確認された時点で印刷を中止した。フィルミン グ試験は最高 10000枚まで行 、、画像上にスジの発生が確認された時点の印刷枚数 を耐刷枚数として、以下の基準に従って耐久性を評価した。結果を表 4に示す。
[0156] 〔評価基準〕 ◎: 10000枚までスジの発生はなぐ耐刷枚数は 10000枚以上
〇:耐刷枚数が 5000枚以上、 10000枚未満
△:耐刷枚数が 2000枚以上、 5000枚未満
X:耐刷枚数が 2000枚未満
[0157] <試験例 A4〔保存性〕 >
トナー 4gを、直径 5cm、高さ 2cmの開封系の円筒容器に入れたサンプルを 2個用意 し、一方は温度 40°C、相対湿度 60%の環境下に、他方は温度 55°C、相対湿度 60% の環境下に、 72時間放置した。放置後、トナーを入れた容器を軽く振り、トナーの凝 集発生の有無を目視により観察し、以下の評価基準に従って保存性を評価した。結 果を表 4に示す。
[0158] 〔評価基準〕
◎: 40°C、 55°Cの!、ずれの環境下でもトナーの凝集は全く認められな 、。 〇:40°Cの環境下ではトナーの凝集は全く認められないが、 55°Cの環境下ではトナ 一の凝集の粒が僅かに観測される。
△ :40°Cの環境下ではトナーの凝集の粒が僅かに観測され、 55°Cの環境下では明 らかに凝集が認められる。
X :40°C、 55°Cのいずれの環境下で明らかに凝集が認められる。
[0159] <試験例 A5〔臭気〕 >
トナー 20gをアルミホイルカップ ((株)テラォカ製; FM-409本体))に測り取り、 150°Cに 加熱したホットプレートの上に 30分間静置し、トナーから発生する臭気を以下の評価 基準に従って評価した。結果を表 4に示す。
[0160] 〔評価基準〕
◎:臭気は全く感じられない。
〇:臭気はほとんど感じられな 、。
臭気が若干感じられるが、実用上問題ない。
X:臭気が強く感じられる。
[0161] [表 4]
Figure imgf000039_0001
注) 結着樹脂の使用量は重量部を示す。
[0162] 以上の結果より、軟ィ匕点の異なる結着樹脂の少なくともいずれか一方に (メタ)アタリ ル酸変性ロジン由来の榭脂を用いて得られた実施例 A1〜A7のトナーは、未変性口 ジンを使用した榭脂を併用した比較例 A1及び変性ロジンを使用して 、な 、榭脂を 単独で含有した比較例 A2のトナーと対比して、高速印字下にお!/、ても低温定着性 及び耐オフセット性に優れ、耐久性及び耐フィルミング性も良好であるだけでなぐ厳 しい環境下でも良好な保存性を有することが分力る。
[0163] <榭脂製造例 B1〜: B5、 B7〜: B12>
表 5、 6に示すアルコール成分、無水トリメリット酸以外のカルボン酸成分及びエステ ル化触媒を、室温の冷水を通水した還流冷却管を上部に装備した 98°Cの温水を通 水した分溜管、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した 5リットル容の四 つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、 160°Cで 2時間縮重合反応させた後、 6時間か けて 210°Cまで昇温し、その後 66kPaにて 1時間反応を行った。 200°Cまで冷却した後 、表 5、 6に示す無水トリメリット酸を投入し、 1時間常圧 (101.3kPa)で反応させた後に、 210°Cに昇温し、 40kPaにて所望の軟ィ匕点に達するまで反応を行ってポリエステル (榭 脂 B1〜B5、 B7〜B12)を得た。
[0164] <榭脂製造例 B6 >
表 5に示すグリセリンを除くアルコール成分、無水トリメリット酸以外のを除くカルボン 酸成分及びエステル化触媒を、室温の冷水を通水した還流冷却管を上部に装備し た 98°Cの温水を通水した分溜管、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備 した 5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、 160°Cで 2時間縮重合反応 させた後、 6時間かけて 210°Cまで昇温し、その後 66kPaにて 1時間反応を行った。 180 °Cまで冷却した後、表 5に示すグリセリンを投入して、 200°Cまで 5°C/30分にて昇温し た。さらに、 200°Cにて、 1時間常圧 (101.3kPa)で反応させた後に、 66.0kPaにて 1時間 反応を行った。その後、表 5に示す無水トリメリット酸を投入し、 1時間常圧 (101.3kPa) で反応させた後に、 210°Cに昇温し、 40kPaにて所望の軟ィ匕点に達するまで反応を行 つてポリエステル (榭脂 B6)を得た。
[0165] [表 5] 樹脂 Bl 樹脂 B2 樹脂 B3 樹脂 B4 樹脂 B5 樹脂 B6 アルコ-ル成分
エチレンク"リコ-ル ― 一
1, 2—フ。 DA°ンシ オ-ル 933g 897g 1 187s 883g 1 192g 933g
1, 3-7° Di\°ンシ"才-ル 56g 224g 一 220g ―
2, 3—ブタンシ'ォ-ル ― 一 ―
ク"リセリン 231g 127g 72g 133g 72g 231g カルホ'ン酸成分
テレフタル酸 1 914g 1730g 2074g 1807g 2084g 1914g 無水トリ 固 369g 340g 74g 418g 274g 369g 未精製 Dシ'ン * ― ―
フマル酸変性 Dシ ン A 996g ― ― ― 996g フマル酸変性 ϋシ ン β 一 ― 1037g ― ― フマル酸変性ロシ yC
マレイン酸変性口 /ン A 1182g - ― ― マレイン酸変性口 /ン B 一 - ― ― ― アクリル酸変性口 /ン A 896g
アクリル酸変性口 /ン B ― 880g ― アクリル酸変性口 /ン C 一 一 ― ― ― エステル化触媒
酸化シ"フ"チル錫 - ― 18g
シ "オクタン酸錫(I I)塩 25g 25g 25g 25g
チタンシ'イリプ口ピレ-トビス
一 ― ―
トリェタノ-ルアミネ-ト
カルホ'ン酸成分中のロシ ンの
30. '1 36. 3 27. 6 31. 8 27. 2 30. 4 含有量 (重量%)
樹脂の物性
酸価 (nigKOH/g) 28. 8 25. 5 35. 8 23. 6 33. 6 32. 5 水酸基価 (mgKOH/g) 18. 9 24. 8 26. 9 15. 6 25. 1 21. 6 軟化点 (°c) 148. 6 140. 9 103. 5 135. 8 106. 6 128. 6 力'ラス転移点 CC) 68. 5 64. 2 58. 8 62. 2 56. 8 64. 3 分子量 500以下の低分
4. 3 6. 3 7. 4 9. 3 10. 2 7. 6 子量成分の含有 fi (¾0
* 未変性卩シ"ン
樹脂 B7 樹脂 B8 樹脂 B9 樹脂副 樹脂 B11 樹脂 B12 アルコ-ル成分
エチレンク"リコ-ル ― ― 106g ―
1, 2-7° ΠΛ°ンシ"ォ-ル 1 107g 933g 1107g 1 255g 881 g 10B4g
1, 3-7° ΠΛ°ンシ"才-ル 一 56g ― ― 228g ―
2, 3 -: 7"タンシ'才-ル 1 54g ― ― ― ― ク'リセリン 79g 231g 80s ― 169g ― カルホ"ン酸成分
テレフタル酸 2077g 1914g 2077g 2032g 2132g 1720g 無水トリ ト酸 494g 369g 494g 274g 399g 54g 未精製口シ"ン * ― ― 528g 1027g フマル酸変性 ン' >A ― 一 ― ― フマル酸変性 CIシ'ン B ― ― ― ― フマル酸変性 Dシ"ン C 99Bg ― ― マレイン酸変性ロシ"ン Λ - ― - ― ― マレイン酸変性ロシ"ン B ― ― 332g ― 一 アクリル酸変性 ン"ン A 一 ― - 一 ― アクリル酸変性ロシ"ン B 590g ― ― 一 ― アクリル酸変性ロシ"ン c ― 590g ― ― ― エステル化触媒
酸化シ" 7"チル錫 ― ― ― 20g 20g シ'オクタン酸錫(I I)塩 25g 25g ―
チタンシ"イソ 7° Dピレ-トビス
25g ― ― 一 ― トリェタノ-ルァミネ-ト
カルホ'ン酸成分中のロシ"ンの
18. 7 30. 4 18. 7 1 2. 6 1 7. 3 36. 7 含有量 (重量%)
樹脂の物性
酸価 (ragKOH/g) 33. 4 27. 6 40. 2 32. 9 34. 7 27. 8 水酸基価 (mgKOH/g) 28. 5 18. 1 38. 5 22. 6 18. 3 20. 3 軟化点 (°C) 1 16. 8 144. 3 1 10. 2 129. 3 143. 5 105. 1 力'ラス転移点 (°C) 67. 0 66. 5 60. 5 73. 0 58. 2 54. 5 分子量 500以下の低分
7. 9 5. 6 7. 9 4. 6 1 1. 0 14. 4 子量成分の含有量 )
* 未変性 D ン
[0167] <実施例 B1〜: B6及び比較例 Bl、 B2>
表 7に示す結着榭脂 100重量部を用い、実施例 A1と同様にして、トナーを得た。
[0168] 試験例 A1〜A5と同様にして、低温定着性、耐オフセット性、耐久性、耐フィルミン グ性、保存性及び臭気を、以下の方法により粉砕性を評価した。ただし、試験例 A1 においては、プリンターを「ページプレスト N- 4」(カシオ計算機社製、定着:接触定着 方式、現像方式:非磁性一成分現像方式、現像ロール径: 2.3cm)に変更した。結果 を表 7に示す。
[0169] <試験例 B1〔帯電の立ち上がり性〕 > トナー 0.6gとシリコーンフェライトキャリア (関東電ィ匕工業社製、平均粒子径: 90 m)l 9.4gとを 50ml容のポリ瓶に入れ、ボールミルを用いて 250r/minで混合し、帯電量を q/ mメーター (EPPING社製)を用いて測定した。混合時間 15秒後における帯電量と混合 時間 600秒間における最大帯電量の比率 (混合時間 15秒後における帯電量 Z混合 時間 600秒間における最大帯電量)を算出し、以下の評価基準に従って、帯電立ち 上がり性を評価した。結果を表 7に示す。
[0170] 〔評価基準〕
◎:算出した比率力 以上
〇:算出した比率力 以上、 0.8未満
△:算出した比率が 0.4以上、 0.6未満
X:算出した比率が 0.4未満
[0171] [表 7]
Figure imgf000044_0001
注) 結着樹脂の使用量は重量部を示す。
[0172] 以上の結果より、軟ィ匕点が低い方の樹脂に (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂 を、軟ィ匕点が高い方の樹脂にフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂を、それぞ れ使用した実施例 B 1〜B6のトナーは、未変性ロジンを使用した榭脂を併用した比 較例 B1及びマレイン酸変性ロジン由来の榭脂を単独で含有した比較例 B2のトナー と対比して、高速印字下においても低温定着性、耐オフセット性及び耐久性に優れ、 厳し 、環境下でも良好な保存性を有しており、さらに耐フィルミング性及び帯電の立 ち上がり性も良好であることが分かる。
[0173] 本発明の電子写真用トナーは、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等 において形成される潜像の現像等に用いられるものである。

Claims

請求の範囲
[1] 結着榭脂として、ポリエステル系榭脂 (A)及び該ポリエステル系榭脂 (A)より軟ィ匕点 が 10°C以上高いポリエステル系榭脂 (B)を含有してなるトナーであって、前記ポリエス テル系榭脂 (A)及び (B)の少なくとも 、ずれか一方が、アルコール成分と (メタ)アクリル 酸変性ロジンを含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルュ- ットを有する (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂である電子写真用トナー。
[2] ポリエステル系榭脂 (A)が、アルコール成分と (メタ)アクリル酸変性ロジンを含有した カルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する (メタ)アクリル 酸変性ロジン由来の榭脂であり、ポリエステル系榭脂 (B)が、アルコール成分とフマル 酸変性ロジン及び Z又はマレイン酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重 合させて得られるポリエステルユニットを有するフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来 の榭脂である請求項 1記載の電子写真用トナー。
[3] (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂のカルボン酸成分中、(メタ)アクリル酸変性口 ジンの含有量が 5〜85重量%である請求項 1又は 2記載の電子写真用トナー。
[4] フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂のカルボン酸成分中、フマル酸変性口 ジン及びマレイン酸変性ロジンの総含有量力 〜 85重量%である請求項 2又は 3記載 の電子写真用トナー。
[5] (メタ)アクリル酸変性ロジンの (メタ)アクリル酸変性度が 5〜105である、請求項 1〜4
V、ずれか記載の電子写真用トナー。
[6] フマル酸変性ロジンのフマル酸変性度及び Z又はマレイン酸変性ロジンのマレイン 酸変性度が、 5〜105である、請求項 2〜5いずれか記載の電子写真用トナー。
[7] (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂のアルコール成分が 3価以上の多価アルコ ールを、及び Z又はカルボン酸成分が 3価以上の多価カルボン酸ィ匕合物を含有して なる請求項 1〜6いずれか記載の電子写真用トナー。
[8] フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂のアルコール成分が 3価以上のアルコ ールを、及び Z又はカルボン酸成分が 3価以上のカルボン酸化合物を含有してなる 請求項 2〜7 、ずれか記載の電子写真用トナー。
[9] ポリエステル系榭脂 (A)の軟化点が 80〜120°Cであり、ポリエステル系榭脂 (B)の軟 化点が 100〜180°Cである、請求項 1〜8いずれか記載の電子写真用トナー。
[10] (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂のアルコール成分力 脂肪族アルコールを 含有するものである請求項 1〜9記載の電子写真用トナー。
[11] フマル酸/マレイン酸変性ロジン由来の榭脂のアルコール成分力 脂肪族アルコー ルを含有するものである請求項 2〜: LO記載の電子写真用トナー。
[12] 少なくとも、ポリエステル系榭脂 (A)及び該ポリエステル系榭脂 (A)より軟ィ匕点が 10°C 以上高いポリエステル系榭脂 (B)を溶融混練する工程を含むトナーの製造方法であ つて、前記ポリエステル系榭脂 (A)及び (B)の少なくともいずれか一方力 アルコール 成分と (メタ)アクリル酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られ るポリエステルユニットを有する (メタ)アクリル酸変性ロジン由来の榭脂である電子写 真用トナーの製造方法。
[13] ポリエステル系榭脂 (A)が、アルコール成分と (メタ)アクリル酸変性ロジンを含有した カルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルユニットを有する (メタ)アクリル 酸変性ロジン由来の榭脂であり、ポリエステル系榭脂 (B)が、アルコール成分とフマル 酸変性ロジン及び Z又はマレイン酸変性ロジンを含有したカルボン酸成分とを縮重 合させて得られるポリエステルユニットを有するフマル酸/マレイン酸変性ロジン由来 の榭脂である請求項 12記載の製造方法。
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