明 細 書
電子写真感光体
技術分野
[0001] 本発明は、電子写真感光体に関するものである。更に詳しくは、特定のポリカーボ ネート榭脂をバインダーとし、かつ特定の溶媒を用いて製造される電子写真感光体 に関するものである。
背景技術
[0002] 現在、電子写真技術は、その高速性、高画質である事等により、複写機、レーザー ビームプリンタ(以下、 LBPと略称)、ファックス等に広く応用されている。
この電子写真技術における電子写真感光体としては、従来は、セレン、セレン Zテ ルル合金、セレン Z砒素合金、硫ィ匕カドミウム等の無機系光導電性物質が主に用い られてきた。しかし、毒性、安全性、価格、生産性等の点から、最近では、有機系光 導電性物質を使用した電子写真感光体が開発されて!ヽる。
[0003] この有機系光導電性物質が低分子物質の場合、バインダー榭脂と混合して塗膜を 形成することが通常行われて 、る。バインダー榭脂としてはポリメチルメタタリレート、 ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネ ート、ポリエステル、ポリスノレフォン、フエノキシ榭脂、エポキシ榭脂、シリコーン榭脂等 の各種の熱可塑性榭脂ゃ熱硬化性榭脂が用いられてきて!/ヽる。
[0004] これら各種バインダー榭脂を用いた電子写真感光体は、キャスト製膜法により容易 に薄膜とすることが可能で、大量生産に向いており、価格も比較的安価である。これ ら各種樹脂の内、ポリカーボネート榭脂が比較的優れた特性を有しており、良く用い られている。ノインダー榭脂として各種のポリカーボネート榭脂を用いることが報告さ れている。中でも、 1, 1—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン(以下、 「ビスフ エノール と略称)力 製造されるポリカーボネート榭脂は、有機系光導電性物質と の相溶性に優れるとともに、溶媒溶解性と耐摩耗性に優れたバインダー榭脂として使 用されている。(特許文献 1参照)
[0005] 近年、海外での電子写真感光体の取り扱!/、が急速に進み、その中で電子写真感
光体は各国の事情による想定外の使用環境にさらされる場合がある。このビスフエノ ール Z力も製造されるポリカーボネート榭脂を用いたバインダー榭脂は、溶媒溶解性 に優れる反面、耐溶剤性に弱ぐ電子写真感光体製造時の取り扱い方法、トナー力 セットへの電子写真感光体取り付け作業、電子写真感光体が搭載されたトナーカセ ットの交換作業等、作業者からの人体由来物質の汚染が想定される場面で、電子写 真感光体表面が汚染され複写画像が劣化する場合があった。
[0006] 一方、電子写真感光体製造過程にお!ヽて、環境問題によりハロゲン化炭化水素の 使用が控えられ、非ハロゲン系溶媒のテトラヒドロフラン (以後、 THFと略称)を主成 分とする溶媒が主流となっており、その溶媒に高濃度で溶解することがバインダー榭 脂の必要条件とされていた。
特許文献 1:特開昭 60— 172044号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明が解決しょうとする課題は、人体由来物質 (例えば皮脂、手脂、鼻脂等)によ る汚染に対する耐汚染性が改善された電子写真感光体であって、且つ THFを主成 分とする溶媒に対する溶解性が改善されたバインダー榭脂を用いた電子写真感光 体を提供することである。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは、従来の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ビス (4ーヒドロキ シフエニル)メタン (以下、「ビスフエノール F」と略称)から誘導される構成単位と他の コモノマー力 誘導される構成単位とを含む特定のポリカーボネート共重合体をバイ ンダー榭脂として用いた電子写真感光体は、前記ビスフエノール Fと他のコモノマー 成分との比率を最適化することによって、人体由来物質に対する耐汚染性と THFを 主成分とする溶媒に対する良溶解性とを両立できること見いだし、本発明を完成する に至った。
[0009] すなわち、本発明は、以下に示す電子写真感光体に関する。
(1)導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層のバイン ダー榭脂として、下記式 (A)で表される構成単位および下記式 (B)で表される構成
単位を有し、前記式 (A)で表される構成単位の割合が全構成単位に対し 3〜50重 量%であり、かつ極限粘度が 0. 3〜2dlZgであるポリカーボネート榭脂を含有するこ とを特徴とする、電子写真感光体。
[化 1]
[0011] (式 (B)中、 R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン基、炭素数 1〜9のァ
1 4
ルキル基、炭素数 6〜12のァリール基、炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5 のアルコキシ基、及び炭素数 7〜 17のァラルキル基力もなる群力 選択される基であ る。 R〜Rが炭素原子を含む基である場合は、これらの炭素原子に、炭素数 1〜5の
1 4
アルキル基、炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及びハロゲ ン基力 なる群力 選択される置換基が結合して 、ても良 、。 Xは下記式 (C)で表さ れる構造から選択される二価の基を表す。
[0012] [化 2]
RRCII
―, _ S— ' - (C H2)a -, — O— ,— S O—,一 C O—, 一 S 02—
[0013] (式 (C)中、 Rと Rはそれぞれ、水素原子、ハロゲン基、炭素数 1〜9のアルキル基、
5 6
炭素数 1〜5のアルコキシ基、及び炭素数 6〜 12のァリール基力もなる群力も選択さ れる基を表すか、又は R
5と R
6が相互に結合して炭素環又は複素環を形成してなる基 を表す。 Rと Rが炭素原子を含む基である場合、これらの炭素原子に、炭素数 1〜5
5 6
のアルキル基、炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及びハロ ゲン基力 なる群力も選択される置換基が結合していても良い。 aは 0〜20 (但し、 1 を除く)の整数を表す。 Rと Rはそれぞれ、水素、ハロゲン基、炭素数 1〜9のアルキ
7 8
ル基、炭素数 1〜9のアルコキシ基、及び炭素数 6〜12のァリール基力もなる群から 選択される基を表すか、又は R
7と R
8が相互に結合して炭素環又は複素環を形成して なる基を表す。 R R
7と 8が炭素原子を含む基である場合、これらの炭素原子に、炭素 数 1〜5のアルキル基、炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、 及びハロゲン基力もなる群力も選択される置換基が結合していても良い。)
[0014] (2)前記式 (A)で表される構成単位の割合が全構成単位に対し 5〜30重量%であ る、請求項 1記載の電子写真感光体。
(3)前記ポリカーボネート榭脂の極限粘度が 0. 4〜1. 5dlZgある、請求項 1又は 2 記載の電子写真感光体。
[0015] (4)前記式 (A)で表される構成単位がビス (4—ヒドロキシフエニル)メタン又はビス (2 —ヒドロキシフエ-ル)メタン力も誘導されるものである、請求項 1〜3のいずれかに記 載の電子写真感光体
(5)前記式(B)で表される構成単位が 2, 2—ビス(4ーヒドロキシフエ-ル)プロパンか
ら誘導されるものである、請求項 1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
(6)前記式 (B)で表される構成単位の割合が、全構成単位に対し 70重量%以上で ある、請求項 5記載の電子写真感光体。
発明の効果
[0016] 本発明の電子写真感光体は、ビスフエノール Fカゝら誘導される構成単位を特定の 割合で含むコポリカーボネート榭脂 (ポリカーボネート共重合体)をバインダー榭脂と して使用しており、人体由来物質に対する耐汚染性に優れている。そのため、電子 写真感光体表面が汚染物質により汚染されて複写画像が劣化するのを有効に防止 することができる。
また、前記バインダー榭脂は、従来の電子写真感光体用バインダー榭脂と同等の THF溶解性を保持するため、電子写真感光体の製造工程において環境問題を生じ ることなく生産性を向上させることができる。
発明を実施するための最良の形態
[0017] 本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を有するものである。
(1)導電性基体
本発明の電子写真感光体の導電性基体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、 -ッ ケル等の金属材料や、又、表面にアルミニウム、ノラジウム、酸化スズ、酸化インジゥ ム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、フエノール榭脂、紙等が使用される。
[0018] (2)感光層
電子写真感光体の感光層としては、単一の光導電層からなる単層型と、機能分離 した積層型とが挙げられる。積層型とは、露光により電荷を発生する電荷発生層と、 電荷を輸送する電荷輸送層との二層からなるものである。近年は、積層型の電子写 真感光体が主流となっている。本発明の電子写真感光体においては単層型及び積 層型の 、ずれであってもよ 、が、好ましくは積層型である。
本発明の電子写真感光体には、前記導電性基体及び感光層の他に、必要に応じ て下引き層、保護層、接着層等を設けても良い。
[0019] 上記積層型の感光層を有する電子写真感光体において、電荷発生層は導電性基 体上に公知の方法により、電荷発生物質を分散させたバインダー榭脂を用いて形成
される。電荷発生物質としては、例えば、ァゾキシベンゼン系、ジスァゾ系、トリスァゾ 系、ベンズイミダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド系、キナクリドン系、フタ口 シァニン系、ペリレン系、メチン系等の微粒子状の有機顔料が使用できる。これらの 電荷発生物質は、その微粒子をポリビニルブチラール榭脂、ポリビュルホルマール 榭脂、シリコーン榭脂、ポリアミド榭脂、ポリエステル榭脂、ポリスチレン榭脂、ポリカー ボネート榭脂、ポリビニルアセテート榭脂、ポリウレタン榭脂、フエノキシ榭脂、ェポキ シ榭脂、各種セルロース等のバインダー榭脂に分散させた形で使用される。
[0020] 電荷輸送層は、電荷発生層上に公知の方法により、電荷輸送物質を分散させたバ インダー榭脂を用いて形成される。電荷輸送物質としては、例えば、ポリテトラシァノ エチレン; 2, 4, 7 トリ-トロ一 9 フルォレノン等のフルォレノン系化合物;ジニトロ アントラセン等の-トロ化合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン 酸;トリフエ-ルメタン系化合物; 2, 5 ジ(4ージメチルァミノフエ-ル) 1, 3, 4ーォ キサジァゾール等のォキサジァゾール系化合物; 9一(4一ジェチルアミノスチリル)ァ ントラセン等のスチリル系化合物;ポリ N ビ-ルカルバゾール等の力ルバゾール 系化合物; 1—フエ-ルー 3 - (p ジメチルァミノフエ-ル)ピラゾリン等のピラゾリン系 化合物; 4, 4,, 4,,—トリス(N, N ジフエ-ルァミノ)トリフエ-ルァミン、 N, Ν '—ビス (3 メチルフエ-ル) Ν, Ν,一ビス(フエ-ル)ベンジジン等のァミン誘導体; 1、 1 一ビス(4ージェチルァミノフエ-ル) 4, 4ージフエ-ルー 1, 3 ブタジエン等の共 役不飽和化合物; 4—(Ν, Ν ジェチルァミノ)ベンズアルデヒド Ν, Ν ジフエ- ルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物;インドール系化合物、ォキサゾール系化合物、 イソォキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダ ゾール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、トリァゾール系化合物 等の含窒素環式化合物;縮合多環式化合物等が挙げられる。上記電荷輸送物質は 単独で使用しても、複数種併用しても良い。
単層型の感光層を有する電子写真感光体においては、該感光層は導電性基体上 に公知の方法で、上述した電荷発生物質と電荷輸送物質を分散させたバインダー榭 脂を用いて形成される。
[0021] (3)ポリカーボネート榭脂
(i)構成単位
本発明の電子写真感光体においては、感光層のバインダー榭脂として、下記式 (A )で表される構成単位 (以下、「構成単位 (A)」という)および下記式 (B)で表される構 成単位 (以下、「構成単位 (B) ヽぅ)を有するポリカーボネート榭脂を用いることを特 徴とする。すなわち、単層型の場合は単一の光導電層のバインダー榭脂として、該ポ リカーボネート榭脂を用いる。また積層型の場合は、少なくとも電荷輸送層のバイン ダー榭脂として該ポリカーボネート榭脂を用いる。電荷輸送層のバインダー榭脂とし て用いるだけでなぐ電荷発生層のバインダー榭脂として使用することもできる。
[0022] [化 3]
[0023] 構成単位 (A)は、ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)メタン又はビス(2—ヒドロキシフエ- ル)メタンから誘導されるカーボネート単位であり、より好ましくは、ビス (4ーヒドロキシ フエ-ル)メタン(ビスフエノール F)力も誘導されるカーボネート単位である。構成単位 (A)は 1種のみ力も構成されていても、 2種力も構成されていてもよい。
[0024] 構成単位 )については、式 (B)中、 R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、ハロ
1 4
ゲン基、炭素数 1〜9のアルキル基、炭素数 6〜12のァリール基、炭素数 2〜5のァ ルケニル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及び炭素数 7〜 17のァラルキル基力もな
る群力も選択される基である。 R〜Rが炭素原子を含む基である場合は、これらの炭
1 4
素原子に、炭素数 1〜5のアルキル基、炭素数 2〜5のアルケニル基、炭素数 1〜5の
RRCII
アルコキシ基、及びハロゲン基力 なる群力 選択される置換基が結合していても良 い。ハロゲン基は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選択される。
RCHII
[0025] R〜Rとして好ましいものは、水素原子、炭素数 1〜9のアルキル基、又はハロゲン
1 4
基であり、特に好ましいものは水素原子である。
式 (B)中の Xは、下記式 (C)で表される構造力 選択される二価の基を表す。
[0026] [化 4]
―, 一 S— , _ (CH2) _—, -0-, - S O-, -CO-, —S O。一
[0027] ここで、式 (C)中、 Rと Rはそれぞれ、水素原子、ハロゲン基、炭素数 1〜9のアル
5 6
キル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及び炭素数 6〜12のァリール基力 なる群か ら選択される基を表すか、又は Rと Rが相互に結合して炭素環又は複素環を形成し
5 6
てなる基を表す。
Rと Rが相互に結合して形成する炭素環としては、炭素原子 5〜12の炭素環が好
5 6
ましい。
[0028] Rと Rが炭素原子を含む基である場合、これらの炭素原子に、炭素数 1〜5のアル
5 6
キル基、炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及びハロゲン基 力 なる群力 選択される置換基が結合して 、ても良 、。
[0029] R及び Rとして好ましいものは、水素原子、炭素数 1〜9のアルキル基、又は Rと R
5 6 5 6 が相互に結合して炭素環を形成してなる基であり、特に好ま 、ものはメチル基であ る。
aは 0〜20の整数(但し、 1を除く)であり、好ましくは 0〜 10の整数を表す。
[0030] Rと Rはそれぞれ、水素、ハロゲン基、炭素数 1〜9のアルキル基、炭素数 1〜9の
7 8
アルコキシ基、及び炭素数 6〜12のァリール基力もなる群力 選択される基を表すか 、又は Rと Rが相互に結合して炭素環又は複素環を形成してなる基を表す。 Rと R
7 8 7 8 が炭素原子を含む基である場合、これらの炭素原子に、炭素数 1〜5のアルキル基、 炭素数 2〜5のァルケ-ル基、炭素数 1〜5のアルコキシ基、及びハロゲン基力 なる 群力も選択される置換基が結合していても良い。 R及び Rとして好ましいものは、水
7 8
素原子、炭素数 1〜9のアルキル基であり、特に好ましいものは水素原子又はメチル 基である。
Xとして好ましいものは、「― C(R )(R )―」(R及び Rはメチル基)である。
5 6 5 6
[0031] より好ましい構成単位(B)としては、具体的には 1, 1 'ービフエ-ルー 4, 4'ージォ ール、ビス(4 ヒドロキシフエニル)エーテル、ビス(4 ヒドロキシフエニル)スノレホキ シド、ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)スルファイド、ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)ケトン、 1, 1 ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)ェタン、 2, 2—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)プロ ノ ン(ビスフエノール A; BP A)、 2, 2 ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)ブタン、 2, 2 ビ ス(4 ヒドロキシ一 3— t ブチルフエ-ル)プロパン、 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ -ル)シクロペンタン、 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン(ビスフエノ ール Z ;BPZ)、 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)一 3, 3, 5 トリメチルシクロへキ サン、 2, 2 ビス(4 ヒドロキシ一 3 ァリルフエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4 ヒド ロキシフエ-ル)へキサフノレオ口プロパン、 1, 1 ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル) 1― フエ-ノレェタン、ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)ジフエ-ノレメタン、 9, 9—ビス(4—ヒドロ キシフエ-ル)フルオレン、 4, 4,一 [1, 4 フエ-レンビス(1—メチルェチリデン)]ビ スフエノール、及び 4, 4,一 [1, 3 フエ-レンビス(1—メチルェチリデン)]ビスフエノ 一ルカ なる群力 選択されるビスフエノール類力 誘導されるカーボネート単位など が例示される。これらの中でも特に 2, 2 ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)プロパン(ビス フエノール A)力も誘導されるカーボネート単位が好まし!/、。
構成単位 (B)は 1種のみ力も構成されていても、 2種以上力も構成されていてもよい
[0032] (ii)構成単位の比率
上記ポリカーボネート榭脂の構成単位 (A)の割合は、全構成単位に対し 3〜50重 量%が好ましぐさらに 5〜30重量%が好ましぐ特に好ましくは 7〜20重量%である
。構成単位 (A)の割合が少なすぎると溶媒に対する溶解性に劣る場合があり、多す ぎると人体由来物質による耐汚染性に劣る場合がある。
[0033] 上記ポリカーボネート榭脂の構成単位 (B)の割合は特に限定されないが、全構成 単位に対し 50重量%以上が好ましぐより好ましくは 70重量%以上、特に好ましくは
80重量%以上である。構成単位 (B)の割合の上限は特に限定されないが、全構成 単位に対し 97重量%以下、好ましくは 95重量%以下である。
この割合が少なすぎると人体由来物質による耐汚染性に劣る場合があり、多すぎる と溶媒に対する溶解性に劣る場合がある。
[0034] 上記ポリカーボネート榭脂には、本発明の効果を損なわな!/、範囲で、上記構成単 位 (A)及び (B)以外のカーボネート単位が含まれて 、ても良 、。
[0035] 上記ポリカーボネート榭脂は、構成単位 (A)及び (B)並びに場合により含まれる他 のカーボネート単位が各々ランダムに結合したランダム共重合体であっても、ブロック 状に結合したブロック共重合体であってもよ 、。
[0036] (iii)極限粘度
上記ポリカーボネート榭脂は、電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キヤ スト法、スプレー法、浸漬塗布法 (ディップ法)等の公知湿式成形で容易に成形可能 である。湿式成形で成形された電子写真感光体が十分な膜強度を得るためには極 限粘度が 0. 3〜2dlZgであることが好ましぐさらに成膜性と膜強度を重視した場合
、 0. 4〜1. 5dl/gであることが好ましい。
[0037] (4)ポリカーボネート榭脂の製造方法
本発明の電子写真感光体の感光層に用いるポリカーボネート榭脂は、上記構成単 位 (A)及び構成単位 (B)を誘導するビスフ ノール類と炭酸エステル形成化合物と を反応させること〖こより製造することができる。その方法としては、ビスフエノール Aと 炭酸エステル形成化合物力もポリカーボネートを製造する際に用いられている公知 の方法、例えばビスフエノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビス
フエノール類とビスァリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)な どの方法を採用することができる。
[0038] ホスゲン法とエステル交換法では、構成単位 (A)を誘導するビスフエノール類 (好ま しくはビスフエノール F)の反応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が好まし!/、。
[0039] 構成単位 (B)を誘導するビスフエノール類としては、上記式 (B)で表される構成を 誘導しうるビスフエノール類であれば制限はないが、具体的には 1, 1 'ービフヱ-ル —4, 4,一ジオール、ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)エーテル、ビス(4—ヒドロキシフエ -ル)スルホキシド、ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)スルファイド、ビス(4 -ヒドロキシフエ -ル)ケトン、 1, 1—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)ェタン、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシフ ェ -ル)プロパン(ビスフエノ一ル A; BPA)、 2, 2—ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)ブタ ン、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシ一 3— t—ブチルフエ-ル)プロパン、 1, 1—ビス(4—ヒ ドロキシフエ-ル)シクロペンタン、 1, 1—ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン (ビスフエノ一ル Z ;BPZ)、 1, 1—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)一 3, 3, 5—トリメチル シクロへキサン、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシ一 3—ァリルフエ-ル)プロパン、 2, 2—ビ ス(4—ヒドロキシフエ-ル)へキサフノレオ口プロパン、 1, 1—ビス(4—ヒドロキシフエ- ル)一 1—フエ-ルェタン、ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)ジフエ-ルメタン、 9, 9—ビス (4—ヒドロキシフエ-ル)フルオレン、 4, 4,一 [1, 4—フエ-レンビス(1—メチルェチ リデン)]ビスフエノール、 4, 4,一 [1, 3—フエ-レンビス(1—メチルェチリデン)]ビス フエノールなどが例示される。これらは、 2種類以上併用して用いてもよい。また、これ らの中でも特に 2, 2—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)プロパンが好ましい。
[0040] 一方、炭酸エステル形成性化合物としては、例えばホスゲンや、ジフエニルカーボ ネート、ジー ρ—トリノレカーボネート、フエ二ルー p—トリルカーボネート、ジー p—クロ口 フエ-ルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスァリルカーボネートが挙げ られる。これらの化合物は 2種類以上併用して使用することも可能である。
[0041] 前記構成単位 (A)を誘導するビスフエノール類 (ビスフエノール F)は、純度が 99% 以上に精製されたものが好ましい。純度が低いもの、特に 2, 4'—ジヒドロキジシフエ -ルメタン等を始めとする異性体等の多いものは、反応性も低下し重合の制御が困 難となる。
[0042] ホスゲン法にぉ 、ては、通常酸結合剤および溶媒の存在下にお 、て、前記ビスフ ェノール類とビスフエノール Fとホスゲンを反応させる。酸結合剤としては、例えばピリ ジンや、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウムなどのアルカリ金属の水酸ィ匕物などが用い られ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロ口ホルムなどが用いられる。さらに 、縮重合反応を促進するために、トリェチルァミンのような第三級ァミンまたは第四級 アンモ-ゥム塩などの触媒を、また重合度調節には、フエノール、 p—t—ブチルフエ ノール、 P-タミルフエノール、長鎖アルキル置換フエノール等一官能基化合物を分子 量調節剤として加えることが好ましい。また、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサ ルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、ィサチンビスフエノールなど分岐化 剤を小量添カ卩してもよい。反応は通常 0〜150°C、好ましくは 5〜40°Cの範囲とする のが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常 0. 5分〜 10時間 、好ましくは 1分〜 2時間である。また、反応中は、反応系の pHを 10以上に保持する ことが望ましい。
[0043] 一方、エステル交換法にぉ ヽては、前記各構成単位を誘導するビスフエノール類と ビスァリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において反応させる。反応は通 常 150〜350°C、好ましくは 200〜300°Cの範囲の温度において行われ、また減圧 度は最終で好ましくは ImmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスァ リールカーボネートから由来するフエノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応 温度や減圧度などによって左右されるが、通常 1〜4時間程度である。反応は窒素や アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に応じ、分子量 調節剤、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもょ ヽ。
[0044] これらの反応で合成されたポリカーボネート榭脂は、電子写真感光体製造で使用さ れる溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法 (ディップ法)等の公知湿式成 形で容易に成形可能である。湿式成形で成形された電子写真感光体が十分な膜強 度を得るためには極限粘度が 0. 30〜2. OdlZgであることが好ましぐさらに成膜性 と膜強度を重視した場合、 0. 40〜: L 5dlZgであることが好ましい。
[0045] (5)電子写真感光体
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層 (積層型の場合は電荷発生
層及び電荷輸送層)を形成させることにより製造される。感光層は、上記電荷発生物 質又は電荷輸送物質をバインダー榭脂 (積層型の場合は電荷発生層及び電荷輸送 層の各層用のバインダー榭脂)とともに適当な溶媒に溶解させ、その溶液を浸漬塗 布法やスプレー法等によって導電性基体上に塗布し、乾燥させることにより形成でき る。
[0046] 溶媒としては、ハロゲン系有機溶媒と非ハロゲン系溶媒の 2種類に大別できるが、 本発明のポリカーボネート榭脂においては非ハロゲン系溶媒を使用するのが好まし い。従来は可燃性が少ないハロゲン系溶媒が多用されていたが、近年は安全性や 環境保全の観点から、非ハロゲン系溶媒が使用される比率が大きくなつている。本発 明のポリカーボネート榭脂は THFを主成分とする非ハロゲン系溶媒に良溶であるの で、非ハロゲン系溶媒を使用して感光層を製造することが可能である。
[0047] 本発明における非ハロゲン系溶媒とは、 THFを主成分とし、それ以外の成分として 溶液の粘度調節や蒸発速度調節等のためトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、 アセトン、メチルェチルケトン、シクロへキサノン、イソホロン等のケトン類、ジォキサン 、エチレングリコールジェチルエーテル等のエーテル類(THFを除く)、酢酸メチル、 酢酸ェチル、ェチルセ口ソルブ等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロパノ ール等のアルコール類、その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジェチ ルホルムアミド等が挙げられる。本発明では、これらの溶媒'貧溶媒 ·非溶媒は THF と同時に単独または 2種以上を併用して使用して非ハロゲン系溶媒とすることが可能 である。非ハロゲン系溶媒の THFの割合は全非ハロゲン系溶媒中 50重量%以上が 好ましぐより好ましくは 60重量%以上が好まし 、。
[0048] 本発明の電子写真感光体が単層型の場合、感光層(光導電層)のバインダー榭脂 として上記ポリカーボネート榭脂が使用される。この場合、電荷発生物質及び電荷輸 送物質とバインダー榭脂との混合比は 10: 1〜 1: 20の範囲内が好まし 、。光導電層 の厚さは 2〜: LOO μ m、好ましくは 5〜30 μ mが好適である。
[0049] 積層型の場合、電荷発生層のバインダー榭脂としては、ポリビュルプチラール榭脂 、ポリビュルホルマール榭脂、シリコーン榭脂、ポリアミド榭脂、ポリエステル榭脂、ポ リスチレン榭脂、ポリカーボネート榭脂、ポリビニルアセテート榭脂、ポリウレタン榭脂
、フエノキシ榭脂、エポキシ榭脂、各種セルロース等が挙げられる力 好ましくはポリ ビニルプチラール榭脂を用いる。
電荷発生物質とバインダー榭脂の混合比は、 10 : 1〜1: 20の範囲内が好ましい。 この電荷発生層の厚さは、 0. 01〜20 μ m、好ましくは 0. 1〜2 μ mが好適である。
[0050] 電荷輸送層のバインダー榭脂としては、上記ポリカーボネート榭脂が使用される。
電荷輸送物質とバインダー榭脂との混合比は、 10 : 1〜1: 10の範囲内が好ましい。 この電荷輸送層の厚さは、 2〜: LOO μ m、好ましくは 5〜30 μ mが好適である。
実施例
[0051] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する力 本発明はこれらの例によつ てなんら限定されるものではな 、。
[0052] <実施例 1 >
8wZw%の水酸化ナトリウム水溶液 530mlにビス(4 ヒドロキシフエ-ル)メタン( 旭有機材工業株式会社製、以下「BPF」と略称) 7. 2g (0. O36mol)、 2, 2 ビス (4 —ヒドロキシフエニル)プロパン (三井ィ匕学株式会社製、以下「BPA」と略称) 65. 3g ( 0. 286mol)、ハイドロサルファイト 0. lgを溶解した。これにメチレンクロライド 400ml をカロえて撹拌しつつ、 15°Cに保ちながら、ついでホスゲン 46gを 30分で吹き込んだ 。ホスゲン吹き込み終了後、 p— t ブチルフエノール(以下「PTBP」と略称) 0. 62g を加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後、 0. 3mlのトリエチルァミンを加え 、 20〜25°Cにて約 1時間撹拌し、重合させた。
[0053] 重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、先液 (水 相)の導電率が 10 S/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を 、 45°Cに保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得ら れた沈殿物を濾過し、 110°C、 24時間乾燥して、重合体粉末を得た。この重合体の 塩化メチレンを溶媒とする濃度 0. 5gZdlの溶液の 20°Cにおける極限粘度は 0. 98d lZgであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、 1770c m—1付近の位置にカルボ-ル基による吸収、 1240cm— 1付近の位置にエーテル結合 による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート榭脂であることが 確認された。
[0054] 次に、 N, N,一ビス(3—メチノレフエ-ノレ) N, N,一ビス(フエ-ノレ)ベンジジン(S YNTEC社製 ST16Z1. 2) 50重量部を上記合成重合により得られたポリカーボネ 一ト榭脂を 50重量部、 THFを 350重量部、使用した塗布液を作製し、予めテトラヒド 口フランで電荷輸送層を除去した市販 LBP感光体 (エプソン株式会社製、 LPA3ET C4)に、上記塗布液を塗布し、風乾後 100°C、 8時間乾燥し、厚さ約 20 mの電荷 輸送層を設けて、積層型電子写真感光体を再生した。
[0055] 作製した感光体表面に円周方向に約 2cm X円柱方向に約 3cmの面に綿棒で巿 販のローション(ジョンソン &ジョンソン製、商品名:クリーン &クリア一 ミルキーロー シヨン サラサラ乳液)と、人体由来の物質として鼻脂 (指で鼻脂を取り、感光体表面 に付着させた)の 2種を別々の所に塗布し、 24時間放置した。放置後、塗布したロー シヨン、及び鼻脂を不織布で完全に拭き取り、 LBPに装着した。連続 50枚前面黒印 刷後のローション、および鼻油塗布面の印刷紙画像抜けと感光体上のクラックの有 無をマイクロスコープで観察した。結果を表 1に示す。
[0056] <実施例 2 >
BPFを 21. 2g (0. 106mol)、 BPAを 49. 3g (0. 216mol)に変更した以外 ίま実施 例 1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート榭脂の極限粘度は 0. 97dl/g であった。また、電子写真感光体成形および物性評価も実施例 1と同様に行った。
[0057] <実施例 3 >
BPFを 3. 6g (0. 018mol) , BPA^69. 3g (0. 304mol)に変更した以外 ίま、実施 例 1と同様に行った。得られたポリカーボネート榭脂の極限粘度は 0. 98dlZgであつ た。また、電子写真感光体成形および物性評価も実施例 1と同様に実施可能であつ たが、作製した塗布液の寿命が短ぐ一週間後には白濁し、再使用すること出来なか つた o
[0058] <実施例 4 >
BPFを 7. lg (0. O36mol)、 BPAを 50. lg (0. 220mol)に変更し、さらにそれらと 同時に 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)ェタン(以下「BPE」と略称) 14. 3g (0. 0 67mol)に変更した以外は、実施例 1と同様に行った。得られたポリカーボネート榭脂 の極限粘度は 0. 97dlZgであった。また、電子写真感光体成形および物性評価も
実施例 1と同様に行った。
[0059] <実施例 5 >
実施例 1のポリカーボネート用い、ポリカーボネートを溶解する際の THF350重量 部の代わりに、 THF300重量部とトルエン 50重量部に変更した以外は実施例 1と同 様に電子写真感光体成形および物性評価も実施例 1と同様に行った。
[0060] <実施例 6 >
PTBPを 2. 3gに変更した以外は実施例 1と同様に行った。得られたポリカーボネ ート榭脂の極限粘度は 0. 48dlZgあった。また、電子写真感光体成形および物性評 価も実施例 1と同様に行った。
[0061] <比較例 1 >
実施例 1のポリカーボネート榭脂の代わりに、市販の電子写真感光体用ノ インダー 榭脂である BPZ型ホモポリカーボネート榭脂(三菱ガス化学株式会社製ュピゼータ P CZ— 500、極限粘度 0. 98dlZg)を用いて、実施例 1と同様の電子写真感光体成 形および物性評価も実施例 1と同様に行った。
[0062] <比較例 2>
実施例 1のポリカーボネート榭脂の代わりに、市販の BP A型ホモポリカーボネート 榭脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロン E— 2000、極限粘 度 0. 58dlZg)を用いて、実施例 1と同様の電子写真感光体成形および物性評価も 実施例 1と同様に行なおうとしたが、 THFに溶解不十分で成膜できなカゝつた。
[0063] <比較例 3 >
BPFを 40. 6g (0. 203mol)【こ変更し、 BPAを 27. lg (0. 119mol)【こ変更した以 外は、実施例 1と同様に合成を行った。得られた榭脂の極限粘度は 0. 97dlZgであ つた。このポリカーボネート榭脂を用いて実施例 1と同様の電子写真感光体成形およ び物性評価も実施例 1と同様に行った。
[0064] [表 1]
ポリマー -成分 (重量%) 極限粘度 実装テス卜 実施例 BPF BPA その他 dl/g 画像抜け フフック
1 10 90 0.98 O 〇
2 30 70 0.97 O △
3 5 95 0.98 〇 O
4 10 70 20(BPE) 0.97 O o
5 10 90 0.98 O o
6 10 90 0.48 o o 比較例
1 一一 ― 100(BPZ) 0.98 X X
2 ― 100 0.58 ― -—
3 60 40 ― 0.97 X X
[0065] BPF:ビス(4 -ヒドロキシフエ-ル)メタン
BPA : 2, 2—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)プロパン
BPE : 1, 1—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)ェタン
BPZ: 1 , 1—ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン
極限粘度: 20°C、 0. 5%ジクロロメタン溶液、ハギンズ定数 0. 45で測定。
画像抜け: 50枚連続 A4紙前面黒印刷時の直径 lmm以上の画像抜け有無を目視 判定した。(〇:画像抜け無し、 X:画像抜け有り)
クラック: 100倍デジタルマイクロスコープでクラックの有無を目視判定した。(〇:無し 、△:わずかにクラック有り、 X:多数有り)
産業上の利用可能性
[0066] 本発明は、人体由来物質 (皮脂、手脂、鼻脂等)の耐汚染性を向上させた画像安 定性に優れた電子写真感光体への応用が可能である。また、従来の電子写真感光 体用バインダー榭脂と同等の THF溶解性を有するバインダー榭脂を使用しているた め、環境問題を生じることなく電子写真感光体の生産性を向上させることができる。