WO2007119448A1

WO2007119448A1 - 流動性食品注出用アダプター

Info

Publication number: WO2007119448A1
Application number: PCT/JP2007/055657
Authority: WO
Inventors: Mayumi Omori; Itaru Kon; Kazunori Saima
Original assignee: Ajinomoto Co., Inc.
Priority date: 2006-03-20
Filing date: 2007-03-20
Publication date: 2007-10-25
Also published as: JP5083209B2; JPWO2007119448A1

Abstract

　異なるタイプのＰＥＧ用カテーテルに接続でき、流動性食品包装体の内容物を漏れることなく供給することができる流動性食品注出用アダプターを提供する。筒状をなし、その一端側の内面に、流動性食品包装体の口部をなしているスパウトの外周に設けられた雄螺子と螺着する雌螺子が設けられ、他端側に、他端に向けて漸次縮径されて延びるテーパ状接続部が形成され、該テーパ状接続部の外周に滑り止め加工部と少なくとも一箇所に切断用薄肉部とが設けられたことを特徴とする流動性食品注出用アダプター。

Description

明細書

流動†生食品注出用アダプター

技術分野

[0001] 本発明は、流動性食品包装体の口部に設けられたスパゥトに接続し、流動性食品を注出するために用いる流動性食品注出用アダプターに関する。この流動性食品注出用アダプタ一は、例えば、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG)において用いられる P EG用カテーテルに接続し、流動性食品を漏れることなく注出するために好適に用いられる。本願は、 2006年 3月 20日に出願された日本国特許出願第 2006— 0764 59号に対して優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002] 経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG)において用いられる PEG用カテーテルとしては、例えば、胃内固定タイプであるバルーン型やバンパー型、体外固定タイプであるボタン型やチューブ型など、多くのタイプが巿販されている。さらに、 PEG用カテーテルに関しては、例えば、特許文献 1〜8に開示されたものなどが提案されている。

[0003] また、前述したような PEG用カテーテルに流動性食品包装体の内容物を漏れることなく供給するために、直接又はチューブを介して流動性食品包装体の注出口と PEG 用カテーテルとを接続する各種のコネクタ一として、例えば、特許文献 9に開示されたものが知られている。

さらに、他の接続構造として、例えば、特許文献 10〜14に開示されたものが知られている。

[0004] また、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG)の分野において、適度の注入速度と所要時間で栄養剤を注入でき、取り扱いが簡単でかつ注入速度が速いことによる不都合がない胃ろう用コネクター及びアダプタ一等を有する胃ろう用コネクタ一として、特許文献 15に開示された技術が提案されている。

この特許文献 15に記載の胃ろう用コネクタ一は、一端にアダプター挿入部と他端に栄養剤取り出し部を系合し得る接続部を有し、該接続部の奥部に同心円状に嵌合壁を設けて接続部内壁との間に嵌合溝を形成し、さらに接続部内壁面にネジ山を有する構造になっている。

特許文献 1：特表平 11― 505731号公報

特許文献 2 :特開 2005— 168981号公報

特許文献 3 :特開 2005— 312723号公報

特許文献 4：特開 2003— 38655号公報

特許文献 5：特開 2003 - 275325号公報

特許文献 6：特開平 4— 226676号公報

特許文献 7：特表 2005 - 523077号公報

特許文献 8：特表 2003 - 523077号公報

特許文献 9：特開 2002— 200145号公報

特許文献 10：特開 2005—466号公報

特許文献 11：特開 2005 - 15050号公報

特許文献 12 :特開 2006— 434号公報

特許文献 13：特開 2005 - 59934号公報

特許文献 14:米国特許第 6776307号明細書

特許文献 15 :特開 2006— 42856号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 前述したように、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG)において用いられる PEG用カテ一テルとしては多くのタイプが市販されている力流動性食品の注入部の構造ゃ寸法は、必ずしも統一されていないため、流動性食品包装体の注出口をそれぞれのタイブの PEG用カテーテルの注入部に接続するためには、 PEG用カテーテル側への接続部の寸法が異なる複数のコネクターやアダプターを用意しなければならず、その結果、流動性食品包装体のコストが上昇してしまう問題があった。また、複数のコネクターやアダプターの中から、使用している PEG用カテーテルに適合するものを選択して PEG用カテーテルに接続しなければならないため、使用者に負担をかける問題がある。

[0006] 本発明は前記事情に鑑みてなされ、異なるタイプの PEG用カテーテルに接続でき、流動性食品包装体の内容物を漏れることなく供給することができる流動性食品注出用アダプターの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 前記目的を達成するため、本発明は、筒状をなし、その一端側の内面に、流動性食品包装体の口部をなして!、るスパゥトの外周に設けられた雄螺子と螺着する雌螺子が設けられ、他端側に、他端に向けて漸次縮径されて延びるテーパ状接続部が形成され、該テーパ状接続部の外周に滑り止め加工部と少なくとも一箇所に切断用薄肉部とが設けられたことを特徴とする流動性食品注出用アダプターを提供する。

[0008] 本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、流動性食品包装体のスパゥトから注出される流動性食品中に固形物が存在する場合、その形状を変形させてァダプター力もの押出を容易にするためのリブを内側に設けてもよい。このリブは流動性食品の特性に応じて、流動断面において少なくとも一箇所以上の切れ目を入れる、又は複数に分断できるよう形状を選定することが好ましい。

本発明で言う流動性食品包装体に充填されるものとしては、例えば食品分野のゼリ一、プリン、マヨネーズ、流動食、濃厚流動食の他、医薬用の経管経腸栄養剤等を挙げることができる。これらは必要に応じて、増粘多糖類、ゲル化剤、凝固剤等で外力によって押し出されるゲル強度や粘度を増加させたものであってもよい。

[0009] 本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、前記滑り止め加工部は、前記テーパ状接続部の外周に多段に設けられた凹凸であることが好ましい。

また、前記滑り止め加工部は、前記テーパ状接続部の外周を梨地加工した粗面であってもよい。

[0010] 本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、前記テーパ状接続部の最大外径が lOmn！〜 15mmの範囲内であり、且つ最小外径が 1. Omn！〜 4. Ommの範囲内にあることが好ましい。

本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、既存の PEG用ノレーンタイプ' ボタン式胃瘻チューブに汎用で、接続チューブを使用することなく直接接続可能なように、テーパ状接続部の先端部から適宜距離を隔てた部分の外径を 3. Omn！〜 3. 8 mmとし、そこから 3mn！〜 15mm流動性食品包装袋の口部側によった部分の外径が 4. 2〜4. 7mmであることが好ましい。

[0011] 本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、前記切断用薄肉部は、他部よりも光を透過することにより目視可會であることが好ましい。

或いは、前記切断用薄肉部又はその近傍に、この切断用薄肉部の位置を表す表示部を設けてもよい。

前記切断用薄肉部は、前記テーパ状接続部の外側のみ、又はテーパ状接続部の外側と内側の両方を薄肉化して形成することが好ましい。

本発明の流動性食品注出用アダプターにおいて、流動性食品の流動を制御し、食品の漏れを防止する少なくとも 1枚の弁を内部に設けることができる。

前記弁はアダプター内部を移動可能な可動性の弁であることができる。

また、アダプター先端部分の角度を変更することが可能な可撓性の延長部が設けられることが好ましい。

発明の効果

[0012] 本発明の流動性食品注出用アダプタ一は、筒状をなし、その一端側の内面に、流動性食品包装体の口部をなして!ヽるスパゥトの外周に設けられた雄螺子と螺着する雌螺子を設け、他端側に、他端に向けて漸次縮径されて延びるテーパ状接続部を形成し、該テーパ状接続部の外周に滑り止め加工部と少なくとも一箇所に切断用薄肉部とを設けた構成としたので、テーパ状接続部に内径の異なる複数種のチューブや PEG用カテーテルの注入口を接続でき、 1つの流動性食品注出用アダプターで各種の PEG用カテーテルの注入口やチューブと接続することができるので、各種のカテーテルに対応させるために流動性食品包装体に余分なアダプタ一等を添付する必要が無くなり、流動性食品包装体の余分なコスト上昇をなくすことができる。また、 1つの流動性食品注出用アダプターで各種の PEG用カテーテルと流動性食品包装体とを接続することができるので、使用者が流動性食品を摂取する際の余分な手間や混乱が軽減され、利便性を高めることができる。

また、テーパ状接続部に少なくとも一箇所に切断用薄肉部を設けたことによって、径の太、PEG用カテーテルの注入口とテーパ状接続部とを接続する際、余分な細径部分を切断用薄肉部力切断除去することで、余分な細径部分が邪魔になって P EG用カテーテルに接続できなくなる不具合がなくなり、利便性が向上する。また、流動食品とアダプター壁との間に生ずる摩擦が低減でき注入が容易となる。

また、流動性食品包装体のスパゥトから導入される流動性食品をその流動断面において少なくとも一箇所以上の切れ目を入れる、又は複数に分断するリブを内部に設けた構成としたことによって、仮に流動性食品包装体のスパゥトで流動性食品が固まっていても、リブを通過する際に固まつた部分が分断されて PEG用カテーテル側に注出できるので、流動性食品が途中で滞留することなぐスムーズに注出できる。また、テーパ状接続部の最大外径を lOmn！〜 15mmの範囲内とし、且つ最小外径が 1. 0mm〜4. Ommの範囲内と設定することで、現在市販されている各種の PEG 用カテーテルのほぼ全てにテーパ状接続部が接続可能となる。

また、切断用薄肉部が、他部よりも光を透過することにより目視可能とするか、又は切断用薄肉部又はその近傍に、この切断用薄肉部の位置を表す表示部を設けた構成とすれば、切断用薄肉部を容易に且つ確実に識別でき、正確に切断用薄肉部の切断を行うことが可能となる。

なお、本発明の流動性食品注出用アダプターに可撓性を付与するよう、その厚みや榭脂を選定することで流動性食品を注入する際の注入角度を任意に調整でき好ましい。また、切断用薄肉部の厚みと幅を調整することでも同様に注入角度を調節することが可能となり好ましい。

また、アダプター内での流動性食品の流動を制御する弁を内部に設けた構成とすれば、流動性食品包装体の位置や向きがどのようなものであっても流動性食品のァダブター内での流動を制御することができ、内容物が漏れ出ることを防止することが可會になる。

また、アダプター先端部分に延長部を設ける構成とすれば、アダプター先端部の角度を自由に変更することが可能になり、流動性食品の注入を更に容易にすることができる。

図面の簡単な説明

[図 1]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 1実施形態を示し、（a)は左側面図、（b)は正面図、（c)は右側面図である。 [図 2]図 1と同じ流動'性食品注出用アダプターの断面図である。

圆 3]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 2実施形態におけるリブを例示する断面図である。

圆 4]第 2実施形態におけるリブの別な例を示す断面図である。

圆 5]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 3実施形態を示す正面図である。圆 6]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 4実施形態を示す正面図である。圆 7]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 5実施形態を示す正面図である。圆 8]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 6実施形態における弁を例示する断面図である。

圆 9]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 7実施形態における弁を例示する断面図である。

圆 10]第 7実施形態における弁支えの例を示す図である。

圆 11]本発明の流動性食品注出用アダプターの第 7実施形態における延長部を例示する断面図である。

圆 12]切断用薄肉部の変形例を示す断面図である。

符号の説明

1, 15, 17, 19· ··流動'性食品注出用アダプター

2· ··スパゥト接続部

2A…嵌合筒部

3…雌螺子

4…ローレット

5…テーパ状接続部

6· ··滑り止め凹凸

6A…滑り止め粗面

7, 20…切断用薄肉部

8A, 8B, 9, 10, 11, 12, 13A, 13B, 13C…リブ

16· ··リング状表示部

18· ··マーク 21A, 21B, 21C, 21D, 21E, 21F, 22· ··弁

23…中空状円盤

24…弁支え

25…延長部

発明を実施するための最良の形態

[0015] 以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。

図 1および図 2は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 1実施形態を示す図であり、図 1 (a)は流動性食品注出用アダプター 1の左側面図、（b)は正面図、（c)は右側面図、図 2は流動性食品注出用アダプター 1の断面図である。これらの図中、符号 1は流動性食品注出用アダプター、 2はスパゥト接続部、 2Aは嵌合筒部、 3は雌螺子、 4はローレット、 5はテーパ状接続部、 6は滑り止め加工部、 7は切断用薄肉部である。

[0016] 本実施形態の流動性食品注出用アダプター 1は、筒状をなし、その一端側であるスパゥト接続部 2の内面に、流動性食品包装体の口部をなしているスパゥトの外周に設けられた雄螺子（図示せず)と螺着する雌螺子 3が設けられ、他端側に、他端に向けて漸次縮径されて延びるテーパ状接続部 5が形成され、このテーパ状接続部 5の外周に滑り止め凹凸 6 (滑り止め加工部）とテーパ状接続部 5の中央部に切断用薄肉部 7とが設けられたことを特徴として、る。

[0017] この流動性食品注出用アダプター 1は、合成樹脂からなる筒状一体物であり、この合成樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。

[0018] この流動性食品注出用アダプター 1の寸法は限定されないが、テーパ状接続部 5 の最大外径を 10mm〜15mmの範囲内とし、且つ最小外径が 1. 0mm〜4. Omm の範囲内に設定することで、現在市販されている各種の PEG用カテーテルのほぼ全てにテーパ状接続部 5が接続可能となる。

さらに、この流動性食品注出用アダプターにおいて、既存の PEG用バルーンタイプ 'ボタン式胃瘻チューブに汎用で直接接続可能なように、テーパ状接続部の先端部力適宜距離を隔てた部分の外径を 3. Omn！〜 3. 8mmとし、そこから 3mn！〜 15 mm流動性食品包装袋の口部側によった部分の外径が 4. 2〜4. 7mmであることが好ましい。

[0019] この流動性食品注出用アダプター 1のスパゥト接続部 2の内面には、雌螺子 3よりもテーパ状接続部 5寄りの部位に、スパゥトの先端に嵌合される嵌合筒部 2Aが突設されている。この嵌合筒部 2Aの外径は、接続するスパゥトの口径と同じかやや小さい寸法とされ、流動性食品包装体の口部をなしているスパゥトをこの流動性食品注出用アダプター 1のスパゥト接続部 2に挿入し、スパゥト側の雄螺子をアダプター側の雌螺子に螺着した時、スパゥトの先端部に嵌合筒部 2Aが嵌入すると共に、スパゥトの先端部外面が嵌合筒部 2Aの外面とスパゥト接続部 2内面との間に挟まれた状態となることで、流動性食品包装体の内容物がこの接続部で漏れることなぐ強固に接続することがでさる。

[0020] 前記テーパ状接続部 5の外周に設けられた滑り止め凹凸 6は、本例示ではテーパ状接続部 5の外周に多段の凹凸をタケノコ状に設けているが、この凹凸は階段状構造としてもよい。このようにテーパ状接続部 5の外周に多段の凹凸を設けたことで、テーパ状接続部 5を PEG用カテーテルの注入口に直接、又はチューブを介して接続する際に、注入口やチューブとの嵌合性を高めることができ、流動性食品包装体を取り付けてその内容物を注出する際に、漏れることなく PEG用カテーテル側に注出することができる。

[0021] 前記スパゥト接続部 2の外面には、ローレット 4が形成されており、スパゥト接続部 2 に流動性食品包装体のスパゥトを取り付ける際に、このローレット 4を指で掴んで流動性食品注出用アダプター 1又は流動性食品包装体を回してスパゥト側の雄螺子をァダブター側の雌螺子に螺着することで、取り付け作業が容易になる。

[0022] 前記テーパ状接続部 5の中央部に設けられた切断用薄肉部 7は、テーパ状接続部 5の肉厚を局部的に（リング状に)減じることによって形成され、ハサミゃカッターによつて切断可能になっている。なお、この切断用薄肉部 7は、テーパ状接続部 5の長手方向に沿って 2箇所以上に設けることもできる。また、この切断用薄肉部 7は、薄肉化したことによって他部よりも光を透過することにより目視可能とすることが好ましぐこのような構成とすることで、切断用薄肉部 7を容易に且つ確実に識別でき、正確に切断用薄肉部 7の切断を行うことが可能となる。更に、切断用薄肉部 7は、厚みやテーパ状接続部 5の長手方向幅、榭脂を適当に選択することで可撓性を付与でき、注入角度を調節することが可能となる。

[0023] 本実施形態の流動性食品注出用アダプター 1は、前述した構成としたので、テーパ状接続部 5に内径の異なる複数種のチューブや PEG用カテーテルの注入口を接続でき、 1つの流動性食品注出用アダプター 1で各種の PEG用カテーテルの注入口やチューブと接続することができるので、各種のカテーテルに対応させるために流動性食品包装体に余分なアダプタ一等を添付する必要が無くなり、流動性食品包装体の余分なコスト上昇をなくすことができる。

また、 1つの流動性食品注出用アダプター 1で各種の PEG用カテーテルと流動性食品包装体とを接続することができるので、使用者が流動性食品を摂取する際の余分な手間や混乱が軽減され、利便性を高めることができる。

また、テーパ状接続部 5に少なくとも一箇所に切断用薄肉部 7を設けたことによって、径の太い PEG用カテーテルの注入口とテーパ状接続部 5とを接続する際、余分な細径部分を切断用薄肉部 7から切断除去することで、余分な細径部分が邪魔になつて PEG用カテーテルに接続できなくなる不具合がなくなり、利便性が向上する。又、流動性食品とアダプター壁との間に生じる摩擦が低減でき注入が容易となる。

また、テーパ状接続部 5の最大外径を lOmn！〜 15mmの範囲内とし、且つ最小外径が 1. 0mm〜4. Ommの範囲内に設定することで、現在市販されている各種の PE G用カテーテルのほぼ全てにテーパ状接続部 5が接続可能となる。

[0024] 図 3及び図 4は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 2実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の構成要素を備えて構成されており、さらに、アダプターの内部、好ましくは嵌合筒部 2A又はその近傍に、流動性食品包装体のスパゥトから注出される流動性食品の流動断面において少なくとも一箇所の切れ目を入れる、又は複数に分断するリブを設けたことを特徴としている。

[0025] 図 3及び図 4に、本実施形態にお!ヽて好まヽリブの形状や構造を例示する。

図 3 (a)〜（f)は、アダプターの内壁面から板状のリブ 8A, 8B, 9, 10, 11, 12を突出した場合を示す。

図 3 (a)、（b)に示す例示では、アダプターの全長にわたって、内壁面から穴中心付近まで突出した大きな 1枚のリブ 8Aと、内壁面力の突出長さが前記リブ 8Aの半分程度である小さな 2枚のリブ 8Bの合計 3枚のリブ 8A, 8Bをアダプターの内壁面から突設した場合を例示している。大きな 1枚のリブ 8Aのスパゥト接続側の端部には、スパゥトが嵌入される切欠が設けられている。また、小さなリブ 8Bのスパゥト接続側の端部は、スパゥト接続側に向けて漸次突出高さを減じる傾斜が設けられている。これらのリブ 8A, 8Bは、流動性食品包装体のスパゥトから注出される流動性食品の流動断面において複数の切れ目を入れる場合に用いるリブであり、このようなリブ 8A, 8B は、流動性食品中に含まれる固形物を変形させ、注入ロカも押し出し易くすることが可能となる。なお、このリブ 8A, 8Bの厚みについては図 3に示されているが、特に流動性食品包装体のスパゥト側の端部にぉ、て薄く刃物のように成形されて、ることが好ましい。

[0026] 図 3 (c)に示すリブ 9は、アダプター（特に嵌合筒部 2A)の内壁面から、板状の 4枚のリブ 9を突設した例を示す。このリブ 9は、前記のリブ 8A, 8Bと同様に、注出される流動性食品の流動断面において複数の切れ目を入れる場合に用いるリブであり、流動性食品中に含まれる固形物を変形させ、注入口力押し出し易くすることが可能となる。

図 3 (d)に示すリブ 10は、中央の環状部を 4つのリブで支持している構造になっている。このリブ 10は、注出される流動性食品の流動断面において複数に分断する場合に用いるリブである。

図 3 (e)に示すリブ 11は、それぞれ傾斜した 4枚のリブ 11を内壁面力突設した例を示す。

図 3 (f)に示すリブ 12は、凹凸面を形成した 3枚のリブ 12を内壁面力も突設した例を示す。

[0027] 図 4に示すリブは、図 4 (a)に示すように、アダプターの内部、特に嵌合筒部 2Aに、中心力も放射状に延びるリブ 13A, 13B, 13Cを形成し、流動性食品包装体のスパゥトから注出される流動性食品をその流動断面において複数に分断する場合に用いるリブである。

図 4 (b)に示すリブ 13Aは、断面が十字状であり、流動性食品をその流動断面において 4分割することができる。

図 4 (c)に示すリブ 13Bは、断面が星型であり、流動性食品をその流動断面において 5分割することができる。

図 4 (d)に示すリブ 13Cは、流動性食品をその流動断面において 3分割することができる。

[0028] 本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができ、さらに、流動性食品包装体のスパゥトから導入される流動性食品をその流動断面において少なくとも一箇所以上の切れ目を入れる、又は複数に分断するリブ 8A, 8B, 9, 10, 11, 12、 13A, 13B, 13Cを内部に設けた構成としたことによって、仮に流動性食品包装体のスパゥトで流動性食品が固まっていても、リブを通過する際に固まった部分が分断されて PEG用カテーテル側に注出できるので、流動性食品が途中で滞留することなぐスムーズに注出できる。

[0029] 図 5は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 3実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプター 15は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1とほぼ同様の構成要素を備えて構成され、滑り止め加ェ部として、テーパ状接続部 5の外面に梨地力卩ェを施し、滑り止め粗面 6Aとしたことを特徴としている。このように、テーパ状接続部 5の外面に凹凸 6に代えて粗面 6Aとしても、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができる。

[0030] 図 6は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 4実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプター 17は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1とほぼ同様の構成要素を備えて構成されており、さらに、テーパ状接続部 5の切断用薄肉部 7の近傍に、リング状表示部 16を設けたことを特徴としている。

[0031] 本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができ、さらに、切断用薄肉部 7の近傍に、リング状表示部 16を設けたことによって、切断用薄肉部 7を容易に且つ確実に識別でき、正確に切断用薄肉部 7の切断を行うことが可能となる。

[0032] 図 7は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 5実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプター 19は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1とほぼ同様の構成要素を備えて構成されており、さらに、テーパ状接続部 5の切断用薄肉部 7を挟んでその近傍両側に、切断用薄肉部 7の位置を明示するためのマーク 18を設けたことを特徴としている。

[0033] 本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができ、さらに、切断用薄肉部 7の近傍に、切断用薄肉部 7の位置を明示するためのマーク 18を設けたことによって、切断用薄肉部 7を容易に且つ確実に識別でき、正確に切断用薄肉部 7の切断を行うことが可能となる。

[0034] 図 8は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 6実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の構成要素を備えて構成されており、さらに、ァダプターの内部、好ましくは嵌合筒部 2A又はその近傍に、少なくとも 1つの弁を設け、流動性食品包装体及び/又はアダプターの向きに関係なぐ流動性食品等の内容物がアダプタ一力も漏れ出ることを防止することを特徴としている。

[0035] 図 8に、本実施形態にお!ヽて好まヽ弁の形状や構造を例示する。

図 8 (a)〜（f)は、アダプターの内壁面から半円状の弁 21A, 21B, 21Cを突設した場合を示す。

図 8 (a)、（d)に示す例では、アダプターの内壁面力長軸方向に対してほぼ垂直に、アダプターの中心を越えて延伸する 1枚の弁 21Aを設けた場合を示している。図 8 (d)の断面図に示されるように弁 21Aの延伸端は直線状になっており、対向するァダブターの内壁面と共に半月状の流動性食品の流動路を形成する。この弁 21Aにより、例えば、流動性食品包装体を横向きにして使用する場合や、不意にアダプターごと倒れた場合であっても、流動性食品のアダプター内での流動が制御され、内容物がアダプターから漏れ出ることが防止される。弁 21Aはアダプターの内壁面に不動状態で設置されても、可撓性をもって設置されても良ぐまた、弁 21Aの大きさ、形状、厚み、材質等は流動性食品抽出用アダプターの機能を阻害しないものである限り特に限定されない。弁 21Aの内容物の流れに対する角度も特に限定されるものではないが、内容物の流れに影響を与えるという点からはアダプターの内壁面に対して直角又は若干の角度を設けることが好ましい。弁 21Aの延伸端は直線状に限らず、曲線状、凹凸面を形成したもの、等であってもよい。カ卩えて、弁 21を流動性食品抽出用アダプターと一体形成することも、別個に形成して力内壁面に接合することも可能であり、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、等の合成樹脂から形成することができる。なお、弁はアダプター内における内容物の流れを完全に阻止するものである必要はなぐ例えば 1枚の板状のものであっても、内容物が漏れ出る量を減少させるか、流れる速度を遅くするようなものであればよい。特に内容物の粘度が高い場合には、そのようなもので、十分に漏れを防ぐことが可能である。

図 8 (b)、 (e)は、弁 21Aと同一又は類似した形状の 2枚の弁 21Bをその一部が長軸方向に間隔を空けて互いに重なるように配置した例を示すものである。弁 21Bもァダブターの内壁面力長軸方向に対してほぼ垂直に、アダプター中心を越えて延伸する構造となっており、図 8 (e)の断面図に示されるように、長軸方向から見て、 2枚の弁 21Bの延伸端部分がアダプター中心部で互いに重なっている。このように 2枚の弁 21Bを配置することにより、流動性食品の流路はアダプター内で屈曲したものとなり、流動性食品の粘性、弁 21B表面における表面張力等によって、流動性食品が 2枚の弁 21Bの間でストッパーの役割を果たしてアダプター内の流動性食品が漏れ出ることを防止することが可能になる。弁 21Bの大きさ、形状、厚み、材質、内容物の流れに対する角度、等は弁 21Aと同様に適宜選択することが可能である。また、 2枚の弁 21Bの間隔は任意に設定することができるが、流動性食品の材質、濃度、粘性等を考慮して適宜設定することが好ましい。なお、弁 21Bについても内容物の流れを完全に阻止するものである必要はなぐまた弁 21Bそれぞれの位置は特に限定されるものではな!/、が、対向又は互、違いに設置することにより内容物の流れをより効率的に制御することが可能になる。 [0037] 図 8 (c)、（f)は、 2枚の同一又は類似した形状の弁 21Cを長軸方向から見て互いに重ならな、ように配置した例を示すものである。弁 21Cはそれぞれがアダプターの内壁面力もアダプター先端方向に向けて延伸し、 2枚の弁 21Cによって、流動性食品用流路がアダプター中心部を通って直線状に形成される構造となっている。図 8 (f )の断面図に示されるように、長軸方向から見て、 2枚の弁 21Cの延伸端部分はァダプター中心部で互いに重なりあうことのな、ように配置されており、流動性食品包装体側から流動性食品が流れるためにはある程度の力を必要とし、また、ー且アダプタ一先端部側に達した流動性食品は流動性食品包装体側に逆流することがない構成となっている。このような 2枚の弁 21Cの配置によっても、流動性食品のアダプター内での流動を制御し、内容物がアダプタ一力も漏れ出ることを防止することが可能となる。 2枚の弁 21Cの間隔、角度等は任意に設定することができ、弁 21Bと同様に流動性食品の材質、濃度、粘度等を考慮して適宜設定することが好ましい。

[0038] 図 8 (g)〜 (i)は、上記流動性食品注出用アダプターに設置可能な弁の他の実施形態を示すものである。

図 8 (g)は、 2枚の同一又は類似した形状の弁 21Dを、長軸方向から見て互いに重ならな、ように、アダプターの内壁面力も流動性食品包装体側方向に向けて延伸した例を示すものである。

図 8 (h)は、 3枚の同一又は類似した形状の弁 21Eを、長軸方向から見て互いに重なるように、アダプターの内壁面力も流動性食品包装体側方向に向けて延伸した例を示すものである。

図 8 (i)は、 2枚の異なる形状の弁 21Fを、長軸方向力も見て互いに重ならないように、アダプターの内壁面力もアダプター先端方向に向けて延伸した例を示すものである。

[0039] 本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができ、さらに、アダプター内での流動性食品の流動を制御する弁 21A〜21Fを内部に設けた構成としたことによって、流動性食品包装体の位置や向きがどのようなものであっても流動性食品のアダプタ一内での流動が制御され、内容物が漏れ出ることが防止される。 [0040] 図 9は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 7実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 6実施形態の流動性食品注出用アダプターと同様に弁を備えて構成されているが、その弁が可動性となつていることを特徴とするものである。さらに、アダプターの内部には弁支えが設けられ、移動する弁を支える構造となっている。本実施形態においても、流動性食品包装体及び/又はアダプターの向きに関係なぐ流動性食品等の内容物がアダプター力漏れ出ることを防止することが可能となる。

[0041] 図 9に、本実施形態にお!ヽて好まヽ弁の形状や構造を例示する。

図 9 (a)〜（c)はアダプター内にぉ、て可動性の弁 22を中空状円盤 23上に設置した場合を説明する図である。図 9 (d)は弁 22の平面図、図 9 (e)は中空状円盤 23の平面図である。

図 9 (a)には、アダプターの内壁面に設けられた中空状円盤 23上に円盤状の弁 22 が載置され、アダプター内のより先端位置に設置された柱状の弁支え 24が設けられた例が示されている。図 9 (b)の斜視図に示されるように、弁 22は中空状円盤上に隙間ができないように載っており、アダプター内に特別の力が加わらない限り、円盤から離れないように設置されている。従って、弁 22は流動性食品等の内容物の流動路を遮断する栓の機能を果たすものであるが、内容物を注入する際に容器を押圧する等、図 9 (c)に矢印で示されるように内容物に圧力が加わることにより、弁 22が中空状円盤から外れて栓が開放される。外れた弁 22は、弁支え 24によってそれより先に進むことが出来ず、且つ弁支え 24と弁 22の間には、内容物が通過できる空間があるために、内容物はその空間を通って、アダプターの先端から出ることができる構成となつている。この弁 22により、例えば、流動性食品包装体を横向きにして使用する場合や、不意にアダプターごと倒れた場合であっても、流動性食品のアダプター内での流動が制御され、内容物がアダプタ一力漏れ出ることが防止される。弁 22及び中空状円盤 23の大きさ、形状、厚み、材質等は流動性食品抽出用アダプターの機能を阻害しないものである限り特に限定されない。中空状円盤 23のアダプター内壁面に対する角度も特に限定されるものではないが、内容物の流れに影響を与えるという点力もはアダプターの内壁面に対して直角又は若干の角度を設けることが好ま、。弁 22及び中空状円盤 23の形状は円盤状に限らず、多角形状、楕円状、凹凸面を有する形状のもの、等であってもよい。また、図 9において弁 22は別個独立したものとして構成されているが、その一部が中空状円盤 23又は弁支え 24に直接的又は間接的に接続されていてもよい。カロえて、弁 22、中空状円盤 23、及び弁支え 24は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、等の合成樹脂から形成することができる。また、弁支え 24としては、弁 22を支え且つ弁との間に内容物が通過できる空間を有するものであれば、特に限定されないが、例えば 3本以上の柱によって弁を支えるものでもよい。或いは、側面に内容物が通過できる穴を有するものや、側面カ^ッシュ構造になつて、る中空円柱状のものでもよ！/、。

[0042] 図 10 (a)〜（d)は、上記流動性食品注出用アダプターに設置可能な弁支え 24の例を弁 22と中空状円盤 23と併せて示すものである。

図 10 (a)は、三本の同一又は類似した柱状の弁支え 24Aを、アダプターの先端部分の内壁面力後端部分に向けて延伸した例を示すものである。

図 10 (b)は、四本の同一又は類似した柱状の弁支え 24Bを、アダプターの先端部分の内壁面力後端部分に向けて延伸した例を示すものである。

図 10 (c)は、側面に内容物が通過できる複数の穴を有する円筒状の弁支え 24Cを、アダプターの内壁面に設置した例を示すものである。

図 10 (d)は、側面カッシュ構造とされた円筒状の弁支え 24Dを、アダプターの内壁面に設置した例を示すものである。

[0043] 図 11は、本発明に係る流動性食品注出用アダプターの第 8実施形態を示す図である。本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の構成要素を備えて構成されており、その先端部分が延長されて、ることを特徴として、る。

アダプター先端部分の延長は延長部 25を設置することによって行うことができ、延長部 25は通常は折れ曲がりストローと同様の蛇腹構造を用いて可撓性を有するように構成される。この延長部 25により、アダプター先端部分の角度を自由に、かつ、容易に変更することが可能になり、例えば、身体を動かすのが困難な患者であっても、アダプターの向きを変えるだけで、患者の体位を変えることなく流動性食品を注入することが可能になる。

延長部 25の長さ、形状、厚み、材質等は流動性食品抽出用アダプターの機能を阻害しないものである限り特に限定されない。また、延長部 25の構造は可撓性を有していれば、必ずしも蛇腹構造である必要はなぐ他の全ての適切な構造を採用することができる。加えて、延長部 25を流動性食品抽出用アダプターと一体形成しても、別個に形成して力も接合してもよぐ例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、等の合成榭脂から形成することが可能である。

[0044] 本実施形態の流動性食品注出用アダプタ一は、前述した第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1と同様の効果を得ることができ、さらに、アダプター先端部分に延長部 25を設ける構成としたことによって、アダプター先端部の角度を自由に変更することが可能になり、流動性食品の注入を更に容易にすることが可能になる。

[0045] 前述した各実施形態は、本発明の例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなぐ種々の変更や修正が可能である。

例えば、図 12は、前記第 1実施形態の流動性食品注出用アダプター 1における切断用薄肉部の変形例を示す図である。この切断用薄肉部 20は、テーパ状接続部 5 の外面と内面の両方を薄肉化して形成されている。

実施例

[0046] 図 1に示す構造の本発明に係る流動性食品注出用アダプター 1 (以下、実施例と記す。）と、市販されている胃瘻チューブに接続可能な市販コネクター (H社製、以下、市販品と記す。）を用意し、それぞれに市販の流動食 (テルモ社製、商品名「テルミ一ル PGソフト」）を 150g充填したロ栓付きサイドガゼットバウチを取り付けた。実施例においては、アダプター先端部を 24Fr胃瘻チューブ（Ballard Medical Products社製、商品名「MIC-KEYスキンレベルガスゥトロミーチューブ」）のフィーディングポート部に接続した。市販品先端は接続チューブ (Ballard Medical Products社製、商品名「Se cur- Lok接続チューブ直角接続'持続注入用」（30cmチューブ長））のフィーディングポートに接続後、ロックコネクターを胃瘻チューブに接続した。その後、二名の女性パネラーによって内容物の注出実験を行い、内容物排出完了までの時間を測定し、かつ総合 ' BR〉Iに評価した。結果を表 1にまとめて記す。 [0047] [表 1]

[0048] 表 1に示す結果から、本発明に係る実施例では、内容物排出完了までの時間が巿販品よりも短くなり、総合評価は市販品よりも良好であった。

市販品で胃瘻チューブより注入を行うには持続チューブの使用が必須であり、接続チューブを介さずに胃瘻チューブに直接接続可能な実施例と比べると、チューブを通過する抵抗力が加わり、特に高粘度流動食では、容器から内容物を押し出すための押圧力が高ぐ排出時間も長い。

女性の握力でも負担なく短時間で投与を終えられる本発明に係る実施例を用いた流動食投与は、接合部の漏れもなぐまた介護時間の短縮にもつながる。

産業上の利用可能性

[0049] 本発明の流動性食品注出用アダプタ一は、テーパ状接続部に内径の異なる複数種のチューブや PEG用カテーテルの注入口を接続でき、 1つの流動性食品注出用アダプターで各種の PEG用カテーテルの注入口やチューブと接続することができるので、各種のカテーテルに対応させるために流動性食品包装体に余分なアダプター等を添付する必要が無くなり、流動性食品包装体の余分なコスト上昇をなくすことができる。

また、 1つの流動性食品注出用アダプターで各種の PEG用カテーテルと流動性食品包装体とを接続することができるので、使用者が流動性食品を摂取する際の余分な手間や混乱が軽減され、利便性を高めることができる。また、細径部分を切断用薄肉部力切断除去することで、余分な細径部分が邪魔になって PEG用カテーテルに接続できなくなる不具合がなくなり、利便性が向上する。また、流動食品とアダプター壁との間に生ずる摩擦が低減でき注入が容易となる。更に、仮に流動性食品包装体のスパゥトで流動性食品が固まっていても、リブを通過する際に固まった部分が分断されて PEG用カテーテル側に注出できるので、流動性食品が途中で滞留することなぐスムーズに注出できる。

また、現在市販されて!、る各種の PEG用カテーテルのほぼ全てにテーパ状接続部が接続可能となる。カ卩えて、切断用薄肉部を容易に且つ確実に識別でき、正確に切断用薄肉部の切断を行うことが可能となる。

また、流動性食品包装体の位置や向きがどのようなものであっても流動性食品のァダブター内での流動を制御することができ、内容物が漏れ出ることを防止することが可能となる。

また、アダプター先端部の角度を自由に変更することが可能になり、患者の体位を変えることなぐ流動性食品の注入を容易にすることが可能となる。

Claims

請求の範囲

[1] 筒状をなし、その一端側の内面に、流動性食品包装体の口部をなしているスパゥトの外周に設けられた雄螺子と螺着する雌螺子が設けられ、他端側に、他端に向けて漸次縮径されて延びるテーパ状接続部が形成され、該テーパ状接続部の外周に滑り止め加工部と少なくとも一箇所に切断用薄肉部とが設けられたことを特徴とする流動'性食品注出用アダプター。

[2] 流動性食品包装体のスパゥトから導入される流動性食品の流動断面にお!ヽて少なくとも一箇所以上の切れ目を入れるか又は複数に分断するリブが内部に設けられたことを特徴とする請求項 1に記載の流動性食品注出用アダプター。

[3] 前記滑り止め加工部が、前記テーパ状接続部の外周に多段に設けられた凹凸であることを特徴とする請求項 1又は 2に記載の流動性食品注出用アダプター。

[4] 前記滑り止め加工部が、前記テーパ状接続部の外周を梨地加工した粗面であることを特徴とする請求項 1又は 2に記載の流動性食品注出用アダプター。

[5] 前記テーパ状接続部の最大外径が lOmn！〜 15mmの範囲内であり、且つ最小外径が 1. 0mm〜4. Ommの範囲内であることを特徴とする請求項 1〜4のいずれかに記載の流動性食品注出用アダプター。

[6] 前記切断用薄肉部が、他部よりも光を透過することにより目視可能であることを特徴とする請求項 1〜5のいずれかに記載の流動性食品注出用アダプター。

[7] 前記切断用薄肉部又はその近傍に、この切断用薄肉部の位置を表す表示部が設けられたことを特徴とする請求項 1〜5のいずれかに記載の流動性食品注出用ァダプター。

[8] 前記切断用薄肉部が、前記テーパ状接続部の外側のみ、又はテーパ状接続部の外側と内側の両方を薄肉化して形成されたことを特徴とする請求項 1〜7のいずれかに記載の流動性食品注出用アダプター。

[9] 流動性食品の流動を制御し、食品の漏れを防止する少なくとも 1枚の弁が内部に設けられたことを特徴とする請求項 1〜8のいずれかに記載の流動性食品注出用ァダプター。

[10] 前記弁が可動性の弁であることを特徴とする請求項 9に記載の流動性食品注出用アダプター。

[11] アダプター先端部分の角度を変更することが可能な可撓性の延長部が設けられたことを特徴とする請求項 1〜10のいずれかに記載の流動性食品注出用アダプター。

[12] 前記テーパ状接続部が、経皮内視鏡的胃瘻造設術用バルーンタイプ'ボタン式胃瘻チューブに直接接続可能であることを特徴とする請求項 1〜11のいずれかに記載の流動'性食品注出用アダプター。