JP2013212135A - 経腸栄養療法用カテーテルと、当該経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造 - Google Patents

経腸栄養療法用カテーテルと、当該経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】経腸栄養療法用カテーテルと、それ専用の医療用回路との間の、強固な接続及び接続解除を容易とし、且つ、経腸栄養療法用カテーテルと各種のオスコネクタとの接続も可能とする、接続構造等を提供する。
【解決手段】医療用回路の移送チューブ41の一方の端部に接続され、経腸栄養療法用カテーテルのチューブ51に挿入される挿入部21と、チューブとの接続状態を保持するための第1接続部とを備えたオスコネクタ2と、チューブの一方の端部の外周面に固定又は一体成形され、第1接続部と接続可能な第2接続部を含む接続部材3と、を含み、チューブのうちの、接続部材とチューブの軸方向同位置の部分Aにおいて、チューブの周方向に沿った一部の領域511aを残して、接続部材3がチューブ51の外周面に固定又は一体成形されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、経鼻カテーテル、PEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)カテーテル、PTEG(Percutaneus Trans Esophageal Gastro-tubing)カテーテル等の経腸栄養療法用カテーテルと、該経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造に関する。
食道や口腔等の外傷、疾患、又は手術等によって食物を口腔から胃に送り込むことが困難となった患者に栄養剤、流動食、又は薬剤など(一般に「経腸栄養剤」と呼ばれる。以下、「液状物」と称する。)を投与する方法として経腸栄養療法が知られている。経腸栄養療法では、液状物を患者の体内に送り込むために可撓性を有するチューブ(一般に「経腸栄養療法用カテーテル」と呼ばれる。)が用いられる。経腸栄養療法に用いられるカテーテルとしては、カテーテルの挿入経路によって、患者の鼻腔を通って胃又は十二指腸にまで挿入される経鼻カテーテル、患者の腹に形成された胃ろうを通って胃内に挿入されるPEGカテーテル(例えば、特許文献1参照)、患者の首の付け根に形成された穴を通って胃にまで挿入されるPTEGカテーテル等が知られている。経腸栄養療法を行う際には、カテーテルの一方の端部を患者の体内に挿入し、他方の端部に、液状物が充填された容器(例えばパウチ等)内の当該液状物を移送するための移送チューブに接続されたオスコネクタを挿入し、カテーテルと移送チューブとを、オスコネクタを介して接続する必要がある。
特開平03−18378号公報
ところで、経腸栄養療法に用いられる液状物の粘度が低いと、胃内の液状物が食道に逆流して肺炎を併発したり、液状物の水分が体内で吸収しきれずに下痢したりする等の問題がある。この問題を防止するために、半固形化したり、トロミ剤や増粘剤を加えたりすることで粘度を高めた液状物が用いられることが多い。
このような高粘度の液状物を患者の体内に送るために、注入器(シリンジ)や液状物を充填した容器を圧縮するための装置などを用いて、液状物に圧力が加えられることがある。この際、液状物に加えられた圧力によって、患者の体内に挿入されたカテーテルとこれに接続されたオスコネクタとが外れてしまう場合があるという問題があった。このカテーテルとオスコネクタとの分離の問題は、液状物を圧送する場合に限らず、例えばカテーテルとオスコネクタとの接続部分に作業者が意図せずに外力を加えてしまった場合などにも発生することがあった。
更に、経腸栄養療法用カテーテルに挿入されるオスコネクタは、その形状や寸法に関して標準となる規格が存在するが、許容される誤差範囲は広い。そのため、経腸栄養療法用カテーテルは、形状や寸法が異なる各種のオスコネクタを接続可能とするために、挿入されるオスコネクタに相応して変形可能であることが望まれる。
本発明は、上記の従来の問題を解決し、経腸栄養療法用カテーテルと、それ専用の医療用回路との間の、強固な接続及び接続解除を容易とし、且つ、経腸栄養療法用カテーテルと各種のオスコネクタとの接続も可能とする、経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造、および当該接続構造を構成する経腸栄養療法用カテーテルを提供する。
本発明の経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造は、
チューブを含む経腸栄養療法用カテーテルと、液状物を前記経腸栄養療法用カテーテルへ移送するための移送チューブを含む医療用回路との接続構造であって、
前記移送チューブの一方の端部に接続され、前記チューブに挿入される挿入部と、前記チューブとの接続状態を保持するための第1接続部とを備えたオスコネクタと、
前記チューブの一方の端部の外周面に固定又は一体成形され、前記第1接続部と接続可能な第2接続部を含む接続部材と、を含み、
前記チューブのうちの、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記チューブの周方向に沿った一部の領域を残して、前記接続部材が前記チューブの外周面に固定又は一体成形されている。
本発明の経腸栄養療法用カテーテルは、
液状物を移送するための移送チューブを含む医療用回路に接続され、チューブを含む経腸栄養療法用カテーテルであって、
前記医療用回路は、
前記移送チューブの一方の端部に接続され、前記チューブに挿入される挿入部と、前記チューブとの接続状態を保持するための第1接続部とを備えたオスコネクタを含み、
前記経腸栄養療法用カテーテルは、
前記チューブの一方の端部の外周面に固定又は一体成形され、前記第1接続部と接続可能な第2接続部を含む接続部材を含み、
前記チューブのうちの、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記チューブの周方向に沿った一部の領域を残して、前記接続部材が前記チューブの外周面に固定又は一体成形されている。
本発明では、オスコネクタの挿入体をチューブに押し込むことに加えて、第1接続部と第2接続部とを接続させることにより、医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとの接続を行う。そのため、医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとの強固な接続及び接続解除が容易に行われる。
更に、本発明では、チューブのうちの、接続部材とチューブの軸方向同位置の部分において、チューブの外周面の周方向に沿った一部の領域を残して、接続部材がチューブの外周面に固定又は一体成形されている。即ち、チューブは、挿入される物の形状等に相応して変形可能である。故に、チューブに、形状や寸法が異なる各種のオスコネクタ(例えば、専用のオスコネクタの挿入部より外径の大きい挿入部を備えた他のオスコネクタ)を、回転力を加えながらねじ込むことにより接続することもできる。
図1は、本発明の経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットとの接続構造を含む接続部位を説明する概念図である。 図2は、図1に示された接続部位の拡大図である。 図3は、図2に示した接続部位の正面図である。 図4Aは、図2に示した接続部位の側面図であり、図4Bは、図4Aを矢印IVに沿って見た断面図である。 図5は、図2に示した接続部位のオスコネクタと接続部材とが接続された状態を示した斜視図である。 図6Aは、図5に示した接続部位の側面図であり、図6Bは、図6Aを矢印VIに沿って見た断面図である。 図7は、図2に示した経腸栄養療法用カテーテルの上面図である。ただし、図7においてバンパーは省略している。 図8は、図4Bに示した経腸栄養療法用カテーテルの部分拡大図である。 図9は、経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットとの他の接続構造を含む接続部位を説明する斜視図である。 図10は、図9に示した接続部位の正面図である。 図11Aは、図10に示した接続部位の側面図であり、図11Bは、図11Aを矢印Xに沿って見た断面図である。 図12は、図9に示した接続部位のオスコネクタと接続部材とが接続された状態を示した斜視図である。 図13は、図12に示した正面図である。 図14Aは、図13に示した接続部位の側面図であり、図14Bは、図14Aを矢印Yに沿って見た断面図である。 図15は、図10に示した経腸栄養療法用カテーテルの上面図である。ただし、図15においてバンパーは省略している。 図16は、図11Bに示した経腸栄養療法用カテーテルの部分拡大図である。 図17は、図1に示した経腸栄養療法用カテーテルの斜視図である。 図18は、図17に示した経腸栄養療法用カテーテルの断面図である。ただし、図18においてバンパーは省略している。
上記の本発明の経腸栄養療法用カテーテルと医療用回路との接続構造(以下、「本発明の接続構造」または「接続構造」と略称する場合もある。)の一例及び本発明の経腸栄養療法用カテーテル(以下、「本発明のカテーテル」または「カテーテル」と略称する場合もある。)において、接続部材はチューブの周方向に沿って複数に分割されており、チューブは、接続部材とチューブの軸方向同位置の部分において、接続部材が固定又は一体成形されていない領域を複数有していると好ましい。この場合、挿入体が挿入されることにより、チューブが半径方向に延伸(拡径)し易くなるので、形状や寸法が異なる各種のオスコネクタの選択肢が広がるため、好ましい。
本発明の接続構造の一例及び本発明のカテーテル一例において、オスコネクタは、挿入体の周囲に配置された環状壁と、環状壁の挿入部と向かい合う面に形成された雌ネジを第1接続部として含み、接続部材は、チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状の基礎部と、基礎部の外周面に形成された雄ネジを第2接続部として含むと好ましい。この場合、第1接続部と第2接続部とが螺合により接続されるので、オスコネクタの挿入体をチューブに押し込むことのみによって医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとを接続する従来の接続構造のオスコネクタよりも、外径が小さい挿入体を含むオスコネクタを、摩擦力の低減を目的として使用できる。故に、この接続構造の一例及びカテーテル一例は、医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとの強固な接続及び接続解除が容易に行え、好ましい。
本発明の接続構造の一例及び本発明のカテーテル一例において、オスコネクタは、互いに対向する鉤部を第1接続部として各々含み挿入体を挟むように挿入体の軸方向に沿って延在した1対の揺動体と、1対の揺動体同士を前記鉤部よりも上側で連結する架橋部とを含む。そして、架橋部は、1対の揺動体のうちの架橋部よりも上側部分に相互に接近させる向きの押圧力を加えると弾性変形する。接続部材は、チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状であり上記鉤部と係止可能な弧状係止突起と、弧状係止突起から下方に向かって突出しており弧状係止突起に係止された鉤部の周方向の移動を規制する規制突起と、を含む。この場合、鉤部と弧状係止突起とを相互に係止させることにより、オスコネクタの挿入体がカテーテルのチューブ内面に押し付けられる。故に、この接続構造の一例及びカテーテル一例では、医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとの強固な接続及び接続解除が容易に行え、好ましい。また、この形態は、螺合によりオスコネクタと接続部材とを接続する形態よりも、カテーテルや医療用回路の移送チューブのねじれが起こらないように接続することが容易に行える。
以下、本発明の好適な一例を、図面を用いて説明する。但し、本発明は以下の形態に限定されない。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の経腸栄養療法用カテーテル5と経腸栄養投与セット4との接続構造を含む接続部位を説明する概念図である。図2は、図1に示した接続部位1の拡大図であり、図3は、接続部位1の正面図であり、図4Aは、接続部位1の側面図であり、図4Bは、図4Aを矢印IVに沿って見た断面図である。図5は、図2に示した接続部位1のオスコネクタ2と接続部材3とが接続された状態を示した斜視図であり、図6Aは図5に示した接続部位1の側面図であり、図6Bは図6Aを矢印VIに沿って見た断面図である。図7は、図1に示した経腸栄養療法用カテーテルの上面図である。ただし、図7においてバンパー54(図17参照)は省略している。
図1に示すように、本実施形態1の接続構造を含む接続部位1は、オスコネクタ2とチューブ51に固定又は一体成形された接続部材3とから構成される。
オスコネクタ2は、経腸栄養投与セット4の構成部品であり、経腸栄養投与セット4の移送チューブ41の一方の端部(下側(下流側)端部)に接続されている。オスコネクタ2の移送チューブ41への接続方法は、熱融着、嵌め、接着剤による接着等が挙げられ、これらの方法により、オスコネクタ2は、移送チューブ41と一体化されており、通常の使用において、移送チューブ41から分離できない。
経腸栄養投与セット4は、オスコネクタ2と移送チューブ41と流量調整器43と点滴筒44等を含む医療用回路47の他に、液状物を収容可能とする容器46とを含む。容器46は、例えば、容器46の内外を連通する貫通穴を有した排出用ポート45を介して移送チューブ41の他方の端部(上側(上流側)端部)に接続されている。流量調整器43は、可撓性の移送チューブ41を押圧して移送チューブ41内を流れる液状物の流量調整を可能とする。点滴筒44は、可撓性チューブ41を流れる液状物の流量を可視化させる。
経腸栄養投与セット4は、図1に示された構成に限定されるものではなく、従来公知の経腸栄養供給セットに含まれる構成部品をさらに含んでいてもよいし、液状物を圧送するための加圧機構などが設けられていても良い。また、医療用回路47も、図1に示された構成に限定されるものではなく、従来公知の医療用回路に含まれる構成部品をさらに含んでいてもよいし、流量調整器43及び/又は点滴筒44がなくてもよい。
接続部材3は、チューブ51に固定又は一体成形されており、チューブ51から取り外すことはできない。
まず、オスコクネクタ2について説明する。図2〜図6に示されるように、オスコネクタ2は、挿入部21と環状壁22とチューブ接続部23と1対の把持部24とを含む。これらは、例えば、オスコネクタ2の材料を用いて共通の金型内で同時に成形しかつ一体化させる、いわゆる一体成形により成形できる。
環状壁22は、挿入部21の周囲に配置されており、環状壁22の挿入部21と向かい合う面には、第1接続部として雌ネジ25が形成されている。尚、参照符号100は、オスコネクタ2の中心軸であり、これはチューブ51の投与路(第1ルーメン56、図18参照)の中心軸でもある。説明の便宜のため、本件明細書において、中心軸100方向において、投与される液状物の流れの上流側を「上側」、下流側を「下側」と呼ぶ。
オスコネクタ2の挿入部21は、オスコネクタ2のうちのチューブ51に挿入される部分である。挿入部21は、中心軸100に沿った貫通穴202を有し、全体として略中空円筒形状をしている。挿入部21の外周面には、チューブ接続部23に近づくほど外径が大きくなるテーパ面(円錐台面)が形成されている。環状壁22は、挿入部21の外周面から外方向(例えば、中心軸100と直交する方向)に突出した渡り部26を介して挿入部21に連結され挿入部21と一体化されている。環状壁22と挿入部21との間には、後述するチューブ51と接続部材3とを収容可能とする空間27が存在する。
オスコネクタ2のチューブ接続部23は、経腸栄養投与セット4(図1参照)の医療用回路47を構成する移送チューブ41の下側(下流側)端部と接続される部分である。チューブ接続部23は、中心軸100に沿った貫通穴203を有し、全体として略中空円筒形状をしている。チューブ接続部23は、挿入部21の上側に配置されており、渡り部26を介して挿入部21および環状壁22と一体化されており、例えば一体成形されている。貫通穴203は、貫通穴202と連通している。貫通穴203の径は、挿入部21に形成された貫通穴202の上側の径よりも大きいことにより、オスコネクタ2の内周面は移送チューブ41の下側端面が当接する段差面231を含んでいる。チューブ接続部23に挿入される移送チューブ41の下側端面が段差面231に当接することにより、移送チューブ41のオスコネクタ2に対する挿入長が制限されている。
チューブ接続部23の外周面には外方向(例えば、中心軸100と直交する方向)に突出した1対の把持部24が形成されている。一対の把持部24を指で把持した状態で、オスコネクタ2を中心軸100を中心として回転させれば、オスコネクタ2に回転トルクを印加しやすく、オスコネクタ2をチューブ51に対して接続又は分離する作業が容易である。
オスコネクタ2の材料は、移送チューブ41よりも高い剛性と硬度を有する材料であれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリブタジエン(PBD)、ABS樹脂等が挙げられるが、移送チューブ41との接続が容易であるという理由から、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル(PVC)、又はABS樹脂が好ましい。
カテーテル5の接続部材3以外の部分は、従来から公知のカテーテルと同構成であってもよく、チューブ51の材料も、従来から公知のカテーテル用チューブと同じ材料、例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン等であってもよい。
次に、接続部材3の一例について説明する。図1〜図7に示されるように、接続部材3は、経腸栄養療法用カテーテル5の分岐チューブ52を備えたチューブ51(カテーテル本体)の一方の端部(上側端部)511の外周面に固定又は一体成形されている。図1〜図7において、55は逆止弁である。
接続部材3は、チューブ51の中心軸100の長手方向に沿って見た形状が弧状の基礎部31と、基礎部31の外周面(チューブ51に接する面の反対面)に形成された雄ネジ32を第2接続部として含む。基礎部31は、接続部材3がチューブ51の上側端部511のうちのチューブ51の開口に隣接した部分に固定又は一体成形されている。基礎部31は、チューブ51のうちの、接続部材3とチューブ51の軸方向同位置の部分A(図3参照)において、チューブ51の周方向に沿った一部の領域511aを残して、チューブ51の外周面に固定又は一体成形されている。換言すると、接続部材3とチューブ51の軸方向同位置の部分Aにおいて、チューブ51の外周面は、接続部材3が固定又は一体成形されていない領域511aを含んでいる。チューブ51がこの領域511aを含むので、チューブ51に挿入されるオスコネクタ2の挿入部21の形状等に相応してチューブ51は変形可能である。故に、例えば、経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットとの接続部位に高い耐圧性が要求されない、液状物の患者への供給の際、例えば、容器46(図1参照)から患者までの落差圧を利用して液状物を患者へ供給する際、オスコネクタ2とは形状や寸法が異なる各種のオスコネクタ(例えば、オスコネクタ2の挿入部21より外径の大きい挿入部を含む他のオスコネクタ)を、回転力を加えながらチューブ51にねじ込むことにより、経腸栄養療法用カテーテル5と医療用回路47とを接続できる。オスコネクタ2と異なるコネクタとしては、オスコネクタ2の挿入部21より外径の大きい挿入部を含む(当該外径の大きさは、チューブ51の剛性や硬度に応じて異なる。)他のオスコネクタが好ましい。
図8に示されるように、弧状の接続部材3のチューブ51の外周面に面する面31aは、直径D1の円筒面の一部である。直径D1は、接続部材3が固定される前のチューブ51のうちの接続部材3が固定されることとなる部分の外径D2と等しいかそれよりも小さいと好ましく、小さいとより好ましい。D1<D2であると、圧縮されたチューブ51によって接続部材3の内周面が押圧されることとなって接続部材3がチューブ51からはがれにくくなり、好ましい。
以上のとおり、D1<D2の関係が満たされる場合、図7に示されるように、チューブ51の領域511aは、径方向に突出するので、領域511aにおけるチューブ51の外周面51aを含む円筒面の直径D3(図7参照)は、D2(図8参照)よりも大きくなる。
図2〜図6に示された接続部材3は、周方向に2個に分割されているため、領域511aを2箇所含み、しかも、2箇所の領域511aが、中心軸100に対して対称に配置されているが、接続部材3は複数に分割されておらず、C文字状であり、領域511aは1箇所のみでもよい。しかし、オスコネクタ2の挿入部21がチューブ51に挿入されることによるチューブ51の変形を周方向に複数個所に分散させてチューブ51に固定又は一体成形された接続部材3の脱落を抑制する観点から、接続部材3は、周方向に2個以上の複数個に分割されていると好ましく、複数の領域511aは周方向に沿って等間隔に配置されていると好ましい。
直径D3の円筒面の円周長に対する、領域511aにおけるチューブ51の外周面51aの周長C1(図3参照)の総和の好ましい比(外周面51aの周長C1の総和/直径D3の円筒面の円周長)は、チューブ51の硬さに応じて異なるが、周長C1の総和が長すぎると、接続部材3によるチューブ51の周方向の締め付け長さが短くなる。故に、上記比は、専用の医療用回路のオスコネクタとの接続強度と、専用の医療用回路のオスコネクタ以外の各種のオスコネクタとの良好な接続性とが両立されるように設定されると好ましい。
チューブ51の接続部材3が固定又は一体成形される部分の外周面が、上端に近づくにしたがって大きくなるテーパ面である場合、接続部材3のチューブ51と接する面も上端に近づくにしたがって大きくなるテーパ面であると好ましく、そのテーパ率は、チューブ51の接続部材3が固定又は一体成形される部分の外周面のそれと等しいと好ましい。
接続部材3のチューブへの固定方法又は成形方法は、チューブ51に各種のオスコネクタの挿入部が挿入されてもチューブ51から接続部材3が脱落しなければ特に制限はなく、例えば、固定方法としては、接着剤及び/又は凹凸嵌合による固定、成形方法としては、2材成形(同時成形)又はインサート成形等が挙げられる。例えば、接着剤を用いる場合、接続部材3のチューブ51と向かい合う面、およびチューブの接続部材3に向かい合う面の両方に段差を設けて、両者の接触面積を大きくすると好ましい。
接続部材3の材料は、チューブ51よりも高い剛性と硬度を有する材料であれば特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリブタジエン(PBD)、ABS樹脂等を用いることができるが、チューブ51への接着剤を用いた固定が容易であるという理由から、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタンが好ましい。オスコネクタ2のチューブ51への接続を、強固なものとし且つ接続を小さい力で行うという観点から、接続部材3の硬度は、第1接続部と等しいかそれより小さく、チューブ51のそれよりも大きいと好ましい。
図4Bに示すように、チューブ51は、上側部分にオスコネクタ2の挿入部21を受容可能とする受容部512を含む。受容部512の内周面は、その内径が上端に近づくにしたがって大きくなるテーパ面であることが好ましい。そして、当該テーパ面のテーパ率は、オスコネクタ2の挿入部21のそれと等しいと、挿入部21の外周面は受容部512の内周面に密着する。これにより、オスコネクタ2以外のオスコネクタであって、オスコネクタ2の挿入部21とは外周面の形状や寸法(例えばテーパ角、外径等)等が異なるオスコネクタを挿入した場合であっても、その挿入部の外周面の少なくとも一部と受容部512の内周面の少なくとも一部とを密着させることができるので、当該オスコネクタとカテーテル5とを液状物の漏れなく確実に接続できる。
受容部512の内周面には、図4Bに示すように、周方向に沿った(即ち、中心軸100と直交する平面と挿入部21の外周面とによって形成される円に沿った)連続する環状の突起513が形成されていることが好ましい。これにより、図6Bに示すように、オスコネクタ2を経腸栄養療法用カテーテル5に接続したとき、突起513は挿入部21の外周面に密着して容易に弾性変形する。この変形の程度は、オスコネクタ2の挿入部21の形状や寸法(例えばテーパ角、外径等)等に応じて変化する。従って、オスコネクタ2の挿入部21の外周面の形状や寸法等に応じて、挿入部21の外周面に受容部512の内周面の突起513を適宜変形させ密着させることができる。環状の突起513は、図4Bに示すように中心軸100方向に複数箇所に設けることが好ましい。これにより、オスコネクタ2の挿入部21の外周面の形状や寸法等がメーカや規格の違いにより異なっても、挿入部21の形状や寸法等に応じて複数の突起513のうちの少なくとも1つを選択的に挿入部21の外周面に密着させて変形させることができる。但し、1つの環状の突起513のみであっても良いことは言うまでもない。
図5〜図6に示されるように、オスコネクタ2の雌ネジ25と接続部材3の雄ネジ32とを螺合させると、チューブ51のうちの、接続部材3と接した部分は接続部材3とオスコネクタ2の挿入部21に挟まれてその厚み方向に圧縮され、領域511a(図3参照)はその厚み方向に圧縮されるとともに周方向にも圧縮されるので、オスコネクタ2を経腸栄養療法用カテーテル5とを強固に接続できる。故に、例えば、経腸栄養投与セットのオスコネクタを経腸栄養療法用カテーテルのチューブに単に押し込むことにより、経腸栄養投与セットと経腸栄養療法用カテーテルとを接続する場合よりも、経腸栄養投与セットと経腸栄養療法用カテーテルとを強固に接続でき、且つ、その接続操作も簡単化されている。
よって、本発明の接続構造の上記の一例を採用すれば、経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットの接続部位について、液状物の漏れ、及び/又は、意図しない接続の解除の発生を抑制できるので、本発明の接続構造の上記の一例は、例えば、高粘度の液状物を患者の体内に送る経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットの使用の際に、好適に採用される。
また、経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットの接続を解除したい場合は、雌ネジ25と雄ネジ32の螺合を解除すればよいので、チューブ51に圧入されたオスコネクタをチューブから両者の間に生じる摩擦力に勝る力で引き抜く場合よりも、接続の解除作業が容易に行える。また、チューブ51に接続されるオスコネクタが、雄ネジ32と螺合可能な雌ネジ25を備えたオスコネクタ2である場合は、チューブとの間に生じる摩擦力のみによってチューブとの接続が保持されるオスコネクタよりも、例えばオスコネクタの挿入部の径を小さくすることにより当該摩擦力を小さく設定することもできる。
(実施形態2)
次に、図9〜図15を用いて、本発明の接続構造の他の形態について説明する。
図9は、本実施形態の経腸栄養療法用カテーテル8と経腸栄養投与セットの接続構造を含む接続部位を説明する斜視図である。図10は、図9に示した接続部位11の正面図であり、図11Aは、接続部位11の側面図であり、図11Bは、図11Aを矢印Xに沿って見た断面図である。図12は、図9に示した接続部位のオスコネクタ6と接続部材7とが接続された状態を示した斜視図であり、図13は図12に示した接続部位の正面図であり、図14Aは図13に示した接続部位の側面図であり、図14Bは図14Aを矢印Yに沿って見た断面図である。図15は、図9に示した経腸栄養療法用カテーテル8の上面図である。ただし、図15においてバンパー54(図17参照)は省略している。
図9〜図14に示すように、本実施形態2の接続構造を含む接続部位11は、オスコネクタ6とチューブ81に固定又は一体成形された接続部材7とから構成される。
オスコネクタ6は、実施形態1と同様に、経腸栄養投与セット4(図1参照)の構成部品であり、経腸栄養投与セット4の移送チューブ41の一方の端部(下側端部)に接続されている。オスコネクタ6の移送チューブ41への接続方法は、実施形態1におけるオスコネクタ2と同様である。
接続部材7は、チューブ81に固定又は一体成形されており、チューブ81から取り外すことはできない。
まず、オスコクネクタ6について説明する。図9〜図15(特に図9〜図11参照)に示されるように、オスコネクタ6は、1対の揺動体62と、1対の揺動体62同士を連結する架橋部66と、挿入部61と、チューブ接続部64とを含む。これらは、例えば、オスコネクタ6の材料を用いて共通の金型内で同時に成形しかつ一体化させる、いわゆる一体成形により成形できる。
オスコネクタ6のチューブ接続部64は、実施形態1のオスコネクタ2と同様に、中心軸101に沿った貫通穴603を有し、全体として略中空円筒形状をしている。貫通穴603は、挿入部61の貫通穴602と連通している。また、実施形態1のオスコネクタ2と同様に、チューブ接続部64に挿入される移送チューブ41の下側端面が段差面631に当接することにより、移送チューブ41のオスコネクタ6に対する挿入長が制限されている。尚、参照符号101は、オスコネクタ6の中心軸であり、これはチューブ81の投与路の中心軸でもある。説明の便宜のため、本件明細書において、中心軸101方向において、投与される液状物の流れの上流側を「上側」、下流側を「下側」と呼ぶ。
各揺動体62は、チューブ接続部64および挿入部61を挟むように、オスコネクタ6の中心軸101方向(長手方向)に沿って延在しており、互いに対向して配置されている。各揺動体62は、その下側端部の挿入部61と向かい合う面に形成された鉤部63を第1接続部として含んでいる。1対の揺動体62は、弾性的に湾曲可能な架橋部66によって相互に連結されている。よって、1対の揺動体62のうちの架橋部66よりも上側部分の各グリップアーム65に相互に近接させる向きの力を付与すると、架橋部66が弾性変形する。すなわち、1対のグリップアーム65が互いに接近するように変異すると、揺動体62のうちの架橋部66よりも下側部分67が互いに離れるように変異し、その後、互いに近接した1対のグリップアーム65が互いに離れるように変異すると、下側部分67が互いに接近するように変異する。オスコネクタ6では、架橋部66のうちの特に、揺動体62とチューブ接続部64との間ではない、チューブ接続部64の両側部66aが特に弾性変形する。
オスコネクタ6の材料は、実施形態1のオスコネクタ2の材料と同じでよい。
次に、接続部材7の一例について説明する。図9〜図15に示されるように、接続部材7は、経腸栄養療法用カテーテル8のチューブ81の投与路の中心軸101方向に沿って見た形状が弧状である。尚、図9〜図15において、82は分岐チューブであり、85は逆止弁である。
接続部材7は、チューブ8の一方の端部(上側端部)811よりも径方向に突出した弧状係止突起71を第2接続部として含む。弧状係止突起71は、オスコネクタ6の挿入部61がチューブ81内に挿入され挿入部61とチューブ81との間の液密状態が得られなければオスコネクタ6の鉤部63と係止できない。また、接続部材7は、弧状係止突起71の周方向両端部に、下方に向かって突出した規制突起72を含む。規制突起72は、弧状係止突起71に係止された鉤部の周方向の移動を規制する。
弧状係止突起71は、チューブ81の上側端部811のうちの少なくともチューブ81の開口に隣接した部分に固定又は一体成形されている。弧状係止突起71は、チューブ81のうちの、接続部材7とチューブ81の軸方向同位置の部分Bにおいて、チューブ81の周方向に沿った一部の領域811aを残して、チューブ81の外周面に固定又は一体成形されている。換言すると、チューブ81のうちの接続部材7とチューブ81の軸方向同位置の部分Bにおいて、チューブ81の外周面は、接続部材7が固定又は一体成形されていない領域811aを含んでいる。チューブ81がこの領域811aを含むので、チューブ81の上側部分は、オスコネクタ6の挿入部61の形状等に相応して変形可能である。故に、例えば、経腸栄養療法用カテーテル8と経腸栄養投与セットとの接続部位11に高い耐圧性が要求されない、液状物の患者への供給の際、例えば、容器46(図1参照)から患者までの落差圧を利用して液状物を患者へ供給する際、オスコネクタ6とは形状や寸法が異なる各種のオスコネクタ(例えば、オスコネクタ6の挿入部61より外径の大きい挿入部を含む他のオスコネクタ)を、回転力を加えながらチューブ81にねじ込むことにより、経腸栄養療法用カテーテル8と前記他のコネクタを含む医療用回路とを接続できる。オスコネクタ6とは異なる他のコネクタとしては、オスコネクタ6の挿入部61より外径の大きい挿入部を含むオスコネクタが好ましい。
図16に示されるように、本実施形態における接続部材7についても、実施形態1における接続部材3と同様、接続部材7のチューブ81の外周面に面する面71aは、直径D1の円筒面の一部であり、直径D1は、接続部材7が固定される前のチューブ81のうちの接続部材7が固定されることとなる部分の外径D2と等しいかそれよりも小さいと好ましく、小さいとより好ましい。D1<D2であると、圧縮されたチューブ81によって接続部材7の内周面が押圧されることとなって接続部材7がチューブ81からはがれにくくなり、好ましい。
以上のとおり、D1<2の関係が満たされる場合、図15に示されるように、チューブ81の領域811a(図10参照)は、径方向に突出するので、領域811aにおけるチューブ81の外周面81aを含む円筒面の直径D3(図15参照)は、D2(図16参照)より大きくなる。
図9〜図16に示された接続部材7は、周方向に2個に分割されているため、領域811aを2箇所含み、しかも、2箇所の領域811aが、中心軸101に対して対称に配置されているが、実施形態1における接続部材3と同様、接続部材7は、複数に分割されておらず、C文字状であり、領域811aは1箇所のみでもよいし、周方向に2個以上の複数個に分割されていてもよいし、複数の領域811aは周方向に沿って等間隔に配置されていてもよい。
また、比(外周面81aの周長C1(図10参照)の総和/直径D3の円筒面の円周長)も、実施形態1と同様に、専用の医療用回路のオスコネクタとの接続強度と専用の医療用回路のオスコネクタ以外の各種のオスコネクタとの良好な接続性とが両立されるように設定されると好ましい。
チューブ81の接続部材7が固定又は一体成形される部分の外周面が、上端に近づくにしたがって大きくなるテーパ面である場合、接続部材7のチューブ81と接する面も上端に近づくにしたがって大きくなるテーパ面であると好ましく、そのテーパ率は、チューブ81の接続部材7が固定又は一体成形される部分の外周面のそれと等しいと好ましい。
接続部材7のチューブ81への固定方法又は成形方法も、実施形態1における接続部材3のチューブ51への固定方法又は成形方法と同じでよい。
接続部材7の材料も、実施形態1における接続部材3の材料と同じでよい。
カテーテル8の接続部材7以外の部分は、従来から公知のカテーテルと同構成であってもよく、チューブ81の材料も、従来から公知のカテーテル用チューブと同じ材料でよい。
1対のグリップアーム65を互いに接近するように変異させ、架橋部66を弾性変形させ、向かい合う一対の鉤部63を相互に遠ざけた状態で、オスコネクタ6の挿入部61をチューブ8の内腔内に押し込む。この際、挿入部61の形状に応じて、チューブ81のうちの、接続部材7と接した部分は接続部材7とオスコネクタ6の挿入部61に挟まれてその厚み方向に圧縮される。一方、領域811aはその周方向に伸長する。例えば、挿入部61の外周面をチューブ81の内周面に密着させた後、挿入部61をチューブ81内にさらに押し込みながら、鉤部63を弧状係止突起71(図12〜図14参照)に係止させる。1対のグリップアーム65から手を離すと、チューブ81の弾性によって挿入部61は押し込み方向の反対方向に押される。そのため、例えば、挿入部61をチューブ81内に押し込みながら1対のグリップアーム65の上側を互いに接近するように変異させない限り、鉤部63と弧状係止突起71との係止は解除されない。故に、例えば、経腸栄養投与セットのオスコネクタを経腸栄養療法用カテーテルのチューブに単にねじ込むことにより、経腸栄養投与セットと経腸栄養療法用カテーテルとを接続する場合よりも、経腸栄養投与セットと経腸栄養療法用カテーテルとを強固に接続できる。また、鉤部63と弧状係止突起71とを相互に係止させることにより、オスコネクタ6の挿入体61がカテーテル8のチューブ81内に押し付けられた状態が保持されるので、オスコネクタ6の挿入体61をチューブ81に押し込むことのみによって医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとを接続する従来の接続構造のオスコネクタよりも、外径が小さい挿入体を含むオスコネクタを使用できる。故に、この接続構造の一例及びカテーテル一例は、医療用回路と経腸栄養療法用カテーテルとの強固な接続及び接続解除が容易に行え、好ましい。
したがって、本実施形態の接続構造を採用すれば、経腸栄養療法用カテーテル8と経腸栄養投与セットの接続部位11から、液状物が漏れ、及び/又は、意図しない接続の解除の発生を抑制できるので、本実施形態の接続構造は、例えば、高粘度の液状物を患者の体内に送る経腸栄養療法用カテーテルと経腸栄養投与セットの使用の際に、好適に採用できる。
経腸栄養療法用カテーテル8と経腸栄養投与セットの接続を解除したい場合は、挿入部61をチューブ81内に押し込みながら鉤部63と弧状係止突起71との係止を解除した後、オスコネクタ6の挿入部61をチューブ81から引き抜けばよい。また、本実施形態の接続構造を採用すれば、実施形態1の接続構想を採用した場合と同様にチューブとの間に生じる摩擦力のみによってチューブとの接続が保持されるオスコネクタよりも、当該摩擦力を小さく設定することもできる。
(実施形態3)
次に、本発明の接続構造を構成する経腸栄養療法用カテーテル(以下、「カテーテル」と略称する場合もある。)の一例について説明する。
図17は、図1に示した経腸栄養療法用カテーテル5の拡大斜視図であり、図18はその断面図である。カテーテル5は、例えば、PEGカテーテルである。PEGカテーテルは、患者に留置された後、約1〜6ヶ月間毎に交換される。
図17及び図18に示されるように、カテーテル5は、バルーンカテーテルであり、分岐チューブ52を備えたチューブ51(カテーテル本体)と、チューブ51の上側端に固定又は一体成形された接続部材3と、バンパー54と、チューブ51の先端付近に設けられたバルーン53とを含む。分岐チューブ52の先端には、逆止弁55が設けられている。チューブ51は、シリコーンゴム、ウレタン等の柔軟性を有する軟質材料からなる。
図18に示されるように、チューブ51は、液状物の投与路として機能する第1ルーメン56と、バルーンの膨張・収縮用の第2ルーメン57とを有する。第1ルーメン56は、チューブ51の長手方向に沿って形成された貫通路であり、第2ルーメン57は、その一端がチューブ51の外周面に開口して、バルーン53の内部に連通しており、その他端は、分岐チューブ52に設けられた逆止弁55によって塞がれている。逆止弁55から第2ルーメン57内に液体を供給することによりバルーン53を膨張させることができる。
チューブ51の外周面に表示された目盛りは、カテーテル5を操作する医療従事者が、カテーテル5のうちの患者の体内に挿入された部分の長さを確認するためのものである。
バンパー54は、カテーテル5患者の体内に入り込みすぎることを抑制するストッパーである。バンパー54は、チューブ51上を摺動可能であるが、チューブ51に対する摺動抵抗が大きい材料(例えば、シリコーンゴム、ウレタン等)から形成されている。
次に、図17および図18に示した経腸栄養療法用カテーテル5の使用方法と、当該カテーテル5とオスコネクタ2を含む経腸栄養投与セット4(図1参照)との接続方法について説明する。
まず、カテーテル5は、その下側端から、患者に形成された小口(胃ろう)を通って、その下側端部が患者の胃内に挿入される。次いで、例えば、注射器等を用いて第2ルーメン57に液体を供給してバルーン53を膨らまる。これにより、カテーテル5が患者の小口から抜けることが防止される。次いで、バルーン53が粘膜壁に接触するまでカテーテル5を引っぱりバルーン53で小口をシールし、バンパー54をチューブ51上を摺動させる。これにより、カテーテル5が胃内へと深く差し込まれることが防止される。
次に、経腸栄養供給システム4(図1参照)の流量調整器43(図1参照)により移送チューブ41が押潰され、移送チューブ41の流路が閉じられていることを確認してから、容器46内に液状物を注ぐ。そして、流量調整器43による移送チューブ41の押圧を解除して移送チューブ41内のプライミングを行った後、流量調整器43で再び移送チューブ41を押し潰す。次に、チューブ51内に経腸栄養投与セットを構成するオスコネクタ2の挿入部21を挿入した後、オスコネクタ2の雌ネジ25と接続部材3の雄ネジ32とを螺合させ、当該カテーテル5とオスコネクタ2を含む経腸栄養供給システム4とを接続する。
その後、流量調整器43による移送チューブ41の押圧を解除して移送チューブ41の流路を開くと、容器46内に充填された液状物が、カテーテル5の第1ルーメン56を通って患者に供給される(図1参照)。
カテーテル5とオスコネクタ2を含む経腸栄養投与セット4との接続状態を解除するには、上記と逆の操作を行えばよい。具体的には、液状物の患者への供給が終わった後、流量調整器43により移送チューブ41流路を閉じてから、オスコネクタ2の雌ネジ25と接続部材3の雄ネジ32との螺合を解除する。次いで、挿入部21をチューブ51から引き抜き、カテーテル5の上側端部を清潔にした後、接続部材3に、例えば、オスコネクタ2の雌ネジ2と同じ雌ネジを備えたキャップ等を装着する。
また、図17および図18に示した経腸栄養療法用カテーテル5は下記のように使用されてもよい。
送液ポンプ(図示せず)等に、図1に示した経腸栄養投与セット4をセットする。そして、医療用回路47の移送チューブ41を、流量調整器43により押潰され、その流路が閉じられた状態にしておく。次に、容器46内に液状物を注ぐ。次いで、流量調整器43による移送チューブ41の押圧を解除して移送チューブ41内のプライミングを行った後、流量調整器43で再び移送チューブ41を押し潰す。次に、チューブ51内にオスコネクタ2の挿入部21を挿入した後、オスコネクタ2の雌ネジ25と接続部材3の雄ネジ32とを螺合させる。
その後、流量調整器43による移送チューブ41の押圧を解除して移送チューブ41の流路を開き、送液ポンプによる送液を開始すると、容器46内に充填された液状物が、カテーテル5の第1ルーメン56を通って患者に供給される。
以上のようにして、オスコネクタの挿入体の外周面とチューブの内周面との摩擦のみならず、雌ネジ等の第1接続部と雄ネジ等の第2接続部との接続によりチューブと挿入体との液密が担保されているので、注入器(シリンジ)や液状物を充填した容器を圧縮するための装置などを用いて例えば高粘度の液状物が患者に供給される場合の、挿入体のチューブからの抜けが抑制される。
以上、図1〜図18を用いて、本発明の接続構造の一例、および経腸栄養療法用カテーテルの一例について各々説明したが、これらは例示に過ぎず、種々の変更が可能である。
例えば、オスコネクタ2の挿入部21の外周面に、上側から下側に向かって外径が小さくなるテーパ面(円錐面)が中心軸100方向に複数個繰り返して配置されたタケノコ形状が形成されていてもよい。
チューブ51の上側端部511の内径及び外径は、上側から下側に向かって各々小さくなっていてもよい。
図17〜図18を用いた説明では、経腸栄養療法用カテーテルは、PEGカテーテルであるが、本発明の経腸栄養療法用カテーテルはこれに限定されず、経鼻カテーテル、PTEGカテーテル等の他の経腸栄養療法用カテーテルであってもよい。
本実施形態の経腸栄養療法用カテーテルは、単独で市場に供給されてもよいし、経腸栄養投与セット4又は医療用回路47をさらに含む医療用送液キットとして提供されてもよい。
本発明は、経腸栄養療法の分野において有用である。
1,11 接続部位
2,6 オスコネクタ
21,61 挿入部
22 環状壁
25 雌ネジ(第1接続部)
3,7 接続部材
31 基礎部
32 雄ネジ(第2接続部)
63 鉤部(第1接続部)
62 揺動体
66 架橋部
71 弧状係止突起(第2接続部)
72 規制突起
5,8 経腸栄養療法用カテーテル
51,81 チューブ
4 経腸栄養投与セット
41 移送チューブ
47 医療用回路

Claims (8)

  1. チューブを含む経腸栄養療法用カテーテルと、液状物を前記経腸栄養療法用カテーテルへ移送するための移送チューブを含む医療用回路との接続構造であって、
    前記移送チューブの一方の端部に接続され、前記チューブに挿入される挿入部と、前記チューブとの接続状態を保持するための第1接続部とを備えたオスコネクタと、
    前記チューブの一方の端部の外周面に固定又は一体成形され、前記第1接続部と接続可能な第2接続部を含む接続部材と、を含み、
    前記チューブのうちの、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記チューブの周方向に沿った一部の領域を残して、前記接続部材が前記チューブの外周面に固定又は一体成形されている、前記経腸栄養療法用カテーテルと前記医療用回路との接続構造。
  2. 前記接続部材は周方向に沿って複数に分割されており、
    前記チューブは、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記接続部材が固定及び一体成形されていない前記領域を複数有している、請求項1に記載の前記経腸栄養療法用カテーテルと前記医療用回路との接続構造。
  3. 前記オスコネクタは、
    前記挿入体の周囲に配置された環状壁と、
    前記環状壁の前記挿入部と向かい合う面に形成された雌ネジを前記第1接続部として含み、
    前記接続部材は、
    前記チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状の基礎部と、
    前記基礎部の外周面に形成され前記雌ネジと螺合可能な雄ネジを前記第2接続部として含む、請求項1又は2に記載の前記経腸栄養療法用カテーテルと前記医療用回路との接続構造。
  4. 前記オスコネクタは、
    互いに対向する鉤部を前記第1接続部として各々含み前記挿入体を挟むように前記挿入体の軸方向に沿って延在した1対の揺動体と、
    前記1対の揺動体同士を前記鉤部よりも上側で連結する架橋部と、を含み、
    前記架橋部は、前記1対の揺動体のうちの前記架橋部よりも上側部分に相互に接近させる向きの押圧力を加えると弾性変形し、
    前記接続部材は、
    前記チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状であり前記鉤部と係止可能な弧状係止突起と、
    前記弧状係止突起から下方に向かって突出しており前記弧状係止突起に係止された前記鉤部の周方向の移動を規制する規制突起と、を含む、
    請求項1又は2に記載の前記経腸栄養療法用カテーテルと前記医療用回路との接続構造。
  5. 液状物を移送するための移送チューブを含む医療用回路に接続され、チューブを含む経腸栄養療法用カテーテルであって、
    前記医療用回路は、
    前記移送チューブの一方の端部に接続され、前記チューブに挿入される挿入部と、前記チューブとの接続状態を保持するための第1接続部とを備えたオスコネクタを含み、
    前記経腸栄養療法用カテーテルは、
    前記チューブの一方の端部の外周面に固定又は一体成形され、前記第1接続部と接続可能な第2接続部を含む接続部材を含み、
    前記チューブのうちの、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記チューブの周方向に沿った一部の領域を残して、前記接続部材が前記チューブの外周面に固定又は一体成形されている、経腸栄養療法用カテーテル。
  6. 前記接続部材は周方向に沿って複数に分割されており、
    前記チューブは、前記接続部材と前記チューブの軸方向同位置の部分において、前記接続部材が固定又は一体成形されていない前記領域を複数有している、請求項5に記載の経腸栄養療法用カテーテル。
  7. 前記オスコネクタは、
    前記挿入体の周囲に配置された環状壁と、
    前記環状壁の前記挿入部と向かい合う面に形成された雌ネジを前記第1接続部として含み、
    前記接続部材は、
    前記チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状の基礎部と、
    前記基礎部の外周面に形成され前記雌ネジと螺合可能な雄ネジを前記第2接続部として含む、請求項5又は6に記載の経腸栄養療法用カテーテル。
  8. 前記オスコネクタは、
    互いに対向する鉤部を前記第1接続部として各々含み前記挿入体を挟むように前記挿入体の軸方向に沿って延在した1対の揺動体と、
    前記1対の揺動体同士を前記鉤部よりも上側で連結する架橋部と、を含み、
    前記架橋部は、前記1対の揺動体のうちの前記架橋部よりも上側部分に相互に接近させる向きの押圧力を加えると弾性変形し、
    前記接続部材は、
    前記チューブの中心軸方向に沿って見た形状が弧状であり前記鉤部と係止可能な弧状係止突起と、
    前記弧状係止突起から下方に向かって突出しており前記弧状係止突起に係止された前記鉤部の周方向の移動を規制する規制突起と、を含む、請求項5又は6に記載の経腸栄養療法用カテーテル。
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