WO2007094336A1 - 剃刀 - Google Patents

Abstract

　剃刀は、台座及び台座上に刃体４を有する刃部材３と、剃刀ヘッド２の裏側に配置される刃台部材５と、剃刀ヘッド２の表側に配置される天部材６とを備えている。刃部材３は、刃台部材５と天部材６との間に嵌め込まれている。台座は、刃台部材５上に支持されている。刃体４の刃先４ａは、天部材６において露出されている。台座は、刃体を膚面に接触させたときに膚面から受ける押圧力に抗して一体的に移動可能に、かつ板ばねにより弾性的に支持されている。膚面に対する刃体４の接触圧が制限されるため、剃り味が向上する。また、台座上に刃体４を備えた単品の刃部材３が刃台部材５と天部材６との間に嵌め込まれるため、刃体４を一体的に移動可能に、かつ弾性的に支持する構造を簡略化できる。

Description

明 細 書

剃刀

技術分野

[0001] 本発明は、刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀において、剃刀ヘッド内に刃体を 支持する構造に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1に開示されるように、刃体可動式の安全剃刀は、刃台上に、前ガード、 一対の側枠部及び後枠部力 なる枠体を備えている。枠体内には、複数の弾性腕と 、それらに連結された複数の刃体載置部とが配置されている。これらの刃体載置部 のうち前側の刃体載置部には前刃体が配置され、後側の刃体載置部には後刃体が 配置されている。両刃体は、枠体内に配置されると共に、天板に設けられた挟着部と 刃体載置部とにより挟持されている。このため、刃台上には、両刃体が、天板及び各 刃体載置部と共に移動可能に、かつ各弾性腕により弾性的に支持されている。 特許文献 1：特許第 2963824号公報

発明の開示

[0003] この文献に開示される刃体の支持構造では、枠体内において、各刃体が、各弾性 腕に連結された各刃体載置部と天板の挟着部とにより挟持されている。このため、各 弾性腕及び各刃体載置部の成形が面倒である。また、天板を刃体と共に移動させる ための機構を備えるため、剃刀の構造が複雑になるという問題もあった。更に、上記 の支持構造によれば、刃体は、剃刀ヘッドを膚面に沿って移動させたときに生じる摩 擦力に杭して移動可能に、かつ弹性的に支持されている。し力しながら、刃体を膚面 に接触させただけでは刃体が移動せず、そのため、剃り味が良くないといった問題も めつに。

[0004] 本発明の目的は、剃り味が向上し、かつ刃体を移動可能に、かつ弹性的に支持す る構造が簡略化された剃刀を提供することにある。

上記の課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、刃体を有する剃刀へ ッドを備えた剃刀において、台座と、台座上に刃体を有する刃部材と、剃刀ヘッドの 裏側に配置される刃台部材と、剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、刃部 材は、刃台部材と天部材との間に嵌め込まれ、刃体の刃先は、天部材において露出 され、台座は、刃台部材上において、刃体を膚面に接触させたときに膚面力 受ける 押圧力に抗して移動可能に、かつ弹性的に支持されて 、る。

[0005] 上記のように構成したことにより、膚面に対する刃体の接触圧が制限されるため、剃 り味が向上する。また、台座上に刃体を備えた単品の刃部材が刃台部材と天部材と の間に嵌め込まれている。このため、刃体を移動可能に、かつ弹性的に支持する構 造を簡略ィ匕できる。ここで、単品の刃部材とは、刃体と台座とが溶接等により取着され たものだけでなぐ刃体と台座とがー体形成されたものも含む。つまり、刃台部材及び 天部材とは別に設けられた刃部材を意味する。

[0006] 上記の課題を解決するため、本発明の第二の態様によれば、複数の刃体を有する 剃刀ヘッドを備えた剃刀にお 、て、台座及び台座上に取着された刃体を含む刃部 材が剃刀ヘッドの裏面側に配置される刃台部材上に支持され、剃刀ヘッドの表面に は、刃体の刃先と共に膚面に接触する膚面接触部が設けられ、各刃体は、台座上に おいて、刃体の長手方向と直交する前後方向に沿って配置され、台座は、刃台部材 上において、刃体を膚面に接触させたときに膚面力 受ける押圧力に抗して一体的 に移動可能に、かつ弹性的に支持されている。この場合、膚面に対する各刃体の接 触圧が制限されるため、剃り味が向上する。また、各刃体を台座と共に移動可能に支 持する構造を簡略ィ匕できる。

[0007] 上記の剃刀において、刃体の長手方向と直交する前後方向について、刃先の前方 に位置する前側の膚面接触部と、刃先の後方に位置する後側の膚面接触部とを有 し、台座は、前側及び後側の膚面接触部を含む面と直交する方向に移動可能である ことが好ましい。この場合、膚面に対する刃体の接触圧が確実に制限されるため、剃 り味がより一層向上する。

[0008] 上記の剃刀において、台座は、刃台部材上に載置される載置台と、載置台を構成 する一対の載置体間に架設された刃体支持部とを有し、両載置体には、弾性体が設 けられていることが好ましい。

[0009] 上記の剃刀にお 、て、弾性体はばねであり、刃体支持部と弾性体とがー体形成さ れていることが好ましい。

上記の剃刀において、弾性体は板ばねであることが好ましい。これらの場合、刃部 材の構造を簡略ィ匕できる。

[0010] 上記の剃刀において、刃体支持部は、前後方向に階段状に配置された複数の刃 体取着部を有し、各刃体は、刃体が取着された各刃体取着部と共に一体的に移動 可能であることが好ましい。この場合、各刃体が同時に移動可能な各刃体の支持構 造を簡略化できる。

[0011] 上記の剃刀において、板ばねは、刃台部材上に載置される脚部を有し、両板ばね と刃台部材との間には、空間が設けられていることが好ましい。この場合、板ばねの 構造を簡略化できる。

[0012] 上記の剃刀において、刃体支持部には、刃体が、溶接により取着されていることが 好ましい。この場合、刃体を刃体支持部に簡単に取着できる。

上記の剃刀において、刃台部材は、台座が載置される台板を有し、台板は、台座 又は刃体よりもイオン化傾向の高い金属からなることが好ましい。この場合、台板を刃 体よりも先に酸化させることにより、刃体に鲭が生じることを防止できる。

[0013] 上記の剃刀において、刃体は、両弾性体間において、刃体支持部上に取着されて 、ることが好まし!/、。

上記の剃刀において、弾性体は、刃台部材と天部材との間に配置されていることが 好ましい。これらの場合、刃部材を簡単な構造にすることができる。

図面の簡単な説明

[0014] [図 1] (a)は引掛具に保持された本実施形態の首振り式剃刀を裏側から見た斜視図 であり、 (b)は首振り式剃刀を表側力も見た斜視図である。

[図 2]首振り式剃刀の剃刀ヘッドの分解斜視図である。

[図 3] (a)は刃部材の斜視図であり、（b)は刃台部材の斜視図であり、（c)は刃台部材 上に刃部材を配置した状態を示す斜視図である。

[図 4] (a)は天部材に刃部材が嵌め込まれた状態を示す斜視図であり、 (b)は天部材 に刃部材及び台板が嵌め込まれた状態を示す斜視図であり、（c)は剃刀ヘッドを上 側から見た斜視図であり、 (d)は剃刀ヘッドを下側力 見た斜視図である。 [図 5] (a)は図 4 (d)の 5a— 5a線に沿った断面図であり、（b)は図 4 (d)の 5b— 5b線 に沿った断面図である。

[図 6] (a)は剃刀ヘッドにシェービングエイド部材が取り付けられた状態を示す正面図 であり、（b)は背面図である。

[図 7] (a)はシェービングエイド部材の正面図であり、 (b)はシェービング部材の腕部 付近を拡大して示す部分側面図である。

[図 8] (a)は首振り式剃刀のホルダの頭部付近を拡大して示す部分平面図であり、 (b )は部分側面図である。

[図 9] (a)は剃刀ヘッドがホルダに取り付けられた状態を示す部分側面図であり、 (b) はホルダの両支持アームと剃刀ヘッドとの接続部を拡大して示す部分断面図である 発明を実施するための最良の形態

[0015] 以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る剃刀 を説明するに際し、 X、 Y、 Ζ方向を、図 5及び図 6に示すように定義する。

図 1に示すように、首振り式剃刀 1は、剃刀ヘッド 2を備えている。

[0016] 図 2に示すように、剃刀ヘッド 2は、 4枚の刃体 4及び台座 7からなる刃部材 3と、弟 lj 刀ヘッド 2の裏側に配置される刃台部材 5と、剃刀ヘッド 2の表側に配置される天部 材 6とを備えている。刃体 4は、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼等の金属から なる。刃体 4の厚さは、例えば、 0. 05mm〜0. 3mmの範囲に設定されている。

[0017] 台座 7は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼等の金属力もなる。台座 7は、例え ば 0. lmm〜0. 5mmの厚さを有する金属の板材をプレス加工することにより形成さ れる。台座 7は、載置体としての一対の板ばね 9からなる載置台 8と、両板ばね 9間に 架設された刃体支持部 10とからなる。本実施形態において、載置体は、台座 7の両 側縁に設けられた支持縁部である。各板ばね 9は、刃体 4の長手方向（図 6に示す Y 方向）に沿って延びる支持板 11と、支持板 11の両端部から刃台部材 5に向けて屈曲 された脚部としての脚板 12とを備えている。支持板 11と両脚板 12との間には、橈み 許容空間 13が設けられている（図 5 (a)参照）。台座 7の幅は約 9mmであり、台座 7の 全長は約 34mmである。 [0018] 刃体支持部 10は、刃体取着部としての 4枚の段板 16を有する刃体取着板 14と、刃 体取着板 14の両縁部から下方に突出した複数の架設腕部 15とからなる。各段板 16 は、 Y方向に沿って延びると共に、 Y方向と直交する前後方向（図 5に示す Z方向）に 沿って階段状に配置されている。隣接する段板 16間には、 Y方向に延びる複数の貫 通孔 17が設けられている。各貫通孔 17は、 Y方向に沿って配置されている。貫通孔 17の全長は、台座 7の強度を考慮して、複数の貫通孔 17のうち台座 7の中央に近い ものほど短くなつている。各架設腕部 15は、刃体取着板 14の両側縁部において、 Y 方向に沿って設けられている。各架設腕部 15は、その端部において、支持板 11に 向けて屈曲されると共に同支持板 11と一体形成されている。このため、刃体取着板 1 4の内側には、空間が形成されている。

[0019] 図 5 (a)に示すように、載置台 8の内側には、ひげかす排除孔 18が設けられている 。ひげかす排除孔 18は、載置台 8の裏側に設けられた裏側開口 19と、載置台 8の表 側に設けられた表側開口 20とを介して、載置台 8の外に開放されている。裏側開口 1 9は、各脚板 12の両端部 12aを含む平面上であって、両脚板 12の 4つの端部 12aに より囲まれた空間である（図 2参照)。表側開口 20は、刃体取着板 14の各貫通孔 17 や刃体取着板 14の両側縁及び両端部の外側に位置する空間である。また、ひげか す排除孔 18は、載置台 8の両側縁及び両端部においても、載置台 8の外に開放され ている。

[0020] 各段板 16上には、 Y方向に延びる刃体 4が載置されると共に、レーザ溶接によって 取着されている。各刃体 4は、各段板 16上に取着されることにより、刃体取着板 14上 において階段状に配置されている。各刃体 4の刃先 4aは、各段板 16よりも前方に突 出している。隣接する各刃体 4について、後側の刃体 4の刃先 4aは、前側の刃体 4の 後縁部 4bに近接している。このため、隣接する両刃体 4間には、隙間 21が形成され ている。隙間 21は、刃体取着板 14の各貫通孔 17と対向している。

[0021] 図 2及び図 3に示すように、刃台部材 5は、底台 22と、底台 22上に配置される台板 23とからなる。底台 22はプラスチックからなり、台板 23はアルミニウム力もなる。台板 23の厚さは約 0. 3mmである。底台 22は、枠部 24内にひげかす排除孔 25を有して いる。枠部 24は、縁部としての前枠部 24a、後枠部 24b、左枠部 24c及び右枠部 24 dからなる。左枠部 24c及び右枠部 24dの内縁には、刃体取着板 14に向けて突出す るストッパ 24eがそれぞれ設けられている。台板 23は、枠部 26内にひげかす排除孔 でもある貫通孔 27を有している。枠部 26は、前枠部 26a、後枠部 26b、左枠部 26c 及び右枠部 26dからなる。台板 23が底台 22上に配置された状態では、台板 23の枠 部 26が底台 22の枠部 24に重ねられると共に、台板 23の貫通孔 27が底台 22のひ げかす排除孔 25に重ねられる。

[0022] 天部材 6は、プラスチック力もなる。天部材 6は、枠部 28内に刃体露出孔 29を有し ている。枠部 28は、縁部としての前枠部 28a、後枠部 28b、左枠部 28c及び右枠部 2 8dからなる。図 6 (a)に示すように、天部材 6の両端部に近い内壁 29aは、外側へ膨 らむ円弧に沿って形成されている。前枠部 28aには、シェービングエイドが取着され る。

[0023] 図 2に示すように、底台 2の両端部付近には、複数の位置決め凹部 30aが設けられ ている。また、底台 2の前及び後枠部 24a, 24bには、複数の切欠き 31aが設けられ ている。一方、天部材 6の両端部付近には、各位置決め凹部 30aに係合される複数 の位置決め凸部 30bが設けられている。また、天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bに おいて、各切欠き 31aと対応する位置には切欠き 31bが設けられている。刃台部材 5 及び天部材 6間に刃部材 3が嵌め込まれると、刃台部材 5の枠部 24と天部材 6の枠 部 28とが互いに重ねられる。このとき、位置決め凹部 30aに位置決め凸部 30bが係 合することにより、刃台部材 5の前及び後枠部 24a, 24bと天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bとが位置決めされる。また、このとき、図 5 (a)に示すように、刃台部材 5の 各切欠き 3 laと天部材 6の各切欠き 3 lbとが一致して複数の接着孔 31が形成される 。そして、この接着孔 31に瞬間接着剤を流し込むことにより、刃台部材 5と天部材 6と が接着される。

[0024] 台座 7の各板ばね 9は、脚板 12の両端部において、刃台部材 5の台板 23の前及び 後枠部 26a, 26b上に載置される。また、各板ばね 9は、底台 22の前及び後枠部 24 a, 24bと天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bとの間の間隙 32に配置される。刃体支 持部 10上では、各刃体 4の両端部力 底台 22の左及び右枠部 24c, 24dと天部材 6 の左及び右枠部 28c, 28dとの間に配置される。各刃体 4の両端部は、各板ばね 9の 弾性力により、天部材 6の左及び右枠部 28c, 28dに対して押さえ付けられる。各刃 体 4の刃先 4aは、天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bに設けられた膚面接触部 33を 含むひげ剃り接線面 34に近接している。また、各刃体 4の刃先 4aと後縁部 4bとを含 む面は、上記のひげ剃り接線面 34に対し傾斜している。各刃体 4は、刃体支持部 10 と共に、ひげ剃り接線面 34と直交する Z方向に、各板ばね 9の弾性力に杭して移動 可能である。

[0025] 台座 7では、載置台 8内のひげかす排除孔 18が、裏側開口 19を介して、台板 23の 貫通孔 27と底台 22のひげかす排除孔 25とに連通し、かつ表側開口 20を介して、天 部材 6の刃体露出孔 29に連通している。

[0026] 天部材 6、刃部材 3及び刃台部材 5を組み付ける際、まず、図 4 (a)に示すように、 天部材 6の内側に刃部材 3が配置される。その後、図 4 (b)に示すように、天部材 6内 の刃部材 3に台板 23が重ねられて配置される。そして、図 4 (c)に示すように、台板 2 3に底台 22が重ねられて、各部材が一体に組み付けられる。

[0027] 図 7 (a) , (b)に示すように、シェービングエイド部材 35は、プラスチック力もなる台 部材 36を備え、台座 36の表面側には、シェービングエイド 37 (例えばクリームを含む スポンジ等の多孔質体）が嵌め込まれている。台部材 36は、両端部に腕部 38を有し ている。両腕部 38のうちの一方は、他方の腕部 38と対向する面に片持ち梁状の板 ばね 39を有している。図 6 (a) , (b)に示すように、台部材 36及びシェービングエイド 37は、剃刀ヘッド 2の後方に配置されている。剃刀ヘッド 2の両端部には、台部材 36 1S 両腕部 38を介して、軸線 38aを中心に回動可能に支持されている。このため、シ ービングエイド部材 35は、剃刀ヘッド 2の厚さ方向（Z方向）に、板ばね 39の弾性力 に抗して揺動可能である。

[0028] 図 8 (a) , (b)に示すように、ホルダ 40は、頭部 41を備えている。頭部 41の両側部 力もは、腕部としての支持アーム 42とプッシャ 43とが突出している。図 9 (a) , (b)に 示すように、刃台部材 5の底台 22は、左及び右枠部 24c, 24dの裏側に支持部であ る凹部 44を有している。ひげかす排除孔 25は、両凹部 44間に設けられている。各支 持アーム 42が各凹部 44に配置され、かつ各支持アーム 42の壁面が各プッシャ 43に より押圧された状態で、剃刀ヘッド 2は、ホルダ 40の頭部 41に対し着脱可能に支持 される。剃刀ヘッド 2は、シェービングエイド部材 35と共に、両支持アーム 42を支点と して、両プッシャ 43の弾性力に杭して揺動する。

[0029] 首振り式剃刀 1は、非使用時には、図 1 (a)に示す引掛具 45を介して壁面などに保 持されている。このため、引掛具 45は、壁面等に固定するための吸盤 46と、剃刀へ ッド 2に水が力かるのを防ぐための覆部 45aとを有している。首振り式剃刀 1は、ホル ダ 40の頭部 41を引掛具 45に引っかけ、剃刀ヘッド 2を覆部 45a内に収容した状態 で保持されている。

[0030] 首振り式剃刀 1の使用時に、天部材 6の膚面接触部 33が各刃体 4と共に膚面に接 触すると、各刃体 4力 の押圧力に抗して各板ばね 9が橈み、それにより、各刃体 4が 移動する。図 5 (a) , (b)に示すように、刃体取着板 14と両ストッパ 24eとの間の隙間 Gは、好ましくは、 0. lmn！〜 1. 2mmの範囲に設定されている。本実施形態では、 隙間 Gが 0. 5mmに設定されているため、刃体取着板 14は、この隙間 Gの距離だけ Z方向に移動可能である。そして、刃体取着板 14が両ストッパ 24eに当接することに より、各刃体 4の移動が規制される（図 3 (b)参照)）。刃体取着板 14に対してひげ剃 り接線面 34と直交する Z方向に 80〜140gfの力が加えられた場合、刃体 4が約 0. 3 mmだけ移動し、 110〜170gfの力が加えられた場合、刃体 4が約 0. 5mmだけ移動 することが好ましい。

[0031] 各刃体 4により剃られたひげかすは、刃部材 3で表側開口 20を介してひげかす排 除孔 18に取り込まれた後、裏側開口 19を介して刃台部材 5のひげかす排除孔 25か ら排除される。

[0032] なお、本実施形態を以下のように変更することもできる。

'ホルダと剃刀ヘッドの底台とを一体ィ匕してもよい。

-膚面接触部を天部材ではなぐ刃台部材に設けてもよい。また、天部材に設けら れた一対の膚面接触部のうち一方を省略すると共に、その膚面接触部を刃台部材に 設けてもよい。

[0033] ·板ばねを、載置台の両側縁のみならず、載置台の両端に設けてもよい。また、載 置台の両側縁の板ばねを省略すると共に、その板ばねを載置台の両端に設けてもよ い。 •板ばねに代えて、コイルばねやゴムなどの弾性体を用いてもよ!、。

[0034] ·複数の棒材 (例えば角材や丸材や異形材)を格子状に並べ、各棒材の両端を折り 曲げることにより、台座を形成してもよい。

•各板ばねの脚板の幅や厚みを変更することにより、各板ばねのばね定数を調節し てもよい。また、異なるばね定数を有する板ばねを用いることにより、各刃体の移動可 能な距離を異ならせてもよ ヽ。

[0035] ·各刃体の前側縁のみならず、後側縁に刃先を設けてもよい。その場合、各刃体の 後側縁の刃先を露出させてもよい。

，刃体取着板の前部と後部とで、各段板の傾斜方向を変更してもよい。例えば、刃 体取着板の前部において、刃先が前方に傾斜し、かつ天部材の刃体露出孔におい て露出するように各刃体を配置すると共に、刃体取着板の後部において、刃先が後 方に傾斜し、かつ天部材の刃体露出孔において露出するように各刃体を配置しても よい。

[0036] ·刃体の数を 5枚や 6枚や 8枚に変更してもよ 、。この場合、前側の刃体取着板に所 定の数の刃体が配置され、かつ後側の刃体取着板に残りの刃体が配置される。刃体 取着板を前側と後側とで 2つに分割し、それらを組み付けるようにしてもよ!ヽ。

Claims

請求の範囲

[1] 刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀にお 、て、

台座と、前記台座上に刃体を有する刃部材と、

前記剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材と、

前記剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、

前記刃部材は、前記刃台部材と前記天部材との間に嵌め込まれ、

前記刃体の刃先は、前記天部材にお!、て露出され、

前記台座は、前記刃台部材上において、前記刃体を膚面に接触させたときに膚面 力も受ける押圧力に抗して移動可能に、かつ弾性的に支持されていることを特徴とす る剃刀。

[2] 複数の刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀にお 、て、

台座及び台座上に取着された刃体を含む刃部材が前記剃刀ヘッドの裏面側に配 置される刃台部材上に支持され、前記剃刀ヘッドの表面には、前記刃体の刃先と共 に膚面に接触する膚面接触部が設けられ、前記各刃体は、前記台座上において、 前記刃体の長手方向と直交する前後方向に沿って配置され、前記台座は、前記刃 台部材上において、前記刃体を膚面に接触させたときに膚面力 受ける押圧力に抗 して一体的に移動可能に、かつ弹性的に支持されていることを特徴とする剃刀。

[3] 前記刃体の長手方向と直交する前後方向について、前記刃先の前方に位置する前 側の膚面接触部と、前記刃先の後方に位置する後側の膚面接触部とを有し、前記台 座は、前側及び後側の膚面接触部を含む面と直交する方向に移動可能であることを 特徴とする請求項 1または請求項 2に記載の剃刀。

[4] 前記台座は、前記刃台部材上に載置される載置台と、前記載置台を構成する一対 の載置体間に架設された刃体支持部とを有し、両載置体には、弾性体が設けられて いることを特徴とする請求項 1または請求項 2または請求項 3に記載の剃刀。

[5] 前記弾性体はばねであり、

前記刃体支持部と前記弾性体とがー体形成されていることを特徴とする請求項 4に 記載の剃刀。

[6] 前記弾性体は板ばねであることを特徴とする請求項 4または請求項 5に記載の剃刀。

[7] 前記刃体支持部は、前後方向に階段状に配置された複数の刃体取着部を有し、各 刃体は、刃体が取着された各刃体取着部と共に一体的に移動可能であることを特徴 とする請求項 4または請求項 5または請求項 6に記載の剃刀。

[8] 前記板ばねは、前記刃台部材上に載置される脚部を有し、両板ばねと前記刃台部 材との間には、空間が設けられていることを特徴とする請求項 7に記載の剃刀。

[9] 前記刃体支持部には、刃体が、溶接により取着されていることを特徴とする請求項 4 力 請求項 8のうちいずれかの請求項に記載の剃刀。

[10] 前記刃台部材は、前記台座が載置される台板を有し、前記台板は、前記台座又は 前記刃体よりもイオン化傾向の高い金属力 なることを特徴とする請求項 1から請求 項 9のうちいずれかの請求項に記載の剃刀。

[11] 前記刃体は、両弾性体間において、前記刃体支持部上に取着されていることを特徴 とする請求項 4に記載の剃刀。

[12] 前記弾性体は、前記刃台部材と前記天部材との間に配置されていることを特徴とす る請求項 4又は請求項 5に記載の剃刀。