WO2007094335A1

WO2007094335A1 - 剃刀

Info

Publication number: WO2007094335A1
Application number: PCT/JP2007/052558
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Nakasuka
Original assignee: Kai R & D Center Co., Ltd.
Priority date: 2006-02-14
Filing date: 2007-02-14
Publication date: 2007-08-23
Also published as: EP1985418A1; EP1985418A4; JP2007215589A; US8104179B2; JP4977374B2; EP1985418B1; US20100154220A1

Abstract

　剃刀ヘッド２は、台座と台座上に刃体４を有する刃部材３と、剃刀ヘッド２の裏側に配置される刃台部材５と、剃刀ヘッド２の表側に配置される天部材６とを備えている。刃部材３は、刃台部材５と天部材６との間に嵌め込まれている。刃部材３の台座は、刃台部材５上に支持されている。刃体４の刃先４ａは、天部材６において露出されている。台座は、刃台部材５と天部材６との間に配置される一対の板ばねを有している。両ばね間において、剃刀ヘッド２の裏側には裏側開口１９が設けられ、剃刀ヘッド２の表側には表側開口２０が設けられている。台座は、表側開口２０と裏側開口１９との間にひげかす排除孔１８を有している。台座のひげかす排除孔１８は、裏側開口１９を介して剃刀ヘッド２の裏側に開放されるとともに、表側開口２０を介して剃刀ヘッド２の表側に開放されている。

Description

明細書

剃刀

技術分野

[0001] 本発明は、刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀において、剃刀ヘッド内に設けられた排除孔の構造に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1に開示されるように、刃体可動式の安全剃刀は、刃台上に、前ガード、一対の側枠部及び後枠部力なる枠体を備えている。枠体内には、複数の弾性腕と、それらに連結された複数の刃体載置部材とが配置されている。これらの刃体載置部材のうち前側の刃体載置部材上には前刃体が配置され、後側の刃体載置部材上に後刃体が配置されている。両刃体は、枠体内に配置されると共に、天板に設けられた挟着部と刃体載置部材とにより挟持されている。このため、刃台上には、両刃体力天板及び各刃体載置部材と共に移動可能に、かつ各弾性腕により弾性的に支持されている。

特許文献 1：特許第 2963824号公報

発明の開示

[0003] この文献に開示の剃刀によれば、枠体内の限られたスペースに複数の弾性部材、刃体載置部材及び刃体等が配置されるため、枠体内の空きスペースは狭くなつている。この場合、ひげかすは、枠体内の狭い空きスペースを通って刃台から排除される。そのため、ひげかすが刃台の外へ排除され難いという問題があった。また、弾性部材に連結された刃体載置部材と天板の挟着部とにより刃体を挟持して支持する構造について、弾性部材及び載置部材の成形が面倒である。また、天板を刃体と共に移動させるための機構を備えるため、剃刀の構造が複雑になるという問題もあった。

[0004] 本発明の目的は、ひげかすが排除され易くなり、かつ刃体の支持構造が簡略化された剃刀を提供することにある。

上記の課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、刃体を有する剃刀へッドを備えた剃刀において、台座と、台座上に設けられた刃体とを有する刃部材と、剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材と、剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、刃部材は、刃台部材と天部材との間に嵌め込まれ、台座は、刃台部材上に支持され、刃体の刃先は、天部材において露出され、台座は、刃台部材と天部材との間に配置される一対の支持縁部を有し、両支持縁部間において、剃刀ヘッドの裏側及び表側には、裏側及び表側開口がそれぞれ設けられ、台座において、裏側開口と表側開口との間には、ひげかす排除孔が設けられ、ひげかす排除孔は、裏側開口を介して、剃刀ヘッドの裏側に開放されるとともに、表側開口を介して、剃刀ヘッドの表側に開放されている。

[0005] 上記のように構成したことにより、台座と刃体とを有する単品の刃部材が刃台部材と天部材との間に嵌め込まれると共に、台座の支持縁部が刃台部材と天部材との間に配置されている。この場合、台座において、裏側開口と表側開口との間に形成されるひげかす排除孔を広くすることができる。このため、ひげかす排除機能が向上し、刃体を支持するための構造を簡略ィ匕できる。ここで、単品の刃部材とは、刃体と台座とが溶接等により取着されたものだけでなぐ刃体と台座とがー体形成されたものも含む。つまり、刃台部材及び天部材とは別に設けられた刃部材を意味する。

[0006] 上記の剃刀にお、て、刃台部材には、裏側開口を介して台座のひげかす排除孔と連通するひげかす排除孔が設けられ、天部材には、表側開口を介して台座のひげかす排除孔と連通する刃体露出孔が設けられていることが好ましい。この場合、天部材の刃体露出孔において刃体により剃られたひげかすは、台座内の広いひげかす排除孔を介して、刃台部材のひげかす排除孔から円滑に排除される。

[0007] 上記の剃刀において、台座は、刃台部材上に載置される載置台と、載置台を構成する一対の載置体間に架設された刃体支持部とを有し、載置体は、支持縁部であり、各載置体は、刃台部材と天部材との間に配置され、刃体は、刃体支持部上に取着され、台座のひげかす排除孔は、載置台の内側に設けられ、表側開口は、刃体支持部において刃体の周辺に設けられていることが好ましい。この場合、台座の載置台の内側に広いひげかす排除孔を形成できる。

[0008] 上記の剃刀において、刃体支持部は、刃体の長手方向と直交する前後方向に沿つて階段状に配置された複数の刃体取着部を有し、各刃体取着部には、刃体が取着されていることが好ましい。この場合、台座の刃体支持部に複数の刃体を簡単に取着できる。

[0009] 上記の剃刀において、刃体支持部には、刃体が溶接により取着されていることが好ましい。この場合、刃体を台座の刃体支持部に簡単に取着でき、刃部材におけるひげかす排除孔の表側開口を広くできる。

[0010] 上記の課題を解決するため、本発明の第二の態様によれば、刃体を有する剃刀へッドを備えた剃刀において、刃体を有する刃部材と、剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材と、剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、刃台部材は、刃体の長手方向に沿って設けられた一対の枠部と、長手方向と直交する前後方向に沿って設けられた一対の枠部とに囲まれたひげかす排除孔を有し、天部材は、長手方向に沿つて設けられた一対の枠部と、前後方向に沿って設けられた一対の枠部とに囲まれた刃体露出孔を有し、剃刀ヘッドの裏側には、刃台部材のひげかす排除孔と連通する裏側開口が設けられ、剃刀ヘッドの表側には、天部材の刃体露出孔と連通する表側開口が設けられ、刃部材は、裏側開口と表側開口との間にひげかす排除孔を有し、刃台部材のひげかす排除孔における長手方向の寸法は、刃体露出孔の長手方向の寸法の 50%以上 100%以下に設定されている。

[0011] 上記の剃刀において、刃台部材のひげかす排除孔における前後方向の寸法は、刃体露出孔の前後方向の寸法の 50%以上 120%以下に設定されていることが好ましい。

これらの場合、刃台部材において広いひげかす排除孔が形成されるため、ひげかす排除機能が向上する。

[0012] 上記の剃刀において、剃刀ヘッドが取着されるホルダには一対の腕部が設けられ、刃台部材の両端部付近には、各腕部が支持される支持部が設けられ、刃台部材のひげかす排除孔は、両支持部間に設けられていることが好ましい。この場合、刃台部材にホルダの両腕部が支持される場合であっても、広ヽひげかす排除孔を形成できる。

[0013] 上記の課題を解決するため、本発明の第三の態様によれば、刃体を有する剃刀へッドを備えた剃刀にお、て、台座及び台座上に取着された刃体を含む刃部材が剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材上に支持され、剃刀ヘッドの表面には、刃体の刃先と共に膚面に接触する膚面接触部が設けられ、台座は、刃台部材上に支持される一対の載置体と、両載置体間にひげかす排除孔とを有し、ひげかす排除孔は、剃刀ヘッドの裏側に開放された裏側開口と、剃刀ヘッドの表側に開放された表側開口との間に設けられている。

[0014] この場合、台座において裏側開口と表側開口との間に広いひげかす排除孔が形成されるため、ひげかす排除機能が向上し、刃体の支持構造を簡略化できる。

上記の剃刀において、各載置体は、板ばねを有し、刃体支持部は、両板ばね間に架設され、両板ばねの付勢力により、刃体は、膚面との接触時に受ける押圧力に抗して移動可能に、かつ弹性的に支持されていることが好ましい。この場合、膚面に対する刃体の接触圧が制限されるため、剃り味が向上する。

[0015] 上記の剃刀において、両板ばねは、刃台部材の両側部に支持される一対の脚部を有し、両板ばねと刃台部材との間には、空間が設けられていることが好ましい。この場合、板ばねの構造を簡略ィ匕できる。

[0016] 上記の剃刀において、刃台部材は、台座を支持する台板を有し、台板は、台座又は刃体よりもイオン化傾向の高い金属からなることが好ましい。この場合、台板が刃体よりも先に酸ィ匕するため、刃体に鲭が生じることを防止できる。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1] (a)は引掛具に保持された本実施形態の首振り式剃刀を裏側から見た斜視図であり、 (b)は首振り式剃刀を表側力も見た斜視図である。

[図 2]首振り式剃刀の剃刀ヘッドの分解斜視図である。

[図 3] (a)は刃部材の斜視図であり、（b)は刃台部材の斜視図であり、（c)は刃台部材上に刃部材を配置した状態を示す斜視図である。

[図 4] (a)は天部材に刃部材が嵌め込まれた状態を示す斜視図であり、 (b)は天部材に刃部材及び台板が嵌め込まれた状態を示す斜視図であり、（c)は剃刀ヘッドを下側から見た斜視図であり、 (d)は剃刀ヘッドを上側力見た斜視図である。

[図 5] (a)は図 4 (d)の 5a— 5a線に沿った断面図であり、（b)は図 4 (d)の 5b— 5b線に沿った断面図である。 [図 6] (a)は剃刀ヘッドにシェービングエイド部材が取り付けられた状態を示す正面図であり、（b)は背面図である。

[図 7] (a)はシェービングエイド部材の正面図であり、 (b)はシェービング部材の腕部付近を拡大して示す部分側面図である。

[図 8] (a)は首振り式剃刀のホルダの頭部付近を拡大して示す部分平面図であり、 (b )は部分側面図である。

[図 9] (a)は剃刀ヘッドがホルダに取り付けられた状態を示す部分側面図であり、 (b) はホルダの支持アームと剃刀ヘッドとの接続部を拡大して示す部分断面図である。発明を実施するための最良の形態

[0018] 以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る剃刀を説明するに際し、 X、 Y、 Ζ方向を、図 5及び図 6に示すように定義する。

図 1に示すように、首振り式剃刀 1は、剃刀ヘッド 2を備えている。

[0019] 図 2に示すように、剃刀ヘッド 2は、 4枚の刃体 4及び台座 7からなる刃部材 3と、弟 lj 刀ヘッド 2の裏側に配置される刃台部材 5と、剃刀ヘッド 2の表側に配置される天部材 6とを備えている。刃体 4は、例えば、マルテンサイト系ステンレス鋼等の金属からなる。刃体 4の厚さは、例えば、 0. 05mm〜0. 3mmの範囲に設定されている。

[0020] 台座 7は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼等の金属力もなる。台座 7は、例えば 0. lmm〜0. 5mmの厚さを有する金属の板材をプレス加工することにより形成される。台座 7は、載置体としての一対の板ばね 9からなる載置台 8と、両板ばね 9間に架設された刃体支持部 10とからなる。本実施形態において、載置体は、台座 7の両側縁に設けられた支持縁部である。各板ばね 9は、刃体 4の長手方向（図 6に示す Y 方向）に沿って延びる支持板 11と、支持板 11の両端部から刃台部材 5に向けて屈曲された脚部としての脚板 12とを備えている。支持板 11と両脚板 12との間には、橈み許容空間 13が設けられる（図 5 (a)参照）。台座 7の幅は約 9mmであり、台座 7の全長は約 34mmである。

[0021] 刃体支持部 10は、刃体取着部としての 4枚の段板 16を有する刃体取着板 14と、刃体取着板 14の両側縁から下方に突出した複数の架設腕部 15とからなる。各段板 16 は、 Y方向に沿って延びると共に、 Y方向と直交する前後方向（図 5に示す X方向）に沿って階段状に配置されている。隣接する段板 16間には、 Y方向に延びる複数の貫通孔 17が設けられている。各貫通孔 17は、 Y方向に沿って配置されている。貫通孔 17の全長は、台座 7の強度を考慮して、複数の貫通孔 17のうち台座 7の中央に近いものほど短くなつている。各架設腕部 15は、刃体取着板 14の両側縁部において、 Y 方向に沿って設けられている。各架設腕部 15は、その端部において、支持板 11に向けて屈曲されると共に同支持板 11と一体形成されている。このため、刃体取着板 1 4の内側には、空間が形成される。

[0022] 図 5 (a)に示すように、載置台 8の内側には、ひげかす排除孔 18が設けられている。ひげかす排除孔 18は、載置台 8の裏側に設けられた裏側開口 19と、載置台 8の表側に設けられた表側開口 20とを介して、載置台 8の外に開放されている。裏側開口 1 9は、各脚板 12の両端部 12aを含む平面上であって、両脚板 12の 4つの端部 12aにより囲まれた空間である（図 2参照)。表側開口 20は、刃体取着板 14の各貫通孔 17 や刃体取着板 14の両側縁及び両端部の外側に位置する空間である。また、ひげかす排除孔 18は、載置台 8の両側縁及び両端部においても、載置台 8の外に開放されている。

[0023] 各段板 16上には、 Y方向に延びる刃体 4が載置されると共に、レーザ溶接によって取着されている。各刃体 4は、各段板 16上に取着されることにより、刃体取着板 14上において階段状に配置されている。各刃体 4の刃先 4aは、各段板 16よりも前方に突出している。隣接する各刃体 4について、後側の刃体 4の刃先 4aは、前側の刃体 4の後縁部 4bに近接している。このため、隣接する両刃体 4間には、隙間 21が形成されている。隙間 21は、刃体取着板 14の各貫通孔 17と対向している。

[0024] 図 2及び図 3に示すように、刃台部材 5は、底台 22と、底台 22上に配置される台板 23とからなる。底台 22はプラスチックからなり、台板 23はアルミニウム力もなる。台板 23の厚さは約 0. 3mmである。底台 22は、枠部 24内にひげかす排除孔 25を有している。枠部 24は、縁部としての前枠部 24a、後枠部 24b、左枠部 24c及び右枠部 24 dからなる。左枠部 24c及び右枠部 24dの内縁には、刃体取着板 14に向けて突出するストッパ 24eがそれぞれ設けられている。台板 23は、枠部 26内にひげかす排除孔でもある貫通孔 27を有している。枠部 26は、前枠部 26a、後枠部 26b、左枠部 26c 及び右枠部 26dからなる。台板 23が底台 22上に配置された状態では、台板 23の枠部 26が底台 22の枠部 24に重ねられると共に、台板 23の貫通孔 27が底台 22のひげかす排除孔 25に重ねられる。

[0025] 天部材 6は、プラスチック力もなる。天部材 6は、枠部 28内に刃体露出孔 29を有している。枠部 28は、縁部としての前枠部 28a、後枠部 28b、左枠部 28c及び右枠部 2 8dからなる。図 6 (a)に示すように、天部材 6の両端部に近い内壁 29aは、外側へ膨らむ円弧に沿って形成されている。前枠部 28aには、シェービングエイド 37が取着される。

[0026] 図 2に示すように、底台 22の両端部付近には、複数の位置決め凹部 30aが設けられている。また、底台 22の前及び後枠部 24a, 24bには、複数の切欠き 3 laが設けられている。一方、天部材 6の両端部付近には、各位置決め凹部 30aに係合される複数の位置決め凸部 30bが設けられている。また、天部材 6の前及び後枠部 28a, 28b において、各切欠き 31aと対応する位置には切欠き 31bが設けられている。刃台部材 5及び天部材 6間に刃部材 3が嵌め込まれると、刃台部材 5の枠部 24と天部材 6の枠部 28とが互いに重ねられる。このとき、位置決め凹部 30aに位置決め凸部 30bが係合することにより、刃台部材 5の前及び後枠部 24a, 24bと天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bとが位置決めされる。また、このとき、図 5 (a)に示すように、刃台部材 5 の各切欠き 3 laと天部材 6の各切欠き 3 lbとが一致して複数の接着孔 31が形成される。そして、この接着孔 31に瞬間接着剤を流し込むことにより、刃台部材 5と天部材 6 とが接着される。

[0027] 台座 7の各板ばね 9は、脚板 12の両端部において、刃台部材 5の台板 23の前及び後枠部 26a, 26b上に載置される。また、各板ばね 9は、底台 22の前及び後枠部 24 a, 24bと天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bとの間の間隙 32に配置される。刃体支持部 10上では、各刃体 4の両端部力底台 22の左及び右枠部 24c, 24dと天部材 6 の左及び右枠部 28c, 28dとの間に配置される。各刃体 4の両端部は、各板ばね 9の弾性力により、天部材 6の左及び右枠部 28c, 28dに対して押さえ付けられる。各刃体 4の刃先 4aは、天部材 6の前及び後枠部 28a, 28bに設けられた各膚面接触部 33 を含むひげ剃り接線面 34に近接している。また、各刃体 4の刃先 4aと後縁部 4bとを含む面は、上記のひげ剃り接線面 34に対し傾斜している。各刃体 4は、刃体支持部 10と共に、ひげ剃り接線面 34と直交する Z方向に、各板ばね 9の弾性力に杭して移動可能である。

[0028] 台座 7では、載置台 8内のひげかす排除孔 18が、裏側開口 19を介して、台板 23の貫通孔 27と底台 22のひげかす排除孔 25とに連通し、かつ表側開口 20を介して、天部材 6の刃体露出孔 29に連通している。図 6 (a) , (b)に示すように、刃台部材 5では、底台 22のひげかす排除孔 25の全長 L25が 25mmに設定されている。この寸法は、天部材 6の刃体露出孔 29の全長 L29 (例えば 35mm)の 50%以上 100%以下に設定され、より具体的には、約 71%に設定されている。ひげかす排除孔 25の全幅 M 25は、例えば、 6. 8mmに設定されている。この寸法は、刃体露出孔 29の全幅 M29 (例えば 6. 5mm)の 50%以上 120%以下に設定され、より具体的には、約 105%に設定されている。ひげかす排除孔 25の全長 L25及び全幅 M25は、いずれも台板 23 の貫通孔 27の全長及び全幅よりも小さい。このため、ひげかす排除孔 25は、貫通孔 27の内側に配置される。

[0029] 天部材 6、刃部材 3及び刃台部材 5を組み付ける際、まず、図 4 (a)に示すように、天部材 6の内側に刃部材 3が配置される。その後、図 4 (b)に示すように、天部材 6内の刃部材 3に台板 23が重ねられて配置される。そして、図 4 (c)に示すように、台板 2 3に底台 22が重ねられて、各部材が一体に組み付けられる。

[0030] 図 7 (a) , (b)に示すように、シェービングエイド部材 35は、プラスチック力もなる台部材 36を備え、台座 36の表側には、シェービングエイド 37 (例えば石鹼）が嵌め込まれている。台部材 36は、両端部に腕部 38を有している。両腕部 38のうちの一方は、他方の腕部 38と対向する面に片持ち梁状の板ばね 39を有している。図 6 (a) , (b) に示すように、台部材 36及びシェービングエイド 37は、剃刀ヘッド 2の後方に配置されている。剃刀ヘッド 2の両端部には、台部材 36が、両腕部 38を介して、軸線 38aを中心に回動可能に支持されている。このため、シェービングエイド部材 35は、剃刀へッド 2の厚さ方向（Z方向）に、板ばね 39の弾性力に杭して揺動可能である。

[0031] 図 8 (a) , (b)に示すように、ホルダ 40は、頭部 41を備えている。頭部 41の両側部力もは、腕部としての支持アーム 42とプッシャ 43とが突出している。図 9 (a) , (b)に示すように、刃台部材 5の底台 22は、左及び右枠部 24c, 24dの裏側に支持部である凹部 44を有している。ひげかす排除孔 25は、両凹部 44間に設けられている。各支持アーム 42が各凹部 44に配置され、かつ各支持アーム 42の壁面が各プッシャ 43により押圧された状態で、剃刀ヘッド 2は、ホルダ 40の頭部 41に対し着脱可能に支持される。剃刀ヘッド 2は、シェービングエイド部材 35と共に、両支持アーム 42を支点として、両プッシャ 43の弾性力に杭して揺動する。

[0032] 首振り式剃刀 1は、非使用時には、図 1 (a)に示す引掛具 45を介して壁面などに保持されている。このため、引掛具 45は、壁面等に固定するための吸盤 46と、剃刀へッド 2に水が力かるのを防ぐための覆部 45aとを有している。首振り式剃刀 1は、ホルダ 40の頭部 41を引掛具 45に引っかけ、剃刀ヘッド 2を覆部 45a内に収容した状態で保持される。

[0033] 首振り式剃刀 1の使用時には、天部材 6の膚面接触部 33が各刃体 4と共に膚面に接触すると、各刃体 4力の押圧力に抗して各板ばね 9が橈み、それにより、各刃体 4 が移動する。図 5 (a) , (b)に示すように、刃体取着板 14と両ストッパ 24eとの間の隙間 Gは、好ましくは、 0. lmn！〜 1. 2mmの範囲に設定されている。本実施形態では、隙間 Gが 0. 5mmに設定されているため、刃体取着板 14は、この隙間 Gの距離だけ Z方向に移動可能である。そして、刃体取着板 14が両ストッパ 24eに当接することにより、各刃体 4の移動が規制される（図 3 (b)参照)。刃体取着板 14に対してひげ剃り接線面 34と直交する Z方向に 80〜140gfの力が加えられた場合、刃体 4が約 0. 3 mmだけ移動し、 110〜170gfの力が加えられた場合、刃体 4が約 0. 5mmだけ移動することが好ましい。

[0034] 各刃体 4により剃られたひげかすは、刃部材 3の表側開口 20を介してひげかす排除孔 18に取り込まれた後、裏側開口 19を介して刃台部材 5のひげかす排除孔 25から排除される。

[0035] なお、本実施形態を以下のように変更することもできる。

'ホルダと剃刀ヘッドの底台とを一体ィ匕してもよい。

-膚面接触部を天部材ではなぐ刃台部材に設けてもよい。また、天部材に設けられた一対の膚面接触部のうち一方を省略すると共に、その膚面接触部を刃台部材に設けてもよい。

[0036] ·載置体を、載置台の両側縁のみならず、載置台の両端に設けてもよい。また、載置台の両側縁の載置体を省略すると共に、その載置体を載置台の両端に設けてもよい。

•両載置台に設けられた板ばねを省略してもよヽ。

[0037] ·複数の棒材 (例えば角材や丸材や異形材)を格子状に並べ、各棒材の両端を折り曲げることにより、台座を形成してもよい。

•各板ばねの脚板の幅や厚みを変更することにより、各板ばねのばね定数を調節してもよい。また、異なるばね定数を有する板ばねを用いることにより、各刃体の移動可能な距離を異ならせてもよヽ。

[0038] ·各刃体の前側縁のみならず、後側縁に刃先を設けてもよい。その場合、各刃体の後側縁の刃先を露出させてもよい。

，刃体取着板の前部と後部とで、各段板の傾斜方向を変更してもよい。例えば、刃体取着板の前部において、刃先が前方に傾斜し、かつ天部材の刃体露出孔において露出するように各刃体を配置すると共に、刃体取着板の後部において、刃先が後方に傾斜し、かつ天部材の刃体露出孔において露出するように各刃体を配置してもよい。

[0039] ·刃体の数を 5枚や 6枚や 8枚に変更してもよ、。この場合、前側の刃体取着板に所定の数の刃体が配置され、かつ後側の刃体取着板に残りの刃体が配置される。刃体取着板を前側と後側とで 2つに分割し、それらを組み付けるようにしてもよ!ヽ。

Claims

請求の範囲

[1] 刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀にお、て、

台座と、前記台座上に設けられた刃体とを有する刃部材と、

前記剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材と、

前記剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、

前記刃部材は、前記刃台部材と前記天部材との間に嵌め込まれ、

前記台座は、前記刃台部材上に支持され、

前記刃体の刃先は、前記天部材にお!、て露出され、

前記台座は、前記刃台部材と前記天部材との間に配置される一対の支持縁部を有し、

前記両支持縁部間において、前記剃刀ヘッドの裏側及び表側には、裏側及び表側開口がそれぞれ設けられ、

前記台座において、前記裏側開口と前記表側開口との間には、ひげかす排除孔が設けられ、

前記ひげかす排除孔は、前記裏側開口を介して、前記剃刀ヘッドの裏側に開放されるとともに、前記表側開口を介して、前記剃刀ヘッドの表側に開放されていることを特徴とする剃刀。

[2] 前記刃台部材には、前記裏側開口を介して前記台座のひげかす排除孔と連通するひげかす排除孔が設けられ、

前記天部材には、前記表側開口を介して前記台座のひげかす排除孔と連通する刃体露出孔が設けられて!/ヽることを特徴とする請求項 1に記載の剃刀。

[3] 前記台座は、前記刃台部材上に載置される載置台と、前記載置台を構成する一対の載置体間に架設された刃体支持部とを有し、前記載置体は、前記支持縁部であり、各載置体は、前記刃台部材と前記天部材との間に配置され、前記刃体は、前記刃体支持部上に取着され、前記台座のひげかす排除孔は、前記載置台の内側に設けられ、前記表側開口は、前記刃体支持部において前記刃体の周辺に設けられていることを特徴とする請求項 2に記載の剃刀。

[4] 前記刃体支持部は、前記刃体の長手方向と直交する前後方向に沿って階段状に配置された複数の刃体取着部を有し、各刃体取着部には、刃体が取着されていることを特徴とする請求項 3に記載の剃刀。

[5] 前記刃体支持部には、前記刃体が溶接により取着されていることを特徴とする請求項 3または請求項 4に記載の剃刀。

[6] 刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀にお、て、

刃体を有する刃部材と、

前記剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材と、

前記剃刀ヘッドの表側に配置される天部材とを備え、

前記刃台部材は、前記刃体の長手方向に沿って設けられた一対の枠部と、前記長手方向と直交する前後方向に沿って設けられた一対の枠部とに囲まれたひげかす排除孔を有し、

前記天部材は、前記長手方向に沿って設けられた一対の枠部と、前記前後方向に沿って設けられた一対の枠部とに囲まれた刃体露出孔を有し、

前記剃刀ヘッドの裏側には、前記刃台部材のひげかす排除孔と連通する裏側開口が設けられ、

前記剃刀ヘッドの表側には、前記天部材の刃体露出孔と連通する表側開口が設けられ、

前記刃部材は、前記裏側開口と前記表側開口との間にひげかす排除孔を有し、前記刃台部材のひげかす排除孔における前記長手方向の寸法は、前記刃体露出孔の前記長手方向の寸法の 50%以上 100%以下に設定されていることを特徴とする剃刀。

[7] 前記刃台部材のひげかす排除孔における前記前後方向の寸法は、前記刃体露出孔の前記前後方向の寸法の 50%以上 120%以下に設定されていることを特徴とする請求項 6に記載の剃刀。

[8] 前記剃刀ヘッドが取着されるホルダには一対の腕部が設けられ、前記刃台部材の両端部付近には、前記各腕部が支持される支持部が設けられ、前記刃台部材のひげかす排除孔は、両支持部間に設けられていることを特徴とする請求項 6または請求項 7に記載の剃刀。

[9] 刃体を有する剃刀ヘッドを備えた剃刀にお、て、

台座及び台座上に取着された刃体を含む刃部材が前記剃刀ヘッドの裏側に配置される刃台部材上に支持され、

前記剃刀ヘッドの表面には、前記刃体の刃先と共に膚面に接触する膚面接触部が設けられ、

前記台座は、前記刃台部材上に支持される一対の載置体と、前記両載置体間にひげかす排除孔とを有し、前記ひげかす排除孔は、前記剃刀ヘッドの裏側に開放された裏側開口と、前記剃刀ヘッドの表側に開放された表側開口との間に設けられていることを特徴とする剃刀。

[10] 各載置体は、板ばねを有し、前記刃体支持部は、両板ばね間に架設され、両板ばねの付勢力により、前記刃体は、膚面との接触時に受ける押圧力に抗して移動可能に、かつ弹性的に支持されていることを特徴とする請求項 3〜5のうちいずれか一項に記載の剃刀。

[11] 前記両板ばねは、前記刃台部材の両側部に支持される一対の脚部を有し、両板ばねと前記刃台部材との間には、空間が設けられていることを特徴とする請求項 10に記載の剃刀。

[12] 前記刃台部材は、前記台座を支持する台板を有し、前記台板は、前記台座又は前記刃体よりもイオン化傾向の高い金属力なることを特徴とする請求項 1〜11のうち V、ずれか一項に記載の剃刀。