JPH033514B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明はホルダを有するＴ型二枚刃安全剃
刀、又はホルダの上端の支持部に対し着脱自在な
Ｔ型二枚刃安全剃刀用替刃カートリツジにおい
て、その製造方法に関するものである。

（従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点） 従来、この種の二枚刃安全剃刀においては、刃
台上に下刃体、スペーサ及び上刃体を順次重ね合
わせて載せ、次に上刃体上に天板を載せてその支
持ピンを上下両刃体、スペーサ及び刃台の支持孔
に挿通するとともに、この支持ピンを刃台の下面
でかしめて、それらを刃台と天板との間で挾着し
ている。ところが、この製造方法では、支持ピン
を上下両刃体及びスペーサに対し単に挿通してか
しめるだけであるため、支持ピンのかしめが十分
に行われていない場合には刃台に対し天板が緩ん
で上下両刃体及びスペーサが動き、剃り味に影響
を及ぼすおそれがあつた。

そこで、スペーサ及び天板を刃台上の支持ピン
に対し一体的に形成して密着させることにより、
刃台上で下両刃対、スペーサ及び天板が動かない
ようにするとともに、一体成形の際に上下両刃体
の刃先間に成形素材が流れ込まないようにしたも
のが本発明である。

発明の構成 （問題点を解決するための手段） すなわち、本発明は後記する実施例の図面に示
すように、上面に支持ピン３を突設した合成樹脂
製の刃台２上に下刃体７を載せてその支持孔８に
刃台２の支持ピン３を挿通した状態とし（第１〜
３図参照）、次にこの下刃体７上で合成樹脂製の
スペーサ９を同スペーサ９の前縁９ａが下刃体７
の刃先７ａよりも後方に位置するように前記刃台
２の支持ピン３と一体的に成形して密着させ（第
４，５図参照）、さらに、このスペーサ９の前縁
９ａの左右両端に前方へ向けて下刃体７の刃先７
ａ付近まで突起１０を突設し、次にこのスペーサ
９上に上刃体１１を載せてその支持孔１２に前記
刃台２の支持ピン３を挿通した状態とし（第６〜
８図参照）、次にこの上刃体１１上で合成樹脂製
の天板１３を前記刃台２の支持ピン３と一体的に
成形して密着させる（第９〜１１図参照）もので
ある。

（作用） このようにして製造された二枚刃安全剃刀にお
いては、刃台２の支持ピン３にスペーサ９及び天
板１３が一体化されるとともに、それらの間で上
下両刃体１１，７が密接された状態となる。

また、天板１３が一体化されるときには突起１
０により上下両刃体１１，７間への合成樹脂の流
れ込みが防止され、両刃体１１，７の刃先１１
ａ，７ａ間に空間１６が確保される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に従つて説明す
る。

まず、第１図に示すように、ホルダ１の上端に
刃台２を形成したＴ型部材を合成樹脂により一体
的に成形する。この刃台２上の後側には４本の支
持ピン３が左右方向へ並列して上方へ突設されて
いる。又、刃台２の左右両側部４には段差部４ａ
が形成され、同側部４の前端間にガード５が架設
されているとともに、このガード５の後側にひげ
かす排除孔６が形成されている。

そして、第２，３図に示すように、この刃台２
上に下刃体７を載せる。この状態では、下刃体７
に形成された各支持孔８に前記刃台２の各支持ピ
ン３が挿通されている。又、下刃体７の刃先７ａ
が前記刃台２のひげかす排除孔６の上方に位置す
るとともに、下刃体７の左右両側部７ｂが前記刃
台２の左右両側部４の段差部４ａの内側で同側部
４上に位置している。

次に、第４，５図に示すように、前記下刃体７
上で合成樹脂製のスペーサ９を前記刃台２の支持
ピン３と一体的に整形して密着させる。この状態
では、スペーサ９の上面から支持ピン３が突出し
ている。又、スペーサ９の前縁９ａが下刃体７の
刃先７ａよりも後方に位置するとともに、スペー
サ９の左右両側部９ｂが下刃体７の左右両側部７
ｂ上に位置している。スペーサ９の前縁９ａの左
右両端には突起１０が前方へ向けて下刃体７の刃
先７ａ付近まで突設されている。なお、スペーサ
９の成形時において下刃体７の支持孔８に合成樹
脂が流れ込んで刃台２の支持ピン３の外周に密着
する。

次に、第６〜８図に示すように、前記スペーサ
９上に上刃体１１を載せる。この状態では、上刃
体１１に形成された各支持孔１２に前記刃台２の
各支持ピン３が挿通されている。又、上刃体１１
の刃先１１ａが下刃体７の刃先７ａの後方でスペ
ーサ９の突起１０上に位置してスペーサ９の前縁
９ａが上刃体１１の刃先１１ａの後方へ没入する
とともに、スペーサ９の突起１０が上刃体１１の
刃先１１ａよりも前方へ突出する。一方、上刃体
１１の左右両側部１１ｂがスペーサ９の左右両側
部９ｂ上に位置している。

次に、第９〜１１図に示すように、前記上刃体
１１上で合成樹脂製の天板１３を前記刃台２の支
持ピン３と一体的に成形して密着させる。この状
態では、天板１３の前縁１３ａが上刃体１１の刃
先１１ａの後方に位置し、又天板１３の左右両側
部１３ｂ及び同側部１３ｂから前方へ向けて突設
された突部１４がスペーサ９の左右両突起１０の
外側で前記刃台２の左右両側部４の段差部４ａ上
に位置し、同段差部４ａとも一体的に成形されて
密着されるとともに、天板１３の下面に突設され
た後壁部１５が刃台２の後側並びに上下両刃体１
１，７及びスペーサ９の後側とも一体的に形成さ
れて密着される。この場合、スペーサ９の左右両
突起１０は、天板１３の突部１４を一体的に成形
する際、スペーサ９の前縁９ａの前方において上
下両刃体１１，７間の空間１６に合成樹脂が流れ
込まないようにする機能を果たす。なお、天板１
３の成形時において上刃体１１の支持孔１２に合
成樹脂が流れ込んで刃台２の支持ピン３の外周に
密着する。

特に、本実施例では、刃台２の支持ピン３にス
ペーサ９及び天板１３が一体化されるとともに、
それらの間で上下両刃体１１，７が密接された状
態となり、それらに緩みが生じるおそれはなくな
る。

発明の効果 要するに本発明によれば、刃台２に対し天板１
３、上下両刃体１１，７及びスペーサ９が確実に
位置決めされるので、それらの緩みにより動くお
それはなくなり、剃り味が向上するとともに、天
板１３を一体化させるとき突起１０により上下両
刃体１１，７間への合成樹脂の流れ込みを防止で
きるので、両刃体１１，７の刃先１１ａ，７、間
に空間１６を確保できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はホルダ及び刃台を示す一部切欠斜視
図、第２図は刃台に下刃体を載せた状態を示す部
分斜視図、第３図は第２図の断面図、第４図は第
２図のものにさらにスペーサを一体的に成形した
状態を示す部分斜視図、第５図は第４図の断面
図、第６図は第４図のものにさらに下刃体を載せ
た状態を示す部分斜視図、第７図は第６図の断面
図、第８図は第６図の平面図、第９図は第６図の
ものにさらに天板を一体的に成形した状態を示す
部分斜視図、第１０図は第９図の断面図、第１１
図は第９図の平面図である。 刃台……２、支持ピン……３、下刃体……７、
支持孔……８、スペーサ……９、突起……１０、
上刃体……１１、支持孔……１２、天板……１
３。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上面に支持ピン３を突設した合成樹脂製の刃
   台２上に下刃体７を載せてその支持孔８に刃台２
   の支持ピン３を挿通した状態とし、 次に、この下刃体７上で合成樹脂製のスペーサ
   ９を同スペーサ９の前縁９ａが下刃体７の刃先７
   ａよりも後方に位置するように前記刃台２の支持
   ピン３と一体的に成形して密着させ、 さらに、このスペーサ９の前縁９ａの左右両端
   に前方へ向けて下刃体７の刃先７ａ付近まで突起
   １０を突設し、 次に、このスペーサ９上に上刃体１１を載せて
   その支持孔１２に前記刃台２の支持ピン３を挿通
   した状態とし、 次に、この上刃体１１上で合成樹脂製の天板１
   ３を前記刃台２の支持ピン３と一体的に成形して
   密着させることを特徴とする二枚刃安全剃刀と製
   造方法。