JP4378913B2 - 往復式電気かみそり - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復式電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に往復式の電気かみそりは、本体部の上端部に外刃カセットを接続し、外刃カセットの上端には複数の刃孔の開いたフォイル状の外刃を配置したものであって、本体部の駆動子と連結して駆動される内刃が外刃カセット内にて前記外刃の内側を往復摺動することで、外刃の刃孔から導入した髭が、外刃の刃孔と内刃に複数備えた刃片との挟み切りにより切断されるものである。前記内刃としては、本体部からの駆動力を伝達する継手部材に複数の刃片を備えた内刃体を結合させて形成したものが一般的であり、フロート構造を備えたものにあっては、内刃体が継手部材を介して上方にばね付勢されて上下動自在に設置されており、外刃を肌を押し付けた際に外刃と一体に内刃が降下し、且つ、肌を離せば復帰することで肌当たりをソフトにするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような往復式電気かみそりにおいてフロート構造をコンパクトにまとめようとすれば、駆動子側から継手部材側に駆動力が伝達される駆動伝達部の位置と、外刃と内刃の摺動位置との距離をできる限り小さくする必要がある。
【0004】
しかしながら、例えば特開平8−32058号公報には継手部材に内刃体をフック結合により嵌め込んで内刃を形成したものが示されているが、このように従来のものにあっては内刃体の下方に継手部材が位置し、外刃と内刃の摺動位置から駆動伝達部の位置までの距離が大きくなってフロート構造をコンパクトにまとめることができないものであった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、フロート構造により肌触りよく髭を剃ることができるコンパクトな往復式電気かみそりを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明を、本体部と、本体部の上端部に接続される外刃カセットと、外刃カセットの上端に設置される外刃と、本体部の上端部にて往復駆動される駆動子と、駆動子と連結して駆動力が伝達される継手部材及び該継手部材に結合される内刃体から成る内刃とを備え、外刃の内側を内刃が往復摺動することで髭を切断する往復式電気かみそりにおいて、上記駆動子に上方への付勢部材と該付勢部材の上端に当接して上下動自在に設置されるストッパとを備え、ストッパの上端を上記継手部材の下端に当接させ、内刃のフロート構造とし、該ストッパの上下動の上死点位置において、ストッパの上方への抜け止めのために設けた駆動子の部品よりも、ストッパの上端を上方に位置させると共に、継手部材の下端にストッパの上端と当接する取付部を凹設し、駆動子側から継手部材側に駆動力が伝達される駆動伝達部を、内刃体と継手部材の結合部よりも上方に位置させたことを特徴としたものとする。
【0007】
このようにすることで、内刃の全高を抑えてコンパクトにまとめることができ、且つ、内刃と外刃の摺動位置と駆動伝達部の位置との距離を小さくして内刃のばたつきを抑え、肌当たりの良い剃り心地を実現することができる。
【0010】
更に、前記駆動子に、上方への付勢部材と該付勢部材の上端に当接して上下動自在に設置されるストッパとを備え、ストッパの上端を継手部材の下端に当接させて内刃のフロート構造とし、ストッパの付勢部材との当接部分を該ストッパの上下動の上死点位置において、ストッパの上方への抜け止めのために設けた駆動子の部品よりも上方に位置させると共に、継手部材の下端にストッパの上端と当接する取付部を凹設することで、内刃のフロート構造をコンパクトに形成し、且つ、内刃のフロート量を充分に確保することができる。
【0011】
また、継手部材と結合される内刃体に、継手部材の前記取付部及びその近傍部分の側方を開放する抉り部を凹設することも好ましく、このようにすることで、内刃を駆動子に連結させる際に駆動子が内刃体に当たり難くなって内刃体が変形することを防止することができる。
【0012】
また、継手部材の下端に突部を設けると共に、該突部と本体部の上端部との当接を、上下動自在の内刃の下死点位置を超える降下防止手段とすることも好ましく、このようにすることで、内刃と一体に下死点位置にまで降下した外刃を下から支えて外刃の変形を防止することができる。
【0013】
また、継手部材の前後面の左右両側に係合部を設け、継手部材と内刃体とが位置決めされたときに前記係合部が係合する被係合部を内刃体に設けることも好ましく、このようにすることで、継手部材に対して内刃体が抜け難くなり、継手部材と内刃体との結合を強固にすることができる。
【0014】
また、継手部材に髭屑落し用の上下貫通孔を形成することも好ましく、このようにすることで、内刃内に溜まる髭屑を下に落として内刃を清潔に保つことができる。
【0015】
また、継手部材の上面に断面略三角形状を成す髭屑落し用の傾斜面を形成することも好ましく、このようにすることで、切断後の髭屑が傾斜面に当たって下に落ちる為に内刃内に髭屑が溜まることがなく内刃を清潔に保つことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0017】
図1には、本発明の実施の形態における一例の往復式電気かみそりを示している。本例の往復式電気かみそりは、本体部1と、本体部1の上端部に接続される外刃カセット2とを備えたものであり、前記外刃カセット2には中央部に粗削り用のスリット刃カセット5を配置すると共にその両側にネット刃カセット6を配置している。
【0018】
本体部1の上端には一対の駆動子7を突出させており、この駆動子7に着脱自在に取付けた一対の内刃4が、駆動子7と一体に往復駆動されるようになっている。外刃カセット2を本体部1に装着した状態において、内刃4は夫々対応するネット刃カセット6の上端に配置した外刃3の内側を往復摺動するようになっており、外刃3の刃孔から導入した髭が、外刃3の刃孔と内刃4に複数備えた刃片8との挟み切りにより切断されるものである。
【0019】
図2等に示すように、内刃4は逆U字状の複数の刃片8とそれら刃片8の下端を連結する一対の支持壁9から成る内刃体10の内部に、本体部1側の駆動子7と着脱自在に連結して往復駆動される継手部材11を固着して形成したものである。内刃体10は板金をプレス曲げして全体をアーチ状に形成したものであって、左右方向に複数並設した刃片8の左右両外側には刃片8よりも幅広のガード片13を設けている。ガード片13は刃片8と同様に逆U字状を成してその両下端を一対の支持壁9に一体に支持されるものであり、前記ガード片13を左右両側に設置することで外部からの衝撃で刃片8が破損することのないよう、内刃体10全体を強固に繋いでいる。また、図7に示すように刃片8とガード片13には、左右のガード片13の夫々外方を向く側面以外に刃先8a,13aを形成している。
【0020】
なお、ここでは刃片8の並設される方向(つまり内刃4の往復駆動される方向)を左右方向とし、左右方向及び上下方向と直交する方向を前後方向とする。
【0021】
一対の支持壁9の夫々には、左右方向の中央部分に下側の開口した左右に長尺の抉り部14を凹設している。そして、抉り部14の左右両側に下側の開口した略矩形状の角凹部16を凹設すると共に、角凹部16の左右両側には下側の開口した略円形状の円凹部15を凹設している。前記円凹部15の内周面の四箇所からは内側に向けて薄肉凸部27を突設しており、また、円凹部15の上方には、支持壁9の上下方向略中央に形成される被係合部である角窓部17を設けている。
【0022】
継手部材11は、略アーチ状を成す内刃体10の内部に大略収納される程度の左右に長尺の部材であり、中央側に位置する本体着脱部18とその左右両側に位置する内刃体固定部19とから構成されている。内刃体固定部19の前後面には夫々、中央部下側に角柱状の角凸部20を突設すると共にその左右両側に円筒状のヒートシールボス21を突設している。また、ヒートシールボス21の上方には刳り貫き部23を形成すると共に、刳り貫き部23からそのフック部24aが一部飛び出すように係合部である結合フック24を突設させている。継手部材11の左右に配した上記内刃体固定部19の両外には、内刃4を本体部1に着脱する際の摘み部分として指当て部25を設けており、該指当て部25の上下方向中央部分には側方に突出させた突面部25aを設け、この突面部25aに指を引掛かり易くする為の複数の凹凸を形成している。
【0023】
更に、継手部材11の内刃体固定部19には、髭屑落し用の上下貫通孔である髭落し角孔43を形成している。これにより切断された髭が内刃4内に溜まることなく下に落ちる為、内刃4を清潔に保つことができる。
【0024】
上記構成の内刃体10と継手部材11との固着は、内刃体10の下方から継手部材11を内部に挿入し、継手部材11に設けたヒートシールボス21を内刃体10の支持壁9に設けた円凹部15に嵌め込むと共に、ヒートシールボス21をヒートシールすることで行われる。加えて、内刃体10の角窓部17の下側内側面に結合フック24のフック部24aの下面が係合して、内刃体10の上方への抜け止めが為される。また、支持壁9の角凹部16に継手部材11の角凸部20が嵌合して、内刃体10の左右の位置決めが為される。これにより、内刃体10と継手部材11とは相対移動することのないよう強固に固着されるものである。
【0025】
次に、本発明の特徴的構成である内刃4のフロート構造について詳しく説明する。前後一対の駆動子7は、本体部1に内蔵されるリニアモータ(図示せず)の上部に設けられるものであり、該駆動子7の下部を成す支持台26の中央には円柱状の駆動ピン28を立設すると共に、その左右両側には略角柱状のフロートガイド角29を立設している。付勢部材であるフロートばね30は、駆動子7の中央にて駆動ピン28を内部に位置させた状態でその下端を支持台26の上面に凹設したばね保持孔31内に嵌め込んで配置されるものである。そして、この状態で後述するストッパ32を駆動子7に嵌め込むと共に、フロートばね30の上端を駆動子7に抜け止めされて取付けられたストッパ32の下面に当てて位置させることで、フロートばね30を上下方向に縮ませて上方への付勢力をストッパ32に常に加える状態で駆動子7内に保持している。
【0026】
前記ストッパ32は、ピン通し孔33を上下方向に貫設した板状の主体部34と、該主体部34の前後左右の四隅から下方に延設した脚片35と、左側の前後脚片35及び右側の前後脚片35を夫々連結させる一対の結合片36とで形成される部材である。そして、一対のフロートガイド角29の上端部から互いに接近する方向に延設した抜け止めフック29aの下面に、ストッパ32において主体部34の下方に位置する結合片36の上面が係止することで、ストッパ32はピン通し孔33に駆動ピン28を貫通させて上下動自在に且つ上方に抜け止めされた状態で駆動子7に接続されるものである。フロートばね30の上端はストッパ32の主体部34の下面に当接して該フロートばね30の上端側の一部がストッパ32内に嵌め込まれるようになっており、ストッパ32の上下動の上死点位置(抜け止めフック29aに係止される位置)においてストッパ32の主体部34及びフロートばね30の上端側の一部が、抜け止めフック29aよりも上方に位置するものである。
【0027】
これに対して、図17には従来の一般的なストッパ60を示しているが、図示のようにストッパ60とフロートばね30は共に駆動子7内に全体を位置させたものである。
【0028】
内刃体10と継手部材11とから構成される内刃4の本体部1への取付けは、図10(a)〜(c)に示すように、駆動子7の上方に継手部材11の本体着脱部18の下面に凹設した取付部37を位置させ、内刃4全体を下方に押し込むことで行われる。この際、内刃体10に抉り部14を凹設していることで、継手部材11の前記取付部37及びその近傍部分の側方は開放されて駆動子7に当たり難くなっている。また、駆動子7のフロートガイド角29の上端にはテーパ面29bを設けており、更に、本体着脱部18の取付部37の周囲には駆動子7の全幅よりも大きな範囲で段部38を凹設しているので、駆動子7に本体着脱部18をあてがうことにより、テーパ面29bと段部38でのガイドにより容易に位置決めをすることができる。
【0029】
内刃4を押し込むことにより、本体着脱部18の取付部37の中央に貫設したピン係合孔39に駆動子7の駆動ピン28が嵌入されると共に、ピン係合孔39の左右両側にて上下に貫設したフロート角孔44内に駆動子7のフロートガイド角29が接触により干渉されることなく挿入される。そして、本体着脱部18の取付部37における前後左右の四隅から内方に突出させたフック40に、駆動子7の一対のフロートガイド角29における上端部の前後に設けた係止段部41が係止することで内刃4が上方に抜けることを防いで駆動子7と接続される。このとき、ストッパ32の上面は取付部37の下面に当接し、ストッパ32を介して内刃4全体が上下方向にフロート状態となるものである。
【0030】
図11及び図12は、本例の内刃4のフロート構造を従来の一般的なものと比較したものである。図11(b)と図12(b)に示す従来例は、内刃体10の下部に継手部材11をフック結合により嵌め込んで一体に接続するものであり、内刃体10は継手部材11を介して上下方向にフロート状態となっている。そして、ストッパ60及びフロートばね30は図17に基づいて既述したように共に駆動子7内に全体を位置させている。これに対して本例においては、既述したようにストッパ32の上下動の上死点位置においてストッパ32の主体部34及びフロートばね30の上端側の一部が駆動子7よりも上方に位置しており、従来例と比較してストッパ32やフロートばね30が全体に上方に突出して位置している。この突出量に対応させて、本例においてはストッパ32を当接させる取付部37を浅く凹設しており、また、ストッパ32の内刃4との当接位置が外刃3と内刃4の摺動位置と近くなっている。
【0031】
駆動子7の駆動力は、駆動子7側の駆動ピン28と継手部材11側のピン係合孔39との係合部分にて内刃4に伝達されるものであり、この係合部分を駆動伝達部Tとすると、従来例においては図12(b)に示すように駆動伝達部Tは内刃体10と継手部材11とのフック結合による結合部Uよりも下方に位置しているのに対して、本例においては駆動伝達部Tが角窓部17と係合フック24の結合部Uよりも上方に位置している。また同時に、駆動伝達部Tの位置は内刃体11の下端よりも上方に位置している。
【0032】
そして、上記のように駆動伝達部Tを上方に設けた構造により、外刃3と内刃4の摺動位置と駆動伝達部Tの位置との距離Dは従来例の距離D´と比べて大幅に小さくなり、外刃3と往復摺動する際の内刃4の駆動伝達部Tを支点とした微小回転運動によるばたつきを抑制することができ、肌当たりの良い剃り心地を実現することができるものである。加えて、内刃4の全高もコンパクトに形成されるという利点がある。
【0033】
ここで、高さ方向の各寸法を図11及び図12に基づいて比較してみる。なお、内刃4のフロート構造をコンパクトなものとするには、高さ方向の各寸法を小さくすることが必要とされるものである。フロートばね30の取付け高さを本例の場合がA、従来例の場合がA´とし、駆動子7の支持台26の高さを本例の場合がB、従来例の場合がB´とし、ばね保持孔31の深さを本例の場合がC、従来例の場合がC´とすれば、A≒A´であるのに対してB<B´、C<C´となる。結果として、駆動子7の全長も本例は小さなものとなり、加えて、内刃4の全高も、本例においては継手部材11を略アーチ状の内刃体10内に位置させていることから従来例に対して小さなものとなっている。
【0034】
このように、本例ではストッパ32の主体部34を上死点位置において、抜け止めフック29aよりも上方に位置させると共に、その突出量分だけ支持台26の高さBやばね保持孔31の深さCを小さくすることで、フロートばね30の取付け高さAを充分確保したうえで駆動子7の全高をコンパクトにしている。更に、継手部材11の本体着脱部18に凹設した取付部37にストッパ32の主体部34を位置させることにより、充分なフロート量を確保したうえで従来例よりも遥かにコンパクトなフロート構造を実現させている。
【0035】
なお、内刃体10としては本例にようにアーチ状のものに限らず他の形状のものであっても、同様の構造によってコンパクトなフロート構造を実現することができる。
【0036】
また、継手部材11の左右両側の下端からは夫々、下方から見て略コ字状を成す三角突部12を下方に突設しており、該三角突部12の下端には更に微小な突部22を突設している。この突部22はフロート状態にある内刃4の下死点位置で本体部1の上端部に設置した固定プレート42に当接するものであり、この突部22と固定プレート42との当接を上下動自在の内刃4の下死点位置を超える降下防止手段としている。従って、ネット刃カセット6が内刃4と共に降下して下死点位置にまで達した時点でネット刃カセット6の外刃3は左右両端側にて下から支持されることとなって、外刃3の変形が防止される。更に、下死点位置にあるときには、ばね密着長さ以上の充分なばね配置空間が確保されており、内刃4は問題無く下死点位置に到達するものである。
【0037】
図13には、本発明の実施の形態における他例の往復式電気かみそりの継手部材11を示している。他例の基本的構成は一例と略同一であるが、特徴的な構成として、継手部材11の左右両側に位置する内刃固定部1に髭落し角孔43を設けるのでなく、断面略三角形状を成す髭屑落し用の傾斜面51を上面に形成している。この構造により、切断後の髭が傾斜面51に当たって下に滑り落ちる為、内刃4内に髭が溜まることがなく、内刃4を清潔に保つことができる。
【0038】
図14、図15には、本発明の参考例の往復式電気かみそりの内刃4におけるフロート構造を示している。本参考例の構成のうち前述の実施形態における一例と同様の部分については説明を省略するが、本例においては一例と違って継手部材11を設けず内刃体10のみで内刃4を形成すると共に駆動子7に備えたストッパ44に内刃体10を直接結合させることを特徴的な構成としている。換言すると、ストッパ44は一例に示した継手部材11としても兼用するものである。
【0039】
内刃体10の一対の支持壁9に夫々凹設した抉り部14には、左右両側から互いに近付く方に屈曲した一対のフック状を成す係合部45を下方に突設させている。この内刃体10は板金をプレス曲げして形成しており、これにより簡素な構造で有用な内刃体10を実現している。内刃体10はこの他にも絞り加工やエッチングによっても簡素に形成可能であり、また電気鋳造によれば更に精度の高い加工が可能となる。
【0040】
駆動子7に接続されるストッパ44は、ピン係合孔45を上下方向に貫設した主体部46の前後両側から支持脚47を下方に延設し、一対の支持脚47に左右両側にて両者を連結させる結合片48を一対設けると共に、前側の支持脚47の前方、及び、後側の支持脚47の後方にて、左右両側から互いに離れる方向に屈曲した一対のフック状を成す被係合部49を上方に向けて延設させている。更に、前記一対の被係合部49は薄肉つなぎ部50により連結させている。
【0041】
上記ストッパ44は、一例のものと同様に、一対のフロートガイド角29の上端部から互いに接近する方向に延設した抜け止めフック29aの下面に、主体部46の下方に位置する結合片48の上面が係止することで、ピン係合孔45に駆動ピン28を係合させた状態で駆動子7に接続されるものである。フロートばね30の上端は駆動子7の主体部46の下面に当接して該フロートばね30の上端側の一部がストッパ44内に嵌め込まれるようになっており、ストッパ44の上下動の上死点位置においてストッパ44の主体部46及びフロートばね30の上端側の一部が、抜け止めフック29aよりも上方に位置している。
【0042】
内刃体10のストッパ44への取付けは、内刃体10をストッパ44に被せるようにして、内刃体10のフック状を成す一対の係合部45をストッパ44の上面に押し込んで行う。このとき、前記一対の係合部45はストッパ44のフック状を成す一対の被係合部49の上面に形成した曲面49aに当たり、更に押し込むことで薄肉つなぎ部50が略へ字状に屈曲して双方の被係合部49が互いに近付く方向に撓む。更に押し込んで係合部45の被係合部49への乗り上げが終わると被係合部49の撓みは開放されて、係合部45と被係合部49が嵌合して内刃体10がストッパ44に対して上下左右にがたつくことなく取付けられるものである。
【0043】
駆動子7側からストッパ44側に駆動力が伝達される駆動伝達部Tは、図15に示すようにストッパ44のピン係合孔45と駆動子7の駆動ピン28との係合部分であり、この駆動伝達部Tの位置は一例と同様に、継手部材11を兼用するストッパ44と内刃4との結合部Uよりも上方に位置し、且つ、内刃体10の下端よりも上方に位置するものである。そして、上記位置関係により、従来のものに比べて遥かにコンパクトなフロート構造を実現させていることは一例と同様である。
【0044】
上記構成により、参考例においては継手部材11を用いることなく内刃体10を直接駆動子7に着脱自在に連結させることができ、一部品である内刃体10によって有用な内刃4を形成できる。また、この内刃4を用いたフロート構造により外刃3と内刃4の摺動位置から駆動伝達部Tの位置までの距離Dを小さくして肌当たりを良好にすることができ、更に、ストッパ44の主体部46やフロートばね30の上端側の一部を、抜け止めフック29aの上方に位置させることで内刃4のフロート量を充分に確保したうえでフロート構造をコンパクトに構成することができるものである。
【0045】
【発明の効果】
上記のように請求項1記載の発明にあっては、内刃のフロート量を充分に確保しつつ内刃のフロート構造および内刃の全高を抑えてコンパクトにまとめることができ、且つ、内刃と外刃の摺動位置と駆動伝達部の位置との距離を小さくして内刃のばたつきを抑え、肌当たりの良い剃り心地を実現することができるという効果がある。
【0047】
また、請求項記載の発明にあっては、請求項記載の発明の効果に加えて、内刃を駆動子に連結させる際に駆動子が内刃体に当たり難くなって内刃体が変形することを防止することができるという効果がある。
【0048】
また、請求項記載の発明にあっては、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、内刃と一体に下死点位置にまで降下した外刃を下から支えて外刃の変形を防止することができるという効果がある。
【0049】
また、請求項記載の発明にあっては、請求項1〜のいずれか記載の発明の効果に加えて、継手部材に対して内刃体が抜け難くなり、継手部材と内刃体との結合を強固にすることができるという効果がある。
【0050】
また、請求項記載の発明にあっては、請求項1〜のいずれか記載の発明の効果に加えて、内刃内に溜まる髭屑を下に落として内刃を清潔に保つことができるという効果がある。
【0051】
また、請求項記載の発明にあっては、請求項1〜のいずれか記載の発明の効果に加えて、切断後の髭屑が傾斜面に当たって下に落ちる為に内刃内に髭屑が溜まることがなく内刃を清潔に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における一例の往復式電気かみそりの一部分解斜視図である。
【図2】同上の内刃の分解斜視図である。
【図3】同上の内刃の正面図である。
【図4】同上の内刃の下面図である。
【図5】同上の内刃の内刃体を一部取外した主要部正面図である。
【図6】同上の内刃の内刃体を一部取外した側面図である。
【図7】同上の刃片の主要部断面図である。
【図8】同上のフロート構造を備えた駆動子の分解斜視図である。
【図9】同上のフロート構造を備えた駆動子の斜視図である。
【図10】同上の内刃の取付方法の説明図であり、(a)は取付前の状態、(b)は位置決めの状態、(c)は取付後の状態を示している。
【図11】同上の駆動子を従来例と比べた場合の説明図であり、(a)は本例の内刃が上死点位置にある状態、(b)は従来の内刃が上死点位置にある状態を示している。
【図12】同上の駆動子を従来例と比べた場合の説明図であり、(a)は本例の内刃が下死点位置にある状態、(b)は従来の内刃が下死点位置にある状態を示している。
【図13】本発明の実施の形態における他例の継手部材を示しており、(a)は斜視図、(b)は下面図、(c)は正面図である。
【図14】本発明の参考例の内刃とストッパを示す斜視図である。
【図15】同上の内刃を駆動子に連結させた場合を示す正面図である。
【図16】同上の内刃を駆動子に連結させた場合を示す斜視図である。
【図17】従来の一般的な駆動子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体部
2 外刃カセット
3 外刃
4 内刃
7 駆動子
10 内刃体
11 継手部材
12 三角突部
14 抉り部
17 角窓部
22 突部
24 結合フック
30 フロートばね
32 ストッパ
37 取付部
39 ピン係合孔
43 髭落し角孔
51 傾斜面
T 駆動伝達部
U 結合部

Claims (6)

  1. 本体部と、本体部の上端部に接続される外刃カセットと、外刃カセットの上端に設置される外刃と、本体部の上端部にて往復駆動される駆動子と、駆動子と連結して駆動力が伝達される継手部材及び該継手部材に結合される内刃体から成る内刃とを備え、外刃の内側を内刃が往復摺動することで髭を切断する往復式電気かみそりにおいて、上記駆動子に上方への付勢部材と該付勢部材の上端に当接して上下動自在に設置されるストッパとを備え、ストッパの上端を上記継手部材の下端に当接させ、内刃のフロート構造とし、該ストッパの上下動の上死点位置において、ストッパの上方への抜け止めのために設けた駆動子の部品よりも、ストッパの上端を上方に位置させると共に、継手部材の下端にストッパの上端と当接する取付部を凹設し、駆動子側から継手部材側に駆動力が伝達される駆動伝達部を、内刃体と継手部材の結合部よりも上方に位置させたことを特徴とする往復式電気かみそり。
  2. 継手部材と結合される内刃体に、継手部材の前記取付部及びその近傍部分の側方を開放する抉り部を凹設したことを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
  3. 継手部材の下端に突部を設けると共に、該突部と本体部の上端部との当接を、上下動自在の内刃の下死点位置を超える降下防止手段としたことを特徴とする請求項1又は2記載の往復式電気かみそり。
  4. 継手部材の前後面の左右両側に係合部を設け、継手部材と内刃体とが位置決めされたときに前記係合部が係合する被係合部を内刃体に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の往復式電気かみそり。
  5. 継手部材に、髭屑落し用の上下貫通孔を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の往復式電気かみそり。
  6. 継手部材の上面に、断面略三角形状を成す髭屑落し用の傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の往復式電気かみそり。
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